広告システム、広告システムの制御方法、広告制御装置、広告制御装置の制御方法、プログラム、及び情報記憶媒体
【課題】例えば、入札金額が高い広告をコンテンツの広告領域に表示する広告として選択することを、入札金額をキーとした広告のソート処理を実行せずに行うことが可能な広告システムを提供すること。
【解決手段】記憶部70は、コンテンツに設けられた広告領域に表示する広告の候補である複数の広告の各々に関連づけて、広告主によって提示された入札金額を記憶する。判定部72は、広告の入札金額がある閾値より高いか否かを判定する。広告選択部78は、判定部72の判定結果に基づき、広告領域に表示する広告として、複数の広告のうちの入札金額が閾値より高い広告を選択する。
【解決手段】記憶部70は、コンテンツに設けられた広告領域に表示する広告の候補である複数の広告の各々に関連づけて、広告主によって提示された入札金額を記憶する。判定部72は、広告の入札金額がある閾値より高いか否かを判定する。広告選択部78は、判定部72の判定結果に基づき、広告領域に表示する広告として、複数の広告のうちの入札金額が閾値より高い広告を選択する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は広告システム、広告システムの制御方法、広告制御装置、広告制御装置の制御方法、プログラム、及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
広告を表示するための広告領域が設定されたコンテンツをユーザに提供する広告システムが知られている。上記のような広告システムでは、複数の広告主から申し込みを受け付け、コンテンツに表示する広告を複数の広告のうちから選択することが行われている。例えば、特許文献1には、広告主から提示された入札金額が高い広告をコンテンツに表示するべく、入札金額が高い広告から順に、コンテンツに表示する広告として選択することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2003−501729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1に記載されるようなシステムでは、入札金額の高い広告をコンテンツに表示する広告として選択するために、入札金額をキーとして複数の広告をソートする処理を実行する必要がある。しかしながら、このようなソート処理では、「二つの広告の入札金額のどちらが高いかを判定し、その判定結果によって広告の順序を入れ替える」という処理を繰り返し実行することによって、例えば、入札金額が高い順に複数の広告がソートされる。その結果、広告を選択するための処理の処理負荷が重くなってしまう場合がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、例えば、入札金額が高い広告をコンテンツの広告領域に表示する広告として選択することを、入札金額をキーとする広告のソート処理を実行せずに行うことが可能な広告システム、広告システムの制御方法、広告制御装置、広告制御装置の制御方法、プログラム、及び情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る広告システムは、広告を表示するための広告領域が設定されたコンテンツをユーザに提供する広告システムにおいて、前記広告領域に表示する広告の候補である複数の広告の各々に関連づけて、広告主によって提示された入札金額を記憶する入札金額記憶手段と、前記広告の前記入札金額がある閾値より高いか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る広告システムの制御方法は、広告領域が設定されたコンテンツをユーザに提供する広告システムの制御方法において、前記広告領域に表示する広告の候補である複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段の記憶内容に基づいて、前記広告の前記入札金額がある閾値より高いか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおける判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る広告制御装置は、コンテンツに設定される広告領域に表示する広告を複数の広告のうちから選択する広告制御装置において、前記複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段にアクセスする手段と、前記広告の入札金額がある閾値より高いか否かの判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る広告制御装置の制御方法は、コンテンツに設定される広告領域に表示する広告を複数の広告のうちから選択する広告制御装置の制御方法において、前記複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段にアクセスするステップと、前記広告の入札金額がある閾値より高いか否かの判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択ステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るプログラムは、コンテンツに設定される広告領域に表示する広告を複数の広告のうちから選択する広告制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段にアクセスする手段、及び、前記広告の入札金額がある閾値より高いか否かの判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0011】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較する比較手段を含み、前記広告選択手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択するようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記広告選択手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、が等しい場合に、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択するようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、が等しくない場合に、前記閾値を変更する閾値変更手段を含み、前記判定手段は、前記閾値変更手段によって前記閾値が変更された場合、前記広告の前記入札金額が該閾値より高いか否かを判定し、前記比較手段は、前記閾値変更手段によって前記閾値が変更された場合、前記複数の広告のうちの前記入札金額が該閾値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記閾値変更手段によって前記閾値が変更された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が該閾値より高い広告を選択するようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合に、該閾値よりも高い値を新たな閾値として設定するようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値よりも高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値よりも高い広告の前記入札金額の統計値に基づいて、前記新たな閾値を設定するようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記閾値が第1の値である場合において、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合に、前記第1の値よりも高い第2の値を前記新たな閾値として設定し、前記判定手段は、前記新たな閾値として前記第2の値が設定された場合に、前記広告の前記入札金額が前記第2の値より高いか否かを判定し、前記比較手段は、前記新たな閾値として前記第2の値が設定された場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第2の値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第2の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合に、前記第2の値よりも低く、かつ、前記第1の値よりも高い第3の値を前記新たな閾値として設定し、前記判定手段は、前記新たな閾値として前記第3の値が設定された場合に、前記広告の前記入札金額が前記第3の値より高いか否かを判定し、前記比較手段は、前記新たな閾値として前記第3の値が設定された場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第3の値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記新たな閾値として前記第3の値が設定された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第3の値より高い広告を選択するようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記閾値が前記第1の値である場合において、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の値より高い広告の前記入札金額の前記統計値に基づいて得られる前記第2の値を、前記新たな閾値として設定し、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第2の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合に、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第1の値より高く、かつ、前記第2の値以下である広告の前記入札金額の前記統計値に基づいて得られる前記第3の値を、前記新たな閾値として設定するようにしてもよい。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合、該閾値よりも低い値を新たな閾値として設定するようにしてもよい。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値以下である広告の前記入札金額の統計値に基づいて、前記新たな閾値を設定するようにしてもよい。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記閾値が第1の値である場合において、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合に、前記第1の値よりも低い第2の値を前記新たな閾値として設定し、前記判定手段は、前記新たな閾値として前記第2の値が設定された場合に、前記広告の前記入札金額が前記第2の値より高いか否かを判定し、前記比較手段は、前記新たな閾値として前記第2の値が設定された場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第2の値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第2の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合に、前記第2の値よりも高く、かつ、前記第1の値よりも低い第3の値を前記新たな閾値として設定し、前記判定手段は、前記新たな閾値として前記第3の値が設定された場合に、前記広告の前記入札金額が前記第3の値より高いか否かを判定し、前記比較手段は、前記新たな閾値として前記第3の値が設定された場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第3の値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記新たな閾値として前記第3の値が設定された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第3の値より高い広告を選択するようにしてもよい。
【0022】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記閾値が前記第1の値である場合において、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の値以下である広告の前記入札金額の前記統計値に基づいて得られる第2の値を、前記新たな閾値として設定し、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第2の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合に、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の値より高く、かつ、前記第1の値以下である広告の前記入札金額の前記統計値に基づいて得られる第3の値を、前記新たな閾値として設定するようにしてもよい。
【0023】
また、本発明の一態様では、前記複数の広告の前記入札金額の前記統計値に基づいて、前記閾値の初期値を設定する手段を含むようにしてもよい。
【0024】
また、本発明の一態様では、前記複数の広告の各々に関連づけて、広告効果の指標値に関する指標値情報を記憶する指標値情報記憶手段を含み、前記広告選択手段は、前記閾値変更手段によって前記閾値が変更された場合の前記比較手段の比較結果が、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多いとの結果である場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告のうちから、前記広告領域に表示する広告を、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の各々の前記指標値情報に基づいて選択するようにしてもよい。
【0025】
また、本発明の一態様では、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合において、前記入札金額が前記閾値より高い広告のうちの、最も入札金額が低い広告の数が複数であり、かつ、前記入札金額が前記閾値よりも高い広告のうちの、前記最も入札金額が低い広告以外の広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合に、前記広告領域に表示する広告の数を、少なくとも、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数まで増加させる手段を含むようにしてもよい。
【0026】
また、本発明の一態様では、前記コンテンツには第1の広告領域と第2の広告領域とが設定され、前記比較手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が第1の閾値より高い広告の数と、前記第1の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記第1の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告を選択し、前記広告システムは、前記複数の広告のうちの前記入札金額が第1の閾値より高い広告が前記第1の広告領域に表示する広告として選択された場合に、前記第1の閾値よりも低い値を第2の閾値として設定する手段と、前記比較手段は、前記2の閾値が設定された場合に、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告の数と、前記第2の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記第2の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告を選択するようにしてもよい。
【0027】
また、本発明の一態様では、前記広告システムは、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告の数と、前記第1の広告領域に表示する広告の数と、の比較結果に基づいて、前記第1の閾値を変更する手段を含み、前記比較手段は、前記第1の閾値が変更された場合、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告の数と、前記第1の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記第1の閾値が変更された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記第1の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告を選択し、前記広告システムは、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告の数と、前記第2の広告領域に表示する広告の数と、の比較結果に基づいて、前記第2の閾値を変更する手段を含み、前記比較手段は、前記第2の閾値が変更された場合、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告の数と、前記第2の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記第2の閾値が変更された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記第2の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告を選択するようにしてもよい。
【0028】
また、本発明の一態様では、前記広告システムは、前記複数の広告の各々に関連づけて、広告効果の指標値に関する指標値情報を記憶する指標値情報記憶手段を含み、前記広告領域には、前記複数の広告のうちから前記広告選択手段によって選択される複数の広告が表示され、前記広告システムは、前記広告選択手段によって選択された複数の広告の各々の前記指標値情報に基づいて、前記広告選択手段によって選択された複数の広告の各々の、前記広告領域における表示位置を決定する表示位置決定手段を含むようにしてもよい。
【0029】
また、本発明の一態様では、前記広告効果の指標値は、クリック・スルー・レートと、コンバージョン・レートと、前記コンテンツの前記広告領域に表示された広告を介して実際に購入された商品又はサービスの総額と、のうちの少なくとも一つを含むようにしてもよい。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、例えば、入札金額が高い広告をコンテンツの広告領域に表示する広告として選択することを、入札金額をキーとする広告のソート処理を実行せずに行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態に係る電子商取引システムの全体構成を示す図である。
【図2】商品一覧ページの一例を示す図である。
【図3A】広告領域のスクロールについて説明するための図である。
【図3B】広告領域のスクロールについて説明するための図である。
【図3C】広告領域のスクロールについて説明するための図である。
【図3D】広告領域のスクロールについて説明するための図である。
【図3E】広告領域のスクロールについて説明するための図である。
【図4】ユーザがキーワードを入力しようとした場合の商品一覧ページの一例を示す図である。
【図5】店舗テーブルの一例を示す図である。
【図6】商品テーブルの一例を示す図である。
【図7】広告テーブルの一例を示す図である。
【図8】キーワードテーブルの一例を示す図である。
【図9】広告領域テーブルの一例を示す図である。
【図10】指標値テーブルの一例を示す図である。
【図11】クリック・スルー・レートと評価値との対応関係を示す情報の一例を示す図である。
【図12】コンバージョン・レートと評価値との対応関係を示す情報の一例を示す図である。
【図13】購入額と評価値との対応関係を示す情報の一例を示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係る電子商取引システムの機能ブロック図である。
【図15】広告選択の過程について説明するための図である。
【図16】広告選択の過程について説明するための図である。
【図17】広告選択の過程について説明するための図である。
【図18】電子商取引システムで実行される処理の一例について説明するための図である。
【図19】広告選択処理の一例を示すフロー図である。
【図20】広告選択処理の一例を示すフロー図である。
【図21】広告選択処理の一例を示すフロー図である。
【図22】広告選択の過程について説明するための図である。
【図23】広告選択の過程について説明するための図である。
【図24】広告選択処理の他の一例を示すフロー図である。
【図25】広告選択処理の他の一例を示すフロー図である。
【図26】広告選択の過程について説明するための図である。
【図27】広告選択処理の他の一例を示すフロー図である。
【図28】広告選択処理の他の一例を示すフロー図である。
【図29】広告選択処理の他の一例を示すフロー図である。
【図30】広告選択処理の他の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。
【0033】
以下では、複数の店舗が出店する仮想的な商店街を実現する電子商取引システムにおいて、本発明の実施形態に係る広告システムを実現する場合について説明する。
【0034】
すなわち、広告を表示(掲載)するための広告領域が設定されたコンテンツをユーザに提供する広告システムを電子商取引システムにおいて実現する場合について説明する。特に、以下では、ユーザによって指定されたキーワードに関連する情報の一覧(言い換えれば、ユーザによって指定されたキーワードを含む検索条件を満足する情報の一覧)を示すコンテンツの広告領域に上記のキーワードに関連する広告を表示するような広告システムを電子商取引システムにおいて実現する場合について説明する。
【0035】
図1は、本発明の実施形態に係る電子商取引システムの全体構成を示す。図1に示すように、本実施形態に係る電子商取引システム1は、広告サーバ10(広告制御装置)と、データベース12と、電子商取引サーバ20と、データベース22と、複数の店舗端末30と、複数のユーザ端末32とを含む。広告サーバ10と、電子商取引サーバ20と、複数の店舗端末30と、複数のユーザ端末32とは、例えばインターネット等を含んで構成される通信ネットワーク2に接続される。広告サーバ10と電子商取引サーバ20との間でも相互にデータ通信が可能である。また、電子商取引サーバ20と店舗端末30又はユーザ端末32との間では相互にデータ通信が可能である。さらに、広告サーバ10と店舗端末30又はユーザ端末32との間でも相互にデータ通信が可能である。
【0036】
電子商取引サーバ20は、例えば仮想商店街のポータルとして機能する仮想商店街サーバである。電子商取引サーバ20は、店舗端末30又はユーザ端末32から受信した処理要求に基づく処理を実行する。
【0037】
例えば、電子商取引サーバ20は、制御部(例えばCPU等)、主記憶部(例えばRAM等)、補助記憶部(例えばハードディスク)、光ディスクドライブ、及び通信インタフェースを備える。制御部は補助記憶部に記憶されたプログラムに従って処理を実行する。例えば、プログラムやデータは光ディスク(情報記憶媒体)を介して補助記憶部に供給される。すなわち、光ディスクドライブに装着された光ディスクに記憶されたプログラムやデータが光ディスクドライブによって読み出され、補助記憶部に記憶される。なお、光ディスク以外の情報記憶媒体(例えばメモリカード)を介してプログラムやデータを補助記憶部に供給するようにしてもよい。また、プログラム及びデータは通信ネットワーク2を介して補助記憶部に供給されるようにしてもよい。
【0038】
電子商取引サーバ20はデータベース22にアクセスできるようになっている。例えば、仮想商店街を利用するユーザに関するデータ、仮想商店街に出店している店舗に関するデータ、仮想商店街で取り扱っている商品に関するデータや、仮想商店街で行われた取引の履歴に関するデータ等がデータベース22に記憶される。なお、データベース22は電子商取引サーバ20とは別のサーバコンピュータ内に構築されていてもよいし、電子商取引サーバ20内に構築されていてもよい。
【0039】
店舗端末30は、仮想商店街に出店する店舗側に設けられた情報処理装置である。店舗端末30は、例えばパーソナルコンピュータ等である。店舗端末30は、仮想商店街で販売する商品の情報等を電子商取引サーバ20を介してデータベース22に登録するために用いられる。例えば、電子商取引サーバ20から提供される専用画面が店舗端末30の表示部に表示される。店舗の担当者はこの専用画面を介して商品の情報等をデータベース22に登録する。
【0040】
ユーザ端末32はユーザによって操作される情報処理装置であり、ユーザ端末32は仮想商店街で商品を購入するために用いられる。ユーザ端末32は、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話機、又は携帯情報端末等である。例えば、ユーザ端末32は、制御部(例えばCPU)、主記憶部(例えばRAM)と、補助記憶部(例えばハードディスク又はソリッドステートドライブ)、メモリカードスロット、操作部、表示部(例えば液晶ディスプレイ)、音声出力部(例えばスピーカ)、及び通信インタフェースを備える。
【0041】
本実施形態の場合、例えば、電子商取引サーバ20ではHTTPデーモンが起動される。また、店舗端末30又はユーザ端末32ではブラウザが起動され、店舗端末30又はユーザ端末32からは、ブラウザを介して処理要求(HTTPリクエスト)が電子商取引サーバ20に送信される。また、電子商取引サーバ20からは、上記の処理要求に対応する処理結果(HTTPレスポンス)が店舗端末30又はユーザ端末32に送信される。例えば、ウェブページ記述言語で記述されたページデータが店舗端末30又はユーザ端末32に送信される。そして、このページデータに基づいて、処理結果に基づくウェブページ(画面)が店舗端末30又はユーザ端末32の表示部に表示される。
【0042】
電子商取引システム1では、ユーザ端末32の表示部に表示されるウェブページ(コンテンツ)に1又は複数の広告領域が設けられており、複数の広告のうちから選択された広告が広告領域に表示されるようになっている。広告サーバ10及びデータベース12はこのような広告を行うためのものである。
【0043】
広告サーバ10は広告に関する制御を行うためのサーバコンピュータである。電子商取引サーバ20と同様、広告サーバ10は、制御部(例えばCPU等)、主記憶部(例えばRAM等)、補助記憶部(例えばハードディスク)、光ディスクドライブ、及び通信インタフェースを備える。広告サーバ10はデータベース12にアクセスできるようになっている。広告に関する各種データがデータベース12に記憶される。
【0044】
広告サーバ10及び電子商取引サーバ20は別のサーバコンピュータによって実現されるようにしてもよいし、一台のサーバコンピュータによって実現されるようにしてもよい。また、データベース12は広告サーバ10とは別のサーバコンピュータ内に構築されていてもよいし、広告サーバ10内に構築されていてもよい。なお、広告サーバ10及びデータベース12による広告サービスの提供者(すなわち、広告サーバ10及びデータベース12を管理する業者)と、仮想商店街の提供者(すなわち、電子商取引サーバ20及びデータベース22を管理する業者)とは同じ業者であってもよいし、異なる業者であってもよい。
【0045】
広告を行うことを希望する店舗の担当者は店舗端末30を用いて広告サーバ10にアクセスする。この場合、広告サーバ10から提供される専用画面が店舗端末30の表示部に表示される。店舗の担当者はこの専用画面を介して自らの広告をデータベース12に登録する。
【0046】
例えば、店舗の担当者は、自らの広告に関連づけるキーワードを指定する。例えば、バッグを販売する店舗の担当者は、自らの広告に関連づけるキーワードとして「バッグ」を指定する。専用画面では、予め登録されたキーワードのうちのいずれかを選択できるようになっており、店舗の担当者は予め登録されたキーワードのうちのいずれかを選択する。なお、予め登録されたキーワード以外のキーワードを店舗の担当者が指定できるようにしてもよい。
【0047】
また、店舗の担当者は入札金額を指定する。広告が行われるごとに店舗(広告主)が広告サービスの提供者に支払う金額(単価)を店舗の担当者は「入札金額」として指定する。例えば、店舗の担当者はクリック単価(CPC:Cost Per Click)を指定する。「クリック単価」とは、広告がユーザによってクリックされるごとに広告主が広告サービスの提供者に支払う金額である。入札金額が高いほど、広告がユーザによってクリックされるごとに広告主が広告サービスの提供者に支払う金額が高くなる。一方、後述するように、入札金額が高いほど、広告がユーザ端末32の表示部に表示される可能性が高くなる。
【0048】
店舗の担当者によって指定されたキーワード及び入札金額は該店舗の広告に関連づけてデータベース12に登録される(後述の図7参照)。
【0049】
一方、仮想商店街を利用するユーザは、ユーザ端末32を用いて電子商取引サーバ20にアクセスする。この場合、例えば、商品を検索するための商品検索ページデータが電子商取引サーバ20からユーザ端末32に送信され、商品検索ページ(図示せず)がユーザ端末32の表示部に表示される。ユーザは、商品検索ページでキーワード等の検索条件を指定して検索ボタンをクリックすることによって所望の商品を探し、商品を購入する。
【0050】
図2は、ユーザが商品検索ページでキーワードを指定して検索ボタンをクリックした場合にユーザ端末32に表示部に表示される商品一覧ページの一例を示す。図2は、キーワードとして「バッグ」が指定された場合に表示される商品一覧ページ40の一例を示している。
【0051】
図2に示すように、商品一覧ページ40はキーワード欄42、検索ボタン44、及び一覧領域46を含んでいる。キーワード欄42にはユーザによって指定されたキーワードが表示される。なお、キーワード欄42及び検索ボタン44は、一覧領域46に表示される商品の一覧をさらに絞り込むために使用される。
【0052】
一覧領域46には、ユーザによって指定されたキーワードに関連する商品の一覧が表示される。一覧領域46には、例えば、商品の名称及び価格や商品を販売している店舗が表示される。なお、一覧領域46では、商品名がリンクボタンになっており、商品の詳細を示す商品ページへのリンク情報(URL)が商品名に関連づけられている。ユーザが商品名をクリックすると、商品ページが表示部に表示される。商品ページにおいてユーザは商品を購入することが可能になっている。
【0053】
また、商品一覧ページ40は、広告を表示するための広告領域50Aを含んでいる。広告領域50Aには、ユーザによって指定されたキーワードに関連する店舗又は商品の広告52が表示される。広告52は広告画像54と広告文56(例えば店舗名又は商品名等)とを含んでいる。広告画像54及び広告文56はリンクボタンになっており、店舗ページ又は商品ページへのリンク情報(URL)が広告画像54及び広告文56に関連づけられている。広告画像54又は広告文56がクリックされると、店舗ページ又は商品ページが表示部に表示される。例えば、店舗ページには、その店舗が取り扱っている商品の一覧が表示され、店舗ページにおいてユーザは商品を購入することが可能になっている。
【0054】
広告領域50Aはスクロールするようになっている。図3A〜図3Eは広告領域50Aのスクロールについて説明するための図である。本実施形態では、図3Aに示すように、5つの広告52A,52B,52C,52D,52Eが仮想的に並べられており、これら5つの広告52A〜52Eが3つずつ順番に広告領域50Aに表示される。例えば、最初、図3Bに示すように、広告52A〜52Cが広告領域50Aに表示される。そして一定時間が経過すると、広告52A〜52Cが広告領域50A内で右方向に移動する。その結果、図3Cに示すように、広告52Cが広告領域50Aから消え、その代わりに、広告52Eが新たに広告領域50Aに表示される。そして、さらに一定時間が経過すると、広告52E,52A,52Bが広告領域50A内で右方向に移動する。その結果、図3Dに示すように、広告52Bが広告領域50Aから消え、その代わりに、広告52Dが新たに広告領域50Aに表示される。そして、さらに一定時間が経過すると、広告52D,52E,52Aが広告領域50A内で右方向に移動する。その結果、図3Eに示すように、広告52Aが広告領域50Aから消え、その代わりに、広告52Cが新たに広告領域50Aに表示される。このような動作が繰り返されることによって、広告領域50Aが右方向にスクロールするようになっている。
【0055】
また、広告領域50Aは左ボタン58L及び右ボタン58Rを含んでいる。右ボタン58Rは広告領域50Aを右方向にスクロールさせるためのボタンである。一方、左ボタン58Lは広告領域50Aを左方向にスクロールさせるためのボタンである。例えば、広告52A〜52Cが広告領域50Aに表示された状態で左ボタン58Lがクリックされた場合、広告52A〜52Cが広告領域50A内で左方向に移動する。その結果、広告52Aが広告領域50Aから消え、その代わりに、広告52Dが新たに広告領域50Aに表示される。
【0056】
なお、商品一覧ページ40に設けられる広告領域は広告領域50Aに限られない。図4は、一覧領域46に表示される商品の一覧をさらに絞り込むためにユーザが追加のキーワードをキーワード欄42に入力しようとした場合における商品一覧ページ40の一例を示している。図4に示すように、ユーザが追加キーワードをキーワード欄42に入力しようとした場合、カーソル48がキーワード欄42に表示され、さらに、おすすめの追加キーワードをユーザに提案するための提案領域60が表示される。図4に示す例では、「通販」及び「お買い得」が追加キーワードとして提案されている。提案領域60に表示される追加キーワードのうちのいずれかを選択することによって、ユーザは所望の追加キーワードを容易に入力できるようになっている。
【0057】
提案領域60は広告領域50Bを含んでおり、提案領域60には、おすすめの追加キーワードとともに広告52が表示される。本実施形態では、2つの広告52が広告領域50Bに表示されるようになっている。広告領域50Aに表示される広告52と同様、広告領域50Bに表示される広告52も広告画像54及び広告文56を含んでいる。店舗ページ又は商品ページへのリンク情報(URL)が広告画像54及び広告文56に関連づけられており、広告画像54及び広告文56がクリックされると、店舗ページ又は商品ページが表示部に表示される。
【0058】
なお、広告領域は広告領域50A,50Bに限られない。例えば、一覧領域46の左側又は右側の領域に広告領域が設けられるようにしてもよい。また例えば、キーワード欄42の上方に広告領域が設けられるようにしてもよい。なお、以下では、広告領域50A,50Bの各々を区別する必要がない場合に「広告領域50」と記載する。
【0059】
本実施形態に係る電子商取引システム1では、広告領域50に表示する広告52の候補である複数の広告(以下「複数の表示候補広告」と記載する。)のうちから、より入札金額が高い表示候補広告を広告領域50に表示する広告52として選択するようになっている。
【0060】
より入札金額が高い表示候補広告を広告領域50に表示する広告52として選択するための方法としては、入札金額をキーとして複数の表示候補広告をソートし、入札金額が高い表示候補広告から順に、広告領域50に表示する広告52として選択する方法が考えられる。しかしながら、この場合、複数の表示候補広告のソート処理では、「二つの表示候補広告の入札金額のどちらが高いかを判定し、その判定結果によって表示候補広告の順序を入れ替える」という処理を繰り返し実行することによって、例えば、入札金額が高い順に複数の表示候補広告がソートされることになる。その結果、広告領域50に表示する広告52を選択するための処理の処理負荷が重くなってしまう場合がある。
【0061】
以下、より入札金額が高い表示候補広告を広告領域50に表示する広告52として選択することを、入札金額をキーとする表示候補のソート処理を実行せずに行うための技術について説明する。
【0062】
まず、データベース22に記憶されるデータについて説明しておく。図5及び図6はデータベース22に記憶されるデータの一例を示している。なお、図5及び図6に示すデータの他に、ユーザに関する情報を示すユーザテーブルや、ユーザの購入履歴を示す購入履歴テーブル等がデータベース22に記憶されるが、ここでは説明を省略する。
【0063】
図5は店舗テーブルの一例を示している。図5に示す店舗テーブルは「店舗ID」、「名称」、「住所」、「電話番号」、及び「店舗ページ」フィールドを含んでいる。「店舗ID」フィールドには、店舗を一意に識別するための識別情報(店舗ID)が登録される。「名称」、「住所」、及び「電話番号」フィールドには、店舗の名称、住所、及び電話番号が登録される。「店舗ページ」フィールドには、店舗に関するウェブページ(店舗ページ)へのリンク情報(URL)が登録される。
【0064】
図6は商品テーブルの一例を示している。図6に示す商品テーブルは「商品ID」、「店舗ID」、「カテゴリー」、「名称」、「価格」、「在庫」、及び「商品ページ」フィールドを含んでいる。「商品ID」フィールドには、商品を一意に識別するための識別情報(商品ID)が登録される。「店舗ID」フィールドには、その商品を販売する店舗の店舗IDが登録される。「カテゴリー」、「名称」、「価格」、及び「在庫」フィールドには、商品のカテゴリー、名称、価格、及び在庫数が登録される。「商品ページ」フィールドには、商品に関するウェブページ(商品ページ)へのリンク情報(URL)が登録される。
【0065】
次に、データベース12に記憶されるデータについて説明する。図7〜図10はデータベース12に記憶されるデータの一例を示している。
【0066】
図7は広告テーブルの一例を示している。図7に示す広告テーブルは「広告ID」、「広告主ID」、「キーワード」、「入札金額」、及び「広告データ」フィールドを含んでいる。「広告ID」フィールドには、広告を一意に識別するための識別情報(広告ID)が登録される。「広告主ID」フィールドには、広告を行うことを希望している店舗(広告主)の店舗IDが登録される。
【0067】
「キーワード」フィールドには、広告に関連づけるキーワードとして店舗(広告主)によって指定されたキーワードが登録される。「入札金額」フィールドには、店舗(広告主)によって提示された入札金額が登録される。
【0068】
「広告データ」フィールドには、広告をユーザ端末32の表示部に表示するために必要な広告データが登録される。例えば、広告画像54を示す情報と、広告文56を示す情報と、広告画像54及び広告文56に関連づけるリンク情報(例えば、店舗ページ又は商品ページへのリンク情報)と、が広告データに含まれる。
【0069】
図8はキーワードテーブルの一例を示している。キーワードテーブルには、広告に関連づけるキーワードとして店舗(広告主)が選択可能なキーワードが登録される。キーワードテーブルには、例えば広告サービスの提供者等によって予め指定されたキーワードが登録される。
【0070】
なお、店舗(広告主)によって指定されたキーワードがキーワードテーブルに登録されるようにしてもよい。この場合、店舗によって指定されたキーワードは次のようにしてキーワードテーブルに追加される。すなわち、広告サーバ10にアクセスすることによって店舗端末30に表示される専用画面において店舗の担当者は、キーワードテーブルに登録したいキーワードを入力する。店舗の担当者によって入力されたキーワードは、電子商取引システム1(広告サービスの提供者等)側での確認が行われた後、特に問題等がなければ、キーワードテーブルに追加登録される。
【0071】
図9は広告領域テーブルの一例を示している。広告領域テーブルは、各ウェブページ(コンテンツ)に設けられる広告領域50に関するテーブルである。図9に示す広告領域テーブルは「広告領域ID」、「ページID」、「広告数」、及び「増加フラグ」フィールドを含んでいる。
【0072】
「広告領域ID」フィールドには、広告領域50を一意に識別するための識別情報(広告領域ID)が登録される。「ページID」フィールドには、広告領域50が設定されたウェブページの識別情報(ページID)が登録される。「広告数」フィールドには、広告領域50に表示可能な広告52の数(基本数)が登録される。「増加フラグ」フィールドには、表示可能な広告52の数を増加することが可能な広告領域50であるか否かを示すフラグ情報が登録される。「増加フラグ」フィールドには「0」又は「1」の値が登録される。値「0」は、表示可能な広告52の数を増加できない(すなわち、広告52の数が固定である)ことを示し、値「1」は、表示可能な広告52の数を増加できることを示す。
【0073】
例えば、広告領域IDが「R001」である広告領域50は、商品一覧ページ40の広告領域50Aに対応している。先述したように、広告領域50Aはスクロールによって複数の広告52を表示するものであるため、6つ以上の広告52を広告領域50Aに表示することが可能である。このため、増加フラグが「1」に設定されている。一方、広告領域IDが「R002」である広告領域50は、商品一覧ページ40の広告領域50Bに対応している。広告領域50Bの増加フラグは「0」に設定されており、広告領域50Bに表示される広告52の数は2つに限られている。
【0074】
図10は指標値テーブルの一例を示している。指標値テーブルは、広告効果を示す各種指標値に関するテーブルである。指標値テーブルは「広告ID」、「インプレッション」、「クリック数」、「CTR」、「アクセス数」、「コンバージョン数」、「CVR」、「購入額」、及び「評価値」フィールドを含んでいる。「広告ID」フィールドは広告テーブルの「広告ID」フィールドと同様である。
【0075】
「インプレッション」フィールドには、広告がユーザ端末32の表示部に表示された回数(言い換えれば、広告がユーザ端末32に配信された回数)が登録される。「クリック数」フィールドには広告がクリックされた回数が登録される。広告がユーザ端末32の表示部に表示される(広告がユーザ端末32に配信される)ごとに、「インプレッション」フィールドの値がインクリメントされる。また、ユーザ端末32の表示部に表示された広告がクリックされるごとに、その旨が広告サーバ10に通知され、「クリック数」フィールドの値がインクリメントされる。
【0076】
「CTR」フィールドには、広告効果を示す指標値の一種である「クリック・スルー・レート」(CTR:Click Through Rate)が登録される。クリック・スルー・レートはクリック数をインプレッションで除することによって算出される。クリック・スルー・レートの値が高いほど、広告効果が高いことを示す。
【0077】
「アクセス数」フィールドには、広告領域が設定されたウェブページへのアクセス数(ページビュー)が登録される。また、「コンバージョン数」フィールドには、広告主が望む最終成果(例えば商品購入又は資料請求等)まで至った件数が登録される。広告領域が設定されたウェブページへのアクセスが発生するごとに、その旨が広告サーバ10に通知され、「アクセス数」フィールドの値がインクリメントされる。また、広告主が望む最終成果(例えば商品購入又は資料請求等)まで至るごとに、その旨が広告サーバ10に通知され、「コンバージョン数」フィールドの値がインクリメントされる。
【0078】
「CVR」フィールドには、広告効果を示す指標値の一種である「コンバージョン・レート」(CVR:ConVersion Rate)が登録される。コンバージョン・レートはコンバージョン数をアクセス数で除することによって算出される。コンバージョン・レートの値が高いほど、広告効果が高いことを示す。なお、「アクセス数」の代わりに「ユニークユーザ数」を用いるようにしてもよい。「ユニークユーザ数」とは、広告領域が設定されたウェブページへのアクセス者数の重複を除くようにしてカウントしたものである。
【0079】
「購入額」フィールドには、広告をクリックしたユーザが広告主たる店舗において実際に購入した商品の総額が登録される。「購入額」フィールドに登録される値も広告効果を示す指標値の一種である。「購入額」フィールドの値が高いほど、広告効果が高いことを示す。
【0080】
「評価値」フィールドには、広告効果を示す複数の指標値を総合的に評価することによって得られる値(評価値)が登録される。本実施形態の場合、「CTR」フィールド、「CVR」フィールド、及び「購入額」フィールドの値と、図11、図12、及び図13に示す情報と、に基づいて算出される値が「評価値」フィールドに登録される。
【0081】
図11は、クリック・スルー・レート(CTR)と評価値との対応関係を示す情報の一例である。図11に示す情報は、クリック・スルー・レートが高いほど(すなわち、広告効果が高いほど)、評価値が高くなるように設定されている。なお、クリック・スルー・レートと評価値との対応関係を示す情報はテーブル形式の情報に限られず、例えば数式形式の情報であってもよい。
【0082】
同様に、図12は、コンバージョン・レート(CVR)と評価値との対応関係を示す情報の一例である。図12に示す情報は、コンバージョン・レートが高いほど(すなわち、広告効果が高いほど)、評価値が高くなるように設定されている。なお、コンバージョン・レートと評価値との対応関係を示す情報もテーブル形式の情報に限られず、例えば数式形式の情報であってもよい。
【0083】
同様に、図13は、購入額と評価値との対応関係を示す情報の一例である。図13に示す情報は、購入額が高いほど(すなわち、広告効果が高いほど)、評価値が高くなるように設定されている。なお、購入額と評価値との対応関係を示す情報もテーブル形式の情報に限られず、例えば数式形式の情報であってもよい。
【0084】
本実施形態の場合、「CTR」フィールドの値に対応する評価値(E1)が図11に示す情報に基づいて取得される。また、「CVR」フィールドの値に対応する評価値(E2)が図12に示す情報に基づいて取得される。さらに、「購入額」フィールドの値に対応する評価値(E3)が図13に示す情報に基づいて取得される。そして、それらの評価値の合計値(E1+E2+E3)が「評価値」フィールドに登録される。「評価値」フィールドの値が高いほど、広告効果が高いことを示す。
【0085】
次に、電子商取引システム1で実現される機能ブロックについて説明する。図14は、電子商取引システム1で実現される機能ブロックのうち、本発明に関連する機能ブロックを示す機能ブロック図である。図14に示すように、電子商取引システム1は記憶部70、判定部72、比較部74、閾値変更部76、広告選択部78、及び表示位置決定部80を含んでいる。
【0086】
例えば、記憶部70及び判定部72はデータベース12によって実現される。また、比較部74、閾値変更部76、広告選択部78、及び表示位置決定部80は広告サーバ10によって実現される。すなわち、広告サーバ10の制御部がプログラムに従って処理を実行することによって、制御部が比較部74、閾値変更部76、広告選択部78、及び表示位置決定部80として機能するようになる。
【0087】
記憶部70は広告に関する各種データを記憶する。例えば、記憶部70(入札金額記憶手段)は、複数の広告の各々に関連づけて、広告主によって提示された入札金額を記憶する。例えば図7に示したような広告テーブルが記憶部70(入札金額記憶手段)に記憶される。
【0088】
また例えば、記憶部70は、複数の広告の各々に関連づけて、広告効果の指標値に関する指標値情報を記憶する。「広告効果の指標値」は、例えば、クリック・スルー・レートと、コンバージョン・レートと、コンテンツの広告領域に表示された広告を介して実際に購入された商品の総額と、のうちの少なくとも一つである。「指標値情報」は、例えば、広告効果の複数の指標値に基づいて得られる値である。または、「指標値情報」は、例えば、広告効果の指標値自体であってもよい。あるいは、「指標値情報」は、例えば、広告効果の指標値を算出するために必要な情報であってもよい。
【0089】
例えば図10に示したような指標値テーブルが記憶部70(指標値情報記憶手段)に記憶される。この場合、「評価値」フィールドの値が上記の「広告効果の複数の指標値に基づいて得られる値」に相当する。また、「CTR」、「CVR」、又は「購入額」フィールドの値が上記の「広告効果の指標値自体」に相当する。さらに、「インプレッション」、「クリック数」、「アクセス数」、及び「コンバージョン数」フィールドの値が上記の「広告効果の指標値を算出するために必要な情報」に相当する。
【0090】
判定部72は、複数の表示候補広告(コンテンツに設定された広告領域に表示する広告の候補)に関し、表示候補広告の入札金額が閾値よりも高いか否かを判定する。
【0091】
例えば、本実施形態の場合、商品一覧ページ40が上記の「コンテンツ」に相当し、商品一覧ページ40の広告領域50(広告領域50A,50B)が上記の「広告領域」に相当する。また、ユーザが商品を検索するために指定したキーワードに関連づけられた複数の広告が上記の「複数の表示候補広告」に相当する。例えば、ユーザが商品を検索するために指定したキーワードが「バッグ」である場合、キーワード「バッグ」に関連づけられた複数の広告が上記の「複数の表示候補広告」に相当する。
【0092】
比較部74は、広告領域50に表示する広告52の数と、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数と、を比較する。
【0093】
閾値変更部76は比較部74の比較結果に基づいて閾値を変更する。例えば、広告領域50に表示する広告52の数と、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数と、が等しくない場合に、閾値変更部76は閾値を変更する。
【0094】
例えば、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数が、広告領域50に表示する広告52の数よりも多い場合に、閾値変更部76は現在の閾値よりも高い値を新たな閾値として設定する。また例えば、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数が、広告領域50に表示する広告52の数よりも少ない場合、閾値変更部76は現在の閾値よりも低い値を新たな閾値として設定する。
【0095】
閾値変更部76によって閾値が変更された場合、判定部72は、表示候補広告の入札金額が、閾値変更部76によって変更された後の閾値より高いか否かを判定する。また、閾値変更部76によって閾値が変更された場合、比較部74は、広告領域50に表示する広告52の数と、閾値変更部76によって変更された後の閾値より入札金額が高い表示候補広告の数と、を比較する。
【0096】
広告選択部78は、広告領域50に表示する広告52を複数の表示候補広告のうちから選択する。広告選択部78は、判定部72の判定結果に基づき、広告領域50に表示する広告52として、入札金額が閾値より高い表示候補広告を選択する。
【0097】
例えば、広告選択部78は、比較部74の比較結果に基づき、広告領域50に表示する広告52として、入札金額が閾値より高い表示候補広告を選択する。なお、閾値変更部76によって閾値が変更された場合、広告選択部78は、閾値変更部76によって閾値が変更された後の比較部74の比較結果に基づき、広告領域50に表示する広告52として、閾値変更部76によって変更された後の閾値より入札金額が高い表示候補広告を選択する。
【0098】
例えば、広告領域50に表示する広告52の数と、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数と、が等しい場合に、広告選択部78は、入札金額が閾値より高い表示候補広告を、広告領域50に表示する広告52として選択する。
【0099】
ここで、判定部72、比較部74、閾値変更部76、及び広告選択部78によって行われる広告選択の過程について説明する。図15及び図16は広告選択の過程の一例について説明するための図である。
【0100】
図15は、広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について説明するための図である。一方、図16は、広告領域50Aに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について説明するための図である。なお、図15及び図16では、ユーザがキーワードとして「バッグ」を指定した場合を想定している。また、広告IDが「A001」〜「A008」である広告が表示候補広告である場合を想定している。なお、図15及び図16の「表示候補広告」欄内において、広告IDの下に表されている括弧内の数値は入札金額を示している。また、丸印は、入札金額が閾値より高い表示候補広告を示しており、特に、黒い丸印は、広告領域50A,50Bに表示する広告52として選択された表示候補広告を示している。後述の図17、図22、図23、及び図26においても同様である。
【0101】
まず、広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について図15を参照しながら説明する。この場合、まず、閾値の初期値が設定される。
【0102】
例えば、閾値の初期値は表示候補広告の入札金額に基づいて決定される。例えば、閾値の初期値は表示候補広告の入札金額の統計値に基づいて決定される。例えば、表示候補広告の入札金額の平均値に基づいて、閾値の初期値が決定される。また例えば、表示候補広告の入札金額の最小値又は最大値に基づいて、閾値の初期値が決定される。また例えば、表示候補広告の入札金額の最大値及び最小値の間の中間の値に基づいて、閾値の初期値は決定される。あるいは、例えば、表示候補広告の入札金額の標準偏差に基づいて、閾値の初期値が決定されるようにしてもよい。
【0103】
なお、閾値の初期値はすべての広告の入札金額に基づいて決定されるようにしてもよい。例えば、閾値の初期値はすべての広告の入札金額の統計値(例えば平均値)に基づいて決定されるようにしてもよい。
【0104】
また、閾値の初期値は予め定められた値に設定されるようにしてもよい。例えば、閾値の初期値を「0」に設定するようにしてもよい。また例えば、過去の最高入札金額が閾値の初期値に設定されるようにしてもよい。
【0105】
ここでは、表示候補広告の入札金額の平均値が閾値の初期値として設定されることとして説明する。この場合、閾値が「70」に設定される(図15の(A)参照)。この場合、判定部72は、表示候補広告の各々について、入札金額が閾値(70)よりも高いか否かを判定する。図15の(A)に示すように、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数は4つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0106】
この場合、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)より多いため、表示候補広告を絞り込むべく、閾値変更部76は現在の閾値(70)よりも高い値を新たな閾値として設定する。例えば、閾値変更部76は、現在の閾値(70)に補正値(40)を加えた値(110)を新たな閾値として設定する(図15の(B)参照)。なお、ここでは補正値が「40」であることとして説明するが、補正値は「40」以外の値であってもよい。
【0107】
この場合、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(110)より高いか否かを判定する。図15の(B)に示すように、入札金額が閾値(110)より高い表示候補広告の数は1つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(110)より高い表示候補広告の数(1)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0108】
この場合、入札金額が閾値(110)より高い表示候補広告の数(1)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)より少ないため、表示候補広告の絞り込みを緩めるべく、閾値変更部76は現在の閾値(110)よりも低い値を新たな閾値として設定する。ただし、上記の補正値(40)を閾値(110)から引いた値(70)を新たな閾値として設定してしまうと、以前の閾値に戻ってしまうため、意味がない。このため、閾値変更部76は現在の閾値(110)より低く、かつ、以前の閾値(70)より高い値を新たな閾値として設定する必要がある。
【0109】
例えば、閾値変更部76は、上記の補正値(40)に係数k(0<k<1:例えば0.5)を乗じることによって得られる値(20)を補正値として設定し、現在の閾値(110)からこの補正値(20)を引いた値(90)を新たな閾値として設定する(図15の(C)参照)。
【0110】
この場合、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(90)より高いか否かを判定する。図15の(C)に示すように、入札金額が閾値(90)より高い表示候補広告の数は2つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(90)より高い表示候補広告の数(2)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0111】
この場合、入札金額が閾値(90)より高い表示候補広告の数(2)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、が等しいため、広告選択部78は、入札金額が閾値(90)より高い2つの表示候補広告を、広告領域50Bに表示する広告52として選択する(図15の(C)参照)。すなわち、第1番目及び第2番目に入札金額が高い表示候補広告(A004,A006)が、広告領域50Bに表示する広告52として選択される。つまり、より入札金額が高い表示候補広告が広告領域50Bに表示する広告52として選択されることになる。
【0112】
なお、上記に説明した広告選択の過程において、入札金額をキーとする表示候補広告のソート処理は実行されていない。上記のような広告選択は、「個々の表示候補広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理負荷が比較的軽い処理によって実現されている。
【0113】
次に、広告領域50Aに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について図16を参照しながら説明する。広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合と同様、この場合も、まず、閾値の初期値が設定される。
【0114】
表示候補広告の入札金額の平均値が閾値の初期値として設定される場合、閾値が「70」に設定される(図16の(A)参照)。この場合、判定部72は、表示候補広告の各々について、入札金額が閾値(70)より高いか否かを判定する。図16の(A)に示すように、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数は4つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0115】
この場合、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(5)よりも少ないため、表示候補広告の絞り込みを緩めるべく、閾値変更部76は現在の閾値(70)よりも低い値を新たな閾値に設定する。例えば、閾値変更部76は、閾値(70)から補正値(40)を引いた値(30)を新たな閾値として設定する(図16の(B)参照)。なお、ここでも補正値が「40」であることとして説明するが、補正値は「40」以外の値であってもよい。
【0116】
この場合、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(30)よりも高いか否かを判定する。図16の(B)に示すように、入札金額が閾値(30)より高い表示候補広告の数は7つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(30)より高い表示候補広告の数(7)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0117】
この場合、入札金額が閾値(30)より高い表示候補広告の数(7)が、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも多いため、表示候補広告を絞り込むべく、閾値変更部76は現在の閾値(30)よりも高い値を新たな閾値として設定する。ただし、上記の補正値(40)を閾値(30)に加えた値(70)を新たな閾値として設定してしまうと、以前の閾値に戻ってしまうため、意味がない。このため、閾値変更部76は現在の閾値(30)よりも高く、かつ、以前の閾値(70)よりも低い値を新たな閾値として設定する必要がある。
【0118】
例えば、閾値変更部76は、上記の補正値(40)に係数k(0<k<1:例えば0.5)を乗じることによって得られる値(20)を補正値として設定し、現在の閾値(30)にこの補正値(20)を加えた値(50)を新たな閾値として設定する(図16の(C)参照)。
【0119】
この場合、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(50)より高いか否かを判定する。図16の(C)に示すように、入札金額が閾値(50)より高い表示候補広告の数は5つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(50)より高い表示候補広告の数(5)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0120】
この場合、入札金額が閾値(50)より高い表示候補広告の数(5)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、が等しいため、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い5つの表示候補広告を、広告領域50Aに表示する広告52として選択する(図16の(C)参照)。すなわち、第1番目〜第5番目に入札金額が高い表示候補広告(A001,A002,A004,A006,A007)が、広告領域50Bに表示する広告52として選択される。つまり、より入札金額が高い表示候補広告が広告領域50Bに表示する広告52として選択されることになる。
【0121】
なお、上記に説明した広告選択の過程において、入札金額をキーとする表示候補広告のソート処理は実行されていない。上記のような広告選択は、「個々の表示候補広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理負荷が比較的軽い処理によって実現されている。
【0122】
ところで、ここで、広告IDが「A001」及び「A005」である広告の入札金額がともに「55」である場合を想定する。図17は、その状態において、広告領域50Aに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について説明するための図である。
【0123】
この場合、図16の場合と同様に、閾値の初期値が「70」に設定され(図17の(A)参照)、その後、閾値が「30」に更新される(図17の(B)参照)。そして、さらに、閾値が「50」に更新される(図17の(C)参照)。
【0124】
閾値が「50」に更新された場合、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(50)より高いか否かを判定する。図17の(C)に示すように、入札金額が閾値(50)より高い表示候補広告の数は6つであり、その数は広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも多い。
【0125】
この場合、入札金額が閾値(50)より高い表示候補広告のうちの、入札金額が最も低い表示候補広告は、広告IDが「A001」及び「A005」である2つの表示候補広告である。また、この場合、広告IDが「A001」及び「A005」である表示候補広告の入札金額は「55」であるため、表示候補広告を絞り込むためには閾値が「55」以上の値に設定される必要がある。しかしながら、仮に、閾値が「55」以上に設定されると、入札金額が閾値(例えば55)より高い表示候補広告の数は4つに減ってしまい、その数は広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも少なくなってしまう。このような場合、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数と、広告領域50Aに表示する広告52の数と、が等しくなるような閾値は存在しないことになる。つまり、この場合、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、は等しくなり得ないことになる。
【0126】
このような場合、電子商取引システム1では、広告領域50Aに表示する広告52の数を増加することが可能であるならば、広告領域50Aに表示する広告52の数を増加するようになっている。上述したように、広告領域50Aは、表示可能な広告52の数を増加することが可能な広告領域であるため、上記のような場合、広告領域50Aに表示する広告52の数が、入札金額が閾値(50)より高い表示候補広告の数(6)まで増加される。そして、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告(A001,A002,A004,A005,A006,A007)を、広告領域50Aに表示する広告52として選択する。
【0127】
ところで、仮に、広告領域50Aが、表示可能な広告52の数を増加することが可能な広告領域でない場合、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告のうちから、広告領域50Aに表示する5つの広告52を選択することになる。
【0128】
例えば、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告の指標値情報に基づいて、それら6つの表示候補広告のうちから、広告領域50Aに表示する5つの広告52を選択する。この場合、「指標値情報」としては、例えば、指標値テーブルの「評価値」フィールドの値が用いられる。
【0129】
具体的には、まず、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告(A001,A002,A004,A005,A006,A007)のうちの、入札金額が最も低い表示候補広告(A001,A005)以外の4つの表示候補広告(A002,A004,A006,A007)を、広告領域50Aに表示する広告52として確定する。この場合、広告領域50Aに表示する広告52の数は「5」であり、広告領域50Aに表示する広告52として確定された表示候補広告の数は「4」であるため、さらに1つの表示候補広告を広告領域50Aに表示する広告52として選択することが可能である。このため、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告のうちの残りの表示候補広告(A001,A005)の評価値に基づいて、それら残りの表示候補広告のうちから、1つの表示候補広告を、広告領域50Aに表示する残りの1つの広告52として選出する。例えば、広告選択部78は、上記の残りの表示候補広告(A001,A005)のうちの最も評価値が高い表示候補広告を、広告領域50Aに表示する残りの1つの広告52として選出する。
【0130】
なお、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告のうちで、評価値が高いものから順に5つの表示候補広告を、広告領域50Aに表示する広告52として選択するようにしてもよい。
【0131】
また、広告選択部78は、「評価値」フィールドの値の代わりに広告効果の指標値自体を用いるようにしてもよい。すなわち、例えば、指標値テーブルの「CTR」フィールドの値、「CVR」フィールドの値、及び、「購入額」フィールドの値のうちの少なくとも一つを用いるようにしてもよい。
【0132】
また、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告のうちから、広告領域50Aに表示する5つの広告52をランダムに選択するようにしてもよい。
【0133】
次に、表示位置決定部80について説明する。広告領域50に表示する広告52として複数の広告が広告選択部78によって選択された場合に、表示位置決定部80は、広告選択部78によって選択された複数の広告の各々の、広告領域50における表示位置を決定する。
【0134】
例えば、本実施形態の場合、表示位置決定部80は、広告領域50Aに表示する広告52として選択された5つの広告の並び順(図3A参照)を決定する。また例えば、表示位置決定部80は、広告領域50Bに表示する広告52として選択された2つの広告のうちの一方を広告領域50B内の左側に表示する広告52として決定し、他方を広告領域50B内の右側に表示する広告52として決定する。
【0135】
例えば、表示位置決定部80は、広告選択部78によって選択された複数の広告の各々の表示位置を、それら複数の広告の各々の指標値情報に基づいて決定する。例えば、より広告効果の高い広告が、よりユーザの目に触れやすい位置に表示されるように、表示位置決定部80は、広告選択部78によって選択された複数の広告の各々の表示位置を決定する。
【0136】
この場合、「指標値情報」としては、例えば、指標値テーブルの「評価値」フィールドの値が用いられる。すなわち、表示位置決定部80は、広告領域50Aに表示する広告52として選択された5つの広告の並び順(図3A参照)を、それら5つの広告の各々の評価値に基づいて決定する。なお、この場合、「評価値」フィールドの値の代わりに、他の広告効果の指標値を用いるようにしてもよい。すなわち、例えば、指標値テーブルの「CTR」フィールドの値、「CVR」フィールドの値、及び、「購入額」フィールドの値のうちの少なくとも一つを用いるようにしてもよい。
【0137】
例えば、図3A〜3Eにおいて、広告52Aは最初から広告領域50Aに表示される広告52A,52B,52Cのうちの一つであり、かつ、それらの広告52A,52B,52Cのうちで最も長く表示され続ける広告である。このため、広告52A〜52Eのうちで広告52Aは最もユーザの目に触れやすい広告であると言うことができる。このため、表示位置決定部80は、広告選択部78によって選択された5つの広告のうちで最も評価値が高い広告を、図3Aに示す広告52Aに対応する位置に割り当てる。同様に、表示位置決定部80は、第2番目に評価値が高い広告を、図3Aに示す広告52Bに対応する位置に割り当て、第3番目に評価値が高い広告を、図3Aに示す広告52Cに対応する位置に割り当てる。
【0138】
また、図3A〜3Eにおいて、広告52Eの方が広告52Dよりも先に広告領域50Aに表示されるため、表示位置決定部80は、第4番目に評価値が高い広告を、図3Aに示す広告52Eに対応する位置に割り当て、最も評価値が低い広告を、図3Aに示す広告52Dに対応する位置に割り当てる。
【0139】
同様に、例えば、表示位置決定部80は、広告領域50Bに表示する広告52として選択された2つの広告のうちの、評価値が高い方の広告を、広告領域50B内の左側に表示する広告52として決定し、評価値が低い方の広告を、広告領域50B内の右側に表示する広告52として決定する。
【0140】
なお、ここでは、評価値をキーとして5つの広告がソートされているが、このソート処理は、「5つ」という比較的少ない数まで絞り込まれた広告に対して行われるものであるため、このソート処理の処理負荷は小さい。このため、このソート処理が実行されたとしても、処理負荷上の問題は特に生じない。
【0141】
表示位置決定部80は、広告選択部78によって選択された複数の広告の各々の表示位置をランダムに決定するようにしてもよい。すなわち、表示位置決定部80は、広告領域50Aに表示する広告52として選択された5つの広告の並び順をランダムに決定するようにしてもよい。また、表示位置決定部80は、広告領域50Bに表示する広告52として選択された2つの広告のうちの一方を広告領域50B内の左側に表示する広告52としてランダムに決定し、他方の広告を広告領域50B内の右側に表示する広告52として決定するようにしてもよい。
【0142】
次に、電子商取引システム1で実行される処理について説明する。図18は電子商取引システム1で実行される処理の一例について説明するための図である。図18に示す処理は、ユーザが商品検索ページでキーワードを指定して検索ボタンをクリックした場合(又はユーザが商品一覧ページ40でキーワードを指定して検索ボタン44をクリックした場合)に実行される処理である。なお、広告サーバ10の制御部が図18に示すステップS103の処理をプログラムに従って実行することによって、制御部が比較部74、閾値変更部76、広告選択部78、及び表示位置決定部80として機能するようになる。
【0143】
ユーザが商品検索ページでキーワードを指定して検索ボタンをクリックした場合(又はユーザが商品一覧ページ40でキーワードを指定して検索ボタン44をクリックした場合)、図18に示すように、ユーザ端末32の制御部は商品一覧ページデータを電子商取引サーバ20に要求する(S101)。すなわち、制御部は、商品一覧ページデータを要求することを示すHTTPリクエストを電子商取引サーバ20に送信する。このHTTPリクエストには、ユーザに指定されたキーワードが検索条件として関連づけられており、この検索条件(キーワード)が電子商取引サーバ20に送信される。
【0144】
電子商取引サーバ20の制御部はユーザ端末32から送信されたHTTPリクエスト及び検索条件(キーワード)を受信する。そして、制御部は、商品一覧ページ40の広告領域50A,50Bに表示する広告52を選択するように要求するための要求情報を広告サーバ10に送信する(S102)。この要求情報には、例えば、商品一覧ページ40のページIDと広告領域50A,50Bの広告領域IDとの少なくとも一方と、ユーザによって指定されたキーワードと、が含まれる。
【0145】
広告サーバ10の制御部は上記の要求情報を受信する。そして、制御部は広告領域50A,50Bに表示する広告52を選択する(S103)。例えば、制御部は、まず、広告領域50Aに表示する5つの広告52を選択し、その後、広告領域50Bに表示する2つの広告52を選択する。
【0146】
図19、図20、及び図21はステップS103で実行される広告選択処理の一例を示すフロー図である。なお、例えば、図19〜図21に示す広告選択処理は個々の広告領域50ごとに実行される。例えば、まず、広告領域50Aに表示する広告52を選択するために、図19〜図21に示す広告選択処理が実行され、その後、広告領域50Bに表示する広告52を選択するために、図19〜図21に示す広告選択処理が実行される。
【0147】
図19に示すように、まず、制御部は広告領域50に表示する広告52の数(M)を取得する(S201)。例えば、広告領域50Aに表示する広告52を選択する場合、制御部は広告領域テーブルの「広告数」フィールドに基づいて、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)を取得する。また例えば、広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合、制御部は広告領域テーブルの「広告数」フィールドに基づいて、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)を取得する。
【0148】
また、制御部は入札金額の閾値BTを初期設定する(S202)。例えば、制御部は表示候補広告の入札金額の統計値に基づいて閾値BTの初期値を設定する。なお、上述したように、「表示候補広告」とは、ユーザによって指定されたキーワードに関連づけられた広告であり、「統計値」とは、例えば平均値である。
【0149】
ステップS202において、制御部はデータベース12にアクセスすることによって、表示候補広告の入札金額の平均値を取得する。例えば、制御部は、ユーザによって指定されたキーワードに関連づけられた広告の入札金額の平均値を返すように命令するコマンド(例えばSQLコマンド)をデータベース12に供給する。この場合、データベース12では、上記のキーワードに関連づけられた広告の入札金額の平均値が算出され、該平均値が広告サーバ10に返される。
【0150】
なお、制御部は、上記のキーワードに関連づけられた広告の入札金額の合計額を返すように命令するコマンドと、上記のキーワードに関連づけられた広告の数を返すように命令するコマンドとをデータベース12に供給することによって、上記のキーワードに関連づけられた広告の入札金額の合計額と、上記のキーワードに関連づけられた広告の数とを取得するようにしてもよい。そして、制御部はそれらに基づいて上記の平均値を算出するようにしてもよい。
【0151】
または、制御部は、上記のキーワードに関連づけられた広告の入札金額のリストを返すように命令するコマンドをデータベース12に供給することによって、上記のキーワードに関連づけられた広告の入札金額のリストを取得するようにしてもよい。そして、制御部はそのリストに基づいて上記の平均値を算出するようにしてもよい。
【0152】
以上のようにして表示候補広告の入札金額の平均値を取得した後、制御部はその平均値に基づいて閾値BTの初期値を設定する。例えば、制御部はその平均値自体を閾値BTの初期値として設定する。なお、ステップS202において、制御部は予め定められた値を閾値BTとして設定するようにしてもよい。
【0153】
ステップS201,S202の処理が実行された後、制御部は、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告の数(N)を取得する(S203)。例えば、制御部は、「ユーザによって指定されたキーワードに関連づけられ、かつ、入札金額が閾値BTより高い広告」の数を返すように命令するコマンドをデータベース12に供給する。この場合、データベース12(判定部72)では、広告テーブルに登録された各広告について、ユーザによって指定されたキーワードが関連づけられているか否かと、入札金額が閾値BTより高いか否かと、が判定される。そして、「ユーザによって指定されたキーワードに関連づけられ、かつ、入札金額が閾値BTより高い広告」の数が取得され、その数が広告サーバ10に返される。制御部は、その数を、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告の数(N)として取得する。
【0154】
なお、制御部は、「ユーザによって指定されたキーワードに関連づけられ、かつ、入札金額が閾値BTより高い広告」のリストを返すように命令するコマンドをデータベース12に供給するようにしてもよい。そして、制御部は、「ユーザによって指定されたキーワードに関連づけられ、かつ、入札金額が閾値BTより高い広告」の数をそのリストに基づいて算出し、その数を、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告の数(N)として取得するようにしてもよい。
【0155】
ステップS203の処理が実行された後、制御部(比較部74)は「M=N」であるか否かを判定する(S204)。すなわち、制御部はステップS201で取得された広告52の数(M)と、ステップS203で取得された表示候補広告の数(N)とが等しいか否かを判定する。
【0156】
「M=N」であると判定された場合、制御部(広告選択部78)は、入札金額が閾値BTより高いN個の表示候補広告を広告領域50に表示する広告52として選択する(S206)。
【0157】
その後、制御部(表示位置決定部80)は、ステップS206で選択された各広告の表示位置を決定する(S207)。例えば、ステップS206において、広告領域50Aに表示する広告52として5つの広告が選択された場合、制御部はそれら5つの広告の指標値情報に基づいて、それら5つの広告の並び順(図3A参照)を決定する。この場合、「指標値情報」としては、例えば、指標値テーブルの「評価値」フィールドの値が用いられる。「評価値」フィールドの値の代わりに、指標値テーブルの「CTR」フィールドの値、「CVR」フィールドの値、及び、「購入額」フィールドの値のうちの少なくとも一つを用いるようにしてもよい。なお、制御部は上記の5つの広告の並び順をランダムに決定するようにしてもよい。
【0158】
ステップS204において「M=N」であると判定されなかった場合、制御部は「M<N」であるか否かを判定する(S205)。すなわち、制御部は、ステップS203で取得された表示候補広告の数(N)が、ステップS201で取得された広告52の数(M)よりも多いか否かを判定する。
【0159】
「M<N」でないと判定された場合、すなわち、「M>N」である場合、図20に示すように、制御部は縮小フラグが「0」であるか否かを判定する(S301)。
【0160】
「縮小フラグ」は、閾値BTを増減する場合(ステップS305,S406参照)における増減値(ΔB)を縮小するか否かを示すフラグである。縮小フラグは「0」又は「1」をとる。値「0」は、増減値(ΔB)を縮小しないことを示し、値「1」は、増減値(ΔB)を縮小することを示す。広告選択処理の実行が開始される際に縮小フラグは「0」に初期化される。
【0161】
縮小フラグが「0」であると判定された場合、制御部は前回判定結果フラグが「0」又は「1」であるか否かを判定する(S302)。後述するように、ステップS205の処理は、所定の条件が満足されるまで(すなわち、ステップS204又はS401における判定結果が「真(Y)」になるまで)繰り返し実行されるようになっている。「前回判定結果フラグ」は、ステップS205における前回の判定結果を保持しておくための役割を果たす。前回判定結果フラグは「0」、「1」、又は「2」をとる。値「1」は、前回の判定結果が「M>N」であったことを示し、値「2」は、前回の判定結果が「M<N」であったことを示す。広告選択処理の実行が開始される際に前回判定結果フラグは「0」に初期化される。
【0162】
前回判定結果フラグが「0」又は「1」であると判定された場合、制御部(閾値変更部76)は閾値BTを減少させる(S305)。すなわち、制御部は、閾値BTから補正値ΔBを引くことによって得られる値を新たな閾値BTとして設定する。また、制御部は前回判定結果フラグに「1」をセットする(S306)。そして、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0163】
一方、前回判定結果フラグが「0」及び「1」でないと判定された場合、すなわち、前回判定結果フラグが「2」である場合、制御部は縮小フラグに「1」をセットする(S303)。そして、制御部は、補正値ΔBを、補正値ΔBに係数k(0<k<1:例えば0.5)を乗じることによって得られる値に更新する(S304)。このステップS304の処理は、図15の(C)において説明した処理に対応している。ステップS304の処理が実行された後、制御部は閾値BTを減少させ(S305)、前回判定結果フラグに「1」をセットする(S306)。そして、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0164】
また、ステップS301において縮小フラグが「0」でないと判定された場合、すなわち、縮小フラグが「1」である場合、制御部は、補正値ΔBを、補正値ΔBに係数k(0<k<1:例えば0.5)を乗じることによって得られる値に更新する(S304)。その後、制御部は閾値BTを減少させ(S305)、前回判定結果フラグに「1」をセットする(S306)。そして、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0165】
また、ステップS205において「M<N」であると判定された場合、図21に示すように、制御部は「M=N」となり得ない場合であるか否かを判定する(S401)。例えば、下記の2つ条件(a)及び(b)の両方が満足される場合に、制御部は、「M=N」となり得ない場合であると判定する。
(a)入札金額が閾値BTより高い表示候補広告のうちの、最も入札金額が低い表示候補広告の数が複数である。
(b)入札金額が閾値BTより高い表示候補広告のうちの、最も入札金額が低い表示候補広告以外の表示候補広告の数が、広告領域50に表示する広告52の数(M)よりも少ない。
【0166】
例えば図17の(C)に示した例の場合、入札金額が閾値より高い表示候補広告(A001,A002,A004,A005,A006,A007)のうちの、最も入札金額が低い表示候補広告(A001,A005)の数が複数である。このため、上記条件(a)が満足されている。また、入札金額が閾値より高い表示候補広告(A001,A002,A004,A005,A006,A007)のうちの、最も入札金額が低い表示候補広告以外の表示候補広告(A002,A004,A006,A007)の数(4)は、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも少ない。このため、上記条件(b)も満足されている。したがって、図17の(C)に示した例の場合、「M=N」となり得ない場合であると判定される。
【0167】
「M=N」となり得ない場合であると判定されなかった場合(すなわち、「M=N」となり得ると判定された場合)、制御部は縮小フラグが「0」であるか否かを判定する(S402)。また、縮小フラグが「0」であると判定された場合、制御部は前回判定結果フラグが「0」又は「2」であるか否かを判定する(S403)。
【0168】
前回判定結果フラグが「0」又は「2」であると判定された場合、制御部(閾値変更部76)は閾値BTを増加させる(S406)。すなわち、制御部は、閾値BTに補正値ΔBを加えることによって得られる値を新たな閾値BTとして設定する。また、制御部は前回判定結果フラグに「2」をセットする(S407)。その後、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0169】
一方、前回判定結果フラグが「0」及び「2」でないと判定された場合、すなわち、前回判定結果フラグが「1」である場合、制御部は縮小フラグに「1」をセットする(S404)。そして、制御部は、補正値ΔBを、補正値ΔBに係数k(0<k<1:例えば0.5)を乗じることによって得られる値に更新する(S405)。このステップS405の処理は、図16の(C)において説明した処理に対応している。ステップS405の処理が実行された後、制御部は閾値BTを増加させ(S406)、前回判定結果フラグに「2」をセットする(S407)。そして、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0170】
また、ステップS402において縮小フラグが「0」でないと判定された場合、すなわち、縮小フラグが「1」である場合、制御部は、補正値ΔBを、補正値ΔBに係数k(0<k<1:例えば0.5)を乗じることによって得られる値に更新する(S405)。その後、制御部は閾値BTを増加させ(S406)、前回判定結果フラグに「2」をセットする(S407)。そして、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0171】
なお、ステップS401において、「M=N」となり得ない場合であると判定された場合、制御部は、広告領域50に表示する広告52の数を増加できるか否かを判定する(S408)。制御部はこの判定を広告領域テーブルの「増加フラグ」フィールドに基づいて実行する。例えば、広告領域50の増加フラグが「1」である場合、制御部は、広告領域50に表示する広告52の数を増加させることが可能であると判定する。一方、広告領域50の増加フラグが「0」である場合、制御部は、広告領域50に表示する広告52の数を増加させることが可能でないと判定する。
【0172】
広告領域50に表示する広告52の数を増加できると判定された場合、制御部は、広告領域50に表示する広告52の数をN個(すなわち、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告の数)まで増加させる(S409)。そして、制御部(広告選択部78)は、入札金額が閾値BTより高いN個の表示候補広告を広告領域50に表示する広告52として選択する(S410)。
【0173】
一方、広告領域50に表示する広告52の数を増加できると判定されなかった場合、制御部(広告選択部78)は、入札金額が閾値BTより高いN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択する(S411)。
【0174】
ステップS411において、制御部は、入札金額が閾値BTより高いN個の表示候補広告の各々の指標値情報に基づいて、それらN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択する。この場合、「指標値情報」としては、例えば、指標値テーブルの「評価値」フィールドの値が用いられる。なお、「評価値」フィールドの値の代わりに、「CTR」フィールドの値、「CVR」フィールドの値、及び「購入額」フィールドの値のうちの少なくとも一つを用いるようにしてもよい。
【0175】
例えば、制御部は、まず、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告のうちの、最も入札金額が低い表示候補広告以外の表示候補広告を、広告領域50に表示する広告52として確定する。この場合、広告領域50に表示する広告52として確定された表示候補広告の数をNA個とすると、この時点で、広告領域50に表示するM個の広告52のうちの(M−NA)個の広告52が決定されていないことになる。このため、制御部は、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告のうちの、最も入札金額が低い表示候補広告の指標値情報に基づいて、それら最も入札金額が低い表示候補広告のうちから、(M−NA)個の表示候補広告を、広告領域50に表示する残りの広告52として選出する。
【0176】
なお、ステップS411において、制御部は、入札金額が閾値BTより高いN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52をランダムに選択するようにしてもよい。
【0177】
ステップS410又はS411の処理が実行された後、制御部は、ステップS410又はS411で選択された広告の表示位置を決定する(S207)。以上で図19〜図21の処理の説明を終了する。
【0178】
図18に示すように、ステップS103の処理が実行された後、広告サーバ10の制御部は、ステップS103における選択結果を電子商取引サーバ20に通知する(S104)。例えば、ステップS206,S410,又はS411において選択された広告のデータと、ステップS207における決定結果を示すデータとが電子商取引サーバ20に送信される。
【0179】
上記の通知を電子商取引サーバ20が受け取った場合、電子商取引サーバ20の制御部は商品一覧ページデータを生成する(S105)。例えば、制御部は、ユーザによって指定されたキーワードに基づいて検索処理を実行することによって、検索条件を満足する商品の一覧(すなわち、ユーザによって指定されたキーワードに関連する商品の一覧)を取得する。この場合、例えば、上記のキーワードが商品ページに含まれているような商品が、検索条件を満足する商品として判断され、上記のキーワードが商品ページに含まれているような商品の一覧が取得される。そして、上記のようにして取得された商品の一覧が一覧領域46に表示されるように、商品一覧ページデータは設定される。
【0180】
また、商品一覧ページデータでは、広告サーバ10からの通知に従って広告領域50A,50Bに広告52が埋め込まれる。例えば、広告領域50Aに表示する広告52として選択された広告の広告画像54及び広告文56が広告領域50A内の決められた位置に表示されるように、広告画像54へのリンク情報(URL)や広告文56が埋め込まれる。なお、広告画像54及び広告文56は、店舗ページ又は商品ページへのリンク情報が関連づけられたリンクボタンとして設定される。同様に、広告領域50Bに表示する広告52として選択された広告の広告画像54及び広告文56が広告領域50B内の決められた位置に表示されるように、広告画像54へのリンク情報(URL)や広告文56が埋め込まれる。広告領域50Aと同様、広告画像54及び広告文56は、店舗ページ又は商品ページへのリンク情報が関連づけられたリンクボタンとして設定される。
【0181】
ステップS105の処理が実行された後、制御部は商品一覧ページデータをユーザ端末32に送信する(S106)。商品一覧ページデータがユーザ端末32で受信された場合、ユーザ端末32の制御部は商品一覧ページデータに基づいて商品一覧ページ40を表示部に表示する(S107)。なお、この場合、制御部は、広告領域50A,50Bに埋め込まれた広告画像54のリンク情報に基づいて、広告サーバ10(データベース12)から広告画像54を取得し、該広告画像54を広告領域50A内に表示する。以上で図18に示す処理の説明を終了する。
【0182】
なお、図18に示した処理では、商品一覧ページ40の広告領域50A,50Bに表示する広告52の選択を電子商取引サーバ20が広告サーバ10に要求するようになっていたが、ユーザ端末32が広告サーバ10に対して上記の要求を行うようにしてもよい。以下、この場合の処理について図18を参照しながら説明する。
【0183】
ユーザ端末32から送信されたHTTPリクエスト及び検索条件(キーワード)が電子商取引サーバ20で受信された場合(S101)、電子商取引サーバ20の制御部は、ステップS102の処理を実行することなくステップS105及びステップS106の処理を実行し、商品一覧ページデータをユーザ端末32に送信する。
【0184】
なお、この場合、ステップS102の処理が実行されないため、ステップS103,S104の処理も実行されないことになる。
【0185】
また、この場合、ユーザ端末32に送信される商品一覧ページデータには、広告領域50A,50Bに表示する広告52の選択をユーザ端末32が広告サーバ10に要求するためのプログラムが埋め込まれる。このプログラムは、例えばJavaScript(登録商標)等のプログラム言語で記述される。また、この場合、広告領域50A,50Bに表示する広告52の選択を広告サーバ10に要求するために必要な情報も商品一覧ページデータの一部としてユーザ端末32に送信される。例えば、広告サーバ10にアクセスするための情報(例えばURL等)、ユーザによって指定されたキーワード、商品一覧ページのページIDや、広告領域50A,50Bの広告領域ID等が商品一覧ページデータの一部として送信される。
【0186】
上記の商品一覧ページデータがユーザ端末32によって受信された場合、ユーザ端末32の制御部は、上記のプログラム等に基づいて、商品一覧ページ40の広告領域50A,50Bに表示する広告52の選択を広告サーバ10に要求する。この処理はステップS102と同様である。
【0187】
ユーザ端末32からの要求が広告サーバ10で受け付けられた場合、広告サーバ10の制御部は広告領域50A,50Bに表示する広告52を選択する。この処理はステップS103と同様である。そして、広告52の選択が実行された後、広告サーバ10は選択結果をユーザ端末32に通知する。この場合、ステップS206,S410,又はS411において選択された広告のデータ(例えば、広告画像54へのリンク情報(URL)や広告文56等)や、ステップS207における決定結果を示すデータがユーザ端末32に送信される。そして、ユーザ端末32の制御部は商品一覧ページ40を表示部に表示する。この場合、ユーザ端末32の制御部は、広告サーバ10から受信したデータに従って、商品一覧ページ40の広告領域50A,50Bに広告52を表示する。以上に説明したような処理が図18に示した処理の代わりに実行されるようにしてもよい。
【0188】
以上に説明した電子商取引システム1によれば、商品一覧ページ40の広告領域50に表示する広告52として、より入札金額が高い広告が選択されるようになる。電子商取引システム1によれば、より入札金額が高い広告が広告領域50に表示されるようになるため、広告サービスの提供者にとって、広告収入が増加するという利点がある。また、電子商取引システム1によれば、より入札金額が高い広告ほど広告領域50に表示され易くなるため、店舗(広告主)にとって、入札金額を調整することによって自らの広告の表示され易さを調整できるようになるという利点がある。
【0189】
また、電子商取引システム1によれば、より入札金額が高い広告を広告領域50に表示する広告52として選択することを、入札金額をキーとする広告のソート処理を実行せずに行うことが可能になる。入札金額をキーとする広告のソート処理では、「二つの広告の入札金額のどちらが高いかを判断し、その結果によって広告の順序を入れ替える」ことを繰り返し実行することによって、例えば、入札金額が高い順に広告がソートされる。このため、上記のような広告の選択を行うために、入札金額をキーとする広告のソート処理を用いる場合には、処理負荷が大きくなってしまう場合がある。これに対し、電子商取引システム1によれば、「個々の広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理負荷が比較的軽い処理によって、上記のような広告の選択が実現されるようになる。
【0190】
なお、入札金額順で商品一覧ページ40に広告を表示させる場合には、入札金額が変わらない限り、商品一覧ページ40における広告の表示が常に一定になってしまう。すなわち、商品一覧ページ40の各広告領域50に表示される広告52が一定になってしまう。これに対し、電子商取引システム1では、広告領域50に表示する広告52として選択された複数の広告を様々なパラメータをキーとしてソートすることができる。このため、例えば、ソートのキーとして用いるパラメータを適宜変更したり、ソートのキーとして用いるパラメータをランダムに変更したりすることによって、商品一覧ページ40の各広告領域50に表示される広告52を変化させることができ、その結果として、ユーザの注意を惹くことができる。例えば、ソートのキーとして用いるパラメータをユーザごとに変えたり、商品一覧ページデータを生成するごとに変えたりすることによって、一層ユーザに広告を注視してもらい易くなるようにすることができる。また例えば、ソートのキーとして用いるパラメータを季節、環境、又は時間帯に応じて変えることによって、一層ユーザに広告を注視してもらい易くなるようにすることができる。
【0191】
さらに、電子商取引システム1では、広告領域50に表示する広告52として選択された広告の広告効果の指標値に基づいて、広告の表示位置を決定するようになっている(図19のステップS207参照)。例えば、ユーザの目に触れやすい位置に広告効果が高い広告(すなわち、店舗における商品販売に対する貢献度が高い広告)を表示するようになっている。電子商取引システム1によれば、ユーザの目に触れやすい位置に広告効果が高い広告が表示されることによって、店舗における売上が増加することが期待できる。すなわち、電子商取引システム1によれば、店舗(広告主)にとって、売上が増加するという利点がある。また、一般的に仮想商店街の提供者は店舗における売上に応じた手数料を得るようになっているため、電子商取引システム1によれば、仮想商店街の提供者にとって、店舗からの手数料収入が増加するという利点がある。
【0192】
また、電子商取引システム1では、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数(N)が広告領域50に表示する広告52の数(M)よりも多い場合に、入札金額が閾値より高いN個の表示候補広告の各々の広告効果の指標値に基づいて、それらN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択するようになっている(図21のステップS411参照)。例えば、より広告効果の高い表示候補広告を広告領域50に表示する広告52として選択するようになっている。電子商取引システム1によれば、より広告効果の高い広告が表示されるようになることによって、店舗における売上が増加することが期待できる。すなわち、電子商取引システム1によれば、店舗(広告主)にとって、売上が増加するという利点がある。また、通常、仮想商店街の提供者は店舗における売上に応じた手数料を得るようになっているため、電子商取引システム1によれば、仮想商店街の提供者にとって、店舗からの手数料収入が増加するという利点がある。
【0193】
また、電子商取引システム1では、閾値の初期値が表示候補広告の入札金額の統計値(例えば平均値)に基づいて決定されるようになっている(図19のステップS203参照)。閾値の初期値が、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数が広告領域50に表示する広告52の数と等しくなるような閾値の値と大きく異なっていると、「個々の広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」処理を繰り返し実行する回数が増加する。この点、電子商取引システム1によれば、閾値の初期値が、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数が広告領域50に表示する広告52の数と等しくなるような閾値の値と大きく異なることになってしまわないように図ることが可能になる。すなわち、電子商取引システム1によれば、上記のような処理を繰り返し実行する回数が増大してしまわないように図ることが可能になる。
【0194】
なお、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。
【0195】
[変形例1]
以上では、閾値変更部76は閾値(BT)に補正値(ΔB)を加えたり、閾値(BT)から補正値(ΔB)を引いたりすることによって、閾値(BT)を変更するようになっていた(図20のステップS305及び図21のステップS406参照)。しかしながら、閾値変更部76の態様はこの態様に限られない。
【0196】
例えば、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数が、広告領域50に表示する広告52の数よりも多い場合に、閾値変更部76は、入札金額が閾値より高い表示候補広告の入札金額に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。
【0197】
具体的には、閾値変更部76は、入札金額が閾値より高い表示候補広告の入札金額の統計値に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。ここで、「統計値」とは例えば平均値である。例えば、閾値変更部76は、入札金額が閾値より高い表示候補広告の入札金額の平均値を新たな閾値として設定するようにしてもよい。また例えば、閾値変更部76は、入札金額が閾値より高い表示候補広告の入札金額の最大値及び最小値の中間の値に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。あるいは、閾値変更部76は、入札金額が閾値より高い表示候補広告の入札金額の標準偏差に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。
【0198】
また例えば、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数が、広告領域50に表示する広告52の数よりも少ない場合に、閾値変更部76は、入札金額が閾値以下である表示候補広告の入札金額に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。
【0199】
具体的には、閾値変更部76は、入札金額が閾値以下である表示候補広告の入札金額の統計値に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。ここで、「統計値」とは例えば平均値である。例えば、閾値変更部76は、入札金額が閾値以下である表示候補広告の入札金額の平均値を新たな閾値として設定するようにしてもよい。また例えば、閾値変更部76は、入札金額が閾値以下である表示候補広告の入札金額の最大値及び最小値の中間の値に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。あるいは、閾値変更部76は、入札金額が閾値以下である表示候補広告の入札金額の標準偏差に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。
【0200】
ここで、上記の閾値変更部76が関わって行われる広告選択の過程について説明する。図22及び図23は、上記の閾値変更部76が関わって行われる広告選択の過程の一例について説明するための図である。
【0201】
図22は、広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について説明するための図である。一方、図23は、広告領域50Aに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について説明するための図である。なお、ここでも、図15及び図16と同様、ユーザがキーワードとして「バッグ」を指定した場合を想定している。また、広告IDが「A001」〜「A008」である広告が表示候補広告である場合を想定している。なお、図22及び図23では、広告IDが「A002」、「A005」、「A007」、及び「A008」である広告の入札金額がそれぞれ「92」、「40」、「90」、及び「23」である場合を想定している。
【0202】
まず、広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合の過程について図22を参照しながら説明する。図15の場合と同様、この場合も、まず、閾値の初期値が設定される。表示候補広告の入札金額の平均値が閾値の初期値として設定される場合、閾値が「70」に設定される(図22の(A)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の各々について、入札金額が閾値(70)より高いか否かを判定する。
【0203】
図22の(A)に示すように、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数は4つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0204】
この場合、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)よりも多いため、閾値変更部76は、表示候補広告を絞り込むべく、閾値を上げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の入札金額の平均値(103)を新たな閾値として設定する(図22の(B)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(103)より高いか否かを判定する。
【0205】
図22の(B)に示すように、入札金額が閾値(103)より高い表示候補広告の数は1つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(103)より高い表示候補広告の数(1)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0206】
この場合、入札金額が閾値(103)より高い表示候補広告の数(1)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)よりも少ないため、閾値変更部76は、表示候補広告の絞り込みを緩めるべく、閾値を下げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が以前の閾値(70)より高く、かつ、現在の閾値(103)以下である表示候補広告の入札金額の平均値(94)を新たな閾値として設定する(図22の(C)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(94)より高いか否かを判定する。
【0207】
図22の(C)に示すように、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告の数は2つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告の数(2)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0208】
この場合、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告の数(2)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、が等しいため、広告選択部78は、入札金額が閾値(94)より高い2つの表示候補広告を広告領域50Bに表示する広告52として選択する。すなわち、第1番目及び第2番目に入札金額が高い表示候補広告(A004,A006)が広告領域50Bに表示する広告52として選択される。つまり、より入札金額が高い表示候補広告が広告領域50Bに表示する広告52として選択されることになる。
【0209】
なお、上記に説明した広告選択の過程において、入札金額をキーとする表示候補広告のソート処理は実行されていない。上記のような広告選択は、「個々の広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理負荷が比較的軽い処理によって実現されている。
【0210】
次に、広告領域50Aに表示する広告52を選択する場合の過程について図23を参照しながら説明する。広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合と同様、この場合も、まず、閾値の初期値が設定される。表示候補広告の入札金額の平均値が閾値の初期値として設定される場合、閾値が「70」に設定される(図23の(A)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の各々について、入札金額が閾値(70)よりも高いか否かを判定する。
【0211】
図23の(A)に示すように、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数は4つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0212】
この場合、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)が、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも少ないため、閾値変更部76は、表示候補広告の絞り込みを緩めるべく、閾値を下げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が閾値(70)以下である表示候補広告の入札金額の平均値(37)を新たな閾値として設定する(図23の(B)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(37)より高いか否かを判定する。
【0213】
図23の(B)に示すように、入札金額が閾値(37)より高い表示候補広告の数は6つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(37)より高い表示候補広告の数(6)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0214】
この場合、入札金額が閾値(37)より高い表示候補広告の数(6)が、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも多いため、閾値変更部76は、表示候補広告を絞り込むべく、閾値を上げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が現在の閾値(37)より高く、かつ、以前の閾値(70)以下である表示候補広告の入札金額の平均値(52.5)を新たな閾値として設定する(図23の(C)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(52.5)よりも高いか否かを判定する。
【0215】
図23の(C)に示すように、入札金額が閾値(52.5)より高い表示候補広告の数は5つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(52.5)より高い表示候補広告の数(5)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0216】
この場合、入札金額が閾値(52.5)より高い表示候補広告の数(5)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、が等しいため、広告選択部78は、入札金額が閾値(52.5)より高い5つの表示候補広告を広告領域50Aに表示する広告52として選択する。すなわち、第1番目〜第5番目に入札金額が高い表示候補広告(A001,A002,A004,A006,A007)が広告領域50Bに表示する広告52として選択される。つまり、より入札金額が高い表示候補広告が広告領域50Bに表示する広告52として選択されることになる。
【0217】
なお、上記に説明した広告選択の過程において、入札金額をキーとする表示候補広告のソート処理は実行されていない。上記のような広告選択は、「個々の広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理負荷が比較的軽い処理によって実現されている。
【0218】
ここで、表示候補広告の入札金額の平均値(統計値)に基づいて閾値を変更する場合の広告選択処理について説明する。この場合、図18のステップS103において、例えば図24及び図25に示すような広告選択処理が図19〜図21に示す広告選択処理の代わりに実行される。なお、図24では、図19と同じ処理が実行されるステップには同じ符号を付している。
【0219】
図24に示すように、まず、制御部はデータベース12にアクセスすることによって、表示候補広告の入札金額の最大値(X)を取得する(S200a)。そして、制御部は、入札金額の閾値BTの上限値THを、ステップS200aで取得された最大値(X)に設定し、入札金額の閾値BTの下限値TLを「0」に設定する(S200b)。なお、これらの上限値THや下限値TLは閾値BTを変更する際に参照される(図25のステップS504参照)。
【0220】
また、制御部は広告領域50に表示する広告52の数(M)を取得する(S201)。この処理は図19と同様である。さらに、制御部はデータベース12にアクセスすることによって、表示候補広告の入札金額の平均値(Y)を取得する(S202a)。そして、制御部は入札金額の閾値BTの初期値を、ステップS202aで取得された平均値(Y)に設定する(S202b)。その後、制御部は、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告の数(N)を取得する(S203)。以降の処理(ステップS203〜S207の処理)は図19と同様であるため、説明を省略する。
【0221】
ステップS205において「M<N」でないと判定された場合、すなわち、「M>N」である場合、図25に示すように、制御部は閾値BTの上限値THを現在の閾値BTに更新する(S503)。また、制御部はデータベース12にアクセスすることによって、入札金額が下限値TLより高く、かつ、上限値TH以下である表示候補広告の入札金額の平均値(Z)を取得する(S504)。そして、制御部は、ステップS504で取得された平均値(Z)を新たな閾値BTとして設定する(S505)。ステップS505の処理が実行された後、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0222】
一方、ステップS205において「M<N」であると判定された場合、図25に示すように、制御部は、「M=N」となり得ない場合であるか否かを判定する(S501)。ステップS501の処理は図21のステップS401の処理と同様である。
【0223】
「M=N」となり得ない場合であると判定されなかった場合、制御部は閾値BTの下限値TLを現在の閾値BTに更新する(S502)。また、制御部はデータベース12にアクセスすることによって、入札金額が下限値TLより高く、かつ、上限値TH以下である表示候補広告の入札金額の平均値(Z)を取得する(S504)。そして、制御部は、ステップS504で取得された平均値(Z)を新たな閾値BTとして設定する(S505)。ステップS505の処理が実行された後、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0224】
一方、「M=N」となり得ない場合であると判定された場合、制御部はステップS506〜S509の処理を実行する。ステップS506〜S509の処理は図21のステップS408〜S411の処理と同様である。以上で図24及び図25に示す処理の説明を終了する。
【0225】
以上のようにしても、より入札金額が高い広告を広告領域50に表示する広告52として選択することを、入札金額をキーとする広告のソート処理を実行せずに行うことができるようになる。
【0226】
[変形例2]
以上では、個々の広告領域50ごとに広告選択処理を実行することとして説明したが、商品一覧ページ40内に設けられた複数の広告領域50A,50Bを一つの広告領域とみなして、広告選択処理を実行するようにしてもよい。その場合の広告選択処理について、図19〜図21を参照しながら説明する。
【0227】
広告領域50A,50Bを一つの広告領域とみなして広告選択処理を実行する場合、図19のステップS201において、制御部は、広告領域に表示する広告52の数(M)として、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と広告領域50Bに表示する広告52の数(2)とを足した数(7)を取得する。
【0228】
ステップS206では、入札金額が閾値より高いM個の表示候補広告が選択されるため、この場合、ステップS206において7つの広告が選択されることになる。そして、ステップS207において、まず、制御部は、ステップS206で選択された7つの広告を広告領域50A,50Bのいずれかに振り分ける。例えば、制御部は、ステップS206で選択された7つの広告の各々の指標値情報に基づいて、それら7つの広告を広告領域50A,50Bのいずれかに振り分ける。
【0229】
この場合、「指標値情報」としては、例えば、指標値テーブルの「評価値」フィールドの値が用いられる。「評価値」フィールドの値の代わりに、他の広告効果の指標値を用いるようにしてもよい。すなわち、例えば、指標値テーブルの「CTR」フィールドの値、「CVR」フィールドの値、及び、「購入額」フィールドの値のうちの少なくとも一つを用いるようにしてもよい。
【0230】
また、この場合、広告領域50A,50Bに優先順位が設定される。広告領域50A,50Bの優先順位は、例えば、ユーザの目に触れやすい広告領域50(すなわち、目立ちやすい広告領域50)ほど優先順位が高くなるようにして設定される。なお、広告領域50A,50Bの優先順位を設定する場合には、広告領域テーブルに「優先順位」フィールドを追加し、個々の広告領域50A,50Bの優先順位が「優先順位」フィールドに登録されるようにすればよい。
【0231】
例えば、制御部は、ステップS206で選択された7つの広告を、評価値の高い広告から順に、優先順位の高い広告領域50に振り分ける。このようにすることによって、より広告効果が高い広告がユーザの目に触れやすい広告領域50に表示されるようになる。
【0232】
なお、制御部は、ステップS206で選択された7つの広告を広告領域50A,50Bのいずれかにランダムに振り分けるようにしてもよい。
【0233】
ステップS206で選択された7つの広告の振り分けが完了した後、制御部は、広告領域50A,50Bの各々に振り分けられた広告の表示位置を決定する。例えば、制御部は、広告領域50Aに振り分けられた5つの広告の並び順(図3A参照)を決定する。また、制御部は、広告領域50Bに振り分けられた2つの広告の表示位置を決定する。
【0234】
なお、広告領域50A,50Bを一つの広告領域とみなして広告選択処理を実行する場合には、図21のステップS401において、制御部は、一つの広告領域としてみなした複数の広告領域50A,50Bに、表示可能な広告52の数を増加することが可能な広告領域50が含まれているか否かを判定するようにすればよい。表示可能な広告52の数を増加することが可能な広告領域50が含まれている場合、制御部は、広告領域に表示する広告52の数(M)をN個(すなわち、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数)まで増加させるようにすればよい。
【0235】
個々の広告領域50ごとに広告選択処理を実行する場合には、例えば図15及び図16に示すように、同じ広告(例えばA004又はA006)が、広告領域50Aに表示する広告52と、広告領域50Bに表示する広告52との両方として選択されるようになる。この点、以上のように、複数の広告領域50A,50Bを一つの広告領域とみなして広告選択処理を実行するようにすれば、同じ広告を、広告領域50Aに表示する広告52と、広告領域50Bに表示する広告52との両方として選択しないように図ることが可能になる。
【0236】
なお、商品一覧ページ40内の複数の広告領域50A,50Bを一つの広告領域とみなして、図24及び図25に示す広告選択処理を実行することも可能である。
【0237】
[変形例3]
広告領域50A,50Bに優先順位を設定し、入札金額の高い広告を優先順位の高い広告領域50に表示させるようにしてもよい。
【0238】
この場合、広告領域50A,50Bの優先順位は、例えば、ユーザの目に触れやすい広告領域50(すなわち、目立ちやすい広告領域50)ほど優先順位が高くなるようにして設定される。なお、広告領域50A,50Bの優先順位を設定する場合には、広告領域テーブルに「優先順位」フィールドが追加され、広告領域50A,50Bの優先順位が「優先順位」フィールドに登録される。
【0239】
ここで、入札金額の高い広告を優先順位の高い広告領域50に表示させる場合における広告選択の過程について説明する。図26は、入札金額の高い広告を優先順位の高い広告領域50に表示させる場合における広告選択の過程の一例について説明するための図である。
【0240】
なお、図26では、広告領域50Bの方が広告領域50Aよりも優先順位が高いと想定している。つまり、広告領域50Bの優先順位が「1」であり、広告領域50Aの優先順位が「2」である場合を想定している。図26において、「広告領域A」は広告領域50Aのことを示しており、「広告領域B」は広告領域50Bのことを示している。また、ここでも、ユーザがキーワードとして「バッグ」を指定した場合を想定しており、広告IDが「A001」〜「A008」である広告が表示候補広告である場合を想定している。さらに、図26では、広告IDが「A002」、「A005」、「A007」、及び「A008」である広告の入札金額がそれぞれ「92」、「35」、「90」、及び「28」である場合を想定している。
【0241】
この場合、まず、優先順位が「1」である広告領域50Bに表示する広告52を選択するために処理が実行される。すなわち、まず、閾値の初期値が設定される。例えば、表示候補広告の入札金額の平均値(70)が閾値の初期値として設定される(図26の(A)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の各々について、入札金額が閾値(70)より高いか否かを判定する。
【0242】
図26の(A)に示すように、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数は4つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0243】
この場合、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)よりも多いため、閾値変更部76は、表示候補広告を絞り込むべく、閾値を上げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の入札金額の平均値(103)を新たな閾値として設定する(図26の(B)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(103)より高いか否かを判定する。
【0244】
図26の(B)に示すように、入札金額が閾値(103)より高い表示候補広告の数は1つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(103)より高い表示候補広告の数(1)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0245】
この場合、入札金額が閾値(103)より高い表示候補広告の数(1)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)よりも少ないため、閾値変更部76は、表示候補広告の絞り込みを緩めるべく、閾値を下げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が以前の閾値(70)より高く、かつ、現在の閾値(103)以下である表示候補広告の入札金額の平均値(94)を新たな閾値として設定する(図26の(C)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(94)より高いか否かを判定する。
【0246】
図26の(C)に示すように、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告の数は2つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告の数(2)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0247】
この場合、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告の数(2)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、が等しいため、広告選択部78は、入札金額が閾値(94)より高い2つの表示候補広告を広告領域50Bに表示する広告52として選択する。すなわち、第1番目及び第2番目に入札金額が高い表示候補広告(A004,A006)が広告領域50Bに表示する広告52として選択される。
【0248】
優先順位が「1」である広告領域50Bに表示する広告52の選択が完了した場合、優先順位が「2」である広告領域50Aに表示する広告52を選択するための処理が実行される。
【0249】
このとき、優先順位が「2」である広告領域50Aに表示する広告52は、優先順位が「1」である広告領域50Bに表示する広告52として選択されていない表示候補広告のうちから選択される。
【0250】
図26の(C)に示すように、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告が、広告領域50Aに表示する広告52として選択されているため、広告領域50Aに表示する広告52は、入札金額が「94」以下である表示候補広告のうちから選択される。すなわち、広告領域50Bに表示する広告52が決定された際の閾値(94)が上限値として設定され、この上限値以下の入札金額を有する表示候補広告のうちから、広告領域50Aに表示する広告52が選択される。
【0251】
この場合、まず、閾値の初期値が設定される。例えば、入札金額が上限値(94)以下である表示候補広告の入札金額の平均値(55)が閾値の初期値として設定される(図26の(D)参照)。そして、判定部72は、入札金額が上限値(94)以下である表示候補広告の各々の入札金額が閾値(55)より高いか否かを判定する。
【0252】
図26の(D)に示すように、入札金額が閾値(55)より高く、かつ、上限値(94)以下である表示候補広告の数は3つであるため、比較部74は、その数(3)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0253】
この場合、入札金額が閾値(55)より高く、かつ、上限値(94)以下である表示候補広告の数(3)が、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも少ないため、閾値変更部76は、表示候補広告の絞り込みを緩めるべく、閾値を下げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が閾値(55)以下である表示候補広告の入札金額の平均値(27.7)を新たな閾値として設定する(図26の(E)参照)。
【0254】
なお、仮に、入札金額が閾値(55)より高く、かつ、上限値(94)以下である表示候補広告の数が、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも多かった場合、閾値変更部76は、表示候補広告を絞り込むべく、閾値を上げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が閾値(55)より高く、かつ、上限値(94)以下である表示候補広告の入札金額の平均値を新たな閾値として設定することになる。
【0255】
新たな閾値が設定された場合、判定部72は、札金額が上限値(94)以下である表示候補広告の各々の入札金額が閾値(27.7)より高いか否かを判定する。図26の(E)に示すように、入札金額が閾値(27.7)より高く、かつ、上限値(94)以下である表示候補広告の数は5つであるため、比較部74は、その数(5)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0256】
この場合、入札金額が閾値(27.7)より高く、かつ、上限値(94)以下である表示候補広告の数(5)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、が等しいため、広告選択部78は、入札金額が閾値(27.7)より高く、かつ、上限値(94)以下である2つの表示候補広告を広告領域50Aに表示する広告52として選択する。すなわち、広告領域50Bに表示する広告52として選択されていない表示候補広告のうちで第1番目〜第5番目に入札金額が高い表示候補広告(A001,A002,A005,A007,A008)が広告領域50Bに表示する広告52として選択される。
【0257】
以上に説明した図26に示す例では、全表示候補広告(A001〜A008)のうちで、第1番目及び第2番目に入札金額が高い表示候補広告(A004,A006)が、優先順位が「1」である広告領域50Bに表示する広告として選択され、第3番目〜第7番目に入札金額が高い表示候補広告(A001,A002,A005,A007,A008)が、優先順位が「2」である広告領域50Aに表示する広告として選択されている。すなわち、入札金額が高い表示候補広告が優先順位の高い広告領域50(言い換えれば、よりユーザの目に触れやすい広告領域50)に表示する広告52として選択されるようになっている。
【0258】
また、以上に説明した図26に示す例では、同じ広告が、広告領域50Aに表示する広告52と、広告領域50Bに表示する広告52との両方として選択されないようになっている。
【0259】
以上のような広告選択を実現するための広告選択処理について説明する。この場合、図18のステップS103において、例えば図27及び図28に示すような広告選択処理が図24及び図25に示す広告選択処理の代わりに実行される。なお、図27及び図28では、図24及び図25と同じ処理が実行されるステップには同じ符号を付している。
【0260】
図27に示すように、まず、制御部はデータベース12にアクセスすることによって、表示候補広告の入札金額の最大値(X)を取得する(S200a)。そして、制御部は、入札金額の閾値BTの上限値THを、ステップS200aで取得された最大値(X)に設定し、入札金額の閾値BTの下限値TLを「0」に設定する(S200b)。これらの処理は図24と同様である。なお、これらの上限値THや下限値TLは閾値BTを変更する際に参照される(図28のステップS504参照)。
【0261】
また、制御部は変数iを「1」に設定し、入札金額の上限値BHを、ステップS200aで取得された最大値(X)に設定する(S200c)。この上限値BHは、優先順位が「i」である広告領域50に表示する広告52を、入札金額が上限値BH以下である表示候補広告に限定するために用いられる。なお、以下では、優先順位が「i」である広告領域50のことを「第i番目の広告領域50」と記載する。
【0262】
ステップS200cが実行された後、制御部は、第i番目の広告領域50に表示する広告52の数(M)を取得する(S201a)。また、制御部は、入札金額が上限値BH以下である表示候補広告の入札金額の平均値(Y)を取得する(S202c)。そして、制御部は、入札金額の閾値BTの初期値を、ステップS202cで取得された平均値(Y)に設定する(S202b)。
【0263】
ステップS202bの処理が実行された後、制御部は、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下である表示候補広告の数(N)を取得し(S203a)、その後、ステップS204の処理を実行する。ステップS204,S205の処理は図24と同様である。
【0264】
ステップS204において「M=N」であると判定された場合、制御部は、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下であるN個の表示候補広告を、第i番目の広告領域50に表示する広告52として選択する(S206a)。そして、制御部は、ステップS206aで選択された広告の、第i番目の広告領域50における表示位置を決定する(S207)。ステップS207の処理は図24と同様である。
【0265】
ステップS207の処理が実行された後、制御部は、変数iの値が、商品一覧ページ40に設定された広告領域50の総数Iに等しいか否かを判定する(S208)。変数iの値が総数Iに等しい場合とは、すべての広告領域50に関して、広告の選択が完了した場合である。この場合、広告選択処理は終了し、制御部は図15のステップS104の処理を実行する。
【0266】
一方、変数iの値が総数Iに等しくないと判定された場合、制御部は、入札金額の上限値BHと閾値BTの上限値THとをともに現在の閾値BTに設定し、閾値BTの下限値TLを「0」に設定する(S209)。また、制御部は変数iの値を1増加する(S210)。そして、制御部はステップS201aの処理を実行する。この場合、次の広告領域50に表示する広告を選択するための処理が実行されることになる。
【0267】
ステップS205において「M<N」でないと判定された場合、すなわち、「M>N」である場合、図28に示すように、制御部はステップS503の処理を実行する。一方、ステップS205において「M<N」でないと判定された場合、図28に示すように、制御部はステップS501の処理を実行する。なお、図28におけるステップS501〜S505の処理は図25と同様である。
【0268】
ステップS501において、「M=N」となり得ない場合であると判定された場合、制御部は、第i番目の広告領域50に表示する広告52の数を増加できるか否かを判定する(S506a)。第i番目の広告領域50に表示する広告52の数を増加できると判定された場合、制御部は、第i番目の広告領域50に表示する広告52の数をN個(すなわち、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下である表示候補広告の数)まで増加させる(S507a)。そして、制御部は、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下であるN個の表示候補広告を、第i番目の広告領域50に表示する広告として選択する(S508a)。ステップS506a〜S508aの処理は図25のステップS506〜S508と同様である。
【0269】
一方、第i番目の広告領域50に表示する広告52の数を増加できないと判定された場合、制御部は、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下であるN個の表示候補広告のうちから、第i番目の広告領域50に表示するM個の広告52を選択する(S509a)。ステップS509aの処理は図25のステップS509と同様である。
【0270】
以上に説明した図27及び図28に示す広告選択処理によれば、入札金額が高い広告を優先順位の高い広告領域50(言い換えれば、よりユーザの目に触れやすい広告領域50)に表示する広告52として選択できるようになる。また、以上に説明した図27及び図28に示す広告選択処理によれば、同じ広告を、広告領域50Aに表示する広告52と、広告領域50Bに表示する広告52との両方として選択しないようにすることが可能になる。
【0271】
[変形例4]
以上に説明した広告選択処理では、「M=N」となった場合、又は、「M=N」となり得ない場合に限って、広告領域50に表示する広告52が選択されて、広告選択処理が終了するようになっていたが(S204,S206又はS206a参照)、上記以外の場合にも広告選択処理が終了するようにしてもよい。
【0272】
[4−1]例えば、図19又は図24のステップS204において「M=N」でないと判定された場合に図29に示す処理を実行するようにしてもよい。
【0273】
図29に示す処理では、ステップS204において「M=N」でないと判定された場合に制御部は変数cに1を加算する(S601)。上述したように、広告選択処理では、「広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理が閾値を変更しながら繰り返し実行されるようになっている。変数cは、上記の処理が繰り返し実行された回数をカウントする役割を果たす。なお、変数cは、広告選択処理の実行が開始される際に初期値(0)に初期化されている。
【0274】
ステップS601の処理が実行された後、制御部は「M<N」であるか否かを判定する(S602)。すなわち、制御部は、ステップS203で取得された表示候補広告の数(N)が、ステップS201で取得された広告52の数(M)よりも多いか否かを判定する。そして、「M<N」でないと判定された場合、すなわち、「M>N」である場合、制御部は図20のステップS301又は図25のステップS503の処理を実行する。一方、「M<N」であると判定された場合、制御部は、変数cの値が所定の基準回数C以上であるか否かを判定する(S603)。
【0275】
変数cの値が基準回数C以上であると判定される場合とは、上記の処理を繰り返し実行した回数が基準回数に達した場合である。この場合、制御部は、閾値をさらに変更することを止め(すなわち、上記の処理をさらに実行することを止め)、その時点の閾値BTより高い入札金額を有するN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告を選択する(S604)。
【0276】
例えば、制御部は、閾値BTより高い入札金額を有するN個の表示候補広告の指標値情報に基づいて、それらN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択する。この場合、「指標値情報」としては、例えば、指標値テーブルの「評価値」フィールドの値が用いられる。例えば、制御部は、閾値BTより高い入札金額を有するN個の表示候補広告のうちで、評価値が高いものから順にM個の表示候補広告を、広告領域50に表示する広告52として選択する。なお、「評価値」フィールドの値の代わりに広告効果の指標値自体を用いるようにしてもよい。例えば、指標値テーブルの「CTR」フィールドの値、「CVR」フィールドの値、及び、「購入額」フィールドの値のうちの少なくとも一つを用いるようにしてもよい。ステップS604の処理が実行された後、制御部はステップS207の処理を実行する。
【0277】
一方、変数cの値が基準回数C以上でないと判定された場合とは、すなわち、上記の処理を繰り返し実行した回数が基準回数に達していない場合である。この場合、制御部は、図21のステップS401又は図25のステップS501の処理を実行する。
【0278】
以上のようにすれば、「広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理を繰り返し実行する回数が多くなりすぎてしまわないように図ることが可能になる。上記の処理を繰り返し実行する回数が多くなりすぎてしまうと、却って処理負荷が増大してしまうおそれがあるが、このようにすれば、そのような不都合が生じないように図ることが可能になる。
【0279】
なお、図27のステップS204において「M=N」でないと判定された場合にも図29に示す処理を実行するようにしてもよい。ただし、この場合、ステップS604において、制御部は、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下であるN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択することになる。
【0280】
[4−2]また例えば、図19又は図24のステップS204において「M=N」でないと判定された場合に図30に示す処理を実行するようにしてもよい。
【0281】
すなわち、ステップS204において「M=N」でないと判定された場合、制御部は「M<N」であるか否かを判定する(S701)。すなわち、制御部は、ステップS203で取得された表示候補広告の数(N)が、ステップS201で取得された広告52の数(M)よりも多いか否かを判定する。そして、「M<N」でないと判定された場合、すなわち、「M>N」である場合、制御部は図20のステップS301又は図25のステップS503の処理を実行する。
【0282】
一方、「M<N」であると判定された場合、制御部は、ステップS203で取得された表示候補広告の数(N)とステップS201で取得された広告52の数(M)との差(N−M)が所定の基準値D未満であるか否かを判定する(S702)。ここで、基準値Dは、上記の差(N−M)が比較的小さいか否かを判定するために設定されるものであり、比較的小さい値に設定される。
【0283】
なお、上記の差(N−M)が基準値D未満であると判定される場合とは、広告領域50に表示する広告52の数(M)と入札金額が閾値BTより高い表示候補広告の数(N)との差が比較的小さい場合である。図30に示す処理では、このような場合に、表示候補広告の絞り込みが十分に行われたとみなし、「広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理を繰り返し実行することを止めるようになっている。
【0284】
すなわち、上記の差(N−M)が基準値D未満であると判定された場合、制御部は、閾値をさらに変更することを止め(すなわち、上記の処理をさらに実行することを止め)、その時点の閾値BTより高い入札金額を有するN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択する(S703)。このステップS703の処理は図29のステップS604の処理と同様である。また、ステップS703の処理が実行された後、制御部はステップS207の処理を実行する。
【0285】
一方、上記の差(N−M)が基準値D未満でないと判定された場合、制御部は図21のステップS401又は図25のステップS501の処理を実行する。
【0286】
以上のようにすれば、「広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理を繰り返し実行する回数を低減することが可能になる。このようにすれば、広告選択処理の処理負荷を軽減することが可能になる。
【0287】
なお、図27のステップS204において「M=N」でないと判定された場合にも図30に示す処理を実行するようにしてもよい。ただし、この場合、ステップS703において、制御部は、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下であるN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択する。
【0288】
[変形例5]
図21のステップS401において、「M=N」となり得ない場合であると判定された場合に、ステップS408の判定処理を実行することなく、ステップS411の処理を実行するようにしてもよい。すなわち、広告領域50に表示する広告52の数(M)と、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数(N)と、が等しくなり得ない場合には、広告領域50に表示する広告52の数を増加できるか否かを判定することなく、入札金額が閾値より高いN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択するようにしてもよい。
【0289】
同様に、図25のステップS501において、「M=N」となり得ない場合であると判定された場合に、ステップS506の判定処理を実行することなく、ステップS509の処理を実行するようにしてもよい。また、図28のステップS501において、「M=N」となり得ない場合であると判定された場合に、ステップS506aの判定処理を実行することなく、ステップS509aの処理を実行するようにしてもよい。
【0290】
[変形例6]
判定部72は広告サーバ10で実現されるようにしてもよい。例えば、広告サーバ10の制御部(判定部72)はデータベース12にアクセスすることによって、表示候補広告の広告ID及び入札金額のリストをデータベース12から入手するようにしてもよい。そして、広告サーバ10の制御部(判定部72)は、そのリストに基づいて、表示候補広告の入札金額が閾値より高いか否かを判定するようにしてもよい。また、広告サーバ10の制御部は、そのリストに基づいて、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数を取得するようにしてもよい。
【0291】
また、表示位置決定部80は電子商取引サーバ20で実現されるようにしてもよい。例えば、図19、図24、及び図27のステップS207の処理を実行しないようにし、図15のステップS104では、ステップS206,S410,又はS411において選択された広告のデータを広告サーバ10から電子商取引サーバ20に送信するようにしてもよい。そして、商品一覧ページデータを生成する際に、電子商取引サーバ20の制御部(表示位置決定部80)が広告領域50における各広告の表示位置を決定するようにしてもよい。この場合、電子商取引サーバ20の制御部(表示位置決定部80)はデータベース12にアクセスすることによって、広告領域50における各広告の表示位置を決定するために必要な情報(例えば指標値情報)をデータベース12から取得するようにしてもよい。
【0292】
[変形例7]
以上では、評価値を指標値テーブルに記憶することとして説明したが(図10参照)、評価値を指標値テーブルに記憶しないようにしてもよい。すなわち、評価値が必要となる場合に、「CTR」、「CVR」、及び「購入額」フィールドの値と、図11〜図13に示す情報と、に基づいて評価値を算出するようにしてもよい。
【0293】
同様に、広告効果の指標値を指標値テーブルに記憶しないようにしてもよい。例えば、クリック・スルー・レートが必要となる場合に、「インプレッション」及び「クリック数」フィールドの値に基づいて、クリック・スルー・レートを算出するようにしてもよい。また例えば、コンバージョン・レートが必要となる場合に、「アクセス数」及び「コンバージョン数」フィールドの値に基づいて、コンバージョン・レートを算出するようにしてもよい。
【0294】
[その他]
なお、電子商取引システム1では、バッグ等の物だけでなく、例えば電子書籍データ、音楽データ、又は映像データ等のデータが商品として販売されるようにしてもよい。また、電子商取引システム1では、店舗と消費者との間の商取引に限らず、消費者同士の商取引が行われるようにしてもよい。
【0295】
また、電子商取引システム1では、商品だけでなく、サービスを販売するようにしてもよい。例えば、飲食店や宿泊施設等でのサービスを受けるためのクーポンを電子商取引システム1で販売するようにしてもよい。
【0296】
また、本発明は電子商取引システム以外にも適用することが可能である。すなわち、本発明の実施形態に係る広告システムは、電子商取引システム以外のシステムにおいても実現することも可能である。本発明は、コンテンツの広告領域に表示する広告を、複数の広告(表示候補広告)のうちから各広告の入札金額に基づいて選択するようなシステムに適用することが可能である。例えば、本発明は、ユーザが指定したキーワードに関連する情報の一覧(言い換えれば、ユーザが指定したキーワードを含む検索条件を満足する情報の一覧)を示すコンテンツの広告領域に表示する広告を、上記のキーワードに関する複数の広告(表示候補広告)のうちから各広告の入札金額に基づいて選択するようなシステムに適用することが可能である。
【符号の説明】
【0297】
1 電子商取引システム、2 通信ネットワーク、10 広告サーバ、12 データベース、20 電子商取引サーバ、22 データベース、30 店舗端末、32 ユーザ端末、40 商品一覧ページ、42 キーワード欄、44 検索ボタン、46 一覧領域、48 カーソル、50A,50B 広告領域、52,52A,52B,52C,52D,52E 広告、54 広告画像、56 広告文、58L 左ボタン、58R 右ボタン、60 提案領域、70 記憶部、72 判定部、74 比較部、76 閾値変更部、78
広告選択部、80 表示位置決定部。
【技術分野】
【0001】
本発明は広告システム、広告システムの制御方法、広告制御装置、広告制御装置の制御方法、プログラム、及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
広告を表示するための広告領域が設定されたコンテンツをユーザに提供する広告システムが知られている。上記のような広告システムでは、複数の広告主から申し込みを受け付け、コンテンツに表示する広告を複数の広告のうちから選択することが行われている。例えば、特許文献1には、広告主から提示された入札金額が高い広告をコンテンツに表示するべく、入札金額が高い広告から順に、コンテンツに表示する広告として選択することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2003−501729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1に記載されるようなシステムでは、入札金額の高い広告をコンテンツに表示する広告として選択するために、入札金額をキーとして複数の広告をソートする処理を実行する必要がある。しかしながら、このようなソート処理では、「二つの広告の入札金額のどちらが高いかを判定し、その判定結果によって広告の順序を入れ替える」という処理を繰り返し実行することによって、例えば、入札金額が高い順に複数の広告がソートされる。その結果、広告を選択するための処理の処理負荷が重くなってしまう場合がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、例えば、入札金額が高い広告をコンテンツの広告領域に表示する広告として選択することを、入札金額をキーとする広告のソート処理を実行せずに行うことが可能な広告システム、広告システムの制御方法、広告制御装置、広告制御装置の制御方法、プログラム、及び情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る広告システムは、広告を表示するための広告領域が設定されたコンテンツをユーザに提供する広告システムにおいて、前記広告領域に表示する広告の候補である複数の広告の各々に関連づけて、広告主によって提示された入札金額を記憶する入札金額記憶手段と、前記広告の前記入札金額がある閾値より高いか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る広告システムの制御方法は、広告領域が設定されたコンテンツをユーザに提供する広告システムの制御方法において、前記広告領域に表示する広告の候補である複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段の記憶内容に基づいて、前記広告の前記入札金額がある閾値より高いか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおける判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る広告制御装置は、コンテンツに設定される広告領域に表示する広告を複数の広告のうちから選択する広告制御装置において、前記複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段にアクセスする手段と、前記広告の入札金額がある閾値より高いか否かの判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る広告制御装置の制御方法は、コンテンツに設定される広告領域に表示する広告を複数の広告のうちから選択する広告制御装置の制御方法において、前記複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段にアクセスするステップと、前記広告の入札金額がある閾値より高いか否かの判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択ステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るプログラムは、コンテンツに設定される広告領域に表示する広告を複数の広告のうちから選択する広告制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段にアクセスする手段、及び、前記広告の入札金額がある閾値より高いか否かの判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0011】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較する比較手段を含み、前記広告選択手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択するようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記広告選択手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、が等しい場合に、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択するようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、が等しくない場合に、前記閾値を変更する閾値変更手段を含み、前記判定手段は、前記閾値変更手段によって前記閾値が変更された場合、前記広告の前記入札金額が該閾値より高いか否かを判定し、前記比較手段は、前記閾値変更手段によって前記閾値が変更された場合、前記複数の広告のうちの前記入札金額が該閾値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記閾値変更手段によって前記閾値が変更された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が該閾値より高い広告を選択するようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合に、該閾値よりも高い値を新たな閾値として設定するようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値よりも高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値よりも高い広告の前記入札金額の統計値に基づいて、前記新たな閾値を設定するようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記閾値が第1の値である場合において、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合に、前記第1の値よりも高い第2の値を前記新たな閾値として設定し、前記判定手段は、前記新たな閾値として前記第2の値が設定された場合に、前記広告の前記入札金額が前記第2の値より高いか否かを判定し、前記比較手段は、前記新たな閾値として前記第2の値が設定された場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第2の値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第2の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合に、前記第2の値よりも低く、かつ、前記第1の値よりも高い第3の値を前記新たな閾値として設定し、前記判定手段は、前記新たな閾値として前記第3の値が設定された場合に、前記広告の前記入札金額が前記第3の値より高いか否かを判定し、前記比較手段は、前記新たな閾値として前記第3の値が設定された場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第3の値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記新たな閾値として前記第3の値が設定された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第3の値より高い広告を選択するようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記閾値が前記第1の値である場合において、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の値より高い広告の前記入札金額の前記統計値に基づいて得られる前記第2の値を、前記新たな閾値として設定し、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第2の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合に、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第1の値より高く、かつ、前記第2の値以下である広告の前記入札金額の前記統計値に基づいて得られる前記第3の値を、前記新たな閾値として設定するようにしてもよい。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合、該閾値よりも低い値を新たな閾値として設定するようにしてもよい。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値以下である広告の前記入札金額の統計値に基づいて、前記新たな閾値を設定するようにしてもよい。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記閾値が第1の値である場合において、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合に、前記第1の値よりも低い第2の値を前記新たな閾値として設定し、前記判定手段は、前記新たな閾値として前記第2の値が設定された場合に、前記広告の前記入札金額が前記第2の値より高いか否かを判定し、前記比較手段は、前記新たな閾値として前記第2の値が設定された場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第2の値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第2の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合に、前記第2の値よりも高く、かつ、前記第1の値よりも低い第3の値を前記新たな閾値として設定し、前記判定手段は、前記新たな閾値として前記第3の値が設定された場合に、前記広告の前記入札金額が前記第3の値より高いか否かを判定し、前記比較手段は、前記新たな閾値として前記第3の値が設定された場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第3の値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記新たな閾値として前記第3の値が設定された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第3の値より高い広告を選択するようにしてもよい。
【0022】
また、本発明の一態様では、前記閾値変更手段は、前記閾値が前記第1の値である場合において、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の値以下である広告の前記入札金額の前記統計値に基づいて得られる第2の値を、前記新たな閾値として設定し、前記閾値変更手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第2の値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合に、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の値より高く、かつ、前記第1の値以下である広告の前記入札金額の前記統計値に基づいて得られる第3の値を、前記新たな閾値として設定するようにしてもよい。
【0023】
また、本発明の一態様では、前記複数の広告の前記入札金額の前記統計値に基づいて、前記閾値の初期値を設定する手段を含むようにしてもよい。
【0024】
また、本発明の一態様では、前記複数の広告の各々に関連づけて、広告効果の指標値に関する指標値情報を記憶する指標値情報記憶手段を含み、前記広告選択手段は、前記閾値変更手段によって前記閾値が変更された場合の前記比較手段の比較結果が、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多いとの結果である場合に、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告のうちから、前記広告領域に表示する広告を、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の各々の前記指標値情報に基づいて選択するようにしてもよい。
【0025】
また、本発明の一態様では、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合において、前記入札金額が前記閾値より高い広告のうちの、最も入札金額が低い広告の数が複数であり、かつ、前記入札金額が前記閾値よりも高い広告のうちの、前記最も入札金額が低い広告以外の広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合に、前記広告領域に表示する広告の数を、少なくとも、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数まで増加させる手段を含むようにしてもよい。
【0026】
また、本発明の一態様では、前記コンテンツには第1の広告領域と第2の広告領域とが設定され、前記比較手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が第1の閾値より高い広告の数と、前記第1の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記第1の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告を選択し、前記広告システムは、前記複数の広告のうちの前記入札金額が第1の閾値より高い広告が前記第1の広告領域に表示する広告として選択された場合に、前記第1の閾値よりも低い値を第2の閾値として設定する手段と、前記比較手段は、前記2の閾値が設定された場合に、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告の数と、前記第2の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記第2の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告を選択するようにしてもよい。
【0027】
また、本発明の一態様では、前記広告システムは、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告の数と、前記第1の広告領域に表示する広告の数と、の比較結果に基づいて、前記第1の閾値を変更する手段を含み、前記比較手段は、前記第1の閾値が変更された場合、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告の数と、前記第1の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記第1の閾値が変更された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記第1の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告を選択し、前記広告システムは、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告の数と、前記第2の広告領域に表示する広告の数と、の比較結果に基づいて、前記第2の閾値を変更する手段を含み、前記比較手段は、前記第2の閾値が変更された場合、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告の数と、前記第2の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、前記広告選択手段は、前記第2の閾値が変更された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記第2の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告を選択するようにしてもよい。
【0028】
また、本発明の一態様では、前記広告システムは、前記複数の広告の各々に関連づけて、広告効果の指標値に関する指標値情報を記憶する指標値情報記憶手段を含み、前記広告領域には、前記複数の広告のうちから前記広告選択手段によって選択される複数の広告が表示され、前記広告システムは、前記広告選択手段によって選択された複数の広告の各々の前記指標値情報に基づいて、前記広告選択手段によって選択された複数の広告の各々の、前記広告領域における表示位置を決定する表示位置決定手段を含むようにしてもよい。
【0029】
また、本発明の一態様では、前記広告効果の指標値は、クリック・スルー・レートと、コンバージョン・レートと、前記コンテンツの前記広告領域に表示された広告を介して実際に購入された商品又はサービスの総額と、のうちの少なくとも一つを含むようにしてもよい。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、例えば、入札金額が高い広告をコンテンツの広告領域に表示する広告として選択することを、入札金額をキーとする広告のソート処理を実行せずに行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態に係る電子商取引システムの全体構成を示す図である。
【図2】商品一覧ページの一例を示す図である。
【図3A】広告領域のスクロールについて説明するための図である。
【図3B】広告領域のスクロールについて説明するための図である。
【図3C】広告領域のスクロールについて説明するための図である。
【図3D】広告領域のスクロールについて説明するための図である。
【図3E】広告領域のスクロールについて説明するための図である。
【図4】ユーザがキーワードを入力しようとした場合の商品一覧ページの一例を示す図である。
【図5】店舗テーブルの一例を示す図である。
【図6】商品テーブルの一例を示す図である。
【図7】広告テーブルの一例を示す図である。
【図8】キーワードテーブルの一例を示す図である。
【図9】広告領域テーブルの一例を示す図である。
【図10】指標値テーブルの一例を示す図である。
【図11】クリック・スルー・レートと評価値との対応関係を示す情報の一例を示す図である。
【図12】コンバージョン・レートと評価値との対応関係を示す情報の一例を示す図である。
【図13】購入額と評価値との対応関係を示す情報の一例を示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係る電子商取引システムの機能ブロック図である。
【図15】広告選択の過程について説明するための図である。
【図16】広告選択の過程について説明するための図である。
【図17】広告選択の過程について説明するための図である。
【図18】電子商取引システムで実行される処理の一例について説明するための図である。
【図19】広告選択処理の一例を示すフロー図である。
【図20】広告選択処理の一例を示すフロー図である。
【図21】広告選択処理の一例を示すフロー図である。
【図22】広告選択の過程について説明するための図である。
【図23】広告選択の過程について説明するための図である。
【図24】広告選択処理の他の一例を示すフロー図である。
【図25】広告選択処理の他の一例を示すフロー図である。
【図26】広告選択の過程について説明するための図である。
【図27】広告選択処理の他の一例を示すフロー図である。
【図28】広告選択処理の他の一例を示すフロー図である。
【図29】広告選択処理の他の一例を示すフロー図である。
【図30】広告選択処理の他の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。
【0033】
以下では、複数の店舗が出店する仮想的な商店街を実現する電子商取引システムにおいて、本発明の実施形態に係る広告システムを実現する場合について説明する。
【0034】
すなわち、広告を表示(掲載)するための広告領域が設定されたコンテンツをユーザに提供する広告システムを電子商取引システムにおいて実現する場合について説明する。特に、以下では、ユーザによって指定されたキーワードに関連する情報の一覧(言い換えれば、ユーザによって指定されたキーワードを含む検索条件を満足する情報の一覧)を示すコンテンツの広告領域に上記のキーワードに関連する広告を表示するような広告システムを電子商取引システムにおいて実現する場合について説明する。
【0035】
図1は、本発明の実施形態に係る電子商取引システムの全体構成を示す。図1に示すように、本実施形態に係る電子商取引システム1は、広告サーバ10(広告制御装置)と、データベース12と、電子商取引サーバ20と、データベース22と、複数の店舗端末30と、複数のユーザ端末32とを含む。広告サーバ10と、電子商取引サーバ20と、複数の店舗端末30と、複数のユーザ端末32とは、例えばインターネット等を含んで構成される通信ネットワーク2に接続される。広告サーバ10と電子商取引サーバ20との間でも相互にデータ通信が可能である。また、電子商取引サーバ20と店舗端末30又はユーザ端末32との間では相互にデータ通信が可能である。さらに、広告サーバ10と店舗端末30又はユーザ端末32との間でも相互にデータ通信が可能である。
【0036】
電子商取引サーバ20は、例えば仮想商店街のポータルとして機能する仮想商店街サーバである。電子商取引サーバ20は、店舗端末30又はユーザ端末32から受信した処理要求に基づく処理を実行する。
【0037】
例えば、電子商取引サーバ20は、制御部(例えばCPU等)、主記憶部(例えばRAM等)、補助記憶部(例えばハードディスク)、光ディスクドライブ、及び通信インタフェースを備える。制御部は補助記憶部に記憶されたプログラムに従って処理を実行する。例えば、プログラムやデータは光ディスク(情報記憶媒体)を介して補助記憶部に供給される。すなわち、光ディスクドライブに装着された光ディスクに記憶されたプログラムやデータが光ディスクドライブによって読み出され、補助記憶部に記憶される。なお、光ディスク以外の情報記憶媒体(例えばメモリカード)を介してプログラムやデータを補助記憶部に供給するようにしてもよい。また、プログラム及びデータは通信ネットワーク2を介して補助記憶部に供給されるようにしてもよい。
【0038】
電子商取引サーバ20はデータベース22にアクセスできるようになっている。例えば、仮想商店街を利用するユーザに関するデータ、仮想商店街に出店している店舗に関するデータ、仮想商店街で取り扱っている商品に関するデータや、仮想商店街で行われた取引の履歴に関するデータ等がデータベース22に記憶される。なお、データベース22は電子商取引サーバ20とは別のサーバコンピュータ内に構築されていてもよいし、電子商取引サーバ20内に構築されていてもよい。
【0039】
店舗端末30は、仮想商店街に出店する店舗側に設けられた情報処理装置である。店舗端末30は、例えばパーソナルコンピュータ等である。店舗端末30は、仮想商店街で販売する商品の情報等を電子商取引サーバ20を介してデータベース22に登録するために用いられる。例えば、電子商取引サーバ20から提供される専用画面が店舗端末30の表示部に表示される。店舗の担当者はこの専用画面を介して商品の情報等をデータベース22に登録する。
【0040】
ユーザ端末32はユーザによって操作される情報処理装置であり、ユーザ端末32は仮想商店街で商品を購入するために用いられる。ユーザ端末32は、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話機、又は携帯情報端末等である。例えば、ユーザ端末32は、制御部(例えばCPU)、主記憶部(例えばRAM)と、補助記憶部(例えばハードディスク又はソリッドステートドライブ)、メモリカードスロット、操作部、表示部(例えば液晶ディスプレイ)、音声出力部(例えばスピーカ)、及び通信インタフェースを備える。
【0041】
本実施形態の場合、例えば、電子商取引サーバ20ではHTTPデーモンが起動される。また、店舗端末30又はユーザ端末32ではブラウザが起動され、店舗端末30又はユーザ端末32からは、ブラウザを介して処理要求(HTTPリクエスト)が電子商取引サーバ20に送信される。また、電子商取引サーバ20からは、上記の処理要求に対応する処理結果(HTTPレスポンス)が店舗端末30又はユーザ端末32に送信される。例えば、ウェブページ記述言語で記述されたページデータが店舗端末30又はユーザ端末32に送信される。そして、このページデータに基づいて、処理結果に基づくウェブページ(画面)が店舗端末30又はユーザ端末32の表示部に表示される。
【0042】
電子商取引システム1では、ユーザ端末32の表示部に表示されるウェブページ(コンテンツ)に1又は複数の広告領域が設けられており、複数の広告のうちから選択された広告が広告領域に表示されるようになっている。広告サーバ10及びデータベース12はこのような広告を行うためのものである。
【0043】
広告サーバ10は広告に関する制御を行うためのサーバコンピュータである。電子商取引サーバ20と同様、広告サーバ10は、制御部(例えばCPU等)、主記憶部(例えばRAM等)、補助記憶部(例えばハードディスク)、光ディスクドライブ、及び通信インタフェースを備える。広告サーバ10はデータベース12にアクセスできるようになっている。広告に関する各種データがデータベース12に記憶される。
【0044】
広告サーバ10及び電子商取引サーバ20は別のサーバコンピュータによって実現されるようにしてもよいし、一台のサーバコンピュータによって実現されるようにしてもよい。また、データベース12は広告サーバ10とは別のサーバコンピュータ内に構築されていてもよいし、広告サーバ10内に構築されていてもよい。なお、広告サーバ10及びデータベース12による広告サービスの提供者(すなわち、広告サーバ10及びデータベース12を管理する業者)と、仮想商店街の提供者(すなわち、電子商取引サーバ20及びデータベース22を管理する業者)とは同じ業者であってもよいし、異なる業者であってもよい。
【0045】
広告を行うことを希望する店舗の担当者は店舗端末30を用いて広告サーバ10にアクセスする。この場合、広告サーバ10から提供される専用画面が店舗端末30の表示部に表示される。店舗の担当者はこの専用画面を介して自らの広告をデータベース12に登録する。
【0046】
例えば、店舗の担当者は、自らの広告に関連づけるキーワードを指定する。例えば、バッグを販売する店舗の担当者は、自らの広告に関連づけるキーワードとして「バッグ」を指定する。専用画面では、予め登録されたキーワードのうちのいずれかを選択できるようになっており、店舗の担当者は予め登録されたキーワードのうちのいずれかを選択する。なお、予め登録されたキーワード以外のキーワードを店舗の担当者が指定できるようにしてもよい。
【0047】
また、店舗の担当者は入札金額を指定する。広告が行われるごとに店舗(広告主)が広告サービスの提供者に支払う金額(単価)を店舗の担当者は「入札金額」として指定する。例えば、店舗の担当者はクリック単価(CPC:Cost Per Click)を指定する。「クリック単価」とは、広告がユーザによってクリックされるごとに広告主が広告サービスの提供者に支払う金額である。入札金額が高いほど、広告がユーザによってクリックされるごとに広告主が広告サービスの提供者に支払う金額が高くなる。一方、後述するように、入札金額が高いほど、広告がユーザ端末32の表示部に表示される可能性が高くなる。
【0048】
店舗の担当者によって指定されたキーワード及び入札金額は該店舗の広告に関連づけてデータベース12に登録される(後述の図7参照)。
【0049】
一方、仮想商店街を利用するユーザは、ユーザ端末32を用いて電子商取引サーバ20にアクセスする。この場合、例えば、商品を検索するための商品検索ページデータが電子商取引サーバ20からユーザ端末32に送信され、商品検索ページ(図示せず)がユーザ端末32の表示部に表示される。ユーザは、商品検索ページでキーワード等の検索条件を指定して検索ボタンをクリックすることによって所望の商品を探し、商品を購入する。
【0050】
図2は、ユーザが商品検索ページでキーワードを指定して検索ボタンをクリックした場合にユーザ端末32に表示部に表示される商品一覧ページの一例を示す。図2は、キーワードとして「バッグ」が指定された場合に表示される商品一覧ページ40の一例を示している。
【0051】
図2に示すように、商品一覧ページ40はキーワード欄42、検索ボタン44、及び一覧領域46を含んでいる。キーワード欄42にはユーザによって指定されたキーワードが表示される。なお、キーワード欄42及び検索ボタン44は、一覧領域46に表示される商品の一覧をさらに絞り込むために使用される。
【0052】
一覧領域46には、ユーザによって指定されたキーワードに関連する商品の一覧が表示される。一覧領域46には、例えば、商品の名称及び価格や商品を販売している店舗が表示される。なお、一覧領域46では、商品名がリンクボタンになっており、商品の詳細を示す商品ページへのリンク情報(URL)が商品名に関連づけられている。ユーザが商品名をクリックすると、商品ページが表示部に表示される。商品ページにおいてユーザは商品を購入することが可能になっている。
【0053】
また、商品一覧ページ40は、広告を表示するための広告領域50Aを含んでいる。広告領域50Aには、ユーザによって指定されたキーワードに関連する店舗又は商品の広告52が表示される。広告52は広告画像54と広告文56(例えば店舗名又は商品名等)とを含んでいる。広告画像54及び広告文56はリンクボタンになっており、店舗ページ又は商品ページへのリンク情報(URL)が広告画像54及び広告文56に関連づけられている。広告画像54又は広告文56がクリックされると、店舗ページ又は商品ページが表示部に表示される。例えば、店舗ページには、その店舗が取り扱っている商品の一覧が表示され、店舗ページにおいてユーザは商品を購入することが可能になっている。
【0054】
広告領域50Aはスクロールするようになっている。図3A〜図3Eは広告領域50Aのスクロールについて説明するための図である。本実施形態では、図3Aに示すように、5つの広告52A,52B,52C,52D,52Eが仮想的に並べられており、これら5つの広告52A〜52Eが3つずつ順番に広告領域50Aに表示される。例えば、最初、図3Bに示すように、広告52A〜52Cが広告領域50Aに表示される。そして一定時間が経過すると、広告52A〜52Cが広告領域50A内で右方向に移動する。その結果、図3Cに示すように、広告52Cが広告領域50Aから消え、その代わりに、広告52Eが新たに広告領域50Aに表示される。そして、さらに一定時間が経過すると、広告52E,52A,52Bが広告領域50A内で右方向に移動する。その結果、図3Dに示すように、広告52Bが広告領域50Aから消え、その代わりに、広告52Dが新たに広告領域50Aに表示される。そして、さらに一定時間が経過すると、広告52D,52E,52Aが広告領域50A内で右方向に移動する。その結果、図3Eに示すように、広告52Aが広告領域50Aから消え、その代わりに、広告52Cが新たに広告領域50Aに表示される。このような動作が繰り返されることによって、広告領域50Aが右方向にスクロールするようになっている。
【0055】
また、広告領域50Aは左ボタン58L及び右ボタン58Rを含んでいる。右ボタン58Rは広告領域50Aを右方向にスクロールさせるためのボタンである。一方、左ボタン58Lは広告領域50Aを左方向にスクロールさせるためのボタンである。例えば、広告52A〜52Cが広告領域50Aに表示された状態で左ボタン58Lがクリックされた場合、広告52A〜52Cが広告領域50A内で左方向に移動する。その結果、広告52Aが広告領域50Aから消え、その代わりに、広告52Dが新たに広告領域50Aに表示される。
【0056】
なお、商品一覧ページ40に設けられる広告領域は広告領域50Aに限られない。図4は、一覧領域46に表示される商品の一覧をさらに絞り込むためにユーザが追加のキーワードをキーワード欄42に入力しようとした場合における商品一覧ページ40の一例を示している。図4に示すように、ユーザが追加キーワードをキーワード欄42に入力しようとした場合、カーソル48がキーワード欄42に表示され、さらに、おすすめの追加キーワードをユーザに提案するための提案領域60が表示される。図4に示す例では、「通販」及び「お買い得」が追加キーワードとして提案されている。提案領域60に表示される追加キーワードのうちのいずれかを選択することによって、ユーザは所望の追加キーワードを容易に入力できるようになっている。
【0057】
提案領域60は広告領域50Bを含んでおり、提案領域60には、おすすめの追加キーワードとともに広告52が表示される。本実施形態では、2つの広告52が広告領域50Bに表示されるようになっている。広告領域50Aに表示される広告52と同様、広告領域50Bに表示される広告52も広告画像54及び広告文56を含んでいる。店舗ページ又は商品ページへのリンク情報(URL)が広告画像54及び広告文56に関連づけられており、広告画像54及び広告文56がクリックされると、店舗ページ又は商品ページが表示部に表示される。
【0058】
なお、広告領域は広告領域50A,50Bに限られない。例えば、一覧領域46の左側又は右側の領域に広告領域が設けられるようにしてもよい。また例えば、キーワード欄42の上方に広告領域が設けられるようにしてもよい。なお、以下では、広告領域50A,50Bの各々を区別する必要がない場合に「広告領域50」と記載する。
【0059】
本実施形態に係る電子商取引システム1では、広告領域50に表示する広告52の候補である複数の広告(以下「複数の表示候補広告」と記載する。)のうちから、より入札金額が高い表示候補広告を広告領域50に表示する広告52として選択するようになっている。
【0060】
より入札金額が高い表示候補広告を広告領域50に表示する広告52として選択するための方法としては、入札金額をキーとして複数の表示候補広告をソートし、入札金額が高い表示候補広告から順に、広告領域50に表示する広告52として選択する方法が考えられる。しかしながら、この場合、複数の表示候補広告のソート処理では、「二つの表示候補広告の入札金額のどちらが高いかを判定し、その判定結果によって表示候補広告の順序を入れ替える」という処理を繰り返し実行することによって、例えば、入札金額が高い順に複数の表示候補広告がソートされることになる。その結果、広告領域50に表示する広告52を選択するための処理の処理負荷が重くなってしまう場合がある。
【0061】
以下、より入札金額が高い表示候補広告を広告領域50に表示する広告52として選択することを、入札金額をキーとする表示候補のソート処理を実行せずに行うための技術について説明する。
【0062】
まず、データベース22に記憶されるデータについて説明しておく。図5及び図6はデータベース22に記憶されるデータの一例を示している。なお、図5及び図6に示すデータの他に、ユーザに関する情報を示すユーザテーブルや、ユーザの購入履歴を示す購入履歴テーブル等がデータベース22に記憶されるが、ここでは説明を省略する。
【0063】
図5は店舗テーブルの一例を示している。図5に示す店舗テーブルは「店舗ID」、「名称」、「住所」、「電話番号」、及び「店舗ページ」フィールドを含んでいる。「店舗ID」フィールドには、店舗を一意に識別するための識別情報(店舗ID)が登録される。「名称」、「住所」、及び「電話番号」フィールドには、店舗の名称、住所、及び電話番号が登録される。「店舗ページ」フィールドには、店舗に関するウェブページ(店舗ページ)へのリンク情報(URL)が登録される。
【0064】
図6は商品テーブルの一例を示している。図6に示す商品テーブルは「商品ID」、「店舗ID」、「カテゴリー」、「名称」、「価格」、「在庫」、及び「商品ページ」フィールドを含んでいる。「商品ID」フィールドには、商品を一意に識別するための識別情報(商品ID)が登録される。「店舗ID」フィールドには、その商品を販売する店舗の店舗IDが登録される。「カテゴリー」、「名称」、「価格」、及び「在庫」フィールドには、商品のカテゴリー、名称、価格、及び在庫数が登録される。「商品ページ」フィールドには、商品に関するウェブページ(商品ページ)へのリンク情報(URL)が登録される。
【0065】
次に、データベース12に記憶されるデータについて説明する。図7〜図10はデータベース12に記憶されるデータの一例を示している。
【0066】
図7は広告テーブルの一例を示している。図7に示す広告テーブルは「広告ID」、「広告主ID」、「キーワード」、「入札金額」、及び「広告データ」フィールドを含んでいる。「広告ID」フィールドには、広告を一意に識別するための識別情報(広告ID)が登録される。「広告主ID」フィールドには、広告を行うことを希望している店舗(広告主)の店舗IDが登録される。
【0067】
「キーワード」フィールドには、広告に関連づけるキーワードとして店舗(広告主)によって指定されたキーワードが登録される。「入札金額」フィールドには、店舗(広告主)によって提示された入札金額が登録される。
【0068】
「広告データ」フィールドには、広告をユーザ端末32の表示部に表示するために必要な広告データが登録される。例えば、広告画像54を示す情報と、広告文56を示す情報と、広告画像54及び広告文56に関連づけるリンク情報(例えば、店舗ページ又は商品ページへのリンク情報)と、が広告データに含まれる。
【0069】
図8はキーワードテーブルの一例を示している。キーワードテーブルには、広告に関連づけるキーワードとして店舗(広告主)が選択可能なキーワードが登録される。キーワードテーブルには、例えば広告サービスの提供者等によって予め指定されたキーワードが登録される。
【0070】
なお、店舗(広告主)によって指定されたキーワードがキーワードテーブルに登録されるようにしてもよい。この場合、店舗によって指定されたキーワードは次のようにしてキーワードテーブルに追加される。すなわち、広告サーバ10にアクセスすることによって店舗端末30に表示される専用画面において店舗の担当者は、キーワードテーブルに登録したいキーワードを入力する。店舗の担当者によって入力されたキーワードは、電子商取引システム1(広告サービスの提供者等)側での確認が行われた後、特に問題等がなければ、キーワードテーブルに追加登録される。
【0071】
図9は広告領域テーブルの一例を示している。広告領域テーブルは、各ウェブページ(コンテンツ)に設けられる広告領域50に関するテーブルである。図9に示す広告領域テーブルは「広告領域ID」、「ページID」、「広告数」、及び「増加フラグ」フィールドを含んでいる。
【0072】
「広告領域ID」フィールドには、広告領域50を一意に識別するための識別情報(広告領域ID)が登録される。「ページID」フィールドには、広告領域50が設定されたウェブページの識別情報(ページID)が登録される。「広告数」フィールドには、広告領域50に表示可能な広告52の数(基本数)が登録される。「増加フラグ」フィールドには、表示可能な広告52の数を増加することが可能な広告領域50であるか否かを示すフラグ情報が登録される。「増加フラグ」フィールドには「0」又は「1」の値が登録される。値「0」は、表示可能な広告52の数を増加できない(すなわち、広告52の数が固定である)ことを示し、値「1」は、表示可能な広告52の数を増加できることを示す。
【0073】
例えば、広告領域IDが「R001」である広告領域50は、商品一覧ページ40の広告領域50Aに対応している。先述したように、広告領域50Aはスクロールによって複数の広告52を表示するものであるため、6つ以上の広告52を広告領域50Aに表示することが可能である。このため、増加フラグが「1」に設定されている。一方、広告領域IDが「R002」である広告領域50は、商品一覧ページ40の広告領域50Bに対応している。広告領域50Bの増加フラグは「0」に設定されており、広告領域50Bに表示される広告52の数は2つに限られている。
【0074】
図10は指標値テーブルの一例を示している。指標値テーブルは、広告効果を示す各種指標値に関するテーブルである。指標値テーブルは「広告ID」、「インプレッション」、「クリック数」、「CTR」、「アクセス数」、「コンバージョン数」、「CVR」、「購入額」、及び「評価値」フィールドを含んでいる。「広告ID」フィールドは広告テーブルの「広告ID」フィールドと同様である。
【0075】
「インプレッション」フィールドには、広告がユーザ端末32の表示部に表示された回数(言い換えれば、広告がユーザ端末32に配信された回数)が登録される。「クリック数」フィールドには広告がクリックされた回数が登録される。広告がユーザ端末32の表示部に表示される(広告がユーザ端末32に配信される)ごとに、「インプレッション」フィールドの値がインクリメントされる。また、ユーザ端末32の表示部に表示された広告がクリックされるごとに、その旨が広告サーバ10に通知され、「クリック数」フィールドの値がインクリメントされる。
【0076】
「CTR」フィールドには、広告効果を示す指標値の一種である「クリック・スルー・レート」(CTR:Click Through Rate)が登録される。クリック・スルー・レートはクリック数をインプレッションで除することによって算出される。クリック・スルー・レートの値が高いほど、広告効果が高いことを示す。
【0077】
「アクセス数」フィールドには、広告領域が設定されたウェブページへのアクセス数(ページビュー)が登録される。また、「コンバージョン数」フィールドには、広告主が望む最終成果(例えば商品購入又は資料請求等)まで至った件数が登録される。広告領域が設定されたウェブページへのアクセスが発生するごとに、その旨が広告サーバ10に通知され、「アクセス数」フィールドの値がインクリメントされる。また、広告主が望む最終成果(例えば商品購入又は資料請求等)まで至るごとに、その旨が広告サーバ10に通知され、「コンバージョン数」フィールドの値がインクリメントされる。
【0078】
「CVR」フィールドには、広告効果を示す指標値の一種である「コンバージョン・レート」(CVR:ConVersion Rate)が登録される。コンバージョン・レートはコンバージョン数をアクセス数で除することによって算出される。コンバージョン・レートの値が高いほど、広告効果が高いことを示す。なお、「アクセス数」の代わりに「ユニークユーザ数」を用いるようにしてもよい。「ユニークユーザ数」とは、広告領域が設定されたウェブページへのアクセス者数の重複を除くようにしてカウントしたものである。
【0079】
「購入額」フィールドには、広告をクリックしたユーザが広告主たる店舗において実際に購入した商品の総額が登録される。「購入額」フィールドに登録される値も広告効果を示す指標値の一種である。「購入額」フィールドの値が高いほど、広告効果が高いことを示す。
【0080】
「評価値」フィールドには、広告効果を示す複数の指標値を総合的に評価することによって得られる値(評価値)が登録される。本実施形態の場合、「CTR」フィールド、「CVR」フィールド、及び「購入額」フィールドの値と、図11、図12、及び図13に示す情報と、に基づいて算出される値が「評価値」フィールドに登録される。
【0081】
図11は、クリック・スルー・レート(CTR)と評価値との対応関係を示す情報の一例である。図11に示す情報は、クリック・スルー・レートが高いほど(すなわち、広告効果が高いほど)、評価値が高くなるように設定されている。なお、クリック・スルー・レートと評価値との対応関係を示す情報はテーブル形式の情報に限られず、例えば数式形式の情報であってもよい。
【0082】
同様に、図12は、コンバージョン・レート(CVR)と評価値との対応関係を示す情報の一例である。図12に示す情報は、コンバージョン・レートが高いほど(すなわち、広告効果が高いほど)、評価値が高くなるように設定されている。なお、コンバージョン・レートと評価値との対応関係を示す情報もテーブル形式の情報に限られず、例えば数式形式の情報であってもよい。
【0083】
同様に、図13は、購入額と評価値との対応関係を示す情報の一例である。図13に示す情報は、購入額が高いほど(すなわち、広告効果が高いほど)、評価値が高くなるように設定されている。なお、購入額と評価値との対応関係を示す情報もテーブル形式の情報に限られず、例えば数式形式の情報であってもよい。
【0084】
本実施形態の場合、「CTR」フィールドの値に対応する評価値(E1)が図11に示す情報に基づいて取得される。また、「CVR」フィールドの値に対応する評価値(E2)が図12に示す情報に基づいて取得される。さらに、「購入額」フィールドの値に対応する評価値(E3)が図13に示す情報に基づいて取得される。そして、それらの評価値の合計値(E1+E2+E3)が「評価値」フィールドに登録される。「評価値」フィールドの値が高いほど、広告効果が高いことを示す。
【0085】
次に、電子商取引システム1で実現される機能ブロックについて説明する。図14は、電子商取引システム1で実現される機能ブロックのうち、本発明に関連する機能ブロックを示す機能ブロック図である。図14に示すように、電子商取引システム1は記憶部70、判定部72、比較部74、閾値変更部76、広告選択部78、及び表示位置決定部80を含んでいる。
【0086】
例えば、記憶部70及び判定部72はデータベース12によって実現される。また、比較部74、閾値変更部76、広告選択部78、及び表示位置決定部80は広告サーバ10によって実現される。すなわち、広告サーバ10の制御部がプログラムに従って処理を実行することによって、制御部が比較部74、閾値変更部76、広告選択部78、及び表示位置決定部80として機能するようになる。
【0087】
記憶部70は広告に関する各種データを記憶する。例えば、記憶部70(入札金額記憶手段)は、複数の広告の各々に関連づけて、広告主によって提示された入札金額を記憶する。例えば図7に示したような広告テーブルが記憶部70(入札金額記憶手段)に記憶される。
【0088】
また例えば、記憶部70は、複数の広告の各々に関連づけて、広告効果の指標値に関する指標値情報を記憶する。「広告効果の指標値」は、例えば、クリック・スルー・レートと、コンバージョン・レートと、コンテンツの広告領域に表示された広告を介して実際に購入された商品の総額と、のうちの少なくとも一つである。「指標値情報」は、例えば、広告効果の複数の指標値に基づいて得られる値である。または、「指標値情報」は、例えば、広告効果の指標値自体であってもよい。あるいは、「指標値情報」は、例えば、広告効果の指標値を算出するために必要な情報であってもよい。
【0089】
例えば図10に示したような指標値テーブルが記憶部70(指標値情報記憶手段)に記憶される。この場合、「評価値」フィールドの値が上記の「広告効果の複数の指標値に基づいて得られる値」に相当する。また、「CTR」、「CVR」、又は「購入額」フィールドの値が上記の「広告効果の指標値自体」に相当する。さらに、「インプレッション」、「クリック数」、「アクセス数」、及び「コンバージョン数」フィールドの値が上記の「広告効果の指標値を算出するために必要な情報」に相当する。
【0090】
判定部72は、複数の表示候補広告(コンテンツに設定された広告領域に表示する広告の候補)に関し、表示候補広告の入札金額が閾値よりも高いか否かを判定する。
【0091】
例えば、本実施形態の場合、商品一覧ページ40が上記の「コンテンツ」に相当し、商品一覧ページ40の広告領域50(広告領域50A,50B)が上記の「広告領域」に相当する。また、ユーザが商品を検索するために指定したキーワードに関連づけられた複数の広告が上記の「複数の表示候補広告」に相当する。例えば、ユーザが商品を検索するために指定したキーワードが「バッグ」である場合、キーワード「バッグ」に関連づけられた複数の広告が上記の「複数の表示候補広告」に相当する。
【0092】
比較部74は、広告領域50に表示する広告52の数と、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数と、を比較する。
【0093】
閾値変更部76は比較部74の比較結果に基づいて閾値を変更する。例えば、広告領域50に表示する広告52の数と、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数と、が等しくない場合に、閾値変更部76は閾値を変更する。
【0094】
例えば、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数が、広告領域50に表示する広告52の数よりも多い場合に、閾値変更部76は現在の閾値よりも高い値を新たな閾値として設定する。また例えば、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数が、広告領域50に表示する広告52の数よりも少ない場合、閾値変更部76は現在の閾値よりも低い値を新たな閾値として設定する。
【0095】
閾値変更部76によって閾値が変更された場合、判定部72は、表示候補広告の入札金額が、閾値変更部76によって変更された後の閾値より高いか否かを判定する。また、閾値変更部76によって閾値が変更された場合、比較部74は、広告領域50に表示する広告52の数と、閾値変更部76によって変更された後の閾値より入札金額が高い表示候補広告の数と、を比較する。
【0096】
広告選択部78は、広告領域50に表示する広告52を複数の表示候補広告のうちから選択する。広告選択部78は、判定部72の判定結果に基づき、広告領域50に表示する広告52として、入札金額が閾値より高い表示候補広告を選択する。
【0097】
例えば、広告選択部78は、比較部74の比較結果に基づき、広告領域50に表示する広告52として、入札金額が閾値より高い表示候補広告を選択する。なお、閾値変更部76によって閾値が変更された場合、広告選択部78は、閾値変更部76によって閾値が変更された後の比較部74の比較結果に基づき、広告領域50に表示する広告52として、閾値変更部76によって変更された後の閾値より入札金額が高い表示候補広告を選択する。
【0098】
例えば、広告領域50に表示する広告52の数と、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数と、が等しい場合に、広告選択部78は、入札金額が閾値より高い表示候補広告を、広告領域50に表示する広告52として選択する。
【0099】
ここで、判定部72、比較部74、閾値変更部76、及び広告選択部78によって行われる広告選択の過程について説明する。図15及び図16は広告選択の過程の一例について説明するための図である。
【0100】
図15は、広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について説明するための図である。一方、図16は、広告領域50Aに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について説明するための図である。なお、図15及び図16では、ユーザがキーワードとして「バッグ」を指定した場合を想定している。また、広告IDが「A001」〜「A008」である広告が表示候補広告である場合を想定している。なお、図15及び図16の「表示候補広告」欄内において、広告IDの下に表されている括弧内の数値は入札金額を示している。また、丸印は、入札金額が閾値より高い表示候補広告を示しており、特に、黒い丸印は、広告領域50A,50Bに表示する広告52として選択された表示候補広告を示している。後述の図17、図22、図23、及び図26においても同様である。
【0101】
まず、広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について図15を参照しながら説明する。この場合、まず、閾値の初期値が設定される。
【0102】
例えば、閾値の初期値は表示候補広告の入札金額に基づいて決定される。例えば、閾値の初期値は表示候補広告の入札金額の統計値に基づいて決定される。例えば、表示候補広告の入札金額の平均値に基づいて、閾値の初期値が決定される。また例えば、表示候補広告の入札金額の最小値又は最大値に基づいて、閾値の初期値が決定される。また例えば、表示候補広告の入札金額の最大値及び最小値の間の中間の値に基づいて、閾値の初期値は決定される。あるいは、例えば、表示候補広告の入札金額の標準偏差に基づいて、閾値の初期値が決定されるようにしてもよい。
【0103】
なお、閾値の初期値はすべての広告の入札金額に基づいて決定されるようにしてもよい。例えば、閾値の初期値はすべての広告の入札金額の統計値(例えば平均値)に基づいて決定されるようにしてもよい。
【0104】
また、閾値の初期値は予め定められた値に設定されるようにしてもよい。例えば、閾値の初期値を「0」に設定するようにしてもよい。また例えば、過去の最高入札金額が閾値の初期値に設定されるようにしてもよい。
【0105】
ここでは、表示候補広告の入札金額の平均値が閾値の初期値として設定されることとして説明する。この場合、閾値が「70」に設定される(図15の(A)参照)。この場合、判定部72は、表示候補広告の各々について、入札金額が閾値(70)よりも高いか否かを判定する。図15の(A)に示すように、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数は4つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0106】
この場合、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)より多いため、表示候補広告を絞り込むべく、閾値変更部76は現在の閾値(70)よりも高い値を新たな閾値として設定する。例えば、閾値変更部76は、現在の閾値(70)に補正値(40)を加えた値(110)を新たな閾値として設定する(図15の(B)参照)。なお、ここでは補正値が「40」であることとして説明するが、補正値は「40」以外の値であってもよい。
【0107】
この場合、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(110)より高いか否かを判定する。図15の(B)に示すように、入札金額が閾値(110)より高い表示候補広告の数は1つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(110)より高い表示候補広告の数(1)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0108】
この場合、入札金額が閾値(110)より高い表示候補広告の数(1)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)より少ないため、表示候補広告の絞り込みを緩めるべく、閾値変更部76は現在の閾値(110)よりも低い値を新たな閾値として設定する。ただし、上記の補正値(40)を閾値(110)から引いた値(70)を新たな閾値として設定してしまうと、以前の閾値に戻ってしまうため、意味がない。このため、閾値変更部76は現在の閾値(110)より低く、かつ、以前の閾値(70)より高い値を新たな閾値として設定する必要がある。
【0109】
例えば、閾値変更部76は、上記の補正値(40)に係数k(0<k<1:例えば0.5)を乗じることによって得られる値(20)を補正値として設定し、現在の閾値(110)からこの補正値(20)を引いた値(90)を新たな閾値として設定する(図15の(C)参照)。
【0110】
この場合、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(90)より高いか否かを判定する。図15の(C)に示すように、入札金額が閾値(90)より高い表示候補広告の数は2つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(90)より高い表示候補広告の数(2)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0111】
この場合、入札金額が閾値(90)より高い表示候補広告の数(2)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、が等しいため、広告選択部78は、入札金額が閾値(90)より高い2つの表示候補広告を、広告領域50Bに表示する広告52として選択する(図15の(C)参照)。すなわち、第1番目及び第2番目に入札金額が高い表示候補広告(A004,A006)が、広告領域50Bに表示する広告52として選択される。つまり、より入札金額が高い表示候補広告が広告領域50Bに表示する広告52として選択されることになる。
【0112】
なお、上記に説明した広告選択の過程において、入札金額をキーとする表示候補広告のソート処理は実行されていない。上記のような広告選択は、「個々の表示候補広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理負荷が比較的軽い処理によって実現されている。
【0113】
次に、広告領域50Aに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について図16を参照しながら説明する。広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合と同様、この場合も、まず、閾値の初期値が設定される。
【0114】
表示候補広告の入札金額の平均値が閾値の初期値として設定される場合、閾値が「70」に設定される(図16の(A)参照)。この場合、判定部72は、表示候補広告の各々について、入札金額が閾値(70)より高いか否かを判定する。図16の(A)に示すように、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数は4つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0115】
この場合、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(5)よりも少ないため、表示候補広告の絞り込みを緩めるべく、閾値変更部76は現在の閾値(70)よりも低い値を新たな閾値に設定する。例えば、閾値変更部76は、閾値(70)から補正値(40)を引いた値(30)を新たな閾値として設定する(図16の(B)参照)。なお、ここでも補正値が「40」であることとして説明するが、補正値は「40」以外の値であってもよい。
【0116】
この場合、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(30)よりも高いか否かを判定する。図16の(B)に示すように、入札金額が閾値(30)より高い表示候補広告の数は7つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(30)より高い表示候補広告の数(7)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0117】
この場合、入札金額が閾値(30)より高い表示候補広告の数(7)が、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも多いため、表示候補広告を絞り込むべく、閾値変更部76は現在の閾値(30)よりも高い値を新たな閾値として設定する。ただし、上記の補正値(40)を閾値(30)に加えた値(70)を新たな閾値として設定してしまうと、以前の閾値に戻ってしまうため、意味がない。このため、閾値変更部76は現在の閾値(30)よりも高く、かつ、以前の閾値(70)よりも低い値を新たな閾値として設定する必要がある。
【0118】
例えば、閾値変更部76は、上記の補正値(40)に係数k(0<k<1:例えば0.5)を乗じることによって得られる値(20)を補正値として設定し、現在の閾値(30)にこの補正値(20)を加えた値(50)を新たな閾値として設定する(図16の(C)参照)。
【0119】
この場合、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(50)より高いか否かを判定する。図16の(C)に示すように、入札金額が閾値(50)より高い表示候補広告の数は5つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(50)より高い表示候補広告の数(5)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0120】
この場合、入札金額が閾値(50)より高い表示候補広告の数(5)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、が等しいため、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い5つの表示候補広告を、広告領域50Aに表示する広告52として選択する(図16の(C)参照)。すなわち、第1番目〜第5番目に入札金額が高い表示候補広告(A001,A002,A004,A006,A007)が、広告領域50Bに表示する広告52として選択される。つまり、より入札金額が高い表示候補広告が広告領域50Bに表示する広告52として選択されることになる。
【0121】
なお、上記に説明した広告選択の過程において、入札金額をキーとする表示候補広告のソート処理は実行されていない。上記のような広告選択は、「個々の表示候補広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理負荷が比較的軽い処理によって実現されている。
【0122】
ところで、ここで、広告IDが「A001」及び「A005」である広告の入札金額がともに「55」である場合を想定する。図17は、その状態において、広告領域50Aに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について説明するための図である。
【0123】
この場合、図16の場合と同様に、閾値の初期値が「70」に設定され(図17の(A)参照)、その後、閾値が「30」に更新される(図17の(B)参照)。そして、さらに、閾値が「50」に更新される(図17の(C)参照)。
【0124】
閾値が「50」に更新された場合、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(50)より高いか否かを判定する。図17の(C)に示すように、入札金額が閾値(50)より高い表示候補広告の数は6つであり、その数は広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも多い。
【0125】
この場合、入札金額が閾値(50)より高い表示候補広告のうちの、入札金額が最も低い表示候補広告は、広告IDが「A001」及び「A005」である2つの表示候補広告である。また、この場合、広告IDが「A001」及び「A005」である表示候補広告の入札金額は「55」であるため、表示候補広告を絞り込むためには閾値が「55」以上の値に設定される必要がある。しかしながら、仮に、閾値が「55」以上に設定されると、入札金額が閾値(例えば55)より高い表示候補広告の数は4つに減ってしまい、その数は広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも少なくなってしまう。このような場合、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数と、広告領域50Aに表示する広告52の数と、が等しくなるような閾値は存在しないことになる。つまり、この場合、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、は等しくなり得ないことになる。
【0126】
このような場合、電子商取引システム1では、広告領域50Aに表示する広告52の数を増加することが可能であるならば、広告領域50Aに表示する広告52の数を増加するようになっている。上述したように、広告領域50Aは、表示可能な広告52の数を増加することが可能な広告領域であるため、上記のような場合、広告領域50Aに表示する広告52の数が、入札金額が閾値(50)より高い表示候補広告の数(6)まで増加される。そして、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告(A001,A002,A004,A005,A006,A007)を、広告領域50Aに表示する広告52として選択する。
【0127】
ところで、仮に、広告領域50Aが、表示可能な広告52の数を増加することが可能な広告領域でない場合、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告のうちから、広告領域50Aに表示する5つの広告52を選択することになる。
【0128】
例えば、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告の指標値情報に基づいて、それら6つの表示候補広告のうちから、広告領域50Aに表示する5つの広告52を選択する。この場合、「指標値情報」としては、例えば、指標値テーブルの「評価値」フィールドの値が用いられる。
【0129】
具体的には、まず、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告(A001,A002,A004,A005,A006,A007)のうちの、入札金額が最も低い表示候補広告(A001,A005)以外の4つの表示候補広告(A002,A004,A006,A007)を、広告領域50Aに表示する広告52として確定する。この場合、広告領域50Aに表示する広告52の数は「5」であり、広告領域50Aに表示する広告52として確定された表示候補広告の数は「4」であるため、さらに1つの表示候補広告を広告領域50Aに表示する広告52として選択することが可能である。このため、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告のうちの残りの表示候補広告(A001,A005)の評価値に基づいて、それら残りの表示候補広告のうちから、1つの表示候補広告を、広告領域50Aに表示する残りの1つの広告52として選出する。例えば、広告選択部78は、上記の残りの表示候補広告(A001,A005)のうちの最も評価値が高い表示候補広告を、広告領域50Aに表示する残りの1つの広告52として選出する。
【0130】
なお、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告のうちで、評価値が高いものから順に5つの表示候補広告を、広告領域50Aに表示する広告52として選択するようにしてもよい。
【0131】
また、広告選択部78は、「評価値」フィールドの値の代わりに広告効果の指標値自体を用いるようにしてもよい。すなわち、例えば、指標値テーブルの「CTR」フィールドの値、「CVR」フィールドの値、及び、「購入額」フィールドの値のうちの少なくとも一つを用いるようにしてもよい。
【0132】
また、広告選択部78は、入札金額が閾値(50)より高い6つの表示候補広告のうちから、広告領域50Aに表示する5つの広告52をランダムに選択するようにしてもよい。
【0133】
次に、表示位置決定部80について説明する。広告領域50に表示する広告52として複数の広告が広告選択部78によって選択された場合に、表示位置決定部80は、広告選択部78によって選択された複数の広告の各々の、広告領域50における表示位置を決定する。
【0134】
例えば、本実施形態の場合、表示位置決定部80は、広告領域50Aに表示する広告52として選択された5つの広告の並び順(図3A参照)を決定する。また例えば、表示位置決定部80は、広告領域50Bに表示する広告52として選択された2つの広告のうちの一方を広告領域50B内の左側に表示する広告52として決定し、他方を広告領域50B内の右側に表示する広告52として決定する。
【0135】
例えば、表示位置決定部80は、広告選択部78によって選択された複数の広告の各々の表示位置を、それら複数の広告の各々の指標値情報に基づいて決定する。例えば、より広告効果の高い広告が、よりユーザの目に触れやすい位置に表示されるように、表示位置決定部80は、広告選択部78によって選択された複数の広告の各々の表示位置を決定する。
【0136】
この場合、「指標値情報」としては、例えば、指標値テーブルの「評価値」フィールドの値が用いられる。すなわち、表示位置決定部80は、広告領域50Aに表示する広告52として選択された5つの広告の並び順(図3A参照)を、それら5つの広告の各々の評価値に基づいて決定する。なお、この場合、「評価値」フィールドの値の代わりに、他の広告効果の指標値を用いるようにしてもよい。すなわち、例えば、指標値テーブルの「CTR」フィールドの値、「CVR」フィールドの値、及び、「購入額」フィールドの値のうちの少なくとも一つを用いるようにしてもよい。
【0137】
例えば、図3A〜3Eにおいて、広告52Aは最初から広告領域50Aに表示される広告52A,52B,52Cのうちの一つであり、かつ、それらの広告52A,52B,52Cのうちで最も長く表示され続ける広告である。このため、広告52A〜52Eのうちで広告52Aは最もユーザの目に触れやすい広告であると言うことができる。このため、表示位置決定部80は、広告選択部78によって選択された5つの広告のうちで最も評価値が高い広告を、図3Aに示す広告52Aに対応する位置に割り当てる。同様に、表示位置決定部80は、第2番目に評価値が高い広告を、図3Aに示す広告52Bに対応する位置に割り当て、第3番目に評価値が高い広告を、図3Aに示す広告52Cに対応する位置に割り当てる。
【0138】
また、図3A〜3Eにおいて、広告52Eの方が広告52Dよりも先に広告領域50Aに表示されるため、表示位置決定部80は、第4番目に評価値が高い広告を、図3Aに示す広告52Eに対応する位置に割り当て、最も評価値が低い広告を、図3Aに示す広告52Dに対応する位置に割り当てる。
【0139】
同様に、例えば、表示位置決定部80は、広告領域50Bに表示する広告52として選択された2つの広告のうちの、評価値が高い方の広告を、広告領域50B内の左側に表示する広告52として決定し、評価値が低い方の広告を、広告領域50B内の右側に表示する広告52として決定する。
【0140】
なお、ここでは、評価値をキーとして5つの広告がソートされているが、このソート処理は、「5つ」という比較的少ない数まで絞り込まれた広告に対して行われるものであるため、このソート処理の処理負荷は小さい。このため、このソート処理が実行されたとしても、処理負荷上の問題は特に生じない。
【0141】
表示位置決定部80は、広告選択部78によって選択された複数の広告の各々の表示位置をランダムに決定するようにしてもよい。すなわち、表示位置決定部80は、広告領域50Aに表示する広告52として選択された5つの広告の並び順をランダムに決定するようにしてもよい。また、表示位置決定部80は、広告領域50Bに表示する広告52として選択された2つの広告のうちの一方を広告領域50B内の左側に表示する広告52としてランダムに決定し、他方の広告を広告領域50B内の右側に表示する広告52として決定するようにしてもよい。
【0142】
次に、電子商取引システム1で実行される処理について説明する。図18は電子商取引システム1で実行される処理の一例について説明するための図である。図18に示す処理は、ユーザが商品検索ページでキーワードを指定して検索ボタンをクリックした場合(又はユーザが商品一覧ページ40でキーワードを指定して検索ボタン44をクリックした場合)に実行される処理である。なお、広告サーバ10の制御部が図18に示すステップS103の処理をプログラムに従って実行することによって、制御部が比較部74、閾値変更部76、広告選択部78、及び表示位置決定部80として機能するようになる。
【0143】
ユーザが商品検索ページでキーワードを指定して検索ボタンをクリックした場合(又はユーザが商品一覧ページ40でキーワードを指定して検索ボタン44をクリックした場合)、図18に示すように、ユーザ端末32の制御部は商品一覧ページデータを電子商取引サーバ20に要求する(S101)。すなわち、制御部は、商品一覧ページデータを要求することを示すHTTPリクエストを電子商取引サーバ20に送信する。このHTTPリクエストには、ユーザに指定されたキーワードが検索条件として関連づけられており、この検索条件(キーワード)が電子商取引サーバ20に送信される。
【0144】
電子商取引サーバ20の制御部はユーザ端末32から送信されたHTTPリクエスト及び検索条件(キーワード)を受信する。そして、制御部は、商品一覧ページ40の広告領域50A,50Bに表示する広告52を選択するように要求するための要求情報を広告サーバ10に送信する(S102)。この要求情報には、例えば、商品一覧ページ40のページIDと広告領域50A,50Bの広告領域IDとの少なくとも一方と、ユーザによって指定されたキーワードと、が含まれる。
【0145】
広告サーバ10の制御部は上記の要求情報を受信する。そして、制御部は広告領域50A,50Bに表示する広告52を選択する(S103)。例えば、制御部は、まず、広告領域50Aに表示する5つの広告52を選択し、その後、広告領域50Bに表示する2つの広告52を選択する。
【0146】
図19、図20、及び図21はステップS103で実行される広告選択処理の一例を示すフロー図である。なお、例えば、図19〜図21に示す広告選択処理は個々の広告領域50ごとに実行される。例えば、まず、広告領域50Aに表示する広告52を選択するために、図19〜図21に示す広告選択処理が実行され、その後、広告領域50Bに表示する広告52を選択するために、図19〜図21に示す広告選択処理が実行される。
【0147】
図19に示すように、まず、制御部は広告領域50に表示する広告52の数(M)を取得する(S201)。例えば、広告領域50Aに表示する広告52を選択する場合、制御部は広告領域テーブルの「広告数」フィールドに基づいて、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)を取得する。また例えば、広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合、制御部は広告領域テーブルの「広告数」フィールドに基づいて、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)を取得する。
【0148】
また、制御部は入札金額の閾値BTを初期設定する(S202)。例えば、制御部は表示候補広告の入札金額の統計値に基づいて閾値BTの初期値を設定する。なお、上述したように、「表示候補広告」とは、ユーザによって指定されたキーワードに関連づけられた広告であり、「統計値」とは、例えば平均値である。
【0149】
ステップS202において、制御部はデータベース12にアクセスすることによって、表示候補広告の入札金額の平均値を取得する。例えば、制御部は、ユーザによって指定されたキーワードに関連づけられた広告の入札金額の平均値を返すように命令するコマンド(例えばSQLコマンド)をデータベース12に供給する。この場合、データベース12では、上記のキーワードに関連づけられた広告の入札金額の平均値が算出され、該平均値が広告サーバ10に返される。
【0150】
なお、制御部は、上記のキーワードに関連づけられた広告の入札金額の合計額を返すように命令するコマンドと、上記のキーワードに関連づけられた広告の数を返すように命令するコマンドとをデータベース12に供給することによって、上記のキーワードに関連づけられた広告の入札金額の合計額と、上記のキーワードに関連づけられた広告の数とを取得するようにしてもよい。そして、制御部はそれらに基づいて上記の平均値を算出するようにしてもよい。
【0151】
または、制御部は、上記のキーワードに関連づけられた広告の入札金額のリストを返すように命令するコマンドをデータベース12に供給することによって、上記のキーワードに関連づけられた広告の入札金額のリストを取得するようにしてもよい。そして、制御部はそのリストに基づいて上記の平均値を算出するようにしてもよい。
【0152】
以上のようにして表示候補広告の入札金額の平均値を取得した後、制御部はその平均値に基づいて閾値BTの初期値を設定する。例えば、制御部はその平均値自体を閾値BTの初期値として設定する。なお、ステップS202において、制御部は予め定められた値を閾値BTとして設定するようにしてもよい。
【0153】
ステップS201,S202の処理が実行された後、制御部は、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告の数(N)を取得する(S203)。例えば、制御部は、「ユーザによって指定されたキーワードに関連づけられ、かつ、入札金額が閾値BTより高い広告」の数を返すように命令するコマンドをデータベース12に供給する。この場合、データベース12(判定部72)では、広告テーブルに登録された各広告について、ユーザによって指定されたキーワードが関連づけられているか否かと、入札金額が閾値BTより高いか否かと、が判定される。そして、「ユーザによって指定されたキーワードに関連づけられ、かつ、入札金額が閾値BTより高い広告」の数が取得され、その数が広告サーバ10に返される。制御部は、その数を、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告の数(N)として取得する。
【0154】
なお、制御部は、「ユーザによって指定されたキーワードに関連づけられ、かつ、入札金額が閾値BTより高い広告」のリストを返すように命令するコマンドをデータベース12に供給するようにしてもよい。そして、制御部は、「ユーザによって指定されたキーワードに関連づけられ、かつ、入札金額が閾値BTより高い広告」の数をそのリストに基づいて算出し、その数を、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告の数(N)として取得するようにしてもよい。
【0155】
ステップS203の処理が実行された後、制御部(比較部74)は「M=N」であるか否かを判定する(S204)。すなわち、制御部はステップS201で取得された広告52の数(M)と、ステップS203で取得された表示候補広告の数(N)とが等しいか否かを判定する。
【0156】
「M=N」であると判定された場合、制御部(広告選択部78)は、入札金額が閾値BTより高いN個の表示候補広告を広告領域50に表示する広告52として選択する(S206)。
【0157】
その後、制御部(表示位置決定部80)は、ステップS206で選択された各広告の表示位置を決定する(S207)。例えば、ステップS206において、広告領域50Aに表示する広告52として5つの広告が選択された場合、制御部はそれら5つの広告の指標値情報に基づいて、それら5つの広告の並び順(図3A参照)を決定する。この場合、「指標値情報」としては、例えば、指標値テーブルの「評価値」フィールドの値が用いられる。「評価値」フィールドの値の代わりに、指標値テーブルの「CTR」フィールドの値、「CVR」フィールドの値、及び、「購入額」フィールドの値のうちの少なくとも一つを用いるようにしてもよい。なお、制御部は上記の5つの広告の並び順をランダムに決定するようにしてもよい。
【0158】
ステップS204において「M=N」であると判定されなかった場合、制御部は「M<N」であるか否かを判定する(S205)。すなわち、制御部は、ステップS203で取得された表示候補広告の数(N)が、ステップS201で取得された広告52の数(M)よりも多いか否かを判定する。
【0159】
「M<N」でないと判定された場合、すなわち、「M>N」である場合、図20に示すように、制御部は縮小フラグが「0」であるか否かを判定する(S301)。
【0160】
「縮小フラグ」は、閾値BTを増減する場合(ステップS305,S406参照)における増減値(ΔB)を縮小するか否かを示すフラグである。縮小フラグは「0」又は「1」をとる。値「0」は、増減値(ΔB)を縮小しないことを示し、値「1」は、増減値(ΔB)を縮小することを示す。広告選択処理の実行が開始される際に縮小フラグは「0」に初期化される。
【0161】
縮小フラグが「0」であると判定された場合、制御部は前回判定結果フラグが「0」又は「1」であるか否かを判定する(S302)。後述するように、ステップS205の処理は、所定の条件が満足されるまで(すなわち、ステップS204又はS401における判定結果が「真(Y)」になるまで)繰り返し実行されるようになっている。「前回判定結果フラグ」は、ステップS205における前回の判定結果を保持しておくための役割を果たす。前回判定結果フラグは「0」、「1」、又は「2」をとる。値「1」は、前回の判定結果が「M>N」であったことを示し、値「2」は、前回の判定結果が「M<N」であったことを示す。広告選択処理の実行が開始される際に前回判定結果フラグは「0」に初期化される。
【0162】
前回判定結果フラグが「0」又は「1」であると判定された場合、制御部(閾値変更部76)は閾値BTを減少させる(S305)。すなわち、制御部は、閾値BTから補正値ΔBを引くことによって得られる値を新たな閾値BTとして設定する。また、制御部は前回判定結果フラグに「1」をセットする(S306)。そして、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0163】
一方、前回判定結果フラグが「0」及び「1」でないと判定された場合、すなわち、前回判定結果フラグが「2」である場合、制御部は縮小フラグに「1」をセットする(S303)。そして、制御部は、補正値ΔBを、補正値ΔBに係数k(0<k<1:例えば0.5)を乗じることによって得られる値に更新する(S304)。このステップS304の処理は、図15の(C)において説明した処理に対応している。ステップS304の処理が実行された後、制御部は閾値BTを減少させ(S305)、前回判定結果フラグに「1」をセットする(S306)。そして、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0164】
また、ステップS301において縮小フラグが「0」でないと判定された場合、すなわち、縮小フラグが「1」である場合、制御部は、補正値ΔBを、補正値ΔBに係数k(0<k<1:例えば0.5)を乗じることによって得られる値に更新する(S304)。その後、制御部は閾値BTを減少させ(S305)、前回判定結果フラグに「1」をセットする(S306)。そして、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0165】
また、ステップS205において「M<N」であると判定された場合、図21に示すように、制御部は「M=N」となり得ない場合であるか否かを判定する(S401)。例えば、下記の2つ条件(a)及び(b)の両方が満足される場合に、制御部は、「M=N」となり得ない場合であると判定する。
(a)入札金額が閾値BTより高い表示候補広告のうちの、最も入札金額が低い表示候補広告の数が複数である。
(b)入札金額が閾値BTより高い表示候補広告のうちの、最も入札金額が低い表示候補広告以外の表示候補広告の数が、広告領域50に表示する広告52の数(M)よりも少ない。
【0166】
例えば図17の(C)に示した例の場合、入札金額が閾値より高い表示候補広告(A001,A002,A004,A005,A006,A007)のうちの、最も入札金額が低い表示候補広告(A001,A005)の数が複数である。このため、上記条件(a)が満足されている。また、入札金額が閾値より高い表示候補広告(A001,A002,A004,A005,A006,A007)のうちの、最も入札金額が低い表示候補広告以外の表示候補広告(A002,A004,A006,A007)の数(4)は、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも少ない。このため、上記条件(b)も満足されている。したがって、図17の(C)に示した例の場合、「M=N」となり得ない場合であると判定される。
【0167】
「M=N」となり得ない場合であると判定されなかった場合(すなわち、「M=N」となり得ると判定された場合)、制御部は縮小フラグが「0」であるか否かを判定する(S402)。また、縮小フラグが「0」であると判定された場合、制御部は前回判定結果フラグが「0」又は「2」であるか否かを判定する(S403)。
【0168】
前回判定結果フラグが「0」又は「2」であると判定された場合、制御部(閾値変更部76)は閾値BTを増加させる(S406)。すなわち、制御部は、閾値BTに補正値ΔBを加えることによって得られる値を新たな閾値BTとして設定する。また、制御部は前回判定結果フラグに「2」をセットする(S407)。その後、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0169】
一方、前回判定結果フラグが「0」及び「2」でないと判定された場合、すなわち、前回判定結果フラグが「1」である場合、制御部は縮小フラグに「1」をセットする(S404)。そして、制御部は、補正値ΔBを、補正値ΔBに係数k(0<k<1:例えば0.5)を乗じることによって得られる値に更新する(S405)。このステップS405の処理は、図16の(C)において説明した処理に対応している。ステップS405の処理が実行された後、制御部は閾値BTを増加させ(S406)、前回判定結果フラグに「2」をセットする(S407)。そして、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0170】
また、ステップS402において縮小フラグが「0」でないと判定された場合、すなわち、縮小フラグが「1」である場合、制御部は、補正値ΔBを、補正値ΔBに係数k(0<k<1:例えば0.5)を乗じることによって得られる値に更新する(S405)。その後、制御部は閾値BTを増加させ(S406)、前回判定結果フラグに「2」をセットする(S407)。そして、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0171】
なお、ステップS401において、「M=N」となり得ない場合であると判定された場合、制御部は、広告領域50に表示する広告52の数を増加できるか否かを判定する(S408)。制御部はこの判定を広告領域テーブルの「増加フラグ」フィールドに基づいて実行する。例えば、広告領域50の増加フラグが「1」である場合、制御部は、広告領域50に表示する広告52の数を増加させることが可能であると判定する。一方、広告領域50の増加フラグが「0」である場合、制御部は、広告領域50に表示する広告52の数を増加させることが可能でないと判定する。
【0172】
広告領域50に表示する広告52の数を増加できると判定された場合、制御部は、広告領域50に表示する広告52の数をN個(すなわち、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告の数)まで増加させる(S409)。そして、制御部(広告選択部78)は、入札金額が閾値BTより高いN個の表示候補広告を広告領域50に表示する広告52として選択する(S410)。
【0173】
一方、広告領域50に表示する広告52の数を増加できると判定されなかった場合、制御部(広告選択部78)は、入札金額が閾値BTより高いN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択する(S411)。
【0174】
ステップS411において、制御部は、入札金額が閾値BTより高いN個の表示候補広告の各々の指標値情報に基づいて、それらN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択する。この場合、「指標値情報」としては、例えば、指標値テーブルの「評価値」フィールドの値が用いられる。なお、「評価値」フィールドの値の代わりに、「CTR」フィールドの値、「CVR」フィールドの値、及び「購入額」フィールドの値のうちの少なくとも一つを用いるようにしてもよい。
【0175】
例えば、制御部は、まず、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告のうちの、最も入札金額が低い表示候補広告以外の表示候補広告を、広告領域50に表示する広告52として確定する。この場合、広告領域50に表示する広告52として確定された表示候補広告の数をNA個とすると、この時点で、広告領域50に表示するM個の広告52のうちの(M−NA)個の広告52が決定されていないことになる。このため、制御部は、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告のうちの、最も入札金額が低い表示候補広告の指標値情報に基づいて、それら最も入札金額が低い表示候補広告のうちから、(M−NA)個の表示候補広告を、広告領域50に表示する残りの広告52として選出する。
【0176】
なお、ステップS411において、制御部は、入札金額が閾値BTより高いN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52をランダムに選択するようにしてもよい。
【0177】
ステップS410又はS411の処理が実行された後、制御部は、ステップS410又はS411で選択された広告の表示位置を決定する(S207)。以上で図19〜図21の処理の説明を終了する。
【0178】
図18に示すように、ステップS103の処理が実行された後、広告サーバ10の制御部は、ステップS103における選択結果を電子商取引サーバ20に通知する(S104)。例えば、ステップS206,S410,又はS411において選択された広告のデータと、ステップS207における決定結果を示すデータとが電子商取引サーバ20に送信される。
【0179】
上記の通知を電子商取引サーバ20が受け取った場合、電子商取引サーバ20の制御部は商品一覧ページデータを生成する(S105)。例えば、制御部は、ユーザによって指定されたキーワードに基づいて検索処理を実行することによって、検索条件を満足する商品の一覧(すなわち、ユーザによって指定されたキーワードに関連する商品の一覧)を取得する。この場合、例えば、上記のキーワードが商品ページに含まれているような商品が、検索条件を満足する商品として判断され、上記のキーワードが商品ページに含まれているような商品の一覧が取得される。そして、上記のようにして取得された商品の一覧が一覧領域46に表示されるように、商品一覧ページデータは設定される。
【0180】
また、商品一覧ページデータでは、広告サーバ10からの通知に従って広告領域50A,50Bに広告52が埋め込まれる。例えば、広告領域50Aに表示する広告52として選択された広告の広告画像54及び広告文56が広告領域50A内の決められた位置に表示されるように、広告画像54へのリンク情報(URL)や広告文56が埋め込まれる。なお、広告画像54及び広告文56は、店舗ページ又は商品ページへのリンク情報が関連づけられたリンクボタンとして設定される。同様に、広告領域50Bに表示する広告52として選択された広告の広告画像54及び広告文56が広告領域50B内の決められた位置に表示されるように、広告画像54へのリンク情報(URL)や広告文56が埋め込まれる。広告領域50Aと同様、広告画像54及び広告文56は、店舗ページ又は商品ページへのリンク情報が関連づけられたリンクボタンとして設定される。
【0181】
ステップS105の処理が実行された後、制御部は商品一覧ページデータをユーザ端末32に送信する(S106)。商品一覧ページデータがユーザ端末32で受信された場合、ユーザ端末32の制御部は商品一覧ページデータに基づいて商品一覧ページ40を表示部に表示する(S107)。なお、この場合、制御部は、広告領域50A,50Bに埋め込まれた広告画像54のリンク情報に基づいて、広告サーバ10(データベース12)から広告画像54を取得し、該広告画像54を広告領域50A内に表示する。以上で図18に示す処理の説明を終了する。
【0182】
なお、図18に示した処理では、商品一覧ページ40の広告領域50A,50Bに表示する広告52の選択を電子商取引サーバ20が広告サーバ10に要求するようになっていたが、ユーザ端末32が広告サーバ10に対して上記の要求を行うようにしてもよい。以下、この場合の処理について図18を参照しながら説明する。
【0183】
ユーザ端末32から送信されたHTTPリクエスト及び検索条件(キーワード)が電子商取引サーバ20で受信された場合(S101)、電子商取引サーバ20の制御部は、ステップS102の処理を実行することなくステップS105及びステップS106の処理を実行し、商品一覧ページデータをユーザ端末32に送信する。
【0184】
なお、この場合、ステップS102の処理が実行されないため、ステップS103,S104の処理も実行されないことになる。
【0185】
また、この場合、ユーザ端末32に送信される商品一覧ページデータには、広告領域50A,50Bに表示する広告52の選択をユーザ端末32が広告サーバ10に要求するためのプログラムが埋め込まれる。このプログラムは、例えばJavaScript(登録商標)等のプログラム言語で記述される。また、この場合、広告領域50A,50Bに表示する広告52の選択を広告サーバ10に要求するために必要な情報も商品一覧ページデータの一部としてユーザ端末32に送信される。例えば、広告サーバ10にアクセスするための情報(例えばURL等)、ユーザによって指定されたキーワード、商品一覧ページのページIDや、広告領域50A,50Bの広告領域ID等が商品一覧ページデータの一部として送信される。
【0186】
上記の商品一覧ページデータがユーザ端末32によって受信された場合、ユーザ端末32の制御部は、上記のプログラム等に基づいて、商品一覧ページ40の広告領域50A,50Bに表示する広告52の選択を広告サーバ10に要求する。この処理はステップS102と同様である。
【0187】
ユーザ端末32からの要求が広告サーバ10で受け付けられた場合、広告サーバ10の制御部は広告領域50A,50Bに表示する広告52を選択する。この処理はステップS103と同様である。そして、広告52の選択が実行された後、広告サーバ10は選択結果をユーザ端末32に通知する。この場合、ステップS206,S410,又はS411において選択された広告のデータ(例えば、広告画像54へのリンク情報(URL)や広告文56等)や、ステップS207における決定結果を示すデータがユーザ端末32に送信される。そして、ユーザ端末32の制御部は商品一覧ページ40を表示部に表示する。この場合、ユーザ端末32の制御部は、広告サーバ10から受信したデータに従って、商品一覧ページ40の広告領域50A,50Bに広告52を表示する。以上に説明したような処理が図18に示した処理の代わりに実行されるようにしてもよい。
【0188】
以上に説明した電子商取引システム1によれば、商品一覧ページ40の広告領域50に表示する広告52として、より入札金額が高い広告が選択されるようになる。電子商取引システム1によれば、より入札金額が高い広告が広告領域50に表示されるようになるため、広告サービスの提供者にとって、広告収入が増加するという利点がある。また、電子商取引システム1によれば、より入札金額が高い広告ほど広告領域50に表示され易くなるため、店舗(広告主)にとって、入札金額を調整することによって自らの広告の表示され易さを調整できるようになるという利点がある。
【0189】
また、電子商取引システム1によれば、より入札金額が高い広告を広告領域50に表示する広告52として選択することを、入札金額をキーとする広告のソート処理を実行せずに行うことが可能になる。入札金額をキーとする広告のソート処理では、「二つの広告の入札金額のどちらが高いかを判断し、その結果によって広告の順序を入れ替える」ことを繰り返し実行することによって、例えば、入札金額が高い順に広告がソートされる。このため、上記のような広告の選択を行うために、入札金額をキーとする広告のソート処理を用いる場合には、処理負荷が大きくなってしまう場合がある。これに対し、電子商取引システム1によれば、「個々の広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理負荷が比較的軽い処理によって、上記のような広告の選択が実現されるようになる。
【0190】
なお、入札金額順で商品一覧ページ40に広告を表示させる場合には、入札金額が変わらない限り、商品一覧ページ40における広告の表示が常に一定になってしまう。すなわち、商品一覧ページ40の各広告領域50に表示される広告52が一定になってしまう。これに対し、電子商取引システム1では、広告領域50に表示する広告52として選択された複数の広告を様々なパラメータをキーとしてソートすることができる。このため、例えば、ソートのキーとして用いるパラメータを適宜変更したり、ソートのキーとして用いるパラメータをランダムに変更したりすることによって、商品一覧ページ40の各広告領域50に表示される広告52を変化させることができ、その結果として、ユーザの注意を惹くことができる。例えば、ソートのキーとして用いるパラメータをユーザごとに変えたり、商品一覧ページデータを生成するごとに変えたりすることによって、一層ユーザに広告を注視してもらい易くなるようにすることができる。また例えば、ソートのキーとして用いるパラメータを季節、環境、又は時間帯に応じて変えることによって、一層ユーザに広告を注視してもらい易くなるようにすることができる。
【0191】
さらに、電子商取引システム1では、広告領域50に表示する広告52として選択された広告の広告効果の指標値に基づいて、広告の表示位置を決定するようになっている(図19のステップS207参照)。例えば、ユーザの目に触れやすい位置に広告効果が高い広告(すなわち、店舗における商品販売に対する貢献度が高い広告)を表示するようになっている。電子商取引システム1によれば、ユーザの目に触れやすい位置に広告効果が高い広告が表示されることによって、店舗における売上が増加することが期待できる。すなわち、電子商取引システム1によれば、店舗(広告主)にとって、売上が増加するという利点がある。また、一般的に仮想商店街の提供者は店舗における売上に応じた手数料を得るようになっているため、電子商取引システム1によれば、仮想商店街の提供者にとって、店舗からの手数料収入が増加するという利点がある。
【0192】
また、電子商取引システム1では、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数(N)が広告領域50に表示する広告52の数(M)よりも多い場合に、入札金額が閾値より高いN個の表示候補広告の各々の広告効果の指標値に基づいて、それらN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択するようになっている(図21のステップS411参照)。例えば、より広告効果の高い表示候補広告を広告領域50に表示する広告52として選択するようになっている。電子商取引システム1によれば、より広告効果の高い広告が表示されるようになることによって、店舗における売上が増加することが期待できる。すなわち、電子商取引システム1によれば、店舗(広告主)にとって、売上が増加するという利点がある。また、通常、仮想商店街の提供者は店舗における売上に応じた手数料を得るようになっているため、電子商取引システム1によれば、仮想商店街の提供者にとって、店舗からの手数料収入が増加するという利点がある。
【0193】
また、電子商取引システム1では、閾値の初期値が表示候補広告の入札金額の統計値(例えば平均値)に基づいて決定されるようになっている(図19のステップS203参照)。閾値の初期値が、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数が広告領域50に表示する広告52の数と等しくなるような閾値の値と大きく異なっていると、「個々の広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」処理を繰り返し実行する回数が増加する。この点、電子商取引システム1によれば、閾値の初期値が、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数が広告領域50に表示する広告52の数と等しくなるような閾値の値と大きく異なることになってしまわないように図ることが可能になる。すなわち、電子商取引システム1によれば、上記のような処理を繰り返し実行する回数が増大してしまわないように図ることが可能になる。
【0194】
なお、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。
【0195】
[変形例1]
以上では、閾値変更部76は閾値(BT)に補正値(ΔB)を加えたり、閾値(BT)から補正値(ΔB)を引いたりすることによって、閾値(BT)を変更するようになっていた(図20のステップS305及び図21のステップS406参照)。しかしながら、閾値変更部76の態様はこの態様に限られない。
【0196】
例えば、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数が、広告領域50に表示する広告52の数よりも多い場合に、閾値変更部76は、入札金額が閾値より高い表示候補広告の入札金額に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。
【0197】
具体的には、閾値変更部76は、入札金額が閾値より高い表示候補広告の入札金額の統計値に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。ここで、「統計値」とは例えば平均値である。例えば、閾値変更部76は、入札金額が閾値より高い表示候補広告の入札金額の平均値を新たな閾値として設定するようにしてもよい。また例えば、閾値変更部76は、入札金額が閾値より高い表示候補広告の入札金額の最大値及び最小値の中間の値に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。あるいは、閾値変更部76は、入札金額が閾値より高い表示候補広告の入札金額の標準偏差に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。
【0198】
また例えば、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数が、広告領域50に表示する広告52の数よりも少ない場合に、閾値変更部76は、入札金額が閾値以下である表示候補広告の入札金額に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。
【0199】
具体的には、閾値変更部76は、入札金額が閾値以下である表示候補広告の入札金額の統計値に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。ここで、「統計値」とは例えば平均値である。例えば、閾値変更部76は、入札金額が閾値以下である表示候補広告の入札金額の平均値を新たな閾値として設定するようにしてもよい。また例えば、閾値変更部76は、入札金額が閾値以下である表示候補広告の入札金額の最大値及び最小値の中間の値に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。あるいは、閾値変更部76は、入札金額が閾値以下である表示候補広告の入札金額の標準偏差に基づいて、新たな閾値を設定するようにしてもよい。
【0200】
ここで、上記の閾値変更部76が関わって行われる広告選択の過程について説明する。図22及び図23は、上記の閾値変更部76が関わって行われる広告選択の過程の一例について説明するための図である。
【0201】
図22は、広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について説明するための図である。一方、図23は、広告領域50Aに表示する広告52を選択する場合の過程の一例について説明するための図である。なお、ここでも、図15及び図16と同様、ユーザがキーワードとして「バッグ」を指定した場合を想定している。また、広告IDが「A001」〜「A008」である広告が表示候補広告である場合を想定している。なお、図22及び図23では、広告IDが「A002」、「A005」、「A007」、及び「A008」である広告の入札金額がそれぞれ「92」、「40」、「90」、及び「23」である場合を想定している。
【0202】
まず、広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合の過程について図22を参照しながら説明する。図15の場合と同様、この場合も、まず、閾値の初期値が設定される。表示候補広告の入札金額の平均値が閾値の初期値として設定される場合、閾値が「70」に設定される(図22の(A)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の各々について、入札金額が閾値(70)より高いか否かを判定する。
【0203】
図22の(A)に示すように、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数は4つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0204】
この場合、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)よりも多いため、閾値変更部76は、表示候補広告を絞り込むべく、閾値を上げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の入札金額の平均値(103)を新たな閾値として設定する(図22の(B)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(103)より高いか否かを判定する。
【0205】
図22の(B)に示すように、入札金額が閾値(103)より高い表示候補広告の数は1つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(103)より高い表示候補広告の数(1)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0206】
この場合、入札金額が閾値(103)より高い表示候補広告の数(1)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)よりも少ないため、閾値変更部76は、表示候補広告の絞り込みを緩めるべく、閾値を下げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が以前の閾値(70)より高く、かつ、現在の閾値(103)以下である表示候補広告の入札金額の平均値(94)を新たな閾値として設定する(図22の(C)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(94)より高いか否かを判定する。
【0207】
図22の(C)に示すように、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告の数は2つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告の数(2)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0208】
この場合、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告の数(2)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、が等しいため、広告選択部78は、入札金額が閾値(94)より高い2つの表示候補広告を広告領域50Bに表示する広告52として選択する。すなわち、第1番目及び第2番目に入札金額が高い表示候補広告(A004,A006)が広告領域50Bに表示する広告52として選択される。つまり、より入札金額が高い表示候補広告が広告領域50Bに表示する広告52として選択されることになる。
【0209】
なお、上記に説明した広告選択の過程において、入札金額をキーとする表示候補広告のソート処理は実行されていない。上記のような広告選択は、「個々の広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理負荷が比較的軽い処理によって実現されている。
【0210】
次に、広告領域50Aに表示する広告52を選択する場合の過程について図23を参照しながら説明する。広告領域50Bに表示する広告52を選択する場合と同様、この場合も、まず、閾値の初期値が設定される。表示候補広告の入札金額の平均値が閾値の初期値として設定される場合、閾値が「70」に設定される(図23の(A)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の各々について、入札金額が閾値(70)よりも高いか否かを判定する。
【0211】
図23の(A)に示すように、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数は4つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0212】
この場合、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)が、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも少ないため、閾値変更部76は、表示候補広告の絞り込みを緩めるべく、閾値を下げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が閾値(70)以下である表示候補広告の入札金額の平均値(37)を新たな閾値として設定する(図23の(B)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(37)より高いか否かを判定する。
【0213】
図23の(B)に示すように、入札金額が閾値(37)より高い表示候補広告の数は6つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(37)より高い表示候補広告の数(6)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0214】
この場合、入札金額が閾値(37)より高い表示候補広告の数(6)が、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも多いため、閾値変更部76は、表示候補広告を絞り込むべく、閾値を上げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が現在の閾値(37)より高く、かつ、以前の閾値(70)以下である表示候補広告の入札金額の平均値(52.5)を新たな閾値として設定する(図23の(C)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(52.5)よりも高いか否かを判定する。
【0215】
図23の(C)に示すように、入札金額が閾値(52.5)より高い表示候補広告の数は5つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(52.5)より高い表示候補広告の数(5)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0216】
この場合、入札金額が閾値(52.5)より高い表示候補広告の数(5)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、が等しいため、広告選択部78は、入札金額が閾値(52.5)より高い5つの表示候補広告を広告領域50Aに表示する広告52として選択する。すなわち、第1番目〜第5番目に入札金額が高い表示候補広告(A001,A002,A004,A006,A007)が広告領域50Bに表示する広告52として選択される。つまり、より入札金額が高い表示候補広告が広告領域50Bに表示する広告52として選択されることになる。
【0217】
なお、上記に説明した広告選択の過程において、入札金額をキーとする表示候補広告のソート処理は実行されていない。上記のような広告選択は、「個々の広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理負荷が比較的軽い処理によって実現されている。
【0218】
ここで、表示候補広告の入札金額の平均値(統計値)に基づいて閾値を変更する場合の広告選択処理について説明する。この場合、図18のステップS103において、例えば図24及び図25に示すような広告選択処理が図19〜図21に示す広告選択処理の代わりに実行される。なお、図24では、図19と同じ処理が実行されるステップには同じ符号を付している。
【0219】
図24に示すように、まず、制御部はデータベース12にアクセスすることによって、表示候補広告の入札金額の最大値(X)を取得する(S200a)。そして、制御部は、入札金額の閾値BTの上限値THを、ステップS200aで取得された最大値(X)に設定し、入札金額の閾値BTの下限値TLを「0」に設定する(S200b)。なお、これらの上限値THや下限値TLは閾値BTを変更する際に参照される(図25のステップS504参照)。
【0220】
また、制御部は広告領域50に表示する広告52の数(M)を取得する(S201)。この処理は図19と同様である。さらに、制御部はデータベース12にアクセスすることによって、表示候補広告の入札金額の平均値(Y)を取得する(S202a)。そして、制御部は入札金額の閾値BTの初期値を、ステップS202aで取得された平均値(Y)に設定する(S202b)。その後、制御部は、入札金額が閾値BTより高い表示候補広告の数(N)を取得する(S203)。以降の処理(ステップS203〜S207の処理)は図19と同様であるため、説明を省略する。
【0221】
ステップS205において「M<N」でないと判定された場合、すなわち、「M>N」である場合、図25に示すように、制御部は閾値BTの上限値THを現在の閾値BTに更新する(S503)。また、制御部はデータベース12にアクセスすることによって、入札金額が下限値TLより高く、かつ、上限値TH以下である表示候補広告の入札金額の平均値(Z)を取得する(S504)。そして、制御部は、ステップS504で取得された平均値(Z)を新たな閾値BTとして設定する(S505)。ステップS505の処理が実行された後、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0222】
一方、ステップS205において「M<N」であると判定された場合、図25に示すように、制御部は、「M=N」となり得ない場合であるか否かを判定する(S501)。ステップS501の処理は図21のステップS401の処理と同様である。
【0223】
「M=N」となり得ない場合であると判定されなかった場合、制御部は閾値BTの下限値TLを現在の閾値BTに更新する(S502)。また、制御部はデータベース12にアクセスすることによって、入札金額が下限値TLより高く、かつ、上限値TH以下である表示候補広告の入札金額の平均値(Z)を取得する(S504)。そして、制御部は、ステップS504で取得された平均値(Z)を新たな閾値BTとして設定する(S505)。ステップS505の処理が実行された後、制御部はステップS203の処理を実行する。
【0224】
一方、「M=N」となり得ない場合であると判定された場合、制御部はステップS506〜S509の処理を実行する。ステップS506〜S509の処理は図21のステップS408〜S411の処理と同様である。以上で図24及び図25に示す処理の説明を終了する。
【0225】
以上のようにしても、より入札金額が高い広告を広告領域50に表示する広告52として選択することを、入札金額をキーとする広告のソート処理を実行せずに行うことができるようになる。
【0226】
[変形例2]
以上では、個々の広告領域50ごとに広告選択処理を実行することとして説明したが、商品一覧ページ40内に設けられた複数の広告領域50A,50Bを一つの広告領域とみなして、広告選択処理を実行するようにしてもよい。その場合の広告選択処理について、図19〜図21を参照しながら説明する。
【0227】
広告領域50A,50Bを一つの広告領域とみなして広告選択処理を実行する場合、図19のステップS201において、制御部は、広告領域に表示する広告52の数(M)として、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と広告領域50Bに表示する広告52の数(2)とを足した数(7)を取得する。
【0228】
ステップS206では、入札金額が閾値より高いM個の表示候補広告が選択されるため、この場合、ステップS206において7つの広告が選択されることになる。そして、ステップS207において、まず、制御部は、ステップS206で選択された7つの広告を広告領域50A,50Bのいずれかに振り分ける。例えば、制御部は、ステップS206で選択された7つの広告の各々の指標値情報に基づいて、それら7つの広告を広告領域50A,50Bのいずれかに振り分ける。
【0229】
この場合、「指標値情報」としては、例えば、指標値テーブルの「評価値」フィールドの値が用いられる。「評価値」フィールドの値の代わりに、他の広告効果の指標値を用いるようにしてもよい。すなわち、例えば、指標値テーブルの「CTR」フィールドの値、「CVR」フィールドの値、及び、「購入額」フィールドの値のうちの少なくとも一つを用いるようにしてもよい。
【0230】
また、この場合、広告領域50A,50Bに優先順位が設定される。広告領域50A,50Bの優先順位は、例えば、ユーザの目に触れやすい広告領域50(すなわち、目立ちやすい広告領域50)ほど優先順位が高くなるようにして設定される。なお、広告領域50A,50Bの優先順位を設定する場合には、広告領域テーブルに「優先順位」フィールドを追加し、個々の広告領域50A,50Bの優先順位が「優先順位」フィールドに登録されるようにすればよい。
【0231】
例えば、制御部は、ステップS206で選択された7つの広告を、評価値の高い広告から順に、優先順位の高い広告領域50に振り分ける。このようにすることによって、より広告効果が高い広告がユーザの目に触れやすい広告領域50に表示されるようになる。
【0232】
なお、制御部は、ステップS206で選択された7つの広告を広告領域50A,50Bのいずれかにランダムに振り分けるようにしてもよい。
【0233】
ステップS206で選択された7つの広告の振り分けが完了した後、制御部は、広告領域50A,50Bの各々に振り分けられた広告の表示位置を決定する。例えば、制御部は、広告領域50Aに振り分けられた5つの広告の並び順(図3A参照)を決定する。また、制御部は、広告領域50Bに振り分けられた2つの広告の表示位置を決定する。
【0234】
なお、広告領域50A,50Bを一つの広告領域とみなして広告選択処理を実行する場合には、図21のステップS401において、制御部は、一つの広告領域としてみなした複数の広告領域50A,50Bに、表示可能な広告52の数を増加することが可能な広告領域50が含まれているか否かを判定するようにすればよい。表示可能な広告52の数を増加することが可能な広告領域50が含まれている場合、制御部は、広告領域に表示する広告52の数(M)をN個(すなわち、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数)まで増加させるようにすればよい。
【0235】
個々の広告領域50ごとに広告選択処理を実行する場合には、例えば図15及び図16に示すように、同じ広告(例えばA004又はA006)が、広告領域50Aに表示する広告52と、広告領域50Bに表示する広告52との両方として選択されるようになる。この点、以上のように、複数の広告領域50A,50Bを一つの広告領域とみなして広告選択処理を実行するようにすれば、同じ広告を、広告領域50Aに表示する広告52と、広告領域50Bに表示する広告52との両方として選択しないように図ることが可能になる。
【0236】
なお、商品一覧ページ40内の複数の広告領域50A,50Bを一つの広告領域とみなして、図24及び図25に示す広告選択処理を実行することも可能である。
【0237】
[変形例3]
広告領域50A,50Bに優先順位を設定し、入札金額の高い広告を優先順位の高い広告領域50に表示させるようにしてもよい。
【0238】
この場合、広告領域50A,50Bの優先順位は、例えば、ユーザの目に触れやすい広告領域50(すなわち、目立ちやすい広告領域50)ほど優先順位が高くなるようにして設定される。なお、広告領域50A,50Bの優先順位を設定する場合には、広告領域テーブルに「優先順位」フィールドが追加され、広告領域50A,50Bの優先順位が「優先順位」フィールドに登録される。
【0239】
ここで、入札金額の高い広告を優先順位の高い広告領域50に表示させる場合における広告選択の過程について説明する。図26は、入札金額の高い広告を優先順位の高い広告領域50に表示させる場合における広告選択の過程の一例について説明するための図である。
【0240】
なお、図26では、広告領域50Bの方が広告領域50Aよりも優先順位が高いと想定している。つまり、広告領域50Bの優先順位が「1」であり、広告領域50Aの優先順位が「2」である場合を想定している。図26において、「広告領域A」は広告領域50Aのことを示しており、「広告領域B」は広告領域50Bのことを示している。また、ここでも、ユーザがキーワードとして「バッグ」を指定した場合を想定しており、広告IDが「A001」〜「A008」である広告が表示候補広告である場合を想定している。さらに、図26では、広告IDが「A002」、「A005」、「A007」、及び「A008」である広告の入札金額がそれぞれ「92」、「35」、「90」、及び「28」である場合を想定している。
【0241】
この場合、まず、優先順位が「1」である広告領域50Bに表示する広告52を選択するために処理が実行される。すなわち、まず、閾値の初期値が設定される。例えば、表示候補広告の入札金額の平均値(70)が閾値の初期値として設定される(図26の(A)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の各々について、入札金額が閾値(70)より高いか否かを判定する。
【0242】
図26の(A)に示すように、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数は4つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0243】
この場合、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の数(4)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)よりも多いため、閾値変更部76は、表示候補広告を絞り込むべく、閾値を上げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が閾値(70)より高い表示候補広告の入札金額の平均値(103)を新たな閾値として設定する(図26の(B)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(103)より高いか否かを判定する。
【0244】
図26の(B)に示すように、入札金額が閾値(103)より高い表示候補広告の数は1つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(103)より高い表示候補広告の数(1)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0245】
この場合、入札金額が閾値(103)より高い表示候補広告の数(1)が、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)よりも少ないため、閾値変更部76は、表示候補広告の絞り込みを緩めるべく、閾値を下げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が以前の閾値(70)より高く、かつ、現在の閾値(103)以下である表示候補広告の入札金額の平均値(94)を新たな閾値として設定する(図26の(C)参照)。そして、判定部72は、表示候補広告の入札金額が閾値(94)より高いか否かを判定する。
【0246】
図26の(C)に示すように、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告の数は2つであるため、比較部74は、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告の数(2)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、を比較する。
【0247】
この場合、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告の数(2)と、広告領域50Bに表示する広告52の数(2)と、が等しいため、広告選択部78は、入札金額が閾値(94)より高い2つの表示候補広告を広告領域50Bに表示する広告52として選択する。すなわち、第1番目及び第2番目に入札金額が高い表示候補広告(A004,A006)が広告領域50Bに表示する広告52として選択される。
【0248】
優先順位が「1」である広告領域50Bに表示する広告52の選択が完了した場合、優先順位が「2」である広告領域50Aに表示する広告52を選択するための処理が実行される。
【0249】
このとき、優先順位が「2」である広告領域50Aに表示する広告52は、優先順位が「1」である広告領域50Bに表示する広告52として選択されていない表示候補広告のうちから選択される。
【0250】
図26の(C)に示すように、入札金額が閾値(94)より高い表示候補広告が、広告領域50Aに表示する広告52として選択されているため、広告領域50Aに表示する広告52は、入札金額が「94」以下である表示候補広告のうちから選択される。すなわち、広告領域50Bに表示する広告52が決定された際の閾値(94)が上限値として設定され、この上限値以下の入札金額を有する表示候補広告のうちから、広告領域50Aに表示する広告52が選択される。
【0251】
この場合、まず、閾値の初期値が設定される。例えば、入札金額が上限値(94)以下である表示候補広告の入札金額の平均値(55)が閾値の初期値として設定される(図26の(D)参照)。そして、判定部72は、入札金額が上限値(94)以下である表示候補広告の各々の入札金額が閾値(55)より高いか否かを判定する。
【0252】
図26の(D)に示すように、入札金額が閾値(55)より高く、かつ、上限値(94)以下である表示候補広告の数は3つであるため、比較部74は、その数(3)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0253】
この場合、入札金額が閾値(55)より高く、かつ、上限値(94)以下である表示候補広告の数(3)が、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも少ないため、閾値変更部76は、表示候補広告の絞り込みを緩めるべく、閾値を下げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が閾値(55)以下である表示候補広告の入札金額の平均値(27.7)を新たな閾値として設定する(図26の(E)参照)。
【0254】
なお、仮に、入札金額が閾値(55)より高く、かつ、上限値(94)以下である表示候補広告の数が、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)よりも多かった場合、閾値変更部76は、表示候補広告を絞り込むべく、閾値を上げる。すなわち、閾値変更部76は、入札金額が閾値(55)より高く、かつ、上限値(94)以下である表示候補広告の入札金額の平均値を新たな閾値として設定することになる。
【0255】
新たな閾値が設定された場合、判定部72は、札金額が上限値(94)以下である表示候補広告の各々の入札金額が閾値(27.7)より高いか否かを判定する。図26の(E)に示すように、入札金額が閾値(27.7)より高く、かつ、上限値(94)以下である表示候補広告の数は5つであるため、比較部74は、その数(5)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、を比較する。
【0256】
この場合、入札金額が閾値(27.7)より高く、かつ、上限値(94)以下である表示候補広告の数(5)と、広告領域50Aに表示する広告52の数(5)と、が等しいため、広告選択部78は、入札金額が閾値(27.7)より高く、かつ、上限値(94)以下である2つの表示候補広告を広告領域50Aに表示する広告52として選択する。すなわち、広告領域50Bに表示する広告52として選択されていない表示候補広告のうちで第1番目〜第5番目に入札金額が高い表示候補広告(A001,A002,A005,A007,A008)が広告領域50Bに表示する広告52として選択される。
【0257】
以上に説明した図26に示す例では、全表示候補広告(A001〜A008)のうちで、第1番目及び第2番目に入札金額が高い表示候補広告(A004,A006)が、優先順位が「1」である広告領域50Bに表示する広告として選択され、第3番目〜第7番目に入札金額が高い表示候補広告(A001,A002,A005,A007,A008)が、優先順位が「2」である広告領域50Aに表示する広告として選択されている。すなわち、入札金額が高い表示候補広告が優先順位の高い広告領域50(言い換えれば、よりユーザの目に触れやすい広告領域50)に表示する広告52として選択されるようになっている。
【0258】
また、以上に説明した図26に示す例では、同じ広告が、広告領域50Aに表示する広告52と、広告領域50Bに表示する広告52との両方として選択されないようになっている。
【0259】
以上のような広告選択を実現するための広告選択処理について説明する。この場合、図18のステップS103において、例えば図27及び図28に示すような広告選択処理が図24及び図25に示す広告選択処理の代わりに実行される。なお、図27及び図28では、図24及び図25と同じ処理が実行されるステップには同じ符号を付している。
【0260】
図27に示すように、まず、制御部はデータベース12にアクセスすることによって、表示候補広告の入札金額の最大値(X)を取得する(S200a)。そして、制御部は、入札金額の閾値BTの上限値THを、ステップS200aで取得された最大値(X)に設定し、入札金額の閾値BTの下限値TLを「0」に設定する(S200b)。これらの処理は図24と同様である。なお、これらの上限値THや下限値TLは閾値BTを変更する際に参照される(図28のステップS504参照)。
【0261】
また、制御部は変数iを「1」に設定し、入札金額の上限値BHを、ステップS200aで取得された最大値(X)に設定する(S200c)。この上限値BHは、優先順位が「i」である広告領域50に表示する広告52を、入札金額が上限値BH以下である表示候補広告に限定するために用いられる。なお、以下では、優先順位が「i」である広告領域50のことを「第i番目の広告領域50」と記載する。
【0262】
ステップS200cが実行された後、制御部は、第i番目の広告領域50に表示する広告52の数(M)を取得する(S201a)。また、制御部は、入札金額が上限値BH以下である表示候補広告の入札金額の平均値(Y)を取得する(S202c)。そして、制御部は、入札金額の閾値BTの初期値を、ステップS202cで取得された平均値(Y)に設定する(S202b)。
【0263】
ステップS202bの処理が実行された後、制御部は、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下である表示候補広告の数(N)を取得し(S203a)、その後、ステップS204の処理を実行する。ステップS204,S205の処理は図24と同様である。
【0264】
ステップS204において「M=N」であると判定された場合、制御部は、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下であるN個の表示候補広告を、第i番目の広告領域50に表示する広告52として選択する(S206a)。そして、制御部は、ステップS206aで選択された広告の、第i番目の広告領域50における表示位置を決定する(S207)。ステップS207の処理は図24と同様である。
【0265】
ステップS207の処理が実行された後、制御部は、変数iの値が、商品一覧ページ40に設定された広告領域50の総数Iに等しいか否かを判定する(S208)。変数iの値が総数Iに等しい場合とは、すべての広告領域50に関して、広告の選択が完了した場合である。この場合、広告選択処理は終了し、制御部は図15のステップS104の処理を実行する。
【0266】
一方、変数iの値が総数Iに等しくないと判定された場合、制御部は、入札金額の上限値BHと閾値BTの上限値THとをともに現在の閾値BTに設定し、閾値BTの下限値TLを「0」に設定する(S209)。また、制御部は変数iの値を1増加する(S210)。そして、制御部はステップS201aの処理を実行する。この場合、次の広告領域50に表示する広告を選択するための処理が実行されることになる。
【0267】
ステップS205において「M<N」でないと判定された場合、すなわち、「M>N」である場合、図28に示すように、制御部はステップS503の処理を実行する。一方、ステップS205において「M<N」でないと判定された場合、図28に示すように、制御部はステップS501の処理を実行する。なお、図28におけるステップS501〜S505の処理は図25と同様である。
【0268】
ステップS501において、「M=N」となり得ない場合であると判定された場合、制御部は、第i番目の広告領域50に表示する広告52の数を増加できるか否かを判定する(S506a)。第i番目の広告領域50に表示する広告52の数を増加できると判定された場合、制御部は、第i番目の広告領域50に表示する広告52の数をN個(すなわち、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下である表示候補広告の数)まで増加させる(S507a)。そして、制御部は、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下であるN個の表示候補広告を、第i番目の広告領域50に表示する広告として選択する(S508a)。ステップS506a〜S508aの処理は図25のステップS506〜S508と同様である。
【0269】
一方、第i番目の広告領域50に表示する広告52の数を増加できないと判定された場合、制御部は、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下であるN個の表示候補広告のうちから、第i番目の広告領域50に表示するM個の広告52を選択する(S509a)。ステップS509aの処理は図25のステップS509と同様である。
【0270】
以上に説明した図27及び図28に示す広告選択処理によれば、入札金額が高い広告を優先順位の高い広告領域50(言い換えれば、よりユーザの目に触れやすい広告領域50)に表示する広告52として選択できるようになる。また、以上に説明した図27及び図28に示す広告選択処理によれば、同じ広告を、広告領域50Aに表示する広告52と、広告領域50Bに表示する広告52との両方として選択しないようにすることが可能になる。
【0271】
[変形例4]
以上に説明した広告選択処理では、「M=N」となった場合、又は、「M=N」となり得ない場合に限って、広告領域50に表示する広告52が選択されて、広告選択処理が終了するようになっていたが(S204,S206又はS206a参照)、上記以外の場合にも広告選択処理が終了するようにしてもよい。
【0272】
[4−1]例えば、図19又は図24のステップS204において「M=N」でないと判定された場合に図29に示す処理を実行するようにしてもよい。
【0273】
図29に示す処理では、ステップS204において「M=N」でないと判定された場合に制御部は変数cに1を加算する(S601)。上述したように、広告選択処理では、「広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理が閾値を変更しながら繰り返し実行されるようになっている。変数cは、上記の処理が繰り返し実行された回数をカウントする役割を果たす。なお、変数cは、広告選択処理の実行が開始される際に初期値(0)に初期化されている。
【0274】
ステップS601の処理が実行された後、制御部は「M<N」であるか否かを判定する(S602)。すなわち、制御部は、ステップS203で取得された表示候補広告の数(N)が、ステップS201で取得された広告52の数(M)よりも多いか否かを判定する。そして、「M<N」でないと判定された場合、すなわち、「M>N」である場合、制御部は図20のステップS301又は図25のステップS503の処理を実行する。一方、「M<N」であると判定された場合、制御部は、変数cの値が所定の基準回数C以上であるか否かを判定する(S603)。
【0275】
変数cの値が基準回数C以上であると判定される場合とは、上記の処理を繰り返し実行した回数が基準回数に達した場合である。この場合、制御部は、閾値をさらに変更することを止め(すなわち、上記の処理をさらに実行することを止め)、その時点の閾値BTより高い入札金額を有するN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告を選択する(S604)。
【0276】
例えば、制御部は、閾値BTより高い入札金額を有するN個の表示候補広告の指標値情報に基づいて、それらN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択する。この場合、「指標値情報」としては、例えば、指標値テーブルの「評価値」フィールドの値が用いられる。例えば、制御部は、閾値BTより高い入札金額を有するN個の表示候補広告のうちで、評価値が高いものから順にM個の表示候補広告を、広告領域50に表示する広告52として選択する。なお、「評価値」フィールドの値の代わりに広告効果の指標値自体を用いるようにしてもよい。例えば、指標値テーブルの「CTR」フィールドの値、「CVR」フィールドの値、及び、「購入額」フィールドの値のうちの少なくとも一つを用いるようにしてもよい。ステップS604の処理が実行された後、制御部はステップS207の処理を実行する。
【0277】
一方、変数cの値が基準回数C以上でないと判定された場合とは、すなわち、上記の処理を繰り返し実行した回数が基準回数に達していない場合である。この場合、制御部は、図21のステップS401又は図25のステップS501の処理を実行する。
【0278】
以上のようにすれば、「広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理を繰り返し実行する回数が多くなりすぎてしまわないように図ることが可能になる。上記の処理を繰り返し実行する回数が多くなりすぎてしまうと、却って処理負荷が増大してしまうおそれがあるが、このようにすれば、そのような不都合が生じないように図ることが可能になる。
【0279】
なお、図27のステップS204において「M=N」でないと判定された場合にも図29に示す処理を実行するようにしてもよい。ただし、この場合、ステップS604において、制御部は、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下であるN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択することになる。
【0280】
[4−2]また例えば、図19又は図24のステップS204において「M=N」でないと判定された場合に図30に示す処理を実行するようにしてもよい。
【0281】
すなわち、ステップS204において「M=N」でないと判定された場合、制御部は「M<N」であるか否かを判定する(S701)。すなわち、制御部は、ステップS203で取得された表示候補広告の数(N)が、ステップS201で取得された広告52の数(M)よりも多いか否かを判定する。そして、「M<N」でないと判定された場合、すなわち、「M>N」である場合、制御部は図20のステップS301又は図25のステップS503の処理を実行する。
【0282】
一方、「M<N」であると判定された場合、制御部は、ステップS203で取得された表示候補広告の数(N)とステップS201で取得された広告52の数(M)との差(N−M)が所定の基準値D未満であるか否かを判定する(S702)。ここで、基準値Dは、上記の差(N−M)が比較的小さいか否かを判定するために設定されるものであり、比較的小さい値に設定される。
【0283】
なお、上記の差(N−M)が基準値D未満であると判定される場合とは、広告領域50に表示する広告52の数(M)と入札金額が閾値BTより高い表示候補広告の数(N)との差が比較的小さい場合である。図30に示す処理では、このような場合に、表示候補広告の絞り込みが十分に行われたとみなし、「広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理を繰り返し実行することを止めるようになっている。
【0284】
すなわち、上記の差(N−M)が基準値D未満であると判定された場合、制御部は、閾値をさらに変更することを止め(すなわち、上記の処理をさらに実行することを止め)、その時点の閾値BTより高い入札金額を有するN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択する(S703)。このステップS703の処理は図29のステップS604の処理と同様である。また、ステップS703の処理が実行された後、制御部はステップS207の処理を実行する。
【0285】
一方、上記の差(N−M)が基準値D未満でないと判定された場合、制御部は図21のステップS401又は図25のステップS501の処理を実行する。
【0286】
以上のようにすれば、「広告の入札金額を閾値と比較し、入札金額が閾値よりも高い広告の数を計数し、その数を広告領域50に表示する広告52の数と比較する」という処理を繰り返し実行する回数を低減することが可能になる。このようにすれば、広告選択処理の処理負荷を軽減することが可能になる。
【0287】
なお、図27のステップS204において「M=N」でないと判定された場合にも図30に示す処理を実行するようにしてもよい。ただし、この場合、ステップS703において、制御部は、入札金額が閾値BTより高く、かつ、上限値BH以下であるN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択する。
【0288】
[変形例5]
図21のステップS401において、「M=N」となり得ない場合であると判定された場合に、ステップS408の判定処理を実行することなく、ステップS411の処理を実行するようにしてもよい。すなわち、広告領域50に表示する広告52の数(M)と、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数(N)と、が等しくなり得ない場合には、広告領域50に表示する広告52の数を増加できるか否かを判定することなく、入札金額が閾値より高いN個の表示候補広告のうちから、広告領域50に表示するM個の広告52を選択するようにしてもよい。
【0289】
同様に、図25のステップS501において、「M=N」となり得ない場合であると判定された場合に、ステップS506の判定処理を実行することなく、ステップS509の処理を実行するようにしてもよい。また、図28のステップS501において、「M=N」となり得ない場合であると判定された場合に、ステップS506aの判定処理を実行することなく、ステップS509aの処理を実行するようにしてもよい。
【0290】
[変形例6]
判定部72は広告サーバ10で実現されるようにしてもよい。例えば、広告サーバ10の制御部(判定部72)はデータベース12にアクセスすることによって、表示候補広告の広告ID及び入札金額のリストをデータベース12から入手するようにしてもよい。そして、広告サーバ10の制御部(判定部72)は、そのリストに基づいて、表示候補広告の入札金額が閾値より高いか否かを判定するようにしてもよい。また、広告サーバ10の制御部は、そのリストに基づいて、入札金額が閾値より高い表示候補広告の数を取得するようにしてもよい。
【0291】
また、表示位置決定部80は電子商取引サーバ20で実現されるようにしてもよい。例えば、図19、図24、及び図27のステップS207の処理を実行しないようにし、図15のステップS104では、ステップS206,S410,又はS411において選択された広告のデータを広告サーバ10から電子商取引サーバ20に送信するようにしてもよい。そして、商品一覧ページデータを生成する際に、電子商取引サーバ20の制御部(表示位置決定部80)が広告領域50における各広告の表示位置を決定するようにしてもよい。この場合、電子商取引サーバ20の制御部(表示位置決定部80)はデータベース12にアクセスすることによって、広告領域50における各広告の表示位置を決定するために必要な情報(例えば指標値情報)をデータベース12から取得するようにしてもよい。
【0292】
[変形例7]
以上では、評価値を指標値テーブルに記憶することとして説明したが(図10参照)、評価値を指標値テーブルに記憶しないようにしてもよい。すなわち、評価値が必要となる場合に、「CTR」、「CVR」、及び「購入額」フィールドの値と、図11〜図13に示す情報と、に基づいて評価値を算出するようにしてもよい。
【0293】
同様に、広告効果の指標値を指標値テーブルに記憶しないようにしてもよい。例えば、クリック・スルー・レートが必要となる場合に、「インプレッション」及び「クリック数」フィールドの値に基づいて、クリック・スルー・レートを算出するようにしてもよい。また例えば、コンバージョン・レートが必要となる場合に、「アクセス数」及び「コンバージョン数」フィールドの値に基づいて、コンバージョン・レートを算出するようにしてもよい。
【0294】
[その他]
なお、電子商取引システム1では、バッグ等の物だけでなく、例えば電子書籍データ、音楽データ、又は映像データ等のデータが商品として販売されるようにしてもよい。また、電子商取引システム1では、店舗と消費者との間の商取引に限らず、消費者同士の商取引が行われるようにしてもよい。
【0295】
また、電子商取引システム1では、商品だけでなく、サービスを販売するようにしてもよい。例えば、飲食店や宿泊施設等でのサービスを受けるためのクーポンを電子商取引システム1で販売するようにしてもよい。
【0296】
また、本発明は電子商取引システム以外にも適用することが可能である。すなわち、本発明の実施形態に係る広告システムは、電子商取引システム以外のシステムにおいても実現することも可能である。本発明は、コンテンツの広告領域に表示する広告を、複数の広告(表示候補広告)のうちから各広告の入札金額に基づいて選択するようなシステムに適用することが可能である。例えば、本発明は、ユーザが指定したキーワードに関連する情報の一覧(言い換えれば、ユーザが指定したキーワードを含む検索条件を満足する情報の一覧)を示すコンテンツの広告領域に表示する広告を、上記のキーワードに関する複数の広告(表示候補広告)のうちから各広告の入札金額に基づいて選択するようなシステムに適用することが可能である。
【符号の説明】
【0297】
1 電子商取引システム、2 通信ネットワーク、10 広告サーバ、12 データベース、20 電子商取引サーバ、22 データベース、30 店舗端末、32 ユーザ端末、40 商品一覧ページ、42 キーワード欄、44 検索ボタン、46 一覧領域、48 カーソル、50A,50B 広告領域、52,52A,52B,52C,52D,52E 広告、54 広告画像、56 広告文、58L 左ボタン、58R 右ボタン、60 提案領域、70 記憶部、72 判定部、74 比較部、76 閾値変更部、78
広告選択部、80 表示位置決定部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告を表示するための広告領域が設定されたコンテンツをユーザに提供する広告システムにおいて、
前記広告領域に表示する広告の候補である複数の広告の各々に関連づけて、広告主によって提示された入札金額を記憶する入札金額記憶手段と、
前記広告の前記入札金額がある閾値より高いか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択手段と、
を含むことを特徴とする広告システム。
【請求項2】
請求項1に記載の広告システムにおいて、
前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較する比較手段を含み、
前記広告選択手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する、
ことを特徴とする広告システム。
【請求項3】
請求項2に記載の広告システムにおいて、
前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合において、前記入札金額が前記閾値より高い広告のうちの、最も入札金額が低い広告の数が複数であり、かつ、前記入札金額が前記閾値よりも高い広告のうちの、前記最も入札金額が低い広告以外の広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合に、前記広告領域に表示する広告の数を、少なくとも、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数まで増加させる手段を含むことを特徴とする広告システム。
【請求項4】
請求項2に記載の広告システムにおいて、
前記コンテンツには第1の広告領域と第2の広告領域とが設定され、
前記比較手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が第1の閾値より高い広告の数と、前記第1の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、
前記広告選択手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記第1の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告を選択し、
前記広告システムは、前記複数の広告のうちの前記入札金額が第1の閾値より高い広告が前記第1の広告領域に表示する広告として選択された場合に、前記第1の閾値よりも低い値を第2の閾値として設定する手段と、
前記比較手段は、前記2の閾値が設定された場合に、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告の数と、前記第2の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、
前記広告選択手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記第2の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告を選択する、
ことを特徴とする広告システム。
【請求項5】
請求項4に記載の広告システムにおいて、
前記広告システムは、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告の数と、前記第1の広告領域に表示する広告の数と、の比較結果に基づいて、前記第1の閾値を変更する手段を含み、
前記比較手段は、前記第1の閾値が変更された場合、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告の数と、前記第1の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、
前記広告選択手段は、前記第1の閾値が変更された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記第1の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告を選択し、
前記広告システムは、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告の数と、前記第2の広告領域に表示する広告の数と、の比較結果に基づいて、前記第2の閾値を変更する手段を含み、
前記比較手段は、前記第2の閾値が変更された場合、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告の数と、前記第2の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、
前記広告選択手段は、前記第2の閾値が変更された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記第2の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告を選択する、
ことを特徴とする広告システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の広告システムにおいて、
前記広告システムは、前記複数の広告の各々に関連づけて、広告効果の指標値に関する指標値情報を記憶する指標値情報記憶手段を含み、
前記広告領域には、前記複数の広告のうちから前記広告選択手段によって選択される複数の広告が表示され、
前記広告システムは、前記広告選択手段によって選択された複数の広告の各々の前記指標値情報に基づいて、前記広告選択手段によって選択された複数の広告の各々の、前記広告領域における表示位置を決定する表示位置決定手段を含む、
ことを特徴とする広告システム。
【請求項7】
請求項6に記載の広告システムにおいて、
前記広告効果の指標値は、クリック・スルー・レートと、コンバージョン・レートと、前記コンテンツの前記広告領域に表示された広告を介して実際に購入された商品又はサービスの総額と、のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする広告システム。
【請求項8】
広告領域が設定されたコンテンツをユーザに提供する広告システムの制御方法において、
前記広告領域に表示する広告の候補である複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段の記憶内容に基づいて、前記広告の前記入札金額がある閾値より高いか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択ステップと、
を含むことを特徴とする広告システムの制御方法。
【請求項9】
コンテンツに設定される広告領域に表示する広告を複数の広告のうちから選択する広告制御装置において、
前記複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段にアクセスする手段と、
前記広告の入札金額がある閾値より高いか否かの判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択手段と、
を含むことを特徴とする広告制御装置。
【請求項10】
コンテンツに設定される広告領域に表示する広告を複数の広告のうちから選択する広告制御装置の制御方法において、
前記複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段にアクセスするステップと、
前記広告の入札金額がある閾値より高いか否かの判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択ステップと、
を含むことを特徴とする広告制御装置の制御方法。
【請求項11】
コンテンツに設定される広告領域に表示する広告を複数の広告のうちから選択する広告制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段にアクセスする手段、及び、
前記広告の入札金額がある閾値より高いか否かの判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項1】
広告を表示するための広告領域が設定されたコンテンツをユーザに提供する広告システムにおいて、
前記広告領域に表示する広告の候補である複数の広告の各々に関連づけて、広告主によって提示された入札金額を記憶する入札金額記憶手段と、
前記広告の前記入札金額がある閾値より高いか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択手段と、
を含むことを特徴とする広告システム。
【請求項2】
請求項1に記載の広告システムにおいて、
前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数と、前記広告領域に表示する広告の数と、を比較する比較手段を含み、
前記広告選択手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する、
ことを特徴とする広告システム。
【請求項3】
請求項2に記載の広告システムにおいて、
前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも多い場合において、前記入札金額が前記閾値より高い広告のうちの、最も入札金額が低い広告の数が複数であり、かつ、前記入札金額が前記閾値よりも高い広告のうちの、前記最も入札金額が低い広告以外の広告の数が、前記広告領域に表示する広告の数よりも少ない場合に、前記広告領域に表示する広告の数を、少なくとも、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告の数まで増加させる手段を含むことを特徴とする広告システム。
【請求項4】
請求項2に記載の広告システムにおいて、
前記コンテンツには第1の広告領域と第2の広告領域とが設定され、
前記比較手段は、前記複数の広告のうちの前記入札金額が第1の閾値より高い広告の数と、前記第1の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、
前記広告選択手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記第1の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告を選択し、
前記広告システムは、前記複数の広告のうちの前記入札金額が第1の閾値より高い広告が前記第1の広告領域に表示する広告として選択された場合に、前記第1の閾値よりも低い値を第2の閾値として設定する手段と、
前記比較手段は、前記2の閾値が設定された場合に、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告の数と、前記第2の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、
前記広告選択手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記第2の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告を選択する、
ことを特徴とする広告システム。
【請求項5】
請求項4に記載の広告システムにおいて、
前記広告システムは、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告の数と、前記第1の広告領域に表示する広告の数と、の比較結果に基づいて、前記第1の閾値を変更する手段を含み、
前記比較手段は、前記第1の閾値が変更された場合、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告の数と、前記第1の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、
前記広告選択手段は、前記第1の閾値が変更された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記第1の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記第1の閾値より高い広告を選択し、
前記広告システムは、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告の数と、前記第2の広告領域に表示する広告の数と、の比較結果に基づいて、前記第2の閾値を変更する手段を含み、
前記比較手段は、前記第2の閾値が変更された場合、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告の数と、前記第2の広告領域に表示する広告の数と、を比較し、
前記広告選択手段は、前記第2の閾値が変更された場合の前記比較手段の比較結果に基づき、前記第2の広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの、前記入札金額が前記第2の閾値より高く、かつ、前記第1の閾値以下である広告を選択する、
ことを特徴とする広告システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の広告システムにおいて、
前記広告システムは、前記複数の広告の各々に関連づけて、広告効果の指標値に関する指標値情報を記憶する指標値情報記憶手段を含み、
前記広告領域には、前記複数の広告のうちから前記広告選択手段によって選択される複数の広告が表示され、
前記広告システムは、前記広告選択手段によって選択された複数の広告の各々の前記指標値情報に基づいて、前記広告選択手段によって選択された複数の広告の各々の、前記広告領域における表示位置を決定する表示位置決定手段を含む、
ことを特徴とする広告システム。
【請求項7】
請求項6に記載の広告システムにおいて、
前記広告効果の指標値は、クリック・スルー・レートと、コンバージョン・レートと、前記コンテンツの前記広告領域に表示された広告を介して実際に購入された商品又はサービスの総額と、のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする広告システム。
【請求項8】
広告領域が設定されたコンテンツをユーザに提供する広告システムの制御方法において、
前記広告領域に表示する広告の候補である複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段の記憶内容に基づいて、前記広告の前記入札金額がある閾値より高いか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択ステップと、
を含むことを特徴とする広告システムの制御方法。
【請求項9】
コンテンツに設定される広告領域に表示する広告を複数の広告のうちから選択する広告制御装置において、
前記複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段にアクセスする手段と、
前記広告の入札金額がある閾値より高いか否かの判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択手段と、
を含むことを特徴とする広告制御装置。
【請求項10】
コンテンツに設定される広告領域に表示する広告を複数の広告のうちから選択する広告制御装置の制御方法において、
前記複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段にアクセスするステップと、
前記広告の入札金額がある閾値より高いか否かの判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択ステップと、
を含むことを特徴とする広告制御装置の制御方法。
【請求項11】
コンテンツに設定される広告領域に表示する広告を複数の広告のうちから選択する広告制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記複数の広告の各々の入札金額を記憶してなる入札金額記憶手段にアクセスする手段、及び、
前記広告の入札金額がある閾値より高いか否かの判定結果に基づき、前記広告領域に表示する広告として、前記複数の広告のうちの前記入札金額が前記閾値より高い広告を選択する広告選択手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2013−54724(P2013−54724A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−79329(P2012−79329)
【出願日】平成24年3月30日(2012.3.30)
【分割の表示】特願2011−281755(P2011−281755)の分割
【原出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【特許番号】特許第5114598号(P5114598)
【特許公報発行日】平成25年1月9日(2013.1.9)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年3月30日(2012.3.30)
【分割の表示】特願2011−281755(P2011−281755)の分割
【原出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【特許番号】特許第5114598号(P5114598)
【特許公報発行日】平成25年1月9日(2013.1.9)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
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