説明

微小流体デバイスにおける変形可能な弁のための閉鎖ブレードおよび方法

微小流体操作システムが提供される。この微小流体システムは、変形可能な材料を操作するためのブレードと、少なくとも1つの移動可能な支持体を備え、この移動可能な支持体は、変形可能な特徴を備える微小流体デバイスに接触するようにブレードを移動させる能力を有する。微小流体デバイスは、ホルダによって作動可能に保持されるとき、移動可能な支持体は、ブレードの遠位端部を、微小流体デバイスに対して位置づけし得、そしてブレードの接触端部表面を移動させて、その結果、それが変形可能な特徴を変形させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する参照)
本願は、2004年4月3日に出願された米国特許出願10/426,587号;双方とも2003年3月31日に出願された米国特許出願10/403, 652号および同10/403,640号;双方とも2003年1月3日に出願された米国特許出願10/336,274号および同10/336,706号;およびすべて2002年7月26日に出願された、米国特許出願60/398,851号、同60/398,777号および同60/398,946号に対して優先権を主張する。本明細書において引用されるこれらの出願のすべては、本明細書においてその全体が参考として援用される。
【0002】
(分野)
本教示は、微小流体アセンブリ、システムおよびデバイス、ならびにこれらのアセンブリ、システムおよびデバイスを用いるための方法に関する。より特定すると、本教示は、流体および流体サンプルの微小サイズの量の操作、処理および他の方法で変化させることを可能にするアセンブリ、システム、デバイスならびに方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
微小流体デバイスは、微小サイズの流体サンプルを操作するために有用である。微小流体デバイスを通じて制御された流体の流れを可能にする微小流体デバイスにおける信頼のおける弁調節システムに対する必要性が存在し続けている。特に、迅速かつ比較的単純な弁の作動を達成して、微小流体デバイスを通じた流体サンプルの効果的な処理を促進するデバイスおよび方法に対する必要性が存在している。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(要旨)
種々の実施形態に従って、微小流体デバイスにおいて変形可能な材料を操作するためのブレードが提供される。このブレードは、支持端部および対向する遠位端部を備え得る。この遠位端部は、端部ブレード部分を備え、この端部ブレード部分は第一側面および第二側面を備え、そしてこの第一側面および第二側面は、約75°と約110°との間の角度で互いに関して角度をつけられている。この第一側面および第二側面は、それぞれの丸い移動領域において互いに収束しそして接触先端表面と交差する。この接触先端表面は、長手(length)および横手(width)を有し得る。第一側面および第二側面は、この接触先端表面の長手によってブレードの遠位端部において互いに分離され得る。この丸い移動領域は、各々、この接触先端表面の長手の約70%から約95%である曲率半径を含み得る。このブレードの第三側面および第四側面は、約45°から約75°の角度で互いに関して角度をつけられ得る。この第三側面および第四側面の各々は、上記接触先端表面において交差し得、そして上記接触先端表面の横手によってブレードの遠位端部において互いに分離され得る。
【0005】
種々の実施形態に従って、微小流体操作システムは、少なくとも1つの移動可能なブレードおよび少なくとも1つの移動可能な支持体を備えて提供され得る。この支持体は、少なくとも第一の方向および第二の方向において移動される能力を有することができる。この少なくとも1つの移動可能なブレードは、支持体の端部および対向する遠位端部によって規定される本体を備え得る。この支持体端部は、少なくとも1つの移動可能な支持体に作動可能に連結され得る。このシステムは、そこに形成された変形可能な材料によって規定される少なくとも1つの特徴を備えて微小流体デバイスを備え得る。このブレードの遠位端部は、少なくとも第一側面および第二側面を備える端部ブレード部分を備え得る。この第一側面および第二側面は、接触端部表面において収束しそして終結し得る。この少なくとも1つの移動可能な支持体は、その微小流体デバイスがホルダによって作動可能に保持されているとき、微小流体デバイスに対して少なくとも1つのブレードの遠位端部を位置決めするように適合され得る。この少なくとも1つの移動可能な支持体は、接触端部表面を移動させて、その結果、接触端部表面が、微小流体デバイスと接触して、変形可能な材料を変形させ、そして少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に閉鎖する能力を有することができる。
【0006】
種々の実施形態にしたがって、微小流体操作システムは、複数のブレードを備え、そして少なくとも1つの移動可能な支持体は、微小流体デバイスがホルダによって作動可能に保持されるときその微小流体デバイスに対してこの複数のブレードのうちの少なくとも1つを位置決めするように適合され得る。この少なくとも1つの移動可能な支持体は、複数のブレードのこの少なくとも一つの接触端部表面を移動させて、その結果、少なくとも1つのそれぞれの接触端部表面が、微小流体デバイスと接触させて変形可能な材料を変形させ、そして少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に閉鎖させる能力を有することができる。
【0007】
微小流体デバイスにおいて形成される少なくとも1つの特徴を閉鎖するための方法もまた提供される。この方法は、微小流体操作システムの支持体を移動させてブレードの遠位端部を微小流体デバイスと接触させて少なくとも1つの特徴を平成する変形可能な材料を変形させ、そして少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に閉鎖させる工程を包含し得る。
【0008】
種々の実施形態に従って、この本方法は、複数のブレードの少なくとも一方の遠位端部を、微小流体デバイスと接触させて、変形可能な材料を変形させ、そしてデバイスの少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に閉鎖することができる。この方法は、複数のブレードのうちの2またはそれより多くの遠位端部を微小流体デバイスと接触させて、変形可能な材料を変形させ、そして少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に閉鎖させることができる。
【0009】
種々の実施形態に従って、微小流体デバイスに形成されたチャネルを閉鎖するための方法が提供される。この方法は、変形可能な材料によって少なくとも部分的に規定される、中に形成された少なくとも1つのチャネルを備える微小流体デバイスを提供する工程を包含し得る。少なくとも1つの第一ブレードは、支持端部および対向する遠位端部によって規定される本体を備えるように提供され得る。少なくとも1つの第一ブレードの遠位端部は、微小流体デバイスに接触されるように押し込まれ得、変形可能な材料を変形し得、そして少なくとも1つのチャネルを少なくとも部分的に閉鎖させ得る。
【0010】
これらおよび他の実施形態は、添付の図面の図およびその説明を参酌することにより完全に理解され得る。当業者によって認識される改変は、本教示の部分であるとみなされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(特定の実施形態の詳細な説明)
図1は、微小サイズの流体サンプルを操作するために使用され得る微小流体操作システムの斜視図である。このシステムは、微小流体デバイス10を備え得、そしてこのデバイスは、ディスクもしくは基板18およびそこに形成される経路を備え、この経路は、変形可能な材料(例えば、非弾性の変形可能な材料)から少なくとも部分的に形成される。微小流体デバイス10の基板18は、そこに形成される複数のサンプルウェル14を備え得る。基板18は、ディスクまたは長方形もしくは正方形のカードの形状であり得、あるいは、他の任意の形状を有し得る。このサンプルウェルは、微小流体デバイス10においてまたはその上に備えられ得る特徴の例である。微小流体デバイス10においてまたはその上に備えられ得る他の特徴としては、リザーバ、窪み、チャネル、バイアス、付加物、出力ウェル、精製カラム、弁などが挙げられる。
【0012】
図1に示されるように、複数のサンプルウェル14は、概して線状に一列に配列され得、ここで各々の列は、サンプル処理経路を形成する。各々のサンプル処理経路の一方の端部において、サンプルウェルまたは出力チャンバ13が、流体サンプルの導入のために提供され得る。この入力チャンバ13は、U字型の架橋面チャネルまたはリザーバを備え得、これは、その一方の端部に配置される入力ポート15を備える。種々の実施形態に従って、そして図1に示されるように、それぞれのサンプル処理経路を構成する1より多い列が基板においてまたはその上で側面ごとに配置され得、その結果、複数のサンプルが、単一の微小流体デバイス10において同時に処理され得る。例えば、96サンプル処理経路は、側面ごとに配置されて、1セットの処理経路が微小流体デバイス10を形成させることができる。さらに、例えば、2またはそれより多いセットの96サンプル処理経路が単一の微小流体デバイス10に配置され得る。
【0013】
図1に示されるように、基板18の部分は、中間壁16が変形されていない状態にある場合、一列または1つの経路において隣接するサンプルウェル14の間の流体連絡を中断し得る中間壁16を形成させることができる。中間壁16は、開放ブレード12で強制的に変形されて、サンプル処理経路の2またはそれより多い隣接するサンプルウェル14の間の流体連絡11を選択的に達成させることができる。それぞれの列においてサンプルウェル14を選択的に配置することによって、微小サイズの流体サンプルを、それぞれのサンプル処理経路を通じて1つのサンプルウェル14から隣接するサンプルウェルなどへそれぞれの経路を通じて連続的に処理され得る。種々の実施形態にしたがって、開放ブレードは、比較的に剛性材料から作製され得る。ステンレス綱および硬いアルミニウムを用いて、例えば、開放ブレードを形成させることができる。
【0014】
図2は、図1に示される微小流体デバイス10の拡大図であり、そして基板18において形成される2つのサンプルウェル14a、14bを備えるサンプル処理経路の一部を図示する。基板18の非変形状態(示さず)において、2つのサンプルウェル14a、14bの間の流体連絡は、サンプルウェル14a、14bの間に配置される中間壁16によって、妨害、中断または障害され得る。中間壁16は、変形材料(例えば、非弾性変形材料)から少なくとも部分的に形成され得る。種々の実施形態において、中間壁16を形成する非弾性変形材料は、基板18を形成するために使用されるのと同じ材料であり得、そして基板18の一体化部分であり得る。
【0015】
中間壁16を形成する非弾性変形材料は、開口ブレード端部によって選択的に変形され得、その結果、凹部またはチャネル19が2つのサンプルウェル14a、14bの間にのびるように形成されて、それによって、2つのサンプルウェル14a、14bの間の流体連絡を作製することができる。
【0016】
図1に示されるように、サンプルウェルとともに形成された基板18の表面は、弾性的に変形可能なカバーシート20でカバーされ得る。カバーシート20は、例えば、プラスチック、エラストマー材料または他の弾性で変形可能な材料から作製され得る。包含される場合、弾性で変形可能なカバーシート20は、接着剤(例えば、感圧接着剤、熱融解接着剤などの層)とともに基板18に付着させることができる。あるいは、弾性的に変形可能なカバーシート20は、別の付着機構(例えば、熱溶融、クランプ、ねじ、ネイル、摩擦適合によるなど)によって基板18に付着され得る。種々の実施形態に従って、弾性の変形可能なカバーシート20および接着剤いずれか一方またはその両方は、透明および/または半透明であり得る。あるいは、種々の実施形態に従って、弾性で変形可能なカバーシート20および接着剤のいずれか一方またはその両方は、不透明、非透明および/または半透明でなくあり得る。
【0017】
種々の実施形態に従って、微小流体デバイス10は、以下に考察されるように図19に示されるように、微小流体アセンブリまたはシステム38の一部を形成し得る。
【0018】
種々の実施形態に従うシステムまたはアセンブリは、種々の変形ブレード(例えば、1またはそれより多い開放ブレードおよび/または1またはそれより多い閉鎖ブレード)を備え得る。そのようなシステムは、少なくとも1つのサンプル処理経路(これは、互いに流体連絡状態に配置され得る少なくとも2つのサンプル含有特徴を備える)を備え得る微小流体アセンブリと連結され得る。
【0019】
図1を参照と、1つのサンプルウェル14から他方のサンプルウェル14へ流体サンプルを移相させることを所望する場合、移動可能な支持体は、少なくとも1つの開放ブレードを、中間壁16に隣接する領域において、微小流体デバイス10の弾性の変形可能なカバー20と接触状態に押し込み得る。開口ブレード12のブレード端部部分26は、弾性で変形可能なカバー20を中間壁16の変形可能な材料へと押し込むことができる。十分那智からで中間壁16へと押し込まれるとき、開口ブレード12のブレード端部分26は、弾性の変形可能なカバー20をその間に、図2に示されるように、中間壁16内の凹部19を形成させることができる。
【0020】
図3は、種々の実施形態の開口ブレード12の端部図であり、そして微小流体デバイス10における凹部19と接触し形成した後の開口ブレード12を図示する。開口ブレード12が十分に収縮すると、弾性の変形可能なカバー20は、その初期の実質的に平面の不幸に向けて少なくとも部分的にリバウンドして戻り、他方、基板18の変形可能な材料は、カバー20より弾性出ない場合、変形されたままである。結果として、チャネル22が形成され、これは、カバー20および凹部19によって規定され、そしてサンプル14の間を延びる。図2および3に示されるように、凹部19は、第一側壁部分19aおよび第二側壁部分19bを備える側壁によって規定される。
【0021】
図2は、開口ブレード12によって基板18において形成されたクローズアップ斜視図を図示する。種々の実施形態に従って、凹部19およびついでその側壁19aおよび19bは、種々の断面形状を、開口ブレード12のブレード端部設計に依存して提示することができる。例えば、開口ブレード設計(まっすぐの端部、カイゼル端部、またはとがったブレード設計)を用い手、凹部をディスク部分18中に形成させることができる。種々の実施形態に従って、開口ブレード12のブレード端部分26の形状、および開口ブレード12によって微小流体デバイスに適用される力は、カバー20を通じて切断または引き裂かれないように開口ブレード12を守るように設計される。
【0022】
従って、微小流体デバイス10の変形可能な部分は、サンプルウェル14の間の流体連絡を確立するために開放ブレード12によって変形され得る。変形可能な部分は、2002年7月26日に出願した米国出願10/398,851号に記載されるタイプの変形可能な弁の部分であり得、この出願は、本明細書においてその全体が参考として援用され、そしてZBIGの弁と呼称される。
【0023】
微小流体の構成要素の種々の構造特性および特徴(例えば、基板18の材料、カバー20の材料および接着構成要素)は、米国仮出願番号60/398,851号に開示されるようなものであり得る。
【0024】
微小流体デバイス10の基板18は、単一層の材料、コーティングされた層の材料、複数層材料、およびそれらの組み合わせを備え得る。より特定すると、基板18は、単一層の脆弱でないプラスチック材料(例えば、ポリカーボネートまたはTOPAZ材料、Ticona (Celanese AG),Summit, New Jersey, USAから入手可能なプラスチック環化オレフィンコポリマー材料)から作製され得る。
【0025】
弾性の変形可能なカバー20は、変形ブレードが接触するとき一過的に変化することを可能にさせる弾性特性を有し得る。しかし、これは、基板18のより非弾性の変形可能な材料と対照的であり、弾性の変形可能なカバー層20は、多かれ少なかれ基本をなすサンプルウェル14の間の流体連絡を達成するに十分な程度にもとの方向に戻る。PCR型材料は、弾性の変形可能なカバー20としてまたはそれとともに使用される。ポリオレフィンフィルム、他のポリマーフィルム、コポリマーフィルムおよびそれらの組み合わせは、例えば、弾性の変形可能なカバー層20を形成するために使用され得る。
【0026】
種々の実施形態に従って、微小流体デバイスの構成要素を形成する材料は、例えば、微小流体デバイス10は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を実行するためにデバイスを用いる場合に、暴露される場合に約60℃から約95℃の温度で熱サイクルに抵抗する能力を有し得る。さらに、微小流体デバイス10の構成要素を形成する材料は、微小流体デバイス10が流体サンプルがその中を通るように押し込まれるときに適用される力に抵抗することができるような強度を有し得る。例えば、微小流体デバイスの構成要素を形成する材料は、微小流体デバイス10を回転し、そして続いて向心運動によって一つのサンプルウェル14から別のものにサンプルを移す場合に遭遇する遠心力に抵抗することができる。
【0027】
種々の実施形態に従って、開口ブレード12によってZBIGの弁24を開口した後に、初期サンプルウェルに保持された流体サンプルは、得られるチャネル20を通じてそして隣接するサンプルウェルへと移動するようにされ得る。流体サンプルは、例えば、向心力または重力によって移動されるように押し込まれ得る。微小流体デバイス10は、回転可能なプラテンまたはスパンに付着され得、それによって、向心力が流体サンプルを、半径方向に内向きに配置されたサンプルウェルから半径方向に外向けに配置されたサンプルウェルへと開口チャネル22を通じて移動させる。
【0028】
種々の実施形態に従って、流体サンプルを半毛方向に外向けに配置されたサンプルウェルにおける流体の処理を継続して、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を実行するために、ZBIGの弁24を閉じて流体サンプルが半径方向に内向きにサンプルウェルへと移動して戻ることを妨害することが所望され得る。種々の実施形態にしたがって、および図4に示されるように、閉鎖ブレード30を提供して、ZBIGの弁24のチャネル22を形成する変形可能な材料を弾性的に変形または冷間形成させることができる。特に、閉鎖ブレード30を、単独でまたは1もしくはそれより多くのさらなる閉鎖ブレードと組み合わせて用いて、サンプルウェル14の間の変形可能な材料の障壁またはダムを迅速かつ単純に形成させることができる。この障壁は、サンプルウェル14の間の流体連絡を少なくとも部分的に妨害し得、それによって、流体サンプルが以前に保持されていたサンプルウェルへ流体サンプルが所望されずに移動して戻る可能性を減少させることができる。
【0029】
種々の実施形態において、基板18の変形可能な材料は、いずれかの側面または両面において、あるいは開いたZBIGの弁24のチャネル22部分の領域内またはその幅を横切って衝突されることができる。1またはそれより多い閉鎖ブレード30を用いて、微小流体デバイス10を、連続的または同時の様式でのいずれかで、あるいはその組み合わせで用いて衝突することができる。
【0030】
例えば、図5および図6は、微小流体デバイス10を変形する2つの閉鎖ブレード30を備える配置の側面図を連続的に図示する。閉鎖ブレード30の少なくともブレード先端部分34は、ZBIGの弁24の開口チャネル22の中またはその付近で微小流体カード10と接触して、少なくとも部分的にチャネル22を閉鎖させることができる。
【0031】
種々の実施形態に従って、閉鎖ブレード30は、チャネル形成工程の間に以前に変形されていない変形可能な材料に接触し得る。例えば、図5に示さるように、閉鎖ブレード30は、微小流体デバイス10に、チャネル22の側壁19a、19bから一定距離Xで当たることができる。距離Xは、側壁19a、19bのいずれかから、例えば、少なくとも約0.75mmに対応し得る。種々の実施形態に従って、距離Xは、サンプルウェルのサイズおよび中間壁において形成される凹部19のサイズの関数として比例して変動し得る。
【0032】
図5および図6に連続して示されるように、それぞれの1またはそれより多い閉鎖ブレード30の1またはそれより多いブレード先端部分34は、基板18におけるインプレッション36を形成するために使用されるとき、基板18の変形可能な材料に置き換わることができる。インプレッション36を凹部19の側壁19a、19bに対して比較的密接な近位に作製することによって、凹部の側壁を規定する材料は、37および39において一対で配置される矢印によって示されるように、例えば、内向きに盛り上がるように変形され得る。結果として、障壁40は、2つのサンプルウェル14の間に形成され得る。例えば、使用されるブレードの数およびブレード端部部分34に依存して、側壁19a、19bの出っ張り変形は、2つの隣接するサンプルウェル14の間の完全にまたは部分的にのいずれかで密接な流体連絡へと変更され得る。
【0033】
種々の実施形態に従って、インプレッション36を形成し、ついで障壁40を形成することによって、障壁40を形成する変形可能な材料は、カバー20と障壁40との間の流体密封の封入を達成するようにさせ、それにより隣接するサンプルウェル14の間の流体連絡を中断させることができる。障壁40を形成する変形可能な材料を、カバー20と基板18との間に配置される感圧接着剤層と接触させることができる。
【0034】
図7は、微小流体デバイス10の平面図である。これは、以前開口ZBIGの弁24を備え、この弁は、この弁24をまたぐ2つの閉鎖ブレードによって生じる変形によって閉鎖されている。各々がそれぞれ微小流体10を切り取る閉鎖ブレード30によって形成される、2つのインプレッション36が図示されている。インプレッション36は、すでに開いたZBIGの弁24のチャネルのいずれか一方の側面または両面によって形成され得、そして上記のように各々のインプレッションは、凹部19の側壁19a、19bから設定された距離だけ間隔をあけられ得る。インプレッション36の形成は、ZBIGの弁チャネルの側壁19a、19bが、障壁40を変形可能に作製し、そして互いに接触するように側壁を衝突させることができる。図7においてホットドッグバンの形の変形は、閉鎖状態でZBIGの弁チャネルを図示する。より特定すると、側壁19a、19bが39において互いに接触されるように示される。
【0035】
ZBIGの弁24が閉鎖され、そしてサンプルウェル間の流体連絡が中断されると、半径方向に内向きに以前に占められるサンプルウェルへと流体サンプルを移動させることなく、半径方向に外向きのサンプルウェル中に配置された流体サンプルを処理することを継続することが可能である。
【0036】
図8〜17は、種々の実施形態に従ういくつかの閉鎖ブレードを図示する。閉鎖ブレード30のブレード先端部分34には、微小流体デバイス基板の材料のような変形可能な材料に所望の片kうぃを提供するように設計された閉鎖ブレードが提供される。例えば、ブレード先端部分34は、チャネルの側壁のような特徴が、2つの以前に結合されたサンプルウェルの間の障壁を変形および変形させる変形材料においてインプレッションが残る形状を有し得る。種々の実施形態に従って、閉鎖ブレードは、比較的剛性の材料から作製され得る。ステンレス綱および硬アルミニウムを使用して、例えば、閉鎖ブレードを形成させることができる。
【0037】
図8は、種々の実施形態に従う閉鎖ブレードの側面図である。閉鎖ブレード30は、少なくとも4つの側面表面;第一側面60、第二側面70,第三側面80および第四側面90(図8には示さず)を備え得る。各々の側面は、閉鎖ブレード30の遠位末端58に閉鎖ブレード30の支持端部50からのびる長手を備える。
【0038】
閉鎖ブレード30の支持端部50は、主要本体部分を備え得る。主要本体部分52は、閉鎖ブレードを移動可能な支持体に連結するための連結機構を備え得る。移動可能な支持体は、例えば、閉鎖ブレードを微小流体デバイス10と接触するように変形可能であるように入ったり出たりさせるためのアクチュエータであり得る。そのような移動可能な支持体32は、図19に示される。閉鎖ブレード30の連結機構は、移動可能な支持体へと閉鎖ブレード30が固定的に閉められることを可能にする特徴(例えば、連結ボルトを縫合または通過させるための1またはそれより多いの開口部56)であり得る。
【0039】
図8および9に示されるように、第一側面表面60、第二側面表面70、第三側面表面80および第四側面表面90の各々は、第一部分およびその第一部分に対して角度をつけられたそれぞれの第二の角度をつけられた部分を備える。例えば、第一側面表面60は、第一部分62およびそれぞれに角度をつけられた部分64を備え;第二側面表面70は、第二部分72およびそれぞれの角度をつけられた部分74を備え;第三側面表面80は、第一部分82およびそれぞれの角度をつけられた84を備え;そして第四側面表面90は、第一部分92およびそれぞれの角度をつけられた部分94を備える。
【0040】
種々の実施形態に従って、第一側面表面60および第二側面表面70は、互いに対向させられ得、そしてそれぞれの第一部分62、72を備え得、これらは、第三側面表面80および第四側面表面のそれぞれの第一部分82、92の長手より長い、より短いまたは同じ長手を有する。さらに、第三側面表面80および第四側面表面90は、互いに対向され得、あるいは、第三の側面表面80および第四側面表面90の第一部分82、92は、それぞれ、互いに対向させることができる。
【0041】
それぞれの第一側面表面60および第二側面表面70の第一部分62、72は、図8に図示されるように互いに平行に延びることができる。第一側面表面60の第一部分62は、第二側面表面70の第一部分72の長手とは異なる長手を含み得る。対応して、第三側面表面および第四側面表面80、90の第一部分82、92は、図8の閉鎖ブレードの側面図を示す図9に図示されるように、互いに平行であり得る。第三側面表面80の第一部分82は、第四側面表面90の第一部分92の長手とは異なる長手を有し得る。
【0042】
図8に示されるように、閉鎖ブレード30の遠位端部58は、ブレード先端部分34を備え得る。ブレード先端部分34に沿って、第一側面の角度をつけられた部分64および第二側面の角度をつけられた部分74は、互いに角度をつけられ、その結果、それらは、接触先端表面100において、それぞれ、丸い移動領域102、104において互いに収束し、そして交差する。従って、第一側面表面60および第二側面表面70の各々は、それぞれの丸い移動領域102、104において閉鎖ブレード30の遠位端部58を終結させることができる。第一側面の角度をつけられた部分64および第二側面の角度をつけられた部分74は、互いに、約75°と約110°との間の角度、または約85°と約95°との間の角度で、あるいは約87°と約93°と間の角度で互いに関して角度をつけられ得る。
【0043】
図9は、ブレードの長手にそって示される閉鎖ブレード30の側面図である。示されるように、第三側面表面80の第一部分82と第四側面表面90の第一部分92とが、互いに対向するように示される。さらに、閉鎖ブレード30の遠位端部58において、第三側面の角度をつけられた部分84および第四側面の角度をつけられた部分94は、互いに関して角度をつけられ得、その結果、接触先端表面100において相互に収束しそして交差する。第三側面の角度をつけられた84および第四側面の角度をつけられた部分94は、約45°から約75°の角度、または約50°から約70°の角度、または約55°から約65°の角度で互いに関して角度をつけられることができる。
【0044】
図10は、図9に示される閉鎖ブレード30のブレード先端部分34の拡大図である。接触先端表面100は、第三側面の角度をつけられた部分84および第四側面の角度をつけられた部分94の収束末端において形成され、これは、曲率半径Rによって規定され得る曲線状の表面を備え得る。接触先端表面100の曲率半径Rは、約0.0025インチから約0.0125インチの値であり得、約0.0050インチから約0.0100インチの値であり得、または約0.0075インチであり得る。接触先端表面100は、その遠位先端において頂端101を備え得、そしてこの頂端101は、接触先端表面100の長手に沿って線形の接触表面を提供し得る。
【0045】
図11は、図8の閉鎖ブレード30の遠位端部58の端部図である。接触端部表面100は、互いに収束する側面の角度をつけられた部分の2つの対の端部においておよびそれらによって規定される様子を示す。具体的には、接触端部表面100は、互いに収束する第一側面の角度をつけられた部分64および第二側面の角度をつけられた部分74の端部において、そして互いに収束する第三側面の角度をつけられた部分84と第四側面の角度をつけられた部分94との端部において、形成され得る。
【0046】
図12は、図11に示される閉鎖ブレードのブレード端部部分34の拡大図である。図12に示されているように、図12に示されているように、接触端部表面100は、長手Lおよび横手Wを有し得る。この長手Lは、第一側面の角度をつけられた部分64の端部と、第三側面の角度をつけられた部分74との間を延び得る。さらに、横手Wは、第三側面の角度をつけられた部分84と第四側面の角度をつけられた部分94との間を延び得る。縁132,134、136および138は、隣接する角度をつけられた部分のそれぞれ交差点において形成され得、例えば、第一側面の角度をつけられた部分64と第四側面の角度をつけられた部分94との交差点、または第四側面の角度をつけられた部分94と第二側面の角度をつけられた部分74戸の間の交差点において形成され得る。
【0047】
図12は、それぞれの丸い移動領域102,104において、接触端部表面100と交差する第一側面の角度をつけられた部分64および第二表面の角度をつけられた部分74を図示する。種々の実施形態に従って、丸い移動領域102、104は、各々、接触端部表面の長手Lの約70%〜約95%、または約75%から約90%、または約80%から約85%の曲率半径を有しる。丸い移動領域102,104の各々の曲率半径は、約0.025インチから約0.075インチの値、約0.035インチから約0.065インチの値、または約0.050インチの値を有し得る。
【0048】
図13〜17は、種々の実施形態に従う改変された閉鎖ブレード設計を伴う閉鎖ブレード30’の種々の図を図示する。閉鎖ブレード30の特徴に類似する閉鎖ブレード30’の特徴は、同じ番号を有するが、プライム「’」というシンボルが続く。例えば、図13および図14に示され、そして閉鎖ブレード30に類似して、閉鎖ブレード30’は、少なくとも4つの側面表面;第一側面表面60’、第二側面表面70’、第三側面表面80’および第四側面表面90’を備え得る。各々の側面は、閉鎖ブレード30’の支持体端部50’から閉鎖ブレード30’の遠位端部58’にのびる長手を有し得る。閉鎖ブレード30に類似して、閉鎖ブレード30’の支持体端部50’は、主要な本体部分52’を備え、この本体は、示される移動可能な支持体32のような、移動可能な支持体に、閉鎖ブレード30’を連結させるための連結機構を備える。
【0049】
図13に示されるように、第一側面表面60’および第二側面表面70’の各々は、第一部分に対して角度をつけられ得る、それぞれの第一の角度をつけられた部分およびそれぞれの第二の角度をつけられた部分を備え得る。例えば、第一側面表面60’は、第一部分62’およびそれぞれの角度をつけられた部分64’を備え得、そして第二側面表面70’は、第一部分72’およびそれぞれの角度をつけられた部分74’を備え得る。図14は、第三側面表面80’および第四側面表面90’が各々閉鎖ブレード30’の遠位端部58’において配置される接触端部表面100’へと延びることができる。種々の実施形態に従って、閉鎖ブレード30’の各々は、長手、横手、角度等の特徴を提示し得、これは、例えば以前に上記に開示されるように、閉鎖ブレード30の比較的な特徴について開示されているとおりである。
【0050】
図13に示されるように、第一側面の角度をつけられた部分64’および第二側面の角度をつけられた部分74’は、互いに対して角度をつけられ得、その結果、それらは、接触端部表面100’に互いに収束し、そして交差する。第一側面の角度をつけられた部分64’および第二側面の角度をつけられた部分74’は、互いに、約75°から約110°、または約85°から約95°、または約87°から約93°の角度で角度をつけられ得る。
【0051】
図14は、ブレードの長手に沿った閉鎖ブレード30’の側面図である。示されるように、第三側面表面80’および第四側面表面90’は、互いに対して対向する関係にあるように示され、そして互いに並行であるように配置され得る。閉鎖ブレード30’の遠位端部58’において、第三側面表面80’および第四側面表面90’は、接触端部表面100’にて終結する。図13および図14において示されているように、第二側面の角度をつけられた部分74’は、平面120に沿って切断され得、その結果、平面120は、接触端部表面100’において形成された窪み110の一部を通じて切断され得る。あるいは、第二側面の角度をつけられた部分74’は、その接触端部表面100’の窪み110の一部を切って通るように角度をつけられた実質的にまっすぐな平坦な側面表面であるように配置され得る。結果として、窪み110は、図14および15に示されるように、接触端部表面100’の側面において少なくとも部分的に開放され得る。
【0052】
図15は、図14に示されるように、閉鎖ブレード30’のブレード端部部分34’の拡大側面図である。接触端部表面100’は、縁112を備える。この縁は、窪み110によって部分的に規定される内側周囲を備える。縁112は、実質的に平坦な表面を備え得、そして2つの空間を開けた接触端部表面114、116によって少なくとも部分的に規定され得る。
【0053】
図16は、図13の閉鎖ブレード30’の遠位端部58’の端部図である。示されるように、第一側面の角度をつけられた部分64’および第二側面の角度をつけられた部分74’は、接触端部表面100’の一部を部分的に規定するように相互に収束し得る。
【0054】
図17は、図16に示される閉鎖ブレード30’のブレード端部部分34’の拡大図である。接触端部表面100’の縁112の周囲は、第一側面の角度をつけられた部分64’の端部、第二側面の角度をつけられた部分74’の端部、第三側面表面80’の端部、第四側面90’の端部によって、ならびに窪み110によって少なくとも規定され得る。縁112の内側周囲113(ここで、縁112は、窪み110と交差する)に沿って、窪み110は、LJ字型、U字型、V字型および部分的楕円型の少なくとも1つを備える断面形状を有し得る。窪み110の閉鎖端部において、窪み110は、約0.010インチから約0.050インチ、または約0.015インチから約0.030インチの曲率半径R’を含み得る。さらに、縁112は、少なくとも2つの空間を開けた接触端部表面部分114、116を備え得、この表面部分は、実質的に平面の接触端部部分100’を形成するように交差縁部分118によって連結され得る。
【0055】
種々の実施形態に従って、第一側面の角度をつけられた部分64’は、その長手に沿って曲線状表面を有し得る。曲線状表面は、第一側面の角度部分64’の端部と接触端部表面100’の縁112との交差点において曲線状の外側周囲122を規定し得る。交差縁部分118に沿って曲線状の外側周囲122を取り込むことによって、閉鎖ブレード30’は、微小流体カード10に、交差縁部分118に沿ってカバー30’を通じて切断することも裂くことなく入れられ得る。
【0056】
図18は、閉鎖ブレード30’を備える配置の側面図を示す。この閉鎖ブレード30’は、微小流体デバイス10’と接触されて、開口チャネル22を変形可能に閉鎖させることができる。閉鎖ブレード30’は、その接触端部表面100’が微小流体デバイス10’と変形可能に接触させるとき、縁112の少なくとも2つの間隔をあけた接触端部表面部分114,116の各々がチャネル22の形成の間にそれまでに変形されていない変形可能な材料と接触するように配置され得る。例えば、空間を開けた接触端部表面部分114,116は、チャネル22の側壁19a、19bから設定された距離X(例えば、少なくとも約0.75mm)で微小流体デバイス10にぶつかることができる。種々の実施形態に従って、距離Xは、サンプルウェルのサイズおよび中間壁において形成される凹部19のサイズの関数として比例して変動し得る。さらに、接触端部表面100’の交差縁部分118は、微小流体カード10に凹部19の横手を横切る領域において押し込まれ得る。
【0057】
間隔をあけた接触端部表面部分114,116を備える接触端部表面100’および交差縁部分118は、窪み110の表面の一部に沿って、側壁19a、19b材料を変形させることができる。例えば、側壁19a、19bを規定する材料は、内向きに出っ張るように押し込んで2つのサンプルウェル14の間に障壁を形成させることができる。さらに、交差縁部分118は、側壁19a、19bの1またはそれより多いそれぞれの部分を同時に変形させて、側壁の部分を形成させることができる。
【0058】
以前に記載される実施形態におけるように、閉鎖ブレード30’によって形成された障壁は、カバー20と障壁との間の流体密封の封入を達成させ、それによって、サンプルウェル14の間の流体連絡を中断させることができる。種々の実施形態に従って、障壁を形成する変形可能な材料は、部分的に変形された感圧性接触剤層と接触されるように押し込まれ流体型封入を達成させることができる。
【0059】
図19に示されるように、微小流体デバイス10は、移動可能な支持体32に付着された変形ブレードまたは複数のスタックされた変形ブレード30によって接触されそして変形される能力を有し得る。種々の実施形態に従って、支持デバイス(例えば、ホルダプレート34)を用いて、微小流体デバイス10を、微小流体アセンブリまたはシステム38の移動可能な支持体32および変形ブレード30の両方に対して固定的に支持することができる。
【0060】
本明細書において記載される閉鎖ブレード、システムおよび方法に関して使用され得る種々の構成要素、システムおよび方法としては、米国仮特許出願60/398,777号、同60/398,851号、同60/399,548号および同60/398,946号ならびに米国特許出段10/336,274号、同10/336,706号、および同10/336,330号に記載されている特徴および方法が挙げられる。これらの文献は、本明細書においてその全体が参考として援用される。
【0061】
当業者は、本教示が種々の形態で実現され得ることを上記説明から理解することができる。従って、これらの教示は、その特定の実施形態および実施例に関連づけて説明されてきたが、本教示の本当の範囲は、そのように限定されるべきではない。種々の変形および改変が本明細書における教示の範囲を逸脱することなくなされ得る。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】図1は、微小流体デバイスを変形するプロセスにおいて示される開放ブレードを備える種々の実施形態に従うシステムの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示されるシステムの拡大図であり、サンプル処理経路の部分を形成し、そしてV字型の断面を有する連結チャネルを通じて互いに流体連絡をする2つのサンプルウェルを示す。
【図3】図3は、微小流体デバイスの一部を変形させた後、収縮された開口ブレードを備えるシステムの側面図である。
【図4】図4は、微小流体デバイスを変形するプロセスにおいて、種々の実施形態に従い、そして閉鎖ブレードを備えるシステムの斜視図である。
【図5】図5および図6は、種々の実施形態に従い、そして微小流体デバイスの変形前(図5)および変形後(図6)の2つの閉鎖ブレードを備える、システムの連続的側面図である。
【図6】図5および図6は、種々の実施形態に従い、そして微小流体デバイスの変形前(図5)および変形後(図6)の2つの閉鎖ブレードを備える、システムの連続的側面図である。
【図7】図7は、微小流体デバイスにおいて隣接する凹部(depression)を形成した2つの閉鎖ブレードによって閉鎖された以前に開かれた変形可能な弁を備える種々の実施形態の変形された微小流体デバイスの平面図である。
【図8】図8は、種々の実施形態に従う閉鎖ブレードの平面図である。
【図9】図9は、図8に示される閉鎖ブレードの端部側面図である。
【図10】図10は、図9に示される閉鎖ブレードのブレード先端端部部分の拡大端部側面図である。
【図11】図11は、図8に示される閉鎖ブレードの端部図である。
【図12】図12は、図11に示される閉鎖ブレードのブレード先端端部部分の拡大図である。
【図13】図13は、種々の実施形態に従う閉鎖ブレード設計の平面図である。
【図14】図14は、図13に示される閉鎖ブレードの端部側面図である。
【図15】図15は、図14に示され、図14における線34’に沿って採られる閉鎖ブレードのブレード先端端部部分の拡大図である。
【図16】図16は、図13に示される閉鎖ブレードの端部図である。
【図17】図17は、図16に示される閉鎖ブレードのブレード先端端部部分の拡大図である。
【図18】図18は、種々の実施形態に従い、そして微小流体デバイスにおける変形操作のために配置される図13〜17に示される閉鎖ブレードを取り込むシステムの側面図である。
【図19】図19は、種々の実施形態に従い、そして移動可能な支持体に配置される閉鎖ブレードのスタックおよびホルダに配置される微小流体カードを備える、微小流体操作システムの斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微小流体デバイスにおいて変形可能な材料を操作するためのブレードであって、該ブレードは支持端部および対向する遠位端部、を備え、
該遠位端部は第一側面および第二側面、ならびに第三側面および第四側面を備える端部ブレード部分を備え、該第一側面と第二側面とは互いに対して約75°と約110°との間の角度で角度付けされており、ここで、該第一側面および該第二側面の各々は互いに収束し、そして各々の丸い移動領域において接触先端表面を交差し、該接触先端表面は長手および横手を備え、該第一側面および第二側面は、該接触先端表面の長手によってブレードの遠位端部において互いに分離され、そして該丸い移動領域は、各々、該接触先端表面の長手の約70%〜約95%である曲率半径を含み;該第三側面および第四側面は、約45°〜約75°の角度で互いに関して角度をつけられており、該第三側面および第四側面の各々は、該接触先端表面を交差し、そして該接触先端表面の該横手によって該ブレードの該遠位末端において互いに分離されている、ブレード。
【請求項2】
前記第一側面および前記第二側面は、約85°〜約95°の角度で互いに関して角度をつけられている、請求項1に記載のブレード。
【請求項3】
前記第一側面および第二側面は、約87°〜約93°の角度で互いに関して角度をつけられている、請求項2に記載のブレード。
【請求項4】
前記丸い移動領域の各々は、前記接触先端表面の長手の約75%〜約90%である曲率半径を含む、請求項1に記載のブレード。
【請求項5】
前記丸い移動領域の各々は、前記接触先端表面の長手の約80%〜約85%である曲率半径を含む、請求項4に記載のブレード。
【請求項6】
前記第三側面および前記第四側面は、約50°〜約70°の角度で互いに関して角度をつけられている、請求項1に記載のブレード。
【請求項7】
前記第三側面および第四側面は、約55°〜約65°の角度で互いに関して角度をつけられている、請求項6に記載のブレード。
【請求項8】
微小流体操作システムであって、該システムは以下:
少なくとも1つの移動可能な支持体であって、該支持体は、少なくとも第一方向および第二方向に移動する能力を有する、支持体;
少なくとも1つのブレードであって、該少なくとも1つのブレードは、支持末端および対向する遠位末端によって規定される本体を備え、該支持末端は、該少なくとも1つの移動可能な支持体に作動可能に連結される、ブレード;
そこに形成される少なくとも1つの特徴を備える微小流体デバイスであって、該少なくとも1つの特徴は、変形可能な材料によって少なくとも部分的に規定される、微小流体デバイス;
該微小流体デバイスを保持するためのホルダ
を備え、
ここで、該ブレードの遠位端部は、少なくとも第一側面および第二側面を備える末端ブレード部分を備え、該第一側面および該第二側面は、接触先端表面に収束し、そしてそこで終結し;
ここで該少なくとも1つの移動可能な支持体は、該微小流体デバイスが該ホルダによって作動可能に保持されており、該微小流体デバイスに対して該少なくとも1つのブレードの該遠位末端に位置決めするように適合され、そして該接触先端表面を移動する能力を有し、その結果、該接触先端表面が該微小流体デバイスと接触して該変形可能な材料を変形させ、そして該少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に閉鎖させる、システム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの特徴は、少なくとも1つの変形可能な側壁を含む少なくとも1つのチャネルである、請求項8に記載の微小流体操作システム。
【請求項10】
前記末端ブレード部分は、第三側面および第四側面をさらに備え、該第三側面および該第四側面は、前記接触先端表面において収束しそして終結する、請求項8に記載の微小流体操作システム。
【請求項11】
前記接触先端表面は、前記第三側面と前記第四側面との間でのびる横手を備える、請求項10に記載の微小流体操作システム。
【請求項12】
前記接触先端表面は、半径によって規定される曲線状表面を備える、請求項8に記載の微小流体操作システム。
【請求項13】
前記接触先端表面は、先端を備え、そして該先端において線状の接触表面を有する、請求項12に記載の微小流体操作システム。
【請求項14】
前記第一側面は、それぞれの第一の丸い移動領域で前記接触先端表面と交差し、そして該第二側面は、それぞれの第二の丸い移動領域において該接触先端表面と交差する、請求項8に記載の微小流体操作システム。
【請求項15】
前記接触先端表面は、前記第一の丸い移動領域と前記第二の丸い移動領域との間に延びる長手を備える、請求項14に記載の微小流体操作システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つのブレードは、複数のブレードを備え、該複数のブレードの各々は、それぞれの支持端部とそれぞれの対向する遠位端部とによって規定されるそれぞれの本体を備え、該複数のブレードの各々のそれぞれの支持端部は、該少なくとも1つの移動可能な支持体に作動可能に連結され、そして該複数のブレードのそれぞれの遠位端部の各々は、少なくとも第一側面および第二側面を備える端部ブレード部分を備え、該第一側面および該第二側面は、互いに、接触先端表面において収束しそして終結し;そして該少なくとも1つの移動可能な支持体は、該微小流体デバイスが前記ホルダによって作動可能に保持されるとき該微小流体デバイスに対して該複数のブレードの少なくとも1つを位置づけるために適合され、そして該少なくとも1つの移動可能な支持体は、該複数のブレードの少なくとも1つの該接触先端表面を移動する能力を有し、その結果、少なくとも1つのそれぞれの接触先端表面は、該微小流体デバイスと接触して前記変形可能な材料を変形させ、そして該少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に閉鎖させる、
請求項8に記載の微小流体操作システム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの移動可能な支持体は、前記複数のブレードの前記それぞれの接触先端表面を、同時に、前記少なくとも1つの特徴に接触させるように移動させて、前記変形可能な材料を同時に変形させ、そして前記少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に同時に閉鎖させる能力を有する、請求項16に記載の微小流体操作システム。
【請求項18】
前記少なくとも1つの移動可能な支持体は、前記複数のブレードの前記それぞれの接触先端表面を、前記少なくとも1つの特徴と接触させるように連続的に移動させて、前記変形可能な材料を連続的に変形させ、そして前記少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に連続的に閉鎖させる能力を有する、請求項16に記載の微小流体操作システム。
【請求項19】
前記複数のブレードの各々の前記端部ブレード部分は、さらに、第三側面および第四側面を備え、該第三側面および該第四側面は、前記接触先端表面において互いに収束し、そして終結する、請求項16に記載の微小流体操作システム。
【請求項20】
微小流体デバイスにおいて形成される特徴を閉じる方法であって、該方法は以下の工程:
請求項8に記載される微小流体操作システムを提供する工程;および
前記支持体を移動させて、前記ブレードの前記遠位端部を前記微小流体デバイスに接触させるように押し込んで、前記変形可能な材料を変形させて、前記少なくとも1つの特徴を形成させ、そして前記少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に閉鎖させる、方法。
【請求項21】
微小流体デバイスにおいて形成される少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に閉鎖させる方法であって、該方法は:
請求項16に記載の微小流体操作システムを提供する工程;
前記複数のブレードのうちの少なくとも1つの前記遠位端部を、前記微小流体デバイスに接触させて、前記変形可能な材料を変形させ、そして前記少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に閉鎖させる、工程;および
前記複数のブレードの少なくとも別の一つの前記遠位端部を前記微小流体デバイスに接触させるように押し込んで、前記変形可能な材料を変形させ、そして前記少なくとも1つの特徴を少なくとも1つの部分的に閉鎖させる、工程
を包含する、方法。
【請求項22】
前記複数のブレードは、前記微小流体デバイスに同時に接触するように押し込まれ、前記変形可能な材料を変形させ、そして前記少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に閉鎖させることを同時にする、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記複数のブレードは、前記微小流体デバイスと連続的に接触させるように押し込まれ、前記変形可能な材料を連続的に変形させ、そして前記少なくとも1つの特徴を連続的に変形させる、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記接触先端表面は、縁および凹部を含む、請求項8に記載の微小流体操作システム。
【請求項25】
前記凹部は、凵字型、U字型、V字型および少なくとも部分的に楕円形のうち少なくとも1つを、前記縁が該凹部と交差する該縁の内側周辺において備える、請求項24に記載の微小流体操作システム。
【請求項26】
前記少なくとも1つの移動可能な支持体が、前記微小流体デバイスが前記ホルダによって作動可能に保持されるとき前記ブレードの前記遠位端部を前記微小流体デバイスに対して位置決めするように適合され、そして前記接触先端表面を移動させて、その結果、該接触先端表面が前記微小流体カードと接触させて、前記変形可能な材料を変形させ、そして前記少なくとも1つの特徴を少なくとも部分的に閉鎖させる、請求項25に記載の微小流体操作システム。
【請求項27】
前記縁は、少なくとも2つの空間を開けた接触先端表面部分を備え、そして前記少なくとも1つの移動可能な支持体は、該少なくとも2つの空間を開けた接触先端表面部分を、前記微小流体デバイスのそれぞれの領域に、前記少なくとも1つの特徴の対向する側面において接触させるように移動させる能力を有する、請求項24に記載の微小流体システム。
【請求項28】
前記縁は、さらに、前記少なくとも2つの、空間を開けた接触先端表面部分を接続する、相互接続縁部分を含む、請求項27に記載の微小流体操作システム。
【請求項29】
前記第一側面および前記第二側面は、曲線表面を含む、請求項26に記載の微小流体操作システム。
【請求項30】
前記第一側面および前記第二側面の一方は、実質的に平坦な表面を含み、該実質的に平坦な表面は、前記接触先端表面に形成された前記凹部の一部を通じて切断される、請求項26に記載の微小流体操作システム。
【請求項31】
微小流体デバイスにおいて形成される少なくとも1つのチャネルを閉鎖する方法であって、該方法は以下の工程:
請求項27に記載される微小流体操作システムを提供する工程;および
前記少なくとも1つの移動可能な支持体を移動させて、前記ブレードの前記遠位端部を前記微小流体デバイスに接触させるように押し込まれ、その結果、前記少なくとも2つの空間を開けた接触先端表面部分が前記変形可能な材料を変形させ、そして前記少なくとも1つのチャネルを少なくとも部分的に閉鎖させる、方法。
【請求項32】
微小流体デバイスにおいて形成されるチャネルを閉鎖する方法であって、該方法は以下の工程:
中に形成された少なくとも1つのチャネルを備える微小流体デバイスを提供する工程であって、該少なくとも1つのチャネルは、変形可能な材料によって少なくとも部分的に規定される、工程;
支持端部および対向する遠位端部によって規定される本体を備える少なくとも1つの第一ブレードを提供する工程であって、該遠位端部は、接触先端表面において終結する、工程;および
該少なくとも1つの第一ブレードの該遠位端部を該微小流体デバイスと接触するように押し込んで、該変形可能な材料を変形させ、そして該少なくとも1つのチャネルを少なくとも部分的に閉鎖する、工程
を包含する、方法。
【請求項33】
前記少なくとも1つの第一ブレードの前記接触先端表面は、少なくとも2つの空間を開けた接触先端表面部分を備え、該接触先端表面部分は、該少なくとも1つの第一ブレードの前記遠位末端が前記微小流体デバイスと接触されるように供されるとき、前記少なくとも1つのチャネルの対向する側面において該微小流体デバイスと接触する、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記少なくとも1つのブレードは、複数のブレードを備え、該複数のブレードの各々のブレードは、支持端部および対向する遠位端部によって規定される本体を備え、該対向する遠位端部は、それぞれの接触先端表面において終結し、そして該複数のブレードの該遠位端部を前記微小流体デバイスと接触させるように供されて、前記変形可能な材料を変形させ、そして前記少なくとも1つのチャネルを閉鎖させる、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記微小流体デバイスは、前記少なくとも1つのチャネルの第一側面に構成される第一領域、および該少なくとも1つのチャネルの対向する第二側面において構成される第二領域を備え、そして前記複数のデバイスの少なくとも1つは、該第一領域および該第二領域のうちの一方と接触し、該複数のブレードの他方の一つは、該第一領域および該第二領域のうちの他方と接触する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記複数のブレードは、前記微小流体デバイスと接触されるように同時に押し込んで、前記変形可能な材料の部分を変形させ、そして前記少なくとも1つのチャネルを閉鎖することを同時にする、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記複数のブレードは、前記微小流体デバイスと連続的に接触されるように押し込んで、前記変形可能な材料のそれぞれの部分を連続的に変形させ、そして前記少なくとも1つのチャネルを連続的に閉鎖する、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも1つのチャネルは、少なくとも1つのそれぞれの側壁によって規定され、そして前記少なくとも1つの第一ブレードは、該少なくとも1つのそれぞれの側壁から少なくとも約0.75mmの距離で前記変形可能な材料と接触されるように押し込まれる、請求項32に記載の方法。
【請求項39】
前記複数のブレードは、互いに約1.0cm以下離れて空間を開けている、請求項34に記載の方法。
【請求項40】
前記複数のブレードは、互いに約0.5cm以下離れて空間を開けている、請求項34に記載の方法。
【請求項41】
前記複数のブレードは、互いに約1.0mm以下離れて空間を開けている、請求項34に記載の方法。

【図1】
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【図4】
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【図2】
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【図3】
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【図7】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2006−515232(P2006−515232A)
【公表日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−505604(P2005−505604)
【出願日】平成15年7月18日(2003.7.18)
【国際出願番号】PCT/US2003/022553
【国際公開番号】WO2004/011132
【国際公開日】平成16年2月5日(2004.2.5)
【出願人】(500069057)アプレラ コーポレイション (120)
【住所又は居所原語表記】850 Lincoln Centre Drive Foster City CALIFORNIA 94404 U.S.A.