太陽電池発光装置
【目的】 太陽電池を用いた発光装置に関して、蓄電池の高温による支障を改善する。
【構成】 箱体の表面に太陽電池が設けられ、その箱体内に太陽電池にて発電された電力を蓄える蓄電池が収納されていると共に、その蓄電池の電力によって発光して箱体外に光を放射する発光手段を配置して成り、この箱体をその表面の太陽電池のみを露出させて地中に埋め込む太陽電池発光装置であって、上記蓄電池は上記箱体の表面箇所から断熱状態にある箇所に配置している。
【構成】 箱体の表面に太陽電池が設けられ、その箱体内に太陽電池にて発電された電力を蓄える蓄電池が収納されていると共に、その蓄電池の電力によって発光して箱体外に光を放射する発光手段を配置して成り、この箱体をその表面の太陽電池のみを露出させて地中に埋め込む太陽電池発光装置であって、上記蓄電池は上記箱体の表面箇所から断熱状態にある箇所に配置している。
【考案の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】
本考案は太陽電池を用いた発光装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
箱体の表面に太陽電池を設け、その箱体内に太陽電池にて発電された電力を蓄える蓄電池が収納され、その蓄電池の電力によって発光して箱体外に光を放射する発光ランプを設け、この箱体をその太陽電池面のみを露出させて地中に埋め込む太陽電池発光装置が、ルミタイル（商品名）として市販されている。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、このルミタイルの箱体はアルミニウムなどの金属で作られていると共に気密封止構造であるので、地中における動作や外気の温度などの影響を大きく受け、日中太陽電池の電力を蓄える蓄電池の長寿命化への障害となっていた。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本考案による太陽電池発光装置は、上記したルミタイルに用いる蓄電池を上記箱体の表面箇所から断熱状態にある箇所に配置している。
【０００５】
【作用】
本考案によれば、蓄電池は地表面から断熱された箇所に置かれているので、地表面からの熱が蓄電池に伝わらず、蓄電池を障害なく作動させることができる。
【０００６】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面を用いて詳細に説明する。図１は本考案による太陽電池発光装置の断面図である。１は太陽電池発光装置を形成する樹脂製箱体で、例えば、塩化ビニルあるいはＦＲＰなどの熱伝率の小さい樹脂が用いられ、長さ２０ｃｍ、幅２０ｃｍ、厚さ１５ｃｍである。２は太陽光などの光の照射を受けると発電するアモルファスシリコンにて構成された太陽電池で、樹脂製箱体１の表面に設けられ、この太陽電池２面のみを地面に露出させる。尚、この太陽電池２は光を透過させることのできる半透明の太陽電池（商品名アモルトン）が用いられている。３は発光ダイオ−ド（ＬＥＤ）にて構成された発光手段で、太陽電池２で発電された電力により点灯し、樹脂製箱体１の太陽電池２の下方に設けられており、この発光手段３からの光は、半透明の太陽電池２を通して樹脂製箱体１外に放射される。４は金属製箱体で、樹脂製箱体の下部に付設されており、例えばアルミニウムで作られ、熱伝率がよく、その形状は長さ２０ｃｍ、幅２０ｃｍ、厚さ５ｃｍである。５はニカド電池などの蓄電池で、金属製箱体４の底部に設置され、太陽電池２で発電された電力を蓄えるものである。
【０００７】
以上のように、構成された太陽電池発光装置を太陽電池２のみを地面に露出させ、残りの箱体は地中に埋め込む。日照時、太陽光が太陽電池２に照射される。
この太陽電池２は高い出力にて発電し、その電力は蓄電池５へと充電される。
【０００８】
一方、夕刻になり、太陽電池２での発電が停止されると、蓄電池５から電力が発光手段３に供給され、その発光手段３に点灯し、その光は半透明の太陽電池２を通して、樹脂製箱体１外に放射される。
【０００９】
ここで、本考案においては太陽電池２並びに発光手段３を収納される箱体を樹脂を用いて作成し、蓄電池５を収納させる箱体を金属を用いて作成している。このように作成することによって、太陽光などで気温が上がり地表面の温度も上昇した場合、太陽電池２表面は高温状態の約５０℃になるとしても、熱伝率の小さい樹脂製箱体１により地表の熱を地中に伝達しにくい状態となり、蓄電池５の設置付近において５０℃にはならない。また、地中の蓄電池５が設置されている付近の地中の温度が地表面温度よリ、十分低い状態においては、金属製箱体４の金属の熱伝導により熱放散されるので、蓄電池５が高温状態にはならず、蓄電池５の作動に支障がない。
【００１０】
【考案の効果】
本考案によれば、箱体の表面に太陽電池が設けられ、その箱体内に太陽電池にて発電された電力を蓄える蓄電池が収納されていると共に、その蓄電池の電力によって発光して箱体外に光を放射する発光手段を配置して成り、この箱体をその表面の太陽電池のみを露出させて地中に埋め込む太陽電池発光装置であって、蓄電池は箱体の表面箇所から断熱状態にある箇所に配置されているので、蓄電池が高温にならず、蓄電池の作動に支障がなく、高い信頼性の発光装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本考案太陽電池発光装置の断面図である。
【符号の説明】
１ 樹脂製箱体
２ 太陽電池
３ 発光手段
４ 金属製箱体
５ 蓄電池
【０００１】
【産業上の利用分野】
本考案は太陽電池を用いた発光装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
箱体の表面に太陽電池を設け、その箱体内に太陽電池にて発電された電力を蓄える蓄電池が収納され、その蓄電池の電力によって発光して箱体外に光を放射する発光ランプを設け、この箱体をその太陽電池面のみを露出させて地中に埋め込む太陽電池発光装置が、ルミタイル（商品名）として市販されている。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、このルミタイルの箱体はアルミニウムなどの金属で作られていると共に気密封止構造であるので、地中における動作や外気の温度などの影響を大きく受け、日中太陽電池の電力を蓄える蓄電池の長寿命化への障害となっていた。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本考案による太陽電池発光装置は、上記したルミタイルに用いる蓄電池を上記箱体の表面箇所から断熱状態にある箇所に配置している。
【０００５】
【作用】
本考案によれば、蓄電池は地表面から断熱された箇所に置かれているので、地表面からの熱が蓄電池に伝わらず、蓄電池を障害なく作動させることができる。
【０００６】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面を用いて詳細に説明する。図１は本考案による太陽電池発光装置の断面図である。１は太陽電池発光装置を形成する樹脂製箱体で、例えば、塩化ビニルあるいはＦＲＰなどの熱伝率の小さい樹脂が用いられ、長さ２０ｃｍ、幅２０ｃｍ、厚さ１５ｃｍである。２は太陽光などの光の照射を受けると発電するアモルファスシリコンにて構成された太陽電池で、樹脂製箱体１の表面に設けられ、この太陽電池２面のみを地面に露出させる。尚、この太陽電池２は光を透過させることのできる半透明の太陽電池（商品名アモルトン）が用いられている。３は発光ダイオ−ド（ＬＥＤ）にて構成された発光手段で、太陽電池２で発電された電力により点灯し、樹脂製箱体１の太陽電池２の下方に設けられており、この発光手段３からの光は、半透明の太陽電池２を通して樹脂製箱体１外に放射される。４は金属製箱体で、樹脂製箱体の下部に付設されており、例えばアルミニウムで作られ、熱伝率がよく、その形状は長さ２０ｃｍ、幅２０ｃｍ、厚さ５ｃｍである。５はニカド電池などの蓄電池で、金属製箱体４の底部に設置され、太陽電池２で発電された電力を蓄えるものである。
【０００７】
以上のように、構成された太陽電池発光装置を太陽電池２のみを地面に露出させ、残りの箱体は地中に埋め込む。日照時、太陽光が太陽電池２に照射される。
この太陽電池２は高い出力にて発電し、その電力は蓄電池５へと充電される。
【０００８】
一方、夕刻になり、太陽電池２での発電が停止されると、蓄電池５から電力が発光手段３に供給され、その発光手段３に点灯し、その光は半透明の太陽電池２を通して、樹脂製箱体１外に放射される。
【０００９】
ここで、本考案においては太陽電池２並びに発光手段３を収納される箱体を樹脂を用いて作成し、蓄電池５を収納させる箱体を金属を用いて作成している。このように作成することによって、太陽光などで気温が上がり地表面の温度も上昇した場合、太陽電池２表面は高温状態の約５０℃になるとしても、熱伝率の小さい樹脂製箱体１により地表の熱を地中に伝達しにくい状態となり、蓄電池５の設置付近において５０℃にはならない。また、地中の蓄電池５が設置されている付近の地中の温度が地表面温度よリ、十分低い状態においては、金属製箱体４の金属の熱伝導により熱放散されるので、蓄電池５が高温状態にはならず、蓄電池５の作動に支障がない。
【００１０】
【考案の効果】
本考案によれば、箱体の表面に太陽電池が設けられ、その箱体内に太陽電池にて発電された電力を蓄える蓄電池が収納されていると共に、その蓄電池の電力によって発光して箱体外に光を放射する発光手段を配置して成り、この箱体をその表面の太陽電池のみを露出させて地中に埋め込む太陽電池発光装置であって、蓄電池は箱体の表面箇所から断熱状態にある箇所に配置されているので、蓄電池が高温にならず、蓄電池の作動に支障がなく、高い信頼性の発光装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本考案太陽電池発光装置の断面図である。
【符号の説明】
１ 樹脂製箱体
２ 太陽電池
３ 発光手段
４ 金属製箱体
５ 蓄電池
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項１】 箱体の表面に太陽電池が設けられ、その箱体内に前記太陽電池にて発電された電力を蓄える蓄電池が収納されていると共に、その蓄電池の電力によって発光して箱体外に光を放射する発光手段を配置して成り、この箱体をその表面の太陽電池のみを露出させて地中に埋め込む太陽電池発光装置であって、上記蓄電池は上記箱体の表面箇所から断熱状態にある箇所に配置されていることを特徴とした太陽電池発光装置。
【請求項２】 上記箱体は上記太陽電池および上記発光手段を収納する地表面側の樹脂製部と、上記蓄電池を収納する地底面側の金属製部と、からなることを特徴とした請求項１記載の太陽電池発光装置。
【請求項１】 箱体の表面に太陽電池が設けられ、その箱体内に前記太陽電池にて発電された電力を蓄える蓄電池が収納されていると共に、その蓄電池の電力によって発光して箱体外に光を放射する発光手段を配置して成り、この箱体をその表面の太陽電池のみを露出させて地中に埋め込む太陽電池発光装置であって、上記蓄電池は上記箱体の表面箇所から断熱状態にある箇所に配置されていることを特徴とした太陽電池発光装置。
【請求項２】 上記箱体は上記太陽電池および上記発光手段を収納する地表面側の樹脂製部と、上記蓄電池を収納する地底面側の金属製部と、からなることを特徴とした請求項１記載の太陽電池発光装置。
【図１】
【公開番号】実開平５−８８０９
【公開日】平成５年（１９９３）２月５日
【考案の名称】太陽電池発光装置
【国際特許分類】
【出願番号】実願平３−５６１３０
【出願日】平成３年（１９９１）７月１８日
【出願人】（０００００１８８９）三洋電機株式会社 (18,308)
【公開日】平成５年（１９９３）２月５日
【考案の名称】太陽電池発光装置
【国際特許分類】
【出願日】平成３年（１９９１）７月１８日
【出願人】（０００００１８８９）三洋電機株式会社 (18,308)
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