説明

安定なエチレン阻害化合物とこれらの製造方法

【課題】植物または植物部分におけるエチレン応答を阻害する方法を提供する。
【解決手段】最初に安定なシクロプロパン前駆体化合物を生成させ、次に還元剤または求核試剤を使用して、これらの化合物をガス状シクロプロペンアンタゴニスト化合物に変換することにより、植物におけるエチレン応答をシクロプロペン化合物により阻害する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物または植物部分におけるエチレン応答の阻害に関する。植物部分は、例えば、花、葉、果物及び野菜を包含し、親植物上に存在しているものでも、あるいは収穫されたものでもよい。エチレン応答は、植物または、特に、果物または野菜などの収穫された植物部分が熟するのを加速する。このように加速的に熟するために、収穫された製品が早期に腐って市場に出せなくなる前に、最適条件下でできるだけ迅速にこのような製品を最終消費者に輸送することが必要である。
【背景技術】
【0002】
植物がエチレン分子に対する分子受容体部位を含有することはよく知られている。エチレンは、多くの植物の特性、特に、植物成長、発育及び老化に関する特性.に影響を及ぼす。果物と野菜などの植物製品の収穫者に対しては、エチレンが老化の領域において大部分の問題を引き起こす。特に、果物と野菜を一度収穫すると、エチレンは加速的な速度でこれらの製品を熟させ、最終的に腐らせる。収穫された植物製品に及ぼすエチレンの有害な影響を無くするか、あるいは緩和しようとする努力の多くの研究が行われた。
【0003】
不可逆のエチレン阻害剤の例は米国特許第5,100,462号に記述されている。この特許はジアゾシクロペンタジエンを遮断剤として開示している。しかしながら、この化合物は強い臭気を呈し、極めて不安定である。これらの問題の周辺での努力において、米国特許第5,518,988号は、エチレン結合部位に対する有効な遮断剤に使用されるシクロプロペンとこれらの誘導体の発見を開示している。しかしながら、この特許の化合物は、ジアゾシクロペンタジエンの臭気問題に悩むことはないにしても、相対的に不安定なガスである。それゆえ、これらのガスの安定性、並びに圧縮した場合これらのガスが引き起こす爆発性のポテンシャルは問題を提起する。
【0004】
この'988特許のシクロプロペンは極めて有効なエチレン阻害剤であることが判明したが、これらの不安定性の問題を解決する実行可能な手段を見出すことは極めて望まれる状態のままである。実施された一つのアプローチは、米国特許第6,017,849号に開示されている。この特許は、担体としてシクロデキストリン分子の中にシクロプロペン分子をカプセル化することが可能であることを示す。このアプローチによって、シクロプロペン/シクロデキストリン錯体の安全な貯蔵と輸送が可能となり、概ね1年以上の保存寿命を提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,100,462号明細書
【特許文献2】米国特許第5,518,988号明細書
【特許文献3】米国特許第6,017,849号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前出のカプセル化法は実質的に更に安定なエチレン阻害剤を提供するが、問題がなお残っている。例えば、シクロプロペン分子中の二重結合は、極めて反応性であり、種々の貯蔵と取り扱い条件下でこの分子が分解を受けやすくする。
【0007】
それゆえ、必要とされるものは、長期間貯蔵安定性があり、自己分解を受けにくく、そしてシクロプロペンの取り扱いに伴う爆発の顕著な危険性を取り除いたエチレン阻害剤である。本発明は、エチレン阻害剤分子のシクロプロペン類のある前駆体を使用することによりこれらの問題を解決するものである。これらの前駆体はさらに高い貯蔵安定性を有する。実際、ターゲット植物部分の処理を所望する場合には、この前駆体は、対応するシクロプロペン分子に変換される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、不安定なシクロプロペン分子を更に安定なシクロプロパン類似体に変換することにより、不安定なシクロプロペン分子を安定化する方法を含む。この二重結合の各炭素原子成分に結合することにより、二重結合を取り除く。本発明の開示の式中で、これらの部分はWとWと表示される。これらの安定化部分は、F、Cl、Br、I、アルコキシ、アシルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、アルキルアミノカルボニルオキシ、ジアルキルアミノカルボニルオキシ、アルキルスルホニルオキシ及びアリールスルホニルオキシの基から選ばれ;但し、WとWの少なくとも一つはBrまたはIである。
【0009】
特に、本発明は、植物エチレン応答阻害剤として使用するのに構造I、II、III及びIVのシクロプロペン誘導体を生成する方法を含む。これらの化合物は次のように表わされる:
【0010】
【化1】

【0011】
構造I、II、III及びIVは、有効なエチレンのアンタゴニストであるシクロプロペン誘導体化合物を表わす。これらの化合物は、それぞれのシクロプロパン前駆体分子V、VI、VII及びVIIIから誘導可能である:
【0012】
【化2】

【0013】
構造V、VI、VII及びVIIIの化合物を還元剤または求核試剤と反応させて、構造I、II、III、及びIVのそれぞれのガス状化合物を得る。このようにして、ターゲットを封入した雰囲気の中に化合物I、II、III及びIVを放出して、植物または植物部分を処理して、エチレン応答を阻害する。
【0014】
本発明は、
a)各R、R、R、及びRが独立に式
−(L)−Z
の群であり、
i)pが3〜10の整数であり;
qが4〜11の整数であり;
nが0〜12の整数であり;
ii)各Lが基D、E、またはJの一員から独立に選ばれ
【0015】
Dが式
【0016】
【化3】

【0017】
であり、
【0018】
Eが式
【0019】
【化4】

【0020】
であり、そして
【0021】
Jが式
【0022】
【化5】

【0023】
であり、
【0024】
A)各XとYが独立に式
−(L)−Z−
であり;そして
B)mが0〜8の整数であり;そして
C)2個よりも多いE基が相互に隣接することはなく、そしてJ基が相互に隣接せず;
iii)各Zが
A)水素、ハロ、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、クロレート、ブロメート、ヨーデート、イソシアナト、イソシアニド、イソチオシアナト、ペンタフルオロチオ、または
B)Gが非置換あるいは置換の;不飽和、部分的に飽和、あるいは飽和の;単環、二環、三環、あるいは縮合環の;炭素環あるいはヘテロ環の系であって、
1)この環系が3あるいは4員のヘテロ環を含有し、このヘテロ環が1個のヘテロ原子を含有し;
2)この環系が5員以上のヘテロ環または多環のヘテロ環を含有する場合には、このヘテロ環または多環のヘテロ環が1〜4個のヘテロ原子を含有し;
3)各ヘテロ原子がN、O、及びSから独立に選ばれ;
4)置換基の数が0〜5であり、そして各置換基がXから独立に選ばれる
基G;
から選択され、
b)WとWは、F、Cl、Br、I、アルコキシ、アシルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、アルキルアミノカルボニルオキシ、ジアルキルアミノカルボニルオキシ、アルキルスルホニルオキシ、及びアリールスルホニルオキシから選ばれ;
c)WとWの少なくとも一つがBrまたはIであり;そして
d)非水素原子の合計数が50以下である、
構造V、VI、VII及びVIIIのシクロプロパン化合物、そのエナンチオマー、立体異性体、塩、及びこれらの混合物、またはこれらの組成物を含む。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の目的のため、種々のL基の構造を表示する場合には、各開いた結合は、別のL基、Z基、またはシクロプロペン部分への結合を示す。例えば、構造表示
【0026】
【化6】

【0027】
は、2個の他の原子と結合した酸素原子を示し;ジメチルエーテル部分を表わさない。
【0028】
典型的なR、R、R、及びR基は、例えば、アルケニル、アルキル、アルキニル、アセチルアミノアルケニル、アセチルアミノアルキル、アセチルアミノアルキニル、アルケノキシ、アルコキシ、アルキノキシ、アルコキシアルコキシアルキル、アルコキシアルキニル、アルコキシアルキル、アルコキシアルキニル、アルコキシカルボニルアルケニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルアルキニル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキシアルキル、アルキル(アルコキシイミノ)アルキル、カルボキシアルケニル、カルボキシアルキル、カルボキシアルキニル、ジアルキルアミノ、ハロアルコキシアルケニル、ハロアルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキル、ハロアルキニル、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキニル、トリアルキルシリルアルケニル、トリアルキルシリルアルキル、トリアルキルシリルアルキニル、ジアルキルホスホナト、ジアルキルホスファト、ジアルキルチオホスファト、ジアルキルアミノアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アルキルチオアルケニル、アルキルチオアルキル、アルキルチオアルキニル、ジアルキルアミノスルホニル、ハロアルキルチオアルケニル、ハロアルキルチオアルキル、ハロアルキルチオアルキニル、アルコキシカルボニルオキシ;シクロアルケニル、シクロアルキル、シクロアルキニル、アセチルアミノシクロアルケニル、アセチルアミノシクロアルキル、アセチルアミノシクロアルキニル、シクロアルケノキシ、シクロアルコキシ、シクロアルキノキシ、アルコキシアルコキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルケニル、アルコキシシクロアルキル、アルコキシシクロアルキニル、アルコキシカルボニルシクロアルケニル、アルコキシカルボニルシクロアルキル、アルコキシカルボニルシクロアルキニル、シクロアルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキシシクロアルキル、カルボキシシクロアルケニル、カルボキシシクロアルキル、カルボキシシクロアルキニル、ジシクロアルキルアミノ、ハロシクロアルコキシシクロアルケニル、ハロシクロアルコキシシクロアルキル、ハロシクロアルコキシシクロアルキニル、ハロシクロアルケニル、ハロシクロアルキル、ハロシクロアルキニル、ヒドロキシシクロアルケニル、ヒドロキシシクロアルキル、ヒドロキシシクロアルキニル、トリアルキルシリルシクロアルケニル、トリアルキルシリルシクロアルキル、トリアルキルシリルシクロアルキニル、ジアルキルアミノシクロアルキル、アルキルスルホニルシクロアルキル、シクロアルキルカルボニルオキシアルキル、シクロアルキルスルホニルアルキル、アルキルチオシクロアルケニル、アルキルチオシクロアルキル、アルキルチオシクロアルキニル、ジシクロアルキルアミノスルホニル、ハロアルキルチオシクロアルケニル、ハロアルキルチオシクロアルキル、ハロアルキルチオシクロアルキニル;アリール、アルケニルアリール、アルキルアリール、アルキニルアリール、アセチルアミノアリール、アリールオキシ、アルコキシアルコキシアリール、アルコキシアリール、アルコキシカルボニルアリール、アリールカルボニル、アルキルカルボニルオキシアリール、カルボキシアリール、ジアリールアミノ、ハロアルコキシアリール、ハロアリール、ヒドロキシアリール、トリアルキルシリルアリール、ジアルキルアミノアリール、アルキルスルホニルアリール、アリールスルホニルアルキル、アルキルチオアリール、アリールチオアルキル、ジアリールアミノスルホニル、ハロアルキルチオアリール;ヘテロアリール、アルケニルヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、アルコキシヘテロアリール、アセチルアミノヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アルコキシアルコキシヘテロアリール、アルコキシヘテロアリール、アルコキシカルボニルヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、アルキルカルボニルオキシヘテロアリール、カルボキシヘテロアリール、ジヘテロアリールアミノ、ハロアルコキシヘテロアリール、ハロヘテロアリール、ヒドロキシヘテロアリール、トリアルキルシリルヘテロアリール、ジアルキルアミノヘテロアリール、アルキルスルホニルヘテロアリール、ヘテロアリールスルホニルアルキル、アルキルチオヘテロアリール、ヘテロアリールチオアルキル、ジヘテロアリールアミノスルホニル、ハロアルキルチオヘテロアリール;ヘテロシクリル、アルケニルヘテロシクリル、アルキルヘテロシクリル、アルキニルヘテロシクリル、アセチルアミノヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、アルコキシアルコキシヘテロシクロ、アルコキシヘテロシクリル、アルコキシカルボニルヘテロシクリル、ヘテロシクリルカルボニル、アルキルカルボニルオキシヘテロシクリル、カルボキシヘテロシクリル、ジヘテロシクリルアミノ、ハロアルコキシヘテロシクリル、ハロヘテロシクリル、ヒドロキシヘテロシクリル、トリアルキルシリルヘテロシクリル、ジアルキルアミノヘテロシクリル、アルキルスルホニルヘテロシクリル、アルキルチオヘテロシクリル、ヘテロシクリルチオアルキル、ジヘテロシクリルアミノスルホニル、ハロアルキルチオヘテロシクリル;水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、クロラト、ブロマト、ヨーダト、イソシアナト、イソシアニド、イソチオシアナト、ペンタフルオロチオ;アセトキシ、カルボエトキシ、シアナト、ニトラト、ニトリト、ペルクロラト、アレニル;ブチルメルカプト、ジエチルホスホナト、ジメチルフェニルシリル、イソキノリル、メルカプト、ナフチル、フェノキシ、フェニル、ピペリジノ、ピリジル、キノリル、トリエチルシリル、トリメチルシリル、及びこれらの置換類似体を包含する。
【0029】
典型的なG基は、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンタ−3−エン−1−イル、3−メトキシシクロヘキサン−1−イル、フェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、4−ブロモフェニル、3−ニトロフェニル、2−メトキシフェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−エチルフェニル、2−メチル−3−メトキシフェニル、2,4−ジブロモフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4,6−トリクロロフェニル、4−メトキシフェニル、ナフチル、2−クロロナフチル、2,4−ジメトキシフェニル、4−(トリフルオロメチル)フェニル、2−ヨード−4−メチルフェニル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、ピラジニル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピリダジニル、トリアゾール−1−イル、イミダゾール−1−イル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、フラン−2−イル、フラン−3−イル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、ジオキソラニル、ジオキサニル、インドリニル及び5−メチル−6−クロマニル、アダマンチル、ノルボルニル、及び例えば、3−ブチル−ピリジン−2−イル、4−ブロモ−ピリジン−2−イル、5−カルボエトキシ−ピリジン−2−イル、6−メトキシエトキシ−ピリジン−2−イルなどの飽和あるいは不飽和のシクロアルキル、二環、三環、多環、飽和あるいは不飽和のヘテロ環の、非置換あるいは置換のフェニル、ナフチル、あるいはヘテロアリール環系を包含する。
【0030】
好ましくは、R、R、R、及びRの2個は水素である。更に好ましくは、RとRは水素であり、あるいはRとRは水素である。一層更に好ましくは、R、R、及びRは水素であり、あるいはR、R、及びRは水素である。最も好ましくは、R、R、及びRは水素である。
【0031】
好ましくは、nは0〜8である。最も好ましくは、nは1〜7である。好ましくは、mは0〜4である。最も好ましくは、mは0〜2である。
【0032】
好ましくは、Dは−CXY−、−SiXY−、−CO−、または−CS−である。更に好ましくは、Dは−CXY−である。好ましくは、Eは−O−、−S−、−NX−、または−SO−である。好ましくは、XとYは、独立に、H、ハロ、OH、SH、−C(O)(C−C)アルキル−、−C(O)O(C−C)アルキル−、−O−(C−C)アルキル、−S−(C−C)アルキル、または置換あるいは非置換の(C−C)アルキルである。好ましくは、ZはH、ハロ、またはGである。更に好ましくは、ZはHまたはGである。
【0033】
好ましくは、各Gは、独立に、置換あるいは非置換の:5、6、あるいは7員のアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキルシクリルである。更に好ましくは、各Gは、独立に、置換あるいは非置換のフェニル、ピリジル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロヘプチル、ピロリル、フリル、チオフェニル、トリアゾリル、ピラゾリル、1,3−ジオキソラニル、またはモルホリニルである。一層更に好ましくは、Gは、非置換あるいは置換のフェニル、シクロペンチル、シクロヘプチル、またはシクロヘキシルである。最も好ましくは、Gはシクロペンチル、シクロヘプチル、シクロヘキシル、フェニル、または置換基が1〜3個のメチル、メトキシ、及びハロから独立に選ばれる置換フェニルである。
【0034】
本発明の方法は、構造V、VI、VII及びVIIIの前駆体化合物をそれぞれ構造I、II、III、及びIVの対応するエチレンのアンタゴニスト性化合物に変換することを含む。これは、構造V、VI、VIIまたはVIIIの化合物と還元剤または求核試剤とを反応させることにより達成される。構造V、VI、VII及びVIIIのWとWと定義される部分はしばしば「脱離基」と呼ばれる。これらの基は、この例では、還元剤または求核試剤との反応により脱離されるまでコア分子上に存在する。還元剤または求核試剤が脱離基を脱離すると、構造V、VI、VII及びVIIIの分子は、それぞれ構造I、II、III及びIVの分子に変換される。
【0035】
還元剤を金属、有機金属試剤及び低原子価金属イオンとして分類してもよい。好適な金属の例は、亜鉛、マグネシウム、鉄、銅、サマリウム及びアルミニウムである。有機金属試剤の例はメチルリチウムとn−ブチルリチウムである。低原子価金属イオンは、Cr(II)、Ti(II)、Cu(I)及びFe(II)を包含する。最も好ましい還元剤は金属亜鉛である。
【0036】
求核試剤は、メルカプタン、セレン化物、ホスフィン類、ホスファイト類、NaS、NaTe、Na、ジエチルホスファイトナトリウム塩、KSCN、NaSeCN、チオ尿素、ジフェニルテルル及びNaIを包含する。これらの求核試剤をポリマー型試剤の中にも組み込んでもよい。
【0037】
構造Vの分子が本発明の実施において好ましい。最も好ましい分子は、R=CH、R=H、R=H、R=H、W=I及びW=Iの場合である。この分子は1,2−ジヨード−l−メチルシクロプロパンと認識される。本発明の実施において、この分子は、エチレンのアンタゴニストの1−メチルシクロプロペンの安定な前駆体を代表する。次の反応は、亜鉛との反応による、安定な1,2−ジヨード−1−メチルシクロプロパンからガス状の1−メチルシクロプロペンへの変換を示す。
【0038】
【化7】

【0039】
多数の実施例を準備した。異なる脱離基も例示する。77の実施例を実際に準備したが、いくつかの反応スキームの表示を必要とするのみである。この実施例の番号は識別された構造のリスト中の同一番号に相関する。
【実施例】
【0040】
実施例23
1,1,2−トリブロモシクロプロパン
メカニカルスターラーを備えた3000mlの3つ口丸底フラスコの中に350gのブロモホルム、575gの塩化メチレン、130gの臭化ビニル、4.5gのN,N'−ジベンジル−N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアンモニウムジブロミド及び60gの45%水酸化カリウム水溶液を添加した。2日間攪拌した後、500mlの水を添加し、有機層を分離した。追加の4.5gのN,N'−ジベンジル−N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアンモニウムジブロミドと60gの45%水酸化カリウム水溶液を添加し、攪拌を再開し一夜継続した。水による洗浄の後、有機層を蒸留して、1,1,2−トリブロモシクロプロパン、沸点(10トル)75−80℃を得た。nmr(CDCl)δ1.72(t,1H)、2.76(t,1H)、3.58(t,1H)。
【0041】
実施例37
1−ヘキシル−1,2,2−トリブロモシクロプロペンの製造
a.2−ブロモ−オクト−l−エン
ファイアストーンバルブを使用して70mlジエチルエーテル中の9.42ml(0.0728モル)の2,3−ジブロモプロペン溶液を窒素雰囲気下に入れた。氷水浴中で冷却しながら、70mlジエチルエーテル中の0.091モルのペンチルマグネシウムブロミド溶液を添加漏斗からゆっくりと添加した。室温まで加温しながら2時間攪拌した後、氷水浴中で冷却しながら注射器から50mlの1N塩酸をこの反応物に添加した。得られた混合物を分別漏斗に移し、相を分離した。有機層をMgSO上で乾燥し、濾過した。真空中で濾液から溶媒を除去して、15.0g(理論の85.7%)の81%純度の2−ブロモ−オクト−l−エンをオイルとして得た。
【0042】
b.1,1,2−トリブロモ−2−ヘキシル−シクロプロパン
7.42ml(85.1ミリモル)のブロモホルムと48.8mlの塩化メチレン中の5.42g(28.4ミリモル)の2−ブロモ−オクト−l−エンに1.30g(2.84ミリモル)のN,N'−ジベンジル−N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアンモニウムジブロミドと12.1ml(142ミリモル)の45%水酸化カリウム水溶液を添加した。この混合物を室温で5日間攪拌した。次に、ヘキサンと水を添加した。この混合物を濾過した。得られた混合物を分別漏斗に移し、相を分離した。有機層をMgSO上で乾燥し、濾過した。真空中で濾液から溶媒を除去して、5.25g(理論値の51.0%)の1,1,2−トリブロモ−2−ヘキシル−シクロプロパンをオイルとして得た。
【0043】
実施例55
1,2−ジヨード−l−オクチルシクロプロパン
20gのメチルアルコールに1.33g(16.2ミリモル)の無水酢酸ナトリウムと3.3g(13ミリモル)の元素ヨウ素を添加した。この混合物を5℃まで冷却し、2.0gの1−オクチルシクロプロペン(13ミリモル)[Baird,Mark S.;Hussain,Helmi H.;Nethercott,William;J.Chem.Soc.Perkin Trans.1,1986,1845−1854の方法により1,2,2トリブロモ−1−オクチルシクロプロパンから製造]を添加した。この反応物を室温で2時間攪拌した。この反応物を真空中で濃縮し、そして生成物をヘキサンで希釈し、希薄な水酸化ナトリウム水溶液により洗浄した。真空中で再濃縮し、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィにかけることにより、1.7gの所望の1,2−ジヨード−1−オクチルシクロプロパンを得た。nmr(CDCl)δ0.88(m,4H)、1.3(m,10H)、1.5−1.8(m,5H)、3.26(t,1H)。
【0044】
実施例56
1,2−ジヨード−l−ベンジルシクロプロパン
1−ベンジルシクロプロペン[Baird,Mark S;Hussain,Helmi H.;Nethercott,William;J.Chem.Soc.Perkin Trans.1,1986,1845−1854の方法により3.65g(10.0ミリモル)の1,2,2−トリブロモ−1−ベンジルシクロプロパンから製造]を30gのメタノール中の0.77g(9.4ミリモル)の無水酢酸ナトリウムと2.60gの元素ヨウ素の攪拌混合物に添加した。一夜攪拌した後、反応物を真空中で濃縮し、そして生成物をヘキサンで希釈し、希薄な水酸化ナトリウム水溶液により洗浄した。真空中で再濃縮し、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィにかけることにより、3.0gの所望の1,2−ジヨード−l−ベンジルシクロプロパンを得た。nmr(CDCl)δ1.18(t,1H),3.1(abq,2H)、3.41(t,1H)、7.3(m,5H)。
【0045】
実施例60
1,2−ジヨード−1−メチルシクロプロパン
300gのメチルアルコールに8.2g(100ミリモル)の無水酢酸ナトリウムと53g(209ミリモル)の元素ヨウ素を添加した。この混合物を5℃まで冷却し、19gの1−メチルシクロプロペン[3−クロロ−2−メチルプロペンから製造;例えば、Hopf,H.;Wachholz,G.;Walsh,R.Chem.Ber.,118,3579(1985),及びKoster,Rら、Liebigs Annalen Chem.,1219−1235,(1973)を参照]を添加した。色が薄くなるまで、この反応物を室温で攪拌した。反応物を真空中で濃縮し、そして生成物をヘキサンで希釈し、希薄な水酸化ナトリウム水溶液により洗浄した。真空中で再濃縮することにより、45.7gの所望の1,2−ジヨード−l−メチルシクロプロパン、沸点(5トル)76℃を得た。nmr(CDCl)δ0.88(t,1H)、1.71(t,1H)、1.99(s,3H)、3.22(t,1H)。
【0046】
実施例61
1,1−ジクロロ−2−ブロモシクロプロパン
メカニカルスターラーを備えた3000mlの3つ口丸底フラスコの中に500gのクロロホルム、103gの臭化ビニル、5.6gのN,N'−ジベンジル−N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアンモニウムジブロミド及び200gの45%水酸化カリウム水溶液を添加した。2日間攪拌した後、500mlの水を添加し、有機層を分離した。有機層を蒸留して、1,1−ジクロロ−2−ブロモシクロプロパン、沸点(760トル)140−150℃を得た。nmr(CDCl)δ1.65(t,1H)、2.13(t,1H)、3.53(t,1H)。
【0047】
実施例76
1,2−ジヨードシクロプロパン
Binger[J.Org.Chem.61,6462−6464(1996)]の方法により10mlのアリルクロリドから製造したシクロプロパンを10.13gのヨウ素、2gのピリジン及び100gの2−プロパノールを入れたフラスコの中に−70℃で凝縮させた。この反応混合物を3時間かけて+10℃までゆっくりと加温し、真空中で濃縮した。得られた混合物をジエチルエーテルと希薄な塩酸水溶液の間で分配した。エーテル層を希薄な水酸化ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液により洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして真空中で濃縮して、6.0gのトランス−1,2−ジヨードシクロプロパンを得、これをシリカゲル上のカラムクロマトグラフィにより精製した。nmr(CDCl)δ1.36(t,2H)、2.66(t,2H)。
本発明に従って製造される化合物の構造例。
【0048】
【化8】

【0049】
【表1】

【0050】
【表2】

【0051】
【化9】

【0052】
【表3】

【0053】
シクロプロペンの化学誘導放出
対照実験
磁気攪拌付きの50mlのフローレンスフラスコの中に2mlのテトラヒドロフランと0.30gの1,2−ジヨード−1−メチルシクロプロパンを入れた。5分間の攪拌後、このヘッドスペースのガスクロマトグラフィー分析は検出可能な1−メチルシクロプロペンを示さなかった。ガスクロマトグラフィーの方法は、10メートル長、0.32mm内径のVarian CP−PoraBOND Qカラム;ヘリウム担体;最初の温度50℃;最初の時間0分;昇温ランプ速度20℃/分;最終の温度270℃;最終の時間5分;注入容積0.20mlを使用する。1−メチルシクロプロペンの標準試料の保持時間は2.91分であった。1ppmはこれらの条件下で容易に検出可能である。
【0054】
テトラヒドロフラン中で亜鉛金属を用いる1−メチルシクロプロペンの生成
磁気攪拌付きの100mlのフローレンスフラスコの中に2mlのテトラヒドロフランと1.0gの亜鉛ダストを入れた。亜鉛を10滴の1,2−ジブロモエタンにより活性化した。次に、0.34gの1,2−ジヨード−1−メチルシクロプロパンを添加した。20時間の攪拌後、このヘッドスペースのガスクロマトグラフィー分析は4658ppmの1−メチルシクロプロペンを示した。
【0055】
メタノール中で亜鉛金属を用いる1−メチルシクロプロペンの生成
磁気攪拌付きの100mlのフローレンスフラスコの中に2mlのメタノールと1.0gの亜鉛ダストを入れた。亜鉛を10滴の1,2−ジブロモエタンにより活性化した。次に、0.34gの1,2−ジヨード−1−メチルシクロプロパンを添加した。30分の攪拌後、このヘッドスペースのガスクロマトグラフィー分析は98390ppmの1−メチルシクロプロペンを示した。
【0056】
マグネシウム金属を用いる1−メチルシクロプロペンの生成
磁気攪拌付きの100mlのフローレンスフラスコの中に2mlのテトラヒドロフランと1.1gのマグネシウム削り屑を入れた。マグネシウムを10滴の1,2−ジブロモエタンにより活性化した。次に、0.35gの1,2−ジヨード−1−メチルシクロプロパンを添加した。3時間の攪拌後、このヘッドスペースのガスクロマトグラフィー分析は49993ppmの1−メチルシクロプロペンを示した。
【0057】
トリフェニルホスフィンを用いる1−メチルシクロプロペンの生成
磁気攪拌付きの50mlのフローレンスフラスコの中に3gのジメチルホルムアミドと1.2gのトリフェニルホスフィンを入れた。次に、0.83gの1,2−ジヨード−l−メチルシクロプロパンを添加した。15分の室温での攪拌後、このヘッドスペースのガスクロマトグラフィー分析は10ppmの1−メチルシクロプロペンを示した。
【0058】
4−メチルベンゼンチオールを用いる1−メチルシクロプロペンの生成
磁気攪拌付きの100mlのフローレンスフラスコの中に2gのジメチルホルムアミド、0.70gのカリウムt−ブトキシド、及び0.84gの4−メチルベンゼンチオールを入れた。次に、0.40gの1,2−ジヨード−1−メチルシクロプロパンを添加した。15分の室温での攪拌後、このヘッドスペースのガスクロマトグラフィー分析は87567ppmの1−メチルシクロプロペンを示した。
【0059】
ベンゼンチオール基を含有するポリマーを用いる1−メチルシクロプロペンの生成
50mlのDuolite(商標)GT73(Rohm and Haas Company)をスラリーとし、50mlの水と10gの45%水酸化カリウム水溶液と共に2時間攪拌することにより、ポリマー形の試剤を製造した。このスラリーを濾過し、水で2回、メタノールで3回洗浄し、風乾し、そして真空オーブンに一夜入れた。0.54gのこのポリマー形の試剤を122mlのバイアルに入れ、そしてビーズを0.70gのメタノール中の0.10gの1,2−ジヨード−1−メチルシクロプロパンにより濡らした。室温で一夜放置後、このヘッドスペースのガスクロマトグラフィー分析は134ppmの1−メチルシクロプロペンを示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
〔A〕構造V、VI、VIIまたはVIII:
【化1】

(ここで、
a)各R、R、R、及びRは独立に式
−(L)−Z
の基であり、
i)pは3〜10の整数であり;
qは4〜11の整数であり;
nは0〜12の整数であり;
ii)各Lは基D、E、またはJの一員から独立に選ばれ
Dは式
【化2】

であり、
Eは式
【化3】

であり、そして
Jは式
【化4】

であり、
A)各XとYは独立に式
−(L)−Z;
の基であり、そして
B)mは0〜8の整数であり;そして
C)2個よりも多いE基が相互に隣接することはなく、そしてJ基は相互に隣接せず;
iii)各Zは、独立に、
A)水素、ハロ、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、クロレート、ブロメート、ヨーデート、イソシアナト、イソシアニド、イソチオシアナト、ペンタフルオロチオ、または
B)Gが非置換あるいは置換の;不飽和、部分的に飽和、あるいは飽和の;単環、二環、三環、あるいは縮合環の;炭素環あるいはヘテロ環の系であって、
1)該環系が3あるいは4員のヘテロ環を含有する場合には、該ヘテロ環が1個のヘテロ原子を含有し;
2)該環系が5員以上のヘテロ環あるいは多環のヘテロ環を含有する場合には、該ヘテロ環または多環のヘテロ環が1〜4個のヘテロ原子を含有し;
3)各ヘテロ原子はN、O、及びSから独立に選ばれ;
4)置換基の数は0〜5であり、そして各置換基はXから独立に選ばれる
基G;
から独立に選ばれ、
b)WとWは、F、Cl、Br、I、アルコキシ、アシルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、アルキルアミノカルボニルオキシ、ジアルキルアミノカルボニルオキシ、アルキルスルホニルオキシ、及びアリールスルホニルオキシから選ばれ;
c)但し、WとWの少なくとも一つはIであり;そして
d)非水素原子の合計数は50以下である)
の化合物(ただし、該化合物が1,2−ジヨード−1−メチルシクロプロパンの場合を除く)を還元剤または求核試剤と接触させて、構造V、VI、VIIまたはVIIIの化合物を、構造I、II、IIIまたはIV:
【化5】

のそのそれぞれの化合物に変換する工程;並びに
〔B〕植物を構造I、II、IIIまたはIVの化合物と接触させる工程:
を含む、シクロプロペン化合物で植物におけるエチレン応答を阻害する方法。
【請求項2】
該還元剤が金属、有機金属試剤、並びにCr(II)、Ti(II)、Cu(I)およびFe(II)から選択される低原子価金属イオンからなる群から選ばれる請求項1の方法。
【請求項3】
該求核試剤がメルカプタン、セレン化物、ホスフィン類、ホスファイト類、NaS、NaTe、Na、ジエチルホスファイトナトリウム塩、KSCN、NaSeCN、チオ尿素、ジフェニルテルル及びNaIからなる群から選ばれる請求項1の方法。
【請求項4】
とWの各々がIである請求項1の方法。
【請求項5】
【化6】

(ここで、
a)各R、R、R、及びRは独立に式
−(L)−Z
の基であり、
i)pは3〜10の整数であり;
qは4〜11の整数であり;
nは0〜12の整数であり;
ii)各Lは基D、E、またはJの一員から独立に選ばれ
Dは式
【化7】

であり、
Eは式
【化8】

であり、そして
Jは式
【化9】

であり、
A)各XとYは独立に式
−(L)−Z;
の基であり、そして
B)mは0〜8の整数であり;そして
C)2個よりも多いE基が相互に隣接することはなく、そしてJ基は相互に隣接せず;
iii)各Zは
A)水素、ハロ、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、クロレート、ブロメート、ヨーデート、イソシアナト、イソシアニド、イソチオシアナト、ペンタフルオロチオ、または
B)Gが非置換あるいは置換の;不飽和、部分的に飽和、あるいは飽和の;単環、二環、三環、あるいは縮合環の;炭素環あるいはヘテロ環の系であって、
1)該環系が3あるいは4員のヘテロ環を含有する場合には、該ヘテロ環が1個のヘテロ原子を含有し;
2)該環系が5員以上のヘテロ環あるいは多環のヘテロ環を含有する場合には、該ヘテロ環または多環のヘテロ環が1〜4個のヘテロ原子を含有し;
3)各ヘテロ原子はN、O、及びSから独立に選ばれ;
4)置換基の数は0〜5であり、そして各置換基はXから独立に選ばれる
基G;
から独立に選ばれ、
b)WとWは、F、Cl、Br、I、アルコキシ、アシルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、アルキルアミノカルボニルオキシ、ジアルキルアミノカルボニルオキシ、アルキルスルホニルオキシ、及びアリールスルホニルオキシから選ばれ;
c)但し、WとWの少なくとも一つはIであり;そして
d)非水素原子の合計数は50以下である)
からなる群から選ばれる構造を含む化合物を植物と接触させる工程を含む、シクロプロペン化合物で植物におけるエチレン応答を阻害する方法。
【請求項6】
とWの各々がIである請求項5の方法。
【請求項7】
化合物が1,2−ジヨード−1−メチルシクロプロパンである、請求項5の方法。

【公開番号】特開2010−47592(P2010−47592A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−240470(P2009−240470)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【分割の表示】特願2003−286729(P2003−286729)の分割
【原出願日】平成15年8月5日(2003.8.5)
【出願人】(590002035)ローム アンド ハース カンパニー (524)
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
【Fターム(参考)】