説明

布製品の折り畳みシステム

【課題】本発明の課題は、布製品の折り畳みシステムにおいて載置台の幅の調節に対する作業者の負担を軽減することにある。
【解決手段】本発明に係る布製品の折り畳みシステム100は、情報取得装置332、折り畳み装置400および幅制御装置900を備える。情報取得装置は、布製品LDに保持される第1情報D0を取得する。折り畳み装置は、載置部材501、幅調節機構530および折り畳み機構500を有する。載置部材は、布製品を載置するための部材である。幅調節機構は、載置部材の幅方向の長さを調節する。折り畳み機構は、載置部材に載置される布製品を折り畳む。幅制御装置は、情報取得装置により取得された第1情報を利用して、幅調節機構を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布製品の折り畳みシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
過去に「シャツ等の布製品を自動的に折り畳む折り畳み装置」が種々提案されている。
【0003】
折り畳み装置は、その折り畳み方法から、スライド式折り畳み装置(例えば、特開平8−215500号公報、特開平8−215499号公報、特開平8−215498号公報、特開平8−215497号公報、特開2008−18100号公報、特開2000−202200号公報および特開平5−294552号公報など参照)、下跳ね上げ式折り畳み装置(特開平6−304399号公報および特開平10−218485号公報など参照)、上跳ね上げ式折り畳み装置(特表2003−432451号公報、特開平7−61703号公報、特開2008−264316号公報、特開2003−181200号公報および特開2002−119800号公報など参照)、回転式折り畳み装置(国際公開第WO2008/032826号パンフレットなど参照)に大別される。
【0004】
上述のような折り畳み装置には、共通して、布製品を載置する載置台が設けられている。そして、載置台は、布製品のサイズが変わる度に、そのサイズに適した幅にしなければならない。このような手法としては、布製品のサイズが変わる度に、載置台を、布製品のサイズに適した幅を有する載置台に取り替えるか、国際公開第WO2008/032826号パンフレット等に示されるように幅調節機構により載置台の幅を調節する必要があるが、作業者の作業負担を考慮すると後者の手法が好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−215497号公報
【特許文献2】特開平8−215498号公報
【特許文献3】特開平8−215499号公報
【特許文献4】特開平8−215500号公報
【特許文献5】特開2008−18100号公報
【特許文献6】特開2000−202200号公報
【特許文献7】特開平5−294552号公報
【特許文献8】国際公開第WO2008/032826号パンフレット
【特許文献9】特開平6−304399号公報
【特許文献10】特開平10−218485号公報
【特許文献11】特表2003−432451号公報
【特許文献12】特開平7−61703号公報
【特許文献13】特開2002−119800号公報
【特許文献14】特開2003−181200号公報
【特許文献15】特開2008−264316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このような折り畳み装置が家庭に設置される場合、家庭には様々な年齢層の人、例えば、祖父、祖母、父、母、子供等の衣服等の布製品が存在する可能性があるため、載置台の幅の調節を頻繁に行う必要があり、作業者の負担が非常に大きくなる。
本発明の課題は、布製品の折り畳みシステムにおいて載置台の幅の調節に対する作業者の負担を軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1局面に係る布製品の折り畳みシステムは、情報取得装置、折り畳み装置および幅制御装置を備える。情報取得装置は、布製品に保持される第1情報を取得する。なお、ここにいう「第1情報」は、識別情報(画像情報や識別番号情報などを含む)であってもよいし、「載置部材の幅方向の長さの情報」であってもよい。なお、第1情報が識別情報である場合、その識別情報から「載置部材の幅方向の長さの情報」が導出される必要がある。また、第1情報は、布製品に固定される情報媒体(RFIDタグ、バーコード(一次元バーコード、二次元バーコードを含む。蛍光塗料で形成されているものを含む)、蛍光塗料(ブラックライトを照射したときの発光波長等で情報を形成する)、金属片(含有金属元素の違いで情報を形成する)、磁気記録媒体等)から取得されてもよいし、布製品の形状や模様等のデータ(この場合は識別情報となる)、つまり撮像データ(この場合、情報取得装置は、撮像装置(カメラ)である)であってもよい。折り畳み装置は、載置部材、幅調節機構および折り畳み機構を有する。なお、この折り畳み機構としては、例えば、国際公開第WO2008/032826号パンフレットに示されるような回転式の折り畳み機構や、特開平6−304399号公報および特開平10−218485号公報に示されるような下跳ね上げ式折り畳み機構、特表2003−432451号公報、特開平7−61703号公報、特開2008−264316号公報、特開2003−181200号公報および特開2002−119800号公報に示されるような上跳ね上げ式折り畳み機構、特開平8−215500号公報、特開平8−215499号公報、特開平8−215498号公報、特開平8−215497号公報、特開2008−18100号公報、特開2000−202200号公報および特開平5−294552号公報に示されるようなスライド式折り畳み機構が挙げられる。載置部材は、布製品を載置するための部材である。幅調節機構は、載置部材の幅方向の長さを調節する。折り畳み機構は、載置部材に載置される布製品を折り畳む。幅制御装置は、情報取得装置により取得された第1情報を利用して、幅調節機構を制御する。
【0008】
この布製品の折り畳みシステムでは、幅制御装置は、情報取得装置により取得された第1情報を利用して、幅調節機構を制御する。このため、この布製品の折り畳みシステムでは、作業者は情報取得装置への第1情報の入力補助作業(例えば、布製品を情報取得装置に近づける作業)のみを行えばよい。このため、この布製品の折り畳みシステムでは、載置台の幅の調節に対する作業者の負担を軽減することができる。
【0009】
本発明の第2局面に係る布製品の折り畳みシステムは、第1局面に係る布製品の折り畳みシステムであって、第1情報は、布製品の識別情報である。また、この折り畳みシステムは、第1記憶装置および第2情報導出装置をさらに備える。第1記憶装置には、第1関連付けテーブルが記憶される。第1関連付けテーブルでは、第1情報が第2情報に関連付けられる。第2情報導出装置は、情報取得装置により取得された第1情報を、第1関連付けテーブルに照合して第1情報に関連付けられた第2情報を導出する。そして、幅制御装置は、第2情報導出装置により導出された第2情報を利用して幅調節機構を制御する。
【0010】
このため、この布製品の折り畳みシステムでは、第1情報の情報量を少なくすることができる。したがって、この布製品の折り畳みシステムでは、第1情報を保持する媒体のコストを低減することができ、衣服等の布製品の買い替え等に支障を来すおそれを低減することができる。
【0011】
本発明の第3局面に係る布製品の折り畳みシステムは、第1局面に係る布製品の折り畳みシステムであって、仕分け装置をさらに備える。仕分け装置は、第1情報を利用して、折り畳み装置により折り畳まれた布製品を仕分けする。なお、かかる場合、第1情報には「仕分け情報(例えば、所有人情報や収納位置情報など)」が含まれてもよい。
【0012】
このため、この布製品の折り畳みシステムでは、布製品の所有人毎あるいは収納位置毎に布製品を仕分けすることができる。したがって、この布製品の折り畳みシステムでは、作業者の仕分け作業負担をなくすことができる。
【0013】
本発明の第4局面に係る布製品の折り畳みシステムは、第3局面に係る布製品の折り畳みシステムであって、第1情報は、布製品の識別情報である。また、この折り畳みシステムは、第2記憶装置および第3情報導出装置をさらに備える。第2記憶装置には、第2関連付けテーブルが記憶される。第2関連付けテーブルでは、第1情報が第3情報に関連付けられる。第3情報導出装置は、情報取得装置により取得された第1情報を、第2関連付けテーブルに照合して第1情報に関連付けられた第3情報を導出する。そして、仕分け装置は、第3情報導出装置により導出された第3情報を利用して折り畳み装置により折り畳まれた布製品を仕分けする。
【0014】
このため、この布製品の折り畳みシステムでは、第1情報の情報量を少なくすることができる。したがって、この布製品の折り畳みシステムでは、第1情報を保持する媒体のコストを低減することができ、衣服等の布製品の買い替え等に支障を来すおそれを低減することができる。
【0015】
本発明の第5局面に係る布製品の折り畳みシステムは、第3局面に係る布製品の折り畳みシステムであって、搬送装置をさらに備える。搬送装置は、第1情報を利用して、仕分け装置により仕分けされた布製品を規定の収納位置へ搬送する。なお、かかる場合、第1情報には「搬送位置情報」が含まれてもよい。
【0016】
このため、この布製品の折り畳みシステムでは、布製品の所有人毎あるいは収納位置毎に仕分けされた布製品が自動的に規定の収納位置へ搬送される。したがって、この布製品の折り畳みシステムでは、作業者の収納作業負担をなくすことができる。
【0017】
本発明の第6局面に係る布製品の折り畳みシステムは、第5局面に係る布製品の折り畳みシステムであって、第1情報は、布製品の識別情報である。また、この布製品の折り畳みシステムは、第3記憶装置および第4情報導出装置をさらに備える。第3記憶装置には、第3関連付けテーブルが記憶される。第3関連付けテーブルでは、第1情報が第4情報に関連付けられる。第4情報導出装置は、情報取得装置により取得された第1情報を、第3関連付けテーブルに照合して第1情報に関連付けられた第4情報を導出する。そして、搬送装置は、第4情報導出装置により導出された第4情報を利用して、仕分け装置により仕分けされた布製品を規定の収納位置へ搬送する。
【0018】
このため、この布製品の折り畳みシステムでは、第1情報の情報量を少なくすることができる。したがって、この布製品の折り畳みシステムでは、第1情報を保持する媒体のコストを低減することができ、衣服等の布製品の買い替え等に支障を来すおそれを低減することができる。
【0019】
本発明の第7局面に係る布製品の折り畳みシステムは、第5局面または第6局面に係る布製品の折り畳みシステムであって、仕分け装置は折り畳み装置の側方または下方に配置され、搬送装置は仕分け装置の下方に配置される。
【0020】
このため、この布製品の折り畳みシステムでは、仕分け装置による仕分け後、慣性力(重力)により搬送装置に布製品を供給することができる。このため、この布製品の折り畳みシステムは、省エネルギー化に貢献することが期待される。
【0021】
本発明の第8局面に係る布製品の折り畳みシステムは、第1局面から第7局面のいずれかに係る布製品の折り畳みシステムであって、布製品には、第1情報を含む媒体が規定の位置に固定されている。なお、ここにいう「媒体」とは、例えば、RFIDタグや、蛍光塗料(パターン化されたものを含む)、金属片、磁気記録媒体等である。また、この布製品の折り畳みシステムは、位置検出装置、把持装置および把持装置制御装置をさらに備える。位置検出装置は、第1情報の位置を検出する。把持装置は、布製品を把持する。把持装置制御装置は、把持装置が位置検出装置により検出された位置を把持して載置部材に布製品を載置するように把持装置を制御する。
【0022】
このため、この布製品の折り畳みシステムでは、把持装置に対して布製品を適切な把持位置で簡単に把持させることができる。したがって、この布製品の折り畳みシステムでは、折り畳み装置の載置部材に布製品を正しく載置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの制御装置の概略図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの制御装置の記憶部に格納される照合テーブルの概念図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの折り畳み装置の側面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの折り畳み装置の正面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの折り畳み装置の平面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの折り畳み装置の折り畳み機構の第2状態の正面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの折り畳み装置の折り畳み機構の第3状態の正面図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの折り畳み装置の折り畳み機構の第4状態の正面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの折り畳み装置の折り畳み機構の第5状態の正面図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの折り畳み装置の搬送機構の第2状態の側面図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの折り畳み装置の搬送機構の第3状態の側面図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの折り畳み装置の搬送機構の第4状態の側面図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムの折り畳み装置の折り畳み機構の第6状態の平面図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムにおける折り畳み装置、仕分け装置および搬送装置の配置関係を示す平面図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システムにおいて洗濯物を搬送装置から収納タンスに移動させるときの状態を表す図である。
【図17】変形例(G)に係る自動洗濯乾燥折畳システムの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100は、全自動で洗濯物の洗濯、乾燥、折り畳みを行うシステムであって、図1に示されるように、主に、洗濯機200、乾燥機250、RFIDタグリーダ331〜333、洗濯物搬送ロボットアーム310、乾燥物搬送ロボットアーム320、折り畳み装置400、仕分け装置700、搬送装置800および収納タンス850から構成されている。
【0025】
なお、本実施の形態において、全ての洗濯物LDにおいて、特定の2箇所(例えば、シャツの場合「肩部分」、ズボンの場合「腰部分」など)にパッシブ型のRFIDタグ(図示せず)が付されている。また、このRFIDタグには、各洗濯物LD(衣服など)に固有の識別番号データD0(図3参照)が記憶されている。
以下、これらの構成要素について詳述する。
<自動洗濯乾燥折畳システムの構成要素>
(1)洗濯機
【0026】
洗濯機200は、通常の洗濯機であって、図2に示されるように制御装置900に通信接続されている。そして、この洗濯機200は、制御装置900からの指令に従って自動的に蓋を開けたり、蓋を閉めたり、ディスペンサー220(図2参照)から洗剤や柔軟剤を投入したり、運転を開始したり、運転を停止したりする。
【0027】
また、この洗濯機200には第1重量センサ210(図2参照)が取り付けられており、洗濯槽内に投入される洗濯物LDの重量を計測することができる。そして、この洗濯機200は、規定の時間間隔でこの重量計測値を制御装置900に送信している。
(2)乾燥機
【0028】
乾燥機250は、通常の乾燥機であって、図2に示されるように制御装置900に通信接続されている。そして、この乾燥機250は、制御装置900からの指令に従って自働的に蓋を開けたり、蓋を閉めたり、運転を開始したり、運転を停止したりする。
【0029】
また、この乾燥機250には第2重量センサ260(図2参照)が取り付けられており、乾燥ドラム内に投入される洗濯物LDの重量を計測することができる。そして、この乾燥機250は、規定の時間間隔でこの重量計測値を制御装置900に送信している。
(3)RFIDタグリーダ
【0030】
RFIDタグリーダ331〜333は、RFIDタグの読み取り装置であって、RFIDタグに電波を照射することによりRFIDタグを動作させて、RFIDタグから識別番号データD0を受信する。
【0031】
また、本システム100において、RFIDタグリーダ331〜333は3台設置されており、各RFIDタグリーダ331〜333は、図2に示されるように制御装置900に通信接続されている。そして、これらのRFIDタグリーダ331〜333は、RFIDタグからの反射波の強度データを制御装置900に送信する。そして、制御装置900は、各RFIDタグリーダ331〜333から受信した反射波の強度データから三角測量法によりRFIDタグの位置を検出する。
(4)洗濯物搬送ロボットアーム
【0032】
洗濯物搬送ロボットアーム310は、先端に二指ハンドが設けられたロボットアームであって、図2に示されるように制御装置900に通信接続されており、制御装置900からの指令に従って洗濯物LDを洗濯かごから洗濯機200に移動させたり、洗濯物LDを洗濯機200から乾燥機250に移動させたりする。なお、洗濯物搬送ロボットアーム310は、制御装置900の指示に従って、最も上側に位置するRFIDタグ、すなわち洗濯物LDの特定部位から順に掴み上げていく。
(5)乾燥物搬送ロボットアーム
【0033】
乾燥物搬送ロボットアーム320は、洗濯物搬送ロボットアーム310と同様、先端に二指ハンドが設けられたロボットアームであって、図2に示されるように制御装置900に通信接続されており、制御装置900からの指令に従って、乾燥した洗濯物LDを乾燥機250から一つ掴み上げて規定の位置で静止する。なお、乾燥物搬送ロボットアーム320は、制御装置900からの指令に従って、最も上側に位置するRFIDタグ、すなわち洗濯物LDの特定部位から順に掴み上げる。
(6)折り畳み装置
【0034】
折り畳み装置400は、図4〜6に示されるように、主に、フレーム420、折り畳み機構500および搬送機構600から構成されており、図1に示されるように家屋の天井裏等に配置されている。また、この折り畳み装置400は、図2に示されるように制御装置900に通信接続されており、制御装置900からの指令に従って、載置板(後述)の幅を調節したり、洗濯物LDを折り畳んだり、折り畳んだ洗濯物LDを仕分け装置700に送出させたりする。以下、折り畳み装置400の各構成要素について詳述する。
(6−1)フレーム
フレーム420は、図4〜6に示されるように、主に、前フレーム430、横フレーム440および後フレーム450から構成される。
【0035】
前フレーム430は、図4〜6に示されるように、主に、4本の第1柱部材431、4本の第1上側梁部材432、4本の第1中間梁部材433、1本の第2中間梁部材434および4本の第1下側梁部材435から構成されている。第1柱部材431は、軸が鉛直方向Dvに沿うように設置されている。第1上側梁部材432は、第1柱部材131の上端において水平方向Dhに延びており、第1柱部材131を連結している。第1中間梁部材433は、第1柱部材431の高さ方向の中間位置において水平方向Dhに延びており、第1柱部材131を連結している。なお、この第1中間梁部材433には、図4〜6に示されるように、折り畳み機構500が固定されている。第2中間梁部材434は、第1柱部材431の下端から少し上方の位置において水平方向Dhに延びており、後フレーム側の2本の第1柱部材431を連結している。第1下側梁部材435は、第1柱部材131の下端において水平方向Dhに延びており、第1柱部材131を連結している。
【0036】
横フレーム440は、図4〜6に示されるように、2本の梁部材であって、下方において前フレーム430と後フレーム450とを連結している。また、この横フレーム440には、4本の脚部材441が取り付けられている。
【0037】
後フレーム450は、図4〜6に示されるように、主に、2本の第2柱部材451、1本の第2上側梁部材452および1本の第2下側梁部材453から構成されている。なお、この後フレーム150には、搬送機構600が取り付けられる。第2柱部材451は、軸が鉛直方向Dvに沿うように設置されている。第2上側梁部材452は、第2柱部材451の上端において水平方向Dhに延びており、第2柱部材451を連結している。第2下側梁部材453は、第2柱部材451の下端において水平方向Dhに延びており、第2柱部材451を連結している。
(6−2)折り畳み機構
【0038】
折り畳み機構500は、上述のように第1中間梁部材433に固定されており、図4〜6に示されるように、主に、一対の載置板501、4枚の折り畳み板511〜514、二重シャフト回転機構520、載置板間距離調節機構530および折り畳み板スライド機構540から構成される。なお、以下の説明において、符号511の折り畳み板を「第1折り畳み板」と称し、符号512の折り畳み板を「第2折り畳み板」と称し、符号513の折り畳み板を「第3折り畳み板」と称し、符号514の折り畳み板を「第4折り畳み板」と称することがある。以下、折り畳み機構500の各構成要素について詳述する。
【0039】
載置板501は、一対の略長方形状の板状部材であって、図4に示されるように、水平方向に沿って後フレーム側に延びている。この載置板501には、初期状態において、洗濯物LDが載置される。また、この載置板501は、制御装置900から指令信号および載置板幅データD1が送信されてくると、載置板幅データD1に基づいて載置板間距離調節機構530によりその幅が調節される。
【0040】
折り畳み板511〜514は、載置板501に載置された洗濯物LDを折り畳んでいく役目を担う部材であって、図4〜6に示されるように、略矩形状を呈し、初期状態において載置板501に直交するように載置板501の脇に配置されている。
【0041】
二重シャフト回転機構520は、図5および図6に示されるように、左右方向に一対設けられており、主に、二重シャフト521、中シャフト回転モータ522、外シャフト回転モータ523、中シャフトプーリー524、外シャフトプーリー525、第1プーリーベルト526及び第2プーリーベルト527から構成される。二重シャフト521は、中シャフト521aおよび外シャフト521bから構成されている。なお、中シャフト521aは円柱状のシャフトであり、この中シャフト521aの先端には折り畳み板511,512が取り付けられている。また、外シャフト521bは円筒状のシャフトであり、この外シャフト521bの先端には折り畳み板513,514が取り付けられている。そして、中シャフト521aは、基端側の一部が外シャフト521bから突出するようにして、外シャフト521aに回転自在に挿入されている。中シャフトプーリー524は、中シャフト521aの基端側に嵌め込まれている。外シャフトプーリー525は、外シャフト521bの基端側に嵌め込まれている。第1プーリーベルト526は、中シャフト回転モータ522のシャフトと中シャフトプーリー524とに架け渡されており、中シャフト回転モータ522の回転動力を中シャフト521aに伝達して中シャフト521aを回転させる役目を担う。第2プーリーベルト527は、外シャフト回転モータ523のシャフトと外シャフトプーリー525とに架け渡されており、外シャフト回転モータ523の回転動力を外シャフト521bに伝達して外シャフト521bを回転させる役目を担う。中シャフト回転モータ522および外シャフト回転モータ523は、正転および逆転が可能なモータである。
【0042】
載置板間距離調節機構530は、図4および5に示されるように、主に、第1ボールネジ531、第1ナット(図示せず)、第1レール部材(図示せず)、載置板取付部材(図示せず)および第1ボールネジ駆動モータ532から構成されている。第1ボールネジ531は、右ネジ型ボールネジ部と左ネジ型ボールネジ部とから構成されている。なお、ここで、右ネジ型ボールネジ部と左ネジ型ボールネジ部は、同軸上に配置されている。また、この第1ボールネジ531は、軸が第1レール部材のレール部(図示せず)と平行になるように第1レール部材に回転自在に固定されている。第1ナットは、第1ボールネジ531の右ネジ型ボールネジ部および左ネジ型ボールネジ部のそれぞれに螺合されており、第1ボールネジ駆動モータ532の駆動により第1ボールネジ531の軸方向に沿ってレール部材の上をスライド移動する。なお、本実施形態では、第1ナットは、第1ボールネジ531の右ネジ型ボールネジ部および左ネジ型ボールネジ部のそれぞれに螺合されているため、第1ナットは互いに反対方向にスライド移動することになる。つまり、第1ナットは、互いに近接するようにスライド移動するか、互いに離間するようにスライド移動することとなる。載置板取付部材は、載置板501を第1ナットに固定する役目を担う。また、この載置板取付部材は、裏側に第1レール部材のレール部に噛み合うレール勘合部(図示せず)が設けられている。第1ボールネジ駆動モータ532は、シャフトが第1ボールネジ531の軸に沿うように第1ボールネジ531の端部に連結されている。
【0043】
折り畳み板スライド機構540は、二重シャフト回転機構520に対応して左右方向に一対設けられており、図4〜6に示されるように、主に、第3ボールネジ541a,541b、第3ナット(図示せず)、第3レール部材543、第3ボールネジ駆動モータ545、第31プーリー546、第32プーリー547および第3プーリーベルト548から構成されている。また、以下の説明において、符号541aの第3ボールネジを「第31ボールネジ」と称し、符号541bの第3ボールネジを「第32ボールネジ」と称することがある。第3ボールネジ541a,541bは、図4〜6に示されるように、第1ボールネジ531と略平行になるように2本配置されている。第3ナットは、上記2本の第3ボールネジ541a,541bそれぞれに螺合されている。そして、これらの第3ナットには、それぞれ二重シャフト回転機構520が取り付けられている。第31プーリー546は、第3ボールネジ駆動モータ545の先端側に嵌め込まれている。第32プーリー547は、2本の第3ボールネジ541a,541bそれぞれの基端側に嵌め込まれている。第3プーリーベルト548は、第31プーリー546と第32プーリー547に架け渡されており、第3ボールネジ駆動モータ545の回転動力を、第31プーリー546、第32プーリー547および第3プーリーベルト548を介して第3ボールネジ541a,541bに伝達して第3ボールネジ541a,541bを回転させる役目を担う。第3ボールネジ駆動モータ545は、正転および逆転が可能なモータである。
(6−3)搬送機構
【0044】
搬送機構600は、図4〜6に示されるように、主に、引き抜き板601、引き抜き板上下搬送機構610、引き抜き板回動機構620および引き抜き板前後搬送機構630から構成される。以下、搬送機構600の各構成要素について詳述する。
【0045】
引き抜き板601は、略長方形状の板部材である。なお、この引き抜き板601には、図6に示されるように、後方に延びる2つの突出部603、及びその突出部603に固定される回転バー602が形成されている。また、回転バー602には、第21プーリー(図示せず)が取り付けられている。
【0046】
引き抜き板上下搬送機構610は、図4〜6に示されるように、主に、第4ボールネジ612、第4ボールネジ駆動モータ611、第4ナット614、取付板613、第11プーリー615、第12プーリーベルト616および第12プーリー617から構成される。第4ボールネジ612は、図4〜6に示されるように、軸が鉛直方向Dvに沿うように配置される。第4ナット614は、第4ボールネジ612に螺合されており、第4ボールネジ駆動モータ611の駆動により第4ボールネジ612の軸方向に沿って移動する。取付板613には、第4ナット614が固定されている。また、この取付板613の両端には、レール部613a,613bが形成されている。なお、これらのレール部613a,613bは、後フレーム450の第2柱部材451に嵌め込まれている。つまり、第4ナット614が第4ボールネジ612に沿って上下に移動するとき、この取付板613は第2柱部材451に沿って上下移動することになる。また、この取付板613の前面には、引き抜き板回動機構620を介して引き抜き板601が取り付けられている。第11プーリー615は、図4〜6に示されるように、第4ボールネジ駆動モータ611のシャフトに取り付けられている。第12プーリー617は、図4に示されるように、第4ボールネジ612の下端部に取り付けられている。第12プーリーベルト616は、第11プーリー615および第12プーリー617に架け渡されている。つまり、第4ボールネジ駆動モータ611が駆動されると、第4ボールネジ駆動モータ611の回転動力は、第11プーリー615、第12プーリーベルト616および第12プーリー617を介して第4ボールネジ612に伝達され、その結果、第4ボールネジ612が自身の軸を中心として回転する。そして、この結果、取付板613が第2柱部材451に沿って上下移動することになる。
【0047】
引き抜き板回動機構620は、図6示されるように、主に、回転バー支持体622a,622b、第22プーリー623、第22プーリーベルト624および回転バー駆動モータ621から構成される。回転バー支持体622a,622bは、引き抜き板601の後方に設けられる回転バー602を回転自在に支持する。第22プーリー623は、回転バー駆動モータ621のシャフトに取り付けられている。第22プーリーベルト624は、第22プーリー623、および回転バー602に取り付けられている第21プーリーに架け渡されている。つまり、回転バー駆動モータ621が駆動されると、回転バー駆動モータ621の回転動力は、第22プーリー623、第22プーリーベルト624および第21プーリーを介して回転バー602に伝達され、その結果、引き抜き板601が下方から上方に開動しながら持ち上がる。また、回転バー駆動モータ621が逆転駆動されると、回転バー駆動モータ621の回転動力は、第22プーリー623、第22プーリーベルト624および第21プーリーを介して回転バー602に伝達され、その結果、引き抜き板601が上方から下方に開動しながら下方に向かって傾斜する。
【0048】
引き抜き板前後搬送機構630は、搬送機構600の前後移動を実現するために設けられており、図5に示されるように、主に、前後駆動モータ631、ワイヤー(図示せず)およびワイヤー支持部632から構成されている。前後駆動モータ631が駆動すると、ワイヤーがワイヤー支持部632に沿って移動し、この移動により搬送機構600が前後移動する。
(6−4)折り畳み装置の動作
以下、図4〜14を用いて折り畳み装置400の動作を説明する。
【0049】
先ず、折り畳み装置400では、折り畳み機構500が図5に示される状態、すなわち、正面視において折り畳み板511〜514が略鉛直方向に垂れ下がっている状態(初期状態)となっている。この状態において洗濯物LDが載置板501の上に置かれる。なお、載置板501の幅は、上述の通り、載置板間距離調節機構530により調節される。
【0050】
次に、二重シャフト回転機構520の中シャフト回転モータ522により、第2折り畳み板512が図7の向かって左側に向かって(時計回りに)略90°回動され(図7の矢印R1参照)、第2折り畳み板512が図7に示される状態(第2状態)、すなわち、第2折り畳み板512が載置板501の下面近傍に近接する状態とされる。なお、このとき、載置板501の図7の向かって右側に垂れ下がった洗濯物LDの一部が第2折り畳み板512と載置板501とに挟まれて折り畳まれる。
【0051】
次いで、二重シャフト回転機構520の中シャフト回転モータ522により、第1折り畳み板511が図8の向かって右側に向かって(反時計回りに)略90°回動され(図8の矢印R2参照)、第1折り畳み板511が図8に示される状態(第3状態)、すなわち、第1折り畳み板511が第2折り畳み板512の下面近傍に近接する状態とされる。なお、このとき、載置板501の図8の向かって左側に垂れ下がった洗濯物LDの一部が第1折り畳み板511と第2折り畳み板512とに挟まれて折り畳まれる。
【0052】
続いて、二重シャフト回転機構520の外シャフト回転モータ523により、第4折り畳み板514が図9の向かって左側に向かって(時計回りに)略90°回動され(図9の矢印R3参照)、第4折り畳み板514が図9に示される状態(第4状態)、すなわち、第4折り畳み板514が第1折り畳み板511の下面近傍に近接する状態とされる。なお、このとき、第1折り畳み板511の図9の向かって右側に垂れ下がった洗濯物LDの一部が第4折り畳み板514と第1折り畳み板511とに挟まれて折り畳まれる。
【0053】
続いて、二重シャフト回転機構520の外シャフト回転モータ523により、第3折り畳み板513が図10の向かって右側に向かって(反時計回りに)略90°回動され(図10の矢印R4参照)、第3折り畳み板513が図10に示される状態(第5状態)、すなわち、第3折り畳み板513が第4折り畳み板514の下面近傍に近接する状態とされる。なお、このとき、第4折り畳み板514の図10の向かって左側に垂れ下がった洗濯物LDの一部が第3折り畳み板513と第4折り畳み板514とに挟まれて折り畳まれる。
【0054】
続いて、図11に示されるように、引き抜き板上下搬送機構610により引き抜き板601が所定の高さまで引き上げられた後(第2状態)、図12に示されるように、引き抜き板前後搬送機構630により引き抜き板601が所定位置まで前進させられる(第3状態)。なお、このとき、引き抜き板601は、板面が鉛直方向Dvに沿う状態となっている。その後、図13に示されるように、引き抜き板回動機構620により、引き抜き板601が第3折り畳み板213に略平行となるまで位置まで回動される(第4状態)。
【0055】
その後、折り畳み板スライド機構540により、図10の向かって右側の二重シャフト回転機構520が右側に向かってスライド移動されると共に、図10の向かって左側の二重シャフト回転機構520が左側に向かってスライド移動され、折り畳み装置400が図14に示される状態(第6状態)とされる(図14の矢印L1,L2参照)。このとき、折り畳み板511〜514が洗濯物LDから除去され、引き抜き板601による洗濯物LDの引き抜きが容易となる。
【0056】
そして、引き抜き板601が引き抜き板前後搬送機構630により後退させられながら、引き抜き板上下搬送機構610により引き下げられ、引き抜き板601が、図4に示される状態となる。
【0057】
その後、引き抜き板回動機構620により、引き抜き板601が下方に向かって傾斜する状態となるまで回動される。この動作により、引き抜き板601上の折り畳まれた洗濯物LDが、下部に待機されている仕分けテーブル720に滑り落ちる。
(7)仕分け装置
【0058】
仕分け装置700は、図15に示されるように、主に、レール710、仕分けテーブル720および仕分けテーブル検知センサ(図示せず)から構成される。また、この仕分け装置700は、図2に示されるように制御装置900に通信接続されている。
レール710は、図15に示されるように、折り畳み装置400の下方から折り畳み装置400の反対側に向かって真っすぐに延びている。
【0059】
仕分けテーブル720は、主に、レール勘合部(図示せず)、車輪、駆動モータ(図示せず)、載置板730、90度回転機構(図示せず)および傾斜機構(図示せず)から構成されている。レール勘合部は、レール710に勘合している。車輪は、一対設けられており、レール710の側面においてレール710を挟み込むようにしてレール勘合部の内部に配置されている。そして、この車輪は、駆動モータによって駆動される。駆動モータは、制御装置900からの指令に従って正転、逆転、停止する。載置板730は、折り畳み装置400によって折り畳まれた洗濯物LDを載置するための板であって、90度回転機構および傾斜機構の上に設けられている。90度回転機構は、制御装置900からの指令に従って、載置板730を90度回転させる(図15の破線で描かれた載置板730を参照)。傾斜機構は、制御装置900からの指令に従って、載置板730の板面が搬送テーブル810a(後述)の載置板840a(後述)に向かうに従って下方に傾斜するように載置板730を傾斜させる。
【0060】
仕分けテーブル検知センサは、主に、発光部および受光部から構成されており、各搬送テーブル810a〜810dの配置位置に対抗するレール710の近傍に配置されている。なお、本実施の形態において、仕分けテーブル720の上方に受光部が配置されており、仕分けテーブル720の下方に発光部が配置されている。
【0061】
なお、本実施の形態において、この仕分け装置700は、制御装置900から指令信号および収納位置データD2を受信すると、収納位置データD2に対応する仕分けテーブル検知センサに対してセンシングを実行させ(発光部から受光部に向けて光を照射する)、その他の仕分けテーブル検知センサに対してセンシングを停止させる(発光部からの光の照射を停止する)。
(8)搬送装置
【0062】
搬送装置800は、図1、図15および図16に示されるように、主に、搬送テーブル810a〜810d、レベルセンサ(図示せず)および搬送機構820a〜820dから構成される。なお、本実施の形態において、搬送テーブル810a〜810dおよび搬送機構820a〜820dは、収納タンス850のセクション850a〜850dごとに独立して設けられている。また、この搬送装置800は、図2に示されるように、制御装置900に通信接続されている。なお、符号810a〜810dで示される搬送テーブルは全て同一であるので、以下、符号810aの搬送テーブルについてのみ説明する。また、符号820a〜820dで示される搬送機構も全て同一であるので、以下、符号820aの搬送機構についてのみ説明する。
【0063】
搬送テーブル810aは、主に、ベルト接合部(図示せず)、載置板840aおよび押出し装置830aから構成されている。ベルト接合部は、搬送機構820aに設けられる搬送ベルト(後述)に接合されている。載置板840aは、仕分け装置700により仕分けされた洗濯物LDを載置するための板であって、ベルト接合部の上に設けられている。押出し装置830aは、載置板840aにおいて洗濯物載置エリアの側方に配置されており、制御装置900からの指令に従って、ピストン850aを押出す(図16参照)。
【0064】
レベルセンサは、主に、発光部および受光部から構成されており、各搬送テーブル810a〜810dの洗濯物載置エリアの上方において洗濯物載置エリアを挟むように配置されている。そして、このレベルセンサは、洗濯物載置エリアにおいて洗濯物が規定の高さまで積み重ねられると、それを検知して、その検知信号を制御装置900に送信する。なお、この検知信号が制御装置900に送信されると、制御装置900は、搬送装置800に対して、そのレベルセンサに対応する搬送テーブル810a〜810dを搬送機構820a〜820dによって駆動するように指令する。
【0065】
搬送機構820aは、主に、搬送ベルト(図示せず)、搬送ベルト駆動機構(図示せず)およびセンサ(図示せず)から構成される。搬送ベルトは、管状の無端ベルトである。また、搬送ベルト駆動機構は、搬送ベルトを駆動する機構であって、制御装置900からの指令に従って駆動を開始したり停止したりする。
【0066】
なお、本実施の形態において、搬送装置800は、制御装置900から指令信号および収納位置データD2が送信されると、搬送テーブル810a〜810dを搬送機構820a〜820dによって駆動し、収納位置データD2に対応する収納空間の前に搬送テーブル810aを停止させた後、ピストン850aを押出す。
(9)収納タンス
【0067】
収納タンス850は、図1に示されるように、第1セクション850a、第2セクション850b、第3セクション850cおよび第4セクション850dの4つのセクションに区画されている。そして、各セクション850a〜850dには、それぞれ7つの収納空間が上下方向に沿って設けられている。
(10)制御装置
制御装置900は、図2に示されるように、主に、制御部910、演算部920、記憶部930および通信部940から構成されている。
制御部910は、演算部920、記憶部930および通信部940を制御する。
演算部920は、制御部910の指令に従って、記憶部940に格納されるプログラムを実行し、各種演算を行う。
【0068】
記憶部930には、上述のプログラムを格納すると共に、図3に示されるような照合テーブルTrを格納する。なお、この照合テーブルTrでは、識別番号データD0に載置板幅データD1および収納位置データD2が関連付けられている。
【0069】
通信部940は、図2に示されるように、電子秤50、洗濯機200、乾燥機250、RFIDタグリーダ331〜333、洗濯物搬送ロボットアーム310、乾燥物搬送ロボットアーム320、折り畳み装置400、仕分け装置700および搬送装置800に通信線を介して通信接続されており、上述の装置からデータや通知信号を受信したり、各種指令信号を送信したりする。
<自動洗濯乾燥折畳システムの動作>
【0070】
制御装置900は、規定の位置に配置される洗濯かごの重量が第1閾値に到達すると(洗濯かごの下に電子秤50(図2参照)が設置されている)、第1指令信号を洗濯機200に送信する。そして、洗濯機200は、この第1指令信号を受信すると、蓋を開状態とする。
【0071】
次に、制御装置900は、第2指令信号を洗濯物搬送ロボットアーム310に送信する。そして、洗濯物搬送ロボットアーム310は、この第2指令信号を受信すると、洗濯かごの中から洗濯物LDを一つ一つ掴み上げて洗濯機200に投入する。
【0072】
次いで、制御装置900は、洗濯機200に内蔵される第1重量センサ210の重量計測値が第2閾値に到達すると、第3指令信号を洗濯物搬送ロボットアーム310に送信すると共に、第4指令信号を洗濯機200に送信する。そして、洗濯物搬送ロボットアーム310は、第3指令信号を受信すると、自動停止する。また、洗濯機200は、第4指令信号を受信すると、蓋を閉状態とし、ディスペンサー220から洗濯槽内に洗剤や柔軟剤を投入した後、運転を開始する。
【0073】
続いて、洗濯機200は、洗濯が完了すると(つまり、運転を停止すると)、洗濯完了通知信号を制御装置900に送信すると共に蓋を開状態とする。そして、制御装置900は、洗濯完了通知信号を受信すると、第5指令信号を乾燥機250に送信すると共に、第6指令信号を洗濯物搬送ロボットアーム310に送信する。そして、乾燥機250は、この第5指令信号を受信すると、蓋を開状態とする。また、洗濯物搬送ロボットアーム310は、この第6指令信号を受信すると、洗濯機200の中から洗濯物LDを一つ一つ掴み上げてそれらの洗濯物LDを乾燥機250に投入する。
【0074】
続いて、制御装置900は、洗濯機200に内蔵される第1重量センサ210の重量計測値が第3閾値(第2閾値よりも値が小さい)に到達すると、第7指令信号を洗濯物搬送ロボットアーム310に送信し、第8指令信号を洗濯機200に送信し、さらに、第9指令信号を乾燥機250に送信する。そして、洗濯物搬送ロボットアーム310は、第7指令信号を受信すると、規定時間経過後に自動停止する。また、洗濯機200は、第8指令信号を受信すると、蓋を閉状態とする。また、乾燥機250は、第9指令信号を受信すると、蓋を閉状態として運転を開始する。
【0075】
続いて、乾燥機250は、乾燥が完了すると(つまり、運転を停止すると)、乾燥完了通知信号を制御装置900に送信すると共に蓋を開状態とする。そして、制御装置900は、乾燥完了通知信号を受信すると、第10指令信号を乾燥物搬送ロボットアーム320に送信する。そして、乾燥物搬送ロボットアーム320は、この第10指令信号を受信すると、乾燥機250の中から乾燥した洗濯物LDを一つ掴み上げて規定の位置で静止する。
【0076】
続いて、乾燥物搬送ロボットアーム320は、規定の位置で静止すると、第1静止通知信号を制御装置900に送信する。そして、制御装置900は、第1静止通知信号を受信すると、第11指令信号を洗濯物搬送ロボットアーム310に送信する。そして、洗濯物搬送ロボットアーム310は、第11指令信号を受信すると、乾燥物搬送ロボットアーム320が掴んでいる洗濯物LDのもう一箇所を掴む。つまり、その洗濯物LDは、洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320の両方に掴まれる状態となる。
【0077】
続いて、洗濯物搬送ロボットアーム310は、その洗濯物LDを掴むと、把持完了通知信号を制御装置900に送信する。そして、制御装置900は、把持完了通知信号を受信すると、第12指令信号を洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320に送信する。そして、洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320は、第12指令信号を受信すると、共同して掴んでいる洗濯物LDをRFIDタグリーダ332の読取可能範囲まで搬送して停止する。
【0078】
続いて、洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320は、洗濯物LDをRFIDタグリーダ332の読取可能範囲まで搬送して停止すると、第2静止通知信号を制御装置900に送信する。そして、制御装置900は、第2静止通知信号を受信すると、第13指令信号をRFIDタグリーダ332に送信する。そして、RFIDタグリーダ332は、第13指令信号を受信すると、RFIDタグに対して電波を照射してその洗濯物LDに付されているRFIDタグから識別番号データD0を受信する。
続いて、RFIDタグリーダ332は、RFIDタグから識別番号データD0を受信すると、その識別番号データD0を制御装置900に送信する。
【0079】
続いて、制御装置900は、その識別番号データD0を受信すると、その識別番号データD0を、記憶部930に格納されている照合テーブルTrに照合して、その識別番号データD0に対応する載置板幅データD1および収納位置データD2を導出する。その後、制御装置900は、載置板幅データD1を折り畳み装置400に送信すると共に、収納位置データD2を仕分け装置700に送信する。
【0080】
続いて、折り畳み装置400は、載置板幅データD1および第14指令信号を受信すると、載置板幅データD1に基づいて載置板501の幅を調節する。そして、折り畳み装置400は、幅の調節が完了すると、調節完了通知信号を制御装置900に送信する。そして、制御装置900は、調節完了通知信号を受信すると、第14指令信号を洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320に送信する。そして、ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320は、第14指令信号を受信すると、掴んでいる洗濯物LDを折り畳み装置400の載置板501に載置する。
【0081】
続いて、洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320は、洗濯物LDを放すと、洗濯物開放通知信号を制御装置900に送信する。そして、制御装置900は、洗濯物開放通知信号を受信すると、第15指令信号を折り畳み装置400に送信する。
【0082】
そして、折り畳み装置400は、第15指令信号を受信すると、洗濯物LDの折り畳み、折り畳んだ洗濯物LDを仕分け装置700の仕分けテーブル720に送出する。そして、折り畳み装置400は、仕分けテーブル720への洗濯物LDの送出を完了すると、送出完了通知信号を制御装置900に送信する。そして、制御装置900は、送出完了通知信号を受信すると、第10指令信号を乾燥物搬送ロボットアーム320に送信する。そして、乾燥物搬送ロボットアーム320は、この第10指令信号を受信すると、乾燥機250の中から乾燥した洗濯物LDを一つ掴み上げて規定の位置で静止する。その後は、上記と同様に処理が繰り返される。
【0083】
そして、その後、制御装置900は、乾燥機250に内蔵される第2重量センサ(図2参照)のセンサ値が第4閾値に到達すると(つまり、乾燥ドラム内が空になると)、洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320に対して第16指令信号を送信すると共に、乾燥機250に対して第17指令信号を送信する。洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320は、第16指令信号を受信すると、自動停止する。また、乾燥機300は、第17指令信号を受信すると、蓋を閉状態とする。
【0084】
また、仕分け装置700は、収納位置データD2および第18指令信号を受信すると、収納位置データD2に対応する仕分けテーブル検知センサに対してセンシングを実行させ(発光部から受光部に向けて光を照射する)、その他の仕分けテーブル検知センサに対してセンシングを停止させる(発光部からの光の照射を停止する)。これにより、仕分けテーブル720は、収納位置データD2に対応する搬送テーブル810a〜810dの前に停止する。
【0085】
次に、仕分け装置700は、仕分けテーブル検知センサの検知通知信号を制御装置900に送信する。そして、制御装置900は、検知通知信号を受信すると、第19指令信号を仕分け装置700に送信する。
【0086】
次いで、仕分け装置700は、第19指令信号を受信すると、90度回転機構により載置板730を90度回転させた後(図15の破線で描かれた載置板730を参照)、傾斜機構により載置板730の板面が搬送テーブル810a〜810dの載置板840a〜840dに向かうに従って下方に傾斜するように載置板730を傾斜させる。これにより、洗濯物LDは、仕分けテーブル720の載置板730から、収納位置データD2に対応する搬送テーブル810a〜810dの上に滑り落ちる(図15参照)。
【0087】
そして、このようにして、いずれかの搬送テーブル810a〜810dにおいて、規定の高さまで洗濯物LDが積み重ねられると、レベルセンサによって最上段の洗濯物LDが検出される。そして、搬送装置800は、レベルセンサによる検出が確認されると、検出通知信号を制御装置900に送信する。そして、制御装置900は、検出通知信号を受信すると、第20指令信号を搬送装置800に送信する。搬送装置800は、第20指令信号を受信すると、先のレベルセンサに対応する搬送テーブル810a〜810dを搬送機構820a〜820dによって駆動し、収納位置データD2に対応する収納空間の前に搬送テーブル810a〜810dを停止させた後、ピストン850a〜850dを押出して洗濯物LDを、収納位置データD2に対応する収納空間に移動させる。
<自動洗濯乾燥折畳システムの特徴>
(1)
【0088】
本実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では、全自動で洗濯物の洗濯、乾燥、折り畳み、仕分け、収納が行われる。このため、この自動洗濯乾燥折畳システム100では、作業者は、洗濯物を洗濯かごに投入するだけでよく、洗濯、乾燥、折り畳みに対する作業者の作業負担を著しく軽減することができる。
(2)
【0089】
本実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では、RFIDタグリーダ332によりRFIDタグから識別番号データD0が取得され、制御装置900においてその識別番号データD0が照合テーブルTrに照合されて、載置板幅データD1および収納位置データD2が導出される。このため、自動洗濯乾燥折畳システム100では、RFIDタグに保持させる情報量が少なくて済む。したがって、この自動洗濯乾燥折畳システム100では、RFIDタグのコストを低減することができ、衣服等の布製品の買い替え等に支障を来すおそれを低減することができる。
(3)
【0090】
本実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100には、仕分け装置700が設けられる。そして、この仕分け装置700は、収納位置データD2に基づいて洗濯物LDを仕分けする。このため、この自動洗濯乾燥折畳システム100では、洗濯物LDの所有人毎あるいは収納位置毎に洗濯物LDを仕分けすることができる。したがって、この自動洗濯乾燥折畳システム100では、作業者の仕分け作業負担をなくすことができる。
(4)
【0091】
本実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100には、搬送装置800が設けられる。そして、この仕分け装置800は、収納位置データD2に基づいて洗濯物LDを収納空間に移動させる。このため、この自動洗濯乾燥折畳システム100では、作業者の収納作業負担をなくすことができる。
(5)
【0092】
本実施の形態では、全ての洗濯物LDにおいて、特定の2箇所(例えば、シャツの場合「肩部分」、ズボンの場合「腰部分」など)にパッシブ型のRFIDタグ(図示せず)が付されている。また、本実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100には、RFIDタグリーダ331〜333は3台設置されており、三角測量法によりRFIDタグの位置を検出することができるようになっている。そして、この自動洗濯乾燥折畳システム100には、洗濯物搬送ロボットアーム310、乾燥物搬送ロボットアーム320および制御装置900が設けられている。このため、この自動洗濯乾燥折畳システム100では、洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320に対して洗濯物LDを適切な把持位置で簡単に把持させることができる。したがって、この自動洗濯乾燥折畳システム100では、折り畳み装置400の載置板501に洗濯物LDを正しく載置することができる。
<変形例>
(A)
【0093】
先の実施の形態ではRFIDタグに識別番号データDOが格納されたが、識別番号データDOの代わりに載置板幅データD1および収納位置データD2がRFIDタグに格納されてもかまわない。このようにすれば、照合テーブルTrや照合処理は不要となる。
(B)
【0094】
先の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では識別番号データD0の格納媒体としてRFIDタグが用いられたが、識別番号データD0の格納媒体として一次元バーコードや二次元バーコード等のバーコードを用いてもかまわない。なお、かかる場合、RFIDタグリーダ331〜333に代えてバーコードリーダが必要となる。また、かかる場合、バーコードの位置検出は極めて難しいため、位置検出は行われず、人手により洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320に対して洗濯物LDを掴ませる必要がある。また、かかる場合、バーコードは、外から目立たないように裏地に付けられるのが好ましい。
また、上記変形例(A)のように識別番号データDOの代わりに載置板幅データD1および収納位置データD2がバーコード化されてもかまわない。
(C)
【0095】
先の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100ではRFIDタグの識別番号データD0を照合テーブルTrに照合して載置板幅データD1および収納位置データD2を導出したが、以下のようにしてもかまわない。
【0096】
先ず、カメラ等の撮像装置により洗濯物LDまたは洗濯物LDの特徴部分の撮像データを取得しておく。そして、その撮像データを載置板幅データD1および収納位置データD2に関連付けて照合テーブルを作成しておく。なお、撮像データは、洗濯物LDの裏から光等が照射されたものであってもよい。
【0097】
そして、カメラ等の撮像装置によりその洗濯物LDを撮像し、制御装置900がその撮像データを先の照合テーブルに照合して(全部照合してもよいし一部照合してもよい)載置板幅データD1および収納位置データD2を導出する。
【0098】
なお、かかる場合、照合テーブル作成用に用いられる撮像装置と、照合用に用いられる撮像装置とは、同じであってもよいし、異なってもよい。また、洗濯物LD全体の撮像データを照合テーブル作成用として利用する場合、位置検出は極めて難しいため、位置検出は行われず、人手により洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320に対して洗濯物LDを掴ませる必要がある。その一方、洗濯物LDの特徴部分の撮像データを照合テーブル作成用として利用する場合、その特徴部分の位置検出を行って、洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320に対してその洗濯物LDの特徴部分を掴ませるようにしてもかまわない。
(D)
【0099】
先の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では識別番号データD0の格納媒体としてRFIDタグが用いられたが、識別番号データD0の格納媒体として種々の色を有する蛍光塗料が用いられてもかまわない。なお、かかる場合、RFIDタグリーダ331〜333に代えてブラックライトおよび撮像装置が必要となる。また、かかる場合、蛍光塗料でバーコードを形成してもかまわない。
【0100】
かかる場合、蛍光塗料の色や形状のデータを載置板幅データD1および収納位置データD2に関連付けて照合テーブルを作成しておく。そして、洗濯物LDにブラックライトを照射しながらその洗濯物LDを撮像し、制御装置900がその撮像データにおける蛍光塗料の色や形状を先の照合テーブルに照合して(全部照合してもよいし一部照合してもよい)載置板幅データD1および収納位置データD2を導出する。
【0101】
なお、かかる場合、蛍光塗料を特定の2箇所(例えば、シャツの場合「肩部分」、ズボンの場合「腰部分」など)に塗布し、その塗布箇所の位置検出を行って、洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320に対してその洗濯物LDの蛍光塗料塗布部分を掴ませるようにしてもかまわない。
また、上記変形例(A)のように蛍光塗料の色や形状のデータの代わりに載置板幅データD1および収納位置データD2がバーコード化等されてもかまわない。
(E)
【0102】
先の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では識別番号データD0の格納媒体としてRFIDタグが用いられたが、識別番号データD0の格納媒体として種々の金属元素を有する金属片が用いられてもかまわない。なお、かかる場合、RFIDタグリーダ331〜333に代えて金属検出器が必要となる。
【0103】
かかる場合、検出感度等のデータを載置板幅データD1および収納位置データD2に関連付けて照合テーブルを作成しておく。そして、洗濯物LDに金属探知器を作動させ、制御装置900がその金属探知器の検出感度を先の照合テーブルに照合して載置板幅データD1および収納位置データD2を導出する。
【0104】
なお、かかる場合、金属片を特定の2箇所(例えば、シャツの場合「肩部分」、ズボンの場合「腰部分」など)に配置し、その金属片の位置検出を行って、洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320に対してその洗濯物LDの金属片導入部分を掴ませるようにしてもかまわない。
(F)
【0105】
先の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では識別番号データD0の格納媒体としてRFIDタグが用いられたが、識別番号データD0の格納媒体として磁気記録媒体が用いられてもかまわない。なお、かかる場合、RFIDタグリーダ331〜333に代えて磁気記録読取装置が必要となる。
【0106】
なお、かかる場合、磁気記録媒体を特定の2箇所(例えば、シャツの場合「肩部分」、ズボンの場合「腰部分」など)に配置し、その磁気記録媒体の位置検出を行って、洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320に対してその洗濯物LDの金属片導入部分を掴ませるようにしてもかまわない。
また、上記変形例(A)のように識別番号データD0のデータの代わりに載置板幅データD1および収納位置データD2が格納されてもかまわない。
(G)
【0107】
先の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では搬送機構800により仕分け装置700によって仕分けされた洗濯物LDが収納位置データD2に対応する収納空間に移動させられたが、図17に示されるように、装置700によって仕分けされた洗濯物LDを、自由落下を利用して搬送するような自動洗濯乾燥折畳システム100aが構築されてもかまわない。
【0108】
なお、このような自動洗濯乾燥折畳システム100aでは、セクション850a〜850dごとに落下空間870a〜870dが設けられ、収容空間全てに引込スライド板880が設けられる。引込スライド板88は、制御装置900からの指令に従って駆動装置(図示せず)により、落下空間側に延び、落下してくる洗濯物LDを受け止め、収容空間に引き込む。このようにすれば、省エネルギー化に貢献することが期待される。
(H)
【0109】
先の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では、全自動で洗濯物の洗濯、乾燥、折り畳み、仕分け、収納が行われたが。洗濯物の洗濯および乾燥が手動行われてもよい。かかる場合、乾燥機250から人手で洗濯物LDを取り出してRFIDタグリーダ331〜333にかざし、その後にその洗濯物LDを人手で洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320に掴ませてもよい。このようにしても、作業者は制御装置900への識別番号データD0の入力補助作業(例えば、布製品を制御装置900に近づける作業)のみさえすればよく、載置板501の幅の調節に対する作業者の負担を軽減することができる。
(I)
【0110】
先の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では、上述のような洗濯機200が採用されたが、本発明の趣旨を損ねない範囲で他の洗濯機が採用されてもかまわない。
(J)
【0111】
先の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では、上述のような乾燥機250が採用されたが、本発明の趣旨を損ねない範囲で他の乾燥機が採用されてもかまわない。
(K)
【0112】
先の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では、上述のような洗濯物搬送ロボットアーム310および乾燥物搬送ロボットアーム320が採用されたが、本発明の趣旨を損ねない範囲で他のロボットアームが採用されてもかまわない。
(L)
【0113】
先の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では、折り畳み装置400において下跳ね上げ式折り畳み機構500が採用されたが、折り畳み機構として回転式の折り畳み機構や、上跳ね上げ式折り畳み機構、スライド式折り畳み機構が採用されてもかまわない。
(M)
【0114】
先の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では、上述のような仕分け装置700が採用されたが、本発明の趣旨を損ねない範囲で他の仕分け装置が採用されてもかまわない。
(N)
【0115】
先の実施の形態に係る自動洗濯乾燥折畳システム100では、上述のような搬送装置800が採用されたが、本発明の趣旨を損ねない範囲で他の搬送装置が採用されてもかまわない。
【符号の説明】
【0116】
100 自動洗濯乾燥折畳システム(布製品の折り畳みシステム)
310 洗濯物搬送ロボットアーム(把持装置)
320 乾燥物搬送ロボットアーム(把持装置)
331〜333 RFIDタグリーダ(情報取得装置,位置検出装置)
400 折り畳み装置
501 載置板(載置部材)
530 載置板間距離調節機構(幅調節機構)
500 折り畳み機構
700 仕分け装置
800 搬送装置
900 制御装置(幅制御装置,第2情報導出装置,第3情報導出装置,第4情報導出装置,把持装置制御装置)
930 記憶部(第1記憶装置)
D0 識別番号データ(第1情報)
D1 載置板幅データ(第2情報,第3情報,第4情報)
D2 収納位置データ(第2情報,第3情報,第4情報)
LD 洗濯物(布製品)
Tr 照合テーブル(第1関連付けテーブル,第2関連付けテーブル,第3関連付けテーブル)
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明に係る布製品の折り畳みシステムは、載置台の幅の調節に対する作業者の負担を軽減することができることができるという特徴を有し、特に家庭用の布製品の折り畳みシステムとして有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
布製品に保持される第1情報を取得する情報取得装置と、
前記布製品を載置するための載置部材と、前記載置部材の幅方向の長さを調節する幅調節機構と、前記載置部材に載置される前記布製品を折り畳む折り畳み機構とを有する折り畳み装置と、
前記情報取得装置により取得された前記第1情報を利用して、前記幅調節機構を制御する幅制御装置と
を備える、布製品の折り畳みシステム。
【請求項2】
前記第1情報は、前記布製品の識別情報であり、
前記第1情報を第2情報に関連付ける第1関連付けテーブルを記憶する第1記憶装置と、
前記情報取得装置により取得された前記第1情報を、前記第1関連付けテーブルに照合して前記第1情報に関連付けられた前記第2情報を導出する第2情報導出装置と
をさらに備え、
前記幅制御装置は、前記第2情報導出装置により導出された前記第2情報を利用して前記幅調節機構を制御する
請求項1に記載の布製品の折り畳みシステム。
【請求項3】
前記第1情報を利用して、前記折り畳み装置により折り畳まれた前記布製品を仕分けする仕分け装置をさらに備える
請求項1に記載の布製品の折り畳みシステム。
【請求項4】
前記第1情報は、前記布製品の識別情報であり、
前記第1情報を第3情報に関連付ける第2関連付けテーブルを記憶する第2記憶装置と、
前記情報取得装置により取得された前記第1情報を、前記第2関連付けテーブルに照合して前記第1情報に関連付けられた前記第3情報を導出する第3情報導出装置と
をさらに備え、
前記仕分け装置は、前記第3情報導出装置により導出された前記第3情報を利用して前記折り畳み装置により折り畳まれた前記布製品を仕分けする
請求項3に記載の布製品の折り畳みシステム。
【請求項5】
前記第1情報を利用して、前記仕分け装置により仕分けされた前記布製品を規定の収納位置へ搬送する搬送装置をさらに備える
請求項3に記載の布製品の折り畳みシステム。
【請求項6】
前記第1情報は、前記布製品の識別情報であり、
前記第1情報を第4情報に関連付ける第3関連付けテーブルを記憶する第3記憶装置と、
前記情報取得装置により取得された前記第1情報を、前記第3関連付けテーブルに照合して前記第1情報に関連付けられた前記第4情報を導出する第4情報導出装置と
をさらに備え、
前記搬送装置は、前記第4情報導出装置により導出された前記第4情報を利用して、前記仕分け装置により仕分けされた前記布製品を規定の収納位置へ搬送する
請求項5に記載の布製品の折り畳みシステム。
【請求項7】
前記仕分け装置は、前記折り畳み装置の側方または下方に配置され、
前記搬送装置は、前記仕分け装置の下方に配置される
請求項5または6に記載の布製品の折り畳みシステム。
【請求項8】
前記布製品には、前記第1情報を含む媒体が規定の位置に固定されており、
前記第1情報の位置を検出する位置検出装置と、
前記布製品を把持する把持装置と、
前記把持装置が前記位置検出装置により検出された位置を把持して前記載置部材に前記布製品を載置するように前記把持装置を制御する把持装置制御装置と
をさらに備える請求項1から7のいずれかに記載の布製品の折り畳みシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−115207(P2011−115207A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−272686(P2009−272686)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(391059399)株式会社アイ.エス.テイ (102)