説明

容器取扱い装置の保護システム

容器取扱い装置のための保護システム(7)は、容器取扱いパスと平行に長手方向に延びる基枠(9)を持つ支持フレーム(8)と、この基枠に連結された少なくとも一つの支持部材(10)と、少なくとも一つの保護パネル(11)と、閉位置と開位置との間で、この保護パネル(11)の移動パスを決めるようにされた少なくとも一つの案内手段(12)と、この保護パネル(11)に補助力を与えるようにされた少なくとも一つの補助位置決め手段(13)とを有している。この補助力は、この移動パスの方向において、個々の保護パネル(11)の重力に抗して作用する。案内手段(12)は、個々の保護パネル(11)を移動可能に個々の支持部材(10)に連結し、この補助位置決め手段(13)は、基枠の長手方向に沿う調節位置において、この基枠(9)に連結されるようにされた少なくとも一つのパネル・支持・案内・位置決めモジュール(14)を形成するように、保護パネル(11)と支持部材(10)との間に設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器取扱い装置、特に、支持構造、支持構造に連結され処理される容器を容器取扱いパスに沿って運ぶようにされた容器移動装置、および一つまたはそれより多い容器取扱い集合体、例、製造ステーション、ラベリングステーション、充填ステーション、洗浄ステーション、閉栓ステーション、又は容器取扱いパスに沿って配置され、容器を取り扱うようにされ又は直接又は間接に容器処理に寄与するようにされた補助集合体とを有するタイプの製造装置又はパッケージ又はラベリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
公知の製造装置又はステーションにおいては、ボトルのような容器は「プレフォーム」または「パリソン」と呼ばれる中空の中間体から出発し、容器へ変更するように処理(通常は加熱およびブロー成型)される。この説明においては、「容器」という用語は完成された容器又は容器の製造に使用される中空の中間体を区別せずに呼ぶために用いられる。
【0003】
稼動中に、容器取扱い装置の作動空間に不用意にアクセスするのを避けるために、この容器取扱い装置は、この作動空間を周囲から分離する保護システムを備えることができる。この公知の保護システムは、装置操作者が不用意に容器取扱い装置の作動空間へ入るのを防ぎ、装置の内部環境から操作者を守る。しかし、これらのシステムは、装置が停止した時、メンテナンスと修理の間に、作動空間にアクセスができるように、少なくとも部分的にこの容器取扱い装置から移動又は取外しができなければならない。
【0004】
容器取扱い装置のための公知の保護システムは、プレキシスガラスのような保護パネルが取外し可能に複数取り付けられた支持フレームを有しており、メンテナンスと修理の期間は、装置の作動空間への支障ないアクセスを与えるために、この保護パネルが支持フレームから取外される。保護パネルの取外しと再取り付けに必要な時間を減らすために、幾つかの公知の保護システムは、支持フレームにヒンジ取り付けされ、保護システムの保護機能とアクセス機能を折り合わせるために、閉位置でロックされ開位置へ開くことができるドア又はウインドを有している。
【0005】
さらに他の公知の保護システムは、支持フレームにスライド可能に連結され、開位置と閉位置の間で移動可能なスライドドア又はウインドを用いている。
手動式の保護パネルの移動を軽減するために、複雑な重量均衡と機械的平衡力伝達装置を伴う自動パネル移動システムと重量均衡装置が提案されている。
【0006】
上に述べた公知の解決手段は、機械的に複雑で高価であるほかに、容器取扱いパスに沿う一つ又はそれより多い取扱い集合体の位置が、容器取扱い装置の耐用寿命の間に変えられることが多いモジュール式製造装置、モジュール式ラベル装置又はモジュール式充填装置のような、モジュール式容器取扱い装置の最近の発展と共にさらに受け入れ難くなっている。この公知の保護システムは、モジュール式容器取扱い装置の構成が変更される度に、構造そのものと機能の設計が、高価な手製の適合を必要とするので、モジュール式容器取扱い装置という考え方に向かう傾向に従うことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、容器取扱い装置の保護システムと、先行技術の引用と共に挙げられた欠点の少なくとも一部を克服する特徴を有する上述のタイプの容器取扱い装置を提供することである。
【0008】
上述の目的の範囲内において、この発明の特別な目的は、より複雑でなく、より高価でなく、容器取扱い装置の配置のモジュール式変更に容易に適合できる容器取扱い装置の保護システムを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の一態様に従えば、上記目的は、以下を有するタイプの容器取扱い装置のための保護システムにより達成される:
−支持構造、
−この支持構造に連結され、作動空間において容器取扱いパスに沿って処理される容器を運ぶようにされた容器移動装置と、
−容器取扱いパスに沿って配置され、容器を取り扱うようにされた一つ又はそれより多い容器取扱い集合体において、
この保護システムは、以下を有する:
−この容器取扱い装置に配置することができ、長手方向に延びる基枠と、この基枠に連結されこの長手方向を横切るように延びる少なくとも一つの支持部材とを有する支持フレームと、
−この支持フレームに連結されると共に、作動空間と外部環境の間の分離壁となる少なくとも一つの保護パネルと、
−閉位置と開位置との間で、個々の保護パネルの移動パスを決めるようにされた少なくとも一つの案内手段と、
−個々の保護パネルに補助力を与えるようにされた少なくとも一つの補助位置決め手段とを有する。この補助力は個々の保護パネルの重力に抗してこの移動パスの方向に作用する。
ここで、この案内手段は、個々の保護パネルを移動可能に前記支持部材に連結し、前記補助位置決め手段は、長手方向に沿う調節可能な位置で前記基枠に連結される少なくとも一つのパネル・支持ガイド・位置決め・モジュールを形成するように、保護パネルと支持部材との間に入れられている。
【0010】
個々のパネル・支持ガイド・位置決め・モジュールは、パネルの支持、案内、位置決めの機能を一つのユニットに統合し、分離壁の構造が、このパネル・支持ガイド・位置決め・モジュールを基枠の長手方向に沿って単に移動させ、所望位置に固定するのみで、容器取扱い装置の変更に適応できるように、構造的及び機能的にこれらを基枠から分離する。
こうすれば、案内手段とパネルとの関係、及び支持部材との関係が変わらず、これらの手段が一体になっているパネル・支持ガイド・位置決め・モジュール全体と共に自動的に正確に位置決めされるので、案内手段や補助位置決め手段の手製の適合手段が必要なくなる。
【0011】
この発明の一つの態様に従えば、この少なくとも一つのパネル・支持ガイド・位置決め・モジュールと特にその支持部材は、取外し可能に基枠に連結され、これにより個々のパネル・支持ガイド・位置決め・モジュールを別のモジュール、例えば異なるパネルサイズ、異なる移動パス又は異なる保護特性を有するモジュールと取り替えるのが簡単になる。
【0012】
上述の態様と相乗的に作用するが、初めに述べた先行の保護システムにも有利に適用できるこの発明の他の態様に従えば、補助位置決め手段は、空圧シリンダー・ピストン組立体と空圧シリンダーの圧力室の上流側の空気供給ダクトに設けられた調節可能な圧力設定手段とを有しており、これにより保護パネルの重量に適応させるため及び/又はパネルを開位置から閉位置へまたその逆へと移動させるのに必要な手動力に適応させるように補助力の強さの調節を可能にする。
【0013】
この発明のこれらの、およびその他の目的は、添付された図面とその説明から明らかにするが、それはこの発明の実施例であり、上に述べたこの発明の包括的な説明と、下に述べる実施例の詳細な説明と共にこの発明の原理を説明するものである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の実施例による保護システムを有するモジュール化された容器ラベル貼付機の側面概観図。
【図2】この発明の実施例による保護システムを有するモジュール化された容器ラベル貼付機の上面概観図
【図3】図1の保護システムの詳細を、ラベル貼付機の内側空間から見た図。
【図4A】実施例の保護システムの詳細を示す側面概観図および断面図。
【図4B】実施例の保護システムの詳細を示す側面概観図および断面図。
【図4C】実施例の保護システムの詳細を示す側面概観図および断面図。
【図4D】実施例の保護システムの詳細を示す側面概観図および断面図。
【図5A】実施例の保護システムの補助位置決め手段と空圧式ロック手段の制御系統の概観図を二つの作動位置で示す。
【図5B】実施例の保護システムの補助位置決め手段と空圧式ロック手段の制御系統の概観図を二つの作動位置で示す。
【図6】この発明の実施例による保護システムの詳細を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図を参照すると、同じ番号はいくつかの図について同じ構成要素を示し、図1は、例えば回転式ボトル製造機、ラベル貼付機、充填機、洗浄器又は閉栓機のような容器取扱い装置1を表している。この容器取扱い装置1は、支持構造2と、この支持構造2に連結され、取り扱うべき容器を作業空間4内で容器取扱いパス5に沿って運ぶようにされた複数の容器保持板を備えたカルーセルのような、容器移動装置3を有していても良い。予備成型用加熱ステーション、ラベル貼付ステーション、充填ステーション、洗浄ステーション、容器閉栓ステーション又は補助ステーションやモジュールなどの、容器を取り扱うようにされた一つまたはそれ以上の容器取扱い集合体6が、容器取扱いパス5に沿って配置されている。これらの集合体6は、支持構造2に直接連結させることもできるし、支持構造に対して拘束されなくてもよく、例えばラベル貼付手段、移動手段など、装置作動空間4に進入して、少なくとも装置稼動中は、容器取扱いパス5と干渉する操作手段を有している。
【0016】
容器取扱い装置1は、装置1の作動空間4を周囲から隔離し、装置1が動作中に操作者が不用意に作動空間に入るのを防ぎ、装置の稼動が外部からの干渉により妨害されたり中断されるのを防ぐようにされた保護システム7をさらに有している。この保護システム7は、例えば支持構造2に連結又は一体的に容器取扱い装置1に配置された基枠9を有する支持フレーム8を有し、この基枠は、長手方向、すなわち容器移動装置3がカルーセルの場合はこの移動装置により決められる円形の取扱いパス5と平行に回転式ラベル貼付機の周辺に沿って延び、容器移動装置が他の構造の場合には、直線状の容器取扱い装置の片側又は両側の直線状取扱いパスに沿い横方向に延びている。
【0017】
支持フレーム8は、さらに、基枠9に連結され上述の長手方向に対して横方向に延びる少なくとも一つ、好ましくは複数の独立の支持部材10を有している。
【0018】
一つまたはそれ以上の保護パネル11がこの支持フレーム8に連結され、装置1の作動空間4と外周囲との間に隔離壁を形成するようにされている。
【0019】
この保護システム7は、さらに閉位置と開位置の間で、個々の保護パネル11の移動パスを形成するようにされた少なくとも一つの案内手段12(図3)と、個々の保護パネルに補助的力を加えるようにされた少なくとも一つの補助位置決め手段13とを有しており、この補助的力は、個々の保護パネル11の重力に抗して移動パスの方向に作用する。
【0020】
この発明の一つの態様によれば、案内手段12は、個々の保護パネル11を少なくとも一つの夫々の支持部材10に連結し、この保護パネル11が夫々の支持部材10に対して移動及び/又は回転できるようにされている。さらに、補助位置決め手段13が、保護パネル11と支持部材10との間に設けられ、補助的力をこのパネル11に与えると共に、それに相応する反力を支持部材10に与える。
【0021】
このようにして、少なくとも一つのパネル支持・案内・位置決めモジュール14(以下では、「モジュール14」と呼ぶ)が提供され、このモジュールは、容器移動装置3により決められる取扱いパス5に平行な上述の長手方向において位置調整可能に基枠9に対して連結されるようにされた構造的及び機能的に独立のユニットを形成する。
【0022】
一実施例に従えば、この基枠9は、少なくとも一つ、好ましくは二つのほぼ平行な長手ビーム15を有しており、このビームは互いに間隔をおいて(好ましくは垂直に)配置され、モジュール14の支持部材10の調節可能な固定のための連続的又は断続して連続した連結面を提供するために、容器移動装置3により決められる取扱いパス5に平行な長手方向に延びている。この長手ビーム15間の間隔のお陰で、モジュール14は回転不能かつ移動不能にロックされる。
【0023】
長手ビーム15は、例えばねじ、ボルトまたは溶接により直接に支持構造2に連結されるが、代わりに基枠9が、床に当接するか支持構造2に連結された調節可能な脚17を有する複数の支柱16を有していても良い。好ましい実施例に従えば、長手ビーム15は、少なくとも部分的に湾曲又は環状で回転式ラベル貼付機等の回転式容器取扱い装置の外周に沿って、少なくとも部分的に延在するようにされている。
【0024】
基枠9は、長手ビーム又はビーム15が容器取扱い装置1の作動空間4の垂直方向の延在域の上(又は下)に延びており、この作動空間へのアクセスの障害にならないようにされている。一つの実施例に従えば、モジュール14の個々の支持部材10は、好ましくは、基枠9の、特に長手ビーム15の長手方向にスライド可能にされ、その長手方向の任意の所望位置においてこのビームに固定連結されるモジュール連結手段19を有する中空の垂直部材18を有する。このモジュール連結手段19は、長手ビーム15を少なくとも部分的に包囲に受容するように、また、基枠9とモジュール14との相対位置と向きを正しく決めるために、垂直部材18に溶接されたC型のブラケットと、連結座31に長手ビーム15を固くロックするねじ固定手段30を有していても良い。
【0025】
このモジュール連結手段は、長手ビーム15に対する垂直部材18の方向を調節する位置調節手段を含むことができる。限定を意図しない図6に示される例に従えば、この位置調節手段は、連結座31(例、C型ブラケット)の両側に配置され、調節接点において長手ビーム15に当接する、調節可能にねじ穴に受容された二つの調節ねじ36を有している。一つの実施例に従えば、モジュール連結手段19は、垂直部材18(より一般的に言えば、個々の支持部材10)の取付け部が作動空間の外(上方又は下方)で長手ビーム15の取付け部と重なるような位置に設けられている。
【0026】
好ましくは、垂直部材18は、ほぼ垂直に延び、長手ビーム15とモジュール14の垂直部材18は、容器取扱い装置1の作動空間4の完全に上方に配置されている。このような構造は、保護パネル11が、開放位置において作動空間4の上方に上げられたとき作動空間4への完全に自由なアクセスを与える。この発明の一つの態様に従えば、この少なくとも一つのモジュール14と特にその支持部材10は、基枠9に取外し可能に連結でき、これにより個々のモジュール14を例えば異なるパネルサイズや形、異なる移動パスや保護特性を有するモジュールと置き換えることを可能にする。
【0027】
この目的のために、垂直部材18の連結座31は、好ましくは長手ビーム15からねじ締め手段30を開く等して、取外し可能に形成されている。
【0028】
他の実施例に従えば、長手ビーム15は、容器取扱い装置の抗トルクコラムに連結可能である。このコラムは、装置上部、即ち容器移動カルーセルの上部を装置の下部に対して回転不能にロックし、個々の支持部材10の必要をなくする。
【0029】
案内手段12は、移動経路の方向に延び、支持部材10(特に垂直部材18)及びパネルの運動経路の方向に延び、筒状ガイド20にスライド可能に受容されたガイド棒21に固く連結され少なくとも一つ、好ましくは二つの筒状ガイド20を有していても良い。このガイド棒21は、その両端部が保護パネル11に連結されているのが好ましい。一つの実施例によれば、ガイド手段は、上方に、好ましくは垂直に延び、保護パネル11が、上方と下方の行程の間で上げ下げできるようにされている。
【0030】
好ましくは、この案内手段は、保護パネル11が開位置にあるときは、その垂直取付け部が垂直部材18と長手ビーム15の取付け部とオーバーラップし、この作動空間4の垂直延在域の外上方に位置するように構成されている。
【0031】
保護パネル11は、好ましくは、実質的に長方形で、容器取扱い装置1の形によく適合するように湾曲しまたは曲げられている。この保護パネル11は、好ましくは、案内手段と補助位置決め手段が連結された外フレーム23により縁取りされ安定にせられたプレキシガラス製の透明な内パネル22を有している。開位置と閉位置との間で保護パネル11を手動で動かせるハンドル26をこの外フレーム23に設けることもできる。
【0032】
上述した態様と組み合わせるのが特に有利であるが、導入部で述べた先行技術の保護システムにも有利に適用できるこの発明のさらに別の態様においては、補助位置決め手段13は、空圧式シリンダ−ピストンアセンブリ24とこの空圧式シリンダ−ピストンアセンブリ24の第一圧力室の上流の空気供給ダクトに配置された手動調整可能な圧力設定装置25を有している。このことで、保護パネル11の重量及び/又はパネル11を開位置から閉位置へ又はその反対へ移動させるに必要な所望手動力に適応させることができる。
【0033】
パネル11を手動で動かす力がほぼ零になるようにパネル11の重量との正確な均衡をとるために、装置を操作又は設置する人は、圧力設定装置25を手動で調節できる。一つの実施例に従えば、空圧式シリンダ−ピストンアセンブリ24は、中空の垂直部材18の内部に設置され、力伝達ロッド27は、空圧式シリンダ−ピストンアセンブリ24のピストンに連結された第一端とパネル、好ましくはその外フレームに連結された第二端を有する。
【0034】
手動圧力設定装置25は、空圧シリンダーの第一圧力室(低圧室)に設定した圧力が自動的に戻るように、従って、パネルが動いた、即ち空圧ピストンが動いたとき、パネルに作用する補助力が戻るように構成されている。補助位置決め手段13は、圧力設定手段25の上流の空気供給ダクト内に配置され、安全弁28の上流の空圧が落ちた場合に空気供給ダクトを自動的に閉めるようにされた安全弁28を追加的に有していても良い。
【0035】
図5は、保護システムの一つの可能な空圧式制御系図を示し、ここでは、追加された参照符号32は、空圧回路の一般的なソレノイド弁を、33は排気路を示す。有利な実施例においては、ソレノイド弁32は容器取扱い装置の作動状態に依存して制御され、次のものを有している:
−第一エアダクト34を通じて安全弁28と、パネル11の重量と均衡させるために上述の第一(下方)圧力室に供給する圧力設定装置25とに連通している第一出口と、
−第二(上方)圧力室に供給して空圧式シリンダ−ピストンアセンブリ24が、パネル11の閉位置においてパネルを積極的に押してロックするように、第二エアダクト35を通じて空圧式シリンダ−ピストンアセンブリ24の第二(上方)圧力室と連通している第二出口。
【0036】
弁32は、装置が停止中(図5A)は、第一エアダクト34と空圧式シリンダ−ピストンアセンブリ24の下方圧力室に給圧し、容器取扱い装置が作動中には、第二エアダクト35と空圧式シリンダ−ピストンアセンブリ24の上方圧力室に給圧し、これにより開放即ち保護パネル11の上昇(図5B)を防止するように構成されている。
【0037】
この発明のさらに別の実施例に従えば、保護システム7は、容器取扱い装置1の制御ユニットと信号伝達されるセンサー手段29を有しており、また保護パネル11が閉位置から動くか位置がずれると警告信号を出すように構成されており、その結果装置1の制御ユニットは、事故や容器取扱い装置1の損傷を避けるため直ちに装置の作動を中止することができる。
このセンサー手段29は、電気制御回路に接続された磁気マイクロスイッチと、パネル11に連結された鉄または磁場参照要素とを有していてもよく、それでこの磁気マイクロスイッチと磁場参照要素との相対位置の変化が上記警告信号を出すようにする。
【0038】
モジュール14全体の位置の変化がセンサー手段29の正常な機能に影響を与えないように、このマイクロスイッチ又は一般的にセンサー手段29は、モジュール14、好ましくはその支持部材10に連結されるのが有利である。
【0039】
センサー手段29を保護パネルの閉位置のプラグラムによる変更ができるように適合させられるように、このセンサー手段(感知要素及び/又は特定の例と照合する参照要素又は磁気マイクロスイッチ及び/又は鉄又は磁場参照要素)は、モジュール14のパネル11及び/又は支持部材10位置調節可能に連結されている。
【0040】
限定を意図しないモジュール式回転ラベル貼付機の実施例を参照すると、モジュール14の位置は、ラベル貼付機の外周(容器移動装置3により決められる取り扱いパスと平行な長手方向)に沿って容易に調節でき、パネル14は、下方の閉位置から上方の開位置へと揚げられ、修理やメンテナンスの間、装置の作動空間4への支障のないアクセスを可能にする。モジュール式又は固定式取扱い集合体に必要なスペースは、一つ又はそれより多い個々のモジュール14を長手方向にスライドさせたり、位置決めしたり、取り除くことで提供される。異なるモジュール14のモジュール式交換は、このモジュールの取外し可能な連結座のお陰で可能である。
【0041】
さらに、余熱ステーション、ラベリングモジュールなど容器取扱い装置の作動空間4へのアクセスを許すように、一つ又はそれより多い周囲の選択可能位置のアクセス部と周囲が覆われないように、この発明による保護システムは、容器取扱い装置の選択可能な周囲カバー部を覆うことを可能にし、覆うように構成されている。この発明に従えば、補助保護パネルは容器取扱い集合体に直接取り付けることができ、保護パネル11と容器取扱い集合体6との間のギャップ又は周囲のアクセス部における容器取扱い集合体6の間と上方のいつもは覆われないアクセススペースを覆うように構成されている。
【0042】
このようにして、この発明は、先行技術においては必要な、保護パネルにアクセス用開口を正確に切る必要をなくさせる。最後に忘れてはならないことは、所定の移動パスに沿う保護パネル11の移動は、複雑な機械的バランス装置の必要がなく、調節可能にパネル重量と均衡させることで援助される。
【0043】
実施例についての上述の詳細な開示から、この保護システムとそれを有する容器取扱い装置は、特に融通がきき、種々の容器取扱い装置の形態にモジュール式に適用可能であり同時に先行の保護システムより機械的に簡素で信頼性があり、頑丈であり、安価である。
【0044】
幾つかの実施例を説明することで、この発明を説明し、例示の実施例がかなり詳細に説明されたが、付随するクレームの範囲をこれらの詳細な例示に限定することは意図していない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
−支持構造(2)と、
−この支持構造(2)に連結され、作動空間(4)において容器取扱いパス(5)に沿って処理される容器を運ぶようにされた容器移動装置(3)と、
−この容器取扱いパスに(5)沿って配置され、容器を取り扱うようにされた一つ又はそれより多い容器取扱い集合体(6)とを有するタイプの容器取扱い装置(1)のための保護システム(7)であって、
この保護システム(7)は、
−この容器取扱い装置(1)に配置することができ、該容器取扱いパス(5)に平行に長手方向に延びる基枠(9)と、この基枠(9)に連結されこの長手方向を横切るように延びる少なくとも一つの支持部材(10)とを有する支持フレーム(8)と、
−該作動空間(4)と外部環境の間の分離壁となるようにされた少なくとも一つの保護パネル(11)と、
−閉位置と開位置との間で、個々の保護パネル(11)の移動パスを決めるようにされた少なくとも一つの案内手段(12)と、
−個々の保護パネル(11)に補助力を、該移動パスの方向に個々の保護パネル(11)の重力に抗して作用するように与えるようにされた少なくとも一つの補助位置決め手段(13)とを有しており、
該案内手段(12)は、該個々の保護パネル(11)を該個々の支持部材(10)に移動可能に連結しており、該補助位置決め手段(13)は、該保護パネル(11)と該支持部材(10)との間に設けられて、該基枠(9)にその長手方向に位置調節可能に連結されるようにされた少なくとも一つのパネル・支持・案内・位置決めモジュール(14)を形成するようにされた容器取扱い装置(1)のための保護システム(7)。
【請求項2】
該少なくとも一つのモジュール(14)は該基枠(9)に取外し可能に連結できる請求項1に記載の保護システム(7)。
【請求項3】
該基枠(9)は、該取扱いパス(15)と平行に該長手方向に延びて、このモジュール(14)の該支持部材を調節可能に取付けるための連続した連結面を与える二つの平行な長手ビーム(15)を有している請求項1又は2に記載の保護システム(7)。
【請求項4】
該モジュール(14)の該個々の支持部材(10)は、該基枠(9)の該取扱いパス(5)と平行な長手方向に変移可能にされ、長手方向の幾つかの位置においてそれに硬く連結可能にされたモジュール連結手段(19)を有する垂直部材(18)を有している請求項1ないし3のいずれか一つに記載の保護システム(7)。
【請求項5】
該モジュール連結手段(19)は、該垂直部材(18)の位置を該基枠(9)に対してロックするためのねじ締め手段(30)を有している請求項4に記載の保護システム(7)。
【請求項6】
該案内手段(12)は、該支持部材(10)に固定連結された二つの平行な筒状ガイド(20)と、該筒状ガイド(20)内にスライド可能に受容され、両端が該保護パネル(11)に固定されたガイド棒(21)とを有する請求項1ないし5のいずれか一つに記載の保護システム(7)。
【請求項7】
該案内手段(12)は、該保護パネル(11)が下方と上方の移動行程の端位置の間で上下動されるように、垂直方向に延びている請求項1ないし6のいずれか一つに記載の保護システム(7)。
【請求項8】
該保護パネル(11)は、外フレーム(23)により縁取られた透明な内パネル(22)を有しており、この外フレームに該案内手段(12)と補助位置決め手段(13)が連結されている請求項1ないし7のいずれか一つに記載の保護システム(7)。
【請求項9】
該補助位置決め手段(13)は、空圧式ピストン−シリンダーアセンブリ(24)と、この空圧式ピストン−シリンダーアセンブリ(24)の空気供給ダクトに設けられた手動調節式圧力設定装置(25)を有しており、この手動調節式圧力設定装置(25)は、該補助力の強さを調節するように、この空圧式ピストン−シリンダーアセンブリ(24)の空気圧を手動で調節できるようにされている請求項1ないし8のいずれか一つに記載の保護システム(7)。
【請求項10】
該空圧式ピストン−シリンダーアセンブリ(24)は、該垂直部材(18)の内側に設けられ、力伝達棒(27)が、該空圧式ピストン−シリンダーアセンブリ(24)のピストンを該保護パネル(11)に連結する請求項9に記載の保護システム(7)。
【請求項11】
該手動調節式圧力設定装置(25)は、該保護パネル(11)がその移動パスに沿って移動する時、該空圧式ピストン−シリンダーアセンブリ(24)内に自動的に設定圧力を取り戻すようにされている請求項9又は10に記載の保護システム(7)。
【請求項12】
圧力設定装置(25)の上流側の空気供給ダクトに配置された安全バルブを有しており、この安全バルブ(28)の上流側の空気圧が低下した時は、該空気供給ダクトを自動的に閉じるようにされている請求項9ないし11のいずれか一つに記載の保護システム(7)。
【請求項13】
容器取扱い装置(1)が作動中に、保護パネル(11)を押してその閉位置にロックするようにされた空圧式ロック手段を有する請求項1ないし12のいずれか一つに記載の保護システム(7)。
【請求項14】
該モジュール(14)に固定され、容器取扱い装置(1)の制御ユニットとの信号の伝達が可能に接続できるセンサー手段(29)を有しており、このセンサー手段(29)は、該保護パネル(11)が閉位置から移動するか離れた時、警告信号を発する請求項1ないし13のいずれか一つに記載の保護システム(7)。
【請求項15】
該センサー手段(29)は、個々のモジュール(14)の該支持部材(10)に対する保護パネル(11)の動きに応答するようにされ、モジュール(14)全体が移動したとき該センサー手段(29)は、その構成を維持する請求項14に記載の保護システム(7)。
【請求項16】
−支持構造(2)と、
−該支持構造(2)に連結され、作動空間(4)において処理される容器を容器取扱いパス(5)に沿って運ぶようにされた容器移動装置(3)と、
−容器取扱いパス(5)に沿って配置され容器を取り扱うようにされた一つ又はそれより多い容器取扱い集合体(6)と、
−請求項1乃至15のいずれか一つに記載の保護パネル(7)とを有する容器取扱い装置(1)。
【請求項17】
カルーセルを有する回転式容器取扱い装置であって、該長手ビーム(15)が少なくとも部分的に弓形−又は環状をしており、この回転式装置の外周に沿って少なくとも部分的に延びている請求項16に記載の容器取扱い装置(1)。
【請求項18】
該長手ビーム(15)と該支持部材(10)は、容器取扱い装置(1)の作動空間(4)の垂直方向延長部の上に延びており、該案内手段(12)は、該保護パネル(11)が開位置にある時、該保護パネル(11)がこの作動空間(4)の垂直延長部の外部上方に位置するように構成されている請求項16又は17に記載の容器取扱い装置(1)。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図4C】
image rotate

【図4D】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2012−519118(P2012−519118A)
【公表日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−552328(P2011−552328)
【出願日】平成21年3月4日(2009.3.4)
【国際出願番号】PCT/EP2009/052557
【国際公開番号】WO2010/099822
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(507397098)
【Fターム(参考)】