説明

宛先変換サーバ、宛先変換プログラム及び宛先変換システム

【課題】電子メールを送信した相手にメールアドレスを知られずに、電子メールを用いたゲームを可能とする宛先変換サーバ、宛先変換プログラム及び宛先変換システムを提供する。
【解決手段】通信ネットワーク7を介してプレイする複数の端末5に接続された宛先変換サーバ1は、一の端末5からプレイに関する第1電子メールを電子メール受信部11が受信し、第1電子メールの送信元のメールアドレスに基づいて、同一プレイを行う複数の端末5のメールアドレスを各々関連付けて記憶する記憶部20から同一プレイを行う複数の端末5のメールアドレスを宛先特定部12が特定し、第1電子メールから第2電子メールを電子メール作成部15が作成し、第2電子メールの送信先のアドレス情報を宛先特定部12で特定したアドレス情報に宛先設定部18が設定し、電子メール送信部19が互いのアドレス情報を通知せずに、少なくとも他の端末5に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、宛先変換サーバ、宛先変換プログラム及び宛先変換システムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータや携帯電話機等に代表される電子メールの送受信が行える端末の普及に伴い、メッセージの送受信だけでなく、様々な電子メールの用途が考えられている。例えば、携帯端末向けEメール(電子メール)を併用したネット対戦型シミュレーションゲームの運営管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−33575号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1に記載の運営管理システムでは、電子メールは、プレイを制御するサーバとの通信のためのURL(Uniform Resource Locator)をプレイヤに知らせるために用いられていた。つまり、電子メールは、ゲームを行うために補助的に用いられるものであった。また、特許文献1に記載の運営管理システムは、電子メールと併用してURLによるやりとりを行うものであったため、プレイヤの操作が煩雑であった。
【0004】
他方、電子メールは、一般的に、相手先を特定して送信するため、自分のメールアドレスが電子メールの送信先の相手に知られてしまう。よって、例えば、電子メールを用いた対戦ゲームを行うために電子メールを相手に送ってしまうと、相手方がゲーム以外の用途で電子メールを送信するおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、電子メールを送信した相手にメールアドレスを知られることなく、電子メールを用いたゲームを行うことを可能とする宛先変換サーバ、宛先変換プログラム及び宛先変換システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0007】
請求項1の発明は、通信ネットワーク(7)を介してゲームをプレイする複数の端末(5)に対して接続された宛先変換サーバ(1,201)であって、同一のプレイを行う前記複数の端末の電子メールのアドレス情報を、各々関連付けて記憶する記憶部(20,220)と、前記複数の端末のうち一の端末からプレイに関する第1の電子メールを受信する電子メール受信部(11)と、前記電子メール受信部が受信した前記第1の電子メールの送信元のアドレス情報に基づいて、前記記憶部に記憶された前記同一のプレイを行う前記複数の端末の前記アドレス情報を特定する宛先特定部(12)と、前記第1の電子メールから少なくとも前記一の端末を除く他の端末に送信する第2の電子メールを作成する電子メール作成部(15)と、前記第2の電子メールの送信先のアドレス情報を、前記宛先特定部により特定された前記アドレス情報に設定する宛先設定部(18)と、前記宛先設定部により設定された前記第2の電子メールを、互いのアドレス情報を通知せずに、少なくとも前記一の端末を除く他の端末に送信する電子メール送信部(19)と、を備えることを特徴とする宛先変換サーバである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の宛先変換サーバ(201)において、前記電子メール作成部(15)は、前記第1の電子メールに基づき前記第2の電子メールを新たに作成すること、を特徴とする宛先変換サーバである。
請求項3の発明は、請求項1に記載の宛先変換サーバ(1)において、前記電子メール作成部(15)は、前記第1の電子メールを書き換えて前記第2の電子メールを作成し、前記宛先設定部(18)は、前記第2の電子メールの作成時において、前記第1の電子メールの送信元のアドレス情報を削除すること、を特徴とする宛先変換サーバである。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の宛先変換サーバ(201)において、前記記憶部(220)は、前記第1の電子メールの内容を監視する監視情報(225)を記憶しており、前記電子メール受信部(11)が受信した前記第1の電子メールの内容を、前記記憶部に記憶された前記監視情報に基づき監視する監視部(213a)と、前記監視部による監視結果に応じて、前記第1の電子メールの内容から特定の情報を削除するメール内容削除部(14)と、を備え、前記電子メール送信部(19)は、前記メール内容削除部により前記特定の情報が削除された後の前記第2の電子メールを送信すること、を特徴とする宛先変換サーバである。
請求項5の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の宛先変換サーバ(1)において、前記記憶部(20)は、最新のプレイ状況の情報(22)を記憶しており、前記電子メール受信部(11)が受信した前記第1の電子メールの内容と、前記記憶部に記憶された前記最新のプレイ状況の情報とを比較する比較部(13)と、前記比較部による比較結果に応じて、前記第1の電子メールの内容から特定の情報を削除するメール内容削除部(14)と、前記メール内容削除部により前記特定の情報が削除された前記第1の電子メールの内容に基づき、前記記憶部に記憶された最新のプレイ状況の情報を更新するプレイ状況更新部(16)と、を備え、前記電子メール送信部(19)は、前記メール内容削除部により前記特定の情報が削除された後の前記第2の電子メールを送信すること、を特徴とする宛先変換サーバである。
請求項6の発明は、請求項5に記載の宛先変換サーバ(1)において、前記最新のプレイ状況の情報は、プレイフィールドの情報であり、前記比較部(13)は、前記電子メール受信部(11)が受信した前記第1の電子メールの内容に含まれるプレイフィールドの容量と、前記記憶部(20)に記憶された前記プレイ状況の情報(22)の容量とを比較すること、を特徴とする宛先変換サーバである。
請求項7の発明は、請求項4から6のいずれか1項に記載の宛先変換サーバ(1)において、前記記憶部(20)は、前記プレイで用いる所定の素材画像を記憶しており、前記プレイは、所定の素材画像を含んだ前記第1の電子メールを受信して行うものであり、前記メール内容削除部(14)は、前記第1の電子メールが含む前記所定の素材画像から前記記憶部に記憶された前記所定の素材画像と一致しない素材画像を削除すること、を特徴とする宛先変換サーバである。
請求項8の発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の宛先変換サーバ(1)において、プレイ方法に関する情報及び広告に関する情報のうちの少なくともいずれかを前記第2の電子メールの内容に追加するメール内容追加部(17)を備えること、を特徴とする宛先変換サーバである。
請求項9の発明は、請求項1から8のいずれか1項に記載の宛先変換サーバ(201)において、前記電子メール受信部(11)は、前記一の端末からプレイの終了に関する第3の電子メールを受信し、前記記憶部(220)に記憶された前記アドレス情報から、前記第3の電子メールの送信元のアドレス情報を削除する宛先削除部(218a)を備えること、を特徴とする宛先変換サーバである。
【0009】
請求項10の発明は、通信ネットワーク(7)を介してゲームをプレイする複数の端末(5)に対して接続されたコンピュータ(1,201)に実行させるための宛先変換プログラムであって、同一のプレイを行う前記複数の端末の電子メールのアドレス情報を、各々関連付けて記憶するステップと、前記複数の端末のうち一の端末からプレイに関する第1の電子メールを受信するステップと、受信した前記第1の電子メールの送信元のアドレス情報に基づいて、記憶された前記同一のプレイを行う前記複数の端末の前記アドレス情報を特定するステップと、前記第1の電子メールから少なくとも前記一の端末を除く他の端末に送信する第2の電子メールを作成するステップと、前記第2の電子メールの送信先のアドレス情報を、特定された前記アドレス情報に設定するステップと、特定された前記アドレス情報に設定した前記第2の電子メールを、互いのアドレス情報を通知せずに、少なくとも前記一の端末を除く他の端末に送信するステップと、を実行させるための宛先変換プログラムである。
【0010】
請求項11の発明は、通信ネットワーク(7)を介してゲームをプレイする複数の端末(5)と、前記複数の端末に対して接続された宛先変換サーバ(1,201)と、からなる宛先変換システム(100,200)であって、前記複数の端末のうち一の端末は、プレイに関する第1の電子メールを送信する送信部を備え、前記宛先変換サーバは、同一のプレイを行う前記複数の端末の電子メールのアドレス情報を、各々関連付けて記憶する記憶部(20,220)と、前記一の端末から前記第1の電子メールを受信する電子メール受信部(11)と、前記電子メール受信部が受信した前記第1の電子メールの送信元のアドレス情報に基づいて、前記記憶部に記憶された前記同一のプレイを行う前記複数の端末の前記アドレス情報を特定する宛先特定部(12)と、前記第1の電子メールから少なくとも前記一の端末を除く他の端末に送信する第2の電子メールを作成する電子メール作成部(15)と、前記第2の電子メールの送信先のアドレス情報を、前記宛先特定部により特定された前記アドレス情報に設定する宛先設定部(18)と、前記宛先設定部により設定された前記第2の電子メールを、互いのアドレス情報を通知せずに、少なくとも前記一の端末を除く他の端末に送信する電子メール送信部(19)と、を備え、前記少なくとも前記一の端末を除く他の端末は、前記第2の電子メールを受信する受信部を備えること、を特徴とする宛先変換システムである。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、同一プレイを行う複数の端末のアドレス情報を記憶して、複数の端末のうち一の端末からプレイに関する第1の電子メールを受信すると、同一のプレイを行う複数の端末のうち少なくとも一の端末を除く他の端末に送信する第2の電子メールを作成する。例えば、サーバは、一の端末と他の端末との間を仲介することができるので、電子メールを送信した相手に例えばメールアドレスを知られることなく、つまり、一の端末と、他の端末との間で相互にメールアドレスを公開することなく、プレイに関する電子メールを送受信する環境を提供できる。よって、プレイ以外での電子メールの送受信を防ぎ、いわゆる迷惑メールを防止することができる。
【0012】
(2)本発明は、第1の電子メールに基づき第2の電子メールを新たに作成する。つまり、受信した第1の電子メールと、送信する第2の電子メールとを全く別のものとして作成できる。よって、第1の電子メールの送信者を特定される、メールアドレスに代表されるアドレス情報が引き継がれることなく、第2の電子メールを作成することができる。よって、アドレス情報の情報漏洩を防止でき、セキュリティ性が向上する。
【0013】
(3)本発明は、第1の電子メールを書き換えて第2の電子メールを作成する。そして、作成された第2の電子メールの送信元のアドレス情報を削除する。よって、受信した第1の電子メールから第2の電子メールを作成し送信しても、送信元のアドレス情報を削除してあるので、電子メールの受信者に、元の電子メールの送信者を特定できなくすることができる。よって、アドレス情報の情報漏洩を防止でき、セキュリティ性が向上する。
【0014】
(4)本発明は、第1の電子メールの内容を監視情報に基づき監視し、監視結果に応じて、第1の電子メールの内容から特定の情報として、例えば不要な情報を削除する。よって、プレイに関するものでない不適切な情報を、電子メールの内容から取り除くことができるので、誹謗中傷等の非倫理的な表現のやりとりを制限することができる。よって、匿名(ハンドルネーム等)の対戦プレイ等であっても、健全かつ安全で、しかもプレイに支障をきたすことのない電子メールの送受信を行うことができる。
【0015】
(5)本発明は、第1の電子メールの内容と、予め記憶された最新のプレイ状況の情報とを比較し、比較結果に応じて、第1の電子メールの内容から特定の情報を削除する。最新のプレイ状況とは、例えば、直近に作成した電子メールの内容であるプレイフィールドの情報である。また、比較とは、プレイフィールドの容量の比較をいう。よって、特定の情報として、例えば不要な情報の有無を、簡易に取得可能な情報を用いてチェックすることができる。また、不要な情報が削除された第1の電子メールの内容に基づき、最新のプレイ状況の情報を更新するので、プレイ中は最新の状態を保持でき、常に不要な情報の有無をチェックすることができる。
【0016】
(6)本発明は、予め所定の素材画像を記憶してあり、第1の電子メールを受信して行うプレイにおいて、第1の電子メールが含む所定の素材画像と、予め記憶された所定の素材画像とを比較する。そして、プレイに必要な画像以外の画像を電子メールから削除するので、プレイに関係ない画像を削除して第2の電子メールを送信することができる。よって、プレイヤへの例えば不要な情報の送信をせずに済み、また、不要な画像を予め削除することで、データ通信量を抑えることができる。
【0017】
(7)本発明は、プレイ方法に関する情報及び広告に関する情報のうちの少なくともいずれかを第2の電子メールの内容に追加する。よって、プレイヤにとって有益な情報をプレイの途中で提供できる。又は、広告による宣伝効果が期待できる。
【0018】
(8)本発明は、一の端末からプレイの終了に関する第3の電子メールを受信することで、既に記憶されたアドレス情報から、第3の電子メールを送信した、送信元のアドレス情報を削除する。よって、プレイ終了後には、プレイヤに対して電子メールを送信できないので、セキュリティ性がより向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、電子メールを送信した相手にメールアドレスを知られることなく、電子メールを用いたゲームを行うことを可能とする宛先変換サーバ、宛先変換プログラム及び宛先変換システムを提供するという目的を、通信ネットワークを介してプレイを行う複数の端末に対して接続された宛先変換サーバが、同一のプレイを行う複数の端末の電子メールのアドレス情報を各々関連付けて記憶する記憶部と、一の端末からプレイに関する第1の電子メールを電子メール受信部が受信し、第1の電子メールの送信元のアドレス情報に基づいて記憶部に記憶された同一のプレイを行う複数の端末のアドレス情報を特定する宛先特定部と、第1の電子メールから第2の電子メールを作成する電子メール作成部と、第2の電子メールの送信先のアドレス情報を宛先設定部により特定されたアドレス情報に設定する宛先設定部と、第2の電子メールを互いのアドレス情報を通知せずに少なくとも他の端末に送信する電子メール送信部と、を備えることによって実現した。
【0020】
(第1実施形態)
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
図1は、第1実施形態に係る宛先変換システム100の構成及び機能ブロックを示す図である。宛先変換システム100は、宛先変換サーバ1と、携帯電話機5A,5BやPC(Personal Computer)5C等に代表される端末5とが、通信ネットワーク7を介して接続されている。端末5は、電子メール(以下、「メール」ともいう。)の機能を有した端末であり、一般的な端末が有する制御部、記憶部、送信部、受信部、操作部、表示部(図示せず)を備える。
【0021】
端末5のプレイヤは、通信ネットワーク7を介して接続される他の端末5のプレイヤと、電子メールを利用したゲームを行うことができる。端末5は、ゲームのプレイに関する情報を含んだ電子メールを、宛先変換サーバ1に送信することで、宛先変換サーバ1は、電子メールの宛先及び電子メールの内容に関する情報を変更して、プレイ相手の端末5に送信する。そして、端末5において、プレイ相手のプレイヤが電子メールを開くことで、プレイヤは、相手のプレイの内容を見て知ることができる。この、電子メールを送る順番及び電子メールを受け取る順番を、プレイヤ同士で交互に繰り返すことで、複数人でプレイできるゲームを電子メールで行うことができる。そして、プレイヤは電子メールを用いたゲームを楽しむことができる。
【0022】
宛先変換サーバ1は、主な構成として、制御部10、記憶部20、受信部30及び送信部40を備える。また、制御部10は、電子メール受信部11、宛先特定部12、比較部13、メール内容削除部14、電子メール作成部15、プレイ状況更新部16、メール内容追加部17、宛先設定部18及び電子メール送信部19を有する。これら各機能については、後述する。
【0023】
宛先変換サーバ1の制御部10は、情報の演算、及び処理を行う情報演算処理装置であり、当該宛先変換サーバ1の全体を制御するものである。制御部10は、記憶部20に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、宛先変換サーバ1のハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
なお、本発明でいうコンピュータとは、制御部、記憶装置等を備えた情報処理装置をいい、宛先変換サーバ1は、制御部10、記憶部20等を備えた情報処理装置であり、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0024】
記憶部20は、同一プレイ情報21、プレイ状況情報22、素材画像23及びリンク情報24を有する。また、記憶部20は、制御部10と組み合わせてプログラムの実行に使用するメモリを含んでよい。記憶部20を実現するものとして、電気的、磁気的、光学的、電磁的に実現するものを含んでよい。より具体的には、半導体記憶装置、磁気ディスク、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等が含まれる。宛先変換サーバ1と外部接続することができる磁気テープ、CD−ROMとCD−R/WとDVDとを含む光ディスクや、メモリカード等の補助記憶装置も含む概念である。
【0025】
宛先変換サーバ1のハードウェアの数に制限はない。必要に応じて、1又は複数で構成してよい。また、必要に応じて電子メールサーバ、DB(データベース)サーバ、アプリケーションサーバ等の各種サーバを含んで構成してよく、1台のサーバで構成しても、それぞれ別のサーバで構成してもよい。
【0026】
受信部30及び送信部40は、当該宛先変換サーバ1を、通信ネットワーク7を介して端末5に接続できるようにするためのネットワーク・アダプタである。受信部30及び送信部40は、モデム、ケーブルモデム及びイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0027】
端末5の携帯電話機5A及び5Bは、電話や電子メールの機能を有する携帯型の端末である。PC5Cは、電子メールの機能の他、インターネットや文書作成等を行える標準的なパソコン端末である。
通信ネットワーク7は、例えば、宛先変換サーバ1及び端末5の間の通信を行うためのインターネット等の通信網である。携帯電話機5A,5Bは、通常は携帯電話機5A,5Bに付随のアンテナと基地局(図示せず)との間で電波による無線通信を利用することにより通信を行う。
【0028】
本発明を用いることで、複数の端末5による電子メールを用いたプレイを行うことができるが、以降の説明では、2つの携帯電話機5A,5Bを用いた「○×(マルバツ)ゲーム(米国等では、「Tic Tac Toe」という。)」のプレイを例に説明する。
図2は、第1実施形態に係る携帯電話機5A,5Bでの表示例を示す。
【0029】
先ず、図2(1)は、プレイヤAが所有の携帯電話機5Aを用いて、宛先変換サーバ1に送信するプレイ内容に関する電子メール(第1の電子メール)を作成した際に、ディスプレイ50Aに表示される画面である。
新規メールテンプレート51に示すように、題名入力部52には、プレイヤが任意に入力した題名が入力されている。宛先入力部53には、宛先変換サーバ1のメールアドレス(アドレス情報)が入力されている。本文入力部54には、縦横各々20ドットの正方形状に作成された絵文字を、縦に3列、横に3行並べた9つの素材画像データ54aの他、落書き54bが入力されている。
【0030】
なお、絵文字とは、1文字コード(2バイト)で表された1文字で表現する絵であり、携帯電話機の各キャリアにより予め用意されたもののみならず、他のコンテンツサイトからダウンロードした絵をも含む。また、絵文字は、例えば、GIF(Graphic Interchange Format)により作成された画像データである。
ここで用いられる絵文字(素材画像)は、「マルバツゲーム」のプレイフィールド(盤面)の一部分を表すものである。つまり、プレイフィールドは、複数の素材画像によって構成されている。「マルバツゲーム」とは、2人のプレイヤが3×3の正方形のマスの中に交互に「○」と「×」とを書いていき、縦、横、斜めのうちいずれかに「○」又は「×」を先に3つ揃えたプレイヤが勝者となるゲームである。「○」が書かれた1つの画像54xと「×」が書かれた1つの画像と、何もかかれていない1つの画像54zと、の3つの画像(素材画像)は、予め携帯電話機5A,5Bの記憶部に記憶されている。特に、携帯電話機5A,5Bを操作する際に、絵文字の一覧を表示して、そこから選択する等、絵文字を容易に取り出して、本文入力部54に貼り付けできるものであればなおよい。
【0031】
次に、図2(2)は、携帯電話機5Aが送信した電子メール(図2(1))に対応して、宛先変換サーバ1が送信した電子メール(第2の電子メール)が、プレイヤBが所有の携帯電話機5Bに送信された際に、ディスプレイ50Bに表示される画面である。
ゲームメール61に示すように、送信元アドレス部62には、宛先変換サーバ1のメールアドレスが表示されている。また、本文表示部63には、素材画像データ63aの他、リンク部63bが表示されている。図2(2)では、リンク部63bは、ゲームの遊び方を説明するサイトへのリンクが張られた例であり、文字情報にURLが埋め込まれている。プレイヤが操作部(図示せず)を操作して、該当の文字を選択することで、プレイヤにとって有益な様々な情報を提供するサイトへ遷移することができる。
【0032】
このように、携帯電話機5Aから携帯電話機5B宛の電子メールを、宛先変換サーバ1を介することにより、プレイヤA,Bがお互いのメールアドレスを知らずに、電子メールを送受信することができる。よって、直接の電子メールの送受信を防げるので、電子メールの第三者への漏洩を防止して、いわゆる迷惑メールが直接送られることを防ぐことができる。
【0033】
次に、図2の仕組みを行うための宛先変換サーバ1での処理の概要を説明する。
図3は、第1実施形態に係る宛先変換サーバ1の処理概要を示す図である。
図3(a)は、上述の図2(1)にて携帯電話機5Aから宛先変換サーバ1に送信された電子メールである受信メールの内容の概要を表す。また、図3(b)は、上述の図2(2)にて携帯電話機5Bに送信した電子メールである送信メールの内容の概要を表す。図3(b)は、宛先変換サーバ1の制御部10の制御により、図3(a)を書き換えて作成する。以降、制御部10の処理を説明する。
【0034】
まず、(#1)において、題名を変更する。題名は、受信メールの送信元の携帯電話機5Aのプレイヤが任意に設定可能であるが、携帯電話機5Aのプレイヤを特定するような情報が入っている場合を考慮したものである。例えば、一律に「ゲームメール」に書き換える。
【0035】
次に、送信先のメールアドレスを変更する。送信先のメールアドレスの変更は、(#2)において記憶部20に記憶される同一プレイ情報21から、プレイ使用アドレス21cが一致するプレイヤを抽出することで行うことができる。そして、(#3)において、送信元のメールアドレスを除くメールアドレスを宛先として、受信メールの内容を書き換える。この例では、同一プレイを行うプレイヤが、プレイヤAとプレイヤBの2人であるため、プレイヤBにのみ送ればよい。なお、プレイヤAにも同様の電子メールを送ってもよい。また、複数人に電子メールを送信する場合には、例えば、宛先TOを書き換えずに宛先変換サーバ1のメールアドレスのままとし、宛先BCC(Blind Carbon Copy)に、同一プレイ情報21から抽出した複数のメールアドレスを加える等の、各プレイヤが他のプレイヤのメールアドレスを通知しない、つまり分からない状態にする工夫が必要である。
【0036】
次に、(#4)において、送信元のメールアドレスを、宛先変換サーバ1のメールアドレスに変更する。宛先変換サーバ1のメールアドレスは、記憶部20に記憶される同一プレイ情報21のプレイ使用アドレス21cを用いる。このように変更することで、宛先変換サーバ1から送信した電子メールに関して、送信元の携帯電話機5Aの情報が一切入らないことから、メールアドレスの情報を非公開とすることができる。
【0037】
次に、(#5)において、受信メールの本文の内容と、記憶部20に記憶されたプレイ状況情報22との内容を比較する。プレイ状況情報22には、最新のプレイの状況を示すプレイフィールドの情報が記憶してある。そして、(#6)にて、比較の結果、受信メールの内容から不要な情報(特定の情報)を削除する。図3の場合、「マルバツゲーム」の9つの画像以外は、不要な情報として削除する。また、(#7)で、受信メールを変更することで作成された送信メールの本文の内容を、最新のプレイ状況の情報としてプレイ状況情報22を更新する。このようにすることで、プレイ状況情報22には、常に最新のプレイ状況の情報が記憶される。
【0038】
さらに、(#8)において、記憶部20に記憶されたリンク情報24から、URLが埋め込まれている文字情報を送信メールの本文に追加する。この追加する文字情報とは、例えば、プレイ方法に関するリンク先の情報や、広告を提供する会社等のリンク先の情報をいう。これらは、例えば、ゲームの種類ごとに複数用意することができ、ランダムに選択して追加することができる。
【0039】
以上の種々の処理により、受信メールの内容を更新して送信メールを作成することができるが、送信元のメールアドレスを削除してあるので、電子メールの受信者であるBさんに、元の電子メールの送信者であるAさんを特定できなくすることができる。よって、メールアドレスの情報漏洩を防止でき、セキュリティ性が向上する。
また、不要な情報の有無を、プレイフィールドを比較することでチェックすることができる。また、送信メールの内容から最新のプレイ状況の情報を更新するので、プレイ状況情報22は、プレイ中の最新の状態を保持できる。
さらに、プレイ方法に関する情報を送信電子メールの内容に追加するので、プレイヤにとって有益な情報をプレイの途中で提供できる。
【0040】
次に、宛先変換サーバ1での処理について、フローチャートに基づき説明する。
図4は、第1実施形態に係る宛先変換サーバ1でのメイン処理のフローチャートである。
図5は、第1実施形態に係るメール内容チェック処理のフローチャートである。
まず、図4において、ステップS1では、電子メール受信部11は、端末5から受信部30を介してプレイに関する電子メール(第1の電子メール)を受信する。プレイに関する電子メールとは、ゲーム画像で構成されるプレイフィールドを含む電子メールをいい、ゲーム画像は、ここでは、複数の素材画像から構成されるものをいう。また、複数の素材画像は、その1つ1つが同一のデータ容量を有している。
次に、ステップS2では、宛先特定部12は、同一プレイを行う他のメールアドレス(アドレス情報)を特定する。具体的には、上述の図3の(#2)で説明したように、同一プレイ情報21を用いる。次に、ステップS3では、制御部10は、メール内容をチェックする。
【0041】
ここで、図5を用いて、メール内容チェック処理について説明する。
ステップS11では、制御部10は、最新のプレイ状況を、記憶部20に記憶されたプレイ状況情報22から抽出する。
次に、ステップS12では、比較部13は、受信した電子メール(受信メール)の内容から文字情報を削除した後の受信メールの内容と最新のプレイ状況とを比較する。ここでは、文字情報を削除した受信メールの内容のデータ容量と、プレイ状況情報のデータ容量とを比較する。
【0042】
次に、ステップS13では、ステップS12で比較した両者が一致したか否かを判断する。データ容量が一致するとは、両者の画像の数が同じであることが考えられる。両者のデータ容量が一致した場合(ステップS13:YES)には、制御部10は、受信メールの内容が正当であると判断し、本処理を終了する。他方、両者のデータ容量が一致しない場合(ステップS13:NO)には、制御部10は、処理をステップS14に移す。
【0043】
ステップS14では、制御部10は、素材画像との一致をチェックする。具体的には、受信メールに含む画像が、記憶部20の素材画像23に記憶された画像と一致するか否かを、受信メール内の全ての画像についてチェックする。
ステップS15では、制御部10は、ステップS14でのチェックの結果、異なる画像が存在するか否かを判断する。異なる画像が存在する場合(ステップS15:YES)には、制御部10は、処理をステップS16に移し、メール内容削除部14は、受信メール内の異なる画像を削除した後、本処理を終了する。他方、異なる画像が存在しない場合(ステップS15:NO)には、制御部10は、本処理を終了する。
【0044】
なお、本処理は、簡易なメール内容チェックであるため、データ容量が一致せず、かつ素材画像が該当の素材画像のみであれば、チェック終了としているが、さらに1文字ずつチェックする等の詳細なチェックを行ってもよい。また、チェックの結果、受信メールの内容が不当であると判断した場合に、エラーとして、その旨の電子メールを送信元のプレイヤ宛に送信するようにしてもよい。
【0045】
図4に戻って、ステップS4では、電子メール作成部15及び宛先設定部18は、受信メールを書き換えることで、送信メール(第2の電子メール)を作成する。次に、ステップS5では、プレイ状況更新部16は、送信メールのプレイフィールドの情報に基づき、記憶部20に記憶するプレイ状況情報22を更新する。ステップS6では、メール内容追加部17は、記憶部20にリンク情報24として記憶されたURLが埋め込まれた文字情報を、送信メールに追加する。ステップS7では、電子メール送信部19は、書き換えた送信メールを、送信部40を介して各プレイヤが所有する端末5のメールアドレスに送信する。
【0046】
(第2実施形態)
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、宛先変換サーバで新たに電子メールを作成するものである。また、プレイ終了時に記憶部に記憶された電子メールのメールアドレスを削除する。
なお、以下の説明及び図面において、上述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
【0047】
図6は、第2実施形態に係る宛先変換システム200の構成及び機能ブロックを示す図である。
宛先変換システム200は、宛先変換サーバ201と、複数の端末5とが、通信ネットワーク7を介して接続されている。複数の端末5及び通信ネットワーク7は上述の図1と同様である。
【0048】
宛先変換サーバ201は、主な構成として、制御部210、記憶部220、受信部30及び送信部40を備える。また、制御部210は、電子メール受信部11、宛先特定部12、監視部213a、メール内容削除部14、電子メール作成部15、宛先設定部18、電子メール送信部19及び宛先削除部218aを有する。また、記憶部220は、同一プレイ情報21、プレイ状況情報22及び監視情報225を有する。これら制御部210の各機能及び記憶部220の内容については、後述する。
【0049】
次に、図7に基づき、第2実施形態に係る携帯電話機5A,5Bと宛先変換サーバ201との処理概要について説明する。
まず、図7(a)は、プレイヤAが所有の携帯電話機5Aを用いて、宛先変換サーバ201に送信するプレイ内容に関する電子メール(第1の電子メール)を作成した際に、ディスプレイ50Aに表示される画面である。
【0050】
携帯電話機5Aは、その携帯電話機5A自身の機能によっては、素材画像を適切に表示できない場合がある。その場合に、例えば、プレイヤにより画像の形式を選択したり、携帯電話機5Aの機種の情報を送信したりすることで、複数の素材画像を集めた1つの画像を携帯電話機5Aに送信することができる。そのような場合には、携帯電話機5Aは、素材画像を直接変更することができない。そのため、携帯電話機5Aは、プレイフィールド(盤面)の位置を特定する位置情報と、変更したい素材画像を特定する情報とを、文字情報として宛先変換サーバ1に送信する。図7(a)の場合、プレイヤAによって入力された「3,3,×」という文字情報を本文入力部54に追加する。これは、左下方向を0とした場合に、右方向に3つ、上方向に3つ移動した位置54cの画像を「×」の画像に変更する指示情報である。また、本文入力部54には、落書き54b等が追加されている。
【0051】
図7(b)は、図7(a)に示された電子メールが送信された宛先変換サーバ201での処理概要を示す。以降、制御部210の処理を説明する。
まず、(#11)において、送信先のメールアドレスの特定を行う。送信先のメールアドレスの特定は、記憶部220に記憶される同一プレイ情報21から、プレイ使用アドレス21c(図3参照)が一致するプレイヤを抽出することで行う。次に、(#12)において、記憶部220に記憶された監視情報225に記憶されたOKワードと照合する。そして、(#13)において、照合した結果OKワードと一致しないものを削除する。そして、(#14)において、電子メールを新規に作成し、プレイ状況情報22及びOKワードに基づき処理を行った結果のプレイフィールド(盤面の画像)を挿入する。プレイフィールドは、画像処理がされた後の1つの画像である。また、送信先のメールアドレスは、(#11)において特定した情報を用いる。
【0052】
図7(c)は、携帯電話機5Aが送信した電子メール(図7(a))に対応して、宛先変換サーバ1が送信した電子メール(第2の電子メール)が、プレイヤBが所有の携帯電話機5Bに送信された際に、ディスプレイ50Bに表示される画面である。
図7(a)と比較して、「あんぽんたん」等のプレイに関係ない情報が削除され、プレイヤAのプレイ内容が反映されたプレイフィールドが、電子メールの本文表示部63に表示される。
【0053】
次に、宛先変換サーバ201での処理について、フローチャートに基づき説明する。
図8は、第2実施形態に係る宛先変換サーバ201でのメイン処理のフローチャートである。
図9は、第2実施形態に係るメール内容チェック及び電子メール作成処理のフローチャートである。
先ず、図8において、ステップS101では、電子メール受信部11は、端末5から受信部30を介して電子メールを受信する。
【0054】
次に、ステップS102では、制御部210は、受信した電子メールがプレイに関するものであるか否かを判断する。プレイに関する電子メール(第1の電子メール)とは、ゲーム画像で構成されるプレイフィールドを含む電子メールをいう。プレイに関する電子メールである場合(ステップS102:YES)には、制御部210は、処理をステップS103に移す。他方、プレイに関する電子メールではない場合(ステップS102:NO)には、制御部210は、処理をステップS106に移す。
【0055】
ステップS103では、宛先特定部12は、同一プレイを行う他のプレイヤのメールアドレス(アドレス情報)を特定する。具体的には、上述の図7(b)の(#11)で説明したように、同一プレイ情報21を用いる。次に、ステップS104では、制御部210は、メール内容をチェックし、新たに電子メールを作成する。
【0056】
ここで、図9を用いて、メール内容チェック及び電子メール作成処理について説明する。
ステップS111では、制御部210は、記憶部220の監視情報225から監視データを抽出する。そして、ステップS112では、監視部213aは、抽出した監視データに基づき、受信した電子メールの内容をチェックする。具体的には、上述の図7(b)の(#12)での説明のとおりである。なお、図7では、監視情報225には、OKワードとして許容する監視データを記憶し、それ以外の情報を削除するようにしていたが、NGワードとして許容しない監視データを記憶し、該当する情報を削除するようにしてもよい。
【0057】
次に、ステップS113では、監視部213aは、受信した電子メールに監視情報225に記憶された情報以外の情報を含むか否かを判断する。以外の情報を含む場合(ステップS113:YES)には、制御部210は、処理をステップS114に移す。他方、以外の情報を含まない場合(ステップS113:NO)には、制御部210は、処理をステップS115に移す。
【0058】
ステップS114では、メール内容削除部14及び電子メール作成部15は、監視情報225に記憶された監視データ以外の情報(不要な情報)を削除した後の内容に基づき処理をした電子メール(第2の電子メール)を新たに作成する。ここで、処理とは、上述の図7(b)(#14)で説明した、直前のプレイ状況情報から、受信メールの内容に基づきプレイフィールドを更新する制御部210での処理をいう。その後、制御部210は、処理をステップS116に移す。
【0059】
他方、ステップS115では、メール内容削除部14及び電子メール作成部15は、受信した電子メール(第1の電子メール)の内容に基づき処理をした電子メール(第2の電子メール)を新たに作成する。その後、制御部210は、処理をステップS116に移す。
ステップS116では、宛先設定部18は、宛先処理を行う。宛先処理とは、図8のステップS103で特定したメールアドレスを、新たな電子メールの宛先に指定することをいう。その後、制御部210は、本処理を終了する。
【0060】
図8に戻って、ステップS105では、電子メール送信部19は、新たに作成された電子メールを、送信部40を介して端末5の所定の宛先のメールアドレスに送信する。
他方、ステップS106では、制御部210は、受信した電子メールがプレイ終了に関するものであるか否かを判断する。プレイ終了に関する電子メール(第3の電子メール)とは、プレイを終了する旨が記載された電子メールをいう。プレイ終了に関する電子メールである場合(ステップS106:YES)には、制御部210は、処理をステップS107に移す。他方、プレイ終了に関する電子メールではない場合(ステップS106:NO)には、制御部210は、本処理を終了する。
【0061】
ステップS107では、制御部210は、電子メール送信元のメールアドレスを、同一プレイ情報21から検索する。そして、ステップS108において、宛先削除部218aは、検索した該当のメールアドレスを、同一プレイ情報21から削除する。その後、制御部210は、本処理を終了する。
【0062】
このように、宛先変換サーバ201は、受信した電子メールと、送信する電子メールとを全く別のものとして作成するので、受信した電子メールの送信者を特定される情報が引き継がれることなく、送信する電子メールを作成することができる。よって、メールアドレスの情報漏洩を防止でき、セキュリティ性が向上する。
また、宛先変換サーバ201は、受信した電子メールの内容を監視データに基づきチェックし、監視した結果に応じて、不要な情報を削除するので、プレイとは関係ない不適切な情報を取り除いて、送信する電子メールを作成でき、誹謗中傷等の非倫理的な表現のやりとりを制限することができる。
さらに、プレイ終了の電子メールを受信した場合に、宛先変換サーバ201が、該当の電子メールのメールアドレスを記憶部220から削除することにより、プレイ後にプレイ相手から不要な電子メールを受信せずに済むため、セキュリティの向上を図ることができる。
【0063】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0064】
(変形形態)
(1)各実施形態では、「マルバツゲーム」に関するプレイについて説明した。しかし、これに限らず、図10に示すような将棋、オセロ、軍人将棋、数字パズル、クロスワード、対戦型のブロックゲーム等の種々のマス目を用いて複数人で対戦するマス目系のゲームであれば、適宜適用できる。
(2)各実施形態では、2人プレイによるプレイについて説明した。しかし、これに限らず、3人以上によるプレイでも適用できる。
(3)第1実施形態では、最新のプレイ状況情報に基づき電子メールの容量を比較した。しかし、これ以外でも、電子メールの記述内容を直接比較してもよい。また、電子メールの一部を抜き出して、最新のプレイ状況情報の同じ場所の情報と比較してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】第1実施形態に係る宛先変換システムの構成及び機能ブロックを示す図である。
【図2】第1実施形態に係る携帯電話機での表示例を示す図である。
【図3】第1実施形態に係る宛先変換サーバの処理概要を示す図である。
【図4】第1実施形態に係る宛先変換サーバでのメイン処理のフローチャートである。
【図5】第1実施形態に係るメール内容チェック処理のフローチャートである。
【図6】第2実施形態に係る宛先変換システムの構成及び機能ブロックを示す図である。
【図7】第2実施形態に係る携帯電話機と宛先変換サーバとの処理概要を示す図である。
【図8】第2実施形態に係る宛先変換サーバでのメイン処理のフローチャートである。
【図9】第2実施形態に係るメール内容チェック及び電子メール作成処理のフローチャートである。
【図10】本実施形態でプレイ可能なゲームの種類を示す図である。
【符号の説明】
【0066】
1,201 宛先変換サーバ
5 端末
5A,5B 携帯電話機
7 通信ネットワーク
10,210 制御部
11 電子メール受信部
12 宛先特定部
13 比較部
14 メール内容削除部
15 電子メール作成部
16 プレイ状況更新部
17 メール内容追加部
18 宛先設定部
19 電子メール送信部
20,220 記憶部
21 同一プレイ情報
22 プレイ状況情報
23 素材画像
24 リンク情報
30 受信部
40 送信部
100,200 宛先変換システム
213a 監視部
218a 宛先削除部
225 監視情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを介してゲームをプレイする複数の端末に対して接続された宛先変換サーバであって、
同一のプレイを行う前記複数の端末の電子メールのアドレス情報を、各々関連付けて記憶する記憶部と、
前記複数の端末のうち一の端末からプレイに関する第1の電子メールを受信する電子メール受信部と、
前記電子メール受信部が受信した前記第1の電子メールの送信元のアドレス情報に基づいて、前記記憶部に記憶された前記同一のプレイを行う前記複数の端末の前記アドレス情報を特定する宛先特定部と、
前記第1の電子メールから少なくとも前記一の端末を除く他の端末に送信する第2の電子メールを作成する電子メール作成部と、
前記第2の電子メールの送信先のアドレス情報を、前記宛先特定部により特定された前記アドレス情報に設定する宛先設定部と、
前記宛先設定部により設定された前記第2の電子メールを、互いのアドレス情報を通知せずに、少なくとも前記一の端末を除く他の端末に送信する電子メール送信部と、
を備えることを特徴とする宛先変換サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載の宛先変換サーバにおいて、
前記電子メール作成部は、前記第1の電子メールに基づき前記第2の電子メールを新たに作成すること、
を特徴とする宛先変換サーバ。
【請求項3】
請求項1に記載の宛先変換サーバにおいて、
前記電子メール作成部は、前記第1の電子メールを書き換えて前記第2の電子メールを作成し、
前記宛先設定部は、前記第2の電子メールの作成時において、前記第1の電子メールの送信元のアドレス情報を削除すること、
を特徴とする宛先変換サーバ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の宛先変換サーバにおいて、
前記記憶部は、前記第1の電子メールの内容を監視する監視情報を記憶しており、
前記電子メール受信部が受信した前記第1の電子メールの内容を、前記記憶部に記憶された前記監視情報に基づき監視する監視部と、
前記監視部による監視結果に応じて、前記第1の電子メールの内容から特定の情報を削除するメール内容削除部と、
を備え、
前記電子メール送信部は、前記メール内容削除部により前記特定の情報が削除された後の前記第2の電子メールを送信すること、
を特徴とする宛先変換サーバ。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載の宛先変換サーバにおいて、
前記記憶部は、最新のプレイ状況の情報を記憶しており、
前記電子メール受信部が受信した前記第1の電子メールの内容と、前記記憶部に記憶された前記最新のプレイ状況の情報とを比較する比較部と、
前記比較部による比較結果に応じて、前記第1の電子メールの内容から特定の情報を削除するメール内容削除部と、
前記メール内容削除部により前記特定の情報が削除された前記第1の電子メールの内容に基づき、前記記憶部に記憶された最新のプレイ状況の情報を更新するプレイ状況更新部と、
を備え、
前記電子メール送信部は、前記メール内容削除部により前記特定の情報が削除された後の前記第2の電子メールを送信すること、
を特徴とする宛先変換サーバ。
【請求項6】
請求項5に記載の宛先変換サーバにおいて、
前記最新のプレイ状況の情報は、プレイフィールドの情報であり、
前記比較部は、前記電子メール受信部が受信した前記第1の電子メールの内容に含まれるプレイフィールドの容量と、前記記憶部に記憶された前記プレイ状況の情報の容量とを比較すること、
を特徴とする宛先変換サーバ。
【請求項7】
請求項4から6のいずれか1項に記載の宛先変換サーバにおいて、
前記記憶部は、前記プレイで用いる所定の素材画像を記憶しており、
前記プレイは、所定の素材画像を含んだ前記第1の電子メールを受信して行うものであり、
前記メール内容削除部は、前記第1の電子メールが含む前記所定の素材画像から前記記憶部に記憶された前記所定の素材画像と一致しない素材画像を削除すること、
を特徴とする宛先変換サーバ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の宛先変換サーバにおいて、
プレイ方法に関する情報及び広告に関する情報のうちの少なくともいずれかを前記第2の電子メールの内容に追加するメール内容追加部を備えること、
を特徴とする宛先変換サーバ。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の宛先変換サーバにおいて、
前記電子メール受信部は、前記一の端末からプレイの終了に関する第3の電子メールを受信し、
前記記憶部に記憶された前記アドレス情報から、前記第3の電子メールの送信元のアドレス情報を削除する宛先削除部を備えること、
を特徴とする宛先変換サーバ。
【請求項10】
通信ネットワークを介してゲームをプレイする複数の端末に対して接続されたコンピュータに実行させるための宛先変換プログラムであって、
同一のプレイを行う前記複数の端末の電子メールのアドレス情報を、各々関連付けて記憶するステップと、
前記複数の端末のうち一の端末からプレイに関する第1の電子メールを受信するステップと、
受信した前記第1の電子メールの送信元のアドレス情報に基づいて、記憶された前記同一のプレイを行う前記複数の端末の前記アドレス情報を特定するステップと、
前記第1の電子メールから少なくとも前記一の端末を除く他の端末に送信する第2の電子メールを作成するステップと、
前記第2の電子メールの送信先のアドレス情報を、特定された前記アドレス情報に設定するステップと、
特定された前記アドレス情報に設定した前記第2の電子メールを、互いのアドレス情報を通知せずに、少なくとも前記一の端末を除く他の端末に送信するステップと、
を実行させるための宛先変換プログラム。
【請求項11】
通信ネットワークを介してゲームをプレイする複数の端末と、前記複数の端末に対して接続された宛先変換サーバと、からなる宛先変換システムであって、
前記複数の端末のうち一の端末は、プレイに関する第1の電子メールを送信する送信部を備え、
前記宛先変換サーバは、
同一のプレイを行う前記複数の端末の電子メールのアドレス情報を、各々関連付けて記憶する記憶部と、
前記一の端末から前記第1の電子メールを受信する電子メール受信部と、
前記電子メール受信部が受信した前記第1の電子メールの送信元のアドレス情報に基づいて、前記記憶部に記憶された前記同一のプレイを行う前記複数の端末の前記アドレス情報を特定する宛先特定部と、
前記第1の電子メールから少なくとも前記一の端末を除く他の端末に送信する第2の電子メールを作成する電子メール作成部と、
前記第2の電子メールの送信先のアドレス情報を、前記宛先特定部により特定された前記アドレス情報に設定する宛先設定部と、
前記宛先設定部により設定された前記第2の電子メールを、互いのアドレス情報を通知せずに、少なくとも前記一の端末を除く他の端末に送信する電子メール送信部と、
を備え、
前記少なくとも前記一の端末を除く他の端末は、前記第2の電子メールを受信する受信部を備えること、
を特徴とする宛先変換システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−199269(P2009−199269A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−39312(P2008−39312)
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)