説明

情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理方法

【課題】収集対象となるデータの数を増やすことができる情報処理システムを提供すること。
【解決手段】サーバと携帯型情報端末とが、当該サーバと当該携帯型情報端末との間で送受信されるデータを用いて、協働して所定の情報処理を行うことにより、収集要素を有する収集対象データを生成または選択する。そして、携帯型情報端末は、他の携帯型情報端末との間で当該収集対象データの送受信を行う。これにより、携帯型情報端末同士の通信で収集対象データを収集するという楽しみを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバと複数の携帯型情報端末とを含む情報処理システムに関し、より特定的には、サーバと携帯型情報端末間および複数の携帯型情報端末間のデータの送受信に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、無線通信を用いて通信可能な携帯ゲーム装置同士の間でゲームデータを交換する技術が知られている(例えば、特許文献1)。この技術では、通信可能範囲に存在する他のゲーム装置との間で通信状態が確立されると互いにゲームデータを交換するための交換条件を送受信し、交換条件が合致する場合には、ゲームデータを交換している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−28103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の技術においては、交換対象となるゲームデータは予めゲーム装置(ゲームカートリッジ)内に記憶されているデータであるため、交換によって収集できるゲームデータには限りがあることになる。したがって、他のゲーム装置が有するデータを収集するユーザの意欲を維持させる点については改善の余地があった。
【0005】
それ故に、本発明の目的は、収集対象となるデータを収集するユーザの意欲を維持させることができる情報処理システム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる情報処理システムは、サーバと当該サーバにネットワークを介して接続可能な複数の携帯型情報端末とを含み、サーバと携帯型情報端末とが、当該サーバと当該携帯型情報端末との間で送受信されるデータを用いて、協働して所定の情報処理を行うことにより、収集要素を有する収集対象データを生成または選択する第1処理部を備える。また、複数の携帯型情報端末はそれぞれ、他の携帯型情報端末との間で、収集対象データの送受信を行う第1送受信部を備える。
【0007】
上記構成により、サーバと携帯型情報端末との間で送受信されるデータを用いて、サーバと携帯型情報端末とが協働して情報処理を実行することにより生成または選択した収集対象データが、携帯型情報端末間で送受信されるので、収集対象データのバリエーションが増えることになり、当該収集対象データを収集するユーザの意欲を維持させることができる。例えば、画像等の収集対象をサーバ側で追加して、携帯型情報端末に配信することができ、収集対象の数や種類を増やすことが可能となる。
【0008】
他の構成例として、第1処理部は、サーバが、携帯型情報端末との間で送受信されるデータを用いて、収集対象データを生成または選択し、生成または選択した収集対象データを携帯型情報端末に送信し、第1送受信部は、他の携帯型情報端末との間で、サーバから送信された収集対象データの送受信を行うようにしてもよい。
【0009】
上記構成例によれば、サーバから収集対象データが携帯型情報端末に送信されるので、携帯型情報端末に予め複数の収集対象データや収集対象データの元となるデータを記憶しておく必要がなく、携帯型情報端末においてメモリの消費や負荷を低減させることができる。
【0010】
更に他の構成例として、第1処理部は、携帯型情報端末が、当該携帯型情報端末または当該携帯型情報端末のユーザに関連する関連データをサーバに送信し、サーバが、当該携帯型情報端末から送信された関連データを用いて、収集対象データを生成または選択するようにしてもよい。
【0011】
上記構成例によれば、例えば携帯情報端末やそのユーザに固有の情報を利用して、携帯型情報端末に配信する収集対象データを決めることができる。
【0012】
更に他の構成例として、携帯型情報端末は、ユーザまたは携帯型情報端末に関連する位置情報を取得する位置情報取得部を更に備え、第1処理部は、位置情報を用いて、収集対象データを生成または選択してもよい。
【0013】
上記構成例によれば、携帯型情報端末が他の携帯型情報端末との送受信に用いる収集対象データを、ユーザや携帯型情報端末の位置に関連付けたものにすることができる。
【0014】
更に他の構成例として、携帯型情報端末は、ユーザまたは携帯型情報端末に関連する地域情報を取得する地域情報取得部を更に備え、第1処理部は地域情報を用いて、地域による分類が反映された収集対象データを生成または選択してもよい。
【0015】
上記構成例によれば、携帯型情報端末が他の携帯型情報端末との送受信に用いる収集対象データを、ユーザや携帯型情報端末の地域に関連付けたものにすることができる。
【0016】
更に他の構成例として、サーバは、携帯型情報端末がサーバとの通信において中継している中継装置を識別するための識別情報を取得する識別情報取得部を更に備え、第1処理部は、識別情報を用いて当該識別情報に基づく分類が反映た収集対象データをを生成または選択してもよい。
【0017】
上記構成例によれば、携帯型情報端末が他の携帯型情報端末との送受信に用いる収集対象データを、中継装置に関連付けたものにすることができる。例えば、アクセスポイントが設置されている場所ごとに異なる収集対象データを携帯型情報端末が得ることになる。ここで、チェーン店ごとにアクセスポイントが設置されている場合には、チェーン店ごとに異なる収集対象データを携帯型情報端末が得ることになる。
【0018】
更に他の構成例として、収集対象データは、1つの完結したコンテンツの一部のデータであってもよい。
【0019】
上記構成例によれば、例えば、画像や音楽や動画、ゲームプログラムのバイナリデータ等のような単体で完結するコンテンツを所定数に分割し、このような単体コンテンツ(の断片)を収集する楽しさをユーザに提供できる。また、このような収集対象を新たに追加して配信することも可能となる。
【0020】
更に他の構成例として、収集対象データは、所定の集合における個々の要素のデータであってもよい。
【0021】
上記構成例によれば、例えば、トレーディングカード等のような、コレクション要素を有するデータを収集する楽しさもユーザに提供できる。また、このような収集対象を新たに追加して配信することも可能となる。
【0022】
更に他の構成例として、収集対象データは、1つの完結したコンテンツ全体の中での所定の部分あるいは領域あるいは期間を特定するための特定用データであり、携帯型情報端末は、1つの完結したコンテンツの全体データと特定用データとを保存する記憶部を更に備えてもよい。
【0023】
上記構成例によれば、収集対象の完成状態の(全て収集された状態の)データを各携帯情報端末で有しておき、携帯情報端末間で送受信されるデータは当該完成状態のデータのどの部分であるか等を示すだけのデータですむため、送受信されるデータの大きさを軽減することができる。
【0024】
更に他の構成例として、携帯型情報端末は、複数の収集対象データを組み合わせて所定の出力処理を行う出力処理部を更に備えていてもよい。
【0025】
上記構成例によれば、(単体では意味を成さない)断片を収集して何らかのコンテンツを完成する楽しさをユーザに提供できる。
【0026】
更に他の構成例として、第1送受信部は、近距離に存在する他の携帯型情報端末と接続し、接続した他の携帯型情報端末との間で収集対象データの送受信を行ってもよい。
【0027】
上記構成例によれば、位置関係が物理的に近距離となっている携帯型情報端末同士との間で収集対象データの送受信を行うことができる。
【0028】
更に他の構成例として、第1送受信部は、近距離無線通信を用いて通信範囲内の他の携帯型情報端末と無線接続し、無線接続した他の携帯型情報端末との間で収集対象データの送受信を行うようにしてもよい。
【0029】
上記構成例によれば、例えばユーザが携帯情報端末を所持して外出するだけで収集対象データを収集することができ、収集活動に際してユーザにかかる手間を軽減することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、収集対象となるデータを収集するユーザの意欲を維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本実施形態のシステム全体の構成を示す図
【図2】サーバ100の構成を示す図
【図3】開状態におけるゲーム装置10の正面図
【図4】ゲーム装置10の内部構成を示すブロック図
【図5】本実施形態の処理の一例の概要を模式的に示した図
【図6】本実施形態の処理の流れの概要を示す図
【図7】連携処理の一例の概要を示す図
【図8】閲覧用画像の分割の一例を示す図
【図9】連携処理の別の一例の概要を示す図
【図10】サーバ100のRAM103のメモリマップを示す図
【図11】領域定義テーブル205の構成の一例
【図12】AP対応テーブル206の構成の一例
【図13】ゲーム装置10のメインメモリ32のメモリマップを示す図
【図14】サーバ100で実行される連携処理の詳細を示す図
【図15】ゲーム装置10において行われる連携処理の詳細を示す図
【図16】バックグラウンドローカル通信処理の詳細を示す図
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0033】
図1は、本実施形態のシステム全体の構成を示す図である。図1では、サーバ100と、2つの携帯型ゲーム装置10aおよび10b(以下、単にゲーム装置と呼ぶ。また、総称してゲーム装置10と呼ぶこともある)、そして、インターネットに接続されているアクセスポイント200が示されている。サーバ100は、インターネットに接続可能に構成されている。ゲーム装置10は無線通信を用いて、アクセスポイント200を介してインターネットに接続可能である、そして、インターネットを経由してサーバ100と通信可能である。また、ゲーム装置10は、近距離無線通信を用いてゲーム装置10同士で直接的に接続し、互いに通信することも可能である。以下では、アクセスポイント200を経由した通信のことを「インターネット通信」、ゲーム装置10同士の直接的な通信を「ローカル通信」と呼ぶ。
【0034】
そして、本実施形態では、このような構成において、サーバ100とゲーム装置10とがインターネット通信(後述する「バックグラウンドインターネット通信」)を用いて連携(協働)した処理を行うことで、ある1つのまとまりのあるデータを複数に分割したデータである収集対象データ(詳細は後述)を生成あるいは選択し、当該収集対象データをゲーム装置10内に保存する。そして、ローカル通信(後述する「バックグラウンドローカル通信」)を用いて、ゲーム装置10同士で収集対象データを交換(互いにコピーし合う)というような処理を行う。つまり、ゲーム装置10とサーバ100との連携処理で収集対象データを生成し、ローカル通信を用いてゲーム装置10間で当該収集対象データを収集させる(最終的に上記ある1つのまとまりのあるデータを完成させることを目的とする)ような処理を行う。そして、ゲーム装置10は、収集対象データが1つの完結したコンテンツの一部を示す場合には、収集した結果として一定の条件を満たした場合(例えば、収集した複数の収集対象データの組み合わせがコンテンツを示す場合)には、当該コンテンツを画像や音声などで出力する。
【0035】
(サーバ100の構成)
次に、サーバ100およびゲーム装置10それぞれの構成について説明する。図2は、上記サーバ100の構成を模式的に示した機能ブロック図である。図2において、サーバ100は、CPU101、通信部102、RAM103、記憶部104等から構成される。通信部102は、インターネット経由でゲーム装置10等と通信するための機能を有する。記憶部104には、本実施形態の処理で必要なデータ(詳細は後述)が記憶される。また、RAM103には、CPU101が本実施形態にかかる処理をする際に必要なデータが記憶部104から適宜読み出されて一時的に格納される。
【0036】
(ゲーム装置の構成)
次に、ゲーム装置10の構成について説明する。本実施形態では、ゲーム装置10は、折り畳み型の携帯ゲーム装置である。図3は、開いた状態(開状態)のゲーム装置10を示している。ゲーム装置10は、開いた状態においてもユーザが両手または片手で把持することができるようなサイズで構成される。
【0037】
ゲーム装置10は、下側ハウジング11および上側ハウジング21を有する。下側ハウジング11と上側ハウジング21とは、開閉可能(折り畳み可能)に連結されている。図3の例では、下側ハウジング11および上側ハウジング21は、それぞれ横長の長方形の板状で形成され、互いの長辺部分で回転可能に連結されている。通常、ユーザは、開状態でゲーム装置10を使用する。また、ユーザは、ゲーム装置10を使用しない場合には閉状態としてゲーム装置10を保管する。
【0038】
下側ハウジング11には、下側LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)12が設けられる。下側LCD12は横長形状であり、長辺方向が下側ハウジング11の長辺方向に一致するように配置される。なお、本実施形態では、ゲーム装置10に内蔵されている表示装置としてLCDを用いているが、例えばEL(Electro Luminescence:電界発光)を利用した表示装置等、他の任意の表示装置を利用してもよい。また、ゲーム装置10は、任意の解像度の表示装置を利用することができる
【0039】
下側ハウジング11には、入力装置として、各操作ボタン14A〜14Lおよびタッチパネル13が設けられる。各操作ボタン14A〜14Lは、所定の入力を行うための入力装置である。図3に示されるように、下側ハウジング11の内側面(主面)には、各操作ボタン14A〜14Lのうち、十字ボタン14A(方向入力ボタン14A)、ボタン14B、ボタン14C、ボタン14D、ボタン14E、電源ボタン14F、セレクトボタン14J、HOMEボタン14K、およびスタートボタン14Lが、設けられる。十字ボタン14Aは、十字の形状を有しており、上下左右の方向を指示するボタンを有している。ボタン14B、ボタン14C、ボタン14D、ボタン14Eは、十字状に配置される。ボタン14A〜14E、セレクトボタン14J、HOMEボタン14K、およびスタートボタン14Lには、ゲーム装置10が実行するプログラムに応じた機能が適宜割り当てられる。例えば、十字ボタン14Aは選択操作等に用いられ、各操作ボタン14B〜14Eは例えば決定操作やキャンセル操作等に用いられる。また、電源ボタン14Fは、ゲーム装置10の電源をオン/オフするために用いられる。
【0040】
アナログスティック15は、方向を指示するデバイスであり、下側ハウジング11の内側面の下側LCD12より左側領域の上部領域に設けられる。
【0041】
十字状に配置される、ボタン14B、ボタン14C、ボタン14D、ボタン14Eの4つのボタンは、下側ハウジング11を把持する右手の親指が自然と位置するところに配置される。また、これらの4つのボタンと、アナログスティック15とは、下側LCD12を挟んで、左右対称に配置される。
【0042】
また、下側ハウジング11の内側面には、マイクロフォン用孔18が設けられる。マイクロフォン用孔18の下部には後述する音声入力装置としてのマイクが設けられ、当該マイクがゲーム装置10の外部の音を検出する。
【0043】
なお、図3においては、操作ボタン14G〜14Iの図示を省略している。例えば、Lボタン14Gは、下側ハウジング11の上側面の左端部に設けられ、Rボタン14Hは、下側ハウジング11の上側面の右端部に設けられる。さらに、音量ボタン14Iは、下側ハウジング11の左側面に設けられる。音量ボタン14Iは、ゲーム装置10が備えるスピーカの音量を調整するために用いられる。
【0044】
また、ゲーム装置10は、各操作ボタン14A〜14Kとは別の入力装置として、さらにタッチパネル13を備えている。タッチパネル13は、下側LCD12の画面上に装着されている。また、下側ハウジング11の上側面には挿入口17(図3に示す点線)が設けられている。挿入口17は、タッチパネル13に対する操作を行うために用いられるタッチペン28を収納することができる。
【0045】
また、下側ハウジング11の左側面には開閉可能なカバー部11C(図示は省略)が設けられる。このカバー部11Cの内側には、ゲーム装置10とデータ保存用外部メモリ45とを電気的に接続するためのコネクタ(図示せず)が設けられる。データ保存用外部メモリ45は、コネクタに着脱自在に装着される。データ保存用外部メモリ45は、例えば、ゲーム装置10によって撮像された画像のデータを記憶(保存)するために用いられる。
【0046】
さらに、下側ハウジング11の上側面には、ゲーム装置10とゲームプログラムを記録した外部メモリ44を挿入するための挿入口11D(図示は省略)が設けられ、その挿入口11Dの内部には、外部メモリ44と電気的に着脱自在に接続するためのコネクタ(図示せず)が設けられる。当該外部メモリ44がゲーム装置10に接続されることにより、所定のゲームプログラムが実行される。
【0047】
また、下側ハウジング11の下側面にはゲーム装置10の電源のON/OFF状況をユーザに通知する第1LED16A、下側ハウジング11の右側面にはゲーム装置10の無線通信の確立状況をユーザに通知する第2LED16B(図示は省略)が設けられる。ゲーム装置10は他の機器との間で無線通信を行うことが可能であり、第2LED16Bは、無線通信が確立している場合に点灯する。ゲーム装置10は、例えば、IEEE802.11b/gの規格に準拠した方式により、無線LANに接続する機能を有する。下側ハウジング11の右側面には、この無線通信の機能を有効/無効にする無線スイッチ19(図示は省略)が設けられる
【0048】
また、上側ハウジング21には、上側LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)22、外側撮像部23(外側撮像部(左)23aおよび外側撮像部(右)23b)、内側撮像部24、3D調整スイッチ25、および、3Dインジケータ26が設けられる。上側LCD22は、横長形状であり、長辺方向が上側ハウジング21の長辺方向に一致するように配置される。上側LCD22は上側ハウジング21の中央に配置される。上側LCD22の画面の面積は、下側LCD12の画面の面積よりも大きく設定される。また、上側LCD22の画面は、下側LCD12の画面よりも横長に設定される。
【0049】
上側LCD22の画面は、上側ハウジング21の内側面(主面)21Bに設けられ、上側ハウジング21に設けられた開口部から当該上側LCD22の画面が露出される。
【0050】
上側LCD22は、立体視可能な画像を表示することが可能な表示装置である。また、上側LCD22は、立体視可能な画像を表示する立体表示モードと、画像を平面的に表示する(平面視画像を表示する)平面表示モードとを切り替えることが可能な表示装置である。この表示モードの切り替えは、スライドスイッチである3D調整スイッチ25によって行われる。
【0051】
外側撮像部23は、上側ハウジング21の外側面(上側LCD22が設けられた主面と反対側の背面)21Dに設けられた2つの撮像部(23aおよび23b)の総称である。外側撮像部(左)23aおよび外側撮像部(右)23bは、上側LCD22(上側ハウジング21)の左右方向に関して中央から対称となる位置にそれぞれ配置される。
【0052】
内側撮像部24は、上側ハウジング21の内側面(主面)21Bに設けられ、当該内側面の内向きの法線方向を撮像方向とする撮像部である。内側撮像部24は、所定の解像度を有する撮像素子(例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等)と、レンズとを含む。レンズは、ズーム機構を有するものでもよい。
【0053】
また、上側ハウジング21の内側面には、スピーカ孔21Eが設けられる。後述するスピーカ43からの音声がこのスピーカ孔21Eから出力される。
【0054】
(ゲーム装置10の内部構成)
次に、図4を参照して、ゲーム装置10の内部の電気的構成について説明する。図4は、ゲーム装置10の内部構成を示すブロック図である。図4に示すように、ゲーム装置10は、上述した各部に加えて、情報処理部31、メインメモリ32、外部メモリインターフェイス(外部メモリI/F)33、データ保存用外部メモリI/F34、データ保存用内部メモリ35、無線通信モジュール36、ローカル通信モジュール37、マイコン38、電源回路40、およびインターフェイス回路(I/F回路)41等の電子部品を備えている。これらの電子部品は、電子回路基板上に実装されて下側ハウジング11(または上側ハウジング21でもよい)内に収納される。
【0055】
情報処理部31は、所定のプログラムを実行するためのCPU(Central Processing Unit)311、画像処理を行うGPU(Graphics Processing Unit)312等を含む情報処理手段である。情報処理部31のCPU311は、ゲーム装置10内のメモリ(例えば外部メモリI/F33に接続された外部メモリ44やデータ保存用内部メモリ35)に記憶されているプログラムを実行することによって、当該プログラムに応じた処理を実行する。なお、情報処理部31のCPU311によって実行されるプログラムは、他の機器との通信によって他の機器から取得されてもよい。また、情報処理部31は、VRAM(Video RAM)313を含む。情報処理部31のGPU312は、情報処理部31のCPU311からの命令に応じて画像を生成し、VRAM313に描画する。そして、情報処理部31のGPU312は、VRAM313に描画された画像を上側LCD22及び/又は下側LCD12に出力し、上側LCD22及び/又は下側LCD12に当該画像が表示される。
【0056】
情報処理部31には、メインメモリ32、外部メモリI/F33、データ保存用外部メモリI/F34、および、データ保存用内部メモリ35が接続される。外部メモリI/F33は、外部メモリ44を着脱自在に接続するためのインターフェイスである。また、データ保存用外部メモリI/F34は、データ保存用外部メモリ45を着脱自在に接続するためのインターフェイスである。
【0057】
メインメモリ32は、情報処理部31(のCPU311)のワーク領域やバッファ領域として用いられる揮発性の記憶手段である。すなわち、メインメモリ32は、上記プログラムに基づく処理に用いられる各種データを一時的に記憶したり、外部(外部メモリ44や他の機器等)から取得されるプログラムを一時的に記憶したりする。本実施形態では、メインメモリ32として例えばPSRAM(Pseudo−SRAM)を用いる。
【0058】
外部メモリ44は、情報処理部31によって実行されるプログラムを記憶するための不揮発性の記憶手段である。データ保存用外部メモリ45は、不揮発性の読み書き可能なメモリ(例えばNAND型フラッシュメモリ)で構成され、所定のデータを格納するために用いられる。
【0059】
データ保存用内部メモリ35は、読み書き可能な不揮発性メモリ(例えばNAND型フラッシュメモリ)で構成され、所定のデータを格納するために用いられる。
【0060】
無線通信モジュール36は、例えばIEEE802.11b/gの規格に準拠した方式により、無線LANに接続する機能を有する。本実施形態では、主に上述した「インターネット通信」を実現するために用いられる。また、ローカル通信モジュール37は、上述したような「ローカル通信」を実現するための機能を有している。具体的には、所定の通信方式(例えば独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により同種のゲーム装置との間で無線通信を行う機能を有する。無線通信モジュール36およびローカル通信モジュール37は情報処理部31に接続される。情報処理部31は、無線通信モジュール36を用いてインターネットを介して他の機器との間でデータを送受信したり(上記インターネット通信)、ローカル通信モジュール37を用いて同種の他のゲーム装置との間でデータを送受信したり(上記ローカル通信)することができる。
【0061】
マイコン38は、ゲーム装置10の電源管理に関する処理や、時間に関する処理、上記ハウジングの開閉検知処理等を行う。また、これらの処理に関する通知をCPU311から受けたり、逆にCPU311に通知したりする。マイコン38は、リアルタイムクロック(RTC)381を備えている。RTC381は、時間をカウントし、マイコン38を介してCPU311に出力する。例えば、CPU311は、RTC381によって計時された時間に基づいて、現在時刻(日付)等を計算することもできる。
【0062】
また、マイコン38は、開閉検出器46および電源回路40と接続される。開閉検出器46は、上記ハウジングの開閉を検出し、その内容をマイコン38(ひいてはCPU311)に通知する。電源回路40は、ゲーム装置10が有する電源(典型的には電池であり、下側ハウジング11に収納される)から供給される電力を制御し、ゲーム装置10の各部品に電力を供給する。また、電源回路40は、マイコン38(マイコン38を介したCPU311)からの「スリープモード」(後述)への移行や「スリープモード」解除の通知を受ける。そして、当該通知に基づいて適切な電力を供給するための制御を行う。
【0063】
ここで、本実施形態にかかるゲーム装置10の電源制御のモードに関して説明する。本ゲーム装置では、電池等の電源が装着されて、上記各構成部品への電力供給が可能な状態となった後は、基本的には、「通常電力モード」と「省電力モード」の2つの電源制御モードのいずれかで動作する。「通常電力モード」は、上記構成部品の全てに電力を供給している状態である。例えば、ユーザが所定のゲームを実際に操作してプレイする場合や、各種アプリケーションを実際に操作する場合の電源制御モードは「通常電力モード」である。「省電力モード」は、上記構成部品の一部に対してのみ電力の供給を継続し、それ以外の構成部品に対しての電力供給は停止している状態である。本実施形態では、この「省電力モード」の一つとして、「スリープモード」がある。「スリープモード」は、上記マイコン38、無線通信モジュール36やローカル通信モジュール37にのみ電源を供給し、それ以外の部品、つまり、CPU311やLCDへの電力供給は停止している状態である(但し、CPU311は、「スリープモード」の解除指示を受けることは可能である)。
【0064】
また、情報処理部31には、I/F回路41が接続される。I/F回路41には、マイク42およびスピーカ43が接続される。マイク42は、ユーザの音声を検知して音声信号をI/F回路41に出力する。また、タッチパネル13はI/F回路41に接続される。I/F回路41は、マイク42およびスピーカ43の制御を行う音声制御回路と、タッチパネルの制御を行うタッチパネル制御回路とを含む。
【0065】
操作ボタン14は、上記各操作ボタン14A〜14Lからなり、情報処理部31に接続される。操作ボタン14から情報処理部31へは、各操作ボタン14A〜14Iに対する入力状況(押下されたか否か)を示す操作データが出力される。情報処理部31は、操作ボタン14から操作データを取得することによって、操作ボタン14に対する入力に従った処理を実行する。
【0066】
下側LCD12および上側LCD22は情報処理部31に接続される。下側LCD12および上側LCD22は、情報処理部31(のGPU312)の指示に従って画像を表示する。本実施形態では、情報処理部31は、上側LCD22に立体画像(立体視可能な画像)を表示させる。
【0067】
外側撮像部23および内側撮像部24は、情報処理部31に接続される。外側撮像部23および内側撮像部24は、情報処理部31の指示に従って画像を撮像し、撮像した画像データを情報処理部31に出力する。
【0068】
3D調整スイッチ25は、情報処理部31に接続される。3D調整スイッチ25は、スライダ25aの位置に応じた電気信号を情報処理部31に送信する。
【0069】
(サーバ100及びゲーム装置10における処理の概要)
次に、本実施形態における処理の概要について説明する。まず、当該処理の前提として、ゲーム装置10の通信処理の動作に関して簡単に説明する。上述のように、本実施形態では、ゲーム装置10は「通常電力モード」と「スリープモード」の2つの動作モードがある。そして、「スリープモード」時は、上記「インターネット通信」と「ローカル通信」を用いた処理がそれぞれ交互に自動的に行われる。例えば、「スリープモード」時に、まず30秒間「ローカル通信」を用いた処理が実行され、その後、「インターネット通信」を用いた処理が所定時間(例えば何らかのデータの送受信が発生した場合、その処理が完了するまで)実行される。その後、再度「ローカル通信」を用いた処理が30秒間実行され、また「インターネット通信」を用いた処理を実行される。ここで、以下の説明において、上記「インターネット通信」を用いた処理のことを「バックグラウンドインターネット通信」と呼び、「ローカル通信」を用いた処理を用いた処理を「バックグラウンドローカル通信」と呼ぶ。
【0070】
「バックグラウンドインターネット通信」および「バックグラウンドローカル通信」の動作について、更に補足説明する。「バックグラウンドインターネット通信」では、まず、ゲーム装置10の近くに所定のアクセスポイント200が存在するか否かが検出され(例えばアクセスポイント200からのビーコンを検出する)、見つかったときは、ゲーム装置10は当該アクセスポイント200に自動的に接続し、インターネット経由で所定のサーバ100と通信を行う。一方、「バックグラウンドローカル通信」では、ゲーム装置10自身が「バックグラウンドローカル通信」用のビーコンを発信し、ゲーム装置10の間で互いのビーコンを検出し合うことで、自機の近くに他のゲーム装置10が存在するかを検出する。そして、他のゲーム装置10が見つかった場合は、当該他のゲーム装置10との間で「ローカル通信」による接続を確立し、所定のデータの送受信が行われる。
【0071】
なお、ゲーム装置10が「通常電力モード」の場合は、そのときに動作しているゲームやアプリ等の状況に応じて、上記「バックグラウンドインターネット通信」や「バックグラウンドローカル通信」を適宜実行することが可能である。また、ユーザの操作により、手動で「バックグラウンドインターネット通信」や「バックグラウンドローカル通信」が実行することも可能である。
【0072】
上記のような通信処理の動作が行われることを前提として、本実施形態では、以下のような処理が実行される。まず、ゲーム装置10とサーバ100とが、ゲーム装置10とサーバ100との間で送受信されるデータを用いて、連携した処理が実行されることで、「収集対象データ」が生成あるいは選択される。当該収集対象データは、ゲーム装置10に保存される。そして、上記「バックグラウンドローカル通信」によって、ゲーム装置10同士の間で収集対象データの交換(正確には、互いに収集対象データをコピーし合うため、拡散とも言える)が行われる。
【0073】
ここで、「収集対象データ」について説明する。本実施形態において、「収集対象データ」とは、例えば、ジグソーパズルにおけるピースのような、1つの完結したコンテンツを複数に分割した場合の一欠片に相当するデータである(換言すれば、収集要素を有する断片的なデータ)。また、例えば、トレーディングカードゲームにおける個々のカード、モンスターを収集して戦わせるようなゲームにおける個々のモンスターや、ゲームの中で使用されるアイテムのような、コレクション的要素を有するデータも該当する。また、例えば、ロボット同士を戦わせるゲームであって、ロボットが頭、胴体、手、足という4つの部位の組み合わせで構成されているとする。そして、各部位にはそれぞれ複数の種類のパーツが用意されているような場合(頭は4種類、胴体は8種類、等)の、各パーツに相当するデータも「収集対象データ」に該当する。つまり、ジグソーパズルのように、それ単体では意味を成さないが、複数が集まることで1つの完結したコンテンツ(例えば、画像、音楽、動画、地図、ゲームステージ、文書、パスワード、プログラムなど)を構成しうる「断片」(「欠片」と呼んでも良い)的なデータと、トレーディングカードゲームにおけるカードのように、全体として捉えると複数枚のカードの集合という1つのまとまった概念で捉えることができ、また、カード単体でも利用価値はあるが、基本的には収集・交換を意図して構成されたような「収集対象」的なデータの双方を含む意図のデータである。また、上記ロボットのパーツのような、「断片」的な意味合いと「収集対象」としての意味合いの双方を備えるようなデータも含むものである。換言すると、「完成品」に対する「部品」や「断片」や「欠片」に相当するデータと、「集合」に対する「個々の要素」に相当するデータの双方の意味合いを含むものを本実施形態では「収集対象データ」と呼ぶ。
【0074】
ここで、上記「収集対象データ」の具体的内容としては、上記のような「断片」や「個々の要素」の実体データであってもよいし、実体データではなく、「完成品」における「断片」の位置や、「集合」の全体における「個々の要素」の位置づけを示すようなインデックス的なデータであってもよい。例えば、ジグソーパズルのような場合は、「収集対象データ」はピースの画像の実体データであってもよいし、完成図における当該ピースの位置を示すデータであってもよい。また、トレーディングカードゲームの場合は、カードそのものの実体データであってもよいし、例えばカード番号だけを示すようなデータであってもよい。ここで、「収集対象データ」をインデックス的なデータとした場合は、「収集対象データ」が断片の実体データであるときよりもデータ量が少なくて済むため、「バックグラウンドローカル通信」等における「収集対象データ」の送受信処理を短時間で完了させることが可能となる。一方、インデックス的なデータとして扱う場合は、「完成品」における位置などを示すデータであることから(例えば、ジグソーパズルの完成図のどの部分のピースであるかを示すデータ)、「収集対象データ」の交換を行う際には、その完成品の実体データがゲーム装置10に保存されている状態であることが好ましい。例えば、ジグソーパズルにおいて現在所有しているピース画像だけを表示しようとする場合、インデックス的なデータ単体では、ピースの画像を表示できないためである(なお、ピースが全て揃っていない状態では、完成図は閲覧できないようプログラムが構成されるものとする)。一方、「断片」や「個々の要素」の実体データを「収集対象データ」とする場合は、ゲーム装置10には必ずしも事前に「完成品」や「集合の全体」の実体データが保存される必要はない。ジグソーパズルの例で言えば、ピース画像の実体データ単体で当該ピースの画像は表示可能だからである。
【0075】
なお、以下の説明では、説明の便宜上、上記「収集対象データ」の一例として、上記ジグソーパズルのような、ある画像を複数のピースに分割した場合のその1ピースを「収集対象データ」の一例として説明する。すなわち、サーバ100からジグソーパズルの1ピースがゲーム装置10に配信され、ゲーム装置10同士で「バックグラウンドローカル通信」を繰り返すことでピースを収集していき、最終的にジグソーパズルを完成させるようなゲームシステムを想定して以下の説明を行う。
【0076】
図5は、上記のような本実施形態の処理の一例の概要を模式的に示した図である。図5では、ある画像がA〜Dの4つのピースに分割されていることを示す。そして、これらのピースのいずれか1つがゲーム装置10a〜cの3台に「バックグラウンドインターネット通信」を用いて送信されていることを示す。ここでは、サーバ100が、「バックグラウンドインターネット通信」を用いて、ピースBをゲーム装置10aに、ピースDをゲーム装置10bに、ピースAをゲーム装置10cにそれぞれ配信する。なお、本実施形態では、サーバ100から各ゲーム装置10へのピースの配信は1回のみ行われることを前提として説明するが、その配信の回数は複数回であってもよい。そして、ゲーム装置10aとゲーム装置10bとが、「バックグラウンドローカル通信」を用いて、ピースBとピースDを交換する。具体的には、ゲーム装置10aが、ピースBをコピーして、コピーしたピースBをゲーム装置10bに送信し、ゲーム装置10bが、ピースDをコピーして、コピーしたピースDをゲーム装置10aに送信する。また、ゲーム装置10bとゲーム装置10cとが、「バックグラウンドローカル通信」を用いて、ピースBとピースAを交換する。すなわち、各ゲーム装置10の間で、「バックグラウンドローカル通信」を用いて各ピースの交換が行われることで、各ゲーム装置10においてピースの収集が行われていることを示している。
【0077】
図6は、上記のような処理の大きな流れを示す図である。図6においては、まず、サーバ100とゲーム装置10との間で「バックグラウンドインターネット通信」を利用した「連携処理」(P01)が行われ、「収集対象データ」が生成または選択が行われる。その後、ゲーム装置10において、他のゲーム装置10との間で「バックグラウンドローカル通信処理」(P02)が行われて、収集対象データの交換(収集)が行われる。
【0078】
次に、上記連携処理の具体的な内容についていくつか例を示す。図7は、上記連携処理の一例の概要を示す図である。図7では、サーバ100とゲーム装置10が連携して連携処理P01が実行されることを示す。連携処理P01は、プロセスP11〜P14の一連の処理から構成されている。当該連携処理P01においては、まず、ゲーム装置10で要求処理(P11)が実行される。これは、ゲーム装置10のバックグラウンド処理として予め定義されている処理であり、所定の時間間隔毎に実行されるように予め構成されている(「スリープモード」時も「通常電力モード」のときでも行われる)。そして、本処理では、「バックグラウンドインターネット通信」を用いて、所定のアクセスポイント200を経由してサーバ100に接続し、「連携処理」の実行要求の旨を送信する。これを受けて、サーバ100では、所定の閲覧用画像をゲーム装置10に送信するための閲覧用画像送信処理(P12)が実行される。閲覧用画像とは、分割される前の画像であり、例えばジグソーパズルでいうところの完成図に相当する画像のデータである。
【0079】
次に、ゲーム装置10では、当該閲覧用画像のデータの受信処理(P13)が実行され、サーバ100から送信された閲覧用画像のデータを受信して、ゲーム装置10内に当該データが格納される。次に、ゲーム装置10において、当該受信した閲覧用画像データに基づいて、自機が取得するピースを決定し、収集対象データとして保存するための処理(P14)が実行される。ここで、この処理の説明に先立って、本実施形態における画像の分割手法について簡単に説明する。図8は、本実施形態における閲覧用画像の分割手法の概念を示す図である。本実施形態では、まず、閲覧用画像を9等分する。そして、それぞれを所定の地域(日本の場合であれば、関東や関西、四国、九州等。米国であれば、東海岸、西海岸、西部等)と対応付ける。図8では、分割された領域が地域A〜地域Iに対応付けられた例を示す。つまり、1枚の画像を分割し、地域単位に振り分けている(なお、分割数は9に限らないことはいうまでもない)。
【0080】
更に、本実施形態では、各地域の領域を更に9等分している。図8では、地域Aの画像領域について、NO.1〜NO.9に分割した例を示している。
【0081】
そして、本実施形態では、各ゲーム装置10に最初に割り当てられるピースの決定手法として、まず、ゲーム装置10の「本体設定データ」として記憶されている「地域情報」を用いて、受信した閲覧用画像の9つの領域のうちの1つを特定する。そして、当該特定した領域の中から、乱数を用いてNO.1〜NO.9のうちの一つを決定する。このようにして決定されたピースを「収集対象データ」として保存する。ここで、「収集対象データ」は、閲覧用画像の中のどこの領域に対応するデータかを特定するためのピースIDに対応付けて保存される。
【0082】
なお、上記の例では地域を用いた例を示していたが、地域以外の区分を用いて振り分けても良いことは言うまでもない。また、以下の説明では、上記「地域」等の所定の区分を用いた特定のことを「第1の特定」、上記乱数による特定のことを「第2の特定」と呼ぶこともある。
【0083】
このように、連携処理の一例としては、閲覧用画像をサーバ100から受信し、ゲーム装置側でこの画像の一部分をピースとして抜き出すような処理が行われる。
【0084】
ここで、ゲーム装置10においては、自機に保存されている「収集対象データ」に基づき、表示される画像内容が決定される。つまり、閲覧用画像の全体データは取得しているが、閲覧(表示)できるのは、自機に記憶されている「収集対象データ」に対応するピースの部分のみとなっている。
【0085】
次に、図9を用いて、上記連携処理の別の一例の概要を示す。図9の例では、ピースの決定に関する処理の一部をサーバ100側の処理として実行する。図9において、まず、ゲーム装置10で要求処理(P21)が実行される。この際、ゲーム装置10は所定のアクセスポイント200を経由してサーバ100と通信することになるが、本実施形態では、ゲーム装置10が接続しているアクセスポイント200を識別するためのアクセスポイント識別子もサーバ100に送信される。例えば、ゲーム装置10が所定のアクセスポイント200と接続を確立した際に、当該アクセスポイント200からアクセスポイント識別子を取得する。そして、当該要求処理において当該アクセスポイント識別子を含むデータをサーバ100に送信する。これにより、サーバ100側では、上記要求を送ってきたゲーム装置10がどのアクセスポイント200を経由して自分にアクセスしてきているかが判別可能な構成となっている。
【0086】
次に、サーバ100では、上記アクセスポイント識別子に基づいて、閲覧用画像に対して上記のような「第1の特定」を行う(P22)。これは、例えば、以下のような手法で決定する。まず、アクセスポイント200を予めグループ分けしておく。例えば、アクセスポイント200の設置場所に応じて地域別にグループ分けしたり、アクセスポイント200が設置されている店舗毎にグループ分けする。ここでは説明の便宜上、9つのグループに予め分類しているとする。また、閲覧用画像を9等分し、各領域に対して、いずれかのアクセスポイント200のグループを対応付けておき、この対応付けを定義した対応テーブルのデータを作成し、サーバ100に予め記憶させておく。そして、上記アクセスポイント識別子と当該対応テーブルとを照合して、いずれかのアクセスポイントグループに対応する閲覧用画像上のいずれかの領域を特定する。
【0087】
領域の特定ができれば、次に、サーバ100から、当該特定した領域(の位置)を示すデータである領域特定用データ、および、閲覧用画像データをゲーム装置10に送信する(P23)
【0088】
ゲーム装置10は、領域特定用データ、および、閲覧用画像データを受信する(P24)。次に、ゲーム装置10は、当該領域特定用データ、および、閲覧用画像データに基づいて、「収集対象データ」を生成する(P25)。具体的には、上記受信した領域特定用データを用いて、上記受信した閲覧用画像の中なら所定の領域(図8の中段の図の地域A〜地域Iのいずれかに相当)を特定する(第1の特定)。そして、例えば当該特定された領域を更に9分割した領域(図8の下段の図のNO.1〜NO.9に相当)の中から、乱数を用いていずれか一つの領域を選択し(第2の特定)、「収集対象データ」として保存する。
【0089】
なお、上記要求処理の際にサーバ100に送られるデータとしては、上記のようなアクセスポイント識別子の代わりに、例えば、ゲーム装置10内に「本体設定データ」として記憶されている地域情報を送信するようにしても良い。当該「本体設定データ」とは、ゲーム装置10の使用者の名前や年齢、居住地域を示す上記地域情報等を含むデータである。なお、「地域情報」は、例えば、ゲーム装置10本体を最初に起動させたときに、ユーザの入力によって設定される。また、一旦、「地域情報」が設定された後に、ユーザの入力によって再度「地域情報」が設定されるようにしてもよい。そして、サーバ100側では、当該「地域情報」に基づいて、上記「第1の特定」を行うようにしても良い。その他、例えばGPS等の、現在地の位置情報を取得可能な機能がゲーム装置10に搭載されていれば、当該機能で取得した位置情報をサーバ100に送信するようにしても良い。サーバ100では、当該位置情報で示される地域に応じて、いずれかの領域を決定すればよい。なお、上記の例では、サーバ100から各ゲーム装置10へのピースの配信は1回のみ行われることを前提として説明しているが、サーバ100から各ゲーム装置10へのピースの配信が行われた後に、現在地の位置情報で示される地域が変わった場合、再度のサーバ100から各ゲーム装置10へのピースの配信を許可するようにすることで、当該配信を複数回行われるようにしてもよい。
【0090】
また、サーバ100側の処理として、「第1の特定」だけでなく、「第2の特定」まで行うようにしても良い。つまり、サーバ100側で「収集対象データ」を特定してしまい、その結果をゲーム装置10に送信するようにしても良い。この場合は、サーバ100からゲーム装置10に送信するデータとしては、「収集対象データ」に対応するピースの画像そのもののデータを送信し、閲覧用画像データは送信しないようにしてもよい。この場合には、サーバ100と通信できない環境にあるゲーム装置10であっても、あるいは、閲覧用画像データと共に、ピースの位置を示すインデックス的なデータを「収集対象データ」として送信するようにしても良い。
【0091】
そして、上記のような連携処理によって保存された「収集対象データ」が上記「バックグラウンドローカル通信」によって他のゲーム装置10との間で交換することにより収集されることになる(P02)。ここで、本実施形態では、例えば、ゲーム装置10aが複数のピース(複数の「収集対象データ」)を有している状態でゲーム装置10bと「バックグラウンドローカル通信」を行ったような場合、ゲーム装置10bにおいては、ゲーム装置10aから取得した複数のピースを一覧表示し、ユーザには、このうち1つだけを選ばせるようにして、収集する楽しみが長続きするようにしている。
【0092】
なお、この「バックグラウンドローカル通信」に関しては、上記のようなローカル通信を利用した互いに近距離に存在するゲーム装置10同士の直接的な接続による通信の他、次のような手法で互いに近距離に存在するゲーム装置10同士の通信を行うようにしても良い。例えば、ゲーム装置10がGPSを搭載しているとする。ゲーム装置は、GPSで取得した位置情報データ、位置情報データを取得したときの日時情報データ、および「収集対象データ」を所定のサーバ100に送信する。サーバ100では、複数のゲーム装置から送信された位置情報データ日時情報データを用いて、ある時間帯において、所定距離以内まで接近したゲーム装置10を判定、抽出する。つまり、サーバ100上において、各ゲーム装置10からの位置情報を用いて各ゲーム装置10が「すれちがった」か否かを判別する。そして、「すれちがった」と判別されたゲーム装置10に対して「収集対象データ」が互いに交換されるように、サーバ100から各ゲーム装置に対して「収集対象データ」を送信するようにしてもよい。
【0093】
上記のような構成により、「バックグラウンドインターネット通信」を利用した処理によって自動的に(ユーザが気付かないうちに)、複数のゲーム装置10のそれぞれにおいて、ある画像のピースを生成あるいは取得されるとともに、「バックグラウンドローカル通信」によって、自己の所有していない他のピースを収集することができる。その結果、ユーザにゲーム装置10を持ち歩いて外出させる(他人とすれ違うことを目的とさせる)動機付けを提供できる。また、サーバ100において配信する画像を追加し、これに対応したピースを更に配信することで、収集対象となる画像を増やすことも可能である。
【0094】
(サーバ100及びゲーム装置10における処理の詳細)
次に、本実施形態で実行される処理の一例の詳細を説明する。ここでは、上記図9を用いて説明したような、ピースの決定処理の一部をサーバ100側で行う場合の処理の詳細を説明する。
【0095】
まず、本実施形態で用いられる各種データについて説明する。まず、サーバ100で用いられるデータについて説明する。図10は、サーバ100のRAM103のメモリマップを示す図である。サーバ100のRAM103は、プログラム記憶領域201およびデータ記憶領域203を含む。また、プログラム記憶領域201およびデータ記憶領域203のデータは、記憶部104に記憶されているものがプログラム実行時にRAM103に転送されて記憶される。
【0096】
プログラム記憶領域201には、ゲーム装置10等との通信処理を制御するための通信処理プログラム202等が記憶される。
【0097】
データ記憶領域203には、閲覧用画像データ204、領域定義テーブル205、AP対応テーブル206、受信データ207、送信データ208等が記憶される。
【0098】
閲覧用画像データ204は、上記閲覧用画像のデータであり、1枚以上の閲覧用画像のデータが格納されている。領域定義テーブル205は、例えば、上述したような閲覧用画像を9等分したような場合の各領域の位置を示すデータである。図11は、領域定義テーブル205の構成の一例であり、このテーブルでは、領域の位置が座標で指定され、その領域に対応するグループ名が定義されている。また、当該テーブルは、画像1枚ごとに用意される。
【0099】
図10に戻り、AP対応テーブル206は、ゲーム装置10がサーバ100との通信で利用中のアクセスポイント200と、上記閲覧用画像の1部の領域(例えば、画像を9等分した場合のいずれかの領域)との対応付けを示すテーブルである(換言すれば、上記「第1の特定」のために上記領域定義テーブル205と共に用いられるテーブルである)。図12は、当該テーブルの構成の一例である。図12の対応テーブルは、AP識別子とグループ名とを有する構造になっている。グループ名は、上記領域対応テーブル205におけるグループ名に対応しており、例えば画像を9等分した場合のいずれかの領域に対応する(グループA〜グループI等)。
【0100】
なお、アクセスポイント識別子の代わりに地域情報や位置情報を閲覧用画像上の所定の領域の特定に利用する場合は、上記AP識別子を地域情報や位置情報に置き換えて構成すればよい。
【0101】
図10に戻り、受信データ207は、ゲーム装置10から送信されたデータが記憶されたものであり、現在の通信においてゲーム装置10が利用しているアクセスポイント200を示すアクセスポイント識別子等を含むデータが記憶される。
【0102】
送信データ208は、ゲーム装置10に送信するためのデータであり、送信用閲覧画像データ209、および領域特定用データ210が含まれる。送信用閲覧画像データ209は、上記閲覧用画像データ204からコピーされた1枚分の閲覧用画像のデータである。領域特定用データ210は、上記アクセスポイント識別子とAP対応テーブル206とに基づき決定された、上記画像内の所定の領域を特定するためのデータである(例えば、上記”グループB”を示すようなデータである)。また、当該領域特定用データ210の中に、上記領域定義テーブル205の内容を含めてもよい。なお、閲覧用画像の代わりに、例えば音楽や動画を利用する場合は、領域特定用データ210の内容は、音楽や動画の再生位置や再生期間(再生開始位置〜再生終了位置)を示すデータとすればよい。
【0103】
次に、ゲーム装置10で用いられるデータについて説明する。図13は、ゲーム装置10のメインメモリ32のメモリマップを示す図である。なお、ここに示すデータは、例えばデータ保存用内部メモリ35に記憶されているデータがプログラム実行時にメインメモリ32に転送されて記憶されたものである。メインメモリ32は、プログラム記憶領域221およびデータ記憶領域224を含む。プログラム記憶領域221には、サーバ100等との通信処理を制御するための通信処理プログラム222や、「収集対象データ」を利用したゲーム処理を実行するための収集ゲームプログラム223等が記憶される。
【0104】
データ記憶領域224には、インターネット通信用データ225、ローカル通信用データ229、アプリ用データ232等が記憶される。インターネット通信用データ225は、上述したような「バックグラウンドインターネット通信」において用いられるデータであり、タスク定義データ226、インターネット送信データ227、インターネット受信データ228が含まれる。タスク定義データ226は、「バックグラウンドインターネット通信」の動作内容について定義したデータである。例えば、「バックグラウンドインターネット通信」と関連付けられているアプリを示す情報や(なお、アプリ毎に「バックグラウンドインターネット通信」の内容が定義可能となっている)、「バックグラウンドインターネット通信」で送受信するデータの内容や通信相手となるサーバ100の情報、「バックグラウンドインターネット通信」の実行時刻や実行間隔(例えば、月に1回だけ実行する)等、「バックグラウンドインターネット通信」の動作に必要な環境等を示すデータが含まれる。
【0105】
インターネット送信データ227は、インターネットでサーバ100に送信するデータであり、インターネット受信データ228は、「バックグラウンドインターネット通信」でサーバ100から送られてきたデータを記憶したものである。本実施形態では、上記サーバ100の送信データ208の内容が、インターネット受信データ228としてゲーム装置10に格納されることになる。
【0106】
ローカル通信用データ229は、上記「バックグラウンドローカル通信」において送受信されるデータであり、他のゲーム装置10へ送信するためのデータであるローカル送信データ230と、他のゲーム装置10から受信したデータであるローカル受信データ231を含む。
【0107】
アプリ用データ232は、上記収集ゲーム処理において用いられるデータである。アプリ用データ232には、閲覧用画像データ233、収集対象データ234等が含まれる。閲覧用画像データ233は、上記「バックグラウンドインターネット通信」によって得られるデータであり、上記インターネット受信データ228に含まれる閲覧用画像データがコピーされたものである。収集対象データ234は、閲覧用画像のピースに相当するデータである。本実施形態では、収集対象データ234の内容としては、閲覧用画像上におけるピースの位置を示すインデックス的なデータであるとする。例えば、「グループBのNO.3」や「地域CのNO.6」というような内容を示すデータである。
【0108】
次に、サーバ100で実行される上記連携処理の詳細を図14を用いて説明する。まず、ステップS1で、CPU101は、ゲーム装置10からの連携処理の要求が送られてきたか否かを判定する。送られていないときは(ステップS1でNO)、再度ステップS1の処理を繰り返す(つまり、待ち受け処理である)。一方、ゲーム装置10から連携処理の要求が送られてきたときは(ステップS1でYES)、次に、ステップS2で、CPU101は、ゲーム装置10から送信されてきたデータを受信する処理を実行する。ここで受信したデータには、当該通信においてゲーム装置10が利用しているアクセスポイント200を示すアクセスポイント識別子が含まれている。
【0109】
次に、ステップS3で、CPU101は、受信したデータに含まれているアクセスポイント識別子を取得することで、現在の通信で用いられているアクセスポイント200を識別する。続くステップS4で、CPU101は、今回送信する閲覧用画像を決定し、そのデータを閲覧用画像データ204から取得する。なお、当該画像の決定手法はどのような手法でもよいが、例えば、上記識別したアクセスポイント200に応じて決定するようにしても良いし、現在日時に基づいて決定してもよい。
【0110】
次に、ステップS5で、CPU101は、AP対応テーブル206および領域定義テーブル205を参照して、現在の通信で用いられているアクセスポイント200に対応する閲覧用画像上の領域を特定する。
【0111】
次に、ステップS6において、CPU101は、送信用データを準備する処理を実行する。具体的には、上記特定された領域を示す領域特定用データ210を生成する。更に、上記ステップS4で選択した閲覧用画像データを基に送信用閲覧画像データ209を生成することで、送信データ208を生成する。
【0112】
次に、ステップS7で、CPU101は、上記送信データ208をゲーム装置10の送信する処理を実行する。通信が終われば、CPU101は、通信切断処理等の処理を適宜行い、上記ステップS1に処理を戻す。以上で、サーバ100側の連携処理の説明を終了する。
【0113】
次に、ゲーム装置10において行われる処理の詳細を説明する。まず、図15を用いて、上記サーバ100との連携処理について説明する。この処理は、大きく分けて、上記「バックグラウンドインターネット通信」として実行される処理(後述のステップS21〜S22)と、その後のアプリ(本実施形態では収集ゲーム)の処理の一部として実行される処理(後述のステップS23〜26)に分けられる。
【0114】
「バックグラウンドインターネット通信」として実行される処理は、例えば、ゲーム装置10が上記「スリープモード」のときであり、かつ、ゲーム装置10の通信可能範囲内に存在する所定のアクセスポイント200に接続してインターネット通信が可能となった場合(サーバ100との通信が可能となった場合)に実行される。
【0115】
図15において、まず、ステップS21で、CPU311は、連携処理の開始要求をサーバ100に送信する。この要求を受けて、サーバ100側では上述したような処理が実行され、サーバ100から上記のようなデータが送信されてくることになる。
【0116】
次に、ステップS22で、CPU311は、サーバ100から送信されたデータを受信する処理を実行する。受信されたデータは、インターネット受信データ228として格納される。また、必要に応じて、「バックグラウンドインターネット通信」を終了するための処理も実行される。
【0117】
この後、収集ゲームが起動されたタイミングで、ステップS23以降の処理が実行される(なお、収集ゲームの起動を待たずに、「バックグラウンドインターネット通信」にかかる処理の一環としてステップS23以降の処理を実行してもよい)。まず、収集ゲームが起動されると、ステップS23で、CPU311は、アプリ準備処理を実行する。具体的には、インターネット受信データ228に含まれる閲覧用画像データをアプリ用データ232の閲覧用画像データ233としてコピーする。また、同じく受信したデータに含まれている領域特定用データ210もアプリ用データ232の一部としてメインメモリ32にコピーされる。その他、「バックグラウンドローカル通信」によって他のゲーム装置10から取得した「収集対象データ」をアプリ用データ232内にコピーする処理も適宜実行される。
【0118】
次に、ステップS24で、CPU311は、「バックグラウンドインターネット通信」で受信したデータ、および、乱数を用いて、閲覧用画像の中から1ピースを決定する処理を実行する。具体的には、まず、CPU311は、上記領域特定用データに基づいて、閲覧用画像における所定の領域を特定する(第1の特定)。そして、当該特定した領域から、乱数を用いて更に所定の領域を、本ゲーム装置10が(最初に)有しているピースとして特定する(第2の特定)。
【0119】
次に、ステップS25で、上記特定されたピースを示すデータを収集対象データ234として生成し、メインメモリ32に保存する。なお、当該収集対象データ234は、上記特定されたピースの画像の実体データであってもよいし、閲覧用画像上における当該ピースの位置を示すインデックス的なデータでもよい。
【0120】
続くステップS26で、CPU311は、当該収集対象データ234をローカル送信データ230にコピーする。これにより、「バックグラウンドローカル通信」を用いて他のゲーム装置10との間で当該収集対象データを交換する準備が整うことになる。
【0121】
その後、図示は省略するが、収集ゲームの各種処理が適宜実行される。例えば、それまでに収集されたピースをユーザが確認するための処理や、全てのピースが集まれば、完成図として閲覧用画像を表示可能とする処理等が実行される。また、他のゲーム装置から一度に複数のピースを取得したときは、そのうちのいずれか1つをユーザに選択させるための処理も実行される。以上で、ゲーム装置側の連携処理の説明を終了する。
【0122】
次に、図16を用いて、上記収集対象データ234を他のゲーム装置10と交換するためのバックグラウンドローカル通信処理の詳細を説明する。この処理は、例えば、ゲーム装置10が「スリープモード」のときに繰り返し(かつ、「バックグラウンドインターネット通信」と交互に)実行される。
【0123】
図16において、まず、ステップS41で、他のゲーム装置10を検出するための処理が実行される。例えば、他のゲーム装置10が発信した「バックグラウンドローカル通信」を要求する旨のビーコンを検出すること、あるいは、自機が発信した当該ビーコンに対する他のゲーム装置10からの肯定応答を検出することで他のゲーム装置10の検出が行われる。
【0124】
次に、ステップS42で、上記検出処理の結果、他のゲーム装置10を検出したか否かが判定される。その結果、検出していないときは(ステップS42でNO)、後述のステップS46に処理が進められる。
【0125】
一方、他のゲーム装置10が検出されたときは(ステップS42でYES)、ステップS43で、当該他のゲーム装置10との接続確立のための処理が実行される。接続が確立すれば、ステップS44で、ローカル通信用データ229の送受信が実行される。すなわち、ローカル送信データ230(収集対象データが含まれている)が他のゲーム装置10に送信されると共に、他のゲーム装置10から送信されてきたデータ(他のゲーム装置10の有する収集対象データが含まれている)がローカル受信データ231として格納される。
【0126】
次に、ステップS45で、「バックグラウンドローカル通信」を終了するための処理が適宜実行される。次に、ステップS46で、「バックグラウンドローカル通信」用に割り当てられている時間(例えば30秒)が経過したか否かが判定される。これは、上述のように「スリープモード」中は「バックグラウンドインターネット通信」と「バックグラウンドローカル通信」が交互に行われることから、「バックグラウンドローカル通信」用の時間に制限を設けているためである。当該判定の結果、割り当て時間がまだ経過していなければ(ステップS46でNO)、上記ステップS41に戻り処理が繰り返される(その結果、更に他のゲーム装置10とバックグラウンドローカル通信が行われ得る)。一方、割り当て時間が経過していれば(ステップS46でYES)、当該バックグラウンドローカル通信処理は終了する(その後、「バックグラウンドインターネット通信」にかかる処理が開始されることになる)。以上で、本実施形態にかかる処理の詳細説明を終了する。
【0127】
以上のように、本実施形態では、ある画像をいくつかのピースに分割し、このピースのいずれか1つをゲーム装置に配信している。そして、ゲーム装置10同士の近距離無線通信を利用して当該ピースを収集していくことで、最終的に閲覧用画像を完成させることが可能となっている。これにより、サーバ100側で配信対象となる画像を追加して、ゲーム装置10に配信することが可能となる。これにより、収集対象の画像の数の制限を取り除くことが可能となる。
【0128】
また、上記アクセスポイント200に応じて、配布するピースをある程度決定できることから、配布するピースのバラツキについて、例えば(アクセスポイントが設置されている)地域別や店舗別のように、地理的な状況をある程度考慮したバラツキの分布とすることができる(例えば、あるピースは地域Aでは集まりやすいが地域Dでは集めにくい、等)。
【0129】
なお、閲覧用画像の他、例えば、いわゆるトレーディングカードゲームについて上記構成を適用する場合は、ゲーム装置10に初期配布するカードを、上記のような「第1の特定」(例えば全部で90枚のカード(のデータ)が用意されているとして、10枚毎にグループ化し、そのグループをサーバ100側で特定する)と「第2の特定」(選ばれたグループの10枚のカードのうち、1枚、あるいは複数枚をゲーム装置10側で乱数で決定)を行うことで決定するように構成すればよい。
【0130】
また、上記実施形態では、2つの表示装置を備えた携帯型ゲーム装置を例に説明したが、単一の表示装置を備え、上記サーバや他の情報処理装置と通信可能な携帯端末であってもよい。
【0131】
また、上記実施形態では、ゲーム装置10からの要求に応じてサーバ100から配信された収集対象データは、アクセスポイント200を介して、ゲーム装置10が受信するようになっているが、他の実施形態では、サーバ100から配信される収集対象データをゲーム装置10へ送信するとともに、アクセスポイント200にそのまま保存するようにしてもよい。この場合、次にアクセスポイント200の近くに新たにゲーム装置10がきたときには、アクセスポイント200に保存されている収集対象データをゲーム装置10に受信させるようにする。これにより、アクセスポイント200とサーバ100との通信量を減らすことができる。
【0132】
また、上述したような実施形態にかかる処理を実行するための各種プログラムは、任意のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、半導体メモリカード、ROM、RAMなど)に格納され得る。
【符号の説明】
【0133】
10 ゲーム装置
11 下側ハウジング
12 下側LCD
13 タッチパネル
14 操作ボタン
15 アナログスティック
16 LED
21 上側ハウジング
22 上側LCD
23a 外側撮像部(左)
23b 外側撮像部(右)
24 内側撮像部
25 3D調整スイッチ
27 タッチペン
28 外部メモリ
29 データ保存用外部メモリ
31 情報処理部
32 メインメモリ
33 外部メモリI/F
34 データ保存用外部メモリI/F
35 データ保存用内部メモリ
36 無線通信モジュール
38 マイコン
40 電源回路
42 マイク
43 スピーカ
46 開閉検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと当該サーバにネットワークを介して接続可能な複数の携帯型情報端末とを含む情報処理システムであって、
前記サーバと前記携帯型情報端末とが、当該サーバと当該携帯型情報端末との間で送受信されるデータを用いて、協働して所定の情報処理を行うことにより、収集要素を有する収集対象データを生成または選択する第1処理部を備え、
前記複数の携帯型情報端末はそれぞれ、
他の携帯型情報端末との間で、前記収集対象データの送受信を行う第1送受信部を備える、情報処理システム。
【請求項2】
前記第1処理部は、前記サーバが、前記携帯型情報端末との間で送受信されるデータを用いて、前記収集対象データを生成または選択し、生成または選択した収集対象データを前記携帯型情報端末に送信し、
前記第1送受信部は、前記他の携帯型情報端末との間で、前記サーバから送信された収集対象データの送受信を行う、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第1処理部は、前記携帯型情報端末が、当該携帯型情報端末または当該携帯型情報端末のユーザに関連する関連データを前記サーバに送信し、当該サーバが、当該携帯型情報端末から送信された関連データを用いて、前記収集対象データを生成または選択する、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記携帯型情報端末は、ユーザまたは携帯型情報端末に関連する位置情報を取得する位置情報取得部を更に備え、
前記第1処理部は、前記位置情報を用いて、前記収集対象データを生成または選択する、請求項1から3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記携帯型情報端末は、ユーザまたは携帯型情報端末に関連する地域情報を取得する地域情報取得部を更に備え、
前記第1処理部は、前記地域情報を用いて、地域による分類が反映された収集対象データを生成または選択する、請求項1から3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記サーバは、前記携帯型情報端末が前記サーバとの通信において中継している中継装置を識別するための識別情報を取得する識別情報取得部を更に備え、
前記第1処理部は、前記識別情報を用いて、当該識別情報に基づく分類が反映された収集対象データを生成または選択する、請求項1から3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記収集対象データは、1つの完結したコンテンツの一部のデータである、請求項1から6のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記収集対象データは、所定の集合における個々の要素のデータである、請求項1から6のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記収集対象データは、前記1つの完結したコンテンツ全体の中での所定の部分あるいは領域あるいは期間を特定するための特定用データであり、
前記携帯型情報端末は、前記1つの完結したコンテンツの全体データと前記特定用データとを保存する記憶部を更に備える、請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記携帯型情報端末は、複数の前記収集対象データを組み合わせて所定の出力処理を行う出力処理部を更に備える、請求項1から9のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記第1送受信部は、近距離に存在する他の携帯型情報端末と接続し、接続した他の携帯型情報端末との間で前記収集対象データの送受信を行う、請求項1から10のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記第1送受信部は、近距離無線通信を用いて通信範囲内の他の携帯型情報端末と無線接続し、無線接続した他の携帯型情報端末との間で前記収集対象データの送受信を行う、請求項11に記載の情報処理システム
【請求項13】
サーバと当該サーバにネットワークを介して接続可能な複数の携帯型情報端末とを含む情報処理システムのコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、前記コンピュータを、
前記サーバと前記携帯型情報端末とが、当該サーバと当該携帯型情報端末との間で送受信されるデータを用いて、協働して所定の情報処理を行うことにより、収集要素を有する収集対象データを生成または選択する手段、および
前記複数の携帯型情報端末が、他の携帯型情報端末との間で前記収集対象データの送受信を行う手段として機能させる、情報処理プログラム。
【請求項14】
サーバと当該サーバにネットワークを介して接続可能な複数の携帯型情報端末とを含む情報処理システムを制御する情報処理方法であって、
前記サーバと前記携帯型情報端末とが、当該サーバと当該携帯型情報端末との間で送受信されるデータを用いて、協働して所定の情報処理を行うことにより、収集要素を有する収集対象データを生成または選択する第1処理ステップと、
前記複数の携帯情型報端末に、他の携帯型情報端末との間で前記収集対象データの送受信を行わせる第1送受信ステップとを備える、情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−89120(P2013−89120A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−230886(P2011−230886)
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】