説明

巻取カラー

【課題】正逆両方向に回転可能な中心駆動軸に多数個の巻取カラーを用いて構成した巻軸から巻芯と共に巻取ロールを、予め面倒な作業をすることなく円滑に抜取ることができるようにする。
【解決手段】巻取カラー1は、巻芯Cが被さっていないとき、底面傾斜溝5の中央部分から何れか一方の端に向けて移動した転動体6が底面傾斜溝5の中央部分に復帰するように、リテーナ8をカラー本体4に対して付勢するリテーナ付勢機構9を備える。リテーナ付勢機構9は、カラー本体4の外周面の、リテーナ8で覆われる部分に形成した収容溝10と、この収容溝10に、リテーナ8に互いに逆向きの回転力を付与することができるように収容した、第1の圧縮コイルバネ11及び第2の圧縮コイルバネ14とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中空の巻芯を帯状シート巻取装置の中心駆動軸上に該中心駆動軸に対して回転可能に保持すると共に、中心駆動軸から回転力伝達手段を介して回転力を受け、その回転力を前記巻芯に伝達する環状の巻取カラーに関し、特に、中心駆動軸が正逆両方向に回転可能である場合に適用する巻取カラーに関する。
【背景技術】
【0002】
帯状シート巻取装置には、広幅の帯状シートをスリッターで複数条に分割しながら、その分割された帯状シートを個々の巻芯のまわりに巻取るために、分割された帯状シート毎の巻芯を貫通して支持する共通の巻軸を備えるものがある。この巻軸は、通常、中心駆動軸と、この中心駆動軸の外周に所定の間隔で装着した多数個の狭幅の巻取カラーと、中心駆動軸から巻取カラーに回転力を伝達する回転力伝達手段とからなる。
【0003】
従来の巻取カラーには、例えば特開平02−132043号公報に開示されるように、帯状シートを巻取るための中心駆動軸に同心に回転自在に装着され、前記中心駆動軸から回転力伝達手段を介して回転力を受けるカラー本体と、前記カラー本体の外周面に円周方向に間隔をとって設けた複数の溝であって当該溝の底面が夫々前記中心駆動軸の回転方向沿いに次第に低くなるように形成してある複数の底面傾斜溝と、前記底面傾斜溝に配置した転動体と、前記転動体を前記底面傾斜溝から脱落しないよう収容する空所を持つ、前記カラー本体に回転自在に装着した環状のリテーナとを備え、前記カラー本体に被さっている、帯状シート巻取用の中空の巻芯が、前記カラー本体に対して前記底面傾斜溝が浅くなる方向に回転することにより、前記転動体が前記底面傾斜溝の浅い部分に移動すると共に底面傾斜溝の底面により押上げられ、この転動体が前記巻芯の内周面を押圧することによって、巻芯をカラー本体に固く保持するものがある。
【0004】
ところで、巻取装置では、中心駆動軸が一方向にのみ回転するのが普通であり、この場合には、巻取カラーの巻芯固定方向、つまり巻取カラーが巻芯をカラー本体に固定することができるときの、カラー本体の巻芯に対する回転方向が一方向のみの巻取カラーを用いる。この巻取カラーの底面傾斜溝は、一端側が深く他の一端側が浅くなるように形成してある。しかし中心駆動軸が正逆両方向に回転することが要求される場合もある。この場合には、中心駆動軸の回転方向が変る度に、巻取カラーの巻芯固定方向を変える必要があり、巻芯固定方向が一方向のみの巻取カラーを用いると、その巻取カラーを中心駆動軸から取外し、その巻取カラーの底面傾斜溝の方向が反対になるよう向きを変えて再び中心駆動軸に装着する必要があるので不便である。
【0005】
そこで、中心駆動軸の回転方向が変わっても巻取カラーを中心駆動軸から取外す必要のない巻軸を、巻芯固定方向が一方向のみの巻取カラーを用いて構成するには、多数個の巻取カラーを底面傾斜溝の向きが互いに逆になるように順次中心駆動軸に装着しておけばよい。しかし、この巻軸では、巻芯を有効に保持可能な隣り合う巻取カラーの相互間隔が広くなり、この巻軸により巻取可能な帯状シートの最小幅は、中心駆動軸が一方向にのみ回転する場合に比べ約2倍の大きさになる。そのため、巻取可能な帯状シートの最小幅が、要求される帯状シート最小幅より大きくなって、要求される巻取仕様を満たすことができなくなるという問題が生じ得る。
【0006】
そこで、巻取可能な帯状シートの最小幅が大きくならないように、正逆両方向に回転可能な中心駆動軸に多数の巻取カラーを装着して巻軸を構成するには、巻芯固定方向が正逆両方向の巻取カラーを用いればよい。従来、このような巻取カラーとしては、例えば特開昭61−37648号公報(第6図及び第7図に係る実施例)に開示されるように、底面傾斜溝を中央部分が最も深く両端に向かって浅くなるように形成したものがある。
【0007】
一方、このような巻軸では、巻芯の着脱を円滑に行うという視点からすると、巻芯の着脱時には巻取カラーの転動体が底面傾斜溝の最も深い部分に移動しているのが望ましい。ところが、一般に巻芯の長さは巻軸の長さより短いので、その巻軸には巻芯を装着していない部分が生じ、この巻芯を装着していない部分にある巻取カラーでは、リテーナがその慣性等により帯状シート巻取中にカラー本体に対して回転し、巻取終了後には、転動体が底面傾斜溝の浅い部分に移動している場合が多い。この場合、巻芯上に形成された帯状シートの巻取ロールを巻芯と一緒に巻軸から抜取るとき、転動体が巻芯内周面の高さを超えて突出している巻取カラー上で巻芯の抜取り抵抗が非常に大きくなり円滑な抜取りができなくなる。或いは巻芯の内周面等が損傷するおそれがある。そのため、巻取終了後に転動体が底面傾斜溝の浅い部分に移動している巻取カラーについては、予め作業者がリテーナをカラー本体に対して回転させることにより、転動体を底面傾斜溝の深い部分に復帰させる作業が必要になる。そして、このような作業は面倒であり時間もかかるので、帯状シート巻取装置の稼働率を低下させる原因になる。
【0008】
しかし、上述のように底面傾斜溝を中央部分が深く両端に向かって浅くなるように形成した従来の巻取カラーでは、巻芯を装着していない状態において底面傾斜溝の浅い部分に移動した転動体を巻取停止後に底面傾斜溝の中央部分に自動的かつ確実に復帰させる機構を有しておらず、またカラー本体に回転自在に装着したリテーナにより巻芯固定時に転動体を底面傾斜溝の中央部分から両側の浅い部分へ容易に移動し得るように保持しているので、巻取開始時から巻取ロール抜取り時まで転動体を底面傾斜溝の中央部分に確実に保持し続けることができない。また巻取カラーの底面傾斜溝中央部分の底面に、転動体を保持するための磁石を設けたものがあるが、その磁石は、巻芯外挿時に転動体を底面傾斜溝の中央部分に保持しておくものであり、巻芯固定時には転動体が底面傾斜溝の浅い部分に移動するのを許すようになっているため、巻芯を装着していない状態においてリテーナに回転力が生じたとき、その回転力に抗しきれるとは限らず、転動体の移動を確実に阻止可能なものではない。したがって、従来の巻取カラーは、巻芯の着脱を円滑に行うという点において十分ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平02−132043号公報
【特許文献2】特開昭61−37648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述のような問題点に鑑み、正逆両方向に回転可能な中心駆動軸に多数個の巻取カラーを用いて構成した巻軸から、その巻軸により貫通して支持した巻芯と共に該巻芯上に形成した帯状シートの巻取ロールを、予め面倒な作業をすることなく円滑に抜取ることができるようにするのに適した巻取カラーを得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、帯状シートを巻取るための中心駆動軸に同心に回転自在に装着され、前記中心駆動軸から回転力伝達手段を介して回転力を受けるカラー本体と、前記カラー本体の外周面に円周方向に間隔をとって設けた複数の溝であって当該溝の伸長方向において中央部分が深く両端に近づくにつれて次第に浅くなるように形成してある複数の底面傾斜溝と、前記底面傾斜溝に配置した転動体と、前記転動体を前記溝から脱落しないよう収容する空所を持つ、前記カラー本体に回転自在に装着した環状のリテーナとを備え、前記カラー本体に被さっている、帯状シート巻取用の中空の巻芯が、前記カラー本体に対して正逆何れの方向に回転しても前記転動体が前記溝の浅い部分に移動すると共に溝の底面により押上げられ、この転動体が前記巻芯の内周面を押圧することによって、前記巻芯を前記カラー本体に固く保持することができる巻取カラーにおいて、前記カラー本体の外周面の、前記リテーナで覆われる部分に、前記複数の底面傾斜溝の列に沿うように形成した収容溝と、前記収容溝に収容した第1の圧縮コイルバネと、前記カラー本体に設けた、前記第1の圧縮コイルバネの一端に係合する第1の係合手段と、前記リテーナに設けた、前記第1の圧縮コイルバネの他の一端に係合する第2の係合手段と、前記収容溝に収容した第2の圧縮コイルバネと、前記第1の係合手段と前記第2の圧縮コイルバネとの間において前記カラー本体に設けた、前記第2の圧縮コイルバネの一端に係合する第3の係合手段と、前記第2の係合手段と前記第2の圧縮コイルバネとの間において前記リテーナに設けた、前記第2の圧縮コイルバネの他の一端に係合する第4の係合手段とからなり、前記カラー本体に巻芯が被さっていないとき、前記底面傾斜溝の中央付近から何れか一方の端に向けて移動した転動体が前記底面傾斜溝の中央部分に復帰するように、前記リテーナを前記カラー本体に対して付勢するリテーナ付勢機構を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、巻芯固定方向を中心駆動軸から取外すことなく簡単に切替えることができ、かつ転動体が自動的に底面傾斜溝の深い部分に確実に復帰する巻取カラーを得ることができる。しかも、巻取カラーの幅や厚みを、従来の巻取カラーと同程度に小さく抑えることができる。そのため、本発明の巻取カラーを用いて巻軸を構成すると、その巻軸により貫通して支持した巻芯上に形成された巻取ロールを、その巻芯と一緒に巻軸から、予め面倒な作業をすることなく円滑に抜取ることができるようになる。また外径の大きい中心駆動軸を採用することで撓みにくい巻軸を得ることができ、帯状シート巻取装置の生産性が向上する。
【0013】
また、本発明では、複数の底面傾斜溝のうちの少なくとも一つの底面傾斜溝の中に、転動体の移動方向沿いに伸長した支持体を底面傾斜溝の深さ方向に弾力的に変位可能に設け、底面傾斜溝の中央部分に移動した転動体を巻芯の内周面に押付け可能に支持体によって下から支えるとよい。それによって、リテーナ付勢機構により転動体が底面傾斜溝の中央部分に復帰するように付勢していても、転動体を、底面傾斜溝の中央部分から、その転動体が底面傾斜溝の底面と巻芯内周面とに挟まれて楔として働く位置まで確実に移動させることができ、巻芯の内径にばらつきがあり巻芯の内径が標準より多少大きくても、その巻芯を確実にカラー本体に固定することができる巻取カラーを得ることができる。また支持体による転動体の巻芯への押付け力が比較的小さくても、巻芯固定時にリテーナには支持体上の転動体を介して十分大きい回転力が働くので、支持体による転動体の押上げ力を小さくすることで巻芯の外挿抵抗を小さく抑えることができる。そのため多数個の幅の狭い巻取カラーを中心駆動軸に装着して巻軸を構成する場合、巻芯が長いものであっもてその巻芯を容易に外挿可能な巻軸を得ることができる。しかも従来のように転動体とは別に巻芯内周面を押接するピンやバネ手段埋設用の穴をリテーナに設けることが不要になる。また、前記支持体は、前記転動体の両脇に係合する一対の係合部を有し、該係合部は夫々前記転動体の移動方向沿いに伸長すると共に、その伸長方向における中央部が前記底面傾斜溝の底面から浮き上がるように湾曲していることにより、底面傾斜溝の底面と支持体間の転動体の受渡しを円滑に行うことができ、転動体を安定性よく支えることができる。
【0014】
また、本発明では、前記収容溝の伸長方向に伸長すると共に、前記収容溝内に該収容溝の伸長方向に拘束して収容した、少なくとも中央部が前記収容溝の深さ方向に変位可能な止め板と、前記止め板の中央部に形成した穴又は切欠きと、前記転動体が底面傾斜溝の中央部分にあるとき前記穴又は切欠きに入り得る、前記リテーナの内周面に設けた突起と、前記突起を受け入れることができる、前記止め板の中央部の両側に夫々配設した長穴と、前記リテーナの外周面の、前記止め板の中央付近に対応する箇所に形成した開口とを備えるとよく、それによって、巻取カラーにおける巻芯固定方向の切替えや回転力の巻芯への伝達機能の停止復活の切替えを、巻取カラーを中心駆動軸に装着した状態で簡単に短時間で確実に行うことができる。そのため、例えば、中心駆動軸に多数の巻取カラーを装着して構成した巻軸を用いて幅の狭い多数の帯状シートを同時に個々の巻芯に巻取る場合に、各帯状シートに生ずる帯状シート単位幅当りの巻取張力が帯状シート相互間で均一になるよう、各巻芯に対して回転力を伝達する巻取カラーの個数を帯状シートの幅に応じて簡単に調整することができるようになるので、歩留の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る巻取カラーの正面図である。
【図2】図2は図1のA1ーA1矢視断面図である。
【図3】図3は図1に示す巻取カラーの縦断面図である。
【図4】図4は図1のA2ーA2矢視断面図である。
【図5】図5は図1に示す巻取カラーの巻芯非装着時の図2に相当する断面図である。
【図6】図6は図5のA3−A3矢視断面を示す正面図である。
【図7】図7は支持体の平面図である。
【図8】図8は支持体の動作を説明するための説明図である。
【図9】図9は図4のA4−A4矢視断面を示す正面図である。
【図10】図10は止め板の平面図である。
【図11】図11は突起が止め板の長穴に入れてある状態を示す拡大断面図である。
【図12】図12は止め板を押し下げた状態を示す拡大断面図である。
【図13】図13は突起が拘束用の穴に対向してある状態を示す拡大断面図である。
【図14】図14は突起が拘束用の穴に入った状態を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に図面を参照して本発明の一実施例について説明する。図1は巻取カラーの正面図、図2は巻取カラーの横断面図、図3は巻取カラーの縦断面図であり、図2は巻芯がカラー本体に固定された状態を示す。巻取カラー1は、帯状シートを巻取るための中心駆動軸2に同心に回転自在に装着され、中心駆動軸2から公知の回転力伝達手段3を介して回転力を受けるカラー本体4と、カラー本体4の外周面に円周方向に間隔をとって設けた複数の溝であって当該溝の伸長方向において中央部分が最も深く両端に近づくに従い浅くなるように形成してある複数の底面傾斜溝5と、底面傾斜溝5に配置した転動体6と、転動体6を底面傾斜溝5から脱落しないよう収容する空所7を持つ、カラー本体4に回転自在に装着した環状のリテーナ8とを備え、図2に示すように帯状シート巻取用の中空の巻芯Cがカラー本体4に被さっているとき、巻芯Cがカラー本体4に対して正逆何れの方向に回転しても転動体6が底面傾斜溝5の浅い部分に移動すると共に底面傾斜溝5の底面により押上げられ、この転動体6が巻芯Cの内周面を押圧することによって、巻芯Cをカラー本体4に固く保持することができるものである。
【0017】
図2において、中心駆動軸2が矢印Aで示す方向に正転する場合には、各転動体6が底面傾斜溝5の中央より右側の部分の底面上を移動し、このときの巻取カラー1の巻芯固定方向は正転方向とする。また中心駆動軸2が逆転する場合には、各転動体6が底面傾斜溝5の中央より左側の部分の底面上を移動し、このときの巻取カラー1の巻芯固定方向は逆転方向とする。図2において実線で示す転動体6は、中心駆動軸2が正転する場合に底面傾斜溝5の浅い部分に移動しているものであり、図2おいて2点鎖線で示す転動体6は、中心駆動軸2が逆転する場合に底面傾斜溝5の浅い部分に移動しているものである。
【0018】
図4は巻取カラーのリテーナ付勢機構を示し、図5は巻芯が被さっていないときの巻取カラーの転動体の状態を示している。巻取カラー1は、カラー本体4に巻芯Cが被さっていないとき、底面傾斜溝5の浅い部分に移動している転動体6が底面傾斜溝5の中央部分に復帰するように、リテーナ8をカラー本体4に対して付勢するリテーナ付勢機構9を備える。
【0019】
図5において、実線で示す転動体6は、巻取カラー1の巻芯固定方向が正転のときに底面傾斜溝5の中央部分に復帰しているものであり、2点鎖線で示す転動体6は、巻取カラー1の巻芯固定方向が逆転のときに底面傾斜溝5の中央部分に復帰しているものである。
【0020】
リテーナ付勢機構9は、図3に示すようにカラー本体4の外周面の、リテーナ8で覆われる部分に、複数の底面傾斜溝5の列に沿うように形成した収容溝10と、図4に示すように、収容溝10に収容した第1の圧縮コイルバネ11と、カラー本体4に設けた、第1の圧縮コイルバネ11の一端に係合する第1の係合手段12と、リテーナ8に設けた、第1の圧縮コイルバネ11の他の一端に係合する第2の係合手段13と、収容溝10に収容した第2の圧縮コイルバネ14と、第1の係合手段12と第2の圧縮コイルバネ14との間においてカラー本体4に設けた、第2の圧縮コイルバネ14の一端に係合する第3の係合手段15と、第2の係合手段13と第2の圧縮コイルバネ14との間においてリテーナ8に設けた、第2の圧縮コイルバネ14の他の一端に係合する第4の係合手段16とからなる。
【0021】
この実施例では、収容溝10は、カラー本体4の外周面を一定の深さで一周している。また第1の圧縮コイルバネ11及び第2の圧縮コイルバネ14は、夫々巻芯Cをカラー本体4に固定するとき支障なくリテーナ8がカラー本体4に対して回転すると共に転動体6が底面傾斜溝5の浅い部分へ移動することができ、かつ、巻芯Cがカラー本体4上に被さってないとき支障なくリテーナ8がカラー本体4に対して回転すると共に転動体6が底面傾斜溝5の中央部分へ移動することができるようにするために適当する長さ及びバネ定数を有している。
【0022】
第1の係合手段12は、収容溝10を横断するように固設した係合体であり、カラー本体4の側面からカラー本体4の幅方向に形成した穴に装着したピン17からなり、第3係合手段12は、収容溝10を横断するように固設した係合体であり、カラー本体4の側面からカラー本体4の幅方向に形成した穴に装着したピン18からなる。なお、第1の係合手段12及び第3の係合手段15は、必要に応じて、例えば収容溝10の底面に設けた突起としてもよいし、収容溝10がカラー本体の外周面を一周していないものであれば、その収容溝10の端部の壁面としてもよい。
【0023】
第2の係合手段13は、リテーナ8の内周面に設けた突起であり、リテーナ8の外周面に設けた孔に装着したピン19からなり、第4の係合手段16は、リテーナ8の内周面に設けた突起であり、リテーナ8の外周面に設けた孔に装着したピン20からなる。
【0024】
リテーナ8は、図3に示すように、カラー本体4の外周面にすきまばめし、カラー本体4の片方の端部に形成した鍔部4aと、カラー本体4のもう片方に端部に止めねじ21で固着した環状体22とで挟んでいる。カラー本体4の鍔部4aの内周と、環状体22の、カラー本体4から突き出た端部の内周には、夫々ベアリング23が装着してある。各ベアリング23の内輪は中心駆動軸2の外周面に装着する。
【0025】
次に、リテーナ付勢機構29の動作について説明する。図4において、第1の圧縮コイルバネ11は、巻取カラー1の巻芯固定方向が正転方向のときに、転動体6を底面傾斜溝5の中央部分に復帰させるように働き、第2の圧縮コイルバネ14は、巻取カラー1の巻芯固定方向が逆転方向のときに転動体6を底面傾斜溝5の中央部分に復帰させるように働く。なお巻取カラー1の巻芯固定方向が正転方向の場合と逆転方向の場合とでは、巻芯C及びリテーナ8のカラー本体4に対する回転方向及び転動体6の移動方向が互いに逆になる点で相違するが、その他の動作については同様なので、主として第1の圧縮コイルバネ11の動作について説明する。
【0026】
巻取カラー1の巻芯固定方向が正転方向のとき、巻取カラー1上に巻芯Cを装着していない状態において、何らかの原因でカラー本体4に対してリテーナ8が、図4の時計方向に回転したとすると、それと同時に転動体6は底面傾斜溝5の浅い部分へ移動するが、第1の係合手段12に第2の係合手段13が接近して第1の圧縮コイルバネ11が圧縮され、その圧縮された第1の圧縮コイルバネ11に反発力が生じ、それによってリテーナ付勢機構9は、リテーナ8をカラー本体4に対して底面傾斜溝5が次第に深くなる方向(図4では反時計方向)へ付勢する状態になり、リテーナ8がカラー本体4に対して図4において反時計方向に回転し、それに伴い転動体6が底面傾斜溝5の中央部分に復帰する。なお、転動体6の復帰を確実にするために、例えば第1の圧縮コイルバネ11を少し長いものに変更する等により、転動体6が底面傾斜溝5の中央部分に位置しているとき、巻芯Cの装着時に転動体6が底面傾斜溝5の浅い部分へ移動することに支障がない範囲で僅かに第1の圧縮コイルバネ11が圧縮されるようにしてもよいし、第1の圧縮コイルバネ11が圧縮されない状態でその一端と第1係合手段12とが接するようにしてもよい。
【0027】
巻取カラー1は、巻芯Cの内径の大きさに多少のバラツキがあっても巻芯Cがカラー本体4に対して確実に固定できるようにすることが望ましい。そこで、この実施例の場合、巻取カラー1では、巻取開始時に巻芯Cをカラー本体4に対して回転させたとき、その巻芯Cの内径が多少大きくても、その巻芯Cの内周面に、底面傾斜溝5の深い部分にある転動体6が確実に係合するようにするために、図5に示すように複数の底面傾斜溝5のうちの一つの底面傾斜溝5の中に、転動体6の移動方向沿いに伸びた支持体24を底面傾斜溝5の深さ方向に弾力的に変位可能に設け、底面傾斜溝5の深い部分に移動した転動体6を支持体24によって巻芯Cの内周面に押付け可能に下から支えている。
【0028】
支持体24を底面傾斜溝5の深さ方向に弾力的に変位可能に設けるために、支持体24を、図5に示すように当該支持体24の両端部が底面傾斜溝5の底面と接触し、当該支持体24の中央部分が底面傾斜溝5の底面から浮き上がった両端支持梁となるように湾曲させて形成している。
【0029】
支持体24は弾性体からなり、それを底面傾斜溝5の中に収容する前は、図5に示す支持体24より少し大きい曲率で湾曲している。この支持体24を底面傾斜溝5の中に収容するとき支持体24の中央部を底面傾斜溝5の底面へ向けて押下げ、図5に示すように撓ませてあるので、底面傾斜溝5の中の支持体24は、その上に載せた転動体6を、その撓みの大きさ応じた力で弾力的に押上げることができる。そして支持体24によって押上げられた転動体6はリテーナ8の空所7内を上限に至るまで移動して、テーナ8の外周面から突出する。この支持体24は、例えばばね鋼やステンレス鋼等のように弾性限度や疲労限度の高い弾性体で作るのが望ましい。
【0030】
図6は図5のA3−A3矢視断面を示す背面図、図7は支持体の長手方向を図面の左右方向に向けて示した支持体の平面図である。図8(A)は巻取カラーに巻芯を外挿する前の支持体及び転動体の状態を示し、図8(B)は巻取カラーに巻芯を外挿した後の支持体及び転動体の状態を示す。
【0031】
図6に示すように、支持体24の、転動体6との係合部24bは、転動体6の、底面傾斜溝5の底面との接触部分Pを挟んで二つに分かれている。そした支持体24は、二つに分かれた係合部24aを転動体6の両脇に係合させた状態で転動体6を支えることができる。
【0032】
図7に示すように、支持体24は、一本の線材の中央部分24aを曲げてU字状に折り返すと共に、折り返した線材の先端部分24cを夫々内側に折り曲げて形成してある。折り返し部分24aと折り曲げ部分24cの間の平行に伸びた部分が、転動体6との係合部24bとなっている。また各係合部24bはその長手方向における中央部が両端部より高くなるように湾曲している。
【0033】
巻取カラー1に巻芯Cを外挿する前は、図8(A)に示すように、リテーナ8の空所7がカラー本体3の底面傾斜溝5の深い部分の上方に位置し、転動体6は底面傾斜溝5の深い部分に移動しており、支持体24により弾力的に押上げられて、リテーナ8の外周面から最大限に突出している。
【0034】
巻芯Cをカラー本体3に外挿すると、この巻芯Cは、図8(B)に示すように、突出している転動体6を押下げ、転動体6を支えている支持体24は撓む。即ち支持体24は底面傾斜溝5の深さ方向に弾力的に変位して底面傾斜溝5の底面に近づく。そして転動体6は、支持体24と巻芯Cとに挟まれた状態で、支持体24から押上げ力を受け、巻芯Cの内周面に押付けられる。この実施例では、転動体6が球体でありリテーナ8に対してあらゆる方向に回転可能に保持されているので、外挿中の巻芯Cに働く抵抗が小さくなる。
【0035】
図8(B)に示す状態で、巻芯Cに帯状シート先端を接続して中心駆動軸2を正転方向に回転させると、巻芯Cがカラー本体3に対して矢印A5の方向つまり底面傾斜溝5が浅くなる方向に回転しようとする。そして中心駆動軸2を正転方向に回転駆動するか、或いは作業者が巻芯Cを中心駆動軸2の正転方向とは逆の方向に回すと、巻芯Cの内周面と転動体6との摩擦力によりその転動体6に回転力が生じ、その転動体6が支持体24上を底面傾斜溝5の浅い方へ向けて転がろうとしてリテーナ8をカラー本体3の外周面に沿う方向に押す。このとき、転動体6とリテーナ8との接点は、その接点とリテーナ8の中心とを結ぶ直線方向において、転動体6と支持体と15の接点と、転動体6と巻芯Cの内周面との接点の間にあるため、転動体6は、その転動体6と巻芯Cの内周面との摩擦力より大きい力でリテーナ8を押すことができる。また回転力が生じた転動体と6リテーナ8との摩擦力は、転動体6による巻芯Cの内周面の押付力を増大させる方向に働く。それによってリテーナ8は、リテーナ付勢機構9の付勢力に抗しながらカラー本体3に対して底面傾斜溝5が浅くなる方向に回転し、そのリテーナ8の回転に伴い他の転動体15も底面傾斜溝5の浅い方へ移動し、各転動体6が底面傾斜溝5の底面と巻芯Cの内周面とに挟まれて楔として働く位置(図8(B)に2点鎖線で示す)まで確実に移動することができる。その後は、転動体6は底面傾斜溝5の底面に押上げられて、巻芯Cの内周面を押圧し、それによって巻芯Cがカラー本体3に固定される。
【0036】
中心駆動軸2に多数の巻取カラー1を装着して巻軸を構成する場合に、巻取カラー1は、中心駆動軸2から受けた回転力を巻芯Cに伝達する機能を選択的に停止したり復活させたりすることが簡単にできるものであるのが望ましい。そこで、この実施例の巻取カラー1では、巻取開始前に必要に応じて転動体6を底面傾斜溝5の中央部分に拘束したり、その拘束を解いたりすることができるようにするために、図4、図9及び図10に示すように、収容溝10の伸長方向に伸長すると共に、収容溝10内に、該収容溝10の伸長方向に拘束して収容した、少なくとも中央部が収容溝10の深さ方向に変位可能な止め板25と、止め板25の中央部に形成した穴26と、転動体6が底面傾斜溝5の中央部分にあるとき穴26に入り得る、リテーナ8の内周面に設けた突起27と、突起27を受け入れることができる、止め板25の中央部の両側に夫々配設した長穴28と、リテーナ8の外周面の、止め板25の中央付近に対応する箇所に形成した開口29とを備える。
【0037】
図9は図4のA4−A4矢視断面を示す正面図、図10は止め板の長手方向を図面の左右方向に向けて示した止め板の平面図であり、図4においてリテーナ8の内周に設けた突起27は、図5において破線で示した突起27である。
【0038】
止め板25をカラー本体4に対して底面傾斜溝5の伸長方向に移動しないよう拘束すると共に、止め板25の少なくとも中央部を収容溝10の深さ方向に変位可能にするために、止め板25をステンレス鋼やバネ鋼等の弾力的な板状の材料で作り、その両端付近を夫々折り返して係止部30を形成し、その係止部30、30をピン17とピン18とに引っ掛けている。突起27はリテーナ8の外周面に設けた孔に装着したピン31からなる。左右の長穴28は、突起27を受入れることで、止め板25がリテーナ8のカラー本体4に対する回転運動を妨げないようにするためのもので、転動体6が底面傾斜溝5の中央部分から、巻芯Cを確実に固定可能な浅い部分まで移動することができるよう十分な長さを有している。なおピン17、ピン18は、夫々止め板25を挟んで第1の圧縮コイルバネ11の一端、第2の圧縮コイルバネ14の一端に係合している。また、必要に応じて穴26、長穴28の代わりに止め板25の側縁から切欠きを形成してもよい。
【0039】
図11乃至図14は、止め板25及びその付近を拡大して示す断面図である。図11において、突起27は止め板25の右側の長穴28に入っている。このとき転動体6は、図5に示すように底面傾斜溝5の中央部分に位置しており、巻取カラー1の巻芯固定方向は正転方向である。この状態から巻取カラー1の巻芯Cへの回転力伝達機能を停止するには、突起27を止め板25の穴26に入れる。そのためには、図12に示すように開口29に棒状体32を挿入して止め板25を押すことにより、止め板25の先端付近を下方へ変位させ、その状態で、図13に示すように、穴26と突起27が対向するようにリテーナ8をカラー本体4に対して反時計方向に回転させた後、棒状体32を開口29から抜く。そうすると、図14に示すように穴26に突起27が嵌まり、リテーナ8が突起27及び止め板25を通じてカラー本体4に拘束されて回転不能になると共に、転動体6が底面傾斜溝5の中央部分の中心、つまり図5に実線で示す転動体6と2点鎖線で示す転動体6との中間位置に拘束される。それによって巻取カラー1は巻芯Cをカラー本体4に固定することができない状態になる。
【0040】
図14に示す状態から、巻取カラー1の巻芯固定方向が正転方向になるように、巻取カラー1の巻芯Cへの回転力伝達機能を復活させるには、突起26を止め板25の右側の長穴28に入れる。そのためには、棒状体32を開口29に挿入して止め板25を押すことにより、図13に示すように止め板25の先端付近を下方へ変位させて、突起27を穴26から抜き、図12に示すように突起27が止め板25の右側の長穴28に対向する位置するまで、リテーナ8を、拘束時とは逆方向つまり図12では時計方向に回転させた後、棒状体32を開口29から抜去る。そうすると、図11に示すように、突起27が長穴28に入り、リテーナ8はカラー本体4に対して回転可能になり、転動体6が底面傾斜溝5の深い部分の中心から解放され、底面傾斜溝5の浅い部分へ移動可能になる。それによって巻取カラー1はカラー本体4に巻芯Cを固定可能な状態になる。
【0041】
巻取カラー1の巻芯固定方向を逆転方向にするには、止め板25の左側の長穴28に突起27を入れる。そのためには、図12に示すように開口29に棒状体32を挿入して止め板25を押すことにより、止め板25の先端付近を下方へ変位させ、その状態で、突起27が左側の長穴28と対向するようにリテーナ8をカラー本体4に対して反時計方向に回転させ後、棒状体32を開口29から抜く。また巻取カラー1の巻芯固定方向が逆転方向の状態から巻取カラー1の巻芯Cへの回転力伝達機能を停止するには、突起27を穴26に入れる。その際、リテーナ8のカラー本体4に対する回転方向が逆になる以外は、巻取カラー1の巻芯固定方向が正転方向のときと同様の操作手順となる。
【0042】
以上、一実施例により本発明を説明したが、本発明の実施形態は必要に応じて発明の要旨を変えることなく多様に変わり得る。例えば、本発明では、回転力伝達機能停止復活用の上述の止め板25等を備えないものもあり得る。或いは、何れの底面傾斜溝内にも上述の支持体24を備えないものもあり得る。また転動体として、両端部に丸みをつけたコロを用いることもできる。
【符号の説明】
【0043】
1 巻取カラー
2 中心駆動軸
3 回転力伝達手段
4 カラー本体
5 底面傾斜溝
6 転動体
7 空所
8 リテーナ
9 リテーナ付勢機構
10 収容溝
11 第1の圧縮コイルバネ
12 第1係合手段
13 第2係合手段
14 第2の圧縮コイルバネ
15 第3係合手段
16 第4係合手段
17 ピン
18 ピン
19 ピン
20 ピン
21 止めねじ
22 環状体
23 ベアリング
24 支持体
25 止め板
26 穴
27 突起
28 長穴
29 開口
30 係止部
31 ピン
32 棒状体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状シートを巻取るための中心駆動軸に同心に回転自在に装着され、前記中心駆動軸から回転力伝達手段を介して回転力を受けるカラー本体と、前記カラー本体の外周面に円周方向に間隔をとって設けた複数の溝であって当該溝の伸長方向において中央部分が深く両端に近づくにつれて次第に浅くなるように形成してある複数の底面傾斜溝と、前記底面傾斜溝に配置した転動体と、前記転動体を前記溝から脱落しないよう収容する空所を持つ、前記カラー本体に回転自在に装着した環状のリテーナとを備え、前記カラー本体に被さっている、帯状シート巻取用の中空の巻芯が、前記カラー本体に対して正逆何れの方向に回転しても前記転動体が前記溝の浅い部分に移動すると共に溝の底面により押上げられ、この転動体が前記巻芯の内周面を押圧することによって、前記巻芯を前記カラー本体に固く保持することができる巻取カラーにおいて、前記カラー本体の外周面の、前記リテーナで覆われる部分に、前記複数の底面傾斜溝の列に沿うように形成した収容溝と、前記収容溝に収容した第1の圧縮コイルバネと、前記カラー本体に設けた、前記第1の圧縮コイルバネの一端に係合する第1の係合手段と、前記リテーナに設けた、前記第1の圧縮コイルバネの他の一端に係合する第2の係合手段と、前記収容溝に収容した第2の圧縮コイルバネと、前記第1の係合手段と前記第2の圧縮コイルバネとの間において前記カラー本体に設けた、前記第2の圧縮コイルバネの一端に係合する第3の係合手段と、 前記第2の係合手段と前記第2の圧縮コイルバネとの間において前記リテーナに設けた、前記第2の圧縮コイルバネの他の一端に係合する第4の係合手段とからなり、前記カラー本体に巻芯が被さっていないとき前記底面傾斜溝の浅い部分に移動している転動体が前記底面傾斜溝の中央部に復帰するように、前記リテーナを前記カラー本体に対して付勢するリテーナ付勢機構を備えることを特徴とする巻取カラー。
【請求項2】
前記複数の底面傾斜溝のうちの少なくとも一つの底面傾斜溝の中に、前記転動体の移動方向沿いに伸長した支持体を前記底面傾斜溝の深さ方向に弾力的に変位可能に設け、前記底面傾斜溝の中央部分に移動した転動体を前記巻芯の内周面に押付け可能に前記支持体によって下から支えることを特徴とする請求項1に記載の巻取カラー。
【請求項3】
前記支持体は、前記転動体の両脇に係合する一対の係合部を有し、該係合部は夫々前記転動体の移動方向沿いに伸長すると共に、その伸長方向における中央部が前記底面傾斜溝の底面から浮き上がるように湾曲していることを特徴とする請求項2に記載の巻取カラー。
【請求項4】
前記収容溝の伸長方向に伸長すると共に、前記収容溝内に該収容溝の伸長方向に拘束して収容した、少なくとも中央部が前記収容溝の深さ方向に変位可能な止め板と、 前記止め板の中央部に形成した穴又は切欠きと、 前記転動体が底面傾斜溝の中央部分にあるとき前記穴又は切欠きに入り得る、前記リテーナの内周面に設けた突起と、前記突起を受け入れることができる、前記止め板の中央部の両側に夫々配設した長穴と、 前記リテーナの外周面の、前記止め板の中央付近に対応する箇所に形成した開口とを備える請求項1若しくは請求項2又は請求項3に記載の巻取カラー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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