説明

広告の組み合わせを防止する方法及びシステム

【課題】所定の区間内において特定の広告の組み合わせを防止することで、特定の広告が所定の区間内においてともに再生されることを防止する方法及びシステムを提供する。
【解決手段】第1広告と第2広告との組み合わせが防止される組み合わせ防止時間区間情報を提供する組み合わせ防止時間区間エレメントと、第2広告の特性情報を含む条件情報を提供する条件エレメントとを含むメタデータを分析するステップと、該組み合わせ防止時間区間に前記条件を満足する第2広告の再生の有無を確認するステップと、該第2広告が再生されていない場合、前記第1広告を再生し、前記組み合わせ防止時間区間に第2広告の再生を遮断するステップとを含むことを特徴とする。前記第2広告が再生された場合、前記第1広告の再生が遮断される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インタースティシャルコンテンツ(interstitial contents)、すなわち、広告の組み合わせを防止する方法及びシステムに関し、より詳細には、所定の区間内において特定の広告の組み合わせを防止することで、特定の広告が所定の区間内においてともに再生されることを防止する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
放送のデジタル化に伴い、多メディア、多チャンネルのみならず、従来の片方向の放送受信から放送通信網の連動による様々な受信端末の受容といった複雑な形態へと、放送環境は急速に変化している。視聴者側からすると、制限されたチャンネルの選択のみにより放送番組を受信する受動的な視聴から抜け出し、放送サービスに直接参加したり所望の時間に所望の番組を受信及び視聴しようという要求が高まりつつある。
【0003】
このような変化は、放送環境がより複雑多様に個人化した形態に進化しつつあると要約することができる。個人向けの放送は、このように複雑多様な新しい放送環境において、視聴者がより便利かつ効率的に所望の放送コンテンツを所望の時間に様々な端末で視聴者の好みに合わせた所望の形態で消費できるようにする。
【0004】
すなわち、個人向けの放送は、ユーザの好み、端末性能、ネットワーク特性、自然環境(時間、場所、ユーザの気分など)などを含む使用環境に適した個人向けの放送コンテンツを提供しようとするものである。
【0005】
個人向けの放送に関する標準は、仮定されたシステム環境及び提供しようとする主な機能的側面からPhase1(TVA−1)とPhase2(TVA−2)との2段階に分けられる。TVA−1は、主な放送番組が片方向の放送チャンネルに送信され、双方向ネットワークを介して追加的なメタデータを取得することのできる環境において、PDR(Personal Digital Recoder)を中心としたAV(Audio/Video)コンテンツの探索、選択、取得、消費などのアプリケーションサービスを可能にするためのものである。
【0006】
TVA−2は、片方向の放送チャンネル及び双方向ネットワークを仮定したTVA−1の消費環境を拡張することで、ホームネットワーク環境において、様々な端末同士のコンテンツの共有(sharing)、様々なユーザ環境に適したコンテンツを提供するターゲッティング(targeting)などのサービスを提供し、かつ、コンテンツもTVA−1のAVのみならず、様々な形態のコンテンツを受容する。
【0007】
TVなどの放送広告は、放送社との協約により定められた番組が放映されている間、いくつかの放送広告が繰り返し再生され続け、このように使用された広告は、別の放送でも繰り返し使用される傾向がある。したがって、十分な格納装置が提供されている環境においては、任意の数の広告を個人格納装置に格納しておいた状態で、放送を通じて提供されている信号に応じて必要な広告を個人格納装置から再生することができる。もちろん、通信網を介して広告を受信して再生することもできる。このような環境が構成される場合、ユーザごとに特化した広告の提供が可能となる。
【0008】
ユーザごとに特化した広告を提供するためには、次のような情報が必要となる。まず、放送番組中に広告の挿入可能な位置を明示することが必要である。また、必要に応じて、指定された位置に挿入可能な広告の長さ、すなわち、広告時間を明示することが必要である。
【0009】
このように指定された各挿入位置は、各挿入位置に挿入可能な広告の記述を含むか、別途格納された広告の記述にリンクされていなければならない。広告の記述は、どの場合に各広告が与えられた挿入位置に挿入可能なのかを記述することができる。すなわち、各広告について所定の条件を満足する場合に使用可能であると記述することができる。
【0010】
図1は、広告の使用条件を記述した一例である。本例は、与えられた広告が、ソウル地域にて教育を職業としない35歳以上のユーザ向けに、2004年10月1日から2004年10月20日まで使用可能であることを示している。
【0011】
図2は、広告の排除条件を記述した一例である。本例は、与えられた広告が、ソウル地域にて教育を職業としない35歳以上のユーザ向けの使用が不可であることを示している。
【0012】
しかしながら、ある乗用車メーカーの広告に続いて競合他社の広告を放映することを禁止しようとする場合など、広告の特性を考慮して特定の組み合わせ広告の上映を禁止しようとするとき、従来においては、これを適切に表現する方法がなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
そこで、本発明は、上記のような問題を解決するためのものであり、その目的は、個人向けのデジタル放送環境下において、特定の広告の組み合わせを効率的に防止する方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一態様に係る広告の組み合わせ防止方法は、第1広告の特性情報を条件に含む条件情報と、前記第1広告と異なる第2広告を制限する条件を含む組み合わせ防止情報とを含むメタデータを生成するステップと、該メタデータをユーザ端末に送信するステップと、を含み、前記組み合わせ防止情報は、XMLスキーマで示され、前記第1広告の再生時点を含み、前記第2広告は、前記第1広告の再生時点で負の時間(negative time)から正の時間(positive time)の間、再生されないことを特徴とする。
【0015】
本発明の一態様に係る広告提供装置は、第1広告の特性情報を条件に含む条件情報と、前記第1広告と異なる第2広告を制限する条件を含む組み合わせ防止情報とを含むメタデータを生成するメタデータ生成部と、該メタデータをユーザ端末に送信する送信部と、を備え、前記組み合わせ防止情報は、XMLスキーマで示され、前記第1広告の再生時点を含み、前記第2広告は、前記第1広告の再生時点で負の時間(negative time)から正の時間(positive time)の間、再生されないことを特徴とする。
【0016】
本発明の一態様に係る広告消費方法は、第1広告の特性情報を条件に含む条件情報と、前記第1広告と異なる第2広告を制限する条件を含む組み合わせ防止情報とを含むメタデータを受信するステップと、該メタデータに基づき、前記条件情報と前記組み合わせ防止情報とを満たす広告の再生が制限されるように制御するステップと、を含み、前記組み合わせ防止情報は、XMLスキーマで示され、前記第1広告の再生時点を含み、前記第2広告は、前記第1広告の再生時点で負の時間(negative time)から正の時間(positive time)の間、再生されないことを特徴とする。
【0017】
本発明の一態様に係るユーザ端末は、第1広告の特性情報を条件に含む条件情報と、前記第1広告と異なる第2広告を制限する条件を含む組み合わせ防止情報とを含むメタデータを受信する受信部と、該メタデータに基づき、前記条件情報と前記組み合わせ防止情報とを満たす広告の再生が制限されるように制御する制御部と、を備え、前記組み合わせ防止情報は、XMLスキーマで示され、前記第1広告の再生時点を含み、前記第2広告は、前記第1広告の再生時点で負の時間(negative time)から正の時間(positive time)の間、再生されないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、デジタル放送受信装置における広告の代替可能な環境において、特定の広告の組み合わせを防止する効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】広告の使用条件を記述した一例を示す図である。
【図2】広告の排除条件を記述した一例を示す図である。
【図3】本発明の実施例に係る特定の広告の選択を排除するXMLスキーマを示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る広告記述構造を表すXMLスキーマを示す図である。
【図5】コンテンツ基盤の記述形態に基づいて拡張された広告記述構造を表すXMLスキーマを示す図である。
【図6】図3のXMLスキーマに基づいて広告の組み合わせを排除する第1実施例を示す図である。
【図7】図3のXMLスキーマに基づいて広告の組み合わせを排除する第2実施例を示す図である。
【図8】本発明の第1実施例に係る広告の組み合わせ防止方法のフローチャートである。
【図9】本発明の第2実施例に係る広告の組み合わせ防止方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
上述した目的及び特徴は、添付された図面に関連する以下の詳細な説明を通じてより明確になるはずであり、それにより、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明の技術思想を容易に実施することができるであろう。また、本発明を説明するにあたり、本発明に関連した公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不明にする可能性があると判断された場合は、その詳細な説明を省略する。以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0021】
図3は、本発明に係る特定の広告の選択を排除する拡張マークアップ言語(XML)スキーマを示す。与えられた「ProhibitedCombinationType」形式において、組み合わせ防止区間エレメントの「EffectiveDuration」は、「Condition」エレメントで記述する条件を満足する広告が再生できない時間区間を表す。
【0022】
「EffectiveDuration」は、「ProhibitedCombination」の与えられた広告が再生される時点について負の時間(negative time)から正の時間(positive time)までを規定する。負の時間は、「ProhibitedCombination」の与えられた広告が選択されて再生される時点を基準としてそれ以前の時間を規定し、正の時間は、同じ時点を基準としてそれ以後の時間を意味する。
【0023】
「EffectiveDuration」は、時間区間の記述方法により、現在の広告の挿入を考慮している時間を基準として開始時点と持続時間とで表現され得る。
【0024】
より詳細に説明すると、「ProhibitedCombination」の与えられた広告(以下では、「広告A」とする。)が再生のために選択される場合、広告Aに与えられた「ProhibitedCombination」内の「Condition」エレメントで記述する条件を満足する広告(以下では、「広告B」とする。)が「EffectiveDuration」で規定する所定の時間に選択されて再生されたことがあるかどうかを確認する。
【0025】
「Condition」エレメントで記述する条件を満足する広告Bがすでに選択されて再生された場合、広告Bの排除広告である広告Aは、「EffectiveDuration」で規定する所定の時間には選択不可となる。
【0026】
逆に、すでに選択された広告のうち、「Condition」エレメントで記述する条件を満足する広告Bがなければ、広告Aは選択可能である。一旦、広告Aが再生のために選択されれば、広告Aの排除広告としての条件を満足する広告Bは、「EffectiveDuration」で規定する所定の時間には選択不可となる。
【0027】
すなわち、「EffectiveDuration」は、広告Aを選択しようとする場合、選択時点を基準として負の時間で定義された時間だけ早い時間から選択時点までの期間内に「ProhibitedCombination」内の「Condition」で規定された条件を満足する広告Bが選択されたかどうかを確認しなければならないことを意味する。
【0028】
また、「EffectiveDuration」は、広告Aが選択されれば、選択時点から正の時間で定義された時間が経過するまで持続的に広告Bが選択されないように確認しなければならないことを意味する。
【0029】
組み合わせ防止コンテンツ区間エレメントの「EffectiveContent」は、「ProhibitedCombination」内の「Condition」エレメントで記述する条件を満足する広告が再生できないコンテンツ区間を表す。「EffectiveContent」は、「EffectiveContent」により定義されたセグメント又は番組を視聴する場合、「Condition」で記述された条件を満足する広告が再生できないことを意味する。
【0030】
「From」及び「To」属性は、コンテンツの相対的なカウントを意味する。数字「0」は、現在のコンテンツを意味する。負の数は、前のコンテンツを意味し、正の数は、後のコンテンツを意味する。「type」属性を特定することにより、コンテンツのユニットは、広告の挿入地点(pod)、セグメント又は番組になり得る。
【0031】
現在の番組の間にのみ「Condition」で記述された条件を満足する広告を再生できないようにするためには、「From」及び「To」属性の値は、いずれも「0」にならなければならず、「type」は、programにならなければならない。
【0032】
例えば、「From」属性が−2であり、「To」属性が3であれば、「ProhibitedCombination」内の「Condition」で規定する条件を満足する広告は、現在のコンテンツ(すなわち、セグメント、広告の挿入地点又は番組)を基準として前の2つのコンテンツが始まる開始時点から後の3つのコンテンツが終わる時間まで選択不可となる。
【0033】
すなわち、「EffectiveDuration」及び「EffectiveContent」は、同じ方式の制御条件であるが、「EffectiveDuration」は、単に時間を基準として広告Bを選択不可能にするのに対し、「EffectiveContent」は、「type」で定義された広告の挿入地点、セグメント又は番組の数を基準として広告Bを選択不可能にするという違いがある。
【0034】
述語(predicate)を含む「Condition」エレメントは、禁止(Prohibited)される広告の満足すべき条件を表す。
【0035】
「Condition」エレメントは、「PredicateBag」を用いて表現され得る。「PredicateBag」は、「BinaryPredicate」、「UnaryPredicate」、及び下位の「PredicateBag」からなる。
【0036】
「PredicateBag」、「BinaryPredicate」、及び「UnaryPredicate」の基本構造は、TVA−1 S006 パート1に定義されている。「PedicateBag」は、論理構造の記述方式にしたがう。すなわち、最上位レベルにおいて、「PredicateBag」は、その下位に定義された条件をそのまま利用するか、「type」の値を「NOT」で規定することにより、その下位に定義された条件を否定して利用することができる。
【0037】
「PredicateBag」は、その下位に「PredicateBag」を更に再帰的に含むことができ、複雑な条件をブール代数方式で規定することができる。すなわち、「PredicateBag」は、その「type」が「AND」又は「OR」を有することにより、条件をブール代数方式で規定することができる。
【0038】
「PredicateBag」は、「BinaryPredicate」又は「UnaryPredicate」を有することができるようになっているが、「BinaryPredicate」は、「field」の値が、「fieldvalue」と比較したとき、「type」に定義された条件(すなわち、比較演算)を満足するかどうかを確認する。
【0039】
「UnaryPredicate」は、どんな「field」自体が存在するか否かを確認するために用いられる。「UnaryPredicate」は、比較すべき「fieldvalue」を必要としない場合に用いられる。
【0040】
「BinaryPredicate」又は「UnaryPredicate」の参照するフィールドは、広告の特性を記述しなければならない。本発明では、フィールドとして、製品名(Product Name)、製品カテゴリー(Product Category)、ブランド名(Brand Name)、製造者(Manufacture)、及び広告の権利者(Right Holder For Content)を含む。
【0041】
最下位の「BinaryPredicate」又は「UnaryPredicate」の値が「True」又は「False」に決定されると、これらを含む「PredicateBag」の「type」に応じて、「AND」、「OR」、及び「NOT」のブール代数演算を行い、最上位の「PredicateBag」の値を計算することができる。
【0042】
最上位の「PredicateBag」の値が「True」であれば、広告が「Condition」エレメントで記述する条件を満足することになる。最上位の「PredicateBag」の値が「False」であれば、広告が「Condition」エレメントで記述する条件を満足しないことになる。
【0043】
図4は、本発明に係る広告記述構造を表すXMLスキーマである。製品名、製品カテゴリー、ブランド名、製造者、広告の権利者エレメントを用いて広告を記述している。
【0044】
図5は、コンテンツ基盤の記述形態(ContentBasedDescriptionType)に基づいて拡張された広告記述構造を表すXMLスキーマである。広告記述構造をコンテンツ基盤の記述形態に基づいて拡張して表現することにより、広告もAVコンテンツと同じレベルのコンテンツユニットとしてコンテンツ化することができる。したがって、CRID(Content Reference Identifier)を用いることにより、広告を識別、検索、位置決定及び取得することができる。
【0045】
図6は、図3のXMLスキーマに基づいて「EffectiveDuration」を用いて広告の組み合わせを排除する第1実施例を示すXML文書である。
【0046】
現在の時点で大宇自動車の広告を選択して再生しようとする場合を想定する。この場合、大宇自動車の広告にリンクされている「ProhibitedCombination」を確認する。
【0047】
「EffectiveDuration」は、現在の時点から2時間を引いた時点を基準として1時間経った時点から2時間が有効な時間であることを表している。すなわち、現在の時点から1時間前から現在の時点から1時間後までが有効な時間となる。
【0048】
したがって、「Condition」エレメントで規定する条件である、製造者が現代自動車であって製品の形態が自動車である広告、すなわち、現代自動車の広告が現在の時点から1時間前までの間にすでに放映されたかどうかを確認する。このとき、2つのケースが発生し得る。
【0049】
1つは、現代自動車の広告がまだ放映されていないケースである。現代自動車の広告が放映されていなければ、大宇自動車の広告が選択され、現在の時点に挿入、すなわち、再生される。一旦、大宇自動車の広告が挿入されると、「ProhibitedCombination」は、現在の基準時間、すなわち、大宇自動車の広告の挿入時点から1時間後まで引き続き有効となる。
【0050】
したがって、現在の基準時間から1時間後までの時間に他の広告が挿入されるたびにこの条件を確認するようになる。仮に、現在の基準時間から30分後に現代自動車の広告を挿入しようと試みても、すでに挿入された大宇自動車の広告の「ProhibitedCombination」は、依然有効であるため、現代自動車の広告の挿入は不可能である。
【0051】
もう1つは、現代自動車の広告がすでに放映されたケースである。すでに現代自動車の広告が放映され、その放映時間からまだ1時間が経っていなければ、負の時間の条件により大宇自動車の広告の挿入は不可能である。
【0052】
図7は、図3のXMLスキーマに基づいて「EffectiveContent」を用いて広告の組み合わせを排除する第2実施例を示すXML文書である。
【0053】
現在の時点で大宇自動車の広告を選択して再生しようとする場合を想定する。この場合、大宇自動車の広告にリンクされている「ProhibitedCombination」を確認する。
【0054】
「EffectiveContent」は、コンテンツタイプが「pod」として与えられているため、現在の時点を基準として7つ前の広告の挿入地点から現在の時点を基準として10個後の広告の挿入地点まで有効であることを表す。
【0055】
「Condition」エレメントで規定する条件である、製造者が現代自動車であって製品の形態が自動車である広告、すなわち、現代自動車の広告が現在の時点から過去7つ前の広告の挿入地点までの間にすでに放映されたかどうかを確認する。このとき、2つのケースが発生し得る。
【0056】
1つは、現代自動車の広告がまだ放映されていないケースである。現代自動車の広告が放映されていなければ、大宇自動車の広告が選択され、現在の時点に挿入、すなわち、再生される。一旦、大宇自動車の広告が挿入されると、「ProhibitedCombination」は、現在の基準時間、すなわち、大宇自動車の広告の挿入時点から10個目の広告の挿入地点まで引き続き有効となる。
【0057】
したがって、現在の基準時間から10個の広告の挿入地点に他の広告が挿入されるたびにこの条件を確認するようになる。仮に、現在の基準時間から4つ目の広告の挿入地点に現代自動車の広告を挿入しようと試みても、すでに挿入された大宇自動車の広告の「ProhibitedCombination」は、依然有効であるため、現代自動車の広告の挿入は不可能である。
【0058】
もう1つは、現代自動車の広告がすでに放映されたケースである。すでに現代自動車の広告が放映され、その放映時間から7つ目の広告の挿入地点がまだ過ぎていなければ、大宇自動車の広告の挿入は不可能である。
【0059】
図8は、本発明の第1実施例に係る広告の組み合わせ防止方法のフローチャートである。
【0060】
広告の組み合わせ防止システムは、「ProhibitedCombination」メタデータを分析し、第1広告と第2広告との組み合わせが防止される組み合わせ防止時間区間情報と、第2広告の特性情報からなる条件情報とを取得する(S810)。
【0061】
その後、組み合わせ防止時間区間に前記条件を満足する第2広告の再生の可否を確認する(S820)。より具体的に、組み合わせ防止時間区間における負の時間から第1広告の再生時点までの間に第2広告の再生の可否を確認する。
【0062】
仮に、第2広告が再生されていなければ、第1広告を再生し、組み合わせ防止時間区間に第2広告の再生を遮断する(S830)。より具体的に、組み合わせ防止時間区間における負の時間から第1広告の再生時点までの間に第2広告が再生されていない場合、第1広告を再生した後、第1広告の再生時点から正の時間までの間に第2広告の再生を遮断する。
【0063】
仮に、第2広告が組み合わせ防止時間区間における負の時間から第1広告の再生時点までの間に再生された場合、第1広告の再生を遮断する(S840)。
【0064】
図9は、本発明の第2実施例に係る広告の組み合わせ防止方法のフローチャートである。
【0065】
広告の組み合わせ防止システムは、「ProhibitedCombination」メタデータを分析し、第1広告と第2広告との組み合わせが防止される組み合わせ防止コンテンツ区間情報と、第2広告の特性情報からなる条件情報とを取得する(S910)。
【0066】
その後、組み合わせ防止コンテンツ区間に前記条件を満足する第2広告の再生の可否を確認する(S920)。より具体的に、組み合わせ防止コンテンツ区間エレメントにおける「From」属性の負の数値だけ前のコンテンツから第1広告の再生時点までの間に第2広告の再生の可否を確認する。
【0067】
仮に、第2広告が再生されていなければ、第1広告を再生し、組み合わせ防止コンテンツ区間に第2広告の再生を遮断する(S930)。より具体的に、組み合わせ防止コンテンツ区間中において「From」属性の負の数値だけ前のコンテンツから第1広告の再生時点までの間に第2広告が再生されていない場合、第1広告を再生した後、第1広告の再生時点から組み合わせ防止コンテンツ区間エレメントにおける「To」属性の正の数値だけ後のコンテンツまでの間に第2広告の再生を遮断する。
【0068】
仮に、第2広告が組み合わせ防止コンテンツ区間中において「From」属性の負の数値だけ前のコンテンツから第1広告の再生時点までの間に再生された場合、第1広告の再生を遮断する(S940)。
【0069】
上述した本発明の方法は、番組として実現され、コンピュータ可読形態で記録媒体に格納され得る。
【0070】
以上のように、本発明は、限定された実施形態及び図面によって説明されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって本発明の技術思想及び以下に記載される特許請求の範囲の均等な範囲内で様々な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、TVAの個人向けのデジタル放送に利用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1広告の特性情報を条件に含む条件情報と、前記第1広告と異なる第2広告を制限する条件を含む組み合わせ防止情報とを含むメタデータを生成するステップと、
該メタデータをユーザ端末に送信するステップと、
を含み、
前記組み合わせ防止情報は、XMLスキーマで示され、前記第1広告の再生時点を含み、
前記第2広告は、前記第1広告の再生時点で負の時間(negative time)から正の時間(positive time)の間、再生されないことを特徴とする広告提供方法。
【請求項2】
前記組み合わせ防止情報が、時間区間情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の広告提供方法。
【請求項3】
前記組み合わせ防止情報が、コンテンツの相対的カウント情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の広告提供方法。
【請求項4】
前記条件情報が、1進(unary)条件情報、2進(binary)条件情報、又は当該条件情報の下位条件情報のいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の広告提供方法。
【請求項5】
前記条件情報が、ブール代数情報であることを特徴とする請求項1に記載の広告提供方法。
【請求項6】
前記条件情報が、前記ブール代数の結果を反転させる情報を含むことを特徴とする請求項5に記載の広告提供方法。
【請求項7】
前記特性情報が、前記第1広告の識別子を含み、前記第1広告の対象になる製品の製品名、製品カテゴリー、ブランド名、製造者、及び前記第1広告の権利者情報からなる情報群の中から選択される少なくともいずれか1つ以上の情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の広告提供方法。
【請求項8】
第1広告の特性情報を条件に含む条件情報と、前記第1広告と異なる第2広告を制限する条件を含む組み合わせ防止情報とを含むメタデータを生成するメタデータ生成部と、
該メタデータをユーザ端末に送信する送信部と、
を備え、
前記組み合わせ防止情報は、XMLスキーマで示され、前記第1広告の再生時点を含み、
前記第2広告は、前記第1広告の再生時点で負の時間(negative time)から正の時間(positive time)の間、再生されないことを特徴とする広告提供装置。
【請求項9】
前記組み合わせ防止情報が、時間区間情報を含むことを特徴とする請求項8に記載の広告提供装置。
【請求項10】
前記組み合わせ防止情報が、コンテンツの相対的カウント情報を含むことを特徴とする請求項8に記載の広告提供装置。
【請求項11】
前記条件情報が、1進(unary)条件情報、2進(binary)条件情報、又は当該条件情報の下位条件情報のいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項8に記載の広告提供装置。
【請求項12】
前記条件情報が、ブール代数情報であることを特徴とする請求項8に記載の広告提供装置。
【請求項13】
前記条件情報が、前記ブール代数の結果を反転させる情報を含むことを特徴とする請求項12に記載の広告提供装置。
【請求項14】
前記特性情報が、前記第1広告の識別子を含み、前記第1広告の対象になる製品の製品名、製品カテゴリー、ブランド名、製造者、及び前記第1広告の権利者情報からなる情報群の中から選択される少なくともいずれか1つ以上の情報を含むことを特徴とする請求項8に記載の広告提供装置。
【請求項15】
第1広告の特性情報を条件に含む条件情報と、前記第1広告と異なる第2広告を制限する条件を含む組み合わせ防止情報とを含むメタデータを受信するステップと、
該メタデータに基づき、前記条件情報と前記組み合わせ防止情報とを満たす広告の再生が制限されるように制御するステップと、
を含み、
前記組み合わせ防止情報は、XMLスキーマで示され、前記第1広告の再生時点を含み、
前記第2広告は、前記第1広告の再生時点で負の時間(negative time)から正の時間(positive time)の間、再生されないことを特徴とする広告消費方法。
【請求項16】
前記組み合わせ防止情報が、時間区間情報を含むことを特徴とする請求項15に記載の広告消費方法。
【請求項17】
前記組み合わせ防止情報が、コンテンツの相対的カウント情報を含むことを特徴とする請求項15に記載の広告消費方法。
【請求項18】
前記条件情報が、1進(unary)条件情報、2進(binary)条件情報、又は当該条件情報の下位条件情報のいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項15に記載の広告消費方法。
【請求項19】
前記条件情報が、ブール代数情報であることを特徴とする請求項15に記載の広告消費方法。
【請求項20】
前記条件情報が、前記ブール代数の結果を反転させる情報を含むことを特徴とする請求項19に記載の広告消費方法。
【請求項21】
前記特性情報が、前記第1広告の識別子を含み、前記第1広告の対象になる製品の製品名、製品カテゴリー、ブランド名、製造者、及び前記第1広告の権利者情報からなる情報群の中から選択される少なくともいずれか1つ以上の情報を含むことを特徴とする請求項15に記載の広告消費方法。
【請求項22】
第1広告の特性情報を条件に含む条件情報と、前記第1広告と異なる第2広告を制限する条件を含む組み合わせ防止情報とを含むメタデータを受信する受信部と、
該メタデータに基づき、前記条件情報と前記組み合わせ防止情報とを満たす広告の再生が制限されるように制御する制御部と、
を備え、
前記組み合わせ防止情報は、XMLスキーマで示され、前記第1広告の再生時点を含み、
前記第2広告は、前記第1広告の再生時点で負の時間(negative time)から正の時間(positive time)の間、再生されないことを特徴とするユーザ端末。
【請求項23】
前記組み合わせ防止情報が、時間区間情報を含むことを特徴とする請求項22に記載のユーザ端末。
【請求項24】
前記組み合わせ防止情報が、コンテンツの相対的カウント情報を含むことを特徴とする請求項22に記載のユーザ端末。
【請求項25】
前記条件情報が、1進(unary)条件情報、2進(binary)条件情報、又は当該条件情報の下位条件情報のいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項22に記載のユーザ端末。
【請求項26】
前記条件情報が、ブール代数情報であることを特徴とする請求項22に記載のユーザ端末。
【請求項27】
前記条件情報が、前記ブール代数の結果を反転させる情報を含むことを特徴とする請求項26に記載のユーザ端末。
【請求項28】
前記特性情報が、前記第1広告の識別子を含み、前記第1広告の対象になる製品の製品名、製品カテゴリー、ブランド名、製造者、及び前記第1広告の権利者情報からなる情報群の中から選択される少なくともいずれか1つ以上の情報を含むことを特徴とする請求項22に記載のユーザ端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−165445(P2012−165445A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−93345(P2012−93345)
【出願日】平成24年4月16日(2012.4.16)
【分割の表示】特願2007−548050(P2007−548050)の分割
【原出願日】平成17年5月16日(2005.5.16)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 1.刊行物名 『TV−Anytimeフォーラム』第31回会議寄稿文「AN672:インタースティシャルコンテンツの向上したスキーマ」 2.発行者名 TV−Anytimeフォーラム 3.発行年月日 平成16年11月16日
【出願人】(596099882)エレクトロニクス アンド テレコミュニケーションズ リサーチ インスチチュート (179)
【氏名又は名称原語表記】ELECTRONICS AND TELECOMMUNICATIONS RESEARCH INSTITUTE
【出願人】(506320864)コンクク、ユニバーシティー、インダストリアル、コーオペレーション、コーポレーション (10)
【氏名又は名称原語表記】KONKUK UNIVERSITY INDUSTRIAL COOPERATION CORP
【Fターム(参考)】