容器から内容物を汚染無しに取り出すためのアダプターポケット
本発明は、容器(1)から物質を汚染なく取り出すためのアダプター装置に関し、本発明において、アダプター装置はベースボディ(5)を備え、このベースボディ(5)は、開いた部分を介して、容器(1)のふたを取り囲みつつ容器(1)と気密に接続可能であり、その際、アダプター装置は、ベースボディ(5)を備え、このベースボディ(5)は、開いた部分を介して、容器(1)のふたを取り囲みつつ容器(1)と気密に接続可能であり、その際、ベースボディ(5)は二つの介入機構(3)と一つの別の介入機構(4)を備えており、二つの介入機構(3)を介して容器(1)の中にある物質にこの物質と接触することなくアクセス可能であり、介入機構(3)によって取られた試料が試料取出しポケット(4)の中に案内可能であり、その際、アダプター装置が、繊維材料またはプラスチック材料、例えば緊縛可能でありかつ切断可能なフィルムからなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器のためのアダプター装置、およびその内容物をアダプター装置を使用して汚染無く取り出すための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
これが周囲へ接触すると高い程度での周囲への汚染、または作業する人に対しての脅威を意味し、かつその使用または加工にあたっては所定の純度を備える必要のある多くの物質が長い年月にわたり使用される。原材料、中間成果物、または最終成果物であり得るこのよう物質は、例えばたるや袋のような様々な容器で運搬、貯蔵または提供される。いつくかの場合には、物質の試料をふさわしい容器から取り出す必要があることがある。そのような試料の取出しは、原材料、中間成果物、または最終成果物の純度を突き止めるために行われる。多くの工業部門は、そのような資料の取り出しを製造工程のチェックのためにも行っている。
【0003】
試料を取り出すこれまでの解決策としては、目的にかなった空気流を有する小室が使用され、この中でユーザーは適当な容器を開け、物質の試料を取り出し、その際、ユーザー自身と小室は物質によって汚染される。チェックされる物質が、危険物質である場合、ユーザーは、危険物質に接触してはならず、このため目的にかなった空気流を有する小室の使用は排除される。この場合アイソレーターが使用され、このアイソレーター内にユーザーは手袋を使用して介入し、そして試料をゲートシステムを通してアイソレーターから取り出すことができる。
【0004】
試料の取出しのほかに、例えば、重さを測ったり、試料のチェックをしたりするために、部分的な量や、または完全な内容物を容器から取り出す必要があることもある。このような取出しまたは部分取出しの際は同様に、周囲の汚染を防止するための目的にかなった空気流を有する小室か、またはユーザーを守るアイソレーターが使用される。これら技術のデメリットは、小室やアイソレーターが、先行するものと違う種類の物質の際に洗浄される必要があり、これによって費用は上昇することと、小室またはアイソレーターを、容器内の各物質をチェックしまたは取り出す場所ごとに設置しなければならないことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、ユーザーを危険にさらさず、かつ周囲を汚染することなしに、容器内にある物質を所定の量取り出すことを可能とするアダプター装置および方法を完成させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、本発明に従い、請求項1の特徴を有する装置および請求項5の特徴を有する方法により解決される。本発明の有利な発展形は、従属請求項の主題である。
【0007】
本発明の基本的思想は、ベースボディを有し、このベースボディが、空にされる容器と接続されており、かつ少なくとも一つのホース形状の介入機構を備え、この介入機構を介して容器内にある物質にアクセス可能であるアダプター装置を完成させることである。
【0008】
この介入機構はさらにゲートとして使用される。このゲートは、物質の一部が介入機構の中に引き込まれ、介入機構は任意の箇所で二回緊縛され、そして緊縛箇所の間で切り離される。これによって物質は汚染なくかつユーザーを危険にさらすことなく取り出されることが可能である。
【0009】
その上、メインボディは、延長された部分を備えており、この延長された部分の中に、容器は、部分的にかまたは完全に排出され、その際、物質の取り出されるこの量もまた、二回緊縛されることおよび緊縛箇所の間で切り離されることによって汚染なくかつユーザーを危険にさらすことなく、容器から切り離されることができる。
【0010】
さらに装置のベースボディは、接続部を備え、この接続部を介して容器内にある物質は次の段に案内される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】物質を含む容器と接続する前の第一の実施形のアダプター装置
【図2】排出する容器と接続されたアダプター装置
【図3】物質を含む容器を開く図
【図4】介入機構を介して試料を取り出す図
【図5】アダプター装置から汚染なしに試料を切り離す図
【図6】二つの介入機構を介して物質を含む容器を閉じる図
【図7】容器からアダプター装置を汚染なしに切り離す図
【図8】閉じられた容器および切り離されたアダプター装置
【図9】別の試料取り出しまたは別の排出を目的として、アダプター装置の残りを別のアダプター装置を用いて取り除く図
【図10】アダプター装置の第二の実施形の図
【図11】第二の実施形に従い、取り出す物質を含む容器と接続されたアダプター装置
【図12】第二の実施形に従い、アダプター装置を用いて物質を含む容器を部分的に排出する図
【図13】第二の実施形に従い、分離の準備のため二回緊縛されたアダプター装置
【図14】第二の実施形に従い、緊縛箇所の間で分離されたアダプター装置
【図15】第二の実施形に従い、アダプター装置を使用し物質を含む容器を完全に排出する図
【図16】第二の実施形に従い、物質を次の段に移すためにアダプター装置の接続部を使用し、物質を含む容器を完全に排出する図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、有利な実施形態を添付の図を用いて説明する。
【0013】
図1は本発明の第一の実施形態を示す。ここでアダプター装置は、開いた部分を有するベースボディ5、介入機構3、および少なくとも一つの介入機構4を備えている。アダプター装置は、別の容器2を含んでいる容器1と未だ接続されていない。図2に関して、ベースボディ5は、固定装置8(好ましくはOリング)を有する自身の開いた部分を介して、容器1に固定されている。介入機構3を介して、ユーザーは、容器2のふたを図3に示されるように開くことが出来る。容器1が別の容器2を含んでいない場合も、同様にアダプター装置を使用することができる。この場合、容器1のふたは、アダプター装置を固定した後はじめて取り除かれ、そして試料が取り除かれた後アダプター装置が取り除かれる前に再び容器にセットされなければならない。しかしながら、フィールドでの理由から、別の容器2内の物質が容器1の中に存在するということが前提とされる。物質を含む容器2は、同様に固定装置9を介して固定されている(図3)。この固定装置は外側からアダプター装置に固定されている。容器2の中に含まれている物質は、容器2の固定の後は介入機構3および4を介してアクセス可能である。図4に示されるように、ユーザーは試料を、介入機構3,4のうちの一方を介して容器2から取り除くことができ、かつ介入機構4の中に引き戻すことができる、その際、図4において介入は介入機構4を介して行われている。取られる試料を、アダプター装置を有する容器1から汚染なく切り離すために、干渉物4は二回緊縛され、縛った箇所の間で切り離される(図5)。一回の試料に十分な量が容器2から取られると、図6に示すように、固定装置9を取り除いた後、内側の容器2が介入機構3を介して再び閉じられる。この時点で介入機構4が緊縛箇所の間で切断されている必要は必ずしもなく、これは容器2を閉じた後に行われても良い。介入機構3によってさらに試料を取り出すことが望まれていない場合、アダプター装置は容器1の上側で同様に二回緊縛され、緊縛箇所の間で切り離される。これにより容器1は汚染なくアダプター装置から切り離される(図7)。容器2を備えている容器1にアダプター装置が、カバーを取り除いた後固定された場合、容器1をふさいでいるアダプター装置の残り(フィルムの残り)は、次に物質を取り出すまで取り除かれない。例えば容器1にふたをセットするためや、試料を引っ張るためにフィルムの残りを取り除くことが望まれる場合、これは同様に、図9aから9dに示されるように、フィルムの残りが、容器1に取り付けられたアダプター装置により取り囲まれ(図9a)、前回のアダプター装置の残りが固定部といっしょに試料のように介入機構4の中に引っ張られ、二回緊縛され、介入機構4の該緊縛箇所の間で切断されることによって汚染なしに容器1から切り離される(図9cおよび9d)ことによって、アダプター装置でもって汚染なしで行うことができる。
【0014】
図10は本発明の第二の実施形態を示す。ここでベースボディ5は、更に、延長された部分6と接続部7を備えている。図11に関して、アダプター装置は第一の実施形態と同様再び、ベースボディ5の開いた部分を介して接続装置8でもって容器1と接続される。覆っている容器1はまた容器2を備えており、これは介入機構3を介して開かれ、固定装置9でもって固定される。それに続いて、図12に示すように、容器2の内容物の一部がアダプター装置のベースボディの延長された部分6(例えばこの部分は、はかり10の上に位置取っている)に満たされる。この排出工程の間、介入機構3が物質でいっぱいになるのを回避するため、介入機構3をベースボディの内部に引き込むのは有利である。物質が望まれる量だけ延長された部分6に満たされた後、これは二回緊縛され(図13)、緊縛箇所の間で切断され、これによって物質の望まれる分が容器からアダプター装置によって分けられる(図14)。望まれる場合、図7および8に示されるように、アダプター装置が容器1から切り離される。
【0015】
図15aから15eにおいては、本発明の第二の実施形態が、図11から14においてと同様の方式で、かつ介入機構3が内部に引き込まれず緊縛されるという違いをともないつつ使用されており、介入機構3が物質でいっぱいになるのが回避され、そして容器1が、ベースボディの延長された部分6内に完全に排出される。アダプター装置は同様に、二回緊縛され、延長された部分6の緊縛箇所の間で切り離されることによって容器1から切り離され、その際二回の緊縛は各自の選択によって介入機構3の上方または下方で行われてよい。
【0016】
さらに、図16aから16bおよび図1に関し、両方の実施形態は接続部7を備えている(図16aから16bには第二の実施形態が表されている)。この接続部7は、他の段への接続部として使用されることができる。先の実施形態のように、アダプター装置が容器と接続された後に、接続部7は、物質が供給される次の段11(図16b)と接続され、接続部7が開かれた後に、容器1または2内にある物質が次の段11に供給される(図16cおよび16d)。空となった容器1は再び、二回の緊縛と緊縛箇所間での切断によって次の段11から切り離される(図16eおよび16f)。
【0017】
両実施形態の上述の記載からから明らかな通り、アダプター装置全体は、必要な強度と柔軟性を備える均一の材料から形成されることが可能である。材料の限定的でない例として、例えば、透明または不透明であり得るフィルム材料、他の適切な方式によるあらゆるプラスチック材料、および、例えば透過性等々のような必要な特性を有する繊維材料がある。
【0018】
好ましくはアダプター装置全体は一つの均一の材料からなるが、例えばベースボディ5、延長部6、介入機構3および4のように、異なる部分は異なる材料から形成されるということも可能である。
【0019】
ベースボディ5または介入機構3および4の両実施形態における前述した緊縛は、これが例えば接着テープ、ケーブルバインディング、または緊縛のためのあらゆる他の適切な手段によって行われることが可能である。
【0020】
第一および第二の実施形態による上述したアダプター装置における測量は、任意に選出することができる。つまり例えば、試料を引っ張るための介入機構4の長さおよび断面積、ベースボディ5の断面積および長さ、並びに容器に接続するためのベースボディ5の開いた部分を任意に寸法決めることが可能である。
【0021】
結果、その形成に基づいて折りたたむことが可能であり、これによってコンパクトで携帯可能なアダプター装置を形成するアダプター装置が完成する。
【符号の説明】
【0022】
1 容器
2 容器
3 介入機構
4 介入機構
5 ベースボディ
6 延長された部分
7 接続部
8 固定装置
9 固定装置
10 はかり
11 次の段
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器のためのアダプター装置、およびその内容物をアダプター装置を使用して汚染無く取り出すための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
これが周囲へ接触すると高い程度での周囲への汚染、または作業する人に対しての脅威を意味し、かつその使用または加工にあたっては所定の純度を備える必要のある多くの物質が長い年月にわたり使用される。原材料、中間成果物、または最終成果物であり得るこのよう物質は、例えばたるや袋のような様々な容器で運搬、貯蔵または提供される。いつくかの場合には、物質の試料をふさわしい容器から取り出す必要があることがある。そのような試料の取出しは、原材料、中間成果物、または最終成果物の純度を突き止めるために行われる。多くの工業部門は、そのような資料の取り出しを製造工程のチェックのためにも行っている。
【0003】
試料を取り出すこれまでの解決策としては、目的にかなった空気流を有する小室が使用され、この中でユーザーは適当な容器を開け、物質の試料を取り出し、その際、ユーザー自身と小室は物質によって汚染される。チェックされる物質が、危険物質である場合、ユーザーは、危険物質に接触してはならず、このため目的にかなった空気流を有する小室の使用は排除される。この場合アイソレーターが使用され、このアイソレーター内にユーザーは手袋を使用して介入し、そして試料をゲートシステムを通してアイソレーターから取り出すことができる。
【0004】
試料の取出しのほかに、例えば、重さを測ったり、試料のチェックをしたりするために、部分的な量や、または完全な内容物を容器から取り出す必要があることもある。このような取出しまたは部分取出しの際は同様に、周囲の汚染を防止するための目的にかなった空気流を有する小室か、またはユーザーを守るアイソレーターが使用される。これら技術のデメリットは、小室やアイソレーターが、先行するものと違う種類の物質の際に洗浄される必要があり、これによって費用は上昇することと、小室またはアイソレーターを、容器内の各物質をチェックしまたは取り出す場所ごとに設置しなければならないことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、ユーザーを危険にさらさず、かつ周囲を汚染することなしに、容器内にある物質を所定の量取り出すことを可能とするアダプター装置および方法を完成させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、本発明に従い、請求項1の特徴を有する装置および請求項5の特徴を有する方法により解決される。本発明の有利な発展形は、従属請求項の主題である。
【0007】
本発明の基本的思想は、ベースボディを有し、このベースボディが、空にされる容器と接続されており、かつ少なくとも一つのホース形状の介入機構を備え、この介入機構を介して容器内にある物質にアクセス可能であるアダプター装置を完成させることである。
【0008】
この介入機構はさらにゲートとして使用される。このゲートは、物質の一部が介入機構の中に引き込まれ、介入機構は任意の箇所で二回緊縛され、そして緊縛箇所の間で切り離される。これによって物質は汚染なくかつユーザーを危険にさらすことなく取り出されることが可能である。
【0009】
その上、メインボディは、延長された部分を備えており、この延長された部分の中に、容器は、部分的にかまたは完全に排出され、その際、物質の取り出されるこの量もまた、二回緊縛されることおよび緊縛箇所の間で切り離されることによって汚染なくかつユーザーを危険にさらすことなく、容器から切り離されることができる。
【0010】
さらに装置のベースボディは、接続部を備え、この接続部を介して容器内にある物質は次の段に案内される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】物質を含む容器と接続する前の第一の実施形のアダプター装置
【図2】排出する容器と接続されたアダプター装置
【図3】物質を含む容器を開く図
【図4】介入機構を介して試料を取り出す図
【図5】アダプター装置から汚染なしに試料を切り離す図
【図6】二つの介入機構を介して物質を含む容器を閉じる図
【図7】容器からアダプター装置を汚染なしに切り離す図
【図8】閉じられた容器および切り離されたアダプター装置
【図9】別の試料取り出しまたは別の排出を目的として、アダプター装置の残りを別のアダプター装置を用いて取り除く図
【図10】アダプター装置の第二の実施形の図
【図11】第二の実施形に従い、取り出す物質を含む容器と接続されたアダプター装置
【図12】第二の実施形に従い、アダプター装置を用いて物質を含む容器を部分的に排出する図
【図13】第二の実施形に従い、分離の準備のため二回緊縛されたアダプター装置
【図14】第二の実施形に従い、緊縛箇所の間で分離されたアダプター装置
【図15】第二の実施形に従い、アダプター装置を使用し物質を含む容器を完全に排出する図
【図16】第二の実施形に従い、物質を次の段に移すためにアダプター装置の接続部を使用し、物質を含む容器を完全に排出する図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、有利な実施形態を添付の図を用いて説明する。
【0013】
図1は本発明の第一の実施形態を示す。ここでアダプター装置は、開いた部分を有するベースボディ5、介入機構3、および少なくとも一つの介入機構4を備えている。アダプター装置は、別の容器2を含んでいる容器1と未だ接続されていない。図2に関して、ベースボディ5は、固定装置8(好ましくはOリング)を有する自身の開いた部分を介して、容器1に固定されている。介入機構3を介して、ユーザーは、容器2のふたを図3に示されるように開くことが出来る。容器1が別の容器2を含んでいない場合も、同様にアダプター装置を使用することができる。この場合、容器1のふたは、アダプター装置を固定した後はじめて取り除かれ、そして試料が取り除かれた後アダプター装置が取り除かれる前に再び容器にセットされなければならない。しかしながら、フィールドでの理由から、別の容器2内の物質が容器1の中に存在するということが前提とされる。物質を含む容器2は、同様に固定装置9を介して固定されている(図3)。この固定装置は外側からアダプター装置に固定されている。容器2の中に含まれている物質は、容器2の固定の後は介入機構3および4を介してアクセス可能である。図4に示されるように、ユーザーは試料を、介入機構3,4のうちの一方を介して容器2から取り除くことができ、かつ介入機構4の中に引き戻すことができる、その際、図4において介入は介入機構4を介して行われている。取られる試料を、アダプター装置を有する容器1から汚染なく切り離すために、干渉物4は二回緊縛され、縛った箇所の間で切り離される(図5)。一回の試料に十分な量が容器2から取られると、図6に示すように、固定装置9を取り除いた後、内側の容器2が介入機構3を介して再び閉じられる。この時点で介入機構4が緊縛箇所の間で切断されている必要は必ずしもなく、これは容器2を閉じた後に行われても良い。介入機構3によってさらに試料を取り出すことが望まれていない場合、アダプター装置は容器1の上側で同様に二回緊縛され、緊縛箇所の間で切り離される。これにより容器1は汚染なくアダプター装置から切り離される(図7)。容器2を備えている容器1にアダプター装置が、カバーを取り除いた後固定された場合、容器1をふさいでいるアダプター装置の残り(フィルムの残り)は、次に物質を取り出すまで取り除かれない。例えば容器1にふたをセットするためや、試料を引っ張るためにフィルムの残りを取り除くことが望まれる場合、これは同様に、図9aから9dに示されるように、フィルムの残りが、容器1に取り付けられたアダプター装置により取り囲まれ(図9a)、前回のアダプター装置の残りが固定部といっしょに試料のように介入機構4の中に引っ張られ、二回緊縛され、介入機構4の該緊縛箇所の間で切断されることによって汚染なしに容器1から切り離される(図9cおよび9d)ことによって、アダプター装置でもって汚染なしで行うことができる。
【0014】
図10は本発明の第二の実施形態を示す。ここでベースボディ5は、更に、延長された部分6と接続部7を備えている。図11に関して、アダプター装置は第一の実施形態と同様再び、ベースボディ5の開いた部分を介して接続装置8でもって容器1と接続される。覆っている容器1はまた容器2を備えており、これは介入機構3を介して開かれ、固定装置9でもって固定される。それに続いて、図12に示すように、容器2の内容物の一部がアダプター装置のベースボディの延長された部分6(例えばこの部分は、はかり10の上に位置取っている)に満たされる。この排出工程の間、介入機構3が物質でいっぱいになるのを回避するため、介入機構3をベースボディの内部に引き込むのは有利である。物質が望まれる量だけ延長された部分6に満たされた後、これは二回緊縛され(図13)、緊縛箇所の間で切断され、これによって物質の望まれる分が容器からアダプター装置によって分けられる(図14)。望まれる場合、図7および8に示されるように、アダプター装置が容器1から切り離される。
【0015】
図15aから15eにおいては、本発明の第二の実施形態が、図11から14においてと同様の方式で、かつ介入機構3が内部に引き込まれず緊縛されるという違いをともないつつ使用されており、介入機構3が物質でいっぱいになるのが回避され、そして容器1が、ベースボディの延長された部分6内に完全に排出される。アダプター装置は同様に、二回緊縛され、延長された部分6の緊縛箇所の間で切り離されることによって容器1から切り離され、その際二回の緊縛は各自の選択によって介入機構3の上方または下方で行われてよい。
【0016】
さらに、図16aから16bおよび図1に関し、両方の実施形態は接続部7を備えている(図16aから16bには第二の実施形態が表されている)。この接続部7は、他の段への接続部として使用されることができる。先の実施形態のように、アダプター装置が容器と接続された後に、接続部7は、物質が供給される次の段11(図16b)と接続され、接続部7が開かれた後に、容器1または2内にある物質が次の段11に供給される(図16cおよび16d)。空となった容器1は再び、二回の緊縛と緊縛箇所間での切断によって次の段11から切り離される(図16eおよび16f)。
【0017】
両実施形態の上述の記載からから明らかな通り、アダプター装置全体は、必要な強度と柔軟性を備える均一の材料から形成されることが可能である。材料の限定的でない例として、例えば、透明または不透明であり得るフィルム材料、他の適切な方式によるあらゆるプラスチック材料、および、例えば透過性等々のような必要な特性を有する繊維材料がある。
【0018】
好ましくはアダプター装置全体は一つの均一の材料からなるが、例えばベースボディ5、延長部6、介入機構3および4のように、異なる部分は異なる材料から形成されるということも可能である。
【0019】
ベースボディ5または介入機構3および4の両実施形態における前述した緊縛は、これが例えば接着テープ、ケーブルバインディング、または緊縛のためのあらゆる他の適切な手段によって行われることが可能である。
【0020】
第一および第二の実施形態による上述したアダプター装置における測量は、任意に選出することができる。つまり例えば、試料を引っ張るための介入機構4の長さおよび断面積、ベースボディ5の断面積および長さ、並びに容器に接続するためのベースボディ5の開いた部分を任意に寸法決めることが可能である。
【0021】
結果、その形成に基づいて折りたたむことが可能であり、これによってコンパクトで携帯可能なアダプター装置を形成するアダプター装置が完成する。
【符号の説明】
【0022】
1 容器
2 容器
3 介入機構
4 介入機構
5 ベースボディ
6 延長された部分
7 接続部
8 固定装置
9 固定装置
10 はかり
11 次の段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(1)から物質を汚染なく取り出すためのアダプター装置であって、このアダプター装置は、開いた部分を介して、容器(1)のふたを取り囲みつつ容器(1)と気密に接続可能であるベースボディを備え、その際ベースボディ(5)は二つの介入機構(3)と少なくとも一つの別の介入機構(4)を備えており、二つの介入機構(3)を介して容器(1)の中にある物質にこの物質と接触することなくアクセス可能であり、介入機構(3)によって取られた試料が介入機構(4)の中に案内可能である前記アダプター装置において、
アダプター装置が緊縛可能であり、かつ切断可能なフィルムからなることを特徴とするアダプター装置。
【請求項2】
二つの介入機構(3)が手袋であり、別の介入機構(4)が試料取出しポケットであることを特徴とする請求項1に記載のアダプター装置。
【請求項3】
ベースボディ(5)が延長された部分(6)を備えており、この延長された部分(6)に容器(1)を部分的にまたは完全に排出可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のアダプター装置。
【請求項4】
ベースボディ(5)が更なる接続部(7)を備えており、この接続部(7)を介して容器(1)が、使用に応じて、次の段に排出可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のアダプター装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の装置を使用し容器(1)から物質を汚染無く取り出す方法において、
(a)物質を含んでいる容器(1)と装置を接続するステップ、
(b)アダプター装置を介し、物質が存在している容器を開くステップ、
(c)望ましい物質の量をアダプター装置を介して排出するステップ、
という方法ステップを有することを特徴とする法法。
【請求項6】
方法ステップ(c)において、物質の試料がホース形状の介入機構に案内され、二回緊縛されることおよびこの間で切断されることによって、周囲との接触なく容器(1)から分離されることを特徴とする、請求項5に記載の容器(1)から物質を汚染無く取り出す方法。
【請求項7】
方法ステップ(c)において、物質が、アダプター装置の延長された部分(6)に案内され、二回緊縛されることおよびこの間で切断されることによって、周囲との接触なく容器(1)から分離されることを特徴とする、請求項5または6に記載の容器(1)から物質を汚染無く取り出す方法。
【請求項8】
方法ステップ(c)において、物質が、更なる接続部(7)を介して次の段に供給されることを特徴とする、請求項5から7のいずれか一項に記載の容器(1)から物質を汚染無く取り出す方法。
【請求項1】
容器(1)から物質を汚染なく取り出すためのアダプター装置であって、このアダプター装置は、開いた部分を介して、容器(1)のふたを取り囲みつつ容器(1)と気密に接続可能であるベースボディを備え、その際ベースボディ(5)は二つの介入機構(3)と少なくとも一つの別の介入機構(4)を備えており、二つの介入機構(3)を介して容器(1)の中にある物質にこの物質と接触することなくアクセス可能であり、介入機構(3)によって取られた試料が介入機構(4)の中に案内可能である前記アダプター装置において、
アダプター装置が緊縛可能であり、かつ切断可能なフィルムからなることを特徴とするアダプター装置。
【請求項2】
二つの介入機構(3)が手袋であり、別の介入機構(4)が試料取出しポケットであることを特徴とする請求項1に記載のアダプター装置。
【請求項3】
ベースボディ(5)が延長された部分(6)を備えており、この延長された部分(6)に容器(1)を部分的にまたは完全に排出可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のアダプター装置。
【請求項4】
ベースボディ(5)が更なる接続部(7)を備えており、この接続部(7)を介して容器(1)が、使用に応じて、次の段に排出可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のアダプター装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の装置を使用し容器(1)から物質を汚染無く取り出す方法において、
(a)物質を含んでいる容器(1)と装置を接続するステップ、
(b)アダプター装置を介し、物質が存在している容器を開くステップ、
(c)望ましい物質の量をアダプター装置を介して排出するステップ、
という方法ステップを有することを特徴とする法法。
【請求項6】
方法ステップ(c)において、物質の試料がホース形状の介入機構に案内され、二回緊縛されることおよびこの間で切断されることによって、周囲との接触なく容器(1)から分離されることを特徴とする、請求項5に記載の容器(1)から物質を汚染無く取り出す方法。
【請求項7】
方法ステップ(c)において、物質が、アダプター装置の延長された部分(6)に案内され、二回緊縛されることおよびこの間で切断されることによって、周囲との接触なく容器(1)から分離されることを特徴とする、請求項5または6に記載の容器(1)から物質を汚染無く取り出す方法。
【請求項8】
方法ステップ(c)において、物質が、更なる接続部(7)を介して次の段に供給されることを特徴とする、請求項5から7のいずれか一項に記載の容器(1)から物質を汚染無く取り出す方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図9d】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15a】
【図15b】
【図15c】
【図15d】
【図15e】
【図16a】
【図16b】
【図16c】
【図16d】
【図16e】
【図16f】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図9d】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15a】
【図15b】
【図15c】
【図15d】
【図15e】
【図16a】
【図16b】
【図16c】
【図16d】
【図16e】
【図16f】
【公表番号】特表2010−525308(P2010−525308A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−503490(P2010−503490)
【出願日】平成20年4月16日(2008.4.16)
【国際出願番号】PCT/EP2008/054618
【国際公開番号】WO2008/125688
【国際公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(506200566)ヘヒト・テヒノロギー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月16日(2008.4.16)
【国際出願番号】PCT/EP2008/054618
【国際公開番号】WO2008/125688
【国際公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(506200566)ヘヒト・テヒノロギー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (3)
【Fターム(参考)】
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