引裂き線を備えた眼科ドレープ
【課題】眼科手術ドレープを、切ったり調節したりするための別個の器具を使用することなく、眼の上へりおよび下へりの両方に容易に接着できるようにする。
【解決手段】眼科手術ドレープ270は、シートであって、互いに反対側の側縁、互いに反対側の端縁、シートのそれら側縁及び端縁から離間した2個の開口部272、274、それら開口部から互いに接近する方向へ、一方の端縁に向かって互いに傾斜角を成して延びる2本の引裂き線276、278、およびそれら開口部から両側縁へ延びてシートを3つの部分に分割する同一線上の2本の引裂き線280、282を有するシートと、2個の開口部の各々に隣接する皮膚適合性接着剤の領域284、286であって、各領域を2つの接着剤部分に分割するように、いずれか一方の引裂き線が各々を横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域とを備える。
【解決手段】眼科手術ドレープ270は、シートであって、互いに反対側の側縁、互いに反対側の端縁、シートのそれら側縁及び端縁から離間した2個の開口部272、274、それら開口部から互いに接近する方向へ、一方の端縁に向かって互いに傾斜角を成して延びる2本の引裂き線276、278、およびそれら開口部から両側縁へ延びてシートを3つの部分に分割する同一線上の2本の引裂き線280、282を有するシートと、2個の開口部の各々に隣接する皮膚適合性接着剤の領域284、286であって、各領域を2つの接着剤部分に分割するように、いずれか一方の引裂き線が各々を横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に手術ドレープおよびそのようなドレープを貼る方法に関し、特に、眼に隣接する皮膚に接着することができる接着剤部分を有する眼科ドレープおよびそのようなドレープを貼る方法に関する。このドレープは、とりわけ、四肢手術、「耳鼻科」手術および「小」手術、気管切開術または甲状腺摘出術、および胸部手術にも使用されることが可能であるようにも企図される。
【背景技術】
【0002】
眼の手術を実行するために、手術ドレープを患者に貼ってまつげとまぶたを手術部位から隔離して眼の露出を改良し、無菌ドレープ面を提供して感染の可能性を減少することが望ましいことが多い。たとえば、難治性手術において、ドレープはまずまぶたとまつげとを眼から離して引くように使われ、それらを極小隔膜切開刀(microkeratomes)等の手術器具のじゃまにならないようにしておく。
【0003】
この目的に使用される1つの製品は、ミネソタ州セントポールのミネソタマイニングアンドマニュファクチャリング社が販売のモデル1020眼科ドレープである。このドレープは、ほぼ中央にほぼ丸い開口部を有する材料のシートを含む。皮膚適合性接着剤の領域が、この開口部に隣接するシートの一方の側の一部に接触する。この接着剤によってドレープは、患者の眼の回りに接着することができ、シートの残りの部分は患者の頭部、髪および顔から垂れ下がり、それらの領域の上に無菌面を提供する。
【0004】
眼はデリケートな構造物であり、まぶたはきわめて可撓性があり、人によって寸法や形状が異なるため、困難なことが発生する。実際の手術で、医療従事者は、開口部のへりを特定の患者のまぶたの縁に適合させるのが不便だと感じることがある。このようなことが発生すると、医療従事者に公知の1つの処置は、必ずしも常にではないが一般にドレープを患者に貼る前に、ドレープを2つのセクションに部分的にまたは完全に切ることである。これによって、延伸領域の緊張を緩和し、接着剤領域が一塊になるのを防ぎ、開口部のへりを患者の眼のへりにより近く適合させることができる。さらに、貼る前にドレープを切ることは、準備ができるまで接着剤分野の下部を下まぶたに接着させることなく1人の人がドレープを上まぶたに貼るのを容易にするために、多くの外科医の好適な業務である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この処置に欠点がないわけではないことが理解される。そのように切るには、無菌はさみ等の存在が必要である。また、ドレープの無菌を保持しようとしながら、適切に切ることは不便である。
【0006】
本発明は、1人の人が追加ツールなしでドレープを両方のまぶたに容易に適合させることが可能な眼科手術ドレープと、眼科手術のために眼をドレープする方法とに関する。本発明は、切ったり調節したりするのに別個の器具を使用することを必要とせずに眼の上へりおよび下へりの両方に容易に接着することができるように、眼科ドレープを貼る方法を提供することによって上述の問題を解決する。これは、少なくとも、眼に近づくことができる開口部に隣接する領域内で、ドレープを形成するシートに少なくとも2本の引裂き線を設けることによって達成される。医療従事者は、次いで開口部のへりの部分を患者の一方のまぶたに接着し、必要によりできるだけ多くのまたはできるだけ少ない引裂き線を破り、必要なゆるみを形成し、開口部のへりの残りの部分を患者の他方のまぶたに正確に整合させる。そのような作用によって、ドレープを置くという医療従事者の作業がより容易になるならば、ドレープは、2つの類似半体に完全に分割されてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、眼科手術ドレープにおいて、シートであって、対向側縁、対向端縁、該シートのそれら縁から離間した2個の開口部、それら開口部から互いに接近する方向へ、該対向端縁の一方の端縁に向かって互いに傾斜角を成して延びる2本の引裂き線、および該2個の開口部から該対向側縁へ延びて該シートを3つの部分に分割する実質的同一線上の2本の引裂き線を有するシートと、前記2個の開口部の各々に隣接する皮膚適合性接着剤の領域であって、該領域の各々を2つの接着剤部分に分割するように、いずれか一方の前記2本の引裂き線が各々を横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域と、を具備する眼科手術ドレープを提供する。
【0008】
本発明はまた、眼科手術ドレープにおいて、シートであって、周縁、該シートの該周縁から離間した開口部、及び該開口部から該周縁へ互いに反対方向に延びて該シートを2つの部分に分割するシート内の引裂き線を有するシートと、前記開口部に隣接する皮膚適合性接着剤の領域であって、該領域を、前記シートの前記2つの部分の各々に1つずつの、2つの接着剤部分に分割するように、前記引裂き線が横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域と、を具備し、前記シートは、前記引裂き線に垂直な方向に折られるとともに、該引裂き線に沿っても折られ、それにより、該シートを該引裂き線上に広げることができ、かつ、該引裂き線に垂直な全ての折り目に関して該シートを広げる前に、該シートの前記2つの部分をつかんで該シートを該引裂き線に沿って引裂くことにより、該シートの該2つの部分を互いに分離することができるようになっている、眼科手術ドレープを提供する。
【0009】
本発明はまた、眼科手術ドレープにおいて、シートであって、対向側縁、対向端縁、該シートのそれら縁から離間した開口部、および該開口部から互いに反対の方向へ該対向側縁まで延びて該シートを2つの部分に分割する該シート上の引裂き線を有するシートと、前記開口部に隣接する皮膚適合性接着剤の領域であって、該領域を、前記シートの前記2つの部分の各々に1つずつの、2つの接着剤部分に分割するように、前記引裂き線が横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域と、を具備し、前記開口部が、前記引裂き線に対し実質的同一線上に長軸を有する実質的楕円又は長円の形状を有し、該開口部と該引裂き線とが、前記対向端縁の一方の端縁に向かってずれて配置され、それにより前記シートの前記2つの部分が互いに異なる寸法を有し、該引裂き線が、該シートを貫通する複数の孔又はスリットを含む、眼科手術ドレープを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、眼科手術ドレープを患者の上まぶたおよび下まぶたの両方に貼る方法を提供する。周縁と、周縁から間隔をおいた開口部とを有するシートと、実質的に開口部から実質的に周縁まで延びるシート内の少なくとも2本の引裂き線とを具備する手術ドレープが設けられる。ドレープは、開口部に隣接して皮膚適合性接着剤の領域を有し、この領域を少なくとも2つの部分に分割するように引裂き線の各々が横切って延びる。シートは、少なくとも1本の引裂き線に沿って部分的にまたは完全に裂かれる。特定の患者の眼の寸法および形状により、幾分引裂くことが必要な場合もあり、またはドレープを完全に2つの部分に引裂くことがもっとも便利であることもある。いずれの場合でも、医療従事者は、他の人の助けを必要とせず、これを便利に達成することができる。この方法は、皮膚適合性接着剤の領域の1つの部分を一方のまぶた(たとえば上まぶた)に接着するステップも含む。開口部のへりは、開いた人の眼のまぶたの縁の形状に近づくように湾曲することが好ましい。最後に、この方法は次いで、皮膚適合性接着剤の領域の他の部分を他方のまぶた(たとえば下まぶた)に接着するステップを含む。
【0011】
好適な実施形態において、引裂き線は、開口部から周縁へ実質的に完全に延び、これは、一定の患者に適合するように実質的な修正が必要な場合には、医療従事者に最大の順応性を提供する。また、開口部に湾曲した対称的なへりを準備し、ミシン目が開口部から延びる点を、へり上で径方向へ対向する点上であるのは特に便利であることがわかった。
【0012】
引裂き線は、材料のシートのミシン目かまたは刻み目を入れた線でもあってもよく、または、材料のシートは、容易に所望の引裂きが可能になり、正確に所望の引裂きを進めるように、熱または他の何らかの物理的過程によって弱められてもよい。本明細書に使用されるように、「引裂き線」は、それに沿って手で材料を引裂くことがこれらの機構のいずれによって向けられる線を称する。
【0013】
本明細書に使用されるように、「楕円形状」は、主に、楕円および長円の形状、さらに細長い湾曲した開口を称する。
【0014】
いくつかの好適な実施形態において、皮膚適合性接着剤の領域を、剥離ライナーをこの領域に接着することによって保護することが便利である。剥離ライナーは、輸送中および取扱中に接着剤を保護するが、ドレープのユーザによって患者に貼る前にはがされる。貼る間に便利なように、剥離ライナーの少なくとも1つの縁が接着剤領域の縁を越えて延び、つかむのに適切なタブを提供する。
【0015】
また、好適な実施形態において、ドレープは折り畳み状態で提供され、ドレープを広げる前にドレープを2つの類似半体等の2つのセクションに分割するように引裂きを達成することができるように、折られる。
【0016】
これを心に留めると、本発明は、したがって、別に見ることができる。周縁を有するシートと、シートの周縁から間隔をおいた開口部と、開口部からシートの周縁へ反対方向へ延びてシートを2つの部分に分割するシート内の引裂き線とを具備する眼科手術ドレープとして考えることができる。開口部の両側にある同一直線上の引裂き線に対して2つの部分があるが、この実施形態は、広げる前に分割することができるように設計されており、したがって、2つの半体に1本の引裂き線があると考えることが便利である。この眼科手術ドレープは、開口部に隣接する皮膚適合性接着剤の領域を有し、この領域を、シートの2つの部分の各々に1つずつの、2つの接着剤部分に分割するようにミシン目が横切って延びる。シートは、引裂き線に垂直な方向に折られるとともに、引裂き線に沿っても折られ、それにより、シートを引裂き線上に広げることができ、且つ引裂き線に垂直なすべての折り目に対してシートを広げる前にシートの2つの部分をつかんでシートを引裂き線に沿って引裂くことによってシートの2つの部分を互いに分離することができるようになっている。
【0017】
本発明の眼科手術ドレープのさらに別の実施形態は一般に、周縁を有するシートと、シートの周縁から間隔をおいた開口部とを具備し、開口部は両側を有する。この実施形態において、2本の引裂き線は、実質的に開口部の両側から実質的にシートの周縁へ互いに対して傾斜角でシートに沿って延び、シートを2つの部分に分割する。ドレープは、開口部に隣接する皮膚適合性接着剤の領域を有し、この領域をシートの2つの部分の各々に1つずつの、2つの接着剤部分に分割するように、引裂き線が横切って延びる。
【0018】
斜めの引裂き線角度の実施形態の1つの特徴は、シートの2つの部分が異なる寸法であると言うことである。もっとも好ましくは、より大きい部分が患者の頭部および髪の上に置かれる上部分を構成し、接着剤部分は上まぶたへ貼付される。傾斜角(たとえば、およそ100度の2本の引裂き線の間の開先角度)は、シートのより大きい部分が患者の額および耳に隣接する髪を完全に覆うように選択されることが好ましい。これは、外科医の手袋または器具が、隣接するドレープ部分の間で患者の髪に触れる機会を減少する。外科医は一般に上から患者の頭部に作業をし、患者の身体は一般に外科医から離れて延び、そのためこの実施形態のドレープのより大きい部分も外科医に面する。
【0019】
また、好ましくは、斜めの引裂き線は、開口部の長軸の端から直接にではなく、楕円形状の開口部の長軸の端にほぼ隣接する接着剤領域の両縁から延びる。言い換えると、斜めの引裂き線は、接着剤領域によって楕円形状の開口部から分離している。比較的短い引裂き線が、斜めの引裂き線と開口部との間で開口部の長軸と同一の方向に接着剤領域に沿って設けられる。
【0020】
図1を参照すると、本発明による眼科手術ドレープ10の上面図が例示される。ドレープ10は、周縁14を有するシート12(好ましくはポリマーフィルム材料製)を具備する。シート12はその中に開口部16を有し、開口部はシートの周縁14から間隔をおいた位置にある。皮膚適合性接着剤の領域18が、開口部16に隣接するシート12の上部の一部に接触する。2本の引裂き線20、22が、開口部16から離れて周縁14へ延びる。剥離ライナー24は、この図では明瞭のために取り外されているが、図2では呈示される。
【0021】
図2aを参照すると、セクション線2−2に沿って取られた図1のドレープの部分断面図が例示される。皮膚適合性接着剤の領域18は、パターンコーティングによって加えられてもよく、または、この図面に見られるように、サブアセンブリとして提供することが自動化された製造には便利である。そのようなサブアセンブリは、シート12に接着して示される二重スティックパッチ26として調製される。パッチ26は、接着剤30を介してシート12に接着する裏地28を含む。裏地28の他方の側に皮膚適合性接着剤18があり、これが最終的には患者に接着される。この図では、剥離ライナー24が、使用前に皮膚適合性接着剤を保護するのを見ることができる。接着剤18、30は、同一であってもよく、または、選択された材料に適合性があり便利なように異なる接着剤であってもよい。
【0022】
図2bを参照すると、セクション線2−2に沿って取られた図1のドレープの第2の部分断面図が例示され、皮膚適合性接着剤の領域18をトランスファー接着剤としてシート12に直接貼るのを示す。この場合、剥離ライナー24は、トランスファーの前に皮膚適合性接着剤の領域18に予め接着されている。
【0023】
図3を参照すると、第2の実施形態の上面図が例示される。図1の実施形態と比較すると、この図は、開口部16はシート12の正確に中心にある必要はなく、異なる型の患者および手術のために開口部の正確な形状に多様性があることを示す。引裂き線20、22がそれぞれスリットセクション32、34を含んでもよいことも観察され、これによって、パッチ26が使用される厚い部分を、指でより容易に引裂くことができる。
【0024】
図4を参照すると、第3の実施形態の上面図が例示される。図3の実施形態と比較すると、この図は、引裂き線20、22が同一直線上にある必要はなく、その代わりに互いに対して傾斜角を有してもよいことを示す。傾斜角は、ドレープの上部として使用されるドレープのより大きい部分が、額に隣接する患者の髪と患者の耳とそれに隣接する髪とを完全に覆うように、選択されることが好ましい。たとえば、傾斜角は、2本の引裂き線の間の開先角度として規定され、およそ100度である。穿孔20、22の線が周縁までずっと延びることは必要条件ではないが、そのような実施形態は現在では好適であるとみなされる。
【0025】
使用において、図4に示されるドレープのより大きい上部は、接着剤領域の上部を患者の上まぶたに貼付し、上まぶたを引いて眼の適切な露出を得た後に、患者の額、髪および耳の上に置かれる。ドレープの下部は、接着剤領域の下部を下まぶたに貼付することによって眼から離れた方向へ下まぶたを引くのに使用されてもよい。
【0026】
シート12は、多くの種類のポリマーフィルム、特にポリオレフィンフィルムから便利に製造される。現在では、静電防止処理されたポリエチレンフィルムを使用することが、好適であるとみなされる。皮膚適合性接着剤18は、アクリレート接着剤から便利に調製される。適切な複合材料の検討は、同譲受人に譲渡されたUlrichに付与された米国再発行特許第24,906号に見ることができる。たとえば、その特許の実施例5として検討されたアクリレート接着剤が適切である。
【0027】
あるいは、用途によっては、シート12は他の材料から製造することができ、たとえば、シート12は、メルトブローウェブまたはスパンボンドウェブを含むがそれに限定されない不織構造物であってもよい。
【0028】
二重スティック接着剤は一般に、両側に塗布された接着剤を備えた接着テープとライナー(たとえば、紙またはポリマーのライナー)とを具備する。パターンコーティングは、印刷型プロセスまたはダイコーティングを含んでもよい。トランスファー接着剤は一般に、第1のライナー(たとえば、接着剤次第で、シリコーン剥離コーティングを備えたポリエチレンフィルムライナー32等の紙またはポリマー)に塗布された接着剤を具備し、これは、トランスファー接着剤が使用される前または後に除去される。第2のライナー(たとえば、接着剤によって、シリコーン剥離コーティングを備えたポリエチレンフィルムライナー32等の紙またはポリマー)が、第1のライナーが除去される前または後のいずれかに接着剤にラミネートされてもよい。
【0029】
ドレープは、不定の長さのシート材料から容易に調製され、これがドレープの主要部分を形成する。たとえば、第1の転換ステーションで、不定の長さのシート材料は、上述のように接着された剥離ライナーを備えたトランスファー接着剤または二重スティックパッチをこれに接着していてもよい。第2の転換ステーションで、開口部およびミシン目が回転ダイカッターでシートおよびトランスファー接着剤または二重スティックパッチに切削される。最後に、回転ナイフカッターが、不定の長さのシートから仕上げドレープを切り離し、これは、次いで、顧客用に、折られ、包装され、殺菌されるように準備される。
【0030】
特に、図1のドレープの実施形態は、医療従事者が1回引いてドレープを2つの類似半体に便利に分割することができ、一方、ドレープは、医療従事者の必要にふさわしければ折られたままであるように、折ることができる。次に図5aを参照すると、完成したドレープ10が2つのS字折りで折られ、そのため2本の同一直線上のミシン目が依然として同一平面上にある。第2の折りは、図5bの方向矢印36、38によって示されるようにされる。最後に、第3の折りは、図5cに示されるようにされ、そのため、穿孔20、22の線のすべての折られたセグメントが最終折りの頂点にある。これによって、医療従事者は、たとえばドレープ10を隅40、42でつかみ、1回引いてドレープを類似半体に分割することができる。
【0031】
図6〜図13は、100で示される本発明の眼科手術ドレープのさらに別の実施形態を示す。ドレープ100は、図3に示されるドレープ10に類似する。好ましくは、ドレープ100は略矩形の輪郭を有し、略楕円または細長い眼開口102と、引裂き線104(たとえば、穿孔か、またはドレープに刻み目を入れることによって形成されてもよい)と、眼開口を囲繞する略矩形領域にドレープの一方の面上に接着剤領域とを含む。剥離ライナー106が接着剤領域を覆う。引裂き線104は、好ましくは、楕円眼開口102の長軸によって規定される方向に延びる。好適な引裂き線104は、ドレープを2つの等しいセクションに分割するのではなく、むしろ中心線を外れている。ドレープ100のより小さいセクション108は「短い側」と称され、ドレープのより大きいセクション110は「長い側」と称される。
【0032】
図6〜図13に例示されるように、医療従事者が、予め広げることなくドレープ100を2つの部分に分けることができるように、ドレープ100は折られる。図6〜図13に例示される好適な折りプロセスによって、接着剤領域および剥離ライナー106が外部に維持され、すなわちドレープ100は、剥離ライナー106のいずれの部分を覆うようには折られない。好適な折りプロセスは下記の通りである。
【0033】
A.ドレープ100はまず、図7に例示されるように、引裂き線104に平行な長い側110を通って走る第1折り目FL−1に沿って折られる。上折り畳み領域112は、眼開口102を完全に覆わなければならない。矩形ドレープ100のより長い寸法「L」は約27.5cmであり、引裂き線104は第1の縁114から約7cm間隔をおかれるならば、折り目FL−1はドレープ100の第1の縁112から約5cm間隔をおかれる。この折りステップの結果は図8に示される。
【0034】
B.ドレープは次いで、図9、図10に例示されるように、第1の折りと組み合わせて「S」または「Z」折りを形成するように、引裂き線104に平行な方向に第2折り目FL−2に沿って折られる。上折り畳み領域118の折り縁116は、眼開口102の領域の半分よりも少なく覆わなければならず、引裂き線104を覆ってはならない。たとえば、上折り畳み領域116の幅「W」が約5.8cmであるならば、折り縁116は引裂き線104から約1.2cm間隔をおかれる。眼開口102の高さ(すなわち、開口の短い寸法)が約3.8cmであれば、この例は結果として、眼開口102の約0.7cmが上折り畳み領域118によって覆われるかまたは重ね合わせられる。この重ね合わせ領域が1cm未満に保たれることが好適である。あるいは、2本以上の平行な第2折り目が設けられてもよく、またはドレープのこの部分は「ロール」折りされてもよい。
【0035】
C.ドレープは次いで、図11に例示されるように、引裂き線104および折り目FL−1、FL−2に対して略垂直な折り目FL−3、FL−4に沿って、3つに折られる。この折りステップの結果は図12に示される。
【0036】
D.ドレープは次いで、引裂き線104に対して垂直な方向に眼開口102を二等分する折り目FL−5に沿って、半分に折られる。このステップの結果は図13に示される。図13に示される折られたドレープは、ドレープを広げることなく引裂き線104に沿って分離することができる。
【0037】
上記ステップA〜Dで述べられた好適な折りプロセスは、下記を理解すると、図4に示されたドレープに対して容易に使用することができる。傾斜した引裂き線20、22の方向は、このプロセスでは使用されない。その代わり、引裂き線20、22に交差するドレープの縁に平行な方向に眼開口を二等分する陰線を使用する。これを理解すると、傾斜した引裂き線20、22を備えたドレープも、ドレープを広げることなく引裂き線に沿って分離することができるように折ることができる。
【0038】
図14は本発明の別の実施形態を例示し、その中でドレープ200は、略楕円形状の開口部204の両端から延びる引裂き線202(たとえば、穿孔)を含む。接着剤領域206、208が、開口部204および引裂き線に隣接するドレープ200の一方の面に沿って、設けられる。
【0039】
図15は本発明のドレープ210を例示し、その中で傾斜した引裂き線212は、略楕円形状の開口部214の端からドレープ210の周縁へ途中まで延びる。
【0040】
図16は、図14のドレープ200にいくつかの点で類似したドレープ220を例示するが、接着剤領域222が引裂き線224に沿ってドレープ220の周囲縁から内側へ中央接着剤領域226へ途中まで延びることが異なる。
【0041】
図17は、図14のドレープ200にいくつかの点で類似したドレープ230を例示するが、開口部232を囲繞する中央接着剤領域がこのドレープでは設けられていないことが異なる。
【0042】
図18はドレープ240を例示し、その中で引裂き線242は、略楕円形状の開口部244の両端からドレープの縁へ途中まで延びる。開口部244を囲繞する接着剤領域246が設けられる。
【0043】
図19は、図14のドレープ100に多くの点で類似したドレープ250を例示するが、引裂き線260に沿った接着剤領域252、254、256、258が非接着剤領域によって分離されることが異なる。
【0044】
図20は、2つの略楕円形状の開口部272、274と、傾斜した引裂き線276、278と、側方向に延びる引裂き線280、282と、開口部272、274を囲繞する接着剤領域284、286とを含むドレープ270を例示する。
【0045】
図21は、ドレープ270に多くの点で類似したドレープ290を例示するが、傾斜した引裂き線が開口部294、296の間に延びる引裂き線292に取って替わられることが異なる。
【0046】
使用によっては、開口部が楕円形、円形、矩形またはその使用に適切な他のいずれの形状であってもよいことが企図される。図20及び図21に示されるように、2つ以上の開口部があってもよい。
【0047】
請求の範囲に規定された本発明の範囲から逸脱することなく、上記の構造物および方法に様々な変更を行うことが可能であるため、上記の説明に含まれるすべての事項または添付の図面に示されるすべての事項は、例示的なものであると解釈され、限定的な意味で解釈されるべきではないことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施形態による眼科ドレープの上面図である。
【図2a】セクション線2−2に沿って取られた図1のドレープの部分断面図である。
【図2b】別の配列の図2aの部分断面図である。
【図3】第2の実施形態の上面図である。
【図4】第3の実施形態の上面図である。
【図5a】図1のドレープの最終折りに沿った段階である。
【図5b】図1のドレープの最終折りに沿った段階である。
【図5c】図1のドレープの最終折りに沿った段階である。
【図6】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図7】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図8】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図9】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図10】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図11】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図12】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図13】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図14】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図15】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図16】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図17】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図18】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図19】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図20】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図21】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【符号の説明】
【0049】
10、100、200、210、220、230、240、250、270、290 眼科手術ドレープ
12 シート
14 周縁
16、102、204、214、232、244、272、274、294、296 開口部
18、206、208、222、246、252、254、256、258、284、286 皮膚適合性接着剤の領域
20、22、104、202、212、224、242、260、276、278、280、282、292 引裂き線
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に手術ドレープおよびそのようなドレープを貼る方法に関し、特に、眼に隣接する皮膚に接着することができる接着剤部分を有する眼科ドレープおよびそのようなドレープを貼る方法に関する。このドレープは、とりわけ、四肢手術、「耳鼻科」手術および「小」手術、気管切開術または甲状腺摘出術、および胸部手術にも使用されることが可能であるようにも企図される。
【背景技術】
【0002】
眼の手術を実行するために、手術ドレープを患者に貼ってまつげとまぶたを手術部位から隔離して眼の露出を改良し、無菌ドレープ面を提供して感染の可能性を減少することが望ましいことが多い。たとえば、難治性手術において、ドレープはまずまぶたとまつげとを眼から離して引くように使われ、それらを極小隔膜切開刀(microkeratomes)等の手術器具のじゃまにならないようにしておく。
【0003】
この目的に使用される1つの製品は、ミネソタ州セントポールのミネソタマイニングアンドマニュファクチャリング社が販売のモデル1020眼科ドレープである。このドレープは、ほぼ中央にほぼ丸い開口部を有する材料のシートを含む。皮膚適合性接着剤の領域が、この開口部に隣接するシートの一方の側の一部に接触する。この接着剤によってドレープは、患者の眼の回りに接着することができ、シートの残りの部分は患者の頭部、髪および顔から垂れ下がり、それらの領域の上に無菌面を提供する。
【0004】
眼はデリケートな構造物であり、まぶたはきわめて可撓性があり、人によって寸法や形状が異なるため、困難なことが発生する。実際の手術で、医療従事者は、開口部のへりを特定の患者のまぶたの縁に適合させるのが不便だと感じることがある。このようなことが発生すると、医療従事者に公知の1つの処置は、必ずしも常にではないが一般にドレープを患者に貼る前に、ドレープを2つのセクションに部分的にまたは完全に切ることである。これによって、延伸領域の緊張を緩和し、接着剤領域が一塊になるのを防ぎ、開口部のへりを患者の眼のへりにより近く適合させることができる。さらに、貼る前にドレープを切ることは、準備ができるまで接着剤分野の下部を下まぶたに接着させることなく1人の人がドレープを上まぶたに貼るのを容易にするために、多くの外科医の好適な業務である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この処置に欠点がないわけではないことが理解される。そのように切るには、無菌はさみ等の存在が必要である。また、ドレープの無菌を保持しようとしながら、適切に切ることは不便である。
【0006】
本発明は、1人の人が追加ツールなしでドレープを両方のまぶたに容易に適合させることが可能な眼科手術ドレープと、眼科手術のために眼をドレープする方法とに関する。本発明は、切ったり調節したりするのに別個の器具を使用することを必要とせずに眼の上へりおよび下へりの両方に容易に接着することができるように、眼科ドレープを貼る方法を提供することによって上述の問題を解決する。これは、少なくとも、眼に近づくことができる開口部に隣接する領域内で、ドレープを形成するシートに少なくとも2本の引裂き線を設けることによって達成される。医療従事者は、次いで開口部のへりの部分を患者の一方のまぶたに接着し、必要によりできるだけ多くのまたはできるだけ少ない引裂き線を破り、必要なゆるみを形成し、開口部のへりの残りの部分を患者の他方のまぶたに正確に整合させる。そのような作用によって、ドレープを置くという医療従事者の作業がより容易になるならば、ドレープは、2つの類似半体に完全に分割されてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、眼科手術ドレープにおいて、シートであって、対向側縁、対向端縁、該シートのそれら縁から離間した2個の開口部、それら開口部から互いに接近する方向へ、該対向端縁の一方の端縁に向かって互いに傾斜角を成して延びる2本の引裂き線、および該2個の開口部から該対向側縁へ延びて該シートを3つの部分に分割する実質的同一線上の2本の引裂き線を有するシートと、前記2個の開口部の各々に隣接する皮膚適合性接着剤の領域であって、該領域の各々を2つの接着剤部分に分割するように、いずれか一方の前記2本の引裂き線が各々を横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域と、を具備する眼科手術ドレープを提供する。
【0008】
本発明はまた、眼科手術ドレープにおいて、シートであって、周縁、該シートの該周縁から離間した開口部、及び該開口部から該周縁へ互いに反対方向に延びて該シートを2つの部分に分割するシート内の引裂き線を有するシートと、前記開口部に隣接する皮膚適合性接着剤の領域であって、該領域を、前記シートの前記2つの部分の各々に1つずつの、2つの接着剤部分に分割するように、前記引裂き線が横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域と、を具備し、前記シートは、前記引裂き線に垂直な方向に折られるとともに、該引裂き線に沿っても折られ、それにより、該シートを該引裂き線上に広げることができ、かつ、該引裂き線に垂直な全ての折り目に関して該シートを広げる前に、該シートの前記2つの部分をつかんで該シートを該引裂き線に沿って引裂くことにより、該シートの該2つの部分を互いに分離することができるようになっている、眼科手術ドレープを提供する。
【0009】
本発明はまた、眼科手術ドレープにおいて、シートであって、対向側縁、対向端縁、該シートのそれら縁から離間した開口部、および該開口部から互いに反対の方向へ該対向側縁まで延びて該シートを2つの部分に分割する該シート上の引裂き線を有するシートと、前記開口部に隣接する皮膚適合性接着剤の領域であって、該領域を、前記シートの前記2つの部分の各々に1つずつの、2つの接着剤部分に分割するように、前記引裂き線が横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域と、を具備し、前記開口部が、前記引裂き線に対し実質的同一線上に長軸を有する実質的楕円又は長円の形状を有し、該開口部と該引裂き線とが、前記対向端縁の一方の端縁に向かってずれて配置され、それにより前記シートの前記2つの部分が互いに異なる寸法を有し、該引裂き線が、該シートを貫通する複数の孔又はスリットを含む、眼科手術ドレープを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、眼科手術ドレープを患者の上まぶたおよび下まぶたの両方に貼る方法を提供する。周縁と、周縁から間隔をおいた開口部とを有するシートと、実質的に開口部から実質的に周縁まで延びるシート内の少なくとも2本の引裂き線とを具備する手術ドレープが設けられる。ドレープは、開口部に隣接して皮膚適合性接着剤の領域を有し、この領域を少なくとも2つの部分に分割するように引裂き線の各々が横切って延びる。シートは、少なくとも1本の引裂き線に沿って部分的にまたは完全に裂かれる。特定の患者の眼の寸法および形状により、幾分引裂くことが必要な場合もあり、またはドレープを完全に2つの部分に引裂くことがもっとも便利であることもある。いずれの場合でも、医療従事者は、他の人の助けを必要とせず、これを便利に達成することができる。この方法は、皮膚適合性接着剤の領域の1つの部分を一方のまぶた(たとえば上まぶた)に接着するステップも含む。開口部のへりは、開いた人の眼のまぶたの縁の形状に近づくように湾曲することが好ましい。最後に、この方法は次いで、皮膚適合性接着剤の領域の他の部分を他方のまぶた(たとえば下まぶた)に接着するステップを含む。
【0011】
好適な実施形態において、引裂き線は、開口部から周縁へ実質的に完全に延び、これは、一定の患者に適合するように実質的な修正が必要な場合には、医療従事者に最大の順応性を提供する。また、開口部に湾曲した対称的なへりを準備し、ミシン目が開口部から延びる点を、へり上で径方向へ対向する点上であるのは特に便利であることがわかった。
【0012】
引裂き線は、材料のシートのミシン目かまたは刻み目を入れた線でもあってもよく、または、材料のシートは、容易に所望の引裂きが可能になり、正確に所望の引裂きを進めるように、熱または他の何らかの物理的過程によって弱められてもよい。本明細書に使用されるように、「引裂き線」は、それに沿って手で材料を引裂くことがこれらの機構のいずれによって向けられる線を称する。
【0013】
本明細書に使用されるように、「楕円形状」は、主に、楕円および長円の形状、さらに細長い湾曲した開口を称する。
【0014】
いくつかの好適な実施形態において、皮膚適合性接着剤の領域を、剥離ライナーをこの領域に接着することによって保護することが便利である。剥離ライナーは、輸送中および取扱中に接着剤を保護するが、ドレープのユーザによって患者に貼る前にはがされる。貼る間に便利なように、剥離ライナーの少なくとも1つの縁が接着剤領域の縁を越えて延び、つかむのに適切なタブを提供する。
【0015】
また、好適な実施形態において、ドレープは折り畳み状態で提供され、ドレープを広げる前にドレープを2つの類似半体等の2つのセクションに分割するように引裂きを達成することができるように、折られる。
【0016】
これを心に留めると、本発明は、したがって、別に見ることができる。周縁を有するシートと、シートの周縁から間隔をおいた開口部と、開口部からシートの周縁へ反対方向へ延びてシートを2つの部分に分割するシート内の引裂き線とを具備する眼科手術ドレープとして考えることができる。開口部の両側にある同一直線上の引裂き線に対して2つの部分があるが、この実施形態は、広げる前に分割することができるように設計されており、したがって、2つの半体に1本の引裂き線があると考えることが便利である。この眼科手術ドレープは、開口部に隣接する皮膚適合性接着剤の領域を有し、この領域を、シートの2つの部分の各々に1つずつの、2つの接着剤部分に分割するようにミシン目が横切って延びる。シートは、引裂き線に垂直な方向に折られるとともに、引裂き線に沿っても折られ、それにより、シートを引裂き線上に広げることができ、且つ引裂き線に垂直なすべての折り目に対してシートを広げる前にシートの2つの部分をつかんでシートを引裂き線に沿って引裂くことによってシートの2つの部分を互いに分離することができるようになっている。
【0017】
本発明の眼科手術ドレープのさらに別の実施形態は一般に、周縁を有するシートと、シートの周縁から間隔をおいた開口部とを具備し、開口部は両側を有する。この実施形態において、2本の引裂き線は、実質的に開口部の両側から実質的にシートの周縁へ互いに対して傾斜角でシートに沿って延び、シートを2つの部分に分割する。ドレープは、開口部に隣接する皮膚適合性接着剤の領域を有し、この領域をシートの2つの部分の各々に1つずつの、2つの接着剤部分に分割するように、引裂き線が横切って延びる。
【0018】
斜めの引裂き線角度の実施形態の1つの特徴は、シートの2つの部分が異なる寸法であると言うことである。もっとも好ましくは、より大きい部分が患者の頭部および髪の上に置かれる上部分を構成し、接着剤部分は上まぶたへ貼付される。傾斜角(たとえば、およそ100度の2本の引裂き線の間の開先角度)は、シートのより大きい部分が患者の額および耳に隣接する髪を完全に覆うように選択されることが好ましい。これは、外科医の手袋または器具が、隣接するドレープ部分の間で患者の髪に触れる機会を減少する。外科医は一般に上から患者の頭部に作業をし、患者の身体は一般に外科医から離れて延び、そのためこの実施形態のドレープのより大きい部分も外科医に面する。
【0019】
また、好ましくは、斜めの引裂き線は、開口部の長軸の端から直接にではなく、楕円形状の開口部の長軸の端にほぼ隣接する接着剤領域の両縁から延びる。言い換えると、斜めの引裂き線は、接着剤領域によって楕円形状の開口部から分離している。比較的短い引裂き線が、斜めの引裂き線と開口部との間で開口部の長軸と同一の方向に接着剤領域に沿って設けられる。
【0020】
図1を参照すると、本発明による眼科手術ドレープ10の上面図が例示される。ドレープ10は、周縁14を有するシート12(好ましくはポリマーフィルム材料製)を具備する。シート12はその中に開口部16を有し、開口部はシートの周縁14から間隔をおいた位置にある。皮膚適合性接着剤の領域18が、開口部16に隣接するシート12の上部の一部に接触する。2本の引裂き線20、22が、開口部16から離れて周縁14へ延びる。剥離ライナー24は、この図では明瞭のために取り外されているが、図2では呈示される。
【0021】
図2aを参照すると、セクション線2−2に沿って取られた図1のドレープの部分断面図が例示される。皮膚適合性接着剤の領域18は、パターンコーティングによって加えられてもよく、または、この図面に見られるように、サブアセンブリとして提供することが自動化された製造には便利である。そのようなサブアセンブリは、シート12に接着して示される二重スティックパッチ26として調製される。パッチ26は、接着剤30を介してシート12に接着する裏地28を含む。裏地28の他方の側に皮膚適合性接着剤18があり、これが最終的には患者に接着される。この図では、剥離ライナー24が、使用前に皮膚適合性接着剤を保護するのを見ることができる。接着剤18、30は、同一であってもよく、または、選択された材料に適合性があり便利なように異なる接着剤であってもよい。
【0022】
図2bを参照すると、セクション線2−2に沿って取られた図1のドレープの第2の部分断面図が例示され、皮膚適合性接着剤の領域18をトランスファー接着剤としてシート12に直接貼るのを示す。この場合、剥離ライナー24は、トランスファーの前に皮膚適合性接着剤の領域18に予め接着されている。
【0023】
図3を参照すると、第2の実施形態の上面図が例示される。図1の実施形態と比較すると、この図は、開口部16はシート12の正確に中心にある必要はなく、異なる型の患者および手術のために開口部の正確な形状に多様性があることを示す。引裂き線20、22がそれぞれスリットセクション32、34を含んでもよいことも観察され、これによって、パッチ26が使用される厚い部分を、指でより容易に引裂くことができる。
【0024】
図4を参照すると、第3の実施形態の上面図が例示される。図3の実施形態と比較すると、この図は、引裂き線20、22が同一直線上にある必要はなく、その代わりに互いに対して傾斜角を有してもよいことを示す。傾斜角は、ドレープの上部として使用されるドレープのより大きい部分が、額に隣接する患者の髪と患者の耳とそれに隣接する髪とを完全に覆うように、選択されることが好ましい。たとえば、傾斜角は、2本の引裂き線の間の開先角度として規定され、およそ100度である。穿孔20、22の線が周縁までずっと延びることは必要条件ではないが、そのような実施形態は現在では好適であるとみなされる。
【0025】
使用において、図4に示されるドレープのより大きい上部は、接着剤領域の上部を患者の上まぶたに貼付し、上まぶたを引いて眼の適切な露出を得た後に、患者の額、髪および耳の上に置かれる。ドレープの下部は、接着剤領域の下部を下まぶたに貼付することによって眼から離れた方向へ下まぶたを引くのに使用されてもよい。
【0026】
シート12は、多くの種類のポリマーフィルム、特にポリオレフィンフィルムから便利に製造される。現在では、静電防止処理されたポリエチレンフィルムを使用することが、好適であるとみなされる。皮膚適合性接着剤18は、アクリレート接着剤から便利に調製される。適切な複合材料の検討は、同譲受人に譲渡されたUlrichに付与された米国再発行特許第24,906号に見ることができる。たとえば、その特許の実施例5として検討されたアクリレート接着剤が適切である。
【0027】
あるいは、用途によっては、シート12は他の材料から製造することができ、たとえば、シート12は、メルトブローウェブまたはスパンボンドウェブを含むがそれに限定されない不織構造物であってもよい。
【0028】
二重スティック接着剤は一般に、両側に塗布された接着剤を備えた接着テープとライナー(たとえば、紙またはポリマーのライナー)とを具備する。パターンコーティングは、印刷型プロセスまたはダイコーティングを含んでもよい。トランスファー接着剤は一般に、第1のライナー(たとえば、接着剤次第で、シリコーン剥離コーティングを備えたポリエチレンフィルムライナー32等の紙またはポリマー)に塗布された接着剤を具備し、これは、トランスファー接着剤が使用される前または後に除去される。第2のライナー(たとえば、接着剤によって、シリコーン剥離コーティングを備えたポリエチレンフィルムライナー32等の紙またはポリマー)が、第1のライナーが除去される前または後のいずれかに接着剤にラミネートされてもよい。
【0029】
ドレープは、不定の長さのシート材料から容易に調製され、これがドレープの主要部分を形成する。たとえば、第1の転換ステーションで、不定の長さのシート材料は、上述のように接着された剥離ライナーを備えたトランスファー接着剤または二重スティックパッチをこれに接着していてもよい。第2の転換ステーションで、開口部およびミシン目が回転ダイカッターでシートおよびトランスファー接着剤または二重スティックパッチに切削される。最後に、回転ナイフカッターが、不定の長さのシートから仕上げドレープを切り離し、これは、次いで、顧客用に、折られ、包装され、殺菌されるように準備される。
【0030】
特に、図1のドレープの実施形態は、医療従事者が1回引いてドレープを2つの類似半体に便利に分割することができ、一方、ドレープは、医療従事者の必要にふさわしければ折られたままであるように、折ることができる。次に図5aを参照すると、完成したドレープ10が2つのS字折りで折られ、そのため2本の同一直線上のミシン目が依然として同一平面上にある。第2の折りは、図5bの方向矢印36、38によって示されるようにされる。最後に、第3の折りは、図5cに示されるようにされ、そのため、穿孔20、22の線のすべての折られたセグメントが最終折りの頂点にある。これによって、医療従事者は、たとえばドレープ10を隅40、42でつかみ、1回引いてドレープを類似半体に分割することができる。
【0031】
図6〜図13は、100で示される本発明の眼科手術ドレープのさらに別の実施形態を示す。ドレープ100は、図3に示されるドレープ10に類似する。好ましくは、ドレープ100は略矩形の輪郭を有し、略楕円または細長い眼開口102と、引裂き線104(たとえば、穿孔か、またはドレープに刻み目を入れることによって形成されてもよい)と、眼開口を囲繞する略矩形領域にドレープの一方の面上に接着剤領域とを含む。剥離ライナー106が接着剤領域を覆う。引裂き線104は、好ましくは、楕円眼開口102の長軸によって規定される方向に延びる。好適な引裂き線104は、ドレープを2つの等しいセクションに分割するのではなく、むしろ中心線を外れている。ドレープ100のより小さいセクション108は「短い側」と称され、ドレープのより大きいセクション110は「長い側」と称される。
【0032】
図6〜図13に例示されるように、医療従事者が、予め広げることなくドレープ100を2つの部分に分けることができるように、ドレープ100は折られる。図6〜図13に例示される好適な折りプロセスによって、接着剤領域および剥離ライナー106が外部に維持され、すなわちドレープ100は、剥離ライナー106のいずれの部分を覆うようには折られない。好適な折りプロセスは下記の通りである。
【0033】
A.ドレープ100はまず、図7に例示されるように、引裂き線104に平行な長い側110を通って走る第1折り目FL−1に沿って折られる。上折り畳み領域112は、眼開口102を完全に覆わなければならない。矩形ドレープ100のより長い寸法「L」は約27.5cmであり、引裂き線104は第1の縁114から約7cm間隔をおかれるならば、折り目FL−1はドレープ100の第1の縁112から約5cm間隔をおかれる。この折りステップの結果は図8に示される。
【0034】
B.ドレープは次いで、図9、図10に例示されるように、第1の折りと組み合わせて「S」または「Z」折りを形成するように、引裂き線104に平行な方向に第2折り目FL−2に沿って折られる。上折り畳み領域118の折り縁116は、眼開口102の領域の半分よりも少なく覆わなければならず、引裂き線104を覆ってはならない。たとえば、上折り畳み領域116の幅「W」が約5.8cmであるならば、折り縁116は引裂き線104から約1.2cm間隔をおかれる。眼開口102の高さ(すなわち、開口の短い寸法)が約3.8cmであれば、この例は結果として、眼開口102の約0.7cmが上折り畳み領域118によって覆われるかまたは重ね合わせられる。この重ね合わせ領域が1cm未満に保たれることが好適である。あるいは、2本以上の平行な第2折り目が設けられてもよく、またはドレープのこの部分は「ロール」折りされてもよい。
【0035】
C.ドレープは次いで、図11に例示されるように、引裂き線104および折り目FL−1、FL−2に対して略垂直な折り目FL−3、FL−4に沿って、3つに折られる。この折りステップの結果は図12に示される。
【0036】
D.ドレープは次いで、引裂き線104に対して垂直な方向に眼開口102を二等分する折り目FL−5に沿って、半分に折られる。このステップの結果は図13に示される。図13に示される折られたドレープは、ドレープを広げることなく引裂き線104に沿って分離することができる。
【0037】
上記ステップA〜Dで述べられた好適な折りプロセスは、下記を理解すると、図4に示されたドレープに対して容易に使用することができる。傾斜した引裂き線20、22の方向は、このプロセスでは使用されない。その代わり、引裂き線20、22に交差するドレープの縁に平行な方向に眼開口を二等分する陰線を使用する。これを理解すると、傾斜した引裂き線20、22を備えたドレープも、ドレープを広げることなく引裂き線に沿って分離することができるように折ることができる。
【0038】
図14は本発明の別の実施形態を例示し、その中でドレープ200は、略楕円形状の開口部204の両端から延びる引裂き線202(たとえば、穿孔)を含む。接着剤領域206、208が、開口部204および引裂き線に隣接するドレープ200の一方の面に沿って、設けられる。
【0039】
図15は本発明のドレープ210を例示し、その中で傾斜した引裂き線212は、略楕円形状の開口部214の端からドレープ210の周縁へ途中まで延びる。
【0040】
図16は、図14のドレープ200にいくつかの点で類似したドレープ220を例示するが、接着剤領域222が引裂き線224に沿ってドレープ220の周囲縁から内側へ中央接着剤領域226へ途中まで延びることが異なる。
【0041】
図17は、図14のドレープ200にいくつかの点で類似したドレープ230を例示するが、開口部232を囲繞する中央接着剤領域がこのドレープでは設けられていないことが異なる。
【0042】
図18はドレープ240を例示し、その中で引裂き線242は、略楕円形状の開口部244の両端からドレープの縁へ途中まで延びる。開口部244を囲繞する接着剤領域246が設けられる。
【0043】
図19は、図14のドレープ100に多くの点で類似したドレープ250を例示するが、引裂き線260に沿った接着剤領域252、254、256、258が非接着剤領域によって分離されることが異なる。
【0044】
図20は、2つの略楕円形状の開口部272、274と、傾斜した引裂き線276、278と、側方向に延びる引裂き線280、282と、開口部272、274を囲繞する接着剤領域284、286とを含むドレープ270を例示する。
【0045】
図21は、ドレープ270に多くの点で類似したドレープ290を例示するが、傾斜した引裂き線が開口部294、296の間に延びる引裂き線292に取って替わられることが異なる。
【0046】
使用によっては、開口部が楕円形、円形、矩形またはその使用に適切な他のいずれの形状であってもよいことが企図される。図20及び図21に示されるように、2つ以上の開口部があってもよい。
【0047】
請求の範囲に規定された本発明の範囲から逸脱することなく、上記の構造物および方法に様々な変更を行うことが可能であるため、上記の説明に含まれるすべての事項または添付の図面に示されるすべての事項は、例示的なものであると解釈され、限定的な意味で解釈されるべきではないことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施形態による眼科ドレープの上面図である。
【図2a】セクション線2−2に沿って取られた図1のドレープの部分断面図である。
【図2b】別の配列の図2aの部分断面図である。
【図3】第2の実施形態の上面図である。
【図4】第3の実施形態の上面図である。
【図5a】図1のドレープの最終折りに沿った段階である。
【図5b】図1のドレープの最終折りに沿った段階である。
【図5c】図1のドレープの最終折りに沿った段階である。
【図6】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図7】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図8】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図9】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図10】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図11】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図12】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図13】ドレープを折るための方法の別の好適な実施形態を例示する。
【図14】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図15】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図16】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図17】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図18】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図19】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図20】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【図21】本発明のドレープのさらなる好適な実施形態を例示する。
【符号の説明】
【0049】
10、100、200、210、220、230、240、250、270、290 眼科手術ドレープ
12 シート
14 周縁
16、102、204、214、232、244、272、274、294、296 開口部
18、206、208、222、246、252、254、256、258、284、286 皮膚適合性接着剤の領域
20、22、104、202、212、224、242、260、276、278、280、282、292 引裂き線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼科手術ドレープ(270)において、
シートであって、対向側縁、対向端縁、該シートのそれら縁から離間した2個の開口部(272、274)、それら開口部から互いに接近する方向へ、該対向端縁の一方の端縁に向かって互いに傾斜角を成して延びる2本の引裂き線(276、278)、および該2個の開口部から該対向側縁へ延びて該シートを3つの部分に分割する実質的同一線上の2本の引裂き線(280、282)を有するシートと、
前記2個の開口部の各々に隣接する皮膚適合性接着剤の領域(284、286)であって、該領域の各々を2つの接着剤部分に分割するように、いずれか一方の前記2本の引裂き線が各々を横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域と、
を具備する眼科手術ドレープ。
【請求項2】
眼科手術ドレープ(10)において、
シート(12)であって、周縁、該シートの該周縁から離間した開口部、及び該開口部から該周縁へ互いに反対方向に延びて該シートを2つの部分に分割するシート内の引裂き線(20、22)を有するシートと、
前記開口部に隣接する皮膚適合性接着剤の領域(18)であって、該領域を、前記シートの前記2つの部分の各々に1つずつの、2つの接着剤部分に分割するように、前記引裂き線が横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域と、を具備し、
前記シートは、前記引裂き線に垂直な方向に折られるとともに、該引裂き線に沿っても折られ、それにより、該シートを該引裂き線上に広げることができ、かつ、該引裂き線に垂直な全ての折り目に関して該シートを広げる前に、該シートの前記2つの部分をつかんで該シートを該引裂き線に沿って引裂くことにより、該シートの該2つの部分を互いに分離することができるようになっている、
眼科手術ドレープ。
【請求項3】
眼科手術ドレープ(10)において、
シートであって、対向側縁、対向端縁、該シートのそれら縁から離間した開口部、および該開口部から互いに反対の方向へ該対向側縁まで延びて該シートを2つの部分に分割する該シート上の引裂き線(20、22)を有するシート(12)と、
前記開口部に隣接する皮膚適合性接着剤の領域(18)であって、該領域を、前記シートの前記2つの部分の各々に1つずつの、2つの接着剤部分に分割するように、前記引裂き線が横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域と、を具備し、
前記開口部が、前記引裂き線に対し実質的同一線上に長軸を有する実質的楕円又は長円の形状を有し、該開口部と該引裂き線とが、前記対向端縁の一方の端縁に向かってずれて配置され、それにより前記シートの前記2つの部分が互いに異なる寸法を有し、該引裂き線が、該シートを貫通する複数の孔又はスリットを含む、
眼科手術ドレープ。
【請求項1】
眼科手術ドレープ(270)において、
シートであって、対向側縁、対向端縁、該シートのそれら縁から離間した2個の開口部(272、274)、それら開口部から互いに接近する方向へ、該対向端縁の一方の端縁に向かって互いに傾斜角を成して延びる2本の引裂き線(276、278)、および該2個の開口部から該対向側縁へ延びて該シートを3つの部分に分割する実質的同一線上の2本の引裂き線(280、282)を有するシートと、
前記2個の開口部の各々に隣接する皮膚適合性接着剤の領域(284、286)であって、該領域の各々を2つの接着剤部分に分割するように、いずれか一方の前記2本の引裂き線が各々を横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域と、
を具備する眼科手術ドレープ。
【請求項2】
眼科手術ドレープ(10)において、
シート(12)であって、周縁、該シートの該周縁から離間した開口部、及び該開口部から該周縁へ互いに反対方向に延びて該シートを2つの部分に分割するシート内の引裂き線(20、22)を有するシートと、
前記開口部に隣接する皮膚適合性接着剤の領域(18)であって、該領域を、前記シートの前記2つの部分の各々に1つずつの、2つの接着剤部分に分割するように、前記引裂き線が横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域と、を具備し、
前記シートは、前記引裂き線に垂直な方向に折られるとともに、該引裂き線に沿っても折られ、それにより、該シートを該引裂き線上に広げることができ、かつ、該引裂き線に垂直な全ての折り目に関して該シートを広げる前に、該シートの前記2つの部分をつかんで該シートを該引裂き線に沿って引裂くことにより、該シートの該2つの部分を互いに分離することができるようになっている、
眼科手術ドレープ。
【請求項3】
眼科手術ドレープ(10)において、
シートであって、対向側縁、対向端縁、該シートのそれら縁から離間した開口部、および該開口部から互いに反対の方向へ該対向側縁まで延びて該シートを2つの部分に分割する該シート上の引裂き線(20、22)を有するシート(12)と、
前記開口部に隣接する皮膚適合性接着剤の領域(18)であって、該領域を、前記シートの前記2つの部分の各々に1つずつの、2つの接着剤部分に分割するように、前記引裂き線が横切って延びる皮膚適合性接着剤の領域と、を具備し、
前記開口部が、前記引裂き線に対し実質的同一線上に長軸を有する実質的楕円又は長円の形状を有し、該開口部と該引裂き線とが、前記対向端縁の一方の端縁に向かってずれて配置され、それにより前記シートの前記2つの部分が互いに異なる寸法を有し、該引裂き線が、該シートを貫通する複数の孔又はスリットを含む、
眼科手術ドレープ。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2008−86823(P2008−86823A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−335292(P2007−335292)
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【分割の表示】特願2000−513521(P2000−513521)の分割
【原出願日】平成10年9月29日(1998.9.29)
【出願人】(590000422)スリーエム カンパニー (144)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【分割の表示】特願2000−513521(P2000−513521)の分割
【原出願日】平成10年9月29日(1998.9.29)
【出願人】(590000422)スリーエム カンパニー (144)
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