性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品
【課題】性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品を提供する。
【解決手段】男性の体及び女性の体の身体的特徴の相違に合うように構成された使い捨て成人失禁用品製品の構造が開示されている。この構造は、男性及び女性の年の取り方及び典型的な体重分布が異なることを考慮に入れている。例えば、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品では、男性が着用するように構成された対応する用品と比べて、異なる脚部開口部形状、吸収体の配置、装飾的特徴及び／又は他の特徴を用いられうる。さらに、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品の組、及び個々の性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品に関する意識を高めるための、上記の製品の包装及びマーケティングの方法が開示されている。
【解決手段】男性の体及び女性の体の身体的特徴の相違に合うように構成された使い捨て成人失禁用品製品の構造が開示されている。この構造は、男性及び女性の年の取り方及び典型的な体重分布が異なることを考慮に入れている。例えば、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品では、男性が着用するように構成された対応する用品と比べて、異なる脚部開口部形状、吸収体の配置、装飾的特徴及び／又は他の特徴を用いられうる。さらに、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品の組、及び個々の性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品に関する意識を高めるための、上記の製品の包装及びマーケティングの方法が開示されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品に関する。
【背景技術】
【０００２】
使い捨て吸収製品は日常的に用いられている。多くの製造者が、そのような製品の使用者の必要に答える努力を払っている。例えば、より吸収性に優れた製品が開発されてきた。フィットが改善された製品も開発されてきた。
【０００３】
男性と女性とで、体の構成が異なり（例えば、体重のうち筋肉の占める割合）、骨格構造が異なり、年の取り方が異なる。男性は年を取るに従い、脚の筋肉量が落ちる傾向があり、その結果脚が細くなる。実は、成人用失禁用品の典型的な男性使用者の脚周りは、成人用失禁用品の典型的な女性使用の脚周りよりも短くなりうる。これは、直感に反する知見である。さらに、身体構造の理由で、男性は通常体の前方位置で放尿するが女性は男性と比較して体のほぼ下方の位置で放尿する。さらに、男性の臀部及び股間の形状は女性の臀部及び股間と異なる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
使い捨て成人用失禁用品を使用する男性及び女性の上述の及びその他の異なる身体的特徴に関連する製品設計、製品ライン、又はマーケティングの方法は知られていない。
【０００５】
我々は、男性の体及び女性の体の異なる身体的特徴に合わせた使い捨て吸収製品の構造を考えた。さらに、男性及び女性の年の取り方、及び典型的な体重の分布を研究し考慮に入れた。従って、上述の身体構造上の加齢とも関連した特徴を扱う製品、製品ライン、これらの製品への周知方法を考察した。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の代表的な一実施例は、一組の使い捨て成人用失禁用品であり、この組は、第１の前方長さを有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の前方長さを有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の前方長さは第２の前方長さより短い。この出願では、「前方長さ」なる用語は胴部開口部前端と脚部開口部前端との最も小さな間隔を指す。
【０００７】
本発明の他の代表的な一実施例は、一組の使い捨て成人用失禁用品であり、この組は、第１の脚部開口部前端を有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の脚部開口部前端を有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の脚部開口部前端は第２の脚部開口部前端よりも前記胴部開口部前端に向かって凸である。すなわち、女性が着用するように構成された用品の前記第１の脚部開口部前端により画定される境界は、男性が着用するように構成された用品の前記第２の脚部開口部前端により画定される境界と比べて、前記胴部開口部前端に向かって（そして脚部開口部の複数の端部により囲まれた又は部分的に囲まれた、何もない場所から離れるように）より大きく曲がっている。この出願では、この特徴を有している女性用用品は、対応する男性用用品の脚部開口部前端に比べてより大きな凸形を有する脚部開口部前端（又は換言すれば、より大きな凸形を有する境界を画定する）を有する。
【０００８】
本発明の他の代表的な一実施例は、一組の使い捨て失禁用品であり、この組は、第１の脚部開口部後端を有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の脚部開口部を有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の脚部開口部後端は前記第２の脚部開口部後端よりも胴部開口部後端に向かってより凹である。すなわち、女性が着用するように構成された用品の前記第１の脚部開口部後端により画定される境界は、男性が着用するように構成された用品の前記第２の脚部開口部後端により画定される境界に比べて、前記胴部開口部後端から離れるように（そして、前記脚部開口部の複数の端部により囲まれた又は部分的に囲まれた、何もない場所に向かって）より大きく曲がっている。本出願では、この特徴を有する女性用用品は、対応する男性用用品の脚部開口部後端に比べてより大きな凹形を有する（又は、換言すれば、より大きな凹形を有する境界を画定する）脚部開口部後端を有する。
【０００９】
本発明の他の代表的な一実施例は、一組の使い捨て成人用失禁用品であり、この組は、第１の股幅を有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の股幅を有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の股幅は前記第２の股幅よりも小さい。この出願では、「股幅」なる用語は、対向する脚部側端に最も近い対向する弾性部材の外側境界間の最も小さい間隔を指す。例えば、もし３つの弾性ストランドが各脚部開口部側端近くで用いられるならば、「股幅」は、（１）第１の脚部開口部側端に接近した３つの弾性ストランドのうち前記第１の脚部開口部側端に最も近いストランドの外側境界と、（２）対向する第２の脚部開口部側端に接近した３つの弾性ストランドのうち、対向する第２の脚部開口部側端に最も近いストランドの外側境界との間の最も小さい間隔に等しい。
【００１０】
本発明の他の代表的な一実施例は、一組の使い捨て成人用失禁用品であり、この組は、第１のガスケット幅を有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２のガスケット幅を有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１のガスケット幅は、前記第２のガスケット幅よりも短い。この出願では、「ガスケット幅」なる用語は、胴部開口部端部（図１及び図２並びに添付した以下の文章を参照）に平行で横方向に脚部開口部側端の中央を２分する股部分における線に沿った、吸収コア（例えば、フラッフ(fluff)／高吸収コア）と最も近い脚部開口部側端へ最も接近した弾性部材の外側境界との間の間隔を指す。恐らく、フラッフ及び高吸収体を有するコア等の吸収コアが、体に面する液浸透性ライナと液不浸透性バックシートとの間に配置（ライナとバックシートとの間に挟持された吸収コアを有する吸収挿入体すなわち吸収集合体と同様に）されるならば、この吸収コアの側端はフラッフ／高吸収コアの境界に位置するが、吸収コアの側端はこの吸収コアを収容し吸収コアを越えて延びる基材の境界の位置ではない。
【００１１】
本発明の他の代表的な一実施例は、一組の使い捨て成人用失禁用品であり、この組は、第１の脚部開口部周囲を有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の脚部開口部を有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の脚部開口部周囲は前記第２の脚部開口部周囲より長い。この出願では、「脚部開口部周囲」なる用語はほぼ平坦な開かれた使い捨て成人用失禁用品における脚部開口部の周囲を指す。図１及び図２に示された典型的な用品は、ほぼ平坦な開かれた状態にある。
【００１２】
上で一般的に述べたように、本発明は、上で述べた特性のうちの１つ、複数又は全てを含む上で述べた特性の組合せを含む。
【００１３】
本発明の他の代表的な一実施例は、一組の使い捨て成人用失禁用品であり、この組は、第１の図柄が配置され女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の図柄が配置され男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の図柄は、第２の図柄と異なる。典型的な一実施形態では、前記第１及び第２の図柄は、用品の胴部に近い素材部分に１つ以上のストライプを有するが、色が異なる（例えば、男性が着用するように構成された用品には１つ以上のブルーのストライプ、及び女性が着用するように構成された用品には１つ以上のピンクのストライプ）。もちろん、このような図柄を、上で述べた発明の１つ以上の発明の特徴と組合せて用いることができる。
【００１４】
本発明の他の代表的な一実施例は、上述の性別ごとに特化した１つ以上の特徴を有する一組の使い捨て成人用失禁用品であり、第１の胴部／吸収体間隔をさらに有し女性が着用するように構成された第１の成人用失禁用品と、第２の胴部／吸収体間隔を有し男性が着用するように構成された第２の成人用失禁用品とを有し、前記第１の胴部／吸収体間隔は前記第２の胴部／吸収体間隔よりも大きい。「胴部／吸収体間隔」なる用語は、胴部開口部の前端と吸収コアの前端との間の最短間隔を指す。この場合も、上述のように、吸収コアの端部は、例えばフラッフ／高吸収コアの端部を指す（起こりうることであるがコアを収容する基材の端部が吸収コア自身の境界を越えるならば基材の端部を指すのではない）。
【００１５】
本発明の他の代表的な一実施例は、１つ以上の寸法に関する（長さ、幅、間隔、又は他のそのような測定値に関係する発明の特徴等）又は装飾に関する（用品に図柄を配置することに関係する発明の特徴等）性別ごとに特化した上述の特徴を有する一組の使い捨て成人用失禁用品であり、第１の前方領域を有する吸収コアをさらに有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の前方領域を有する吸収コアを有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の前方領域は前記第２の前方領域よりも小さい。「前方領域」なる用語は吸収コア（フラッフ／高吸収コア等）について述べる場合、用品を２分する仮想的な横方向線の前方にあり、吸収コアを有する用品がほぼ平坦で開かれた状態にある（例えば、複数の用品ではほぼ平坦で開かれた状態は通常砂時計形状に対応する）場合に決定される領域を指す。例えば、用品がほぼ平坦で開かれた状態にあり、図１及び図２に示された例のように砂時計形状である（大文字の「Ｉ」の文字にほぼ似た形状である）場合、仮想的な横方向線は、胴部開口部前端と胴部開口部後端との中間の水平線だろう（すなわち、仮想的な横方向線は、文字「Ｉ」を構成する上方及び下方の水平線の中間に位置する水平線であろう）。
【００１６】
本発明の他の代表的な一実施例は、１つ以上の寸法に関する（長さ、幅、間隔、又は他のそのような測定値に関係する発明の特徴等）又は装飾に関する（用品に図柄を配置することに関係する発明の特徴等）性別ごとに特化した上述の特徴を有する一組の使い捨て成人用失禁用品であり、第１の前方横方向スパンを有する吸収コアをさらに有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の前方横方向スパンを有する吸収コアを有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の前方横方向スパンは前記第２の前方横方向スパンより短い。「前方横方向スパン」なる用語は、吸収コア（フラッフ／高吸収コア等）について述べる場合、胴部開口部端部に平行な横方向で最大の間隔であり、ほぼ平坦で開かれた状態にある（例えば、複数の用品ではほぼ平坦で開かれた状態は通常砂時計形状に対応する）用品を２分する仮想的な横方向線の前方にある吸収コアの対向する縦方向端部間の間隔を指す。
【００１７】
使い捨て成人用失禁用品は、体からの浸出液が横方向に流れるのを妨害するように構成された１対の受容フラップを用いてもよい。フラップの弾性部材を、従来技術でよく知られているように適当な方法で各受容フラップと操作可能に結合することができる。弾性を持たせた受容フラップにより、装用者の体を封止する直立したほぼ垂直な構成を持った、取付けされていない端部が画定される。フラップの対向する端部は、用品に取付けられる（例えば、脚部開口部側端の内側位置で）。受容フラップの適当な構成及び配置は、当業者には一般に既知であり、例えば、Enloeに付与された１９８７年１１月３日に発行された米国特許第４，７０４，１１６号明細書に記載されている。従って、本発明の他の代表的な一実施例は、１つ以上の寸法に関する（長さ、幅、間隔、又は他のそのような測定値に関係する発明の特徴等）又は装飾に関する（用品に図柄を配置することに関係する発明の特徴等）性別ごとに特化した上述の特徴を有する一組の使い捨て成人用失禁用品であり、受容フラップを用いる性別の一方又は性別の両方の性別ごとに特化した用品を有する。
【００１８】
本発明の他の代表的な一実施例は、１つ以上の発明の寸法に関する（長さ、幅、間隔、又は他のそのような測定値に関係する発明の特徴等）、装飾に関する（用品に図柄を配置することに関係する発明の特徴等）又は性別ごとに特化した上述の特徴を有する一組の使い捨て成人用失禁用品であり、第１の記述が配置された第１のパッケージに収容され女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の記述が配置された第２のパッケージに収容され男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の記述は女性が用いる用品と関連し、前記第２の記述は男性が用いる用品と関連する。
【００１９】
本発明の他の代表的な一実施例は、性別ごとに特化した、使い捨て成人用失禁用品を提供する方法であり、この方法は、一組の性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品に言及すると共に有形的表現媒体に表された記述を伝達する工程と、使用者にこの使用者の性別に合うように構成された使い捨て成人用失禁用品を渡す工程とを有する。
【００２０】
本発明の他の代表的な実施例では、性別ごとに特化した一組の使い捨て成人用失禁用品は、１つ以上の発明の寸法に関する（長さ、幅、間隔、又は他のそのような測定値に関係する発明の特徴等）、装飾に関する（用品に図柄を配置することに関係する発明の特徴等）又は性別ごとに特化した上述の特徴を有する性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品、及び男女共用使い捨て成人用失禁用品を有する。換言すれば、男性が着用するように構成された用品と女性が着用する用品との間で比較するのではなく、（１）女性が着用するように構成された用品及び男女共用用品の間で、又は（２）男性が着用するように構成された用品及び男女共用用品の間で比較する。「男女共用」は、男性又は女性が着用することができる用品を指す。男女共用用品と男性が着用するように構成された用品又は女性が着用するように構成された用品の一方との比較を行っているが、上述の関係は依然として成立する。例外は、男女共用用品は、前記組の中にない用品の代わりに置き換えられることである。言い換えれば、この組が、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品と男女共用用品とから成りたっていた（従って、男性が着用するように構成された用品がこの組にない）ならば、この場合例えば、この女性用用品は、（１）男女共用用品の境界と比べて胴部開口部前端に向かった方向により凸な境界を画定する脚部開口部前端、（２）男女共用用品の境界と比べて胴部開口部後端に向かった方向により凹な境界を画定する脚部開口部後端、などを有する。一方、この組が、男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品と男女共用用品とから成る（従って、女性が着用するように構成された用品がこの組にない）ならば、この場合例えば、男性用用品は、（１）男女共用用品のガスケット幅よりも大きなガスケット幅、（２）男女共用用品の胴部／吸収体間隔よりも短い胴部／吸収体間隔、などを有してよい。
【００２１】
この出願では、「フィット特性」は、前方長さ、脚部開口部前端の形状（すなわち、この端部の凸形の程度）、脚部開口部後端（すなわち、この端部の凹形の程度）、脚部開口部周囲、及びガスケット幅のうち１つ又は複数を指す。さらに、この出願では、「脚部開口部特性」は、前方長さ、脚部開口部前端の形状、脚部開口部後端の形状、及び脚部開口部周囲のうち１つ又は複数を指す。
【００２２】
本発明の他の例は、特定の性別に特化したフィット特性を有する使い捨て成人用失禁用品に対応する。本発明のさらに他の例は、フィット特性として示され特定の性別用に構成された特徴の様々な組合せを有する。
【００２３】
本発明の他の例は、特定の性別用に構成された脚部開口部特性を有する使い捨て成人用失禁用品に対応する。本発明の他の例は、脚部開口部特性として示され特定の性別用に構成された特徴の様々な組合せを有する。
【００２４】
上２つの段落中の様々な代表的な実施形態は、もちろん中に収容された用品を特定の性別により使用されることと関連付ける記述が配置されたパッケージ中に収容されていてよい。さらに、本発明の他の代表的な一実施例は、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品を提供する方法であり、この方法は、フィット特性及び／又は脚部開口部特性を有する性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品に言及すると共に有形的表現媒体に表された記述を伝達する工程と、フィット特性及び／又は脚部開口部特性を有し着用者の性別に合うように構成された使い捨て成人用失禁用品を使用者に渡す工程とを有する。
【図面の簡単な説明】
【００２５】
【図１】男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品の代表的な一実施例である。
【図２】女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品の代表的な一実施例である。
【図３】男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品の代表的な一実施例である。
【図４】女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品の代表的な一実施例である。
【発明を実施するための形態】
【００２６】
本明細書では、以下の各語又は文は、続く１つ又は複数の意味を含む。
【００２７】
「取付ける」及びその派生語は、２つの部材を結合すること、付着すること、接続すること、接着すること、縫い合わせることなどを指す。２つの部材が互いに一体である場合、若しくは互いに直接に取付けられている場合、又は各々が中間の部材に直接に取付けられている場合のように互いに間接に取付けられている場合には、２つの部材は一体に取付けられていると考えられるだろう。「取付ける」とその派生語は、半永久的な、解除可能な、又は再結合可能な取付けを含む。加えて、取付けは、製造過程の間に又は使用者により完了されうる。
【００２８】
「接着する」及びその派生語は、２つの部材を結合すること、付着すること、接続すること、取付けること、縫い合わせることなどを指す。２つの部材が互いに直接に接着された場合、又は各々が中間の部材に直接に接着されている場合のように互いに間接的に接着されている場合には、２つの部材は一体に接着されていると考えられるだろう。「接着する」及びその派生語は、半永久的な、解除可能な、又は再結合可能な接着を含む。
【００２９】
「コフォーム（Coform）」は、メルトブローポリマ素材を空中で成形する(air forming)のと同時に空中の繊維に吹付けメルトブロー繊維の流れへと変えることにより形成することができる、メルトブロー繊維及びセルロース繊維等の吸収繊維のブレンドである。コフォーム素材は、高吸収素材等の他の素材も含んでよい。メルトブロー繊維及び吸収繊維は小孔が形成されたベルトにより設けられるような捕集面に収集される。捕集面は、捕集面に位置したガス透過性素材を有していてよい。
【００３０】
「接続する」及びその派生語は、２つの部材を接合すること、付着すること、接着すること、取付けること、縫い合わせることなどを指す。２つの部材が互いに直接に接続された場合、又は各々が中間の部材に直接に接続された場合など互いに間接に接続された場合には、２つの部材は一体に接続されたと考えられるだろう。「接続する」及びその派生語は、半永久的な、解除可能な、又は再結合可能な接続を含む。加えて、接続は、製造過程の間に又は使用者により完了されうる。
【００３１】
「使い捨て可能な」とはある程度使用された後に洗濯されないで又はそうでなければ再使用のために元の状態に戻されないで、捨てられるために作られる用品を指す。
【００３２】
「に配置する」、「沿って配置する」、「共に配置する」、又は「の方に配置する」なる用語及びそれらの変化は、１つの部材が他の部材と一体化することができること、若しくは１つの部材が他の部材と位置し又は他の部材の近くに位置する別個の構造となりうることを意味する。
【００３３】
「繊維」は、長さの径又は幅に対する比が大きい連続的な又は非連続的な部材を指す。この結果、繊維は、フィラメント、糸、ストランド、紡績糸、又は任意の他の部材もしくはこれらの部材の組合せであってよい。
【００３４】
「層」は、単数で使用された場合、単一部材又は複数部材の２重の意味がある。
【００３５】
「液不浸透性」は、一層又は複数層からなるラミネートを説明する際に用いられる場合、通常の使用条件で液体と接触する位置で、尿のような液体が、層又はラミネートの平面にほぼ垂直な方向に層又はラミネートを通過しないことを意味する。
【００３６】
「液浸透性な」は、液不浸透性ではない任意の素材を指す。
【００３７】
「メルトブロー(Meltbrown)」は、溶融した熱塑性素材を溶融した糸又はフィラメントとして複数の細かく通常は円形の金型毛管(die capillaries)を通して、一般には加熱された収束する(converging)高速ガス（空気等）の流れ中に押出すことにより形成される繊維を指す。ガス流は、溶融した熱塑性素材のフィラメントを細くしてそれらの径を減少させる。この後、メルトブロー繊維は、高速ガス流により運ばれ捕集面に堆積し、メルトブロー繊維が乱雑に分散したウェブを形成する。このような過程は、例えば、Butinらに付与された米国特許第３，８４９，２４１号明細書に開示されている。メルトブロー過程を、マクロファイバ（径平均が約４０から１００ミクロン）、繊維製品タイプファイバ(textile-type fibers)（径平均が１０から４０ミクロン）、及びミクロファイバ（径平均が約１０ミクロン未満）を含む様々な径の繊維を作るために用いることができる。メルトブロー過程は、ウルトラファインマイクロファイバ（径平均が約３ミクロン以下）を含むマイクロファイバを作るのに特に適している。ウルトラファインマイクロファイバを形成する典型的過程の記載は、例えば、Timmonsらに付与された米国特許第５，２１３，８８１号明細書にある。メルトブロー繊維は、連続であっても不連続であってもよく、捕集面上に堆積した時に一般に自己接着する。
【００３８】
「部材」は、単数で用いられた場合、単一部材又は複数部材の２重の意味がある。
【００３９】
「不織の」及び「不織布ウェブ」は、繊維を織る過程又は編む過程を用いずに形成された素材及び素材からなるウェブを指す。例えば、不織の素材、布地、又はウェブは、メルトブロー過程、スパンボンド過程、エアレイイング(air laying)過程、ボンディッドカーディッドウェブ(bonded carded web)過程等のような多くの過程から形成されてきた。
【００４０】
これらの用語は、本明細書の他の箇所で言葉を追加して定義されうる。
【００４１】
本発明の複数の特徴は長さの測定値に関連していることに注意すべきである。多くの場合には、一方の端から他方の端までの間隔を測定するために単純な規則を用いてよい。もちろん、より複雑な技術を用いうる（例えば、一連の曲線を持つ脚部開口部の周囲を測定する場合）。例えば、顕微鏡写真を準備して解析することができる。そのような画像をデジタル化して長さを測定するのに適当なアルゴリズムを用いてよい。他に機械装置を用いてよい。発明の多くの例は２つの製品からなる組を対象にしているため、一組の２製品の特徴（例えば、前方長さ）を比較する場合に同一の測定技術を用いることが重要である。
【００４２】
一般に、本発明の性別ごとに特化した使い捨て成人失禁用用品は、従来技術で既知の方法及び過程を用いて形成されるが、女性着用用品で、男性着用用品の１つ以上の特徴と異なる１つ以上の特徴を実現するように構成されている。上述のように、男性及び女性の生理学的な特性の分析の結果、以下の段落でより詳細に特徴が説明される性別ごとに特化した設計がなされた。
【００４３】
図１に男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品の典型例を示す。図は、前部部分の側端を後部部分の側端に取付けて、胴部開口部及び２つの脚部開口部を備えた用品を形成する前のほぼ平坦で開かれた用品の概観図を示す。前部部分、後部部分、及びそれらの側端を以下で特定する。
【００４４】
上述のように、この用品は、前部部分２及び後部部分４を有する。前部部分及び後部部分は股部分６により相互に連結される。
【００４５】
一般に「シャシー」なる用語を前部部分、後部部分、及び前部部分を後部部分に接続する股部分からなる組合せを指すために用いる。前部部分は２つの側端８を有し、後部部分は２つの側端１０を有する。用品を組立てる場合、側端８は側端１０に取付けられて下着の形状に類似した、胴部開口部及び２つの脚部開口部を有する形状を形成する。必要に応じて、側端を互いに取外し可能に係合させてよい（例えば、ホック及びループのタイプのもの等の機械的な留め具を用いることにより；接着剤；など）。さらに、前部部分及び後部部分の側端は互いに直接取付けられる必要はなく、１つ以上の中間の部材に取付けることができる（例えば、図示されていない側部バネル）。
【００４６】
前部部分は、胴部開口部前端１２も有し、後部部分は、胴部開口部後端１４を有する。側端が互いに結合されると、胴部開口部端部は接続されて通常、着用者の胴回り下部に合った周囲を形成する。
【００４７】
この出願では、脚部開口部を規定する端部は、脚部開口部前端１６、脚部開口部後端１８、及び脚部開口部側端２０を含めて分類される。脚部開口部側端の大部分は通常、用品の前後に延びる仮想的な縦中央線２２にほぼ平行に延びる。脚部開口部前端及び後端の大部分はこの縦中央線に平行には延びないだろう。脚部開口部をこのように分類し性別ごとに特化した用品の複数の特徴を以下で述べるように互いに区別する。
【００４８】
用品は、通常、吸収コア２４を含むだろう。図示された代表的な実施例では、吸収コアは、フラッフ（図示されず）、高吸収素材（図示されず）及び、フラッフ／高吸収素材による吸収のために尿を迅速に取入れ分配するのに用いられる選択的なサージ素材２６を有している。吸収コアは、吸収体前端２８、及び吸収体側端３０を有する。吸収集合体が液浸透性ボディ・サイドライナ及び液不浸透性バッキングを有するようにして、吸収集合体すなわち吸収挿入体を例えば砂時計の形の基材に取付けることにより形成される用品では、ライナ、バッキング又はこれらの両者は吸収コアそれ自身の端部を越えて延びていてよい。例えば、用品によっては、ライナ及びバッキング（すなわち、吸収コア挿入体のバックシート）は、ライナ及びバッキングが収容する吸収コアの周囲で互いに取付けられ、これらの構成要素の取付け領域は吸収コアの端部を越えて延びる柔軟なフランジを形成していてよい。このようなフランジは図１又は図２には示されていない。
【００４９】
これらの様々な端部を用いて、男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品及び女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品で異なる１つ以上の間隔をさらに規定する。上述のように、前方長さ３２が脚部開口部前端１６と胴部開口部前端１２との間の最短間隔である。図１の前方長さを明確に示すために、この間隔を表す両方向矢印は、前部部分の側端８の一方からわずかにずれていることに注意すべきである。しかしながら、もし、この側端が脚部開口部前端１６及び胴部開口部前端１２の間の最短間隔に対応していたならば、前方長さ３２は、実際に側端８に重なっていたであろう。
【００５０】
胴部／吸収体間隔３６は、吸収コア前端２８及び胴部開口部前端１２の間の最短間隔である。
【００５１】
ガスケット幅３８は、股部分で、脚部開口部側端を二分する横方向線に沿った、吸収コア側端３０と、脚部開口部側端２０に最も接近した弾性部材外周との間隔である。図１では、この間隔を表す両側矢印は、側端に最も接近した弾性部材の外周と側端それ自身との間の長さを典型的に特徴付ける小さな間隔を表すのが難しいため、脚部開口部側端２０に接していることに注意すべきである。もちろん、現実には、恐らく、脚部開口部側端に最も接近した弾性部材の外周が側端の内側にあるならば、ガスケット幅は弾性部材の外周までで測定され、側端それ自身までではない。
【００５２】
股幅４０は、対向する脚部開口部側端２０に最も接近した対向する弾性部材の外周間の最短間隔として定義される。図１では、この間隔を表す両側矢印は、側端に最も接近した弾性部材の外周と側端自身との間の長さを典型的に特徴付ける小さな長さを表すのが難しいため脚部開口部側端２０に接していることに注意すべきである。
【００５３】
吸収コア２４の前方領域は、ほぼ平坦な開かれた状態にある場合に用品をほぼ２分する仮想的な横方向線（この仮想的な線は図１及び図２には示されていないが、「４０」として指示された両側矢印にほぼ重なるだろう）と、胴部開口部前端との間の吸収コア領域のうち体に面する面領域に対応する。
【００５４】
前方横方向スパンすなわち間隔４６は、横方向に、吸収コアの対向する縦方向端部３０の間の最も長い間隔であり、ほぼ平坦な開かれた状態で用品を２分する仮想的な横方向の線と胴部開口部前端（図示された代表的な実施形態では、その位置は前の段落で述べられている）との間の前方に位置する吸収コアの部分の間隔である。図示された実施形態では、吸収コアの側端３０は幾分複雑な境界を画定し、股部分では曲線部分を、前方部分では各々が吸収コアの前端に向かってほぼ垂直に延びる直線部分を備えることにも注意すべきである。
【００５５】
図２は、これらの同じ特徴を女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品の代表的な一例で示している。図１で用いられたのと同じ符号が図２で用いられているが、図２で用いられている符号は「Ｆ」が加えられ、これらの特徴が女性着用用品で用いられる特徴に対応することを意味している。
【００５６】
表１で、性別ごとに特化された一組の用品における２つの用品を比較している。概要の部分で述べたように、本発明による性別ごとに特化した用品に表１にあげられた特徴の全てを組込むことは必要ではない。
【表１】
【００５７】
別に述べるように、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品及び男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品を有する本発明の一組の性別ごとに特化した用品の一つの特徴は、女性着用用品は、男性着用用品よりも前方長さが短いことである。これは、例えば、男性用用品の脚部開口部前端により画定される境界と比較して、女性用用品の脚部開口部前端が、胴部開口部前端に向かってより凸な境界を規定している場合に成立する。このような凸形の程度が、平均的な男性使用者の大腿部の形状と比べて平均的な女性使用者の大腿部の形状により良く合う脚部開口部を規定するのに役立つと考えられる。他で述べるように、男性が年を取るに従い、男性の脚は筋肉量を失う傾向があり、その結果、足が細くなり及び大腿部上方の周囲が小さくなる。驚くことに、成人用失禁製品の多くの男性使用者の脚周りは、実際に成人用失禁製品の多くの女性使用者の脚周りよりも短くなりうる。さらに、脚部開口部前端の前方長さがより短いことにより、用品の典型的な女性使用者の大腿上部の曲がり方により良く合う境界が生じる可能性が大きい。
【００５８】
一組の性別ごとに特化した用品で用いられうる他の特徴は、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品は、対応する男性着用用品の脚部開口部後端により画定される境界と比較して、脚部開口部後端が胴部開口部後端に向かう方向により凹な境界を規定することである。女性用用品の境界がより凹であることにより、典型的な女性使用者の臀部は確実に覆われる。
【００５９】
一組の性別ごとに特化した用品に用いられうるべく選択されうるさらに他の特徴は、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品が、対応する男性着用用品の脚部開口部の周囲よりも長い脚部開口部周囲を有することである。
【００６０】
一組の性別ごとに特化した用品は、それらそれぞれの生理学的な相違のため、対応する男性用用品と比べて股幅が小さい女性着用使い捨て成人用失禁用品を含んでよい。
【００６１】
尿が体を出る位置が使い捨て吸収性用品と接する位置は、生理学的な相違を考慮すると男性か女性かで異なる。したがって、男性着用用品における吸収体の位置は用品の前方にずれえて、結果として胴部開口部前端と吸収体前端との間隔が短くなる。この結果、尿が最初に用品に接触する位置が確実に吸収コアとなる。女性用用品は、男性と比べてそれほど前ではない排尿位置と接触する位置で確実に吸収コアを用いる傾向があるだろう。
【００６２】
前方領域及び／又は吸収コアの前方横方向スパンも、男性着用用品と女性着用用品とで異なりうる。男性の排尿位置は移動しうるため、男性着用使い捨て成人用失禁用品における吸収コアの前方領域全体は、女性用用品における対応する前方領域よりも大きくなりうる。同様に、男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品における吸収コアの前方横方向スパンは、女性用用品における吸収コアの対応する前方横方向スパンよりも大きくなりうる。
【００６３】
他で述べたように、女性着用用品に、男性着用用品に配置されるものと異なる図柄を配置することができる。一例では、１つ以上の所望幅のストライプを胴部開口部前端、後端又は両方に近い位置で用品の周囲に渡って配置する。男性用用品に配置するストライプの形状、色、数、又は他の特性は、女性用用品に配置されるものと異なっていてよい。例えば、ブルーのストライプを男性用用品の胴回り領域（すなわち、用品の胴部開口部に近い部分）の周囲に渡って配置しえる一方、ピンクのストライプは対応する女性用用品の胴回り領域の周囲に渡って配置される。他の代表的な一例では、用品が織布の下着の形状及び外見とより似るように用品に図柄を配置しうる。従って、例えば、用品が男性用の織布の下着ブリーフに似るように前チャックすなわち開口部の図柄を男性用用品に用いることができる。
【００６４】
さらに、男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品における吸収コアと、最も近い脚部開口部側端に接近した最も外側にある弾性要素との間隔は、対応する女性用用品のそれよりも大きくなりうる。股の領域における男女間の生理学的な相違が原因で間隔が追加されることは、一般に、吸収コアの端部と最も近い脚部開口部側端に接近した弾性部材のうち最も外側にあるものとの間に追加的な基材があることに対応する。この基材は、通常は柔軟であり脚部開口部側端近くで弾性部材を組入れるであろう。この基材は、ある意味で尿を受容する役にたつガスケットとして作用する。他で述べたように、老人男性の脚周りは筋肉量の低下のため比較的小さい傾向があり、女性の脚周りよりも短くなりうることも多い。従って、大きなガスケット幅により男性の大腿部の内面と吸収コアとの間に十分な素材があることが確実となる。
【００６５】
前の段落では、一組の性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品に用いられえる一方いくつかの点で女性着用用品と男性着用用品との間で異なる様々な特徴を概説した。一組の性別ごとに特化した用品がこの出願の他の箇所で述べた１つ以上の新規の特徴を用いる限り、用品それ自身が多くの異なる構成要素及びサブ集合体を用いうる。例えば、用品は、砂時計形状の不織布等の液浸透性基材に取付けられたフィルム等の砂時計形状の液不浸透性基材を、この液不浸透性基材及び液浸透性基材の間に配置されたセルロースのフラッフ／高吸収性素材の吸収コアと共に有してよい。これらの基材のいずれももちろん吸収コアがそうであるようにより複雑であってよい（例えば、不織布、フィルム、又は両者からなるラミネート、コフォーム(co-form)素材、など）。さらに、様々な色素、悪臭防止剤、充填材及び他の素材を用いることができる。ストランド又はウェブ等の弾性部材を用いて用品の所望の位置に弾性特性を与えうる。例えば、ストランド等の弾性部材が脚部開口部及び胴回りの近傍に用いられることが多く確実に体に合わせる上で役立つ。さらに、ストランド等の弾性部材は胴部開口部の下方に位置することが多く使用者の胴体下方の周囲で体にしっかりと合わさる。例えば、離間した実質的に平行な弾性ストランドを胴回りの近くで２つの不職布素材の間に挟持してよい。ストランドは、通常接着剤を用いてストランドが伸ばされた状態で不織布の面に取付けられることが多い。結果として形成されるラミネート、すなわち２つの不織布面の間に挟持された弾性ストランドはこの後に収縮することが可能であり、形状が伸びて元に戻ることが可能なひだが寄った基材を形成する。
【００６６】
使い捨て成人用失禁用品では、多くの異なる構成部材及びサブ集合体を用いうることにも注意すべきである。例えば、上述の砂時計形状の液不浸透性及び液浸透性の基材の代わりに、１つの砂時計形状の液浸透性基材を形成しうる（例えば、脚部開口部、胴部開口部、使用者の胴体下方等の複数の箇所で、面の間で接触するであろう、用品の前部及び後部部分に弾性ストランドが配置され互いに取付けられた２つのポリプロピレンの面）。この液浸透性基材すなわちシャシーには、フィルム等の液不浸透性バッキングと不織布等の液浸透性ライナとの間に挟持されたセルロースのフラッフ／高吸収性素材を有する液不浸透性吸収コア又は集合体が、取付けられている。吸収性の集合体が砂時計形状の液浸透性シャシーに取付けられる場合には、液不浸透性バッキングはこのシャシーに取付けられる。
【００６７】
他の構成も可能である。例えば、前部パネル（すなわち前部部分）及び後部パネル（すなわち後部部分）を形成し、これら２つを吸収集合体を有する股部分に取付けることにより用品を形成することができる。そのような用品は、複数の受容フラップ、様々な留めシステム（例えば、ホック及びループタイプの留め具を用いるような再結合可能なシステムを含む）、用品に取付けられる別個の胴バンド、側部パネル（例えば、弾性的な側部パネル）及び他の多くの同様の構成要素又は集合体を用いてよい。用品が女性着用用品と男性着用用品との間で異なる１つ以上の特定された発明の特徴を用いる限り（一組の用品であれ個別の用品であれ）、本発明が使い捨て用品の多くのそのような構成を包含することは直ちに理解されるはずである。同様に、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品を形成する場合には、多くの異なる方法、単位操作、及び過程を用いうる。
【００６８】
もちろん、用品それら自身は、通常、フィルムからなるバッグ等のパッケージで保管され、輸送され、販売される。本発明の他の代表例は、本発明による１つ以上の寸法に関する（例えば、長さ、幅、間隔又は他のそのような測定値に関係する発明の特徴）、装飾に関する（例えば、用品に図柄を配置することに関連する発明の特徴）、又は上述した他の性別ごとに特化した特徴を有する一組の使い捨て成人用失禁用品であり、第１の使い捨て成人用失禁用品が第１の記述が配置された第１のパッケージ（例えば、バッグ等の包装）に収容され、第１の用品は女性が着用するように構成され、第２の使い捨て成人用失禁用品が、第２の記述が配置された第２のパッケージ（例えば、バッグ等の包装）に収容され、第２の用品は男性が着用するように構成され、第１の記述は女性が使用することと用品を関連付け、第２の記述は男性が使用することと用品を関連付ける。パッケージは、中に収容された用品を男性が着用するのか女性が着用するのかに応じて、図柄、色、シンボル、ロゴ、又は他のそのような表示が異なっていてよい。さらに、一組の一部ではない性別ごとに特化した用品に関しては、これらのパッケージを用いる同一の実施形態を単一の性別に特化した用品のために用いることができる。
【００６９】
例えば、一般にプラスチックバッグ等の包装の形態であろう男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品を収容するパッケージは、男性の絵、用品を男性が使用することに関連付ける文章、男性に特有のサイズ及び／又は吸収に関する情報、用品それ自身に配置された図柄が異なるために収容された用品について異なる図的表現（例えば胴部開口部近くに１つ以上のブルーのストライプを持つ男性着用用品の図的表現）、用品を性別ごとに特化させている１つ以上の特徴を使用者に伝える文章、又はこれらのいくつかの組合せを有してよい。
【００７０】
同様に、他の典型的例では、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品を収容するパッケージは、女性の絵、用品を女性が使用することに関連付ける文章、女性に特有のサイズ及び／又は吸収に関する情報、用品それ自身に配置された図柄が異なるために中に収容された用品について異なる図的表現（例えば胴部開口部近くに１つ以上のピンクのストライプを持つ女性着用用品の図的表現）、用品を性別ごとに特化させている１つ以上の特徴を使用者に伝える文章、又はこれらのいくつかの組合せを有してよい。
【００７１】
本発明による一組の性別ごとに特化した用品の製造者、販売者、又は卸業者は、この用品の認識を高めるようにし、使用者が性別ごとに特化した用品の利点を享受するようにする。したがって、本発明の他の代表的な実施例は、性別ごとに特化した使い捨て成人失禁用品を提供する方法であり、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品に言及すると共に有形的表現媒体に表された記述を伝達する工程と、使用者の性別に合うように構成された使い捨て成人用失禁製品を使用者に渡す工程を有する。
【００７２】
記述は様々な情報、記述、メッセージ、又はコピーを用いて伝達されうる。それらは、新聞広告、テレビ広告、ラジオ又は他の音声広告、住所に直接郵送される物品、アドレスに電子メールで送られるアイテム、インターネットのウェブページ又は他のそのような郵送、折込広告、クーポン、様々な宣伝（例えば、商業的宣伝）、他の企業との共同宣伝、用品を収容する箱又はパッケージ、情報を消費者又は潜在的な消費者に広める他のそのような形態の形を取る（すなわち、これらの媒体に表される）うる。
【００７３】
上述したように、本発明の幾つかの例は、男性着用用品及び女性着用用品を含まないかもしれない。その代わり、本発明の幾つかの例は、男女共用使い捨て成人用失禁用品、及び（１）本明細書に記載された１つ以上の発明の特徴を有する女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品又は（２）本明細書に記載された１つ以上の発明の特徴を有する男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品を有する。上述のものを含む様々な包装技術及びマーケティング技術を男女共用用品を有する上述の一組と関連付けて用いることができる。
【００７４】
さらに、上述されたように、本発明は、１つ以上のフィット特性及び／又は脚部開口部特性を有する性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品を包含する。上述の一組のように、上述したものを含む適用可能な包装技術及びマーケティング技術を、性別ごとに特化した用品と関連させて用いることができる。従って、例えば、本発明の複数の例では、フィット特性又は脚部開口部特性を有する女性用使い捨て成人用失禁用品が包装に収容され、この包装に記載された記述は、女性が用品を使用することとフィット特性又は脚部開口部特性を関連付ける。本発明の他の例では、フィット特性又は脚部開口部特性を有する男性用使い捨て成人失禁用用品が包装に収容され、この包装に記載された記述は、男性による用品の使用とフィット特性又は脚部開口部特性を関連付ける。
例
【００７５】
以下の例で、本発明の代表的な一実施例を示す。一組の性別ごとの特化した使い捨て成人用失禁用品が作られた。これらの用品は、従来の素材及び過程を用いて作られ、図１及び図２に示された形状にほぼ対応している。作られた用品にほぼ対応するより詳細な図面は図３（男性用用品）及び図４（女性用用品）に示されている。
【００７６】
用いられた素材は、シャシーの形成の多くのためにポリプロピレンの不織布素材、吸収集合体のための防湿層／バックシート／バッキングとしてのフィルム、セルロースのフラッフ及び高吸収素材を有する吸収コア、用品の胴部開口部、脚部開口部、前部及び後部パネル／部分の周囲の弾性ストランドを含んでいた。構成部材を互いに取付けるために熱溶解接着剤又は超音波エネルギーが用いられた。この実施形態の例では、砂時計形状のポリプロピレンの不織布素材が外側カバーとして用いられた。これに、不織布の前部パネル及び後部パネルが用品の前部部分及び後部部分で取付けられた（これらの不織布の前部パネル及び後部パネルと不織布の外側カバーとの間の様々な位置で弾性ストランドを挟持して）。前部パネルは胴部開口部前端に近い位置から股部分に近い位置まで縦方向に延びていた（しかし、砂時計形状の外側カバーの股部分には実質的に重ならなかった）。後部パネルは、胴部開口部後端に近い位置から股部分に近い位置まで縦方向に延びていた（しかし、前部パネルと同様に、砂時計形状のポリプロピレン外側カバーの股部分には実質的に重ならなかった）。前部パネル及び後部パネルの両者が用品の前部部分及び後部部分の側端の一方に近い位置から対向する側端まで横方向に延びていた。
【００７７】
バリア／バックシート素材（フィルム）とボディ・サイドライナ（不織布素材）との間に挟持されたフラッフ／高吸収コアを有する吸収インサートは、用品の前部部分及び後部部分で不織布の前部及び後部パネルの間に挟持された弾性ストランドを有する砂時計形状の上述の集合体に取付けられた。２つの用品についておよその寸法及び相互関係を表２に示す。
【００７８】
男性用用品の前方長さ６０は約２１０ミリメートルであった。脚部開口部前端がほぼ直線状であり股部分に近い位置から側端それ自身までわずかな角度で上方に続くことを考えると前方長さは前部部分の側端と重なった（図３参照）。女性用用品の前方長さ６０Ｆは約１９０ミリメートルであったが、胴部開口部前端に最も近い脚部開口部前端の位置から測定された（図４参照）。用品の縦方向中央線に平行なこの線は、女性用用品の脚部開口部前端により形成される曲線状の境界が、対応する男性用用品の脚部開口部前端により形成される対応する直線状の境界と比べて胴部開口部前端に向かう方向により凸であることを考えると、前部部分の側端の内側である。女性用用品のより凸形の脚部開口部前端は、このような使い捨て成人用失禁用品の典型的な女性使用者の大腿部上方部分の曲がった面に合うようによく構成されている。
【００７９】
図３を検討すると、男性が着用するように構成された用品のこの典型例の脚部開口部後端６２も、ほぼ直線状であり股部分に近い位置から後部部分の側端へと下向きに角度をつけて続いていた。しかしながら、女性用用品の典型例の脚部開口部後端６２Ｆは、ほぼ直線状の境界は画定せず代わりに胴部開口部後端に向かう方向により凹となる曲線状の境界を画定している。女性用用品のより凹形な脚部開口部後端は、このような使い捨て成人用失禁用品の典型的な女性使用者の臀部領域を確実に覆うようによく構成されている。
【００８０】
表２は、女性用用品の脚部開口部の周囲（脚部開口部後端、側端、及び前端の長さの和に等しい）が男性用用品の脚部開口部の周囲より大きいことも示している。この場合も、この脚部開口部特性は、男性が年を取るに従い脚の筋肉量が落ち、結果として多くの男性の成人用失禁用品使用者は大腿部の周囲が多くの女性の成人用失禁用品使用者と比べて短いという我々の見解と一致する。
【００８１】
さらに、表２は、男性用用品は、対応する女性用用品の股幅及びガスケット幅よりも股幅及びガスケット幅が大きいことを示している。男性用用品のガスケット幅６４（図３参照）は約４０ミリメートルであり、女性用用品のガスケット幅は約２０ミリメートルであった（脚部開口部側端に最も近い最も外側の弾性部材に吸収コアの端部が近いため図４には示していないが、男性用用品における対応する位置と同じ位置で測定されている。すなわち、脚部開口部側端の中央と交差する横方向の線に沿っている）
【００８２】
さらに、吸収体の位置は女性用用品と比べて男性用用品では前方にずれていて、女性の体と比べた尿が通常男性の体を出る位置を収容するようにしていた。したがって、男性用用品の場合の胴部／吸収体間隔６６は約１２０ミリメートルであり、対応する女性用用品の胴部／吸収体間隔６６Ｆは約１８０ミリメートルであった。これらの間隔は吸収コアの端部（図３及び図４でそれぞれ６８、６８Ｆ）から決定されたことに注意すべきである。端部７０、７０Ｆは、吸収コアを収容する基材の端部に対応し、これらの基材は、吸収コアそれ自身を越えて延び、コアを取囲む柔軟なフランジを形成している。上述したように、ガスケット幅及び胴部／吸収体長さ／間隔は、吸収コアの端部から測られており、吸収コアを収容し、実質的に吸収コアの端部を越えて延びる基材の端部からではない。図１及び図２は、吸収コア及びサージ素材を示し、吸収コア及びサージ素材を収容する基材の外周を示すのではないことも注意すべきである。一方、図３及び図４は、サージ素材を示していないが、吸収コア及びこの吸収コアを収容するのに用いられる基材の外周を示している。
【００８３】
最後に、図示されていないが、胴部開口部に近い位置で各用品の周囲に異なる色のストライプが配置された。この代表的な実施形態では、複数のブルーのストライプが男性用用品の周囲に配置され、複数のピンクのストライプが女性用用品の周囲に配置された。
【表２】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品に関する。
【背景技術】
【０００２】
使い捨て吸収製品は日常的に用いられている。多くの製造者が、そのような製品の使用者の必要に答える努力を払っている。例えば、より吸収性に優れた製品が開発されてきた。フィットが改善された製品も開発されてきた。
【０００３】
男性と女性とで、体の構成が異なり（例えば、体重のうち筋肉の占める割合）、骨格構造が異なり、年の取り方が異なる。男性は年を取るに従い、脚の筋肉量が落ちる傾向があり、その結果脚が細くなる。実は、成人用失禁用品の典型的な男性使用者の脚周りは、成人用失禁用品の典型的な女性使用の脚周りよりも短くなりうる。これは、直感に反する知見である。さらに、身体構造の理由で、男性は通常体の前方位置で放尿するが女性は男性と比較して体のほぼ下方の位置で放尿する。さらに、男性の臀部及び股間の形状は女性の臀部及び股間と異なる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
使い捨て成人用失禁用品を使用する男性及び女性の上述の及びその他の異なる身体的特徴に関連する製品設計、製品ライン、又はマーケティングの方法は知られていない。
【０００５】
我々は、男性の体及び女性の体の異なる身体的特徴に合わせた使い捨て吸収製品の構造を考えた。さらに、男性及び女性の年の取り方、及び典型的な体重の分布を研究し考慮に入れた。従って、上述の身体構造上の加齢とも関連した特徴を扱う製品、製品ライン、これらの製品への周知方法を考察した。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の代表的な一実施例は、一組の使い捨て成人用失禁用品であり、この組は、第１の前方長さを有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の前方長さを有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の前方長さは第２の前方長さより短い。この出願では、「前方長さ」なる用語は胴部開口部前端と脚部開口部前端との最も小さな間隔を指す。
【０００７】
本発明の他の代表的な一実施例は、一組の使い捨て成人用失禁用品であり、この組は、第１の脚部開口部前端を有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の脚部開口部前端を有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の脚部開口部前端は第２の脚部開口部前端よりも前記胴部開口部前端に向かって凸である。すなわち、女性が着用するように構成された用品の前記第１の脚部開口部前端により画定される境界は、男性が着用するように構成された用品の前記第２の脚部開口部前端により画定される境界と比べて、前記胴部開口部前端に向かって（そして脚部開口部の複数の端部により囲まれた又は部分的に囲まれた、何もない場所から離れるように）より大きく曲がっている。この出願では、この特徴を有している女性用用品は、対応する男性用用品の脚部開口部前端に比べてより大きな凸形を有する脚部開口部前端（又は換言すれば、より大きな凸形を有する境界を画定する）を有する。
【０００８】
本発明の他の代表的な一実施例は、一組の使い捨て失禁用品であり、この組は、第１の脚部開口部後端を有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の脚部開口部を有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の脚部開口部後端は前記第２の脚部開口部後端よりも胴部開口部後端に向かってより凹である。すなわち、女性が着用するように構成された用品の前記第１の脚部開口部後端により画定される境界は、男性が着用するように構成された用品の前記第２の脚部開口部後端により画定される境界に比べて、前記胴部開口部後端から離れるように（そして、前記脚部開口部の複数の端部により囲まれた又は部分的に囲まれた、何もない場所に向かって）より大きく曲がっている。本出願では、この特徴を有する女性用用品は、対応する男性用用品の脚部開口部後端に比べてより大きな凹形を有する（又は、換言すれば、より大きな凹形を有する境界を画定する）脚部開口部後端を有する。
【０００９】
本発明の他の代表的な一実施例は、一組の使い捨て成人用失禁用品であり、この組は、第１の股幅を有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の股幅を有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の股幅は前記第２の股幅よりも小さい。この出願では、「股幅」なる用語は、対向する脚部側端に最も近い対向する弾性部材の外側境界間の最も小さい間隔を指す。例えば、もし３つの弾性ストランドが各脚部開口部側端近くで用いられるならば、「股幅」は、（１）第１の脚部開口部側端に接近した３つの弾性ストランドのうち前記第１の脚部開口部側端に最も近いストランドの外側境界と、（２）対向する第２の脚部開口部側端に接近した３つの弾性ストランドのうち、対向する第２の脚部開口部側端に最も近いストランドの外側境界との間の最も小さい間隔に等しい。
【００１０】
本発明の他の代表的な一実施例は、一組の使い捨て成人用失禁用品であり、この組は、第１のガスケット幅を有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２のガスケット幅を有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１のガスケット幅は、前記第２のガスケット幅よりも短い。この出願では、「ガスケット幅」なる用語は、胴部開口部端部（図１及び図２並びに添付した以下の文章を参照）に平行で横方向に脚部開口部側端の中央を２分する股部分における線に沿った、吸収コア（例えば、フラッフ(fluff)／高吸収コア）と最も近い脚部開口部側端へ最も接近した弾性部材の外側境界との間の間隔を指す。恐らく、フラッフ及び高吸収体を有するコア等の吸収コアが、体に面する液浸透性ライナと液不浸透性バックシートとの間に配置（ライナとバックシートとの間に挟持された吸収コアを有する吸収挿入体すなわち吸収集合体と同様に）されるならば、この吸収コアの側端はフラッフ／高吸収コアの境界に位置するが、吸収コアの側端はこの吸収コアを収容し吸収コアを越えて延びる基材の境界の位置ではない。
【００１１】
本発明の他の代表的な一実施例は、一組の使い捨て成人用失禁用品であり、この組は、第１の脚部開口部周囲を有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の脚部開口部を有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の脚部開口部周囲は前記第２の脚部開口部周囲より長い。この出願では、「脚部開口部周囲」なる用語はほぼ平坦な開かれた使い捨て成人用失禁用品における脚部開口部の周囲を指す。図１及び図２に示された典型的な用品は、ほぼ平坦な開かれた状態にある。
【００１２】
上で一般的に述べたように、本発明は、上で述べた特性のうちの１つ、複数又は全てを含む上で述べた特性の組合せを含む。
【００１３】
本発明の他の代表的な一実施例は、一組の使い捨て成人用失禁用品であり、この組は、第１の図柄が配置され女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の図柄が配置され男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の図柄は、第２の図柄と異なる。典型的な一実施形態では、前記第１及び第２の図柄は、用品の胴部に近い素材部分に１つ以上のストライプを有するが、色が異なる（例えば、男性が着用するように構成された用品には１つ以上のブルーのストライプ、及び女性が着用するように構成された用品には１つ以上のピンクのストライプ）。もちろん、このような図柄を、上で述べた発明の１つ以上の発明の特徴と組合せて用いることができる。
【００１４】
本発明の他の代表的な一実施例は、上述の性別ごとに特化した１つ以上の特徴を有する一組の使い捨て成人用失禁用品であり、第１の胴部／吸収体間隔をさらに有し女性が着用するように構成された第１の成人用失禁用品と、第２の胴部／吸収体間隔を有し男性が着用するように構成された第２の成人用失禁用品とを有し、前記第１の胴部／吸収体間隔は前記第２の胴部／吸収体間隔よりも大きい。「胴部／吸収体間隔」なる用語は、胴部開口部の前端と吸収コアの前端との間の最短間隔を指す。この場合も、上述のように、吸収コアの端部は、例えばフラッフ／高吸収コアの端部を指す（起こりうることであるがコアを収容する基材の端部が吸収コア自身の境界を越えるならば基材の端部を指すのではない）。
【００１５】
本発明の他の代表的な一実施例は、１つ以上の寸法に関する（長さ、幅、間隔、又は他のそのような測定値に関係する発明の特徴等）又は装飾に関する（用品に図柄を配置することに関係する発明の特徴等）性別ごとに特化した上述の特徴を有する一組の使い捨て成人用失禁用品であり、第１の前方領域を有する吸収コアをさらに有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の前方領域を有する吸収コアを有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の前方領域は前記第２の前方領域よりも小さい。「前方領域」なる用語は吸収コア（フラッフ／高吸収コア等）について述べる場合、用品を２分する仮想的な横方向線の前方にあり、吸収コアを有する用品がほぼ平坦で開かれた状態にある（例えば、複数の用品ではほぼ平坦で開かれた状態は通常砂時計形状に対応する）場合に決定される領域を指す。例えば、用品がほぼ平坦で開かれた状態にあり、図１及び図２に示された例のように砂時計形状である（大文字の「Ｉ」の文字にほぼ似た形状である）場合、仮想的な横方向線は、胴部開口部前端と胴部開口部後端との中間の水平線だろう（すなわち、仮想的な横方向線は、文字「Ｉ」を構成する上方及び下方の水平線の中間に位置する水平線であろう）。
【００１６】
本発明の他の代表的な一実施例は、１つ以上の寸法に関する（長さ、幅、間隔、又は他のそのような測定値に関係する発明の特徴等）又は装飾に関する（用品に図柄を配置することに関係する発明の特徴等）性別ごとに特化した上述の特徴を有する一組の使い捨て成人用失禁用品であり、第１の前方横方向スパンを有する吸収コアをさらに有し女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の前方横方向スパンを有する吸収コアを有し男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の前方横方向スパンは前記第２の前方横方向スパンより短い。「前方横方向スパン」なる用語は、吸収コア（フラッフ／高吸収コア等）について述べる場合、胴部開口部端部に平行な横方向で最大の間隔であり、ほぼ平坦で開かれた状態にある（例えば、複数の用品ではほぼ平坦で開かれた状態は通常砂時計形状に対応する）用品を２分する仮想的な横方向線の前方にある吸収コアの対向する縦方向端部間の間隔を指す。
【００１７】
使い捨て成人用失禁用品は、体からの浸出液が横方向に流れるのを妨害するように構成された１対の受容フラップを用いてもよい。フラップの弾性部材を、従来技術でよく知られているように適当な方法で各受容フラップと操作可能に結合することができる。弾性を持たせた受容フラップにより、装用者の体を封止する直立したほぼ垂直な構成を持った、取付けされていない端部が画定される。フラップの対向する端部は、用品に取付けられる（例えば、脚部開口部側端の内側位置で）。受容フラップの適当な構成及び配置は、当業者には一般に既知であり、例えば、Enloeに付与された１９８７年１１月３日に発行された米国特許第４，７０４，１１６号明細書に記載されている。従って、本発明の他の代表的な一実施例は、１つ以上の寸法に関する（長さ、幅、間隔、又は他のそのような測定値に関係する発明の特徴等）又は装飾に関する（用品に図柄を配置することに関係する発明の特徴等）性別ごとに特化した上述の特徴を有する一組の使い捨て成人用失禁用品であり、受容フラップを用いる性別の一方又は性別の両方の性別ごとに特化した用品を有する。
【００１８】
本発明の他の代表的な一実施例は、１つ以上の発明の寸法に関する（長さ、幅、間隔、又は他のそのような測定値に関係する発明の特徴等）、装飾に関する（用品に図柄を配置することに関係する発明の特徴等）又は性別ごとに特化した上述の特徴を有する一組の使い捨て成人用失禁用品であり、第１の記述が配置された第１のパッケージに収容され女性が着用するように構成された第１の使い捨て成人用失禁用品と、第２の記述が配置された第２のパッケージに収容され男性が着用するように構成された第２の使い捨て成人用失禁用品とを有し、前記第１の記述は女性が用いる用品と関連し、前記第２の記述は男性が用いる用品と関連する。
【００１９】
本発明の他の代表的な一実施例は、性別ごとに特化した、使い捨て成人用失禁用品を提供する方法であり、この方法は、一組の性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品に言及すると共に有形的表現媒体に表された記述を伝達する工程と、使用者にこの使用者の性別に合うように構成された使い捨て成人用失禁用品を渡す工程とを有する。
【００２０】
本発明の他の代表的な実施例では、性別ごとに特化した一組の使い捨て成人用失禁用品は、１つ以上の発明の寸法に関する（長さ、幅、間隔、又は他のそのような測定値に関係する発明の特徴等）、装飾に関する（用品に図柄を配置することに関係する発明の特徴等）又は性別ごとに特化した上述の特徴を有する性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品、及び男女共用使い捨て成人用失禁用品を有する。換言すれば、男性が着用するように構成された用品と女性が着用する用品との間で比較するのではなく、（１）女性が着用するように構成された用品及び男女共用用品の間で、又は（２）男性が着用するように構成された用品及び男女共用用品の間で比較する。「男女共用」は、男性又は女性が着用することができる用品を指す。男女共用用品と男性が着用するように構成された用品又は女性が着用するように構成された用品の一方との比較を行っているが、上述の関係は依然として成立する。例外は、男女共用用品は、前記組の中にない用品の代わりに置き換えられることである。言い換えれば、この組が、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品と男女共用用品とから成りたっていた（従って、男性が着用するように構成された用品がこの組にない）ならば、この場合例えば、この女性用用品は、（１）男女共用用品の境界と比べて胴部開口部前端に向かった方向により凸な境界を画定する脚部開口部前端、（２）男女共用用品の境界と比べて胴部開口部後端に向かった方向により凹な境界を画定する脚部開口部後端、などを有する。一方、この組が、男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品と男女共用用品とから成る（従って、女性が着用するように構成された用品がこの組にない）ならば、この場合例えば、男性用用品は、（１）男女共用用品のガスケット幅よりも大きなガスケット幅、（２）男女共用用品の胴部／吸収体間隔よりも短い胴部／吸収体間隔、などを有してよい。
【００２１】
この出願では、「フィット特性」は、前方長さ、脚部開口部前端の形状（すなわち、この端部の凸形の程度）、脚部開口部後端（すなわち、この端部の凹形の程度）、脚部開口部周囲、及びガスケット幅のうち１つ又は複数を指す。さらに、この出願では、「脚部開口部特性」は、前方長さ、脚部開口部前端の形状、脚部開口部後端の形状、及び脚部開口部周囲のうち１つ又は複数を指す。
【００２２】
本発明の他の例は、特定の性別に特化したフィット特性を有する使い捨て成人用失禁用品に対応する。本発明のさらに他の例は、フィット特性として示され特定の性別用に構成された特徴の様々な組合せを有する。
【００２３】
本発明の他の例は、特定の性別用に構成された脚部開口部特性を有する使い捨て成人用失禁用品に対応する。本発明の他の例は、脚部開口部特性として示され特定の性別用に構成された特徴の様々な組合せを有する。
【００２４】
上２つの段落中の様々な代表的な実施形態は、もちろん中に収容された用品を特定の性別により使用されることと関連付ける記述が配置されたパッケージ中に収容されていてよい。さらに、本発明の他の代表的な一実施例は、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品を提供する方法であり、この方法は、フィット特性及び／又は脚部開口部特性を有する性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品に言及すると共に有形的表現媒体に表された記述を伝達する工程と、フィット特性及び／又は脚部開口部特性を有し着用者の性別に合うように構成された使い捨て成人用失禁用品を使用者に渡す工程とを有する。
【図面の簡単な説明】
【００２５】
【図１】男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品の代表的な一実施例である。
【図２】女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品の代表的な一実施例である。
【図３】男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品の代表的な一実施例である。
【図４】女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品の代表的な一実施例である。
【発明を実施するための形態】
【００２６】
本明細書では、以下の各語又は文は、続く１つ又は複数の意味を含む。
【００２７】
「取付ける」及びその派生語は、２つの部材を結合すること、付着すること、接続すること、接着すること、縫い合わせることなどを指す。２つの部材が互いに一体である場合、若しくは互いに直接に取付けられている場合、又は各々が中間の部材に直接に取付けられている場合のように互いに間接に取付けられている場合には、２つの部材は一体に取付けられていると考えられるだろう。「取付ける」とその派生語は、半永久的な、解除可能な、又は再結合可能な取付けを含む。加えて、取付けは、製造過程の間に又は使用者により完了されうる。
【００２８】
「接着する」及びその派生語は、２つの部材を結合すること、付着すること、接続すること、取付けること、縫い合わせることなどを指す。２つの部材が互いに直接に接着された場合、又は各々が中間の部材に直接に接着されている場合のように互いに間接的に接着されている場合には、２つの部材は一体に接着されていると考えられるだろう。「接着する」及びその派生語は、半永久的な、解除可能な、又は再結合可能な接着を含む。
【００２９】
「コフォーム（Coform）」は、メルトブローポリマ素材を空中で成形する(air forming)のと同時に空中の繊維に吹付けメルトブロー繊維の流れへと変えることにより形成することができる、メルトブロー繊維及びセルロース繊維等の吸収繊維のブレンドである。コフォーム素材は、高吸収素材等の他の素材も含んでよい。メルトブロー繊維及び吸収繊維は小孔が形成されたベルトにより設けられるような捕集面に収集される。捕集面は、捕集面に位置したガス透過性素材を有していてよい。
【００３０】
「接続する」及びその派生語は、２つの部材を接合すること、付着すること、接着すること、取付けること、縫い合わせることなどを指す。２つの部材が互いに直接に接続された場合、又は各々が中間の部材に直接に接続された場合など互いに間接に接続された場合には、２つの部材は一体に接続されたと考えられるだろう。「接続する」及びその派生語は、半永久的な、解除可能な、又は再結合可能な接続を含む。加えて、接続は、製造過程の間に又は使用者により完了されうる。
【００３１】
「使い捨て可能な」とはある程度使用された後に洗濯されないで又はそうでなければ再使用のために元の状態に戻されないで、捨てられるために作られる用品を指す。
【００３２】
「に配置する」、「沿って配置する」、「共に配置する」、又は「の方に配置する」なる用語及びそれらの変化は、１つの部材が他の部材と一体化することができること、若しくは１つの部材が他の部材と位置し又は他の部材の近くに位置する別個の構造となりうることを意味する。
【００３３】
「繊維」は、長さの径又は幅に対する比が大きい連続的な又は非連続的な部材を指す。この結果、繊維は、フィラメント、糸、ストランド、紡績糸、又は任意の他の部材もしくはこれらの部材の組合せであってよい。
【００３４】
「層」は、単数で使用された場合、単一部材又は複数部材の２重の意味がある。
【００３５】
「液不浸透性」は、一層又は複数層からなるラミネートを説明する際に用いられる場合、通常の使用条件で液体と接触する位置で、尿のような液体が、層又はラミネートの平面にほぼ垂直な方向に層又はラミネートを通過しないことを意味する。
【００３６】
「液浸透性な」は、液不浸透性ではない任意の素材を指す。
【００３７】
「メルトブロー(Meltbrown)」は、溶融した熱塑性素材を溶融した糸又はフィラメントとして複数の細かく通常は円形の金型毛管(die capillaries)を通して、一般には加熱された収束する(converging)高速ガス（空気等）の流れ中に押出すことにより形成される繊維を指す。ガス流は、溶融した熱塑性素材のフィラメントを細くしてそれらの径を減少させる。この後、メルトブロー繊維は、高速ガス流により運ばれ捕集面に堆積し、メルトブロー繊維が乱雑に分散したウェブを形成する。このような過程は、例えば、Butinらに付与された米国特許第３，８４９，２４１号明細書に開示されている。メルトブロー過程を、マクロファイバ（径平均が約４０から１００ミクロン）、繊維製品タイプファイバ(textile-type fibers)（径平均が１０から４０ミクロン）、及びミクロファイバ（径平均が約１０ミクロン未満）を含む様々な径の繊維を作るために用いることができる。メルトブロー過程は、ウルトラファインマイクロファイバ（径平均が約３ミクロン以下）を含むマイクロファイバを作るのに特に適している。ウルトラファインマイクロファイバを形成する典型的過程の記載は、例えば、Timmonsらに付与された米国特許第５，２１３，８８１号明細書にある。メルトブロー繊維は、連続であっても不連続であってもよく、捕集面上に堆積した時に一般に自己接着する。
【００３８】
「部材」は、単数で用いられた場合、単一部材又は複数部材の２重の意味がある。
【００３９】
「不織の」及び「不織布ウェブ」は、繊維を織る過程又は編む過程を用いずに形成された素材及び素材からなるウェブを指す。例えば、不織の素材、布地、又はウェブは、メルトブロー過程、スパンボンド過程、エアレイイング(air laying)過程、ボンディッドカーディッドウェブ(bonded carded web)過程等のような多くの過程から形成されてきた。
【００４０】
これらの用語は、本明細書の他の箇所で言葉を追加して定義されうる。
【００４１】
本発明の複数の特徴は長さの測定値に関連していることに注意すべきである。多くの場合には、一方の端から他方の端までの間隔を測定するために単純な規則を用いてよい。もちろん、より複雑な技術を用いうる（例えば、一連の曲線を持つ脚部開口部の周囲を測定する場合）。例えば、顕微鏡写真を準備して解析することができる。そのような画像をデジタル化して長さを測定するのに適当なアルゴリズムを用いてよい。他に機械装置を用いてよい。発明の多くの例は２つの製品からなる組を対象にしているため、一組の２製品の特徴（例えば、前方長さ）を比較する場合に同一の測定技術を用いることが重要である。
【００４２】
一般に、本発明の性別ごとに特化した使い捨て成人失禁用用品は、従来技術で既知の方法及び過程を用いて形成されるが、女性着用用品で、男性着用用品の１つ以上の特徴と異なる１つ以上の特徴を実現するように構成されている。上述のように、男性及び女性の生理学的な特性の分析の結果、以下の段落でより詳細に特徴が説明される性別ごとに特化した設計がなされた。
【００４３】
図１に男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品の典型例を示す。図は、前部部分の側端を後部部分の側端に取付けて、胴部開口部及び２つの脚部開口部を備えた用品を形成する前のほぼ平坦で開かれた用品の概観図を示す。前部部分、後部部分、及びそれらの側端を以下で特定する。
【００４４】
上述のように、この用品は、前部部分２及び後部部分４を有する。前部部分及び後部部分は股部分６により相互に連結される。
【００４５】
一般に「シャシー」なる用語を前部部分、後部部分、及び前部部分を後部部分に接続する股部分からなる組合せを指すために用いる。前部部分は２つの側端８を有し、後部部分は２つの側端１０を有する。用品を組立てる場合、側端８は側端１０に取付けられて下着の形状に類似した、胴部開口部及び２つの脚部開口部を有する形状を形成する。必要に応じて、側端を互いに取外し可能に係合させてよい（例えば、ホック及びループのタイプのもの等の機械的な留め具を用いることにより；接着剤；など）。さらに、前部部分及び後部部分の側端は互いに直接取付けられる必要はなく、１つ以上の中間の部材に取付けることができる（例えば、図示されていない側部バネル）。
【００４６】
前部部分は、胴部開口部前端１２も有し、後部部分は、胴部開口部後端１４を有する。側端が互いに結合されると、胴部開口部端部は接続されて通常、着用者の胴回り下部に合った周囲を形成する。
【００４７】
この出願では、脚部開口部を規定する端部は、脚部開口部前端１６、脚部開口部後端１８、及び脚部開口部側端２０を含めて分類される。脚部開口部側端の大部分は通常、用品の前後に延びる仮想的な縦中央線２２にほぼ平行に延びる。脚部開口部前端及び後端の大部分はこの縦中央線に平行には延びないだろう。脚部開口部をこのように分類し性別ごとに特化した用品の複数の特徴を以下で述べるように互いに区別する。
【００４８】
用品は、通常、吸収コア２４を含むだろう。図示された代表的な実施例では、吸収コアは、フラッフ（図示されず）、高吸収素材（図示されず）及び、フラッフ／高吸収素材による吸収のために尿を迅速に取入れ分配するのに用いられる選択的なサージ素材２６を有している。吸収コアは、吸収体前端２８、及び吸収体側端３０を有する。吸収集合体が液浸透性ボディ・サイドライナ及び液不浸透性バッキングを有するようにして、吸収集合体すなわち吸収挿入体を例えば砂時計の形の基材に取付けることにより形成される用品では、ライナ、バッキング又はこれらの両者は吸収コアそれ自身の端部を越えて延びていてよい。例えば、用品によっては、ライナ及びバッキング（すなわち、吸収コア挿入体のバックシート）は、ライナ及びバッキングが収容する吸収コアの周囲で互いに取付けられ、これらの構成要素の取付け領域は吸収コアの端部を越えて延びる柔軟なフランジを形成していてよい。このようなフランジは図１又は図２には示されていない。
【００４９】
これらの様々な端部を用いて、男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品及び女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品で異なる１つ以上の間隔をさらに規定する。上述のように、前方長さ３２が脚部開口部前端１６と胴部開口部前端１２との間の最短間隔である。図１の前方長さを明確に示すために、この間隔を表す両方向矢印は、前部部分の側端８の一方からわずかにずれていることに注意すべきである。しかしながら、もし、この側端が脚部開口部前端１６及び胴部開口部前端１２の間の最短間隔に対応していたならば、前方長さ３２は、実際に側端８に重なっていたであろう。
【００５０】
胴部／吸収体間隔３６は、吸収コア前端２８及び胴部開口部前端１２の間の最短間隔である。
【００５１】
ガスケット幅３８は、股部分で、脚部開口部側端を二分する横方向線に沿った、吸収コア側端３０と、脚部開口部側端２０に最も接近した弾性部材外周との間隔である。図１では、この間隔を表す両側矢印は、側端に最も接近した弾性部材の外周と側端それ自身との間の長さを典型的に特徴付ける小さな間隔を表すのが難しいため、脚部開口部側端２０に接していることに注意すべきである。もちろん、現実には、恐らく、脚部開口部側端に最も接近した弾性部材の外周が側端の内側にあるならば、ガスケット幅は弾性部材の外周までで測定され、側端それ自身までではない。
【００５２】
股幅４０は、対向する脚部開口部側端２０に最も接近した対向する弾性部材の外周間の最短間隔として定義される。図１では、この間隔を表す両側矢印は、側端に最も接近した弾性部材の外周と側端自身との間の長さを典型的に特徴付ける小さな長さを表すのが難しいため脚部開口部側端２０に接していることに注意すべきである。
【００５３】
吸収コア２４の前方領域は、ほぼ平坦な開かれた状態にある場合に用品をほぼ２分する仮想的な横方向線（この仮想的な線は図１及び図２には示されていないが、「４０」として指示された両側矢印にほぼ重なるだろう）と、胴部開口部前端との間の吸収コア領域のうち体に面する面領域に対応する。
【００５４】
前方横方向スパンすなわち間隔４６は、横方向に、吸収コアの対向する縦方向端部３０の間の最も長い間隔であり、ほぼ平坦な開かれた状態で用品を２分する仮想的な横方向の線と胴部開口部前端（図示された代表的な実施形態では、その位置は前の段落で述べられている）との間の前方に位置する吸収コアの部分の間隔である。図示された実施形態では、吸収コアの側端３０は幾分複雑な境界を画定し、股部分では曲線部分を、前方部分では各々が吸収コアの前端に向かってほぼ垂直に延びる直線部分を備えることにも注意すべきである。
【００５５】
図２は、これらの同じ特徴を女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品の代表的な一例で示している。図１で用いられたのと同じ符号が図２で用いられているが、図２で用いられている符号は「Ｆ」が加えられ、これらの特徴が女性着用用品で用いられる特徴に対応することを意味している。
【００５６】
表１で、性別ごとに特化された一組の用品における２つの用品を比較している。概要の部分で述べたように、本発明による性別ごとに特化した用品に表１にあげられた特徴の全てを組込むことは必要ではない。
【表１】
【００５７】
別に述べるように、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品及び男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品を有する本発明の一組の性別ごとに特化した用品の一つの特徴は、女性着用用品は、男性着用用品よりも前方長さが短いことである。これは、例えば、男性用用品の脚部開口部前端により画定される境界と比較して、女性用用品の脚部開口部前端が、胴部開口部前端に向かってより凸な境界を規定している場合に成立する。このような凸形の程度が、平均的な男性使用者の大腿部の形状と比べて平均的な女性使用者の大腿部の形状により良く合う脚部開口部を規定するのに役立つと考えられる。他で述べるように、男性が年を取るに従い、男性の脚は筋肉量を失う傾向があり、その結果、足が細くなり及び大腿部上方の周囲が小さくなる。驚くことに、成人用失禁製品の多くの男性使用者の脚周りは、実際に成人用失禁製品の多くの女性使用者の脚周りよりも短くなりうる。さらに、脚部開口部前端の前方長さがより短いことにより、用品の典型的な女性使用者の大腿上部の曲がり方により良く合う境界が生じる可能性が大きい。
【００５８】
一組の性別ごとに特化した用品で用いられうる他の特徴は、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品は、対応する男性着用用品の脚部開口部後端により画定される境界と比較して、脚部開口部後端が胴部開口部後端に向かう方向により凹な境界を規定することである。女性用用品の境界がより凹であることにより、典型的な女性使用者の臀部は確実に覆われる。
【００５９】
一組の性別ごとに特化した用品に用いられうるべく選択されうるさらに他の特徴は、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品が、対応する男性着用用品の脚部開口部の周囲よりも長い脚部開口部周囲を有することである。
【００６０】
一組の性別ごとに特化した用品は、それらそれぞれの生理学的な相違のため、対応する男性用用品と比べて股幅が小さい女性着用使い捨て成人用失禁用品を含んでよい。
【００６１】
尿が体を出る位置が使い捨て吸収性用品と接する位置は、生理学的な相違を考慮すると男性か女性かで異なる。したがって、男性着用用品における吸収体の位置は用品の前方にずれえて、結果として胴部開口部前端と吸収体前端との間隔が短くなる。この結果、尿が最初に用品に接触する位置が確実に吸収コアとなる。女性用用品は、男性と比べてそれほど前ではない排尿位置と接触する位置で確実に吸収コアを用いる傾向があるだろう。
【００６２】
前方領域及び／又は吸収コアの前方横方向スパンも、男性着用用品と女性着用用品とで異なりうる。男性の排尿位置は移動しうるため、男性着用使い捨て成人用失禁用品における吸収コアの前方領域全体は、女性用用品における対応する前方領域よりも大きくなりうる。同様に、男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品における吸収コアの前方横方向スパンは、女性用用品における吸収コアの対応する前方横方向スパンよりも大きくなりうる。
【００６３】
他で述べたように、女性着用用品に、男性着用用品に配置されるものと異なる図柄を配置することができる。一例では、１つ以上の所望幅のストライプを胴部開口部前端、後端又は両方に近い位置で用品の周囲に渡って配置する。男性用用品に配置するストライプの形状、色、数、又は他の特性は、女性用用品に配置されるものと異なっていてよい。例えば、ブルーのストライプを男性用用品の胴回り領域（すなわち、用品の胴部開口部に近い部分）の周囲に渡って配置しえる一方、ピンクのストライプは対応する女性用用品の胴回り領域の周囲に渡って配置される。他の代表的な一例では、用品が織布の下着の形状及び外見とより似るように用品に図柄を配置しうる。従って、例えば、用品が男性用の織布の下着ブリーフに似るように前チャックすなわち開口部の図柄を男性用用品に用いることができる。
【００６４】
さらに、男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品における吸収コアと、最も近い脚部開口部側端に接近した最も外側にある弾性要素との間隔は、対応する女性用用品のそれよりも大きくなりうる。股の領域における男女間の生理学的な相違が原因で間隔が追加されることは、一般に、吸収コアの端部と最も近い脚部開口部側端に接近した弾性部材のうち最も外側にあるものとの間に追加的な基材があることに対応する。この基材は、通常は柔軟であり脚部開口部側端近くで弾性部材を組入れるであろう。この基材は、ある意味で尿を受容する役にたつガスケットとして作用する。他で述べたように、老人男性の脚周りは筋肉量の低下のため比較的小さい傾向があり、女性の脚周りよりも短くなりうることも多い。従って、大きなガスケット幅により男性の大腿部の内面と吸収コアとの間に十分な素材があることが確実となる。
【００６５】
前の段落では、一組の性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品に用いられえる一方いくつかの点で女性着用用品と男性着用用品との間で異なる様々な特徴を概説した。一組の性別ごとに特化した用品がこの出願の他の箇所で述べた１つ以上の新規の特徴を用いる限り、用品それ自身が多くの異なる構成要素及びサブ集合体を用いうる。例えば、用品は、砂時計形状の不織布等の液浸透性基材に取付けられたフィルム等の砂時計形状の液不浸透性基材を、この液不浸透性基材及び液浸透性基材の間に配置されたセルロースのフラッフ／高吸収性素材の吸収コアと共に有してよい。これらの基材のいずれももちろん吸収コアがそうであるようにより複雑であってよい（例えば、不織布、フィルム、又は両者からなるラミネート、コフォーム(co-form)素材、など）。さらに、様々な色素、悪臭防止剤、充填材及び他の素材を用いることができる。ストランド又はウェブ等の弾性部材を用いて用品の所望の位置に弾性特性を与えうる。例えば、ストランド等の弾性部材が脚部開口部及び胴回りの近傍に用いられることが多く確実に体に合わせる上で役立つ。さらに、ストランド等の弾性部材は胴部開口部の下方に位置することが多く使用者の胴体下方の周囲で体にしっかりと合わさる。例えば、離間した実質的に平行な弾性ストランドを胴回りの近くで２つの不職布素材の間に挟持してよい。ストランドは、通常接着剤を用いてストランドが伸ばされた状態で不織布の面に取付けられることが多い。結果として形成されるラミネート、すなわち２つの不織布面の間に挟持された弾性ストランドはこの後に収縮することが可能であり、形状が伸びて元に戻ることが可能なひだが寄った基材を形成する。
【００６６】
使い捨て成人用失禁用品では、多くの異なる構成部材及びサブ集合体を用いうることにも注意すべきである。例えば、上述の砂時計形状の液不浸透性及び液浸透性の基材の代わりに、１つの砂時計形状の液浸透性基材を形成しうる（例えば、脚部開口部、胴部開口部、使用者の胴体下方等の複数の箇所で、面の間で接触するであろう、用品の前部及び後部部分に弾性ストランドが配置され互いに取付けられた２つのポリプロピレンの面）。この液浸透性基材すなわちシャシーには、フィルム等の液不浸透性バッキングと不織布等の液浸透性ライナとの間に挟持されたセルロースのフラッフ／高吸収性素材を有する液不浸透性吸収コア又は集合体が、取付けられている。吸収性の集合体が砂時計形状の液浸透性シャシーに取付けられる場合には、液不浸透性バッキングはこのシャシーに取付けられる。
【００６７】
他の構成も可能である。例えば、前部パネル（すなわち前部部分）及び後部パネル（すなわち後部部分）を形成し、これら２つを吸収集合体を有する股部分に取付けることにより用品を形成することができる。そのような用品は、複数の受容フラップ、様々な留めシステム（例えば、ホック及びループタイプの留め具を用いるような再結合可能なシステムを含む）、用品に取付けられる別個の胴バンド、側部パネル（例えば、弾性的な側部パネル）及び他の多くの同様の構成要素又は集合体を用いてよい。用品が女性着用用品と男性着用用品との間で異なる１つ以上の特定された発明の特徴を用いる限り（一組の用品であれ個別の用品であれ）、本発明が使い捨て用品の多くのそのような構成を包含することは直ちに理解されるはずである。同様に、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品を形成する場合には、多くの異なる方法、単位操作、及び過程を用いうる。
【００６８】
もちろん、用品それら自身は、通常、フィルムからなるバッグ等のパッケージで保管され、輸送され、販売される。本発明の他の代表例は、本発明による１つ以上の寸法に関する（例えば、長さ、幅、間隔又は他のそのような測定値に関係する発明の特徴）、装飾に関する（例えば、用品に図柄を配置することに関連する発明の特徴）、又は上述した他の性別ごとに特化した特徴を有する一組の使い捨て成人用失禁用品であり、第１の使い捨て成人用失禁用品が第１の記述が配置された第１のパッケージ（例えば、バッグ等の包装）に収容され、第１の用品は女性が着用するように構成され、第２の使い捨て成人用失禁用品が、第２の記述が配置された第２のパッケージ（例えば、バッグ等の包装）に収容され、第２の用品は男性が着用するように構成され、第１の記述は女性が使用することと用品を関連付け、第２の記述は男性が使用することと用品を関連付ける。パッケージは、中に収容された用品を男性が着用するのか女性が着用するのかに応じて、図柄、色、シンボル、ロゴ、又は他のそのような表示が異なっていてよい。さらに、一組の一部ではない性別ごとに特化した用品に関しては、これらのパッケージを用いる同一の実施形態を単一の性別に特化した用品のために用いることができる。
【００６９】
例えば、一般にプラスチックバッグ等の包装の形態であろう男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品を収容するパッケージは、男性の絵、用品を男性が使用することに関連付ける文章、男性に特有のサイズ及び／又は吸収に関する情報、用品それ自身に配置された図柄が異なるために収容された用品について異なる図的表現（例えば胴部開口部近くに１つ以上のブルーのストライプを持つ男性着用用品の図的表現）、用品を性別ごとに特化させている１つ以上の特徴を使用者に伝える文章、又はこれらのいくつかの組合せを有してよい。
【００７０】
同様に、他の典型的例では、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品を収容するパッケージは、女性の絵、用品を女性が使用することに関連付ける文章、女性に特有のサイズ及び／又は吸収に関する情報、用品それ自身に配置された図柄が異なるために中に収容された用品について異なる図的表現（例えば胴部開口部近くに１つ以上のピンクのストライプを持つ女性着用用品の図的表現）、用品を性別ごとに特化させている１つ以上の特徴を使用者に伝える文章、又はこれらのいくつかの組合せを有してよい。
【００７１】
本発明による一組の性別ごとに特化した用品の製造者、販売者、又は卸業者は、この用品の認識を高めるようにし、使用者が性別ごとに特化した用品の利点を享受するようにする。したがって、本発明の他の代表的な実施例は、性別ごとに特化した使い捨て成人失禁用品を提供する方法であり、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品に言及すると共に有形的表現媒体に表された記述を伝達する工程と、使用者の性別に合うように構成された使い捨て成人用失禁製品を使用者に渡す工程を有する。
【００７２】
記述は様々な情報、記述、メッセージ、又はコピーを用いて伝達されうる。それらは、新聞広告、テレビ広告、ラジオ又は他の音声広告、住所に直接郵送される物品、アドレスに電子メールで送られるアイテム、インターネットのウェブページ又は他のそのような郵送、折込広告、クーポン、様々な宣伝（例えば、商業的宣伝）、他の企業との共同宣伝、用品を収容する箱又はパッケージ、情報を消費者又は潜在的な消費者に広める他のそのような形態の形を取る（すなわち、これらの媒体に表される）うる。
【００７３】
上述したように、本発明の幾つかの例は、男性着用用品及び女性着用用品を含まないかもしれない。その代わり、本発明の幾つかの例は、男女共用使い捨て成人用失禁用品、及び（１）本明細書に記載された１つ以上の発明の特徴を有する女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品又は（２）本明細書に記載された１つ以上の発明の特徴を有する男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁用品を有する。上述のものを含む様々な包装技術及びマーケティング技術を男女共用用品を有する上述の一組と関連付けて用いることができる。
【００７４】
さらに、上述されたように、本発明は、１つ以上のフィット特性及び／又は脚部開口部特性を有する性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品を包含する。上述の一組のように、上述したものを含む適用可能な包装技術及びマーケティング技術を、性別ごとに特化した用品と関連させて用いることができる。従って、例えば、本発明の複数の例では、フィット特性又は脚部開口部特性を有する女性用使い捨て成人用失禁用品が包装に収容され、この包装に記載された記述は、女性が用品を使用することとフィット特性又は脚部開口部特性を関連付ける。本発明の他の例では、フィット特性又は脚部開口部特性を有する男性用使い捨て成人失禁用用品が包装に収容され、この包装に記載された記述は、男性による用品の使用とフィット特性又は脚部開口部特性を関連付ける。
例
【００７５】
以下の例で、本発明の代表的な一実施例を示す。一組の性別ごとの特化した使い捨て成人用失禁用品が作られた。これらの用品は、従来の素材及び過程を用いて作られ、図１及び図２に示された形状にほぼ対応している。作られた用品にほぼ対応するより詳細な図面は図３（男性用用品）及び図４（女性用用品）に示されている。
【００７６】
用いられた素材は、シャシーの形成の多くのためにポリプロピレンの不織布素材、吸収集合体のための防湿層／バックシート／バッキングとしてのフィルム、セルロースのフラッフ及び高吸収素材を有する吸収コア、用品の胴部開口部、脚部開口部、前部及び後部パネル／部分の周囲の弾性ストランドを含んでいた。構成部材を互いに取付けるために熱溶解接着剤又は超音波エネルギーが用いられた。この実施形態の例では、砂時計形状のポリプロピレンの不織布素材が外側カバーとして用いられた。これに、不織布の前部パネル及び後部パネルが用品の前部部分及び後部部分で取付けられた（これらの不織布の前部パネル及び後部パネルと不織布の外側カバーとの間の様々な位置で弾性ストランドを挟持して）。前部パネルは胴部開口部前端に近い位置から股部分に近い位置まで縦方向に延びていた（しかし、砂時計形状の外側カバーの股部分には実質的に重ならなかった）。後部パネルは、胴部開口部後端に近い位置から股部分に近い位置まで縦方向に延びていた（しかし、前部パネルと同様に、砂時計形状のポリプロピレン外側カバーの股部分には実質的に重ならなかった）。前部パネル及び後部パネルの両者が用品の前部部分及び後部部分の側端の一方に近い位置から対向する側端まで横方向に延びていた。
【００７７】
バリア／バックシート素材（フィルム）とボディ・サイドライナ（不織布素材）との間に挟持されたフラッフ／高吸収コアを有する吸収インサートは、用品の前部部分及び後部部分で不織布の前部及び後部パネルの間に挟持された弾性ストランドを有する砂時計形状の上述の集合体に取付けられた。２つの用品についておよその寸法及び相互関係を表２に示す。
【００７８】
男性用用品の前方長さ６０は約２１０ミリメートルであった。脚部開口部前端がほぼ直線状であり股部分に近い位置から側端それ自身までわずかな角度で上方に続くことを考えると前方長さは前部部分の側端と重なった（図３参照）。女性用用品の前方長さ６０Ｆは約１９０ミリメートルであったが、胴部開口部前端に最も近い脚部開口部前端の位置から測定された（図４参照）。用品の縦方向中央線に平行なこの線は、女性用用品の脚部開口部前端により形成される曲線状の境界が、対応する男性用用品の脚部開口部前端により形成される対応する直線状の境界と比べて胴部開口部前端に向かう方向により凸であることを考えると、前部部分の側端の内側である。女性用用品のより凸形の脚部開口部前端は、このような使い捨て成人用失禁用品の典型的な女性使用者の大腿部上方部分の曲がった面に合うようによく構成されている。
【００７９】
図３を検討すると、男性が着用するように構成された用品のこの典型例の脚部開口部後端６２も、ほぼ直線状であり股部分に近い位置から後部部分の側端へと下向きに角度をつけて続いていた。しかしながら、女性用用品の典型例の脚部開口部後端６２Ｆは、ほぼ直線状の境界は画定せず代わりに胴部開口部後端に向かう方向により凹となる曲線状の境界を画定している。女性用用品のより凹形な脚部開口部後端は、このような使い捨て成人用失禁用品の典型的な女性使用者の臀部領域を確実に覆うようによく構成されている。
【００８０】
表２は、女性用用品の脚部開口部の周囲（脚部開口部後端、側端、及び前端の長さの和に等しい）が男性用用品の脚部開口部の周囲より大きいことも示している。この場合も、この脚部開口部特性は、男性が年を取るに従い脚の筋肉量が落ち、結果として多くの男性の成人用失禁用品使用者は大腿部の周囲が多くの女性の成人用失禁用品使用者と比べて短いという我々の見解と一致する。
【００８１】
さらに、表２は、男性用用品は、対応する女性用用品の股幅及びガスケット幅よりも股幅及びガスケット幅が大きいことを示している。男性用用品のガスケット幅６４（図３参照）は約４０ミリメートルであり、女性用用品のガスケット幅は約２０ミリメートルであった（脚部開口部側端に最も近い最も外側の弾性部材に吸収コアの端部が近いため図４には示していないが、男性用用品における対応する位置と同じ位置で測定されている。すなわち、脚部開口部側端の中央と交差する横方向の線に沿っている）
【００８２】
さらに、吸収体の位置は女性用用品と比べて男性用用品では前方にずれていて、女性の体と比べた尿が通常男性の体を出る位置を収容するようにしていた。したがって、男性用用品の場合の胴部／吸収体間隔６６は約１２０ミリメートルであり、対応する女性用用品の胴部／吸収体間隔６６Ｆは約１８０ミリメートルであった。これらの間隔は吸収コアの端部（図３及び図４でそれぞれ６８、６８Ｆ）から決定されたことに注意すべきである。端部７０、７０Ｆは、吸収コアを収容する基材の端部に対応し、これらの基材は、吸収コアそれ自身を越えて延び、コアを取囲む柔軟なフランジを形成している。上述したように、ガスケット幅及び胴部／吸収体長さ／間隔は、吸収コアの端部から測られており、吸収コアを収容し、実質的に吸収コアの端部を越えて延びる基材の端部からではない。図１及び図２は、吸収コア及びサージ素材を示し、吸収コア及びサージ素材を収容する基材の外周を示すのではないことも注意すべきである。一方、図３及び図４は、サージ素材を示していないが、吸収コア及びこの吸収コアを収容するのに用いられる基材の外周を示している。
【００８３】
最後に、図示されていないが、胴部開口部に近い位置で各用品の周囲に異なる色のストライプが配置された。この代表的な実施形態では、複数のブルーのストライプが男性用用品の周囲に配置され、複数のピンクのストライプが女性用用品の周囲に配置された。
【表２】
【特許請求の範囲】
【請求項１】
胴部開口部と、２つの脚部開口部とを規定し、女性用に構成されたフィット特性を具備する性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品。
【請求項２】
前記フィット特性は、該用品の典型的女性使用者の臀部を覆うようにされた脚部開口部後端を有する請求項１に記載の用品。
【請求項３】
前記フィット特性は、前記胴部開口部の後端に向かう方向に凹な境界を規定する脚部開口部後端を有する請求項２に記載の用品。
【請求項４】
前記フィット特性は、該用品の典型的な女性使用者の大腿上部の曲がり方に合うようにされた脚部開口部前端を有する請求項１に記載の用品。
【請求項５】
前記フィット特性は、前記胴部開口部の前端に向かう方向に凸な境界を規定する脚部開口部前端を有する請求項４に記載の用品。
【請求項６】
請求項１の前記用品と、
女性が前記用品を使用することと前記フィット特性を関連付ける記述が配置された前記用品を収容する包装とを具備するパッケージ。
【請求項７】
胴部開口部と、２つの脚部開口部とを規定し、男性用に構成されたフィット特性を具備する性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品。
【請求項８】
請求項７の前記用品と、
男性が前記用品を使用することと前記フィット特性を関連付ける記述が配置された前記用品を収容する包装とを具備するパッケージ。
【請求項９】
前部部分と、後部部分と、この前部部分及び後部部分を結合する股部分とからなり、第１の凸形を有する境界を形成する脚部開口部前端と、脚部開口部側端と、第１の凹形を形成する脚部開口部後端と、胴部開口部前端と、第１の股幅とを有するシャシーと、
前端と、側端と、第１の前方領域と、第１の前方横方向スパンとを有し、前記シャシーに取付けられる吸収コアとを有し、
前記脚部開口部前端と前記胴部開口部前端との最短間隔に等しい第１の前方長さと、第１のガスケット幅と、前記吸収コアの前端と前記胴部開口部前端との最短間隔に等しい第１の胴部／吸収体間隔とを有する、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁第１用品と、
前部部分と、後部部分と、この前部部分及び後部部分を結合する股部分とからなり、第２の凸形を有する境界を形成する脚部開口部前端と、脚部開口部側端と、第２の凹形を有する境界を形成する脚部開口部後端と、胴部開口部前端と、胴部開口部後端と、第２の股幅とを有するシャシーと、
前端と、側端と、第２の前方領域と、第２の前方横方向スパンとを有し、前記シャシーに取付けられる吸収コアとを有し、
前記脚部開口部前端と前記胴部開口部前端との最短間隔に等しい第２の前方長さと、第２のガスケット幅と、前記吸収コアの前端と前記胴部開口部前端との最短間隔に等しい第２の胴部／吸収体間隔とを有する、男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁第２用品とを具備し、
前記第１用品及び前記第２用品の違いは、前記第２の前方長さよりも短い前記第１の前方長さと、前記第２のガスケット幅より小さい前記第１のガスケット幅と、前記第２の胴部／吸収体間隔より大きい前記第１の胴部／吸収体間隔と、前記第２の凸形よりも大きな前記第１の凸形と、前記第２の前方領域よりも小さな前記第１の前方領域と、前記第２の前方横方向スパンよりも小さな前記第１の前方横方向スパン、又はこれらの組合せからなるグループから選択される、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品の組。
【請求項１０】
前記第１用品は、女性が使用することと前記第１用品を関連付ける第１の記述が配置された第１のパッケージに収容される請求項９に記載の組。
【請求項１１】
前記第２用品は、男性が使用することと前記第２用品を関連付ける第２の記述が配置された第２のパッケージに収容される請求項９に記載の組。
【請求項１２】
第１のフィット特性を有する、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁第１用品と、
第２のフィット特性を有する、男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁第２用品とを具備し、
前記第１のフィット特性は、前記第２のフィット特性と異なる、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁製品の組。
【請求項１３】
前記第１のフィット特性は、胴部開口部前端に向かう方向に第１の凸形を有する境界を形成する脚部開口部前端であり、前記第２のフィット特性は、胴部開口部前端に向かう方向に第２の凸形を有する境界を形成する脚部開口部前端であり、前記第１の凸形は、前記第２の凸形よりも大きい請求項１２に記載の組。
【請求項１４】
前記第１のフィット特性は、胴部開口部後端に向かう方向に第１の凹形を有する境界を形成する脚部開口部後端であり、前記第２のフィット特性は、胴部開口部後端に向かう方向に第２の凹形を有する境界を形成する脚部開口部後端であり、前記第１の凹形は、前記第２の凹形よりも大きい請求項１２に記載の組。
【請求項１５】
前記第１用品は、第１の図柄が配置され、前記第２用品は、第２の図柄が配置され、前記第１の図柄は、前記第２の図柄と異なる請求項１２に記載の組。
【請求項１６】
前記第１用品は、第１の記述が配置された第１のパッケージに収容され、前記第１の記述は、女性が使用することと前記第１用品を関連付ける請求項１２に記載の組。
【請求項１７】
前記第２用品は、第２の記述が配置された第２のパッケージに収容され、前記第２の記述は、男性が使用することと前記第２用品を関連付ける請求項１２に記載の組。
【請求項１８】
第１のフィット特性を有する、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁第１用品と、
第２のフィット特性を有する、男性又は女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁第２用品とを具備し、
前記第１のフィット特性は、前記第２のフィット特性と異なる、使い捨て成人用失禁用品の組。
【請求項１９】
前記第１のフィット特性は、胴部開口部前端に向かう方向に第１の凸形を有する境界を形成する脚部開口部前端であり、前記第２のフィット特性は、胴部開口部前端に向かう方向に第２の凸形を有する境界を形成する脚部開口部前端であり、前記第１の凸形は、前記第２の凸形よりも大きい請求項１８に記載の組。
【請求項２０】
前記第１のフィット特性は、胴部開口部後端に向かう方向に第１の凹形を有する境界を形成する脚部開口部後端であり、前記第２のフィット特性は、胴部開口部後端に向かう方向に第２の凹形を有する境界を形成する脚部開口部後端であり、前記第１の凹形は、前記第２の凹形よりも大きい請求項１８に記載の組。
【請求項２１】
前記第１用品は、第１の図柄が配置され、前記第２用品は、第２の図柄が配置され、前記第１の図柄は、前記第２の図柄と異なる請求項１８に記載の組。
【請求項２２】
前記第１用品は、第１の記述が配置された第１のパッケージに収容され、前記第１の記述は、女性が使用することと前記第１用品を関連付ける請求項１８に記載の組。
【請求項１】
胴部開口部と、２つの脚部開口部とを規定し、女性用に構成されたフィット特性を具備する性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品。
【請求項２】
前記フィット特性は、該用品の典型的女性使用者の臀部を覆うようにされた脚部開口部後端を有する請求項１に記載の用品。
【請求項３】
前記フィット特性は、前記胴部開口部の後端に向かう方向に凹な境界を規定する脚部開口部後端を有する請求項２に記載の用品。
【請求項４】
前記フィット特性は、該用品の典型的な女性使用者の大腿上部の曲がり方に合うようにされた脚部開口部前端を有する請求項１に記載の用品。
【請求項５】
前記フィット特性は、前記胴部開口部の前端に向かう方向に凸な境界を規定する脚部開口部前端を有する請求項４に記載の用品。
【請求項６】
請求項１の前記用品と、
女性が前記用品を使用することと前記フィット特性を関連付ける記述が配置された前記用品を収容する包装とを具備するパッケージ。
【請求項７】
胴部開口部と、２つの脚部開口部とを規定し、男性用に構成されたフィット特性を具備する性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品。
【請求項８】
請求項７の前記用品と、
男性が前記用品を使用することと前記フィット特性を関連付ける記述が配置された前記用品を収容する包装とを具備するパッケージ。
【請求項９】
前部部分と、後部部分と、この前部部分及び後部部分を結合する股部分とからなり、第１の凸形を有する境界を形成する脚部開口部前端と、脚部開口部側端と、第１の凹形を形成する脚部開口部後端と、胴部開口部前端と、第１の股幅とを有するシャシーと、
前端と、側端と、第１の前方領域と、第１の前方横方向スパンとを有し、前記シャシーに取付けられる吸収コアとを有し、
前記脚部開口部前端と前記胴部開口部前端との最短間隔に等しい第１の前方長さと、第１のガスケット幅と、前記吸収コアの前端と前記胴部開口部前端との最短間隔に等しい第１の胴部／吸収体間隔とを有する、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁第１用品と、
前部部分と、後部部分と、この前部部分及び後部部分を結合する股部分とからなり、第２の凸形を有する境界を形成する脚部開口部前端と、脚部開口部側端と、第２の凹形を有する境界を形成する脚部開口部後端と、胴部開口部前端と、胴部開口部後端と、第２の股幅とを有するシャシーと、
前端と、側端と、第２の前方領域と、第２の前方横方向スパンとを有し、前記シャシーに取付けられる吸収コアとを有し、
前記脚部開口部前端と前記胴部開口部前端との最短間隔に等しい第２の前方長さと、第２のガスケット幅と、前記吸収コアの前端と前記胴部開口部前端との最短間隔に等しい第２の胴部／吸収体間隔とを有する、男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁第２用品とを具備し、
前記第１用品及び前記第２用品の違いは、前記第２の前方長さよりも短い前記第１の前方長さと、前記第２のガスケット幅より小さい前記第１のガスケット幅と、前記第２の胴部／吸収体間隔より大きい前記第１の胴部／吸収体間隔と、前記第２の凸形よりも大きな前記第１の凸形と、前記第２の前方領域よりも小さな前記第１の前方領域と、前記第２の前方横方向スパンよりも小さな前記第１の前方横方向スパン、又はこれらの組合せからなるグループから選択される、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁用品の組。
【請求項１０】
前記第１用品は、女性が使用することと前記第１用品を関連付ける第１の記述が配置された第１のパッケージに収容される請求項９に記載の組。
【請求項１１】
前記第２用品は、男性が使用することと前記第２用品を関連付ける第２の記述が配置された第２のパッケージに収容される請求項９に記載の組。
【請求項１２】
第１のフィット特性を有する、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁第１用品と、
第２のフィット特性を有する、男性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁第２用品とを具備し、
前記第１のフィット特性は、前記第２のフィット特性と異なる、性別ごとに特化した使い捨て成人用失禁製品の組。
【請求項１３】
前記第１のフィット特性は、胴部開口部前端に向かう方向に第１の凸形を有する境界を形成する脚部開口部前端であり、前記第２のフィット特性は、胴部開口部前端に向かう方向に第２の凸形を有する境界を形成する脚部開口部前端であり、前記第１の凸形は、前記第２の凸形よりも大きい請求項１２に記載の組。
【請求項１４】
前記第１のフィット特性は、胴部開口部後端に向かう方向に第１の凹形を有する境界を形成する脚部開口部後端であり、前記第２のフィット特性は、胴部開口部後端に向かう方向に第２の凹形を有する境界を形成する脚部開口部後端であり、前記第１の凹形は、前記第２の凹形よりも大きい請求項１２に記載の組。
【請求項１５】
前記第１用品は、第１の図柄が配置され、前記第２用品は、第２の図柄が配置され、前記第１の図柄は、前記第２の図柄と異なる請求項１２に記載の組。
【請求項１６】
前記第１用品は、第１の記述が配置された第１のパッケージに収容され、前記第１の記述は、女性が使用することと前記第１用品を関連付ける請求項１２に記載の組。
【請求項１７】
前記第２用品は、第２の記述が配置された第２のパッケージに収容され、前記第２の記述は、男性が使用することと前記第２用品を関連付ける請求項１２に記載の組。
【請求項１８】
第１のフィット特性を有する、女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁第１用品と、
第２のフィット特性を有する、男性又は女性が着用するように構成された使い捨て成人用失禁第２用品とを具備し、
前記第１のフィット特性は、前記第２のフィット特性と異なる、使い捨て成人用失禁用品の組。
【請求項１９】
前記第１のフィット特性は、胴部開口部前端に向かう方向に第１の凸形を有する境界を形成する脚部開口部前端であり、前記第２のフィット特性は、胴部開口部前端に向かう方向に第２の凸形を有する境界を形成する脚部開口部前端であり、前記第１の凸形は、前記第２の凸形よりも大きい請求項１８に記載の組。
【請求項２０】
前記第１のフィット特性は、胴部開口部後端に向かう方向に第１の凹形を有する境界を形成する脚部開口部後端であり、前記第２のフィット特性は、胴部開口部後端に向かう方向に第２の凹形を有する境界を形成する脚部開口部後端であり、前記第１の凹形は、前記第２の凹形よりも大きい請求項１８に記載の組。
【請求項２１】
前記第１用品は、第１の図柄が配置され、前記第２用品は、第２の図柄が配置され、前記第１の図柄は、前記第２の図柄と異なる請求項１８に記載の組。
【請求項２２】
前記第１用品は、第１の記述が配置された第１のパッケージに収容され、前記第１の記述は、女性が使用することと前記第１用品を関連付ける請求項１８に記載の組。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公表番号】特表２０１０−５２５８５３（Ｐ２０１０−５２５８５３Ａ）
【公表日】平成２２年７月２９日（２０１０．７．２９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−５０４９２１（Ｐ２０１０−５０４９２１）
【出願日】平成２０年３月１３日（２００８．３．１３）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＩＢ２００８／０５０９２５
【国際公開番号】ＷＯ２００８／１３５８７０
【国際公開日】平成２０年１１月１３日（２００８．１１．１３）
【出願人】（５０４４６０４４１）キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Ｆターム（参考）】
【公表日】平成２２年７月２９日（２０１０．７．２９）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年３月１３日（２００８．３．１３）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＩＢ２００８／０５０９２５
【国際公開番号】ＷＯ２００８／１３５８７０
【国際公開日】平成２０年１１月１３日（２００８．１１．１３）
【出願人】（５０４４６０４４１）キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Ｆターム（参考）】
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