情報処理端末、アイコン表示方法、プログラム、および記録媒体
【課題】端末の位置に対応するアプリケーションのアイコンを端末画面上に適切に配置する携帯端末等を提供する。
【解決手段】携帯端末11は、GPS部17あるいは無線通信部12を用いて携帯端末1の緯度経度、あるいは、屋内施設内の座標等の現在位置情報を取得する。携帯端末1は、アプリケーション管理テーブル40からインストールされているアプリケーション36の位置情報45を取得し、携帯端末1の現在位置が位置情報45の範囲内かどうか判定する。携帯端末1の現在位置が位置情報45の範囲内である場合、該アプリケーション36が現在地関連アプリケーションであるとしてホーム画面20の上半部にアイコン21を表示し、位置情報45の範囲外である場合、該アプリケーション36が通常アプリケーションであるとしてホーム画面20の下半部にアイコン21を表示する。
【解決手段】携帯端末11は、GPS部17あるいは無線通信部12を用いて携帯端末1の緯度経度、あるいは、屋内施設内の座標等の現在位置情報を取得する。携帯端末1は、アプリケーション管理テーブル40からインストールされているアプリケーション36の位置情報45を取得し、携帯端末1の現在位置が位置情報45の範囲内かどうか判定する。携帯端末1の現在位置が位置情報45の範囲内である場合、該アプリケーション36が現在地関連アプリケーションであるとしてホーム画面20の上半部にアイコン21を表示し、位置情報45の範囲外である場合、該アプリケーション36が通常アプリケーションであるとしてホーム画面20の下半部にアイコン21を表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理端末、アイコン表示方法、プログラムおよび記録媒体に関する。より詳しくは、ユーザの現在位置に応じたアプリケーションの選択を円滑に行うことができる情報処理端末、アイコン表示方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タッチパネル等の端末画面にアプリケーションのアイコンを配置して表示するスマートフォンのような携帯端末が普及している。このような携帯端末では、デスクトップ画面と呼ばれる初期画面(ホーム画面)にアプリケーションを表す画像であるアイコンが並んで表示され、ユーザが指等でアイコンをタップすることによりアプリケーションを選択し、実行する。
現在、ユーザが自由にインストールできる多数のアプリケーションがあるが、多くのアプリケーションをインストールすると、アイコンの数が多くなりユーザが必要とするアプリケーションを探すことが困難となる。そこで、アプリケーションの選択を容易とする様々な方法が提案されている。
【0003】
アプリケーション選択を容易にする方法の一つとして、ICカードの例ではあるが、カードをリーダに読み取らせた際にアプリケーションの選択履歴を参照し、直近に実行したアプリケーション等を自動的に実行するようにしたものがある(特許文献1)。
【0004】
また、アプリケーションの選択の際のユーザの操作性を向上させることを目的として、携帯端末のタッチパネル上またはタッチパネル周辺に、操作するユーザの指の位置を感知するセンサを設け、センサで感知した指の位置近傍にアイコンを配置するもの(特許文献2)や、ユーザがカスタムメニューに表示される機能の実行に要した入力数と操作時間によりユーザの操作手間を算出して操作履歴群として記憶するとともに、カスタムメニューの表示の際、操作履歴群が示す各機能の操作手間の期待値を算出し、期待値が最も少なくなる推薦機能群をカスタムメニューとして表示するもの(特許文献3)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−163539号公報
【特許文献2】特開2010−20601号公報
【特許文献3】特許4285740号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの手法を適用することにより、アプリケーションの選択を円滑に行うことが可能であるが、例えば、特許文献1は、リーダにICカードを読み取らせると、実行するアプリケーションの選択がその選択履歴に基づき自動的に行われ即実行されるので、スマートフォン等の端末で、ユーザが別のアプリケーションを使用したいケースなどでは逆に不便になる。
【0007】
また、特許文献2の方法では、どのアイコンをユーザの指の位置近傍に配置するかは、使用頻度から決定される。また、特許文献3の方法では、使用頻度に加えて操作時間等を考慮してアイコンの配置位置を決定している。
携帯端末の日常的な使用においては使用頻度によるアイコン配置位置の決定は有効であるが、ユーザの外出時等、その時々でユーザのシチュエーションに合わせたアプリケーションを実行する場合、このアプリケーションは日常の使用頻度が高いものとは限らないので、操作が逆に面倒になるケースもある。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、ユーザの現在位置に応じたアプリケーションの選択を円滑に行うことができる情報処理端末等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するための第1の発明は、アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末であって、前記管理情報に基づき、端末の位置に対応するアプリケーションデータが判別可能なアプリケーション判別情報を外部から受信するアプリケーション判別情報受信部と、前記受信したアプリケーション判別情報と、前記管理情報を参照し、前記端末の位置に対応するアプリケーションデータのアイコンを、表示箇所、または表示形態がその他のアイコンと異なるように表示部に表示させる画面制御部と、を具備することを特徴とする情報処理端末である。
【0010】
これにより、外部から受信したアプリケーション判別情報に基づいて、端末の現在位置に適したアプリケーションのアイコンを自動的にその他のアイコンと区別して表示することができる。現在位置において便利なアプリケーションのアイコンが区別して表示されるため、ユーザはその場所にいるだけで、便利なアプリケーションを容易に見つけ実行することができる。
さらに、アプリケーションが自動的に起動されることもないので、ユーザは、現在位置において便利なアプリケーションを知ったうえで、必要に応じてアイコンを選択することができる。
【0011】
前記管理情報は、前記アプリケーションデータに対応する、前記端末の位置の範囲を定めるものであり、前記アプリケーション判別情報は、前記端末の位置であり、前記画面制御部は、前記アプリケーションデータの管理情報で定められる範囲内に、外部から受信した前記端末の位置があるかを判定することが望ましい。
これにより、外部のGPS等の位置測定システムから取得した端末の位置が、アプリケーションの管理情報で定めた範囲内にある場合に、該アプリケーションのアイコンを他と区別して端末画面上に配置するので、アプリケーションの管理情報として上記の範囲を設定するだけで、従来の位置測定システムを利用できる利点がある。
【0012】
また、前記管理情報は、前記アプリケーションデータを識別するアプリケーション識別情報であり、前記アプリケーション判別情報は、前記端末の位置に対応するアプリケーションを示すアプリケーション識別情報であり、前記画面制御部は、外部から受信したアプリケーション識別情報が、前記アプリケーションデータの管理情報であるアプリケーション識別情報と一致するかを判定することが望ましい。
これにより、外部から受信したアプリケーションの識別情報と、管理情報で定めたアプリケーションの識別情報が一致する場合に、該アプリケーションのアイコンを他と区別して端末画面上に配置するので、アプリケーションの管理情報として通常使用されるような識別情報をそのまま利用でき、アプリケーションの設定に追加の情報を加える必要が無いという利点がある。
【0013】
前記画面制御部は、前記端末の位置に対応すると判定されるアプリケーションデータのアイコンを、前記端末の表示部の画面上部に表示させることが望ましい。
これにより、端末の現在位置に適したアプリケーションのアイコンをその他のアイコンと位置を区別して、画面の上部に表示することができる。ユーザは画面を見る際、まず画面上部を見ることが多いので、端末の現在位置に適したアプリケーションのアイコンが迅速に視認可能になる。
【0014】
第2の発明は、アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末におけるアイコン表示方法であって、前記情報処理端末が、前記管理情報に基づき、端末の位置に対応するアプリケーションデータが判別可能なアプリケーション判別情報を外部から受信するステップと、前記受信したアプリケーション判別情報と、前記管理情報を参照し、前記端末の位置に対応するアプリケーションデータのアイコンを、表示箇所、または表示形態がその他のアイコンと異なるように表示部に表示させるステップと、を実行することを特徴とするアイコン表示方法である。
第2の発明は、第1の発明の情報処理端末におけるアイコン表示方法である。
【0015】
第3の発明は、アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末を、第1の発明の携帯端末として機能させるためのプログラムである。
第4の発明は、アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末を、第1の発明の携帯端末として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体である。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、ユーザの現在位置に応じたアプリケーションの選択を円滑に行うことができる情報処理端末等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】携帯端末1のハードウエア構成を示す図
【図2】携帯端末1の外観の一例を示す図
【図3】携帯端末1の制御部11およびメモリ15について示す図
【図4】アプリケーション管理テーブル40の一例を示す図
【図5】アプリケーション36の構成の一例を示す図
【図6】ホーム画面20にアイコンを配置する処理の流れを示すフローチャート(第1の実施形態)
【図7】現在地関連アイコン21aと通常アイコン21bが表示されたホーム画面20を示す図
【図8】現在地関連アイコン21aを表示する処理の流れを示すフローチャート
【図9】通常アイコン21bを表示する処理の流れを示すフローチャート
【図10】現在地関連アイコン21aと通常アイコン21bの表示について説明する図
【図11】現在地関連アイコン21aと通常アイコン21bの表示の別の例について説明する図
【図12】ホーム画面20にアイコン21を配置する処理の流れを示すフローチャート(第2の実施形態)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0019】
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
最初に、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末1(情報処理端末)について説明する。
【0020】
図1は、携帯端末1のハードウエア構成を示す図である。携帯端末1は、ユーザが所持するスマートフォン等の端末であり、外部からの情報(アプリケーション判別情報)を受信して、後述する処理により、携帯端末1の現在位置に対応するアプリケーションのアイコンを他とは区別して画面上に表示する。図1のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
【0021】
携帯端末1は、制御部11、無線通信部12、表示部13、入力部14、メモリ15、タッチパネル入力部16、GPS部17等がバス18を介して接続される。
【0022】
制御部11は、プログラムの実行を行うCPU(Central Processing Unit)と、OS(Operating System)、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM(Read Only Memory)、一時的な作業用データを格納するためのRAM(Random Access Memory)等から構成される。制御部11は、携帯端末1の処理全体を制御する。
【0023】
無線通信部12は、基地局(図示しない)との間で行われる無線通信を制御する。無線通信部12は、制御部11の制御の下、音声に関するデータやパケット通信用のデータ等の信号を生成し、基地局に送信したり、あるいは、基地局から送信される無線信号を受信し、受信した信号を復調して音声に関するデータやパケット通信用のデータを取得したりする。
【0024】
表示部13は液晶表示パネル等を有し、表示制御を行う。
入力部14は、数字や文字、操作指示を入力するためのキーボタン等を有し、キーボタンの操作に応じた信号を制御部11に出力する。
メモリ15は、例えば、フラッシュメモリ等であり、携帯端末1でダウンロードしたアプリケーションプログラムや、携帯端末1に予めインストールされているアプリケーションプログラム、電話番号及びメールアドレス等のアドレス帳データ、各種データ等が格納されている。
【0025】
タッチパネル入力部16は、液晶表示パネルのような表示部13と組み合わせられたタッチパッド等の位置入力装置であり、ユーザがタッチパネル入力部16上でタップ、フリック等の操作を入力することができる。
GPS(Global Positioning System)部17は、携帯端末1の地球上の現在位置を測定するもので、携帯端末1の現在の緯度、経度を取得する。
【0026】
図2は、携帯端末1の外観の一例を示す図である。
携帯端末1は、表示部13(タッチパネル入力部16)としてのタッチパネル付ディスプレイ22を有する。このディスプレイ22に、アイコン等が配置されたホーム画面が表示される。アイコンをタップすると、携帯端末1はアイコンに対応するアプリケーションを起動する。
【0027】
ディスプレイ22の下部には、入力部14としてのホームボタン23、「戻る」ボタン24等を備える。携帯端末1でアプリケーションを実行中にホームボタン23が押下されると、アプリケーションを終了または中断し、ホーム画面に戻る。「戻る」ボタン24が押下されると、一つ前の画面に戻る。
【0028】
図3は、携帯端末1の制御部11およびメモリ15について示す図である。図に示すように、携帯端末1の制御部11は、OSとしてホーム画面制御部31(画面制御部)、アイコン表示部32、アプリケーション管理部33、現在位置取得部34(アプリケーション判別情報取得部)等を有する。また、携帯端末1のメモリ15は、ユーザエリア35、アプリケーション36、アプリケーション管理テーブル40(管理情報)等を有する。
【0029】
ホーム画面制御部31は、ホーム画面に表示するアプリケーション36のアイコンの表示制御、ホーム画面の表示切替等の処理を行う。本実施形態では、後述する処理により、携帯端末1の現在位置に対応するアプリケーション36のアイコンと、その他のアイコンを区別して表示させる制御を行う。
【0030】
アイコン表示部32は、ホーム画面制御部31の制御により、アプリケーション36のアイコンをホーム画面に表示する。
【0031】
アプリケーション管理部33は、携帯端末1におけるアプリケーション36のインストール、実行等を行う。アプリケーション管理部33は、無線LANあるいはネットワークを介して、サーバ(図示しない)からアプリケーション36をダウンロードしてインストールし、後述する図5に示すアプリケーション36の設定ファイル51を参照し、アプリケーション管理テーブル40の設定を行う。
【0032】
現在位置情報取得部34は、携帯端末1の現在位置に対応するアプリケーション36を判別可能なアプリケーション判別情報として、携帯端末1の現在位置を取得するものである。本実施形態ではGPS部17により緯度経度を取得するが、その他、屋内施設等では無線LAN(Local Area Network)によりアクセスポイントからの受信電波強度を調べることにより、屋内施設内の座標のような位置情報を得るようにしてもよい。
【0033】
ユーザエリア35は、アプリケーション36等で使用するユーザデータなどを格納するメモリ領域である。
【0034】
アプリケーション管理テーブル40は、携帯端末1にインストールされているアプリケーション36に関する種々の管理情報を記録するものである。アプリケーション管理テーブル40の記録は、、アプリケーション36のインストール時に、後述するアプリケーション36の設定ファイルを参照して行われる。
【0035】
図4にアプリケーション管理テーブル40の一例を示す。図に示すアプリケーション管理テーブル40は、アプリNo.41、アプリ名42、バージョン43、アイコン画像名44、ラベル名45、位置情報46等を有する。
【0036】
アプリNo.41は、アプリケーション36の管理用に付される番号である。
アプリ名42は、アプリケーション36の名称のテキストデータであり、本実施形態では後述するラベル名45に対応する。
バージョン43は、アプリケーション36のバージョンを示す値である。
アイコン画像名44は、ホーム画面に表示されるアプリケーション36のアイコンの画像ファイル名である。
ラベル名45は、ホーム画面にアイコンと共に表示されるアプリケーション36のラベルに表示する値(テキストデータ)である。
【0037】
位置情報46は、携帯端末1の位置の範囲を示す座標の組である。携帯端末1の現在位置がこの範囲内にあるとき、アプリケーション36が携帯端末1の現在位置に対応したものであることになる。
本実施形態では、上記の範囲を矩形とし、対角の関係にある2つの頂点の緯度および経度(緯度経度1、緯度経度2)で範囲を定める。ただし、これに限らず、例えば、多角形の範囲を想定し、該多角形の頂点の各座標を定めてもよいし、円形の範囲を想定し、範囲の中心と半径を定めるなどしてもよい。また、上記の範囲を複数設定することとし、これらの範囲を定める座標の組を複数持つようにしてもよい。
【0038】
図3の説明に戻る。アプリケーション36は、携帯端末1にインストールされているアプリケーションである。
【0039】
図5は、アプリケーション36の構成の一例を示す図である。
図に示すように、アプリケーション36は、設定ファイル51、プログラム本体52、アイコン画像53、署名54等を有する。
【0040】
設定ファイル51は、アプリケーション36に関する情報であり、図に示すように、アプリケーション36のバージョン、アイコン画像名、ラベル名、位置情報等を有する。これらは、前記のバージョン43、アイコン画像名44、ラベル名45、位置情報46に対応する。
プログラム本体52は、アプリケーション36を実行するためのプログラムコードである。
アイコン画像53は、アプリケーション36のアイコンの画像ファイルである。
署名54は、アプリケーション36に付される開発元のデジタル署名である。
【0041】
次に、図6〜10を参照しながら、携帯端末1の位置情報に基づいてホーム画面にアイコンを配置する処理について説明する。
【0042】
図6は、携帯端末1のホーム画面にアイコンを配置する処理の流れを示すフローチャート、図7は、後述する現在地関連アイコンと通常アイコンが表示されたホーム画面を示す図である。また、図8は、現在地関連アイコンを表示する処理の流れを示すフローチャート、図9は、通常アイコンを表示する処理の流れを示すフローチャート、図10は、現在地関連アイコンと通常アイコンの表示について説明する図である。
【0043】
図6のフローチャートに示すホーム画面へのアイコンの配置処理は、携帯端末1のホームボタン23を押下された後や、アプリケーション36の実行が終了した後などで実行される。
【0044】
この際、携帯端末1は、まず、直前の画面を消去し(S101)、アイコン表示部32を初期化する(S102)。
【0045】
次に、携帯端末1は、GPS部17を用いて、携帯端末1の緯度経度を端末の現在位置情報として取得する(S103)。
【0046】
そして、携帯端末1は、携帯端末1にインストールされているアプリケーション36の総数を取得し(S104)、ループカウンタの変数iを1に初期化する(S105)。
【0047】
次に、携帯端末1は、アプリケーション管理テーブル40のアプリNo.41がi番目のアプリケーションを参照し(S106)、S103で取得した携帯端末1の現在位置情報が位置情報45で定める範囲内かどうか判定する(S107)。
例えば、(位置情報45の)緯度経度1の緯度<現在位置の緯度<(位置情報45の)緯度経度2の緯度、かつ、緯度経度1の経度<現在位置の経度<緯度経度2の経度である場合、携帯端末1は位置情報45の範囲内であると判定する。
【0048】
携帯端末1の現在位置が位置情報45の範囲内である場合(S107;Yes)、携帯端末1は、i番目のアプリケーションが携帯端末1の現在位置に対応した現在地関連アプリケーションであるとして、ホーム画面の上半部に、この現在地関連アプリケーションのアイコン(現在地関連アイコン)を表示する処理を行う(S108)。S108における処理については後述する。
【0049】
一方、携帯端末1の現在位置が位置情報45の範囲外である場合(S107;No)、携帯端末1は、i番目のアプリケーションが携帯端末1の現在位置に対応したものではない通常アプリケーションであるとして、ホーム画面の下半部に、この通常アプリケーションのアイコン(通常アイコン)を表示する処理を行う(S109)。S109における処理については後述する。
【0050】
S108あるいはS109の後、携帯端末1は、ループカウンタの変数iを1増やして更新し、更新した変数iがアプリケーション36の総数以下か否かを判定する(S110)。変数iがアプリケーション36の総数以下の場合(S110;Yes)、S106に戻り、以降の処理を繰り返す。変数iがアプリケーション36の総数を超えると(S110;No)、ホーム画面20の表示処理を終了する。
【0051】
図7は、以上の処理により現在地関連アイコン21aと通常アイコン21bが表示された携帯端末1のホーム画面20の一例を示す図である。
ホーム画面20上には、現在地関連アイコン21aと、通常アイコン21bとが、アプリケーション36の名前を示すラベル22とともに配置されて表示される。
現在地関連アイコン21aは、ホーム画面20の上半部で左上から表示され、その他の通常アイコン21bはホーム画面20の下半部で左上から表示される。
【0052】
例えば、映画館のアプリケーション36の位置情報45として、映画館の周囲の所定の範囲を定めておけば、携帯端末1の現在位置情報に基づいて、携帯端末1の近辺に映画館がある場合は映画館のアプリケーション36のアイコンが現在地関連アイコン21aとして表示される。
【0053】
次に、図8を参照して、前記のS108の現在地関連アイコン21aの表示処理の流れについて説明する。
【0054】
携帯端末1は、S108において、まず、アプリケーション管理テーブル40のi番目のアプリケーションのアイコン画像名43、ラベル名44を取得する(S201)。
【0055】
次に、携帯端末1は、図10に示す、現在地関連アイコン21aを配置する際の左上の頂点211aの描画座標X、描画座標Yを取得する(S202)。
なお、本実施形態では、ホーム画面20の左上を原点とし、左から右方向をX方向の正、上から下に向かう方向をY方向の正として、ピクセルを単位とするXY座標系を定めるが、座標系の設定はこれに限ることはない。
また、現在地関連アイコン21aはホーム画面20の左上部から右へと配置してゆくので、描画座標X、描画座標Yの初期値は、それぞれ、アイコンを配置するX方向の間隔Dx、Y方向の間隔Dyとする。間隔Dx、Dyは、予めメモリ15に記憶しておく。
【0056】
次に、携帯端末1は、
描画座標X+アイコン画像のサイズ幅+間隔Dx…(式1)
の値を算出し、この値とホーム画面20(ディスプレイ22)の画面幅を比較する(S203)。画面幅は予めメモリ15等に記憶しておく。
【0057】
上記の式1によって算出される値は、図10に示す、現在地関連アイコン21aを配置した際の右辺のX座標に間隔Dxを加えたX座標位置を示す(図では212a)。この位置は、次の現在地関連アイコン21aの描画座標Xでもある。
【0058】
携帯端末1は、式1の値がホーム画面20の画面幅を超えない場合(S203;No)、i番目のアプリケーションのアイコンを、S202で取得した描画座標X、描画座標Yを左上の頂点211aとして配置するとともに、アイコンの下部にラベルを表示し(S204)、描画座標Xを式1の値で更新し(S205)、S108における処理を終了する。
【0059】
一方、式1の値がホーム画面20の画面幅を超える場合(S203;Yes)、現在地関連アイコン21aを1段下に表示するため、現在地関連アイコン21aの描画座標を再計算する。
すなわち、描画座標X=間隔Dxとし、描画座標Yを、
描画座標Y+アイコン画像のサイズ幅+間隔Dy…(式2)
で更新する(S206)。
【0060】
上記の式2によって算出される値は、1段上の現在地関連アイコン21aの底辺のY座標に間隔Dyを加えたY座標位置であり、図10に示す、既に配置されている現在地関連アイコン21aの1段下に現在地関連アイコン21aを配置する際の左上の頂点213aのY座標である。
なお、本実施形態ではアイコンを正方形の画像としており、X方向のサイズ幅とY方向のサイズ幅と同一としているが、これらが異なる場合には、上記の描画座標X、Yの計算時(式1、式2)では、それぞれ、X方向、Y方向の幅をサイズ幅として用いる。
【0061】
携帯端末1は、更に、
(更新後の)描画座標Y+アイコン画像のサイズ幅+間隔Dy…(式3)
の値を算出し、この値と、ホーム画面20の画面高さの1/2を比較する(S207)。画面高さは予めメモリ15等に記憶しておく。
【0062】
上記の式3によって算出される値は、図10に示す、一段下に配置する現在地関連アイコン21aの底辺のY座標に間隔Dyを加えたY座標位置を示す(図では214a)。
【0063】
携帯端末1は、式3の値が画面高さの1/2を超えない場合(S207;Yes)、i番目のアプリケーションのアイコンとラベル名を描画座標X、描画座標Yに表示し(S204)、描画座標Xを式1の値で更新し(S205)、S108における処理を終了する。
【0064】
一方、式3の値が画面高さの1/2を超える場合(S207;No)は、エラーを返し(S208)、S108における処理を終了する。
【0065】
S207においてホーム画面20の画面高さの1/2を比較対象とするのは、図10に示すように、現在地アイコン21aの表示領域20aをホーム画面20の上半部とし、通常アイコン21bの表示領域20bをホーム画面20の下半部と定めているためであるが、これに限ることはなく、現在地アイコン21aの表示領域20aを別に定める場合には、これに応じた値と比較すればよい。
【0066】
次に、図9を参照して、前記のS109の通常アイコン21bの表示処理の流れについて説明する。
【0067】
通常アイコン21bの表示処理は、現在地関連アイコン21aの表示処理とほぼ同様であり、図9のS301〜S308の処理が図8のS201〜S208の処理に対応する。
ただし、図10に示すように、通常アイコン21bはホーム画面20の下半部の領域20bに表示するため、S302で取得する描画座標Yの初期値は、間隔Dy+ホーム画面20の画面高さの1/2であり、S307における判定では、前記の式3の値とホーム画面20の画面高さを比較する。また、式3の値が画面高さを超える場合(S307;No)には、現在のホーム画面20には通常アイコン21bを表示せず、次のページに配置する処理を行い(S308)、S109における処理を終了する。次のページとは、ホーム画面20上でフリック等の操作を行うことにより移行するページである。
【0068】
以上説明したように、本実施形態の携帯端末等では、GPS等により外部から取得した端末の位置に基づいて、携帯端末1の現在位置に対応するアプリケーション36の現在地関連アイコン21aをホーム画面20の上半部に配置して表示し、それ以外のアプリケーション36の通常アイコン21bとは区別しすることができる。
現在位置において便利なアプリケーション36が現在地関連アイコン21aとしてホーム画面20の上半部に表示されるため、ユーザはその場所にいるだけで、便利なアプリケーション36を容易に見つけ実行することができる。
例えば、ユーザが映画館の近くにいる場合は、映画の予告編上映、座席案内、ポップコーン購入ができるアプリケーション、駅の近辺に行くと電車の乗り換え案内のアプリケーション、駐車場の近くでは駐車位置記憶アプリケーション、レンタルショップに行くとポイントアプリケーションやリコメンドアプリケーション、居酒屋では注文アプリケーション、電車に乗ると電子書籍アプリケーション、コンビニに行くとその店で使用できる電子マネーアプリケーション等が現在地関連アイコン21aとしてその他の通常アイコン21bとは違う位置に区別して表示され、ユーザは容易にこれを選択し実行できるようになる。
【0069】
また、携帯端末1では現在位置に対応したアプリケーション36が現在地関連アイコン21aとして表示されるが、自動的にアプリケーション36が起動されることはないので、ユーザは、現在位置において便利なアプリケーション36を知ったうえで、必要なアプリケーション36を選択することができる。加えて、アプリケーション36の管理情報として携帯端末1の位置の範囲を設定するだけで、GPS等の従来の位置測定システムを利用できる利点もある。
【0070】
また、本実施形態では、現在地関連アイコン21aを画面の上半部に表示し、その他の通常アイコン21bと位置を区別する。ユーザは画面を見る際、まず上部を見ることが多いので、現在地関連アイコン21aが迅速に視認可能になる。ただし、現在地関連アイコン21aの位置はこれに限らず、視認容易な位置に、通常アイコン21bとは位置を変えて表示するものであればよい。
【0071】
また、現在地関連アイコン21aと通常アイコン21bとを区別するためには、その表示位置を変えるだけでなく、図11に示すように、現在地関連アイコン21aと通常アイコン21bとで表示形態を変えるようにしてもよい。図11の例では現在地関連アイコン21aにのみ星のマークを付して表示している。
この場合は、現在地関連アイコン21a、通常アイコン21bの双方の表示処理に図8のフローを適用し(ただし、S207ではホーム画面20の画面高さと比較する)、現在地関連アイコン21aの表示時には、S204において表示を行う際に星のマークを付せばよい。
【0072】
この場合は、アイコンの外観の違いにより、現在地関連アイコン21aが迅速に視認できる。これを選択することで、端末の現在位置に対応したアプリケーション36を迅速に起動することができ、第1の実施形態と同様の効果が得られる。なお、表示形態を変える方法はこれに限らず、アイコンの大きさを変えて表示するなど、現在地関連アイコン21aをその他の通常アイコン21bと区別できるものであればよい。
【0073】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、携帯端末1の位置を受信してこれを元にアイコンの配置を行ったのに対し、第2の実施形態では、端末位置の近くに配置された無線LANのアクセスポイント等の基地局(不図示)から、アプリケーション判別情報として、携帯端末1の現在位置に対応したアプリケーション36のアプリ名(アプリケーション識別情報)を受信してこれを元にアイコンの配置を行う点で異なる。基地局は、この他携帯端末1との間で赤外線通信を行うものなどであってもよい。
例えば、映画館に設置されたアクセスポイントから、近くの携帯端末1に、携帯端末1(およびアクセスポイント)の位置に対応する「映画館」のアプリ名を送信し、携帯端末1では「映画館」のアプリ名のアプリケーションのアイコンを現在地関連アイコン21aとして表示する。
【0074】
図12は、第2の実施形態における、携帯端末1のホーム画面20にアイコンを配置する処理の流れを示すフローチャートである。
【0075】
第2の実施形態では、まず、携帯端末1が直前の画面を消去し(S401)、アイコン表示部32を初期化する(S402)。この処理は図6のS101、S102と同様である。
【0076】
次に、携帯端末1は、無線通信部12を用いて、近くに設置されたアクセスポイント等の基地局(不図示)から、携帯端末1の現在位置に対応するアプリケーションのアプリ名を受信して取得する(S403)。
【0077】
そして、携帯端末1は、携帯端末1にインストールされているアプリケーション36の総数を取得し(S404)、ループカウンタの変数iを1に初期化する(S405)。この処理は図6のS104、S105と同様である。
【0078】
次に、携帯端末1は、アプリケーション管理テーブル40のアプリNo.41がi番目のアプリケーションを参照し(S406)、S403で取得したアプリ名が、該アプリケーションのアプリ名と一致するかを判定する(S407)。
【0079】
アプリ名が一致する場合(S407;Yes)、携帯端末1は、i番目のアプリケーションが、携帯端末1の現在位置に対応する現在地関連アプリケーションであるとして、ホーム画面20の上半部に、この現在地関連アプリケーションの現在地アイコン21aを表示する処理を行う(S408)。
一方、アプリ名が一致しない場合(S407;No)、携帯端末1は、i番目のアプリケーションが携帯端末1の現在位置に適したものでない通常アプリケーションであるとして、ホーム画面20の下半部に、この通常アプリケーションの通常アイコン21bを表示する処理を行う(S409)。
S408、S409の処理は、図8、図9で説明したS108、S109の処理と同様である。
【0080】
S408あるいはS409の後、携帯端末1は、ループカウンタの変数iを1増やして更新し、更新した変数iがアプリケーション36の総数以下か否かを判定する(S410)。変数iがアプリケーション36の総数以下の場合(S410;Yes)、S406に戻り、以降の処理を繰り返す。変数iがアプリケーション36の総数を超えると(S410;No)、ホーム画面20の表示処理を終了する。この処理は図6のS110と同様である。
【0081】
第2の実施形態でも、現在地関連アイコン21aを通常アイコン21bとは位置を変えてホーム画面20の上半部に表示することができ、前記した第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、第2の実施形態では、アプリケーション36の管理情報として通常使用されるようなアプリ名などの識別情報をそのまま利用でき、アプリケーション36の設定に追加の情報を加える必要が無いという利点がある。なお、アプリ名は、アプリケーション36を識別できる情報であればこれに代えることができる。
【0082】
以上、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0083】
1………携帯端末
20………ホーム画面
21a………現在地関連アイコン
21b………通常アイコン
31………ホーム画面制御部
32………アイコン表示部
33………アプリケーション管理部
34………現在位置情報取得部
35………ユーザエリア
36………アプリケーション
40………アプリケーション管理テーブル
41………アプリ名
42………バージョン
43………アイコン画像名
44………ラベル名
45………位置情報
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理端末、アイコン表示方法、プログラムおよび記録媒体に関する。より詳しくは、ユーザの現在位置に応じたアプリケーションの選択を円滑に行うことができる情報処理端末、アイコン表示方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タッチパネル等の端末画面にアプリケーションのアイコンを配置して表示するスマートフォンのような携帯端末が普及している。このような携帯端末では、デスクトップ画面と呼ばれる初期画面(ホーム画面)にアプリケーションを表す画像であるアイコンが並んで表示され、ユーザが指等でアイコンをタップすることによりアプリケーションを選択し、実行する。
現在、ユーザが自由にインストールできる多数のアプリケーションがあるが、多くのアプリケーションをインストールすると、アイコンの数が多くなりユーザが必要とするアプリケーションを探すことが困難となる。そこで、アプリケーションの選択を容易とする様々な方法が提案されている。
【0003】
アプリケーション選択を容易にする方法の一つとして、ICカードの例ではあるが、カードをリーダに読み取らせた際にアプリケーションの選択履歴を参照し、直近に実行したアプリケーション等を自動的に実行するようにしたものがある(特許文献1)。
【0004】
また、アプリケーションの選択の際のユーザの操作性を向上させることを目的として、携帯端末のタッチパネル上またはタッチパネル周辺に、操作するユーザの指の位置を感知するセンサを設け、センサで感知した指の位置近傍にアイコンを配置するもの(特許文献2)や、ユーザがカスタムメニューに表示される機能の実行に要した入力数と操作時間によりユーザの操作手間を算出して操作履歴群として記憶するとともに、カスタムメニューの表示の際、操作履歴群が示す各機能の操作手間の期待値を算出し、期待値が最も少なくなる推薦機能群をカスタムメニューとして表示するもの(特許文献3)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−163539号公報
【特許文献2】特開2010−20601号公報
【特許文献3】特許4285740号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの手法を適用することにより、アプリケーションの選択を円滑に行うことが可能であるが、例えば、特許文献1は、リーダにICカードを読み取らせると、実行するアプリケーションの選択がその選択履歴に基づき自動的に行われ即実行されるので、スマートフォン等の端末で、ユーザが別のアプリケーションを使用したいケースなどでは逆に不便になる。
【0007】
また、特許文献2の方法では、どのアイコンをユーザの指の位置近傍に配置するかは、使用頻度から決定される。また、特許文献3の方法では、使用頻度に加えて操作時間等を考慮してアイコンの配置位置を決定している。
携帯端末の日常的な使用においては使用頻度によるアイコン配置位置の決定は有効であるが、ユーザの外出時等、その時々でユーザのシチュエーションに合わせたアプリケーションを実行する場合、このアプリケーションは日常の使用頻度が高いものとは限らないので、操作が逆に面倒になるケースもある。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、ユーザの現在位置に応じたアプリケーションの選択を円滑に行うことができる情報処理端末等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するための第1の発明は、アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末であって、前記管理情報に基づき、端末の位置に対応するアプリケーションデータが判別可能なアプリケーション判別情報を外部から受信するアプリケーション判別情報受信部と、前記受信したアプリケーション判別情報と、前記管理情報を参照し、前記端末の位置に対応するアプリケーションデータのアイコンを、表示箇所、または表示形態がその他のアイコンと異なるように表示部に表示させる画面制御部と、を具備することを特徴とする情報処理端末である。
【0010】
これにより、外部から受信したアプリケーション判別情報に基づいて、端末の現在位置に適したアプリケーションのアイコンを自動的にその他のアイコンと区別して表示することができる。現在位置において便利なアプリケーションのアイコンが区別して表示されるため、ユーザはその場所にいるだけで、便利なアプリケーションを容易に見つけ実行することができる。
さらに、アプリケーションが自動的に起動されることもないので、ユーザは、現在位置において便利なアプリケーションを知ったうえで、必要に応じてアイコンを選択することができる。
【0011】
前記管理情報は、前記アプリケーションデータに対応する、前記端末の位置の範囲を定めるものであり、前記アプリケーション判別情報は、前記端末の位置であり、前記画面制御部は、前記アプリケーションデータの管理情報で定められる範囲内に、外部から受信した前記端末の位置があるかを判定することが望ましい。
これにより、外部のGPS等の位置測定システムから取得した端末の位置が、アプリケーションの管理情報で定めた範囲内にある場合に、該アプリケーションのアイコンを他と区別して端末画面上に配置するので、アプリケーションの管理情報として上記の範囲を設定するだけで、従来の位置測定システムを利用できる利点がある。
【0012】
また、前記管理情報は、前記アプリケーションデータを識別するアプリケーション識別情報であり、前記アプリケーション判別情報は、前記端末の位置に対応するアプリケーションを示すアプリケーション識別情報であり、前記画面制御部は、外部から受信したアプリケーション識別情報が、前記アプリケーションデータの管理情報であるアプリケーション識別情報と一致するかを判定することが望ましい。
これにより、外部から受信したアプリケーションの識別情報と、管理情報で定めたアプリケーションの識別情報が一致する場合に、該アプリケーションのアイコンを他と区別して端末画面上に配置するので、アプリケーションの管理情報として通常使用されるような識別情報をそのまま利用でき、アプリケーションの設定に追加の情報を加える必要が無いという利点がある。
【0013】
前記画面制御部は、前記端末の位置に対応すると判定されるアプリケーションデータのアイコンを、前記端末の表示部の画面上部に表示させることが望ましい。
これにより、端末の現在位置に適したアプリケーションのアイコンをその他のアイコンと位置を区別して、画面の上部に表示することができる。ユーザは画面を見る際、まず画面上部を見ることが多いので、端末の現在位置に適したアプリケーションのアイコンが迅速に視認可能になる。
【0014】
第2の発明は、アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末におけるアイコン表示方法であって、前記情報処理端末が、前記管理情報に基づき、端末の位置に対応するアプリケーションデータが判別可能なアプリケーション判別情報を外部から受信するステップと、前記受信したアプリケーション判別情報と、前記管理情報を参照し、前記端末の位置に対応するアプリケーションデータのアイコンを、表示箇所、または表示形態がその他のアイコンと異なるように表示部に表示させるステップと、を実行することを特徴とするアイコン表示方法である。
第2の発明は、第1の発明の情報処理端末におけるアイコン表示方法である。
【0015】
第3の発明は、アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末を、第1の発明の携帯端末として機能させるためのプログラムである。
第4の発明は、アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末を、第1の発明の携帯端末として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体である。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、ユーザの現在位置に応じたアプリケーションの選択を円滑に行うことができる情報処理端末等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】携帯端末1のハードウエア構成を示す図
【図2】携帯端末1の外観の一例を示す図
【図3】携帯端末1の制御部11およびメモリ15について示す図
【図4】アプリケーション管理テーブル40の一例を示す図
【図5】アプリケーション36の構成の一例を示す図
【図6】ホーム画面20にアイコンを配置する処理の流れを示すフローチャート(第1の実施形態)
【図7】現在地関連アイコン21aと通常アイコン21bが表示されたホーム画面20を示す図
【図8】現在地関連アイコン21aを表示する処理の流れを示すフローチャート
【図9】通常アイコン21bを表示する処理の流れを示すフローチャート
【図10】現在地関連アイコン21aと通常アイコン21bの表示について説明する図
【図11】現在地関連アイコン21aと通常アイコン21bの表示の別の例について説明する図
【図12】ホーム画面20にアイコン21を配置する処理の流れを示すフローチャート(第2の実施形態)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0019】
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
最初に、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末1(情報処理端末)について説明する。
【0020】
図1は、携帯端末1のハードウエア構成を示す図である。携帯端末1は、ユーザが所持するスマートフォン等の端末であり、外部からの情報(アプリケーション判別情報)を受信して、後述する処理により、携帯端末1の現在位置に対応するアプリケーションのアイコンを他とは区別して画面上に表示する。図1のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
【0021】
携帯端末1は、制御部11、無線通信部12、表示部13、入力部14、メモリ15、タッチパネル入力部16、GPS部17等がバス18を介して接続される。
【0022】
制御部11は、プログラムの実行を行うCPU(Central Processing Unit)と、OS(Operating System)、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM(Read Only Memory)、一時的な作業用データを格納するためのRAM(Random Access Memory)等から構成される。制御部11は、携帯端末1の処理全体を制御する。
【0023】
無線通信部12は、基地局(図示しない)との間で行われる無線通信を制御する。無線通信部12は、制御部11の制御の下、音声に関するデータやパケット通信用のデータ等の信号を生成し、基地局に送信したり、あるいは、基地局から送信される無線信号を受信し、受信した信号を復調して音声に関するデータやパケット通信用のデータを取得したりする。
【0024】
表示部13は液晶表示パネル等を有し、表示制御を行う。
入力部14は、数字や文字、操作指示を入力するためのキーボタン等を有し、キーボタンの操作に応じた信号を制御部11に出力する。
メモリ15は、例えば、フラッシュメモリ等であり、携帯端末1でダウンロードしたアプリケーションプログラムや、携帯端末1に予めインストールされているアプリケーションプログラム、電話番号及びメールアドレス等のアドレス帳データ、各種データ等が格納されている。
【0025】
タッチパネル入力部16は、液晶表示パネルのような表示部13と組み合わせられたタッチパッド等の位置入力装置であり、ユーザがタッチパネル入力部16上でタップ、フリック等の操作を入力することができる。
GPS(Global Positioning System)部17は、携帯端末1の地球上の現在位置を測定するもので、携帯端末1の現在の緯度、経度を取得する。
【0026】
図2は、携帯端末1の外観の一例を示す図である。
携帯端末1は、表示部13(タッチパネル入力部16)としてのタッチパネル付ディスプレイ22を有する。このディスプレイ22に、アイコン等が配置されたホーム画面が表示される。アイコンをタップすると、携帯端末1はアイコンに対応するアプリケーションを起動する。
【0027】
ディスプレイ22の下部には、入力部14としてのホームボタン23、「戻る」ボタン24等を備える。携帯端末1でアプリケーションを実行中にホームボタン23が押下されると、アプリケーションを終了または中断し、ホーム画面に戻る。「戻る」ボタン24が押下されると、一つ前の画面に戻る。
【0028】
図3は、携帯端末1の制御部11およびメモリ15について示す図である。図に示すように、携帯端末1の制御部11は、OSとしてホーム画面制御部31(画面制御部)、アイコン表示部32、アプリケーション管理部33、現在位置取得部34(アプリケーション判別情報取得部)等を有する。また、携帯端末1のメモリ15は、ユーザエリア35、アプリケーション36、アプリケーション管理テーブル40(管理情報)等を有する。
【0029】
ホーム画面制御部31は、ホーム画面に表示するアプリケーション36のアイコンの表示制御、ホーム画面の表示切替等の処理を行う。本実施形態では、後述する処理により、携帯端末1の現在位置に対応するアプリケーション36のアイコンと、その他のアイコンを区別して表示させる制御を行う。
【0030】
アイコン表示部32は、ホーム画面制御部31の制御により、アプリケーション36のアイコンをホーム画面に表示する。
【0031】
アプリケーション管理部33は、携帯端末1におけるアプリケーション36のインストール、実行等を行う。アプリケーション管理部33は、無線LANあるいはネットワークを介して、サーバ(図示しない)からアプリケーション36をダウンロードしてインストールし、後述する図5に示すアプリケーション36の設定ファイル51を参照し、アプリケーション管理テーブル40の設定を行う。
【0032】
現在位置情報取得部34は、携帯端末1の現在位置に対応するアプリケーション36を判別可能なアプリケーション判別情報として、携帯端末1の現在位置を取得するものである。本実施形態ではGPS部17により緯度経度を取得するが、その他、屋内施設等では無線LAN(Local Area Network)によりアクセスポイントからの受信電波強度を調べることにより、屋内施設内の座標のような位置情報を得るようにしてもよい。
【0033】
ユーザエリア35は、アプリケーション36等で使用するユーザデータなどを格納するメモリ領域である。
【0034】
アプリケーション管理テーブル40は、携帯端末1にインストールされているアプリケーション36に関する種々の管理情報を記録するものである。アプリケーション管理テーブル40の記録は、、アプリケーション36のインストール時に、後述するアプリケーション36の設定ファイルを参照して行われる。
【0035】
図4にアプリケーション管理テーブル40の一例を示す。図に示すアプリケーション管理テーブル40は、アプリNo.41、アプリ名42、バージョン43、アイコン画像名44、ラベル名45、位置情報46等を有する。
【0036】
アプリNo.41は、アプリケーション36の管理用に付される番号である。
アプリ名42は、アプリケーション36の名称のテキストデータであり、本実施形態では後述するラベル名45に対応する。
バージョン43は、アプリケーション36のバージョンを示す値である。
アイコン画像名44は、ホーム画面に表示されるアプリケーション36のアイコンの画像ファイル名である。
ラベル名45は、ホーム画面にアイコンと共に表示されるアプリケーション36のラベルに表示する値(テキストデータ)である。
【0037】
位置情報46は、携帯端末1の位置の範囲を示す座標の組である。携帯端末1の現在位置がこの範囲内にあるとき、アプリケーション36が携帯端末1の現在位置に対応したものであることになる。
本実施形態では、上記の範囲を矩形とし、対角の関係にある2つの頂点の緯度および経度(緯度経度1、緯度経度2)で範囲を定める。ただし、これに限らず、例えば、多角形の範囲を想定し、該多角形の頂点の各座標を定めてもよいし、円形の範囲を想定し、範囲の中心と半径を定めるなどしてもよい。また、上記の範囲を複数設定することとし、これらの範囲を定める座標の組を複数持つようにしてもよい。
【0038】
図3の説明に戻る。アプリケーション36は、携帯端末1にインストールされているアプリケーションである。
【0039】
図5は、アプリケーション36の構成の一例を示す図である。
図に示すように、アプリケーション36は、設定ファイル51、プログラム本体52、アイコン画像53、署名54等を有する。
【0040】
設定ファイル51は、アプリケーション36に関する情報であり、図に示すように、アプリケーション36のバージョン、アイコン画像名、ラベル名、位置情報等を有する。これらは、前記のバージョン43、アイコン画像名44、ラベル名45、位置情報46に対応する。
プログラム本体52は、アプリケーション36を実行するためのプログラムコードである。
アイコン画像53は、アプリケーション36のアイコンの画像ファイルである。
署名54は、アプリケーション36に付される開発元のデジタル署名である。
【0041】
次に、図6〜10を参照しながら、携帯端末1の位置情報に基づいてホーム画面にアイコンを配置する処理について説明する。
【0042】
図6は、携帯端末1のホーム画面にアイコンを配置する処理の流れを示すフローチャート、図7は、後述する現在地関連アイコンと通常アイコンが表示されたホーム画面を示す図である。また、図8は、現在地関連アイコンを表示する処理の流れを示すフローチャート、図9は、通常アイコンを表示する処理の流れを示すフローチャート、図10は、現在地関連アイコンと通常アイコンの表示について説明する図である。
【0043】
図6のフローチャートに示すホーム画面へのアイコンの配置処理は、携帯端末1のホームボタン23を押下された後や、アプリケーション36の実行が終了した後などで実行される。
【0044】
この際、携帯端末1は、まず、直前の画面を消去し(S101)、アイコン表示部32を初期化する(S102)。
【0045】
次に、携帯端末1は、GPS部17を用いて、携帯端末1の緯度経度を端末の現在位置情報として取得する(S103)。
【0046】
そして、携帯端末1は、携帯端末1にインストールされているアプリケーション36の総数を取得し(S104)、ループカウンタの変数iを1に初期化する(S105)。
【0047】
次に、携帯端末1は、アプリケーション管理テーブル40のアプリNo.41がi番目のアプリケーションを参照し(S106)、S103で取得した携帯端末1の現在位置情報が位置情報45で定める範囲内かどうか判定する(S107)。
例えば、(位置情報45の)緯度経度1の緯度<現在位置の緯度<(位置情報45の)緯度経度2の緯度、かつ、緯度経度1の経度<現在位置の経度<緯度経度2の経度である場合、携帯端末1は位置情報45の範囲内であると判定する。
【0048】
携帯端末1の現在位置が位置情報45の範囲内である場合(S107;Yes)、携帯端末1は、i番目のアプリケーションが携帯端末1の現在位置に対応した現在地関連アプリケーションであるとして、ホーム画面の上半部に、この現在地関連アプリケーションのアイコン(現在地関連アイコン)を表示する処理を行う(S108)。S108における処理については後述する。
【0049】
一方、携帯端末1の現在位置が位置情報45の範囲外である場合(S107;No)、携帯端末1は、i番目のアプリケーションが携帯端末1の現在位置に対応したものではない通常アプリケーションであるとして、ホーム画面の下半部に、この通常アプリケーションのアイコン(通常アイコン)を表示する処理を行う(S109)。S109における処理については後述する。
【0050】
S108あるいはS109の後、携帯端末1は、ループカウンタの変数iを1増やして更新し、更新した変数iがアプリケーション36の総数以下か否かを判定する(S110)。変数iがアプリケーション36の総数以下の場合(S110;Yes)、S106に戻り、以降の処理を繰り返す。変数iがアプリケーション36の総数を超えると(S110;No)、ホーム画面20の表示処理を終了する。
【0051】
図7は、以上の処理により現在地関連アイコン21aと通常アイコン21bが表示された携帯端末1のホーム画面20の一例を示す図である。
ホーム画面20上には、現在地関連アイコン21aと、通常アイコン21bとが、アプリケーション36の名前を示すラベル22とともに配置されて表示される。
現在地関連アイコン21aは、ホーム画面20の上半部で左上から表示され、その他の通常アイコン21bはホーム画面20の下半部で左上から表示される。
【0052】
例えば、映画館のアプリケーション36の位置情報45として、映画館の周囲の所定の範囲を定めておけば、携帯端末1の現在位置情報に基づいて、携帯端末1の近辺に映画館がある場合は映画館のアプリケーション36のアイコンが現在地関連アイコン21aとして表示される。
【0053】
次に、図8を参照して、前記のS108の現在地関連アイコン21aの表示処理の流れについて説明する。
【0054】
携帯端末1は、S108において、まず、アプリケーション管理テーブル40のi番目のアプリケーションのアイコン画像名43、ラベル名44を取得する(S201)。
【0055】
次に、携帯端末1は、図10に示す、現在地関連アイコン21aを配置する際の左上の頂点211aの描画座標X、描画座標Yを取得する(S202)。
なお、本実施形態では、ホーム画面20の左上を原点とし、左から右方向をX方向の正、上から下に向かう方向をY方向の正として、ピクセルを単位とするXY座標系を定めるが、座標系の設定はこれに限ることはない。
また、現在地関連アイコン21aはホーム画面20の左上部から右へと配置してゆくので、描画座標X、描画座標Yの初期値は、それぞれ、アイコンを配置するX方向の間隔Dx、Y方向の間隔Dyとする。間隔Dx、Dyは、予めメモリ15に記憶しておく。
【0056】
次に、携帯端末1は、
描画座標X+アイコン画像のサイズ幅+間隔Dx…(式1)
の値を算出し、この値とホーム画面20(ディスプレイ22)の画面幅を比較する(S203)。画面幅は予めメモリ15等に記憶しておく。
【0057】
上記の式1によって算出される値は、図10に示す、現在地関連アイコン21aを配置した際の右辺のX座標に間隔Dxを加えたX座標位置を示す(図では212a)。この位置は、次の現在地関連アイコン21aの描画座標Xでもある。
【0058】
携帯端末1は、式1の値がホーム画面20の画面幅を超えない場合(S203;No)、i番目のアプリケーションのアイコンを、S202で取得した描画座標X、描画座標Yを左上の頂点211aとして配置するとともに、アイコンの下部にラベルを表示し(S204)、描画座標Xを式1の値で更新し(S205)、S108における処理を終了する。
【0059】
一方、式1の値がホーム画面20の画面幅を超える場合(S203;Yes)、現在地関連アイコン21aを1段下に表示するため、現在地関連アイコン21aの描画座標を再計算する。
すなわち、描画座標X=間隔Dxとし、描画座標Yを、
描画座標Y+アイコン画像のサイズ幅+間隔Dy…(式2)
で更新する(S206)。
【0060】
上記の式2によって算出される値は、1段上の現在地関連アイコン21aの底辺のY座標に間隔Dyを加えたY座標位置であり、図10に示す、既に配置されている現在地関連アイコン21aの1段下に現在地関連アイコン21aを配置する際の左上の頂点213aのY座標である。
なお、本実施形態ではアイコンを正方形の画像としており、X方向のサイズ幅とY方向のサイズ幅と同一としているが、これらが異なる場合には、上記の描画座標X、Yの計算時(式1、式2)では、それぞれ、X方向、Y方向の幅をサイズ幅として用いる。
【0061】
携帯端末1は、更に、
(更新後の)描画座標Y+アイコン画像のサイズ幅+間隔Dy…(式3)
の値を算出し、この値と、ホーム画面20の画面高さの1/2を比較する(S207)。画面高さは予めメモリ15等に記憶しておく。
【0062】
上記の式3によって算出される値は、図10に示す、一段下に配置する現在地関連アイコン21aの底辺のY座標に間隔Dyを加えたY座標位置を示す(図では214a)。
【0063】
携帯端末1は、式3の値が画面高さの1/2を超えない場合(S207;Yes)、i番目のアプリケーションのアイコンとラベル名を描画座標X、描画座標Yに表示し(S204)、描画座標Xを式1の値で更新し(S205)、S108における処理を終了する。
【0064】
一方、式3の値が画面高さの1/2を超える場合(S207;No)は、エラーを返し(S208)、S108における処理を終了する。
【0065】
S207においてホーム画面20の画面高さの1/2を比較対象とするのは、図10に示すように、現在地アイコン21aの表示領域20aをホーム画面20の上半部とし、通常アイコン21bの表示領域20bをホーム画面20の下半部と定めているためであるが、これに限ることはなく、現在地アイコン21aの表示領域20aを別に定める場合には、これに応じた値と比較すればよい。
【0066】
次に、図9を参照して、前記のS109の通常アイコン21bの表示処理の流れについて説明する。
【0067】
通常アイコン21bの表示処理は、現在地関連アイコン21aの表示処理とほぼ同様であり、図9のS301〜S308の処理が図8のS201〜S208の処理に対応する。
ただし、図10に示すように、通常アイコン21bはホーム画面20の下半部の領域20bに表示するため、S302で取得する描画座標Yの初期値は、間隔Dy+ホーム画面20の画面高さの1/2であり、S307における判定では、前記の式3の値とホーム画面20の画面高さを比較する。また、式3の値が画面高さを超える場合(S307;No)には、現在のホーム画面20には通常アイコン21bを表示せず、次のページに配置する処理を行い(S308)、S109における処理を終了する。次のページとは、ホーム画面20上でフリック等の操作を行うことにより移行するページである。
【0068】
以上説明したように、本実施形態の携帯端末等では、GPS等により外部から取得した端末の位置に基づいて、携帯端末1の現在位置に対応するアプリケーション36の現在地関連アイコン21aをホーム画面20の上半部に配置して表示し、それ以外のアプリケーション36の通常アイコン21bとは区別しすることができる。
現在位置において便利なアプリケーション36が現在地関連アイコン21aとしてホーム画面20の上半部に表示されるため、ユーザはその場所にいるだけで、便利なアプリケーション36を容易に見つけ実行することができる。
例えば、ユーザが映画館の近くにいる場合は、映画の予告編上映、座席案内、ポップコーン購入ができるアプリケーション、駅の近辺に行くと電車の乗り換え案内のアプリケーション、駐車場の近くでは駐車位置記憶アプリケーション、レンタルショップに行くとポイントアプリケーションやリコメンドアプリケーション、居酒屋では注文アプリケーション、電車に乗ると電子書籍アプリケーション、コンビニに行くとその店で使用できる電子マネーアプリケーション等が現在地関連アイコン21aとしてその他の通常アイコン21bとは違う位置に区別して表示され、ユーザは容易にこれを選択し実行できるようになる。
【0069】
また、携帯端末1では現在位置に対応したアプリケーション36が現在地関連アイコン21aとして表示されるが、自動的にアプリケーション36が起動されることはないので、ユーザは、現在位置において便利なアプリケーション36を知ったうえで、必要なアプリケーション36を選択することができる。加えて、アプリケーション36の管理情報として携帯端末1の位置の範囲を設定するだけで、GPS等の従来の位置測定システムを利用できる利点もある。
【0070】
また、本実施形態では、現在地関連アイコン21aを画面の上半部に表示し、その他の通常アイコン21bと位置を区別する。ユーザは画面を見る際、まず上部を見ることが多いので、現在地関連アイコン21aが迅速に視認可能になる。ただし、現在地関連アイコン21aの位置はこれに限らず、視認容易な位置に、通常アイコン21bとは位置を変えて表示するものであればよい。
【0071】
また、現在地関連アイコン21aと通常アイコン21bとを区別するためには、その表示位置を変えるだけでなく、図11に示すように、現在地関連アイコン21aと通常アイコン21bとで表示形態を変えるようにしてもよい。図11の例では現在地関連アイコン21aにのみ星のマークを付して表示している。
この場合は、現在地関連アイコン21a、通常アイコン21bの双方の表示処理に図8のフローを適用し(ただし、S207ではホーム画面20の画面高さと比較する)、現在地関連アイコン21aの表示時には、S204において表示を行う際に星のマークを付せばよい。
【0072】
この場合は、アイコンの外観の違いにより、現在地関連アイコン21aが迅速に視認できる。これを選択することで、端末の現在位置に対応したアプリケーション36を迅速に起動することができ、第1の実施形態と同様の効果が得られる。なお、表示形態を変える方法はこれに限らず、アイコンの大きさを変えて表示するなど、現在地関連アイコン21aをその他の通常アイコン21bと区別できるものであればよい。
【0073】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、携帯端末1の位置を受信してこれを元にアイコンの配置を行ったのに対し、第2の実施形態では、端末位置の近くに配置された無線LANのアクセスポイント等の基地局(不図示)から、アプリケーション判別情報として、携帯端末1の現在位置に対応したアプリケーション36のアプリ名(アプリケーション識別情報)を受信してこれを元にアイコンの配置を行う点で異なる。基地局は、この他携帯端末1との間で赤外線通信を行うものなどであってもよい。
例えば、映画館に設置されたアクセスポイントから、近くの携帯端末1に、携帯端末1(およびアクセスポイント)の位置に対応する「映画館」のアプリ名を送信し、携帯端末1では「映画館」のアプリ名のアプリケーションのアイコンを現在地関連アイコン21aとして表示する。
【0074】
図12は、第2の実施形態における、携帯端末1のホーム画面20にアイコンを配置する処理の流れを示すフローチャートである。
【0075】
第2の実施形態では、まず、携帯端末1が直前の画面を消去し(S401)、アイコン表示部32を初期化する(S402)。この処理は図6のS101、S102と同様である。
【0076】
次に、携帯端末1は、無線通信部12を用いて、近くに設置されたアクセスポイント等の基地局(不図示)から、携帯端末1の現在位置に対応するアプリケーションのアプリ名を受信して取得する(S403)。
【0077】
そして、携帯端末1は、携帯端末1にインストールされているアプリケーション36の総数を取得し(S404)、ループカウンタの変数iを1に初期化する(S405)。この処理は図6のS104、S105と同様である。
【0078】
次に、携帯端末1は、アプリケーション管理テーブル40のアプリNo.41がi番目のアプリケーションを参照し(S406)、S403で取得したアプリ名が、該アプリケーションのアプリ名と一致するかを判定する(S407)。
【0079】
アプリ名が一致する場合(S407;Yes)、携帯端末1は、i番目のアプリケーションが、携帯端末1の現在位置に対応する現在地関連アプリケーションであるとして、ホーム画面20の上半部に、この現在地関連アプリケーションの現在地アイコン21aを表示する処理を行う(S408)。
一方、アプリ名が一致しない場合(S407;No)、携帯端末1は、i番目のアプリケーションが携帯端末1の現在位置に適したものでない通常アプリケーションであるとして、ホーム画面20の下半部に、この通常アプリケーションの通常アイコン21bを表示する処理を行う(S409)。
S408、S409の処理は、図8、図9で説明したS108、S109の処理と同様である。
【0080】
S408あるいはS409の後、携帯端末1は、ループカウンタの変数iを1増やして更新し、更新した変数iがアプリケーション36の総数以下か否かを判定する(S410)。変数iがアプリケーション36の総数以下の場合(S410;Yes)、S406に戻り、以降の処理を繰り返す。変数iがアプリケーション36の総数を超えると(S410;No)、ホーム画面20の表示処理を終了する。この処理は図6のS110と同様である。
【0081】
第2の実施形態でも、現在地関連アイコン21aを通常アイコン21bとは位置を変えてホーム画面20の上半部に表示することができ、前記した第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、第2の実施形態では、アプリケーション36の管理情報として通常使用されるようなアプリ名などの識別情報をそのまま利用でき、アプリケーション36の設定に追加の情報を加える必要が無いという利点がある。なお、アプリ名は、アプリケーション36を識別できる情報であればこれに代えることができる。
【0082】
以上、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0083】
1………携帯端末
20………ホーム画面
21a………現在地関連アイコン
21b………通常アイコン
31………ホーム画面制御部
32………アイコン表示部
33………アプリケーション管理部
34………現在位置情報取得部
35………ユーザエリア
36………アプリケーション
40………アプリケーション管理テーブル
41………アプリ名
42………バージョン
43………アイコン画像名
44………ラベル名
45………位置情報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末であって、
前記管理情報に基づき、端末の位置に対応するアプリケーションデータが判別可能なアプリケーション判別情報を外部から受信するアプリケーション判別情報受信部と、
前記受信したアプリケーション判別情報と、前記管理情報を参照し、前記端末の位置に対応するアプリケーションデータのアイコンを、表示箇所、または表示形態がその他のアイコンと異なるように表示部に表示させる画面制御部と、
を具備することを特徴とする情報処理端末。
【請求項2】
前記管理情報は、前記アプリケーションデータに対応する、前記端末の位置の範囲を定めるものであり、
前記アプリケーション判別情報は、前記端末の位置であり、
前記画面制御部は、前記アプリケーションデータの管理情報で定められる範囲内に、外部から受信した前記端末の位置があるかを判定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項3】
前記管理情報は、前記アプリケーションデータを識別するアプリケーション識別情報であり、
前記アプリケーション判別情報は、前記端末の位置に対応するアプリケーションを示すアプリケーション識別情報であり、
前記画面制御部は、外部から受信したアプリケーション識別情報が、前記アプリケーションデータの管理情報であるアプリケーション識別情報と一致するかを判定することを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の情報処理端末。
【請求項4】
前記画面制御部は、前記端末の位置に対応するアプリケーションデータのアイコンを、前記端末の表示部の画面上部に表示させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報処理端末。
【請求項5】
アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末におけるアイコン表示方法であって、
前記情報処理端末が、
前記管理情報に基づき、端末の位置に対応するアプリケーションデータが判別可能なアプリケーション判別情報を外部から受信するステップと、
前記受信したアプリケーション判別情報と、前記管理情報を参照し、前記端末の位置に対応するアプリケーションデータのアイコンを、表示箇所、または表示形態がその他のアイコンと異なるように表示部に表示させるステップと、
を実行することを特徴とするアイコン表示方法。
【請求項6】
アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末を、請求項1から請求項4のいずれかに記載の情報処理端末として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末を、請求項1から請求項4のいずれかに記載の情報処理端末として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体。
【請求項1】
アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末であって、
前記管理情報に基づき、端末の位置に対応するアプリケーションデータが判別可能なアプリケーション判別情報を外部から受信するアプリケーション判別情報受信部と、
前記受信したアプリケーション判別情報と、前記管理情報を参照し、前記端末の位置に対応するアプリケーションデータのアイコンを、表示箇所、または表示形態がその他のアイコンと異なるように表示部に表示させる画面制御部と、
を具備することを特徴とする情報処理端末。
【請求項2】
前記管理情報は、前記アプリケーションデータに対応する、前記端末の位置の範囲を定めるものであり、
前記アプリケーション判別情報は、前記端末の位置であり、
前記画面制御部は、前記アプリケーションデータの管理情報で定められる範囲内に、外部から受信した前記端末の位置があるかを判定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項3】
前記管理情報は、前記アプリケーションデータを識別するアプリケーション識別情報であり、
前記アプリケーション判別情報は、前記端末の位置に対応するアプリケーションを示すアプリケーション識別情報であり、
前記画面制御部は、外部から受信したアプリケーション識別情報が、前記アプリケーションデータの管理情報であるアプリケーション識別情報と一致するかを判定することを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の情報処理端末。
【請求項4】
前記画面制御部は、前記端末の位置に対応するアプリケーションデータのアイコンを、前記端末の表示部の画面上部に表示させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報処理端末。
【請求項5】
アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末におけるアイコン表示方法であって、
前記情報処理端末が、
前記管理情報に基づき、端末の位置に対応するアプリケーションデータが判別可能なアプリケーション判別情報を外部から受信するステップと、
前記受信したアプリケーション判別情報と、前記管理情報を参照し、前記端末の位置に対応するアプリケーションデータのアイコンを、表示箇所、または表示形態がその他のアイコンと異なるように表示部に表示させるステップと、
を実行することを特徴とするアイコン表示方法。
【請求項6】
アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末を、請求項1から請求項4のいずれかに記載の情報処理端末として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
アイコンを含むアプリケーションデータ、およびアプリケーションデータの管理情報を記憶する情報処理端末を、請求項1から請求項4のいずれかに記載の情報処理端末として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−74499(P2013−74499A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212725(P2011−212725)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]