弾球遊技機
【課題】遊技の進行に応じて多段階で普通図柄の変動パターンおよび普通電動役物の開放パターンを変更し、興趣溢れる弾球遊技機を実現すること。
【解決手段】特別図柄の当否抽選が大当りであり、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて大当り遊技終了時に設定される状態フラグと、前記当否抽選が大当りを含む当りで、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて前記当り抽選終了時に設定される切換フラグに基づいて普通図柄の変動パターンを選択する選択テーブルおよび普通電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する構成とする。遊技が進行して予め設定された所定条件が達成されると切換フラグを更新し、更新された切換フラグと前記状態フラグに基づいて前記動パターンおよび前記開放パターンを選択するための各選択テーブルを頻繁に切換えるように構成した。
【解決手段】特別図柄の当否抽選が大当りであり、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて大当り遊技終了時に設定される状態フラグと、前記当否抽選が大当りを含む当りで、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて前記当り抽選終了時に設定される切換フラグに基づいて普通図柄の変動パターンを選択する選択テーブルおよび普通電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する構成とする。遊技が進行して予め設定された所定条件が達成されると切換フラグを更新し、更新された切換フラグと前記状態フラグに基づいて前記動パターンおよび前記開放パターンを選択するための各選択テーブルを頻繁に切換えるように構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、普通図柄の当否抽選の結果に応じて電動役物の開放を伴う特典遊技が実行され、特別図柄の当否抽選の結果に応じて大入賞口の開放を伴う特別遊技が実行される弾球遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、弾球遊技機たるパチンコ機には、普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄を変動後に確定表示せしめ、普通図柄の当否抽選結果が当りであれば普通電動役物を開放する特典遊技を実行する一方、該特典遊技により特別図柄の始動口への入球が容易になり、特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄を変動後に確定表示せしめ、当否抽選結果が当りであれば大入賞口を開放する特別遊技を実行するものがある。
この種のパチンコ機は、前記特別図柄の当否抽選の当りには大当りと小当りとがあり、各当りに応じて大当り特別遊技又は小当りの特別遊技が実行される。また大当りの特別遊技終了後には、抽選で、当否抽選の当り確率が高くなる確変遊技状態や、図柄変動時間が短縮される時短遊技状態に移行する。そして遊技状態に応じて普通図柄および特別図柄の当否抽選時の図柄変動や演出などの変動パターンや、普通電動役物の開放動作の開放パターンを変えて遊技者の期待感を高めるようにしている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
従来のパチンコ機では、特別図柄の当否抽選時に確定された特別図柄に基づき、遊技状態に係るフラグが決定される。該フラグによって大当りの特別遊技終了後に前記確変遊技状態や前記時短遊技状態にするか否か、更には各遊技状態の継続を規制する確変回数や時短回数を設定している。
前記遊技状態に係るフラグは、「通常遊技状態」、「時短遊技状態」、「確変遊技状態」、「時短および確変遊技状態」に対応する4通りで、大当りの生起時や、前記確変回数や時短回数の規制により確変や時短の遊技状態が終了した時に変更される。
【0004】
更に前記遊技状態に係るフラグは、特別図柄、普通図柄の各変動パターンや普通電動役物の開放パターンを選択する各種の選択テーブルを設定するときにも用いられ、前記フラグが変化するタイミングで特別図柄用、普通図柄用、普通電動役物用の各選択テーブルが変更されて特別図柄、普通図柄の変動パターンや普通電動役物の開放パターンを変えるように構成している。各選択テーブルはそれぞれ前記フラグに応じて4種類あり、各選択テーブルには複数種類のパターンが設けられ、特別図柄、普通図柄の当否抽選ごとに前記フラグによって設定された選択テーブルからひとつのパターンが選択される。同一選択テーブル内の各パターンは演出内容や背景画像、開放時間などが共通としてあり、特別図柄の変動、普通図柄の変動、普通電動役物の開放動作により遊技者が遊技状態を判断できるようにしている。尚、遊技の状況によっては遊技状態を判断することが困難な場合も設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−199928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、普通図柄の変動、普通電動役物の開放は特別図柄の変動に直接関係するものであり、普通図柄の変動パターン、普通電動役物の開放パターンの変化に対する遊技者の関心は高い。従来のパチンコ機では、前記遊技状態に係るフラグに基づいて普通図柄用、普通電動役物用の各選択テーブルを決定しており、前記フラグが変化して遊技状態が変更されるまで各選択テーブルが変更されない。遊技状態は例えば次に大当りとなるまで、又は当否抽選の図柄変動回数が10000回になるまで変更されず、長い間、選択テーブルは変らない。また遊技状態は大当りの特別遊技の終了後にのみ変更され、小当りの後では選択テーブルは変らない。
このように選択テーブルが変らなければ、普通図柄の変動パターン、普通電動役物の開放パターンが変らないため、遊技者は遊技状態が変っていないと判断し、この状態に慣れて期待感や緊張感が低下するといった問題が生じる。
また遊技状態に応じて普通図柄の変動パターン、普通電動役物の開放パターンが変更されるには、前記フラグに基づいて選択テーブルを設定しなければならず、選択テーブルの種類が少ないため、変動、開放のパターンも少なくなって遊技者にとって容易に遊技状態が判断できるので遊技の面白みに欠けるといった不具合があった。
【0007】
そこで本発明は前記事情に鑑み、変動パターンや開放パターンを選択する選択テーブルの種類を増やすことができ、遊技状態が変化しないときでも選択テーブルを変更することが可能で、普通図柄の図柄変動の演出や普通電動役物の開放動作を多彩に変化させることで、遊技者の期待感や緊張感を高め、興趣の豊かな弾球遊技機を提供することを課題としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄表示装置に普通図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として普通図柄を確定表示し、抽選の結果が当りであれば電動役物が開放されて特別図柄始動口への入球を可能とする特典遊技と、
特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄表示装置に特別図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として特別図柄を確定表示し、抽選の結果が大当り又は当りであれば大入賞口の開放を伴う特別遊技と、を実行する弾球遊技機において、
前記特別図柄の当否抽選が大当りのときに、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて状態情報を設定するとともに、
前記特別図柄の当否抽選が大当りを含む当りのときに、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて切換情報を設定する情報設定手段と、
前記状態情報に基づいて前記大当りの特別遊技終了後の遊技状態を決定する遊技状態制御手段と、
前記状態情報および前記切換情報に基づき、前記大当りの特別遊技終了後、前記普通図柄表示装置に変動表示される普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段と、
前記普通図柄の当否抽選に伴う普通図柄の変動回数が所定の回数に達することを条件として前記切換情報を更新せしめる切換情報更新手段と、
更新された前記切換情報および前記状態情報に基づいて前記選択テーブルを切換える選択テーブル切換手段とを備え、
前記普通図柄の変動状況に応じて前記切換情報を更新し、更新された切換情報に基づいて前記選択テーブルを切換え、普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変更せしめるように構成し、
かつ前記切換情報更新手段は、前記普通図柄の変動回数をカウントするカウント手段を含み、前記切換情報の値に基づいて前記所定の回数である条件値を設定し、前記カウントの値が前記条件値となると、前記切換情報を更新せしめるとともに、更新された切換情報の値に基づいて前記条件値を再設定せしめるように構成する。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、状態情報および切換情報に基づいて普通図柄の変動パターンおよび/又は電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定するように構成した。状態情報は当否抽選の結果が大当りとなるときに設定され、切換情報は当否判定の結果が大当りおよび小当りとなるときに設定するようにしたので、大当りに基づく遊技状態の変化だけでなく、小当り時にも選択テーブルを変更することができ、もって普通図柄の変動パターンおよび/又は電動役物の開放パターンを変えることができる。
また状態情報と切換情報の組合せから選択される選択テーブルはその種類を増やすことができる。
【0010】
更に切換情報は遊技が進行して普通図柄の当否抽選に伴う普通図柄の変動回数が所定の回数に達することで更新される。これによれば、大当り時や遊技状態が変化したときに更新される状態情報に比べ、切換情報を比較的短い間隔で更新することが可能となり、遊技進行の複数の段階で選択テーブルを変更して普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変えることができる。
このように実質的に遊技状態が変化しないときでも選択テーブルを頻繁に変更し、普通図柄の図柄変動や普通電動役物の開放動作を多彩に変化させることで遊技者の期待感や緊張感を高め、遊技の興趣を向上することができる。
前記状態情報および切換情報は、遊技制御のプログラム処理で使用されるフラグのことで、状態フラグおよび切換フラグである。これらに応じて、情報設定手段はフラグ設定手段、切換情報更新手段は切換フラグ更新手段である。
選択テーブルは、普通図柄の変動パターンと普通電動役物の開放パターンとを共通のテーブルから選択する構成でもよいし、普通図柄の変動パターン用の選択テーブルと、普通電動役物の開放パターン用の選択テーブルを個別に設けてもよい。
【0011】
請求項2に記載の発明は、普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄表示装置に普通図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として普通図柄を確定表示し、抽選の結果が当りであれば電動役物が開放されて特別図柄始動口への入球を可能とする特典遊技と、
特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄表示装置に特別図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として特別図柄を確定表示し、抽選の結果が大当り又は当りであれば大入賞口の開放を伴う特別遊技と、を実行する弾球遊技機において、
前記特別図柄の当否抽選が大当りのときに、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて状態情報を設定するとともに、
前記特別図柄の当否抽選が大当りを含む当りのときに、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて切換情報を設定する情報設定手段と、
前記状態情報に基づいて前記大当りの特別遊技終了後の遊技状態を決定する遊技状態制御手段と、
前記状態情報および前記切換情報に基づき、前記大当りの特別遊技終了後、前記普通図柄表示装置に変動表示される普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段と、
前記普通図柄の当否抽選に伴う前記電動役物の開放回数が所定の回数に達することを条件として前記切換情報を更新せしめる切換情報更新手段と、
更新された前記切換情報および前記状態情報に基づいて前記選択テーブルを切換える選択テーブル切換手段とを備え、
前記電動役物の開放状況に応じて前記切換情報を更新し、更新された切換情報に基づいて前記選択テーブルを切換え、普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変更せしめるように構成し、
かつ前記切換情報更新手段は、前記電動役物の開放回数をカウントするカウント手段を含み、前記切換情報の値に基づいて前記所定の回数である条件値を設定し、前記カウントの値が前記条件値となると前記切換情報を更新せしめるとともに、更新された切換情報の値に基づいて前記条件値を再設定せしめるように構成する。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、状態情報および切換情報に基づいて普通図柄の変動パターンおよび/又は電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定するように構成した。状態情報は当否抽選の結果が大当りとなるときに設定され、切換情報は当否判定の結果が大当りおよび小当りとなるときに設定するようにしたので、大当りに基づく遊技状態の変化だけでなく、小当り時にも選択テーブルを変更することができ、もって普通図柄の変動パターンおよび/又は電動役物の開放パターンを変えることができる。
また状態情報と切換情報の組合せから選択される選択テーブルはその種類を増やすことができる。
【0013】
更に切換情報は遊技が進行して普通図柄の当否抽選に伴う前記電動役物の開放回数が所定の回数に達することで更新される。これによれば、大当り時や遊技状態が変化したときに更新される状態情報に比べ、切換情報を比較的短い間隔で更新することが可能となり、遊技進行の複数の段階で選択テーブルを変更して普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変えることができる。
このように実質的に遊技状態が変化しないときでも選択テーブルを頻繁に変更し、普通図柄の図柄変動や普通電動役物の開放動作を多彩に変化させることで遊技者の期待感や緊張感を高め、遊技の興趣を向上することができる。
前記状態情報および切換情報は、遊技制御のプログラム処理で使用されるフラグのことで、状態フラグおよび切換フラグである。これらに応じて、情報設定手段はフラグ設定手段、切換情報更新手段は切換フラグ更新手段である。
選択テーブルは、普通図柄の変動パターンと普通電動役物の開放パターンとを共通のテーブルから選択する構成でもよいし、普通図柄の変動パターン用の選択テーブルと、普通電動役物の開放パターン用の選択テーブルを個別に設けてもよい。
【0014】
請求項3に記載の発明は、普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄表示装置に普通図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として普通図柄を確定表示し、抽選の結果が当りであれば電動役物が開放されて特別図柄始動口への入球を可能とする特典遊技と、
特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄表示装置に特別図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として特別図柄を確定表示し、抽選の結果が大当り又は当りであれば大入賞口の開放を伴う特別遊技と、を実行する弾球遊技機において、
前記特別図柄の当否抽選が大当りのときに、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて状態情報を設定するとともに、
前記特別図柄の当否抽選が大当りを含む当りのときに、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて切換情報を設定する情報設定手段と、
前記状態情報に基づいて前記大当りの特別遊技終了後の遊技状態を決定する遊技状態制御手段と、
前記状態情報および前記切換情報に基づき、前記大当りの特別遊技終了後、前記普通図柄表示装置に変動表示される普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段と、
前記電動役物の開放時に電動役物への遊技球の入球数が所定の入球数に達することを条件として前記切換情報を更新せしめる切換情報更新手段と、
更新された前記切換情報および前記状態情報に基づいて前記選択テーブルを切換える選択テーブル切換手段とを備え、
前記電動役物への入球状況に応じて前記切換情報を更新し、更新された切換情報に基づいて前記選択テーブルを切換え、普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変更せしめるように構成し、
かつ前記切換情報更新手段は、前記電動役物への入球数をカウントするカウント手段を含み、前記切換情報の値に基づいて前記所定の入球数である条件値を設定し、前記カウントの値が前記条件値となると、前記切換情報を更新せしめるとともに、更新された切換情報の値に基づいて前記条件値を再設定せしめるように構成する。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、状態情報および切換情報に基づいて普通図柄の変動パターンおよび/又は電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定するように構成した。状態情報は当否抽選の結果が大当りとなるときに設定され、切換情報は当否判定の結果が大当りおよび小当りとなるときに設定するようにしたので、大当りに基づく遊技状態の変化だけでなく、小当り時にも選択テーブルを変更することができ、もって普通図柄の変動パターンおよび/又は電動役物の開放パターンを変えることができる。
また状態情報と切換情報の組合せから選択される選択テーブルはその種類を増やすことができる。
【0016】
更に切換情報は遊技が進行して電動役物の開放時に電動役物への遊技球の入球数が所定の入球数に達することで更新される。これによれば、大当り時や遊技状態が変化したときに更新される状態情報に比べ、切換情報を比較的短い間隔で更新することが可能となり、遊技進行の複数の段階で選択テーブルを変更して普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変えることができる。
このように実質的に遊技状態が変化しないときでも選択テーブルを頻繁に変更し、普通図柄の図柄変動や普通電動役物の開放動作を多彩に変化させることで遊技者の期待感や緊張感を高め、遊技の興趣を向上することができる。
前記状態情報および切換情報は、遊技制御のプログラム処理で使用されるフラグのことで、状態フラグおよび切換フラグである。これらに応じて、情報設定手段はフラグ設定手段、切換情報更新手段は切換フラグ更新手段である。
選択テーブルは、普通図柄の変動パターンと普通電動役物の開放パターンとを共通のテーブルから選択する構成でもよいし、普通図柄の変動パターン用の選択テーブルと、普通電動役物の開放パターン用の選択テーブルを個別に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る弾球遊技機の正面図である。
【図2】前記弾球遊技機の遊技盤の正面図である。
【図3】前記弾球遊技機の背面図である。
【図4】前記弾球遊技機の電気構成図である。
【図5】前記弾球遊技機の主制御装置で実行されるメインルーチンの制御内容を示すフローチャートである。
【図6】前記主制御装置で実行される普通図柄作動入球確認処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図7】前記主制御装置で実行される普通図柄当否判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図8】前記主制御装置で実行される普通図柄確定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図9】前記主制御装置で実行される普通電動役物開閉処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図10】前記主制御装置で実行される特別図柄始動入賞確認処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図11】前記主制御装置で実行される特別図柄の当否判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図12】前記弾球遊技機の図柄モードと図柄の組合せに関する説明図である。
【図13】前記弾球遊技機の大当り特別遊技に関する説明図である。
【図14】前記弾球遊技機の大当り特別遊技と大当り特別遊技終了後の遊技状態の関係を示す説明図である。
【図15】前記主制御装置で実行されるモードバッファ設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図16】図16(a)はモードバッファと遊技状態との関係を示す図、図16(b)はモードバッファに応じた設定項目および設定値を示す図である。
【図17】当り図柄と状態フラグに対応する切換フラグを示す図である。
【図18】前記主制御装置で実行される特別図柄確定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図19】前記主制御装置で実行される特別図柄の当り遊技開始処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図20】前記主制御装置で実行される特別図柄の当り遊技終了処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図21】図21(a)は確変フラグと確変機能の作動状態に関する図、図21(b)は時短フラグと時短機能の作動状態に関する図、図21(c)は確変フラグ、時短フラグおよび状態フラグ(バッファ)の関係を示す図、図21(d)は切換フラグ(バッファ)と切換カウンタ設定値との関係を示す図、図21(e)は状態フラグと切換フラグに対応する選択バッファを示す図である。
【図22】前記主制御装置で実行される選択テーブルの設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図23】状態フラグと切換フラグに対応する選択テーブルを示す図である。
【図24】前記主制御装置で実行される再設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図25】前記弾球遊技機の状態フラグ、切換フラグ、特別図柄および普通図柄の変動等の関係を示す第1のタイミングチャートである。
【図26】前記弾球遊技機の状態フラグ、切換フラグ、特別図柄および普通図柄の変動等の関係を示す第2のタイミングチャートである。
【図27】本発明の第2の実施形態に係る弾球遊技機の主制御装置で実行される普通図柄確定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図28】前記主制御装置で実行される再設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図29】本発明の第3の実施形態に係る弾球遊技機の主制御装置で実行される普通図柄当否判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図30】本発明の第4の実施形態に係る弾球遊技機の主制御装置で実行される普通図柄当否判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図31】前記主制御装置で実行される普通電動役物開閉処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図32】本発明の第5の実施形態に係る弾球遊技機の主制御装置で実行される普通電動役物開閉処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図33】切換フラグ(バッファ)と他の切換カウンタ設定値との関係を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の第1の実施形態に係る弾球遊技機たるパチンコ機を説明する。図1に示すように、パチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造としてある。外枠51には、左側の上下の位置に設けたヒンジ53を介して、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52および後述の内枠が開閉可能に設けてある。
前枠52の板ガラス61の奥には前記内枠に保持された遊技盤10(図2)が設けてある。
【0019】
前枠52の上部の左右両側位置および外枠51の下部の左右両側位置にはそれぞれスピーカ66が設置してあり、これらにより遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また前枠52には遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLED類が設けてある。
前枠52の下半部には上皿55と下皿63とが一体に形成してある。下皿63の右側には発射ハンドル64が設けてあり、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤10に向けて発射される。
下皿63は上皿55から溢れた賞球を受ける構成で、球抜きレバーの操作により下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられた別箱(ドル箱)に移すことができる。下皿63の左側には演出ボタン67が設けてある。
【0020】
本パチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には下皿63の左側に貸出ボタン57、精算ボタン58および残高表示器59が設けてある。
尚、図1の39は、前枠52および前記内枠を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠39に所定の鍵を挿入し、鍵を時計回りに操作して前記内枠を開放するようになし、反時計まわりの操作により前枠52を開放する。
【0021】
図2に示すように、遊技盤10には外レール11と内レール12とによって囲まれた略円形の遊技領域13が形成されている。遊技領域13には、その中央部にセンターケース14が装着されており、センターケース14の左右両側には普通図柄の作動ゲート(作動口)20が設置されている。
【0022】
センターケース14の直下には特別図柄(以下、単に特図という)の抽選を実行する常時入球(入賞)可能な始動口21と、その直下位置にチューリップ式普通電動役物からなる特図の始動口22が設置されている。
該始動口22は普通電動役物23(以下、単に普電役物という)の開放時にのみ入球(入賞)可能である。普電役物23は、遊技球が作動ゲート20を通過したことに起因して実行される普通図柄(以下、単に普図という)の抽選で当りとなると所定時間開放する。
【0023】
普電役物23の左右両側位置には普通入賞口24が配されている。また、普電役物23の下方には、開閉板にて開閉される大入賞口25が配され、盤面最下部にはアウト口28が設けられている。
尚、遊技盤10の遊技領域13には、多数の遊技釘や風車29が植設されている。
【0024】
センターケース14は中央に演出図柄表示装置15(全体の図示は省略)のLCDパネルが配設されている。該LCDパネルの外周には特図を表示する特図表示装置16、特図の保留記憶を表示する特図保留数表示装置17、普図を表示する普図表示装置18、普図の保留記憶を表示する普図保留数表示装置19が配設してある。
またセンターケース14には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージなどが設けられている。
【0025】
図3に示すように、パチンコ機50の裏側は、前記遊技盤10を脱着可能に取付ける内枠70が収納されている。内枠70は、前記前枠52と同様に、一方の側縁(図3の右側)の上下位置が前記外枠51にヒンジ結合され開閉可能に設置されている。内枠70には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク71、タンクレール72、払出ユニット73が設けられ、払出ユニット73の中には払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤1の入賞口に遊技球が入賞すれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球(賞球)が払出装置73により払出球流下通路を通り前記上皿55に払い出される。また、本実施形態では前記賞球を払い出す払出装置73により貸出ボタンの操作で払い出される貸球も払い出す構成としてある。
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当する。
【0026】
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられ、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85は内枠70に設けられている。図3では発射制御装置84が描かれていないが、払出制御装置81の下に設けてある。
【0027】
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けてあり、外部接続端子板78により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。尚、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施形態では、ひとつの外部接続端子板78を介して遊技状態や遊技結果を示す信号をホールコンピュータへ送信する。
【0028】
図4は本パチンコ機50の電気的構成を示すもので、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83および発射制御装置84においては、詳細の図示は省略するが、これらの制御装置はいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。また、主制御装置80には各種の乱数を抽出する乱数カウンタ等も備わっている。
【0029】
主制御装置80は、裏配線中継端子板および外部接続端子板78を介して遊技施設のホールコンピュータと電気的に接続される。主制御装置80には、裏配線中継端子板や遊技盤中継端子板を介して、前枠(ガラス枠)52および内枠70が開放しているか否か検出するガラス枠開放SW(スイッチ)、内枠開放SW、各特図の始動口21,22への入球をそれぞれ検出する複数の特図始動口SW、普図始動ゲート20への入球を検出する普図始動SW、大入賞口25への入球を検出するカウントSW、普通入賞口24への入賞球を検出する左、右入賞口SW等の検出信号が入力される。
【0030】
また主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81や、演出中継端子板を介してサブ制御装置たるサブ統合制御装置83および演出図柄制御装置82にコマンドを出力し、図柄表示装置中継端子板を介して特図表示装置16、特図保留数表示装置17、普図表示装置18および普図保留数表示装置19の表示制御を行なう。
主制御装置80は、大入賞口25の開閉駆動する大入賞口ソレノイドを制御して大入賞口を開放作動せしめる。また普電役物23を開閉作動する普電役物ソレノイドを制御して特図の始動口22を開放せしめる。
【0031】
払出制御装置81は、球タンクが空状態になったことを検出する球切れSW、遊技球が払い出されたことを検出する払出SW、遊技球貯留皿が満杯状態になったことを検出する満杯SW等の検出信号が入力される。主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータを稼働させて遊技球を払い出させる。また、CRユニットと電気的に接続され、精算表示装置59を介して球貸および精算SW57,58による貸出要求、精算要求の操作信号を受け付け、CRユニットとデータを送受し、貸出要求信号に応じて払出モータを稼働させて貸球を払い出させ、CRユニットに挿入されているプリペイドカードの残高表示を制御する。
【0032】
発射制御装置84は、発射停止SW、発射ハンドルに遊技者が接触(操作)していることを検出するタッチSW等の検出信号が入力される。払出制御装置81を介して主制御装置80から送られてくるコマンド(タッチSWの信号や遊技状況を反映している)、発射ハンドルの回動信号および発射停止SWの信号に基づいて発射モータを制御して遊技球を発射および停止させ、タッチランプの点灯を制御する。
【0033】
サブ統合制御装置83は、音量調節SWや演出ボタン67などの検出信号が入力される。主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて、スピーカ66を駆動して音声を出力することや、各種LEDや各種ランプ65の点灯、消灯等を制御する。更に演出図柄制御装置82へキャラクタなどを表示する擬似演出や普通図の擬似図柄の表示態様のコマンドを送信する。
【0034】
演出図柄制御装置82は、LCDパネルユニットや付属ユニットと共に演出図柄表示装置15を構成している。演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から送られてくるコマンドに応じてLCDパネルの表示を制御する。
【0035】
次にパチンコ機50の作動を説明する。
パチンコ機50は、作動ゲート20への入球により普図の当否抽選を行い、普図表示装置18の図柄変動を開始する。前記抽選結果が当りであれば、表示装置18に普図の当り図柄を確定表示して前記普電役物23の開放を伴う特典遊技を実行する。
始動口21,22への入球があると特図の当否抽選を行い、特図表示装置16および演出図柄表示装置15の図柄変動を開始する。特図の抽選結果が大当りであれば、各表示装置15,16に大当り図柄を確定表示して大入賞口25の開放を伴う大当り遊技(特別遊技)を実行する。尚、演出図柄表示装置15には特図表示装置16に表示される特図に対応する擬似図柄や演出を表示する。
【0036】
大当り遊技は、図12ないし図14に示すように、大入賞口25の開放回数、開放時間、開放態様が異なる複数種類の遊技があり、当否抽選時に設定される図柄モードに基づいて選択される。また、図柄モードに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態が選択される。大当り遊技終了後の遊技状態として、通常の遊技状態、特図の当選確率が高確率となる確変遊技状態、特図の変動時間を短縮して当否抽選の生起を多くする時短遊技状態、および確変と時短とが共に作動する確変時短遊技状態がある。尚、時短には、普図の当選確率を高確率とする普図確変、普図の変動時間を短縮して当否抽選の生起を多くする普図時短、普電役物23の開放時間を延長する開放延長のいずれか1つ以上を含む。
遊技状態の設定は、当否抽選時に図柄モードに基づいてモードバッファが設定され、該モードバッファに基づいて大当り遊技終了時に状態情報たる状態フラグを設定し、該状態フラグにより遊技状態を設定する。
【0037】
また本パンチコ機50は、大当り遊技終了後の遊技状態に応じて、普図の当否抽選に伴う普図の変動時間(変動パターン)および普図の当選による普電役物23の開放時間(開放パターン)を変更するように構成してある。普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンの設定は、前記状態フラグと当否抽選時に設定された切換情報たる切換フラグとに基づいて変動パターン、開放パターンを選択するための選択テーブルを決定し、決定された選択テーブルの中から変動パターン、開放パターンを設定する。尚、普図の変動パターンは普図用の選択テーブルから設定され、普電役物の開放パターンは普電役物用の選択テーブルから設定される。
更に遊技の進行に応じて頻繁に前記切換フラグを更新し、更新された切換フラグにより選択テーブルを再設定して普図の変動パターン、普電役物の開放パターンを切換えるように構成してある。
【0038】
前記普図の変動パターンの切換えと同様に、特図の変動パターンについても前記状態フラグおよび切換フラグに基づいて特図用の選択テーブルを決定し、決定された選択テーブルの中から変動パターンを設定する。更に遊技の進行に応じて切換フラグを更新し、特図用の選択テーブルを再設定して変動パターンの切換えを行う。
尚、普図および特図の当否抽選、特典遊技と大当り遊技の設定、大当り遊技終了後の遊技状態の設定、普図と普電役物および特図用の各選択テーブルおよび各変動パターン、開放パターンの設定は、主制御装置80のプログラム処理で実行される。主制御装置80は、状態フラグ、切換フラグを設定するフラグ設定手段、大当り遊技終了後の遊技状態を設定する遊技状態制御手段、選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段、更に切換フラグ更新手段および選択テーブル切換手段を備える。
【0039】
図5を参照して主制御装置80で実行されるプログラム処理の「メインルーチン」の概要を説明する。「メインルーチン」は本処理(S100〜S111,S115)と残余処理(S120)とで構成され、2ms周期又は4ms周期の割り込み信号に起因して開始され、最初に正常割り込みか否かを判断する(S100)。この判断はRAMの特定アドレスに特定の数値が書き込まれているか否かに基づいて行われ、ここで否定判断(no)なら初期設定(S115)を実行する。前述の正常割り込みか否かを判断するための数値は、この初期設定の一環としてRAMに書き込まれる。
【0040】
正常割り込みなら(S100:yes)、初期乱数更新処理(S101)、特図の大当り判定用乱数の更新処理(S102)、大当り図柄(特図)決定用乱数1の更新処理(S103)、大当り図柄(特図)決定用乱数2の更新処理(S104)、普図の当り判定用乱数の更新処理(S105)、特図のリーチに関するリーチ決定用乱数の更新処理(S106)、特図の変動パターンに関する変動パターン決定用乱数の更新処理(S107)、入賞確認処理(S108)、当否判定処理(S109)、各出力処理(S110)、不正監視処理(S111)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内には初期乱数更新処理(S120)をループ処理する。
【0041】
次に、本発明に関わりの深い当否判定処理(S109)、入賞確認処理(S108)および各出力処理(S110)の一部のサブルーチンについて説明する。
【0042】
図6に示す「普図作動入賞確認処理」は前記入賞確認処理(S108)のサブルーチンで、作動ゲート20への入球(ゲート通過)があり(S210:yes)、普図の保留記憶が満杯でなければ(S211:no)、複数種類の乱数が抽出される(S212)。抽出される乱数は、当り判定用乱数、普図決定用乱数、普図の変動パターン決定用乱数などである。抽出された各種の乱数は普図の保留記憶として主制御装置80のメモリに記憶される(最大4つ)。
図6のS213の処理では、普図保留表示装置18の表示制御を行うとともに、演出図柄制御装置82やサブ統合制御装置83へ普図保留数のコマンドを送信する。
尚、「普図作動入賞確認処理」では乱数抽出後、当り判定用乱数に基づいて先読み判定を行い、該先読み判定に基づく先読み演出を実施可能の構成にしてもよい。この場合、主制御装置80から先読み判定による先読みコマンドをサブ統合制御装置83へ送信し、先読みコマンドに基づいてサブ統合制御装置83が先読み演出を行なうか否かの判断を行う。
【0043】
図7に示す「普図当否判定処理1」では先ず、S340の処理で普図の作動条件が成立しているか確認する。この処理では、特典遊技中でないこと、普図変動中でないこと、および普図の保留記憶があることを確認すると(S340:yes)、普図保留記憶のシフト処理を行い(S341)、これにより最も古い普図の保留記憶を当否判定の対象とするとともに、保留記憶数を減算する。
【0044】
続く、当り判定用乱数比較処理(S342)では、前記当否判定の対象とした保留記憶の当り判定用乱数と予め設定された普図用の当否判定テーブルとを比較して、当り判定用乱数の数値が前記当否判定テーブル内の判定値と一致するか確認する。当否判定テーブルは通常確率(低確率)用と高確率用の2種類のテーブルが設定してあり、当否判定時の遊技状態が通常遊技であれば通常確率用の当否判定テーブルで比較し、時短の遊技状態であれば普図高確率用の当否判定テーブルで比較する。
【0045】
S343の処理では、当り判定用乱数の比較処理(S342)の結果が当りであるか否か確認する。当りであれば(S343:yes)、前記当否判定の対象とした保留記憶の普図決定用乱数に基づいて普図表示装置18に表示する当り普図を設定する(S344)。
【0046】
続くS345の処理では、前記普図の変動パターン決定用乱数に基づいて、普図表示装置18に表示する図柄の変動時間などの変動パターンを、普図用の選択テーブルから選択する。
続くS346の処理では、普電役物23の開放時間や開放回数などを示す開放パターンを、普電役物用の選択テーブルから選択する。
【0047】
S343の処理で当りでなければ(S343:no)、外れ普図を選択(S347)し、続いて外れ普図に対する変動パターンの設定処理(S348)を行う。
S346又はS348の処理の後、S349の各種送信処理では、前記当り普図や外れ普図の変動パターン、普電役物23の開放パターンなどの情報を、サブ統合制御装置83へ送信する。また、これらの情報はサブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82や演出図柄表示装置15へ伝達される。
サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、普図表示装置18を直接制御して普図の変動を開始する(図示省略)。
【0048】
図8に示す「普図確定処理1」では、前記「普図当否判定処理1」のS345,S348で選択された変動パターンに基づく普図の変動時間が経過したか確認し(S510)、変動時間が経過していれば(S510:yes)、確定コマンドをサブ統合制御装置83へ送信するとともに選択された普図を普図表示装置18に確定表示せしめる(S511)。
その後、普図表示装置18の確定図柄が当り普図か確認し(S512)、当り普図であれば(S512:yes)、普図の当りフラグに「1」をセットする(S513)。
【0049】
図9に示す「普電開閉処理1」では、まずS900の処理において、前記「普図確定処理1」のS512の処理で普図の当りフラグに「1」がセットされたか確認する。普図の当りフラグが「1」であり(S900:yes)、開放フラグが「0」であれば(S901:yes)、普電役物23を開放作動せしめる(S902)。そして開放フラグに「1」をセットする(S903)。
続くS904の処理では、前記「普図当否判定処理1」のS346の処理で選択された開放パターンに基づいて普電役物23の開放時間が経過した確認し、開放時間が経過していれば(S904:yes)、普電役物23を閉鎖せしめ(S905)、そして開放フラグを「0」にクリアする(S906)。
【0050】
遊技球が特図の始動口21又は普電役物23からなる始動口22へ入球すると特図の当否抽選に移行する。特図の当否抽選に関しては、先ず、図10に示す「特図始動入賞確認処理」のS200の処理で始動口21又は始動口22への入球があったか確認する。始動口21又は始動口22への入球があり(S200:yes)、特図の保留記憶が満杯でなければ(S201:no)、特図に関する複数種類の乱数が抽出される(S202)。複数種類の乱数は、大当り判定用乱数、特図決定用乱数1、特図決定用乱数2、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数などが抽出される。そして抽出された各種乱数が特図の保留記憶として主制御装置80のメモリに記憶される(最大4つ)。 続くS203の処
理では、特図保留表示装置17の表示制御、および演出図柄制御装置82やサブ統合制御装置83へ特図保留数のコマンドを送信する。
尚、「特図始動入賞確認処理」では乱数抽出後、当り判定用乱数に基づいて先読み判定を行い、該先読み判定に基づく先読み演出を実施可能としてもよい。この場合、主制御装置80から先読み判定による先読みコマンドをサブ統合制御装置83へ送信し、先読みコマンドに基づいてサブ統合制御装置83が先読み演出を行なうか否かの判断を行う。
【0051】
図11に示す「当否判定処理」では先ず、特図の始動条件が成立しているか確認する(S300)。この処理では、大当り遊技中でないこと、特図変動中でないこと、および特図の保留記憶があることを確認すると(S300:yes)、保留記憶のシフト処理を行い(S301)、これにより最も古い保留記憶を当否判定の対象とするとともに、保留記憶数を減算する。
【0052】
続く、大当り判定用乱数比較処理(S302)では、前記当否判定の対象とした保留記憶の大当り判定用乱数と予め設定された当否判定テーブルとを比較して、大当り判定用乱数の数値が当否判定テーブル内の判定値と一致するか確認する。当否判定テーブルは通常確率(低確率)用と高確率用の2種類のテーブルが設定してあり、当否判定時の遊技状態が通常遊技であれば通常確率用の当否判定テーブルで比較し、高確率の遊技状態であれば高確率用の当否判定テーブルで比較する。
【0053】
S303の処理では、大当り判定用乱数の比較処理(S302)の結果が大当りであるか否か確認する。大当りであれば(S303:yes)、前記当否判定の対象とした保留記憶の特図決定用乱数1に基づいて図柄モードを設定する(S304)。図柄モードは図12に示すように、「0〜6」の7種類であり、例えば、図柄モード「0」のときは「15R特定時短有図柄1」となる。
そして図柄モードにより大当り遊技の内容および大当り遊技終了後の遊技状態が選択される。例えば、図13、図14に示すように、「15R特定時短有図柄1」では、大当り遊技に大入賞口25が15ラウンド開放し、大当り遊技終了後の遊技状態として、特図の当否抽選が1万回実行されるまで、確変機能および時短機能が作動する確変かつ時短遊技状態とする。また図柄モード「6」のときは「2R通常時短有図柄1」が選択され、大当り遊技に大入賞口25が2ラウンド開放され、大当り遊技終了後の遊技状態として、当否抽選時の遊技状態が時短状態のときは当否抽選が100回実行されるまで、時短機能が作動する時短遊技状態とされる。
【0054】
図11に戻って、S305の処理では前記設定された図柄モードと、前記当否判定の対象とした保留記憶の特図決定用乱数2とに基づいて特図表示装置16に表示する大当り図柄を設定する。大当り図柄は「図柄1〜図柄27」の27通りある。
続くS306の処理では、前記図柄モードおよび大当り図柄に基づき、大当り図柄に対応して演出図柄表示装置15に表示される擬似図柄の設定処理を行う。
S307の処理では、図柄モード、当否判定の対象とした保留記憶のリーチ決定用乱数および特図の変動パターン決定用乱数に基づいて、特図表示装置16に表示する特図の変動時間などの変動パターンを、特図の選択テーブルから選択する。
【0055】
続くS308の処理でモードバッファを設定する。モードバッファは前記図柄モードに基づいて設定され、大当り遊技終了後の遊技状態において確変および時短の有無を決定するもので、「0(000)〜5(101)」(括弧内は2進数)の6種類ある(図16(a)参照)。
図15に示すよう、先ず前記設定された図柄モードが「0,1,2」であるか確認し(S400)、「0,1,2」であれば(S400:yes)モードバッファを「5」に設定する(S401)。S400でno判定であれば、図柄モードが「5」であるか確認し(S402)、「5」であれば(S402:yes)モードバッファを「1」に設定する(S403)。
【0056】
S402でno判定であれば、当否判定時の状態フラグが「1又は3」であるか確認し(S404)、当否判定時の遊技状態が時短状態であるか判断する(図21(c)参照)。時短状態であれば(S404:yes)、図柄モードが「3」であるか確認し(S405)、「3」であれば(S405:yes)モードバッファを「4」に設定する(S406)。
S405でno判定であれば、図柄モードが「4」であるか確認し(S407)、「4」であれば(S407:yes)モードバッファを「3」に設定する(S408)。
S407でno判定であれば、モードバッファを「1」に設定する(S409)。
【0057】
S404でno判定であれば、図柄モードが「3」であるか確認し(S410)、「3」であれば(S410:yes)モードバッファを「3」に設定する(S411)。
S410でno判定であれば、図柄モードが「4」であるか確認し(S412)、「4」であれば(S412:yes)モードバッファを「2」に設定する(S413)。
S412でno判定であれば、モードバッファを「0」に設定する(S414)。
【0058】
またモードバッファは、図16(b)に示すように、モードバッファの「0〜5」の値に基づいて、時短機能を作動させるための時短フラグの設定値の設定、時短機能の作動回数を設定する時短回数カウンタの設定値の設定、確変機能を作動させるための確変フラグの設定値の設定、確変機能の作動回数を設定する確変回数カウンタの設定値の設定、および状態フラグの設定値の設定を行う(図において設定値は16進数で示す)。
【0059】
モードバッファ設定処理の後、図11の開放パターン設定処理(S309)に移行し、この処理では図柄モードに基づいて大当り遊技の大入賞口25の開放パターンを設定する(図13参照)。
【0060】
続くS310の切換バッファ設定処理では、大当り図柄選択処理(S305)で設定された大当り図柄および当否抽選時の状態フラグに基づいて切換バッファを設定する。切換バッファは「0(00)〜3(11)」(括弧内は2進数)の4種類である。図17に示すように、例えば、大当り図柄が「図柄1」で状態フラグが「0」であれば切換バッファは「3(11)」が設定され、大当り図柄が「図柄27」で状態フラグが「3(11)」(括弧内は2進数)であれば切換バッファは「1(01)」が設定される。
【0061】
続いて、図11に示すS311の各種送信処理では、前記選択された擬似図柄および特図の変動パターンなどの情報を、サブ統合制御装置83へ送信する。尚、情報は擬似図柄の変動パターンのみ、特図の変動パターンのみを送信する構成でもよい。そしてこれらの情報を受信することにより、サブ統合制御装置83からの指示に基づいて演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置15を制御し、前記擬似図柄、特図の変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。
サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、特図表示装置16を直接制御して特図の変動を開始する(図示省略)。
【0062】
S303の処理で大当りでなければ(S303:no)、大当り判定用乱数の比較処理(S302)の結果が小当りであるか否か確認し、結果が小当りであれば(S320:yes)、小当り図柄を選択し(S321)、続いて小当り図柄に対応する擬似図柄の選択処理(S306)、小当り図柄に対応する変動パターンの設定処理(S307)、小当り遊技の開放パターン設定処理(S309)および切換バッファの設定処理(S310)を実行する。そしてS311に移行して、小当りに関する擬似図柄、特図の変動パターンなどの情報をサブ統合制御装置83へ送信する。その後、サブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置15を制御し、前記擬似図柄、特図の変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。
サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、特図表示装置16を直接制御して変動を開始する(図示省略)。
【0063】
S320の処理で小当りでなければ(S320:no)、ハズレ図柄を選択(S330)し、続いてハズレ図柄に対応する擬似図柄の選択処理(S306)、変動パターンの設定処理(S307)を実行し、S311に移行して、ハズレに関する擬似図柄および変動パターンの情報をサブ統合制御装置83へ送信する。その後、サブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置15を制御し、前記擬似図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。
サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、特図表示装置16を直接制御して変動を開始する(図示省略)。
【0064】
図18に示す「特別図柄確定処理」では、前記「当否判定処理」のS307で選択された変動パターンに基づく図柄の変動時間が経過していれば(S500:yes)、確定コマンドをサブ統合制御装置83へ送信するとともに選択された特図を特図表示装置16に確定表示し、サブ統合制御装置83からの指示に基づいて演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置15の図柄を確定表示せしめる(S501)。
その後、特図表示装置16の確定図柄が大当り図柄か確認する(S502)。大当り図柄であれば(S502:yes)、大当りフラグに「1」をセットする(S503)。
確定図柄が大当り図柄でなく(S502:no)、小当り図柄であれば(S504:yes)、小当りフラグに「1」をセットする(S505)。
更に小当り図柄でなければ(S504:no)、後述する選択テーブル再設定処理(S506)へ移行する。
【0065】
続いて、図19に示す「当り遊技開始処理」では、大当りフラグが「1」か確認し(S600)、大当りフラグが「1」であれば(S600:yes)、S601の大当り遊技設定処理において、図柄モードに基づく大当り遊技の遊技内容に従って(図13参照)、条件装置および役物連続作動装置を作動して大当り遊技を開始する。
そしてS602の状態バッファ設定処理では、当否抽選時の遊技状態を記憶する状態バッファを設定する。図21(a)(b)(c)に示すように状態バッファは「0(00)〜3(11)」(括弧内は2進数)で表し、2進数で表す上桁を確変フラグに、下桁を時短フラグに対応せしめてある。
続くS603〜S607の処理では、当否抽選時の遊技状態を示す状態フラグ、時短フラグ、時短カウンタ、確変フラグ、確変カウンタをクリアする。
大当りフラグが「1」でなく(S600:no)、小当りフラグが「1」であれば(S610:yes)、小当り遊技の遊技内容を設定し、小当り遊技を開始する(S611)。
【0066】
図20に示す「当り遊技終了処理」では、大当り遊技又は小当り遊技の終了インターバルの時間が経過していれば(S650:yes)、大当りフラグを確認して大当り遊技の終了か、小当り遊技の終了か確認する(S651)。大当り遊技であれば(S651:yes)、役物連続作動装置および条件装置の作動停止処理を行う(S652,S653)。
そして、「当否判定処理」(図11)で設定したモードバッファ(図16)を参照し(S654)、モードバッファに基づき、状態フラグの設定処理(S655)、時短フラグの設定処理(S656)、時短カウンタの設定処理(S657)、確変フラグの設定処理(S658)、および確変カウンタの設定処理(S659)を行い、モードバッファをクリアする(S660)。
【0067】
図21(a)(b)(c)に示すように、状態バッファは状態フラグに対応して同じ数値で表す。時短フラグ、確変フラグは、時短カウンタおよび確変カウンタの設定値は図16(b)に示すようにモードバッファに基づいて設定される。
【0068】
続くS661の処理では「当否判定処理」(図11)で設定した切換バッファ(図17)を参照し、切換バッファに基づき、切換フラグの設定処理(S662)を行い、切換バッファをクリアする(S663)。切換フラグは図21(d)に示すように、切換バッファに対応する同じ数値で表す。また切換フラグの数値に応じて、切換フラグを更新する所定条件の条件値として、特図抽選に伴う特図の変動回数をカウントする切換カウンタ設定値が決まる。
【0069】
次にS664の処理では状態フラグと切換フラグに基づいて選択バッファ(図21(e))を設定する。選択バッファは状態フラグと切換フラグの数値に対応して4桁の2進数で表す。上2桁が状態フラグ、下2桁が切換フラグで構成される。
【0070】
そしてS665の処理では、前記選択バッファに基づいて、特図の変動パターン、普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを選択する各選択テーブルの設定処理を行う。
【0071】
図22に示すように、「設定処理」では、選択バッファが「0000」のときは「選択テーブルA」を(S700:yes、S701)、前記前記選択バッファが「0001」のときは「選択テーブルB」を(S702:yes、S703)、選択バッファが「0010」のときは「選択テーブルC」を(S704:yes、S705)、選択バッファが「0011」のときは「選択テーブルD」を設定する(S706:yes、S707)。
選択バッファが「0100」のときは「選択テーブルE」を(S710:yes、S711)、前記前記選択バッファが「0101」のときは「選択テーブルF」を(S712:yes、S713)、選択バッファが「0110」のときは「選択テーブルG」を(S714:yes、S715)、選択バッファが「0111」のときは「選択テーブルH」を設定する(S716:yes、S717)。
選択バッファが「1000」のときは「選択テーブルI」を(S720:yes、S721)、前記選択バッファが「1001」のときは「選択テーブルJ」を(S722:yes、S723)、選択バッファが「1010」のときは「選択テーブルK」を(S724:yes、S725)、選択バッファが「1011」のときは「選択テーブルL」を設定する(S726:yes、S727)。
選択バッファが「1100」のときは「選択テーブルM」を(S730:yes、S731)、前記選択バッファが「1101」のときは「選択テーブルN」を(S732:yes、S733)、選択バッファが「1110」のときは「選択テーブルO」を(S734:yes、S735)、選択バッファが「1111」のときは(S734:no)、「選択テーブルP」を設定する(S736)。
【0072】
図23に示すように、選択テーブルは「選択テーブルA〜P」の16種類あり、遊技状態に応じて4グループに区分してある。例えば、通常の遊技状態(確変なし、時短なし)には「選択テーブルA〜D」が、確変の遊技状態には「選択テーブルE〜H」が、時短の遊技状態には「選択テーブルI〜L」が、確変および時短の遊技状態には「選択テーブルM〜P」が設定してある。
各「選択テーブルA〜P」にはそれぞれ、普図の変動パターンを選択するテーブル、普電役物の開放パターンを選択するテーブル、特図の変動パターンを選択するテーブルが設けられている。また、これらの各テーブルには複数種類の変動パターン、開放パターンが設定してあり、特図、普図の各保留記憶の変動パターン決定用乱数に基づいて一つのパターンが設定される。
【0073】
普図の変動パターンは、図7に示した前記「普図当否判定処理1」のS345又はS348の処理において、前記「設定処理」(図22)で選択された選択テーブルの普図用のテーブルから設定される。
普電役物の開放パターンは、前記「普図当否判定処理1」のS346の処理において、前記「設定処理」(図22)で選択された選択テーブルの普図用のテーブルから設定される。
特図の変動パターンは、図11に示した前記「当否判定処1」のS307の処理において、前記「設定処理」(図22)で選択された選択テーブルの特図用のテーブルから設定される。
【0074】
尚、前記「設定処理」は、遊技状態に係るフラグに応じて選択テーブルを決定していた従来構成に比べて、状態フラグと切換フラグとの組合せにより選択テーブルを決定するようにしたので、状態フラグが変化していないときにも切換フラグが変化することで選択テーブルを変化させることが可能となる。
また状態および切換の両フラグの種類に応じて選択テーブルの種類を増やすことができ、選択テーブルの種類が多い分、遊技の多段階において選択テーブルの変更ができる。
【0075】
図20に戻って、S666の処理では、S662で設定された切換フラグに基づき、切換フラグを更新するタイミングを判断するための前記切換カウンタ設定値を特図の変動回数をカウントする切換カウンタのカウント値として設定する。図21(d)に示すように、切換カウンタ設定値は各切換フラグに対応する数値が設定される。
図20のS667の処理ではサブ統合制御装置83および演出図柄制御装置82へ大当り遊技又は小当り遊技終了のコマンドを送信し、大当りフラグおよび小当りフラグをクリアする(S668)。
【0076】
大当り遊技又は小当り遊技終了後に遊技が進行して特図の当否抽選が実行される毎に、図24に示す「再設定処理1」が実行される。
尚、本実施例では特図の当否抽選の結果を表示する毎に実行される図18のS506に該当する処理であるが、実行されるタイミングは当否判定時(少なくとも図8のS304、S321、S330よりも下流側)であっても問題なく、その他問題とならないタイミングであれば差し支えない。
「再設定処理1」では、先ず確変実行回数をカウントする確変カウンタのカウント値が「0」でないか確認する(S800)。確変カウンタが「0」でなければ(S800:yes)、確変カウンタを減算する(S801)。減算後の確変カウンタが「0」であるか確認し(S802)、カウンタが「0」であれば(S802:yes)、確変機能が終了となり、確変フラグをクリアして(S803)、再設定フラグに「1」をセットする(S804)。
【0077】
次に時短実行回数をカウントする時短カウンタのカウント値が「0」でないか確認する(S805)。時短カウンタが「0」でなければ(S805:yes)、時短カウンタを減算する(S806)。減算後の時短カウンタが「0」であるか確認し(S807)、カウンタが「0」であれば(S807:yes)、時短機能が終了となり、時短フラグをクリアして(S808)、再設定フラグに「1」をセットする(S809)。
【0078】
続くS810の状態フラグ設定処理では、前記S800〜S809の処理で確変および時短の遊技状態に関す変化がある場合に、状態フラグの設定を変更する。例えば、状態フラグが確変および時短機能時の遊技状態を示す「3」で、時短機能が終了したときは、状態フラグは「2」に設定変更される(図21(c)参照)。尚、ここでは改めて状態フラグを設定するように構成しているが、S803やS808にて状態フラグを設定するように構成しても良い。
【0079】
続く、S811の処理では切換フラグが「0」でないか確認し、切換フラグが「0」でなければ(S811:yes)、切換フラグに応じて設定された切換カウンタのカウント値を減算し(S812)、減算後のカウント値が「0」であれば(S813:yes)、切換フラグの演算処理を実行する(S814)。
この処理では、例えば、切換フラグが「3」であれば「2」に、「2」であれば「1」に、「1」であれば「0」に更新される。
更新された切換フラグが「0」でなければ(S815:yes)、切換カウンタのカウント値に更新後の切換フラグに応じた切換カウンタ設定値(図21(d))を設定し(S816)、再設定フラグに「1」をセットする(S817)。
尚、ここでは、切換フラグの演算処理時に「1」を減算する方法を採用しているが、常時「1」を減算するだけに止まらず、様々な条件を付加しても問題ない。例えば、状態フラグによって減算される数値を変化させ、切換フラグが「0」となるタイミングを早めるように「2」を減算すること(例えば、S814で切換フラグが「3→1」となり、S816で切換フラグ「1」に応じた切換カウンタ設定値を設定する)や、切換フラグが「0」となるタイミングを遅くするように「0」を減算すること(例えば、S814で切換フラグ「3→3」となり、S816で切換フラグ「3」に応じた切換カウンタ設定値を設定する)を行うことが可能である。また、状態フラグのみに依存せず、状態フラグと演算前の切換フラグとによって変化させても良い。
その際、確変機能のみが作動する遊技状態(状態フラグ2)での演算と、確変機能および時短機能が作動しない遊技状態(状態フラグ0)での演算とを同一とすることで、「直前の大入賞口の開放が小当りによるものか、大当り(2R特定時短有図柄2)によるものか」を選択テーブルの変化によって判断することを困難にすることができ、所謂「潜伏遊技状態」を作り出すことができる。
【0080】
続いて、再設定フラグが「1」であるか確認する(S818)。即ち、遊技の進行状況に応じて、遊技状態の変化や切換フラグの更新が行われたか確認する。遊技状態の変化や切換フラグの更新が行われていれば(S818:yes)、S810の処理で変更された状態フラグと、S814で更新された切換フラグとに基づいて選択バッファを設定し直す(S819)。
続くS820の処理では、図22の「設定処理」に移行して、変更された選択バッファにより再び選択テーブルの選択を行う。そして選択された選択テーブルの切換え処理を行い(S821)、再設定フラグをクリアする(S822)。
【0081】
「再設定処理1」の前記S820,S821の処理により新たな選択テーブルテーブルが選択テーブルされると、次回の普図の当否抽選において、前記「普図当否判定処理1」のS345又はS348の処理(図7)によって、普図の変動パターンは前記新たな選択テーブルの普図用のテーブルに基づく変動パターンに切換えられる。
また普図の当選により作動する普電役物の開放パターンは前記「普図当否判定処理1」のS346の処理(図7)で前記新たな選択テーブルの普電役物用のテーブルに基づく開放パターンに切換えられる。
更に特図の変動パターンは、前記「当否判定処1」のS307の処理(図11)で前記新たな選択テーブルの特図用のテーブルに基づいて変動パターンに切換えられる。
【0082】
図25のタイミングチャートに基づき、遊技の進行に伴う状態フラグ、切換フラグ等および選択テーブルの変化を説明する。
a時点で示すように状態フラグが「10(2)」、切換フラグが「00(0)」の状態で普図や特図の当否抽選および図柄変動が開始すると、これらの変動パターンは前記状態および切換の両フラグに基づいて設定された「選択テーブルI」(図23参照)から選択される。この時点の普電役物の開放パターンも「選択テーブルI」から選択される。
特図の抽選結果が大当りとなり、役物連続作動装置が作動して大当り遊技が開始されると(b時点)、前記両フラグは共にクリアされる。役物連続作動装置が作動中は、前記図柄モードの遊技内容に従って大入賞口が開閉作動する。
次に役物連続作動装置が停止して大当り遊技が終了すると(c時点)、前記抽選時のモードバッファや図柄モードや特図により状態フラグおよび切換フラグが設定される。例えば図柄モードが「3」で、モードバッファが「3」、特図が「図柄12」の場合、状態フラグが「11(3)」(確変:10000回、時短:100回)、切換フラグが「11(3)」に設定され、この状態で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルP」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルP」から選択される。
【0083】
切換フラグが「11(3)」のとき特図の変動回数をカウントする切換カウンタのカウント値が「40」にセットされ(図21(d)参照)、遊技が進行して特図の変動回数が40回に達すると(c−d時点間)、切換フラグが「10(2)」に更新される。この状態(状態フラグ「11(3)」、切換フラグ「10(2)」)で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルO」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルO」から選択される。
切換フラグが「10(2)」に変更されると切換カウンタのカウント値が「10」にセットされ、更に遊技が進行して特図の変動回数が10回(c時点から50回)に達すると(d時点)、切換フラグが「01(1)」に更新される。この状態(状態フラグ「11(3)」、切換フラグ「01(1)」)で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルN」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルN」から選択される。
切換フラグが「01(1)」に変更されると切換カウンタのカウント値が「40」にセットされ、更に遊技が進行して特図の変動回数が40回(c時点から90回)に達すると(d−e時点間)、切換フラグが「00(0)」に更新される。この状態(状態フラグ「11(3)」、切換フラグ「00(0)」)で普図や特図の変動が開始するとその変動パターンは「選択テーブルM」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルM」から選択される。
【0084】
遊技が進行して特図の変動回数が100回に至ると(e時点)、時短機能が停止し、状態フラグが「10(2)」に変更される。この状態(状態フラグ「10(2)」、切換フラグ「00(0)」)で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルI」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルI」から選択される。
更に特図の変動が10000回に達すると(f時点)、確変機能が停止し、状態フラグが「00(0)」に変更される。状態フラグおよび切換フラグが共に「00(0)」で普図や特図の変動が開始(g時点)するとそれらの変動パターンは「選択テーブルA」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルA」から選択される。
【0085】
尚、切換カウンタ設定値は「40回,10回,50回」に設定してあり、これらを合計しても「90回」である。即ち図柄の変動回数が90回以上になれば、切換フラグは「11(3)〜00(0)」に至る全てフラグが設定される。
これに対して遊技状態が変化して状態フラグが変更されるのは、最短でも図柄が100回変動しなければならない(図14の「2R特定時短有図柄1」、「2R特定時短有図柄2」、「15R通常時短有図柄1」、「2R通常時短有図柄1」参照)。従って、各状態フラグに対応する4種類の選択テーブルを全て選択することができる。例えば状態フラグが「11(3)」であれば、遊技の進行により「選択テーブルP〜M」が選択されることとなる。
【0086】
図26は小当り遊技終了後の状態フラグ、切換フラグ等の変化および選択テーブルの変化を示す。
状態フラグが「10(2)」、切換フラグが「00(0)」の状態で、普図や特図の変動が開始すると(a時点)、それらの変動パターンは「選択テーブルI」から選択される。抽選結果が小当りとなると、特別電動役物が作動する小当り遊技を実行する(b-c時点間)。
状態フラグは小当り遊技の開始、終了では変更されないが、切換フラグは小当り遊技が終了すると更新され、例えば、状態フラグが「10(2)」で、特図が「小当り図柄」の場合、切換フラグが「11(3)」に設定され、この状態で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルL」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルL」から選択される。
【0087】
切換フラグが「11(3)」に変更されると切換カウンタのカウント値が「40」にセットされ、更に遊技が進行して特図の変動回数が40回に達すると(c−d時点間)、切換フラグが「10(2)」に変更される。この状態(状態フラグ「10(2)」、切換フラグ「10(2)」)で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルK」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルK」から選択される。
【0088】
遊技が進行して前回の大当りから図柄の変動回数が10000回に達して確変機能が停止すると、状態フラグが「00(0)」に変更される(d時点)。この状態(状態フラグ「00(0)」、切換フラグ「10(2)」)で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルC」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルC」から選択される。
一方、切換フラグが「10(2)」に変更されると切換カウンタのカウント値が「10」にセットされ、更に遊技が進行して特図の変動回数が前回の切換フラグの更新時から10回(c時点からの変動回数が50回)に達すると(d−e時点間)、切換フラグが「01(1)」に変更される。この状態(状態フラグ「00(0)」、切換フラグ「01(1)」)で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルB」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルB」から選択される。
切換フラグが「01(1)」に変更されると切換カウンタのカウント値が「40」にセットされ、更に遊技が進行して特図の変動回数が40回(c時点から90回)に達すると(e時点)、切換フラグが「00(0)」に変更される。状態フラグおよび切換フラグが共に「00(0)」で普図や特図の変動が開始する(f時点)とそれらの変動パターンは「選択テーブルA」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルA」から選択される。
【0089】
このように小当り遊技の生起で切換フラグを変更するように構成したので、切換フラグを変えずに状態フラグのみ変更される場合も起こり得る。この場合、選択される選択テーブルは現在のテーブルとは異なる遊技状態の選択テーブルとなるので変動パターンを大きく変化させることができる。図例ではd時点を境に「選択テーブルK」から「選択テーブルC」に切換えている。
一方、「選択テーブルK」と「選択テーブルC」との変動パターンを同様なパターンとしておけば、遊技状態が変っても、遊技状態が変ってないように見せかけることもできる。
また、図26の小当り発生時と同様の条件(確変遊技状態における時短非作動時)のときに2R特定時短有図柄2で大当りした場合と比較すると、図17に記載されているように同じ選択テーブルを選択するように構成されているため、大当り終了後に「選択テーブルL」が選択されて「選択テーブルK」に切換えられるところまでは同じとなる。そして、大当り後に確変カウンタが10000回に再設定されているためd−e間で「選択テーブルK」から「選択テーブルC」へと切換えられずに「選択テーブルK」を維持することとなる。
ここでも前記したように「選択テーブルK」と「選択テーブルC」との変動パターンを同様なパターンとしておけば、遊技状態が変っても、遊技状態が変ってないように見せかけることもできるが、「選択テーブルK」と「選択テーブルC」との違いを明確にしておけば、d時点で「直前の大入賞口の開放が小当りによるものか、大当りによるものか」を判断することができ、遊技状態を明確にすることもできる。
また、「選択テーブルK」と「選択テーブルC」とを同様なパターンとし、「選択テーブルJ」と「選択テーブルB」との違いを明確にしておけば、「直前の大入賞口の開放が小当りによるものか、大当りによるものか」を判断することができる時期をd−e間とすることもできる。
このように、切換可能な選択テーブルを類似パターンとするか、非類似パターンとするかで前記判断時期を変化させることができる。
【0090】
本実施形態のパチンコ機50によれば、普図の変動パターン、特図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを選択するための選択テーブルを、状態フラグの設定値および切換フラグの設定値に基づいて設定する構成とした。更に状態フラグは大当りの終了時に設定され、切換フラグを大当りおよび小当りの終了時に設定するようにしたので、大当りに基づく遊技状態の変化だけでなく、小当り終了時にも選択テーブルを変更することができ、普図および特図の各変動パターン、普電役物の開放パターンを変更できる。
また本パチンコ機50は切換フラグの設定時にフラグの種類に応じて切換カウンタのカウント値を決める。そして、特図の当否抽選による図柄の変動回数が前記カウント値となると切換フラグを更新するようにした。これによれば、大当りや遊技状態が変化したときに更新される状態フラグに比べ、切換フラグは比較的短い間隔で更新することが可能となり、遊技中の複数の段階で選択テーブルを変更して普図および特図の各変動パターン、普電役物の開放パターンを頻繁に変えることができる。
このように実質的に遊技状態が変化しないときでも選択テーブルを頻繁に変更し、普図および特図の図柄変動、普電役物の開放作動などの遊技の演出を多彩に変化させ、遊技者の期待感や緊張感を高め、遊技の興趣を向上することができる。
更に、遊技状態が変化してから所定期間の間又は特図の図柄変動回数によって期間が制限されている時短遊技状態(確変が作動せず、時短が作動している遊技状態)の終了から所定期間の間は、大当りへの期待感や確変機能の作動への期待感を高める演出の出現率を高めた選択テーブルを設定するなど、単一の遊技状態を維持しながらも演出の態様を選択テーブルによって変化させることができ、著しく興趣を向上させることができる。
更にまた、遊技の進行に伴う切換フラグの更新に応じて選択テーブルを変え、普通電役の開放パターンを短時間から長時間へと段階的に変化させるようにすることで、状態フラグに変化のない時短遊技中のベース(賞球数を発射球で除算した値)をだんだんと高めることもできる。当然逆の構成も可能であり、状態フラグが「11」のときには開放パターンを長時間から短時間へ段階的に変化させることで、早期に大当たりとなりやすい遊技状態として遊技者にメリットを与えることも可能となる。長時間の開放パターンが選択されているときと、短時間の開放パターンが選択されているときとで、ベースは変化することになるが、時短遊技におけるベースの平均値としては「1」を下回るように構成することが望ましい。
【0091】
本パチンコ機50では、切換フラグに基づいて切換カウンタ設定値を「40回,10回,40回」(図21(d))に設定し、これらの合計を「90回」に設定したが、これに限らず、図33に示すように、切換カウンタ設定値を「40回,50回,60回」に設定し、これらの合計を「100回」以上に設定してもよい。
この構成によれば、例えば図柄モードが「2R特定時短有図柄1」又は「2R特定時短有図柄2」(図14参照)の遊技状態において、確変かつ時短遊技状態の特図の変動回数が100回となると、時短が停止して状態フラグは「3(11)」から「2(10)」に変更されるが、切換フラグは「1(01)」から変更されない。従って選択テーブルは選択テーブル「N」から選択テーブル「J」に切換えられる(図23参照)。よって、切換フラグを変えずに状態フラグのみ変更することができ、異なる遊技状態の選択テーブルを選択して変動パターンを大きく変化させることができる。
更には、異なる遊技状態に対応する複数の選択テーブルにおいて、互いに変動パターンを同様なパターンとしておけば、例えば図例では選択テーブル「N」と選択テーブル「J」の変動パターンをほぼ同様のパターンとしておけば、遊技状態が変っても、遊技状態が変ってないように見せかけることもできる。
【0092】
また本パチンコ機50では、切換フラグに応じて切換カウンタ設定値(カウント値、図21(d))を設定し、前記「再設定処理1」(図24)において、特図の図柄変動毎に切換カウンタ設定値を減算し、該設定値が「0」となると切換フラグを更新するように構成しているが、これに限らず、切換フラグに応じて、フラグ切換の基準とする切換判定値を設定し、特図の図柄変動回数を0から加算してカウントする切換カウンタのカウント値が前記切換判断値と一致となると切換フラグを更新するように構成してもよい。
前記切換判定値は、「切換フラグ3(11)」のときに「40回」、「切換フラグ2(10)」で「50回」、「切換フラグ1(01)」のときに「90回」とすることが望ましい。
尚、特図の図柄変動回数をカウントする前記切換カウンタのカウント値は、切換フラグが更新されても継続してカウントするように構成する。よって、図柄の変動回数が90回以上となれば、切換フラグは「3(11)〜0(00)」に至る全てのフラグが設定されることなり、各状態フラグに対応する4種類の選択テーブルを全て選択できる。
他の切換判定値として、「切換フラグ3(11)」のときに「40回」、「切換フラグ2(10)」で「90回」、「切換フラグ1(01)」のときに「150回」としてもよい。
更に本パチンコ機50では特図の当否判定の当選(大当たり、小当たり)によって切換フラグを設定する構成としているが、特別図柄の転落抽選の当選(遊技状態の高確率から通常への転落、時短から通常への転落)によって切換フラグを設定する構成とし、変動パターンを変更するようにしてもよい。この場合、切換フラグのセットを特図の変動確定時に行うことが望ましい。
【0093】
次に、図27、図28に基づいて本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態のパチンコ機は、特図の大当り遊技の終了後に、普図の変動回数が所定の回数に達することを条件に切換フラグを更新せしめる。そして更新された切換フラグと状態フラグに基づいて普図用の選択テーブルおよび普電役物用の選択テーブルを変更せしめ、もって普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを変更する構成である。
尚、本実施形態に係るパチンコ機の基本構成は第1の実施形態のそれとほぼ同じである。また本実施形態における図柄モード、モードバッファ、確変フラグ、時短フラグ、状態フラグ(バッファ)、切換フラグ(バッファ)、選択バッファ、切換カウンタ値、選択テーブルなど設定も第1の実施形態と同じである。
以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0094】
図27、図28は本実施形態のパチンコ機の主制御装置で実行される「普図確定処理2」、「再設定処理2」を示し、これらの処理は前記第1の実施形態とは異なる。
「普図確定処理2」は普図の当否判定処理(図7参照)の後に実行され、本処理では先ず、普図の変動時間が経過しているか確認する(S520)。普図の変動時間が経過していれば(S520:yes)、確定コマンドをサブ統合制御装置83へ送信するとともに選択された普図を普図表示装置18に確定表示せしめる(S521)。
その後、普図表示装置18の確定図柄が当り普図か確認し(S522)、当り普図であれば(S522:yes)、普図の当りフラグに「1」をセットして(S523)、リターンする。
S522の処理で当り図柄でなければ(S522:no)、図28に示す「再設定処理2」に移行して、選択テーブルの再設定処理を行う(S524)。
【0095】
「再設定処理2」では、先ず、切換フラグが「0」でないか確認し(S830)、切換フラグが「0」でなければ(S830:yes)、切換フラグに応じて設定された切換カウンタ(普図の変動回数をカウントするもの)のカウント値(切換カウンタ設定値)を減算する(S831)。
説明は前後するが、普図の変動回数をカウントする前記切換カウンタの切換カウンタ設定値は、特別図柄の「当り遊技終了処理」(図20参照)において切換フラグが設定された後に切換カウンタ設定処理(S666)で設定される。切換カウンタ設定値は、第1の実施形態と同様に図21(d)に示す各切換フラグに対応する数値が設定される。
【0096】
図28に戻って、S832の処理では、減算後の切換カウンタのカウント値が「0」であれば(S832:yes)、切換フラグの演算処理を実行する(S833)。
この処理では、例えば、切換フラグが「3」であれば「2」に、「2」であれば「1」に、「1」であれば「0」に更新される。
更新された切換フラグが「0」でなければ(S834:yes)、切換カウンタのカウント値として更新後の切換フラグに応じた切換カウンタ設定値(図21(d))を設定する(S835)。
【0097】
尚、ここでは、切換フラグの演算処理時に「1」を減算する方法を採用しているが、常時「1」を減算するだけに止まらず、様々な条件を付加しても問題ない。例えば、状態フラグによって減算される数値を変化させ、切換フラグが「0」となるタイミングを早めるように「2」を減算すること(例えば、S833で切換フラグが「3→1」となり、S835で切換フラグ「1」に応じた切換カウンタ設定値を設定する)や、切換フラグが「0」となるタイミングを遅くするように「0」を減算すること(例えば、S833で切換フラグ「3→3」となり、S835で切換フラグ「3」に応じた切換カウンタ設定値を設定する)を行うことが可能である。
【0098】
続いて、状態フラグと、S833で更新された切換フラグとを基に選択バッファを設定し直す(S836)。
続くS837の処理では、前記第1の実施形態と同様に、図22の「設定処理」に移行して、変更された選択バッファにより再び選択テーブルの選択を行う。
このように再選択された選択テーブルに基づき、普図の変動パターンは、前記「普図当否判定処理1」のS345又はS348の処理(図7)において、前記「設定処理」(図22)で選択された選択テーブルの普図用のテーブルから設定される。また普電役物の開放パターンは、「普図当否判定処理1」のS346の処理(図7)において、前記「設定処理」(図22)で選択された選択テーブルの普図用のテーブルから設定される。
【0099】
本実施形態によれば、普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを選択するための選択テーブルを、状態フラグの設定値および切換フラグの設定値に基づいて設定する構成とした。更に状態フラグは大当りの終了時にのみ設定され、切換フラグを大当り終了時又はおよび小当りの終了時に設定するようにした。従って、大当りに基づく遊技状態の変化だけでなく、小当り終了時にも選択テーブルを変更することができ、普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを変更できる。
また本実施形態は、切換フラグの設定時にフラグの種類に応じて普図の変動回数をカウントする切換カウンタのカウント値(切換カウンタ設定)を決める。そして、普図の変動回数が前記カウント値となると切換フラグを更新するようにした。これによれば、大当りや遊技状態が変化したときに更新される状態フラグに比べ、切換フラグは短い間隔で更新することが可能となり、遊技中の複数の段階で選択テーブルを変更して普図の変動パターン、普電役物の開放パターンを頻繁に変えることができる。
このように実質的に遊技状態が変化しないときでも選択テーブルを頻繁に変更し、普図の図柄変動、普電役物の開放作動などの遊技の演出を多彩に変化させ、遊技者の期待感や緊張感を高め、遊技の興趣を向上することができる。
更に、普図の変動パターン、普電役物の開放パターンを普図の変動回数に応じて変更するように構成したので、一般に遊技の進行上、普図の変動回数は特図の変動回数よりも多い。従って、普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンと、特図の変動パターンとを種類の異なる選択テーブル(異なる遊技状態に対応する選択テーブル)から選択したパターンとすることができる。例えば、特図の変動パターンが確変遊技状態に対応するパターンから変らなくても、普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを通常のパターンに変更することができるので、遊技者を混乱させるような面白みのある遊技が可能となる。
尚、特図の変動パターンの変更は、状態フラグのみに応じて特図用の選択テーブルを変えてパターン変更してもよいし、切換フラグとして普図の切換フラグとは別に特図の変動回数に応じて変更される特図専用の切換フラグを設け、状態フラグと特図専用の切換フラグに応じて特図用の選択テーブルを変えて変動パターンを変更してもよい。
また前記第1の実施形態と同様に、普通電役の開放パターンを短時間から長時間へと段階的に変化させることで、状態フラグに変化のない時短遊技中のベースをだんだんと高めることもできる。当然逆の構成も可能であり、状態フラグが「11」のときには開放パターンを長時間から短時間へ段階的に変化させることで、早期に大当たりとなりやすい遊技状態として遊技者にメリットを与えることも可能となる。長時間の開放パターンが選択されているときと、短時間の開放パターンが選択されているときとで、ベースは変化することになるが、時短遊技におけるベースの平均値としては「1」を下回るように構成することが望ましい。
【0100】
本実施形態では、切換フラグに基づいて切換カウンタ設定値を図21(d)のように「40回,10回,40回」に設定してもよいし、図33のように「40回,50回,60回」に設定してもよい。またこれら以外の設定値でもよい。
【0101】
また本実施形態では、切換フラグに応じて切換カウンタ設定値(カウント値、図21(d))を設定し、前記「再設定処理2」(図28)において、普図の図柄変動毎に切換カウンタ設定値を減算し、該設定値が「0」となると切換フラグを更新するように構成しているが、これに限らず、切換フラグに応じて、フラグ切換の基準とする切換判定値を設定し、普図の図柄変動回数を0から加算してカウントする切換カウンタのカウント値が前記切換判断値と一致となると切換フラグを更新するように構成してもよい。
前記切換判定値は、「切換フラグ3(11)」のときに「40回」、「切換フラグ2(10)」で「50回」、「切換フラグ1(01)」のときに「90回」とすることが望ましい。
尚、普図の図柄変動回数をカウントする前記切換カウンタのカウント値は、切換フラグが更新されても継続してカウントするように構成する。
【0102】
次に、第3の実施形態を説明する。本実施形態のパチンコ機は、特図の大当り遊技の終了後に、普図の当否判定回数が所定の回数に達することを条件に切換フラグを更新せしめる。そして更新された切換フラグと状態フラグに基づいて普図用の選択テーブルおよび普電役物用の選択テーブルを変更せしめ、もって普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを変更する構成である。
尚、本実施形態に係るパチンコ機の基本構成は第1の実施形態のそれとほぼ同じである。また本実施形態における図柄モード、モードバッファ、確変フラグ、時短フラグ、状態フラグ(バッファ)、切換フラグ(バッファ)、選択バッファ、切換カウンタ値、選択テーブルなど設定も第1の実施形態と同じである。
以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0103】
図29は本実施形態のパチンコ機の主制御装置で実行される「普図当否判定処理2」を示し、この処理は前記第1の実施形態とは異なる。
「普図当否判定処理2」は普図の作動入賞確認処理(図6参照)の後に実行され、本処理では先ず、S350の処理で普図の作動条件が成立しているか確認する。この処理では、特典遊技中でないこと、普図変動中でないこと、および普図の保留記憶があることを確認する。作動条件が成立していることを確認すると(S350:yes)、図28に示す「再設定処理2」に移行する(S351)。
【0104】
本第3の実施形態で実行される「再設定処理2」では、S831の処理において、切換フラグに応じて設定された切換カウンタ(普図の当否判定回数をカウントするもの)のカウント値(切換カウンタ設定値)を減算する。前記切換カウンタの切換カウンタ設定値は、特別図柄の「当り遊技終了処理」(図20参照)において切換フラグが設定された後に切換カウンタ設定処理(S666)で設定される。切換カウンタ設定値は、第1の実施形態と同様に図21(d)に示す各切換フラグに対応する数値が設定される。
そして、「再設定処理2」において、切換カウンタが0であれば(S832:yes)、切換フラグ演算処理を行い(S833)、選択バッファ設定処理(S836)に続いて選択テーブル設定処理(S837)を行い、選択テーブルを変更せしめる。
【0105】
その後、図29に戻って、普図保留記憶のシフト処理を行い(S352)、これにより最も古い普図の保留記憶を当否判定の対象とするとともに、保留記憶数を減算する。
【0106】
続く、当り判定用乱数比較処理(S353)では、前記当否判定の対象とした保留記憶の当り判定用乱数と予め設定された普図用の当否判定テーブルとを比較して、当り判定用乱数の数値が前記当否判定テーブル内の判定値と一致するか確認する。当否判定テーブルは通常確率(低確率)用と高確率用の2種類のテーブルが設定してあり、当否判定時の遊技状態が通常遊技であれば通常確率用の当否判定テーブルで比較し、時短の遊技状態であれば普図高確率用の当否判定テーブルで比較する。
【0107】
S354の処理では、当り判定用乱数の比較処理(S353)の結果が当りであるか否か確認する。当りであれば(S3534:yes)、前記当否判定の対象とした保留記憶の普図決定用乱数に基づいて普図表示装置18に表示する当り普図を設定する(S355)。
続くS356の処理では、前記普図の変動パターン決定用乱数に基づいて、普図表示装置18に表示する図柄の変動時間などの変動パターンを、普図用の選択テーブルから選択する。
続くS357の処理では、普電役物の開放時間や開放回数などを示す開放パターンを、普電役物用の選択テーブルから選択する。
【0108】
S354の処理で当りでなければ(S354:no)、外れ普図を選択(S358)し、続いて外れ普図に対する変動パターンの設定処理(S359)を行う。
S357又はS359の処理の後、S360の各種送信処理では、前記当り普図や外れ普図の変動パターン、普電役物の開放パターンなどの情報を、サブ統合制御装置83へ送信する。また、これらの情報はサブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82や演出図柄表示装置15へ伝達される。
サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、普図表示装置18を直接制御して普図の変動を開始する(図示省略)。
【0109】
本第3の実施形態によれば、前記第2の実施形態とは切換カウンタでカウントする対象が異なるものの、実質的に前記第2の実施形態と同様な作用効果が得られる。
【0110】
次に、第4の実施形態を説明する。本実施形態のパチンコ機は、特図の大当り遊技の終了後に、普電役物の開放回数が所定の回数に達することを条件に切換フラグを更新せしめる。そして更新された切換フラグと状態フラグに基づいて普図用の選択テーブルおよび普電役物用の選択テーブルを変更せしめ、もって普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを変更する構成である。
尚、本実施形態に係るパチンコ機の基本構成は第1の実施形態のそれとほぼ同じである。また本実施形態における図柄モード、モードバッファ、確変フラグ、時短フラグ、状態フラグ(バッファ)、切換フラグ(バッファ)、選択バッファ、切換カウンタ値、選択テーブルなど設定も第1の実施形態と同じである。
以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0111】
図30、図31は本実施形態のパチンコ機の主制御装置で実行される「普図当否判定処理3」、「普電開閉処理2」を示し、これらの処理は前記第1の実施形態とは異なる。
「普図当否判定処理3」は普図の作動入賞確認処理(図6参照)の後に実行され、本処理では先ず、S370の処理で普図の作動条件が成立しているか確認する。この処理では、特典遊技中でないこと、普図変動中でないこと、および普図の保留記憶があることを確認する。作動条件が成立していることを確認すると(S370:yes)、普図保留記憶のシフト処理(S371)、当り判定用乱数比較処理(S372)を行い、前記当否判定の対象とした保留記憶の当り判定用乱数と予め設定された普図用の当否判定テーブルとを比較して、当り判定用乱数の数値が前記当否判定テーブル内の判定値と一致するか確認する。
【0112】
S373の処理では、当り判定用乱数の比較処理(S372)の結果が当りであるか否か確認し、当りであれば(S373:yes)、普図決定用乱数に基づいて普図表示装置18に表示する当り普図を設定し(S374)、続くS345の処理で変動パターン決定用乱数に基づいて、普図表示装置18に表示する図柄の変動時間などの変動パターンを、普図用の選択テーブルから選択する。
【0113】
S373の処理で当りでなければ(S373:no)、外れ普図を選択(S376)し、続いて外れ普図に対する変動パターンの設定処理(S377)を行う。
S375又はS377の処理の後、S378の各種送信処理では、前記当り普図や外れ普図の変動パターン、普電役物の開放パターンなどの情報を、サブ統合制御装置83へ送信する。また、これらの情報はサブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82や演出図柄表示装置15へ伝達される。
サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、普図表示装置18を直接制御して普図の変動を開始する(図示省略)。
【0114】
図31に示す「普電開閉処理2」は普図確定処理1(図8参照)の後に実行され、本処理では先ず、まずS910の処理では、前記「普図確定処理1」のS512の処理で普図の当りフラグに「1」がセットされた確認する。普図の当りフラグが「1」であり(S910:yes)、開放フラグが「0」であれば(S911:yes)、普電役物の開放時間や開放回数などを示す開放パターンを、普電役物用の選択テーブルから選択する(S912)。そして該開放パターンに基づいて普電役物を開放作動せしめ(S913)、開放フラグに「1」をセットする(S914)。
続くS915の処理では、前記S912の処理で設定された開放パターンに基づいて普電役物の開放時間が経過した確認し、開放時間が経過していれば(S915:yes)、普電役物を閉鎖せしめ(S916)、そして開放フラグを「0」にクリアする(S917)。
【0115】
その後、S918の処理では、図28に示す「再設定処理2」に移行する。本第4の実施形態で実行される「再設定処理2」では、S831の処理において、切換フラグに応じて設定された切換カウンタ(普電役物の開放回数をカウントするもの)のカウント値(切換カウンタ設定値)を減算する。前記切換カウンタの切換カウンタ設定値は、特別図柄の「当り遊技終了処理」(図20参照)において切換フラグが設定された後に切換カウンタ設定処理(S666)で設定される。切換カウンタ設定値は、第1の実施形態と同様に図21(d)に示す各切換フラグに対応する数値が設定される。
そして、「再設定処理2」において、切換カウンタが0であれば(S832:yes)、切換フラグ演算処理を行い(S833)、選択バッファ設定処理(S836)に続いて選択テーブル設定処理(S837)を行い、選択テーブルを変更せしめる。
【0116】
本第4の実施形態によれば、切換カウンタでカウントする対象を普電役物の開放回数として、該開放回数が所定の回数に達することを条件に普図用および普電役物用の選択テーブルを変更するように構成したが、実質的に前記第2の実施形態と同様な作用効果が発揮される。
【0117】
次に、第5の実施形態を説明する。本実施形態のパチンコ機は、特図の大当り遊技の終了後に、普電役物の遊技球の入賞回数が所定の回数に達することを条件に切換フラグを更新せしめる。そして更新された切換フラグと状態フラグに基づいて普図用の選択テーブルおよび普電役物用の選択テーブルを変更せしめ、もって普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを変更する構成である。
尚、本実施形態に係るパチンコ機の基本構成は第4の実施形態のそれとほぼ同じである。以下、第4の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0118】
図32は本実施形態のパチンコ機の主制御装置で実行される「普電開閉処理3」を示し、この処理は前記第4の実施形態とは異なる。
「普電開閉処理3」は、前記「普図当否判定処理3」(図30)および「普図確定処理1」(図8)の後に実行され、本処理では先ず、S920の処理では、前記「普図確定処理1」のS512の処理で普図の当りフラグに「1」がセットされた確認する。普図の当りフラグが「1」であり(S920:yes)、開放フラグが「0」であれば(S921:yes)、普電役物の開放時間や開放回数などを示す開放パターンを、普電役物用の選択テーブルから選択する(S922)。そして該開放パターンに基づいて普電役物を開放作動せしめ(S923)、開放フラグに「1」をセットする(S924)。
【0119】
続くS925の処理では普電役物に遊技球の入賞があるか確認する。入賞があれば(S925:yes)、S926の処理において、図28に示す「再設定処理2」に移行する。本第5の実施形態で実行される「再設定処理2」では、S831の処理において、切換フラグに応じて設定された切換カウンタ(普電役物への遊技球の入賞回数をカウントするもの)のカウント値(切換カウンタ設定値)を減算する。前記切換カウンタの切換カウンタ設定値は、特別図柄の「当り遊技終了処理」(図20参照)において切換フラグが設定された後に切換カウンタ設定処理(S666)で設定される。切換カウンタ設定値は、第1の実施形態と同様に図21(d)に示す各切換フラグに対応する数値が設定される。
そして、「再設定処理2」において、切換カウンタが0であれば(S832:yes)、切換フラグ演算処理を行い(S833)、選択バッファ設定処理(S836)に続いて選択テーブル設定処理(S837)を行い、選択テーブルを変更せしめる。
【0120】
図32に戻って、S927の処理では普電役物への入賞をカウントする入賞カウンタを加算し、次に前記入賞カウンタが予め設定された規定値であるか確認し(S928)、入賞カウンタが規定値でなければ、(S928:no)、普電役物の開放時間が経過したか確認する(S929)。
開放時間が経過していれば(S929:yes)、普電役物を閉鎖せしめ(S930)、前記開放フラグをクリアし(S931)、前記入賞カウンタをクリアせしめる。
【0121】
本第5の実施形態によれば、前記第4の実施形態とは切換カウンタでカウントする対象が異なるものの、実質的に前記第4の実施形態と同様な作用効果が得られる。
【0122】
尚、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは勿論である。例えば、前記実施形態では、常時入球可能な始動口21への入球と普電役物23の開放時にのみ入球可能な始動口22への入球とを区別せず、何れの始動口21,22への入球でも同種の特図としたが、これに限らず、始動口21への入球に応じて展開される第1の特別図柄、始動口22への入球に応じて展開される第2の特別図柄を設けるようにしてもよい。この場合、第1の特別図柄と第2の特別図柄とで別々に保留記憶し、更に、入球が容易な始動口21による第1の特別図柄よりも入球しにくい始動口22による第2の特別図柄の方が遊技者にとって賞球の獲得に有利な遊技展開となるように構成することが望ましい。
【符号の説明】
【0123】
10 遊技盤
15 演出図柄表示装置
16 特別図柄表示装置
18 普通図柄表示装置
20 普通図柄作動口
21,22 特別図柄始動口
23 普通電動役物
50 パチンコ機(弾球遊技機)
80 主制御装置(情報設定手段、遊技状態制御手段、選択テーブル決定手段、切換情報更新手段、選択テーブル切換手段)
82 演出図柄制御装置(サブ制御装置)
83 サブ統合制御装置(サブ制御装置)
【技術分野】
【0001】
本発明は、普通図柄の当否抽選の結果に応じて電動役物の開放を伴う特典遊技が実行され、特別図柄の当否抽選の結果に応じて大入賞口の開放を伴う特別遊技が実行される弾球遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、弾球遊技機たるパチンコ機には、普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄を変動後に確定表示せしめ、普通図柄の当否抽選結果が当りであれば普通電動役物を開放する特典遊技を実行する一方、該特典遊技により特別図柄の始動口への入球が容易になり、特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄を変動後に確定表示せしめ、当否抽選結果が当りであれば大入賞口を開放する特別遊技を実行するものがある。
この種のパチンコ機は、前記特別図柄の当否抽選の当りには大当りと小当りとがあり、各当りに応じて大当り特別遊技又は小当りの特別遊技が実行される。また大当りの特別遊技終了後には、抽選で、当否抽選の当り確率が高くなる確変遊技状態や、図柄変動時間が短縮される時短遊技状態に移行する。そして遊技状態に応じて普通図柄および特別図柄の当否抽選時の図柄変動や演出などの変動パターンや、普通電動役物の開放動作の開放パターンを変えて遊技者の期待感を高めるようにしている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
従来のパチンコ機では、特別図柄の当否抽選時に確定された特別図柄に基づき、遊技状態に係るフラグが決定される。該フラグによって大当りの特別遊技終了後に前記確変遊技状態や前記時短遊技状態にするか否か、更には各遊技状態の継続を規制する確変回数や時短回数を設定している。
前記遊技状態に係るフラグは、「通常遊技状態」、「時短遊技状態」、「確変遊技状態」、「時短および確変遊技状態」に対応する4通りで、大当りの生起時や、前記確変回数や時短回数の規制により確変や時短の遊技状態が終了した時に変更される。
【0004】
更に前記遊技状態に係るフラグは、特別図柄、普通図柄の各変動パターンや普通電動役物の開放パターンを選択する各種の選択テーブルを設定するときにも用いられ、前記フラグが変化するタイミングで特別図柄用、普通図柄用、普通電動役物用の各選択テーブルが変更されて特別図柄、普通図柄の変動パターンや普通電動役物の開放パターンを変えるように構成している。各選択テーブルはそれぞれ前記フラグに応じて4種類あり、各選択テーブルには複数種類のパターンが設けられ、特別図柄、普通図柄の当否抽選ごとに前記フラグによって設定された選択テーブルからひとつのパターンが選択される。同一選択テーブル内の各パターンは演出内容や背景画像、開放時間などが共通としてあり、特別図柄の変動、普通図柄の変動、普通電動役物の開放動作により遊技者が遊技状態を判断できるようにしている。尚、遊技の状況によっては遊技状態を判断することが困難な場合も設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−199928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、普通図柄の変動、普通電動役物の開放は特別図柄の変動に直接関係するものであり、普通図柄の変動パターン、普通電動役物の開放パターンの変化に対する遊技者の関心は高い。従来のパチンコ機では、前記遊技状態に係るフラグに基づいて普通図柄用、普通電動役物用の各選択テーブルを決定しており、前記フラグが変化して遊技状態が変更されるまで各選択テーブルが変更されない。遊技状態は例えば次に大当りとなるまで、又は当否抽選の図柄変動回数が10000回になるまで変更されず、長い間、選択テーブルは変らない。また遊技状態は大当りの特別遊技の終了後にのみ変更され、小当りの後では選択テーブルは変らない。
このように選択テーブルが変らなければ、普通図柄の変動パターン、普通電動役物の開放パターンが変らないため、遊技者は遊技状態が変っていないと判断し、この状態に慣れて期待感や緊張感が低下するといった問題が生じる。
また遊技状態に応じて普通図柄の変動パターン、普通電動役物の開放パターンが変更されるには、前記フラグに基づいて選択テーブルを設定しなければならず、選択テーブルの種類が少ないため、変動、開放のパターンも少なくなって遊技者にとって容易に遊技状態が判断できるので遊技の面白みに欠けるといった不具合があった。
【0007】
そこで本発明は前記事情に鑑み、変動パターンや開放パターンを選択する選択テーブルの種類を増やすことができ、遊技状態が変化しないときでも選択テーブルを変更することが可能で、普通図柄の図柄変動の演出や普通電動役物の開放動作を多彩に変化させることで、遊技者の期待感や緊張感を高め、興趣の豊かな弾球遊技機を提供することを課題としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄表示装置に普通図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として普通図柄を確定表示し、抽選の結果が当りであれば電動役物が開放されて特別図柄始動口への入球を可能とする特典遊技と、
特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄表示装置に特別図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として特別図柄を確定表示し、抽選の結果が大当り又は当りであれば大入賞口の開放を伴う特別遊技と、を実行する弾球遊技機において、
前記特別図柄の当否抽選が大当りのときに、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて状態情報を設定するとともに、
前記特別図柄の当否抽選が大当りを含む当りのときに、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて切換情報を設定する情報設定手段と、
前記状態情報に基づいて前記大当りの特別遊技終了後の遊技状態を決定する遊技状態制御手段と、
前記状態情報および前記切換情報に基づき、前記大当りの特別遊技終了後、前記普通図柄表示装置に変動表示される普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段と、
前記普通図柄の当否抽選に伴う普通図柄の変動回数が所定の回数に達することを条件として前記切換情報を更新せしめる切換情報更新手段と、
更新された前記切換情報および前記状態情報に基づいて前記選択テーブルを切換える選択テーブル切換手段とを備え、
前記普通図柄の変動状況に応じて前記切換情報を更新し、更新された切換情報に基づいて前記選択テーブルを切換え、普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変更せしめるように構成し、
かつ前記切換情報更新手段は、前記普通図柄の変動回数をカウントするカウント手段を含み、前記切換情報の値に基づいて前記所定の回数である条件値を設定し、前記カウントの値が前記条件値となると、前記切換情報を更新せしめるとともに、更新された切換情報の値に基づいて前記条件値を再設定せしめるように構成する。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、状態情報および切換情報に基づいて普通図柄の変動パターンおよび/又は電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定するように構成した。状態情報は当否抽選の結果が大当りとなるときに設定され、切換情報は当否判定の結果が大当りおよび小当りとなるときに設定するようにしたので、大当りに基づく遊技状態の変化だけでなく、小当り時にも選択テーブルを変更することができ、もって普通図柄の変動パターンおよび/又は電動役物の開放パターンを変えることができる。
また状態情報と切換情報の組合せから選択される選択テーブルはその種類を増やすことができる。
【0010】
更に切換情報は遊技が進行して普通図柄の当否抽選に伴う普通図柄の変動回数が所定の回数に達することで更新される。これによれば、大当り時や遊技状態が変化したときに更新される状態情報に比べ、切換情報を比較的短い間隔で更新することが可能となり、遊技進行の複数の段階で選択テーブルを変更して普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変えることができる。
このように実質的に遊技状態が変化しないときでも選択テーブルを頻繁に変更し、普通図柄の図柄変動や普通電動役物の開放動作を多彩に変化させることで遊技者の期待感や緊張感を高め、遊技の興趣を向上することができる。
前記状態情報および切換情報は、遊技制御のプログラム処理で使用されるフラグのことで、状態フラグおよび切換フラグである。これらに応じて、情報設定手段はフラグ設定手段、切換情報更新手段は切換フラグ更新手段である。
選択テーブルは、普通図柄の変動パターンと普通電動役物の開放パターンとを共通のテーブルから選択する構成でもよいし、普通図柄の変動パターン用の選択テーブルと、普通電動役物の開放パターン用の選択テーブルを個別に設けてもよい。
【0011】
請求項2に記載の発明は、普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄表示装置に普通図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として普通図柄を確定表示し、抽選の結果が当りであれば電動役物が開放されて特別図柄始動口への入球を可能とする特典遊技と、
特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄表示装置に特別図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として特別図柄を確定表示し、抽選の結果が大当り又は当りであれば大入賞口の開放を伴う特別遊技と、を実行する弾球遊技機において、
前記特別図柄の当否抽選が大当りのときに、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて状態情報を設定するとともに、
前記特別図柄の当否抽選が大当りを含む当りのときに、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて切換情報を設定する情報設定手段と、
前記状態情報に基づいて前記大当りの特別遊技終了後の遊技状態を決定する遊技状態制御手段と、
前記状態情報および前記切換情報に基づき、前記大当りの特別遊技終了後、前記普通図柄表示装置に変動表示される普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段と、
前記普通図柄の当否抽選に伴う前記電動役物の開放回数が所定の回数に達することを条件として前記切換情報を更新せしめる切換情報更新手段と、
更新された前記切換情報および前記状態情報に基づいて前記選択テーブルを切換える選択テーブル切換手段とを備え、
前記電動役物の開放状況に応じて前記切換情報を更新し、更新された切換情報に基づいて前記選択テーブルを切換え、普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変更せしめるように構成し、
かつ前記切換情報更新手段は、前記電動役物の開放回数をカウントするカウント手段を含み、前記切換情報の値に基づいて前記所定の回数である条件値を設定し、前記カウントの値が前記条件値となると前記切換情報を更新せしめるとともに、更新された切換情報の値に基づいて前記条件値を再設定せしめるように構成する。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、状態情報および切換情報に基づいて普通図柄の変動パターンおよび/又は電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定するように構成した。状態情報は当否抽選の結果が大当りとなるときに設定され、切換情報は当否判定の結果が大当りおよび小当りとなるときに設定するようにしたので、大当りに基づく遊技状態の変化だけでなく、小当り時にも選択テーブルを変更することができ、もって普通図柄の変動パターンおよび/又は電動役物の開放パターンを変えることができる。
また状態情報と切換情報の組合せから選択される選択テーブルはその種類を増やすことができる。
【0013】
更に切換情報は遊技が進行して普通図柄の当否抽選に伴う前記電動役物の開放回数が所定の回数に達することで更新される。これによれば、大当り時や遊技状態が変化したときに更新される状態情報に比べ、切換情報を比較的短い間隔で更新することが可能となり、遊技進行の複数の段階で選択テーブルを変更して普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変えることができる。
このように実質的に遊技状態が変化しないときでも選択テーブルを頻繁に変更し、普通図柄の図柄変動や普通電動役物の開放動作を多彩に変化させることで遊技者の期待感や緊張感を高め、遊技の興趣を向上することができる。
前記状態情報および切換情報は、遊技制御のプログラム処理で使用されるフラグのことで、状態フラグおよび切換フラグである。これらに応じて、情報設定手段はフラグ設定手段、切換情報更新手段は切換フラグ更新手段である。
選択テーブルは、普通図柄の変動パターンと普通電動役物の開放パターンとを共通のテーブルから選択する構成でもよいし、普通図柄の変動パターン用の選択テーブルと、普通電動役物の開放パターン用の選択テーブルを個別に設けてもよい。
【0014】
請求項3に記載の発明は、普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄表示装置に普通図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として普通図柄を確定表示し、抽選の結果が当りであれば電動役物が開放されて特別図柄始動口への入球を可能とする特典遊技と、
特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄表示装置に特別図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として特別図柄を確定表示し、抽選の結果が大当り又は当りであれば大入賞口の開放を伴う特別遊技と、を実行する弾球遊技機において、
前記特別図柄の当否抽選が大当りのときに、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて状態情報を設定するとともに、
前記特別図柄の当否抽選が大当りを含む当りのときに、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて切換情報を設定する情報設定手段と、
前記状態情報に基づいて前記大当りの特別遊技終了後の遊技状態を決定する遊技状態制御手段と、
前記状態情報および前記切換情報に基づき、前記大当りの特別遊技終了後、前記普通図柄表示装置に変動表示される普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段と、
前記電動役物の開放時に電動役物への遊技球の入球数が所定の入球数に達することを条件として前記切換情報を更新せしめる切換情報更新手段と、
更新された前記切換情報および前記状態情報に基づいて前記選択テーブルを切換える選択テーブル切換手段とを備え、
前記電動役物への入球状況に応じて前記切換情報を更新し、更新された切換情報に基づいて前記選択テーブルを切換え、普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変更せしめるように構成し、
かつ前記切換情報更新手段は、前記電動役物への入球数をカウントするカウント手段を含み、前記切換情報の値に基づいて前記所定の入球数である条件値を設定し、前記カウントの値が前記条件値となると、前記切換情報を更新せしめるとともに、更新された切換情報の値に基づいて前記条件値を再設定せしめるように構成する。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、状態情報および切換情報に基づいて普通図柄の変動パターンおよび/又は電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定するように構成した。状態情報は当否抽選の結果が大当りとなるときに設定され、切換情報は当否判定の結果が大当りおよび小当りとなるときに設定するようにしたので、大当りに基づく遊技状態の変化だけでなく、小当り時にも選択テーブルを変更することができ、もって普通図柄の変動パターンおよび/又は電動役物の開放パターンを変えることができる。
また状態情報と切換情報の組合せから選択される選択テーブルはその種類を増やすことができる。
【0016】
更に切換情報は遊技が進行して電動役物の開放時に電動役物への遊技球の入球数が所定の入球数に達することで更新される。これによれば、大当り時や遊技状態が変化したときに更新される状態情報に比べ、切換情報を比較的短い間隔で更新することが可能となり、遊技進行の複数の段階で選択テーブルを変更して普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変えることができる。
このように実質的に遊技状態が変化しないときでも選択テーブルを頻繁に変更し、普通図柄の図柄変動や普通電動役物の開放動作を多彩に変化させることで遊技者の期待感や緊張感を高め、遊技の興趣を向上することができる。
前記状態情報および切換情報は、遊技制御のプログラム処理で使用されるフラグのことで、状態フラグおよび切換フラグである。これらに応じて、情報設定手段はフラグ設定手段、切換情報更新手段は切換フラグ更新手段である。
選択テーブルは、普通図柄の変動パターンと普通電動役物の開放パターンとを共通のテーブルから選択する構成でもよいし、普通図柄の変動パターン用の選択テーブルと、普通電動役物の開放パターン用の選択テーブルを個別に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る弾球遊技機の正面図である。
【図2】前記弾球遊技機の遊技盤の正面図である。
【図3】前記弾球遊技機の背面図である。
【図4】前記弾球遊技機の電気構成図である。
【図5】前記弾球遊技機の主制御装置で実行されるメインルーチンの制御内容を示すフローチャートである。
【図6】前記主制御装置で実行される普通図柄作動入球確認処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図7】前記主制御装置で実行される普通図柄当否判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図8】前記主制御装置で実行される普通図柄確定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図9】前記主制御装置で実行される普通電動役物開閉処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図10】前記主制御装置で実行される特別図柄始動入賞確認処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図11】前記主制御装置で実行される特別図柄の当否判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図12】前記弾球遊技機の図柄モードと図柄の組合せに関する説明図である。
【図13】前記弾球遊技機の大当り特別遊技に関する説明図である。
【図14】前記弾球遊技機の大当り特別遊技と大当り特別遊技終了後の遊技状態の関係を示す説明図である。
【図15】前記主制御装置で実行されるモードバッファ設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図16】図16(a)はモードバッファと遊技状態との関係を示す図、図16(b)はモードバッファに応じた設定項目および設定値を示す図である。
【図17】当り図柄と状態フラグに対応する切換フラグを示す図である。
【図18】前記主制御装置で実行される特別図柄確定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図19】前記主制御装置で実行される特別図柄の当り遊技開始処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図20】前記主制御装置で実行される特別図柄の当り遊技終了処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図21】図21(a)は確変フラグと確変機能の作動状態に関する図、図21(b)は時短フラグと時短機能の作動状態に関する図、図21(c)は確変フラグ、時短フラグおよび状態フラグ(バッファ)の関係を示す図、図21(d)は切換フラグ(バッファ)と切換カウンタ設定値との関係を示す図、図21(e)は状態フラグと切換フラグに対応する選択バッファを示す図である。
【図22】前記主制御装置で実行される選択テーブルの設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図23】状態フラグと切換フラグに対応する選択テーブルを示す図である。
【図24】前記主制御装置で実行される再設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図25】前記弾球遊技機の状態フラグ、切換フラグ、特別図柄および普通図柄の変動等の関係を示す第1のタイミングチャートである。
【図26】前記弾球遊技機の状態フラグ、切換フラグ、特別図柄および普通図柄の変動等の関係を示す第2のタイミングチャートである。
【図27】本発明の第2の実施形態に係る弾球遊技機の主制御装置で実行される普通図柄確定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図28】前記主制御装置で実行される再設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図29】本発明の第3の実施形態に係る弾球遊技機の主制御装置で実行される普通図柄当否判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図30】本発明の第4の実施形態に係る弾球遊技機の主制御装置で実行される普通図柄当否判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図31】前記主制御装置で実行される普通電動役物開閉処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図32】本発明の第5の実施形態に係る弾球遊技機の主制御装置で実行される普通電動役物開閉処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図33】切換フラグ(バッファ)と他の切換カウンタ設定値との関係を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の第1の実施形態に係る弾球遊技機たるパチンコ機を説明する。図1に示すように、パチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造としてある。外枠51には、左側の上下の位置に設けたヒンジ53を介して、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52および後述の内枠が開閉可能に設けてある。
前枠52の板ガラス61の奥には前記内枠に保持された遊技盤10(図2)が設けてある。
【0019】
前枠52の上部の左右両側位置および外枠51の下部の左右両側位置にはそれぞれスピーカ66が設置してあり、これらにより遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また前枠52には遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLED類が設けてある。
前枠52の下半部には上皿55と下皿63とが一体に形成してある。下皿63の右側には発射ハンドル64が設けてあり、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤10に向けて発射される。
下皿63は上皿55から溢れた賞球を受ける構成で、球抜きレバーの操作により下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられた別箱(ドル箱)に移すことができる。下皿63の左側には演出ボタン67が設けてある。
【0020】
本パチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には下皿63の左側に貸出ボタン57、精算ボタン58および残高表示器59が設けてある。
尚、図1の39は、前枠52および前記内枠を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠39に所定の鍵を挿入し、鍵を時計回りに操作して前記内枠を開放するようになし、反時計まわりの操作により前枠52を開放する。
【0021】
図2に示すように、遊技盤10には外レール11と内レール12とによって囲まれた略円形の遊技領域13が形成されている。遊技領域13には、その中央部にセンターケース14が装着されており、センターケース14の左右両側には普通図柄の作動ゲート(作動口)20が設置されている。
【0022】
センターケース14の直下には特別図柄(以下、単に特図という)の抽選を実行する常時入球(入賞)可能な始動口21と、その直下位置にチューリップ式普通電動役物からなる特図の始動口22が設置されている。
該始動口22は普通電動役物23(以下、単に普電役物という)の開放時にのみ入球(入賞)可能である。普電役物23は、遊技球が作動ゲート20を通過したことに起因して実行される普通図柄(以下、単に普図という)の抽選で当りとなると所定時間開放する。
【0023】
普電役物23の左右両側位置には普通入賞口24が配されている。また、普電役物23の下方には、開閉板にて開閉される大入賞口25が配され、盤面最下部にはアウト口28が設けられている。
尚、遊技盤10の遊技領域13には、多数の遊技釘や風車29が植設されている。
【0024】
センターケース14は中央に演出図柄表示装置15(全体の図示は省略)のLCDパネルが配設されている。該LCDパネルの外周には特図を表示する特図表示装置16、特図の保留記憶を表示する特図保留数表示装置17、普図を表示する普図表示装置18、普図の保留記憶を表示する普図保留数表示装置19が配設してある。
またセンターケース14には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージなどが設けられている。
【0025】
図3に示すように、パチンコ機50の裏側は、前記遊技盤10を脱着可能に取付ける内枠70が収納されている。内枠70は、前記前枠52と同様に、一方の側縁(図3の右側)の上下位置が前記外枠51にヒンジ結合され開閉可能に設置されている。内枠70には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク71、タンクレール72、払出ユニット73が設けられ、払出ユニット73の中には払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤1の入賞口に遊技球が入賞すれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球(賞球)が払出装置73により払出球流下通路を通り前記上皿55に払い出される。また、本実施形態では前記賞球を払い出す払出装置73により貸出ボタンの操作で払い出される貸球も払い出す構成としてある。
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当する。
【0026】
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられ、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85は内枠70に設けられている。図3では発射制御装置84が描かれていないが、払出制御装置81の下に設けてある。
【0027】
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けてあり、外部接続端子板78により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。尚、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施形態では、ひとつの外部接続端子板78を介して遊技状態や遊技結果を示す信号をホールコンピュータへ送信する。
【0028】
図4は本パチンコ機50の電気的構成を示すもので、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83および発射制御装置84においては、詳細の図示は省略するが、これらの制御装置はいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。また、主制御装置80には各種の乱数を抽出する乱数カウンタ等も備わっている。
【0029】
主制御装置80は、裏配線中継端子板および外部接続端子板78を介して遊技施設のホールコンピュータと電気的に接続される。主制御装置80には、裏配線中継端子板や遊技盤中継端子板を介して、前枠(ガラス枠)52および内枠70が開放しているか否か検出するガラス枠開放SW(スイッチ)、内枠開放SW、各特図の始動口21,22への入球をそれぞれ検出する複数の特図始動口SW、普図始動ゲート20への入球を検出する普図始動SW、大入賞口25への入球を検出するカウントSW、普通入賞口24への入賞球を検出する左、右入賞口SW等の検出信号が入力される。
【0030】
また主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81や、演出中継端子板を介してサブ制御装置たるサブ統合制御装置83および演出図柄制御装置82にコマンドを出力し、図柄表示装置中継端子板を介して特図表示装置16、特図保留数表示装置17、普図表示装置18および普図保留数表示装置19の表示制御を行なう。
主制御装置80は、大入賞口25の開閉駆動する大入賞口ソレノイドを制御して大入賞口を開放作動せしめる。また普電役物23を開閉作動する普電役物ソレノイドを制御して特図の始動口22を開放せしめる。
【0031】
払出制御装置81は、球タンクが空状態になったことを検出する球切れSW、遊技球が払い出されたことを検出する払出SW、遊技球貯留皿が満杯状態になったことを検出する満杯SW等の検出信号が入力される。主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータを稼働させて遊技球を払い出させる。また、CRユニットと電気的に接続され、精算表示装置59を介して球貸および精算SW57,58による貸出要求、精算要求の操作信号を受け付け、CRユニットとデータを送受し、貸出要求信号に応じて払出モータを稼働させて貸球を払い出させ、CRユニットに挿入されているプリペイドカードの残高表示を制御する。
【0032】
発射制御装置84は、発射停止SW、発射ハンドルに遊技者が接触(操作)していることを検出するタッチSW等の検出信号が入力される。払出制御装置81を介して主制御装置80から送られてくるコマンド(タッチSWの信号や遊技状況を反映している)、発射ハンドルの回動信号および発射停止SWの信号に基づいて発射モータを制御して遊技球を発射および停止させ、タッチランプの点灯を制御する。
【0033】
サブ統合制御装置83は、音量調節SWや演出ボタン67などの検出信号が入力される。主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて、スピーカ66を駆動して音声を出力することや、各種LEDや各種ランプ65の点灯、消灯等を制御する。更に演出図柄制御装置82へキャラクタなどを表示する擬似演出や普通図の擬似図柄の表示態様のコマンドを送信する。
【0034】
演出図柄制御装置82は、LCDパネルユニットや付属ユニットと共に演出図柄表示装置15を構成している。演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から送られてくるコマンドに応じてLCDパネルの表示を制御する。
【0035】
次にパチンコ機50の作動を説明する。
パチンコ機50は、作動ゲート20への入球により普図の当否抽選を行い、普図表示装置18の図柄変動を開始する。前記抽選結果が当りであれば、表示装置18に普図の当り図柄を確定表示して前記普電役物23の開放を伴う特典遊技を実行する。
始動口21,22への入球があると特図の当否抽選を行い、特図表示装置16および演出図柄表示装置15の図柄変動を開始する。特図の抽選結果が大当りであれば、各表示装置15,16に大当り図柄を確定表示して大入賞口25の開放を伴う大当り遊技(特別遊技)を実行する。尚、演出図柄表示装置15には特図表示装置16に表示される特図に対応する擬似図柄や演出を表示する。
【0036】
大当り遊技は、図12ないし図14に示すように、大入賞口25の開放回数、開放時間、開放態様が異なる複数種類の遊技があり、当否抽選時に設定される図柄モードに基づいて選択される。また、図柄モードに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態が選択される。大当り遊技終了後の遊技状態として、通常の遊技状態、特図の当選確率が高確率となる確変遊技状態、特図の変動時間を短縮して当否抽選の生起を多くする時短遊技状態、および確変と時短とが共に作動する確変時短遊技状態がある。尚、時短には、普図の当選確率を高確率とする普図確変、普図の変動時間を短縮して当否抽選の生起を多くする普図時短、普電役物23の開放時間を延長する開放延長のいずれか1つ以上を含む。
遊技状態の設定は、当否抽選時に図柄モードに基づいてモードバッファが設定され、該モードバッファに基づいて大当り遊技終了時に状態情報たる状態フラグを設定し、該状態フラグにより遊技状態を設定する。
【0037】
また本パンチコ機50は、大当り遊技終了後の遊技状態に応じて、普図の当否抽選に伴う普図の変動時間(変動パターン)および普図の当選による普電役物23の開放時間(開放パターン)を変更するように構成してある。普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンの設定は、前記状態フラグと当否抽選時に設定された切換情報たる切換フラグとに基づいて変動パターン、開放パターンを選択するための選択テーブルを決定し、決定された選択テーブルの中から変動パターン、開放パターンを設定する。尚、普図の変動パターンは普図用の選択テーブルから設定され、普電役物の開放パターンは普電役物用の選択テーブルから設定される。
更に遊技の進行に応じて頻繁に前記切換フラグを更新し、更新された切換フラグにより選択テーブルを再設定して普図の変動パターン、普電役物の開放パターンを切換えるように構成してある。
【0038】
前記普図の変動パターンの切換えと同様に、特図の変動パターンについても前記状態フラグおよび切換フラグに基づいて特図用の選択テーブルを決定し、決定された選択テーブルの中から変動パターンを設定する。更に遊技の進行に応じて切換フラグを更新し、特図用の選択テーブルを再設定して変動パターンの切換えを行う。
尚、普図および特図の当否抽選、特典遊技と大当り遊技の設定、大当り遊技終了後の遊技状態の設定、普図と普電役物および特図用の各選択テーブルおよび各変動パターン、開放パターンの設定は、主制御装置80のプログラム処理で実行される。主制御装置80は、状態フラグ、切換フラグを設定するフラグ設定手段、大当り遊技終了後の遊技状態を設定する遊技状態制御手段、選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段、更に切換フラグ更新手段および選択テーブル切換手段を備える。
【0039】
図5を参照して主制御装置80で実行されるプログラム処理の「メインルーチン」の概要を説明する。「メインルーチン」は本処理(S100〜S111,S115)と残余処理(S120)とで構成され、2ms周期又は4ms周期の割り込み信号に起因して開始され、最初に正常割り込みか否かを判断する(S100)。この判断はRAMの特定アドレスに特定の数値が書き込まれているか否かに基づいて行われ、ここで否定判断(no)なら初期設定(S115)を実行する。前述の正常割り込みか否かを判断するための数値は、この初期設定の一環としてRAMに書き込まれる。
【0040】
正常割り込みなら(S100:yes)、初期乱数更新処理(S101)、特図の大当り判定用乱数の更新処理(S102)、大当り図柄(特図)決定用乱数1の更新処理(S103)、大当り図柄(特図)決定用乱数2の更新処理(S104)、普図の当り判定用乱数の更新処理(S105)、特図のリーチに関するリーチ決定用乱数の更新処理(S106)、特図の変動パターンに関する変動パターン決定用乱数の更新処理(S107)、入賞確認処理(S108)、当否判定処理(S109)、各出力処理(S110)、不正監視処理(S111)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内には初期乱数更新処理(S120)をループ処理する。
【0041】
次に、本発明に関わりの深い当否判定処理(S109)、入賞確認処理(S108)および各出力処理(S110)の一部のサブルーチンについて説明する。
【0042】
図6に示す「普図作動入賞確認処理」は前記入賞確認処理(S108)のサブルーチンで、作動ゲート20への入球(ゲート通過)があり(S210:yes)、普図の保留記憶が満杯でなければ(S211:no)、複数種類の乱数が抽出される(S212)。抽出される乱数は、当り判定用乱数、普図決定用乱数、普図の変動パターン決定用乱数などである。抽出された各種の乱数は普図の保留記憶として主制御装置80のメモリに記憶される(最大4つ)。
図6のS213の処理では、普図保留表示装置18の表示制御を行うとともに、演出図柄制御装置82やサブ統合制御装置83へ普図保留数のコマンドを送信する。
尚、「普図作動入賞確認処理」では乱数抽出後、当り判定用乱数に基づいて先読み判定を行い、該先読み判定に基づく先読み演出を実施可能の構成にしてもよい。この場合、主制御装置80から先読み判定による先読みコマンドをサブ統合制御装置83へ送信し、先読みコマンドに基づいてサブ統合制御装置83が先読み演出を行なうか否かの判断を行う。
【0043】
図7に示す「普図当否判定処理1」では先ず、S340の処理で普図の作動条件が成立しているか確認する。この処理では、特典遊技中でないこと、普図変動中でないこと、および普図の保留記憶があることを確認すると(S340:yes)、普図保留記憶のシフト処理を行い(S341)、これにより最も古い普図の保留記憶を当否判定の対象とするとともに、保留記憶数を減算する。
【0044】
続く、当り判定用乱数比較処理(S342)では、前記当否判定の対象とした保留記憶の当り判定用乱数と予め設定された普図用の当否判定テーブルとを比較して、当り判定用乱数の数値が前記当否判定テーブル内の判定値と一致するか確認する。当否判定テーブルは通常確率(低確率)用と高確率用の2種類のテーブルが設定してあり、当否判定時の遊技状態が通常遊技であれば通常確率用の当否判定テーブルで比較し、時短の遊技状態であれば普図高確率用の当否判定テーブルで比較する。
【0045】
S343の処理では、当り判定用乱数の比較処理(S342)の結果が当りであるか否か確認する。当りであれば(S343:yes)、前記当否判定の対象とした保留記憶の普図決定用乱数に基づいて普図表示装置18に表示する当り普図を設定する(S344)。
【0046】
続くS345の処理では、前記普図の変動パターン決定用乱数に基づいて、普図表示装置18に表示する図柄の変動時間などの変動パターンを、普図用の選択テーブルから選択する。
続くS346の処理では、普電役物23の開放時間や開放回数などを示す開放パターンを、普電役物用の選択テーブルから選択する。
【0047】
S343の処理で当りでなければ(S343:no)、外れ普図を選択(S347)し、続いて外れ普図に対する変動パターンの設定処理(S348)を行う。
S346又はS348の処理の後、S349の各種送信処理では、前記当り普図や外れ普図の変動パターン、普電役物23の開放パターンなどの情報を、サブ統合制御装置83へ送信する。また、これらの情報はサブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82や演出図柄表示装置15へ伝達される。
サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、普図表示装置18を直接制御して普図の変動を開始する(図示省略)。
【0048】
図8に示す「普図確定処理1」では、前記「普図当否判定処理1」のS345,S348で選択された変動パターンに基づく普図の変動時間が経過したか確認し(S510)、変動時間が経過していれば(S510:yes)、確定コマンドをサブ統合制御装置83へ送信するとともに選択された普図を普図表示装置18に確定表示せしめる(S511)。
その後、普図表示装置18の確定図柄が当り普図か確認し(S512)、当り普図であれば(S512:yes)、普図の当りフラグに「1」をセットする(S513)。
【0049】
図9に示す「普電開閉処理1」では、まずS900の処理において、前記「普図確定処理1」のS512の処理で普図の当りフラグに「1」がセットされたか確認する。普図の当りフラグが「1」であり(S900:yes)、開放フラグが「0」であれば(S901:yes)、普電役物23を開放作動せしめる(S902)。そして開放フラグに「1」をセットする(S903)。
続くS904の処理では、前記「普図当否判定処理1」のS346の処理で選択された開放パターンに基づいて普電役物23の開放時間が経過した確認し、開放時間が経過していれば(S904:yes)、普電役物23を閉鎖せしめ(S905)、そして開放フラグを「0」にクリアする(S906)。
【0050】
遊技球が特図の始動口21又は普電役物23からなる始動口22へ入球すると特図の当否抽選に移行する。特図の当否抽選に関しては、先ず、図10に示す「特図始動入賞確認処理」のS200の処理で始動口21又は始動口22への入球があったか確認する。始動口21又は始動口22への入球があり(S200:yes)、特図の保留記憶が満杯でなければ(S201:no)、特図に関する複数種類の乱数が抽出される(S202)。複数種類の乱数は、大当り判定用乱数、特図決定用乱数1、特図決定用乱数2、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数などが抽出される。そして抽出された各種乱数が特図の保留記憶として主制御装置80のメモリに記憶される(最大4つ)。 続くS203の処
理では、特図保留表示装置17の表示制御、および演出図柄制御装置82やサブ統合制御装置83へ特図保留数のコマンドを送信する。
尚、「特図始動入賞確認処理」では乱数抽出後、当り判定用乱数に基づいて先読み判定を行い、該先読み判定に基づく先読み演出を実施可能としてもよい。この場合、主制御装置80から先読み判定による先読みコマンドをサブ統合制御装置83へ送信し、先読みコマンドに基づいてサブ統合制御装置83が先読み演出を行なうか否かの判断を行う。
【0051】
図11に示す「当否判定処理」では先ず、特図の始動条件が成立しているか確認する(S300)。この処理では、大当り遊技中でないこと、特図変動中でないこと、および特図の保留記憶があることを確認すると(S300:yes)、保留記憶のシフト処理を行い(S301)、これにより最も古い保留記憶を当否判定の対象とするとともに、保留記憶数を減算する。
【0052】
続く、大当り判定用乱数比較処理(S302)では、前記当否判定の対象とした保留記憶の大当り判定用乱数と予め設定された当否判定テーブルとを比較して、大当り判定用乱数の数値が当否判定テーブル内の判定値と一致するか確認する。当否判定テーブルは通常確率(低確率)用と高確率用の2種類のテーブルが設定してあり、当否判定時の遊技状態が通常遊技であれば通常確率用の当否判定テーブルで比較し、高確率の遊技状態であれば高確率用の当否判定テーブルで比較する。
【0053】
S303の処理では、大当り判定用乱数の比較処理(S302)の結果が大当りであるか否か確認する。大当りであれば(S303:yes)、前記当否判定の対象とした保留記憶の特図決定用乱数1に基づいて図柄モードを設定する(S304)。図柄モードは図12に示すように、「0〜6」の7種類であり、例えば、図柄モード「0」のときは「15R特定時短有図柄1」となる。
そして図柄モードにより大当り遊技の内容および大当り遊技終了後の遊技状態が選択される。例えば、図13、図14に示すように、「15R特定時短有図柄1」では、大当り遊技に大入賞口25が15ラウンド開放し、大当り遊技終了後の遊技状態として、特図の当否抽選が1万回実行されるまで、確変機能および時短機能が作動する確変かつ時短遊技状態とする。また図柄モード「6」のときは「2R通常時短有図柄1」が選択され、大当り遊技に大入賞口25が2ラウンド開放され、大当り遊技終了後の遊技状態として、当否抽選時の遊技状態が時短状態のときは当否抽選が100回実行されるまで、時短機能が作動する時短遊技状態とされる。
【0054】
図11に戻って、S305の処理では前記設定された図柄モードと、前記当否判定の対象とした保留記憶の特図決定用乱数2とに基づいて特図表示装置16に表示する大当り図柄を設定する。大当り図柄は「図柄1〜図柄27」の27通りある。
続くS306の処理では、前記図柄モードおよび大当り図柄に基づき、大当り図柄に対応して演出図柄表示装置15に表示される擬似図柄の設定処理を行う。
S307の処理では、図柄モード、当否判定の対象とした保留記憶のリーチ決定用乱数および特図の変動パターン決定用乱数に基づいて、特図表示装置16に表示する特図の変動時間などの変動パターンを、特図の選択テーブルから選択する。
【0055】
続くS308の処理でモードバッファを設定する。モードバッファは前記図柄モードに基づいて設定され、大当り遊技終了後の遊技状態において確変および時短の有無を決定するもので、「0(000)〜5(101)」(括弧内は2進数)の6種類ある(図16(a)参照)。
図15に示すよう、先ず前記設定された図柄モードが「0,1,2」であるか確認し(S400)、「0,1,2」であれば(S400:yes)モードバッファを「5」に設定する(S401)。S400でno判定であれば、図柄モードが「5」であるか確認し(S402)、「5」であれば(S402:yes)モードバッファを「1」に設定する(S403)。
【0056】
S402でno判定であれば、当否判定時の状態フラグが「1又は3」であるか確認し(S404)、当否判定時の遊技状態が時短状態であるか判断する(図21(c)参照)。時短状態であれば(S404:yes)、図柄モードが「3」であるか確認し(S405)、「3」であれば(S405:yes)モードバッファを「4」に設定する(S406)。
S405でno判定であれば、図柄モードが「4」であるか確認し(S407)、「4」であれば(S407:yes)モードバッファを「3」に設定する(S408)。
S407でno判定であれば、モードバッファを「1」に設定する(S409)。
【0057】
S404でno判定であれば、図柄モードが「3」であるか確認し(S410)、「3」であれば(S410:yes)モードバッファを「3」に設定する(S411)。
S410でno判定であれば、図柄モードが「4」であるか確認し(S412)、「4」であれば(S412:yes)モードバッファを「2」に設定する(S413)。
S412でno判定であれば、モードバッファを「0」に設定する(S414)。
【0058】
またモードバッファは、図16(b)に示すように、モードバッファの「0〜5」の値に基づいて、時短機能を作動させるための時短フラグの設定値の設定、時短機能の作動回数を設定する時短回数カウンタの設定値の設定、確変機能を作動させるための確変フラグの設定値の設定、確変機能の作動回数を設定する確変回数カウンタの設定値の設定、および状態フラグの設定値の設定を行う(図において設定値は16進数で示す)。
【0059】
モードバッファ設定処理の後、図11の開放パターン設定処理(S309)に移行し、この処理では図柄モードに基づいて大当り遊技の大入賞口25の開放パターンを設定する(図13参照)。
【0060】
続くS310の切換バッファ設定処理では、大当り図柄選択処理(S305)で設定された大当り図柄および当否抽選時の状態フラグに基づいて切換バッファを設定する。切換バッファは「0(00)〜3(11)」(括弧内は2進数)の4種類である。図17に示すように、例えば、大当り図柄が「図柄1」で状態フラグが「0」であれば切換バッファは「3(11)」が設定され、大当り図柄が「図柄27」で状態フラグが「3(11)」(括弧内は2進数)であれば切換バッファは「1(01)」が設定される。
【0061】
続いて、図11に示すS311の各種送信処理では、前記選択された擬似図柄および特図の変動パターンなどの情報を、サブ統合制御装置83へ送信する。尚、情報は擬似図柄の変動パターンのみ、特図の変動パターンのみを送信する構成でもよい。そしてこれらの情報を受信することにより、サブ統合制御装置83からの指示に基づいて演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置15を制御し、前記擬似図柄、特図の変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。
サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、特図表示装置16を直接制御して特図の変動を開始する(図示省略)。
【0062】
S303の処理で大当りでなければ(S303:no)、大当り判定用乱数の比較処理(S302)の結果が小当りであるか否か確認し、結果が小当りであれば(S320:yes)、小当り図柄を選択し(S321)、続いて小当り図柄に対応する擬似図柄の選択処理(S306)、小当り図柄に対応する変動パターンの設定処理(S307)、小当り遊技の開放パターン設定処理(S309)および切換バッファの設定処理(S310)を実行する。そしてS311に移行して、小当りに関する擬似図柄、特図の変動パターンなどの情報をサブ統合制御装置83へ送信する。その後、サブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置15を制御し、前記擬似図柄、特図の変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。
サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、特図表示装置16を直接制御して変動を開始する(図示省略)。
【0063】
S320の処理で小当りでなければ(S320:no)、ハズレ図柄を選択(S330)し、続いてハズレ図柄に対応する擬似図柄の選択処理(S306)、変動パターンの設定処理(S307)を実行し、S311に移行して、ハズレに関する擬似図柄および変動パターンの情報をサブ統合制御装置83へ送信する。その後、サブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置15を制御し、前記擬似図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。
サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、特図表示装置16を直接制御して変動を開始する(図示省略)。
【0064】
図18に示す「特別図柄確定処理」では、前記「当否判定処理」のS307で選択された変動パターンに基づく図柄の変動時間が経過していれば(S500:yes)、確定コマンドをサブ統合制御装置83へ送信するとともに選択された特図を特図表示装置16に確定表示し、サブ統合制御装置83からの指示に基づいて演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置15の図柄を確定表示せしめる(S501)。
その後、特図表示装置16の確定図柄が大当り図柄か確認する(S502)。大当り図柄であれば(S502:yes)、大当りフラグに「1」をセットする(S503)。
確定図柄が大当り図柄でなく(S502:no)、小当り図柄であれば(S504:yes)、小当りフラグに「1」をセットする(S505)。
更に小当り図柄でなければ(S504:no)、後述する選択テーブル再設定処理(S506)へ移行する。
【0065】
続いて、図19に示す「当り遊技開始処理」では、大当りフラグが「1」か確認し(S600)、大当りフラグが「1」であれば(S600:yes)、S601の大当り遊技設定処理において、図柄モードに基づく大当り遊技の遊技内容に従って(図13参照)、条件装置および役物連続作動装置を作動して大当り遊技を開始する。
そしてS602の状態バッファ設定処理では、当否抽選時の遊技状態を記憶する状態バッファを設定する。図21(a)(b)(c)に示すように状態バッファは「0(00)〜3(11)」(括弧内は2進数)で表し、2進数で表す上桁を確変フラグに、下桁を時短フラグに対応せしめてある。
続くS603〜S607の処理では、当否抽選時の遊技状態を示す状態フラグ、時短フラグ、時短カウンタ、確変フラグ、確変カウンタをクリアする。
大当りフラグが「1」でなく(S600:no)、小当りフラグが「1」であれば(S610:yes)、小当り遊技の遊技内容を設定し、小当り遊技を開始する(S611)。
【0066】
図20に示す「当り遊技終了処理」では、大当り遊技又は小当り遊技の終了インターバルの時間が経過していれば(S650:yes)、大当りフラグを確認して大当り遊技の終了か、小当り遊技の終了か確認する(S651)。大当り遊技であれば(S651:yes)、役物連続作動装置および条件装置の作動停止処理を行う(S652,S653)。
そして、「当否判定処理」(図11)で設定したモードバッファ(図16)を参照し(S654)、モードバッファに基づき、状態フラグの設定処理(S655)、時短フラグの設定処理(S656)、時短カウンタの設定処理(S657)、確変フラグの設定処理(S658)、および確変カウンタの設定処理(S659)を行い、モードバッファをクリアする(S660)。
【0067】
図21(a)(b)(c)に示すように、状態バッファは状態フラグに対応して同じ数値で表す。時短フラグ、確変フラグは、時短カウンタおよび確変カウンタの設定値は図16(b)に示すようにモードバッファに基づいて設定される。
【0068】
続くS661の処理では「当否判定処理」(図11)で設定した切換バッファ(図17)を参照し、切換バッファに基づき、切換フラグの設定処理(S662)を行い、切換バッファをクリアする(S663)。切換フラグは図21(d)に示すように、切換バッファに対応する同じ数値で表す。また切換フラグの数値に応じて、切換フラグを更新する所定条件の条件値として、特図抽選に伴う特図の変動回数をカウントする切換カウンタ設定値が決まる。
【0069】
次にS664の処理では状態フラグと切換フラグに基づいて選択バッファ(図21(e))を設定する。選択バッファは状態フラグと切換フラグの数値に対応して4桁の2進数で表す。上2桁が状態フラグ、下2桁が切換フラグで構成される。
【0070】
そしてS665の処理では、前記選択バッファに基づいて、特図の変動パターン、普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを選択する各選択テーブルの設定処理を行う。
【0071】
図22に示すように、「設定処理」では、選択バッファが「0000」のときは「選択テーブルA」を(S700:yes、S701)、前記前記選択バッファが「0001」のときは「選択テーブルB」を(S702:yes、S703)、選択バッファが「0010」のときは「選択テーブルC」を(S704:yes、S705)、選択バッファが「0011」のときは「選択テーブルD」を設定する(S706:yes、S707)。
選択バッファが「0100」のときは「選択テーブルE」を(S710:yes、S711)、前記前記選択バッファが「0101」のときは「選択テーブルF」を(S712:yes、S713)、選択バッファが「0110」のときは「選択テーブルG」を(S714:yes、S715)、選択バッファが「0111」のときは「選択テーブルH」を設定する(S716:yes、S717)。
選択バッファが「1000」のときは「選択テーブルI」を(S720:yes、S721)、前記選択バッファが「1001」のときは「選択テーブルJ」を(S722:yes、S723)、選択バッファが「1010」のときは「選択テーブルK」を(S724:yes、S725)、選択バッファが「1011」のときは「選択テーブルL」を設定する(S726:yes、S727)。
選択バッファが「1100」のときは「選択テーブルM」を(S730:yes、S731)、前記選択バッファが「1101」のときは「選択テーブルN」を(S732:yes、S733)、選択バッファが「1110」のときは「選択テーブルO」を(S734:yes、S735)、選択バッファが「1111」のときは(S734:no)、「選択テーブルP」を設定する(S736)。
【0072】
図23に示すように、選択テーブルは「選択テーブルA〜P」の16種類あり、遊技状態に応じて4グループに区分してある。例えば、通常の遊技状態(確変なし、時短なし)には「選択テーブルA〜D」が、確変の遊技状態には「選択テーブルE〜H」が、時短の遊技状態には「選択テーブルI〜L」が、確変および時短の遊技状態には「選択テーブルM〜P」が設定してある。
各「選択テーブルA〜P」にはそれぞれ、普図の変動パターンを選択するテーブル、普電役物の開放パターンを選択するテーブル、特図の変動パターンを選択するテーブルが設けられている。また、これらの各テーブルには複数種類の変動パターン、開放パターンが設定してあり、特図、普図の各保留記憶の変動パターン決定用乱数に基づいて一つのパターンが設定される。
【0073】
普図の変動パターンは、図7に示した前記「普図当否判定処理1」のS345又はS348の処理において、前記「設定処理」(図22)で選択された選択テーブルの普図用のテーブルから設定される。
普電役物の開放パターンは、前記「普図当否判定処理1」のS346の処理において、前記「設定処理」(図22)で選択された選択テーブルの普図用のテーブルから設定される。
特図の変動パターンは、図11に示した前記「当否判定処1」のS307の処理において、前記「設定処理」(図22)で選択された選択テーブルの特図用のテーブルから設定される。
【0074】
尚、前記「設定処理」は、遊技状態に係るフラグに応じて選択テーブルを決定していた従来構成に比べて、状態フラグと切換フラグとの組合せにより選択テーブルを決定するようにしたので、状態フラグが変化していないときにも切換フラグが変化することで選択テーブルを変化させることが可能となる。
また状態および切換の両フラグの種類に応じて選択テーブルの種類を増やすことができ、選択テーブルの種類が多い分、遊技の多段階において選択テーブルの変更ができる。
【0075】
図20に戻って、S666の処理では、S662で設定された切換フラグに基づき、切換フラグを更新するタイミングを判断するための前記切換カウンタ設定値を特図の変動回数をカウントする切換カウンタのカウント値として設定する。図21(d)に示すように、切換カウンタ設定値は各切換フラグに対応する数値が設定される。
図20のS667の処理ではサブ統合制御装置83および演出図柄制御装置82へ大当り遊技又は小当り遊技終了のコマンドを送信し、大当りフラグおよび小当りフラグをクリアする(S668)。
【0076】
大当り遊技又は小当り遊技終了後に遊技が進行して特図の当否抽選が実行される毎に、図24に示す「再設定処理1」が実行される。
尚、本実施例では特図の当否抽選の結果を表示する毎に実行される図18のS506に該当する処理であるが、実行されるタイミングは当否判定時(少なくとも図8のS304、S321、S330よりも下流側)であっても問題なく、その他問題とならないタイミングであれば差し支えない。
「再設定処理1」では、先ず確変実行回数をカウントする確変カウンタのカウント値が「0」でないか確認する(S800)。確変カウンタが「0」でなければ(S800:yes)、確変カウンタを減算する(S801)。減算後の確変カウンタが「0」であるか確認し(S802)、カウンタが「0」であれば(S802:yes)、確変機能が終了となり、確変フラグをクリアして(S803)、再設定フラグに「1」をセットする(S804)。
【0077】
次に時短実行回数をカウントする時短カウンタのカウント値が「0」でないか確認する(S805)。時短カウンタが「0」でなければ(S805:yes)、時短カウンタを減算する(S806)。減算後の時短カウンタが「0」であるか確認し(S807)、カウンタが「0」であれば(S807:yes)、時短機能が終了となり、時短フラグをクリアして(S808)、再設定フラグに「1」をセットする(S809)。
【0078】
続くS810の状態フラグ設定処理では、前記S800〜S809の処理で確変および時短の遊技状態に関す変化がある場合に、状態フラグの設定を変更する。例えば、状態フラグが確変および時短機能時の遊技状態を示す「3」で、時短機能が終了したときは、状態フラグは「2」に設定変更される(図21(c)参照)。尚、ここでは改めて状態フラグを設定するように構成しているが、S803やS808にて状態フラグを設定するように構成しても良い。
【0079】
続く、S811の処理では切換フラグが「0」でないか確認し、切換フラグが「0」でなければ(S811:yes)、切換フラグに応じて設定された切換カウンタのカウント値を減算し(S812)、減算後のカウント値が「0」であれば(S813:yes)、切換フラグの演算処理を実行する(S814)。
この処理では、例えば、切換フラグが「3」であれば「2」に、「2」であれば「1」に、「1」であれば「0」に更新される。
更新された切換フラグが「0」でなければ(S815:yes)、切換カウンタのカウント値に更新後の切換フラグに応じた切換カウンタ設定値(図21(d))を設定し(S816)、再設定フラグに「1」をセットする(S817)。
尚、ここでは、切換フラグの演算処理時に「1」を減算する方法を採用しているが、常時「1」を減算するだけに止まらず、様々な条件を付加しても問題ない。例えば、状態フラグによって減算される数値を変化させ、切換フラグが「0」となるタイミングを早めるように「2」を減算すること(例えば、S814で切換フラグが「3→1」となり、S816で切換フラグ「1」に応じた切換カウンタ設定値を設定する)や、切換フラグが「0」となるタイミングを遅くするように「0」を減算すること(例えば、S814で切換フラグ「3→3」となり、S816で切換フラグ「3」に応じた切換カウンタ設定値を設定する)を行うことが可能である。また、状態フラグのみに依存せず、状態フラグと演算前の切換フラグとによって変化させても良い。
その際、確変機能のみが作動する遊技状態(状態フラグ2)での演算と、確変機能および時短機能が作動しない遊技状態(状態フラグ0)での演算とを同一とすることで、「直前の大入賞口の開放が小当りによるものか、大当り(2R特定時短有図柄2)によるものか」を選択テーブルの変化によって判断することを困難にすることができ、所謂「潜伏遊技状態」を作り出すことができる。
【0080】
続いて、再設定フラグが「1」であるか確認する(S818)。即ち、遊技の進行状況に応じて、遊技状態の変化や切換フラグの更新が行われたか確認する。遊技状態の変化や切換フラグの更新が行われていれば(S818:yes)、S810の処理で変更された状態フラグと、S814で更新された切換フラグとに基づいて選択バッファを設定し直す(S819)。
続くS820の処理では、図22の「設定処理」に移行して、変更された選択バッファにより再び選択テーブルの選択を行う。そして選択された選択テーブルの切換え処理を行い(S821)、再設定フラグをクリアする(S822)。
【0081】
「再設定処理1」の前記S820,S821の処理により新たな選択テーブルテーブルが選択テーブルされると、次回の普図の当否抽選において、前記「普図当否判定処理1」のS345又はS348の処理(図7)によって、普図の変動パターンは前記新たな選択テーブルの普図用のテーブルに基づく変動パターンに切換えられる。
また普図の当選により作動する普電役物の開放パターンは前記「普図当否判定処理1」のS346の処理(図7)で前記新たな選択テーブルの普電役物用のテーブルに基づく開放パターンに切換えられる。
更に特図の変動パターンは、前記「当否判定処1」のS307の処理(図11)で前記新たな選択テーブルの特図用のテーブルに基づいて変動パターンに切換えられる。
【0082】
図25のタイミングチャートに基づき、遊技の進行に伴う状態フラグ、切換フラグ等および選択テーブルの変化を説明する。
a時点で示すように状態フラグが「10(2)」、切換フラグが「00(0)」の状態で普図や特図の当否抽選および図柄変動が開始すると、これらの変動パターンは前記状態および切換の両フラグに基づいて設定された「選択テーブルI」(図23参照)から選択される。この時点の普電役物の開放パターンも「選択テーブルI」から選択される。
特図の抽選結果が大当りとなり、役物連続作動装置が作動して大当り遊技が開始されると(b時点)、前記両フラグは共にクリアされる。役物連続作動装置が作動中は、前記図柄モードの遊技内容に従って大入賞口が開閉作動する。
次に役物連続作動装置が停止して大当り遊技が終了すると(c時点)、前記抽選時のモードバッファや図柄モードや特図により状態フラグおよび切換フラグが設定される。例えば図柄モードが「3」で、モードバッファが「3」、特図が「図柄12」の場合、状態フラグが「11(3)」(確変:10000回、時短:100回)、切換フラグが「11(3)」に設定され、この状態で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルP」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルP」から選択される。
【0083】
切換フラグが「11(3)」のとき特図の変動回数をカウントする切換カウンタのカウント値が「40」にセットされ(図21(d)参照)、遊技が進行して特図の変動回数が40回に達すると(c−d時点間)、切換フラグが「10(2)」に更新される。この状態(状態フラグ「11(3)」、切換フラグ「10(2)」)で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルO」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルO」から選択される。
切換フラグが「10(2)」に変更されると切換カウンタのカウント値が「10」にセットされ、更に遊技が進行して特図の変動回数が10回(c時点から50回)に達すると(d時点)、切換フラグが「01(1)」に更新される。この状態(状態フラグ「11(3)」、切換フラグ「01(1)」)で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルN」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルN」から選択される。
切換フラグが「01(1)」に変更されると切換カウンタのカウント値が「40」にセットされ、更に遊技が進行して特図の変動回数が40回(c時点から90回)に達すると(d−e時点間)、切換フラグが「00(0)」に更新される。この状態(状態フラグ「11(3)」、切換フラグ「00(0)」)で普図や特図の変動が開始するとその変動パターンは「選択テーブルM」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルM」から選択される。
【0084】
遊技が進行して特図の変動回数が100回に至ると(e時点)、時短機能が停止し、状態フラグが「10(2)」に変更される。この状態(状態フラグ「10(2)」、切換フラグ「00(0)」)で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルI」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルI」から選択される。
更に特図の変動が10000回に達すると(f時点)、確変機能が停止し、状態フラグが「00(0)」に変更される。状態フラグおよび切換フラグが共に「00(0)」で普図や特図の変動が開始(g時点)するとそれらの変動パターンは「選択テーブルA」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルA」から選択される。
【0085】
尚、切換カウンタ設定値は「40回,10回,50回」に設定してあり、これらを合計しても「90回」である。即ち図柄の変動回数が90回以上になれば、切換フラグは「11(3)〜00(0)」に至る全てフラグが設定される。
これに対して遊技状態が変化して状態フラグが変更されるのは、最短でも図柄が100回変動しなければならない(図14の「2R特定時短有図柄1」、「2R特定時短有図柄2」、「15R通常時短有図柄1」、「2R通常時短有図柄1」参照)。従って、各状態フラグに対応する4種類の選択テーブルを全て選択することができる。例えば状態フラグが「11(3)」であれば、遊技の進行により「選択テーブルP〜M」が選択されることとなる。
【0086】
図26は小当り遊技終了後の状態フラグ、切換フラグ等の変化および選択テーブルの変化を示す。
状態フラグが「10(2)」、切換フラグが「00(0)」の状態で、普図や特図の変動が開始すると(a時点)、それらの変動パターンは「選択テーブルI」から選択される。抽選結果が小当りとなると、特別電動役物が作動する小当り遊技を実行する(b-c時点間)。
状態フラグは小当り遊技の開始、終了では変更されないが、切換フラグは小当り遊技が終了すると更新され、例えば、状態フラグが「10(2)」で、特図が「小当り図柄」の場合、切換フラグが「11(3)」に設定され、この状態で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルL」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルL」から選択される。
【0087】
切換フラグが「11(3)」に変更されると切換カウンタのカウント値が「40」にセットされ、更に遊技が進行して特図の変動回数が40回に達すると(c−d時点間)、切換フラグが「10(2)」に変更される。この状態(状態フラグ「10(2)」、切換フラグ「10(2)」)で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルK」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルK」から選択される。
【0088】
遊技が進行して前回の大当りから図柄の変動回数が10000回に達して確変機能が停止すると、状態フラグが「00(0)」に変更される(d時点)。この状態(状態フラグ「00(0)」、切換フラグ「10(2)」)で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルC」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルC」から選択される。
一方、切換フラグが「10(2)」に変更されると切換カウンタのカウント値が「10」にセットされ、更に遊技が進行して特図の変動回数が前回の切換フラグの更新時から10回(c時点からの変動回数が50回)に達すると(d−e時点間)、切換フラグが「01(1)」に変更される。この状態(状態フラグ「00(0)」、切換フラグ「01(1)」)で普図や特図の変動が開始するとそれらの変動パターンは「選択テーブルB」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルB」から選択される。
切換フラグが「01(1)」に変更されると切換カウンタのカウント値が「40」にセットされ、更に遊技が進行して特図の変動回数が40回(c時点から90回)に達すると(e時点)、切換フラグが「00(0)」に変更される。状態フラグおよび切換フラグが共に「00(0)」で普図や特図の変動が開始する(f時点)とそれらの変動パターンは「選択テーブルA」から選択される。普電役物の開放パターンも「選択テーブルA」から選択される。
【0089】
このように小当り遊技の生起で切換フラグを変更するように構成したので、切換フラグを変えずに状態フラグのみ変更される場合も起こり得る。この場合、選択される選択テーブルは現在のテーブルとは異なる遊技状態の選択テーブルとなるので変動パターンを大きく変化させることができる。図例ではd時点を境に「選択テーブルK」から「選択テーブルC」に切換えている。
一方、「選択テーブルK」と「選択テーブルC」との変動パターンを同様なパターンとしておけば、遊技状態が変っても、遊技状態が変ってないように見せかけることもできる。
また、図26の小当り発生時と同様の条件(確変遊技状態における時短非作動時)のときに2R特定時短有図柄2で大当りした場合と比較すると、図17に記載されているように同じ選択テーブルを選択するように構成されているため、大当り終了後に「選択テーブルL」が選択されて「選択テーブルK」に切換えられるところまでは同じとなる。そして、大当り後に確変カウンタが10000回に再設定されているためd−e間で「選択テーブルK」から「選択テーブルC」へと切換えられずに「選択テーブルK」を維持することとなる。
ここでも前記したように「選択テーブルK」と「選択テーブルC」との変動パターンを同様なパターンとしておけば、遊技状態が変っても、遊技状態が変ってないように見せかけることもできるが、「選択テーブルK」と「選択テーブルC」との違いを明確にしておけば、d時点で「直前の大入賞口の開放が小当りによるものか、大当りによるものか」を判断することができ、遊技状態を明確にすることもできる。
また、「選択テーブルK」と「選択テーブルC」とを同様なパターンとし、「選択テーブルJ」と「選択テーブルB」との違いを明確にしておけば、「直前の大入賞口の開放が小当りによるものか、大当りによるものか」を判断することができる時期をd−e間とすることもできる。
このように、切換可能な選択テーブルを類似パターンとするか、非類似パターンとするかで前記判断時期を変化させることができる。
【0090】
本実施形態のパチンコ機50によれば、普図の変動パターン、特図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを選択するための選択テーブルを、状態フラグの設定値および切換フラグの設定値に基づいて設定する構成とした。更に状態フラグは大当りの終了時に設定され、切換フラグを大当りおよび小当りの終了時に設定するようにしたので、大当りに基づく遊技状態の変化だけでなく、小当り終了時にも選択テーブルを変更することができ、普図および特図の各変動パターン、普電役物の開放パターンを変更できる。
また本パチンコ機50は切換フラグの設定時にフラグの種類に応じて切換カウンタのカウント値を決める。そして、特図の当否抽選による図柄の変動回数が前記カウント値となると切換フラグを更新するようにした。これによれば、大当りや遊技状態が変化したときに更新される状態フラグに比べ、切換フラグは比較的短い間隔で更新することが可能となり、遊技中の複数の段階で選択テーブルを変更して普図および特図の各変動パターン、普電役物の開放パターンを頻繁に変えることができる。
このように実質的に遊技状態が変化しないときでも選択テーブルを頻繁に変更し、普図および特図の図柄変動、普電役物の開放作動などの遊技の演出を多彩に変化させ、遊技者の期待感や緊張感を高め、遊技の興趣を向上することができる。
更に、遊技状態が変化してから所定期間の間又は特図の図柄変動回数によって期間が制限されている時短遊技状態(確変が作動せず、時短が作動している遊技状態)の終了から所定期間の間は、大当りへの期待感や確変機能の作動への期待感を高める演出の出現率を高めた選択テーブルを設定するなど、単一の遊技状態を維持しながらも演出の態様を選択テーブルによって変化させることができ、著しく興趣を向上させることができる。
更にまた、遊技の進行に伴う切換フラグの更新に応じて選択テーブルを変え、普通電役の開放パターンを短時間から長時間へと段階的に変化させるようにすることで、状態フラグに変化のない時短遊技中のベース(賞球数を発射球で除算した値)をだんだんと高めることもできる。当然逆の構成も可能であり、状態フラグが「11」のときには開放パターンを長時間から短時間へ段階的に変化させることで、早期に大当たりとなりやすい遊技状態として遊技者にメリットを与えることも可能となる。長時間の開放パターンが選択されているときと、短時間の開放パターンが選択されているときとで、ベースは変化することになるが、時短遊技におけるベースの平均値としては「1」を下回るように構成することが望ましい。
【0091】
本パチンコ機50では、切換フラグに基づいて切換カウンタ設定値を「40回,10回,40回」(図21(d))に設定し、これらの合計を「90回」に設定したが、これに限らず、図33に示すように、切換カウンタ設定値を「40回,50回,60回」に設定し、これらの合計を「100回」以上に設定してもよい。
この構成によれば、例えば図柄モードが「2R特定時短有図柄1」又は「2R特定時短有図柄2」(図14参照)の遊技状態において、確変かつ時短遊技状態の特図の変動回数が100回となると、時短が停止して状態フラグは「3(11)」から「2(10)」に変更されるが、切換フラグは「1(01)」から変更されない。従って選択テーブルは選択テーブル「N」から選択テーブル「J」に切換えられる(図23参照)。よって、切換フラグを変えずに状態フラグのみ変更することができ、異なる遊技状態の選択テーブルを選択して変動パターンを大きく変化させることができる。
更には、異なる遊技状態に対応する複数の選択テーブルにおいて、互いに変動パターンを同様なパターンとしておけば、例えば図例では選択テーブル「N」と選択テーブル「J」の変動パターンをほぼ同様のパターンとしておけば、遊技状態が変っても、遊技状態が変ってないように見せかけることもできる。
【0092】
また本パチンコ機50では、切換フラグに応じて切換カウンタ設定値(カウント値、図21(d))を設定し、前記「再設定処理1」(図24)において、特図の図柄変動毎に切換カウンタ設定値を減算し、該設定値が「0」となると切換フラグを更新するように構成しているが、これに限らず、切換フラグに応じて、フラグ切換の基準とする切換判定値を設定し、特図の図柄変動回数を0から加算してカウントする切換カウンタのカウント値が前記切換判断値と一致となると切換フラグを更新するように構成してもよい。
前記切換判定値は、「切換フラグ3(11)」のときに「40回」、「切換フラグ2(10)」で「50回」、「切換フラグ1(01)」のときに「90回」とすることが望ましい。
尚、特図の図柄変動回数をカウントする前記切換カウンタのカウント値は、切換フラグが更新されても継続してカウントするように構成する。よって、図柄の変動回数が90回以上となれば、切換フラグは「3(11)〜0(00)」に至る全てのフラグが設定されることなり、各状態フラグに対応する4種類の選択テーブルを全て選択できる。
他の切換判定値として、「切換フラグ3(11)」のときに「40回」、「切換フラグ2(10)」で「90回」、「切換フラグ1(01)」のときに「150回」としてもよい。
更に本パチンコ機50では特図の当否判定の当選(大当たり、小当たり)によって切換フラグを設定する構成としているが、特別図柄の転落抽選の当選(遊技状態の高確率から通常への転落、時短から通常への転落)によって切換フラグを設定する構成とし、変動パターンを変更するようにしてもよい。この場合、切換フラグのセットを特図の変動確定時に行うことが望ましい。
【0093】
次に、図27、図28に基づいて本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態のパチンコ機は、特図の大当り遊技の終了後に、普図の変動回数が所定の回数に達することを条件に切換フラグを更新せしめる。そして更新された切換フラグと状態フラグに基づいて普図用の選択テーブルおよび普電役物用の選択テーブルを変更せしめ、もって普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを変更する構成である。
尚、本実施形態に係るパチンコ機の基本構成は第1の実施形態のそれとほぼ同じである。また本実施形態における図柄モード、モードバッファ、確変フラグ、時短フラグ、状態フラグ(バッファ)、切換フラグ(バッファ)、選択バッファ、切換カウンタ値、選択テーブルなど設定も第1の実施形態と同じである。
以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0094】
図27、図28は本実施形態のパチンコ機の主制御装置で実行される「普図確定処理2」、「再設定処理2」を示し、これらの処理は前記第1の実施形態とは異なる。
「普図確定処理2」は普図の当否判定処理(図7参照)の後に実行され、本処理では先ず、普図の変動時間が経過しているか確認する(S520)。普図の変動時間が経過していれば(S520:yes)、確定コマンドをサブ統合制御装置83へ送信するとともに選択された普図を普図表示装置18に確定表示せしめる(S521)。
その後、普図表示装置18の確定図柄が当り普図か確認し(S522)、当り普図であれば(S522:yes)、普図の当りフラグに「1」をセットして(S523)、リターンする。
S522の処理で当り図柄でなければ(S522:no)、図28に示す「再設定処理2」に移行して、選択テーブルの再設定処理を行う(S524)。
【0095】
「再設定処理2」では、先ず、切換フラグが「0」でないか確認し(S830)、切換フラグが「0」でなければ(S830:yes)、切換フラグに応じて設定された切換カウンタ(普図の変動回数をカウントするもの)のカウント値(切換カウンタ設定値)を減算する(S831)。
説明は前後するが、普図の変動回数をカウントする前記切換カウンタの切換カウンタ設定値は、特別図柄の「当り遊技終了処理」(図20参照)において切換フラグが設定された後に切換カウンタ設定処理(S666)で設定される。切換カウンタ設定値は、第1の実施形態と同様に図21(d)に示す各切換フラグに対応する数値が設定される。
【0096】
図28に戻って、S832の処理では、減算後の切換カウンタのカウント値が「0」であれば(S832:yes)、切換フラグの演算処理を実行する(S833)。
この処理では、例えば、切換フラグが「3」であれば「2」に、「2」であれば「1」に、「1」であれば「0」に更新される。
更新された切換フラグが「0」でなければ(S834:yes)、切換カウンタのカウント値として更新後の切換フラグに応じた切換カウンタ設定値(図21(d))を設定する(S835)。
【0097】
尚、ここでは、切換フラグの演算処理時に「1」を減算する方法を採用しているが、常時「1」を減算するだけに止まらず、様々な条件を付加しても問題ない。例えば、状態フラグによって減算される数値を変化させ、切換フラグが「0」となるタイミングを早めるように「2」を減算すること(例えば、S833で切換フラグが「3→1」となり、S835で切換フラグ「1」に応じた切換カウンタ設定値を設定する)や、切換フラグが「0」となるタイミングを遅くするように「0」を減算すること(例えば、S833で切換フラグ「3→3」となり、S835で切換フラグ「3」に応じた切換カウンタ設定値を設定する)を行うことが可能である。
【0098】
続いて、状態フラグと、S833で更新された切換フラグとを基に選択バッファを設定し直す(S836)。
続くS837の処理では、前記第1の実施形態と同様に、図22の「設定処理」に移行して、変更された選択バッファにより再び選択テーブルの選択を行う。
このように再選択された選択テーブルに基づき、普図の変動パターンは、前記「普図当否判定処理1」のS345又はS348の処理(図7)において、前記「設定処理」(図22)で選択された選択テーブルの普図用のテーブルから設定される。また普電役物の開放パターンは、「普図当否判定処理1」のS346の処理(図7)において、前記「設定処理」(図22)で選択された選択テーブルの普図用のテーブルから設定される。
【0099】
本実施形態によれば、普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを選択するための選択テーブルを、状態フラグの設定値および切換フラグの設定値に基づいて設定する構成とした。更に状態フラグは大当りの終了時にのみ設定され、切換フラグを大当り終了時又はおよび小当りの終了時に設定するようにした。従って、大当りに基づく遊技状態の変化だけでなく、小当り終了時にも選択テーブルを変更することができ、普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを変更できる。
また本実施形態は、切換フラグの設定時にフラグの種類に応じて普図の変動回数をカウントする切換カウンタのカウント値(切換カウンタ設定)を決める。そして、普図の変動回数が前記カウント値となると切換フラグを更新するようにした。これによれば、大当りや遊技状態が変化したときに更新される状態フラグに比べ、切換フラグは短い間隔で更新することが可能となり、遊技中の複数の段階で選択テーブルを変更して普図の変動パターン、普電役物の開放パターンを頻繁に変えることができる。
このように実質的に遊技状態が変化しないときでも選択テーブルを頻繁に変更し、普図の図柄変動、普電役物の開放作動などの遊技の演出を多彩に変化させ、遊技者の期待感や緊張感を高め、遊技の興趣を向上することができる。
更に、普図の変動パターン、普電役物の開放パターンを普図の変動回数に応じて変更するように構成したので、一般に遊技の進行上、普図の変動回数は特図の変動回数よりも多い。従って、普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンと、特図の変動パターンとを種類の異なる選択テーブル(異なる遊技状態に対応する選択テーブル)から選択したパターンとすることができる。例えば、特図の変動パターンが確変遊技状態に対応するパターンから変らなくても、普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを通常のパターンに変更することができるので、遊技者を混乱させるような面白みのある遊技が可能となる。
尚、特図の変動パターンの変更は、状態フラグのみに応じて特図用の選択テーブルを変えてパターン変更してもよいし、切換フラグとして普図の切換フラグとは別に特図の変動回数に応じて変更される特図専用の切換フラグを設け、状態フラグと特図専用の切換フラグに応じて特図用の選択テーブルを変えて変動パターンを変更してもよい。
また前記第1の実施形態と同様に、普通電役の開放パターンを短時間から長時間へと段階的に変化させることで、状態フラグに変化のない時短遊技中のベースをだんだんと高めることもできる。当然逆の構成も可能であり、状態フラグが「11」のときには開放パターンを長時間から短時間へ段階的に変化させることで、早期に大当たりとなりやすい遊技状態として遊技者にメリットを与えることも可能となる。長時間の開放パターンが選択されているときと、短時間の開放パターンが選択されているときとで、ベースは変化することになるが、時短遊技におけるベースの平均値としては「1」を下回るように構成することが望ましい。
【0100】
本実施形態では、切換フラグに基づいて切換カウンタ設定値を図21(d)のように「40回,10回,40回」に設定してもよいし、図33のように「40回,50回,60回」に設定してもよい。またこれら以外の設定値でもよい。
【0101】
また本実施形態では、切換フラグに応じて切換カウンタ設定値(カウント値、図21(d))を設定し、前記「再設定処理2」(図28)において、普図の図柄変動毎に切換カウンタ設定値を減算し、該設定値が「0」となると切換フラグを更新するように構成しているが、これに限らず、切換フラグに応じて、フラグ切換の基準とする切換判定値を設定し、普図の図柄変動回数を0から加算してカウントする切換カウンタのカウント値が前記切換判断値と一致となると切換フラグを更新するように構成してもよい。
前記切換判定値は、「切換フラグ3(11)」のときに「40回」、「切換フラグ2(10)」で「50回」、「切換フラグ1(01)」のときに「90回」とすることが望ましい。
尚、普図の図柄変動回数をカウントする前記切換カウンタのカウント値は、切換フラグが更新されても継続してカウントするように構成する。
【0102】
次に、第3の実施形態を説明する。本実施形態のパチンコ機は、特図の大当り遊技の終了後に、普図の当否判定回数が所定の回数に達することを条件に切換フラグを更新せしめる。そして更新された切換フラグと状態フラグに基づいて普図用の選択テーブルおよび普電役物用の選択テーブルを変更せしめ、もって普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを変更する構成である。
尚、本実施形態に係るパチンコ機の基本構成は第1の実施形態のそれとほぼ同じである。また本実施形態における図柄モード、モードバッファ、確変フラグ、時短フラグ、状態フラグ(バッファ)、切換フラグ(バッファ)、選択バッファ、切換カウンタ値、選択テーブルなど設定も第1の実施形態と同じである。
以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0103】
図29は本実施形態のパチンコ機の主制御装置で実行される「普図当否判定処理2」を示し、この処理は前記第1の実施形態とは異なる。
「普図当否判定処理2」は普図の作動入賞確認処理(図6参照)の後に実行され、本処理では先ず、S350の処理で普図の作動条件が成立しているか確認する。この処理では、特典遊技中でないこと、普図変動中でないこと、および普図の保留記憶があることを確認する。作動条件が成立していることを確認すると(S350:yes)、図28に示す「再設定処理2」に移行する(S351)。
【0104】
本第3の実施形態で実行される「再設定処理2」では、S831の処理において、切換フラグに応じて設定された切換カウンタ(普図の当否判定回数をカウントするもの)のカウント値(切換カウンタ設定値)を減算する。前記切換カウンタの切換カウンタ設定値は、特別図柄の「当り遊技終了処理」(図20参照)において切換フラグが設定された後に切換カウンタ設定処理(S666)で設定される。切換カウンタ設定値は、第1の実施形態と同様に図21(d)に示す各切換フラグに対応する数値が設定される。
そして、「再設定処理2」において、切換カウンタが0であれば(S832:yes)、切換フラグ演算処理を行い(S833)、選択バッファ設定処理(S836)に続いて選択テーブル設定処理(S837)を行い、選択テーブルを変更せしめる。
【0105】
その後、図29に戻って、普図保留記憶のシフト処理を行い(S352)、これにより最も古い普図の保留記憶を当否判定の対象とするとともに、保留記憶数を減算する。
【0106】
続く、当り判定用乱数比較処理(S353)では、前記当否判定の対象とした保留記憶の当り判定用乱数と予め設定された普図用の当否判定テーブルとを比較して、当り判定用乱数の数値が前記当否判定テーブル内の判定値と一致するか確認する。当否判定テーブルは通常確率(低確率)用と高確率用の2種類のテーブルが設定してあり、当否判定時の遊技状態が通常遊技であれば通常確率用の当否判定テーブルで比較し、時短の遊技状態であれば普図高確率用の当否判定テーブルで比較する。
【0107】
S354の処理では、当り判定用乱数の比較処理(S353)の結果が当りであるか否か確認する。当りであれば(S3534:yes)、前記当否判定の対象とした保留記憶の普図決定用乱数に基づいて普図表示装置18に表示する当り普図を設定する(S355)。
続くS356の処理では、前記普図の変動パターン決定用乱数に基づいて、普図表示装置18に表示する図柄の変動時間などの変動パターンを、普図用の選択テーブルから選択する。
続くS357の処理では、普電役物の開放時間や開放回数などを示す開放パターンを、普電役物用の選択テーブルから選択する。
【0108】
S354の処理で当りでなければ(S354:no)、外れ普図を選択(S358)し、続いて外れ普図に対する変動パターンの設定処理(S359)を行う。
S357又はS359の処理の後、S360の各種送信処理では、前記当り普図や外れ普図の変動パターン、普電役物の開放パターンなどの情報を、サブ統合制御装置83へ送信する。また、これらの情報はサブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82や演出図柄表示装置15へ伝達される。
サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、普図表示装置18を直接制御して普図の変動を開始する(図示省略)。
【0109】
本第3の実施形態によれば、前記第2の実施形態とは切換カウンタでカウントする対象が異なるものの、実質的に前記第2の実施形態と同様な作用効果が得られる。
【0110】
次に、第4の実施形態を説明する。本実施形態のパチンコ機は、特図の大当り遊技の終了後に、普電役物の開放回数が所定の回数に達することを条件に切換フラグを更新せしめる。そして更新された切換フラグと状態フラグに基づいて普図用の選択テーブルおよび普電役物用の選択テーブルを変更せしめ、もって普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを変更する構成である。
尚、本実施形態に係るパチンコ機の基本構成は第1の実施形態のそれとほぼ同じである。また本実施形態における図柄モード、モードバッファ、確変フラグ、時短フラグ、状態フラグ(バッファ)、切換フラグ(バッファ)、選択バッファ、切換カウンタ値、選択テーブルなど設定も第1の実施形態と同じである。
以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0111】
図30、図31は本実施形態のパチンコ機の主制御装置で実行される「普図当否判定処理3」、「普電開閉処理2」を示し、これらの処理は前記第1の実施形態とは異なる。
「普図当否判定処理3」は普図の作動入賞確認処理(図6参照)の後に実行され、本処理では先ず、S370の処理で普図の作動条件が成立しているか確認する。この処理では、特典遊技中でないこと、普図変動中でないこと、および普図の保留記憶があることを確認する。作動条件が成立していることを確認すると(S370:yes)、普図保留記憶のシフト処理(S371)、当り判定用乱数比較処理(S372)を行い、前記当否判定の対象とした保留記憶の当り判定用乱数と予め設定された普図用の当否判定テーブルとを比較して、当り判定用乱数の数値が前記当否判定テーブル内の判定値と一致するか確認する。
【0112】
S373の処理では、当り判定用乱数の比較処理(S372)の結果が当りであるか否か確認し、当りであれば(S373:yes)、普図決定用乱数に基づいて普図表示装置18に表示する当り普図を設定し(S374)、続くS345の処理で変動パターン決定用乱数に基づいて、普図表示装置18に表示する図柄の変動時間などの変動パターンを、普図用の選択テーブルから選択する。
【0113】
S373の処理で当りでなければ(S373:no)、外れ普図を選択(S376)し、続いて外れ普図に対する変動パターンの設定処理(S377)を行う。
S375又はS377の処理の後、S378の各種送信処理では、前記当り普図や外れ普図の変動パターン、普電役物の開放パターンなどの情報を、サブ統合制御装置83へ送信する。また、これらの情報はサブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82や演出図柄表示装置15へ伝達される。
サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、普図表示装置18を直接制御して普図の変動を開始する(図示省略)。
【0114】
図31に示す「普電開閉処理2」は普図確定処理1(図8参照)の後に実行され、本処理では先ず、まずS910の処理では、前記「普図確定処理1」のS512の処理で普図の当りフラグに「1」がセットされた確認する。普図の当りフラグが「1」であり(S910:yes)、開放フラグが「0」であれば(S911:yes)、普電役物の開放時間や開放回数などを示す開放パターンを、普電役物用の選択テーブルから選択する(S912)。そして該開放パターンに基づいて普電役物を開放作動せしめ(S913)、開放フラグに「1」をセットする(S914)。
続くS915の処理では、前記S912の処理で設定された開放パターンに基づいて普電役物の開放時間が経過した確認し、開放時間が経過していれば(S915:yes)、普電役物を閉鎖せしめ(S916)、そして開放フラグを「0」にクリアする(S917)。
【0115】
その後、S918の処理では、図28に示す「再設定処理2」に移行する。本第4の実施形態で実行される「再設定処理2」では、S831の処理において、切換フラグに応じて設定された切換カウンタ(普電役物の開放回数をカウントするもの)のカウント値(切換カウンタ設定値)を減算する。前記切換カウンタの切換カウンタ設定値は、特別図柄の「当り遊技終了処理」(図20参照)において切換フラグが設定された後に切換カウンタ設定処理(S666)で設定される。切換カウンタ設定値は、第1の実施形態と同様に図21(d)に示す各切換フラグに対応する数値が設定される。
そして、「再設定処理2」において、切換カウンタが0であれば(S832:yes)、切換フラグ演算処理を行い(S833)、選択バッファ設定処理(S836)に続いて選択テーブル設定処理(S837)を行い、選択テーブルを変更せしめる。
【0116】
本第4の実施形態によれば、切換カウンタでカウントする対象を普電役物の開放回数として、該開放回数が所定の回数に達することを条件に普図用および普電役物用の選択テーブルを変更するように構成したが、実質的に前記第2の実施形態と同様な作用効果が発揮される。
【0117】
次に、第5の実施形態を説明する。本実施形態のパチンコ機は、特図の大当り遊技の終了後に、普電役物の遊技球の入賞回数が所定の回数に達することを条件に切換フラグを更新せしめる。そして更新された切換フラグと状態フラグに基づいて普図用の選択テーブルおよび普電役物用の選択テーブルを変更せしめ、もって普図の変動パターンおよび普電役物の開放パターンを変更する構成である。
尚、本実施形態に係るパチンコ機の基本構成は第4の実施形態のそれとほぼ同じである。以下、第4の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0118】
図32は本実施形態のパチンコ機の主制御装置で実行される「普電開閉処理3」を示し、この処理は前記第4の実施形態とは異なる。
「普電開閉処理3」は、前記「普図当否判定処理3」(図30)および「普図確定処理1」(図8)の後に実行され、本処理では先ず、S920の処理では、前記「普図確定処理1」のS512の処理で普図の当りフラグに「1」がセットされた確認する。普図の当りフラグが「1」であり(S920:yes)、開放フラグが「0」であれば(S921:yes)、普電役物の開放時間や開放回数などを示す開放パターンを、普電役物用の選択テーブルから選択する(S922)。そして該開放パターンに基づいて普電役物を開放作動せしめ(S923)、開放フラグに「1」をセットする(S924)。
【0119】
続くS925の処理では普電役物に遊技球の入賞があるか確認する。入賞があれば(S925:yes)、S926の処理において、図28に示す「再設定処理2」に移行する。本第5の実施形態で実行される「再設定処理2」では、S831の処理において、切換フラグに応じて設定された切換カウンタ(普電役物への遊技球の入賞回数をカウントするもの)のカウント値(切換カウンタ設定値)を減算する。前記切換カウンタの切換カウンタ設定値は、特別図柄の「当り遊技終了処理」(図20参照)において切換フラグが設定された後に切換カウンタ設定処理(S666)で設定される。切換カウンタ設定値は、第1の実施形態と同様に図21(d)に示す各切換フラグに対応する数値が設定される。
そして、「再設定処理2」において、切換カウンタが0であれば(S832:yes)、切換フラグ演算処理を行い(S833)、選択バッファ設定処理(S836)に続いて選択テーブル設定処理(S837)を行い、選択テーブルを変更せしめる。
【0120】
図32に戻って、S927の処理では普電役物への入賞をカウントする入賞カウンタを加算し、次に前記入賞カウンタが予め設定された規定値であるか確認し(S928)、入賞カウンタが規定値でなければ、(S928:no)、普電役物の開放時間が経過したか確認する(S929)。
開放時間が経過していれば(S929:yes)、普電役物を閉鎖せしめ(S930)、前記開放フラグをクリアし(S931)、前記入賞カウンタをクリアせしめる。
【0121】
本第5の実施形態によれば、前記第4の実施形態とは切換カウンタでカウントする対象が異なるものの、実質的に前記第4の実施形態と同様な作用効果が得られる。
【0122】
尚、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは勿論である。例えば、前記実施形態では、常時入球可能な始動口21への入球と普電役物23の開放時にのみ入球可能な始動口22への入球とを区別せず、何れの始動口21,22への入球でも同種の特図としたが、これに限らず、始動口21への入球に応じて展開される第1の特別図柄、始動口22への入球に応じて展開される第2の特別図柄を設けるようにしてもよい。この場合、第1の特別図柄と第2の特別図柄とで別々に保留記憶し、更に、入球が容易な始動口21による第1の特別図柄よりも入球しにくい始動口22による第2の特別図柄の方が遊技者にとって賞球の獲得に有利な遊技展開となるように構成することが望ましい。
【符号の説明】
【0123】
10 遊技盤
15 演出図柄表示装置
16 特別図柄表示装置
18 普通図柄表示装置
20 普通図柄作動口
21,22 特別図柄始動口
23 普通電動役物
50 パチンコ機(弾球遊技機)
80 主制御装置(情報設定手段、遊技状態制御手段、選択テーブル決定手段、切換情報更新手段、選択テーブル切換手段)
82 演出図柄制御装置(サブ制御装置)
83 サブ統合制御装置(サブ制御装置)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄表示装置に普通図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として普通図柄を確定表示し、抽選の結果が当りであれば電動役物が開放されて特別図柄始動口への入球を可能とする特典遊技と、
特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄表示装置に特別図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として特別図柄を確定表示し、抽選の結果が大当り又は当りであれば大入賞口の開放を伴う特別遊技と、を実行する弾球遊技機において、
前記特別図柄の当否抽選が大当りのときに、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて状態情報を設定するとともに、
前記特別図柄の当否抽選が大当りを含む当りのときに、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて切換情報を設定する情報設定手段と、
前記状態情報に基づいて前記大当りの特別遊技終了後の遊技状態を決定する遊技状態制御手段と、
前記状態情報および前記切換情報に基づき、前記大当りの特別遊技終了後、前記普通図柄表示装置に変動表示される普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段と、
前記普通図柄の当否抽選に伴う普通図柄の変動回数が所定の回数に達することを条件として前記切換情報を更新せしめる切換情報更新手段と、
更新された前記切換情報および前記状態情報に基づいて前記選択テーブルを切換える選択テーブル切換手段とを備え、
前記普通図柄の変動状況に応じて前記切換情報を更新し、更新された切換情報に基づいて前記選択テーブルを切換え、普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変更せしめるように構成し、
かつ前記切換情報更新手段は、前記普通図柄の変動回数をカウントするカウント手段を含み、前記切換情報の値に基づいて前記所定の回数である条件値を設定し、前記カウントの値が前記条件値となると、前記切換情報を更新せしめるとともに、更新された切換情報の値に基づいて前記条件値を再設定せしめるように構成したことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄表示装置に普通図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として普通図柄を確定表示し、抽選の結果が当りであれば電動役物が開放されて特別図柄始動口への入球を可能とする特典遊技と、
特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄表示装置に特別図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として特別図柄を確定表示し、抽選の結果が大当り又は当りであれば大入賞口の開放を伴う特別遊技と、を実行する弾球遊技機において、
前記特別図柄の当否抽選が大当りのときに、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて状態情報を設定するとともに、
前記特別図柄の当否抽選が大当りを含む当りのときに、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて切換情報を設定する情報設定手段と、
前記状態情報に基づいて前記大当りの特別遊技終了後の遊技状態を決定する遊技状態制御手段と、
前記状態情報および前記切換情報に基づき、前記大当りの特別遊技終了後、前記普通図柄表示装置に変動表示される普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段と、
前記普通図柄の当否抽選に伴う前記電動役物の開放回数が所定の回数に達することを条件として前記切換情報を更新せしめる切換情報更新手段と、
更新された前記切換情報および前記状態情報に基づいて前記選択テーブルを切換える選択テーブル切換手段とを備え、
前記電動役物の開放状況に応じて前記切換情報を更新し、更新された切換情報に基づいて前記選択テーブルを切換え、普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変更せしめるように構成し、
かつ前記切換情報更新手段は、前記電動役物の開放回数をカウントするカウント手段を含み、前記切換情報の値に基づいて前記所定の回数である条件値を設定し、前記カウントの値が前記条件値となると前記切換情報を更新せしめるとともに、更新された切換情報の値に基づいて前記条件値を再設定せしめるように構成したことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項3】
普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄表示装置に普通図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として普通図柄を確定表示し、抽選の結果が当りであれば電動役物が開放されて特別図柄始動口への入球を可能とする特典遊技と、
特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄表示装置に特別図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として特別図柄を確定表示し、抽選の結果が大当り又は当りであれば大入賞口の開放を伴う特別遊技と、を実行する弾球遊技機において、
前記特別図柄の当否抽選が大当りのときに、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて状態情報を設定するとともに、
前記特別図柄の当否抽選が大当りを含む当りのときに、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて切換情報を設定する情報設定手段と、
前記状態情報に基づいて前記大当りの特別遊技終了後の遊技状態を決定する遊技状態制御手段と、
前記状態情報および前記切換情報に基づき、前記大当りの特別遊技終了後、前記普通図柄表示装置に変動表示される普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段と、
前記電動役物の開放時に電動役物への遊技球の入球数が所定の入球数に達することを条件として前記切換情報を更新せしめる切換情報更新手段と、
更新された前記切換情報および前記状態情報に基づいて前記選択テーブルを切換える選択テーブル切換手段とを備え、
前記電動役物への入球状況に応じて前記切換情報を更新し、更新された切換情報に基づいて前記選択テーブルを切換え、普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変更せしめるように構成し、
かつ前記切換情報更新手段は、前記電動役物への入球数をカウントするカウント手段を含み、前記切換情報の値に基づいて前記所定の入球数である条件値を設定し、前記カウントの値が前記条件値となると、前記切換情報を更新せしめるとともに、更新された切換情報の値に基づいて前記条件値を再設定せしめるように構成したことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項1】
普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄表示装置に普通図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として普通図柄を確定表示し、抽選の結果が当りであれば電動役物が開放されて特別図柄始動口への入球を可能とする特典遊技と、
特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄表示装置に特別図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として特別図柄を確定表示し、抽選の結果が大当り又は当りであれば大入賞口の開放を伴う特別遊技と、を実行する弾球遊技機において、
前記特別図柄の当否抽選が大当りのときに、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて状態情報を設定するとともに、
前記特別図柄の当否抽選が大当りを含む当りのときに、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて切換情報を設定する情報設定手段と、
前記状態情報に基づいて前記大当りの特別遊技終了後の遊技状態を決定する遊技状態制御手段と、
前記状態情報および前記切換情報に基づき、前記大当りの特別遊技終了後、前記普通図柄表示装置に変動表示される普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段と、
前記普通図柄の当否抽選に伴う普通図柄の変動回数が所定の回数に達することを条件として前記切換情報を更新せしめる切換情報更新手段と、
更新された前記切換情報および前記状態情報に基づいて前記選択テーブルを切換える選択テーブル切換手段とを備え、
前記普通図柄の変動状況に応じて前記切換情報を更新し、更新された切換情報に基づいて前記選択テーブルを切換え、普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変更せしめるように構成し、
かつ前記切換情報更新手段は、前記普通図柄の変動回数をカウントするカウント手段を含み、前記切換情報の値に基づいて前記所定の回数である条件値を設定し、前記カウントの値が前記条件値となると、前記切換情報を更新せしめるとともに、更新された切換情報の値に基づいて前記条件値を再設定せしめるように構成したことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄表示装置に普通図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として普通図柄を確定表示し、抽選の結果が当りであれば電動役物が開放されて特別図柄始動口への入球を可能とする特典遊技と、
特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄表示装置に特別図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として特別図柄を確定表示し、抽選の結果が大当り又は当りであれば大入賞口の開放を伴う特別遊技と、を実行する弾球遊技機において、
前記特別図柄の当否抽選が大当りのときに、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて状態情報を設定するとともに、
前記特別図柄の当否抽選が大当りを含む当りのときに、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて切換情報を設定する情報設定手段と、
前記状態情報に基づいて前記大当りの特別遊技終了後の遊技状態を決定する遊技状態制御手段と、
前記状態情報および前記切換情報に基づき、前記大当りの特別遊技終了後、前記普通図柄表示装置に変動表示される普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段と、
前記普通図柄の当否抽選に伴う前記電動役物の開放回数が所定の回数に達することを条件として前記切換情報を更新せしめる切換情報更新手段と、
更新された前記切換情報および前記状態情報に基づいて前記選択テーブルを切換える選択テーブル切換手段とを備え、
前記電動役物の開放状況に応じて前記切換情報を更新し、更新された切換情報に基づいて前記選択テーブルを切換え、普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変更せしめるように構成し、
かつ前記切換情報更新手段は、前記電動役物の開放回数をカウントするカウント手段を含み、前記切換情報の値に基づいて前記所定の回数である条件値を設定し、前記カウントの値が前記条件値となると前記切換情報を更新せしめるとともに、更新された切換情報の値に基づいて前記条件値を再設定せしめるように構成したことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項3】
普通図柄作動口への入球に起因して普通図柄の当否抽選を行い、普通図柄表示装置に普通図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として普通図柄を確定表示し、抽選の結果が当りであれば電動役物が開放されて特別図柄始動口への入球を可能とする特典遊技と、
特別図柄始動口への入球に起因して特別図柄の当否抽選を行い、特別図柄表示装置に特別図柄を変動表示せしめ、抽選の結果として特別図柄を確定表示し、抽選の結果が大当り又は当りであれば大入賞口の開放を伴う特別遊技と、を実行する弾球遊技機において、
前記特別図柄の当否抽選が大当りのときに、確定された大当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて状態情報を設定するとともに、
前記特別図柄の当否抽選が大当りを含む当りのときに、確定された当り図柄および抽選時の遊技状態に基づいて切換情報を設定する情報設定手段と、
前記状態情報に基づいて前記大当りの特別遊技終了後の遊技状態を決定する遊技状態制御手段と、
前記状態情報および前記切換情報に基づき、前記大当りの特別遊技終了後、前記普通図柄表示装置に変動表示される普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを選択する選択テーブルを決定する選択テーブル決定手段と、
前記電動役物の開放時に電動役物への遊技球の入球数が所定の入球数に達することを条件として前記切換情報を更新せしめる切換情報更新手段と、
更新された前記切換情報および前記状態情報に基づいて前記選択テーブルを切換える選択テーブル切換手段とを備え、
前記電動役物への入球状況に応じて前記切換情報を更新し、更新された切換情報に基づいて前記選択テーブルを切換え、普通図柄の変動パターンおよび/又は前記電動役物の開放パターンを変更せしめるように構成し、
かつ前記切換情報更新手段は、前記電動役物への入球数をカウントするカウント手段を含み、前記切換情報の値に基づいて前記所定の入球数である条件値を設定し、前記カウントの値が前記条件値となると、前記切換情報を更新せしめるとともに、更新された切換情報の値に基づいて前記条件値を再設定せしめるように構成したことを特徴とする弾球遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
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【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【公開番号】特開2012−61304(P2012−61304A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163993(P2011−163993)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(395018239)株式会社高尾 (550)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(395018239)株式会社高尾 (550)
【Fターム(参考)】
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