屋外配管の不等沈下防止構造
【課題】 住宅と屋外配管7との間、及び屋外配管7相互の間で不等沈下が発生することを極めて簡単に抑制することができる屋外配管の不等沈下防止構造1を提供する。
【解決手段】 屋外配管の不当沈下防止構造1は、支持地盤2に載置され住宅基礎3の最下端の鉄筋4を支持する鉄筋ベース5と、一端側が該鉄筋ベース5に連結されて当該鉄筋ベース5とともに前記住宅基礎3に埋没され、他端側が前記住宅外側方向に前記住宅基礎3から突出して設けられる支持ステー6と、該支持ステー6の他端側に連結固定され、前記住宅外周に埋設される配管7を支持する配管支持部材8と、を備える。
【解決手段】 屋外配管の不当沈下防止構造1は、支持地盤2に載置され住宅基礎3の最下端の鉄筋4を支持する鉄筋ベース5と、一端側が該鉄筋ベース5に連結されて当該鉄筋ベース5とともに前記住宅基礎3に埋没され、他端側が前記住宅外側方向に前記住宅基礎3から突出して設けられる支持ステー6と、該支持ステー6の他端側に連結固定され、前記住宅外周に埋設される配管7を支持する配管支持部材8と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、住宅内部から連通して住宅外周に埋設される配管の不等沈下防止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、住宅を建設する際に住宅の沈下を防止するために、杭基礎、布基礎、べた基礎などの基礎が設けられる。特に宅地が軟弱な地盤や造成地盤である場合には、鋼管杭や柱状改良が施され、住宅の荷重を地中の強固な支持層で支える。このようにすることで、住宅が地中に沈下することを防止することができる。
【0003】
ところで、上述のような住宅においては、住宅そのものは殆ど沈下することがないが、住宅周辺の地面は強固に支持されているわけではないので沈下することがある。したがって、沈下量の差から住宅とその周辺の地面との間に不等沈下が生じ、住宅外周に埋設されている配管に加重が掛かり、配管や継ぎ手が破損して漏水する虞があった。
【0004】
そこで、例えば、住宅から排水枡へ延ばす配管に、上下の変位を許容するフレキシブル継ぎ手を介在させる配管の破損防止構造が知られている。このような破損防止構造は、住宅部分に埋設された配管と屋外部分に埋設された配管との沈下差をフレキシブル継ぎ手によって吸収する。
【0005】
また、例えば図19に示すように、地中の強固な支持層100にまで打込まれる支持パイプ101と、この支持パイプ101の上端に取付けられ住宅の外周に埋設される配管102を受止するサドル103とからなる配管支持具104が提案されている(例えば特許文献1)。このような配管支持具104により配管102を支持することで、住宅と配管102とがともに強固な支持層100に支持されることとなるので、住宅と配管102との間で不等沈下が生じることもなく、配管102や継ぎ手が破損して漏水することを抑制することができる。
【特許文献1】実開平5−66388号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、住宅から出てくる配管と外部の配管の間にフレキシブル継ぎ手を介在させる方法では、確かに住宅と屋外配管との沈下差を吸収するものの、排水枡同士の不等沈下により、配管勾配が変化したり、排水枡間を連結する排水管の破損を引き起こすことがある。
【0007】
また、上述のような配管支持具104を用いた場合には、強固な支持層100にまで支持パイプ101を貫入する必要があり、作業に手間が掛かるとともに支持層100がかなり深い場合には、その深さに応じて長い支持パイプ101を用意となり、設置コストが高くなりやすい。
【0008】
そこで本発明は、住宅と屋外配管との間、及び屋外配管相互の間で不等沈下が発生することを極めて簡単に抑制することができる屋外配管の不等沈下防止構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、支持地盤に載置されるベース板と該ベース板から上方に延びて住宅基礎の最下端の鉄筋を支持するベース金具とからなる鉄筋ベースと、一端側に該鉄筋ベースに連結されて当該鉄筋ベースと共に前記住宅基礎に埋没される固定部を有し、他端側に前記住宅外側方向に前記住宅基礎から突出して設けられる突出部を有する支持ステーと、該支持ステーの他端側に連結固定され、前記住宅外周に埋設される配管を支持する配管支持部材と、を備えることを特徴としている。
【0010】
請求項2記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、前記配管支持部材は、一端側が前記支持ステーに連結固定されるとともに、他端側が前記配管の下方に延出する延出部材と、該延出部材の上方において前記配管を保持する保持部材と、を具備することを特徴としている。
【0011】
請求項3記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、前記配管支持部材は、一端側が前記支持ステーに連結固定されるとともに、他端側が前記配管の上方に延出する延出部材と、該延出部材の下方において前記配管を保持する保持部材と、を具備することを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、前記保持部材は前記延出部材からの高さを調節自在であることを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、前記支持ステーから上方に延出して設けられると共に、前記住宅基礎内部において水平方向に配置された前記鉄筋に引掛けられる鉤部をその上端に具備するアンカーを更に備えることを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、前記固定部の上面に一端が固定されるとともに、前記ベース板の上面に他端が固定されることで、前記鉄筋ベースと前記支持ステーとを連結する連結部材を更に備えることを特徴としている。
【0015】
請求項7に記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、前記固定部は、前記ベース板上に載置されて前記ベース金具を差込み可能なスリットを有し、前記ベース板上で前記住宅基礎に埋設されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、住宅基礎の鉄筋の最下端に設置される鉄筋ベースに支持ステーが連結され、この支持ステーに固定される配管支持部材が住宅外周に埋設される配管を支持するので、住宅外周に埋設される配管は、支持ステー及び配管支持部材を介して、住宅基礎の鉄筋ベースに支持されることとなる。従って、このような不等沈下防止構造を用いると住宅が沈下しない限り配管も沈下しないので、住宅と屋外配管との間、及び屋外配管相互の間で不等沈下が発生することを極めて簡単に抑制することができる。また、たとえ住宅が沈下するような場合であっても、配管は住宅に支持されているので、住宅の沈下に応じて配管も沈下することになり住宅と屋外配管との間に沈下差ができて不等沈下となることを防ぐことができる。
【0017】
また、支持ステーは、一端側に鉄筋ベースのベース板に連結されて当該鉄筋ベースとともに前記住宅基礎に埋没される固定部を有し、他端側に該住宅基礎から住宅外側方向に突出する突出部を有するので、コンクリートを打設する前の住宅基礎の鉄筋ベースに支持ステーを連結させて、その後にコンクリートを打設すると、住宅基礎のフーチングから住宅外側方向に支持ステーが突出することになるので、この支持ステーが突出した部分に連結される配管支持部材を、埋設する配管の高さ位置に合わせて適切なものを選択することで、配管の勾配を適切に調整することができる。
【0018】
請求項2に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、支持部材が延出部材と保持部材とから形成されているので、例えば埋設する配管の設置位置に合わせて適切な延出部材を選択し、また例えば埋設する配管の太さに合わせて適切な保持部材を選択することができる。
【0019】
請求項3に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、支持部材が延出部材と保持部材とから形成されているので、請求項2と同様の効果を奏することができるとともに、埋設する配管の設置位置が延出部材よりも下方に位置するような場合でも、適切に配管を保持することができる。特に、延出部材が配管よりも上方に位置することで、配管施工のために地面を掘り下げる場合に、延出部材を設置するために余計に地面を掘り下げる必要が無いので、施工コストを抑制することができる。
【0020】
請求項4に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、保持部材が延出部材から高さ調節可能であるので、配管の高さ位置を自在に調節することができ、埋設する配管の勾配を極めて簡単に調節することができる。
【0021】
請求項5に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、支持ステーから上方に延出して設けられるとともに、住宅基礎における水平方向に配置された鉄筋に引掛けられる鉤部をその上端に具備するアンカーを更に備えるので、住宅基礎に強固に強固に固定することができる。
【0022】
請求項6に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、連結部材により鉄筋ベースと支持ステーとが固定される。連結部材はベース板及び固定部の上面に固定されるので、この連結ベースは住宅の基礎の内部に埋設され、支持ステーが極めて強固に固定される。特に請求項4と組み合わせた場合には、支持ステーは、アンカーにより住宅基礎に固定されつつ、連結部材により鉄筋ベースに固定されるので、2箇所で固定されることとなり、支持ステーの一端側が他端側よりも沈下することを効果的に抑制することができる。
【0023】
請求項7に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、支持ステーは、その一端側に形成され前記ベース板上に載置される際に前記ベース金具を差込み可能なスリットを有するので、鉄筋ベースのベース金具を挟み込むようにしてベース板に載置される。この状態で、鉄筋ベースの上からコンクリートを打設するので、支持ステーは、住宅の基礎に簡単に且つ強固に固定される。従って、屋外配管を確実に住宅の基礎で支持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明における屋外配管の不等沈下防止構造1の最良の実施形態について、各図を参照しつつ説明する。住宅内部から流れ出る生活排水は、図1に示すように、住宅屋外の敷地に埋設される配管7を通って、図示しない公設桝に流れ出て下水道に流れ込む。この屋外に埋設される配管7には、所定間隔で配管7のメンテナンスを行う排水桝9が設置されており、住宅から流れ出た排水はこの排水桝9で一旦受け止められる。配管7は、公設桝方向にやや下り勾配が設けられており、この勾配により排水を下方の公設桝に流下させる。このような配管7を支持する屋外配管の不等沈下防止構造1は、埋設された配管7に沿って例えば1メートル以下の間隔で複数設置されており、住宅基礎3から住宅の屋外方向に向かって突出して配管7を支持するものである。
【0025】
この屋外配管の不等沈下防止構造1は、図2及び図3に示すように、支持地盤2に載置され住宅基礎3の最下端の鉄筋4を支持する鉄筋ベース5と、一端側が鉄筋ベース5に連結されて当該鉄筋ベース5と共に前記住宅基礎3に埋没され、他端側が住宅外側方向に住宅基礎3から突出して設けられる支持ステー6と、この支持ステー6の他端側に連結固定され、前記住宅外周に埋設される配管7をその上側に支持する配管支持部材8と、を備えるものである。
【0026】
鉄筋ベース5は、図2及び図3に示すように、支持地盤2に載置される板状のベース板51と、このベース板51から上方に延びるように棒状の部材を折り返して形成されるベース金具52とから構成されている。そして、この鉄筋ベース5は、住宅基礎3を打設する位置に予め配置され、住宅基礎3の鉄筋4を支持するとともに、住宅基礎3を形成する際に使用される図示しないコンクリート型枠を載置するためにも使用される。なお、本実施形態の鉄筋ベース5は一例であり、この構成に限定されず、種々の周知の鉄筋ベース5を適宜目的に応じて選択して使用することができる。
【0027】
支持ステー6は一端側が鉄筋ベース5のベース板に固定されて住宅基礎3に埋設される固定部6aを形成し、他端が住宅基礎3から住宅の外側方向に突出する突出部6bを形成している。以下、2つの実施形態の支持ステー6について、それぞれ説明する。
【0028】
第1の実施形態に係る支持ステー6は、図3に示すように、長尺に形成された矩形状の鋼製部材である。この支持ステー6は、排水が流れる配管7の荷重に耐えることができる強度を有するステンレス等の耐腐食性の金属により形成されており、住宅基礎3に埋設されたときに腐食せずに十分な強度を保つことができる。そして、この支持ステー6の固定部6aには、アンカー10が上方に延出するように例えばボルト及びナット、若しくは溶接等の周知の方法で固定されている。このアンカー10の上端には鉤状に形成され、住宅基礎3内部に水平方向に配置された鉄筋4に引掛けられる鉤部10aが設けられている。したがって、支持ステー6は、一端が住宅基礎3に埋没して固定されるのみならず、アンカー10を介しても住宅基礎3に強固に連結されることとなる。
【0029】
また、支持ステー6の固定部6aには、鉄筋ベース5との連結に用いられる連結部材11が例えば溶接等により固定されている。この連結部材11は、一端側が支持ステー6に固定される矩形の鋼板であって、他端側がこの支持ステー6から鉄筋ベース5の方向にほぼ水平に突出して形成されている。そして、連結部材11の他端側をネジ等の周知の方法で鉄筋ベース5のベース板51と固定することにより、支持ステー6と鉄筋ベース5とが連結される。このように、支持ステー6は、アンカー10により固定されるとともに、連結部材11によっても固定されるので、支持ステーの固定部6a側と突出部6b側とが水平に保持される。したがって、支持ステー6に固定されている配管支持部材8が上下に動くことも確実に抑制することができ、配管支持部材8によって支持固定される配管7の水平レベルを一定に保つことができる。
【0030】
また、支持ステー6の突出部6bには、その長さ方向に複数の孔61が形成されている。この孔61にボルトを通してナットで固定することにより支持ステー6に配管支持部材8を取付けることができる。このように、支持ステー6の長さ方向に複数の孔61を設けることで、配管支持部材8の支持ステー6への取付け位置を調節することができ、住宅基礎3から配管7までの距離に応じて適宜調節することができる。
【0031】
第2の実施形態に係る支持ステー6は、図4(a)及び(b)に示すように、鉄筋ベース5と連結される当該支持ステー6の固定部6aの幅方向の略中央から、その長手方向の略中央に至るまでスリット12が形成されている。これにより、支持ステー6の固定部6aを、ベース板51の上に形成されたベース金具52がスリット12に差込まれるようにして鉄筋ベース5のベース板51の上に載置することができる。そして、支持ステー6の固定部6aから突出部6bにかけて略中央部には、ベース板51の厚みと同程分だけ鉛直方向に下がるように段部13が形成されている。
【0032】
図4(b)に示すように、スリット12にベース金具52を差込むようにして支持ステー6の固定部6aをベース板51に載置したときには、段部13を設けたことにより、支持ステー6の突出部6bの下面が支持地盤2に載置され、安定した状態で鉄筋ベース5に支持ステー6を連結固定することができる。この場合には、前述の図3に示すように、連結部材11を使用する必要がなく、支持ステー6の固定部6aの上から打設されるコンクリートの圧力により強固に固定される。なお、第2の実施形態においては、支持ステー6と鉄筋ベース5とを打設される基礎コンクリートの圧力のみによって固定する構成としているが、支持ステー6と鉄筋ベース5とを例えばボルトを締結する等の固定手段により更に強固に結合するものであってもよい。
【0033】
配管支持部材8は、図2に示すように、支持ステー6の突出部6bに固定され、配管7をその上方に支持するための部材である。この配管支持部材8は、一端側が前記支持ステー6の突出部6bに連結固定され、他端側が前記配管7の下方に延出する延出部材14と、該延出部材14の上方において前記配管7を保持する保持部材15と、から形成される。
【0034】
延出部材14は、図2に示すように、支持ステー6と略同じ幅を有し略矩形に形成される板状の部材である。この支持ステー6の突出部6bには、図7に示すように、延出部材14と連結するために使用される孔61が支持ステー6の長手方向に沿って複数形成されており、前述したように、住宅基礎3から適当な距離をあけて配管7を支持することができる。そして、配管7は、延出部材14の上側に載置されるようにして支持されるとともに、その上側から逆U字型に形成された保持部材15を嵌めることで固定される。保持部材15は、図10に示すように、鋼製の棒状部材を逆U字型に折曲した形状であり、その下端部が延出部材14の他端側に例えばナットにより固定されており、配管7の直径と略同寸法だけ離間した2本の脚部151と、これら脚部151同士をその上端で連結する湾曲部152とから形成されている。図8(B)に示すように、延出部材14の保持部材15の脚部151との固定する箇所には、一方に一個の共通孔141が設けられており、他方に複数のアジャスト孔142が設けられている。したがって、延出部材14には、複数種類の大きさの保持部材15を固定することができ、支持すべき配管7の径に応じて適切な大きさの保持部材15を用いることができる。
【0035】
なお、この実施形態においては延出部材14は、その上側に配管7を載置するようにして支持しているが、延出部材14の下側で配管7を支持するものであってもよい。この場合は、図11に示すように、延出部材14の下側に配管7を配置して、その下側からU字型の保持部材15を嵌めることで配管7を固定することができる。このようにすると、ベース板51の水平レベルよりもやや低い水平レベルに配管7を配置する場合に好適である。
【0036】
また、この延出部材14の形状は上記の板状のものに限られるものではなく、支持すべき配管の勾配に応じて、形状の異なる延出部材14を用いることができる。例えば上述の板状の延出部材14は、鉄筋ベース5のベース板51とほぼ等しい水平レベルに延出するが、更に下流においては、配管7の勾配によりベース板51よりも相当低い位置に配管7が埋設される。このような場合には、図12に示すように、支持ステー6と連結固定された一端側から延出部材14が下方に略直角に折曲されて略鉛直方向に所定深さに至るまで延伸され、そこから再び水平方向に折曲されその水平部分に支持部16が形成されたクランク状の延出部材14を使用することができる。そして、このクランク状の延出部材14を用いた場合も、板状の延出部材14を用いた場合と同様に、支持部16の上側に配管7が載置され、その上方から逆U字型の保持部材15を嵌めることにより配管7を固定する。なお、このようなクランク状の延出部材14においては、その強度を保つために、折曲部分に補強用のリブ18が形成されている。なお、この場合においても、図13に示すように、延出部材14の下側で配管7を支持するものであってもよい。すなわち、延出部材14の下側に配管7を配置して、その下側からU字型の保持部材15を嵌めることで配管7を固定するものであってもよい。
【0037】
このように、形状の異なる数種類の延出部材14を用いることにより、また、配管7及び保持部材15を延出部材の上側に設置するか下側に設置するかを選択することにより、配管7の水平レベルを調整することができ、配管7に適切な勾配をつけて固定することができるが、配管7の勾配を更に調整する場合には、図14に示すように、長尺に形成された保持部材15の2本の脚部151の中間位置に、支持プレート17を設けて、保持部材15の湾曲部152と支持プレート17の上側面で配管7を挟持するように当該配管7を支持固定することができる。保持部材15の脚部151は、支持部16を貫通するように設けられており、ナットの位置を調節することによりその長さを調節することができる構成であり、この脚部151の長さを調節することにより、埋設される配管の水平レベルを微調整することができる。
【0038】
例えば、延出部材14の支持部16において当該支持部16と保持部材15の脚部151とを連結固定するナットを緩めて下方に押し下げ、所望の位置で再びナットを締めて固定することにより、配管7の水平レベルを低くすることができる。保持部材15の脚部151にはその外周面全体に例えばネジ溝が形成されていることが好ましく、このように構成すると、配管7を支持固定する位置を無段階で調節することができる。なお、このように保持部材15の脚部151の長さを調節することにより埋設される配管7の水平レベルを微調整する構成を採用する場合でも、図15に示すように、延出部材14の下側に配管7及び保持部材15を設置するものであってもよい。このようにすると更に深い位置に配管を設置することができる。図15においてはクランク状の延出部材14を用いているが、この場合においても延出部材14が水平方向に延びる板状のものであってもよい。
【0039】
また、配管支持部材8に支持される配管7の本数は、1本に限定されるものではなく複数本であってもよい。例えば、図16に示すように、延出部材14の支持部16の上方において支持プレート17と保持部材15の湾曲部152とによって1本の配管7を支持固定し、別の配管7を支持部16と支持プレート17とで挟持するように支持固定してもよい。この場合、保持部材15の脚部151を長く調節し、複数枚の支持プレート17を用いることで、複数の配管7を高さ方向に並列に設置することができる。また、図17示すように、延出部材14の支持部16をやや長く形成し、水平方向に複数の配管7を並べて、それぞれの配管7の上方から保持部材15を嵌めるようにして固定するものであってもよい。
【0040】
次に、上述のように構成される屋外配管の不等沈下防止構造1を用いて配管7を設置する作業について以下に説明する。
【0041】
住宅基礎3を施工するために、地盤下の土を掘削して根切りを行い、ローラー等の周知の方法で転圧した後、図5に示すように、所定間隔で鉄筋ベース5を支持地盤2上に載置するとともに、住宅基礎3の鉄筋4を配置する。この際には、鉄筋4を確実に支持することができるように、鉄筋ベース5同士の間隔が、例えば1.5m以内となるように鉄筋ベース5を配置する必要があるが、配管7を確実に支持するために、例えば、設置される鉄筋ベース5の数を追加して、例えば1m以内の間隔となるように鉄筋ベース5を配置する。
【0042】
そして、第1の実施形態に係る支持ステー6を用いる場合には、図3に示すように、転圧された支持地盤2上であって、鉄筋ベース5の横側に支持ステー6の固定部6aを配置する。このとき、固定部6aにナット等でその下端を取付けられたアンカー10の上方の鉤部10aを住宅基礎3内の水平方向に配置された鉄筋4に引掛け、支持ステー6に予め溶接された連結部材11と鉄筋ベース5のベース板51とを例えばボルト及びナットにより連結する。このようにすることで、支持ステー6と、住宅基礎3の鉄筋4及び鉄筋ベース5とは、強固に固定される。
【0043】
一方、第2の実施形態に係る支持ステー6を使用する場合には、図4及び図18に示すように、支持ステー6の固定部6aに形成されたスリット12に鉄筋ベース5のべース金具52を差し込んだ状態で、支持ステー6の固定部6aを鉄筋ベース5のベース板51に載置しつつ、支持ステー6の突出部6bを支持地盤2上に載置する。
【0044】
そして、支持ステー6を配置した後、図示しない鋼製のコンクリート型枠を設置して、型枠内にコンクリートを打設し、養生した後、当該コンクリート型枠を取外す。
このようにすると、図6及び図7に示すように、支持ステー6の固定部6aが住宅基礎3に埋没しつつ、突出部6bが住宅基礎3の外側方向に突出する。すなわち、第1の実施形態に係る支持ステー6を使用した場合には、アンカー10や支持ステー6の固定部6aは住宅基礎3に埋没され、突出部6bが住宅基礎3から住宅外側方向に露出して突出し、当該住宅基礎3と支持ステー6とが完全に一体化される。また、第2の実施形態に係る支持ステー6を使用した場合には、同様に当該支持ステー6の固定部6aが住宅基礎3に埋没され、突出部6bが該住宅基礎3から住宅外側方向に露出して突出し、当該住宅基礎3と支持ステー6とが完全に一体化される。
【0045】
次に、住宅基礎3から露出して突出した支持ステー6の突出部6bに配管7を支持するための配管支持部材8を固定する。具体的には、図8(A)に示すように、延出部材14を突出部6bにボルト14a及びナット14bにより固定する。そして、図9に示すように、延出部材14の支持部16の上面に配管7を載置して上方から保持部材15を取付けて当該配管7を固定する。なお、配管7をより深い位置に設置する場合には、図10に示すように、クランク状の延出部材14を支持ステー6に固定するとともに、延出部材14の支持部16の上面に配管7を載置して上方から保持部材15を取付けて当該配管7を固定する。そして、図10に示すように、配管上に土を埋め戻して、配管作業を完了させる。
【0046】
本実施形態の屋外配管の不等沈下防止構造1は、一例でありこれに使用される部材の形状や寸法等は必要に応じて適宜変更することができる。また、本実施形態の屋外配管の不等沈下防止構造1には、その他の周知の構成を加えてもよいのは勿論である。このような屋外配管の不等沈下防止構造1を使用することにより、住宅と屋外配管7との間、及び屋外配管7の相互の間で不等沈下が発生することを極めて簡単に抑制することができる。また、配管7の配管作業を極めて容易にするとともに、配管支持部材8が劣化したような場合にも容易に交換することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の屋外配管の不等沈下防止構造1は、屋外配管7を強固に支持し不等沈下を抑制する構造として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本実施形態の屋外配管の不等沈下防止構造を用いた住宅の屋外配管の配置を説明する斜視図。
【図2】屋外配管の不等沈下防止構造の全体構成を説明する一部拡大斜視図。
【図3】第1の実施形態に係る支持ステーの構成を説明する斜視図。
【図4】第2の実施形態に係る支持ステーの構成を説明する斜視図。
【図5】支持地盤に鉄筋ベースを載置した状態を説明する図。
【図6】鉄筋ベースのベース板に支持ステーを固定して、住宅基礎のコンクリートを打設した状態を説明する斜視図。
【図7】住宅基礎のコンクリートを打設した状態を説明する断面図。
【図8】支持ステーに延出部材を取付ける状態を説明する断面図。
【図9】保持部材を用いて配管を固定する状態を説明する断面図。
【図10】屋外配管の不等沈下防止構造を完成させた状態を示す断面図。
【図11】延出部材の下側に配管及び保持部材を配置する実施形態の屋外配管の不等沈下防止構造を説明する図。
【図12】他の形状の延出部材を用いて屋外配管の不等沈下防止構造を完成させた状態を示す断面図。
【図13】図12の形状の延出部材を用いる場合において、延出部材の下側に配管及び保持部材を配置する実施形態の屋外配管の不等沈下防止構造を説明する図。
【図14】保持部材が延出部材の上側で上下に調節可能であることを説明する断面図。
【図15】保持部材が延出部材の下側で上下に調節可能であることを説明する断面図。
【図16】複数の配管を上下方向に並列的に配置した屋外配管の不等沈下防止構造を説明する図。
【図17】複数の配管を水平方向に並列的に配置した屋外配管の不等沈下防止構造を説明する図。
【図18】第2の実施形態の支持ステーを用いて屋外配管の不等沈下防止構造を完成させた状態を示す断面図。
【図19】従来の配管支持具を用いて配管を支持する状態を説明する図。
【符号の説明】
【0049】
1 不等沈下防止構造
2 支持地盤
3 住宅基礎
4 鉄筋
5 鉄筋ベース
6 支持ステー
6a 固定部(支持ステーの一端側)
6b 突出部(支持ステーの他端側)
7 配管
8 配管支持部材
9 保持部材
10 アンカー
10a 鉤部
11 連結部材
12 スリット
51 ベース板
52 ベース金具
【技術分野】
【0001】
この発明は、住宅内部から連通して住宅外周に埋設される配管の不等沈下防止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、住宅を建設する際に住宅の沈下を防止するために、杭基礎、布基礎、べた基礎などの基礎が設けられる。特に宅地が軟弱な地盤や造成地盤である場合には、鋼管杭や柱状改良が施され、住宅の荷重を地中の強固な支持層で支える。このようにすることで、住宅が地中に沈下することを防止することができる。
【0003】
ところで、上述のような住宅においては、住宅そのものは殆ど沈下することがないが、住宅周辺の地面は強固に支持されているわけではないので沈下することがある。したがって、沈下量の差から住宅とその周辺の地面との間に不等沈下が生じ、住宅外周に埋設されている配管に加重が掛かり、配管や継ぎ手が破損して漏水する虞があった。
【0004】
そこで、例えば、住宅から排水枡へ延ばす配管に、上下の変位を許容するフレキシブル継ぎ手を介在させる配管の破損防止構造が知られている。このような破損防止構造は、住宅部分に埋設された配管と屋外部分に埋設された配管との沈下差をフレキシブル継ぎ手によって吸収する。
【0005】
また、例えば図19に示すように、地中の強固な支持層100にまで打込まれる支持パイプ101と、この支持パイプ101の上端に取付けられ住宅の外周に埋設される配管102を受止するサドル103とからなる配管支持具104が提案されている(例えば特許文献1)。このような配管支持具104により配管102を支持することで、住宅と配管102とがともに強固な支持層100に支持されることとなるので、住宅と配管102との間で不等沈下が生じることもなく、配管102や継ぎ手が破損して漏水することを抑制することができる。
【特許文献1】実開平5−66388号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、住宅から出てくる配管と外部の配管の間にフレキシブル継ぎ手を介在させる方法では、確かに住宅と屋外配管との沈下差を吸収するものの、排水枡同士の不等沈下により、配管勾配が変化したり、排水枡間を連結する排水管の破損を引き起こすことがある。
【0007】
また、上述のような配管支持具104を用いた場合には、強固な支持層100にまで支持パイプ101を貫入する必要があり、作業に手間が掛かるとともに支持層100がかなり深い場合には、その深さに応じて長い支持パイプ101を用意となり、設置コストが高くなりやすい。
【0008】
そこで本発明は、住宅と屋外配管との間、及び屋外配管相互の間で不等沈下が発生することを極めて簡単に抑制することができる屋外配管の不等沈下防止構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、支持地盤に載置されるベース板と該ベース板から上方に延びて住宅基礎の最下端の鉄筋を支持するベース金具とからなる鉄筋ベースと、一端側に該鉄筋ベースに連結されて当該鉄筋ベースと共に前記住宅基礎に埋没される固定部を有し、他端側に前記住宅外側方向に前記住宅基礎から突出して設けられる突出部を有する支持ステーと、該支持ステーの他端側に連結固定され、前記住宅外周に埋設される配管を支持する配管支持部材と、を備えることを特徴としている。
【0010】
請求項2記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、前記配管支持部材は、一端側が前記支持ステーに連結固定されるとともに、他端側が前記配管の下方に延出する延出部材と、該延出部材の上方において前記配管を保持する保持部材と、を具備することを特徴としている。
【0011】
請求項3記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、前記配管支持部材は、一端側が前記支持ステーに連結固定されるとともに、他端側が前記配管の上方に延出する延出部材と、該延出部材の下方において前記配管を保持する保持部材と、を具備することを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、前記保持部材は前記延出部材からの高さを調節自在であることを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、前記支持ステーから上方に延出して設けられると共に、前記住宅基礎内部において水平方向に配置された前記鉄筋に引掛けられる鉤部をその上端に具備するアンカーを更に備えることを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、前記固定部の上面に一端が固定されるとともに、前記ベース板の上面に他端が固定されることで、前記鉄筋ベースと前記支持ステーとを連結する連結部材を更に備えることを特徴としている。
【0015】
請求項7に記載の屋外配管の不等沈下防止構造は、前記固定部は、前記ベース板上に載置されて前記ベース金具を差込み可能なスリットを有し、前記ベース板上で前記住宅基礎に埋設されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、住宅基礎の鉄筋の最下端に設置される鉄筋ベースに支持ステーが連結され、この支持ステーに固定される配管支持部材が住宅外周に埋設される配管を支持するので、住宅外周に埋設される配管は、支持ステー及び配管支持部材を介して、住宅基礎の鉄筋ベースに支持されることとなる。従って、このような不等沈下防止構造を用いると住宅が沈下しない限り配管も沈下しないので、住宅と屋外配管との間、及び屋外配管相互の間で不等沈下が発生することを極めて簡単に抑制することができる。また、たとえ住宅が沈下するような場合であっても、配管は住宅に支持されているので、住宅の沈下に応じて配管も沈下することになり住宅と屋外配管との間に沈下差ができて不等沈下となることを防ぐことができる。
【0017】
また、支持ステーは、一端側に鉄筋ベースのベース板に連結されて当該鉄筋ベースとともに前記住宅基礎に埋没される固定部を有し、他端側に該住宅基礎から住宅外側方向に突出する突出部を有するので、コンクリートを打設する前の住宅基礎の鉄筋ベースに支持ステーを連結させて、その後にコンクリートを打設すると、住宅基礎のフーチングから住宅外側方向に支持ステーが突出することになるので、この支持ステーが突出した部分に連結される配管支持部材を、埋設する配管の高さ位置に合わせて適切なものを選択することで、配管の勾配を適切に調整することができる。
【0018】
請求項2に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、支持部材が延出部材と保持部材とから形成されているので、例えば埋設する配管の設置位置に合わせて適切な延出部材を選択し、また例えば埋設する配管の太さに合わせて適切な保持部材を選択することができる。
【0019】
請求項3に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、支持部材が延出部材と保持部材とから形成されているので、請求項2と同様の効果を奏することができるとともに、埋設する配管の設置位置が延出部材よりも下方に位置するような場合でも、適切に配管を保持することができる。特に、延出部材が配管よりも上方に位置することで、配管施工のために地面を掘り下げる場合に、延出部材を設置するために余計に地面を掘り下げる必要が無いので、施工コストを抑制することができる。
【0020】
請求項4に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、保持部材が延出部材から高さ調節可能であるので、配管の高さ位置を自在に調節することができ、埋設する配管の勾配を極めて簡単に調節することができる。
【0021】
請求項5に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、支持ステーから上方に延出して設けられるとともに、住宅基礎における水平方向に配置された鉄筋に引掛けられる鉤部をその上端に具備するアンカーを更に備えるので、住宅基礎に強固に強固に固定することができる。
【0022】
請求項6に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、連結部材により鉄筋ベースと支持ステーとが固定される。連結部材はベース板及び固定部の上面に固定されるので、この連結ベースは住宅の基礎の内部に埋設され、支持ステーが極めて強固に固定される。特に請求項4と組み合わせた場合には、支持ステーは、アンカーにより住宅基礎に固定されつつ、連結部材により鉄筋ベースに固定されるので、2箇所で固定されることとなり、支持ステーの一端側が他端側よりも沈下することを効果的に抑制することができる。
【0023】
請求項7に記載の屋外配管の不等沈下防止構造によると、支持ステーは、その一端側に形成され前記ベース板上に載置される際に前記ベース金具を差込み可能なスリットを有するので、鉄筋ベースのベース金具を挟み込むようにしてベース板に載置される。この状態で、鉄筋ベースの上からコンクリートを打設するので、支持ステーは、住宅の基礎に簡単に且つ強固に固定される。従って、屋外配管を確実に住宅の基礎で支持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明における屋外配管の不等沈下防止構造1の最良の実施形態について、各図を参照しつつ説明する。住宅内部から流れ出る生活排水は、図1に示すように、住宅屋外の敷地に埋設される配管7を通って、図示しない公設桝に流れ出て下水道に流れ込む。この屋外に埋設される配管7には、所定間隔で配管7のメンテナンスを行う排水桝9が設置されており、住宅から流れ出た排水はこの排水桝9で一旦受け止められる。配管7は、公設桝方向にやや下り勾配が設けられており、この勾配により排水を下方の公設桝に流下させる。このような配管7を支持する屋外配管の不等沈下防止構造1は、埋設された配管7に沿って例えば1メートル以下の間隔で複数設置されており、住宅基礎3から住宅の屋外方向に向かって突出して配管7を支持するものである。
【0025】
この屋外配管の不等沈下防止構造1は、図2及び図3に示すように、支持地盤2に載置され住宅基礎3の最下端の鉄筋4を支持する鉄筋ベース5と、一端側が鉄筋ベース5に連結されて当該鉄筋ベース5と共に前記住宅基礎3に埋没され、他端側が住宅外側方向に住宅基礎3から突出して設けられる支持ステー6と、この支持ステー6の他端側に連結固定され、前記住宅外周に埋設される配管7をその上側に支持する配管支持部材8と、を備えるものである。
【0026】
鉄筋ベース5は、図2及び図3に示すように、支持地盤2に載置される板状のベース板51と、このベース板51から上方に延びるように棒状の部材を折り返して形成されるベース金具52とから構成されている。そして、この鉄筋ベース5は、住宅基礎3を打設する位置に予め配置され、住宅基礎3の鉄筋4を支持するとともに、住宅基礎3を形成する際に使用される図示しないコンクリート型枠を載置するためにも使用される。なお、本実施形態の鉄筋ベース5は一例であり、この構成に限定されず、種々の周知の鉄筋ベース5を適宜目的に応じて選択して使用することができる。
【0027】
支持ステー6は一端側が鉄筋ベース5のベース板に固定されて住宅基礎3に埋設される固定部6aを形成し、他端が住宅基礎3から住宅の外側方向に突出する突出部6bを形成している。以下、2つの実施形態の支持ステー6について、それぞれ説明する。
【0028】
第1の実施形態に係る支持ステー6は、図3に示すように、長尺に形成された矩形状の鋼製部材である。この支持ステー6は、排水が流れる配管7の荷重に耐えることができる強度を有するステンレス等の耐腐食性の金属により形成されており、住宅基礎3に埋設されたときに腐食せずに十分な強度を保つことができる。そして、この支持ステー6の固定部6aには、アンカー10が上方に延出するように例えばボルト及びナット、若しくは溶接等の周知の方法で固定されている。このアンカー10の上端には鉤状に形成され、住宅基礎3内部に水平方向に配置された鉄筋4に引掛けられる鉤部10aが設けられている。したがって、支持ステー6は、一端が住宅基礎3に埋没して固定されるのみならず、アンカー10を介しても住宅基礎3に強固に連結されることとなる。
【0029】
また、支持ステー6の固定部6aには、鉄筋ベース5との連結に用いられる連結部材11が例えば溶接等により固定されている。この連結部材11は、一端側が支持ステー6に固定される矩形の鋼板であって、他端側がこの支持ステー6から鉄筋ベース5の方向にほぼ水平に突出して形成されている。そして、連結部材11の他端側をネジ等の周知の方法で鉄筋ベース5のベース板51と固定することにより、支持ステー6と鉄筋ベース5とが連結される。このように、支持ステー6は、アンカー10により固定されるとともに、連結部材11によっても固定されるので、支持ステーの固定部6a側と突出部6b側とが水平に保持される。したがって、支持ステー6に固定されている配管支持部材8が上下に動くことも確実に抑制することができ、配管支持部材8によって支持固定される配管7の水平レベルを一定に保つことができる。
【0030】
また、支持ステー6の突出部6bには、その長さ方向に複数の孔61が形成されている。この孔61にボルトを通してナットで固定することにより支持ステー6に配管支持部材8を取付けることができる。このように、支持ステー6の長さ方向に複数の孔61を設けることで、配管支持部材8の支持ステー6への取付け位置を調節することができ、住宅基礎3から配管7までの距離に応じて適宜調節することができる。
【0031】
第2の実施形態に係る支持ステー6は、図4(a)及び(b)に示すように、鉄筋ベース5と連結される当該支持ステー6の固定部6aの幅方向の略中央から、その長手方向の略中央に至るまでスリット12が形成されている。これにより、支持ステー6の固定部6aを、ベース板51の上に形成されたベース金具52がスリット12に差込まれるようにして鉄筋ベース5のベース板51の上に載置することができる。そして、支持ステー6の固定部6aから突出部6bにかけて略中央部には、ベース板51の厚みと同程分だけ鉛直方向に下がるように段部13が形成されている。
【0032】
図4(b)に示すように、スリット12にベース金具52を差込むようにして支持ステー6の固定部6aをベース板51に載置したときには、段部13を設けたことにより、支持ステー6の突出部6bの下面が支持地盤2に載置され、安定した状態で鉄筋ベース5に支持ステー6を連結固定することができる。この場合には、前述の図3に示すように、連結部材11を使用する必要がなく、支持ステー6の固定部6aの上から打設されるコンクリートの圧力により強固に固定される。なお、第2の実施形態においては、支持ステー6と鉄筋ベース5とを打設される基礎コンクリートの圧力のみによって固定する構成としているが、支持ステー6と鉄筋ベース5とを例えばボルトを締結する等の固定手段により更に強固に結合するものであってもよい。
【0033】
配管支持部材8は、図2に示すように、支持ステー6の突出部6bに固定され、配管7をその上方に支持するための部材である。この配管支持部材8は、一端側が前記支持ステー6の突出部6bに連結固定され、他端側が前記配管7の下方に延出する延出部材14と、該延出部材14の上方において前記配管7を保持する保持部材15と、から形成される。
【0034】
延出部材14は、図2に示すように、支持ステー6と略同じ幅を有し略矩形に形成される板状の部材である。この支持ステー6の突出部6bには、図7に示すように、延出部材14と連結するために使用される孔61が支持ステー6の長手方向に沿って複数形成されており、前述したように、住宅基礎3から適当な距離をあけて配管7を支持することができる。そして、配管7は、延出部材14の上側に載置されるようにして支持されるとともに、その上側から逆U字型に形成された保持部材15を嵌めることで固定される。保持部材15は、図10に示すように、鋼製の棒状部材を逆U字型に折曲した形状であり、その下端部が延出部材14の他端側に例えばナットにより固定されており、配管7の直径と略同寸法だけ離間した2本の脚部151と、これら脚部151同士をその上端で連結する湾曲部152とから形成されている。図8(B)に示すように、延出部材14の保持部材15の脚部151との固定する箇所には、一方に一個の共通孔141が設けられており、他方に複数のアジャスト孔142が設けられている。したがって、延出部材14には、複数種類の大きさの保持部材15を固定することができ、支持すべき配管7の径に応じて適切な大きさの保持部材15を用いることができる。
【0035】
なお、この実施形態においては延出部材14は、その上側に配管7を載置するようにして支持しているが、延出部材14の下側で配管7を支持するものであってもよい。この場合は、図11に示すように、延出部材14の下側に配管7を配置して、その下側からU字型の保持部材15を嵌めることで配管7を固定することができる。このようにすると、ベース板51の水平レベルよりもやや低い水平レベルに配管7を配置する場合に好適である。
【0036】
また、この延出部材14の形状は上記の板状のものに限られるものではなく、支持すべき配管の勾配に応じて、形状の異なる延出部材14を用いることができる。例えば上述の板状の延出部材14は、鉄筋ベース5のベース板51とほぼ等しい水平レベルに延出するが、更に下流においては、配管7の勾配によりベース板51よりも相当低い位置に配管7が埋設される。このような場合には、図12に示すように、支持ステー6と連結固定された一端側から延出部材14が下方に略直角に折曲されて略鉛直方向に所定深さに至るまで延伸され、そこから再び水平方向に折曲されその水平部分に支持部16が形成されたクランク状の延出部材14を使用することができる。そして、このクランク状の延出部材14を用いた場合も、板状の延出部材14を用いた場合と同様に、支持部16の上側に配管7が載置され、その上方から逆U字型の保持部材15を嵌めることにより配管7を固定する。なお、このようなクランク状の延出部材14においては、その強度を保つために、折曲部分に補強用のリブ18が形成されている。なお、この場合においても、図13に示すように、延出部材14の下側で配管7を支持するものであってもよい。すなわち、延出部材14の下側に配管7を配置して、その下側からU字型の保持部材15を嵌めることで配管7を固定するものであってもよい。
【0037】
このように、形状の異なる数種類の延出部材14を用いることにより、また、配管7及び保持部材15を延出部材の上側に設置するか下側に設置するかを選択することにより、配管7の水平レベルを調整することができ、配管7に適切な勾配をつけて固定することができるが、配管7の勾配を更に調整する場合には、図14に示すように、長尺に形成された保持部材15の2本の脚部151の中間位置に、支持プレート17を設けて、保持部材15の湾曲部152と支持プレート17の上側面で配管7を挟持するように当該配管7を支持固定することができる。保持部材15の脚部151は、支持部16を貫通するように設けられており、ナットの位置を調節することによりその長さを調節することができる構成であり、この脚部151の長さを調節することにより、埋設される配管の水平レベルを微調整することができる。
【0038】
例えば、延出部材14の支持部16において当該支持部16と保持部材15の脚部151とを連結固定するナットを緩めて下方に押し下げ、所望の位置で再びナットを締めて固定することにより、配管7の水平レベルを低くすることができる。保持部材15の脚部151にはその外周面全体に例えばネジ溝が形成されていることが好ましく、このように構成すると、配管7を支持固定する位置を無段階で調節することができる。なお、このように保持部材15の脚部151の長さを調節することにより埋設される配管7の水平レベルを微調整する構成を採用する場合でも、図15に示すように、延出部材14の下側に配管7及び保持部材15を設置するものであってもよい。このようにすると更に深い位置に配管を設置することができる。図15においてはクランク状の延出部材14を用いているが、この場合においても延出部材14が水平方向に延びる板状のものであってもよい。
【0039】
また、配管支持部材8に支持される配管7の本数は、1本に限定されるものではなく複数本であってもよい。例えば、図16に示すように、延出部材14の支持部16の上方において支持プレート17と保持部材15の湾曲部152とによって1本の配管7を支持固定し、別の配管7を支持部16と支持プレート17とで挟持するように支持固定してもよい。この場合、保持部材15の脚部151を長く調節し、複数枚の支持プレート17を用いることで、複数の配管7を高さ方向に並列に設置することができる。また、図17示すように、延出部材14の支持部16をやや長く形成し、水平方向に複数の配管7を並べて、それぞれの配管7の上方から保持部材15を嵌めるようにして固定するものであってもよい。
【0040】
次に、上述のように構成される屋外配管の不等沈下防止構造1を用いて配管7を設置する作業について以下に説明する。
【0041】
住宅基礎3を施工するために、地盤下の土を掘削して根切りを行い、ローラー等の周知の方法で転圧した後、図5に示すように、所定間隔で鉄筋ベース5を支持地盤2上に載置するとともに、住宅基礎3の鉄筋4を配置する。この際には、鉄筋4を確実に支持することができるように、鉄筋ベース5同士の間隔が、例えば1.5m以内となるように鉄筋ベース5を配置する必要があるが、配管7を確実に支持するために、例えば、設置される鉄筋ベース5の数を追加して、例えば1m以内の間隔となるように鉄筋ベース5を配置する。
【0042】
そして、第1の実施形態に係る支持ステー6を用いる場合には、図3に示すように、転圧された支持地盤2上であって、鉄筋ベース5の横側に支持ステー6の固定部6aを配置する。このとき、固定部6aにナット等でその下端を取付けられたアンカー10の上方の鉤部10aを住宅基礎3内の水平方向に配置された鉄筋4に引掛け、支持ステー6に予め溶接された連結部材11と鉄筋ベース5のベース板51とを例えばボルト及びナットにより連結する。このようにすることで、支持ステー6と、住宅基礎3の鉄筋4及び鉄筋ベース5とは、強固に固定される。
【0043】
一方、第2の実施形態に係る支持ステー6を使用する場合には、図4及び図18に示すように、支持ステー6の固定部6aに形成されたスリット12に鉄筋ベース5のべース金具52を差し込んだ状態で、支持ステー6の固定部6aを鉄筋ベース5のベース板51に載置しつつ、支持ステー6の突出部6bを支持地盤2上に載置する。
【0044】
そして、支持ステー6を配置した後、図示しない鋼製のコンクリート型枠を設置して、型枠内にコンクリートを打設し、養生した後、当該コンクリート型枠を取外す。
このようにすると、図6及び図7に示すように、支持ステー6の固定部6aが住宅基礎3に埋没しつつ、突出部6bが住宅基礎3の外側方向に突出する。すなわち、第1の実施形態に係る支持ステー6を使用した場合には、アンカー10や支持ステー6の固定部6aは住宅基礎3に埋没され、突出部6bが住宅基礎3から住宅外側方向に露出して突出し、当該住宅基礎3と支持ステー6とが完全に一体化される。また、第2の実施形態に係る支持ステー6を使用した場合には、同様に当該支持ステー6の固定部6aが住宅基礎3に埋没され、突出部6bが該住宅基礎3から住宅外側方向に露出して突出し、当該住宅基礎3と支持ステー6とが完全に一体化される。
【0045】
次に、住宅基礎3から露出して突出した支持ステー6の突出部6bに配管7を支持するための配管支持部材8を固定する。具体的には、図8(A)に示すように、延出部材14を突出部6bにボルト14a及びナット14bにより固定する。そして、図9に示すように、延出部材14の支持部16の上面に配管7を載置して上方から保持部材15を取付けて当該配管7を固定する。なお、配管7をより深い位置に設置する場合には、図10に示すように、クランク状の延出部材14を支持ステー6に固定するとともに、延出部材14の支持部16の上面に配管7を載置して上方から保持部材15を取付けて当該配管7を固定する。そして、図10に示すように、配管上に土を埋め戻して、配管作業を完了させる。
【0046】
本実施形態の屋外配管の不等沈下防止構造1は、一例でありこれに使用される部材の形状や寸法等は必要に応じて適宜変更することができる。また、本実施形態の屋外配管の不等沈下防止構造1には、その他の周知の構成を加えてもよいのは勿論である。このような屋外配管の不等沈下防止構造1を使用することにより、住宅と屋外配管7との間、及び屋外配管7の相互の間で不等沈下が発生することを極めて簡単に抑制することができる。また、配管7の配管作業を極めて容易にするとともに、配管支持部材8が劣化したような場合にも容易に交換することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の屋外配管の不等沈下防止構造1は、屋外配管7を強固に支持し不等沈下を抑制する構造として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本実施形態の屋外配管の不等沈下防止構造を用いた住宅の屋外配管の配置を説明する斜視図。
【図2】屋外配管の不等沈下防止構造の全体構成を説明する一部拡大斜視図。
【図3】第1の実施形態に係る支持ステーの構成を説明する斜視図。
【図4】第2の実施形態に係る支持ステーの構成を説明する斜視図。
【図5】支持地盤に鉄筋ベースを載置した状態を説明する図。
【図6】鉄筋ベースのベース板に支持ステーを固定して、住宅基礎のコンクリートを打設した状態を説明する斜視図。
【図7】住宅基礎のコンクリートを打設した状態を説明する断面図。
【図8】支持ステーに延出部材を取付ける状態を説明する断面図。
【図9】保持部材を用いて配管を固定する状態を説明する断面図。
【図10】屋外配管の不等沈下防止構造を完成させた状態を示す断面図。
【図11】延出部材の下側に配管及び保持部材を配置する実施形態の屋外配管の不等沈下防止構造を説明する図。
【図12】他の形状の延出部材を用いて屋外配管の不等沈下防止構造を完成させた状態を示す断面図。
【図13】図12の形状の延出部材を用いる場合において、延出部材の下側に配管及び保持部材を配置する実施形態の屋外配管の不等沈下防止構造を説明する図。
【図14】保持部材が延出部材の上側で上下に調節可能であることを説明する断面図。
【図15】保持部材が延出部材の下側で上下に調節可能であることを説明する断面図。
【図16】複数の配管を上下方向に並列的に配置した屋外配管の不等沈下防止構造を説明する図。
【図17】複数の配管を水平方向に並列的に配置した屋外配管の不等沈下防止構造を説明する図。
【図18】第2の実施形態の支持ステーを用いて屋外配管の不等沈下防止構造を完成させた状態を示す断面図。
【図19】従来の配管支持具を用いて配管を支持する状態を説明する図。
【符号の説明】
【0049】
1 不等沈下防止構造
2 支持地盤
3 住宅基礎
4 鉄筋
5 鉄筋ベース
6 支持ステー
6a 固定部(支持ステーの一端側)
6b 突出部(支持ステーの他端側)
7 配管
8 配管支持部材
9 保持部材
10 アンカー
10a 鉤部
11 連結部材
12 スリット
51 ベース板
52 ベース金具
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持地盤に載置されるベース板と該ベース板から上方に延びて住宅基礎の最下端の鉄筋を支持するベース金具とからなる鉄筋ベースと、
一端側に該鉄筋ベースに連結されて当該鉄筋ベースと共に前記住宅基礎に埋没される固定部を有し、他端側に前記住宅外側方向に前記住宅基礎から突出して設けられる突出部を有する支持ステーと、
該支持ステーの他端側に連結固定され、前記住宅外周に埋設される配管を支持する配管支持部材と、を備えることを特徴とする屋外配管の不等沈下防止構造。
【請求項2】
前記配管支持部材は、一端側が前記支持ステーに連結固定されるとともに、他端側が前記配管の下方に延出する延出部材と、
該延出部材の上方において前記配管を保持する保持部材と、を具備することを特徴とする請求項1に記載の屋外配管の不等沈下防止構造。
【請求項3】
前記配管支持部材は、一端側が前記支持ステーに連結固定されるとともに、他端側が前記配管の上方に延出する延出部材と、
該延出部材の下方において前記配管を保持する保持部材と、を具備することを特徴とする請求項1に記載の屋外配管の不等沈下防止構造。
【請求項4】
前記保持部材は前記延出部材からの高さを調節自在であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の屋外配管の不等沈下防止構造。
【請求項5】
前記支持ステーから上方に延出して設けられると共に、前記住宅基礎内部において水平方向に配置された前記鉄筋に引掛けられる鉤部をその上端に具備するアンカーを更に備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の屋外配管の不等沈下防止構造。
【請求項6】
前記固定部の上面に一端が固定されるとともに、前記ベース板の上面に他端が固定されることで、前記鉄筋ベースと前記支持ステーとを連結する連結部材を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の屋外配管の不等沈下防止構造。
【請求項7】
前記固定部は、前記ベース板上に載置されて前記ベース金具を差込み可能なスリットを有し、前記ベース板上で前記住宅基礎に埋設されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の屋外配管の不等沈下防止構造。
【請求項1】
支持地盤に載置されるベース板と該ベース板から上方に延びて住宅基礎の最下端の鉄筋を支持するベース金具とからなる鉄筋ベースと、
一端側に該鉄筋ベースに連結されて当該鉄筋ベースと共に前記住宅基礎に埋没される固定部を有し、他端側に前記住宅外側方向に前記住宅基礎から突出して設けられる突出部を有する支持ステーと、
該支持ステーの他端側に連結固定され、前記住宅外周に埋設される配管を支持する配管支持部材と、を備えることを特徴とする屋外配管の不等沈下防止構造。
【請求項2】
前記配管支持部材は、一端側が前記支持ステーに連結固定されるとともに、他端側が前記配管の下方に延出する延出部材と、
該延出部材の上方において前記配管を保持する保持部材と、を具備することを特徴とする請求項1に記載の屋外配管の不等沈下防止構造。
【請求項3】
前記配管支持部材は、一端側が前記支持ステーに連結固定されるとともに、他端側が前記配管の上方に延出する延出部材と、
該延出部材の下方において前記配管を保持する保持部材と、を具備することを特徴とする請求項1に記載の屋外配管の不等沈下防止構造。
【請求項4】
前記保持部材は前記延出部材からの高さを調節自在であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の屋外配管の不等沈下防止構造。
【請求項5】
前記支持ステーから上方に延出して設けられると共に、前記住宅基礎内部において水平方向に配置された前記鉄筋に引掛けられる鉤部をその上端に具備するアンカーを更に備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の屋外配管の不等沈下防止構造。
【請求項6】
前記固定部の上面に一端が固定されるとともに、前記ベース板の上面に他端が固定されることで、前記鉄筋ベースと前記支持ステーとを連結する連結部材を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の屋外配管の不等沈下防止構造。
【請求項7】
前記固定部は、前記ベース板上に載置されて前記ベース金具を差込み可能なスリットを有し、前記ベース板上で前記住宅基礎に埋設されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の屋外配管の不等沈下防止構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
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【図10】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2010−31891(P2010−31891A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−191614(P2008−191614)
【出願日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【出願人】(000198787)積水ハウス株式会社 (748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【出願人】(000198787)積水ハウス株式会社 (748)
【Fターム(参考)】
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