説明

帳票作成処理システムと帳票作成処理方法およびプログラム

【課題】システムの専門知識のないユーザでも、一定の手順を守ることで、容易に帳票作成を行うことを可能とする。
【解決手段】ASPサーバ101のサービス用の帳票の作成を行うために、コンピュータ装置に、帳票定義処理部104と帳票発行処理部105を設け、帳票定義処理部104により、予め作成された帳票テンプレート108と、この帳票テンプレート108における各項目に出力するASPサーバのデータベースにおける各データを対応付けた定義情報109とを記憶装置に格納し、帳票発行処理部において、帳票の作成指示の入力に応じて、帳票定義処理手段104が格納した定義情報109を解析し、当該帳票における各項目に出力するASPサーバが具備するデータベース107における各データを抽出し、当該帳票の各項目のそれぞれに対応付けて出力し、作成指示された帳票を作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ処理により電子調達系のシステムで用いる帳票を作成する技術に係り、特に、インターネット環境を利用したASP(Application Service Provider;アプリケーション・サービス・プロバイダ)型のシステムにおいて、ユーザ個別の要望に対応したレイアウトの帳票を効率的に作成するのに好適な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子調達系のシステムの場合、帳票はユーザによりレイアウトが様々であり、カスタマイズの要望が多い。この為、システム標準提供の帳票に比べ多くのカスタマイズが発生している。
【0003】
コンピュータ処理により、このようなユーザによるカスタマイズが必要な帳票を作成・発行する技術としては、例えば、特許文献1および特許文献2に記載のものがある。
【0004】
特許文献1では、人事管理、給与計算などの企業の業務等、各種の業務に適用して好適な帳票を出力する技術として、従来技術の問題点、すなわち、従来では、カスタマイズ可能な範囲が特定の情報に制約され、またパッケージソフトウェアのバージョンアップによる変更等に対して考慮されていないことから、カスタマイズ作業に多くの時間と労力を要するという問題点を解決し、帳票カスタマイズに係るユーザの作業負担を大幅に軽減して、任意の機能および情報を対象にカスタマイズを可能にし、かつバージョンアップに追随可能な帳票作成システムを提供することを目的とする技術が記載されている。
【0005】
具体的には、帳票作成のためのパッケージソフトウェアを用いた帳票作成システムにおいて、出力帳票に対するカスタマイズ情報を、パッケージソフトウェアに対する差分の情報として保持し、このように保持されたカスタマイズ情報を、パッケージソフトウェアの変更に伴い、変更後のパッケージソフトウェアに反映させ、パッケージソフトウェアの変更に伴い、カスタマイズ情報による変更が反映されたカスタマイズ済みの帳票を出力する技術である。
【0006】
この技術によれば、帳票カスタマイズに係るユーザの作業負担を軽減して任意の機能および情報を対象にカスタマイズが可能で、かつバージョンアップに追随可能な帳票作成システムが実現できる。また、帳票のバージョンアップ時にカスタマイズを行う必要がなくなるため、法律や制度の改正に伴う変更、あるいはパッケージソフトウェアのバージョンアップによる機能強化に対して、カスタマイズした帳票プログラムでも、追加の作業無しで使用することが可能になる。また、適用したカスタマイズ情報や、適用に失敗したカスタマイズ情報をログに出力することで、バージョンアップによりカスタマイズ内容を変更したい場合にも、容易に現在のカスタマイズ内容を確認することができる。さらに、帳票のバージョンアップ時にカスタマイズの内容を意識する必要がなく、帳票作成時、帳票印刷時等において、出力されたログにより、カスタマイズが正しく適用されているか否かを確認することができる。
【0007】
また、特許文献2では、帳票作成システムにおいて、業務用データはサーバで管理し、帳票のレイアウトは使用者の好みでカスタマイズ可能とする技術が記載されている。
【0008】
具体的には、クライアント端末からインターネットを介してWeb(ウェブ;World Wide Web)サーバ装置にアクセスするように構成し、クライアント端末には、既存の表作成ソフトであるExcel(登録商標)と帳票作成プログラムをインストールし、複数の帳票ひな形エクセルファイルと、このひな形ファイルと紐づく帳票レイアウト位置情報ファイルを格納する。また、Webサーバ装置には、Webサービスを行うWebサーバとデータベースを備え、Webサーバに帳票用データダウンロード機能を設け、データベースとして業務用データベースを設け、そして、クライアント端末からインターネットを介してアクセスがあれば、帳票用データダウンロード機能により、帳票対象データを抽出し、クライアント端末に送出し、クライアント端末は、ダウンロードして記録装置に保存する。尚、表示するデータ項目が定まった帳票に対して、クライアント端末の記録装置に格納している帳票ひな形エクセルファイルと帳票レイアウト位置情報ファイルをカスタマイズ可能である。
【0009】
このような帳票作成システムにおいて、クライアント端末で帳票作成プログラムを起動し、帳票の種類を選択し、Webサーバからダウンロードした帳票用データファイルを選択し、帳票作成を行うことにより、クライアントの記録装置に格納されている当該帳票ひな形ファイルを帳票出力エクセルファイルにコピーし、帳票用データファイルの対象件数分だけ繰返して、帳票ひな形シートをコピーして作成し、クライアントの記録装置に格納されている当該帳票レイアウト位置情報ファイルが指定する各データ項目の位置に、帳票用データファイルの各項目を埋め込むことにより、同じレイアウトの帳票をダウンロードしたデータの件数分作成する。
【0010】
この技術によれば、業務データ処理と業務データ管理はサーバで行うが、帳票のレイアウトは使用者の好みに表作成ソフトでカスタマイズすることができ、例えば、CJK漢字(中国漢字・日本漢字・韓国漢字)が混在しても文字化けにならない帳票を作成することが可能となる。
【0011】
さらに、近年、インターネットのネットワークサービスであるASPを用いたシステムを利用することで、種々の帳票の作成を行う技術が、例えば、特許文献3〜5等において開示されている。
【0012】
特許文献3においては、ASPを用いたシステム利用することで、介護保険によるサービスに関わる居宅支援事業所と指定介護サービス提供事業所およびサービス利用者と主治医が、書類をID(識別情報)やPW(パスワード)で管理のもとで共有し、web上で簡単に情報の交換が出来るようにする技術、また、同一の書類からレセプト書類を作成し、間違いのない書類とする技術が記載されている。
【0013】
従来、介護保険によるサービスは、居宅介護支援事業所、指定介護サービス事業所、サービス利用者(その家族)、主治医と行政の連携によって成り立っているが、実体は、それぞれのサービス団体が、独自に、書類および情報を所有し、電話やファックスなどで必要なものを必要なときだけ提供しており、レセプト書類等の不一致が生じる、といった問題があったが、上述の特許文献3に記載の技術では、webを用いるため、各情報機関は、必要な情報を即座に調べることができるようになる。
【0014】
また、特許文献4においては、保険金請求の手間および時間を節約するとともに,保険契約書などのように高いセキュリティを要求される書面であっても,ネットワークを介して容易にやり取りすることの可能な帳票発行を可能とすることを目的に、互いにネットワークを介して接続されたASPサービス会社システム、保険会社システム、および保険契約者端末の間で帳票のやりとりを行う帳票発行技術、すなわち、ASPサービス会社システムにおいて、少なくとも保険契約者を特定するための保険契約者情報およびASPサービス会社の署名データを、第三者が読み取ることのできない表現である代用表現で埋め込んだ帳票データを保険契約者端末に送信し、保険契約者端末においては、帳票データを印刷し、所定事項を記載して保険会社システムに送信し、保険会社システムにおいて、所定事項が記載された帳票を読み込み、ASPサービス会社システムに送信し、そして、ASPサービス会社システムにおいて、署名データを検証するとともに、保険契約者情報を検出して、検証結果および検出結果を保険会社システムに送信する技術が記載されている。
【0015】
また、特許文献5においては、企業間電子商取引を実現するコンピュータシステムに関連する技術として、中小企業の基幹システムがデジタルで取り込めるデータのみを取り込み、デジタルで取り込めないデータはサプライヤ企業のプリンターでバイヤー企業指定帳票を印刷出力することにより、バイヤー企業の多様なEDI仕様に対応可能とする技術、すなわち、バイヤー企業ASP接続端末から送信されたバイヤー送信EDIドキュメントをEDI変換辞書でASP翻訳XML−EDIドキュメントに変換し、サプライヤ企業の指定する条件でサプライヤ配信XML−EDIドキュメントに再変換してサプライヤ企業ASP接続端末配信し、指定帳票印刷ASPが管理するバイヤー企業の指定帳票フォーマットスタイルシートにバイヤー送信EDIドキュメントを差込んで帳票印刷ファイルを出力し、サプライヤ企業ASP接続端末に接続したプリンターで印刷する技術が記載されている。
【0016】
このように、現在、電子調達系のシステムのASP型への対応が進めされている。しかし、ASP型の電子調達系のシステムにおいて、帳票に対するユーザ個別の要望に、より効率的に対応することが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特開2007−122670号公報
【特許文献2】特開2010−039590号公報
【特許文献3】特開2003−108669号公報
【特許文献4】特開2004−178424号公報
【特許文献5】特開2010−129071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
解決しようとする問題点は、従来の技術では、ASP型の電子調達系のシステムにおいて、ユーザ個別の要望に対応したレイアウトの帳票を十分に効率的に作成することができない点である。
【0019】
本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、システムの専門知識のないユーザでも、一定の手順を守ることで、容易に帳票作成を行うことを可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記目的を達成するため、本発明では、インターネットを介してASPサーバで提供されるサービスを利用する際に用いる帳票の作成を行うために、コンピュータ装置に、プログラムされたコンピュータ処理を実行する機能として、帳票定義処理部と帳票発行処理部を設け、帳票定義処理部により、予め作成された帳票テンプレートと、この帳票テンプレートにおける各項目に出力するASPサーバが具備するデータベースにおける各データを対応付けた定義情報とを記憶装置に格納し、帳票発行処理部において、帳票の作成指示の入力に応じて、帳票定義処理部が格納した定義情報を解析し、当該帳票における各項目に出力するASPサーバが具備するデータベースにおける各データを抽出し、当該帳票の各項目のそれぞれに対応付けて出力し、作成指示された帳票を作成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、システムの専門知識のないユーザでも、一定の手順を守ることで帳票作成を簡易に行うことができる。また、出力項目や出力様式を利用者(ユーザ)が指定することができ、システム標準提供の帳票と同等程度の出力が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る電子調達システムの帳票作成装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1における帳票定義処理部の処理動作例を示すフローチャートである。
【図3】図1における帳票発行処理部の処理動作例を示すフローチャートである。
【図4】図1における帳票作成装置が表示する画面構成例を示す説明図である。
【図5】図1における帳票定義処理部の機能構成例を示す説明図である。
【図6】図1における帳票発行処理部の処理構成例を示す説明図である。
【図7】図1における帳票作成装置が実行する編集処理の内容項目例を示す説明図である。
【図8】図1における定義情報DBの構成例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図を用いて本発明を実施するための形態例を説明する。図1において、101は電子調達ASPサーバであり、103a,103bは発注者利用者端末であり、それぞれ、それぞれは、CPU(Central Processing Unit)や主メモリ、表示装置、入力装置、外部記憶装置等を有するコンピュータ構成からなり、光ディスク駆動装置等を介してCD−ROM等の記憶媒体に記録されたプログラムやデータを外部記憶装置内にインストールした後、この外部記憶装置からプログラムおよびデータを主メモリに読み込みCPUで処理することにより、本発明の帳票作成処理システムに係る各処理を実行する。
【0024】
電子調達ASPサーバ101は、プログラムされたコンピュータ処理を実行する機能として、EUC型帳票システム102と電子調達ASPシステム106を具備し、EUC型帳票システム102は、帳票定義処理部104と帳票発行処理部105および定義情報DB109を有し、記憶装置を用いて帳票テンプレート108を記憶管理する。
【0025】
電子調達ASPシステム106は、データベース装置(図中「DB」と記載)107を用いて、案件情報107a、業者情報107b、入札書情報107c、開札結果情報107dを記憶管理する。
【0026】
発注者利用端末103a,103bは、インターネット111を介して電子調達ASPサーバ101にアクセスし、電子調達ASPサーバ101におけるEUC型帳票システム102と電子調達ASPシステム106を利用して、出力帳票110の作成を行う。
【0027】
このような構成により、本発明に係る帳票作成処理システムでは、発注者利用端末103a,103bを操作することにより、システムの専門知識のないユーザであっても、一定の手順を守ることで、容易に、ユーザ個別のフォーマットの帳票を作成することができる。
【0028】
すなわち、本例の帳票作成処理システムでは、発注者利用端末103a,103bの利用者が、インターネット111を介して電子調達ASPサーバ101における電子調達ASPシステム106で提供されるサービスを利用する際に用いる帳票(出力帳票110)の作成を行うために、コンピュータ装置としての電子調達ASPサーバ101に、プログラムされたコンピュータ処理を実行する機能として、帳票定義処理部104と帳票発行処理部105を設け、帳票定義処理部104により、予め発注者利用端末103a,103bにおいて操作者により作成された帳票テンプレート108と、この帳票テンプレート108における各項目に出力する電子調達ASPサーバ101における電子調達ASPシステム106が具備するデータベース107における各データ(107a〜107d)を対応付けた定義情報(定義情報DB109)を記憶装置に格納し、帳票発行処理部105において、発注者利用端末103a,103bからの帳票(出力帳票110)の作成指示の入力に応じて、帳票定義処理部104が格納した定義情報DB109における定義情報を解析し、当該帳票(出力帳票110)における各項目に出力する、データベース107における各データ(107a〜107d)を抽出し、当該帳票(出力帳票110)の各項目のそれぞれに対応付けて出力し、作成指示された帳票を作成する。
【0029】
これにより、ASP型のシステムにおいても、利用者・ユーザ毎の個別ニーズに対応した帳票出力を、SE()レスで容易に実現することができる。また、業務アプリケーションと帳票ツールのそれぞれは、定義ファイルを介しての独立した形態となるため、汎用性のあるものとなる。
【0030】
以下、このような構成からなる帳票作成処理システムの、より具体的に説明を行う。
【0031】
図1に示す帳票作成処理システムにおいて、発注者が操作する発注者利用端末103a,103bは、インターネット111を経由して電子調達ASPサーバ101に接続しており、発注者および利用者は、発注者利用端末103a,103bを操作して電子調達ASPシステム106を使用する。
【0032】
電子調達ASPシステム106の標準提供の出力帳票では、発注者側の個別の要求事項には対応できないため、電子調達ASPサーバ101にEUC型帳票システム102を設け、このEUC型帳票システム102の機能を利用して、発注者側で帳票の定義と発行を行う。
【0033】
EUC型帳票システム102は、帳票定義処理部104および帳票発行処理部105の2つのサブシステムより構成されている。
【0034】
帳票定義処理部104は、発注者利用端末103a,103bにおいて発注者がExcel(登録商標)等のソフトを用いて作成した帳票テンプレート108の出力タグ情報に、電子調達ASPシステム106のDB107におけるどの項目を出力させるかを関連付ける情報、および、各項目の編集内容を定義する処理を実行するものである。この帳票定義処理部104の処理実行結果である、発注者利用端末103a,193bが定義した情報を定義情報DB109において格納する。
【0035】
帳票発行処理部105は、発注者の操作に基づく発注者利用端末103a,103bからの帳票発行要求を受け取ると、定義情報DB109の内容を解析して、電子調達ASPシステム106のDB107から必要な項目を抽出し、帳票テンプレート108の出力タグ位置に、指定のデータをセットして出力帳票を生成し、発注者利用端末103a,103bにインターネット111経由で送信して出力帳票110を提供する。
【0036】
以下、図2を用いて、帳票定義処理部104の帳票定義処理の内容を説明する。
【0037】
事前準備として、例えば発注者利用端末103aにおいて発注者が作成した帳票のレイアウトと定義情報を、インターネット111を介して受信し、帳票テンプレート108および定義情報DB109として登録する(ステップ201)。
【0038】
尚、利用者は、Excel(登録商標)等のソフトを用い、基本レイアウト、見出し、固定文言、罫線、フォント、フォントサイズ等を特定して帳票テンプレートを作成し、定義情報としての、データの出力位置の設定には、「ExCella Reports」等のソフトを使用する。
【0039】
この「ExCella Reports」は(株)ビーイングシステムが提供するオープンソースのソフトであり、Java(登録商標)からExcel(登録商標)を操作でき、帳票データと出力タグとの関連づけを指定すると、データをExcel(登録商標)で定義したタグの位置に置換する。
【0040】
また、発注者利用端末103a,130bにおいて指定された帳票ID、帳票名称、Excelテンプレートのファイル名称、格納先等の各情報を、図8に示す項番6の帳票管理情報として、定義情報DB109において格納する。
【0041】
この状態で、帳票定義処理部104は、まず、図8に示す定義情報DBにおける項番1のシステム構成情報を読み込み(ステップ202)、該当するシステムの図8に示す定義情報DBにおける項番2におけるDB構成情報を読み込む(ステップ203)。
【0042】
次に、図8に示す項番5の帳票テンプレートを読み込み、出力タグの情報を取得する(ステップ204)。
【0043】
このようにして取得したDB構成情報のテーブル名とテーブルで使用可能な項目、および、帳票テンプレートの出力タグの情報を、発注者利用端末103aに送信し、発注者利用端末103aの画面上に表示して(ステップ205)、発注者利用端末103aを操作する発注者に対して、出力タグにどの項目を出力させるかを指定させる(ステップ206)。必要に応じ、図7に示す出力項目の編集内容も指定させる(ステップ207)。
【0044】
発注者利用端末103aにおいて設定された項目を、定義情報DB109における図8に示す項番2の帳票定義情報に出力する(ステップ208)。
【0045】
このような処理で発注者利用端末103aの画面上に表示する画面構成(帳票出力項目定義画面)例を図4に、また、帳票定義処理部104の機能階層図を図5に示す。
【0046】
図4における帳票出力項目定義画面は、帳票の識別情報を入力する帳票ID欄と、帳票の名称を入力する帳票名称欄、帳票の作成に用いるデータを登録したデータベースのテーブルを特定入力するテーブル欄、このテーブル欄で選択されたテーブルにおいて利用可能な項目の一覧を示す選択したテーブルで利用可能な項目欄、この選択したテーブルで利用可能な項目欄における各項目と、重ねて表示された帳票テンプレート(Excel(登録商標)テンプレート)から選択される各項目とを入力する出力定義欄とからなり、発注者利用端末103aの操作者(発注者)は、この帳票出力項目定義画面を用いた選択・入力操作を行うことにより、帳票テンプレート(Excel(登録商標)テンプレート)における各項目に対するデータベースにおけるデータとの対応付けを行うことができる。
【0047】
図5に示すように、帳票定義処理部104は、定型帳票定義機能と非定型帳票定義機能を有し、定型帳票定義機能として、Excel(登録商標)テンプレート登録機能と出力定義機能を有し、非定型帳票定義機能として出力項目選択機能を有し、定型帳票定義機能における出力定義機能には、出力項目選択機能と出力位置マッピング機能、出力編集機能を有しており、Excel(登録商標)テンプレート登録機能により、帳票管理情報とExcel(登録商標)テンプレートの生成登録を行い、出力定義機能および非定型帳票定義機能により、帳票定義情報を生成する。
【0048】
また、図7に示すように、出力項目の編集内容の情報は編集項目構成として管理され、項番、編集パターン、編集内容の各項目からなるテーブル構成となっており、例えば、項番1においては、編集パターン「区分により出力内容を変更する」に対して、「区分によって、帳票の見出し項目や固定の文言を変更する」との編集内容が登録されている。このような編集項目構成情報を用いることにより、項目前後編集文字列の追加、コードの名称への変更、日付・時間の和暦変換、複数項目の連結などの編集処理を行うことができる。
【0049】
次に、図3を用いて、帳票発行処理部105の処理動作を説明する。
【0050】
例えば発注者利用端末103aにおいて帳票発行操作が選択されると、帳票発行処理部105が起動し、帳票発行処理部105は、準備処理として、定義情報DB109から、図8の項番1におけるシステム構成情報の読み込み(ステップ301)と、図8の項番2におけるDB構成情報の読み込み(ステップ302)、図8の項番3における帳票出力画面構成情報の読み込み(ステップ303)、図8の項番5における帳票テンプレートの読み込み(ステップ304)、および、図8の項番4における帳票定義情報の読み込み(ステップ305)の各処理を順次に行い、発行に必要な基本情報を順次取得する。
【0051】
このようにして基本情報の取得が終了すると、帳票発行処理部105は、図8の項番3における帳票出力画面構成情報をもとに、帳票出力条件指定の画面を生成して、発注者利用端末103aに表示させ、発注者に出力条件を入力させる(ステップ305)。
【0052】
このようにして入力した条件を、次のステップ306での出力データの取得処理に引き渡し、この出力データの取得処理では、次の処理を行う。
【0053】
まず、帳票発行処理部105は、抽出の為の検索文を生成する。図8の項番4における帳票定義情報より帳票で必要な項目を分析する。必要項目取得の為、図8の項番2におけるDB構成情報からベースとなるSQL文を選択し、ステップ306で作成した出力条件と組合せて検索文を生成する。
【0054】
次に、帳票発行処理部105は、図8の項番2におけるDB構成情報を参照し、定義されているデータベースへの接続情報により、当該データベースに接続して、検索文を実行しデータの取得を行う(ステップ307)。
【0055】
このステップ307での処理によりデータの取得が終了すれば、帳票発行処理部105は、ステップ304の処理で読み込みを行った帳票テンプレートに、取得したデータを、図8の項番4における帳票定義情報のマッピング定義情報が示すマッピングルールに従って、帳表テンプレートにセットする(ステップ308)。尚、このマッピングには、Excel(登録商標)のタグ出力に対応したオープンソースのソフトを利用する。
【0056】
また、ステップ308でのセット処理の際、図8の項番4における帳票定義情報において項目編集の指定があれば、帳票発行処理部105は、当該編集内容に従って編集出力を行う。
【0057】
その後、帳票発行処理部105は、完成した帳表を、インターネット111を介して発注者利用端末103aに送信する(ステップ309)。
【0058】
このような帳表発行処理部105による処理機能のイメージを図6に示す。この図6に示すように、帳票発行処理部105は、定型帳票出力機能と非定型帳票出力機能を有し、定型帳票出力機能により、発注者利用端末(103a,103b)から入力される定型帳票出力指示および検索条件に応じて、ExCella Reportsの機能を用いる等して、DB構成情報、帳票出力指示画面構成情報、帳票定義情報、帳票テンプレート、および、電子調達ASPシステム106が具備したデータベース107内の各データから、帳票を作成し、非定型帳票出力機能により、発注者利用端末(103a,103b)から入力される非定型帳票出力指示および検索条件に応じて、DB構成情報、帳票出力指示画面構成情報、帳票定義情報、および、電子調達ASPシステム106が具備したデータベース107内の各データから、帳票を作成する。
【0059】
以上、図1〜図8を用いて説明したように、本例の帳票発行処理システムとしてのEUC型帳票システム102は、発注者利用端末(クライアント端末)103a,103bがインターネット111を介して電子調達ASPサーバ101に実装された電子調達ASPシステム106が提供するサービスを利用する際に用いる帳票を、プログラムされたコンピュータ処理によって作成するものであり、プログラムされたコンピュータ処理を実行する機能として、帳票定義処理部104と帳票発行処理部105を具備し、帳票定義処理部104においては、予め発注者利用端末(クライアント端末)103a,103bにおいて作成された帳票テンプレート108と、この帳票テンプレート108における各項目に出力する電子調達ASPシステム106が具備するデータベース107における各データ(案件情報107a、業者情報107b、入札書情報107c、開札結果情報107d)を対応付けた定義情報DB109とを、インターネットを介して受信し、記憶装置に格納し、帳票発行処理部105においては、発注者利用端末(クライアント端末)103a,103bインターネット111を介して帳票の作成指示を受信すると、帳票定義処理部104が格納した定義情報DB109の各情報を解析し、作成指示された帳票における各項目に出力するデータベース107における各データ(案件情報107a、業者情報107b、入札書情報107c、開札結果情報107d)を抽出し、当該帳票の各項目のそれぞれに対応付けて出力し、作成指示された帳票を作成する。
【0060】
尚、帳票テンプレート108は、Excel(登録商標)を用いた人手による発注者利用端末103a,103bでの操作で作成され、定義情報DB109における情報は、ExCellaa Reportsを用いた人手による発注者利用端末103a,103bでの操作で、帳票テンプレート108の各項目上に定義された各タグの位置と、データベース107における各データ(案件情報107a、業者情報107b、入札書情報107c、開札結果情報107d)とが対応付けられる。
【0061】
また、定義情報DB109における定義情報は、予め電子調達ASPサーバ101で実行される電子調達ASPシステム106側で作成される、各サービスを提供するシステム(サービスシステム)の名称を含む当該システムの特定に用いるシステム構成情報と、各サービスシステムで用いる、データベースへの接続情報、利用者に提供するテーブル名称、当該データベースで用いるSQL文、および、利用者に提供する項目の名称を含むDB構成情報と、各サービスシステムで用いる、各サービスシステム毎の画面定義、検索条件の項目定義、検索条件とDBとの関連付け定義、および、帳票出力プログラムに引き渡すパラメタ情報の定義を含む帳票出力画面構成情報と、また、帳票テンプレート108の作成者側、すなわち、発注者利用端末103a,103bで作成される、各帳票毎の、出力項目指定定義情報、出力位置へのマッピング定義情報、および、帳票出力プログラムに引き渡すパラメタ情報の定義情報を含む帳票定義情報と、各帳票毎の、帳票様式定義情報、および、データ出力位置へのタグ設定情報を含む帳票テンプレート情報と、各サービスシステム毎の、帳票識別情報、帳票名定義情報、帳票テンプレートのファイル名、帳票テンプレートの格納先情報を含む帳票管理情報とからなる。
【0062】
そして、帳票定義処理部104においては、システム構成情報を読み込んで、作成する帳票を用いるサービスシステムを特定し、特定したサービスシステムのDB構成情報と、作成する帳票の帳票テンプレートを読み込み、DB構成情報のテーブル名とテーブルで使用可能な項目、および、帳票テンプレートの出力タグ情報を取得し、取得したテーブル名とテーブルで使用可能な項目および帳票テンプレートの出力タグの情報を用いて、各出力タグに対して出力する項目とを利用者(発注者利用端末103a,103b)に設定させる画面情報を生成して表示し、当該利用者による設定結果に基づき、定義情報DB109における各情報を登録する。
【0063】
また、帳票発行処理部105は、発注者利用端末103a,103bからの指示に基づく帳票の発行開始時に、定義情報DB109の各定義情報から、システム構成情報と、DB構成情報、帳票出力画面構成情報、帳票テンプレート、帳票定義情報を読み込み、読み込んだ帳票出力画面構成情報をもとに、帳票の利用者に当該帳票の各項目への出力条件を入力させる画面を生成して発注者利用端末103a,103bに表示し、この画面を介して発注者利用端末103a,103bにおいて出力条件が入力されると、読み込んだ帳票定義情報を参照して、当該帳票で必要な項目を特定し、特定した必要な項目の取得に必要な検索文を、読み込んだDB構成情報から選択したベースとなるSQL文と出力条件とを組合せて生成すると共に、読み込んだDB構成情報において定義されているデータベースへの接続情報に基づき、当該データベースに接続し、生成した検索文を実行してデータの取得を行い、取得したデータを、帳票定義情報におけるマッピング定義情報が示すマッピングルールに従って、読み込んだ帳票テンプレート(108)にセットする。
【0064】
また、図8に示す帳票定義情報には、帳票テンプレート108の作成者側で、発注者利用端末103a,103bの画面を用いて作成される、各項目のデータの出力内容を規定する、図7に示される出力項目編集定義情報を含み、帳票定義処理部104は、この出力項目編集定義情報を登録した帳票定義情報を記憶装置(定義情報DB109)に格納し、帳票発行処理部105は、取得したデータのセット先の項目に対して、帳票定義情報における出力項目編集定義情報の指定があれば、当該出力項目編集定義情報の規定内容に従って当該データを編集した後に帳票テンプレートへのセットを行う。
【0065】
このことにより、本例の帳票作成処理システムによれば、電子調達ASPシステム106に関しての専門知識のないユーザでも、一定の手順を守ることで、帳票作成を簡易に行うことができる。また、出力項目や出力様式を利用者(ユーザ)が指定することができ、システム標準提供の帳票と同等程度の出力が可能である。また、帳票の新規追加および既存帳票の変更を容易に行うことができる。また、サービスを利用する側のクライアント端末(発注者利用端末103a,103b)に個別のプログラムをインストールすることなく実装できる。また、業務アプリケーション(電子調達ASPシステム106)と帳票ツール(EUC型帳票システム102)との独立性が確保される。また、データベース(定義情報DB109)への接続情報の変更をすれば、他システムへの適用が可能なように、ある程度の汎用性がある。
【0066】
尚、本発明は、図1〜図8を用いて説明した例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、本例では、本発明に係る処理を実行するEUC型帳票システム102を、電子調達ASPシステム106が搭載された電子調達ASPサーバ101に実装した構成としているが、EUC型帳票システム102を、電子調達ASPシステム106が搭載された電子調達ASPサーバ101とは別のコンピュータ装置に実装する構成としても良い。
【0067】
また、本例のコンピュータ構成に関しても、キーボードや光ディスクの駆動装置の無いコンピュータ構成としても良い。また、本例では、光ディスクを記録媒体として用いているが、FD(Flexible Disk)等を記録媒体として用いることでも良い。また、プログラムのインストールに関しても、通信装置を介してネットワーク経由でプログラムをダウンロードしてインストールすることでも良い。
【符号の説明】
【0068】
101:電子調達ASPサーバ、102:EUC型帳票システム、103a,103b:発注者利用端末、104:帳票定義処理部、105:帳票発行処理部、106:電子調達ASPシステム、107:データベース(DB)、107a:案件情報、107b:業者情報、107c:入札書情報、107d:開札結果情報、108:帳票テンプレート、109:定義情報DB、110:出力帳票、111:インターネット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラムされたコンピュータ処理によって、インターネットを介してASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サーバで提供されるサービスを利用する際に用いる帳票の作成を行う帳票作成処理システムであって、
プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、
予め作成された帳票テンプレートと、該帳票テンプレートにおける各項目に出力する上記ASPサーバが具備するデータベースにおける各データを対応付けた定義情報とを記憶装置に格納する帳票定義処理手段と、
帳票の作成指示の入力に応じて、上記帳票定義処理手段が格納した上記定義情報を解析し、当該帳票における各項目に出力する上記ASPサーバが具備するデータベースにおける各データを抽出し、当該帳票の各項目のそれぞれに対応付けて出力し、作成指示された帳票を作成する帳票発行処理手段と
を有することを特徴とする帳票作成処理システム。
【請求項2】
クライアント端末がインターネットを介してASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サーバが提供するサービスを利用する際に用いる帳票を、プログラムされたコンピュータ処理によって作成する帳票作成処理システムであって、
予め、上記クライアント端末において作成された帳票テンプレートと、該帳票テンプレートにおける各項目に出力する上記ASPサーバが具備するデータベースにおける各データを対応付けた定義情報とを、上記インターネットを介して受信し、記憶装置に格納する帳票定義処理手段と、
上記クライアント端末から上記インターネットを介して帳票の作成指示を受信すると、
上記帳票定義処理手段が格納した上記定義情報を解析し、作成指示された帳票における各項目に出力する上記ASPサーバが具備するデータベースにおける各データを抽出し、当該帳票の各項目のそれぞれに対応付けて出力し、作成指示された帳票を作成する帳票発行処理手段と
を有することを特徴とする帳票作成処理システム。
【請求項3】
請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載の帳票作成処理システムであって、
上記帳票テンプレートは、Excel(登録商標)を用いた人手による操作で作成され、
上記定義情報は、ExCellaa Reportsを用いた人手による操作で、上記帳票テンプレートの各項目上に定義された各タグの位置と、上記データベースにおけるデータとが対応付けられる
ことを特徴とする帳票作成処理システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の帳票作成処理システムであって、
上記定義情報は、
予めASPサーバ側で作成される、
各サービスを提供するシステム(サービスシステム)の名称を含む当該システムの特定に用いるシステム構成情報と、
各サービスシステムで用いる、データベースへの接続情報、利用者に提供するテーブル名称、当該データベースで用いるSQL文、および、利用者に提供する項目の名称を含むDB構成情報と、
各サービスシステムで用いる、各サービスシステム毎の画面定義、検索条件の項目定義、検索条件とDBとの関連付け定義、および、帳票出力プログラムに引き渡すパラメタ情報の定義を含む帳票出力画面構成情報と、
上記帳票テンプレートの作成者側で作成される、
各帳票毎の、出力項目指定定義情報、出力位置へのマッピング定義情報、および、帳票出力プログラムに引き渡すパラメタ情報の定義情報を含む帳票定義情報と、
各帳票毎の、帳票様式定義情報、および、データ出力位置へのタグ設定情報を含む帳票テンプレート情報と、
各サービスシステム毎の、帳票識別情報、帳票名定義情報、帳票テンプレートのファイル名、帳票テンプレートの格納先情報を含む帳票管理情報と
からなり、
上記帳票定義処理手段は、
上記システム構成情報を読み込んで、作成する帳票を用いるサービスシステムを特定し、特定したサービスシステムのDB構成情報と、作成する帳票の帳票テンプレートを読み込み、DB構成情報のテーブル名とテーブルで使用可能な項目、および、帳票テンプレートの出力タグ情報を取得し、
取得したテーブル名とテーブルで使用可能な項目および帳票テンプレートの出力タグの情報を用いて、各出力タグに対して出力する項目とを利用者に設定させる画面情報を生成して表示し、
当該利用者による設定結果に基づき上記帳票定義情報における各情報を登録し、
上記帳票発行処理手段は、
帳票の発行開始時に、上記定義情報から、システム構成情報と、DB構成情報、帳票出力画面構成情報、帳票テンプレート、帳票定義情報を読み込み、
読み込んだ帳票出力画面構成情報をもとに、帳票の利用者に当該帳票の各項目への出力条件を入力させる画面を生成して表示し、
該画面を介して上記出力条件が入力されると、上記読み込んだ帳票定義情報を参照して、当該帳票で必要な項目を特定し、特定した必要な項目の取得に必要な検索文を、上記読み込んだDB構成情報から選択したベースとなるSQL文と上記出力条件とを組合せて生成すると共に、
上記読み込んだDB構成情報において定義されているデータベースへの接続情報に基づき、当該データベースに接続し、上記生成した検索文を実行してデータの取得を行い、
該取得したデータを、上記帳票定義情報におけるマッピング定義情報が示すマッピングルールに従って、上記読み込んだ帳票テンプレートにセットする
ことを特徴とする帳票作成処理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の帳票作成処理システムであって、
上記帳票定義情報には、上記帳票テンプレートの作成者側で、上記画面を用いて作成される、各項目のデータの出力内容を規定する出力項目編集定義情報を含み、
上記帳票定義処理手段は、
上記帳票テンプレートの作成者が上記画面を用いて作成した上記出力項目編集定義情報を登録した上記帳票定義情報を記憶装置に格納し、
上記帳票発行処理手段は、
上記取得したデータのセット先の項目に対して、上記帳票定義情報における上記出力項目編集定義情報の指定があれば、当該出力項目編集定義情報の規定内容に従って当該データを編集した後に上記帳票テンプレートへのセットを行う
ことを特徴とする帳票作成処理システム。
【請求項6】
コンピュータを、請求項1から請求項5のいずれかに記載の帳票作成処理システムにおける各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
コンピュータ装置によるプログラムされた処理によって、インターネットを介してASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サーバで提供されるサービスを利用する際に用いる帳票の作成を行う帳票作成処理方法であって、
上記コンピュータ装置は、プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、帳票定義処理手段と帳票発行処理手段を具備し、
上記帳票定義処理手段は、
予め作成された帳票テンプレートと、該帳票テンプレートにおける各項目に出力する上記ASPサーバが具備するデータベースにおける各データを対応付けた定義情報とを記憶装置に格納し、
上記帳票発行処理手段は、
帳票の作成指示の入力に応じて、上記帳票定義処理手段が格納した上記定義情報を解析し、当該帳票における各項目に出力する上記ASPサーバが具備するデータベースにおける各データを抽出し、当該帳票の各項目のそれぞれに対応付けて出力し、作成指示された帳票を作成する
ことを特徴とする帳票作成処理方法。
【請求項8】
クライアント端末がインターネットを介してASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サーバが提供するサービスを利用する際に用いる帳票を、コンピュータ装置によるプログラムされた処理によって作成する帳票作成処理方法であって、
上記コンピュータ装置は、プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、帳票定義処理手段と帳票発行処理手段を具備し、
上記帳票定義処理手段は、
予め、上記クライアント端末において作成された帳票テンプレートと、該帳票テンプレートにおける各項目に出力する上記ASPサーバが具備するデータベースにおける各データを対応付けた定義情報とを、上記インターネットを介して受信し、記憶装置に格納し、
上記帳票発行処理手段は、
上記クライアント端末から上記インターネットを介して帳票の作成指示を受信すると、
上記帳票定義処理手段が格納した上記定義情報を解析し、作成指示された帳票における各項目に出力する上記ASPサーバが具備するデータベースにおける各データを抽出し、当該帳票の各項目のそれぞれに対応付けて出力し、作成指示された帳票を作成する
ことを特徴とする帳票作成処理方法。
【請求項9】
請求項7もしくは請求項8のいずれかに記載の帳票作成処理方法であって、
上記帳票テンプレートは、Excel(登録商標)を用いた人手による操作で作成され、
上記定義情報は、ExCellaa Reportsを用いた人手による操作で、上記帳票テンプレートの各項目上に定義された各タグの位置と、上記データベースにおけるデータとが対応付けられる
ことを特徴とする帳票作成処理方法。
【請求項10】
請求項7から請求項9のいずれかに記載の帳票作成処理方法であって、
上記定義情報は、
予めASPサーバ側で作成される、
各サービスを提供するシステム(サービスシステム)の名称を含む当該システムの特定に用いるシステム構成情報と、
各サービスシステムで用いる、データベースへの接続情報、利用者に提供するテーブル名称、当該データベースで用いるSQL文、および、利用者に提供する項目の名称を含むDB構成情報と、
各サービスシステムで用いる、各サービスシステム毎の画面定義、検索条件の項目定義、検索条件とDBとの関連付け定義、および、帳票出力プログラムに引き渡すパラメタ情報の定義を含む帳票出力画面構成情報と、
上記帳票テンプレートの作成者側で作成される、
各帳票毎の、出力項目指定定義情報、出力位置へのマッピング定義情報、および、帳票出力プログラムに引き渡すパラメタ情報の定義情報を含む帳票定義情報と、
各帳票毎の、帳票様式定義情報、および、データ出力位置へのタグ設定情報を含む帳票テンプレート情報と、
各サービスシステム毎の、帳票識別情報、帳票名定義情報、帳票テンプレートのファイル名、帳票テンプレートの格納先情報を含む帳票管理情報と
からなり、
上記帳票定義処理手段は、
上記システム構成情報を読み込んで、作成する帳票を用いるサービスシステムを特定し、特定したサービスシステムのDB構成情報と、作成する帳票の帳票テンプレートを読み込み、DB構成情報のテーブル名とテーブルで使用可能な項目、および、帳票テンプレートの出力タグ情報を取得し、
取得したテーブル名とテーブルで使用可能な項目および帳票テンプレートの出力タグの情報を用いて、各出力タグに対して出力する項目とを利用者に設定させる画面情報を生成して表示し、
当該利用者による設定結果に基づき上記帳票定義情報における各情報を登録し、
上記帳票発行処理手段は、
帳票の発行開始時に、上記定義情報から、システム構成情報と、DB構成情報、帳票出力画面構成情報、帳票テンプレート、帳票定義情報を読み込み、
読み込んだ帳票出力画面構成情報をもとに、帳票の利用者に当該帳票の各項目への出力条件を入力させる画面を生成して表示し、
該画面を介して上記出力条件が入力されると、上記読み込んだ帳票定義情報を参照して、当該帳票で必要な項目を特定し、特定した必要な項目の取得に必要な検索文を、上記読み込んだDB構成情報から選択したベースとなるSQL文と上記出力条件とを組合せて生成すると共に、
上記読み込んだDB構成情報において定義されているデータベースへの接続情報に基づき、当該データベースに接続し、上記生成した検索文を実行してデータの取得を行い、
該取得したデータを、上記帳票定義情報におけるマッピング定義情報が示すマッピングルールに従って、上記読み込んだ帳票テンプレートにセットする
ことを特徴とする帳票作成処理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の帳票作成処理方法であって、
上記帳票定義情報には、上記帳票テンプレートの作成者側で、上記画面を用いて作成される、各項目のデータの出力内容を規定する出力項目編集定義情報を含み、
上記帳票定義処理手段は、
上記帳票テンプレートの作成者が上記画面を用いて作成した上記出力項目編集定義情報を登録した上記帳票定義情報を記憶装置に格納し、
上記帳票発行処理手段は、
上記取得したデータのセット先の項目に対して、上記帳票定義情報における上記出力項目編集定義情報の指定があれば、当該出力項目編集定義情報の規定内容に従って当該データを編集した後に上記帳票テンプレートへのセットを行う
ことを特徴とする帳票作成処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−98878(P2012−98878A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−245450(P2010−245450)
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【出願人】(000152985)株式会社日立情報システムズ (409)