説明

平判状衛生用紙の紙取り出し装置

【課題】平判状衛生用紙を下から順次迅速に取り出すことができ、且つ収納箱内の平判状衛生用紙を清潔に保持することができる平判状衛生用紙の紙取り出し装置を提供する。
【解決手段】上下互いに重なる複数の平判状衛生用紙9を収納したままで下から一枚ずつ取り出す紙取り出し装置であって、収納箱2内の底壁21上に敷設されていて下から上へ力を入れられると平判状衛生用紙9を下から押圧し一番下にある衛生用紙9との間の摩擦抵抗が用紙間の摩擦抵抗より高くなる摩擦板42と、収納箱2外に露出したハンドル411に操作されて摩擦板42を上下及び前後に移すことができる操作手段41とを備えており、摩擦板42は、上げられてから、一番下の衛生用紙9を押圧しながら携えるように該衛生用紙9を前方へその前縁が取出口221から露出するまでに移され、そして該一番下の衛生用紙9への押圧を解除するように下げられてから後方へ戻される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙取り出し装置に関し、特に、上下互いに積み重なった複数の平判状衛生用紙を簡易に下から取り出しできる紙取り出し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、衛生用紙が包装方式によりティシュペーパーの如く通例2枚一組として一組一組が継続して箱から取出せるように交互に折り重ねられて収納されたポップアップ式、トイレットペーパーの如くロール状に巻き取られた巻取式、及び上下互いに積み重なった平判式の三つの種類に分かれている。そのうち、平判式衛生用紙は、通常、収納箱内に上下相互に畳んで置かれているから、使用時に上の取出口から適度に一枚ずつ取り出すことができる。しかしながら、このような紙取り出し方法では、指の摘み加減が巧みでなければ、衛生用紙を一回だけ数枚出し、それを返したりまたはそのまま使用したりすると、物資または時間の浪費になる上、衛生用紙を汚す欠点もある(この平判状衛生用紙の紙取り方式は以下指摘み式と略称する)。
【0003】
前記従来の指摘み式の欠点を解消するために、図10及び11に示されているような紙取り出し装置8が市販されている。該紙取り出し装置8は、主として、その周壁811の一側面のほぼ全面に取出口813が形成してあり且つそのカバーとしての頂壁812にスリット814が取出口813の方へ延伸するように形成してある平判式衛生用紙の収納箱81と、収納箱81の頂壁812にスリット814に沿って取出口813の方へ摺動し、且つ摺動時にその平判式衛生用紙に上から接触している摩擦ローラー821の摩擦力により平判式衛生用紙を上から一枚ずつ携えて取出口813から露出させる紙供給作業をすることができるように設けられている紙取り出し具82と、紙取り出し具82の作動を起こすリンク機構831と紙供給済みの紙取り出し具82を元の位置に戻すばね832とを有する操作部材83とから構成されていて、リンク機構831が展開操作されるともともと衛生用紙を上から自重で押圧している摩擦ローラー821が一番上の衛生用紙を携えて前方へその前縁を取出口813から露出させ、そしてリンク機構831が放されると摩擦ローラー821がばね832の復帰力により収斂され元の位置へ戻ることができる(この平判状衛生用紙の紙取り出し装置8は以下リンク機構式と略称する)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来のリンク機構式は、摩擦ローラー821と平判状衛生用紙との間にある接触面積がそれぞれ一線だけであって極めて小さいので、摩擦ローラー821を多く設置しなければ、それによる摩擦抵抗が僅少で、平判式衛生用紙を一回の操作だけで順調に掻き出すことが困難であり、また、摩擦ローラー821を多く設置すると、機構が複雑となり、コストと使用寿命の問題にもなる。それに、前記供給行程にある摩擦力と復帰行程にある摩擦力とは殆ど差異がなく、リンク機構831が放されると摩擦ローラー821は前縁が一旦露出した衛生用紙を携えて元の位置に戻る可能性が大であるので、かなり操作しにくくて実用性が低いという欠点もある。なお、その高さが次第に下がる平判式衛生用紙を上から一枚ずつ取出すため、取出口813は少なくとも平判状衛生用紙の元の高さより少し大きく開口しなければならないので、泥、埃、あるいは水洗時のとばしりがそれを通して収納箱81の中に飛び込んで、平判状衛生用紙を汚したり濡らしたりしやすいという問題もある。
【0005】
上記に鑑みて、本発明は、泥や埃、水洗時のとばしりなどの浸入を避けるために、平判状衛生用紙の紙取り出し装置の取出口を衛生用紙一枚の厚さより少々大きい位だけのサイズに減らそうとする。
【0006】
それを目指して、本発明は、重ねて収納した複数の平判式衛生用紙を下の小さい取出口から容易に取出すことができる平判状衛生用紙の紙取り出し装置を提供しようとすることをその第1の目的とする。
【0007】
そして、本発明は、更に、操作時に力の入れ方の加減を従来の指摘み式より容易にまたはまったく必要でないようにさせ、且つ、従来のリンク機構式のように復帰行程に前縁が一旦露出した衛生用紙を携えて元の位置に戻ることなく衛生用紙を順調に送出するために、平判状衛生用紙の紙取り出し装置の機構を、一番下にある衛生用紙に与える摩擦力が供給行程において用紙間の摩擦力より遥かに大きく復帰行程において用紙間の摩擦力より遥かに小さいようにさせようとする。
【0008】
それを目指して、本発明は、まず、一番下の衛生用紙と接触面積が広くて摩擦抵抗が大きい機構を有する平判状衛生用紙の紙取り出し装置を提供しようとすることをその目的(第2の目的)とし、そしてまた、前記の外、更に、供給行程と復帰行程とからなるサイクルに人による力の入れ方の加減が必要でなく所定の循環ルートに従って作用する機構を有する平判状衛生用紙の紙取り出し装置をも提供しようとすることをその目的(第3の目的)とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明は、まず、上下互いに重なる複数の平判状衛生用紙を収納したままで下から一枚ずつ取り出す平判状衛生用紙の紙取り出し装置であって、互いに重なる複数の平判状衛生用紙を下から受持つ底壁と、底壁の周縁から上へ延出してなっており且つその前面になる一側面の底壁との堺の直上に衛生用紙を供出するための取出口が開けてある周壁とを少なくとも有する収納箱と、収納箱内の底壁上に敷設されていて下から上へ力を入れられると互いに重なる複数の平判状衛生用紙を下から押圧しそれと一番下にある衛生用紙との間の摩擦抵抗が用紙間の摩擦抵抗より高くなる摩擦板と、収納箱の底壁と周壁とからなった箱体に、収納箱外に露出したハンドルに操作されて摩擦板を上下及び前後に移すことができるように設置構成されている操作手段とを備えており、それにより、摩擦板が上げられてから、一番下の衛生用紙を押圧しながら携えるように該衛生用紙を前方へその前縁が取出口から露出するまでに移され、そして該一番下の衛生用紙への押圧を解除するように下げられてから後方へ戻されることが可能であることを特徴とする平判状衛生用紙の紙取り出し装置を提供する。
【0010】
そして、上記第3の目的を達成するために、本発明は、さらに、上記操作手段を、収納箱内の底壁と周壁とからなった箱体に、収納箱外に露出したハンドルと、摩擦板に連結されていてそれを移すことができる連結部と、ハンドルと連結部との間に、箱体と、連結部を介して摩擦板を上げてから、一番下の衛生用紙を押圧しながら携えるように該衛生用紙を前方へその前縁が取出口から露出するまでに移し、そして該一番下の衛生用紙への押圧を解除するように下げてから後方へ戻すサイクルを行なうカム機構関係となっている作業部とで構成する。
【発明の効果】
【0011】
上記構成による本発明の平判状衛生用紙の紙取り出し装置は、ローラーの代わりに摩擦板を使用し平判状衛生用紙との摩擦抵抗が上がるため、平判状衛生用紙等のような薄いものでも、一枚ずつ容易に取り出すことができる。また、取出口の寸法を極端に縮小することにより湿気や埃、水洗時のとばしり等の浸入の可能性が減少でき、平判状衛生用紙を長期間奇麗に保つことができる。
【0012】
そして、前記サイクルがカム機構で行われる場合、摩擦抵抗を起こす一番下の衛生用紙への押圧が所定の変化に従うので、衛生用紙を一枚ずつ確実に取出すことができる上、力の入れ方の加減も必要でないようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら,本発明に係る平判状衛生用紙の紙取り出し装置の実施形態を説明する。まず、本発明の第一の実施形態において、上下互いに重なる複数の平判状衛生用紙9を収納するための平判状衛生用紙の紙取り出し装置は、図1及び図2に示すように、単純な支持ボックスや物の収納ボックスとしての三角形の箱体からなった台座1と、台座1の斜面にその前側が後側より高くなるように斜めに設置されている収納箱2と、収納箱2内に、複数の平判状衛生用紙9がすでに収納された場合、それを上から押し下げてその一番下にある一枚と摩擦板42との間の摩擦抵抗を高くさせる押し付け部材3と、収納箱2の前端近くの下方に設けられた紙取出し機構4とを備えている。
【0014】
収納箱2は、台座1に斜めに掲げられていて上方の内側面211と下方の外側面212とを有し且つ内側面211で互いに重なる複数の平判状衛生用紙9を下から受持つ略長方形の底壁21と、底壁21の周縁から上へ延出してなっており且つその前面になる一側面の底壁21との堺の直上に衛生用紙9を供出するための取出口221が開けてある周壁22と、底壁21と周壁22とによって囲んでなっていると共に上方の上開口が形成してある収納空間23と、収納空間23の上開口を閉めるように周壁22の頂端部に引出し可能に取り付けられているカバー24とを備えている。底壁21上に前後方向に延伸している通孔213が内側面211と外側面212を上下貫通するように開けてある。外側面212の通孔213の左右両側における少なくとも一側に突壁214が底壁21の下面に前後方向に延在してある。この突壁214は底壁21と一体になっていて底壁21の一部分とも底壁21と周壁22などからなった箱体全体の一部分とも見なされる。そして、カバー24は上記のような引出し式に限らず、その一端が周壁22の頂端部に回転可能に軸支されているものも良く、周壁22の頂端正面から収納空間23を着脱可能に閉じることができるものも良い。
【0015】
本実施形態における押し付け部材3は、その上下方向にある側面の面積が収納空間23の面積とほぼ同一であって、複数の平判状衛生用紙9が収納箱2内にすでに収納された場合、その自重で上から押し下げて平判状衛生用紙9と摩擦板42との間の摩擦抵抗を高くすることができるものであるが、それに限らず、力関係の設計で、押し付け部材3の面積が収納空間23の面積より遥かに小さくても差し支えない。
【0016】
図3及び図4を参考するように、紙取出し機構4は、突壁214に設けられている操作手段41と、収納箱2内の底壁21上に敷設されており且つ操作手段41に連結されている摩擦板42とから構成されている。操作手段41は収納箱2の箱体外(図示のは突壁214の下)に露出したハンドル411と、摩擦板42に連結されていてそれを移すことができる連結部413と、ハンドル411と連結部413との間に、箱体の一部である突壁214と、連結部413を介して摩擦板42を上げてから、一番下の衛生用紙9を押圧しながら携えるように該衛生用紙9を前方へその前縁が取出口221から露出するまでに移し、そして該一番下の衛生用紙9への押圧を解除するように下げてから後方へ戻すサイクルを行なうカム機構関係となっている作業部412とを含んでいる。ここで、ハンドル411と連結部413とは連桿414を介して互いに連結して一体になっている。作業部412は、連桿414に軸支されているローラーからなっている。
【0017】
そして、本実施形態において、突壁214は通孔213の左右両側にも設けてある。詳しくは、左右二つの突壁214の間に操作手段41を貫設するための隙間43が形成してあり、また、突壁214の互いに見合わせている側面215にそれぞれ二つの凹部44が前後方向に延伸する上一連になるように間隔を隔てて形成してある。凹部44のほぼ中央位置にガイドブロック45がそれぞれ凹部44の内周縁とハンドル411に連動する作業部412を案内してサイクルをさせるカム溝46を挟んで形成するように設置されている。ガイドブロック45は、取出口221に近い前端部452と遠い後端部451とを有し、該前端部452と該後端部451との少なくとも一つ(図示のは前端部452だけ)が先細になっていて可撓性がある上、その先端(図示のは前端部452の先端)が該サイクルの方向を斜めに横断するように曲がっていてサイクル移動によって撓んでカム溝46を開け反サイクル移動に対抗してカム溝46をもっと閉じることができるように構成されている。作業部412のローラー状の左右両側端は左右両側にそれぞれある突壁におけるカム溝46内にそれに沿って転がって移動することができるように設置されている。この実施形態において、収納箱2の前側が後側より高くなっているので、他の反対作用力がなければ、作業部412はいつも操作手段41の自重によるローラーのカム溝46内に沿う凹部44の取出口221に遠い後端への転がりで後側に保持されている。
【0018】
以上のように、操作手段41は作業部412を介してカム溝46と、前記連結部413を介して前記摩擦板42を上げてから、一番下の衛生用紙9を押圧しながら携えるように該衛生用紙9を前方へその前縁が前記取出口221から露出するまでに移し、そして該一番下の衛生用紙9への押圧を解除するように下げてから後方へ戻すサイクルを行なう関係となっているだけでなく、常時、前記後方にあって前記サイクルのように作動されるように用意している。
【0019】
摩擦板42は連結部413のハンドル411に遠い一端部に連結されていると共に収納箱2内の内側面211上に付設されている。摩擦板42はその平判状衛生用紙9を下から接触する面(即ち上側面)に紙やすりが接着してある平板状のものまたは他の手段や加工で荒くて摩擦抵抗が紙やすりのように高いものである。
【0020】
図2および図4に示すように、本発明の紙取り出し装置は使用時、まず、平判状衛生用紙9を収納箱2内に入れて、押し付け部材3を一番上の平判状衛生用紙9に押圧し、それからカバー24を周壁22の頂端部に収納空間23を閉じるように安置する。そうすると、一番下の平判状衛生用紙9が押し付け部材3の押圧により摩擦板42と密接する。
【0021】
更に図5に示すように、操作手段41のハンドル411を握ってそのローラーがカム溝46に沿って移動するように作業すると、摩擦板42はまず連結部413を介して上げられてから、一番下の衛生用紙9を押圧しながら携えるように該衛生用紙9を前方へその前縁が取出口221から露出するまでに移され、そして該一番下の衛生用紙9への押圧を解除するように下げられてから後方へ戻される図4のようなサイクルを行なうことができる。
【0022】
図6及び図7に示すように、本発明の第二の実施形態において、上下互いに重なる複数の平判状衛生用紙9を収納するための平判状衛生用紙の紙取り出し装置は、収納箱2と、収納箱2内に置かれている押し付け部材3と、収納箱2に設けられている紙取出し機構4とを備えている。即ち、本実施の形態において、第一の実施形態における構造及び部材と異なるところは第一の実施形態より台座が除去される上、収納箱2が立ち上がって底壁21が直立の状態になったことにある。
【0023】
また、平判状衛生用紙9を収納箱2内に収納した場合、押し付け部材3の平判状衛生用紙9への押圧により平判状衛生用紙9と摩擦板42との間に充分な摩擦抵抗を生じさせるため、カバー24の下面に弾性手段25が下方へ延伸するように付設されていて収納箱2内に複数の平判状衛生用紙9が収納されてからカバー24が該上開口を閉めるように取り付けられた場合、複数の平判状衛生用紙9に押されて縮む上、その弾力で複数の平判状衛生用紙9を上から押してその一番下にある一枚と摩擦板42との間の摩擦抵抗を高くなるようにすることができる。そして、収納箱2内に、更に、複数の平判状衛生用紙9がすでに収納された場合、その上面に配置されることができ、また、更にカバー24が該上開口を閉めるように取り付けられた場合、弾性手段25の弾力を受けて下の前記複数の平判状衛生用紙9に伝えることができる押し付け部材3が付設されている。ここで、本実施形態では、弾性手段25とは、その個数が二つであり、且つそれぞれ間隔を隔てて押し付け部材3の上端部と下端部とにそれぞれ弾力を加えるように取り付けられているスプリングをいう。
【0024】
本発明の第三の実施形態である、上下互いに重なる複数の平判状衛生用紙9を収納するための平判状衛生用紙の紙取り出し装置は、図8及び図9に示すように、左右に間隔を隔てて支持面(例えば机面)に置かれる一対の台座1と、台座1に載置されている収納箱2と、収納箱2内に置かれている押し付け部材3と、収納箱2に設けられている紙取出し機構4とを備えている。第一の実施形態における構造及び部材と異なるところは、底壁21の下方の外側面212に操作手段41の操作を妨げないような高さまで掲げる台座1が設けられており、周壁22が直立の状態になるようにほぼ水平に位置して形成されていることにある。そうすると、押し付け部材3も略水平に置かれていてその下の衛生用紙9を押し下げることができる。また、カム機構関係のサイクルにおいて、該一番下の衛生用紙9への押圧を解除するように下げてから操作手段41をそれ自体で後方へ戻ることができるようにするため、正反対の両端を有し且つそれぞれ突壁214と操作手段41とに連結されており、操作手段41を取出口221に遠い方向へ移動するように付勢する弾性手段47が付設してある。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明の平判状衛生用紙の紙取り出し装置は、操作手段が収納箱の下方に設けられると共に、従来のローラーの代わりに接触面積の大きい摩擦板を使用して摩擦板と衛生用紙との間の摩擦抵抗を増大させ、中身の衛生用紙の取出し性が向上し且つよりスムーズに収納箱内から衛生用紙を取り出すことができ、また取出口の開口面積を従来より小さくすることで外部の塵や異物に対して内容物を保護する効果がある。なお、人為制御の手間を免除すると共に所定のサイクルを行なうカム機構関係の使用によって紙取り出し装置における操作の自動化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第一の実施形態における紙取り出し装置を示す斜視図。
【図2】本発明の第一の実施形態における紙取り出し装置を示す断面図。
【図3】本発明の第一の実施形態の突壁に設けられている紙取出し機構を示す分解斜視図。
【図4】本発明の第一の実施形態の紙取り出し装置における操作手段の作動を示す要部断面図。
【図5】本発明の第一の実施形態における紙取り出し装置の紙取り出し状態を示す断面図。
【図6】本発明の第二の実施形態における紙取り出し装置を示す斜視図。
【図7】本発明の第二の実施形態における紙取り出し装置を示す断面図。
【図8】本発明の第三の実施形態における紙取り出し装置を示す斜視図。
【図9】本発明の第三の実施形態における紙取り出し装置を示す断面図。
【図10】従来の紙取り出し装置を示す斜視図。
【図11】従来の紙取り出し装置を示す断面図。
【符号の説明】
【0027】
1…台座、2…収納箱、21…底壁、211…内側面、212…外側面、213…通孔、214…突壁、215…側面、22…周壁、221…取出口、23…収納空間、24…カバー、25…弾性手段、3…押し付け部材、4…紙取出し機構、41…操作手段、411…ハンドル、412…作業部、413…連結部、414…連桿、42…摩擦板、43…隙間、44…凹部、45…ガイドブロック、451…後端部、452…前端部、46…カム溝、47…弾性手段、9…衛生用紙。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下互いに重なる複数の平判状衛生用紙を収納したままで下から一枚ずつ取り出す平判状衛生用紙の紙取り出し装置であって、
前記互いに重なる複数の平判状衛生用紙を下から受持つ底壁と、前記底壁の周縁から上へ延出してなっており且つその前面になる一側面の前記底壁との堺の直上に衛生用紙を供出するための取出口が開けてある周壁とを少なくとも有する収納箱と、
前記収納箱内の前記底壁上に敷設されていて下から上へ力を入れられると前記互いに重なる複数の平判状衛生用紙を下から押圧しそれと一番下にある衛生用紙との間の摩擦抵抗が用紙間の摩擦抵抗より高くなる摩擦板と、
前記収納箱の前記底壁と前記周壁とからなった箱体に、前記収納箱外に露出したハンドルに操作されて前記摩擦板を上下及び前後に移すことができるように設置構成されている操作手段とを備えており、
それにより、前記摩擦板が上げられてから、一番下の衛生用紙を押圧しながら携えるように該衛生用紙を前方へその前縁が前記取出口から露出するまでに移され、そして該一番下の衛生用紙への押圧を解除するように下げられてから後方へ戻されることが可能であることを特徴とする平判状衛生用紙の紙取り出し装置。
【請求項2】
上下互いに重なる複数の平判状衛生用紙を収納したままで下から一枚ずつ取り出す平判状衛生用紙の紙取り出し装置であって、
前記互いに重なる複数の平判状衛生用紙を下から受持つ底壁と、前記底壁の周縁から上へ延出してなっており且つその前面になる一側面の前記底壁との堺の直上に衛生用紙を供出するための取出口が開けてある周壁とを少なくとも有する収納箱と、
前記収納箱内の前記底壁上に敷設されていて下から上へ力を入れられると前記互いに重なる複数の平判状衛生用紙を下から押圧しそれと一番下にある衛生用紙との間の摩擦抵抗が用紙間の摩擦抵抗より高くなる摩擦板と、
前記収納箱内の前記底壁と前記周壁とからなった箱体に、
前記収納箱外に露出したハンドルと、
前記摩擦板に連結されていてそれを移すことができる連結部と、
前記ハンドルと前記連結部との間に、前記箱体と、前記連結部を介して前記摩擦板を上げてから、一番下の衛生用紙を押圧しながら携えるように該衛生用紙を前方へその前縁が前記取出口から露出するまでに移し、そして該一番下の衛生用紙への押圧を解除するように下げてから後方へ戻すサイクルを行なうカム機構関係となっている作業部とを有する操作手段が設置構成されていることを特徴とする平判状衛生用紙の紙取り出し装置。
【請求項3】
前記ハンドルと前記連結部とは互いに連結して一体になっており、前記作業部はその間に左右の少なくとも一方向に突出してなっており、
また、前記底壁に前後方向に延伸している通孔が開けてあり、該通孔の左右両側の少なくとも前記一方向にある一側の前記底壁の下面に突壁が前後方向に延在しており、該突壁に前記ハンドルに連動する前記作業部を案内して前記サイクルをさせるカム溝が形成してあることを特徴とする請求項2に記載の平判状衛生用紙の紙取り出し装置。
【請求項4】
前記突壁に凹部が前後方向に延伸するように形成してあり、前記凹部のほぼ中央位置にガイドブロックが前記凹部の内周縁と前記カム溝を挟んで形成するように設置されていることを特徴とする請求項3に記載の平判状衛生用紙の紙取り出し装置。
【請求項5】
前記ガイドブロックは、前記作業部の前記カム溝内の移動を前記サイクルに従う一方方向にさせる構造を有するものであることを特徴とする請求項4に記載の平判状衛生用紙の紙取り出し装置。
【請求項6】
前記ガイドブロックは、可撓性のある前記取出口に近い前端部と遠い後端部とを有し、該前端部と該後端部との少なくとも一つが先細になる上、その先端が前記サイクルの方向を斜めに横断するように曲がっていてサイクル移動に撓んでカム溝を開け反サイクル移動に対抗してカム溝をもっと閉じることができるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の平判状衛生用紙の紙取り出し装置。
【請求項7】
前記作業部は、前記操作手段の前記ハンドルと前記連結部との間に軸支されているローラであって前記収納箱の前側が後側より高くなると該作業部はいつも前記凹部の前記取出口に遠い後端へ転がっていく傾向があることを特徴とする請求項4に記載の平判状衛生用紙の紙取り出し装置。
【請求項8】
前記底壁の下に、前記収納箱をその前側が後側より高くなるように保持した台座が付設されていることを特徴とする請求項7に記載の平判状衛生用紙の紙取り出し装置。
【請求項9】
前記底壁の下に、前記収納箱をほぼ水平に前記操作手段の操作を妨げないような高さまで掲げる台座が付設されており、また、前記操作手段に、いつも前記作業部を前記サイクルの後方端へ引っ張る傾向を有するスプリングが付設されており、それにより、該一番下の衛生用紙への押圧が解除されると、前記作業部は前記スプリングの引張力により前記カム溝に沿って前記サイクルの後方端に戻されることが可能であることを特徴とする請求項3に記載の平判状衛生用紙の紙取り出し装置。
【請求項10】
前記収納箱内に、前記複数の平判状衛生用紙がすでに収納された場合、それを上から押し下げてその一番下にある一枚と前記摩擦板との間の摩擦抵抗を高くなるようにさせる押し付け部材が付設されていることを特徴とする請求項2に記載の平判状衛生用紙の紙取り出し装置。
【請求項11】
前記収納箱における前記底壁の反対側にカバー付き上開口が形成してあり、該カバーの下面に弾性手段が下方へ延伸するように付設されていて前記収納箱内に前記複数の平判状衛生用紙が収納されてから前記カバーが前記上開口を閉めるように取り付けられた場合、前記複数の平判状衛生用紙に押されて縮む上、その弾力で前記複数の平判状衛生用紙を上から押してその一番下にある一枚と前記摩擦板との間の摩擦抵抗を高くなるようにすることを特徴とする請求項2に記載の平判状衛生用紙の紙取り出し装置。
【請求項12】
前記収納箱内に、更に、前記複数の平判状衛生用紙がすでに収納された場合、その上面に配置されることができ、また、更に前記カバーが前記上開口を閉めるように取り付けられた場合、前記弾性手段の弾力を受けて下の前記複数の平判状衛生用紙に伝えることができる押し付け部材が付設されていることを特徴とする請求項11に記載の平判状衛生用紙の紙取り出し装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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