説明

情報処理システム及びプログラム

【課題】顧客にとって有用な情報を顧客に提供する。
【解決手段】商品が陳列されている小売店売場スペース200に配置されている無線アクセスポイント500と会員顧客300が携帯する携帯端末装置400との間の無線通信により得られた、会員顧客300の前に陳列されている商品を通知する情報を、情報処理システム100が無線アクセスポイント500から受信する。情報処理システム100は、通知された商品に対応するレコメンデーション情報等を抽出し、抽出したレコメンデーション情報等を無線アクセスポイント500に送信し、無線アクセスポイント500から会員顧客300の携帯端末装置400にレコメンデーション情報等を送信させ、会員顧客300の前に陳列されている商品に関する情報を会員顧客300に提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客が携帯する無線通信装置に情報を送信し、顧客に情報を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連する技術として、特許文献1に記載の技術がある。
特許文献1では、小売店舗等の売場に所在する顧客が携帯する携帯端末からの情報を情報管理サーバ装置で蓄積し、蓄積した情報を用いてマーケティング情報を生成する技術が開示されている。
より具体的には、携帯端末が、商品や陳列棚に付されている無線タグと通信して商品情報を受信し、商品情報と位置情報と時間情報とを蓄積し、蓄積した商品情報と位置情報と時間情報とを情報管理サーバに送信する。
情報管理サーバでは、多数の携帯端末からの情報を蓄積し、マーケティング情報を必要とする者が設定した条件に従って情報を抽出し、抽出した情報から、顧客動向の解析に用いられるマーケティング情報を生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−226009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の技術の場合、顧客から情報を提供させるためのインセンティブ(割引、ポイント)等を顧客に与えなえればならず、店舗側にインセンティブ提供によるコストが発生する。
店舗側からのインセンティブがないと、顧客は店舗側に情報を提供するメリットがない。
つまり、特許文献1に示されている無線タグから商品情報を受信するための機能、位置を計測するための機能、情報管理サーバ装置に情報を送信するための機能等を有効にするメリットがない。
このため、インセンティブがないと、必ずしも、店舗内でこれらの機能を有効にするとは限らない。
さらに、購買の途中に携帯端末の機能を無効にされると、顧客の情報を収集できなくなる。
また、特許文献1では、顧客の動線情報の収集は可能であるが、収集した動線情報を用いたリアルタイムでのOne to Oneマーケティングは想定されていない。
【0005】
この発明は、上記のような事情を鑑みたものであり、顧客にとって有用な情報を顧客に提供して顧客からの情報提供を促進させることを主な目的とする。
また、顧客から収集した動線情報を用いたリアルタイムでのOne to Oneマーケティングを実現することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理システムは、
商品ごとに、顧客に提示する情報を提示情報として記憶する提示情報記憶部と、
商品が陳列されている売場スペースに配置されている無線アクセスポイントと前記売場スペースに所在する売場内顧客が携帯する無線通信装置との間の無線通信により得られた、前記売場内顧客の所在位置に陳列されている商品を通知する商品通知情報を、前記無線アクセスポイントから受信する商品通知情報受信部と、
商品通知情報で通知された商品に対応する提示情報を、前記提示情報記憶部から抽出する提示情報抽出部と、
前記提示情報抽出部により抽出された抽出提示情報を前記無線アクセスポイントに送信し、前記無線アクセスポイントから前記売場内顧客の無線通信装置に抽出提示情報を送信させる抽出提示情報送信部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、顧客の所在位置に陳列されている商品に関する情報という顧客にとって有用な情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態1に係るシステム構成例を示す図。
【図2】実施の形態1に係る情報処理システムの構成例を示す図。
【図3】実施の形態1に係る会員動線情報の例を示す図。
【図4】実施の形態1に係る商品マスタ情報の例を示す図。
【図5】実施の形態1に係る優良会員情報の例を示す図。
【図6】実施の形態1に係る購買履歴情報の例を示す図。
【図7】実施の形態1に係る会員情報の例を示す図。
【図8】実施の形態1に係る送信実績情報の例を示す図。
【図9】実施の形態1に係る動線別レコメンデーション情報の例を示す図。
【図10】実施の形態1に係る送信動線別レコメンデーション情報の例を示す図。
【図11】実施の形態1に係るレコメンデーション情報の例を示す図。
【図12】実施の形態1に係る送信レコメンデーション情報の例を示す図。
【図13】実施の形態1に係る携帯端末装置の動作例を示すフローチャート図。
【図14】実施の形態1に係る情報処理システムの動作例を示すフローチャート図。
【図15】実施の形態1に係る携帯端末装置の動作例を示すフローチャート図。
【図16】実施の形態1に係る情報処理システムの動作例を示すフローチャート図。
【図17】実施の形態1に係る情報処理システムの動作例を示すフローチャート図。
【図18】実施の形態1に係る動線別レコメンデーション情報の生成手順の例を示す図。
【図19】実施の形態1に係る動線別レコメンデーション情報の生成手順の例を示す図。
【図20】実施の形態2に係るシステム構成例を示す図。
【図21】実施の形態2に係る情報処理システムの構成例を示す図。
【図22】実施の形態2に係る商品位置情報の例を示す図。
【図23】実施の形態2に係る情報処理システムの動作例を示すフローチャート図。
【図24】実施の形態3に係る情報処理システムの構成例を示す図。
【図25】実施の形態1〜3に係る情報処理システムのハードウェア構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1〜3では、会員顧客の保持する携帯端末装置(例えば、携帯電話機)から動線情報を無線アクセスポイント経由で収集し、分析に活用するリアルタイムレコメンデーションシステムを説明する。
実施の形態1〜3に係るリアルタイムレコメンデーションシステムでは、店舗内顧客の携帯端末装置へ動線情報、検索商品情報、購買履歴、会員属性等から導き出した動線別レコメンデーション情報及びレコメンデーション情報を送信する。
実施の形態1〜3に係るリアルタイムレコメンデーションシステムによれば、サービス提供者(店舗)は、商品の近くにいる、または商品を検索している購買意欲の高い顧客にプロモーションを打つことが可能になる。
同時に、会員顧客は自身のニーズに合致したプロモーション情報を得ることができる。
また、サービス提供者は、プロモーション情報提供を顧客が動線情報を提供する動機とすることができ、ポイント付与、割引等を動線情報提供の条件とする場合と比較してコストを低減することができる。
【0010】
なお、実施の形態1〜3において、会員顧客とは、サービス提供者(店舗)に会員登録されている顧客である。
例えば、サービス提供者は会員顧客の氏名、住所、性別、生年月日等の属性情報を会員情報として保有している。
会員顧客は、会員コードにより一意に識別される。
また、実施の形態1〜3では、サービス提供者は、購入金額の多い会員顧客を優良会員として区別している。
後述する独自のアプリケーションプログラム(以下、独自アプリケーションという)が携帯端末装置にインストールされている会員顧客の場合、独自アプリケーションにより収集された会員顧客の動線情報がサービス提供者側の情報処理システムに蓄積される。
動線情報とは、会員顧客の売場における動線(移動の軌跡)を表す情報であり、時刻とその時刻における会員顧客の位置が示されるとともに、その時刻において会員顧客の前にあった商品が示される。
【0011】
また、実施の形態1〜3において、動線別レコメンデーション情報とは、売場にいる会員顧客と顧客属性が類似する優良会員の動線情報の解析結果を反映させた情報である。
例えば、現在、売場内の会員顧客の目の前に商品Aがある場合に、優良会員が商品Aの陳列棚に立ち寄った後に商品Bの陳列棚に立ち寄り、商品Aも商品Bも購買しているケースが多ければ、商品Bを推薦商品として提示する動線別レコメンデーション情報が売場内の会員顧客に送信される。
レコメンデーション情報とは、例えば、会員顧客の属性や購買履歴から導出された推薦商品を提示する情報である。
レコメンデーション情報には、広告、クーポン、割引情報といった内容も含まれる。
【0012】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るリアルタイムレコメンデーションシステムのシステム構成例を示す。
【0013】
図1において、情報処理システム100は、会員顧客300の情報を収集し、会員顧客300に提示する情報を抽出し、会員顧客300が携帯する携帯端末装置400に情報を送信する。
情報処理システム100の詳細は後述する。
【0014】
小売店売場スペース200には、多数の商品が陳列されており、会員顧客300や非会員の顧客が買い物を行う。
【0015】
会員顧客300は、前述したように、サービス提供者(店舗)側に会員登録されている顧客であり、会員コードにより一意に識別される。
【0016】
携帯端末装置400は、会員顧客300が携帯する無線通信装置である。
携帯端末装置400は、Bluetooth(登録商標)等の短距離無線通信機能を有し、また、無線LAN(Local Area Network)通信機能を有している。
携帯端末装置400は、会員顧客300を記憶しており、また、時計機能を有している。
更に、携帯端末装置400には、独自アプリケーションがインストールされている。
【0017】
独自アプリケーションは、後述する無線アクセスポイント500との通信により携帯端末装置400の現在位置を計測する機能を有する。
また、独自アプリケーションは、所定の受信周期(例えば、1秒に1回)で、短距離無線通信により、後述するRFID読み取り装置602から商品コードを受信する機能を有する。
また、独自アプリケーションは、所定の送信周期(例えば、1秒に1回)で、無線アクセスポイント500経由で、会員コード、時間、位置情報、商品コード(以下、これらをまとめて会員位置情報ともいう)を情報処理システム100へ送信する機能を有する。
更に、独自アプリケーションは、情報処理システム100から送信された動線別レコメンデーションやレコメンデーション情報を無線アクセスポイント500経由で受信し、携帯端末装置400の表示ディスプレイに表示する機能を有する。
なお、会員顧客300への独自アプリケーション配布時に動線情報収集の承諾を得る必要がある。
【0018】
無線アクセスポイント500は、小売店売場スペース200に複数設けられている。
無線アクセスポイント500は、会員顧客300の携帯端末装置400と無線通信を行う。
【0019】
商品棚600には、複数種の商品が陳列されており、各種商品の近傍には商品の価格が提示されているプライスカードが配置されている。
そして、プライスカードには、プライスカードRFID(Radio Frequency IDentification)タグ601が配置されている。
プライスカードRFIDタグ601は、対応する商品の商品属性情報が登録されている。
プライスカードRFIDタグ601は、商品属性情報のうち、少なくとも商品のID(Identification)情報である商品コードを無線送信する。
商品棚600には、プライスカードRFIDタグ601の近傍にRFID読み取り装置602が配置されている。
RFID読み取り装置602は、プライスカードRFIDタグ601から商品コードを読み取る。
そして、RFID読み取り装置602はプライスカードRFIDタグ601から読み取った商品コードを近距離無線通信により送信する。
会員顧客300がRFID読み取り装置602の前を通り過ぎた際又は会員顧客300がRFID読み取り装置602の前で立ち止まっている際、換言すると、会員顧客300が商品の前を通り過ぎた際又は会員顧客300が商品の前で立ち止まっている際に、携帯端末装置400は、当該商品の商品コードを近距離無線通信によりRFID読み取り装置602から受信する。
そして、携帯端末装置400は、商品コードを含む会員位置情報をリアルタイムで無線アクセスポイント500を経由して情報処理システム100に送信する。
小売店売場スペース200内での会員顧客300が移動すると、会員顧客300の前に陳列されている商品が変化していくが、RFID読み取り装置602から携帯端末装置400への商品コードの送信と携帯端末装置400から情報処理システム100への会員位置情報の送信により、情報処理システム100は会員顧客300の前にある商品を常時把握することができる。
このように、情報処理システム100に送信される商品コードは、小売店売場スペース200内の会員顧客300の所在位置に陳列されている商品を情報処理システム100に通知する情報として用いられ、商品通知情報の例に相当する。
【0020】
ルータ700は、複数の無線アクセスポイント500と情報処理システム100とを中継する。
【0021】
次に、図2を参照して、情報処理システム100の構成例を説明する。
【0022】
通信部101は、無線アクセスポイント500及びルータ700経由で、売場内の会員顧客300の携帯端末装置400から送信された会員位置情報(会員コード、時間、位置情報、商品コード)を受信する。
また、通信部101は、売場内の会員顧客300に対して抽出されたレコメンデーション情報や動線別レコメンデーション情報をルータ700及び無線アクセスポイント500経由で売場内の会員顧客300の携帯端末装置400に送信する。
通信部101は、商品通知情報受信部及び抽出提示情報送信部の例に相当する。
【0023】
動線分析部102は、通信部101から会員位置情報を入力し、会員位置情報を会員動線情報として会員動線情報DB105に格納する。
【0024】
動線別レコメンデーション情報生成部103は、動線別レコメンデーション情報を生成する。
前述のように、動線別レコメンデーション情報は、優良会員が、現時点で売場内の会員顧客300の目の前にある商品(現在商品という)と同日に購買した商品であって、優良会員による陳列位置への立ち寄りが、現在商品の陳列位置への立ち寄りの後である商品(後続購買商品という)を推薦商品として示す情報である。
動線別レコメンデーション情報生成部103は、優良会員の動線と購買履歴を解析して、会員顧客ごとに商品単位で、優良会員の後続購買商品を導出し、会員顧客ごとに商品単位で動線別レコメンデーション情報を生成する。
動線別レコメンデーション情報の生成タイミングはリアルタイム、バッチ処理のいずれでもよいがパフォーマンスに問題がなければ、リアルタイムでの生成が望ましい。
なお、動線別レコメンデーション情報の生成手順は後述する。
動線別レコメンデーション情報生成部103は、後続購買商品導出部の例である。
なお、レコメンデーション情報の生成は既に実用されているものを利用できるので、本実施の形態では、レコメンデーション情報の生成手順の説明は省略する。
【0025】
レコメンデーション情報管理部104は、通信部101から会員位置情報を入力し、会員位置情報に含まれる会員コード及び商品コードに対応する動線別レコメンデーション情報とレコメンデーション情報を動線別レコメンデーション情報DB111及びレコメンデーション情報DB112から抽出する。
動線別レコメンデーション情報は、会員ごと、商品ごとに生成されているので、レコメンデーション情報管理部104は、会員位置情報に含まれる会員コード及び商品コードに基づき、売場内の会員顧客300の目の前にある商品についての動線別レコメンデーション情報を抽出することができる。
また、レコメンデーション情報は、会員ごとに生成されているので、レコメンデーション情報管理部104は、会員位置情報に含まれる会員コードに基づき、売場内の会員顧客300向けのレコメンデーション情報を抽出することができる。
なお、動線別レコメンデーション情報及びレコメンデーション情報の抽出手順は後述する。
レコメンデーション情報管理部104は、提示情報抽出部の例に相当する。
【0026】
会員動線情報DB105は、会員動線情報1050を記憶する。
会員動線情報1050は、例えば、図3に示す情報であり、売場内の会員顧客300の携帯端末装置400から送信された会員位置情報に含まれる会員コード、位置、時刻、商品コードで構成される。
売場内の会員顧客300の携帯端末装置400から会員位置情報が送信される度(例えば、1秒ごと)に会員動線情報1050のレコードが追加されていき、会員顧客300の動線及び会員顧客300の前にある商品が順次記録されていく。
このように、会員動線情報1050では、会員顧客300がどのようなルートで小売店売場スペース200を移動したかが示され、また、会員顧客300の移動ルート沿いにある商品が会員顧客300の移動軌跡に従って時系列に示される情報であり、移動ルート商品情報の例に相当する。
【0027】
商品マスタ情報DB106は、商品マスタ情報1060を記憶している。
商品マスタ情報1060は、例えば、図4に示す情報であり、商品コードと、プロモーションフラグと、商品情報から構成される。
プロモーションフラグは、動線別レコメンデーション情報を生成する商品であるか否かを判別するための情報である。
プロモーションフラグがオンになっているレコードに記述されている商品コードに対応する商品は動線別レコメンデーション情報生成部103により動線別レコメンデーション情報が生成される。
店舗で取り扱う商品の数が少ない場合等では、全ての商品についてプロモーションフラグをオンにしてもよい。
商品情報には、商品名、商品特性、商品の製造者や生産者、価格等の情報が含まれる。
【0028】
優良会員情報DB107は、優良会員情報1070を記憶する。
優良会員情報1070は、例えば、図5に示す情報であり、優良会員の会員コードで構成される。
いずれの会員顧客を優良会員とするかは、サービス提供者(店舗)が任意に決定する。
優良会員情報1070は、特定種類の顧客(優良会員)を判別するための情報であり、特定顧客判別情報の例に相当する。
【0029】
購買履歴情報DB108は、購買履歴情報1080を記憶する。
購買履歴情報1080は、例えば、図6に示す情報であり、会員コード、購買時刻、購買商品コードで構成される。
購買履歴情報1080では、会員顧客ごとに、いつ、どの商品を購入したが管理される。
【0030】
会員情報DB109は、会員情報1090を記憶する。
会員情報1090は、例えば、図7に示す情報であり、会員コードと会員属性から構成される。
会員属性は、性別や年齢層(例えば、30代女性)で表される。
【0031】
送信実績情報DB110は、送信実績情報1100を記憶する。
送信実績情報1100は、会員顧客ごとに、動線別レコメンデーション情報とレコメンデーション情報の送信実績を管理する情報である。
送信実績情報1100は、例えば、図8に示す情報であり、会員コード、送信回数、前回送信時刻で構成される。
送信回数は、その日に動線別レコメンデーション情報とレコメンデーション情報を送信した回数を示し、前回送信時刻は、動線別レコメンデーション情報とレコメンデーション情報を最後に送信した時刻を示す。
【0032】
動線別レコメンデーション情報DB111は、動線別レコメンデーション情報1110を記憶する。
動線別レコメンデーション情報1110は、例えば、図9に示す情報であり、会員コード、現在商品コード、推薦商品コード、推薦商品情報アドレス、優先順位から構成される。
現在商品コードは、売場内の会員顧客300の携帯端末装置400から送信された会員位置情報に含まれる商品コードであり、現時点で売場内の会員顧客300の前にある商品(現在商品)の商品コードである。
推薦商品コードは、売場内の会員顧客300に推薦商品として紹介する商品の商品コードである。
推薦商品は、売場内の会員顧客300と同じ又は類似する会員属性の優良会員が、現在商品コードに対応する商品の次に商品陳列位置に立ち寄って購買した商品(後続購買商品)である。
推薦商品情報アドレスは、推薦商品の商品情報(商品マスタ情報1060内の商品情報)が格納されているメモリアドレスである。
図9では、動線別レコメンデーション情報1110に推薦商品情報アドレスを含むことになっているが、これに代えて、推薦商品の商品情報自体を含むようにしてもよい。
優先順位は、推薦商品が多数ある場合に、売場内の会員顧客300に提示する推薦商品を選択する際に目安となる。
通常は、優先順位の高い推薦商品から選択されて、会員顧客300に提示される。
【0033】
レコメンデーション情報管理部104により動線別レコメンデーション情報DB111から抽出された動線別レコメンデーション情報1110は、レコメンデーション情報管理部104により加工されて、図10に例示する送信動線別レコメンデーション情報1111となる。
そして、送信動線別レコメンデーション情報1111が通信部101から売場内の会員顧客300の携帯端末装置400に向けて送信される。
送信動線別レコメンデーション情報1111は、図10に示すように、推薦商品名と推薦商品情報から構成される。
推薦商品名は、図9の動線別レコメンデーション情報1110の推薦商品情報アドレスから取得した商品情報に含まれている商品名である。
推薦商品情報は、図9の動線別レコメンデーション情報1110の推薦商品情報アドレスから取得した商品情報内の商品名以外の情報(商品特性、商品の製造者や生産者、価格等)である。
【0034】
レコメンデーション情報DB112は、レコメンデーション情報1120を記憶する。
レコメンデーション情報1120は、例えば、図11に示すように、会員コードと、推薦商品コードと、推薦商品情報アドレス、PR情報アドレスから構成される。
レコメンデーション情報1120における推薦商品は、動線別レコメンデーション情報1110とは異なり、優良会員の動線情報を反映させた商品ではなく、会員顧客の属性や購買履歴から導出された商品である。
推薦商品情報アドレスは、推薦商品の商品情報(商品マスタ情報1060内の商品情報)が格納されているメモリアドレスである。
図11では、動線別レコメンデーション情報1110に推薦商品情報アドレスを含むことになっているが、これに代えて、推薦商品の商品情報自体を含むようにしてもよい。
PR情報アドレスは、PR情報が格納されているメモリアドレスである。
PR情報としては、例えば、クーポンやタイムセール情報が考えられる。
また、図11のレコメンデーション情報1120では、推薦商品は、図9の動線別レコメンデーション情報1110のように、現時点で売場内の会員顧客300の前にある商品(現在商品)とは関連付けられていないが、図9のように、現在商品と関連付けて推薦商品を定義してしてもよい。
【0035】
レコメンデーション情報管理部104によりレコメンデーション情報DB112から抽出されたレコメンデーション情報1120は、レコメンデーション情報管理部104により加工されて、図12に例示する送信レコメンデーション情報1121となる。
そして、送信レコメンデーション情報1121が通信部101から売場内の会員顧客300の携帯端末装置400に向けて送信される。
送信レコメンデーション情報1121は、図12に示すように、推薦商品名と推薦商品情報とPR情報から構成される。
推薦商品名は、図11のレコメンデーション情報1120の推薦商品情報アドレスから取得した商品情報に含まれている商品名である。
推薦商品情報は、図11のレコメンデーション情報1120の推薦商品情報アドレスから取得した商品情報内の商品名以外の情報(商品特性、商品の製造者や生産者、価格等)である。
PR情報は、図11のレコメンデーション情報1120のPR情報アドレスから取得した情報である。
【0036】
なお、図2に示す全要素が1つのサーバ装置(計算機)に配置されていてもよいし、図2に示す要素が複数のサーバ装置(計算機)に分散して配置されていてもよい。
【0037】
次に、本実施の形態に係るリアルタイムレコメンデーションシステムの動作例を説明する。
【0038】
まず、図1、図13、図14、図15を参照して、動作の全体の流れを説明する。
図13及び図15は、会員顧客300が携帯する携帯端末装置400の動作例を示している。
図14は、情報処理システム100の動作例を示している。
【0039】
まず、図13において、携帯端末装置400では、独自アプリケーションが起動しており、独自アプリケーションにより、RFID読み取り装置602を経由してプライスカードRFIDタグ601をからの商品コードを受信し(S101)、また、無線アクセスポイント500と通信を行って、携帯端末装置400の現在位置を計測する(S102)。
無線アクセスポイント500との通信により現在位置を計測することは既存技術により実現可能である。
次に、携帯端末装置400は、独自アプリケーションにより、会員位置情報(会員コード、時刻、位置情報、商品コード)を無線アクセスポイント500に送信する。
携帯端末装置400では、以上のS101〜S103の動作を、例えば、1秒ごとに繰り返す。
会員位置情報は、無線アクセスポイント500及びルータ700を経由して、情報処理システム100に到達する。
【0040】
情報処理システム100では、図14に示すように、通信部101が会員位置情報を受信し(S201)、通信部101は、会員位置情報を動線分析部102とレコメンデーション情報管理部104に出力する。
動線分析部102では、会員位置情報を会員動線情報1050として会員動線情報DB105に格納する。
レコメンデーション情報管理部104は、送信実績情報DB110内の送信実績情報1100を参照して、当該会員顧客300に対する送信条件が成立しているかを判断する(S202)。
送信条件は、例えば、1日の送信回数の上限(例えば、5回)を超えてないこと、前回の送信時刻から所定時間(例えば、5分)を経過していること等である。
送信条件が成立していれば(S202でYES)、レコメンデーション情報管理部104は、当該会員顧客300に提示する動線別レコメンデーション情報1110及びレコメンデーション情報1120を動線別レコメンデーション情報DB111及びレコメンデーション情報DB112から抽出する(S203)。
そして、レコメンデーション情報管理部104は、抽出した動線別レコメンデーション情報1110及びレコメンデーション情報1120から送信動線別レコメンデーション情報1111及び送信レコメンデーション情報1121を生成し、通信部101が送信動線別レコメンデーション情報1111及び送信レコメンデーション情報1121を送信する(S204)。
送信動線別レコメンデーション情報1111及び送信レコメンデーション情報1121は、ルータ700及び無線アクセスポイント500を経由して、売場内の会員顧客300の携帯端末装置400に到達する。
【0041】
携帯端末装置400では、図15に示すように、独自アプリケーションにより送信動線別レコメンデーション情報1111及び送信レコメンデーション情報1121を受信する(S301)。
そして、受信した送信動線別レコメンデーション情報1111及び送信レコメンデーション情報1121を表示ディスプレイに表示する(S302)。
このとき、携帯端末装置400では、受信音やバイブレーションにより、会員顧客300に情報受信を知らせてもよい。
【0042】
次に、情報処理システム100における送信動線別レコメンデーション情報1111及び送信レコメンデーション情報1121の送信手順の詳細を説明する。
図16は、送信動線別レコメンデーション情報1111及び送信レコメンデーション情報1121の送信手順の例を示すフローチャートである。
【0043】
通信部101が会員位置情報を受信すると(S401)、前述のように、通信部101は会員位置情報を動線分析部102とレコメンデーション情報管理部104に出力する。
レコメンデーション情報管理部104は、会員位置情報の送信元の携帯端末装置400から初めて受信したのかを判断する(S402)。
より具体的には、レコメンデーション情報管理部104は、会員位置情報から会員コードを抽出し、送信実績情報1100を参照し、当該会員コードが送信実績情報1100に含まれていなければ、初めての受信と判断する。
【0044】
初めての受信であれば(S402でYES)、レコメンデーション情報管理部104は、受信した会員位置情報に含まれていた会員コードのレコードを送信実績情報1100に作成する。
つまり、当該会員コードが会員コードの欄に記述され、当該会員位置情報の受信時刻が前回送信時刻の欄に記述され、送信回数が「0」のレコードを生成する。
ここでは、会員位置情報の1回目の受信の際には、送信動線別レコメンデーション情報1111等を送信しない例を説明する。
しかし、受信した会員位置情報に含まれる商品コードに対してS406以降の処理を行って、1回目の受信時に、送信動線別レコメンデーション情報1111等を送信するようにしてもよい。
【0045】
S402の判断において初めての受信でない場合(S402でNO)は、レコメンデーション情報管理部104は、会員コードに基づき、送信実績情報1100の送信回数と前回送信時刻を参照して、送信条件が成立しているかどうかを判断する(S404)。
予め設定された閾値を送信回数が超えておらず、かつ前回送信時刻から現在時刻の時間間隔が予め設定された閾値以上の場合に、送信条件が成立する。
【0046】
送信条件が成立している場合(S405でYES)は、レコメンデーション情報管理部104は、会員位置情報に含まれている会員コードと商品コードに対応する動線別レコメンデーション情報1110を抽出する(S406)。
具体的には、動線別レコメンデーション情報1110のうち、会員位置情報に含まれている会員コードと一致する会員コードのレコードであって、会員位置情報に含まれている商品コードが現在商品コードとして含まれているレコードを抽出する。
なお、該当するレコードが多数の場合は、会員顧客300に提示する推薦商品の上限数の範囲内で優先順位が高いレコードを抽出する。
【0047】
次に、レコメンデーション情報管理部104は、会員位置情報に含まれている会員コードに対応するレコメンデーション情報1120を抽出する(S407)。
具体的には、レコメンデーション情報1120のうち、会員位置情報に含まれている会員コードと一致する会員コードのレコードを抽出する。
【0048】
次に、レコメンデーション情報管理部104は、抽出した動線別レコメンデーション情報1110とレコメンデーション情報1120から、送信動線別レコメンデーション情報1111と送信レコメンデーション情報1121を生成する(S408)。
送信動線別レコメンデーション情報1111と送信レコメンデーション情報1121の生成手順は、図10についての記述及び図12についての記述で説明した通りである。
【0049】
次に、通信部101は、送信元アドレス、宛先アドレス等のヘッダ情報を送信動線別レコメンデーション情報1111と送信レコメンデーション情報1121に付加して、送信動線別レコメンデーション情報1111と送信レコメンデーション情報1121を送信する(S409)。
【0050】
このように、本実施の形態によれば、会員顧客300は動線別レコメンデーション情報やレコメンデーション情報、PR情報を入手することが可能となる。
また、サービス提供者は、商品の近くにいる購買意欲の高い可能性がある会員顧客300へ会員属性に合致したOne to Oneマーケティングを前提としたプロモーションを打つことが可能となる。
また、情報受信のメリットは会員が無線機能を有効にする動機となり、同時に、会員が購買の途中で無線機能を無効にするリスクを低減することができる。
また、優良会員の購買商品(後続購買商品)を会員顧客300に提示することにより、会員顧客300の購買傾向を優良会員に近づけることができる。
【0051】
次に、動線別レコメンデーション情報生成部103による動線別レコメンデーション情報1100の生成手順を図17、図18、図19を参照して説明する。
図17は、動線別レコメンデーション1100の生成手順を示すフローチャートであり、図18及び図19は、動線別レコメンデーション情報1100の生成手順を情報間の連携を示しながら説明する図である。
図18及び図19において、実線の矢印は、情報の変化の過程を示しており、破線の矢印は情報の参照を示している。
なお、動線別レコメンデーション情報の生成タイミングとしては、リアルタイム、バッチ処理があるが、ここでは、バッチ処理での生成手順を説明する。
【0052】
まず、動線別レコメンデーション情報生成部103は、優良会員情報1070に基づいて、会員動線情報1050から、優良会員のレコードを抽出して、優良会員動線情報2001を生成する(S501)。
【0053】
つまり、図18に示すように、動線別レコメンデーション情報生成部103は、会員動線情報1050から優良会員情報1070に含まれている優良会員コードと同じ会員コードが含まれているレコードを抽出する。
また、ここでは位置の情報は必ずしも必要ないので、位置の情報を削除し、図18に示すように、優良会員コードと、時刻と、商品コードで構成される優良会員動線情報2001を生成する。
【0054】
次に、動線別レコメンデーション情報生成部103は、優良会員動線情報2001と購買履歴情報1080を用いて、商品コードの前後関係を分析し、優良会員購買商品動線情報2002を生成する(S502)。
【0055】
より具体的には、動線別レコメンデーション情報生成部103は、優良会員動線情報2001のレコードごとに、優良会員動線情報2001の会員コードと一致する会員コードのレコードを購買履歴情報1080において抽出する。
次に、抽出した購買履歴情報1080のレコードのうち購買時刻が優良会員動線情報2001の時刻より後であって、購買商品コードが優良会員動線情報2001の商品コードと一致するレコードを抽出する。
このように抽出された購買履歴情報1080のレコードを、優良会員動線情報2001の時刻の順に時系列に並べると、優良会員が購買した購買商品について、優良会員が商品棚に立ち寄った順序が得られる。
例えば、スーパーマーケットのように、複数の商品をカートに入れた後に、キャッシャーにおいて複数の商品を購入する場合は、複数の商品の購買時刻が同時刻になるが、このような解析により、優良会員が商品を買い求めるために商品棚に立ち寄った順序を抽出することができる。
そして、動線別レコメンデーション情報生成部103は、優良会員の購買商品ごとに、優良会員がその購買商品の次に商品棚に立ち寄った購買商品を特定し、図18に例示する優良会員購買商品動線情報2002を生成する。
【0056】
優良会員動線情報2001において、例えば、ある「優良会員X」が「17時05分00秒」に商品「コーヒー豆A」の商品棚に立ち寄りし、「17時06分20秒」に商品「コーヒー用ミルクB」の商品棚に立ち寄り、「17時08分10秒」に商品「コーヒー用ペーパーフィルターC」の商品棚に立ち寄っていることが示され(なお、優良会員動線情報2001では、移動の途中に優良会員Xの前にあった他の商品も時刻とともに示されている)、購買履歴情報1080に「17時12分30秒」に「コーヒー豆A」と「コーヒー用ミルクB」と「コーヒー用ペーパーフィルターC」を購入していることが示されていると仮定する。
この場合には、優良会員購買商品動線情報2002には、[「優良会員X」の会員コード、現在商品コード:「コーヒー豆A」の商品コード、次商品コード:「コーヒー用ミルクB」の商品コード]というレコードと、[「優良会員X」の会員コード、現在商品コード:「コーヒー用ミルクB」の商品コード、次商品コード:「コーヒー用ペーパーフィルターC」の商品コード]というレコードが含まれることになる。
【0057】
次に、動線別レコメンデーション情報生成部103は、優良会員購買商品動線情報2002の優良会員コードを会員属性に置き換え、共通する会員属性のレコードをグルーピングする(S503)。
【0058】
より具体的には、動線別レコメンデーション情報生成部103は、優良会員購買商品動線情報2002の優良会員コードと一致する会員コードのレコードを会員情報1090内で検索し、該当するレコードに記述されている会員属性で、優良会員購買商品動線情報2002の優良会員コードを書き換える。
更に、動線別レコメンデーション情報生成部103は、優良会員購買商品動線情報2002のレコードを会員属性でグルーピングする。
【0059】
次に、動線別レコメンデーション情報生成部103は、S503の処理の後の優良会員購買商品動線情報2002において、会員属性ごとにプロモーションフラグのある商品コードが含まれているレコードを抽出する(S504)。
更に、動線別レコメンデーション情報生成部103は、抽出したレコードのうち現在商品コードと次商品コードのペアが共通するレコードをグルーピングし、レコード数をカウントする(S504)。
【0060】
より具体的には、動線別レコメンデーション情報生成部103は、プロモーションフラグがオンになっている商品マスタ情報1060のレコードを抽出する。
更に、動線別レコメンデーション情報生成部103は、抽出したレコードに記述されている商品コードが次商品コードの欄に記述されているレコードを、S503の処理の後の優良会員購買商品動線情報2002において抽出する。
この抽出処理は、共通する会員属性でグルーピングされたレコード群単位で行う。
これにより、会員属性単位で、プロモーション対象の商品の商品コードが次商品コードの欄に記述されているレコードを抽出することができる。
次に、動線別レコメンデーション情報生成部103は、抽出したレコードのうち現在商品コードと次商品コードのペアが共通するレコードをグルーピングし、現在商品コードと次商品コードのペアごとに、レコード数をカウントする。
【0061】
例えば、前出の例において、商品マスタ情報1060で「コーヒー用ミルクB」はプロモーションフラグがオンになっているが、「コーヒー豆A」と「コーヒー用ペーパーフィルターC」はオンになっていない場合は、[現在商品コード:「コーヒー豆A」の商品コード、次商品コード:「コーヒー用ミルクB」の商品コード]というレコードのみが抽出される。
なお、上記の説明では、プロモーションフラグがオンとなっている商品コードが次商品コードの欄に記述されているレコードのみを抽出することにしたが、プロモーションフラグがオンとなっている商品コードが現商品コードの欄に記述されているレコードを抽出するようにしてもよい。
この場合は、[現在商品コード:「コーヒー用ミルクB」の商品コード、次商品コード:「コーヒー用ペーパーフィルターC」の商品コード]のレコードも抽出される。
【0062】
次に、動線別レコメンデーション情報生成部103は、S504の処理の後の優良会員購買商品動線情報2002において、会員属性単位、商品コードのペア単位でレコードを整理し、推薦商品情報、件数を追加して、優良会員属性別購買商品動線情報2003を生成する(S505)。
【0063】
つまり、動線別レコメンデーション情報生成部103は、会員属性単位で、商品コードの1つのペアに対して1行のレコードとなるように優良会員購買商品動線情報2002を整理する。
更に、動線別レコメンデーション情報生成部103は、図19に示すように、各レコードに、推薦商品コード(次商品コード)の商品の商品情報のアドレスを付加し、また、S504によりカウントされたペアごとのレコード数を件数として付加する。
これにより、図19に例示する優良会員属性別購買商品動線情報2003が生成される。
【0064】
次に、動線別レコメンデーション情報生成部103は、優良会員属性別購買商品動線情報2003を会員属性が一致する会員コード単位に拡張し、動線別レコメンデーション情報1110を生成する(S506)。
【0065】
より具体的には、動線別レコメンデーション情報生成部103は、優良会員属性別購買商品動線情報2003の会員属性ごとに、会員情報1090で同じ会員属性の会員コードを抽出し、抽出した会員コードごとのレコードを生成する。
例えば、「30代女性」という会員属性に対応する会員が100人いたとすれば、「30代女性」100人の会員コードの各々について、同じ「現在商品コード」、「推薦商品コード」、「推薦商品情報アドレス」、「優先順位」のレコードを生成する。
なお、「優先順位」は、優良会員属性別購買商品動線情報2003における「件数」が多い「現在商品コード」と「推薦商品コード」のペアほど優先順位が高くなる。
【0066】
以上の手順にて動線別レコメンデーション情報を生成し、会員顧客300に動線別レコメンデーション情報を提示するため、会員顧客300を嗜好の類似する優良会員と同じ動線に誘導することができで、優良会員と同様の購買を促すことが期待できる。
前出の「コーヒー豆A」と「コーヒー用ミルクB」と「コーヒー用ペーパーフィルターC」の例では、会員顧客300が「コーヒー豆A」の前にいた場合には、「コーヒー用ミルクB」が推薦商品として提示される送信動線別レコメンデーション情報1111が送信されることになる。
これにより、会員顧客300に対して「コーヒー用ミルクB」への関心を喚起し、優良会員と同様の購買行動を促すことができる。
【0067】
なお、本実施の形態では、動線別レコメンデーション情報1110を用いて送信動線別レコメンデーション情報1111を生成する例を示したが、図19の優良会員属性別購買商品動線情報2003を用いるようにしてもよい。
この場合は、レコメンデーション情報管理部104の動作は以下のようになる。
レコメンデーション情報管理部104は、携帯端末装置400からの会員位置情報に含まれている会員コードを会員情報1090と照合して、送信元の会員顧客300の会員属性を判別する。
そして、レコメンデーション情報管理部104は、判別した会員属性と、会員位置情報の商品コードとに基づき、優良会員属性別購買商品動線情報2003から対象となるレコードを抽出する。
その後、レコメンデーション情報管理部104は、抽出したレコードから送信動線別レコメンデーション情報1111を生成する。
【0068】
また、本実施の形態では、優良会員が、現在商品の次に商品棚に立ち寄って購買した商品(後続購買商品)を推薦商品として提示する例を説明したが、これに限らず、優良会員が現在商品と同じ日に購買した商品(同日購買商品)を推薦商品として提示するようにしてもよい。
前出の「コーヒー豆A」と「コーヒー用ミルクB」と「コーヒー用ペーパーフィルターC」の例では、会員顧客300が「コーヒー豆A」の前にいた場合には、「コーヒー用ミルクB」及び「コーヒー用ペーパーフィルターC」が推薦商品として提示される送信動線別レコメンデーション情報1111が送信されることになる。
【0069】
実施の形態2.
本実施の形態では、会員顧客300からの商品位置の検索要求に対して、情報処理システム100が送信動線別レコメンデーション情報1111及び送信レコメンデーション情報1121を送信する例を説明する。
【0070】
図20は、実施の形態2に係るリアルタイムレコメンデーションシステムのシステム構成例を示す。
【0071】
図20において、図1と同じ符号の要素は図1と同じであり、説明を省略する。
図20では、携帯端末装置400から送信される情報が商品位置検索要求となっており、無線アクセスポイント500から送信される情報に商品位置通知情報が追加されている以外は、図1と同じである。
【0072】
なお、商品位置検索要求とは、情報処理システム100に対して商品の陳列位置の検索及び提示を要求する情報である。
また、商品位置通知情報は、情報処理システム100により検索された商品の陳列位置を通知する情報である。
【0073】
図21は、本実施の形態に係る情報処理システム100の構成例を示す。
【0074】
図21において、図2と同じ符号の要素は図2と同じであり、説明を省略する。
図21では、商品位置検索部113と商品位置情報DB114が追加されている以外は、図2と同じである。
【0075】
商品位置検索部113は、商品位置情報DB114に記憶されている商品位置情報を参照して、商品位置検索要求で要求された商品の陳列位置を検索し、検索した陳列位置を通知する商品位置通知情報を生成する。
また、商品位置検索部113は、生成した商品位置通知情報と、商品位置検索要求の送信元の会員顧客300の会員コードと、検索の対象となった商品の商品コードをレコメンデーション情報管理部104に渡す。
【0076】
商品位置情報DB114は、例えば、図22に示す商品位置情報1140を記憶している。
商品位置情報1140は、商品コードと、商品位置と、商品名と、製造者又は生産者から構成される。
商品位置情報1140には、図22に示す要素の他、商品名の略称や愛称等を含んでいてもよいし、商品名を正規表現を用いて表記していてもよい。
なお、商品位置情報1140は、例えば、RFID読み取り装置602によりプライスカードRFIDタグ601から読み取られた商品コードを用いて生成してもよいし、別の方法により生成してもよい。
【0077】
なお、本実施の形態では、レコメンデーション情報管理部104は、商品位置通知情報と会員コードと商品コードを商品位置検索部113から入力し、入力した会員コードと商品コードに対応する送信動線別レコメンデーション情報1111及び送信レコメンデーション情報1121を生成する。
また、通信部101は、送信動線別レコメンデーション情報1111及びレコメンデーション情報1121とともに、商品位置通知情報を携帯端末装置400に対して送信する。
なお、本実施の形態では、通信部101は商品位置検索要求受信部の例でもある。
【0078】
次に、図23のフローチャートを参照して、本実施の形態に係る情報処理システム100の動作例を説明する。
【0079】
まず、通信部101が、売場内の会員顧客300の携帯端末装置400から送信された商品位置検索要求を受信する(S601)。
商品位置検索要求には、検索対象の商品名と、会員顧客300の会員コードが含まれているものとする。
通信部101は、受信した商品位置検索要求を商品位置検索部113に渡す。
【0080】
次に、商品位置検索要求を取得した商品位置検索部113は、商品位置情報DB114を検索し、検索対象商品の商品位置を判別し、商品位置が示される商品位置通知情報を生成する(S602)。
【0081】
次に、商品位置検索部113は、生成した商品位置通知情報と、商品位置検索要求に含まれていた会員コードと、検索対象商品の商品コードをレコメンデーション情報管理部104に出力する(S603)。
【0082】
次に、レコメンデーション情報管理部104は、商品位置検索部113から入力した会員コードと商品コードに対応する動線別レコメンデーション情報1110を抽出する(S604)。
本実施の形態では、動線別レコメンデーション情報1110のうち、商品位置検索部113から入力した商品コードが現在商品コードとして示されているレコードを抽出する。
この点を除けば、動線別レコメンデーション情報1110の抽出手順は、実施の形態1に示したものと同様である。
【0083】
次に、レコメンデーション情報管理部104は、商品位置検索部113から入力した会員コードに対応するレコメンデーション情報1120を抽出する(S605)。
レコメンデーション情報1120の抽出手順は、実施の形態1に示したものと同様である。
【0084】
次に、レコメンデーション情報管理部104は、送信動線別レコメンデーション情報1111、送信レコメンデーション情報1121を生成する(S606)。
送信動線別レコメンデーション情報1111、送信レコメンデーション情報1121の生成手順は、実施の形態1に示したものと同様である。
【0085】
レコメンデーション情報管理部104は、生成した送信動線別レコメンデーション情報1111及び送信レコメンデーション情報1121と、商品位置検索部113から入力した商品位置通知情報を通信部101に出力し、通信部101が送信動線別レコメンデーション情報1111及び送信レコメンデーション情報1121と商品位置通知情報を携帯端末装置400に対して送信する(S607)。
【0086】
携帯端末装置400では、商品位置通知情報を表示ディスプレイに表示して、検索対象商品の陳列位置を会員顧客300に通知するとともに、送信動線別レコメンデーション情報1111及び送信レコメンデーション情報1121を表示ディスプレイに表示する。
【0087】
このように、本実施の形態では、会員顧客300は検索した商品についてのレコメンデーション情報やPR情報を入手することが可能となる。
また、サービス提供者は、検索を実行した購買意欲の高い可能性がある会員へOne to Oneマーケティングを前提としたプロモーションを打つことが可能となる。
また、会員顧客300が検索の対象とした商品の次に優良会員が商品棚に立ち寄って購買した購買商品(後続購買商品)を提示するため、優良会員と同じ動線に誘導することができで、優良会員と同様の購買行動を促すことが期待できる。
【0088】
実施の形態3.
本実施の形態では、顧客への露出度の低い商品群を抽出する構成を説明する。
【0089】
図24は、本実施の形態に係る情報処理システム100の構成例を示す。
【0090】
図24において、図21と同じ符号の要素は図21と同じであり、説明を省略する。
図24では、低露出商品抽出部115と低露出商品情報DB116が追加されている以外は、図21と同じである。
【0091】
低露出商品抽出部115は、会員動線情報1050と商品位置情報1140を用いて、会員顧客が陳列位置に立ち寄る頻度が少ない商品を低露出商品として抽出する。
低露出商品情報DB116は、低露出商品抽出部115が抽出した低露出商品の商品コードを低露出商品情報としてを記憶する。
【0092】
なお、本実施の形態に係るリアルタイムレコメンデーションシステムのシステム構成例は、図1、図20に示したものと同様である。
【0093】
次に、本実施の形態に係る情報処理システム100の動作例を説明する。
【0094】
本実施の形態では、低露出商品抽出部115は、商品位置情報1140に存在するが、会員動線情報1050には存在しない商品コードを抽出し、抽出した低露出商品の商品コードを低露出商品情報DB116に蓄積する。
低露出商品抽出部115は、また、商品位置情報1140に存在するが、会員動線情報1050に存在する件数が少ない商品コードも抽出し、抽出した低露出商品の商品コードを低露出商品情報DB116に蓄積する。
【0095】
そして、動線別レコメンデーション情報生成部103による動線別レコメンデーション情報1110の生成において、低露出商品情報DB116に蓄積されている低露出商品については、優先順位を高く設定する。
これにより、会員顧客の目に触れていない商品について優先的に動線別レコメンデーション情報1110を送信することができ、低露出商品に対する会員顧客の認知度を向上させることができる。
また、送信レコメンデーション情報1111を送信する場合も、複数の推薦商品がある場合は、低露出商品情報DB116に蓄積されている低露出商品を優先的に会員顧客へ推薦することで、会員顧客の目に触れていない商品の認知度を向上させることが期待できる。
【0096】
最後に、実施の形態1〜3に示した情報処理システム100のハードウェア構成例について説明する。
図25は、実施の形態1〜3に示す情報処理システム100のハードウェア資源の一例を示す図である。
なお、図25の構成は、あくまでも情報処理システム100のハードウェア構成の一例を示すものであり、情報処理システム100のハードウェア構成は図25に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
【0097】
図25において、情報処理システム100は、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。
CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。
更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続していてもよい。また、磁気ディスク装置920の代わりに、SSD(Solid State Drive)、光ディスク装置、メモリカード(登録商標)読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
実施の形態1〜3で説明した「〜情報DB」は、RAM914、磁気ディスク装置920等により実現される。
通信ボード915、キーボード902、マウス903、スキャナ装置907、FDD904などは、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力装置の一例である。
【0098】
通信ボード915は、図1に示すように、ネットワークに接続されている。
例えば、通信ボード915は、LAN(ローカルエリアネットワーク)の他、WAN(ワイドエリアネットワーク)、インターネット、SAN(ストレージエリアネットワーク)などに接続されていてもよい。
【0099】
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。
プログラム群923のプログラムは、CPU911がオペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922を利用しながら実行する。
【0100】
また、RAM914には、CPU911に実行させるオペレーティングシステム921のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。
また、RAM914には、CPU911による処理に必要な各種データが格納される。
【0101】
また、ROM913には、BIOS(Basic Input Output System)プログラムが格納され、磁気ディスク装置920にはブートプログラムが格納されている。
情報処理システム100の起動時には、ROM913のBIOSプログラム及び磁気ディスク装置920のブートプログラムが実行され、BIOSプログラム及びブートプログラムによりオペレーティングシステム921が起動される。
【0102】
上記プログラム群923には、実施の形態1〜3の説明において「〜部」として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
【0103】
ファイル群924には、実施の形態1〜3の説明において、「〜の判断」、「〜の判別」、「〜の計算」、「〜の抽出」、「〜の照合」、「〜の設定」、「〜の選択」、「〜の入力」、「〜の出力」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。
ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出される。
そして、読み出された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。
抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、実施の形態1〜3で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示す。
データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。
また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0104】
また、実施の形態1〜3の説明において「〜部」として説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。
すなわち、実施の形態1〜3で説明したフローチャートに示すステップ、手順、処理により、情報処理システム100の処理をデータ処理方法として捉えることができる。
また、「〜部」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。
或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。
ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。
プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。
すなわち、プログラムは、実施の形態1〜3の「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、実施の形態1〜3の「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0105】
このように、実施の形態1〜3に示す情報処理システム100は、処理装置たるCPU、記憶装置たるメモリ、磁気ディスク等、入力装置たるキーボード、マウス、通信ボード等、出力装置たる表示装置、通信ボード等を備えるコンピュータである。
そして、上記したように「〜部」として示された機能をこれら処理装置、記憶装置、入力装置、出力装置を用いて実現するものである。
【符号の説明】
【0106】
100 情報処理システム、101 通信部、102 動線分析部、103 動線別レコメンデーション情報生成部、104 レコメンデーション情報管理部、105 会員動線情報DB、106 商品マスタ情報DB、107 優良会員情報DB、108 購買履歴情報DB、109 会員情報DB、110 送信実績情報DB、111 動線別レコメンデーション情報DB、112 レコメンデーション情報DB、113 商品位置検索部、114 商品位置情報DB、115 低露出商品抽出部、116 低露出商品情報DB、200 小売店売場スペース、300 会員顧客、400 携帯端末装置、500 無線アクセスポイント、600 商品棚、601 プライスカードRFIDタグ、602 RFID読み取り装置、700 ルータ、1050 会員動線情報、1060 商品マスタ情報、1070 優良会員情報、1080 購買履歴情報、1090 会員情報、1100 送信実績情報、1110 動線別レコメンデーション情報、1111 送信動線別レコメンデーション情報、1120 レコメンデーション情報、1121 送信レコメンデーション情報、1140 商品位置情報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品ごとに、顧客に提示する情報を提示情報として記憶する提示情報記憶部と、
商品が陳列されている売場スペースに配置されている無線アクセスポイントと前記売場スペースに所在する売場内顧客が携帯する無線通信装置との間の無線通信により得られた、前記売場内顧客の所在位置に陳列されている商品を通知する商品通知情報を、前記無線アクセスポイントから受信する商品通知情報受信部と、
商品通知情報で通知された商品に対応する提示情報を、前記提示情報記憶部から抽出する提示情報抽出部と、
前記提示情報抽出部により抽出された抽出提示情報を前記無線アクセスポイントに送信し、前記無線アクセスポイントから前記売場内顧客の無線通信装置に抽出提示情報を送信させる抽出提示情報送信部とを有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記提示情報記憶部は、
商品ごとに、特定種類の顧客が、対象となる商品と同日に購買した商品が同日購買商品として示される提示情報を記憶し、
前記提示情報抽出部は、
商品通知情報で通知された商品に対応し、当該商品の同日購買商品が示される提示情報を前記提示情報記憶部から抽出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記提示情報記憶部は、
商品ごとに、特定種類の顧客が、対象となる商品と同日に購買した商品であって、前記特定種類の顧客による陳列位置への立ち寄りが、対象となる商品の陳列位置への立ち寄りの後である商品が後続購買商品として示される提示情報を記憶し、
前記提示情報抽出部は、
商品通知情報で通知された商品に対応し、当該商品の後続購買商品が示される提示情報を前記提示情報記憶部から抽出することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記情報処理システムは、更に、
前記売場内顧客が携帯する無線通信装置から前記無線アクセスポイントに送信された、商品の陳列位置の検索を要求する商品位置検索要求を、前記無線アクセスポイントから受信する商品位置検索要求受信部と、
商品位置検索要求で要求された商品の陳列位置を検索し、検索した陳列位置を通知する商品位置通知情報を生成する商品位置検索部とを有し、
前記提示情報抽出部は、
商品位置検索要求で要求された商品に対応する提示情報を、前記提示情報記憶部から抽出し、
前記抽出提示情報送信部は、
前記商品位置検索部により生成された商品位置通知情報と、前記提示情報抽出部により抽出された抽出提示情報とを前記無線アクセスポイントに送信し、前記無線アクセスポイントから前記売場内顧客の無線通信装置に商品位置通知情報と抽出提示情報とを送信させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記提示情報記憶部は、
商品ごとに、特定種類の顧客が、対象となる商品と同日に購買した商品が同日購買商品として示される提示情報を記憶し、
前記提示情報抽出部は、
商品位置検索要求で要求された商品に対応し、当該商品の同日購買商品が示される提示情報を前記提示情報記憶部から抽出することを特徴とする請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記提示情報記憶部は、
商品ごとに、特定種類の顧客が、対象となる商品と同日に購買した商品であって、前記特定種類の顧客による陳列位置への立ち寄りが、対象となる商品の陳列位置への立ち寄りの後である商品が後続購買商品として示される提示情報を記憶し、
前記提示情報抽出部は、
商品位置検索要求で要求された商品に対応し、当該商品の後続購買商品が示される提示情報を前記提示情報記憶部から抽出することを特徴とする請求項4又は5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記情報処理システムは、更に、
顧客ごとに、顧客が前記売場スペースを移動した際の移動ルート沿いにある商品が顧客の移動軌跡に従って時系列に示される移動ルート商品情報と、
顧客ごとに、顧客が購買した購買商品の履歴が示される購買履歴情報と、
前記特定種類の顧客を判別するための特定顧客判別情報とを用いて、商品ごとに、前記特定種類の顧客の後続購買商品を導出する後続購買商品導出部を有し、
前記提示情報記憶部は、
前記後続購買商品導出部により導出された後続購買商品が示される提示情報を記憶していることを特徴とする請求項3又は6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記情報処理システムは、更に、
顧客ごとに、顧客が前記売場スペースを移動した際の移動ルート沿いにある商品が示される移動ルート商品情報を用いて、
顧客が陳列位置に立ち寄る頻度が少ない商品を低露出商品として抽出する低露出商品抽出部を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記商品通知情報受信部は、
商品又は商品の陳列棚に配置されている無線タグから前記売場内顧客の無線通信装置により読み出され、前記無線通信装置から前記無線アクセスポイントに送信された、商品のID(Identification)情報を、前記売場内顧客の所在位置に陳列されている商品を通知する商品通知情報として、前記無線アクセスポイントから受信することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項10】
顧客ごとに、商品が陳列されている売場スペースを顧客が移動した際の移動ルート沿いにある商品が顧客の移動軌跡に従って時系列に示される移動ルート商品情報を記憶する移動ルート商品情報記憶部と、
顧客ごとに、顧客が購買した購買商品の履歴が示される購買履歴情報を記憶する購買履歴情報記憶部と、
特定種類の顧客を判別するための特定顧客判別情報を記憶する特定顧客判別情報記憶部と、
移動ルート商品情報と、購買履歴情報と、特定顧客判別情報とを用いて、商品ごとに、前記特定種類の顧客が、対象となる商品と同日に購買した商品であって、前記特定種類の顧客による陳列位置への立ち寄りが、対象となる商品の陳列位置への立ち寄りの後である商品を後続購買商品として導出する後続購買商品導出部を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項11】
商品ごとに、顧客に提示する情報を提示情報として記憶する提示情報記憶部を有するコンピュータに、
商品が陳列されている売場スペースに配置されている無線アクセスポイントと前記売場スペースに所在する売場内顧客が携帯する無線通信装置との間の無線通信により得られた、前記売場内顧客の所在位置に陳列されている商品を通知する商品通知情報を、前記無線アクセスポイントから受信する商品通知情報受信処理と、
商品通知情報で通知された商品に対応する提示情報を、前記提示情報記憶部から抽出する提示情報抽出処理と、
前記提示情報抽出処理により抽出された抽出提示情報を前記無線アクセスポイントに送信し、前記無線アクセスポイントから前記売場内顧客の無線通信装置に抽出提示情報を送信させる抽出提示情報送信処理とを実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
顧客ごとに、商品が陳列されている売場スペースを顧客が移動した際の移動ルート沿いにある商品が顧客の移動軌跡に従って時系列に示される移動ルート商品情報と、
顧客ごとに、顧客が購買した購買商品の履歴が示される購買履歴情報と、
特定種類の顧客を判別するための特定顧客判別情報とを用いて、商品ごとに、前記特定種類の顧客が、対象となる商品と同日に購買した商品であって、前記特定種類の顧客による陳列位置への立ち寄りが、対象となる商品の陳列位置への立ち寄りの後である商品を後続購買商品として導出する後続購買商品導出処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2012−203479(P2012−203479A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65170(P2011−65170)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(501158538)三菱電機インフォメーションテクノロジー株式会社 (28)