説明

寝具用上掛けのズレ止め具

【課題】簡単な操作で上掛けを外れないように確実に止めておくことのできる、寝具用上掛けのズレ止め具を提供する。
【解決手段】掛止め環3が、互いに離間した一対の第一の軸部30a,30bと一対の軸部30a,30bの一端部間に亘って延びた第二の軸部30cと一対の軸部30a,30bの他端部間に亘って延びた第三の軸部30cとにより成る本体30と、一対の軸部30a,30bに沿ってスライド自在に一対の軸部30a,30b間に掛け渡された押え杆32とを有し、上掛けAの適宜端縁部を、第二の軸部30cと押え杆32との間に通し、且つ押え杆32を跨がせて押え杆32と第三の軸部30dとの間に通すと共に、第一の軸部30a,30bに沿って第三の軸部30d方向へスライド移動された押え杆32と第三の軸部30dとで上掛けAの適宜端縁部を締め付け、第二の軸部30cをフック部1に掛け止めるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掛け布団,ブランケット,ベッドカバー等を含む寝具用上掛けのズレ止め具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の上掛けズレ止め具としては種々のものが提案されている。それらのズレ止め具は、主に、ベッドとベッド上に敷かれたマットレス等との間に挟み込まれてベッドの横方向へ延在するよう配置される平帯ベルトと、平帯ベルトの両端部に備えられて、上掛けの適宜端部を支持するための面ファスナや鰐口クリップ等の止め手段とにより構成されている(例えば、特許文献1,2)。
【0003】
そのズレ止め具のうち、面ファスナを備えたズレ止め具の場合には、雄,雌の面ファスナとしてベルト側だけでなく、上掛け側にも取り付ける必要があるため、上掛けを縫製するのに制約となる。加えて、面ファスナを上掛けに備え付けた場合には、多数回に亘る上掛けの洗濯により、平帯ベルトに設けた面ファスナに対する上掛けの面ファスナの係合力が低下する虞が生じ、ズレ止め具としての機能を発揮し得ない事態も発生する。また、鰐口クリップを備えたズレ止め具の場合には、就寝者が寝返りを打つ等に伴う引張り力に耐えられる程の挟持力を備えるものでないため、上掛けが鰐口クリップから外れてしまう虞れがあった。
【0004】
上述した主たる構成に加えて、ベッドの大きさに合せ或いは上掛けの引張り度合い等を調整するため、平帯ベルトの長さを調整するベルトの長さ調整手段も備え付けられている。
【0005】
このズレ止め具によると、上述した面ファスナや鰐口クリップ等の止め手段により、平帯ベルトの両端部を上掛けに接続させてから、平帯ベルトの長さを調整する作業が必要となる。
【0006】
ベッド用上掛けの上述したズレ止め具では、病院や高齢者ホーム等の数多くのベッドを抱える場所で適用するとなると、止め具の外れを直したり、平帯ベルトの長さを調整したり、個別に対応するのに大変な作業,労力を伴うことから実用性に欠ける。
【0007】
【特許文献1】特開平10−337233号公報
【特許文献2】特開2001―321255号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、簡単な操作で上掛けを外れないように確実に止めておくことのできる、上掛けのズレ止め具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、フック部を備え、ベッドと前記ベッド上に敷かれたマットレス等との間に、或いは、畳と前記畳上に敷かれた敷布団等との間に差込まれるフック手段と、寝具用上掛けの適宜端縁部を取り外し自在に止着させた状態で前記フック部に掛け止められる掛止め環とを有し、前記掛止め環が、互いに離間した一対の第一の軸部と前記一対の軸部の一端部間に亘って延びた第二の軸部と前記一対の軸部の他端部間に亘って延びた第三の軸部とにより成る本体と、前記一対の軸部に沿ってスライド自在に前記一対の軸部間に掛け渡された押え杆とを有し、前記上掛けの前記適宜端縁部を、前記第二の軸部と前記押え杆との間に通し、且つ前記押え杆を跨がせて前記押え杆と前記第三の軸部との間に通すと共に、前記第一の軸部に沿って前記第三の軸部方向へスライド移動された前記押え杆と前記第三の軸部とで前記上掛けの前記適宜端縁部を締め付け、前記第二の軸部を前記フック部に掛け止めるようにしたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記第三の軸部が平板状に形成され、前記押え杆が平板状に形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記第二の軸部が、窪み部を有し、その窪み部を前記フック部に係合させるようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の構成に加え、前記一対の軸部間の間隔が、第三の軸部の方向へ向かって徐々に広幅になっていることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4に記載の構成に加え、前記フック手段が、摩擦抵抗係数の高い材料にて構成された本体を有し、そのフック手段本体に前記フック部が設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4に記載の構成に加え、前記フック手段が、略短冊状の本体を有し、その略短冊状本体の一端部に前記フック部が設けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の構成に加え、前記略短冊状本体の少なくとも一面が、摩擦抵抗係数の高い材料により構成されていることを特徴とする。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の構成に加え、前記略短冊状本体が、金属製平板材よりなる芯材と、二つ折りにされて、前記芯材をサンドイッチした状態で前記芯材の両面に接着された摩擦抵抗係数の高い材料にて成る被覆層とにより構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の発明に依れば、ベッドとベッド上に敷かれたマットレス等との間に、或いは、畳と畳上に敷かれた敷布団等との間に差込まれるフック手段と、寝具用上掛けの適宜端縁部を取り外し自在に止着させた状態でフック部に掛け止められる掛止め環とを有し、掛止め環が、互いに離間した一対の第一の軸部と前記一対の軸部の一端部間に亘って延びた第二の軸部と前記一対の軸部の他端部間に亘って延びた第三の軸部とにより成る本体と、前記一対の軸部に沿ってスライド自在に前記一対の軸部間に掛け渡された押え杆とを有し、前記上掛けの前記適宜端縁部を、前記第二の軸部と前記押え杆との間に通し、且つ前記押え杆を跨がせて前記押え杆と前記第三の軸部との間に通すと共に、前記第一の軸部に沿って前記第三の軸部の方向へスライド移動された前記押え杆と第三の軸部とで前記上掛けの前記適宜端縁部を締め付け、前記第二の軸部を前記フック部に掛け止めるよう構成したので、手間を要しないで上掛けの適宜端縁部を外れないよう掛止め環に確りと止着させた状態で、掛止め環を介してフック部に簡単に係止させることができる。
【0018】
請求項2に記載の発明に依れば、前記第三の軸部を平板状に形成すると共に、前記押え杆も平板状に形成したので、その平板状に形成された第三の軸部の角部と、平板状に形成された押え杆の角部とで、上掛けの適宜端縁部をより緊密に締め付けて、上掛けの適宜端縁部を確りと挟持させることができる。
【0019】
請求項3に記載の発明に依れば、前記第二の軸部に窪み部を設け、その窪み部をフック部に係合させるように構成したので、掛止め環をフック手段に対して位置決め係止させることができる。
【0020】
請求項4に記載の発明に依れば、一対の軸部間の間隔が前記第三の軸部の方向へ向かって徐々に広幅となるように構成したので、押え杆を前記第三の軸部方向へスライド移動させて上掛けの適宜端縁部を第三の軸部とで挟持させた時に、押え杆が第二の軸部方向へ移動することなく、前記第三の軸部とで上掛けの適宜端縁部を確りと挟持することができる。
【0021】
請求項5に記載の発明に依れば、フック手段が摩擦抵抗係数の高い材料にて構成された本体を有しているので、フック手段をベッドとマットレス等との間に、或いは、畳と敷布団等との間に差込んで適切な位置に配置させるだけで、フック手段がズレ動くことを防止することができる。
【0022】
請求項6に記載の発明に依れば、フック手段が略短冊状の本体を有し、その短冊状本体の一端部にフック部を設けたので、フック手段をベッドとマットレス等との間に、或いは、畳と敷布団等との間に差込んでも就寝者に違和感を与えることがない。
【0023】
請求項7に記載の発明に依れば、略短冊状本体の少なくとも一面を摩擦抵抗係数の高い材料により構成したので、フック手段をベッドとマットレス等との間に、或いは、畳と敷布団等との間に差込んで適切な位置に配置させるだけで、フック手段がズレ動くことを防止することができる。
【0024】
請求項8に記載の発明に依れば、略短冊状本体が、金属製の平板状芯材と、二つ折りにされて、金属製平板状芯材をサンドイッチした状態で金属製平板状芯材の両面に接着された摩擦抵抗係数の高い材料にて成る被覆層とにより構成されているので、強度が強く、しかも、ベッドとマットレス等との間に、或いは、畳と敷布団等との間に差込んで適切な位置に配置させるだけで、ズレ動くことのないフック手段が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して本発明に係る上掛けズレ止め具の実施形態について説明する。図1に示したように、この実施形態に係る上掛けズレ止め具は、フック部1を一端部に備えた略短冊状本体を有するフック手段2と、上掛けAの適宜端縁部が着脱自在に止着されて、フック手段2のフック部1に掛け止められる掛止め環3とを有している。
【0026】
この上掛けズレ止め具は、例えば、図2に示したように、複数のフック手段2をベッドBとベッドBの上に敷かれたマットレスC等との間に挟込み、上掛けAの適宜端縁部を着脱自在に止着させた複数の掛止め環3を夫々フック手段2のフック部1に掛け止めることにより上掛けAのズレ止め具として用いられる。尚、フック手段2は、ベッドBとマットレスCとの間に挟み込む場合に限らず、畳と敷布団等との間に挟み込んで用いることもできる。
【0027】
図1に示したように、掛止め環3は、略D字状の本体30と、上掛けAの適宜端縁部を本体30とで締め付け挟持するための押え杆32とを有している。掛止め環3の本体30は、一本の金属棒材を略D字状に折り曲げることにより形成され、互いに離間して略並行に延びた第一の一対の軸部30a,30bと、一対の軸部30a,30bの一端部間に亘って延びた略円弧状の第二の軸部30cと、一対の軸部30a,30bの他端部間に亘って直線状に延びた第三の軸部30dとを有している。掛止め環本体30の略円弧状の第二の軸部30cはフック手段2のフック部1に引掛けられ、上掛けAの適宜端縁部が掛止め環本体30の第三の直線状軸部30dと押え杆32とにより締め付け挟持されるようになっている。
【0028】
上掛けAの適宜端縁部を押え杆32とで挟持する掛止め環本体30の第三の軸部30dは、一本の金属棒材を略D字状に折り曲げることにより掛止め環本体30を形成した際に互いに対向する金属棒材の両端部を角のある平板状に押し潰すことにより形成されている。また、押え杆32は、角を持った金属製の平板材の両端部を夫々略リング状に折り曲げることにより形成されている。押え杆32のリング状両端部32a,32bは、掛止め環本体30の一対の軸部30a,30bの外径よりも若干大きい内径を有し、そのリング状両端部32a,32bを一対の軸部30a,30bに夫々嵌め合せることにより、押え杆32は一対の軸部30a,30bに沿ってスライド移動可能に一対の軸部30a,30b間に掛け渡し装着されている。
【0029】
掛止め環本体30の第三の軸部30dを角のある平板状に形成し、押え杆32も角を持った平板材にて形成すると、掛止め環本体30の第三の軸部30dの角部と押え杆32の角部とで、上掛けAの適宜端縁部を緊密に締め付けて、上掛けAの適宜端縁部を確りと挟持させることができるようになる。
【0030】
掛止め環3の互いに離間した一対の軸部30a,30b間の間隔が第三の軸部30dの方向に向かって徐々に広幅となるよう構成することもできる。このように構成した場合には、押え杆32を一対の軸部30a,30bに沿って第三の軸部方向へスライド移動させて上掛けAの適宜端縁部を第三の軸部30dとで挟持させた時に、押え杆32が第二の軸部30c方向へ移動することなく、第三の軸部30dとで上掛けAの適宜端縁部を確りと挟持した状態に保てる。
【0031】
尚、掛止め環本体30及び押え杆32を金属材料にて形成した場合について述べたが、これらを樹脂で所定形状に成形したものであってもよい。また、図3に示したように、掛止め環本体30の第二の円弧状軸部30cをそれの略中央部分で略U字状に湾曲させて窪み部30c’を設けようにしてもよい。この場合には、略U字状窪み部30c’をフック手段のフック部に係合させることにより、掛止め環3をフック手段に対して位置決め係止させることができる。
【0032】
図4及び図5を参照すると、フック手段2の略短冊状本体は、金属製の平板材にて成る芯材20と、その金属製芯材20を被覆する帯状の被覆層22とにより構成されている。芯材20は、帯状の被覆層22を二つ折りにし、その二つ折りにされた被覆層22の間に芯材20を挿入して芯材20の両面に二つ折りにされた被覆層22の内側面を接着することにより被覆層22と一体に構成されている。フック手段2の略短冊状本体の一端部に設けられたフック部1は、芯材20を構成する金属製平板材の一端部をその平板材の板面に対して略直角に折り曲げることにより形成された起立基部10の上端部から側方へ斜め下方に延びた狭幅な略ループ状に形成されている。起立基部10の両側部は、フック部1が延びている方向と反対方向へ折り曲げられ、この折り曲げ部10aにより起立部10は補強されている。
【0033】
尚、平板状芯材22を金属製の平板材により形成した場合について説明したが、平板状芯材22を適宜な硬さを有する硬質性樹脂材料にて成形してもよい。また、被覆層22の材料としては、摩擦抵抗係数の高い材料を用いるのが好ましく、摩擦抵抗係数の高い材料としては、例えば、ゴム,不織布、摩擦抵抗係数の高い樹脂材料等を用いることができる。このように被覆層22を摩擦抵抗係数の高い材料にて構成した場合には、フック手段2の略短冊状本体をベッドとマットレス等、或いは、畳と敷布団等との間に差込んで、適宜位置にセットしただけで、フック手段2が容易に移動するのを防止することができる。更に、被覆層22は、被覆層22を平板状芯材20と略同一寸法の帯状に形成し、平板状芯材20の両面の少なくとも一方に接着させるようにしてもよく、好ましくは、フック手段2をベッドとマットレス等、或いは、畳と敷布団等との間に差込んだ時に、ベッド或いは畳と対向する平板状芯材20の面側に被覆層22を接着させるとよい。また、フック手段2の略短冊状本体全体を摩擦抵抗係数の高い材料にて形成してもよい。この場合には、剛性のある材料を用いるとよい。
【0034】
上述した如く構成された本発明に係る上掛けのズレ止め具を用いた上掛けのズレ防止は、上掛けの複数の適宜端縁部を複数の掛止め環3に保持させて、上掛けの複数の適宜端縁部を保持した、それら複数の掛止め環を夫々ベッドとマットレス(又は敷布団)或いは畳と敷布団(又はマットレス)との間に差込まれた複数のフック手段2のフック部1に掛け止めることにより行うことができる。より詳述すると、図6に示したように、上掛けAの適宜端縁部を、フック部に引掛けられる掛止め環本体30の第二の軸部30cと押え杆32との間に差込み、且つ、図7に示したように押え杆32を跨がせて押え杆32と掛止め環本体30の第三の軸部30dとの間に差込んで、図8に示したように、押え杆32を掛止め環3の一対の軸部30a,30bに沿って掛止め環本体30の第三の軸部30d方向へスライド移動させて、上掛けAの適宜端縁部を押え杆32と掛止め環本体30の第三の軸部30dとで締め付け挟持させる。
【0035】
掛止め環3に対する上掛けAの止着作業の前又は後に、フック部1を露呈させた状態でフック手段2をベッドとマットレス(又は敷布団)或いは畳と敷布団(又はマットレス)との間に差込む。
【0036】
上掛けAの適宜端縁部が掛止め環本体30の第三の軸部30dと押え杆32とにより挟持された状態で、図9に示したように、掛止め環3の第二の軸部30cをフック手段2のフック部1に引っ掛けることにより、上掛けAのズレが防止される。
【0037】
掛止め環3の第二の軸部30cがフック部1に掛止められた状態では、就寝者が寝返りを打つ等に伴う引張り力(矢印参照)が上掛けAに加わっても、掛止め環3がベッドとマットレス或いは畳と敷布団との間に差込まれたフック手段2によって下方に引張られると共に、押え杆32が上掛けAの適宜端縁部を第三の軸部30dとで挟み込む方向に引張るため、上掛けAが掛止め環3から外れることがない。
【0038】
それに加えて、掛止め環3の第三の軸部30dが角を持った平板状に押潰し形成されていると共に、押え杆32も同様に角を持った平板部材で形成されているため、上掛けAの適宜端縁部が第三の軸部30dと押え杆32との間からずれ出さない。これにより、上掛けを確実にズレ止め保持できる。
【0039】
尚、図示実施形態においては、フック手段の本体を略短冊状に形成したので、フック手段をベッドとマットレス等、或いは、畳と敷布団等との間に差込んでも就寝者に違和感を与えることはない。就寝者に違和感を与えない限り、フック手段本体の形状は、略短冊状に限定されるものではない。また、フック手段の本体が極めて短く形成されているので、ベッドの大きさ或いは上掛けの引張り度合いを考慮して、フック手段を適宜位置に複数個設置させることにより適宜位置で夫々複数の掛止め環と係合させることができるので、ベッドの大小或いは上掛けの引張り度合い応じて適宜対応させることができる。
【0040】
本明細書中で用いた用語及び表現は単に説明のために便宜上用いたに過ぎないものであって、本発明の内容を何ら限定するものではない。そのような用語や表現を用いたとしても、そのことにより、上述した本発明の形態と均等なものやその一部を排除する意図はない。本発明は、権利が要求されている特許請求の範囲内で種々の変更を加えられることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る寝具用上掛けのズレ止め具を示した斜視図である。
【図2】本発明に係るズレ止め具の使用状態を示した斜視図である。
【図3】図1に示したズレ止め具で用いられている掛止め環の変形例を示した斜視図である。
【図4】本発明に係るズレ止め具で用いられているフック手段を示した斜視図である。
【図5】図4に示したフック手段の側面図である。
【図6】上掛けを本発明に係るズレ止め具の掛止め環に止着させる最初の手順を説明するための斜視図である。
【図7】上掛けを掛止め環に止着させるための次の手順を説明するための斜視図である。
【図8】上掛けの適宜端縁部が押え杆と掛止め環の第三の軸部とで挟持されている状態を示した斜視図である。
【図9】上掛けの適宜端縁部が止着された掛止め環をフック手段のフック部に掛け止めた状態を示した断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 フック部
2 フック手段
3 掛止め環
30 掛止め環本体
30a 掛止め環本体の第一の軸部
30b 掛止め環本体の第二の軸部
30c 掛止め環本体の第三の軸部
32 押え杆
A 上掛け
B ベッド
C マットレス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フック部を備え、ベッドと前記ベッド上に敷かれたマットレス等との間に、或いは、畳と前記畳上に敷かれた敷布団等との間に差込まれるフック手段と、寝具用上掛けの適宜端縁部を取り外し自在に止着させた状態で前記フック部に掛け止められる掛止め環とを有し、
前記掛止め環が、互いに離間した一対の第一の軸部と前記一対の軸部の一端部間に亘って延びた第二の軸部と前記一対の軸部の他端部間に亘って延びた第三の軸部とにより成る本体と、前記一対の軸部に沿ってスライド自在に前記一対の軸部間に掛け渡された押え杆とを有し、
前記上掛けの前記適宜端縁部を、前記第二の軸部と前記押え杆との間に通し、且つ前記押え杆を跨がせて前記押え杆と前記第三の軸部との間に通すと共に、前記第一の軸部に沿って前記第三の軸部方向へスライド移動された前記押え杆と前記第三の軸部とで前記上掛けの前記適宜端縁部を締め付け、前記第二の軸部を前記フック部に掛け止めるようにしたことを特徴とする寝具用上掛けのズレ止め具。
【請求項2】
前記第三の軸部が平板状に形成され、前記押え杆が平板状に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の寝具用上掛けのズレ止め具。
【請求項3】
前記第二の軸部が、窪み部を有し、その窪み部を前記フック部に係合させるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の寝具用上掛けのズレ止め具。
【請求項4】
前記一対の軸部間の間隔が、前記第三の軸部の方向へ向かって徐々に広幅になっていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の寝具用上掛けのズレ止め具。
【請求項5】
前記フック手段が、摩擦抵抗係数の高い材料にて構成された本体を有し、そのフック手段本体に前記フック部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の寝具用上掛けのズレ止め具。
【請求項6】
前記フック手段が、略短冊状の本体を有し、その略短冊状本体の一端部に前記フック部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の寝具用上掛けのズレ止め具。
【請求項7】
前記略短冊状本体の少なくとも一面が、摩擦抵抗係数の高い材料により構成されていることを特徴とする請求項6に記載の寝具用上掛けのズレ止め具。
【請求項8】
前記略短冊状本体が、金属製平板材よりなる芯材と、二つ折りにされて、前記芯材をサンドイッチした状態で前記芯材の両面に接着された摩擦抵抗係数の高い材料にて成る被覆層とを有していることを特徴とする請求項6に記載の寝具用上掛けのズレ止め具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−14897(P2006−14897A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−194961(P2004−194961)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(391042379)株式会社太田興産 (28)
【Fターム(参考)】