説明

寝具

【課題】就寝中の人体の肩部付近を覆うことができるとともに、他人の手助けを必要とせずに1人で容易に寝るための準備をすることが可能な寝具を提供する。
【解決手段】左用寝具10は、就寝中の人体の左肩を覆うための肩当て部を有し、右用寝具20は、就寝中の人体の右肩を覆うための肩当て部を有する。固定用具30は、クリップ等の固定部材により、右用寝具20の肩当て部の上端および左用寝具10の肩当て部の上端をそれぞれ脱着可能なように固定するような構成となっている。固定腰部30の押さえ板は、敷布団と床との間に挿入される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掛布団や毛布、タオルケット等の寝具に関し、特に、就寝中の人体の肩部を保温するための寝具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な長方形の掛布団や毛布を使用すると、肩部の周辺において掛布団や毛布と敷布団との間に隙間が生じてしまい、この隙間から冷気が侵入したり肩部に冷気があたって肩が冷えてしまうという問題が発生する。特に東北地方や北海道、標高の高い地域では冬期の夜間における冷え込みは厳しいものがあり、就寝時に肩を冷やすと風邪をひいたり、寒くて夜中に目が覚めてしまという問題があった。
【0003】
このような問題を解決するために、肩部に覆いを設けるようにして肩が冷気にさらされたり肩部周辺の敷布団と掛布団の隙間から冷気が侵入することを防ぐようにした毛布等の寝具が開示されている(例えば、特許文献1〜7)。
【0004】
しかし、このような従来の寝具では、単に肩部を覆うようにしただけであるため、圧迫感等は少ないものの、寝ている間に寝返り等をした場合に、肩部が覆いから出てしまったり隙間が生じてしまう等の問題があった。
【0005】
このような問題を解消するために、肩部を覆うための肩カバー等を枕に取り付けたり、敷き布団で押さえるようにした寝具も提案されている(例えば、特許文献8、9)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−17294号公報
【特許文献2】特開平11−192146号公報
【特許文献3】実用新案登録第3032211号公報
【特許文献4】特開平7−275102号公報
【特許文献5】特開平7−155247号公報
【特許文献6】特開2007−190123号公報
【特許文献7】特開2004−73767号公報
【特許文献8】実用新案登録第3110380号公報
【特許文献9】実開平7−5468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記のような従来の寝具では、就寝中の人体の肩部付近を覆うことが可能ではあるが、肩カバーを固定したり、敷き布団で押さえるためには非常に煩わしい手間が発生するという問題がある。また、特に、自分1人で肩カバーの装着が困難な場合には、他人の手助けが必要になり就寝の準備に非常に手間がかかってしまう。
【0008】
例えば、上記特許文献8記載の寝具では、肩付近を包み入れる筒状部の取付部を、枕の前部上下面左右よりに取り付けるようにした寝具が開示されている。しかし、この筒状部を枕に取り付けるためには、使用者が布団に入った仰向けの状態で、頭部の後ろにおいて取付部を枕に固定する必要があり、非常に煩わしい手間が発生する。
【0009】
また、この特許文献8記載の寝具では、肩部を筒状部により覆う必要があるため、使用者は、就寝中に肩付近の圧迫感を感じるという問題もある。
【0010】
また、上記特許文献9記載の肩あて付き毛布では、肩を包み込むための肩あて部を敷布団にて押さええて使用するようになっている(特許文献9の図3)。しかし、この肩あて部を敷布団によって押さえるためには面ファスナーのついた肩あて部を敷布団の下に潜り込ませるような煩わしい作業を行う必要がある。例えば、仰向け状態で寝ようとした場合、手探りで肩あて部を敷布団の下に潜り込ませなければならず寝るための準備が非常に煩わしいものとなってしまう。
【0011】
上記事情に鑑み、本発明は、就寝中の人体の肩部付近を覆うことができるとともに、他人の手助けを必要とせずに1人で容易に寝るための準備をすることが可能な寝具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の寝具は、就寝中の人体の右肩を覆うための肩当て部を有する右用寝具と、
就寝中の人体の左肩を覆うための肩当て部を有する左用寝具と、
前記右用寝具の肩当て部の上端および前記左用寝具の肩当て部の上端をそれぞれ脱着可能なように固定する固定用具とを有する。
【0013】
本発明の寝具は、右用寝具と左用寝具というように左右が完全に分離している。そして、この右用寝具と左用寝具がともに固定用具に固定可能なようになっている。そのため、本発明によれば、就寝しようとする使用者は、右用寝具と左用寝具をそれぞれ固定用具に固定させた後に、敷布団の上に横になってから寝るための準備をすることができるため、就寝中の人体の肩部付近を覆うことができるとともに、他人の手助けを必要とせずに1人で容易に寝るための準備をすることが可能になる。
【0014】
また、本発明の寝具では、前記右用寝具および前記左用寝具を、就寝中の人体の上半身のみを覆うような長さに設定するようにしても良い。
【0015】
本発明によれば、右用寝具、左用寝具が上半身のみを覆うような長さに設定されていることにより自分の体に右用寝具、左用寝具を被せることがより簡単になるため、他人の手を借りることなく1人でより容易に寝るための準備をすることができるようになる。
【0016】
さらに、本発明の寝具では、前記固定用具を、
一部が敷布団の下に潜り込ませるようになっている台座部と、
弾性部材により前記台座部に対して押し付けられるように付勢された第1および第2の固定部材とにより構成し、
前記第1の固定部材は、前記右用寝具の肩当て部の上端を前記台座部に固定し、前記第2の固定部材は前記左用寝具の肩当て部の上端を前記台座部に固定するようにしても良い。
【0017】
本発明によれば、台座部の一部を敷布団の下に潜り込ませることにより就寝中の人体の重さで動かないように固定されるため、固定用具の重量を大きくすることなく右用寝具、左用寝具を確実に固定することが可能となる。
【0018】
また、本発明の他の寝具は、就寝中の第1の人体の右肩を覆うための肩当て部を有する右用寝具と、
就寝中の前記第1の人体の左肩および就寝中の第2の人体の右肩を覆うための肩当て部を有する中央用寝具と、
就寝中の前記第2の人体の左肩を覆うための肩当て部を有する左用寝具と、
前記右用寝具の肩当て部の上端、前記中央用寝具の肩当て部の上端および前記左用寝具の肩当て部の上端をそれぞれ脱着可能なように固定する固定用具とを有する。
【0019】
本発明は、2人の使用者が1つの寝具を共用して就寝する、いわゆるダブルの寝具に適用したものであり、シングルの寝具と同様に、他人の手助けを必要とせずに1人で容易に寝るための準備をすることが可能になる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、就寝中の人体の肩部付近を覆うことができるとともに、他人の手助けを必要とせずに1人で容易に寝るための準備をすることが可能な寝具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施形態の寝具の構成を示す図である。
【図2】図1中の右用寝具20の構成を示す図(図2(A))および、左用寝具10の構成を示す図(図2(B))である。
【図3】図1中の固定用具30の構成を説明するための図である。
【図4】固定用具30において、押さえ板34、35が台座部31の下側に収納されている状態を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の寝具を実際に使用した際の様子を説明するための斜視図である。
【図6】図5の斜視図におけるA−A’面の断面図である
【図7】本発明の第2の実施形態の寝具の構成を示す図である。
【図8】図7中の中央用寝具70の構成を示す図である。
【図9】図7中の固定用具80の構成を説明するための図である。
【図10】本発明の第2の実施形態の寝具を実際に使用した際の様子を説明するための斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態の寝具について説明する。図1は本発明の一実施形態の寝具を示す図である。
【0024】
本実施形態の寝具は、図1に示されるように、左用寝具10と、右用寝具20と、固定用具30とから構成されている。
【0025】
左用寝具10は、就寝中の人体の左肩を覆うための肩当て部を有し、右用寝具20は、就寝中の人体の右肩を覆うための肩当て部を有する。なお、この左用寝具10、右用寝具20の構成の詳細については後述する。
【0026】
固定用具30は、右用寝具20の肩当て部の上端および左用寝具10の肩当て部の上端をそれぞれ脱着可能なように固定するような構成となっている。この固定用具30の構成の詳細についても後述する。
【0027】
先ず、左用寝具10、右用寝具20の構成の詳細を図2を参照して説明する。図2(A)は右用寝具20を示し、図2(B)は左用寝具10を示している。
【0028】
図2(A)に示されるように、右用寝具20には、就寝中の人体の右肩を覆うための肩当て部21が設けられている。また、図2(B)に示されるように、左用寝具10には、就寝中の人体の左肩を覆うための肩当て部11が設けられている。
【0029】
そして、この右用寝具20および左用寝具10は、それぞれ、就寝中の人体の上半身のみを覆うような長さに設定されている。このように就寝中の人体の全身を覆う長さではなく、上半身のみを覆うような長さに設定されていることにより、寝ようとして敷布団の上に横になっている使用者が自分1人で身づくろいをして寝るための準備をすることが容易になる。
【0030】
この右用寝具20および左用寝具10は、羊毛や木綿からなるいわゆる毛布のような生地により構成しても良いし、中綿の入ったキルティングのような材料により構成するようにしてもよい。また、右用寝具20および左用寝具10は、タオルケットのような薄い生地により構成することも可能である。
【0031】
例えば、気温の高い夏場には、右用寝具20および左用寝具10をタオルケットにより構成することにより、肩が冷えることを防止するようにし、気温の低い冬場には、右用寝具20および左用寝具10を、中綿の入った厚めの生地により構成することにより肩が冷えることを防止するようにすればよい。
【0032】
次に、図1中に示した固定用具30の構成を図3、図4を参照して説明する。
【0033】
この固定用具30は、図3に示されるように、台座部31と、この台座部31の上面に設けられた2つのクリップ(固定部材)32、33と、台座部31の下面に設けられた押さえ板34、35とから構成されている。
【0034】
台座部31は、例えば、薄い樹脂製の板により構成されている。そして、クリップ32、33は、それぞれ、バネ等の弾性部材により台座部31に対して押し付けられるように付勢されている。そして、クリップ32は、左用寝具10の上端を挟むことにより台座部31に固定し、クリップ33は右用寝具20の上端を挟むことにより台座部31に固定する。
【0035】
また、押さえ板34、35は、固定用具30の下面に回転可能に設けられている。そのため、使用しない場合には、回転させて台座部31から外に飛び出さないように収納しておき、使用する場合には回転させて台座部31の外側に突出させることが可能な構成となっている。押さえ板34、35が台座部31の下側に収納されている状態を図4に示す。
【0036】
そして、この押さえ板34、35は、敷布団の下に潜り込ませるようにして使用される。なお、この押さえ板34、35と台座部31を別々に構成することなく一体の構成としても良い。このような場合には、台座部31の一部が敷布団の下に潜り込ませるようになっていることとなる。また、台座部31を薄い板により構成して長い板状とすれば、台座部31自体を敷布団の下に潜り込ませるようにすることも可能である。
【0037】
本実施形態の寝具では、押さえ板34、35を敷布団の下に潜り込ませることにより、就寝中の使用者の体重により敷布団と床との間で押さえ板34、35が固定されるため、固定用具30に大きな重量を持たせることなく固定用具30を動かないようにすることが可能となる。
【0038】
次に、本実施形態の寝具を実際に使用した際の様子を図5の斜視図を参照して説明する。
【0039】
図5に示されるように、敷布団40の上に横になった使用者の左肩は左用寝具10により覆われ、右肩は右用寝具20により覆われている。そして、この左用寝具10、右用寝具20は、それぞれクリップ32、33により固定用具30に固定されている。そして、左用寝具10と右用寝具20は、就寝中の使用者の中央付近で重なり合っている。そして、夏場等以外の例えば冬場の季節であれば、さらにこの上に点線で示されたように掛布団50が掛けられて使用される。なお、この図5では、説明を分かり易くするために、掛布団50を点線にて示している。
【0040】
本実施形態の寝具によれば、就寝中の使用者の両肩は、左用寝具10、右用寝具20の肩当て部により覆われているため、冷たい外気にさらされることなく保温することが可能となっている。また、本実施形態の寝具によれば、この左用寝具10、右用寝具20は、固定用具30に固定されているため、就寝中の使用者が寝返りを打った場合でも、ずれてしまうようなことはない。さらに、この左用寝具10、右用寝具20は、就寝中の使用者の肩部を上から覆っているだけであるため、不必要な圧迫感を与えることがない。
【0041】
なお、実際に就寝しようとする使用者が寝る準備を行う場合には、先ず、敷布団40を敷いて、固定用具30を所定の位置にセットする。そして、左用寝具10および右用寝具20を固定用具30に固定する。そして、掛布団50を足元の辺りに半分折りにして準備しておく。
【0042】
この状態で就寝しようとする使用者は、先ず足を掛布団50の中に入れ敷布団40の上に横になった状態で、左用寝具10および右用紙寝具20を手にとって自分の体の上に掛けるようにする。この際、左用寝具10および右用紙寝具20は既に固定用具30に固定されているため、使用者は単に、左用寝具10および右用紙寝具20を引っ張るようにして自分の体の上に掛けるだけでよい。
【0043】
最後に、使用者は、足元に半分折りにしてあった掛布団50を上半身の上に掛けるようにすることにより、図5に示すような就寝のための準備が完了する。
【0044】
上記で説明した理由により、本実施形態の寝具によれば、就寝中の人体の肩部付近を覆うことができるとともに、他人の手助けを必要とせずに1人で容易に寝るための準備をすることが可能になる。
【0045】
また、図5の斜視図におけるA−A’面の断面図を図6に示す。図6を参照すると、固定用具30に固定された左用寝具10が就寝中の使用者の肩を覆うようにして上半身に掛けられているのが分かる。
【0046】
そして、固定用具30の押さえ板34は敷布団40に下に潜り込むように挿入されているのが分かる。そして、左用寝具10が固定用具30のクリップ32により固定されている。この左用寝具10は枕60とともに就寝中の使用者の左肩とともに上半身を覆っている。
【0047】
上記で説明したように、本実施形態の寝具によれば、左用寝具10および右用寝具20は、ともに固定用具30に固定されている。そのため、枕に肩あて部を固定するような従来の寝具と比較して、固定するための手段が設けられた専用の枕を用意したり、枕に固定するための加工を行う必要がない。その結果、本実施形態の寝具によれば、何の加工等をすることなく各自の枕や一般的な枕をそのまま使用することが可能となる。また、同様の理由により、本実施形態の寝具によれば、敷布団にもいかなる加工も行う必要が無いため、一般的な敷布団をそのまま使用することが可能である。
【0048】
また、本実施形態では、畳等の上に敷布団を敷くような場合を用いて説明しているが、ベット上に敷く寝具に対しても同様に本発明を適用することができる。そして、本実施形態の寝具では、左右用の寝具がそれぞれ独立しているため、例えば、病院や各種介護施設等において横になった状態の病人や要介護者のケアや介護を行う際に、側面からの作業を容易に行うことが可能となる。つまり、左側からケヤや介護を行う場合には、左用寝具のみをめくるようにすれば良く、右側からケヤや介護を行う場合には、右用寝具のみをめくるようにすれば良いからである。
【0049】
さらに、本実施形態の寝具は、使用対象者のサイズに合わせて各種寸法を設定することが可能であり、例えば、子供用、幼児用、使用者の体格、身長等により様々なサイズに設定することが可能である。
【0050】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態の寝具について説明する。上記で説明した第1の実施形態の寝具は、1人の使用者のみが使用する、いわゆるシングルの寝具に対して本発明を適用したものであった。これに対して、本発明の第2の実施形態は、2人の使用者が1つの寝具を共用して就寝する、いわゆるダブルの寝具に対して本発明を適用したものである。
【0051】
本実施形態の寝具は、図7に示すように、左用寝具10と、右用寝具20と、中央用寝具70と、固定用具80とから構成されている。なお、図7中において、図1中の構成要素と同じものについては同じ符号を用いている。
【0052】
本実施形態の寝具は、2人の使用者により使用されるため、この2人の使用者をそれぞれ、第1の人体、第2の人体として表現する。
【0053】
左用寝具10および右用寝具20は、上記で説明した第1の実施形態におけるものと同一のものとなっている。そして、右用寝具20の肩当て部は、就寝中の第1の人体の右肩を覆い、左用寝具10の肩当て部は、就寝中の第2の人体の左肩を覆う。
【0054】
そして、中央用寝具70は、就寝中の第1の人体の左肩および就寝中の第2の人体の右肩を覆うための肩当て部を有する。この中央用寝具70の詳細な構成については後述する。
【0055】
そして、本実施形態の寝具における固定用具80は、右用寝具20の肩当て部の上端、中央用寝具70の肩当て部の上端および左用寝具10の肩当て部の上端をそれぞれ脱着可能なように固定する。この固定用具80の詳細な構成についても後述する。
【0056】
先ず、図7中に示した中央用寝具70の構成を図8を参照して説明する。
【0057】
中央用寝具70には、図8に示すように、就寝中の第1の人体の左肩および就寝中の第2の人体の右肩を覆うための肩当て部71が設けられている。なお、この中央用寝具70の材質等の構成については、左用寝具10および右用寝具20と同様であるため、その説明は省略する。
【0058】
次に、図7中に示した固定用具80の構成を図9を参照して説明する。
【0059】
本実施形態における固定用具80は、図9に示されるように、台座部81と、この台座部81の上面に設けられた3つのクリップ(固定部材)82、32、33と、台座部81の下面に設けられた押さえ板34、35とから構成されている。
【0060】
本実施形態における固定用具80は、図3に示した第1の実施形態における固定用具30に対して、横方向の長さを長くするとともに、クリップ82が中央に設けられた点が異なっている。
【0061】
そして、このクリップ82は、中央用寝具70の肩当て部71の上端を挟むことにより台座部81に固定する。図9中に示したクリップ32、33、押さえ板34、35の構成および機能は、図3に示したものと同様であるためその説明は省略する。
【0062】
次に、本実施形態の寝具を実際に使用した際の様子を図10の斜視図を参照して説明する。
【0063】
図10に示されるように、敷布団41の上に横になった使用者(第2の人体)102の左肩は左用寝具10により覆われ、別の使用者(第1の人体)101の右肩は右用寝具20により覆われている。そして、第2の人体102の右肩および第1の人体101の左肩は、中央用寝具70により覆われている。そして、この左用寝具10、右用寝具20、中央用寝具70は、固定用具80にクリップ32、33、82により固定されている。そして、左用寝具10、右用寝具20と中央用寝具70とは、就寝中の2人の使用者(第1および第2の人体)101、102の中央付近でそれぞれ重なり合っている。
【0064】
本実施形態の寝具によっても、上記で説明した第1の実施形態の寝具と同様に、就寝中の2人の使用者の肩部付近を覆うことができるとともに、他人の手助けを必要とせずにそれぞれ各自で寝るための準備を容易にすることが可能となる。
【0065】
[変形例]
上記実施形態では、クリップ32、33、82により、左用寝具10、右用寝具20、中央用寝具70の上端を固定する場合を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、左用寝具10、右用寝具20、中央用寝具70を固定可能な構成であれば、例えば、ホック、ボタン、面ファスナー、磁石、バインダー等の他の固定部材により固定する場合でも同様に本発明を適用することができるものである。
【符号の説明】
【0066】
10 左用寝具
11 肩当て部
20 右用寝具
21 肩当て部
30 固定用具
31 台座部
32、33 クリップ
34、35 押さえ板
40、41 敷布団
50、51 掛布団
60 枕
70 中央用寝具
71 肩当て部
80 固定用具
81 台座部
82 クリップ
101 使用者(第1の人体)
102 別の使用者(第2の人体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
就寝中の人体の右肩を覆うための肩当て部を有する右用寝具と、
就寝中の人体の左肩を覆うための肩当て部を有する左用寝具と、
前記右用寝具の肩当て部の上端および前記左用寝具の肩当て部の上端をそれぞれ脱着可能なように固定する固定用具と、
を有する寝具。
【請求項2】
前記右用寝具および前記左用寝具は、就寝中の人体の上半身のみを覆うような長さに設定されている請求項1記載の寝具。
【請求項3】
前記固定用具は、
一部が敷布団の下に潜り込ませるようになっている台座部と、
弾性部材により前記台座部に対して押し付けられるように付勢された第1および第2の固定部材とにより構成され、
前記第1の固定部材は、前記右用寝具の肩当て部の上端を前記台座部に固定し、前記第2の固定部材は前記左用寝具の肩当て部の上端を前記台座部に固定する請求項1または2記載の寝具。
【請求項4】
就寝中の第1の人体の右肩を覆うための肩当て部を有する右用寝具と、
就寝中の前記第1の人体の左肩および就寝中の第2の人体の右肩を覆うための肩当て部を有する中央用寝具と、
就寝中の前記第2の人体の左肩を覆うための肩当て部を有する左用寝具と、
前記右用寝具の肩当て部の上端、前記中央用寝具の肩当て部の上端および前記左用寝具の肩当て部の上端をそれぞれ脱着可能なように固定する固定用具と、
を有する寝具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−78461(P2013−78461A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219846(P2011−219846)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【特許番号】特許第5106673号(P5106673)
【特許公報発行日】平成24年12月26日(2012.12.26)
【出願人】(511240025)
【出願人】(511240036)
【Fターム(参考)】