説明

御神籤及び御神籤サイトのアクセスカード

【課題】 寺社にて提供の御神籤と携帯電話に装備のバーコードリーダーを利用して、運勢や吉凶判断などの御神籤情報データーを蓄積したサイトへのアクセスを容易にする。また御神籤に他の機能を付加して利便を倍増する。
【解決手段】 (イ)携帯電話に装備のバーコードリーダーに対応可能なインターネットのアクセス先情報を表示した「御神籤サイトアクセスカード」又は「御神籤」とし、詳細な御神籤情報をインターネットのホームページで閲覧可能とする。(ロ)一枚の紙片に、切離しを意図した御神籤部と絵馬部を構成し、紙片の一部に、携帯電話に装備のバーコードリーダーに対応可能なインターネットのアクセス先情報を表示した「絵馬付き御神籤」とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、QRコードを活用した御神籤及び御神籤サイトのアクセスカード。及び絵馬の持つ機能を付加した御神籤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現状における御神籤は、寺社で入手したものを開いて見る方法に依っている。また先の特許出願において、インターネット接続機能を有する携帯電話を利用して、占いや御神籤等のサイトにアクセスして閲覧するものが多数存在する。
【特許文献1】特願2001−271076
【特許文献2】特願2001−245127
【特許文献3】特願2001−227054
【特許文献4】特願2001−241427
【特許文献5】特願2001−80233
【特許文献6】特願2001−205781
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
(イ)寺社で発行する「御神籤」又は「アクセスカード」の利用により、御神籤内容を提供するインターネットのサイトへのアクセスを簡便にする。また当該サイトにおいて、従来の御神籤では見ることができない多様で詳細な御神籤情報を提供する。(ロ)寺社で発行する御神籤を読取り利用の後、付属の絵馬にて祈願を可能とする。(ハ)寺社で発行する御神籤の内容を携帯電話で読込めるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1相当。携帯電話に装備のバーコードリーダーに対応可能なインターネットのアクセス先情報を表示した「御神籤サイトアクセスカード」又は「御神籤」とし、詳細な御神籤情報をインターネットのホームページで閲覧可能とする。
【0005】
請求項2相当。一枚の紙片に、切離しを意図した御神籤部と絵馬部を構成し、紙片の一部に、携帯電話に装備のバーコードリーダーに対応可能なインターネットのアクセス先情報を表示した「絵馬付き御神籤」とする。
【0006】
請求項3相当。一枚の紙片に御神籤部と絵馬部を構成した「絵馬付き御神籤」とする。
【0007】
請求項4相当。御神籤の内容に相当する文字情報を、携帯電話に装備のバーコードリーダーにて読み取り可能な状態にコード化して表示したこと「御神籤」とする。
【0008】
請求項1又は2に記載のアクセス先情報に連動するよう、インターネットホームページ提供システムを構築する。
【0009】
語句の定義と材質等について述べる。(イ)「バーコードリーダー」とは、1例として文字情報を図形化した「QRコード」を文字に変換するものである。この機能はドコモその他で販売されている携帯電話の主要機種に装備されているもので、インターネットのサイトの所在地を現すURLをコード化したものを携帯電話のカメラで撮ってURLに変換して該サイトにアクセスすることができるものである。本発明は、この機能と通信システムを活用するものである。なお本発明を実施するための「コード化」は、QRコード以外のSPコードなどでもよく、アクセスカードと携帯電話の関係が、文字情報をコード化したものをカメラ撮りに寄って読取るものであることとする。
(ロ)「アクセスカード」とは、寺社等で入手するもので、御神籤の本体ではなく、インターネット上で御神籤を見るためにサイトにアクセスするための「補助券」のごとき性格のものである。なお本カードは、本発明思想が生み出したものであり現存しないものである。またカードの材質や厚さは特定するものではないが、概ね名刺サイズが望ましいと思われる。また本発明の思想を活用するためには、「カード以外の物」であってもよい。御神籤サイトにアクセスするための補助をなすことを目的としたものであれば、絵馬、お守り、文具などであってもよい。
(ハ)「文字情報をコード化」とは、運勢や吉凶判断の文章等をQRコードに変換してカメラ撮りによるバーコードリーダーに対応させることである。
(ニ)「絵馬部」とは、ユーザーが祈願文を書き込むことを目的として確保されている部位をいうものであって、形状を特定するものではないが本明細書の中では一般的なハウス型で表示している。
(ホ)「絵馬付き御神籤」とは、絵馬としての機能をもつ部分と御神籤としての機能を持つ部分が一体化されたもので、両者を切離して其々の機能目的に沿って利用できるものである。
(ヘ)「アクセス先情報」とは、一般的にはホームページの存在地を示すURLを表示するものである。
(ト)「一枚の紙片」について、厚みやサイズは特に限定するものではないが、二つ折りの状態で概ね名刺程度のカードサイズが望ましい。また材質は紙製が望ましいが、同等の作用をするものであればプラスティック製その他でもよい。
【発明の効果】
【0010】
請求項1について。携帯電話のカメラで「アクセス先情報」部を撮ることにより御神籤サイトにアクセスが可能となる。キーボタンによって入力しなくてよい便利性が生じる。またサイトのページを詳細にすることにより、従来の御神籤では見られないものが閲覧可能となる。また閲覧後に、ユーザーの携帯電話に保存も可能となり、繰り返して読むこともできる。
【0011】
請求項2について。請求項1の効果に加えて、御神籤部分では御神籤情報が読める。また絵馬部分を切離して祈願の手段として利用できる。このことは、ユーザーにとって大きな利便である。御神籤の結果を見た後において、さらに祈願したい事柄を記入して社務所に納置するという、新規の祈願スタイルが創造される。
【0012】
請求項3について。御神籤サイトには対応しないものであるが、御神籤部分では御神籤情報が読める。また絵馬部分で祈願ツールとしての利用ができる。このことはユーザーにとって大きな利便が生じる。
【0013】
請求項4について。寺社で入手した御神籤の「コード化」部を携帯電話のカメラで撮ることにより、御神籤内容を画面上で読むことができる。また保存することもできるので繰り返し読むこともできる。従来のペーパー式と異なって、ユーザーのみが読むことが可能となるものである。
【0014】
また絵馬付き御神籤において吊り部を設けたものは、読んだ後に吊り下げる利便があり、古来の慣わしを尊重できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図を参照して説明する。
【実施例1】
【0016】
図1参照。請求項1に相当。アクセスカード(1)は寺社で直接入手するもので、御神籤の結果を配信するサイトにアクセスするための補助をなすものである。アクセス先情報部A(2)は、QRコードで表示された例であり、アクセスするサイトのURL(インターネットのホームページが置かれている場所)が盛り込まれている。ユーザー(入手した者)はこれを携帯電話のカメラで撮ることにより携帯電話がもつ機能が、目的とするサイトにアクセスして結果の表示がなるものである。アクセス先情報部B(3)は、手入力の手段でもアクセスが可能となるように表示したものである。裏面は、本カードの利用方法、発行寺社の縁起等のPR文、お守りとしての機能構成とするとよい。
【0017】
なお、サイトにアクセス後の画面において、ユーザーの生年月日や血液型などの個人情報を入力して、それに対応する結果情報を配信できるように、サーバー内のデーター蓄積及びデーター処理機能をもつサーバーシステムとしてもよい。
【0018】
図1の例では、カードの入手時点で「籤番号」と吉凶の「大吉」が確定している。そして、細部の籤結果内容を見るためにサイトにアクセスすることとしているが、別途の方法としては、(イ)サイトにアクセスした後に画面上で籤を引いて番号を確定させる。(ロ)QRコードに「籤番号」と吉凶の「大吉」などを埋め込んでおき、それに対応するページにアクセスできるようにする。の方法もある。
【0019】
またサイトは、各寺社共通のものと寺社毎の専用に運営する方法がある。
【0020】
図2参照。神社でアクセスカードを入手し、携帯電話のカメラでアクセス先情報部を撮り、サイトにアクセスして籤引きの条件や結果をサーバーと遣り取りする、利用状況概要図である。
【0021】
各図におけるQRコードは次の二通りに大別できる。(イ)トップページのURLのみを表示しておき、サイトに移動後に、ユーザーによって諸条件(生年月日や血液型など)を入力して籤引きに相当する操作をなしてサブページを表示させるもの。(ロ)QRコード自体に、御神籤結果に対応する幾通りかのものを載せておき、ユーザーが本カードを入手時点で籤引きが済まされているものとして、直接的に該当のページにアクセスできるようにする。具体例として、御神籤が1〜50番まであるとすると、50通りのQRコードを表示する。
【0022】
図3参照。結果情報の表示例である。従来の現物御神籤にはみられない内容構成で、ユーザーの年間の運勢等を表示している。表示項目は、月別の項目別としている。なお、トップやその他のページにおいて、ユーザーの生年月日や血液型などの入力を可能とし、ユーザー個々の個人情報に対応できるデーターとデーター処理機能を確保するとよい。また画面上で籤の番号を決定する機能としてもよい。なお本図はイメージ図である。実施においては携帯電話の画面で読み取りやすいような構成にする必要がある。
【0023】
図4参照。請求項4に相当。本図の場合は、インターネットにはアクセスしないものである。御神籤情報部7のQRコードは、御神籤結果に相当する文言等をコード化した場合である。これをコードリーダー機能の装備された携帯電話のカメラで撮ることにより、運勢や吉凶判断の内容を文字として画面に表示できるようにしたものである。従来のペーパー式のように開いて読むことはできないものの、ユーザーだけが読むことができる守秘性と、携帯電話内での保存が可能となる。
【0024】
図5参照。請求項2、1に相当する。一枚の用紙に、上半分を御神籤部の機能を持たせて、下半分を絵馬の機能としているもので、両者は切離すことができるものである。本例では、寺社にて入手時点で籤番号が確定しているもので、58番小吉である。
【0025】
御神籤部は表と裏の2面でなる。表側には表題部(10)として、本品が御神籤であることを示すための表現をしている。また裏面には啓示・運勢表示部(8)として御神籤結果の主要な一部を表示しており目視によって結果を知ることができるが、本紙面で表示されない詳細な他の結果情報を知りたい場合には、表面に表示されたアクセス先情報部(2)のQRコードによってホームページにアクセス可能としたものである。従って、従来の御神籤のように開いて即目視できる便利性と、詳細をホームページで読むことができる二つの機能を持たせている。このことはユーザーにとって利便と効用が増すものである。
【0026】
絵馬部としては、下半分に「一般的な絵馬の形であるハウスの形」を表現しているが、絵馬として目的機能を意図するものであれば、他の形や色柄であってもよい。御神籤の機能を利用の後、祈願したいことがあれば吊り部を利用して樹木などに結んでおくことができる。また吊り部を設けない場合は社務所に納置することとする。
【0027】
吊り部(13)は、穴が開けられており、紐を通すことにより吊下げて使用する。絵馬部と御神籤の一方だけでも吊り下げが可能なように其々に設けている。なお紐は、予め通した状態で提供する又は、通さずに本品に添えて提供するものとする。
【0028】
形態上の構成としては、表題部(10)が外に位置するように切取り線の位置にて折り、閉じ部(12)にて糊などでとじておく。また閉じ部(12)を無くして、折りによって重なる両耳部に閉じ代を設けておき軽く糊止めとしてもよい。この折込み形態をなすことにより、啓示・運勢表示部(8)は開いた時にのみ読むことができるので、ユーザーにとっては、開封する楽しみを味わうことができることとなる。また用紙の材質やサイズは特定するものではないが、二つ折り状態で「カードサイズ」と呼ばれる名刺程度が望ましいと思われる。また切取り線は、手で切離せるようにミシン目を入れておく。
【0029】
請求項3に相当するものとしては、図5においてアクセス先情報部(2)をなくしたものである。この場合は別途のホームページでの閲覧ができないので、紙面サイズを大きくしたり、文字サイズを小さくするなどの手段によって、啓示・運勢表示部(8)の情報量を大きくとるのが望ましい。
【0030】
図6参照。本図も請求項2、1に相当するが、基本的に裏面の利用はなくしている。啓示・運勢表示部(8)は表題部と同じ紙面に位置させているので、紙面の全体サイズを大きくしたり、文字サイズを小さくするなどの手段によって情報量を大きくとるのが望ましい。また本図からアクセス先情報部(2)をなくした場合は、前記同様に請求項3に相当する。
【0031】
また図6の形態では、啓示・運勢表示部(8)が露出するため、これを隠す手段としてシール(11)を貼るようにしている。ユーザーは、入手後にシール(11)を剥がして読むとよい。また本形態においては二つ折りの姿で提供する必要はないが、二つ折りとしてもよい。
【0032】
図7参照。基本的には図5と同じ機能構成であるが吊り部(13)の配置と、絵馬部と御神籤部の表示の方向や位置が異なる。折り状況図参照。切取り線にて二つに折り、上側に位置する吊り穴に紐を通している状態を示している。吊り部(13)の形態は他の方法でもよい。例えば、穴を開けずに紐を糊などで固定しておいてもよい。また閉じ部(12)は軽く糊で止めておきユーザーが開くようにする。
【0033】
古来の慣わしとして、「凶」の御神籤を引いた場合は、読んだ後で境内の所定の位置に結んでおき無事を祈願する人が多い。また「吉」の場合は持ち帰る人が多い。本図はこの風習に対応するために便利である。「凶」を引いた者は、絵馬部と御神籤部を切離さずに祈願文を書いて吊るすようにしている。また「吉」を引いた者は、絵馬部だけを吊るして御神籤部は持ち帰ることができる。
【0034】
図8参照。従来の御神籤の基本である短冊型のものに、アクセス先表示部A(2)を載せたものである。古典的な形態のイメージをそのままにして、本紙面では見ることの出来ない運勢等の情報がサイトで見ることができる。また裏面に絵馬部を構成してもよい。
【0035】
図9参照。横長の紙片に、絵馬部(9)と表題部(10)と啓示・運勢表示部(8)を構成したものである。折りたたみ図参照。表題部(10)が表に、そして絵馬部(9)が裏面になるよう折り部(14)の位置にて折り、啓示・運勢表示部(8)も折って表題部(10)と絵馬部(9)の間に入れて全体を小さくしたものである。ユーザーはこの折りたたんだ形態で入手するものとする。なお図右の開いているところは軽く糊などで止める。又は止めないで袋に入れる等する。また表題部(10)と絵馬部(9)は切離しできるようにして其々を別個に利用保管してもよい。
【0036】
図9の場合の利用方法及び効果としては、絵馬部に祈願を記入したユーザーが横長の紙片を細かく折って紐状にすることにより、樹木などに結び付けやすい便利な構成である。従来型の利用の慣習を尊重した新しい構成の御神籤である。またこのタイプは折りやすいように紙質は薄いのがよい。
【0037】
また図9において絵馬部は、啓示・運勢表示部又は表題部の裏面に位置させてもよい。また折りたたんだ状態で吊り下げできるよう、吊り穴を設けて紐や糸を通してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
寺社の御神籤提供の新しいスタイルとして活用できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】御神籤サイトのアクセスカードの表示例である。
【図2】アクセスカード入手から結果表示にいたる本システムの概要図である。
【図3】結果表示の画面構成例である。
【図4】御神籤内容をコード化して表示した御神籤である。
【図5】両面活用タイプで吊下げ可能な絵馬付き御神籤である。
【図6】片面活用タイプで吊下げ可能な絵馬付き御神籤である。
【図7】両面活用タイプで吊下げ可能な絵馬付き御神籤である。
【図8】従来型御神籤にQRコードを載せたものである。
【図9】樹木に結び付けが可能な絵馬付き御神籤である。
【符号の説明】
【0040】
1 アクセスカード
2 アクセス先表示部A
3 アクセス先表示部B
4 携帯電話
5 インターネットサーバー
6 神社
7 御神籤情報部
8 啓示・運勢表示部
9 絵馬部
10 表題部
11 シール
12 閉じ部
13 吊り部
14 折り部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話に装備のバーコードリーダーに対応可能なインターネットのアクセス先情報を表示したことを特徴とする、御神籤サイトアクセスカード又は御神籤。
【請求項2】
一枚の紙片に御神籤部と絵馬部を構成し、紙片の一部に携帯電話に装備のバーコードリーダーに対応可能なインターネットのアクセス先情報を表示したことを特徴とする、絵馬付き御神籤。
【請求項3】
一枚の紙片に、御神籤部と絵馬部を構成したことを特徴とする、絵馬付き御神籤。
【請求項4】
御神籤の内容に相当する文字情報を、携帯電話に装備のバーコードリーダーにて読み取り可能な状態にコード化して表示したことを特徴とする御神籤。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のアクセス先情報に対応して御神籤情報を提供することを特徴とする、インターネットホームページ提供システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−154989(P2006−154989A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−341424(P2004−341424)
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(304044047)株式会社 アールティーブイ (2)