説明

平板蛍光ランプ及びこれを備えた表示装置

【課題】初期点灯安定化時間を短縮させ、平板蛍光ランプ内部の温度分布を均一にし、平板蛍光ランプの一部がピンクになる(pinkish現象)不良の発生を防止できる平板蛍光ランプを提供する。
【解決手段】複数の放電空間769に分割され、光を発生させるランプ本体と、ランプ本体の両端部に形成された電極と、放電空間769に異なるように配置される複数の熱線764と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平板蛍光ランプ及びこれを備えた表示装置に関し、より詳しくは、耐久性及び安定性を向上させた平板蛍光ランプ及びこれを備えた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置には様々な種類があって、その中において、急速に発展している半導体技術によって小型化及び軽量化されつつ性能がさらに向上した液晶表示装置が代表的な表示装置である。
【0003】
液晶表示装置は、小型化、軽量化、及び低電力消費化などの長所を有し、既存のブラウン管(CRT)の短所を克服できる代替手段として次第に注目され始め、現在は表示装置を必要とする携帯電話及びPDA(portable digital assistor)などの小型製品だけでなく、重大型製品であるモニタ及びTVなどにも装着されて用いられるなど表示装置が必要なおおよそ全ての情報処理機器に装着されて用いられる。
【0004】
一般的な液晶表示装置は、液晶の特定の分子配列に電圧を印加して分子配列を変え、このような分子配列によって発光する液晶セルの複屈折性、旋光性、2色性、及び光散乱性などの光学的性質の変化を視覚変化に変換することにより、液晶セルによる光の変調を利用して情報を表示する受光型表示装置である。
【0005】
液晶表示装置は、発光機能を持たない受光型表示パネルを用いるため、表示パネルの背面から光を供給するバックライトアセンブリを備えている。デジタルTVなどの大型液晶表示装置は、複数の管型ランプが用いられたバックライトアセンブリを備えている。しかし、この場合、多くの部品が用いられて組立工程が複雑になる問題がある。また、表示パネルに光を均一に供給するのが難しいため、均一度が落ちる問題が生じる。
【0006】
従って、液晶表示装置の大きさが次第に大きくなるにつれて、高い輝度と優れた画面均一度を確保することが何よりも重要視されているため、管型ランプの短所を補うために平板蛍光ランプのような面光源ユニットを採用した表示装置が開発されている。
【0007】
しかし、面光源ユニットは、初期点灯安定化時間が管型の冷陰極蛍光ランプ(CCFL)と比較して非常に長いという短所がある。
【0008】
また、面光源ユニットは、一般的に水銀を含む放電ガスを用いるが、面光源ユニット内部の温度分布が不均一の場合、放電ガスに含まれた水銀が部分的に吸着されて面光源ユニットの一部がピンクになる(pinkish現象)問題が発生する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、平板蛍光ランプの構造を改善することによって、初期点灯安定化時間を短縮させ、平板蛍光ランプ内部の温度分布を均一にし、平板蛍光ランプの一部がピンクになる不良の発生を防止できる平板蛍光ランプ及びこれを備えた表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するために、本発明による平板蛍光ランプは、複数の放電空間に分割され、光を発生させるランプ本体と、前記ランプ本体の両端部に形成された電極と、前記放電空間に異なるように配置される複数の熱線と、を含む。
【0011】
ここで、前記ランプ本体は、相互に対向して配置されて複数の区間に区画される第1及び第2光源用基板を含み、前記熱線は、前記区間毎に異なる数で配置されることが望ましい。
【0012】
そして、前記第1及び前記第2光源用基板は、前記複数の放電空間を形成する複数のチャンネル部と、前記チャンネル部を画定する複数の隔壁部と、を含み、前記熱線は、前記隔壁部に隣接配置されることが望ましい。
【0013】
前記複数の区間は、前記複数のチャンネル部の配列方向に沿って区画され、前記区間毎に1つの隔壁部に隣接配置される熱線の数は、前記配列方向に沿って順次に増加することが望ましい。
【0014】
前記複数の区間は、第1区間及び第2区間を含み、前記第1区間では1つの隔壁部に隣接して1つの熱線が配置され、前記第2区間では1つの隔壁部に隣接して複数の熱線が配置されてもよい。
【0015】
前記複数の区間は、第1区間、第2区間、及び第3区間を含み、前記第1区間では1つの隔壁部に隣接して1つの熱線が配置され、前記第2区間では1つの隔壁部に隣接して2つの熱線が配置され、前記第3区間では1つの隔壁部に隣接して3つの熱線が配置されることもできる。
【0016】
ここで、複数の熱線は、1つの隔壁部と重なるように配置される1つの熱線を含むことができる。
【0017】
また、複数の熱線は、1つの隔壁部と一部が重なるように配置される2つの熱線を含むことができる。
【0018】
また、複数の熱線は、1つの隔壁部と重なるように配置される1つの熱線と当該隔壁部の両側に各々配置される2つの熱線とを含むことができる。
【0019】
前記平板蛍光ランプの作動時における前記各チャンネル部の温度は、実質的に同じであることが望ましい。
【0020】
前記チャンネル部の断面はアーチ(arch)形に形成されていて、前記隔壁部は一の方向に沿って形成され、前記電極は前記一の方向と交差する方向に沿って前記第1及び第2光源用基板の両端部に形成されており、前記平板蛍光ランプは、前記第1及び第2光源用基板の相互対向する面に各々形成された蛍光体層をさらに含むことが望ましい。
【0021】
前記第2光源用基板には、反射層が形成されることができる。
【0022】
前記放電空間には、水銀を含んだ放電ガスが充填されることが望ましい。
【0023】
前記電極は、外部電極であることが望ましい。
【0024】
また、本発明による表示装置は、画像を表示するパネルユニットと、前記パネルユニットに光を供給する平板蛍光ランプと、前記パネルユニット及び前記平板蛍光ランプを支持する支持部材と、を含み、前記平板蛍光ランプは、複数の放電空間に分割され、光を発生させるランプ本体と、前記ランプ本体の両端部に形成された電極と、前記放電空間に異なるように配置される複数の熱線と、を含む。
【0025】
ここで、前記ランプ本体は、相互に対向して配置されて複数の区間に区画される第1及び第2光源用基板を含み、前記熱線は、前記区間毎に異なる数で配置されることが望ましい。
【0026】
そして、前記第1及び第2光源用基板は、前記複数の放電空間を形成する複数のチャンネル部と、前記チャンネル部を画定する複数の隔壁部と、を含み、前記熱線は、前記隔壁部に隣接配置されることが望ましい。
【0027】
前記複数の区間は、前記複数のチャンネル部の配列方向に沿って区画され、前記区間毎に1つの隔壁部に隣接配置される熱線の数は、前記配列方向に沿って順次に増加することが望ましい。
【0028】
前記複数の区間は、第1区間及び第2区間を含み、前記第1区間では1つの隔壁部に隣接して1つの熱線が配置され、前記第2区間では1つの隔壁部に隣接して複数の熱線が配置されることもできる。
【0029】
前記複数の区間は、第1区間、第2区間、及び第3区間を含み、前記第1区間では1つの隔壁部に隣接して1つの熱線が配置され、前記第2区間では1つの隔壁部に隣接して2つの熱線が配置され、前記第3区間では1つの隔壁部に隣接して3つの熱線が配置されることもできる。
【0030】
ここで、複数の熱線は、1つの隔壁部と重なるように配置される1つの熱線を含むことができる。
【0031】
また、複数の熱線は、1つの隔壁部と一部が重なるように配置される2つの熱線を含むことができる。
【0032】
また、複数の熱線は、1つの隔壁部と重なるように配置される1つの熱線と当該隔壁部の両側に各々配置される2つの熱線とを含むことができる。
【0033】
前記平板蛍光ランプの作動時における前記各チャンネル部の温度は、実質的に同じであることが望ましい。
【0034】
前記チャンネル部の断面はアーチ形に形成されていて、前記隔壁部は一の方向に沿って形成され、前記電極は前記一の方向と交差する方向に沿って前記第1及び第2光源用基板の両端部に形成されており、前記平板蛍光ランプは、前記第1及び第2光源用基板の相互対向する面に各々形成された蛍光体層をさらに含むことが望ましい。
【0035】
前記第2光源用基板には、反射層が形成されることができる。
【0036】
前記放電空間には、水銀を含んだ放電ガスが充填されることが望ましい。
【0037】
前記電極は、外部電極であることが望ましい。
【0038】
前記表示装置は、前記平板蛍光ランプと前記パネルユニットとの間に配置されるプリズム部材及び拡散部材をさらに含むことが望ましい。
【0039】
前記パネルユニットは、液晶表示パネルであることが望ましい。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、平板蛍光ランプの耐久性及び安定性を向上させることができる。
【0041】
つまり、平板蛍光ランプ内部に熱線を配置して初期点灯安定化時間を短縮することができる。
【0042】
また、熱線の数を位置毎に異なるように配置することによって、平板蛍光ランプ内部の温度分布を均一にすることができる。つまり、平板蛍光ランプの作動時に各チャンネル部の温度を実質的に同一に維持することができる。
【0043】
従って、平板蛍光ランプ内部の温度分布が不均一の場合、放電ガスに含まれた水銀が部分的に吸着されて平板蛍光ランプの一部がピンクになる(pinkish現象)不良の発生を防止できる。
【0044】
また、本発明によれば、上記平板蛍光ランプを備えた表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、本発明の実施の形態による平板蛍光ランプ及びこれを備えた表示装置を、添付の図面を参照して詳細に説明する。このような本発明の実施の形態は単に本発明を例示するためであり、本発明がこれに限られるものではない。
【0046】
なお、本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似する構成要素については同一の参照符号を付ける。
【0047】
また、説明の前に、種々の実施の形態において、同一構成を有する構成要素については同一符号を付けて代表的に第1の実施の形態で説明し、その他の実施の形態では第1の実施の形態と異なる構成についてのみ説明する。
【0048】
図1は、本発明の第1の実施の形態における平板蛍光ランプ76を概略的に示した図であり、図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。
【0049】
図示のように、平板蛍光ランプ76は、複数の放電空間769(図2に図示)に分割された内部空間を備え、光を発生するランプ本体760と、ランプ本体760の両端部に形成された電極768と、水銀を速やかに気化させるために放電空間769に異なるように(差等的に)配置される熱線764(図2に図示)と、を含む。ここで、電極768には、外部電極が用いられる。
【0050】
ランプ本体760は、第1光源用基板761及び第2光源用基板762を含む。第1光源用基板761と第2光源用基板762とは、相互に対向して配置されて複数のチャンネル部7611及び隣接するチャンネル部7611を区画する複数の隔壁部7612を形成する。隔壁部7612によって画定されるチャンネル部7611は、放電空間769を形成する。具体的には、隔壁部7612は、互いに隣接するチャンネル部7611が接する部分である。ここで、平板蛍光ランプ76が有するチャンネル部7611の数は、図1に限定されるのではなく、平板蛍光ランプ76の種類及び大きさによって多様に変更できる。
【0051】
次に、図2を参照して平板蛍光ランプ76についてさらに詳細に説明する。
【0052】
第1光源用基板761及び第2光源用基板762は、ガラスのような透明な絶縁性素材を含んで形成される。第1光源用基板761及び第2光源用基板762は、複数の区間に分けられる。この時、隔壁部7612は帯状形態に一の方向(以下、‘第1方向’という)に沿って延長形成されて放電空間769を画定し、チャンネル部7611はアーチ形に形成される。
【0053】
チャンネル部7611内の放電空間769には水銀を含んでいる放電ガスが充填され、電極(図示せず)によって放電される。放電ガスは、水銀(Hg)とその他にもネオン(Ne)及びアルゴン(Ar)をさらに含むことができる。
【0054】
第1光源用基板761及び第2光源用基板762の相互対向する面には、各々蛍光体層7631,7632が形成される。そして、第2光源用基板762と蛍光体層7632との間には反射層765をさらに形成することができる。反射層765は、蛍光体層7631,7632で発生した光が全て第1光源用基板761方向に射出することができるようにする。つまり、蛍光体層7632は透明であるため、ほとんどの光が第1光源用基板761方向に射出する。
【0055】
図2で、複数の放電空間769からなるランプ本体760の内部空間は、第1区間(A)、第2区間(B)、及び第3区間(C)に分けられる。また、複数の区間(A,B,C)は、チャンネル部7611の配列方向(以下、‘第2方向’という)に沿って連続的に区画される。
【0056】
また、隔壁部7612に隣接し、隔壁部7612の長さ方向(第2方向と交差する第1方向)に沿って複数の熱線764が配置される。この時、区間(A,B,C)毎に1つの隔壁部7612に隣接する熱線764の数が異なるように熱線764を配置する。この時、熱線764は、第2方向に進行するほど各区間(A,B,C)の隔壁部7612に隣接配置される熱線764の数が順次に増加するように形成される。
【0057】
つまり、第1区間(A)では1つの隔壁部7612に隣接して1つの熱線764を配置し、第2区間(B)では1つの隔壁部7612に隣接して2つの熱線764を配置し、第3区間(C)では1つの隔壁部7612に隣接して3つの熱線764を配置する。
【0058】
熱線764の配置をさらに具体的に見ると、第1区間(A)では1つの隔壁部7612と重なる1つの熱線764が配置され、第2区間(B)では1つの隔壁部7612と一部が重なる2つの熱線764が配置され、第3区間(C)では1つの隔壁部7612と重なる1つの熱線764及び当該隔壁部7612の両側近傍に各々2つの熱線764が配置される。
【0059】
このように、平板蛍光ランプ76内部に熱線764を配置することによって、初期点灯安定化時間を短縮することができる。そして、熱線764を放電空間769の中心に配置せずに隔壁部7612に対応するように配置することによって、熱線764が放電空間769の中心部に位置する場合、点灯時に発生する震え現象を防止できる。
【0060】
また、位置によって熱線764の数が異なるように配置することにより、平板蛍光ランプ76内部の温度分布を均一にすることができ、その結果、温度分布が不均一の場合に放電ガスに含まれた水銀が部分的に吸着されて平板蛍光ランプ76の一部がピンクになる(pinkish現象)という不良の発生を防止できる。
【0061】
通常、モニタ及びTVなどのような重大型製品に装着された表示装置に主に備えられる平板蛍光ランプ76は、長さが短い端部が縦方向になるように立てて用いられる。従って、平板蛍光ランプ76内部で発生した熱により、自然に平板蛍光ランプ76の上部は比較的高温になり、下部は比較的低温になる。しかし、本実施の形態のように、立てられた平板蛍光ランプ76の上部から下部へ向かうほど熱線764の数を増加させて配置することによって、全体的に平板蛍光ランプ76内部の温度分布を均一にできる。つまり、数を異ならせて配置された熱線764を通じて、平板蛍光ランプ76の上部には比較的少量の熱が供給され、下部には比較的多量の熱が供給されて、結果的に平板蛍光ランプ76の温度分布が均一になる。言い換えれば、本実施の形態において、平板蛍光ランプ76は、上部から下部に向かって第1区間、第2区間、および第3区間を順次に備え、平板蛍光ランプ76の作動時に各チャンネル部7611の温度を実質的に同一に維持することができる。
【0062】
次に、図3を参照して、本発明の第2の実施の形態を説明する。図3は、本発明の第2の実施の形態による平板蛍光ランプ76の断面図である。
【0063】
図3に示したように、平板蛍光ランプ76では、複数の放電空間を備えるランプ本体の内部空間が第1区間(A)と第2区間(B)とに分けられ、第1区間(A)では1つの隔壁部7612に隣接して1つの熱線764が配置され、第2区間(B)では1つの隔壁部7612に隣接して2つの熱線764が配置される。
【0064】
熱線764の配置をさらに具体的に見ると、第1区間(A)では1つの隔壁部7612と重なる1つの熱線764が配置され、第2区間(B)では1つの隔壁部7612と一部が重なる2つの熱線764が配置される。
【0065】
これにより、比較的簡単な構成で、平板蛍光ランプ76の作動時における各チャンネル部7611の温度を実質的に同一に維持できる。
【0066】
次に、図4を参照して、本発明の第3の実施の形態を説明する。図4は、本発明の第3の実施の形態による平板蛍光ランプ76の断面図である。
【0067】
図4に示したように、平板蛍光ランプ76では、複数の放電空間を備えるランプ本体の内部空間が第1区間(A)と第2区間(C)とに分けられ、第1区間(A)では1つの隔壁部7612に隣接して1つの熱線764が配置され、第2区間(C)では1つの隔壁部7612に隣接して3つ以上の熱線764が配置される。
【0068】
熱線764の配置をさらに具体的に見ると、第1区間(A)では1つの隔壁部7612と重なる1つの熱線764が配置され、第2区間(C)では1つの隔壁部7612と重なる1つの熱線764及び隔壁部7612の両側の近くに各々2つの熱線764が配置される。
【0069】
これにより、比較的簡単な構成で、平板蛍光ランプ76の温度偏差が激しい場合にも、平板蛍光ランプ76の作動時における各チャンネル部7611の温度を実質的に同一に維持することができる。
【0070】
なお、区間の数及び区間毎に配置される熱線764の数は、多様に変形して適用できる。
【0071】
また、図示していないが、その他にも本発明が上記実施の形態に限定されることはなく、多様な形態に変更して実施される。つまり、複数の区間がチャンネル部7611の配列方向に沿って連続的に区画されることに限定されない。回路部、またはその他の比較的多熱を発生する部品が平板蛍光ランプ76の周辺に隣接配置されてもよい。従って、これらの部品から熱の伝達を受けて平板蛍光ランプ76の一部分が他の部分に比べて高温の状態になることもありうる。また、平板蛍光ランプ76内部においても電極768(図1に図示)の近くで比較的多くの熱が発生して他の部分に比べて比較的高温の状態になりうる。このように、外部的または内部的要因によって、平板蛍光ランプ76において部分的に高温になる部分とそうでない部分を複数の区間で区画して、区間毎に熱線764の数を異なるように配置して、平板蛍光ランプの全体的な温度を実質的に均一にすることもできる。
【0072】
図5は、上記本発明の種々の実施の形態による平板蛍光ランプ76を備えた表示装置100を示す。図5には表示装置100に用いられたパネルユニット50の実施の形態として液晶表示パネルを示したが、これは単に本発明を例示するためであって、本発明がこれに限定されることはなく、他の種類の受光型表示パネルを用いることができる。
【0073】
図5に示したように、表示装置100は、多量の光を供給するバックライトアセンブリ70と、供給される光を受光して画像を表示するパネルユニット50とを含む。他に、表示装置100は、パネルユニット50をはじめとする各部品を固定支持するための支持部材60,71,75を含み、その他の必要な部分をさらに含むことができる。ここで、支持部材は、バックライトアセンブリ70を構成する第1支持部材71及び第2支持部材75と、パネルユニット50をバックライトアセンブリ70上に固定支持する第3支持部材60とを含む。
【0074】
図5には、第1支持部材71及び第2支持部材75を両方用いる場合を示したが、これは単に本発明を例示するためであり、本発明がこれに限られるものではない。従って、第1支持部材71及び第2支持部材75のうち、少なくとも1つの支持部材のみを用いる場合も十分ありうる。
【0075】
また、表示装置100は、パネルユニット50に駆動信号を供給する印刷回路基板(PCB)41,42及び印刷回路基板41,42とパネルユニット50を電気的に連結する駆動ICパッケージ43,44をさらに含む。駆動ICパッケージ43,44は、COFまたはTCPで形成することができる。また、印刷回路基板は、ゲート印刷回路基板41及びデータ印刷回路基板42を含み、駆動ICパッケージは、パネルユニット50とゲート印刷回路基板41を連結するゲート駆動ICパッケージ43と、パネルユニット50とデータ印刷回路基板42を連結するデータ駆動ICパッケージ44とを含む。
【0076】
バックライトアセンブリ70は、光を供給する平板蛍光ランプ76と、平板蛍光ランプ76から射出される光の輝度特性を確保するためのプリズム部材74及び拡散部材72と、これらの部品を収納して固定支持する第1支持部材71及び第2支持部材75と、を含む。また、バックライトアセンブリ70は、平板蛍光ランプ76の背面に設置されて光を反射させる反射部材78をさらに含むことができるが、平板蛍光ランプ76内部に反射層765(図2に図示)が形成された場合には反射部材78を省略することもできる。
【0077】
プリズム部材74は、平板蛍光ランプ76から射出された光が垂直に進むようにして輝度を向上させ、拡散部材72は、パネルユニット50へ向かう光が部分的に密集されてパネルユニット50に染みが発生しないように光をさらに拡散して光の均一性を向上させる。ここで、本実施の形態では、平板蛍光ランプ76から射出した光の輝度性を確保するためにプリズム部材74及び拡散部材72を用いたが、表示装置100の種類によってプリズム部材74の代わりに拡散板が用いられてもよい。
【0078】
パネルユニット50は、第1表示板51と、液晶層52(図7に図示)を介して第1表示板51と対向配置された第2表示板53とを含む。ここで、第1表示板51は背面基板となり、第2表示板53は前面基板となり、第1表示板51に駆動ICパッケージ43,44が連結される。ゲート駆動ICパッケージ43は、第1表示板51の一側周縁に付着され、ゲート駆動部400(図6に図示)を構成する集積回路チップ431を含む。データ駆動ICパッケージ44は、第1表示板51の他側周縁に付着され、データ駆動部500及び階調電圧生成部800(図6に図示)を構成する集積回路チップ441を含む。
【0079】
次に、図6及び図7を参照して、パネルユニット50及びこれを駆動させるための構成について詳細に説明する。
【0080】
図6及び図7に示したように、第1表示板51は、複数の信号ライン(G−G,D−D)を含み、第1表示板51及び第2表示板53は、信号ライン(G−G,D−D)に連結されて略行列形態に配列された複数の画素(pixel)を含む。
【0081】
信号ライン(G−G,D−D)は、ゲート信号(“走査信号”とも言う)を伝達する複数のゲートライン(G−G)とデータ信号を伝達する複数のデータライン(D−D)とを含む。ゲートライン(G−G)は、略行方向に互いにほとんど平行に延び、データライン(D−D)は、略列方向に互いにほとんど平行に延びている。
【0082】
各画素は、信号ライン(G−G,D−D)に連結されたスイッチング素子(Q)と、これに連結された液晶キャパシタ(CLC)及びストレージキャパシタ(CST)とを含む。ストレージキャパシタ(CST)は必要に応じて省略されることができる。
【0083】
スイッチング素子(Q)の一例としては、薄膜トランジスタがあり、これは第1表示板51に形成される。薄膜トランジスタは3端子素子として、その制御端子及び入力端子は各々ゲートライン(G−G)及びデータライン(D−D)に連結されており、出力端子は液晶キャパシタ(CLC)及びストレージキャパシタ(CST)に連結されている。
【0084】
信号制御部600は、ゲート駆動部400及びデータ駆動部500の動作を制御する。ゲート駆動部400は、ゲートオン電圧(Von)とゲートオフ電圧(Voff)との組み合わせで構成されるゲート信号をゲートライン(G−G)に印加する。データ駆動部500は、データ電圧をデータライン(D−D)に印加する。階調電圧生成部800は、画素の透過率と関連する2組の複数階調電圧を生成し、データ電圧としてデータ駆動部500に提供する。2組のうち1組は、共通電圧(Vcom)に対して正の値を有し、他の1組は負の値を有する。
【0085】
図7に示したように、液晶キャパシタ(CLC)は、第1表示板51の画素電極518と第2表示板53の共通電極539とを2つの端子とし、2つの電極518,539の間の液晶層52は誘電体として機能する。画素電極518は、スイッチング素子(Q)に連結され、共通電極539は第2表示板53に形成されて共通電圧(Vcom)の印加を受ける。図7とは異なって、共通電極539が第1表示板51に備えられる場合もあり、この時には2つの電極518,539のうち少なくとも1つの電極が線状または棒状に形成されてもよい。また、第2表示板53上には透過する光に色を与えるカラーフィルタ535が形成される。図7と異なって、カラーフィルタ535も第1表示板51上に形成されることができる。
【0086】
液晶キャパシタ(CLC)の補助的な役割を果たすストレージキャパシタ(CST)は、第1表示板51に備えた別の信号ライン(図示せず)と画素電極518とが絶縁体を介して重なって構成され、この別の信号ラインには共通電圧(Vcom)などの決められた電圧が印加される。しかし、ストレージキャパシタ(CST)は、画素電極518が絶縁体を介して真上の前段ゲートライン(G−G)と重なって構成されることができる。
【0087】
パネルユニット50の両基板51,53のうち、少なくとも1つの基板の外側面には光を偏光させる偏光子(図示せず)が付けられている。
【0088】
このような構成によって、スイッチング素子である薄膜トランジスタがターンオンされると、画素電極518と共通電極539との間に電界が形成される。このような電界によって、第1表示板51と第2表示板53との間に形成された液晶層53の液晶配列角度が変更され、これにより変更される光透過度によって所望の画像を得ることができる。
【0089】
以上、本発明について説明したが、特許請求の範囲の概念と範囲を逸脱しない限り、多様な修正及び変形が可能であることを本発明の属する技術分野に属する当業者は容易に理解できることである。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の第1の実施の形態における平板蛍光ランプの斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態における平板蛍光ランプの断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態における平板蛍光ランプの断面図である。
【図5】図1の平板蛍光ランプを含んだ表示装置の分解斜視図である。
【図6】図5の表示装置のパネルユニット及びこれを駆動する装置のブロック図である。
【図7】図6のパネルユニットの1つの画素に対する等価回路図である。
【符号の説明】
【0091】
100 表示装置、
41,42 印刷回路基板、
43,44 駆動ICパッケージ、
400 ゲート駆動部、
431,441 集積回路チップ、
50 パネルユニット、
51,53 表示板、
52 液晶層、
500 データ駆動部、
518,539 電極、
535 カラーフィルタ、
60,71,75 支持部材、
70 バックライトアセンブリ、
72 拡散部材、
74 プリズム部材、
76 平板蛍光ランプ、
78 反射部材、
760 ランプ本体、
7611 チャンネル部、
7612 隔壁部、
761,762 基板、
7631,7632 蛍光体層、
764 熱線、
765 反射層、
768 電極、
769 放電空間、
800 階調電圧生成部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の放電空間に分割され、光を発生させるランプ本体と、
前記ランプ本体の両端部に形成された電極と、
前記放電空間に異なるように配置される複数の熱線と、を含むことを特徴とする平板蛍光ランプ。
【請求項2】
前記ランプ本体は、相互に対向して配置されて複数の区間に区画される第1及び第2光源用基板を含み、
前記熱線は、前記区間毎に異なる数で配置されることを特徴とする請求項1に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項3】
前記第1及び第2光源用基板は、前記複数の放電空間を形成する複数のチャンネル部と、前記チャンネル部を画定する複数の隔壁部と、を含み、
前記熱線は、前記隔壁部に隣接配置されることを特徴とする請求項2に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項4】
前記複数の区間は、前記複数のチャンネル部の配列方向に沿って区画され、
前記区間毎に1つの隔壁部に隣接配置される熱線の数は、前記配列方向に沿って順次に増加することを特徴とする請求項3に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項5】
前記複数の区間は、第1区間及び第2区間を含み、
前記第1区間では1つの隔壁部に隣接して1つの熱線が配置され、前記第2区間では1つの隔壁部に隣接して複数の熱線が配置されることを特徴とする請求項3に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項6】
前記複数の区間は、第1区間、第2区間、及び第3区間を含み、
前記第1区間では1つの隔壁部に隣接して1つの熱線が配置され、前記第2区間では1つの隔壁部に隣接して2つの熱線が配置され、前記第3区間では1つの隔壁部に隣接して3つの熱線が配置されることを特徴とする請求項3に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項7】
前記第1及び第2区間のうち少なくとも一方の区間に配置される熱線は、1つの隔壁部と重なるように配置される1つの熱線を含むことを特徴とする請求項5に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項8】
前記第1〜第3区間のうち少なくとも一つの区間に配置される熱線は、1つの隔壁部と重なるように配置される1つの熱線を含むことを特徴とする請求項6に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項9】
前記第2区間に配置される複数の熱線は、1つの隔壁部と一部が重なるように配置される2つの熱線を含むことを特徴とする請求項5に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項10】
前記第2及び第3区間のうち少なくとも一方の区間に配置される熱線は、1つの隔壁部と一部が重なるように配置される2つの熱線を含むことを特徴とする請求項6に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項11】
前記第2区間に配置される複数の熱線は、1つの隔壁部と重なるように配置される1つの熱線と当該隔壁部の両側に各々配置される2つの熱線とを含むことを特徴とする請求項5に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項12】
前記第3区間に配置される3つの熱線は、1つの隔壁部と重なるように配置される1つの熱線と当該隔壁部の両側に各々配置される2つの熱線とを含むことを特徴とする請求項6に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項13】
前記平板蛍光ランプの作動時における前記各チャンネル部の温度は、実質的に同じであることを特徴とする請求項3に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項14】
前記チャンネル部の断面はアーチ形に形成されていて、前記隔壁部は一の方向に沿って形成され、前記電極は前記一の方向と交差する方向に沿って前記第1及び第2光源用基板の両端部に形成されており、
前記平板蛍光ランプは、前記第1及び第2光源用基板の相互対向する面に各々形成された蛍光体層をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項15】
前記第2光源用基板には、反射層が形成されたことを特徴とする請求項3に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項16】
前記放電空間には、水銀を含んだ放電ガスが充填されたことを特徴とする請求項3に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項17】
前記電極は、外部電極であることを特徴とする請求項1に記載の平板蛍光ランプ。
【請求項18】
画像を表示するパネルユニットと、
前記パネルユニットに光を供給する平板蛍光ランプと、
前記パネルユニット及び前記平板蛍光ランプを支持する支持部材と、
を含み、
前記平板蛍光ランプは、
複数の放電空間に分割され、光を発生させるランプ本体と、
前記ランプ本体の両端部に形成された電極と、
前記放電空間に異なるように配置される複数の熱線と、を含むことを特徴とする表示装置。
【請求項19】
前記ランプ本体は、相互に対向して配置されて複数の区間に区画される第1及び第2光源用基板を含み、
前記熱線は、前記区間毎に異なる数で配置されることを特徴とする請求項18に記載の表示装置。
【請求項20】
前記第1及び第2光源用基板は、前記複数の放電空間を形成する複数のチャンネル部と、前記チャンネル部を画定する複数の隔壁部と、を含み、
前記熱線は、前記隔壁部に隣接配置されることを特徴とする請求項19に記載の表示装置。
【請求項21】
前記複数の区間は、前記複数のチャンネル部の配列方向に沿って区画され、
前記区間毎に1つの隔壁部に隣接配置される熱線の数は、前記配列方向に沿って順次に増加することを特徴とする請求項20に記載の表示装置。
【請求項22】
前記複数の区間は、第1区間及び第2区間を含み、
前記第1区間では1つの隔壁部に隣接して1つの熱線が配置され、前記第2区間では1つの隔壁部に隣接して複数の熱線が配置されることを特徴とする請求項20に記載の表示装置。
【請求項23】
前記複数の区間は、第1区間、第2区間、及び第3区間を含み、
前記第1区間では1つの隔壁部に隣接して1つの熱線が配置され、前記第2区間では1つの隔壁部に隣接して2つの熱線が配置され、前記第3区間では1つの隔壁部に隣接して3つの熱線が配置されることを特徴とする請求項20に記載の表示装置。
【請求項24】
前記第1及び第2区間のうち少なくとも一方の区間に配置される熱線は、1つの隔壁部と重なるように配置される1つの熱線を含むことを特徴とする請求項22に記載の表示装置。
【請求項25】
前記第1〜第3区間のうち少なくとも一つの区間に配置される熱線は、1つの隔壁部と重なるように配置される1つの熱線を含むことを特徴とする請求項23に記載の表示装置。
【請求項26】
前記第2区間に配置される複数の熱線は、1つの隔壁部と一部が重なるように配置される2つの熱線を含むことを特徴とする請求項22に記載の表示装置。
【請求項27】
前記第2及び第3区間のうち少なくとも一方の区間に配置される熱線は、1つの隔壁部と一部が重なるように配置される2つの熱線を含むことを特徴とする請求項23に記載の表示装置。
【請求項28】
前記第2区間に配置される複数の熱線は、1つの隔壁部と重なるように配置される1つの熱線と当該隔壁部の両側に各々配置される2つの熱線とを含むことを特徴とする請求項22に記載の表示装置。
【請求項29】
前記第3区間に配置される3つの熱線は、1つの隔壁部と重なるように配置される1つの熱線と当該隔壁部の両側に各々配置される2つの熱線とを含むことを特徴とする請求項23に記載の表示装置。
【請求項30】
前記平板蛍光ランプの作動時における前記各チャンネル部の温度は、実質的に同じであることを特徴とする請求項20に記載の表示装置。
【請求項31】
前記チャンネル部の断面はアーチ形に形成されていて、前記隔壁部は一の方向に沿って形成され、前記電極は前記一の方向と交差する方向に沿って前記第1及び第2光源用基板の両端部に形成されており、
前記平板蛍光ランプは、前記第1及び第2光源用基板の相互対向する面に各々形成された蛍光体層をさらに含むことを特徴とする請求項20に記載の表示装置。
【請求項32】
前記第2光源用基板には、反射層が形成されたことを特徴とする請求項20に記載の表示装置。
【請求項33】
前記放電空間には、水銀を含んだ放電ガスが充填されたことを特徴とする請求項20に記載の表示装置。
【請求項34】
前記電極は、外部電極であることを特徴とする請求項18に記載の表示装置。
【請求項35】
前記平板蛍光ランプと前記パネルユニットとの間に配置されるプリズム部材及び拡散部材をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の表示装置。
【請求項36】
前記パネルユニットは、液晶表示パネルであることを特徴とする請求項18に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−42652(P2007−42652A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−211013(P2006−211013)
【出願日】平成18年8月2日(2006.8.2)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】