説明

子供用椅子

【課題】幅広い年齢層の子供に対して使用可能で、子供の成長や使用用途に応じて最適な形態に変更することができる子供用椅子を提供する。
【解決手段】子供用椅子11は、軸受入部12bを有するベースフレーム12と、ベースフレーム12の前方端部から上下方向に延びる第1逆U字状部13a、内側に座面が設けられる第2逆U字状部13b、および第1および第2逆U字状部13a,13bの下端を相互に連結して軸受入部12bに回転自在に保持される下端連結軸13cを有する背もたれフレーム13と、第1逆U字状部13aの固定状態および解除状態のうちのいずれかの状態を実現する第1角度保持機構14と、第2逆U字状部13bの固定状態および解除状態のうちのいずれかの状態を実現する第2角度保持機構15とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、背もたれが前後方向にバウンシング可能なバウンシング椅子、背もたれを所定の角度で固定する固定椅子、および背もたれを倒して寝床部材とする簡易ベッドに相互に切り替え可能な子供用椅子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の子供用椅子は、例えば、特開2005−102992号公報(特許文献1)に記載されている。同公報に記載されている子供用椅子は、設置面から所定角度で斜めに傾斜して配置される背もたれフレームと、背もたれフレームを弾性的に支持するバウンス部とを備え、背もたれフレームの傾斜角度を変更可能な子供用椅子である。
【0003】
この子供用椅子は、生後0ヶ月〜9ヶ月程度の自ら立ち上がることや座ることのできない乳幼児を対象としており、バウンシング機能によって乳幼児にあたかも大人に抱き上げられたときの動きや感覚を与えることができると記載されている。
【0004】
また、背もたれフレームの傾斜角度を変更可能とすることにより、首が据わる前の月齢の低い乳幼児が使用する場合には水平に近い状態に保持し、月齢がより進んで動きが活発になった乳幼児が使用する場合には直立した状態に保持する等、乳幼児の成長に合わせて形態を変更することができると記載されている。
【特許文献1】特開2005−102992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記公報に記載されている子供用椅子は、乳幼児の成長に合わせて形態を変更することができるものの、その対象は生後0ヶ月〜9ヶ月程度と非常に短い。また、この子供用椅子は常に背もたれフレームがバウンシングするので、食事を与える場合等の大人が乳幼児を世話する場合の使用には適していない。
【0006】
そこで、この発明の目的は、幅広い年齢層の子供に対して使用可能で、子供の成長や使用用途に応じて最適な形態に変更することができる子供用椅子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る子供用椅子は、床上に載置されて前後方向に延び、前方端部の左右に一対の軸受入部を有するベース部材と、U字型の開口を下に向けて上下方向に延びる第1逆U字状部、U字型の開口を下に向けて上下方向に延び、U字型の内側に座面が設けられる第2逆U字状部、および第1逆U字状部および第2逆U字状部の下端を相互に連結し、ベース部材の一対の軸受入部に回転自在に保持される下端連結軸を有する背もたれ部材と、第1逆U字状部の後傾角度を固定する固定状態、および第1逆U字状部の固定状態を解除する解除状態のうちのいずれかの状態を実現する第1角度保持機構と、第2逆U字状部をベース部材に対して複数の角度位置で固定する固定状態、および第2逆U字状部の固定状態を解除する解除状態のうちのいずれかの状態を実現する第2角度保持機構とを備える。
【0008】
一実施形態として、第1角度保持機構は、ベース部材に固定された係合軸と、第1逆U字状部に回動可能に連結され、係合軸に選択的に係合するロック凹部を有するロック部材とを備える。
【0009】
他の実施形態として、第2角度保持機構は、背もたれ部材を背後から支えるように、両端が背もたれ部材の左右方向端部に連結されたU字形状の突張部材と、前後方向位置を変更し得るようにベース部材上に支持され、突張部材に選択的に係合する係合部を有する移動ロック部材とを備える。
【0010】
さらに他の実施形態として、ベース部材は、その左右方向中央部を前後方向に延び、移動ロック部材を案内して前後方向の位置を変更可能とする案内部をさらに有する。
【0011】
上記構成のように、背もたれ部材がベース部材に対して揺動するバウンシング椅子の形態、および背もたれ部材の揺動を規制した固定椅子の形態に変更可能とすることにより、幅広い年齢層の子供が使用可能な子供用椅子を得ることができる。
【0012】
また、背もたれ部材にリクライニング機能を付与することにより、背もたれ部材を直立させて椅子として使用したり、背もたれ部材を水平に近い角度にしてベッドとして使用したりする等、使用用途に合わせて最適な形態に変更することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1〜図6を参照して、この発明の一実施形態に係る子供用椅子11を説明する。なお、図1は子供用椅子11のフレーム構造を示す図、図2〜図6は子供用椅子11の各形態を示す斜視図である。
【0014】
まず、図1を参照して、この発明に係る子供用椅子11は、ベース部材としてのベースフレーム12と、背もたれ部材としての背もたれフレーム13と、第1および第2角度保持機構14,15とを備える。
【0015】
ベースフレーム12は、床上に載置されて前後方向に延び、左右方向の幅が前方から後方に向かって広がる略二等辺三角形状である。また、前方端部の頂角に対応する位置に第1角度保持機構14に連結する係合軸12a、左右一対の軸受入部12b、および足板12cと、底辺に対応する部分にゴム等で形成された滑り止め12dと、左右方向の中央部に前方から後方に延びる案内部としてレール12eとを有する。
【0016】
このように、ベースフレーム12の後方の幅を広くすることによって子供用椅子11の姿勢が安定するので、背もたれフレーム13がバウンシングしたり、背もたれフレーム13上で子供が動いたりしても子供用椅子11が倒れることがない。また、ベースフレーム12の後方に滑り止め12dを設けることによって子供用椅子11が床面上を滑るのを防止することができる。
【0017】
背もたれフレーム13は、U字型の開口を下に向けた逆U字形状でベースフレームの前方端部から上下方向に延びる第1および第2逆U字状部13a,13bと、第1および第2逆U字状部13a,13bの下端を相互に連結し、ベースフレーム12の一対の軸受入部12bに回転自在に支持される下端連結軸13cとを有する。
【0018】
第1逆U字状部13aは、第2逆U字状部13bの間に配置されて、上端が第1角度保持機構14に、下端が下端連結軸13cにそれぞれ連結される。第2逆U字状部13bは、下端連結軸13cとの連結部分から上方に延びる起立部と、起立部の上端から後方に傾斜してU字形状の内側に座面が形成される背もたれ部とを有する。
【0019】
この子供用椅子11に使用するベースフレーム12や背もたれフレーム13は、子供用椅子11全体の強度や重量の観点から金属製のパイプ材を組み合わせて形成されている。
【0020】
第1角度保持機構14は、ベースフレーム12に固定された係合軸12aと、係合軸12aおよび第1逆U字状部13aそれぞれと連結するロック部材14aとを有し、子供用椅子11の下部に配置されている。この第1角度保持機構14は、第1逆U字状部13aの後傾角度を固定する固定状態、および第1逆U字状部13aの固定状態を解除して第1逆U字状部13aをベースフレーム12に対して回動自在とする解除状態のうちのいずれかの状態を実現する。
【0021】
第2角度保持機構15は、背もたれフレーム13を背後から支えるように両端が第2逆U字状部13bの左右方向端部に連結されて上下方向に延びる突張部材16と、ベースフレーム12の前後方向に延びるレール12e上に配置されて突張部材16を受け入れる移動ロック部材17とを有する。この第2角度保持機構15は、第2逆U字状部13bをベースフレーム12に対して複数の角度位置で固定する固定状態、および第2逆U字状部13bの固定状態を解除して第2逆U字状部13bをベースフレーム12に対して回動自在とする解除状態のうちのいずれかの状態を実現する。
【0022】
上記構成の子供用椅子11は、第1および第2角度保持機構14,15によって第1および第2逆U字状部13a,13bを固定状態または解除状態とすることにより、さまざまな形態に変更することができる。なお、第1および第2角度保持機構14,15の詳細については後述する。
【0023】
図2は、子供用椅子11を斜め前方から見た斜視図である。図2を参照して、背もたれフレーム13は、シート部材19で覆われている。シート部材19は、第2逆U字状部13bの内側部分に設けられる座面19aと、座面19aの外縁部に第2逆U字状部13bに沿って座面19aから上方に突出する外枠部19bと、座面19aの中央部に子供の体を拘束する5点式のシートベルト19cと、座面19aの下部に第2逆U字状部13bの起立部を覆うように張り出した舌部19dとを有する。
【0024】
このシート部材19はクッション性に富む素材で形成されており、第2逆U字状部13bに着脱自在となっている。また、外枠部19bおよびシートベルト19cを有することにより、第2逆U字状部13bがバウンシングしたり、子供が座面19a上で動いたりしても、子供の姿勢を安定させて子供用椅子11から脱落しないようになっている。さらに、舌部19dを設けて、子供の体がフレーム部分に直接触れないようにしている。
【0025】
次に、図3は子供用椅子11をバウンシング椅子として使用する状態を示す図である。図3を参照して、バウンシング椅子としての子供用椅子11は、第1逆U字状部13aを固定状態、第2逆U字状部13bを解除状態とする。なお、第2角度保持機構15の突張部材16は、移動ロック部材17との係合を解除して突張部材16をシート部材19の裏面に第2逆U字状部13bに沿うように収容する。
【0026】
これにより、第2逆U字状部13bは、弾性によって下端連結軸13cとの連結部分を中心として前後方向(図3の矢印方向)に揺動自在な状態(バウンシング状態)になる。なお、第2逆U字状部13bの揺動量は、子供の体重を一定と仮定すると、第2逆U字状部13bの弾性が高い程大きくなる。ただし、弾性の高い材料を使用すると一般には剛性が低下するので、子供用椅子11の剛性を十分確保できる範囲で揺動量を決定する必要がある。
【0027】
次に、図4は子供用椅子11を固定椅子として使用する状態を示す図である。図4を参照して、固定椅子としての子供用椅子11は、第1逆U字状部13aを解除状態、第2逆U字状部13bを所定の後傾角度で固定状態とする。
【0028】
これにより、第2逆U字状部13bの揺動を規制して固定椅子として使用することができる。なお、第2角度保持機構15の移動ロック部材17は、レール12eの前後方向に摺動することができ、第2逆U字状部13bの後傾角度(ベースフレーム12と垂直な方向と第2U字状部13bとのなす角を指す)を変更することができる。これにより、使用用途に応じて適切な角度を選択可能なリクライニング椅子として使用することができる。
【0029】
リクライニングの具体的な方法としては、移動ロック部材17をレール12eの前方に移動させると、突張部材16が垂直に近くなって後傾角度が小さくなる。一方、移動ロック部材17をレール12eの後方に移動させると、突張部材16が水平に近くなって後傾角度が大きくなる。
【0030】
次に、図5は子供用椅子11を簡易ベッドとして使用する状態を示す図である。図5を参照して、簡易ベッドとしての子供用椅子11は、第1逆U字状部13aを解除状態、第2逆U字状部13bを固定状態とする。なお、第2逆U字状部13bは、移動ロック部材17を後方に移動させて座面19aが水平に近くなるまで後傾させた状態で固定する。これにより、座面19aが寝床部材として機能する簡易ベッドとなる。
【0031】
なお、第2逆U字状部13bは、床面と平行になるまでリクライニングさせてもよいが、寝心地の観点からは、子供の頭部側が足下より高い位置、すなわち第2逆U字状部13bの上端側が下端側より僅かに高い位置にある方がよい。
【0032】
次に、図6は子供用椅子11の収納状態を示す図である。図6を参照して、収納状態の子供用椅子11は、第1および第2逆U字状部13a,13bを共に解除状態とし、第1および第2逆U字状部13a,13bを最大限後傾させた状態にする。これにより、背もたれフレーム13がベースフレーム12上に完全に倒れこんで上下方向の厚み寸法が最も小さくなるので、子供用椅子11の不使用時に収納スペースが小さくて済む利点がある。
【0033】
このように、第1および第2逆U字状部13a,13bの固定状態、および解除状態を選択することにより子供用椅子11を幅広い年齢層の子供を対象として様々な用途に使用することができる。
【0034】
図7〜図9を参照して、子供用椅子11に使用する第1角度保持機構14の一例を説明する。なお、図7は第1逆U字状部13aの解除状態を示す図、図8および図9は第1逆U字状部13aの固定状態を示す図である。
【0035】
まず、図7を参照して、第1角度保持機構14のロック部材14aは、第1逆U字状部13aの上端を受け入れる背もたれ部材嵌合穴14bと、ベースフレーム12の係合軸12aを受け入れる2つのロック凹部14cと、ロック凹部14cに連通して係合軸12aを前後方向に変位可能とする長穴14dとがそれぞれ厚み方向に貫通している。
【0036】
なお、第1逆U字状部13aは、常に背もたれ部材嵌合穴14bに嵌合し、背もたれ部材嵌合穴14bの中で回転可能となっている。一方、係合軸12aは、2つのロック凹部14c、および長穴14dのうちのいずれかと選択的に係合する。そして、図7を参照して、第1逆U字状部13aの解除状態においては、係合軸12aが長穴12c内に位置する。
【0037】
次に、図8および図9を参照して、第1逆U字状部13aの固定状態においては、係合軸12aがいずれか一方のロック凹部14cに係合する。ただし、図3を用いて説明したように、第2角度保持機構15が解除状態となっている場合には、第2逆U字状部13bのバウンシングは許容される。
【0038】
なお、ロック凹部14cを前後方向に複数設けた場合、図8に示すように後ろ側のロック凹部14cに係合軸12aを係合させると第2逆U字状部13bの後傾角度が大きくなり、図9に示すように前側のロック凹部14cに係合軸12aを係合させると第2逆U字状部13bの後傾角度が小さくなる。このように、ロック凹部14cを複数設けることにより、子供用椅子11をバウンシング椅子として使用する場合においても、第2逆U字状部13bの後傾角度を変更することが可能となる。
【0039】
また、ロック凹部14cは、後方側が開放されて長穴14dと連通しているので、子供が座面19aに座って第2逆U字状部13bを後方に押すように力を加えても、係合軸12aとロック凹部14cとの係合状態が解除されることはない。一方、第2逆U字状部13bを少し前方に傾けると、係合軸12aとロック凹部14cとの係合状態を簡単に解除することができる。これにより、安全で、かつ簡単に背もたれフレーム13の後傾角度を変更可能な子供用椅子11を得ることができる。
【0040】
図1および図10〜図12を参照して、子供用椅子11に使用する第2角度保持機構15の一例を説明する。なお、図10は第2逆U字状部13bの固定状態示す図、図11は第2逆U字状部13bの解除状態を示す図、図12は移動ロック部材17の内部構造を示す図である。
【0041】
まず、図1を参照して、突張部材16は、一端が背もたれフレーム13の左右方向端部に連結されて上下方向に延びる一対の突張棒16aと、一対の突張棒16aの他端を相互に連結する連結棒16bとを有する略U字形状の部材である。
【0042】
次に、図12を参照して、移動ロック部材17は、前後方向位置を変更し得るようにレール12e上に支持されるケーシング17a(破線で示す)と、ケーシング17aの一部に上方に開口部を有し、突張部材16の連結棒16bに選択的に係合する係合溝17bと、係合溝17bの開口部を開放または閉鎖する開閉部材17cと、開閉部材17cを係合溝17bの開口部を閉鎖する方向(図12中の左方向)に付勢する弾性部材としてのコイルばね17dと、移動ロック部材17の前後方向に移動を規制する係合爪17eとを有する。
【0043】
係合爪17eは、子供用椅子11の後方側(図中右側)の壁面が垂直に、前方側(図中左側)の壁面が所定の角度を持って形成されている。一方、レール12eに設けられた鋸歯12fは、係合爪17eの垂直な壁面に対面する壁面(子供用椅子11の前方側、図12中の左側)が垂直に、他方側の壁面(子供用椅子11の後方側、図12の中右側)が所定の角度を持って形成されている。
【0044】
図10を参照して、第2逆U字状部13bの固定状態においては、突張部材16の連結棒16bと移動ロック部材17の係合溝17bとが係合する。このとき、開閉部材17cは係合溝17bを閉鎖する方向に付勢されているので、子供用椅子11の使用時に固定状態が解除されることはない。
【0045】
一方、図11を参照して、第2逆U字状部13bの解除状態においては、開閉部材17cをコイルばね17dに逆らって係合溝17bの開口部を開放する方向に移動させ、連結棒16bと係合溝17bとの係合を解く。また、解除状態から固定状態に移行する場合は、係合溝17bの開口部を開口して連結棒16bを係合溝17bに係合させる。
【0046】
また、図12を参照して、子供が座面19aに座って第2逆U字状部13bを後方に押すように力を加えた場合、移動ロック部材17の係合爪17eとレール12eの鋸歯12fとは互いに垂直な壁面同士が当接するので、移動ロック部材17が後方に移動して第2逆U字状部13bが倒れるのを防止する。
【0047】
一方、第2逆U字状部13bを前方に倒した場合、係合爪17eと鋸歯12fとは互いに所定の角度を持った壁面同士が当接するので、移動ロック部材17は係合爪17eを跳ね上げながら前方に移動することができる。また、移動ロック部材17を後方に移動したい場合は係合爪17eを上方に引き上げた状態で後方にスライドさせる。なお、移動ロック部材17がスムーズに移動可能となるように、レール12eの床面に対面する面は床面から僅かに浮いた状態とするのが望ましい。
【0048】
上記の実施形態における子供用椅子11では、ベースフレーム12および背もたれフレーム13を金属製のパイプ材を用いたフレーム構造とした例を示したが、これに限ることなく、任意の構造とすることができる。例えば、樹脂材料等を用いてもよいし、中実の棒材を用いてもよいし、さらには板材を用いて形成してもよい。
【0049】
また、第2角度保持機構15の移動ロック部材17は、ベースフレーム12の左右の2箇所に設けてもよいが、この実施形態のように1箇所とすることにより、リクライニングの操作が簡単となる。
【0050】
また、上記の実施形態においては、移動ロック部材17がレール12上を前後方向の位置決めをする方法として、係合爪17eと鋸歯12fとが係合する例を示したが、これに限ることなく、任意の方法を採用することができる。例えば、ケーシング17aに穴を設け、レール12e上に複数の穴を設け、ケーシング17aおよびレール12eに設けられた穴を貫通するように固定ピンを挿入する等して位置決めをしてもよい。
【0051】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0052】
この発明は、子供の成長や使用用途に応じて最適な形態に変形可能な子供用椅子に有利に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】この発明の一実施形態に係る子供用椅子のフレーム構造を示す図である。
【図2】図1の子供用椅子を斜め前方から見た斜視図である。
【図3】図1の子供用椅子をバウンシング椅子として使用する状態を示す図である。
【図4】図1の子供用椅子を固定椅子として使用する状態を示す図である。
【図5】図1の子供用椅子を簡易ベッドとして使用する状態を示す図である。
【図6】図1の子供用椅子の収納状態を示す図である。
【図7】第1逆U字状部の解除状態を示す図である。
【図8】第1逆U字状部の固定状態を示す図であって、後傾角度が大きい状態示す図である。
【図9】第1逆U字状部の固定状態を示す図であって、後傾角度が小さい状態を示す図である。
【図10】第2逆U字状部の固定状態を示す図である。
【図11】第2逆U字状部の解除状態を示す図である。
【図12】第2角度保持機構の移動ロック部材の内部構造を示す図である。
【符号の説明】
【0054】
11 子供用椅子、12 ベースフレーム、12a 係合軸12a 軸受入部、12c 足板、12d 滑り止め、12e レール、12f 鋸歯、13 背もたれフレーム、13a 第1逆U字状部、13b 第2逆U字状部、13c 下端連結軸、14 第1角度保持機構、14a ロック部材、14b 背もたれ部材嵌合穴、14c ロック凹部、14d 長穴、15 第2角度保持機構、16 突張部材16a 突張棒、16b 連結棒、17 移動ロック部材、17a ケーシング、17b 係合溝、17c 開閉部材、17d コイルばね、17e 係合爪、19 シート部材、19a 座面、19b 外枠部、19c シートベルト、19d 舌部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床上に載置されて前後方向に延び、前方端部の左右に一対の軸受入部を有するベース部材と、
U字型の開口を下に向けて上下方向に延びる第1逆U字状部、U字型の開口を下に向けて上下方向に延び、U字型の内側に座面が設けられる第2逆U字状部、および前記第1逆U字状部および前記第2逆U字状部の下端を相互に連結し、前記ベース部材の一対の軸受入部に回転自在に保持される下端連結軸を有する背もたれ部材と、
前記第1逆U字状部の後傾角度を固定する固定状態、および前記第1逆U字状部の固定状態を解除する解除状態のうちのいずれかの状態を実現する第1角度保持機構と、
前記第2逆U字状部を前記ベース部材に対して複数の角度位置で固定する固定状態、および前記第2逆U字状部の固定状態を解除する解除状態のうちのいずれかの状態を実現する第2角度保持機構とを備える、子供用椅子。
【請求項2】
前記第1角度保持機構は、
前記ベース部材に固定された係合軸と、
前記第1逆U字状部に回動可能に連結され、前記係合軸に選択的に係合するロック凹部を有するロック部材とを備える、請求項1に記載の子供用椅子。
【請求項3】
前記第2角度保持機構は、
前記背もたれ部材を背後から支えるように、両端が前記背もたれ部材の左右方向端部に連結されたU字形状の突張部材と、
前後方向位置を変更し得るように前記ベース部材上に支持され、前記突張部材に選択的に係合する係合部を有する移動ロック部材とを備える、請求項1または2に記載の子供用椅子。
【請求項4】
前記ベース部材は、その左右方向中央部を前後方向に延び、前記移動ロック部材を案内して前後方向の位置を変更可能とする案内部をさらに有する、請求項1〜3のいずれかに記載の子供用椅子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−307299(P2007−307299A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−141831(P2006−141831)
【出願日】平成18年5月22日(2006.5.22)
【出願人】(390006231)アップリカ育児研究会アップリカ▲葛▼西株式会社 (97)