説明

微細気泡発生装置

【課題】浴槽水に混入させる空気を取り入れる部分に設けられた弁が詰まることを抑制した微細気泡発生装置を提供すること。
【解決手段】浴槽2に設けている吸込孔22と吐出孔23とを連通管3で連通させ、連通管3の流路中に、空気混入部4とポンプ部5とを設けた微細気泡発生装置1において、空気混入部4を、減圧部41を有するベンチュリ部40と、減圧部41に電気的駆動弁42を介して連通する空気吸い込みノズル44と、で構成し、ベンチュリ部40をポンプ部5に近接させて配置するとともに、電気的駆動弁42をベンチュリ部40に一体に取り付けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽に取り付けられる微細気泡発生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、図2(a)に示すように、浴槽2に取り付けられ、浴槽2内の浴槽水を吸い込み、吸い込んだ浴槽水中に微細気泡を含ませて浴槽2内に吐出させる微細気泡発生装置1が提案されている(特許文献1等参照)。
【0003】
この微細気泡発生装置1は、浴槽2に設けている吸込孔22と吐出孔23とを連通管3で連通させ、この連通管3の流路中に、空気混入部7とポンプ部5と気液溶解タンク6とを設けたものである。
【0004】
空気混入部7は、ポンプ部5に連通管3を介して連通接続されており、図2(b)に示すように、浴槽水が通過する流路となるベンチュリ部70と、チューブ71と、逆止弁72と、空気吸込みノズル73と、から構成されている。ベンチュリ部70は、浴槽水が通過する際に減圧状態となる減圧部74を有しており、この減圧部74にチューブ71の一端が連通接続されている。また、チューブ71の他端には、逆止弁72を介して空気吸込みノズル73が接続されている。
【0005】
上記構成の微細気泡発生装置1では、ポンプ部5を始動させると、浴槽2内の浴槽水が吸込孔22から吸い込まれ、この浴槽水が連通管3を通過し、空気混入部7(ベンチュリ部70)に流れ込む。このとき、ベンチュリ部70の減圧部74がベンチュリ効果により減圧状態となり、逆止弁72が開いてチューブ71と空気吸い込みノズル73とが連通し、空気吸込みノズル73から空気が吸い込まれる。この空気が減圧部74まで到達し、ベンチュリ部70を通過する浴槽水に混入される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−324001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記構成の微細気泡発生装置1では、ポンプ部5の駆動を停止すると、ベンチュリ部70に浴槽水が流れ込まなくなるので、減圧部74が減圧状態とならず、逆止弁72がチューブ71と空気吸い込みノズル73とを連通させない状態となる。
【0008】
このとき、一部の浴槽水がチューブ71を通って逆止弁72に流れ込み、この逆流した浴槽水の汚れ(石鹸カスや油脂、垢、水垢など)が逆止弁72のシール部分に使用するグリースなどと混じって固着し、逆止弁72を詰まらせてしまう場合がある。その場合、再度ポンプ部5を駆動させても逆止弁72は作動せず、チューブ71と空気吸い込みノズル73とを連通させる状態にならないという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、浴槽水に混入させる空気を取り入れる部分に設けられた弁が詰まることを抑制した微細気泡発生装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための本発明の微細気泡発生装置は、浴槽に設けている吸込孔と吐出孔とを連通管で連通させ、前記連通管の流路中に、空気混入部とポンプ部とを設けた微細気泡発生装置において、前記空気混入部を、減圧部を有するベンチュリ部と、前記減圧部に電気的駆動弁を介して連通する空気吸い込みノズルと、で構成し、前記ベンチュリ部を前記ポンプ部に近接させて配置するとともに、前記電気的駆動弁を前記ベンチュリ部に一体に取り付けたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の微細気泡発生装置は、前記電気的駆動弁の開閉を制御するとともに前記ポンプ部内の羽根車の回転数を制御及び検知する制御ユニットを備え、前記制御ユニットは、前記ポンプ部を始動させてから、前記羽根車の回転数を基に回転が安定したことを検知するまで、前記電気的駆動弁を閉状態にする制御を行うことが好ましい。
【0012】
また、本発明の微細気泡発生装置は、前記電気的駆動弁の開閉を制御するとともに前記ポンプ部内の羽根車の回転数を制御及び検知する制御ユニットを備え、前記制御ユニットは、前記ポンプ部を駆動させている間、前記羽根車の回転数を基に回転が不安定であることを検知してから、前記羽根車の回転数を基に回転が安定したことを検知するまで、前記電気的駆動弁を閉状態にする制御を行うことが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の微細気泡発生装置は、浴槽水に混入させる空気を取り入れる部分に設けられた電気的駆動弁が詰まることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態の微細気泡発生装置を示し、(a)は全体の概略説明図であり、(b)は空気混入部の断面図であり、(c)は全体の斜視図である。
【図2】従来の微細気泡発生装置を示し、(a)は全体の概略説明図であり、(b)は空気混入部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態の一例を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
本実施形態の微細気泡発生装置1は、図1(c)に示すように、浴槽2の壁面20の外側に取り付けられ、浴槽2内の浴槽水を吸い込み、吸い込んだ浴槽水に微細気泡を含ませて浴槽2内に吐出させるものである。以下、この浴槽水の流れを基準に上流側と下流側を決めて、各構成の説明を行う。
【0017】
浴槽2の壁面20には、浴槽2内外に貫通する装置取付部21が設けてある。この装置取付部21には、浴槽2内の浴槽水の吸い込み口となる吸込孔22と、この吸い込んだ浴槽水の浴槽2内への吐き出し口となる吐出孔23とが設けてある。
【0018】
吸込孔22と吐出孔23には連通管3の一端と他端とがそれぞれ接続されており、この連通管3を介して、吸込孔22と吐出孔23とが連通状態になっている。この連通管3の流路中には、上流側から順番に、空気混入部4、ポンプ部5、気液溶解タンク6が設けられている。図1(a)に示すように、ポンプ部5には、制御ユニット8が電気的に接続されている。この制御ユニット8に電気的に接続された操作器9を操作することで、ポンプ部5は制御される。この操作器9は、浴室あるいは脱衣室等に設置される。
【0019】
本実施形態の微細気泡発生装置1は、これらの、吸込孔22、吐出孔23、連通管3、空気混入部4、ポンプ部5、気液溶解タンク6、制御ユニット8及び操作器9から構成される。
【0020】
ポンプ部5は、内部に羽根車50を備えている。ポンプ部5は、この羽根車50が回転することで、浴槽2内の浴槽水を吸込孔22から吸い込み、連通管3の流路中に設けた各構成に通過させた後に、吐出孔23から浴槽2内に吐出させる。
【0021】
空気混入部4は、吸込孔22に連通管3を介して連通接続されている。この空気混入部4は、通過する浴槽水に、空気を供給する部分である。詳細な構成については、後述する。
【0022】
気液溶解タンク6は、ポンプ部5に連通管3を介して連通接続されている。この気液溶解タンク6は、空気混入部4で供給された空気を浴槽水に溶解させる部分である。なお、符号60は、気液溶解タンク6に設けられた排気管であり、気液溶解タンク6内の未溶解の空気を排気するものである。また、符号61は、気液溶解タンク6内の未溶解空気を、ポンプ部5と気液溶解タンク6の間の連通管3に戻す、循環空気路である。
【0023】
気液溶解タンク6で空気を溶解させた浴槽水は、吐出孔23から浴槽2内に吐出されるまでに、溶解した空気が微細気泡化されて、微細気泡を含んだ浴槽水となる。なお、吐出孔23部分には、この微細気泡を含んだ浴槽水をジェット噴射させる圧力制御部を設けていてもよい。
【0024】
本実施形態の空気混入部4の構成について、さらに詳しく説明する。
【0025】
空気混入部4は、図1(b)に示すように、浴槽水が通過する流路となるベンチュリ部40と、電気的駆動弁42と、空気吸込みノズル44と、フィルタ45から構成される。
【0026】
ベンチュリ部40は、筒状の剛性部材で形成され、流路の途中に、流路面積が狭くなる小径部分を有する。この小径部分を浴槽水が通過する際、浴槽水の流速が増速し、この小径部分及び小径部分の下流側近傍が減圧状態となる。この小径部分及びその下流側近傍を、減圧部41とする。
【0027】
ベンチュリ部40は、その上流側の端部が、吸込孔22に連通管3を介して連通接続連され、その下流側の端部が、ポンプ部5に連通管3を介して連通接続されている。ここで、ベンチュリ部40は、ポンプ部5に近接した位置に配置されている。なお、ベンチュリ部40は、その下流側の端部が連通管3を介さずにポンプ部5に直接連通接続されていてもよい。
【0028】
ベンチュリ部40の減圧部41には、ベンチュリ部40内外に貫通する連通孔400が形成されている。そして、この連通孔400に連通する部分でベンチュリ部40の外側には、電気的駆動弁42が直接取り付けられている。つまり、電気的駆動弁42と、ベンチュリ部40と、ポンプ部5とは、近接した位置に配置されており、電気的駆動弁42と、ベンチュリ部40とは一体となっている。
【0029】
また、電気的駆動弁42には、空気吸込みノズル44の一端が連通接続されており、空気吸込みノズル44の他端には、空気吸込みノズル44内への吸気中の異物の付着を防止するフィルタ45が取り付けられている。
【0030】
電気的駆動弁42は、電気で開閉駆動される弁であり、本実施形態では、電磁石(ソレノイド)46の磁力を用いてプランジャ47と呼ばれる鉄片を突出後退運動させることで弁を開閉する仕組みを持つ電磁弁である。なお、電気的駆動弁42は、電動機(モーター)で駆動する電動弁であってもよい。
【0031】
電磁弁からなる電気的駆動弁42は、図1(b)に示すように、空気吸込みノズル44と減圧部41の連通孔400を連通させる流路430を内部に備える弁部43と、電磁石46とプランジャ47からなる駆動部48と、から構成される。駆動部48の外郭及び弁部43は、剛性部材で形成されている。駆動部48の電磁石46には、電気接続線49を介して制御ユニット8が電気的に接続されている。電気的駆動弁42は、制御ユニット8から電気が供給されることで、電磁石46がプランジャ47を弁部43側に突出させる。
【0032】
電気的駆動弁42は、プランジャ47を突出させることで、弁部43内の流路430を、完全に閉状態(図1(b)に示す状態)とする。また、プランジャ47を後退させることで、流路430を、開状態とする。
【0033】
弁部43内部の流路430は、一直線状ではなく、途中で折れ曲がった形状で形成されている。この流路430のうち、折れ曲がった部分よりも空気吸い込みノズル44側の部位を、プランジャ47が開閉する。
【0034】
電気的駆動弁42を制御する制御ユニット8は、さらに、ポンプ部5内の羽根車50の回転数を、制御及び検知する。なお、羽根車50の回転数を検知する検知手段を別に設けて、この検知手段で検知した検知結果を、制御ユニット8に送信するようにしてもかまわない。
【0035】
制御ユニット8は、ポンプ部5を始動させてから、羽根車50の回転数を基に回転が安定したことを検知するまで、電気的駆動弁42を閉状態にする制御を行う。また、制御ユニット8は、ポンプ部5を駆動させている間、羽根車50の回転数を基に回転が不安定であることを検知すると、その検知後、羽根車50の回転数を基に回転が安定したことを検知するまでの間は、電気的駆動弁42を閉状態にする制御を行う。
【0036】
ここで、上述の羽根車50の回転が安定した状態とは、例えば、羽根車50の回転数が、基準値の所定範囲内に収まっている状態を示す。この状態は、羽根車50周りの空気の量が少なく浴槽水の量が十分ある状態で、羽根車50が、この浴槽水を押し出しながら回転している状態である。
【0037】
また、上述の羽根車50の回転が不安定な状態とは、例えば、羽根車50の回転数が、基準値の所定範囲を超えている状態を示す。この状態は、羽根車50周りの空気の量が多く浴槽水の量が少ない状態で、羽根車50がエアー咬みを起こして空回転する状態である。
【0038】
上述した本実施形態の微細気泡発生装置1の動作について説明する。
【0039】
操作器9を操作し、制御ユニット8によってポンプ部5を始動させると、ポンプ部5内の羽根車50が回転を開始し、吸込孔22から浴槽2内の浴槽水が吸い込まれる。そして、この浴槽水がベンチュリ部40に流れ込み、ベンチュリ部40の減圧部41が減圧状態となる。そして、閉状態の電気的駆動弁42のプランジャ47よりも減圧部41側の流路430が減圧状態となる。
【0040】
このとき、制御ユニット8が、ポンプ部5の羽根車50の回転数を検知して、羽根車50が安定した状態で回転していると判断した場合、電気的駆動弁42を開状態にする。
【0041】
一方、制御ユニット8が、羽根車50が不安定な状態で回転していると判断した場合、電気的駆動弁42を閉状態で維持する。すると、不安定な回転を行う羽根車50へは、空気吸込みノズル44からの空気が追加供給されず、浴槽水のみが供給されて、羽根車50周りの浴槽水の量が増える。これにより、羽根車50の回転が、不安定な状態から安定した状態へと変わると、制御ユニット8は、羽根車50が安定した状態で回転していると判断して、電気的駆動弁42を開状態にする。
【0042】
電気的駆動弁42を開状態にした弁部43の流路430は、減圧部41と空気吸込みノズル44とを連通させる状態となり、減圧状態の流路430に空気吸込みノズル44から空気が吸い込まれる。ここで、フィルタ45を通って空気は吸い込まれるので、空気中に含まれる埃やゴミはフィルタ45でフィルタリングされる。このようにして吸い込まれた空気は、電気的駆動弁42の弁部43、連通孔400を通って、減圧部41に供給され、減圧部41を通過する浴槽水に混入される。そして、空気を混入した浴槽水は、ポンプ部5を経由して、気液溶解タンク6に流れ込み、混入した空気が浴槽水に溶解される。その後、この空気が溶解した浴槽水は、吐出孔23に到達するまでに、溶解した空気が微細気泡化されて、微細気泡を含んだ浴槽水となる。そして、この微細気泡を含んだ浴槽水が吐出孔23から浴槽2内に吐出される。
【0043】
なお、ポンプ部5駆動中に、浴槽2の吸込孔22より浴槽水以外に空気を吸い込んでしまって、羽根車50が不安定な状態で回転を始めた場合も、上述と同様の動作が行われる。
【0044】
以上のように動作する本実施形態の微細気泡発生装置1では、ポンプ部5の近接部分に、電気的駆動弁42を一体に取り付けたベンチュリ部40が配置されている。そのため、ポンプ部5が駆動している間、ポンプ部5の振動を、ベンチュリ部40を介して電気的駆動弁42に伝達することができる。よって、ポンプ部5を停止している間に電気的駆動弁42の弁部43の流路430のうち、プランジャ47よりも減圧部41側の部分まで入り込んで固着した浴槽水の汚れを、この振動で振るい落とすことができる。このようにして、本実施形態では、浴槽水に混入させる空気を取り入れる部分に設けられた電気的駆動弁42が詰まることを抑制できる。
【0045】
また、本実施形態の微細気泡発生装置1は、従来技術のように減圧部41が減圧状態となることで自動的に開く逆止弁を用いた場合(図2参照)と比べ、以下の作用を奏することができる。すなわち、本実施形態では、減圧部41が減圧状態となっても、ポンプ部5の羽根車50が安定した状態で回転していなければ、電気的駆動弁42が開状態とならない。そのため、不安定な回転状態の羽根車50には空気吸込みノズル44からの空気が追加供給されないので、ポンプ部5の羽根車50が不安定な状態で回転する時間を短縮させることができる。なお結果的に、槽水の汚れを安定的に振り落とすことができる。
【0046】
また、本実施形態では、弁部43の流路430を途中で折れ曲がった形状に設け、プランジャ47で開閉する部分を、この折れ曲がった部分よりも空気吸い込みノズル44側としているので、逆流して来る浴槽水の流れの方向を途中で変えることができる。よって、本実施形態では、浴槽水が、流路430のプランジャ47部分まで逆流し難いものとなっている。
【0047】
以上まとめると、上述した本実施形態の微細気泡発生装置1は、浴槽2に設けている吸込孔22と吐出孔23とを連通管3で連通させ、前記連通管3の流路中に、空気混入部4とポンプ部5とを設けたものである。そして、空気混入部4は、減圧部41を有するベンチュリ部40と、減圧部41に電気的駆動弁42を介して連通する空気吸い込みノズル44と、で構成されている。そして、ベンチュリ部40はポンプ部5に近接させて配置しており、電気的駆動弁42は、ベンチュリ部40に一体に取り付けられている。
【0048】
以上のように、電気的駆動弁42をベンチュリ部40に一体に取り付け、振動を起こすポンプ部5の近接部分にそのベンチュリ部40を配置したことで、ポンプ部5の振動を効率的に電気的駆動弁42に伝えることができる。そのため、電気的駆動弁42に伝わった振動で、電気的駆動弁42に固着している浴槽水の汚れを振い落すことができる。このようにして、浴槽水に混入させる空気を取り入れる部分に設けられた電気的駆動弁42が詰まることを抑制できる。
【0049】
また、本実施形態の微細気泡発生装置1は、電気的駆動弁42の開閉を制御するとともにポンプ部5内の羽根車50の回転数を制御及び検知する制御ユニット8を備える。この制御ユニット8は、ポンプ部5を始動させてから、羽根車50の回転数を基に回転が安定したことを検知するまで、電気的駆動弁42を閉状態にする制御を行う。
【0050】
以上のように、本実施形態の微細気泡発生装置1は、制御ユニット8によって、ポンプ部5を始動させてから、羽根車50の回転数を基に回転が安定したことを検知するまで、電気的駆動弁42を閉じるように制御できる。
【0051】
そのため、ポンプ部5始動時に、電気的駆動弁42を閉じたままにして、不安定な回転を行う羽根車50への空気供給を行わないようにできるので、羽根車50周りの浴槽水の量を増やして羽根車50の空回転を抑制できる。
【0052】
また、本実施形態の微細気泡発生装置1は、電気的駆動弁42の開閉を制御するとともにポンプ部5内の羽根車50の回転数を制御及び検知する制御ユニット8を備える。この制御ユニット8は、ポンプ部5を駆動させている間、羽根車50の回転数を基に回転が不安定であることを検知してから、羽根車50の回転数を基に回転が安定したことを検知するまで、電気的駆動弁42を閉状態にする制御を行う。
【0053】
以上のように、本実施形態の微細気泡発生装置1は、制御ユニット8によって、羽根車50の回転数を基に回転が不安定であることを検知してから、羽根車50の回転数を基に回転が安定したことを検知するまで、電気的駆動弁42を閉じるように制御できる。
【0054】
そのため、本実施形態の微細気泡発生装置1は、ポンプ部5駆動中に、羽根車50が不安定な状態で回転していることを検知した場合、電気的駆動弁42を閉じて、羽根車50への空気の追加供給を停止することができる。このようにすることで、羽根車50周りの浴槽水の量を増やして羽根車50の空回転を抑制できる。
【0055】
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 微細気泡発生装置
2 浴槽
22 吸込孔
23 吐出孔
3 連通管
4 空気混入部
40 ベンチュリ部
41 減圧部
42 電気的駆動弁
44 空気吸込みノズル
5 ポンプ部
50 羽根車
8 制御ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽に設けている吸込孔と吐出孔とを連通管で連通させ、前記連通管の流路中に、空気混入部とポンプ部とを設けた微細気泡発生装置において、
前記空気混入部を、減圧部を有するベンチュリ部と、前記減圧部に電気的駆動弁を介して連通する空気吸い込みノズルと、で構成し、
前記ベンチュリ部を前記ポンプ部に近接させて配置するとともに、前記電気的駆動弁を前記ベンチュリ部に一体に取り付けたことを特徴とする微細気泡発生装置。
【請求項2】
前記電気的駆動弁の開閉を制御するとともに前記ポンプ部内の羽根車の回転数を制御及び検知する制御ユニットを備え、
前記制御ユニットは、前記ポンプ部を始動させてから、前記羽根車の回転数を基に回転が安定したことを検知するまで、前記電気的駆動弁を閉状態にする制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の微細気泡発生装置。
【請求項3】
前記電気的駆動弁の開閉を制御するとともに前記ポンプ部内の羽根車の回転数を制御及び検知する制御ユニットを備え、
前記制御ユニットは、前記ポンプ部を駆動させている間、前記羽根車の回転数を基に回転が不安定であることを検知してから、前記羽根車の回転数を基に回転が安定したことを検知するまで、前記電気的駆動弁を閉状態にする制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の微細気泡発生装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−110431(P2012−110431A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260357(P2010−260357)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】