説明

広告表示車輌及び広告宣伝システム

【課題】広告表示手段に供給する電気を、被牽引車輌によって発生させ、且つ自走車輌が低速時でも広告表示手段に電気を供給することができる広告表示車輌、及び当該車輌の外周面に設けられた広告表示手段によって広告を宣伝する広告宣伝システムを提供することを課題とする。
【解決手段】自走車輌に牽引される被牽引車輌であって、当該車輌の外周面に、広告表示手段を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被牽引車輌の外周面に広告表示手段を設けた広告表示車輌及び当該車輌を使って広告を宣伝する広告宣伝システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自走する車輌の外周面に広告表示手段を設け、車輌を移動させながら広告を宣伝する車輌及びその方法に関する発明はあった。
例えば、トラックの側面に表示枠を取り付け、この表示枠に目的の広告を入れ、表示枠の内部から光によって広告を照射し、外部からは蛍光灯を用いて広告を照らすことで、移動しながら宣伝を行うというものである。
例えば、下記特許文献に、自動車の荷台用カバーを広告表示体とし、新たな広告表示の場を作ることを目的としたトラック荷台用カバーを用いた移動広告が開示されている。
【特許文献】特開2002−29326号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来技術及び上記特許文献に開示されている発明は、あくまで自走する車輌の外周面に広告表示手段を設けたもので、これによって広告宣伝活動を行うものである。
このような、自走車輌に広告表示手段を設ける場合、広告を表示するための電力を確保しなければならず、自ずと自走車輌は大型化してしまう。
また、広告を表示させるためには、そのための電気を供給しなければならないが、自走車輌の蓄電量で補うことは到底できない。
そこで本発明は、上述の問題に鑑み、広告表示手段に供給する電気を、被牽引車輌によって発生させ、且つ自走車輌が低速時でも広告表示手段に電気を供給することができる広告表示車輌、及び当該車輌の外周面に設けられた広告表示手段によって広告を宣伝する広告宣伝システムを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上述の課題を、以下の手段によって解決することができる。
【0005】
本発明の請求項1は、自走車輌に牽引される被牽引車輌であって、当該車輌の外周面に、広告表示手段を設けたことを特徴とする広告表示車輌である。
【0006】
本発明の請求項2は、前記被牽引車輌は、自走しない車輌であって、発電機を搭載し、車輪にはプーリーを設けたことを特徴とする請求項1に記載の広告表示車輌である。
【0007】
(2)
本発明の請求項3は、前記被牽引車輌は、自走車輌が低速時でも広告表示手段に電気を供給するため、前記発電機のプーリーと前記各車輪のプーリーとのギア比を4対1にしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の広告表示車輌である。
【0008】
本発明の請求項4は、前記広告表示手段は、液晶モニターであることを特徴とする請求項1から請求項3に記載の広告表示車輌である。
【0009】
本発明の請求項5は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の前記被牽引車輌を使って宣伝を表示することを特徴とする広告宣伝システムである。
【0010】
本発明の請求項6は、前記広告表示手段は、広告依頼者毎に割り当てられたIDを基に、表示する広告データを検索して表示することができ、当該表示は、走行している住所地に最も近い広告依頼者から優先して表示することを特徴とする請求項5に記載の広告宣伝システムである。
【発明の効果】
【0011】
1)比較的長時間に亘って、広告表示手段に広告を表示させることができる。
【0012】
2)牽引車輌が低速運転時でも、被牽引車輌の広告表示手段に電気を供給できる。
【0013】
3)牽引車輌が時速約20kmで走行した場合でも、普通自動車が時速約80kmで走行した場合と同等の電力を供給することができる。
【0014】
4)被牽引車輌を使って広告を表示して宣伝する広告宣伝システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本願発明の実施の形態について説明する。
【0016】
広告表示車輌とは、広告を表示する車輌であって、被牽引車輌をいう。
被牽引車輌とは、牽引車輌に牽引される車輌であって、自走しない車輌をいう。
自走車輌とは、被牽引車輌を牽引する車輌であって、自走する車輌をいう。
被牽引車輌は、発電機を搭載し、各車輪にはプーリーを設ける。
発電機のプーリーと各車輪のプーリーとのギア比は4対1である。
これにより、自走車輌が低速時でも、被牽引車輌に設けた広告表示手段に電気を供給することができる。
例えば、牽引車輌が時速約20kmで走行した場合でも、普通自動車が時速約80kmで走行した場合と同等の電力を供給することができる。
本実施例では、広告表示手段として、液晶モニターを使用する。
広告表示手段は、広告を表示できれば、液晶モニター以外でも使用することができる。
液晶モニターは、被牽引車輌の外周面に設ける。
これにより、被牽引車輌の外周面に設けた液晶モニターによって、当該車輌を牽引しながら、広告を表示して宣伝することができる。 (3)
なお、表示する広告は、広告依頼者毎に割り当てられたIDを基に、表示する広告データを検索して表示する。
当該表示は、走行している住所地に最も近い広告依頼者のIDを検索して、当該広告依頼者の広告データから優先して表示する。
これにより、効果的な広告宣伝活動を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自走車輌に牽引される被牽引車輌であって、当該車輌の外周面に、広告表示手段を設けたことを特徴とする広告表示車輌。
【請求項2】
前記被牽引車輌は、自走しない車輌であって、プーリーを有する発電機を搭載し、各車輪にプーリーを取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の広告表示車輌。
【請求項3】
前記被牽引車輌は、自走車輌が低速時でも広告表示手段に電気を供給するため、前記発電機のプーリーと前記各車輪のプーリーとのギア比を4対1にしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の広告表示車輌。
【請求項4】
前記広告表示手段は、液晶モニターであることを特徴とする請求項1から請求項3に記載の広告表示車輌。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の前記被牽引車輌を使って宣伝を表示することを特徴とする広告宣伝システム。
【請求項6】
前記広告表示手段は、広告依頼者毎に割り当てられたIDを基に、表示する広告データを検索して表示することができ、当該表示は、走行している住所地に最も近い広告依頼者から優先して表示することを特徴とする請求項5に記載の広告宣伝システム。

【公開番号】特開2009−166816(P2009−166816A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−35284(P2008−35284)
【出願日】平成20年1月19日(2008.1.19)
【出願人】(508017889)will株式会社 (1)
【Fターム(参考)】