小さな送達ポートを通って大きなステープルを適用するための外科用締結具
【課題】枢動可能に取り付けられたトリガーを備え、かつトリガー面内で可動なハンドルを有する締結具適用装置を提供する。
【解決手段】トリガーはハンドルから延びる底部、及びハンドルのハウジング内に配置された上部を有する。装置は、ハンドルに取り付けられた近位端、そこから延びる遠位端、及びそれらの間の長手方向軸を備えるステープルハウジングを有する。ハウジングは、内部に配置された発射バーを有し、トリガーはこの発射バーに連結される。装置は、トリガーの上部に枢動可能に取り付けられた第1端部を備えるリンク部材を有し、このリンク部材は、摺動可能なピンを含む第2端部を有する。ピンはハウジング内に配置された三次元のカム経路に係合する。リンク部材は、トリガーの上部の遠位及び近位動作に従い、ピンは、トリガー面に垂直に摺動し、三次元のカム経路をたどる。
【解決手段】トリガーはハンドルから延びる底部、及びハンドルのハウジング内に配置された上部を有する。装置は、ハンドルに取り付けられた近位端、そこから延びる遠位端、及びそれらの間の長手方向軸を備えるステープルハウジングを有する。ハウジングは、内部に配置された発射バーを有し、トリガーはこの発射バーに連結される。装置は、トリガーの上部に枢動可能に取り付けられた第1端部を備えるリンク部材を有し、このリンク部材は、摺動可能なピンを含む第2端部を有する。ピンはハウジング内に配置された三次元のカム経路に係合する。リンク部材は、トリガーの上部の遠位及び近位動作に従い、ピンは、トリガー面に垂直に摺動し、三次元のカム経路をたどる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は係属中の米国特許出願第13/015,977号(2011年1月28日出願)及び米国特許出願第13/015,966号(2011年1月28日);同第12/690,311号(2010年1月20日出願);同第12/690,285号(2010年1月20日出願);同第12/608,860号(2009年10月29日出願);同第12/609,336号(2009年10月30日出願);同第12/359,351(2009年1月26日出願);同第12/359,354号(2009年1月26日出願)及び同第12/359,357号(2009年1月26日)の一部継続出願である。
【0002】
(発明の分野)
本発明は一般的に、外科用の組織締結に関連する。本発明はまた広くは、肥満症及び他の代謝症のための外科用の組織締結に関連する。本発明は更に、動力よる、及びロボットによる手術に関連する。
【背景技術】
【0003】
肥満は米国人口の30%超に影響を及ぼしている疾患である。肥満は個人の生活の質に悪影響を及ぼし、疾病率及び死亡率を著しく高めている。肥満は、最も一般的には、人の体重及び身長に基づく計算により総体脂肪を測定する肥満度指数(BMI)によって定義される。それは、疾病率及び死亡率の両方に相関する、簡易かつ迅速で安価な尺度である。BMIが25〜29.9kg/m2を過体重とし、BMIが30kg/m2を肥満と定義する。病的肥満として定義されるのは、BMI≧が40kg/m2であるか、若しくは45.4kg(100ボンド)を超える過体重である。肥満及びその合併疾患による直接的及び間接的医療ケアコストは、年間1000億ドル以上と見積もられている。肥満に関連する合併疾患状態としては、2型糖尿病、心臓血管疾患、高血圧、脂質異常症、胃食道逆流症、閉塞性睡眠時無呼吸症、尿失禁、不妊症、体重軸受け関節の変形性関節症、及び一部の癌が挙げられる。これらの合併症は、身体のあらゆるシステムに影響を及ぼす可能性があり、肥満が外見的な問題に過ぎないという誤った概念を払拭し得るものである。研究により、伝統的な食事療法及び運動療法だけでは多くの患者の超過体重の減少には役立たない場合があることが示された。
【0004】
肥満治療として胃容積を低減するために胃腔壁を陥入するための外科手術は、既に開発済みである。胃容積減少(GVR)処置(例えば胃縮小手術(reduction gastroplasty)、胃縫縮術、大弯縫縮術、前面縫縮術等)では、複数の対の縫合固定装置(例えばTタグアンカー)を胃腔壁に貫通して配備する。好ましくは、縫合アンカーは、患者の外傷を小さくするために最小限の侵襲性外科手術で小径のポートを通して配備される。Tタグアンカーの配備後、個々の対のアンカーのそれぞれに取り付けた縫合糸を締め付けて組織を近づけ、固定して、それらのアンカーの間の腔壁を退縮させる。この手術は、同時係属中の米国特許出願第11/779,314号、同第11/779,322号、同第12/113,829号、同第12/179,600号、同第12/359,351号、同第12/609,336号、及び同第12/690,311号において、より詳細に記載され、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。特に関心のある手術のバリエーションとして含まれるのは、陥入が胃の前面の正中線の周囲で行われるケース、胃大弯に沿った付着点の除去又は弛緩の後に胃大弯の周囲で陥入が行われるケース(例えば短胃血管の解離、胃壁からの腹膜網の解離)、及びこれらの組み合わせ(例えば、胃−食道接合部近くで始まり、大弯周囲に延び、胃底尖で始まり、角切痕の近くの前面に向かって移行する陥入)である。イヌ科動物のモデルにおける胃の縫縮の処置に対する締結具の耐久性に関する前臨床的成果は、Menchacaらの「Gastric aplication:preclinical study of durability of serosa−to−serosa apposition」(Surg Obes Relat Dis 2011;7:8〜14)に論じられている。異なる胃縫縮術の処置を論じている臨床的成果は、Brethauerらの「Laparoscopic gastric aplication for the treatment of severe obesity」(Surg Obes Relat Dis 2011;7:15〜22)に論じられている。この処置の1つの効果は、満腹感のより速い誘導であり、本明細書では食事中の充満レベルの達成として定義され、これは食品摂取量の調節を助ける。この手術のもう1つの効果は、満腹感の影響を長引かせることであり、本明細書では食事後の空腹の開始を遅らせることとして定義され、これは結果的に摂食の頻度を調節する。非限定的な例として、満腹感及び満腹に及ぼす肯定的な影響は、胃容積の減少、伸張受容体の急速な連動、胃の運動性の変化、圧力に誘導される胃ホルモンレベルの変化、胃内への又は胃外への食事の流れの変化といった機構の1つ以上によって、GVR手術によって達成し得る。例えば、容量が減少された胃は、所与の食品の体積に対してより速く膨張する。胃のこの膨張は、伸張受容体を起動し、それによって満腹感を呼び起こすことができる。別の例として、この手術は、胃の拡張能力を制限し、効果的にその容量又は充填量を減少することになる。加えて、この手術は、胃の特定の部位における伸張受容体のより急速な起動によって、若しくは同じやり方での伸張をもはや経験しない折り込まれた領域における起動機構の連動をなくしてホルモンの放出を防ぐことによって、有益なホルモン効果を誘導することができる。更に別の例では、この手術は、効率的な腔収縮を防ぐことによって胃内容物排出を変化させることができる。加えて、折り込まれた領域は、食道胃接合部のすぐ遠位の胃への入口を制限することができる。これらの適用で説明されるGVR手術は、それぞれの縫合アンカー対を腔壁組織内に個々に配置すること、及びその後に組織を陥入するためにアンカー対間の縫合糸を引っ張ることを要求する。このTタグアンカーを個々に配置すること及び手作業で縫合糸を引っ張ることは時間のかかる作業であり、GVR手術の持続時間、複雑さ、及び費用を増す。したがって、腹腔内に組織ひだを形成するためのより簡単、より速く、かつ、より安価な手段を有することが望まれる。
【0005】
吻合術、皮膚閉鎖、又は他の外科手術の後に体組織を共に結合及び保持するために外科用ステープルを使用することは知られている。従来、これらのステープルは変形されていない状態では幅広のU形を有し、それらのステープル及びステープラーを受け入れるためには、大きい切開部位又は広い直径のトロカールカニューレが必要である。より小径(すなわち5mm又は10mm)のトロカールに使用するための低プロファイルを有するステープル及びステープラーは既に開発済みである。しかし、これらの装置は多くの欠点を有するため、GVR手術に使用するには実用的でない。具体的には、そのようなステープラーは、ステープラー内での配備前の積み重ねられた状態から閉じられて組織内に配備された状態にするためにステープルを完全に180度曲げることを要求する。そのような程度にまで塑性変形させるには、ステープルを柔軟で延性のある例えば柔軟なチタンのような材料で構成する必要がある。しかし、柔軟で延性のある材料の使用は、形成されたステープルの強度及び保持力を弱めるので、実用的ではない数のステープルを用いずには、そのステープルは胃腔壁の陥入に伴う圧力に対して不適なものになる。発射前に三角形の形態を有するステープルもまた、低プロファイルのステープラーを通して配備するために開発済みである。しかし、これらのステープルの三角形の形状では、ステープラーのシャフトを通して長手方向にステープルを積み上げ供給することができない。代わりに、それらのステープルはステープラーの内部で垂直に積み上げられ供給されるが、これは、低プロファイルの直径を維持しながらステープラーから配備可能なステープルの数を減らす。GVR手術によっては腔壁を陥入させるために多数のステープルが要求されるので、垂直の積み重ねでは、手術を完了するために複数のステープラーを使用することが必要となるであろう。加えて、これまでのステープラーでは、形成及び配備の間に3つ以下の点でステープルが曲げられており、これは加工硬化量を減らし、したがって形成されたステープル内の強度を下げる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、GVR及び他の外科的な処置を促進するために、腹腔内で組織の層を締結するための改良された外科ステープルを有すること及びステープラーを配備することが望まれる。小径の腹腔鏡ポート、複数の小さな腹腔鏡ポートを含む単一のトロカールを通して、又は半剛性若しくは可撓性の内視鏡プラットフォームを通して使用するためであって、更に、大きく掴まれた組織と共にステープルを配備する能力がある低プロファイルを有するステープラーが望まれる。更に、ステープルが折り畳まれた箱形を有すること、及び1つのステープラーで多量のステープルを手術中に送達可能であることが望まれる。加えて、配備前の低プロファイルで幅の狭い形態から、配備後のより広い、動作可能な幅の形態にステープルの形態を変更するステープラーを有することが望まれる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の代表的な低プロファイルの外科用ステープラーの等角図。
【図2】初期の配備前の状態の代表的なステープルの実施形態の平面図。
【図3】配備途中の状態で示されている図2のステープルの上面図。
【図4】最終的な配備状態で示されている図2のステープルの平面図。
【図5】図1のステープラーのステープルハウジング及び配備アセンブリの分解等角図。
【図6】図5のフォーマー、シュー及びステープルハウジングの部分的に断面の分解等角図。
【図7】ステープラーハンドルの遠位端の側部の部分断面図。
【図8】ハンドルケーシングの左側の部分が取り外されている状態で示されている、図1のステープラーの等角図。
【図9】ハンドルケーシングの左側の部分が取り外されている状態で示されている、図8のステープラーの分解等角図。
【図10】ステープラーの下方近位端から見た、多くのハンドル構成要素を示している、ステープラーの右側の分解等角図。
【図11】図10に示されているクランプヨークの右側の、より詳細な等角図。
【図12】初期の配備状態を示している、ステープラーのハンドルの遠位端の、側面の部分断面図。
【図13】初期の配備状態にあるステープル配備アセンブリを示している、ステープラーの遠位端の、側部の部分断面図。
【図14】外側カバーが取り除かれた状態で示されている、初期の配備状態にあるステープラーの近位端の右側面図。
【図15】作動装置の耳部が遠位に回転してアンビルラッチを解放しているのを示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図16】アンビルがクランプに対して近位に後退している状態の、図15と同じ配備状態にあるステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図17】図15と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態のステープラーの近位端の右側面図。
【図18】フォーマー、アンビル、及びクランプが最も近位の位置にあるのを示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図19】台に載ったステープルが発射チャネル内に堆積されている状態の、図18と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図20】図18と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態の、ステープラーの近位端の右側面図。
【図21】作動装置がクランプを遠位に前進させている配備状態を示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図22】台に載ったステープルの後方範囲にクランプが接触している、図21と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図23】図21と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態の、ステープラーの近位端の右側面図。
【図24】作動装置がクランプ及びアンビルを遠位に前進させている配備状態を示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図25】配備開口部を通して、台に載ったステープル及びアンビルを、クランプが遠位に押出している状態の、図24と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図26】図24と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態のステープラーの近位端の右側面図。
【図27】クランプ及びアンビルが完全に遠位位置に固定されている配備状態を示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図28】完全に遠位のクランプ及びアンビル開口部が遠位の配備開口部の外にある状態の、図27と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図29】図27と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態の、ステープラーの近位端の右側面図。
【図30】配備シーケンスにおける一時停止中に、作動装置が解放されて開いている配備状態を示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図31】完全に遠位のクランプ及びアンビル保持部、開いたステープルが遠位の配備開口部の外にある状態の、図30と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図32】図30と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態のステープラーの近位端の右側面図。
【図33】作動装置が再閉鎖し、フォーマーを遠位に押している配備状態を示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図34】遠位の配備開口部の外で、フォーマーがステープルを閉じるように前進している状態の、図33と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図35】図33と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態のステープラーの近位端の右側面図。
【図36】作動装置が枢動して、フォーマーを引くよう開き、閉じたステープルから近位にクランプが戻っている配備状態を示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図37】クランプ及びフォーマーが、閉じたステープルから近位に引き戻されている状態の、図36と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図38】図36と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態のステープラーの近位端の右側面図。
【図39】イヌ科のモデルからの縫縮部位の遠位(幽門)部分の8週目の断面組織図。
【図40】単一の縫合取付列を使用して形成された縫縮術を示している、イヌ科のモデルからの断面組織図。
【図41】イヌ科のモデルからの縫縮部位の近位(食道)部分の、8週目の断面組織図。
【図42】ステープルの2つの取付列で形成された縫縮術を示している、LGCP処置に続く、胃腔の前面の概略断面図。
【図43】図42の線43−43に沿ってとった概略断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ここで図を通して同じ番号が同じ要素を示す図面を参照すると、図1ステープルラインの強化(例えば垂直の袖状胃切除術(sleeve gastrectomy)の「縫合」)、外科的欠陥の閉鎖(例えば胃切除(gastronomy)閉鎖)及び一時的(例えば、肝臓の退縮)又は恒久的(ヘルニアメッシュ、胃バンド固定)な医療装置の固定を含むがこれに限定されない、GVR、及び区分けされた腔における他の小さな切開部位の外科処置における使用に、デバイス、すなわちステープラーを適用する代表的な低プロファイルの締結具を示す。図1に示すように、ステープラー10は外科医が把持するために形作られたピストル把持部14を有するハンドル12を含む。トリガー、すなわち作動装置16は枢動可能にハンドル12に取り付けられて、ステープル配備中に、トリガー面においてピストル把持部14の方に引かれる。長手方向軸を有する細長いステープルハウジング20は、ハンドル12から遠位に延びる。ハウジング20は、従来の腹腔鏡の方法のために、肥満患者の体内の複数のトロカールアクセス部位において使用することができる十分な長さ(約45.7cm(18インチ))を有する。同様に、ハウジング20は、小径(3〜5mm)のトロカールを通した通過を可能にするサイズであるが、本発明の全体的な範囲から逸脱しない、より大きい直径の機能的装置もまた可能。ステープル配備アセンブリは、遠位の配備開口部22からステープルを発射するために、ハウジング20の内部に少なくとも部分的に配置される。ステープルは個々に、開口したステープラーの端部22の外に前進され、ハンドルの作動を通して開かれる。ステープルが貫通した後、ないしは別の方法で、結合されるべき組織区域に係合した後、ステープラーは、開かれたステープルの脚部を内側に引き、組織を通してステープルを閉じる。
【0009】
大きな組織を掴み(これはGVR処置では望ましい)、同時に小径の送達シャフトを使用しながら、ステープラー10は、折り畳まれた閉じたループ構成を有する締結具、すなわちステープルを配備する。これらの閉じたループ、すなわち「ボックス」ステープルは初期の均一な状態で小さな幅を有する。ステープルの幅は開口及び成形中に開かれ、ステープルが大きな組織を掴むのを可能にする。図2はステープラー10からの配備に関する、例示のボックスステープル30を例示する。ステープル30は、王冠、すなわちバックスパン32に形成されたワイヤの長さと、バックスパンの対向する端部と交差する第1及び第2脚部34、36を含む。ワイヤは円筒形の断面図を有するが、他の形状(例えば、矩形、楕円形等)を有して、適用のための、又はステープルの供給に役立つ最適な強度をもたらしてもよく、並びにワイヤの長さに沿って、均一であっても、又は均一でなくてもよい。脚部34、36は、おおよそ90°の角度αでバックスパン32と交差し、後方径間の前方にほぼ並行に延びる。後方径間32と反対に、脚部34、36は内側に曲げられて、ステープル端セグメント40、42を形成する。ループ形では、端セグメント40、42が示すようにワイヤの2つの長さを形の1つの側にわたって配置して形を包囲することができる。ステープルの脚部34、36は、脚部の1つがもう一方の脚部より少なくともワイヤ直径分長くなるように端セグメント40、42で曲げられる。より長い長さの1つの脚部(すなわち図2の脚部34)は、端セグメント40、42が後方径間32と共通の平面に置かれるのを可能にする。端セグメント40、42の先端は、組織を貫通するための鋭い尖った先46を形成するように角度を成している。
【0010】
図3第2の、配備途中の状態のステープル30を示す。この途中の状態では、ステープルの脚部34、36は外向きに曲げられて、最大幅寸法をステープルの脚部の遠位先端の間に描く。図3では、ステープルの脚部34、36は約180°開かれて、初期の後方径間位置と実質的に横に整列し、端セグメント40、42は遠位に平行に突出している。しかし、ステープルの脚部34、36は180°未満又は180°を超える角度に開かれてもよい、ということは理解されるべき。ステープルの脚部34、36は、配備力(図2で矢印38によって示されている)を後方径間32の中間部分に適用することによって外向きに曲げられ、一方、ステープルはステープル脚部と後方径間との間の交点で内側に固定されて保持される。ステープルの脚の交点における対向する固定力に対する力38の適用は、ステープルの脚部34、36を外向きに引き、ステープルを広げ、一方、後方径間32の中央をほぼ同時にへこませる。ステープル脚部34、36が外側に曲げられとき、後方径間32は非線状の特性を維持する。ステープルの脚34、36の外向きの曲げは、好ましくはステープラーハウジングの幅の2倍の範囲内である、拡大された開口部をステープル30に作り出す。一般性を失うことなく、その幅は異なる用途に調整され得る。例として、メッシュ固定などの用途には、幅はより小さくてもよい。
【0011】
図4に示されるように、脚部34、36に沿って横方向に離間した点に力を適用することによって、ステープル30は図4に示されている第3の完全に配備された形状に変形される。この力の適用は図3に矢印44で示されている。最終的な配備状態では、ステープルの脚部34、36は、ステープルの中央に向かって引き戻され、尖った先46は介在する組織を通って再び内側を指して、組織を貫通及び保持する。初期の配備状態と最終的な配備状態との間でステープル30の長さは減少し、それに伴ってステープルの幅が増加するので、形成されたステープルの最終的な幅寸法(ステープル脚34、36の間の距離として説明される)は、初期の幅寸法より大きい。配備の間に、ステープル30は、最初にステープル30が図3の途中の状態に開かれ、次いでステープルの脚部34、36のそれぞれが曲げ戻されて図4の形成された状態になるように、ほぼ同時であり得るが、好ましくは順に実行される一連の工程で、その初期、中間、及び最終の形成された状態の間を移行する。この適用で使用されるステープルは好ましくは生体適合性及び植え込み可能であり、所望により吸収性であってもよい。候補材料の非限定的なリストには、チタン及びその数々の合金、ステンレスチール、チニノール、マグネシウム、鉄のような金属、PEEK、Prolene(商標)のようなプラスチック、PDS(商標)、Vicryl(商標)、ポリ乳酸(PLA)のような吸収性材料、及びこれらの材料の組合せ又はこれらの分類の材料の組み合わせが含まれる。更に、これらの締結具は、治癒の支援、感染予防若しくは最小化、むくみ又は浮腫の低減等のために選択的に又は即時に経時的に放出される治療剤(例えばトリクロサン、α−ラウロイル−L−アルギニンエチルエステル)を含有してもよく、又はこれでコーティングされてもよい。
【0012】
図2〜4に示すステープルは、ほぼ平行な脚部を有する閉じた形状のステープルの非限定的であることを意図する。ステープルの設計の更なる詳細、並びにステープルのアプリケーター、処置、適用、及び使用の方法は、同時係属の米国特許出願第12/359,351号(2009年1月26日出願)、表題「A SURGICAL STAPLER FOR APPLYING A LARGE STAPLE THROUGH A SMALL DELIVERY PORT AND A METHOD OF USING THE STAPLER TO SECURE A TISSUE FOLD」、同時係属の米国特許出願第12/359,354号(2009年1月26日出願)、表題「A SURGICAL STAPLER FOR APPLYING A LARGE STAPLE THROUGH A SMALL DELIVERY PORT AND A METHOD OF USING THE STAPLER TO SECURE A TISSUE FOLD」、同時係属の米国特許出願第12/359,357号(2009年1月26日出願)、表題「A SURGICAL STAPLER FOR APPLYING A LARGE STAPLE THROUGH A SMALL DELIVERY PORT AND A METHOD OF USING THE STAPLER TO SECURE A TISSUE FOLD」、同時係属の米国特許出願第12/608,860号(2009年10月29日)、表題「BOX STAPLE METHOD WHILE KEEPING SAID BACK SPAN IN SUBSTANTIALLY ITS ORIGINAL SIZE AND SHAPE」、同時係属の米国特許出願第12/609,336号(2009年10月30日出願)、表題「A METHOD FOR APPLYING A SURGICAL STAPLE」、及び同時係属の米国特許出願第12/690,285号(2010年1月20日出願)、表題「APPARATUS FOR FEEDING STAPLES IN A LOW PROFILE SURGICAL STAPLER」に開示され、それらの全体は参照により本明細書に組み込まれる。引用されている米国特許出願に開示されているステープル設計の適用において、ステープル設計は好ましくは非線状の後方径間を含む。本明細書に開示のステープル設計に加えて、他の代替のステープル設計もまた予測され、本発明の範囲から逸脱することなく、本発明と共に使用され得る。
【0013】
ここで本発明によるステープル30を配備するための例示のステープル配備アセンブリを示す図5を参照する。図5に示されるように、ステープラー10は、ステープルを成形し、閉じるために、ステープルハウジング20の遠位端に取り付けられたステープルフォーマー50を含む。ステープル配備開口部22はフォーマー50の遠位端に配置される。フォーマー50は、配備中に、フォーマーを通して、かつ配備中にステープラーの外にステープルを運ぶ内側チャネル(図示せず)を含む。ステープル30は、フォーマー50を通して個々に、アンビル52によって遠位開口部22の外の距離に運ばれる。アンビル52は、その遠位端において上方に湾曲したステープル保持刃56を有する、一対の長手方向に延びて、内側に付勢されたバネアームを含む。各アンビル刃56の近位面は、配備中に刃上でステープルを位置決めし、これを保持するのに役立つように、内側が丸みを付けられているのが好ましい。これらの近位面は、ステープルの保持を更に促進するように、供給されたステープルの面に対して、非垂直角度(例えば鋭い又は切り込み)を有してもよい。個々のステープルは、フォーマー50を通した通過中にアンビル刃に対して保持される。アンビル52の近位端は、アンビル延長部54にアンビルを接続させるために成形される。アンビル延長部54は、ハウジング20、及びハンドル12の内側を通して、アンビル52から近位に延びる。
【0014】
ステープル発射バー、すなわちクランプ60は、実質的アンビル52の表面に沿って延びる。クランプ60は、実質的に平面状の上面及び下面、並びに成形されていないステープル30の幅よりもわずかに狭い幅を有する細長いストリップを含む。クランプ60は、アンビル52を被覆するのに必要な小さな長さを有するのが好ましい。クランプ60の遠位端は、フォーマー50を通してステープルに係合し、これを押すために、ステープル後方径間32と嵌合するために成形される。クランプ60の遠位端は、長手方向のステープラーの軸に対して約45°の角度で、中央の頂点に対して内側に角度が付けられているが、ステープルの開口寸法を変えるために、より小さな又はより大きな角度が使用されてもよい。角度の付けられたクランプ頂点は、ステープル後方径間32の外側周辺に対して嵌合のための内側半径を含む。アンビル52は、クランプ60及びフォーマー50の遠位面と結合し、ステープル配備アセンブリの発射チャネルを形成する。配備シーケンス中に、クランプ60は、発射チャネル内で遠位に前進し、台に載ったステープルの後方径間を変形させ、これによってステープルを開く。
【0015】
クランプ60の近位端は、クランプ延長部を介して、ハンドル12において駆動アセンブリに取り付けられる。クランプ延長部は、上方区域64及び下方区域66を含む。上方クランプ延長部64は、ステープルスタック70を支持する細長い平面状のストリップを含む。長手方向に延びるトラフ72は、上方延長部64の幅をわたって、ステープルスタック70の下において中ほどに配置され、ステープルスタックの近位端を越えて、遠位端から延びる。下方クランプ延長部66は、トラフ72を収容するための、細長い溝付き表面を有する。実質的に剛性の円筒形のロッド74を含むステープル駆動部材は、ステープルスタック70の面から離間された関係で、トラフ72内に保持される。複数の外側に突出するステープルアドバンサ76は、実質的にロッド74の長さに沿って均一に離間されている。ステープルアドバンサ76は、ステープルスタック70の少なくとも近位端まで延び、ステープルアドバンサがスタックにおいて、確実に最近位のステープルに係合するようにする。ステープル駆動ロッド74の近位端は長手方向のロッド軸に対して約90°の角度で湾曲され、制御ピン80を形成する。
【0016】
ロッド74は、各ステープルの配備中に、遠位に並進し、次いでクランプ延長部と近位に戻るように、トラフ72内に保持される。更に、ロッド74は、長手方向のロッド軸を中心にトラフ72内で回転する。上方クランプ延長部64は、トラフ72の側部に沿って離間された複数のノッチを含む。ノッチはステープルアドバンサ76と位置合わせされ、ロッド74上でアドバンサが、トラフ72から外に、かつクランプ延長部の表面の上で回転するのを可能にする。ロッド74の遠位端は、トラフ72の開いた遠位端を通じて、クランプ60内に延びる。ロッド74の遠位端におけるステープルアドバンサは、クランプ60の近位端における溝に配置される。ロッド74はクランプ60に対して回転し、最遠位のステープルアドバンサは、クランプ内のノッチを通して上方に延びる。ロッド74及び取り付けられたステープルアドバンサ76は、クランプ延長部によって前進され、後退されて、各ステープル配備中にほぼ1つのステープルの長さだけ、ステープルスタック70を遠位に割送る。
【0017】
ステープルガイド82は、ステープルハウジング20の内側でフォーマー50の近位に配置される。ステープルガイド82の外周は、ステープルハウジング20の内周に適合するように成形され、ステープルガイドが、ステープルハウジング内で同軸に延びるのを可能にする。ステープルガイド82は、キー78によってステープラーハンドル12内で近位端において固定され、ステープル配備中に、長手方向のハウジング軸に沿ってガイドが並進するのを防ぐ。その内部でキー78が延びる、遠位のハウジングブッシング106は、ブッシング106の周辺上に180°離して配置された2つのノッチ108を含み、ステープル尖った先46を位置決めするために、ステープルガイド82が、長手方向のハウジング軸を中心にステープルハウジング20と共に回転するのを可能にする。スロット87は、ガイドキー78に隣接したステープルハウジング20に形成される。ガイドキー78は、スロット87を通して上方に延び、固定されたステープルガイド82に対して、ステープルハウジング20が長手方向のハウジング軸に沿って並進するのを可能にする。
【0018】
ステープルガイド82は、ステープルスタック70の方向に延びる、複数の可撓性の長手方向に離間されたアンチバックアップ(anti-backup)アーム83を含む(図13に示される)。アンチバックアップアームは曲がって、スタック70においてステープルと接触し、又はこれと接触せず、ステープル配備シーケンス中にステープルハウジング内でスタックが近位に移動するのを防ぐ。アンチバックアームの近位、閉じた起伏のあるガイドパス(図示せず)は、制御ピン80に面するステープルガイド82の表面に形成される。制御ピン80は、ガイドパス内に延びて、これに沿って乗り、固定されたステープルガイド82に対してステープル駆動ロッド74を並進させる。制御ピン80がガイドパスを横断する間、ピンの角度方向は変化する。制御ピン80の方向変化はトラフ72内でロッド74を回転させる。ロッド74が回転するとき、ステープルアドバンサ76は、トラフ74の内側の位置から、上方クランプ延長部64の表面の上の位置まで回転される。クランプ延長部64の上で、ステープルアドバンサ76は、スタック70におけるステープルの閉じたループまで上方に回転する。ガイドパスは前方トラックを含み、ここでは制御ピン80は枢動して、ステープル30のループの内側でステープラーアドバンサ76を上方に回転させ、ステープルスタック、及びリターントラックを前進させ、ここでは制御ピン80が枢動して、トラフ72内にステープルアドバンサを下方に回転させて、ステープルアドバンサが、前進したステープルスタックの下で後退し、最初の位置に戻るのを可能にする。
【0019】
ステープルスタック70は、ハウジングの長手方向軸に平行な面において、ステープルガイド82とクランプ延長部64との間で、ハウジング20を通して長手方向に延びる。ステープル30は、配備の前にステープラーの遠位端までスタック70内で運ばれる。スタック70内では、各ステープル30は、ステープルの当接する端セグメント40、42が開口したステープラー端部22に最近位に位置付けられるように方向付けられる。ステープルスタック内では、ステープルは、他のステープルから離間されてもよく、他のステープルと接触してもよく、又は接触して離間された状態で交互であってもよい。各ステープル30の脚部34、36はステープルガイド82の壁とほぼ平行に整列され、かつ接触して、ステープルの前方への配向を維持してもよい。GVR(これは多くの組織の付着、すなわち結合を必要とする)などの処置を促進するために、20以上のステープルを保持することができる好ましいステープラーの実施形態と共に、任意の数のステープル30がスタック70内に含まれてもよい。ステープルスタック70の遠位端は、配備のためにアンビル52の上で個々のステープルの落下の前に、クランプ60の表面に沿って運ばれる。
【0020】
ステープルスタック70は、ステープルガイド82の内側表面に隣接して、アンチバックアップアーム83が、スタック内でステープルと接触するのを可能にする。図5及び6に示されるように、ステープル輸送体、すなわちシュー84は、ステープルをスタック70からアンビル52上に運ぶために、ステープルガイド82の遠位端から、フォーマー50内へ延びる。シュー84はステープル82とフォーマー50との間で片持ちであり、ステープルガイド内における近位端において、枢動点を備える。各配備シーケンス中に、シュー84の遠位端は曲がって、スタック70内の単一の最遠位のステープルを、クランプ60の表面から、アンビル52上の台の上に乗る位置に割送る。スタック70がステープルガイド82の下でハウジング20を通じて前進されるとき、シュー84の近位端は、シューの下でステープルの動きを促進するように成形される。ステープル駆動ロッド74の遠位端において、ステープルアドバンサ76は、各配備サイクル中に、シュー84の下のスタック70における次のステープルを押す。シュー84は、86において示されるC−チャネルを含み、これを通してステープルスタック70の遠位端は通過する。C−チャネル86の下方面は、クランプ60の、ステープル搬送表面と同一平面上であり、クランプの表面に沿ってスタックが前進するとき、チャネルを通してステープルスタック70を通過させる。C−チャネル86は、スタック70の遠位端におけるステープルの位置合わせを維持するのを促進し、スタックにおける最遠位のステープルが、クランプ60の後退中に、時期尚早に発射チャネルに突出するのを防ぐ。
【0021】
ステープル配備プロセス中に、クランプ60は、発射チャネルを通して遠位に移動し、ステープル30の後方径間に対して前進し、遠位クランプ先端部とアンビル歯部との間にステープルを固定する。クランプ60が前進するとき、シュー84の遠位端は、前進するクランプと、シューのサイドレール88の近位の傾斜した表面との間の接触による下向きの付勢に対して上方に屈曲する。最遠位のステープルがシューのサイドレール88の下に移動すると、サイドレールは、ステープル脚部34、36をクランプ60の上へと下方に押す。ステープルは、前のステープルの解放及び形成中は、シュー84とクランプ60との間で、かつフォーマー50の近位面に対して留まる。クランプ60がステープル形成の後に後退するとき、シュー84はステープルを、遠位クランプ面と後退するアンビル歯との間の発射チャネル内へと、下向きに押し、これによって次の配備シーケンスのためにステープルを台に乗せる。本発明において、ハウジング20内のステープル配備構成要素は、ステープルの寸法、ひいては配備中に組織の捕獲を最大にし、同時にステープラーの小さな(3〜5mm)のプロファイルを維持するために、事前配備ステープル30と実質的に同じ寸法。フォーマー50内の遠位配備開口部22は、クランプ60、アンビル52、及び配備ステープル30が、配備プロセス中にフォーマーの外を通過できるようにし、同時に、フォーマーの近位面はステープルスタック70のための端止め機能するように同じ寸法。ステープル配備アセンブリに関する更なる詳細は、米国特許出願第12/359,351号、表題「A SURGICAL STAPLER FOR APPLYING A LARGE STAPLE THROUGH A SMALL DELIVERY PORT AND A METHOD OF USING THE STAPLER TO SECURE A TISSUE FOLD」及び米国特許出願第12/690,285号、表題「METHOD AND APPARATUS FOR FEEDING STAPLES IN A LOW PROFILE SURGICAL STAPLER」に見出すことができ、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0022】
外科用途では、ステープラー10は、締結される組織領域に配備開口部22が隣接するように、トロカール(腹腔鏡処置において)、又は可撓性内視鏡プラットフォーム(自然開口部、内腔、又は経腔処置において)を通じて操作される。ステープルハウジング20は、配備開口部22の向きを変えるために、ハンドル12に対して回転されてもよい。図7に示すように、回転するハウジング20の1つの方式は、ハウジングの周囲に接続されたノブ90による。ノブ90は、ハンドル12の遠位端においてスロット内で回転するフランジ92を含む。ハンドルスロット内のフランジ92の位置は、長手方向のハウジングの軸を中心にノブ90が回転するのを可能にし、同時に軸に沿ってノブが移動するのを防ぐ。ノブ90が回転するとき、ハウジング20は今度はハウジングとノブとの間の接続によって回転される。長手方向のハウジングの軸を中心に、配備アセンブリをハウジングと併せて回転させるために、ノブ90と、ハウジング20内のステープル配備アセンブリとの間の接続も存在する。したがって、ハウジング20が回転するとき、ステープル30の脚が周囲の組織に対して回転することにより、配備中にステープルの尖った先によって貫通される組織の位置を変更する。
【0023】
図5及び7に更に詳細に示されるように、ステープルハウジング20は、2つの別個の区域で形成され、94、96として識別され、キャッスルナット100などの調節部材によって接続される。94で識別されている遠位ハウジング端部は、ねじ穴の付いた端部を有し、これはナット100の遠位端にねじ込まれる。96で識別されている近位ハウジング端部は、ねじ孔の付いた端部を有し、これはナット100の対向する近位端にねじ込まれる。ナット100の一方の端部は右ネジを有する一方で、対向する端部は左ネジを有する。対向するねじ切りは、2つのハウジング区域94、96が、ナット100を介して調節可能に一緒に接続されるのを可能にする。ステープルハウジングのいずれかの区域94又は96は、ハウジングの有効な長手方向の長さを増加させる、又は減少させるために、ナット100に対して回転されてもよい。ハウジング20の有効な長さを調節することは、ひいてはステープルが、ハウジングの遠位の開口部22の外に、アンビル52によって搬送される距離を変更する。ステープラー10のアセンブリ中に、ステープルハウジング20の長さを調節することは、わずかな製造偏差に対する許容誤差をもたらし、これは、さもなければ、遠位の配備開口部22におけるステープルの形成及び閉鎖に悪影響を及ぼす場合がある。
【0024】
ナット100は、ナットの外周の周囲で均一に離間された長手方向に延びる複数の溝部102を含む。回転ノブ90の内周は、溝部102に適合するような寸法にされた、少なくとも1つの長手方向に延びるリブ(図示せず)を有する。ステープルハウジング20が、ナット100を介して正確な配備長さに調節された後、ナットはわずかに回転されて、最近位のナットの溝部102を遠位のハウジングブッシング106(図9に示されている)上の溝部104と整列させる。ノブの内側のリブが、ナット100上の溝部102、並びに瓶ブッシング106上の溝部104と整列し、これらと係合している状態で、ブッシング106上の溝部104と整列している状態で、ノブ90は次いで、ナット100及び遠位のハウジングブッシング106の上で接続される。ノブのリブと、ナット及びブッシングの溝部との相互作用は、ナット100の角度位置を固定し、これによって、ステープルハウジング20の長手方向の長さを固定する。ノブのリブとナットの溝部との間の相互接続はまた、上記のとおり、長手方向のハウジングの軸を中心に、ノブがハウジングを回転するのを可能にする。ステープラー10は、切開手術用途又はトロカールを用いる腹腔鏡手術用途のための剛性のハウジング20を有するものとして描かれている。しかしながら、別の実施形態では、ハウジング20は、ハウジングが、制御された方式で主軸から屈折するのを可能にする、又は治療を必要とする患者の領域(例えば患者の区分化された空洞内で)に対してより少ない侵襲的な、自然開口部(例えば経口腔、経膣等)からのアクセスを可能にするために実質的に可撓性であり、かつ増加した長さであるのを可能にする少なくとも1つの間接結合部を含んでもよい。これらの構成のそれぞれにおいて、デバイスはまた、複数のポートを含む単一のトロカロールと適合性があってもよい。
【0025】
ここで、初期の配備位置における、ステープラー10の近接したハンドル端部を示す図8〜10を参照する。ハンドル12は、カバーと一体形成された内側の成形フレームを備える外側カバーを含むハウジング110を含む。ケーシング110は、当該技術分野において既知の多くの好適な手段のいずれかにより、製造プロセス中に一緒に接合される区分において、プラスチック又は他の類似の材料から形成され得る。ステープルハウジング20の近位端96は、遠位ブッシング106を通じてハンドル12内に延び、近位端において先のフォーマーブッシング112を含む。フォーマー伸縮バネ114は、フォーマーブッシング112の遠位面と、遠位ブッシング106の近位端との間でハウジング20を取り囲む。ステープルガイド82は、ハウジング20を通してハンドル12内に近位に延びる。ステープルガイド停止部116(図5に示される)は、ステープルガイド82の近位端において配置される。ステープルガイド停止部116は、ハンドル12に対して据え付けられたステープルガイド82を保持する。下方クランプ延長部66は、フォーマーブッシング112を通じてハンドル12内に近位に延びる。下方クランプ延長部66の近位端は、クランプブッシング120を含む。クランプ伸縮バネ122は、クランプブッシング120とクランプバネ停止部126(図12に示される)との間でクランプ延長部66を包囲する。
【0026】
クランプブッシング120は、クランプヨーク124のフレーム内に実装される。図11においてより詳細に示されるように、クランプヨーク124は、クランプブッシング120と反対側上に、128において特定されているクランプロックアウト部材を含む。クランプロックアウト部材128は、ロックアウトバネ130を含み、これはステープル配備シーケンス中に、ハウジングケーシング110上で(図14に示されている)、ロックアウト舌部131と作用する。ロックアウトバネ130と舌部131との作用は、作動装置16が速すぎて発射した場合にステープラーの詰まりを防ぐ。クランプヨーク124はまた、近位クランプ停止部132も含み、最近位の位置においてクランプ60を保持するために、ハンドルフレームにおける停止部と係合する。図9〜10に示されるように、クランプのL−ラッチ134は、ヨーク124の下で、ピン136を中心として枢動する。L−ラッチバネ138は、ヨーク124の方向においてL−ラッチ134を付勢する。
【0027】
アンビル延長部54は、ハウジング20の開口端部を通じて、クランプブッシング120を越えて近位に延びる。アンビル延長部54の近位端は、近位に延びるアンビル解放部材142を備える、図8に示されるアンビル停止部140を含む。アンビルバネ144は、アンビル停止部140と、ハンドル12のフレーム内に形成された、図10で146において示される遠位停止部との間に延びる。開口部150は、アンビル解放部材142への外側のオペレータのアクセスのために、ハンドルカバーの近位端に配置される。
【0028】
作動装置16は、ハンドルハウジング110の外側に延びる、遠位方向を向くトリガー把持部152を含む。トリガー把持部152の反対側は、作動装置16は、ハンドル12の本体内に上方に延びる、一対の耳部154に分けられる。アンビルラッチングレバー160は、作動装置から近位に延びるために、耳部154の上方端部の間でピンによって枢動可能に接続される。一対のピン162は、ハンドルケーシング110の内側内へと成形されたカム経路164内へと、アンビルラッチングレバー160の近位端から横方向に延びる。ピン162は、作動装置16の動きによってカム経路164に沿って駆動される。ピン162の間で、ラッチングレバー160は、近位に延びる、タブの付いた端部を有する可撓性ラッチングアーム170を含む。複数の外側に延びる歯止めを有する搬送ホイール172は、アンビルラッチングレバー160に隣接するピンを中心として回転する。図12に示される初期の配備状態において、搬送ホイール歯止めのうちの1つは、可撓性ラッチングアーム170の近位端において、タブと係合する。ラッチングアーム170と搬送ホイール172との間の接触は、ラッチングレバー160がカム経路164に沿って遠位に駆動されるときに、回転する。搬送ホイール172上の第2歯止めは、近位のクランプラッチ180の遠位端に接触する。図12に示される初期位置では、近位のクランプラッチ180は、前方位置においてクランプヨーク124を保持する。クランプラッチバネ182は、固定位置へとクランプラッチ180を下方に付勢する。搬送ホイール172の第3歯止めは、アンビルラッチ184上で嵌合する戻り止めに隣接して配置される。アンビルラッチバネ186は、アンビルラッチ184の近位端に取り付けられて、ラッチを初期の固定位置に付勢し、ここではラッチは、アンビル停止部140に対して遠位の力を適用し、アンビル伸縮バネ144の力に対して、アンビルを前方に保持する。
【0029】
リンク部材190はまた、図8〜10に示されるように、アンビルラッチングレバー160の下で、作動装置の耳部154の間で枢動可能に接続される。リンク部材190は、ハンドル12内の作動装置の耳部154の遠位に延びる。リンク部材190の対向する、取り付けられていない端部は、2つの横方向に延びるピン192を含み、これは例えば、三次元の搬送カム経路194と連続して係合するために、バネを用いて付勢される。ピン192は、ハンドルハウジング110の内部に形成された三次元の搬送カム経路194と係合する。作動装置16が二度絞られて閉められて、再び開けられ、応答してステープルを配備するとき、リンクピン192は、遠回りの経路ループをたどりながら、トリガー面に対して垂直なカム経路194内を摺動する。ステープル配備シーケンス中のカム経路194を中心とするピン192の移動は、クランプ及びフォーマーの前進及び後退を駆動する。以下により詳細に記載されるように、カム経路194は、配備シーケンスにおける異なる段階の遷移リンク190に対して、一連の4つの異なるステップ又は上昇変化を含む。作動装置16は、耳部154の遠位面に成形されるカム表面200を含む。作動装置カム200は近位に離間されているが、トリガー把持部152がピストル把持部14の方へ絞られたときに、クランプブッシング120の近位面と接触するように整列されている。フォーマーレバー202は、フォーマーブッシング112とリンク部材190との間に実装されて、ピン204を中心に枢動してハンドルケーシング110へと形成される。フォーマーレバー202は、フォーマーブッシング112と長手方向に整列されたカム表面を含み、レバーが遠位方向に回転されたときに、ブッシングに対して遠位に向けられた力を適用する。
【0030】
作動装置16は、トリガー把持部152と耳部154との間で作動装置16を通じて延びるピン210を中心に枢動する。図10及び12に示されるように、作動装置16は、212において示される、遠位の解放ノッチ214で終わる、複数のラチェット歯部を含むハンドルロックアウト機構を含む。バネが装填された歯止め216は、ピストル把持部14のフレームに接続される。歯止めを越えて歯部が近位に移動するとき、歯部212は角度が付けられて歯止め216を捕獲する。絞る力がないときに作動装置16の時期尚早な再開口を防ぐために、歯止め216は、トリガー把持部152が絞られるとき、連続するラチェット歯部212に係合しする。作動装置16は、ピストル把持部14に対して完全に閉じた位置に枢動し、歯部212は歯止め216を越えて近位に移動し、歯止めを解放ノッチ214内に押す。解放ノッチ214において、歯止め216の頂部は歯部212の角度に対して時計方向に回転し、歯止めが歯部の上で最も近位の位置まで摺動して戻るのを可能にする。伸縮バネ220は、作動装置を開放位置へと付勢するために、作動装置16とピストル把持部14との間に接続される。伸縮バネ220は、作動装置16が絞られて閉じるとき、バネが広がるように接続される。バネ220は、歯止め216が解放ノッチ216に到達するとき、作動装置16を解放状態へと戻り、トリガー把持部152上の絞る力は解放される。
【0031】
図12〜14に示されている初期の配備位置において、最も近位の位置にあるアンビルラッチングレバー160が搬送ホイール172と係合している状態で、作動装置16の上方耳部154は、最も近位の位置にあり、アンビルラッチ184は、アンビル停止部140に対して押しているラッチアームと共に下方位置にあって、アンビルを最遠位の位置に保持し、図13に示されるように、ここではアンビル歯56は、遠位の配備開口部22の外に延びる。近位のクランプラッチ180もまた、クランプヨーク124の近位端と接触する下向き位置にあって、クランプ60を前方位置、配備開口部22の内側、かつスタック70内の最遠位のステープルの下に保持する。シューのサイドレール88は、クランプ60の上面に対して最遠位のステープルを下方に押し、その一方で、スタック70内の次のステープルはクランプの上面でC−チャネル86内に保持される。クランプロックアウトバネ130は、図14に示されるようにロックアウト舌部31の上面に位置決めされ、L−ラッチ134はクランプヨーク124の遠位端によって下方に押される。この初期位置では、リンク部材190はまた、搬送カム経路194内で最も近位の位置にある。フォーマーレバー202は、フォーマーブッシング112から外れて枢動されて、フォーマー伸縮バネ114が完全に拡張し、フォーマー50がアンビル歯56から近位に戻って後退するのを可能にする。
【0032】
ステープル30を配備するために、ステープラー10は、体腔内の所望の組織区域に到達するように小径ポート又は可撓性内視鏡プラットフォームを通じて挿入される。適切な組織の場所で、ステープラーの端部22を、ステープルされる組織又は組織ひだに隣接して配置し、回転ノブ90を必要に応じて回転してステープルの尖った先46を位置付ける。標的となる組織領域に対して、ステープラー30が適切に位置決めされている状態で、トリガー把持部152はピストル把持部14の方向に手動で絞られて、ステープル配備シーケンスを開始する。トリガー把持部152が絞られるとき、作動装置16はピン210を中心として枢動し、上方耳部154をハンドル内で遠位に枢動させる。遠位に移動する耳部154は、アンビルラッチングレバー160を、アンビルカム経路164内で遠位に引く。ラッチングレバー160は遠位に移動し、ラッチングアーム170は、第1搬送ホイール歯止め上で引き、ホールを回転させる。搬送ホイール172が回転するとき、ホイール上の第2歯止めは、近位のクランプラッチ180に対して下向きの力を適用し始める。下向きの力は最初は、クランプラッチバネ182を克服し、解放クランプ60を近位に戻すには不十分。同時に、第3搬送ホイール歯止めは、アンビルラッチ184上の戻り止めに近位力を適用する。アンビルラッチ戻り止め上の力は、アンビルラッチバネ186の力を克服し、図15に示すように、アンビル停止部140との接触からラッチを上方に、そしてこれから外して枢動させる。アンビルラッチ184は、アンビル停止部140から外に枢動し、アンビル停止部は解放されて、アンビルバネ144の力の下で、アンビル歯56を遠位の配備開口部22の内側に、かつ図16に示すように遠位のクランプ面に対して引いて戻す。クランプ60は、近位のクランプラッチ180によって適所に固定されたままであり、これによってアンビル52による追加の近位の移動を防ぐ。作動装置の耳部154は遠位に枢動するとき、リンク部材190もまた、図17に示されるように、カム経路194の第1脚部を遠位に上げるようにピン192を駆動し始める。
【0033】
作動装置の耳部154が遠位に枢動し続けるとき、アンビルレバー160は、搬送ホイール172を回転させならが、アンビルカム経路164内で遠位に更に移動する。回転ホイール172は、クランプラッチ180の近位端に、増加した力を適用し、クランプラッチバネ182の力を克服し、図18に示されるように、クランプヨーク124を解放して、クランプ伸縮バネ122の力の下で近位に後退する。クランプヨーク124は、図20に示されるように、ハンドルフレームに対して近位クランプ停止部132が最も低い位置にくるまで、クランプ60を引く。アンビル52は、図18及び20に示されるように、アンビル停止部140がハウジングフレームにおける近位端停止部に到達するまで、クランプ60と共に近位に後退する。この完全に後退した位置では、クランプ60の先端部は、スタック70の最遠位のステープルの近位にあり、アンビル歯56は、クランプ先端部から前方で遠位に離間される。クランプ60の後退した位置は、シュー84が、図19に示されるように、アンビル歯56の上で発射チャネル内に最遠位のステープルを押すのを可能にする。クランプヨーク124の近位停止部は、作動装置カム200の遠位面において、クランプブッシング120を位置決めする。
【0034】
クランプヨーク124の近位の移動はまた、図20に示されるように、ロックアウトバネ130を上に、かつロックアウト舌部131の近位端部の上で駆動する。ロックアウトバネ130がロックアウト舌部131の下に落下するとき、クランプロックアウト部材128は、クランプヨーク124の内側でリセットし、配備シーケンスの後続のステップ中に、ハウジングケーシングの隣接するフレームの下にクランプヨークが前進するのを可能にする。作動装置16が非常に急速に移動する場合では、作動装置カム200は、いくつかの場合では、クランプヨーク124(したがってクランプ60)が近位端停止部まで完全に後退するのを防げる場合がある。この事象では、クランプ60は発射チャネル内に留まり、台に載ったステープルがチャネルないに正確に落下するのを防げる。台に載ったステープルが発射チャネル内に正しく落下しない場合、クランプ60が遠位に前進したとき、ステープルの詰まりが発生し得る。この可能性を防ぐために、ロックアウトバネ130は、作動装置16の移動が速すぎた場合、ハウジングケーシング上でロックアウト舌部131を保持し、これを落下できない。この事象では、ロックアウトバネ130はロックアウト部材128をクランプヨーク124の表面の上に持ち上げたままにし、これによってクランプヨークが、222において示されるケーシングフレームの隣接する区域の下に、遠位に前進するのを防ぐ。通常の機能のためにデバイスをリセットするには、ユーザーはトリガー把持部152を完全に解放し、ロックアウトバネ130をロックアウト舌部131の下に落下させ、ステープル発射シーケンスを再度開始する。
【0035】
作動装置の耳部154が、トリガー152上で絞る力から遠位に枢動し続けるとき、カム表面200は、図21に示されるようにクランプブッシング120に対して遠位の駆動力を適用する。遠位の力は発射チャネルを通じてクランプ60を前進させ、図22に示されるようにステープルの後方径間32と接触させる。クランプ60が前進し始めるとき、ステープル駆動ロッド74はクランプ延長部64の表面の上でステープルアドバンサ76を回転させる。ステープルアドバンサ76は、クランプが前進するとき、ステープルスタック70を遠位に押す。更に、耳部154の動きは、搬送カム経路194の第1脚部の前方にリンク部材190を駆動する。近位ハンドル端部において、アンビルラッチングレバー160は、アンビルカム経路164に沿って遠位に移動し続ける。アンビルラッチングアーム170は、図23に示されるように、搬送ホイール172の第1歯止めを越えて遠位に前進し、レバー160を搬送ホイールから分離し、ホイールの更なる回転を妨げる。搬送ホイール172の放出は、クランプラッチ180の近位端がクランプラッチバネ182の力の下で下方に枢動するのを可能にする。これは、ヨークがラッチを越えて遠位に前進するとき、クランプラッチ180を位置決めし、クランプヨーク124の近位面に係合させる。
【0036】
作動装置カム200は、クランプブッシング120を、クランプ伸縮バネ122の力に対して遠位に押し続け、クランプヨーク124を前進させ、クランプヨークの近位端の後ろにクランプラッチ180が下方に枢動するのを可能にする。耳部154の遠位の移動は、カム経路194内のリンク部材190を駆動し、図24及び26に示されている第1から第2経路脚部までリンクピン192を落下させる。クランプ60が発射チャネル内で遠位に前進するとき、遠位のクランプ先端部において内側の半径は、台に載ったステープルの後方径間32を係合し、ステープルをアンビル歯56の近位面に対して押し、クランプとアンビル歯との間に固定されたステープルの後方径間を保持する。作動装置16は、クランプブッシング120に力を適用し続け、クランプ60はステープル30及びアンビル52を、図25に示すように開口しているステープラー端部22を通じて前方に駆動させる。アンビル歯56及び台に載ったステープル30は、遠位のステープラー開口部を通じて前進し、アンビル歯は、ステープル脚部34、36と、後方径間32との間の交点に隣接して、付勢されたまま内側に残る。ステープル30を、クランプ60及びアンビル歯56によって、開口したステープラー端部の外に保持した状態で、アンビル停止部140は、図27に示されるようにハンドルケーシングに対して最低位置にあり、アンビル52の更なる動きを停止する。アンビルラッチ184は、アンビル停止部140の近位面と接触するまで下方に枢動し、開口したステープラー端部の外にアンビル52を前方に保持する。
【0037】
図28に示すように、アンビル52がその完全に遠位位置に到達したとき、ステープル30の後方径間は、クランプ60の先端部と、アンビル歯56の近位面との間に固く保持される。アンビル52がその遠位停止部に到達した後、作動装置16は、固定されたアンビル歯に対してクランプブッシング120を、したがってクランプ60を前進し続ける。クランプ60が前進するとき、クランプ先端部はアンビル歯56の間に移動し、ステープル脚部34、36と、後方径間32との間の交点において、ステープル30の内面に対して歯を外側に押す。前進するクランプ先端部は、アンビル歯56の間のステープルの後方径間32に対して遠位に向けられた力を適用する。クランプ60の遠位に向けられた力は、アンビルアームを横方向に外に駆動させ、アンビル歯の間の後方径間32を変形させる。固定された後方径間32に対する、クランプ60の変形させる力は、アンビル歯56を横方向に、ステープル脚部34、36内へ駆動し、ステープル30を広げる。ステープル30が広がるとき、ステープル脚部34、36は、クランプ60の遠位の角度付き面に対して折り曲げられる。ステープル脚部34、36が曲げられて開く角度は、部分的にはクランプの遠位先端部の角度によって、様々であってもよい。ステープル30がその初期の閉じた形状の形から拡張して開くとき、尖った先端部46は内向きの重なり合った位置から上述の開いて広がった位置に移動し、ステープルの幅寸法の増加をもたらす。閉じて折り畳まれたステープルの状態と、拡張して開いたステープルの状態との間での幅の実質的な増加は、ステープルが小径の送達シャフトを使用しながらも実質的な組織の捕捉を得ることを可能にする。
【0038】
クランプ60は、クランプ前進の遠位端において、ステープル30を開く。この点において、L−ラッチ134が跳ねてクランプヨーク124と係合し、クランプとアンビル歯との間でステープルをピン止めした状態でクランプを前進に固定する。リンク部材190は、図27及び29に示されるように、カム経路194の第2脚部の遠位端に前進している。クランプヨーク124の遠位の前進は、ロックアウト舌部131の遠位端の周囲にクランプロックアウトバネ130を引き戻す。ステープル30が広がって開くとき、ロックアウト歯止め216が解放ノッチ214まで前進しながら、作動装置16は完全に閉じた位置まで枢動する。解放ノッチ214において、ロックアウト歯止め216は、ラチェット歯部212から解放された状態で枢動し、作動装置16が、作動装置の伸縮バネ220の力の下で、解放して枢動するのを可能にする。作動装置16が再度開くとき、リンク部材190はカム経路194の第2脚部まで下方に引かれる。第1カム経路脚部と第2カム経路脚部との間のステップは、リンクピン192が経路の第1脚部内に逆戻りするのを防ぐ。第2カム経路脚部の近位端において、リンクピン192は、他のステップにわたって、図30及び32に示されるように、第3の経路脚部の近位端内に落下する。配備シーケンスにおけるこの点において、作動装置16は、完全に開いた最初の位置には戻らず、これはカム経路194におけるリンクピン192が、より近位の位置にあるため。アンビルリンクピン162は、作動装置16が開いて枢動するとき、アンビルカム経路164内で後退する。しかしながら、作動装置16はその十分に開いた最初の位置に戻らないため、ラッチングアーム170及び搬送ホイール172は接続されないまま残る。ステープル30が完全に広がり、図31に示されるように、クランプ60とアンビル歯56との間に安定された状態で、作動装置16の解放は、配備プロセスにおいて一時停止をもたらし、外科医が、開いた露出されたステープル30を操作して、目的とする組織を貫通する、ないしは別の方法で係合するのを可能にする。
【0039】
広げられたステープル30の尖った先46が、所望の組織の位置において挿入された後、ステープルは、再び絞る圧力をトリガー把持部152に適用することによって、組織を通じて形成される。把持部152上の圧力は、作動装置16を枢動させ、リンク部材190を、搬送カム経路194の第3の脚部内に遠位に前進させる。リンク部材190が遠位に前進するとき、リンクはフォーマーレバー202に対して力を適用し、これは次いで図33及び35に示されるように、フォーマーブッシング112を押す。リンク部材190の力はブッシング112を前方に駆動させ、フォーマー伸縮バネ114を圧縮する。フォーマーブッシング112は、ハウジング20を固定されたステープル配備アセンブリに対して遠位に押し、固定されたステープルガイド82に対してハウジングが前進するにつれ、スロット87がガイドキー78を越えて摺動する。ハウジング20は、広げられたステープル脚部34、36に対してフォーマーの遠位端において溝部を引きながら、フォーマー50を遠位に移動させる。広げられたステープルは、クランプ60及びアンビル歯56によって、移動するフォーマー50に対して固定されて保持される。広げられたステープル脚部34、36に対する、フォーマー50の遠位に押す力は、図34に示されるように、固定されたアンビル歯56を中心に、ステープルを閉じながら、脚部を強制的に前に曲がる。
【0040】
ステープルの長さに沿った異なる屈曲点のために、完成した閉じた形では、ステープルの幅は以前の配備前の幅より大きい。このステープル幅の変化は、ステープルが配備中に低プロファイルを有し、組織を通して形成されたときにより大きいプロファイルを有することを可能にする。ステープルの脚部34、36が前に曲がるにつれ、尖った先46は後に内向きに引き寄せられ、尖った先の間の広がり内の組織又は材料を掴む。尖った先46が内向きに移動するにつれ、ステープル端部40、42は組織を通る弧を横断し、閉じられるステープル内に組織を引き寄せる。尖った先46が内側に、好ましくは重なる位置(ここではステープル30は把持された組織を通過する)に到達するにつれ、フォーマー50はその最遠位の位置に到達する。ハンドル12の内側では、ハンドルロックアウト歯止め216は、ラチェット歯部212の上を前進し、フォーマーが図35に示されるように最遠位の位置にあるまで、フォーマー50の遠位の移動を妨げる。最遠位の位置において、ロックアウト歯止め216は、放出ノッチ214に到達して、作動装置16が伸縮バネ220の力の下で枢動して戻って開くようにする。
【0041】
図36及び38に示されるように、作動装置16が枢動して開くにつれ、作動装置の耳部154は回転して戻り、リンク部材190を近位に引き戻し、リンクピン192を、搬送カム経路194の第3の脚部から第4の脚部まで落下させる。リンク部材190が近位に移動するにつれ、フォーマーレバー202に対する力は除去され、レバー及びフォーマーブッシング112が、フォーマー伸縮バネ114における圧縮の解放から近位に後退するのを可能にする。フォーマー50が後退するとき、キー78はハウジングスロット87の遠位端に移動し、フォーマー50は、図37に示すように、閉じたステープル30から外に引かれ、フォーマーからステープルを解放する。リンク部材190が、カム経路194の第4脚部を通じて近位に戻って移動するとき、リンクは図36に示すように、クランプのL−ラッチ134の遠位の角度の付いた面に対して押す。L−ラッチ134の接触は、図38に示されるように、クランプヨーク124からラッチを下に押す。クランプヨーク124は次いで、クランプ60をフォーマー50の内側近位に引きながら、後退して戻り、近位のクランプラッチ180と接触する。クランプ60が後退するとき、制御ピン80はステープルアドバンサ76を、クランプ延長部トラフ(through)72内に回転させる。ステープルアドバンサ76は、スタックを遠位に割り送りされた状態にしたままで、ステープルスタック70の下に後退して戻る。ステープルガイドアーム83は、クランプ延長部がステープルの下で後退するとき、スタック70において個々のステープルを遠位に保持する。クランプ60が近位に後退するとき、アンビルアームは閉じたステープル30内で内側に後退して戻り、ステープル脚部34、36に対するアンビル歯56の圧力を解放する。形成されたステープル30は、組織において固定され(図示せず)、開いたステープラー端部22の外側でアンビル歯56に対して保持されたまま。アンビルアームが後退した状態で、ステープル30は、ステープルから外にアンビル52を操作することによって、ステープラーから解放され得る。作動装置16が枢動して完全に開くとき、リンクピン192は搬送カム経路194の近位端に到達し、図12及び14に示される初期の配備位置にリンク部材をリセットして戻す。作動装置16は、その初期配備位置に完全に開いて、ステープラー10は、初期の配備状態にリセットして戻り、スタック70における最遠位のステープルが再び、シューのサイドレール88とクランプ60との間に台に載り、次の配備シーケンスに備える。
【0042】
ステープル30が解放される前に、アンビル歯56が、フォーマー50の内側に後退して戻った場合、アンビル52はピンセット又は類似のツールを近位のハンドル開口部150内に挿入することで遠位に押され得る。開口部150を通じて、ピンセットはアンビル解放部材142を押して、アンビル停止部140を遠位に駆動することができる。解放部材142は、ピンセット又は類似のツールを受容して、凹部表面と共に構成されている。他の形状もまた、ツールを係合するために採用されてもよい。解放部材142は、アンビル歯56を、ステープラーの開口端部22の外に保持するために、アンビル停止部140が再びアンビルラッチ184によって前方に固定されるまで押すことができる。解放部材142は、作動装置16とは独立して、アンビル52を前進させるための機構を提供する。
【0043】
ステープル30がアンビル52から放出された後に、ステープラー10は、腔壁又は細胞付着において意図された折り目に沿って、第2の標的とされた位置まで移動するのが好ましい。追加的なステープルを好ましくは腔壁に沿って配備して、ひだの長さを延ばす。GVR工程に関して更なる詳細、及びステープル装置の使用(例えば、GVR工程において、本発明の装置を配備するステープル)、並びに本発明のステープリング装置のための他の外科手術用途は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第12/359,351号に見出すことができ、これは参照により本出願に事前に組み込まれていた。
【0044】
上記のとおり、ステープラー10に関する多くの有益な用途のうちの1つは、胃容積減少(GVR)手術、例えば、腹腔鏡による大弯の縫縮術(LGCP)。Menchacaらによる先に参照された文献は、イヌ科動物のモデルにおける耐久性のある縫縮術のための異なる締結具及びパターンを使用するLGCP手術を開示する。図39 Menchacaらからの組織学図であり、第1取付パターン(ここでは複数の縫合糸の列が使用されて耐久性のある縫縮術を形成する)を示している。図39では、参照番号390は、縫合糸が縫縮術の形成において配置される位置、すなわち空間を示す。内側の筋層392は、文字「M」を含む領域によって示され、外側の筋層394は文字「m」を含む領域によって示される。漿膜表面は、文字「S」を含む領域によって示されている、密度のあるコラーゲン瘢痕396に置き換えられている。図40 Menchacaらからの第2の組織学図。図40では縫縮術の繊維治療400は、胃の外側(漿膜)表面上にはっきりと認められる。粘膜404は、文字「M」を含む領域によって表され、粘膜下層406は、文字「SM」を含む領域によって表される。筋層408は、文字「TM」を含む領域によって表される。図39と対称的に、402によって示される漿膜空間は、ひだの領域内に存在する。図40における縫縮術は、中断された方式で単一列の縫合糸で形成された。単一列の縫合糸は、2〜3cmの空間を有した。Menchacaらは、「締結具を含まないひだの領域において、漿膜付着における断続的な点の不具合は、たった一列の締結具のみを受容したこれらのイヌに生じ、漿膜表面は結合していなかった」、と述べている。したがって、図40が400において外部の漿膜治療を示す一方で、この治癒は中断され、縫縮術の長さに沿って継続して生じていなかった。
【0045】
図41本願に記載されるステープラーを用いて実施された同類の調査からの未公開の組織学図を示す。この調査では、ステープルの3つの取付線又は列が使用されてイヌ科モデルにおいて縫縮術を作った。図41に示されるように、この調査では折り畳まれた胃壁は、ひだの基部において(既存の漿膜の基部)文字「F」を含む領域によって示された慢性炎症/線維症410によって一緒に融合された。この手術は、2つの取付列上のステープル間で粗い2〜3cmの間隔、及び最遠位の取付列上のステープル間で約1cmの間隔を使用して実施された。この調査は、ステープルの最遠位、すなわち最終列に対応する線維症410の領域とは離れて、412において示されたように、ひだ内部における漿膜溶融の2つの領域を示した。ひだの領域は、ステープル取付線間では結合されないままであり、414において示されているようにフリースペースとなったが、中断されていない点の不具合は外部(漿膜)表面においては観察されなかった。したがって、図41に示される調査からのパターンは、意図されていない外部の漿膜空間を作る点不具合の排除により、Menchacaらにおいて記載されているものよりも比類なく、より耐久性がある。更に、この耐久性は取付列間の自由空間の存在を有して達成され、組織の切開面が容易に識別されるとき、この手順の、より容易な逆転を可能にする。これは、この手術又は任意の他の肥満外科手術の可能性のある患者によって知られる有意な利点。
【0046】
上記のステープラー10を使用しながら、ヒトの患者上で、図41に示される調査と類似のLGCP手術を実施することは、以下の工程を含むと想定される。胃腔の外側へアクセスするために、典型的に5つの5mmポートを使用して、患者は仰臥位に配置され、5つのトロカールポート技法が設定される。ベレシュ針技法又はハッサン技法が使用されて、気腹を確立されてもよい。5mmのトロカールは、臍孔の上、かつ中心線のわずか右に配置される。腹腔鏡が挿入されて、腹部が検査される。トロカールは次いで、直接視覚化下で以下の位置に配置される:右側上方四分円における5mmトロカロール、補助線において10mmのトロカールの下の右側上方の四分円における5mmのトロカール、以下の剣状虫垂下の5mmのトロカール、及び左上方の四分円における5mmのロカール。経皮把持装置及び磁力ガイドカメラシステムは、本手術に使用されるトロカールの数を低減するために使用されてもよい。大弯は次いで、その取付点から解放される。解剖は、大弯に沿って胃の遠位本体において開始し、ヒス角まで近位に続く。左脚は見られなければならず、基底部は左脚から外に結集される。解剖は次いで、幽門の4〜6cm内まで、大弯まで続けられる。後部の胃の接着は必要に応じて取られてもよい。胃壁に対する、熱による損傷を避けるために、切開は大弯から約0.5〜1.0cmで生じるように、注意する必要がある。
【0047】
図42及び43で示されるように、本発明のLGCP手術において、縫縮術は、好ましくは少なくとも2つの別個の取付線を使用して大弯に沿って形成される。ステープルの取付列を作るために、内視鏡、ブジー、又は他の専門の腔内若しくは腔外サイジング装置が、患者及び/又は腔420内に挿入されて、可視性及びサイジングをもたらしてもよい。大弯は、ヒス角において始まる腔420の内部に折り畳まれて、422において示されて、幽門424の4〜6cm内に続く。大弯は、腔の外側表面を把持し、かつこれを貫通し、並びに露出されたステープルの尖った先と共に、胃壁の筋層を標的とすることによって折り畳まれる。ステープルの尖った先の最初の1つは、大弯の1つの面上の腔の外側表面内に挿入される。大弯は次いで、第2ステープルの尖った先が、大弯の反対側の腔の外壁と接触するように引かれたとき、腔の内側に折り畳まれる。ステープルが形成されるとき、ステープルの尖った先は内側に引かれ、筋層を貫通し、隣接する漿膜表面を固定して並置する。第1ステープルは好ましくはヒス角から約2cmに配置される。ステープルの第1取付列は矢印430によって示されている。約2〜3cmに維持されたステープル間の空間を備えながら、約10のステープルがこの第1取付列では使用されるのが好ましい(胃の形状による)。縫縮術を作るときに、EG連結部及び角の切痕において、これらは2つ最も一般的な閉塞であるため、閉塞しないように注意する必要がある。手術中の内視鏡検査、形状を備えるブジー、圧力ベースの測定システム等は、縫縮術のサイジングにおいて、その形成中に役立つように使用されてもよい。
【0048】
矢印432によって示される、ステープルの第2取付列を作るために、組織把持及びステープル形成プロセスは、ヒス角422付近で開始しながら繰り返される。組織は、事前に形成された取付線の第1面上に挿入されたステープルの尖った先を使用して把持される。第2ステープルの尖った先は次いで、先の取付線の反対側上で外側の腔壁内に挿入され、元の取付線の周囲で腔壁の2つの区分を一緒に引っ張り、これによって大弯に沿った、第1ひだの周囲に第2ひだを形成する。第2取付線は連続して、第1ひだの付近で第2ひだを形成して、幽門424の付近にひだを延ばす。図42及び43に示される実施形態では、第2取付線432は、ステープルの最終の最遠位の列であることが意図され、ステープルの間の空間は好ましくは1cm以下。平均寸法のヒトの胃に関して、約30のステープルがこの最遠位の列にあるべきであると考えられる。1cmの空間は、最適な漿膜を均一な治癒のために漿膜接触させるために本発明者らにより測定された。最遠位の列上で2cmを超えるステープル空間は、漿膜取付の劣化及び点不具合につながる。内側の取付列は、最遠位の列の、より容易で速いステープリング、並びにより効果的で、均一で、外側漿膜溶融のためにより大きな漿膜接触を提供する。漿膜溶融の2つの領域は、取付列に対応して形成され、図43に示されるフリースペース414の領域は、第1取付列の内側、かつ2つの列の間に作られる。1cm以下の空間は、図43において434において示されるように、ひだの外側縁部に沿って均一な漿膜接着の展開をもたらす。第2の外側取付列が定置された後、漏れを確認するために、メチレンブルーを用いた漏れ試験が実施されてもよく、あるいは、内視鏡を用いた送気試験が使用されてもよい。1cm以下に離間している外側取付線と共に手術が記載されているが、一方で、所望の漿膜を漿膜取付及び均一な接着に更に維持しながら、外側取付線におけるステープル間の空間は、2cm以下まで拡大することができると考えられる。他の把持方法、例えばバブコック又は他の把持機器の使用は、この手順を促進するのに使用されてもよい。
【0049】
本明細書、及びBrethauerによって先に参照されている文献に記載の腹腔鏡大弯縫縮術(LGCP)手順を完了するために、ステープラー10を使用しながら、ステープラーは装置を再装填する必要なく、少なくとも40のステープルを発射することができなくてはならないということが想定される。更に、上記のとおり、ステープラー10は多くの他の手順において有益な応用例を有し、かつ装置を装填する必要なく、これらの手順の間に少なくとも20のステープルを発射することができる能力を有すると考えられる。胃の大弯の有意な部分に沿って、縫合されたパターンを用いて1cmのおおよその空間を適用することは有意な時間及びスキルを必要とする。本発明のステープラーは、本発明のGVR縫縮術パターンを用いて使用されるとき(例えば、最遠位列上で約1cm離間している少なくとも1つの列を最低限使用する)、既存の技術に対し、独自かつ予想外の利点を提供する。耐久性のある縫縮術は、ステープラー10を使用して既存の縫合方法よりもより素早く、容易に形成され得る。ステープラー10は、断続的な点不具合の存在なく、ひだの線に沿って、均一な外部接着を備える中断された縫合パターンをシミュレーションするのを可能にする。取付線の間に自由空間が存在する、得られる縫縮術は、標準的な腹腔鏡技法を用いて、より容易な反転を促進する。
【0050】
好ましくは本明細書に記載されている発明は、手術の前に処理される。まず、新しい又は使用済みの器具を得て、必要に応じて洗浄する。次に、器具を滅菌することができる。1つの滅菌法では、プラスチック又はTYVEKバッグなどの、閉鎖かつ密閉された容器に器具を置く。容器及び器具は次に、γ線、X線、酸化エチレン(EtO)ガス、又は高エネルギー電子などの容器を貫通することができる放射線場の中に設置される。この放射線によって器具上及び容器内の細菌が殺菌される。滅菌された器具は、その後、無菌容器内で保管することができる。密封容器は、それが医療施設内で開封されるまで、器具を無菌に保つ。
【0051】
再生に加えて、本発明のステープラー10は、複数の異なる外科手術における使用のためのステープルの追加のスタックと共に再装填されてもよい。ステープラーを再装填するために、ステープルハウジングの遠位端94は、溝付きナット100から外される。ハウジング20は取り外されて、ステープル配備アセンブリの内側構成要素を露出させる。ステープルガイド82及びクランプ延長部64は次いで分離され、新しいステープルスタック70が、2つの部の間の適所に置かれる。ステープルのスタックが装填された後、ステープルガイド及びクランプ延長部は、スタックの反対側の平面上に再配置される。ステープルハウジング20は次いで、ステープル配備アセンブリの上で摺動され、溝付きねじ100の近位端において再度取り付けられる。ステープルハウジング20は、配備中にステープルの開口及び形成のために、最適のステープルハウジングの長さを得るために、上記のとおり、溝付きねじ100を介して隣接され得る。
【0052】
参照によって本明細書に組み込まれると述べられた任意の特許、公報、出願、又は他の開示要素は、部分的にあるいは全体的に、その組み込まれた文献が既存の定義、記載内容、又は本開示に示した他の開示要素と矛盾しない範囲で、本明細書に組み込まれる。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込んだ任意の矛盾する事物に取って代わるものとする。本明細書に参照により組み込むと称されているが現行の定義、記載、又は本明細書に記載されている他の開示物と矛盾するいずれの事物、又はそれらの部分は、組み込まれた事物と現行の開示事物との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれるものとする。
【0053】
本発明の好ましい実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的で提示してきたもの。それは、包括的であることも、開示されたまさにその形態に本発明を限定することも意図していない。以上の教示を考慮すれば、明白な修正又は変形が可能。本明細書に記載の実施形態は、本発明の原理及びその実際的な用途の最良の説明を提供し、それによって当業者が本発明を様々な実施形態で、また企図される特定の用途に適するように様々な修正を行って最良に利用できるように、選択され説明された。上記のハンドルは容易に取り外され、装置を手術用ロボットに取り付けるための手段と交換することができる。更に、装置はバッテリー又は他の既知の電源の使用を通じて動力で操作されてもよい。本発明の範囲は本明細書に添付の「特許請求の範囲」により定義されることを意図する。
【0054】
〔実施の態様〕
(1) 締結具適用装置であって、
a.枢動可能に取り付けられたトリガーを有し、かつトリガー面内で可動なハンドルであって、前記トリガーは前記ハンドルから延びる底部、及び前記ハンドルのハウジング内に配置された上部を有する、ハンドルと、
b.ハンドルに取り付けられた近位端、そこから延びる遠位端、及びそれらの間の長手方向軸を有するステープルハウジングであって、前記ハウジングは、内部に配置された発射バーを有し、前記トリガーは前記発射バーに連結される、ステープルハウジングと、
c.前記トリガーの前記上部に枢動可能に取り付けられた第1端部を有するリンク部材であって、前記リンク部材は、摺動可能なピンを含む第2端部を有し、前記ピンは前記ハウジング内に配置された三次元のカム経路に係合し、前記リンク部材は、前記トリガーの前記上部の遠位及び近位動作に従い、前記ピンは、前記トリガー面に垂直に摺動し、前記三次元のカム経路をたどる、リンク部材と、を含む、締結具適用装置。
(2) 前記三次元のカム経路は段を含む、実施態様1に記載の締結具適用装置。
(3) 前記三次元のカム経路は遠回りの経路ループをたどる、実施態様1に記載の締結具適用装置。
(4) 前記ピンは、前記トリガーの少なくとも1つの作動により、前記三次元のカム経路を横断する、実施態様1に記載の締結具適用装置。
(5) 前記ピンは前記三次元のカム経路の方に付勢力(bias)を有する、実施態様1に記載の締結具適用装置。
(6) 締結具適用装置であって、
a.枢動可能に取り付けられたトリガーを有し、かつトリガー面内で可動なハンドルであって、前記トリガーは前記ハンドルから延びる底部、及び前記ハンドルのハウジング内に配置された上部を有する、ハンドルと、
b.ハンドルに取り付けられた近位端、そこから延びる遠位端、及びそれらの間の長手方向軸を有するステープルハウジングであって、前記ハウジングは内部に配置された発射バーを有し、前記トリガーは前記発射バーに連結され、前記ハウジングは内部に配置された少なくとも1つの締結具を有し、前記締結具は閉じた形態のループを含む、ステープルハウジングと、
c.前記トリガーの前記上部に枢動可能に取り付けられた第1端部を有するリンク部材であって、前記リンク部材は、摺動可能なピンを含む第2端部を有し、前記ピンは前記ハウジング内に配置された三次元のカム経路に係合し、前記リンク部材は、前記トリガーの前記上部の遠位及び近位動作に従い、前記ピンは、前記トリガー面に垂直に摺動し、前記三次元のカム経路をたどる、リンク部材と、を含む、締結具適用装置。
(7) 前記三次元のカム経路は段を含む、実施態様6に記載の締結具適用装置。
(8) 前記三次元のカム経路は遠回りの経路ループをたどる、実施態様6に記載の締結具適用装置。
(9) 前記ピンは、前記トリガーの少なくとも1つの作動により、前記三次元のカム経路を横断する、実施態様6に記載の締結具適用装置。
(10) 前記ピンは前記三次元のカム経路の方に付勢力を有する、実施態様6に記載の締結具適用装置。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は係属中の米国特許出願第13/015,977号(2011年1月28日出願)及び米国特許出願第13/015,966号(2011年1月28日);同第12/690,311号(2010年1月20日出願);同第12/690,285号(2010年1月20日出願);同第12/608,860号(2009年10月29日出願);同第12/609,336号(2009年10月30日出願);同第12/359,351(2009年1月26日出願);同第12/359,354号(2009年1月26日出願)及び同第12/359,357号(2009年1月26日)の一部継続出願である。
【0002】
(発明の分野)
本発明は一般的に、外科用の組織締結に関連する。本発明はまた広くは、肥満症及び他の代謝症のための外科用の組織締結に関連する。本発明は更に、動力よる、及びロボットによる手術に関連する。
【背景技術】
【0003】
肥満は米国人口の30%超に影響を及ぼしている疾患である。肥満は個人の生活の質に悪影響を及ぼし、疾病率及び死亡率を著しく高めている。肥満は、最も一般的には、人の体重及び身長に基づく計算により総体脂肪を測定する肥満度指数(BMI)によって定義される。それは、疾病率及び死亡率の両方に相関する、簡易かつ迅速で安価な尺度である。BMIが25〜29.9kg/m2を過体重とし、BMIが30kg/m2を肥満と定義する。病的肥満として定義されるのは、BMI≧が40kg/m2であるか、若しくは45.4kg(100ボンド)を超える過体重である。肥満及びその合併疾患による直接的及び間接的医療ケアコストは、年間1000億ドル以上と見積もられている。肥満に関連する合併疾患状態としては、2型糖尿病、心臓血管疾患、高血圧、脂質異常症、胃食道逆流症、閉塞性睡眠時無呼吸症、尿失禁、不妊症、体重軸受け関節の変形性関節症、及び一部の癌が挙げられる。これらの合併症は、身体のあらゆるシステムに影響を及ぼす可能性があり、肥満が外見的な問題に過ぎないという誤った概念を払拭し得るものである。研究により、伝統的な食事療法及び運動療法だけでは多くの患者の超過体重の減少には役立たない場合があることが示された。
【0004】
肥満治療として胃容積を低減するために胃腔壁を陥入するための外科手術は、既に開発済みである。胃容積減少(GVR)処置(例えば胃縮小手術(reduction gastroplasty)、胃縫縮術、大弯縫縮術、前面縫縮術等)では、複数の対の縫合固定装置(例えばTタグアンカー)を胃腔壁に貫通して配備する。好ましくは、縫合アンカーは、患者の外傷を小さくするために最小限の侵襲性外科手術で小径のポートを通して配備される。Tタグアンカーの配備後、個々の対のアンカーのそれぞれに取り付けた縫合糸を締め付けて組織を近づけ、固定して、それらのアンカーの間の腔壁を退縮させる。この手術は、同時係属中の米国特許出願第11/779,314号、同第11/779,322号、同第12/113,829号、同第12/179,600号、同第12/359,351号、同第12/609,336号、及び同第12/690,311号において、より詳細に記載され、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。特に関心のある手術のバリエーションとして含まれるのは、陥入が胃の前面の正中線の周囲で行われるケース、胃大弯に沿った付着点の除去又は弛緩の後に胃大弯の周囲で陥入が行われるケース(例えば短胃血管の解離、胃壁からの腹膜網の解離)、及びこれらの組み合わせ(例えば、胃−食道接合部近くで始まり、大弯周囲に延び、胃底尖で始まり、角切痕の近くの前面に向かって移行する陥入)である。イヌ科動物のモデルにおける胃の縫縮の処置に対する締結具の耐久性に関する前臨床的成果は、Menchacaらの「Gastric aplication:preclinical study of durability of serosa−to−serosa apposition」(Surg Obes Relat Dis 2011;7:8〜14)に論じられている。異なる胃縫縮術の処置を論じている臨床的成果は、Brethauerらの「Laparoscopic gastric aplication for the treatment of severe obesity」(Surg Obes Relat Dis 2011;7:15〜22)に論じられている。この処置の1つの効果は、満腹感のより速い誘導であり、本明細書では食事中の充満レベルの達成として定義され、これは食品摂取量の調節を助ける。この手術のもう1つの効果は、満腹感の影響を長引かせることであり、本明細書では食事後の空腹の開始を遅らせることとして定義され、これは結果的に摂食の頻度を調節する。非限定的な例として、満腹感及び満腹に及ぼす肯定的な影響は、胃容積の減少、伸張受容体の急速な連動、胃の運動性の変化、圧力に誘導される胃ホルモンレベルの変化、胃内への又は胃外への食事の流れの変化といった機構の1つ以上によって、GVR手術によって達成し得る。例えば、容量が減少された胃は、所与の食品の体積に対してより速く膨張する。胃のこの膨張は、伸張受容体を起動し、それによって満腹感を呼び起こすことができる。別の例として、この手術は、胃の拡張能力を制限し、効果的にその容量又は充填量を減少することになる。加えて、この手術は、胃の特定の部位における伸張受容体のより急速な起動によって、若しくは同じやり方での伸張をもはや経験しない折り込まれた領域における起動機構の連動をなくしてホルモンの放出を防ぐことによって、有益なホルモン効果を誘導することができる。更に別の例では、この手術は、効率的な腔収縮を防ぐことによって胃内容物排出を変化させることができる。加えて、折り込まれた領域は、食道胃接合部のすぐ遠位の胃への入口を制限することができる。これらの適用で説明されるGVR手術は、それぞれの縫合アンカー対を腔壁組織内に個々に配置すること、及びその後に組織を陥入するためにアンカー対間の縫合糸を引っ張ることを要求する。このTタグアンカーを個々に配置すること及び手作業で縫合糸を引っ張ることは時間のかかる作業であり、GVR手術の持続時間、複雑さ、及び費用を増す。したがって、腹腔内に組織ひだを形成するためのより簡単、より速く、かつ、より安価な手段を有することが望まれる。
【0005】
吻合術、皮膚閉鎖、又は他の外科手術の後に体組織を共に結合及び保持するために外科用ステープルを使用することは知られている。従来、これらのステープルは変形されていない状態では幅広のU形を有し、それらのステープル及びステープラーを受け入れるためには、大きい切開部位又は広い直径のトロカールカニューレが必要である。より小径(すなわち5mm又は10mm)のトロカールに使用するための低プロファイルを有するステープル及びステープラーは既に開発済みである。しかし、これらの装置は多くの欠点を有するため、GVR手術に使用するには実用的でない。具体的には、そのようなステープラーは、ステープラー内での配備前の積み重ねられた状態から閉じられて組織内に配備された状態にするためにステープルを完全に180度曲げることを要求する。そのような程度にまで塑性変形させるには、ステープルを柔軟で延性のある例えば柔軟なチタンのような材料で構成する必要がある。しかし、柔軟で延性のある材料の使用は、形成されたステープルの強度及び保持力を弱めるので、実用的ではない数のステープルを用いずには、そのステープルは胃腔壁の陥入に伴う圧力に対して不適なものになる。発射前に三角形の形態を有するステープルもまた、低プロファイルのステープラーを通して配備するために開発済みである。しかし、これらのステープルの三角形の形状では、ステープラーのシャフトを通して長手方向にステープルを積み上げ供給することができない。代わりに、それらのステープルはステープラーの内部で垂直に積み上げられ供給されるが、これは、低プロファイルの直径を維持しながらステープラーから配備可能なステープルの数を減らす。GVR手術によっては腔壁を陥入させるために多数のステープルが要求されるので、垂直の積み重ねでは、手術を完了するために複数のステープラーを使用することが必要となるであろう。加えて、これまでのステープラーでは、形成及び配備の間に3つ以下の点でステープルが曲げられており、これは加工硬化量を減らし、したがって形成されたステープル内の強度を下げる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、GVR及び他の外科的な処置を促進するために、腹腔内で組織の層を締結するための改良された外科ステープルを有すること及びステープラーを配備することが望まれる。小径の腹腔鏡ポート、複数の小さな腹腔鏡ポートを含む単一のトロカールを通して、又は半剛性若しくは可撓性の内視鏡プラットフォームを通して使用するためであって、更に、大きく掴まれた組織と共にステープルを配備する能力がある低プロファイルを有するステープラーが望まれる。更に、ステープルが折り畳まれた箱形を有すること、及び1つのステープラーで多量のステープルを手術中に送達可能であることが望まれる。加えて、配備前の低プロファイルで幅の狭い形態から、配備後のより広い、動作可能な幅の形態にステープルの形態を変更するステープラーを有することが望まれる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の代表的な低プロファイルの外科用ステープラーの等角図。
【図2】初期の配備前の状態の代表的なステープルの実施形態の平面図。
【図3】配備途中の状態で示されている図2のステープルの上面図。
【図4】最終的な配備状態で示されている図2のステープルの平面図。
【図5】図1のステープラーのステープルハウジング及び配備アセンブリの分解等角図。
【図6】図5のフォーマー、シュー及びステープルハウジングの部分的に断面の分解等角図。
【図7】ステープラーハンドルの遠位端の側部の部分断面図。
【図8】ハンドルケーシングの左側の部分が取り外されている状態で示されている、図1のステープラーの等角図。
【図9】ハンドルケーシングの左側の部分が取り外されている状態で示されている、図8のステープラーの分解等角図。
【図10】ステープラーの下方近位端から見た、多くのハンドル構成要素を示している、ステープラーの右側の分解等角図。
【図11】図10に示されているクランプヨークの右側の、より詳細な等角図。
【図12】初期の配備状態を示している、ステープラーのハンドルの遠位端の、側面の部分断面図。
【図13】初期の配備状態にあるステープル配備アセンブリを示している、ステープラーの遠位端の、側部の部分断面図。
【図14】外側カバーが取り除かれた状態で示されている、初期の配備状態にあるステープラーの近位端の右側面図。
【図15】作動装置の耳部が遠位に回転してアンビルラッチを解放しているのを示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図16】アンビルがクランプに対して近位に後退している状態の、図15と同じ配備状態にあるステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図17】図15と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態のステープラーの近位端の右側面図。
【図18】フォーマー、アンビル、及びクランプが最も近位の位置にあるのを示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図19】台に載ったステープルが発射チャネル内に堆積されている状態の、図18と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図20】図18と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態の、ステープラーの近位端の右側面図。
【図21】作動装置がクランプを遠位に前進させている配備状態を示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図22】台に載ったステープルの後方範囲にクランプが接触している、図21と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図23】図21と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態の、ステープラーの近位端の右側面図。
【図24】作動装置がクランプ及びアンビルを遠位に前進させている配備状態を示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図25】配備開口部を通して、台に載ったステープル及びアンビルを、クランプが遠位に押出している状態の、図24と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図26】図24と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態のステープラーの近位端の右側面図。
【図27】クランプ及びアンビルが完全に遠位位置に固定されている配備状態を示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図28】完全に遠位のクランプ及びアンビル開口部が遠位の配備開口部の外にある状態の、図27と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図29】図27と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態の、ステープラーの近位端の右側面図。
【図30】配備シーケンスにおける一時停止中に、作動装置が解放されて開いている配備状態を示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図31】完全に遠位のクランプ及びアンビル保持部、開いたステープルが遠位の配備開口部の外にある状態の、図30と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図32】図30と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態のステープラーの近位端の右側面図。
【図33】作動装置が再閉鎖し、フォーマーを遠位に押している配備状態を示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図34】遠位の配備開口部の外で、フォーマーがステープルを閉じるように前進している状態の、図33と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図35】図33と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態のステープラーの近位端の右側面図。
【図36】作動装置が枢動して、フォーマーを引くよう開き、閉じたステープルから近位にクランプが戻っている配備状態を示している、ステープラーの遠位端及びハンドルの側部の部分断面図。
【図37】クランプ及びフォーマーが、閉じたステープルから近位に引き戻されている状態の、図36と同じ配備状態にある、ステープラーの遠位端を示している側部の部分断面図。
【図38】図36と同じ配備状態を示している、外側カバーが取り除かれた状態のステープラーの近位端の右側面図。
【図39】イヌ科のモデルからの縫縮部位の遠位(幽門)部分の8週目の断面組織図。
【図40】単一の縫合取付列を使用して形成された縫縮術を示している、イヌ科のモデルからの断面組織図。
【図41】イヌ科のモデルからの縫縮部位の近位(食道)部分の、8週目の断面組織図。
【図42】ステープルの2つの取付列で形成された縫縮術を示している、LGCP処置に続く、胃腔の前面の概略断面図。
【図43】図42の線43−43に沿ってとった概略断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ここで図を通して同じ番号が同じ要素を示す図面を参照すると、図1ステープルラインの強化(例えば垂直の袖状胃切除術(sleeve gastrectomy)の「縫合」)、外科的欠陥の閉鎖(例えば胃切除(gastronomy)閉鎖)及び一時的(例えば、肝臓の退縮)又は恒久的(ヘルニアメッシュ、胃バンド固定)な医療装置の固定を含むがこれに限定されない、GVR、及び区分けされた腔における他の小さな切開部位の外科処置における使用に、デバイス、すなわちステープラーを適用する代表的な低プロファイルの締結具を示す。図1に示すように、ステープラー10は外科医が把持するために形作られたピストル把持部14を有するハンドル12を含む。トリガー、すなわち作動装置16は枢動可能にハンドル12に取り付けられて、ステープル配備中に、トリガー面においてピストル把持部14の方に引かれる。長手方向軸を有する細長いステープルハウジング20は、ハンドル12から遠位に延びる。ハウジング20は、従来の腹腔鏡の方法のために、肥満患者の体内の複数のトロカールアクセス部位において使用することができる十分な長さ(約45.7cm(18インチ))を有する。同様に、ハウジング20は、小径(3〜5mm)のトロカールを通した通過を可能にするサイズであるが、本発明の全体的な範囲から逸脱しない、より大きい直径の機能的装置もまた可能。ステープル配備アセンブリは、遠位の配備開口部22からステープルを発射するために、ハウジング20の内部に少なくとも部分的に配置される。ステープルは個々に、開口したステープラーの端部22の外に前進され、ハンドルの作動を通して開かれる。ステープルが貫通した後、ないしは別の方法で、結合されるべき組織区域に係合した後、ステープラーは、開かれたステープルの脚部を内側に引き、組織を通してステープルを閉じる。
【0009】
大きな組織を掴み(これはGVR処置では望ましい)、同時に小径の送達シャフトを使用しながら、ステープラー10は、折り畳まれた閉じたループ構成を有する締結具、すなわちステープルを配備する。これらの閉じたループ、すなわち「ボックス」ステープルは初期の均一な状態で小さな幅を有する。ステープルの幅は開口及び成形中に開かれ、ステープルが大きな組織を掴むのを可能にする。図2はステープラー10からの配備に関する、例示のボックスステープル30を例示する。ステープル30は、王冠、すなわちバックスパン32に形成されたワイヤの長さと、バックスパンの対向する端部と交差する第1及び第2脚部34、36を含む。ワイヤは円筒形の断面図を有するが、他の形状(例えば、矩形、楕円形等)を有して、適用のための、又はステープルの供給に役立つ最適な強度をもたらしてもよく、並びにワイヤの長さに沿って、均一であっても、又は均一でなくてもよい。脚部34、36は、おおよそ90°の角度αでバックスパン32と交差し、後方径間の前方にほぼ並行に延びる。後方径間32と反対に、脚部34、36は内側に曲げられて、ステープル端セグメント40、42を形成する。ループ形では、端セグメント40、42が示すようにワイヤの2つの長さを形の1つの側にわたって配置して形を包囲することができる。ステープルの脚部34、36は、脚部の1つがもう一方の脚部より少なくともワイヤ直径分長くなるように端セグメント40、42で曲げられる。より長い長さの1つの脚部(すなわち図2の脚部34)は、端セグメント40、42が後方径間32と共通の平面に置かれるのを可能にする。端セグメント40、42の先端は、組織を貫通するための鋭い尖った先46を形成するように角度を成している。
【0010】
図3第2の、配備途中の状態のステープル30を示す。この途中の状態では、ステープルの脚部34、36は外向きに曲げられて、最大幅寸法をステープルの脚部の遠位先端の間に描く。図3では、ステープルの脚部34、36は約180°開かれて、初期の後方径間位置と実質的に横に整列し、端セグメント40、42は遠位に平行に突出している。しかし、ステープルの脚部34、36は180°未満又は180°を超える角度に開かれてもよい、ということは理解されるべき。ステープルの脚部34、36は、配備力(図2で矢印38によって示されている)を後方径間32の中間部分に適用することによって外向きに曲げられ、一方、ステープルはステープル脚部と後方径間との間の交点で内側に固定されて保持される。ステープルの脚の交点における対向する固定力に対する力38の適用は、ステープルの脚部34、36を外向きに引き、ステープルを広げ、一方、後方径間32の中央をほぼ同時にへこませる。ステープル脚部34、36が外側に曲げられとき、後方径間32は非線状の特性を維持する。ステープルの脚34、36の外向きの曲げは、好ましくはステープラーハウジングの幅の2倍の範囲内である、拡大された開口部をステープル30に作り出す。一般性を失うことなく、その幅は異なる用途に調整され得る。例として、メッシュ固定などの用途には、幅はより小さくてもよい。
【0011】
図4に示されるように、脚部34、36に沿って横方向に離間した点に力を適用することによって、ステープル30は図4に示されている第3の完全に配備された形状に変形される。この力の適用は図3に矢印44で示されている。最終的な配備状態では、ステープルの脚部34、36は、ステープルの中央に向かって引き戻され、尖った先46は介在する組織を通って再び内側を指して、組織を貫通及び保持する。初期の配備状態と最終的な配備状態との間でステープル30の長さは減少し、それに伴ってステープルの幅が増加するので、形成されたステープルの最終的な幅寸法(ステープル脚34、36の間の距離として説明される)は、初期の幅寸法より大きい。配備の間に、ステープル30は、最初にステープル30が図3の途中の状態に開かれ、次いでステープルの脚部34、36のそれぞれが曲げ戻されて図4の形成された状態になるように、ほぼ同時であり得るが、好ましくは順に実行される一連の工程で、その初期、中間、及び最終の形成された状態の間を移行する。この適用で使用されるステープルは好ましくは生体適合性及び植え込み可能であり、所望により吸収性であってもよい。候補材料の非限定的なリストには、チタン及びその数々の合金、ステンレスチール、チニノール、マグネシウム、鉄のような金属、PEEK、Prolene(商標)のようなプラスチック、PDS(商標)、Vicryl(商標)、ポリ乳酸(PLA)のような吸収性材料、及びこれらの材料の組合せ又はこれらの分類の材料の組み合わせが含まれる。更に、これらの締結具は、治癒の支援、感染予防若しくは最小化、むくみ又は浮腫の低減等のために選択的に又は即時に経時的に放出される治療剤(例えばトリクロサン、α−ラウロイル−L−アルギニンエチルエステル)を含有してもよく、又はこれでコーティングされてもよい。
【0012】
図2〜4に示すステープルは、ほぼ平行な脚部を有する閉じた形状のステープルの非限定的であることを意図する。ステープルの設計の更なる詳細、並びにステープルのアプリケーター、処置、適用、及び使用の方法は、同時係属の米国特許出願第12/359,351号(2009年1月26日出願)、表題「A SURGICAL STAPLER FOR APPLYING A LARGE STAPLE THROUGH A SMALL DELIVERY PORT AND A METHOD OF USING THE STAPLER TO SECURE A TISSUE FOLD」、同時係属の米国特許出願第12/359,354号(2009年1月26日出願)、表題「A SURGICAL STAPLER FOR APPLYING A LARGE STAPLE THROUGH A SMALL DELIVERY PORT AND A METHOD OF USING THE STAPLER TO SECURE A TISSUE FOLD」、同時係属の米国特許出願第12/359,357号(2009年1月26日出願)、表題「A SURGICAL STAPLER FOR APPLYING A LARGE STAPLE THROUGH A SMALL DELIVERY PORT AND A METHOD OF USING THE STAPLER TO SECURE A TISSUE FOLD」、同時係属の米国特許出願第12/608,860号(2009年10月29日)、表題「BOX STAPLE METHOD WHILE KEEPING SAID BACK SPAN IN SUBSTANTIALLY ITS ORIGINAL SIZE AND SHAPE」、同時係属の米国特許出願第12/609,336号(2009年10月30日出願)、表題「A METHOD FOR APPLYING A SURGICAL STAPLE」、及び同時係属の米国特許出願第12/690,285号(2010年1月20日出願)、表題「APPARATUS FOR FEEDING STAPLES IN A LOW PROFILE SURGICAL STAPLER」に開示され、それらの全体は参照により本明細書に組み込まれる。引用されている米国特許出願に開示されているステープル設計の適用において、ステープル設計は好ましくは非線状の後方径間を含む。本明細書に開示のステープル設計に加えて、他の代替のステープル設計もまた予測され、本発明の範囲から逸脱することなく、本発明と共に使用され得る。
【0013】
ここで本発明によるステープル30を配備するための例示のステープル配備アセンブリを示す図5を参照する。図5に示されるように、ステープラー10は、ステープルを成形し、閉じるために、ステープルハウジング20の遠位端に取り付けられたステープルフォーマー50を含む。ステープル配備開口部22はフォーマー50の遠位端に配置される。フォーマー50は、配備中に、フォーマーを通して、かつ配備中にステープラーの外にステープルを運ぶ内側チャネル(図示せず)を含む。ステープル30は、フォーマー50を通して個々に、アンビル52によって遠位開口部22の外の距離に運ばれる。アンビル52は、その遠位端において上方に湾曲したステープル保持刃56を有する、一対の長手方向に延びて、内側に付勢されたバネアームを含む。各アンビル刃56の近位面は、配備中に刃上でステープルを位置決めし、これを保持するのに役立つように、内側が丸みを付けられているのが好ましい。これらの近位面は、ステープルの保持を更に促進するように、供給されたステープルの面に対して、非垂直角度(例えば鋭い又は切り込み)を有してもよい。個々のステープルは、フォーマー50を通した通過中にアンビル刃に対して保持される。アンビル52の近位端は、アンビル延長部54にアンビルを接続させるために成形される。アンビル延長部54は、ハウジング20、及びハンドル12の内側を通して、アンビル52から近位に延びる。
【0014】
ステープル発射バー、すなわちクランプ60は、実質的アンビル52の表面に沿って延びる。クランプ60は、実質的に平面状の上面及び下面、並びに成形されていないステープル30の幅よりもわずかに狭い幅を有する細長いストリップを含む。クランプ60は、アンビル52を被覆するのに必要な小さな長さを有するのが好ましい。クランプ60の遠位端は、フォーマー50を通してステープルに係合し、これを押すために、ステープル後方径間32と嵌合するために成形される。クランプ60の遠位端は、長手方向のステープラーの軸に対して約45°の角度で、中央の頂点に対して内側に角度が付けられているが、ステープルの開口寸法を変えるために、より小さな又はより大きな角度が使用されてもよい。角度の付けられたクランプ頂点は、ステープル後方径間32の外側周辺に対して嵌合のための内側半径を含む。アンビル52は、クランプ60及びフォーマー50の遠位面と結合し、ステープル配備アセンブリの発射チャネルを形成する。配備シーケンス中に、クランプ60は、発射チャネル内で遠位に前進し、台に載ったステープルの後方径間を変形させ、これによってステープルを開く。
【0015】
クランプ60の近位端は、クランプ延長部を介して、ハンドル12において駆動アセンブリに取り付けられる。クランプ延長部は、上方区域64及び下方区域66を含む。上方クランプ延長部64は、ステープルスタック70を支持する細長い平面状のストリップを含む。長手方向に延びるトラフ72は、上方延長部64の幅をわたって、ステープルスタック70の下において中ほどに配置され、ステープルスタックの近位端を越えて、遠位端から延びる。下方クランプ延長部66は、トラフ72を収容するための、細長い溝付き表面を有する。実質的に剛性の円筒形のロッド74を含むステープル駆動部材は、ステープルスタック70の面から離間された関係で、トラフ72内に保持される。複数の外側に突出するステープルアドバンサ76は、実質的にロッド74の長さに沿って均一に離間されている。ステープルアドバンサ76は、ステープルスタック70の少なくとも近位端まで延び、ステープルアドバンサがスタックにおいて、確実に最近位のステープルに係合するようにする。ステープル駆動ロッド74の近位端は長手方向のロッド軸に対して約90°の角度で湾曲され、制御ピン80を形成する。
【0016】
ロッド74は、各ステープルの配備中に、遠位に並進し、次いでクランプ延長部と近位に戻るように、トラフ72内に保持される。更に、ロッド74は、長手方向のロッド軸を中心にトラフ72内で回転する。上方クランプ延長部64は、トラフ72の側部に沿って離間された複数のノッチを含む。ノッチはステープルアドバンサ76と位置合わせされ、ロッド74上でアドバンサが、トラフ72から外に、かつクランプ延長部の表面の上で回転するのを可能にする。ロッド74の遠位端は、トラフ72の開いた遠位端を通じて、クランプ60内に延びる。ロッド74の遠位端におけるステープルアドバンサは、クランプ60の近位端における溝に配置される。ロッド74はクランプ60に対して回転し、最遠位のステープルアドバンサは、クランプ内のノッチを通して上方に延びる。ロッド74及び取り付けられたステープルアドバンサ76は、クランプ延長部によって前進され、後退されて、各ステープル配備中にほぼ1つのステープルの長さだけ、ステープルスタック70を遠位に割送る。
【0017】
ステープルガイド82は、ステープルハウジング20の内側でフォーマー50の近位に配置される。ステープルガイド82の外周は、ステープルハウジング20の内周に適合するように成形され、ステープルガイドが、ステープルハウジング内で同軸に延びるのを可能にする。ステープルガイド82は、キー78によってステープラーハンドル12内で近位端において固定され、ステープル配備中に、長手方向のハウジング軸に沿ってガイドが並進するのを防ぐ。その内部でキー78が延びる、遠位のハウジングブッシング106は、ブッシング106の周辺上に180°離して配置された2つのノッチ108を含み、ステープル尖った先46を位置決めするために、ステープルガイド82が、長手方向のハウジング軸を中心にステープルハウジング20と共に回転するのを可能にする。スロット87は、ガイドキー78に隣接したステープルハウジング20に形成される。ガイドキー78は、スロット87を通して上方に延び、固定されたステープルガイド82に対して、ステープルハウジング20が長手方向のハウジング軸に沿って並進するのを可能にする。
【0018】
ステープルガイド82は、ステープルスタック70の方向に延びる、複数の可撓性の長手方向に離間されたアンチバックアップ(anti-backup)アーム83を含む(図13に示される)。アンチバックアップアームは曲がって、スタック70においてステープルと接触し、又はこれと接触せず、ステープル配備シーケンス中にステープルハウジング内でスタックが近位に移動するのを防ぐ。アンチバックアームの近位、閉じた起伏のあるガイドパス(図示せず)は、制御ピン80に面するステープルガイド82の表面に形成される。制御ピン80は、ガイドパス内に延びて、これに沿って乗り、固定されたステープルガイド82に対してステープル駆動ロッド74を並進させる。制御ピン80がガイドパスを横断する間、ピンの角度方向は変化する。制御ピン80の方向変化はトラフ72内でロッド74を回転させる。ロッド74が回転するとき、ステープルアドバンサ76は、トラフ74の内側の位置から、上方クランプ延長部64の表面の上の位置まで回転される。クランプ延長部64の上で、ステープルアドバンサ76は、スタック70におけるステープルの閉じたループまで上方に回転する。ガイドパスは前方トラックを含み、ここでは制御ピン80は枢動して、ステープル30のループの内側でステープラーアドバンサ76を上方に回転させ、ステープルスタック、及びリターントラックを前進させ、ここでは制御ピン80が枢動して、トラフ72内にステープルアドバンサを下方に回転させて、ステープルアドバンサが、前進したステープルスタックの下で後退し、最初の位置に戻るのを可能にする。
【0019】
ステープルスタック70は、ハウジングの長手方向軸に平行な面において、ステープルガイド82とクランプ延長部64との間で、ハウジング20を通して長手方向に延びる。ステープル30は、配備の前にステープラーの遠位端までスタック70内で運ばれる。スタック70内では、各ステープル30は、ステープルの当接する端セグメント40、42が開口したステープラー端部22に最近位に位置付けられるように方向付けられる。ステープルスタック内では、ステープルは、他のステープルから離間されてもよく、他のステープルと接触してもよく、又は接触して離間された状態で交互であってもよい。各ステープル30の脚部34、36はステープルガイド82の壁とほぼ平行に整列され、かつ接触して、ステープルの前方への配向を維持してもよい。GVR(これは多くの組織の付着、すなわち結合を必要とする)などの処置を促進するために、20以上のステープルを保持することができる好ましいステープラーの実施形態と共に、任意の数のステープル30がスタック70内に含まれてもよい。ステープルスタック70の遠位端は、配備のためにアンビル52の上で個々のステープルの落下の前に、クランプ60の表面に沿って運ばれる。
【0020】
ステープルスタック70は、ステープルガイド82の内側表面に隣接して、アンチバックアップアーム83が、スタック内でステープルと接触するのを可能にする。図5及び6に示されるように、ステープル輸送体、すなわちシュー84は、ステープルをスタック70からアンビル52上に運ぶために、ステープルガイド82の遠位端から、フォーマー50内へ延びる。シュー84はステープル82とフォーマー50との間で片持ちであり、ステープルガイド内における近位端において、枢動点を備える。各配備シーケンス中に、シュー84の遠位端は曲がって、スタック70内の単一の最遠位のステープルを、クランプ60の表面から、アンビル52上の台の上に乗る位置に割送る。スタック70がステープルガイド82の下でハウジング20を通じて前進されるとき、シュー84の近位端は、シューの下でステープルの動きを促進するように成形される。ステープル駆動ロッド74の遠位端において、ステープルアドバンサ76は、各配備サイクル中に、シュー84の下のスタック70における次のステープルを押す。シュー84は、86において示されるC−チャネルを含み、これを通してステープルスタック70の遠位端は通過する。C−チャネル86の下方面は、クランプ60の、ステープル搬送表面と同一平面上であり、クランプの表面に沿ってスタックが前進するとき、チャネルを通してステープルスタック70を通過させる。C−チャネル86は、スタック70の遠位端におけるステープルの位置合わせを維持するのを促進し、スタックにおける最遠位のステープルが、クランプ60の後退中に、時期尚早に発射チャネルに突出するのを防ぐ。
【0021】
ステープル配備プロセス中に、クランプ60は、発射チャネルを通して遠位に移動し、ステープル30の後方径間に対して前進し、遠位クランプ先端部とアンビル歯部との間にステープルを固定する。クランプ60が前進するとき、シュー84の遠位端は、前進するクランプと、シューのサイドレール88の近位の傾斜した表面との間の接触による下向きの付勢に対して上方に屈曲する。最遠位のステープルがシューのサイドレール88の下に移動すると、サイドレールは、ステープル脚部34、36をクランプ60の上へと下方に押す。ステープルは、前のステープルの解放及び形成中は、シュー84とクランプ60との間で、かつフォーマー50の近位面に対して留まる。クランプ60がステープル形成の後に後退するとき、シュー84はステープルを、遠位クランプ面と後退するアンビル歯との間の発射チャネル内へと、下向きに押し、これによって次の配備シーケンスのためにステープルを台に乗せる。本発明において、ハウジング20内のステープル配備構成要素は、ステープルの寸法、ひいては配備中に組織の捕獲を最大にし、同時にステープラーの小さな(3〜5mm)のプロファイルを維持するために、事前配備ステープル30と実質的に同じ寸法。フォーマー50内の遠位配備開口部22は、クランプ60、アンビル52、及び配備ステープル30が、配備プロセス中にフォーマーの外を通過できるようにし、同時に、フォーマーの近位面はステープルスタック70のための端止め機能するように同じ寸法。ステープル配備アセンブリに関する更なる詳細は、米国特許出願第12/359,351号、表題「A SURGICAL STAPLER FOR APPLYING A LARGE STAPLE THROUGH A SMALL DELIVERY PORT AND A METHOD OF USING THE STAPLER TO SECURE A TISSUE FOLD」及び米国特許出願第12/690,285号、表題「METHOD AND APPARATUS FOR FEEDING STAPLES IN A LOW PROFILE SURGICAL STAPLER」に見出すことができ、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0022】
外科用途では、ステープラー10は、締結される組織領域に配備開口部22が隣接するように、トロカール(腹腔鏡処置において)、又は可撓性内視鏡プラットフォーム(自然開口部、内腔、又は経腔処置において)を通じて操作される。ステープルハウジング20は、配備開口部22の向きを変えるために、ハンドル12に対して回転されてもよい。図7に示すように、回転するハウジング20の1つの方式は、ハウジングの周囲に接続されたノブ90による。ノブ90は、ハンドル12の遠位端においてスロット内で回転するフランジ92を含む。ハンドルスロット内のフランジ92の位置は、長手方向のハウジングの軸を中心にノブ90が回転するのを可能にし、同時に軸に沿ってノブが移動するのを防ぐ。ノブ90が回転するとき、ハウジング20は今度はハウジングとノブとの間の接続によって回転される。長手方向のハウジングの軸を中心に、配備アセンブリをハウジングと併せて回転させるために、ノブ90と、ハウジング20内のステープル配備アセンブリとの間の接続も存在する。したがって、ハウジング20が回転するとき、ステープル30の脚が周囲の組織に対して回転することにより、配備中にステープルの尖った先によって貫通される組織の位置を変更する。
【0023】
図5及び7に更に詳細に示されるように、ステープルハウジング20は、2つの別個の区域で形成され、94、96として識別され、キャッスルナット100などの調節部材によって接続される。94で識別されている遠位ハウジング端部は、ねじ穴の付いた端部を有し、これはナット100の遠位端にねじ込まれる。96で識別されている近位ハウジング端部は、ねじ孔の付いた端部を有し、これはナット100の対向する近位端にねじ込まれる。ナット100の一方の端部は右ネジを有する一方で、対向する端部は左ネジを有する。対向するねじ切りは、2つのハウジング区域94、96が、ナット100を介して調節可能に一緒に接続されるのを可能にする。ステープルハウジングのいずれかの区域94又は96は、ハウジングの有効な長手方向の長さを増加させる、又は減少させるために、ナット100に対して回転されてもよい。ハウジング20の有効な長さを調節することは、ひいてはステープルが、ハウジングの遠位の開口部22の外に、アンビル52によって搬送される距離を変更する。ステープラー10のアセンブリ中に、ステープルハウジング20の長さを調節することは、わずかな製造偏差に対する許容誤差をもたらし、これは、さもなければ、遠位の配備開口部22におけるステープルの形成及び閉鎖に悪影響を及ぼす場合がある。
【0024】
ナット100は、ナットの外周の周囲で均一に離間された長手方向に延びる複数の溝部102を含む。回転ノブ90の内周は、溝部102に適合するような寸法にされた、少なくとも1つの長手方向に延びるリブ(図示せず)を有する。ステープルハウジング20が、ナット100を介して正確な配備長さに調節された後、ナットはわずかに回転されて、最近位のナットの溝部102を遠位のハウジングブッシング106(図9に示されている)上の溝部104と整列させる。ノブの内側のリブが、ナット100上の溝部102、並びに瓶ブッシング106上の溝部104と整列し、これらと係合している状態で、ブッシング106上の溝部104と整列している状態で、ノブ90は次いで、ナット100及び遠位のハウジングブッシング106の上で接続される。ノブのリブと、ナット及びブッシングの溝部との相互作用は、ナット100の角度位置を固定し、これによって、ステープルハウジング20の長手方向の長さを固定する。ノブのリブとナットの溝部との間の相互接続はまた、上記のとおり、長手方向のハウジングの軸を中心に、ノブがハウジングを回転するのを可能にする。ステープラー10は、切開手術用途又はトロカールを用いる腹腔鏡手術用途のための剛性のハウジング20を有するものとして描かれている。しかしながら、別の実施形態では、ハウジング20は、ハウジングが、制御された方式で主軸から屈折するのを可能にする、又は治療を必要とする患者の領域(例えば患者の区分化された空洞内で)に対してより少ない侵襲的な、自然開口部(例えば経口腔、経膣等)からのアクセスを可能にするために実質的に可撓性であり、かつ増加した長さであるのを可能にする少なくとも1つの間接結合部を含んでもよい。これらの構成のそれぞれにおいて、デバイスはまた、複数のポートを含む単一のトロカロールと適合性があってもよい。
【0025】
ここで、初期の配備位置における、ステープラー10の近接したハンドル端部を示す図8〜10を参照する。ハンドル12は、カバーと一体形成された内側の成形フレームを備える外側カバーを含むハウジング110を含む。ケーシング110は、当該技術分野において既知の多くの好適な手段のいずれかにより、製造プロセス中に一緒に接合される区分において、プラスチック又は他の類似の材料から形成され得る。ステープルハウジング20の近位端96は、遠位ブッシング106を通じてハンドル12内に延び、近位端において先のフォーマーブッシング112を含む。フォーマー伸縮バネ114は、フォーマーブッシング112の遠位面と、遠位ブッシング106の近位端との間でハウジング20を取り囲む。ステープルガイド82は、ハウジング20を通してハンドル12内に近位に延びる。ステープルガイド停止部116(図5に示される)は、ステープルガイド82の近位端において配置される。ステープルガイド停止部116は、ハンドル12に対して据え付けられたステープルガイド82を保持する。下方クランプ延長部66は、フォーマーブッシング112を通じてハンドル12内に近位に延びる。下方クランプ延長部66の近位端は、クランプブッシング120を含む。クランプ伸縮バネ122は、クランプブッシング120とクランプバネ停止部126(図12に示される)との間でクランプ延長部66を包囲する。
【0026】
クランプブッシング120は、クランプヨーク124のフレーム内に実装される。図11においてより詳細に示されるように、クランプヨーク124は、クランプブッシング120と反対側上に、128において特定されているクランプロックアウト部材を含む。クランプロックアウト部材128は、ロックアウトバネ130を含み、これはステープル配備シーケンス中に、ハウジングケーシング110上で(図14に示されている)、ロックアウト舌部131と作用する。ロックアウトバネ130と舌部131との作用は、作動装置16が速すぎて発射した場合にステープラーの詰まりを防ぐ。クランプヨーク124はまた、近位クランプ停止部132も含み、最近位の位置においてクランプ60を保持するために、ハンドルフレームにおける停止部と係合する。図9〜10に示されるように、クランプのL−ラッチ134は、ヨーク124の下で、ピン136を中心として枢動する。L−ラッチバネ138は、ヨーク124の方向においてL−ラッチ134を付勢する。
【0027】
アンビル延長部54は、ハウジング20の開口端部を通じて、クランプブッシング120を越えて近位に延びる。アンビル延長部54の近位端は、近位に延びるアンビル解放部材142を備える、図8に示されるアンビル停止部140を含む。アンビルバネ144は、アンビル停止部140と、ハンドル12のフレーム内に形成された、図10で146において示される遠位停止部との間に延びる。開口部150は、アンビル解放部材142への外側のオペレータのアクセスのために、ハンドルカバーの近位端に配置される。
【0028】
作動装置16は、ハンドルハウジング110の外側に延びる、遠位方向を向くトリガー把持部152を含む。トリガー把持部152の反対側は、作動装置16は、ハンドル12の本体内に上方に延びる、一対の耳部154に分けられる。アンビルラッチングレバー160は、作動装置から近位に延びるために、耳部154の上方端部の間でピンによって枢動可能に接続される。一対のピン162は、ハンドルケーシング110の内側内へと成形されたカム経路164内へと、アンビルラッチングレバー160の近位端から横方向に延びる。ピン162は、作動装置16の動きによってカム経路164に沿って駆動される。ピン162の間で、ラッチングレバー160は、近位に延びる、タブの付いた端部を有する可撓性ラッチングアーム170を含む。複数の外側に延びる歯止めを有する搬送ホイール172は、アンビルラッチングレバー160に隣接するピンを中心として回転する。図12に示される初期の配備状態において、搬送ホイール歯止めのうちの1つは、可撓性ラッチングアーム170の近位端において、タブと係合する。ラッチングアーム170と搬送ホイール172との間の接触は、ラッチングレバー160がカム経路164に沿って遠位に駆動されるときに、回転する。搬送ホイール172上の第2歯止めは、近位のクランプラッチ180の遠位端に接触する。図12に示される初期位置では、近位のクランプラッチ180は、前方位置においてクランプヨーク124を保持する。クランプラッチバネ182は、固定位置へとクランプラッチ180を下方に付勢する。搬送ホイール172の第3歯止めは、アンビルラッチ184上で嵌合する戻り止めに隣接して配置される。アンビルラッチバネ186は、アンビルラッチ184の近位端に取り付けられて、ラッチを初期の固定位置に付勢し、ここではラッチは、アンビル停止部140に対して遠位の力を適用し、アンビル伸縮バネ144の力に対して、アンビルを前方に保持する。
【0029】
リンク部材190はまた、図8〜10に示されるように、アンビルラッチングレバー160の下で、作動装置の耳部154の間で枢動可能に接続される。リンク部材190は、ハンドル12内の作動装置の耳部154の遠位に延びる。リンク部材190の対向する、取り付けられていない端部は、2つの横方向に延びるピン192を含み、これは例えば、三次元の搬送カム経路194と連続して係合するために、バネを用いて付勢される。ピン192は、ハンドルハウジング110の内部に形成された三次元の搬送カム経路194と係合する。作動装置16が二度絞られて閉められて、再び開けられ、応答してステープルを配備するとき、リンクピン192は、遠回りの経路ループをたどりながら、トリガー面に対して垂直なカム経路194内を摺動する。ステープル配備シーケンス中のカム経路194を中心とするピン192の移動は、クランプ及びフォーマーの前進及び後退を駆動する。以下により詳細に記載されるように、カム経路194は、配備シーケンスにおける異なる段階の遷移リンク190に対して、一連の4つの異なるステップ又は上昇変化を含む。作動装置16は、耳部154の遠位面に成形されるカム表面200を含む。作動装置カム200は近位に離間されているが、トリガー把持部152がピストル把持部14の方へ絞られたときに、クランプブッシング120の近位面と接触するように整列されている。フォーマーレバー202は、フォーマーブッシング112とリンク部材190との間に実装されて、ピン204を中心に枢動してハンドルケーシング110へと形成される。フォーマーレバー202は、フォーマーブッシング112と長手方向に整列されたカム表面を含み、レバーが遠位方向に回転されたときに、ブッシングに対して遠位に向けられた力を適用する。
【0030】
作動装置16は、トリガー把持部152と耳部154との間で作動装置16を通じて延びるピン210を中心に枢動する。図10及び12に示されるように、作動装置16は、212において示される、遠位の解放ノッチ214で終わる、複数のラチェット歯部を含むハンドルロックアウト機構を含む。バネが装填された歯止め216は、ピストル把持部14のフレームに接続される。歯止めを越えて歯部が近位に移動するとき、歯部212は角度が付けられて歯止め216を捕獲する。絞る力がないときに作動装置16の時期尚早な再開口を防ぐために、歯止め216は、トリガー把持部152が絞られるとき、連続するラチェット歯部212に係合しする。作動装置16は、ピストル把持部14に対して完全に閉じた位置に枢動し、歯部212は歯止め216を越えて近位に移動し、歯止めを解放ノッチ214内に押す。解放ノッチ214において、歯止め216の頂部は歯部212の角度に対して時計方向に回転し、歯止めが歯部の上で最も近位の位置まで摺動して戻るのを可能にする。伸縮バネ220は、作動装置を開放位置へと付勢するために、作動装置16とピストル把持部14との間に接続される。伸縮バネ220は、作動装置16が絞られて閉じるとき、バネが広がるように接続される。バネ220は、歯止め216が解放ノッチ216に到達するとき、作動装置16を解放状態へと戻り、トリガー把持部152上の絞る力は解放される。
【0031】
図12〜14に示されている初期の配備位置において、最も近位の位置にあるアンビルラッチングレバー160が搬送ホイール172と係合している状態で、作動装置16の上方耳部154は、最も近位の位置にあり、アンビルラッチ184は、アンビル停止部140に対して押しているラッチアームと共に下方位置にあって、アンビルを最遠位の位置に保持し、図13に示されるように、ここではアンビル歯56は、遠位の配備開口部22の外に延びる。近位のクランプラッチ180もまた、クランプヨーク124の近位端と接触する下向き位置にあって、クランプ60を前方位置、配備開口部22の内側、かつスタック70内の最遠位のステープルの下に保持する。シューのサイドレール88は、クランプ60の上面に対して最遠位のステープルを下方に押し、その一方で、スタック70内の次のステープルはクランプの上面でC−チャネル86内に保持される。クランプロックアウトバネ130は、図14に示されるようにロックアウト舌部31の上面に位置決めされ、L−ラッチ134はクランプヨーク124の遠位端によって下方に押される。この初期位置では、リンク部材190はまた、搬送カム経路194内で最も近位の位置にある。フォーマーレバー202は、フォーマーブッシング112から外れて枢動されて、フォーマー伸縮バネ114が完全に拡張し、フォーマー50がアンビル歯56から近位に戻って後退するのを可能にする。
【0032】
ステープル30を配備するために、ステープラー10は、体腔内の所望の組織区域に到達するように小径ポート又は可撓性内視鏡プラットフォームを通じて挿入される。適切な組織の場所で、ステープラーの端部22を、ステープルされる組織又は組織ひだに隣接して配置し、回転ノブ90を必要に応じて回転してステープルの尖った先46を位置付ける。標的となる組織領域に対して、ステープラー30が適切に位置決めされている状態で、トリガー把持部152はピストル把持部14の方向に手動で絞られて、ステープル配備シーケンスを開始する。トリガー把持部152が絞られるとき、作動装置16はピン210を中心として枢動し、上方耳部154をハンドル内で遠位に枢動させる。遠位に移動する耳部154は、アンビルラッチングレバー160を、アンビルカム経路164内で遠位に引く。ラッチングレバー160は遠位に移動し、ラッチングアーム170は、第1搬送ホイール歯止め上で引き、ホールを回転させる。搬送ホイール172が回転するとき、ホイール上の第2歯止めは、近位のクランプラッチ180に対して下向きの力を適用し始める。下向きの力は最初は、クランプラッチバネ182を克服し、解放クランプ60を近位に戻すには不十分。同時に、第3搬送ホイール歯止めは、アンビルラッチ184上の戻り止めに近位力を適用する。アンビルラッチ戻り止め上の力は、アンビルラッチバネ186の力を克服し、図15に示すように、アンビル停止部140との接触からラッチを上方に、そしてこれから外して枢動させる。アンビルラッチ184は、アンビル停止部140から外に枢動し、アンビル停止部は解放されて、アンビルバネ144の力の下で、アンビル歯56を遠位の配備開口部22の内側に、かつ図16に示すように遠位のクランプ面に対して引いて戻す。クランプ60は、近位のクランプラッチ180によって適所に固定されたままであり、これによってアンビル52による追加の近位の移動を防ぐ。作動装置の耳部154は遠位に枢動するとき、リンク部材190もまた、図17に示されるように、カム経路194の第1脚部を遠位に上げるようにピン192を駆動し始める。
【0033】
作動装置の耳部154が遠位に枢動し続けるとき、アンビルレバー160は、搬送ホイール172を回転させならが、アンビルカム経路164内で遠位に更に移動する。回転ホイール172は、クランプラッチ180の近位端に、増加した力を適用し、クランプラッチバネ182の力を克服し、図18に示されるように、クランプヨーク124を解放して、クランプ伸縮バネ122の力の下で近位に後退する。クランプヨーク124は、図20に示されるように、ハンドルフレームに対して近位クランプ停止部132が最も低い位置にくるまで、クランプ60を引く。アンビル52は、図18及び20に示されるように、アンビル停止部140がハウジングフレームにおける近位端停止部に到達するまで、クランプ60と共に近位に後退する。この完全に後退した位置では、クランプ60の先端部は、スタック70の最遠位のステープルの近位にあり、アンビル歯56は、クランプ先端部から前方で遠位に離間される。クランプ60の後退した位置は、シュー84が、図19に示されるように、アンビル歯56の上で発射チャネル内に最遠位のステープルを押すのを可能にする。クランプヨーク124の近位停止部は、作動装置カム200の遠位面において、クランプブッシング120を位置決めする。
【0034】
クランプヨーク124の近位の移動はまた、図20に示されるように、ロックアウトバネ130を上に、かつロックアウト舌部131の近位端部の上で駆動する。ロックアウトバネ130がロックアウト舌部131の下に落下するとき、クランプロックアウト部材128は、クランプヨーク124の内側でリセットし、配備シーケンスの後続のステップ中に、ハウジングケーシングの隣接するフレームの下にクランプヨークが前進するのを可能にする。作動装置16が非常に急速に移動する場合では、作動装置カム200は、いくつかの場合では、クランプヨーク124(したがってクランプ60)が近位端停止部まで完全に後退するのを防げる場合がある。この事象では、クランプ60は発射チャネル内に留まり、台に載ったステープルがチャネルないに正確に落下するのを防げる。台に載ったステープルが発射チャネル内に正しく落下しない場合、クランプ60が遠位に前進したとき、ステープルの詰まりが発生し得る。この可能性を防ぐために、ロックアウトバネ130は、作動装置16の移動が速すぎた場合、ハウジングケーシング上でロックアウト舌部131を保持し、これを落下できない。この事象では、ロックアウトバネ130はロックアウト部材128をクランプヨーク124の表面の上に持ち上げたままにし、これによってクランプヨークが、222において示されるケーシングフレームの隣接する区域の下に、遠位に前進するのを防ぐ。通常の機能のためにデバイスをリセットするには、ユーザーはトリガー把持部152を完全に解放し、ロックアウトバネ130をロックアウト舌部131の下に落下させ、ステープル発射シーケンスを再度開始する。
【0035】
作動装置の耳部154が、トリガー152上で絞る力から遠位に枢動し続けるとき、カム表面200は、図21に示されるようにクランプブッシング120に対して遠位の駆動力を適用する。遠位の力は発射チャネルを通じてクランプ60を前進させ、図22に示されるようにステープルの後方径間32と接触させる。クランプ60が前進し始めるとき、ステープル駆動ロッド74はクランプ延長部64の表面の上でステープルアドバンサ76を回転させる。ステープルアドバンサ76は、クランプが前進するとき、ステープルスタック70を遠位に押す。更に、耳部154の動きは、搬送カム経路194の第1脚部の前方にリンク部材190を駆動する。近位ハンドル端部において、アンビルラッチングレバー160は、アンビルカム経路164に沿って遠位に移動し続ける。アンビルラッチングアーム170は、図23に示されるように、搬送ホイール172の第1歯止めを越えて遠位に前進し、レバー160を搬送ホイールから分離し、ホイールの更なる回転を妨げる。搬送ホイール172の放出は、クランプラッチ180の近位端がクランプラッチバネ182の力の下で下方に枢動するのを可能にする。これは、ヨークがラッチを越えて遠位に前進するとき、クランプラッチ180を位置決めし、クランプヨーク124の近位面に係合させる。
【0036】
作動装置カム200は、クランプブッシング120を、クランプ伸縮バネ122の力に対して遠位に押し続け、クランプヨーク124を前進させ、クランプヨークの近位端の後ろにクランプラッチ180が下方に枢動するのを可能にする。耳部154の遠位の移動は、カム経路194内のリンク部材190を駆動し、図24及び26に示されている第1から第2経路脚部までリンクピン192を落下させる。クランプ60が発射チャネル内で遠位に前進するとき、遠位のクランプ先端部において内側の半径は、台に載ったステープルの後方径間32を係合し、ステープルをアンビル歯56の近位面に対して押し、クランプとアンビル歯との間に固定されたステープルの後方径間を保持する。作動装置16は、クランプブッシング120に力を適用し続け、クランプ60はステープル30及びアンビル52を、図25に示すように開口しているステープラー端部22を通じて前方に駆動させる。アンビル歯56及び台に載ったステープル30は、遠位のステープラー開口部を通じて前進し、アンビル歯は、ステープル脚部34、36と、後方径間32との間の交点に隣接して、付勢されたまま内側に残る。ステープル30を、クランプ60及びアンビル歯56によって、開口したステープラー端部の外に保持した状態で、アンビル停止部140は、図27に示されるようにハンドルケーシングに対して最低位置にあり、アンビル52の更なる動きを停止する。アンビルラッチ184は、アンビル停止部140の近位面と接触するまで下方に枢動し、開口したステープラー端部の外にアンビル52を前方に保持する。
【0037】
図28に示すように、アンビル52がその完全に遠位位置に到達したとき、ステープル30の後方径間は、クランプ60の先端部と、アンビル歯56の近位面との間に固く保持される。アンビル52がその遠位停止部に到達した後、作動装置16は、固定されたアンビル歯に対してクランプブッシング120を、したがってクランプ60を前進し続ける。クランプ60が前進するとき、クランプ先端部はアンビル歯56の間に移動し、ステープル脚部34、36と、後方径間32との間の交点において、ステープル30の内面に対して歯を外側に押す。前進するクランプ先端部は、アンビル歯56の間のステープルの後方径間32に対して遠位に向けられた力を適用する。クランプ60の遠位に向けられた力は、アンビルアームを横方向に外に駆動させ、アンビル歯の間の後方径間32を変形させる。固定された後方径間32に対する、クランプ60の変形させる力は、アンビル歯56を横方向に、ステープル脚部34、36内へ駆動し、ステープル30を広げる。ステープル30が広がるとき、ステープル脚部34、36は、クランプ60の遠位の角度付き面に対して折り曲げられる。ステープル脚部34、36が曲げられて開く角度は、部分的にはクランプの遠位先端部の角度によって、様々であってもよい。ステープル30がその初期の閉じた形状の形から拡張して開くとき、尖った先端部46は内向きの重なり合った位置から上述の開いて広がった位置に移動し、ステープルの幅寸法の増加をもたらす。閉じて折り畳まれたステープルの状態と、拡張して開いたステープルの状態との間での幅の実質的な増加は、ステープルが小径の送達シャフトを使用しながらも実質的な組織の捕捉を得ることを可能にする。
【0038】
クランプ60は、クランプ前進の遠位端において、ステープル30を開く。この点において、L−ラッチ134が跳ねてクランプヨーク124と係合し、クランプとアンビル歯との間でステープルをピン止めした状態でクランプを前進に固定する。リンク部材190は、図27及び29に示されるように、カム経路194の第2脚部の遠位端に前進している。クランプヨーク124の遠位の前進は、ロックアウト舌部131の遠位端の周囲にクランプロックアウトバネ130を引き戻す。ステープル30が広がって開くとき、ロックアウト歯止め216が解放ノッチ214まで前進しながら、作動装置16は完全に閉じた位置まで枢動する。解放ノッチ214において、ロックアウト歯止め216は、ラチェット歯部212から解放された状態で枢動し、作動装置16が、作動装置の伸縮バネ220の力の下で、解放して枢動するのを可能にする。作動装置16が再度開くとき、リンク部材190はカム経路194の第2脚部まで下方に引かれる。第1カム経路脚部と第2カム経路脚部との間のステップは、リンクピン192が経路の第1脚部内に逆戻りするのを防ぐ。第2カム経路脚部の近位端において、リンクピン192は、他のステップにわたって、図30及び32に示されるように、第3の経路脚部の近位端内に落下する。配備シーケンスにおけるこの点において、作動装置16は、完全に開いた最初の位置には戻らず、これはカム経路194におけるリンクピン192が、より近位の位置にあるため。アンビルリンクピン162は、作動装置16が開いて枢動するとき、アンビルカム経路164内で後退する。しかしながら、作動装置16はその十分に開いた最初の位置に戻らないため、ラッチングアーム170及び搬送ホイール172は接続されないまま残る。ステープル30が完全に広がり、図31に示されるように、クランプ60とアンビル歯56との間に安定された状態で、作動装置16の解放は、配備プロセスにおいて一時停止をもたらし、外科医が、開いた露出されたステープル30を操作して、目的とする組織を貫通する、ないしは別の方法で係合するのを可能にする。
【0039】
広げられたステープル30の尖った先46が、所望の組織の位置において挿入された後、ステープルは、再び絞る圧力をトリガー把持部152に適用することによって、組織を通じて形成される。把持部152上の圧力は、作動装置16を枢動させ、リンク部材190を、搬送カム経路194の第3の脚部内に遠位に前進させる。リンク部材190が遠位に前進するとき、リンクはフォーマーレバー202に対して力を適用し、これは次いで図33及び35に示されるように、フォーマーブッシング112を押す。リンク部材190の力はブッシング112を前方に駆動させ、フォーマー伸縮バネ114を圧縮する。フォーマーブッシング112は、ハウジング20を固定されたステープル配備アセンブリに対して遠位に押し、固定されたステープルガイド82に対してハウジングが前進するにつれ、スロット87がガイドキー78を越えて摺動する。ハウジング20は、広げられたステープル脚部34、36に対してフォーマーの遠位端において溝部を引きながら、フォーマー50を遠位に移動させる。広げられたステープルは、クランプ60及びアンビル歯56によって、移動するフォーマー50に対して固定されて保持される。広げられたステープル脚部34、36に対する、フォーマー50の遠位に押す力は、図34に示されるように、固定されたアンビル歯56を中心に、ステープルを閉じながら、脚部を強制的に前に曲がる。
【0040】
ステープルの長さに沿った異なる屈曲点のために、完成した閉じた形では、ステープルの幅は以前の配備前の幅より大きい。このステープル幅の変化は、ステープルが配備中に低プロファイルを有し、組織を通して形成されたときにより大きいプロファイルを有することを可能にする。ステープルの脚部34、36が前に曲がるにつれ、尖った先46は後に内向きに引き寄せられ、尖った先の間の広がり内の組織又は材料を掴む。尖った先46が内向きに移動するにつれ、ステープル端部40、42は組織を通る弧を横断し、閉じられるステープル内に組織を引き寄せる。尖った先46が内側に、好ましくは重なる位置(ここではステープル30は把持された組織を通過する)に到達するにつれ、フォーマー50はその最遠位の位置に到達する。ハンドル12の内側では、ハンドルロックアウト歯止め216は、ラチェット歯部212の上を前進し、フォーマーが図35に示されるように最遠位の位置にあるまで、フォーマー50の遠位の移動を妨げる。最遠位の位置において、ロックアウト歯止め216は、放出ノッチ214に到達して、作動装置16が伸縮バネ220の力の下で枢動して戻って開くようにする。
【0041】
図36及び38に示されるように、作動装置16が枢動して開くにつれ、作動装置の耳部154は回転して戻り、リンク部材190を近位に引き戻し、リンクピン192を、搬送カム経路194の第3の脚部から第4の脚部まで落下させる。リンク部材190が近位に移動するにつれ、フォーマーレバー202に対する力は除去され、レバー及びフォーマーブッシング112が、フォーマー伸縮バネ114における圧縮の解放から近位に後退するのを可能にする。フォーマー50が後退するとき、キー78はハウジングスロット87の遠位端に移動し、フォーマー50は、図37に示すように、閉じたステープル30から外に引かれ、フォーマーからステープルを解放する。リンク部材190が、カム経路194の第4脚部を通じて近位に戻って移動するとき、リンクは図36に示すように、クランプのL−ラッチ134の遠位の角度の付いた面に対して押す。L−ラッチ134の接触は、図38に示されるように、クランプヨーク124からラッチを下に押す。クランプヨーク124は次いで、クランプ60をフォーマー50の内側近位に引きながら、後退して戻り、近位のクランプラッチ180と接触する。クランプ60が後退するとき、制御ピン80はステープルアドバンサ76を、クランプ延長部トラフ(through)72内に回転させる。ステープルアドバンサ76は、スタックを遠位に割り送りされた状態にしたままで、ステープルスタック70の下に後退して戻る。ステープルガイドアーム83は、クランプ延長部がステープルの下で後退するとき、スタック70において個々のステープルを遠位に保持する。クランプ60が近位に後退するとき、アンビルアームは閉じたステープル30内で内側に後退して戻り、ステープル脚部34、36に対するアンビル歯56の圧力を解放する。形成されたステープル30は、組織において固定され(図示せず)、開いたステープラー端部22の外側でアンビル歯56に対して保持されたまま。アンビルアームが後退した状態で、ステープル30は、ステープルから外にアンビル52を操作することによって、ステープラーから解放され得る。作動装置16が枢動して完全に開くとき、リンクピン192は搬送カム経路194の近位端に到達し、図12及び14に示される初期の配備位置にリンク部材をリセットして戻す。作動装置16は、その初期配備位置に完全に開いて、ステープラー10は、初期の配備状態にリセットして戻り、スタック70における最遠位のステープルが再び、シューのサイドレール88とクランプ60との間に台に載り、次の配備シーケンスに備える。
【0042】
ステープル30が解放される前に、アンビル歯56が、フォーマー50の内側に後退して戻った場合、アンビル52はピンセット又は類似のツールを近位のハンドル開口部150内に挿入することで遠位に押され得る。開口部150を通じて、ピンセットはアンビル解放部材142を押して、アンビル停止部140を遠位に駆動することができる。解放部材142は、ピンセット又は類似のツールを受容して、凹部表面と共に構成されている。他の形状もまた、ツールを係合するために採用されてもよい。解放部材142は、アンビル歯56を、ステープラーの開口端部22の外に保持するために、アンビル停止部140が再びアンビルラッチ184によって前方に固定されるまで押すことができる。解放部材142は、作動装置16とは独立して、アンビル52を前進させるための機構を提供する。
【0043】
ステープル30がアンビル52から放出された後に、ステープラー10は、腔壁又は細胞付着において意図された折り目に沿って、第2の標的とされた位置まで移動するのが好ましい。追加的なステープルを好ましくは腔壁に沿って配備して、ひだの長さを延ばす。GVR工程に関して更なる詳細、及びステープル装置の使用(例えば、GVR工程において、本発明の装置を配備するステープル)、並びに本発明のステープリング装置のための他の外科手術用途は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第12/359,351号に見出すことができ、これは参照により本出願に事前に組み込まれていた。
【0044】
上記のとおり、ステープラー10に関する多くの有益な用途のうちの1つは、胃容積減少(GVR)手術、例えば、腹腔鏡による大弯の縫縮術(LGCP)。Menchacaらによる先に参照された文献は、イヌ科動物のモデルにおける耐久性のある縫縮術のための異なる締結具及びパターンを使用するLGCP手術を開示する。図39 Menchacaらからの組織学図であり、第1取付パターン(ここでは複数の縫合糸の列が使用されて耐久性のある縫縮術を形成する)を示している。図39では、参照番号390は、縫合糸が縫縮術の形成において配置される位置、すなわち空間を示す。内側の筋層392は、文字「M」を含む領域によって示され、外側の筋層394は文字「m」を含む領域によって示される。漿膜表面は、文字「S」を含む領域によって示されている、密度のあるコラーゲン瘢痕396に置き換えられている。図40 Menchacaらからの第2の組織学図。図40では縫縮術の繊維治療400は、胃の外側(漿膜)表面上にはっきりと認められる。粘膜404は、文字「M」を含む領域によって表され、粘膜下層406は、文字「SM」を含む領域によって表される。筋層408は、文字「TM」を含む領域によって表される。図39と対称的に、402によって示される漿膜空間は、ひだの領域内に存在する。図40における縫縮術は、中断された方式で単一列の縫合糸で形成された。単一列の縫合糸は、2〜3cmの空間を有した。Menchacaらは、「締結具を含まないひだの領域において、漿膜付着における断続的な点の不具合は、たった一列の締結具のみを受容したこれらのイヌに生じ、漿膜表面は結合していなかった」、と述べている。したがって、図40が400において外部の漿膜治療を示す一方で、この治癒は中断され、縫縮術の長さに沿って継続して生じていなかった。
【0045】
図41本願に記載されるステープラーを用いて実施された同類の調査からの未公開の組織学図を示す。この調査では、ステープルの3つの取付線又は列が使用されてイヌ科モデルにおいて縫縮術を作った。図41に示されるように、この調査では折り畳まれた胃壁は、ひだの基部において(既存の漿膜の基部)文字「F」を含む領域によって示された慢性炎症/線維症410によって一緒に融合された。この手術は、2つの取付列上のステープル間で粗い2〜3cmの間隔、及び最遠位の取付列上のステープル間で約1cmの間隔を使用して実施された。この調査は、ステープルの最遠位、すなわち最終列に対応する線維症410の領域とは離れて、412において示されたように、ひだ内部における漿膜溶融の2つの領域を示した。ひだの領域は、ステープル取付線間では結合されないままであり、414において示されているようにフリースペースとなったが、中断されていない点の不具合は外部(漿膜)表面においては観察されなかった。したがって、図41に示される調査からのパターンは、意図されていない外部の漿膜空間を作る点不具合の排除により、Menchacaらにおいて記載されているものよりも比類なく、より耐久性がある。更に、この耐久性は取付列間の自由空間の存在を有して達成され、組織の切開面が容易に識別されるとき、この手順の、より容易な逆転を可能にする。これは、この手術又は任意の他の肥満外科手術の可能性のある患者によって知られる有意な利点。
【0046】
上記のステープラー10を使用しながら、ヒトの患者上で、図41に示される調査と類似のLGCP手術を実施することは、以下の工程を含むと想定される。胃腔の外側へアクセスするために、典型的に5つの5mmポートを使用して、患者は仰臥位に配置され、5つのトロカールポート技法が設定される。ベレシュ針技法又はハッサン技法が使用されて、気腹を確立されてもよい。5mmのトロカールは、臍孔の上、かつ中心線のわずか右に配置される。腹腔鏡が挿入されて、腹部が検査される。トロカールは次いで、直接視覚化下で以下の位置に配置される:右側上方四分円における5mmトロカロール、補助線において10mmのトロカールの下の右側上方の四分円における5mmのトロカール、以下の剣状虫垂下の5mmのトロカール、及び左上方の四分円における5mmのロカール。経皮把持装置及び磁力ガイドカメラシステムは、本手術に使用されるトロカールの数を低減するために使用されてもよい。大弯は次いで、その取付点から解放される。解剖は、大弯に沿って胃の遠位本体において開始し、ヒス角まで近位に続く。左脚は見られなければならず、基底部は左脚から外に結集される。解剖は次いで、幽門の4〜6cm内まで、大弯まで続けられる。後部の胃の接着は必要に応じて取られてもよい。胃壁に対する、熱による損傷を避けるために、切開は大弯から約0.5〜1.0cmで生じるように、注意する必要がある。
【0047】
図42及び43で示されるように、本発明のLGCP手術において、縫縮術は、好ましくは少なくとも2つの別個の取付線を使用して大弯に沿って形成される。ステープルの取付列を作るために、内視鏡、ブジー、又は他の専門の腔内若しくは腔外サイジング装置が、患者及び/又は腔420内に挿入されて、可視性及びサイジングをもたらしてもよい。大弯は、ヒス角において始まる腔420の内部に折り畳まれて、422において示されて、幽門424の4〜6cm内に続く。大弯は、腔の外側表面を把持し、かつこれを貫通し、並びに露出されたステープルの尖った先と共に、胃壁の筋層を標的とすることによって折り畳まれる。ステープルの尖った先の最初の1つは、大弯の1つの面上の腔の外側表面内に挿入される。大弯は次いで、第2ステープルの尖った先が、大弯の反対側の腔の外壁と接触するように引かれたとき、腔の内側に折り畳まれる。ステープルが形成されるとき、ステープルの尖った先は内側に引かれ、筋層を貫通し、隣接する漿膜表面を固定して並置する。第1ステープルは好ましくはヒス角から約2cmに配置される。ステープルの第1取付列は矢印430によって示されている。約2〜3cmに維持されたステープル間の空間を備えながら、約10のステープルがこの第1取付列では使用されるのが好ましい(胃の形状による)。縫縮術を作るときに、EG連結部及び角の切痕において、これらは2つ最も一般的な閉塞であるため、閉塞しないように注意する必要がある。手術中の内視鏡検査、形状を備えるブジー、圧力ベースの測定システム等は、縫縮術のサイジングにおいて、その形成中に役立つように使用されてもよい。
【0048】
矢印432によって示される、ステープルの第2取付列を作るために、組織把持及びステープル形成プロセスは、ヒス角422付近で開始しながら繰り返される。組織は、事前に形成された取付線の第1面上に挿入されたステープルの尖った先を使用して把持される。第2ステープルの尖った先は次いで、先の取付線の反対側上で外側の腔壁内に挿入され、元の取付線の周囲で腔壁の2つの区分を一緒に引っ張り、これによって大弯に沿った、第1ひだの周囲に第2ひだを形成する。第2取付線は連続して、第1ひだの付近で第2ひだを形成して、幽門424の付近にひだを延ばす。図42及び43に示される実施形態では、第2取付線432は、ステープルの最終の最遠位の列であることが意図され、ステープルの間の空間は好ましくは1cm以下。平均寸法のヒトの胃に関して、約30のステープルがこの最遠位の列にあるべきであると考えられる。1cmの空間は、最適な漿膜を均一な治癒のために漿膜接触させるために本発明者らにより測定された。最遠位の列上で2cmを超えるステープル空間は、漿膜取付の劣化及び点不具合につながる。内側の取付列は、最遠位の列の、より容易で速いステープリング、並びにより効果的で、均一で、外側漿膜溶融のためにより大きな漿膜接触を提供する。漿膜溶融の2つの領域は、取付列に対応して形成され、図43に示されるフリースペース414の領域は、第1取付列の内側、かつ2つの列の間に作られる。1cm以下の空間は、図43において434において示されるように、ひだの外側縁部に沿って均一な漿膜接着の展開をもたらす。第2の外側取付列が定置された後、漏れを確認するために、メチレンブルーを用いた漏れ試験が実施されてもよく、あるいは、内視鏡を用いた送気試験が使用されてもよい。1cm以下に離間している外側取付線と共に手術が記載されているが、一方で、所望の漿膜を漿膜取付及び均一な接着に更に維持しながら、外側取付線におけるステープル間の空間は、2cm以下まで拡大することができると考えられる。他の把持方法、例えばバブコック又は他の把持機器の使用は、この手順を促進するのに使用されてもよい。
【0049】
本明細書、及びBrethauerによって先に参照されている文献に記載の腹腔鏡大弯縫縮術(LGCP)手順を完了するために、ステープラー10を使用しながら、ステープラーは装置を再装填する必要なく、少なくとも40のステープルを発射することができなくてはならないということが想定される。更に、上記のとおり、ステープラー10は多くの他の手順において有益な応用例を有し、かつ装置を装填する必要なく、これらの手順の間に少なくとも20のステープルを発射することができる能力を有すると考えられる。胃の大弯の有意な部分に沿って、縫合されたパターンを用いて1cmのおおよその空間を適用することは有意な時間及びスキルを必要とする。本発明のステープラーは、本発明のGVR縫縮術パターンを用いて使用されるとき(例えば、最遠位列上で約1cm離間している少なくとも1つの列を最低限使用する)、既存の技術に対し、独自かつ予想外の利点を提供する。耐久性のある縫縮術は、ステープラー10を使用して既存の縫合方法よりもより素早く、容易に形成され得る。ステープラー10は、断続的な点不具合の存在なく、ひだの線に沿って、均一な外部接着を備える中断された縫合パターンをシミュレーションするのを可能にする。取付線の間に自由空間が存在する、得られる縫縮術は、標準的な腹腔鏡技法を用いて、より容易な反転を促進する。
【0050】
好ましくは本明細書に記載されている発明は、手術の前に処理される。まず、新しい又は使用済みの器具を得て、必要に応じて洗浄する。次に、器具を滅菌することができる。1つの滅菌法では、プラスチック又はTYVEKバッグなどの、閉鎖かつ密閉された容器に器具を置く。容器及び器具は次に、γ線、X線、酸化エチレン(EtO)ガス、又は高エネルギー電子などの容器を貫通することができる放射線場の中に設置される。この放射線によって器具上及び容器内の細菌が殺菌される。滅菌された器具は、その後、無菌容器内で保管することができる。密封容器は、それが医療施設内で開封されるまで、器具を無菌に保つ。
【0051】
再生に加えて、本発明のステープラー10は、複数の異なる外科手術における使用のためのステープルの追加のスタックと共に再装填されてもよい。ステープラーを再装填するために、ステープルハウジングの遠位端94は、溝付きナット100から外される。ハウジング20は取り外されて、ステープル配備アセンブリの内側構成要素を露出させる。ステープルガイド82及びクランプ延長部64は次いで分離され、新しいステープルスタック70が、2つの部の間の適所に置かれる。ステープルのスタックが装填された後、ステープルガイド及びクランプ延長部は、スタックの反対側の平面上に再配置される。ステープルハウジング20は次いで、ステープル配備アセンブリの上で摺動され、溝付きねじ100の近位端において再度取り付けられる。ステープルハウジング20は、配備中にステープルの開口及び形成のために、最適のステープルハウジングの長さを得るために、上記のとおり、溝付きねじ100を介して隣接され得る。
【0052】
参照によって本明細書に組み込まれると述べられた任意の特許、公報、出願、又は他の開示要素は、部分的にあるいは全体的に、その組み込まれた文献が既存の定義、記載内容、又は本開示に示した他の開示要素と矛盾しない範囲で、本明細書に組み込まれる。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込んだ任意の矛盾する事物に取って代わるものとする。本明細書に参照により組み込むと称されているが現行の定義、記載、又は本明細書に記載されている他の開示物と矛盾するいずれの事物、又はそれらの部分は、組み込まれた事物と現行の開示事物との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれるものとする。
【0053】
本発明の好ましい実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的で提示してきたもの。それは、包括的であることも、開示されたまさにその形態に本発明を限定することも意図していない。以上の教示を考慮すれば、明白な修正又は変形が可能。本明細書に記載の実施形態は、本発明の原理及びその実際的な用途の最良の説明を提供し、それによって当業者が本発明を様々な実施形態で、また企図される特定の用途に適するように様々な修正を行って最良に利用できるように、選択され説明された。上記のハンドルは容易に取り外され、装置を手術用ロボットに取り付けるための手段と交換することができる。更に、装置はバッテリー又は他の既知の電源の使用を通じて動力で操作されてもよい。本発明の範囲は本明細書に添付の「特許請求の範囲」により定義されることを意図する。
【0054】
〔実施の態様〕
(1) 締結具適用装置であって、
a.枢動可能に取り付けられたトリガーを有し、かつトリガー面内で可動なハンドルであって、前記トリガーは前記ハンドルから延びる底部、及び前記ハンドルのハウジング内に配置された上部を有する、ハンドルと、
b.ハンドルに取り付けられた近位端、そこから延びる遠位端、及びそれらの間の長手方向軸を有するステープルハウジングであって、前記ハウジングは、内部に配置された発射バーを有し、前記トリガーは前記発射バーに連結される、ステープルハウジングと、
c.前記トリガーの前記上部に枢動可能に取り付けられた第1端部を有するリンク部材であって、前記リンク部材は、摺動可能なピンを含む第2端部を有し、前記ピンは前記ハウジング内に配置された三次元のカム経路に係合し、前記リンク部材は、前記トリガーの前記上部の遠位及び近位動作に従い、前記ピンは、前記トリガー面に垂直に摺動し、前記三次元のカム経路をたどる、リンク部材と、を含む、締結具適用装置。
(2) 前記三次元のカム経路は段を含む、実施態様1に記載の締結具適用装置。
(3) 前記三次元のカム経路は遠回りの経路ループをたどる、実施態様1に記載の締結具適用装置。
(4) 前記ピンは、前記トリガーの少なくとも1つの作動により、前記三次元のカム経路を横断する、実施態様1に記載の締結具適用装置。
(5) 前記ピンは前記三次元のカム経路の方に付勢力(bias)を有する、実施態様1に記載の締結具適用装置。
(6) 締結具適用装置であって、
a.枢動可能に取り付けられたトリガーを有し、かつトリガー面内で可動なハンドルであって、前記トリガーは前記ハンドルから延びる底部、及び前記ハンドルのハウジング内に配置された上部を有する、ハンドルと、
b.ハンドルに取り付けられた近位端、そこから延びる遠位端、及びそれらの間の長手方向軸を有するステープルハウジングであって、前記ハウジングは内部に配置された発射バーを有し、前記トリガーは前記発射バーに連結され、前記ハウジングは内部に配置された少なくとも1つの締結具を有し、前記締結具は閉じた形態のループを含む、ステープルハウジングと、
c.前記トリガーの前記上部に枢動可能に取り付けられた第1端部を有するリンク部材であって、前記リンク部材は、摺動可能なピンを含む第2端部を有し、前記ピンは前記ハウジング内に配置された三次元のカム経路に係合し、前記リンク部材は、前記トリガーの前記上部の遠位及び近位動作に従い、前記ピンは、前記トリガー面に垂直に摺動し、前記三次元のカム経路をたどる、リンク部材と、を含む、締結具適用装置。
(7) 前記三次元のカム経路は段を含む、実施態様6に記載の締結具適用装置。
(8) 前記三次元のカム経路は遠回りの経路ループをたどる、実施態様6に記載の締結具適用装置。
(9) 前記ピンは、前記トリガーの少なくとも1つの作動により、前記三次元のカム経路を横断する、実施態様6に記載の締結具適用装置。
(10) 前記ピンは前記三次元のカム経路の方に付勢力を有する、実施態様6に記載の締結具適用装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
締結具適用装置であって、
a.枢動可能に取り付けられたトリガーを有し、かつトリガー面内で可動なハンドルであって、前記トリガーは前記ハンドルから延びる底部、及び前記ハンドルのハウジング内に配置された上部を有する、ハンドルと、
b.ハンドルに取り付けられた近位端、そこから延びる遠位端、及びそれらの間の長手方向軸を有するステープルハウジングであって、前記ハウジングは、内部に配置された発射バーを有し、前記トリガーは前記発射バーに連結される、ステープルハウジングと、
c.前記トリガーの前記上部に枢動可能に取り付けられた第1端部を有するリンク部材であって、前記リンク部材は、摺動可能なピンを含む第2端部を有し、前記ピンは前記ハウジング内に配置された三次元のカム経路に係合し、前記リンク部材は、前記トリガーの前記上部の遠位及び近位動作に従い、前記ピンは、前記トリガー面に垂直に摺動し、前記三次元のカム経路をたどる、リンク部材と、を含む、締結具適用装置。
【請求項2】
前記三次元のカム経路は段を含む、請求項1に記載の締結具適用装置。
【請求項3】
前記三次元のカム経路は遠回りの経路ループをたどる、請求項1に記載の締結具適用装置。
【請求項4】
前記ピンは、前記トリガーの少なくとも1つの作動により、前記三次元のカム経路を横断する、請求項1に記載の締結具適用装置。
【請求項5】
前記ピンは前記三次元のカム経路の方に付勢力を有する、請求項1に記載の締結具適用装置。
【請求項6】
締結具適用装置であって、
a.枢動可能に取り付けられたトリガーを有し、かつトリガー面内で可動なハンドルであって、前記トリガーは前記ハンドルから延びる底部、及び前記ハンドルのハウジング内に配置された上部を有する、ハンドルと、
b.ハンドルに取り付けられた近位端、そこから延びる遠位端、及びそれらの間の長手方向軸を有するステープルハウジングであって、前記ハウジングは内部に配置された発射バーを有し、前記トリガーは前記発射バーに連結され、前記ハウジングは内部に配置された少なくとも1つの締結具を有し、前記締結具は閉じた形態のループを含む、ステープルハウジングと、
c.前記トリガーの前記上部に枢動可能に取り付けられた第1端部を有するリンク部材であって、前記リンク部材は、摺動可能なピンを含む第2端部を有し、前記ピンは前記ハウジング内に配置された三次元のカム経路に係合し、前記リンク部材は、前記トリガーの前記上部の遠位及び近位動作に従い、前記ピンは、前記トリガー面に垂直に摺動し、前記三次元のカム経路をたどる、リンク部材と、を含む、締結具適用装置。
【請求項7】
前記三次元のカム経路は段を含む、請求項6に記載の締結具適用装置。
【請求項8】
前記三次元のカム経路は遠回りの経路ループをたどる、請求項6に記載の締結具適用装置。
【請求項9】
前記ピンは、前記トリガーの少なくとも1つの作動により、前記三次元のカム経路を横断する、請求項6に記載の締結具適用装置。
【請求項10】
前記ピンは前記三次元のカム経路の方に付勢力を有する、請求項6に記載の締結具適用装置。
【請求項1】
締結具適用装置であって、
a.枢動可能に取り付けられたトリガーを有し、かつトリガー面内で可動なハンドルであって、前記トリガーは前記ハンドルから延びる底部、及び前記ハンドルのハウジング内に配置された上部を有する、ハンドルと、
b.ハンドルに取り付けられた近位端、そこから延びる遠位端、及びそれらの間の長手方向軸を有するステープルハウジングであって、前記ハウジングは、内部に配置された発射バーを有し、前記トリガーは前記発射バーに連結される、ステープルハウジングと、
c.前記トリガーの前記上部に枢動可能に取り付けられた第1端部を有するリンク部材であって、前記リンク部材は、摺動可能なピンを含む第2端部を有し、前記ピンは前記ハウジング内に配置された三次元のカム経路に係合し、前記リンク部材は、前記トリガーの前記上部の遠位及び近位動作に従い、前記ピンは、前記トリガー面に垂直に摺動し、前記三次元のカム経路をたどる、リンク部材と、を含む、締結具適用装置。
【請求項2】
前記三次元のカム経路は段を含む、請求項1に記載の締結具適用装置。
【請求項3】
前記三次元のカム経路は遠回りの経路ループをたどる、請求項1に記載の締結具適用装置。
【請求項4】
前記ピンは、前記トリガーの少なくとも1つの作動により、前記三次元のカム経路を横断する、請求項1に記載の締結具適用装置。
【請求項5】
前記ピンは前記三次元のカム経路の方に付勢力を有する、請求項1に記載の締結具適用装置。
【請求項6】
締結具適用装置であって、
a.枢動可能に取り付けられたトリガーを有し、かつトリガー面内で可動なハンドルであって、前記トリガーは前記ハンドルから延びる底部、及び前記ハンドルのハウジング内に配置された上部を有する、ハンドルと、
b.ハンドルに取り付けられた近位端、そこから延びる遠位端、及びそれらの間の長手方向軸を有するステープルハウジングであって、前記ハウジングは内部に配置された発射バーを有し、前記トリガーは前記発射バーに連結され、前記ハウジングは内部に配置された少なくとも1つの締結具を有し、前記締結具は閉じた形態のループを含む、ステープルハウジングと、
c.前記トリガーの前記上部に枢動可能に取り付けられた第1端部を有するリンク部材であって、前記リンク部材は、摺動可能なピンを含む第2端部を有し、前記ピンは前記ハウジング内に配置された三次元のカム経路に係合し、前記リンク部材は、前記トリガーの前記上部の遠位及び近位動作に従い、前記ピンは、前記トリガー面に垂直に摺動し、前記三次元のカム経路をたどる、リンク部材と、を含む、締結具適用装置。
【請求項7】
前記三次元のカム経路は段を含む、請求項6に記載の締結具適用装置。
【請求項8】
前記三次元のカム経路は遠回りの経路ループをたどる、請求項6に記載の締結具適用装置。
【請求項9】
前記ピンは、前記トリガーの少なくとも1つの作動により、前記三次元のカム経路を横断する、請求項6に記載の締結具適用装置。
【請求項10】
前記ピンは前記三次元のカム経路の方に付勢力を有する、請求項6に記載の締結具適用装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【公開番号】特開2013−600(P2013−600A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−138515(P2012−138515)
【出願日】平成24年6月20日(2012.6.20)
【出願人】(595057890)エシコン・エンド−サージェリィ・インコーポレイテッド (743)
【氏名又は名称原語表記】Ethicon Endo−Surgery,Inc.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−138515(P2012−138515)
【出願日】平成24年6月20日(2012.6.20)
【出願人】(595057890)エシコン・エンド−サージェリィ・インコーポレイテッド (743)
【氏名又は名称原語表記】Ethicon Endo−Surgery,Inc.
【Fターム(参考)】
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