説明

奨励システム、および広告効果を追跡するための方法

広告効果を追跡するための方法であって、印刷される広告を備える広告コードをもたらし、前記広告コードは広告を識別し、かつ該広告コードは潜在的顧客の手持ち式装置によりスキャンすることができる。潜在的顧客に広告コードをスキャンすることの奨励を提供し、該奨励の値は手持ち式装置に格納される。潜在的顧客によりスキャンされた広告コード上の情報を受け取り、結果として手持ち式装置に格納されている奨励の値を低減する。手持ち式装置およびシステムも提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に、広告を備える印刷材料、印刷材料をスキャンするためのスキャナのような手持ち式装置に関する。
【0002】
米国特許第6,448,979号および第6,753,883号を両者とも参考文献として取り入れる。この2つの明細書には、広告を含むマルチメディア情報の相互伝達を促進した印刷媒体が記載されている。単独の機器であるスキャナとレシーバがポータルサーバと通信し、ポータルサーバから受信されたマルチメディアシーケンス情報を再生する。広告は、機械により読み取り可能なコード、例えばバーコードとして印刷される。バーコードは高濃度のバーコードと、スキャナにより読み出されたコードからのデータを含む。コードは、プロバイダ情報に相当するリンク情報を含む。この方法は英数字シーケンスである。このシーケンスは、マルチメディアシーケンス情報の再生を行う。スキャナ、レシーバ、またはポータルサーバは、リンク情報をネットワークアドレスに変換することができ、これによりマルチメディアシーケンス情報を再生することができる。付加的にまたは択一的に、ネットワークアドレス情報はコンピュータ実行可能コードを含むファイルを指示することができ、レシーバまたはスキャナに表示することができる。このシステムは、付加的コード形式、例えば利益払い戻し情報、リベート情報、およびクーポン情報を使用することを意図している。このシステムはまた、リンク情報のないコード、例えばUPCコードを収集し、管理することができる。人はUPC情報を取り出し、製品、クーポンについての情報、または別の利益払い戻し情報を得ることができる。
【0003】
ユーザ入力情報はスキャナメモリに記憶することができる。通信ブリッジはリンク情報を送信することができ、ユーザはレシーバに、そしてネットワークを介してポータルサーバに情報を入力することができる。このシステムはまた、印刷広告主がその広告の印象を追跡し、スキャンを実行する人について人口統計学的情報を追跡モジュールにより収集することができる。追跡モジュールはさらに、特別の刊行物、刊行物の形式、またはプロバイダから発生するe−コマース業務のトランザクション値を追跡し、この業務に基づく料金パーセントを計算することができる。スキャナは、広告がスキャンされた時間を追跡することのできるクロックを有する。
【0004】
米国特許第6,896,182号も参考文献として取り入れる。この刊行物にはカード識別コードが登録されているカード照合システムが記載されている。読み取りユニットは、カード識別コードをカードから読み取る。照合装置は、読み取りユニットの現在地がカード識別コードに所属する場合だけカードを照合する。カードは決済用のカードであり、カ―ド識別コードが読み取りユニットにより読み取られた場合に使用される。カードの使用地点は、読み取りユニットの現在地と一致する。カードのユーザ位置をカードの照合条件に追加することにより、カードの不正使用を防止することができる。本願はまた日本特許公開公報、特開平11−500550号に開示された携帯リモートPOS端末機に関するものである。決済システムでは、携帯無線決済端末機が設けられている。この端末機でユーザは商取引の業務データを、キーパッドを使用して入力する。商品のUPCバーコードはCCDセンサにより読み取られる。ユーザのクレジットカード、デビットカードおよびスマートカードを読み取ることができる。携帯無線決済端末機は商取引とカードデータを中央ネットワークコントローラに、無線通信ネットワークを介して伝送する。中央ネットワークコントローラは、決済施設にあるホストコンピュータに伝送し、決済施設はカードデータと商取引をリアルタイムで順次処理する。決済施設は確認データを中央ネットワークコントローラに返信し、無線決済端末機には無線通信ネットワークを介して返信する。したがい無線決済端末機は、商取引の印刷レシートをユーザに発行する。
【0005】
図1は、食品産業で使用される切り抜きクーポン用に既存のクーポン買い戻しシステムを示す。商品12の製造業者10は商品を小売店14に配送し、クーポン情報をクーポンエージェント16に送信する。クーポンエージェント16は、一般的に20に示されているデザインおよび印刷サービスに、顧客または消費者22が切り抜き、または収集する印刷クーポンを提供する。顧客はクーポンを小売店14で償還する。レジスタはクーポンバーコードをスキャンし、クーポンを食品マーケットまたは他の産業24のデータベースと比較する。小売店14は紙クーポンをクリアリングハウス26に送付する。クリアリングハウス26はクーポンエージェント16にフィードバックを提供する。このフィードバックは、クーポンが切り取られた広告を識別するような広告情報および消費者についての制限的情報を提供することができる。したがって製造業者、すなわち広告主は、印刷クーポン広告の効果についての情報を得ることができる。
【0006】
発明の概要
本発明は広告効果を追跡する方法を提供するものであり、この方法は:
広告を備える広告データを印刷するステップ、
前記広告データは広告を識別し、かつ潜在的顧客の手持ち式装置によりスキャンすることができ、
潜在的顧客に広告データをスキャンすることの奨励を提供し、この奨励の値は手持ち式装置に格納され、
潜在的顧客によりスキャンされた広告データ上の情報を受け取り、結果として手持ち式装置に格納されている奨励の値を低減するステップを有する。
【0007】
手持ち式装置に格納される奨励を提供することにより、顧客は利益の享受中に容易に広告データを提供することができる。
【0008】
本発明はまた、ユーザにより償還される奨励のための手持ち式装置を提供するものである。この手持ち式装置は、
印刷された広告データをスキャンするためのスキャナと、
広告データと、ユーザまたは装置を識別するためのデータと、格納された広告データの関数である奨励の値とを格納するためのメモリと、
通信インタフェースと、
広告データの一部を、通信インタフェースを介して送信し、奨励の値を、広告データの送信部分の関数として低減するプロセッサとを有する。
【0009】
本発明はまた広告効果を追跡するシステムを提供するものであり、このシステムは:
本発明の複数の手持ち式装置と、
報奨金追跡装置とを有し、この報奨金追跡装置は広告データの一部を受け取り、利益を手持ち式装置のユーザに、低減された報奨金値の関数として提供する。
【0010】
本発明はまた手持ち式装置を提供するものであり、このレ手持ち式装置は:
印刷された広告データをスキャンするためのスキャナと、
広告データと、ユーザまたは装置を識別するデータとを格納するためのメモリと、
値を広告データの関数として供給するプロセッサと、
通信インタフェースとを有し、
前記プロセッサは前記値を低減するか、または広告データの一部を前記メモリから削除し、広告データの一部または別の一部を、通信インタフェースを介して、通信インタフェースからの入力の関数として、または手持ち式装置のユーザからの入力の関数として送信する。
【0011】
プロセッサに、広告データをスキャンするための手持ち式装置でデビット機能または削除機能を設けることにより、情報を供給するために、種々の価値ある報奨金をユーザに提供することができる。報奨金は手持ち式装置自体により処理することができる。
【0012】
詳細な説明
図2は、本発明のシステムの実施形態を一般的外観に示す。広告主31からの広告32は例えば雑誌30に印刷されている。
雑誌名、ページ、および広告主識別情報のような広告データ34は、例えば符合形式で設けることができる。これは米国特許第6,448,979号明細書に記載されている。潜在的顧客44は、例えばApple社のiポッド(TM)または携帯電話のような手持ち式装置を有している。手持ち式装置は脱着可能なスキャナ42を有し、このスキャナは印刷広告データ34をスキャンし、広告データを手持ち式装置40のメモリに入力することができる。スキャナ42はインタフェース43を介して取り付けられる。
【0013】
例えばスーパーマーケット、電子的商品の販売店、ボートまたは自動車販売店である商店50で、ユーザは商品を選択し、購入し、レジスタ52で勘定することができる。レジスタは単純に、大型商品を販売する商店の販売オフィス、またはスーパーマーケットレジカウンタに配置することができ、顧客が支払い情報を典型的に提供する他の商店個所でも良い。
【0014】
レジスタ52には通信インタフェース54が設けられており、顧客44の手持ち式装置から広告データを読み取ることができる。広告データはロイヤリティプログラムのためのクーポンまたはポイントを含み、例えばニューヨークタイムズのTIMESPOINTS、またはCVSストアのEXTRACAREを含む。このようなロイヤリティプログラムは有利には広告主、広告出版社、または商店50により実行される。クーポンは必須ではないが典型的には広告主により提供される。このような奨励は顧客44に対して、手持ち式装置40にある広告データを勘定の際にレジスタ52で提供しようとする動機を与える。
【0015】
レジスタ52は典型的には支払い装置56、例えばデビットカードまたはクレジットカードのリーダを有する。この支払い装置56は、制限的なユーザ情報を提供することができる。インタフェース54と支払い装置56は1つの装置に組み込むことができる。
【0016】
レジスタ通信インタフェース54は、例えば広告データを手持ち式装置40から通信インタフェース47を介して、赤外線またはスマートカード技術で読み出すことができる。この通信インタフェース47は例えばBluetoothをサポートすることができる。この個所での手持ち式装置はスキャナ44を有する必要のないことに注意すべきである。インタフェース47とインタフェース43は1つのインタフェースとすることもできる。
【0017】
この実施形態では、広告データを手持ち式装置40からレジスタ52へ送信するのに2つのやり方がある。
【0018】
第1のやり方では、顧客44は手持ち式装置40上で入力デバイス46を介して、記憶した広告データをスクロールすることができ、例えば情報をディスプレイ48に表示することができる。表示情報は広告データの関数であり、付加的情報が例えば手持ち式装置の、表示情報を備えるサーバとのインタフェースを通して得られる。例えば顧客は自分のホームコンピュータとインターネットを介して、制限的にスキャンされた広告データをサーバに送信し、1つのメディア表示情報、例えば実際のクーポンの画像または広告中の製品画像を受信することができる。この実施例でマルチメディア情報は、多くのメモリスペースを必要とするので所望されない。
【0019】
顧客44は、商店50のレジで物理的に勘定される商品59に関連する広告データ34を選択することができ、顧客44は商品59を携えて商店50を去る。顧客は入力デバイス46上のボタンを押し、広告データをレジインタフェース54に送信することができる。そしてレジインタフェース54は情報をレジプロセッサ58に供給することができる。レジプロセッサ58は、顧客が商品59に対するリベートを受ける権利があるか否かを検査し、あればリベートを適用し、支払い装置56で顧客44は商品59に対して少ない金額を払う。商品59の識別は例えばバーコードリーダ55により行うか、または商店従業員により入力される。ユーザ情報または装置IDは手持ち式装置40を介して、および/または支払い装置56により提供することができる。付加的にリベート金額は手持ち式装置40によっても、レジスタ52によっても、顧客が提供しようとする情報の関数として変更することができる。例えば顧客44が自宅の住所に関する情報を提供すれば、クーポン値を上昇することができる。顧客は、広告データ、ユーザデータまたは装置データの送信をコントロールすることができる。
【0020】
第2のやり方で、広告データは、商品がバーコードスキャナ55を介してスキャンされることにより、または商品情報がレジスタ52に商店従業員によって入力されることにより送信することができる。そしてレジスタ52は広告データを、スキャンされた商品情報に関連して手持ち式装置40で検索する。スキャンされた商品情報と広告データとのこのような比較は手持ち式装置40で、またはレジスタ52で行うことができる。広告データは、広告された製品上にUPCコード情報を含むことができるから、比較は簡単な数値マッチング演算とすることができる。
【0021】
スキャンされた商品情報に関連する広告データは、レジスタ52を介してユーザ情報またはデバイス情報と共に送信することができ、商品の販売情報は広告主に送信することができる。
【0022】
広告主31は、広告32の効果、およびこれに関連する奨励情報を判断することができる。例えばシリアルの広告主は、スキャンすれば10ロイヤリティポイントまたは1ドルの価値のあるクーポンを提供することを明言した10,000の広告を印刷し、スキャンすれば20ロイヤリティポイントまたは2ドルの価値のあるクーポンを提供することを明言した10,000の広告を印刷することができ、どちらの広告が10ポイントの価値があり、どちらの広告が20ポイントの価値があるかを指示する広告データを提供することができる。広告主は、値の変化が広告に対する応答率を変化させるか否かを見ることができる。さらに広告がすべて同じであっても、広告主31は種々の商店50で販売を追跡することができる。商店情報も広告主31に提供することができ、広告主はどこで商品が購入されたかを知ることができる。
【0023】
この情報は多くの広告主にとって非常に価値があり、現在では切り抜きクーポンを除いて捕捉することができない。しかし切り抜かれたクーポンは扱いにくく、印刷するのに多量のUPCコードを必要とし、しかも顧客はクーポンを切り抜かなければならない。本発明より、広告データを提供するために、顧客に対して特別の奨励が可能になる。クーポンまたはロイヤリティプログラムからのフィードバックはほとんど瞬時である。このような広告に対する応答率は、ほとんどの販売ポイントで決定することができ、本発明はe−コマース販売またはクーポン切り抜きプログラムと関連して使用することができる。
【0024】
図3は、中央サーバを使用する食品マーケット産業に対するクーポン払い戻しの実施例を例として示す。広告主31、ここでは食品製造業者は、商品を商店50に提供する。商店はSKU(ストックキーパユニット)番号をすべての商品に対して受け取る。広告主31はまたステップ52.53,53,54,55でクーポンエージェント51を介して、クーポンを広告と共に印刷させる。
【0025】
顧客44は広告を手持ち式装置40によりスキャンする。ここで装置はクーポンスマートカードを規定し、これによりクーポンデータを含む広告データを得ることができる。オプションステップで、広告主はクーポンデータが有効になるよう、ホームコンピュータまたは中央サーバ70へのインターネットリンク60を介して要求することができる。この時点で広告データを収集し、エージェント51に送信することができる。そしてクーポンが完全な使用のために有効化される(例えば発行されたクーポンのデータベースに対してチェックし、手持ち式装置に格納することのできる照合コードを供給することにより)。広告データにはユーザデータまたはデバイスIDを設けることも、設けないこともできる。このユーザデータまたはデバイスIDは顧客により、例えば入力ボタンを押すことにより決定され、手持ち式装置に、この情報を提供すべきか否か問い合わされる。表示情報、クーポン値を上昇させるために付加的ディスカウントまたはプロモーション、または他の情報を手持ち式装置40に、クーポンの閲覧および/または有効化のために送信することができる。
【0026】
次に顧客44は小売店50で買い物をすることができ、勘定に基づき、手持ち式装置40にスキャンされたクーポンを供給し、上記のようにリベートを受け取ることができる。クーポンはこの時点で中央サーバ70により有効化、または再有効化することができる。これは例えば、満了データをチェックし、小売店50に有効コードを供給することにより行われる。中央サーバ70はこの時点で、広告データとユーザまたはデバイスID情報、および販売データと商店データを収集し、エージェント51に転送する。広告効果を決定するためのフィードバックの利点は勘定を済ませた後、直ちに得られる。エージェント51は次にこの情報を広告主31に提供することができ、例えば反応率に応じて広告を変更することができる。
【0027】
図4は、商店での勘定時に使用するための顧客手持ち式装置40の実施例を概略的に示す。この手持ち式装置40は入力デバイス46、ディスプレイ48、印刷広告データをスキャンするためのスキャナに対するインタフェース43、広告データを記憶するためのメモリ62、入力データを入力デバイスから受け取り、ディスプレイに広告データに関連する表示情報を供給するためのプロセッサ63、商店レジスタおよびプロセッサ63とインタフェースするための通信インタフェース47を有する。図4のディスプレイには実際の広告データが示されているが、典型的にはデータの一部または、中央サーバから受信された表示データが、新聞から切り抜いたクーポンに類似するクーポン画像として表示される。
【0028】
プロセッサ63はソフトウエアプログラムを実行する。このプログラムは、スキャンした広告データの入力と、メモリへの記憶を可能にし、同様にユーザまたはデバイス情報の入力と記憶を可能にする。記憶されたデータをレジスタプロセッサからのデータ、およびユーザにより入力されたデータと比較する比較ステップを有しても良い。
【0029】
顧客はユーザデータ、例えば名前、住所、電話番号、および他のコンタクト情報を装置40に、入力デバイス46、例えば携帯電話のキーを介して入力することができる。パーソナル暗証コードも入力し、記憶することができる。
【0030】
1つの特別の実施例として、シリアルブランドに対する広告を、スキャン可能な画像TIMES 02/03/06 PAGE3 ADVERTISER Z PRODUCT X EDITION 3 VALUE 10と共に印刷することができる。これは広告主がZ、シリアル製造業者であることを指示し、ニューヨークタイムズの3ページに2006年2月3日に製品Xに対して印刷された広告を有する。この広告は製品Xに対する第3版であり、10セント割引を指示する10のクーポン値を提供する。明らかに単純な英数字シーケンスも類似の情報を提供することができ、例えば2次元のバーコードによってスペースと可視的インパクトを最小にすることができる。
【0031】
顧客は、タイムズを読む時に広告データをスキャンし、データが手持ち式装置40に記憶される。前もって顧客は、非制限的な例であるが、自分の名前、住所、電話番号、年齢、およびeメールアドレスまたはその他の個人情報を手持ち式装置40に入力している。
【0032】
商店で顧客は、製品Xシリアルを思い出し、これを買う決心をする。そしてレジカウンタに進む。勘定時に商店従業員は製品Xに対するバーコードをスキャンする。このバーコードにより勘定プロセッサは製品Xが購入されたことを知る。次に顧客は、自分が手持ち式装置40を持っていることを声明し、商店従業員はボタンを押してク―ポンチェックをレジスタ52により、インタフェース47,54を介して実行させる。「製品X」または類似のIDが手持ち式装置に提示される。手持ち式装置はそのプロセッサ63を介してこの言葉を製品Xに対する広告データと一致させ、製品X広告データをレジスタ52に送信し、レジスタは10セントのリベートを指示する。広告データは中央サーバに送信され、中央サーバはこのようなクーポン値が広告に適切なデータ上で提供されていること、クーポンが期限切れでないことを検証し、確認コードをプロセッサ58に送信する。そしてこのプロセッサ58は受信に基づいて10セントのリベートを提供する。したがってレジスタは10セント安い支払いを要求する。この時点でまたはこれより早期に、顧客は例えば商店従業員により、クレジットカードまたは手持ち式装置からの顧客情報を、さらに大きなリベートのために提供する用意があるか否か問い合わされる。リベートの大きさは、顧客が提供しようとする情報の量、例えばeメールアドレスだけか、またはeメールアドレスと名前かに依存する。暗証コードは例えば顧客により入力することができ、これによりこの情報がレジスタ52に転送される。暗証コードは、広告データを提示する前に要求することもできる。こうして顧客は支払い、商店を去ることができる。広告主は、広告データ、顧客情報および商店情報を、クーポン確認または支払い後に受け取ることができる。商店は次に、クーポン払い戻しと処理フィ―を広告主から、例えば図3に示すように電子的ファンドトランスファーにより受け取ることとなる。
【0033】
いったん広告データがレジスタ52に送信されると、広告データは消去されるか、またはクーポン値が装置40でゼロにセットされ、クーポンを再び償還することはできなくなる。この値削減はレジスタ52により送信されるコマンドによっても行うことができる。または、ユーザが広告データを送信するときに自動的に行うことができる。デバイスIDまたは顧客IDが手持ち式装置の使用のたびに提供されるのであれば、値の削減は中央サーバまたはレジスタで行うこともできる。これにより広告データは手持ち式装置40に残るが、クーポンはレジスタで再び使用することができなくなる。および/または中央サーバは、この装置または顧客が以前にクーポンを使用したことを知る。したがって中央サーバは各クーポンとデバイスIDを、例えば複製の防止のために格納することができる。クーポンはまた、手持ち式装置の時計、またはレジスタまたは中央サーバの時計によりチェックされるクーポンの日付満了に基づいて消去することもできる。手持ち式装置のディスプレイによる、日付満了が接近していること、例えば満了の2日前であることの通知は、プロセッサのプログラムにより送信することができる。
【0034】
手持ち式装置のプロセッサのプログラムはまた、二重スキャンをブロックすることができる。これにより奨励が二重スキャンにより増大することはなく、第2のクーポンまたは奨励は格納されない。または顧客に二重スキャンの容認を促すこともできる。
【0035】
機械により読み出し可能なデータ34は、製造業者のクーポンが満了日までに使用されれば、そのクーポンのすべての価値を提供する。本発明の有利な方法は、その満了日までに償還されなかったクーポンに価値を付加する。典型的には、クーポンは製造業者により、その販売および促進スケジュールに基づいて送信されるが、このスケジュールは顧客の製品購買の希望と、顧客が広告をメールで受信した時点では一致しない場合もある。したがって製造業者にとって顧客の情報を受け取る好機と、顧客にとってクーポンをスキャンする動機が失われてしまう。したがって印刷されたクーポンは無意味となり、捨てられ、それに対して支払った製造業者にも、雑誌または新聞を購入した顧客にも価値が付加されない。したがって手持ち式装置内のプログラムは、製造業者の満了日を越えるとクーポン値を低減するようにプログラミングすることができる。または満了したクーポンをロイヤリティポイントに転換することができる。このように行うことで、チャンスのあるクーポンをスキャンするための顧客に対する報奨金が、この顧客が満了日までの使用しなくても、維持され、製造業者は顧客情報を入手するチャンスを改善する。
【0036】
すべてのタイプのクーポン報奨金を、所定の閾値または条件が適切であれば可変に、または変率にすることができる。例えばクーポンには、より多くの顧客情報を提供することに対して、またはクーポンを対立する店で使用することに対してより高い価値を与えることができる。例えばA店での所定のシリアルの買い手には、同じシリアルをB店で購入した場合よりも高いリベートが与えられる。この差別化は中央サーバにより、勘定前にまたは勘定時に確認に基づいて提供される。または広告データ自体の中で提供される。
【0037】
ロイヤリティポイントによる択一的実施例では、シリアルブランドに対する広告を、スキャン可能な画像TIMES 02/03/06 PAGE3 ADVERTISER Z PRODUCT X EDITION 3 VALUE 10と共に印刷することができる。これは広告主Zがシリアル製造業者であることを指示し、ニューヨークタイムズの3ページに2006年2月3日に製品Xに対して印刷された広告を備える。この広告は製品Xに対する第3版であり、例えば10タイムズポイントを指示する10のロイヤリティポイント値を提供する。このポイントはニューヨークタイムズウェブサイトを介して種々の利益のために償還することができる。有利な択一的実施例として、所望であればこのようなロイヤリティポイントは、装置40から顧客のタイムズポイントロイヤリティプログラムデータベースに移管することができる。したがって装置40は、広告データ34をいずれかの製造業者ロイヤリティプログラムから収集するのに使用することができ、広告データをそれぞれの製造業者のロイヤリティプログラムに移管することができる。装置40の別の利点は、顧客が何枚もロイヤリティプログラムカードを携帯する必要がないことである。したがって装置40は記憶媒体、パススルーデバイス、または多種のロイヤリティプログラムに対するロイヤリティカードとすることができる。
【0038】
顧客は、ニューヨークタイムズを読む時に広告データをスキャンし、データが手持ち式装置40に記憶される。次に顧客は例えば手持ち式装置、PC、またはインターネットサービスプロバイダを介して、タイムズウェブサイトに広告データを提供することができ、顧客口座に対して有効にされた10ロイヤリティポイントを受け取る。この時点で広告データを消去することができ、またはデバイスIDとユーザIDを介してタイムズウェブサイトは同じ装置ユーザからの、同じ広告スキャンに対するさらなるロイヤリティポイントを拒否することができる。次にタイムズは、広告が顧客により読まれた、または注目されたという広告プルーフを提供することができる。このシステムにより有利には、出版社はどの広告が読まれたかを検証し、測定することができる。すなわち広告効果を検証することができる。
【0039】
ロイヤリティポイント量はまた、変率の報奨金を提供するためにクーポン量と同様に可変とすることができる。
【0040】
スキャナは手持ち式装置に組み込むことができ、有利には携帯電話のカメラとすることができる。
【0041】
したがって商店または広告主は手持ち式装置から貴重なユーザ情報を受け取り、反対に利益を手持ち式装置のユーザに提供する。したがってこの利益の使用は、手持ち式装置に格納された報奨金値の削減となる。これは手持ち式装置自体での値の直接的低減により、例えばクーポンの消去、またはポイント値の低減により行われるか、または値の削減は間接的に例えばレジスタまたはサーバにより行われ、手持ち式装置に格納されたクーポンは再使用できなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、従来のクーポンクリアリングハウスシステムを示す。
【図2】図2は、本発明のシステムの実施形態を概略的に示す。
【図3】図3は、本発明の方法の実施形態をフローチャートに示す。
【図4】図4は、本発明の手持ち式装置の実施形態を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告効果を追跡するための方法であって、
印刷される広告を備える広告コードをもたらし、
前記広告コードは広告を識別し、かつ該広告コードは潜在的顧客の手持ち式装置によりスキャンすることができ、
潜在的顧客に広告コードをスキャンすることの奨励を提供し、該奨励の値は手持ち式装置に格納され、
潜在的顧客によりスキャンされた広告コード上の情報を受け取り、結果として手持ち式装置に格納されている奨励の値を低減する方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
前記奨励はクーポンである方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、
前記奨励はロイヤリティポイントプログラムである方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法において、
前記手持ち式装置に格納される奨励の値は、該手持ち式装置でデータを消去または変化することにより低減される方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法において、
前記奨励はクーポンを含み、さらに当該クーポンに対する満了日の設定を行い、これにより前記手持ち式装置は、前記クーポンが満了日に接近すると顧客に注意を促し、満了に基づいてクーポンは自動的に削除されるか、または消去される方法。
【請求項6】
請求項1記載の方法において、
前記奨励の値は時間と共に減少し、比較的低い値になるか、または別の形式の奨励に変換される方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法において、
前記手持ち式装置に格納された奨励の値は、同じ装置により格納された広告コードの二重使用のブロックにより削減され、これにより前記奨励を1回以上使用することはできない方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法において、
前記手持ち式装置は二重スキャンをブロックし、これにより前記奨励は二重スキャンにより増大せず、または顧客に二重スキャンの容認を促す方法。
【請求項9】
請求項1記載の方法において、
前記奨励は、広告に表示された商品の価格を低減する方法。
【請求項10】
ユーザにより償還される奨励のための手持ち式装置であって、
印刷された広告データをスキャンするためのスキャナと、
広告データと、ユーザまたは装置を識別するためのデータと、格納された広告データの関数である奨励の値を格納するためのメモリと、
通信インタフェースとを有し、
広告データの少なくとも一部を、通信インタフェースを介して送信し、奨励の値を、広告データの送信部分の関数として低減するプロセッサとを有する手持ち式装置。
【請求項11】
請求項10記載の手持ち式装置において、
前記奨励の値はクーポン値である手持ち式装置。
【請求項12】
請求項10記載の手持ち式装置において、
前記奨励の値はロイヤリティポイントの値である手持ち式装置。
【請求項13】
請求項12記載の手持ち式装置において、
前記メモリは、多重ロイヤリティプログラムに対するロイヤリティポイントを格納することができ、ロイヤリティカードとして機能し、またはロイヤリティポイントをコンピュータに引き渡す手持ち式装置。
【請求項14】
広告効果を追跡するためのシステムであって、
請求項10記載の複数の手持ち式装置と、
広告データの割合を受け取る奨励追跡装置とを有し、
利益を手持ち式装置のユーザに、低減された奨励の値の関数として提供するシステム。
【請求項15】
請求項14記載のシステムにおいて、
前記追跡装置は、広告データを格納する中央サーバであるシステム。
【請求項16】
手持ち式装置であって、
印刷された広告データをスキャンするためのスキャナと、
広告データ、およびユーザまたは装置を識別するデータを格納するためのメモリと、
値を広告データの関数として供給するプロセッサと、
通信インタフェースとを有し、
前記プロセッサは前記値を低減するか、または広告データの一部を前記メモリから削除し、広告データの一部または別の一部を、通信インタフェースを介して、通信インタフェースからの入力の関数として、または手持ち式装置のユーザからの入力の関数として送信する手持ち式装置。
【請求項17】
広告効果を追跡するための方法であって、
印刷される広告を備える広告コードをもたらし、
前記広告コードは広告を識別し、かつ該広告コードは潜在的顧客の手持ち式装置によりスキャンすることができ、
潜在的顧客に広告コードをスキャンすることの奨励を提供し、該奨励の値は手持ち式装置に格納され、
潜在的顧客によりスキャンされた広告コード上の情報を受け取り、奨励に関連する利益を顧客に提供し、該利益は手持ち装置の使用により償還される方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2009−531778(P2009−531778A)
【公表日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−502855(P2009−502855)
【出願日】平成19年3月20日(2007.3.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/006910
【国際公開番号】WO2007/111882
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(505332174)ゴス インターナショナル アメリカス インコーポレイテッド (48)
【氏名又は名称原語表記】Goss International Americas, Inc.
【住所又は居所原語表記】121 Broadway, Dover NH 03820, USA