説明

巻きおしぼり製造装置

【課題】シート材をロールホルダから真っ直ぐ引き出して、確実に巻きおしぼりを成形することができる巻きおしぼり製造装置を提供すること。
【解決手段】収納部25と、送給手段29と、切断手段30と、散水手段56と、成形手段78とを設け、前記送給手段29によって、前記収納部25内のロールホルダ24に保持されたシートロール26から帯状のシート材26Aを引き出し、このシート材26Aを前記切断手段30によって所定の長さに切断すると共に、前記散水手段56によって水分を含ませた後、前記成形手段78によって巻きおしぼりWを成形する巻きおしぼり製造装置1であって、前記ロールホルダ24を構成する左右一対の半体24Cにおける軸24Bの対向端部に形成された係合部としての係合突部24D同士を係合させることで、前記両半体24Cの回転速度が一致し、前記シートロール26から前記シート材26Aが真っ直ぐに引き出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の長さに切断されたシート材に水分を含浸させて巻くことで巻きおしぼりを成形する巻きおしぼり製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の巻きおしぼり製造装置としては、タオルロール(本発明のシートロールに相当する)から帯状のシート材を引き出す引込装置(本発明の送給手段に相当する)と、この引込装置によって引き込まれた前記シート材を所定の長さに切断する切断装置(本発明の切断手段に相当する)と、前記シート材に湿り気を付与する散水装置(本発明の散水手段に相当する)と、湿り気を付与された前記シート材をロール状に巻き込んで巻きおしぼりを成形する形成装置(本発明の成形手段に相当する)とを設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。そして、このような巻きおしぼり製造装置では、前記タオルロールは、一対の挿嵌部材(本発明の半体に相当する)によって保持された状態で収納室に収納される。なお、このような巻きおしぼり製造装置では、前記挿嵌部材の直線部(本発明の軸に相当する)の互いに対向する端部は、前記直線部の端部同士が互いに支え合うように、直線方向に垂直な面で構成されている。また、図30に示すように、一方の半体の軸に円筒状の突部を設け、他方の半体の軸に円筒状の凹部を設け、これら凸部と凹部とが嵌合するように構成されているものも知られている。
【特許文献1】特開2007−181593号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、これらのような巻きおしぼり製造装置では、挿嵌部材が上述したような形状であるため、一対の前記挿嵌部材が、前記直線部の軸回りに相対的に回転する(即ち一方の前記挿嵌部材と他方の前記挿嵌部材の回転速度が異なる)ということが起こりうる。そして、これら一対の挿嵌部材の回転速度が異なると、これらの挿嵌部材によって支持されるタオルロールから引き出されるシート材が、前記挿嵌部材とタオルロールとの摩擦等により、遅く回転する前記挿嵌部材側から少なく、速く回転する前記挿嵌部材側から多く引き出されることで、右又は左に曲がって引き出されることがある。このように、前記タオルロールから前記シート材が右又は左に曲がって引き出されると、たとえ前記シート材を案内するための案内部材があったとしても、右又は左に曲がった状態で前記引込装置に引き込まれたり、前記シート材の右端側又は左端側が折り重なった状態で引き込まれたりし、最悪の場合、前記引込装置にシート材が詰まってしまうという虞があった。なお、後者の構造の場合では、前記凸部と凹部との摩擦によって、一方の前記挿嵌部材と他方の前記挿嵌部材の回転速度が前者の構造に比して異なりにくくなっているが、それでも一方の前記挿嵌部材と他方の前記挿嵌部材の回転速度が異なる要因は排除できず、加えて、一方の挿嵌部材と他方の挿嵌部材の形状が異なるため、部品の種類が増えることによるコストアップを招くという問題があった。
【0004】
本発明は以上の問題点を解決し、シート材がロールホルダから左右に曲がって引き出される要因を排除して、確実に巻きおしぼりを成形することができる巻きおしぼり製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に記載の巻きおしぼり製造装置は、帯状のシート材を巻回したシートロールを保持するロールホルダを収納する収納部と、前記シートロールから前記シート材を引き出す送給手段と、この送給手段によって送られた前記シート材を所定の長さに切断する切断手段と、前記シート材に水分を含ませる散水手段と、含水状態の前記シート材を巻いて巻きおしぼりを成形する成形手段とを有し、前記ロールホルダが左右一対の半体から構成される巻きおしぼり製造装置において、前記ロールホルダの各半体における軸の相対向する端部に、前記軸周りに前記半体同士が相対的に回動することを阻止するための係合部を形成したものである。
【0006】
また、本発明の請求項2に記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項1において、前記ロールホルダを構成する両半体を同形状に形成したものである。
【0007】
更に、本発明の請求項3に記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項2において、前記ロールホルダを構成する両半体の軸の対向端部に、係合部として複数の係合突部を設けると共に、一方の前記半体に設けられた前記係合突部間に、他方の前記半体に設けられた前記係合突部が配置されるように構成したものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の請求項1に記載の巻きおしぼり製造装置は、以上のように構成することにより、前記両半体に設けられた各係合部同士が係合することで、前記ロールホルダを構成する両半体の回転速度が一致するので、前記ロールホルダに保持されたシートロールから前記シート材を真っ直ぐに引き出すことができる。これによって、前記シート材を前記送給手段に詰まらせないようにして、確実に巻きおしぼりを成形することができる。
【0009】
また、前記両半体を同形状に形成したことで、部品の種類を減少させて、コストアップを抑えることができる。
【0010】
更に、前記両半体の軸の対向端部に、係合部として複数の係合突部を設けると共に、一方の前記半体に設けられた前記係合突部間に、他方の前記半体に設けられた前記係合突部が配置されるように構成したことで、一方の前記半体に設けられた前記係合突部が、他方の前記半体に設けられた前記係合突部を受けるように構成されるため、前記軸の対向端に突部を形成するだけでよいので、係合部の構造を単純にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の第一の実施形態について、図1乃至図24に基づいて説明する。1は本発明の巻きおしぼり製造装置である。この巻きおしぼり製造装置1は、本体2と、この本体2の左側面に対して着脱自在に取り付けられる左パネル3と、前記本体の右側面に対して着脱自在に取り付けられる右パネル4とを有して構成されている。また、前記本体2は、フレーム5と、このフレーム5の正面上部に設けられた正面パネル6と、背面パネル7とを有して構成されている。なお、前記正面パネル6は、前記フレーム5に固定されている。そして、前記フレーム5及びこのフレーム5の前後左右に取り付けられる前記各パネル3,4,6,7によって、ケーシング8が構成されている。また、前記本体2のフレーム5の上部は開口しており、この開口を塞ぐための上蓋体9が、前記フレーム5の上部に着脱自在に取り付けられている。また、前記フレーム5の左側面には、後述する送給切断ユニット27の下部を開放するように、開口部5Aが形成されている。更に、前記フレーム5内には、後述するシート材26Aを案内するための傾斜面5Bが形成されている。
【0012】
前記正面パネル6には第一操作部10が設けられている。そして、この第一操作部10には、供給ボタン11と、巻きおしぼりの本数を設定する設定ボタン12,13と、巻きおしぼりの本数を表示する表示手段14と、後述するヒータ61への通電を示すと共に後述する加熱容器60内の水温が適温になったことを示す表示手段15と、前記巻きおしぼり製造装置1の動作エラー等を示すための表示手段16とが設けられている。また、前記フレーム5の正面下部で且つ前記正面パネル6の下方には、可動パネル17が取り付けられていると共に、この可動パネル17の開口部18に、受皿兼用蓋19が開閉自在に取り付けられている。なお、前記可動パネル17は、前記フレーム5に対して、その下端近傍に設けられた図示しない回動軸を中心として回動可能に枢支されている。また、前記受皿兼用蓋19は、その下方に設けられた回動軸20を中心として、前記可動パネル17に対して回動可能に枢支されている。また、前記本体2のフレーム5の底面には、複数の足21が取り付けられている。また、前記フレーム5の右側面の前上部には、第二操作部22が設けられている。この第二操作部22には、調節や切り替え等の用途のための、比較的使用頻度の低いスイッチや摘み等が設けられている。更に、前記フレームの右側面の前下部には、電源スイッチ23が設けられている。
【0013】
前記フレーム5の上部前方には、ロールホルダ24を収納するための収納部25が形成されている。この収納部25は、前記上蓋体9を取り外すことによって開放される。そして、前記ロールホルダ24には、帯状の不織布シート材26Aを巻回したシートロール26が保持される。なお、前記ロールホルダ24は、円盤部24Aと軸24Bとを有する半体24Cを左右一対組み合わせることで構成されている。そして、これらの半体24Cの軸24Bの相対向する端部には、これらの半体24C同士が前記軸24B周りに相対的に回動することを阻止するための係合突部24Dが形成されている。なお、この係合突部24Dは、前記軸24Bの軸回りに、等角度間隔で複数(本例では三つ)形成されている。そして、一方の前記半体24Cに形成された係合突部24Dが、他方の前記半体24Cに形成された係合突部24D間に入るように構成されている。
【0014】
また、前記フレーム5における前記収納部25の後方には、送給切断ユニット27が固定されている。この送給切断ユニット27は、フレーム28と、このフレーム28の上部に設けられた送給手段29と、前記フレーム28の下部に設けられた切断手段30と、前記送給手段29を通過した前記シート材26Aを、前記切断手段30を経由して後述する成形手段78に案内する案内部材31とを有して構成されている。
【0015】
前記送給手段29は、前記フレーム28に取り付けられた電動機32と、歯車33,34を介して前記電動機32に連結されるローラ35と、バネ36によって前記ローラ35の方向に付勢される押さえ部材37とを有して構成されている。なお、この押さえ部材37は、前記上蓋体9を取り外すことによって開放される。また、前記押さえ部材37内には、前記シート材26Aの有無を検知するセンサ38が設けられている。更に、前記ローラ35の軸35Aの右端部には、複数(本例では12)の孔が等角度間隔で形成されたセンサリング39が固定されていると共に、このセンサリング39に対応して、前記軸35Aの回転量を検知するためのセンサ40が、前記フレーム28に取り付けられている。なお、前記センサ40は、保持体41に保持された回路基板42上に設けられている。
【0016】
前記切断手段30は、前記フレーム28に取り付けられた電動機43と、歯車44,45を介して前記電動機43に連結される可動刃46と、バネ47によって前記フレーム28に対して弾性的に支持される固定刃48とを有して構成されている。なお、前記可動刃46の軸46Aの左端部には、凹部が形成されたカム体49が固定されていると共に、このカム体49に対応して、前記軸46Aが一回転したことを検知するためのスイッチ50が、前記フレーム28に取り付けられている。
【0017】
前記案内部材31は、前記送給手段29と切断手段30との間に設けられた上案内部材51と、前記切断手段30の下方に設けられた下案内部材52とを有して構成されている。前記上案内部材51は、前板51Aと後板51Bとを有しており、これらの間を前記シート材26Aが通過するように構成されている。一方、前記下案内部材52は、下方ほど前方となるように湾曲して構成されている。また、前記下案内部材52の上部には、前記シート材26Aの有無を検知するセンサ53が設けられている。更に、前記下案内部材52の上部には、左右一対の案内リブ54が形成されていると共に、この案内リブ54の後端には、前記下案内部材52の主体とほぼ平行となるように、折曲部55が形成されている。なお、前記案内リブ54同士の間隔は前記シート材26Aの幅よりもやや広くされていると共に、前記下案内部材52の主体と前記折曲部55との間隔は、これらの間を通過する前記シート材26Aを前記センサ53が検知するのに充分な距離となっている。更に、前記案内リブ54及び折曲部55は、前記傾斜面5Bの上方に位置する。従って、前記案内リブ54及び折曲部55によって案内された前記シート材26Aは、前記傾斜面5Bによって前方に案内される。
【0018】
前記フレーム5における送給切断ユニット27の後方には、前記切断手段30によって所定の長さに切断された前記シート材26Aに水分を含ませるための散水手段56が設けられている。この散水手段56は、収納部57と、この収納部57に着脱自在に挿入される貯水容器58と、この貯水容器58から注出されて前記収納部57の貯水部57Aに貯められた水を下流側に送るポンプ59と、このポンプ59によって送られた水を貯める加熱容器60と、この加熱容器60内の水を温めるヒータ61と、前記加熱容器60から送られた温水の経路を切り替える切替弁62と、前記加熱容器60から送られた温水を切断された前記シート材26Aに供給する散水ノズル63とを有して構成されている。なお、前記収納部57は、前記上蓋体9を取り外すことによって開放される。また、前記散水ノズル63は、前記下案内部材52よりも前方に位置すると共に、この下案内部材52を挟んで、下降する前記シート材26Aの反対側に位置する。更に、前記散水ノズル63は、後述する摩擦パッド84よりも後方に位置する。なお、前記貯水部57Aとポンプ59は、一次給水管64によって接続されていると共に、前記ポンプ59と加熱容器60は、二次給水管65によって接続されている。また、前記加熱容器60と前記切替弁62の入口は、一次吐出管66によって接続されている。また、前記切替弁62の一方の出口と前記散水ノズル63は、二次吐出管67によって接続されている。更に、前記収納部57の側壁には接続部57Bが形成されており、前記切替弁62の他方の出口と前記接続部57Bは、戻し管68によって接続されている。なお、前記接続部57Bは、前記貯水部57Aよりも高い位置に設けられていると共に、前記接続部57Bに対応して、前記貯水容器58の側壁には凹部58Aが形成されている。
【0019】
前記加熱容器60について詳述する。この加熱容器60は、金属製の容器本体69と、この容器本体69の上部に熱的に接触させたサーミスタ70及び図示しないサーモスタットと、これらサーミスタ70及びサーモスタットを覆う絶縁カバー71とを有して構成されている。そして、前記容器本体69の底部中央には、この底部を貫通するように、第一接続管72が一体的に設けられており、この第一接続管72の下端部に前記二次給水管65が接続されている。なお、前記第一接続管72の上端72Aは、前記容器本体69内空間の中央よりもやや高い位置で上方に開口している。また、前記容器本体69の底部の外周近傍には、第二接続管73が一体的に設けられており、この第二接続管73に排水管74が接続されている。なお、この排水管74の末端は栓75で塞がれていると共に、この栓75は前記背面パネル7を貫通して前記本体2の後方に露出している。更に、前記容器本体69の上部の外周近傍には、第三接続管76が一体的に設けられており、この第三接続管76に前記一次吐出管66が接続されている。そして、前記容器本体69の上部には取付部77が設けられており、この取付部77に前記サーミスタ70及びサーモスタットが固定されている。
【0020】
前記フレーム5における前記収納室25及び送給切断ユニット27の下方には、前記切断手段30によって所定の長さに切断されると共に前記散水手段56によって含水状態とされた前記シート材26Aを巻いて巻きおしぼりを成形する成形手段78が設けられている。この成形手段78は、前記フレーム5に固定された電動機79と、前記フレーム5に対して着脱自在に取り付けられた従動カセット80とを有して構成されている。なお、この従動カセット80は、前記可動パネル17を開いて固定螺子81を取り外すことで、前記フレーム5から取り外すことができる。なお、前記フレーム5に取り付けられた状態において、前記従動カセット80は、その後端部が前記傾斜面5Bの下方に位置する。従って、この傾斜面5Bによって前方に案内された前記シート材26Aが、前記従動カセット80に送られるように構成されている。そして、前記従動カセット80は、フレーム82と、主ベルト機構83と、この主ベルト機構83と対向して設けられた摩擦パッド84と、前記主ベルト機構83の上面側で且つ前記摩擦パッド84の前方に設けられた副ベルト機構85と、成形される巻きおしぼりWを前記両ベルト機構83,85間で保持するための複数の傾斜部材86と、前記主ベルト機構83の出口端の外側に近接して設けられた隔壁87とを有して構成されている。
【0021】
前記主ベルト機構83は、一対のローラ83A,83Bと、これら一対のローラ83A,83B間に架け渡された無端ベルト83Cとを有して構成されている。なお、この無端ベルト83Cの外周には、多数の突起83Dが周方向に複数列形成されている。また、前記副ベルト機構85は、一対のローラ85A,85Bと、これら一対のローラ85A,85B間に架け渡されると共に前記無端ベルト83Cの上面と対向して設けられた複数の無端ベルト85Cとを有して構成されている。そして、前記可動ローラ85Aは、前記フレーム82に設けられた溝82Aに沿って上下方向に移動可能な可動ローラとされている。また、前記ローラ85Bは、歯車88,89を介して前記電動機79によって回転させられると共に、前記ローラ83Aは、伝達ベルト90を介して、前記ローラ85Bの回転に伴って回転する。なお、前記無端ベルト83Cは、前記シート材26Aの幅よりもやや広く形成されていると共に、前記各無端ベルト85Cは、前記シート材26Aの幅よりも細く形成されており、これらの細い無端ベルト85Cが、前記各ローラ85A,85B間に並列に架け渡されている。また、前記無端ベルト83Cと無端ベルト85Cは、それぞれ同じ方向に回転するように構成されている。従って、対向する前記無端ベルト83Cの上面と前記各無端ベルト85Cの下面は、それぞれ逆方向に動くことになる。更に、前記各ベルト機構83,85は、前記無端ベルト83Cの移動速度が前記各無端ベルト85Cの移動速度よりも速くなるように構成されている。
【0022】
複数の前記傾斜部材86は、弾性を有する材質で構成されていると共に、それらの一部(本例では二つ)が長傾斜部材86Aとされている。これらの長傾斜部材86Aは、その先端が前記可動ローラ85Aよりも上方で且つ前記各無端ベルト85Cよりも前方まで延びるように形成されていると共に、上方に移動した前記可動ローラ85Aに当接してこのローラ85Aを下方に付勢するように構成されている。また、前記各長傾斜部材86Aの先端には垂下部86Bが形成されていると共に、これらの垂下部86Bの下端には、反排出側に湾曲した湾曲部86Cが形成されている。そして、これらの湾曲部86Cは、弾性変形した前記各長傾斜部材86Aが復元した際に、成形された巻きおしぼりWの後半部に当接するように構成されている。また、図21及び22に示すように、前記隔壁87の前記無端ベルト83C側には、この無端ベルト83Cの周方向と平行に形成された多数の前記突起83Dの列83E間に位置するように、リブ状の突起87Aが複数形成されている。なお、図22に示すように、これらの突起87Aの上端部の前側には、下方に向かうほど前記無端ベルト83Cの排出端から離れるように傾斜した案内部87Bが形成されている。前記各突起87Aの上端部にこのような形状の案内部87Bが形成されていることによって、成形された巻きおしぼりWが排出されずに再び前記無端ベルト83Cの下方に巻き込まれることを防止するよう、巻きおしぼりWが前記無端ベルト83Cの排出端から離れる方向に案内されるように構成されている。また、前記各突起87Aの上後縁Eは、多数の前記突起83Dの先端を結んだ曲面Fよりも前方に位置すると共に、前記上後縁Eと曲面Fとの距離Lは、前記シート材26Aの厚さよりも狭くなるように構成されている。更に、前記各垂下部86B及び隔壁87は、前記受皿兼用蓋19に上に排出されて貯まった巻きおしぼりWが前記各無端ベルト83C,85Cに触れるのを防止するように構成されている。
【0023】
前記成形手段78の下方には、排水手段91が設けられている。この排水手段91は、前記散水手段56から供給された余分な水或いは巻きおしぼりWを成形する際に絞り出された水を集める漏斗部92と、この漏斗部92によって集められた水を貯める受け皿93とを有して構成されている。なお、前記漏斗部92の吐出口92Aは、前記本体2の底部から下方に突出している。
【0024】
前記左パネル3は、前記本体2を構成する前記フレーム5の左側面に対して着脱自在に取り付けられている。そして、前記左パネル3には、この左パネル3を前記フレーム5の左側面に取り付けた状態で、前記開口部5Aと対応する開口部3Aが形成されている。従って、前記開口部3A及び開口部5Aを介して、前記送給切断ユニット27の下部(即ち前記切断手段30の下方)、前記下案内部材52、及び前記成形手段78の後部を露出させることができる。更に、前記開口部3Aには、これを閉塞するための左蓋体94が取り付けられている。なお、前記左蓋体94は、前記開口部3Aに対して取り外し可能に構成されている。
【0025】
前記右パネル4は、前記本体2を構成する前記フレーム5の右側面に対して着脱自在に取り付けられている。そして、前記右パネル4には、この右パネル4を前記フレーム5の右側面に取り付けた状態で、前記第二操作部22と対応する開口部4Aが形成されていると共に、前記電源スイッチ23と対応する開口部4Bが形成されている。従って、前記開口部4Aを介して、前記第二操作部22を露出させることができると共に、前記開口部4Bを介して、前記電源スイッチ23を露出させることができる。なお、前記開口部4Aには、その全周に亘って内側に突出する図示しないリブが形成されており、このリブが前記第二操作部22の周囲に当接することによって、この第二操作部22は、前記右パネル4の表面に対して凹部4Cとなる個所に設けられることになる。更に、前記開口部4Aには、これを閉塞するための右蓋体95が取り付けられている。なお、前記右蓋体95は、前記開口部4Aの後側に枢支されている。
【0026】
5Cは制御回路96を収納するための収納部である。そして、この収納部96は、前記右パネル4を前記フレーム5から取り外すことで露出させることができるように構成されている。
【0027】
次に、本実施形態の作用について説明する。まず管理者は、前記巻きおしぼり製造装置1を設置する。そして、この設置された巻きおしぼり製造装置1の上蓋体9を取り外す。更に、前記収納部57から前記貯水容器58を取り出し、この貯水容器58内に水を入れ、再び前記収納部57に挿入する。そして、前記収納部25から前記ロールホルダ24を取り出し、このロールホルダ24に前記シートロール26を保持させ、このシートロール26が保持された前記ロールホルダ24を再び前記収納部25に挿入する。この状態で、前記電源スイッチ23をONにする。
【0028】
そして、管理者は、前記右蓋体94を開いて前記第二操作部22を露出させ、この第二操作部22に設けられた前記ポンプ59を強制作動させるためのスイッチを操作して、前記貯水容器58内の水が、前記加熱容器60内、更には、前記散水ノズル63内を満たした状態とする。なお、この際、前記散水ノズル63から吐出された水は、前記排水手段91の漏斗部92によって集められた後、前記吐出口92Aから前記本体2外に排出され、前記受け皿93に貯められる。そして、温かい巻きおしぼりWを成形したい場合、前記第二操作部22に設けられた前記ヒータ61に通電させるためのスイッチをONにし、冷たい巻きおしぼりWを成形したい場合、前記スイッチをOFFにする。また、複数の巻きおしぼりWを自動的に成形したい場合、前記第二操作部22に設けられた単独/連続の切替スイッチを「連続」に切り替え、巻きおしぼりWを一本ずつ成形したい場合、前記切替スイッチを「単独」に切り替える。また、動作中にブザーを鳴らしても構わない場合、前記第二操作部22に設けられたブザーのスイッチをONにし、ブザーを鳴らしたくない場合、前記スイッチをOFFにする。更に、前記第二操作部22に設けられた長さ調節ダイヤルを操作することで、巻きおしぼりWを構成する前記シート材26Aの長さを調節すると共に、水量調節ダイヤルを操作することで、前記シート材26Aへの散水量を調節することができる。なお、前記第二操作部22に設けられたこれらのスイッチ類は、管理者が操作したり設定した後は、使用者が操作する必要のないものである。
【0029】
そして、管理者は、前記シートロール26から前記シート材26Aを引き出し、前記送給手段29の押さえ部材37を持ち上げて、この押さえ部材37と前記ローラ35との間に前記シート材26Aの先端を保持させる。このように、前記シート材26Aの先端を前記ローラ35と押さえ部材37とで挟んで前記送給手段29に保持させると、前記シート材26Aが正しく保持されている場合、前記センサ38が前記シート材26Aを検知することによって、前記送給手段29の電動機32が作動して前記ローラ35が回転し、前記シート材26Aが、その先端が前記切断手段30に達するまで送られる。なお、前記センサ38が前記シート材26Aを検知できない場合、前記電動機32は作動しない。この際、前記シート材26Aは、前記上案内部材51によって案内されると共に、その先端部が、前記可動刃36と固定刃37との間を通過して、前記下案内部材52に設けられたセンサ53の位置まで送られる。そして、このセンサ53が前記シート材26Aを検知すると、前記電動機32が停止する。なお、前述したように、前記ロールホルダ24を構成する一対の前記半体24Cの軸24Bの相対向する端部に、これらの半体24C同士が前記軸24B周りに相対的に回動することを阻止するための前記係合突部24Dが形成されており、一方の前記半体24Cに形成された係合突部24Dが、他方の前記半体24Cに形成された係合突部24D間に入るように構成されていることによって、双方の半体24Cの回転速度が異なることがない。従って、これらの半体24Cによって構成される前記ロールホルダ24から引き出される前記シート材26Aが、前記半体24Cとシートロール26との摩擦等により、遅く回転する前記半体24C側から少なく、速く回転する前記半体24C側から多く引き出されることで、曲がって引き出されるということが防止される。以上の操作が終了したら、管理者は、前記上蓋体9を再び前記フレーム5の上部に取り付け、前記受皿兼用蓋19を開く。以上により、使用者が使用する準備が完了する。なお、温かい巻きおしぼりWを得る場合、前記表示手段15の表示内容によって、前記巻きおしぼり製造装置1が使用可能な状態かどうか知ることができる。
【0030】
次に、使用者は、必要な巻きおしぼりWの本数を、前記第一操作部10に設けられた設定ボタン12,13を用いて設定し、前記供給ボタン11を押すことで、必要な本数の巻きおしぼりWが形成され、前記受皿兼用蓋19上に排出される。なお、前記設定ボタン12,13は、単独モード時は無効である。
【0031】
単独モードにおける巻きおしぼりWの製造工程について説明する。冷たい巻きおしぼりWを成形する場合、前記切替弁62は、前記一次吐出管66と二次吐出管67、即ち、前記加熱容器60と散水ノズル63とを接続した状態となる。そして、使用者が前記供給ボタン11を押すと、前記送給手段29の電動機32、前記成形手段78の電動機79及び前記散水手段56のポンプ59が同時に作動を開始すると共に、前記センサリング39とセンサ40によって、前記ローラ35の回転量の計測を開始する。そして、前記送給手段29の電動機32の作動によって前記ローラ35が回転し、このローラ35の回転によって、このローラ35と前記押さえ部材37とで挟まれた前記シート材26Aが、前記上案内部材51によって案内されて下方に送られる。このようにして下方に送られた前記シート材26Aは、前記下案内部材52の主体と、前記案内リブ54と、前記折曲部55とで囲まれた空間を通過し、前記傾斜面5Bによって案内されて、前記成形手段78の主ベルト機構83上に送られる。この際、前記下案内部材52に設けられた前記センサ53が、上方から送られた前記シート材26Aを検知するが、前述したように、このシート材26Aが前記下案内部材52の主体と前記折曲部55との間を通り、これらの間隔が、これらの間を通過する前記シート材26Aを前記センサ53が検知するのに充分な距離となっていることから、前記センサ53は、前記シート材26Aを確実に検知することができる。なお、前述した前記ロールホルダ24の構造により、このロールホルダ24から前記シート材26Aが真っ直ぐに引き出されるので、前記シート材26Aの送給不良を抑制することができる。
【0032】
同時に、前記成形手段78の電動機79の作動によって、前記歯車88,89を介して前記ローラ85Bが回転すると共に、伝達ベルト90によって前記ローラ83Aが回転し、これらのローラ85B及びローラ83Aの回転によって、前記副ベルト機構85の無端ベルト85C及び前記主ベルト機構83の無端ベルト83Cが作動し、前記主ベルト機構83上に送られた前記シート材26Aが、前記無端ベルト83Cの動きに伴って前方に送られる。なお、前記送給手段29による前記シート材26Aの送給速度と、前記主ベルト機構83の無端ベルト83Cの移動速度は同じである。更に同時に、前記ポンプ59の作動によって、前記貯水容器58から前記貯水部57Aに注出された水が、前記一次給水管64、二次給水管65、及び第一接続管72を経て前記加熱容器60内に送られ、この水に押し出される形で、前記加熱容器60内の水が、前記第三接続管76、一次吐出管66、切替弁62、二次吐出管67を経て前記散水ノズル63に送られ、この散水ノズル63から、前記主ベルト機構83の無端ベルト83C上で且つ前記散水ノズル63の下方に送られた前記シート材26Aに噴射される。これによって、前記シート材26Aは、水を含んだ状態となる。なお、前記シート材26Aの先端が前記センサ53(或いは前記切断手段30)の位置から前記散水ノズル63の下方に達するまでの間に、前記散水ノズル63から水が噴射されるが、この散水ノズル63から吐出された水は、前記排水手段91の漏斗部92によって集められた後、前記吐出口92Aから前記本体2外に排出され、前記受け皿93に貯められる。
【0033】
一方、温かい巻きおしぼりWを成形する場合、前記切替弁62の初期状態は、前記一次吐出管66と戻し管68、即ち、前記加熱容器60と接続部57Bとを接続した状態である。そして、前記ヒータ61が通電されることによって、前記加熱容器60内の水が温められる。なお、前述したように、前記サーミスタ70及び図示しない前記サーモスタットが前記容器本体69の上面に熱的に接しているため、前記サーミスタ70及びサーモスタットは、前記容器本体69の上面の温度(即ち、加熱されることで温度が高く且つ密度が低くなった温水の温度)を検知することになる。そして、前記サーミスタ70によって検知された前記容器本体69内の温水の温度が所定値に達すると、前記制御回路96が、前記表示手段15の表示内容を変化させる。(例えば、点滅から点灯へ変化させたり、赤色点灯から緑色点灯へ変化させたりする。)そして、前述したように、前記第三接続管76が、前記加熱容器60の容器本体69の上面に設けられているため、使用可能となった前記巻きおしぼり製造装置1の加熱容器60の前記第三接続管76からは、温度が高く密度の低い温水が吐出可能となっている。
【0034】
そして、使用者が前記供給ボタン11を押すと、前記ポンプ59のみが作動する。このような状態で前記ポンプ59が作動することで、前記貯水容器58内の水が前記加熱容器60内に送られ、この水に押し出される形で、前記加熱容器60内の水が、前記切替弁62を経て前記接続部57Bから前記収納部57に戻ることになる。そして、前記第三接続管76と一次吐出管66の内部、即ち前記加熱容器60と切替弁62との間に溜まった水が前記加熱容器60内の温水と入れ替わるのに充分な時間が経過した後、前記一次吐出管66と二次吐出管67、即ち、前記加熱容器60と散水ノズル63とを接続するように、前記切替弁62が切り替えられる。これによって、前記加熱容器60内の温水が、前記切替弁62を経由して、前記散水ノズル63に達することになる。これによって、温かい巻きおしぼりWを成形するように設定されているにも拘わらず、冷めた水によって冷たい巻きおしぼりWが成形されてしまうという、従来起こりがちであった問題の発生を抑えることができる。
【0035】
なお、前記ポンプ59によって、温水で満たされた前記加熱容器60内に前記貯水容器58内の比較的低温の水が送られると、この水は、前記第一接続管72の上端72Aから前記加熱容器60内に噴出する。この際、比較的低温の水は温水よりも密度が大きいため、前記加熱容器60の下部に貯まることになるが、前述したように、前記第一接続管72の上端が、前記容器本体69内空間の中央よりもやや高い位置で上方に開口しているため、比較的低温の水は、前記第一接続管72の上端72Aから上方に噴出した後、前記容器本体69内を下降することになるので、前記容器本体69内が適当に攪拌されることになる。このため、前記容器本体69の上面に熱的に接している前記サーミスタ70が、前記容器本体69内の温水の温度低下を的確に検知することができるので、前記制御回路96が前記ヒータ61を制御して、前記容器本体69内の温水を的確に加熱することができる。従って、前記容器本体69内の下部に比較的冷たい水が貯まってゆき、この比較的冷たい水が前記容器本体69内の大部分を満たした状態になって、初めて前記サーミスタ70が温度の低下を検知し、前記ヒータ61による加熱を始めても加熱が間に合わないという、従来起こりがちであった問題の発生を抑えることができる。
【0036】
そして、前記切替弁62が切り替わるのと同時に、前記送給手段29の電動機32及び前記成形手段78の電動機79が作動を開始すると共に、前記センサリング39とセンサ40によって、前記ローラ35の回転量の計測を開始する。そして、前記送給手段29の電動機32の作動によって前記ローラ35が回転し、このローラ35の回転によって、このローラ35と前記押さえ部材37とで挟まれた前記シート材26Aが、前記上案内部材51によって案内されて下方に送られる。このようにして下方に送られた前記シート材26Aは、前記下案内部材52の主体と、前記案内リブ54と、前記折曲部55とで囲まれた空間を通過し、前記傾斜面5Bによって案内されて、前記成形手段78の主ベルト機構83上に送られる。この際、前記下案内部材52に設けられた前記センサ53が、上方から送られた前記シート材26Aを検知するが、前述したように、このシート材26Aが前記下案内部材52の主体と前記折曲部55との間を通り、これらの間隔が、これらの間を通過する前記シート材26Aを前記センサ53が検知するのに充分な距離となっていることから、前記センサ53は前記シート材26Aを確実に検知することができる。なお、前述した前記ロールホルダ24の構造により、このロールホルダ24から前記シート材26Aが真っ直ぐに引き出されるので、前記シート材26Aの送給不良を抑制することができる。
【0037】
同時に、前記成形手段78の電動機79の作動によって、前記歯車88,89を介して前記ローラ85Bが回転すると共に、伝達ベルト90によって前記ローラ83Aが回転し、これらのローラ85B及びローラ83Aの回転によって、前記副ベルト機構85の各無端ベルト85C及び前記主ベルト機構83の無端ベルト83Cが作動し、前記主ベルト機構83上に送られた前記シート材26Aが、前記無端ベルト83Cの動きに伴って前方に送られる。なお、この場合も、前記ローラ35による前記シート材26Aの送給速度と、前記無端ベルト83Cの移動速度は同じである。更に同時に、前記ポンプ59の作動によって、前記貯水容器58内の水が前記加熱容器60内に送られ、この水に押し出される形で、前記加熱容器60内の温水が、前記切替弁62を経て前記散水ノズル63に送られ、この散水ノズル63から、前記無端ベルト83C上で且つ前記散水ノズル63の下方に送られた前記シート材26Aに噴射される。これによって、前記シート材26Aは、温水を含んだ状態となる。なお、前記散水手段56のポンプ59は、前記第二操作部22によって設定された前記シート26Aの長さに対応する時間作動した後、停止する。更に、温かい巻きおしぼりWを成形するように前記巻きおしぼり製造装置1が設定されている場合、温水の噴射を停止した後、前記切替弁62は、前記加熱容器60と接続部57Bとを接続した状態に切り替えられる。
【0038】
なお、前記二次吐出管67内、即ち前記切替弁62と散水ノズル63との間には、少量の冷めた水が貯まっているが、前述した通り、前記切替弁62が切り替わるのと同時に、前記送給手段29の電動機32及び前記成形手段78の電動機79が作動を開始するので、前記シート材26Aの先端が前記センサ53或いは前記切断手段30の位置から前記散水ノズル63の下方に達するまでの間に、前記散水ノズル63から冷めた水が噴射されると共に、前記シート材26Aの先端側に極少量の冷めた水が噴射されたとしても、前記シート材26Aに噴射される水の多くが温水であり、また、冷めた少量の水が噴射された前記シート材26Aの先端側から先に巻き付けられて、余分な冷めた水が絞り出された後、その周囲から多くの温水を含んだシート材26Aが巻かれるという形になるので、形成される巻きおしぼりWは温かいものとなる。従って、温かい巻きおしぼりWを成形するように前記巻きおしぼり製造装置1が設定されている場合、確実に温かい巻きおしぼりWを成形することができる。
【0039】
また、前述したように、前記散水ノズル63が、前記下案内部材52を挟んで、下降する前記シート材26Aの反対側に位置するため、前記散水ノズル63から噴射された水又は温水が前記下案内部材52よりも後方で下降中の前記シート材26Aを濡らすことがないので、下降中の前記シート材26Aが濡れて前記下案内部材52に貼り付き、前記シート材26Aの送給が妨げられる可能性を抑制することができる。
【0040】
そして、前記シート材26Aの先端が前記摩擦パッド84と無端ベルト83Cとの間に達すると、前記摩擦パッド84とシート材26Aの上面側とが接することで、このシート材26Aの上面側に、摩擦によって止まろうとする力が働くのに対し、前記シート材26Aの下面側に、摩擦によって前記無端ベルト83Cと共に移動する力が働くことによって、前記シート材26Aの先端が捲れる。更に、このシート材26Aの捲れた先端が、前記無端ベルト83Cの上面と前記各無端ベルト85Cの下面との間に達すると、複数の前記傾斜部材86で保持されながら、それぞれ逆方向に移動する前記無端ベルト83Cの上面と前記各無端ベルト85Cの下面とで、前記シート材26Aが強く巻き付けられる。この際、前記シート材26Aが強く巻き付けられることで、このシート材26Aに含まれる余分な水が絞り出されるが、この水は、前記排水手段91の漏斗部92によって集められた後、前記吐出口92Aから前記本体2外に排出され、前記受け皿93に貯められる。また、前述したように、前記無端ベルト83Cの移動速度が前記各無端ベルト85Cの移動速度よりも速いことで、成形中の巻きおしぼりWは、前記無端ベルト83Cの移動速度よりも遅い速度で、前方に移動する。また、この際、前記シート材26Aが巻かれることで、成形中の巻きおしぼりWの直径が徐々に大きくなってゆくが、前述したように、前記可動ローラ85Aが前記各長傾斜部材86Aによって下方に付勢された状態で上下方向に移動可能であると共に、これらの長傾斜部材86Aを含む前記各傾斜部材86が弾性変形可能であるので、図23に示すように、成形中の巻きおしぼりWの直径が大きくなるのに従って、前記各傾斜部材86が上方に弾性変形すると共に、前記可動ローラ85Aが前記各長傾斜部材86Aによって下方に付勢されながら上方に移動して、前記無端ベルト83Cの上面と前記各無端ベルト85Cの下面の間隔、及び前記無端ベルト83Cの上面と前記各傾斜部材86の下面との間隔を拡げる。
【0041】
そして、このように前記無端ベルト83Cの上面と前記各無端ベルト85Cの下面との間隔、及び前記無端ベルト83Cの上面と前記各傾斜部材86の下面との間隔を拡げながら、成形された巻きおしぼりWが前方に移動し、前記無端ベルト83Cの前端から前記受皿兼用蓋19上に排出される。この際、図24に示すように、前記各長傾斜部材86Aが弾性的に復元するが、これらの長傾斜部材86Aの湾曲部86Cが、成形された巻きおしぼりWの後半部を軽く叩くことで、この巻きおしぼりWが前方に軽く弾かれて前記受皿兼用蓋19上に排出される。これによって、成形された巻きおしぼりWが前記成形手段78から離れるので、巻きおしぼりWが前記成形手段78の無端ベルト83Cに再び巻き込まれないようにすることができる。なお、前記各長傾斜部材86Aの湾曲部86Cが、成形された巻きおしぼりWの後半部を叩くことができなかった場合でも、或いは叩き方が弱かった場合でも、前記各案内部87Bによって巻きおしぼりWが前記無端ベルト83Cの排出端から離れる方向に案内されることによって、巻きおしぼりWが排出されずに再び前記無端ベルト83Cの下方に巻き込まれることが、前記隔壁87によって防止される。また、前記各突起87Aが多数の前記突起83Dの列83E間に位置することで、前記各突起83Dの先端を結んだ曲面Fと前記各突起87Aの上後縁Eとの距離Lを短くすることができるので、成形された巻きおしぼりWの外周端から前記シート材26Aが解けたとしても、この解けた前記シート材26Aの先端が前記曲面Fと上後縁Eとの間に入りにくく、従って、巻きおしぼりWが再び前記無端ベルト83Cの下方に巻き込まれることが、前記各突起87Aによっても防止される。
【0042】
なお、前記センサリング39とセンサ40によって計測された前記ローラ35の回転量が、前述した第二操作部22によって設定された前記シート材26Aの長さに相当する前記ローラ35の回転量に達すると、前記制御回路96によって前記電動機32が停止させられて前記シート材26Aの送給が停止すると共に、前記切断手段30の電動機43が作動させられて、前記歯車44,45を介して前記可動刃46を回転させる。この際、前記シート材26Aは、前記可動刃46と固定刃48とで挟まれた後、更に前記可動刃46が回転することで、切断される。なお、前記切断手段30によって前記シート材26Aが切断される際、前記電動機79は作動し続け、これによって、前記シート材26Aの先端が引かれる一方、前記ローラ35が停止するので、前記シート材26Aが瞬間的に張られた状態となる。なお、前記シート材26Aは、前記第二操作部22によって設定された長さによって切断されるタイミングが異なり、前記シート材26Aの先端が、前記無端ベルト83Cの上面と前記各無端ベルト85Cの下面との間で巻かれ始める前に、前記切断手段30によって切断される場合もあり、前記シート材26Aの先端が、前記無端ベルト83Cの上面と前記各無端ベルト85Cの下面との間で巻かれ始めてから、前記切断手段30によって切断される場合もある。
【0043】
そして、前記カム体49とスイッチ50とによって前記可動刃46の一回転を検知すると、前記制御回路96によって、前記電動機43が停止させられる。また、前記切断手段30によって前記シート材26Aが切断されて、その後端が前記センサ53よりも下方まで下降すると、このセンサ53が、前記シート材26Aの後端が通過したことを検知する。この際、前記可動刃46が一回転したことを検知したにも拘わらず、前記センサ53が前記シート材26Aの後端の通過を検知しなかった場合、前記制御回路96は、前記シート材26Aが切断されていないと判断して、前記成形手段78の電動機79を停止させると共に、前記表示手段16によって動作エラーを表示する。更に、前記センサ38が、前記ロールホルダ24に巻かれているシートロール26の終端を検知すると、前記制御回路96は前記散水手段56を停止させ、前記切断手段30を作動させず、前記送給手段29及び成形手段78を作動させ続けて、巻かれた前記シート材26Aを前記受皿兼用蓋19上に排出すると共に、前記表示手段16によって動作エラーを表示する。
【0044】
なお、連続モード時には、前記設定ボタン12,13によって設定された本数の巻きおしぼりWが前記受皿兼用蓋19上に排出されるまで、以上の動作を繰り返す。但し、温かい巻きおしぼりWを成形するように設定されている場合、前記切替弁52は、最後の巻きおしぼりWとなる前記シート材26Aに温水を噴射し終わるまで、前記加熱容器60と散水ノズル63とを接続した状態を保つ。そして、連続モード時には、前記受皿兼用蓋19上に複数の巻きおしぼりWが貯まって積み上がり、上部の巻きおしぼりWと前記成形手段78の前端とが接近することが起こり得るが、前述したように、巻きおしぼりWが前記無端ベルト83Cに触れるのを防止する前記隔壁87が、前記主ベルト機構83の出口端の外側(本例では前端の前側)に近接して設けられていると共に、巻きおしぼりWが前記各無端ベルト85Cに触れるのを防止する前記各垂下部86Bが、前記副ベルト機構85の出口端の外側(本例では前端の前側)に近接して設けられているので、前記受皿兼用蓋19上の巻きおしぼりWが前記主ベルト機構83や副ベルト機構85に巻き込まれるのを防止することができる。
【0045】
なお、この種の巻きおしぼり製造装置1では、前記成形手段78において、前記シート材26Aが前記無端ベルト83Cと共に適切に送られず、前記成形手段78に前記シート材26Aを詰まらせてしまうことが生じ得る。良くあるケースとして、前記シート材26Aが前記下案内部材52の後方で塊状になり、前記シート材26Aが前記下案内部材52よりも前方に移動できなくなるということがある。このような場合、前記左蓋体94を前記左パネル3の開口部3Aから取り外し、前記フレーム5の開口部5Aから、前記送給切断ユニット27の下部(特に、前記切断手段30の下方に位置する前記下案内部材52の後方)及び前記成形手段78の主ベルト機構83の後部を露出させる。なお、図5においては、前記成形手段78は見えないが、実際には、斜め上方から見ることで、前記成形手段78が露出されている。この状態で、管理者又は使用者が、前記開口部3A及び5Aから前記ケーシング8内に手を挿入し、詰まった前記シート材26Aを掴んで前記開口部3A及び5Aから引き出すことで、前記シート材26Aの詰まりを解消させることができる。なお、前記左蓋体94が前記左パネル3から完全に離れることで、管理者又は使用者が前記開口部3A及び5Aから前記ケーシング8内に手を挿入する際、この手が前記左蓋体94に触れることがないので、前記左蓋体94が邪魔にならず、詰まった前記シート材26Aを取り除きやすくすることができる。そして、詰まった前記シート材26Aを取り除いた後、再び前記左蓋体94を前記開口部3Aに取り付けて、この開口部3Aを塞ぐ。
【0046】
また、頻度の少ないケースとして、前記シート材26Aが前記無端ベルト83Cと摩擦パッド84の間、或いは前記無端ベルト83Cと無端ベルト85Cとの間で詰まることがある。このような場合、管理者は前記可動パネル17を開いて固定螺子81を取り外し、前記従動カセット80を前記本体2から引き出し、詰まった前記シート材26Aを前記従動カセット80から取り除く。そして、前記従動カセット80から詰まった前記シート材26Aを取り除いた後、前記従動カセット80を再び前記本体2内に挿入し、前記固定螺子81を螺合させることで前記従動カセット80を前記本体2に固定すると共に、再び前記可動パネル17を閉じることで、再び巻きおしぼりWの形成が可能な状態となる。
【0047】
また、温かい巻きおしぼりWを形成する場合、前記受皿兼用蓋19上に排出された巻きおしぼりWから湯気が放出されて上昇する。これは、連続モードで多くの巻きおしぼりを得る場合、顕著である。しかしながら、湿気に弱い前記第二操作部22は、前述したように、受皿兼用蓋19の直上ではなく、前記前記フレーム5の右側面の前上部に位置しており、更に、前記右パネル4の開口部4Aが構成する前記凹部4C内に位置して前記右蓋体95によって塞がれていることから、巻きおしぼりWから放出されて上昇した湯気が前記第二操作部22で結露して各種スイッチや摘みを濡らすことがなく、これらのスイッチ類を故障させないようにすることができる。なお、前記受皿兼用蓋19の直上に位置する前記第一操作部10は、この第一操作部10を構成する前記設定ボタン12,13及び表示手段14,15,16の表面が防水シートで覆われていることで防滴構造となっていると共に、前記供給ボタン11の内側も防滴構造となっていることによって、全体として防滴構造になっている。このため、前記第一操作部10の表面で巻きおしぼりWから放出された湯気が結露したとしても、前記第一操作部10に設けられたスイッチ類が故障したりすることがない。
【0048】
更に、メンテナンス等の目的で、前記可動パネル17を開いて、前記フレーム5内から前記成形手段78の従動カセット80を取り出す際に、巻きおしぼりWを形成した際に前記シート材26Aから絞り出されて前記従動カセット80の無端ベルト83C等に付着したままの水滴が滴下する虞がある。しかしながら、このような水滴が滴下したとしても、前記従動カセット80の下方にスイッチ類が位置しないので、このような水滴が前記第二操作部22の各種スイッチ類を濡らすことがなく、これらのスイッチ類を故障させないようにすることができる。
【0049】
以上のように、本発明の巻きおしぼり製造装置1は、収納部25と、送給手段29と、切断手段30と、散水手段56と、成形手段78とを設け、前記送給手段29によって、前記収納部25に収納されたロールホルダ24に保持されたシートロール26から帯状のシート材26Aを引き出し、このシート材26Aを前記切断手段30によって所定の長さに切断すると共に、前記散水手段56によって水分を含ませた後、前記成形手段78によって巻きおしぼりWを成形する巻きおしぼり製造装置1であって、前記ロールホルダ24を構成する左右一対の半体24Cにおける軸24Bの相対向する端部に形成された係合部としての係合突部24D同士を係合させることによって、前記ロールホルダ24を構成する両半体24Cの回転速度が一致するので、前記ロールホルダ24に保持されたシートロール26から前記シート材26Aを真っ直ぐに引き出して前記送給手段29に詰まらせないようにし、確実に巻きおしぼりWを成形することができるものである。
【0050】
また、本発明の巻きおしぼり製造装置1は、前記両半体24Cを同形状に形成したことで、部品の種類を減少させて、コストアップを抑えることができるものである。
【0051】
更に、本発明の巻きおしぼり製造装置1は、前記両半体24Cの軸24Bの対向端部に、係合部として複数の係合突部24Dを設けると共に、一方の前記半体24Cに設けられた前記係合突部24D間に、他方の前記半体24Cに設けられた前記係合突部24Dが配置されるように構成したことで、一方の前記半体24Cに設けられた前記係合突部24Dが、他方の前記半体24Cに設けられた前記係合突部24Dを受けるように構成されるため、前記軸24Bの対向端に突部24Dを形成するだけでよいので、係合部の構造を単純にすることができるものである。
【0052】
次に、本発明の第二の実施形態について、図25及び図26に基づいて説明する。なお、本例では、ロールホルダ124以外の構造が前述した第一の実施形態と共通するので、前記ロールホルダ124の構成及び作用についてのみ説明し、その他は省略する。前記ロールホルダ124は、円盤部124Aと軸124Bとを有する半体124Cを左右一対組み合わせることで構成されている。そして、これらの半体124Cの軸124Bの相対向する端部には、これらの半体124C同士が前記軸124B周りに相対的に回動することを阻止するための係合突部124Dが形成されている。なお、この係合突部124Dは、略半円筒状のものが一つ形成されている。そして、一方の前記半体124Cに形成された略半円筒状の係合突部124Dが、他方の前記半体124Cの軸124Bにおける略半円筒状の係合突部124Dが形成されていない部分に当接するように構成されている。更に、前記ロールホルダ124には、帯状の不織布シート材26Aを巻回したシートロール26が保持される。
【0053】
次に、本実施形態の作用について説明する。前述したように、前記ロールホルダ124を構成する一対の前記半体124Cの軸124Bの相対向する端部に、これらの半体124C同士が前記軸124B周りに相対的に回動することを阻止するための前記係合突部124Dが形成されており、一方の前記半体124Cに形成された略半円筒状の係合突部124Dが、他方の前記半体124Cの軸124Bにおける略半円筒状の係合突部124Dが形成されていない部分に当接するように構成されていることによって、若干の「遊び」を除けば、双方の半体124Cの回転速度が異なることがない。従って、これらの半体124Cによって構成される前記ロールホルダ124から引き出される前記シート材26Aが、前記半体124Cとシートロール26との摩擦等により、遅く回転する前記半体124C側から少なく、速く回転する前記半体124C側から多く引き出されることで、曲がって引き出されるということが防止される。このため、前記シート材26Aの送給不良を抑制することができる。なお、前述したように、前記両係合突部124Dがそれぞれ略半円筒状であるため、前記両半体124C同士の前記軸124Bと直交する方向への位置決めされないことになるものの、前記シートロール26の芯の内径と前記軸124Bの外径との差が充分小さければ、前記シートロール26の芯によって、ある程度前記両半体126C同士の軸直方向への位置決めがされる。
【0054】
次に、本発明の第三の実施形態について、図27乃至図29に基づいて説明する。なお、本例では、ロールホルダ224以外の構造が前述した各実施形態と共通するので、前記ロールホルダ224の構成及び作用についてのみ説明し、その他は省略する。前記ロールホルダ224は、円盤部224Aと軸224Bとを有する第一半体224Cと、円盤部224Dと軸224Eとを有する第二半体224Fとをを左右一対組み合わせることで構成されている。そして、前記第一半体224Cの軸224Bの前記第二半体224Fと対向する端部には、正多角筒状(本例では正六角筒状)の係合突部224Gが形成されていると共に、前記第二半体224Fの軸224Eの前記第一半体224Cと対向する端部には、前記係合突部224Gを受けるための係合凹部224Hが形成されている。そして、前記係合突部224Gが前記係合凹部224Hに挿入されることで、前記第一半体224Cが前記第二半体224Fの軸回りに回動することが阻止される。更に、前記ロールホルダ224には、帯状の不織布シート材26Aを巻回したシートロール26が保持される。
【0055】
次に、本実施形態の作用について説明する。前述したように、前記ロールホルダ224を構成する前記第一半体224Cの軸224Bの対向端部に前記係合突部224Gが形成されており、前記第二半体224Fの軸224Eの対向端部に前記係合凹部224Hが形成されていると共に、前記係合突部224Gが前記係合凹部224Hに挿入されることで、前記第一半体224Cが前記第二半体224Fの軸回りに回動することが阻止されるように構成されていることによって、双方の半体124Cの回転速度が異なることがない。従って、これらの半体224C、224Fによって構成される前記ロールホルダ224から引き出される前記シート材26Aが、前記半体224C,224Fとシートロール26との摩擦等により、遅く回転する前記半体224C又は224F側から少なく、速く回転する前記半体224F又は224C側から多く引き出されることで、曲がって引き出されるということが防止される。このため、前記シート材26Aの送給不良を抑制することができる。なお、前述したように、ロールホルダ224を構成するために、第一半体224Cと第二半体224Fという二種類の部品が必要になるため、一種類の部品のみでよい上記各実施形態の場合と比較して若干のコストアップとなるが、上記各実施形態と比較して、各半体224C,224Fの軸224B,224E同士の同軸性を高めることができるという利点がある。
【0056】
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、第一の実施形態において、ロールホルダを構成する半体に係合突部を各三つ設けたが、これ以外の数設けてもよい。また、第一及び第二の実施形態において、各半体の軸の対向端部に係合突部のみを設けたが、係合突部と係合凹部を双方の半体に設けてもよい。更に、第三の実施形態において、係合突部を正六角筒状としたが、係合突部が係合凹部内で回動しない範囲内であれば、これ以外の正多角筒状に構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第一の実施形態を示す巻きおしぼり製造装置の正面図である。
【図2】同、平面図である。
【図3】同、左側面図である。
【図4】同、右側面図である。
【図5】同、左蓋体を取り外した状態の左側面図である。
【図6】同、右蓋体を開いた状態の右側面図である。
【図7】同、A−A断面図である。
【図8】同、ロールホルダ半体を係合部側から見た図である。
【図9】同、ロールホルダを軸直方向から見た図である。
【図10】同、送給切断ユニットの左側面図である。
【図11】同、送給切断ユニットの右側面図である。
【図12】同、送給切断ユニットの断面図である。
【図13】同、散水手段の系統図である。
【図14】同、散水手段を構成する切替弁の外観図である。
【図15】同、散水手段を構成する加熱容器の断面図である。
【図16】同、成形手段の正面図である。
【図17】同、成形手段の平面図である。
【図18】同、成形手段の左側面図である。
【図19】同、成形手段の右側面図である。
【図20】同、成形手段のB−B断面図である。
【図21】同、図17におけるC部の拡大図である。
【図22】同、図20におけるD部の拡大図である。
【図23】同、巻きおしぼりを成形している成形手段の断面図である。
【図24】同、成形された巻きおしぼりを排出している成形手段の断面図である。
【図25】本発明の第二の実施形態を示す巻きおしぼり製造装置のロールホルダ半体を係合部側から見た図である。
【図26】同、ロールホルダを軸直方向から見た図である。
【図27】本発明の第三の実施形態を示す巻きおしぼり製造装置のロールホルダの第一半体を係合部側から見た図である。
【図28】同、ロールホルダの第二半体を係合部側から見た図である。
【図29】同、ロールホルダを軸直方向から見た図である。
【図30】従来の構造におけるロールホルダを軸直方向から見た図である。
【符号の説明】
【0058】
1 巻きおしぼり製造装置
24,124,224 ロールホルダ
24B,124B,224B,224E 軸
24C,124C,224C,224F 半体
24D,124D,224G 係合突部(係合部)
25 収納部
26 シートロール
26A 不織布シート材
29 送給手段
30 切断手段
56 散水手段
78 成形手段
224H 係合凹部(係合部)
W 巻きおしぼり

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状のシート材を巻回したシートロールを保持するロールホルダを収納する収納部と、前記シートロールから前記シート材を引き出す送給手段と、この送給手段によって送られた前記シート材を所定の長さに切断する切断手段と、前記シート材に水分を含ませる散水手段と、含水状態の前記シート材を巻いて巻きおしぼりを成形する成形手段とを有し、前記ロールホルダが左右一対の半体から構成される巻きおしぼり製造装置において、
前記ロールホルダの各半体における軸の相対向する端部に、前記軸周りに前記半体同士が相対的に回動することを阻止するための係合部を形成したことを特徴とする巻きおしぼり製造装置。
【請求項2】
前記ロールホルダを構成する両半体を同形状に形成したことを特徴とする請求項1記載の巻きおしぼり製造装置。
【請求項3】
前記ロールホルダを構成する両半体の軸の対向端部に、係合部として複数の係合突部を設けると共に、一方の前記半体に設けられた前記係合突部間に、他方の前記半体に設けられた前記係合突部が配置されるように構成したことを特徴とする請求項2記載の巻きおしぼり製造装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate


【公開番号】特開2009−125131(P2009−125131A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−300580(P2007−300580)
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(000109325)ツインバード工業株式会社 (176)
【出願人】(507337315)プールス株式会社 (8)
【Fターム(参考)】