説明

当せん金付証票販売システム

【課題】ネットワーク経由で宝くじが購入された場合においても、購入された場所に対応する地方自治体が収益金を得る。
【解決手段】当せん金付証票の種類毎に、当せん金付証票を販売可能な地域を格納している販売地域格納部と、移動機の位置を示す位置情報を取得する位置取得部と、販売地域格納部が格納している情報を参照して、移動機の位置情報が示す位置で販売可能な当せん金付証票の種類を特定する提供情報特定部と、当せん金付証票の種類および当せん金付証票の販売場所に対応づけて、当該販売場所で販売された当せん金付証票の収益金が分配される団体を格納している分配団体格納部と、分配団体格納部が格納している情報を参照して、購入情報記録部が記録した購入情報および移動機の位置情報に基づいて、移動機の位置情報が示す位置を含む販売場所に対応する団体に分配される収益金を算出する収益金算出部を備える当せん金付証票販売システムを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、当せん金付証票販売システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等のネットワークに接続された情報端末を用いて、宝くじ等の当せん金付証票を購入することができる。情報端末で購入操作が行われると、購入の要求を示す情報が情報提供サーバーに送信される。情報提供サーバーは、購入に関する情報を、当せん金付証票の抽選システムに送信する。当該抽選システムは、所定の日時に抽選処理を実行し、情報提供サーバーを介して、抽選結果を情報端末に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−202785号公報
【特許文献2】特開2002−123646号公報
【特許文献3】特開2008−250839号公報
【特許文献4】特表2009−501969号公報
【特許文献5】特開2001−282954号公報
【特許文献6】特開2004−94623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
店舗で販売される当せん金付証票の販売代金の一部は、販売店舗が属する地方自治体の収益になる。ところが、インターネット等のネットワーク経由で、情報端末を用いて購入された当せん金付証票の販売代金は、販売場所によらず、購入者があらかじめ口座を登録した銀行が所在する地方自治体の収益となる。従って、当せん金付証票の販売場所が属する地方自治体であっても、販売代金に対する収益を得られないという問題が生じている。
【0005】
また、インターネット等のネットワークを経由して当せん金付証票が購入される場合には、銀行口座が登録されている場所で販売される当せん金付証票以外の当せん金付証票を購入することができない。従って、銀行口座が登録されている地域と、当せん金付き証票を購入しようとする場所とが一致していない場合には、購入しようとする場所で販売されている当せん金付証票を購入できないという問題も生じている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、当せん金付証票を販売する当せん金付証票販売システムであって、当せん金付証票の種類毎に、当せん金付証票を販売可能な地域を格納している販売地域格納部と、移動機の位置を示す位置情報を取得する位置取得部と、販売地域格納部が格納している情報を参照して、移動機の位置情報が示す位置で販売可能な当せん金付証票の種類を特定する提供情報特定部と、提供情報特定部が特定した種類の当せん金付証票の情報を、移動機に提供する情報提供部と、提供情報特定部が特定した種類の当せん金付証票の購入要求を、移動機から取得する購入要求取得部と、購入要求に基づいて購入された当せん金付証票の購入情報を、移動機の位置情報と対応づけて記録する購入情報記録部と、当せん金付証票の種類および当せん金付証票の販売場所に対応づけて、当該販売場所で販売された当せん金付証票の収益金が分配される団体を格納している分配団体格納部と、分配団体格納部が格納している情報を参照して、購入情報記録部が記録した購入情報および移動機の位置情報に基づいて、移動機の位置情報が示す位置を含む販売場所に対応する団体に分配される収益金を算出する収益金算出部とを備える当せん金付証票販売システムを提供する。
【0007】
本発明の第2の態様においては、移動機の通信料を算出する通信料算出部と、購入情報に含まれる購入金額を通信料に加算することにより、移動機の利用料を決定する利用料決定部とを備える当せん金付証票販売システムを提供する。当該利用料決定部は、購入要求に基づいて購入された当せん金付証票の当せん金額を通信料から減算することにより、移動機の利用料を決定してもよい。
【0008】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】当せん金付証票販売システム100の構成の概要を示す。
【図2】当せん金付証票販売システム100の構成を示す。
【図3】販売地域格納部32が格納する情報の一例を示す。
【図4】分配団体格納部44が格納する情報の一例を示す。
【図5】当せん金付証票販売システム100における情報送受信シーケンスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0011】
図1は、本実施形態に係る当せん金付証票販売システム100の構成の概要を示す。同図において、当せん金付証票販売システム100は、宝くじ等の当せん金付証票を販売する。当せん金付証票販売システム100は、移動機20、情報提供サーバー30、課金サーバー50、抽選システム60、ネットワーク70、および、基地局80を含む。当せん金付証票販売システム100は、複数の基地局80を含んでよく、例えば、それぞれ異なる場所に設置された基地局80−1、基地局80−2、および、基地局80−3を含んでよい。
【0012】
移動機20は、無線通信機能を有する端末であり、携帯電話機またはノート型パーソナルコンピュータ等の情報通信端末であってよい。移動機20は、複数の基地局80のいずれかと無線通信回線を介して接続される。
【0013】
情報提供サーバー30は、移動機20の位置情報を取得する。情報提供サーバー30は、移動機20または基地局80から移動機20の位置情報を取得してよい。情報提供サーバー30は、移動機20の位置情報と、あらかじめ格納している当せん金付証票の販売可能地域に関する情報とに基づいて、移動機20に対して販売可能な当せん金付証票を特定する。情報提供サーバー30は、移動機20からの要求に応じて、移動機20に対して販売できる当せん金付証票に関する情報を移動機20に提供する。
【0014】
また、情報提供サーバー30は、移動機20から取得した当せん金付証票の購入要求に応じて、購入された当せん金付証票に関する情報を記録する。例えば、情報提供サーバー30は、購入された当せん金付証票の種類および枚数を記録してよい。情報提供サーバー30は、購入された当せん金付証票の種類と、当該証票が販売された場所とに応じた団体に対して分配する収益金を算出する。情報提供サーバー30は、購入された当せん金付証票の種類および枚数に関する情報を課金サーバー50および抽選システム60に提供してよい。
【0015】
課金サーバー50は、移動機20の通信料と、移動機20による当せん金付証票販売システム100の利用料とを算出する。当せん金付証票販売システム100の運営者は、当該利用料に基づいて、移動機20の使用者に対して料金を請求することができる。
【0016】
抽選システム60は、販売した当せん金付証票の中から、所定数の当せん金付証票を抽選する。抽選システム60は、抽選した結果に関する情報を情報提供サーバー30に提供してよい。例えば、抽選システム60は、当せん番号および当せん金額を情報提供サーバー30に提供してよい。
【0017】
ネットワーク70は、インターネット、専用ネットワーク回線、または、電話回線等の通信回線であってよい。情報提供サーバー30、課金サーバー50、抽選システム60、および、基地局80は、ネットワーク70を介して相互に接続される。情報提供サーバー30、課金サーバー50、抽選システム60、および、基地局80は、インターネットプロトコルを用いて、当せん金付証票販売に必要な情報を送受信してよい。
【0018】
図2は、本実施形態に係る当せん金付証票販売システム100の構成を示す。情報提供サーバー30は、販売地域格納部32、位置取得部34、提供情報特定部36、情報提供部38、購入要求取得部40、購入情報記録部42、分配団体格納部44、および、収益金算出部46を有する。課金サーバー50は、通信料算出部52および利用料決定部54を有する。位置取得部34、情報提供部38、および、購入要求取得部40は、基地局80を介して移動機20との間で情報の送受信をする。また、提供情報特定部36は、抽選システム60との間で情報の送受信をする。
【0019】
販売地域格納部32は、当せん金付証票の種類毎に、当せん金付証票を販売可能な地域を格納する。販売地域格納部32は、さらに、販売可能な地域に対応する領域情報を格納してもよい。例えば、販売地域格納部32は、第1の当せん金付証票が全国で販売される場合には、第1の当せん金付証票に対応づけて、販売可能な地域が「全国」であることを示す領域情報を格納してよい。また、販売地域格納部32は、第2の当せん金付証票が東京都内でのみ販売される場合には、第2の当せん金付証票に対応づけて、販売可能な地域が「東京都」であることを示す領域情報を格納してよい。販売地域格納部32は、ハードディスク等の情報記録媒体に、販売可能な地域に関する領域情報を格納してよい。
【0020】
位置取得部34は、移動機20の位置を示す位置情報を取得する。当該位置情報は、移動機20が接続されている基地局80の緯度情報および経度情報であってよい。また、当該位置情報は、基地局80の識別番号であってもよい。さらに、当該位置情報は、移動機20の位置に対応する緯度情報および経度情報であってもよい。例えば、移動機20が、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)機能を有している場合には、位置取得部34は、移動機20から直接、緯度情報および経度情報を取得してもよい。
【0021】
提供情報特定部36は、販売地域格納部32が格納している情報を参照して、移動機20の位置情報が示す位置で販売可能な当せん金付証票の種類を特定する。具体的には、提供情報特定部36は、販売地域格納部32が格納している領域情報と、移動機20の位置情報とを比較した上で、移動機20の位置情報を含む領域情報に対応する販売地域で販売可能な当せん金付証票の種類を特定してよい。例えば、移動機20の位置情報が、東京都内であることを示す場合には、提供情報特定部36は、販売地域格納部32が格納している複数の当せん金付証票のうち、東京都内でのみ購入可能な当せん金付証票を特定してよい。
【0022】
情報提供部38は、提供情報特定部36が特定した種類の当せん金付証票の情報を、移動機20に提供する。例えば、情報提供部38は、移動機20が購入できる当せん金付証票の種類、金額、および、抽選日などを示す情報を、移動機20に提供してよい。情報提供部38は、移動機20に対して、当該情報をテキストデータとして提供してよく、画像データとして提供してもよい。また、情報提供部38は、HTML(Hyper Text Markup Language)等のマークアップ言語形式を用いて、当該情報を移動機20に提供してもよい。
【0023】
購入要求取得部40は、提供情報特定部36が特定した種類の当せん金付証票の購入要求を、移動機20から取得する。当該購入要求には、移動機20により選択された当せん金付証票の種類および購入数量に関する情報が含まれる。また、購入要求取得部40は、移動機20を識別する情報を取得した上で、移動機20を識別する情報と、取得した購入要求とを対応づけて、記憶してよい。例えば、購入要求取得部40は、移動機20の電話番号、あるいは、移動機20の登録者の氏名および住所等の情報と、購入が要求された当せん金付証票の種類等を対応づけて、ハードディスク等の情報記録媒体に記録してよい。
【0024】
購入情報記録部42は、購入要求に基づいて購入された当せん金付証票の購入情報を、移動機20の位置情報と対応づけて記録する。具体的には、購入情報記録部42は、購入要求取得部40が取得した当せん金付証票の種類および購入数量に関する情報と、位置取得部34が取得した移動機20の位置情報とを対応づけて、情報記録媒体に記録する。
【0025】
分配団体格納部44は、当せん金付証票の種類および当せん金付証票の販売場所に対応づけて、当該販売場所で販売された当せん金付証票の収益金が分配される団体を格納している。例えば、分配団体格納部44は、販売場所が「東京都内」の場合には、収益金が分配される団体として、「東京都」を示す情報を格納してよい。同様に、分配団体格納部44は、販売場所が「近畿圏内」の場合には、収益金が分配される団体として、近畿圏内に属する各府県自治体を示す情報を格納してよい。販売場所が所定の店舗内の場合には、分配団体格納部44は、収益金が分配される団体として、当該店舗を示す情報を格納してもよい。
【0026】
収益金算出部46は、分配団体格納部44が格納している情報を参照して、購入情報記録部42が記録した購入情報および移動機20の位置情報に基づいて、移動機20の位置情報が示す位置を含む販売場所に対応する団体に分配される収益金を算出する。例えば、移動機20の位置情報が「東京都内」を示す場合には、収益金算出部46は、販売場所「東京都内」に対応する団体である「東京都」に分配される収益金を算出する。移動機20の位置情報が「近畿圏内」を示す場合には、収益金算出部46は、販売場所「近畿圏内」に対応する団体である、「近畿圏内に属する各府県自治体」に分配される収益金を算出する。
【0027】
収益金算出部46は、販売場所に対応する複数の団体が存在する場合には、所定の割合で収益金を分配するべく、それぞれの団体に分配する収益金を算出してよい。また、収益金算出部46は、当せん金付証票の販売代金に所定の率を乗じた額を収益金としてよい。さらに、収益金算出部46は、移動機20の位置情報が示す位置を含む販売場所に応じて、販売代金の算出に用いる所定の率を異なる値としてもよい。
【0028】
通信料算出部52は、移動機20の通信料を算出する。通信料算出部52は、移動機20の通信時間または通信パケット数に所定の単価を乗ずることにより、通信料を算出してよい。また、通信料算出部52は、算出した通信料に所定の基本料金を加算した料金を通信料としてもよい。
【0029】
利用料決定部54は、購入情報に含まれる購入金額を通信料に加算することにより、移動機20の利用料を決定する。例えば、通信料算出部52が算出した通信料が5000円であり、かつ、当せん金付証票の購入金額が3000円である場合には、利用料決定部54は、移動機20の利用料を8000円であると決定してよい。また、利用料決定部54は、購入要求に基づいて購入された当せん金付証票の当せん金額を通信料から減算することにより、移動機20の利用料を決定してもよい。利用料決定部54は、所定の期間ごとに、当該利用料を決定してよい。
【0030】
販売地域格納部32、購入情報記録部42、および、分配団体格納部44は、ハードディスクに代えて、半導体メモリを情報記録媒体として用いてよい。また、位置取得部34、提供情報特定部36、情報提供部38、購入要求取得部40、および、収益金算出部46は、不揮発性メモリに格納されたプログラムにより動作するマイクロコンピュータにより制御されてよい。
【0031】
以上のように、本実施形態に係る当せん金付証票販売システム100においては、移動機20の使用者は、移動機20の位置に応じて、当該位置が属する地域で販売される当せん金付証票を購入することができる。また、当せん金付証票販売システム100は、移動機20の位置情報が示す位置を含む販売場所に対応する団体に、当せん金付証票の販売収益金を提供することができる。
【0032】
図3は、本実施形態に係る販売地域格納部32が格納する情報の一例を示す。販売地域格納部32は、「当せん金付証票の種類」、当該証票の「販売可能地域」、および、当該販売可能地域の「領域情報」を関連付けて、ハードディスク等の記録媒体に格納する。
【0033】
「当せん金付証票の種類」は、当せん金付証票の識別に用いることができる情報である。例えば、「当せん金付証票の種類」は、当せん金付証票の名称であってよく、当せん金付証票に対応する識別番号または画像等の情報であってもよい。
【0034】
「販売可能地域」は、都道府県名、または、店舗名等の、当せん金付証票を販売できる場所、または、当せん金付証票を販売できる場所の範囲を示す情報である。販売地域格納部32は、当該情報をテキストデータとして格納してよく、あらかじめ都道府県名に対応付けた番号情報を格納してよい。
【0035】
「領域情報」は、販売可能地域に含まれる領域を特定する情報である。具体的には、「領域情報」は、販売可能地域に含まれる複数の基地局80の緯度情報および経度情報であってよい。例えば、「当せん金付証票の種類」が「東京都宝くじ」である場合には、「販売可能地域」は「東京都」となる。従って、図3における「領域2」が示す情報は、東京都内に設置されている全ての基地局80の緯度情報および経度情報を含んでよい。なお、「領域情報」は、販売可能地域に含まれる基地局以外の位置の緯度情報および経度情報であってもよい。また、「領域情報」は、基地局80の識別情報であってもよい。
【0036】
図4は、本実施形態に係る分配団体格納部44が格納する情報の一例を示す。分配団体格納部44は、「当せん金付証票の種類」、当該当せん金付証票の「販売場所」、および、当該当せん金付証票の販売場所に応じた「分配先団体」を関連付けて、ハードディスク等の記録媒体に格納する。
【0037】
「販売場所」は、移動機20に当せん金付証票を販売する場所の区分を示す。当該区分は、都道府県および市町村等の行政区分に基づいて定められてよい。「分配先団体」は、当せん金付証票の種類ごとに定められた、収益金の分配先を示す。例えば、全国で販売される宝くじの場合には、「分配先団体」には、全国の各自治体が含まれる。近畿圏内で販売される宝くじの場合には、「分配先団体」には、近畿圏内の各府県自治体が含まれる。
【0038】
分配団体格納部44は、「販売場所」および「分配先団体」を1対1に対応させてよい。例えば、分配団体格納部44は、「販売場所」が北海道内の市町村である場合には、北海道を「分配先団体」としてよい。また、分配団体格納部44は、1つの「販売場所」に対して、複数の「分配先団体」を対応づけてもよい。例えば、分配団体格納部44は、「販売場所」が近畿圏内である場合には、近畿圏内に含まれる複数の府県自治体を「分配先団体」としてよい。
【0039】
図5は、本実施形態に係る当せん金付証票販売システム100における情報送受信シーケンスを示す。移動機20は、基地局80を介して、情報提供サーバー30に位置情報を提供してよい。また、移動機20、情報提供サーバー30、課金サーバー50、および、抽選システム60は、ネットワーク70を経由して、制御情報を送受信してよい。
【0040】
移動機20の使用者は、移動機20を操作して、当せん金付証票の購入サイトを有する情報提供サーバー30にアクセスする。移動機20は、当該サイトのアクセス中に、情報提供サーバー30に対して位置情報を提供する(S101)。
【0041】
情報提供サーバー30は、販売地域格納部32が格納している領域情報と、移動機20から取得した位置情報とを比較する。情報提供サーバー30は、当該位置情報を含む領域情報に対応する販売可能地域を特定した上で、当該地域で販売可能な当せん金付証票の種類に関する販売証票情報を、情報提供部38を介して移動機20に提供する(S102)。
【0042】
移動機20は、提供された販売証票情報に基づいて、移動機20の位置において購入することができる当せん金付証票を表示する。例えば、移動機20は、購入することができる当せん金付証票の名称、および、当せん金付証票の番号を表示してもよい。移動機20は、移動機20の使用者が購入する当せん金付証票を選択すると、当該当せん金付証票を購入する要求を示す情報を情報提供サーバー30に送信する(S103)。
【0043】
情報提供サーバー30は、移動機20から取得した、購入した当せん金付証票に関する購入情報を抽選システム60に送信する(S104)。例えば、情報提供サーバー30は、当該当せん金付証票の種類、番号、購入場所、および、購入枚数等を含む購入情報を抽選システム60に送信してよい。情報提供サーバー30は、移動機20に対応づけて、購入情報を記録してもよい。
【0044】
また、情報提供サーバー30は、移動機20に対して、購入した当せん金付証票に関する購入証票情報を提供する(S105)。例えば、情報提供サーバー30は、購入した当せん金付証票の番号、枚数、購入場所、および、抽選日などを含む購入証票情報を移動機20に提供してよい。
【0045】
抽選システム60は、所定の日時に抽選処理をする。具体的には、抽選システム60は、抽選の対象となる当せん金付証票に対して、所定数の当せん番号を選択する。抽選システム60は、当せん番号を含む抽選結果情報を情報提供サーバー30に送信する(S106)。
【0046】
情報提供サーバー30は、抽選システム60から受信した抽選結果情報を、当該抽選結果情報に対応する当せん金付証票を購入していた移動機20に提供する(S107)。例えば、情報提供サーバー30は、当せん金付証票の種類および当せん番号を移動機20に提供してよい。情報提供サーバー30は、抽選システム60から受信した抽選結果情報と、移動機20が購入した当せん金付証票の番号情報に基づいて、当せんしたか否かを示す情報を生成した上で、生成した情報を移動機20に提供してよい。情報提供サーバー30は、当せんした当せん金付証票の枚数、または、当せん金額を示す情報を移動機20に提供してもよい。
【0047】
情報提供サーバー30は、収益金算出部46において算出した、それぞれの分配先団体に対する収益金の分配額を含む収益金情報を、抽選システム60に送信する(S108)。抽選システム60は、当該情報に基づいて、分配先団体ごとに収益金を分配してよい。
【0048】
課金サーバー50は、利用料決定部54において決定した利用料を含む利用料情報を情報提供サーバー30に送信する(S109)。情報提供サーバー30は、当該利用料情報に基づいて、移動機20の使用者に対して利用料の請求書を発行してよい。また、情報提供サーバー30は、当該利用料情報に基づいて、あらかじめ移動機20に対応づけて登録された銀行口座番号またはクレジット番号等を用いて、決済処理をしてもよい。
【0049】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0050】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0051】
20 移動機、30 情報提供サーバー、32 販売地域格納部、34 位置取得部、36 提供情報特定部、38 情報提供部、40 購入要求取得部、42 購入情報記録部、44 分配団体格納部、46 収益金算出部、50 課金サーバー、52 通信料算出部、54 利用料決定部、60 抽選システム、70 ネットワーク、80 基地局、100 金付証票販売システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当せん金付証票を販売する当せん金付証票販売システムであって、
前記当せん金付証票の種類と、前記当せん金付証票が販売可能な地域とを対応付けた第1の情報を格納している販売地域格納部と、
移動機の位置を示す位置情報を取得する位置取得部と、
前記販売地域格納部に格納されている前記第1の情報を参照し、前記移動機の前記位置情報が示す情報が含まれる地域に対応する前記当せん金付証票の種類を特定する提供情報特定部と、
前記提供情報特定部によって特定された種類の前記当せん金付証票の情報を、前記移動機に提供する情報提供部と、
前記提供情報特定部によって特定された種類の前記当せん金付証票の購入要求を、前記移動機から取得する購入要求取得部と、
前記購入要求に基づいて購入された前記当せん金付証票の購入情報を、前記移動機の前記位置情報と対応づけて記録する購入情報記録部と、
前記当せん金付証票の種類と、前記当せん金付証票の販売場所と、当該販売場所で販売された前記当せん金付証票の収益金が分配される団体とを対応付けたを第2の情報を格納している分配団体格納部と、
前記分配団体格納部に格納されている前記第2の情報を参照し、前記購入情報記録部が記録した前記購入情報および前記移動機の前記位置情報に基づいて、前記移動機の前記位置情報が示す位置が含まれる前記販売場所に対応する前記団体に分配される収益金を算出する収益金算出部と
を備える当せん金付証票販売システム。
【請求項2】
前記移動機の通信料を算出する通信料算出部と、
前記購入情報に含まれる購入金額を前記通信料に加算することにより、前記移動機の利用料を決定する利用料決定部と
を備える請求項1に記載の当せん金付証票販売システム。
【請求項3】
前記移動機の通信料を算出する通信料算出部と、
前記購入要求に基づいて購入された前記当せん金付証票の当せん金額を前記通信料から減算することにより、前記移動機の利用料を決定する利用料決定部と
を備える請求項1に記載の当せん金付証票販売システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−244203(P2010−244203A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−90450(P2009−90450)
【出願日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(501440684)ソフトバンクモバイル株式会社 (654)