説明

情報処理装置、及びその制御方法、プログラム

【課題】 ユーザによる宛先の名称に係る作業を軽減すること。
【解決手段】 電子メールの宛先に設定される送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加する仕組みであって、電子メールの送信元アドレスのドメインと、当該電子メールの宛先に設定される送信先アドレスのドメインとが異なると判定された場合に、当該電子メールの宛先に設定された送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加して送出することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及びその制御方法、プログラムに関し、特に、ユーザによる宛名の名称に係る作業を軽減する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、メーラーは、受信した電子メール(受信メール)に対して返信する電子メール(返信メール)の作成指示を受け付けると、当該受信した電子メールの宛先に設定されている電子メールアドレス(送信先アドレス)と、その送信先アドレスに付されていた宛名等の名称とが、返信メールの宛先にそのまま設定されるようになっている。
【0003】
そのため、メールの受信者は、返信メールを作成するための作業が軽減され、すぐに返信メールを作成することが可能になっている。
【0004】
しかしながら、このような返信メールの作成方法では、受信メールの送信元アドレスに付されている送信元(送信者)の名称を、そのまま返信メールの送信先(返信メールの受取人)の名称として用いるため、受取人の名称に敬称が付加されない。
【0005】
そのため、ユーザは、返信メールを作成する際に、受取人の名称に適切な敬称を追加するように操作指示を行っている。
【0006】
このように、ユーザの操作により、敬称を追加しているため、不適切な敬称を誤って追加したり、敬称を付加し忘れたりする可能性がある。また、従来、ユーザの操作により、敬称を付加するため、返信メールを作成する際の負荷になっている。
【0007】
そこで、特許文献1には、予め、メールアドレスと、メールアドレスに対応する名称とがアドレス帳に登録し、返信メールを作成する際は、このアドレス帳を参照して、返信メールの送信先メールアドレスに対応する名称を宛先に付けることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−324030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1では、返信メールの全ての返信先に名称(宛先名称)を付加するためには、全ての返信先のメールアドレスとそれに対応する名称をアドレス帳に登録しなければならない。そのため、ユーザは、予め、返信メールの全ての返信先のメールアドレスとそれに対応する名称をアドレス帳に登録するための作業が必要になり、その作業が煩雑となり作業負荷が高くなってしまう。
【0010】
さらに、誰からメールを受信するかを予め把握することは出来ないため、全ての返信先のメールアドレスとそれに対応する名称とを、アドレス帳に、予め、登録することが出来ない。
【0011】
そのため、アドレス帳に、予め、返信相手が登録されていない場合は、宛先名称がメールに付加されない。
【0012】
例えば、アドレス帳には、アドレス(「satou@xxx1.co.jp」、「suzuki@xxx2.co.jp」)と、宛先名称(「佐藤様」、「鈴木様」)が登録されており、受信した電子メールには、自分以外の社外のメールアドレス((佐藤)「satou@xxx1.co.jp」、(鈴木)「suzuki@xxx2.co.jp」、(山田)「yamada@xxx3.co.jp」)がカーボンコピー(以下、Ccと略す)の宛て先に設定されていたとする。
【0013】
この場合、特許文献1では、返信メールの宛名は「佐藤」、「鈴木」には敬称として「様」が付加されるが、「山田」はアドレス帳に登録されていないため、敬称が付加されない。結果として「佐藤様」、「鈴木様」、「山田」が宛先名称としてメールに設定されてしまう。
【0014】
返信メールを受け取った人から見れば、「佐藤」、「鈴木」にはわざわざ敬称を付加しているのに、「山田」は無視しているかのように受け取られかねない。特に、返信先が他社である等の場合には失礼にあたるなどの問題がある。
【0015】
このように、特許文献1に記載の技術を用いたとしても、アドレス帳に、予め、返信相手が登録されていない場合は、宛先名称がメールに付加されないため、ユーザの操作で宛先名称を付加する作業が負荷となると共に、誤って宛先名称を付加せずに誤送信してしまう可能性がある。
【0016】
また、アドレス帳に、予め、返信相手の敬称が登録されていない場合には、敬称を自動的に付与することが考えられるが、そもそも受信したメールに送信者の名前が付されていない場合には、敬称を自動的に付与することは出来ない。このような場合に、自動的に敬称を付与したり、付与されなかったりすることで、送信相手に不愉快な思いをさせてしまう恐れがある。
【0017】
本発明は、送信元アドレスのドメインと送信先アドレスのドメインとが異なる場合に、送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加することにより、ユーザによる宛名の名称に係る作業を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、電子メールの宛先に設定される送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加する情報処理装置であって、前記電子メールの送信元アドレスのドメインと、前記電子メールの宛先に設定された送信先アドレスのドメインとが異なるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で、前記送信元アドレスのドメインと前記送信先アドレスのドメインとが異なると判定された場合に、前記電子メールの宛先に設定された送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加する付加手段と、前記付加手段で、前記送信先アドレスに付された宛名に敬称が付加された電子メールを、当該送信先アドレスに送出する送出手段と、を備えることを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、電子メールの宛先に設定される送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加する情報処理装置の制御方法であって、前記情報処理装置の判定手段が、前記電子メールの送信元アドレスのドメインと、前記電子メールの宛先に設定された送信先アドレスのドメインとが異なるか否かを判定する判定工程と、前記情報処理装置の付加手段が、前記判定工程で、前記送信元アドレスのドメインと前記送信先アドレスのドメインとが異なると判定された場合に、前記電子メールの宛先に設定された送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加する付加工程と、前記情報処理装置の送出手段が、前記付加工程で、前記送信先アドレスに付された宛名に敬称が付加された電子メールを、当該送信先アドレスに送出する送出工程と、を備えることを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、電子メールの宛先に設定される送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加する情報処理装置で実行可能なプログラムであって、前記情報処理装置を、前記電子メールの送信元アドレスのドメインと、前記電子メールの宛先に設定された送信先アドレスのドメインとが異なるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で、前記送信元アドレスのドメインと前記送信先アドレスのドメインとが異なると判定された場合に、前記電子メールの宛先に設定された送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加する付加手段と、前記付加手段で、前記送信先アドレスに付された宛名に敬称が付加された電子メールを、当該送信先アドレスに送出する送出手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、送信元アドレスのドメインと送信先アドレスのドメインとが異なる場合に、送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加することにより、ユーザによる宛名の名称に係る作業を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態における情報処理システムのシステム構成を概略的に示す図である。
【図2】図1に示す情報処理装置101、102、106、108のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】電子メール宛名機能の概要を説明するための概念図である。
【図4】本発明の実施形態における返信メール作成部303の電子メール宛名機能の基本的な処理フローを示す図である。
【図5】図4に示すステップS402に示す返信メール宛名作成処理の詳細処理を示すフローチャートである。
【図6】図4に示すステップS403に示す新規メール宛名作成処理の詳細処理を示すフローチャートである。
【図7】図5に示すステップS514に示す敬称削除処理の詳細処理を示すフローチャートである。
【図8】図5に示すステップS515に示す敬称付加処理の詳細処理を示すフローチャートである。
【図9】アドレス帳301の一例を示す図である。
【図10】送信履歴テーブルの一例を示す図である。
【図11】送信履歴詳細テーブルの一例を示す図である。
【図12】ステップS405で表示されるメールの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して、本発明を好適な実施形態に従って詳細に説明する。
【0024】
図1は、本実施形態における情報処理システムのシステム構成を概略的に示す図である。
【0025】
なお、図1に示す各種端末の構成は一例であり、目的や用途に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
【0026】
情報処理装置101、102、106、108は、いわゆるコンピュータであって、ネットワーク(社内LAN)103、広域ネットワーク104、ネットワーク(社内LAN)107を介して相互に通信可能に接続されている。
【0027】
情報処理装置101と情報処理装置102は、会社A100の社内LAN103に相互に通信可能に接続されている。
【0028】
また、情報処理装置106と情報処理装置108は、会社B105の社内LAN107に相互に通信可能に接続されている。
【0029】
情報処理装置101、情報処理装置102、情報処理装置106、情報処理装置108には、メーラーがインストールされており、情報処理装置101、情報処理装置102、情報処理装置106、情報処理装置108は、相互に電子メール(単にメールとも言う)を送受信することが可能である。
【0030】
以下、図2を用いて、図1に示す情報処理装置101、102、106、108のハードウェア構成について説明する。
【0031】
図2は、図1に示す情報処理装置101、102、106、108のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
【0032】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各端末の実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0033】
203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0034】
また、205は入力コントローラで、キーボード(KB)209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、CRTディスプレイ(CRT)210等の表示器(表示部)への表示を制御する。
【0035】
なお、図2では、CRT210と記載しているが、表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。
【0036】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶する外部記憶装置(ハードディスク(HD))や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0037】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0038】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0039】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられるファイル及び各種テーブル等も、外部メモリ211に格納されている。
【0040】
次に、図3を用いて、情報処理装置が備える電子メール宛名機能の概要について説明する。
【0041】
図3は、電子メール宛名機能の概要を説明するための概念図である。
【0042】
301は、情報処理装置の外部メモリ211に記憶されているアドレス帳(図9)である。アドレス帳(図9)は、本発明のアドレス情報の適用例である。
【0043】
また、305は、情報処理装置の外部メモリ211(送信履歴記憶手段)に記憶されている送信履歴(図10、図11)である。送信履歴(図10、図11)は、本発明の送信履歴情報の適用例である。
【0044】
302は、情報処理装置が受信した電子メール(受信メール)である。
【0045】
303は、返信メール作成部303であり、受信メールに対して返信する電子メール(返信メール)を生成する機能を備えた返信メール作成部である。
【0046】
304は、返信メール作成部303で作成された返信メールである。
【0047】
各情報処理装置は、本実施形態には図示しないPOP3、IMAP、SMTPなどのサーバを介して相互に電子メールの送受信を行うことが可能である。
【0048】
アドレス帳301(図9)には、送信先となる電子メールアドレスと、当該電子メールアドレスの宛名と対応付けられて登録されており、ユーザにより自由に追加、編集、削除することが可能である。
【0049】
図9は、アドレス帳301の一例を示す図である。
【0050】
送信履歴305は、情報処理装置のメーラーを用いてメールを送信した時に記録される当該メールの送信履歴である。
【0051】
送信履歴305は、図10に示す送信履歴テーブル、図11に示す送信履歴詳細テーブルを示している。
【0052】
図10は、送信履歴テーブルの一例を示す図である。また、図11は、送信履歴詳細テーブルの一例を示す図である。
【0053】
送信履歴テーブルには、過去に送信されたメールを識別する情報「ID」、該メールの「送信日時」、該メールの「件名」の項目がそれぞれ対応付けられて記憶されている。
【0054】
また、送信履歴詳細テーブルには、過去に送信されたメールを識別する情報「ID」(図10に示す「ID」に一致しており、図10の各レコードと関連付いている)、該メールの送信先の「アドレス」(電子メールアドレス(単に、メールアドレスやアドレスとも言う))、該アドレスに付される「宛名」と、該アドレスが設定される宛先の「区分」(To、Cc、Bcc)の項目から構成されている。
【0055】
アドレスと宛名には送信した電子メールのアドレスと宛先が登録される。宛先の区分は「To」、「Cc」、「Bcc」、「From」がある。
【0056】
「To」は電子メールを送信する際、本来の宛先として指定したことを指す。
【0057】
「Cc」はCarbon Copyを意味し、電子メールを送信する際、本来の送信先以外にも、コピーを送った相手であることを指す。
【0058】
「Bcc」はBlind Carbon Copyを意味し、受取人以外にはアドレスを伏せて送信したことを指す。「From」は電子メールを送信する際、送信者として送ったことを指す。
【0059】
このように、図10、図11の送信履歴305には、過去に送信した電子メールの宛先に設定された電子メールアドレスと、当該電子メールに付された宛名が記憶されている。
【0060】
返信メール作成部303は、外部装置(他の情報処理装置)から、電子メール302(受信メール)を受信すると、当該受信メールに対する返信メール304の宛先に設定されるアドレス(当該受信メールの送信先に設定されているアドレス)に付された宛名(「佐藤」、「鈴木」など)に対して敬称(「様」や「さん」)などを付加する機能(電子メール宛名機能)を有している。
【0061】
このとき、返信メール304の宛先に設定されるアドレスが、社外などの他のドメインのアドレスであれば、その同一ドメインのアドレスに「様」などの敬称を統一して付加する機能などを備えている。このとき、付加する敬称は、アドレス帳に登録されている宛名に含まれている敬称や、送信履歴に登録されている宛名に含まれている敬称、受信メールの宛先に設定されたアドレスに付された宛名に含まれる敬称を用いる。
【0062】
また、受信メールの宛先のアドレスに付された宛名に敬称が含まれる場合は、その宛名の敬称を優先して返信メールの宛先のアドレスに付加する。
【0063】
また、また、受信メールの宛先のアドレスがアドレス帳や送信履歴に登録されていなくても同一ドメインで敬称が付加されている場合は、変死メールの宛名に敬称を付加する機能を有する。
【0064】
図4は、本発明の実施形態における返信メール作成部303の電子メール宛名機能の基本的な処理フローを示す図である。
【0065】
図4に示す各ステップは、情報処理装置101のCPU201が外部メモリ211等のメモリに格納されたプログラムをRAM203にロードして実行することにより実現される。
【0066】
まず、情報処理装置101は、インストールされているメーラーを起動して、外部の情報処理装置(例えば情報処理装置106)から送信されたメールの受信をする。ここで受信されたメールは、外部メモリ211に記憶する。そして、情報処理装置101は当該メール(受信メール)を表示する。
【0067】
そして、情報処理装置101は、ユーザの操作により、当該メールに対する返信メールを作成するか、新規にメールを作成するかの指示を受け付ける。
【0068】
情報処理装置101は、ユーザの操作により、当該メールに対する返信メールを作成する指示を受け付けたと判定された場合は(ステップS401:YES)、当該返信メールの作成を行う返信メール宛名作成処理を実行する(ステップS402)。一方、新規にメールを作成する指示を受け付けと判定された場合は(ステップS401:NO)、新規のメールを作成する新規メール宛名作成処理を実行する(ステップS403)。
【0069】
ステップS402に示す返信メール宛名作成処理の詳細処理は、後で図5を用いて説明する。
【0070】
また、ステップS403に示す新規メール宛名作成処理の詳細処理は、後で図6を用いて説明する。
【0071】
情報処理装置101は、ステップS402、又はステップS403の処理を実行すると、処理をステップS405に移行する。
【0072】
情報処理装置101は、ステップS402、又はステップS403の処理で、作成される電子メールの宛先に設定されたアドレスに付される宛名が編集され、編集された後のメールの内容をCRT210等の表示部に表示する(ステップS405)。
【0073】
ここで表示されるメールの一例を図12に示す。図12は、ステップS405で表示されるメールの一例を示す図である。
【0074】
そして、情報処理装置101は、ユーザによる、ステップS405で表示されているメールの送信指示を受け付け、送信指示を受け付けたと判定されると(ステップS406:YES)、当該メールを、当該メールの宛先に設定されたアドレスに向けて送信(送出)する(ステップS407)。
【0075】
一方、情報処理装置101は、送信指示を受け付けるまで(ステップS406:NO)、表示部に編集された後のメールをステップS405で表示し続ける。
【0076】
ステップS407で送信されたメールの送信履歴のデータ(図10、図11の各項目のデータ)を図10、図11に登録する。送信履歴テーブルにはIDと送信日時、件名があり、IDはシステムが一意となるように自動的に採番される。このIDは送信履歴詳細にも同じ番号が登録される。送信日時はメールの送信が完了した日時が設定される。また、件名は送信メールの件名が設定される。
【0077】
送信履歴詳細テーブルは、ID、アドレス、宛名、区分が定義されている。IDは送信履歴テーブルと紐づけるための値であり、送信履歴テーブルの項目IDと同じ値が設定される。送信履歴詳細テーブルは、送信履歴1件に対して複数件のデータを持つ。
【0078】
次に、図5を用いて、図4に示すステップS402に示す返信メール宛名作成処理の詳細処理について説明する。
【0079】
図5は、図4に示すステップS402に示す返信メール宛名作成処理の詳細処理を示すフローチャートである。
【0080】
図5に示す各ステップは、情報処理装置101のCPU201が外部メモリ211等のメモリに格納されたプログラムをRAM203にロードして実行することにより実現される。
【0081】
情報処理装置101は、返信元のメールである受信メールを外部メモリ211から取得する。
【0082】
そして、情報処理装置101は、ステップS501で取得した受信メールの宛先(ToフィールドおよびCcフィールド)に設定されているアドレス、及び該アドレスに付される宛名を全て取得する(ステップS501)。ただし、ここでは、メール作成者自身(情報処理装置101)のアドレスと該アドレスに付された宛名は除外して、受信メールの宛先に設定されているアドレス、及び該アドレスに付される宛名を全て取得する。
【0083】
ここで取得したアドレス及び宛名について、1つずつステップS502からステップS508の処理を、取得したアドレス及び宛名の全てに対して実行し終えるまで、繰り返し実行する。
【0084】
情報処理装置101は、取得したアドレスが図9に示すアドレス帳のアドレス欄に登録されているか否かを判定する(ステップS502)(アドレス判定手段)。そして、取得したアドレスが図9に示すアドレス帳のアドレス欄に登録されていると判定された場合は(ステップS502:YES)、現在処理対象のアドレスに対応してアドレス帳に登録されている宛名を取得して、現在処理対象のアドレスと共にRAM203に記憶する(ステップS505)。
【0085】
また、情報処理装置101は、取得したアドレスが図9に示すアドレス帳のアドレス欄に登録されていないと判定された場合は(ステップS502:NO)、現在、処理対象のアドレスが送信履歴305(図11の送信履歴詳細テーブル)のアドレス欄に登録されているか否かを、検索して判定する(ステップS503)(送信履歴判定手段)。
【0086】
そして、情報処理装置101は、ステップS503で、現在、処理対象のアドレスが送信履歴305に登録されていると判定された場合(YES)、当該アドレスに対応して送信履歴詳細テーブル(図11)に登録されている宛名を、送信履歴詳細テーブル(図11)から取得して、現在処理対象のアドレスと共にRAM203に記憶する(ステップS506)。また、ここで、送信履歴詳細テーブル(図11)から取得した、当該アドレスに対応して送信履歴詳細テーブル(図11)に登録されている宛名と、該宛名に対応して送信履歴詳細テーブル(図11)に記憶されている区分も取得して、その区分が、現在処理対象のアドレスが、作成しているメールに設定される区分と一致するか否かを判定し、一致すると判定された場合には該宛名を取得し、一致しないと判定された場合は、その宛名の敬称を、作成しているメールにアドレスが設定される区分に応じて変更して取得するようにしてもよい。例えば、現在処理対象のアドレスが、現在作成しているメールの宛先に設定される区分がTOであるが、送信履歴詳細テーブル(図11)から取得した区分がCCであり敬称が「さん」の場合は、敬称を「様」に変更して宛名を取得する。また、ステップS506で、現在、処理対象のアドレスが複数、送信履歴305に登録されていると判定された場合は、該アドレスに対応して送信履歴詳細テーブル(図11)に記憶されている区分と、現在処理対象のアドレスが、現在作成しているメールの宛先に設定される区分とが一致している宛名を取得するようにする。もし、一致していない場合は、上述のように、作成しているメールにアドレスが設定される区分に応じて変更して取得する。このようにすれば、区分に応じた敬称を設定することができる。
【0087】
また、情報処理装置101は、ステップS503で、現在、処理対象のアドレスが送信履歴305に登録されていないと判定された場合(NO)、現在、処理対象のアドレスに付される宛名がステップS501で受信メールから取得できたか否か(すなわち、現在、処理対象のアドレスに宛名(送信先の名前)が付されているか否か)を判定する(ステップS504)。すなわち、電子メールの宛先に、宛名が付されていない送信先アドレスが設定されているか否かを判定する(宛名判定手段)。
【0088】
そして、情報処理装置101は、ステップS504で現在処理対象のアドレスに宛名が付されていると判定された場合は(YES)、当該付されている宛名を取得してRAM203に記憶する(ステップS507)
【0089】
また、情報処理装置101は、ステップS504で現在処理対象のアドレスに宛名(送信先の名前)が付されていないと判定された場合は(NO)、宛名を空欄のままにして現在処理対象のアドレスとをRAM203に記憶する(ステップS507)
【0090】
情報処理装置101は、ステップS505、又はステップS506、又はステップS507、又はステップS508の処理を実行すると、処理をステップS509に移行する。
【0091】
ステップS509では、ステップS501で取得したアドレス及び宛名の全てに対して、ステップS502からステップS508までの処理を実行したか否かを判定して、実行していないと判定された場合は(NO)、まだ、ステップS502からステップS508までの処理を実行していないステップS501で取得したアドレス及び宛名を処理対象に設定して、処理をステップS502に移行する。一方、ステップS501で取得したアドレス及び宛名の全てに対して、ステップS502からステップS508までの処理を実行したと判定された場合は(YES)、処理をステップS510に移行する。
【0092】
情報処理装置101は、ステップS510において、RAM203に記憶されている宛名とアドレスの組を全て取得する。
【0093】
そして、当該取得した宛名とアドレスの組を、宛名とアドレスの組を項目とするテーブルに格納して、宛名が空欄である順番にソートする。すると、宛名が空欄の組があれば、その組は、該テーブルの上位に配置されることとなる。
【0094】
そして、ソート後のテーブルの上位のレコードから宛名とアドレスの組を取得して(ステップS510)、取得した宛名が空欄であるか否かを判定する(ステップS511)。そして、宛名が空欄であると判定された場合は(YES)、宛名が空欄と判定されたアドレスと同じドメインのアドレスの組を、ステップS510で取得した宛名とアドレスの組の全ての中を検索して、全て特定する。そして、特定された全ての組の宛名を空欄に設定する(ステップS513)。
【0095】
情報処理装置101は、ステップS511で、取得した宛名が空欄ではない(すなわち、宛名(送信先の名前)がある)と判定された場合は(NO)、当該宛名と組を構成するアドレスが、現在、メールを作成している情報処理装置101(返信者が操作している装置)の、当該メールの送信元のアドレス(送信元アドレス)のドメインと同一のドメインのアドレスであるか否かを判定する(ステップS512)。
【0096】
そして、ステップS512で、送信元アドレスと同一のドメインのアドレスであると判定された場合は(YES)、該アドレスに付された宛名に含まれる敬称を削除する敬称削除処理を実行する(ステップS514)。
【0097】
ステップS514に示す敬称削除処理の詳細処理は、図7を用いて、後で説明する。
【0098】
次に、情報処理装置101は、ステップS512で、送信元アドレスと同一のドメインのアドレスではない(異なるドメインのアドレス)と判定された場合は(NO)、該アドレスに付された宛名に敬称を付加(編集)する敬称付加処理を実行する(ステップS515)。
【0099】
ステップS515に示す敬称付加処理の詳細処理は、図8を用いて、後で説明する。
【0100】
情報処理装置101は、ステップS513、又はステップS514、又はステップS515の処理を実行すると、処理をステップS516に移行する。
【0101】
情報処理装置101は、ステップS516において、ソート後のテーブルの全レコード(宛名とアドレスの組の全て)を対象に、ステップS510からステップS515までの処理を実行したか否かを判定して、ステップS510からステップS515までの処理を実行していないと判定されると(NO)、ソート後のテーブルの次に上位のレコードから宛名とアドレスの組を処理対象に設定し、ステップ510の処理を実行する。
【0102】
一方、ソート後のテーブルの全レコード(宛名とアドレスの組の全て)を対象に、ステップS510からステップS515までの処理を実行した場合は、返信メール宛名作成処理(S402)を終了して、処理をステップS405に移行する。
【0103】
ステップS405では、ステップS513、ステップS514、ステップS515で編集された結果の宛名(編集されたレコードの宛名)を作成しているメールの宛先に設定し表示する。すなわち、ステップS501で入力されたアドレス(受信メールに設定された送信先アドレス)を、現在作成しているメールの宛先に送信先アドレスとして設定し表示する。
【0104】
次に、図6を用いて、図4に示すステップS403に示す新規メール宛名作成処理の詳細処理について説明する。
【0105】
図6は、図4に示すステップS403に示す新規メール宛名作成処理の詳細処理を示すフローチャートである。
【0106】
図6に示す各ステップは、情報処理装置101のCPU201が外部メモリ211等のメモリに格納されたプログラムをRAM203にロードして実行することにより実現される。
【0107】
図6に示す新規メール宛名作成処理のステップのうち、図5に示した返信メール宛名作成処理と同じ処理を行うステップには、同じ符号を付している。そのため、既に、図5で説明したステップについては、ここでは説明を省略し、異なるステップについてのみ説明を行う。
【0108】
情報処理装置101は、新規にメールを作成する指示を受け付けと判定された場合は(ステップS401:NO)、新規のメールを作成するための画面を表示し、その画面を介して、ユーザによる1又は複数の送信先のアドレス(送信先アドレス)の入力を受け付ける(ステップS601)。
【0109】
そして、処理をステップS502に移行して、ステップS601で入力されたアドレスを対象に処理を実行する。
【0110】
また、ステップS503で、ステップS601で入力されたアドレスが送信履歴305に無いと判定された場合(NO)は、ステップS508で宛名を空欄に設定して、処理をステップS509に移行する。これは、返信元となる受信メールが無いため、ステップS504の処理を省いているためである。すなわち、新規メール宛名作成処理では、図5に示すステップS504、ステップS507の処理が省かれている。
【0111】
次に、図7を用いて、図5に示すステップS514に示す敬称削除処理の詳細処理について説明する。敬称削除処理は、メール作成者(情報処理装置101)のアドレス(送信元アドレス)のドメインと同一ドメインを持つ送信先アドレスに付される敬称を削除する処理である。
【0112】
図7は、図5に示すステップS514に示す敬称削除処理の詳細処理を示すフローチャートである。
【0113】
図7に示す各ステップは、情報処理装置101のCPU201が外部メモリ211等のメモリに格納されたプログラムをRAM203にロードして実行することにより実現される。
【0114】
情報処理装置101は、図5のステップS512で、送信元アドレスと同一のドメインのアドレスであると判定された場合に(YES)、当該同一と判定されたドメインのアドレスと組みを構成する宛名を全て、ソート後のテーブルから取得する(ステップS701)。
【0115】
そして、取得した全ての宛名を対象に、敬称として「様」又は「殿」が含まれている宛名があるか否かを判定し(ステップS702)、含まれている宛名があると判定されると(ステップS702:YES)、当該宛名に含まれていると判定された敬称(「様」又は「殿」)を全て削除する(ステップS703)。また、ステップS702で、取得した全ての宛名を対象に、敬称として「様」又は「殿」が含まれている宛名がないと判定された場合は(NO)、敬称削除処理を終了して、処理を図5のステップS516に移行する。
【0116】
なお、ここでは、宛名に敬称として「様」又は「殿」が含まれているか否かを判定しているが、宛名に敬称として、「さん」など他の敬称が含まれているかを判定し、含まれている場合は、その敬称を全て削除するようにしてもよい。
【0117】
次に、図8を用いて、図5に示すステップS515に示す敬称付加処理の詳細処理について説明する。
【0118】
図8は、図5に示すステップS515に示す敬称付加処理の詳細処理を示すフローチャートである。
【0119】
図8に示す各ステップは、情報処理装置101のCPU201が外部メモリ211等のメモリに格納されたプログラムをRAM203にロードして実行することにより実現される。
【0120】
情報処理装置101は、ステップS512で、送信元アドレスと同一のドメインのアドレスではない(異なるドメインのアドレス)と判定された場合は(NO)、当該同一ではないと判定されたドメインのアドレス(送信先アドレス)と組を構成する宛名を全て、ソート後のテーブルから取得する(ステップS801)。
【0121】
そして、情報処理装置101は、取得した全ての宛名を対象に、敬称として「様」が含まれている宛名があるか否かを判定する(ステップS802)。
【0122】
そして、敬称として「様」が含まれている宛名があると判定された場合は(ステップS802:YES)、ステップS801で取得した全ての宛名の敬称が「様」になるように追加(編集)する(ステップS805)。
【0123】
また、情報処理装置101は、敬称として「様」が含まれている宛名が無いと判定された場合は(ステップS802:NO)、取得した全ての宛名を対象に、敬称として「殿」が含まれている宛名があるか否かを判定する(ステップS803)。
【0124】
そして、敬称として「殿」が含まれている宛名があると判定された場合は(ステップS803:YES)、ステップS801で取得した全ての宛名の敬称が「殿」になるように追加(編集)する(ステップS806)。
【0125】
また、情報処理装置101は、敬称として「殿」が含まれている宛名が無いと判定された場合は(ステップS803:NO)、取得した全ての宛名を対象に、敬称として「さん」が含まれている宛名があるか否かを判定する(ステップS804)。
【0126】
そして、敬称として「さん」が含まれている宛名があると判定された場合は(ステップS804:YES)、ステップS801で取得した全ての宛名の敬称が「さん」になるように追加(編集)する(ステップS807)。
【0127】
また、情報処理装置101は、敬称として「さん」が含まれている宛名が無いと判定された場合は(ステップS804:NO)、ステップS801で取得した全ての宛名の敬称が「様」になるように追加(編集)する(ステップS808)。
【0128】
そして、情報処理装置101は、ステップS805、又はステップS806、又はステップS807、又はステップS808の処理を実行すると、敬称付加処理を終了して、処理をステップS516に移行する。
【0129】
ステップS802、ステップS803、ステップS804は、送信元アドレスのドメインと異なるドメインと判定された複数の送信先アドレスに付された宛名のうち、敬称が含まれている宛名があるか否かを判定している(敬称判定)。
【0130】
また、ステップS805、ステップS806、ステップS807、ステップS808では、同一ドメインの敬称を全て統一するように変更しているが、ステップS512で同一ではないと判定されたドメインのアドレス(送信先アドレス)と組を構成する宛名のうち、作成しているメールの宛先に設定される区分が同一の宛名を全て、ソート後のテーブルから取得し、その宛名に対して、敬称を全て統一するようにしてもよい。すなわち、同一ドメインでかつ同一区分であれば、同じ敬称を付与するようにしてもよい。
【0131】
敬称には「様」、「殿」、「さん」など様々なものがあるが、ドメイン単位で付加する敬称を統一することにより、見栄えを良くすると共に、送信先に対して失礼なメールを送信しない等の効果が得られる。
【0132】
また、送信先のドメインに応じて、敬称を統一することができるため、ユーザによる宛名編集の操作が大幅に軽減される。
【0133】
ここでは、統一する敬称の優先順位は「様」、「殿」、「さん」の順となる。宛名に一人でも末尾「様」がつくデータがある場合、そのドメインの宛名には全て「様」が付加される。なお、統一する敬称の優先順位は、適宜、ユーザの操作により設定を変更することができる。
【0134】
また、図7の敬称削除と図8の敬称付加を併用することにより、自社宛てのドメインに対しては敬称の削除し、他社宛てのドメインに対しては統一した敬称の付加を可能となる。
【0135】
本実施の形態では、情報処理装置101を、メールの送受信を行う端末として説明したが、例えば、メールを中継する中継サーバが、メールを中継する際に、送信先アドレスに付される宛名を編集するように適用することも可能である。
【0136】
以上、本実施の形態によれば、ユーザによる宛先の名称に係る作業を軽減すると共に、適切に宛先の名称が整えられていないメールの誤送信を防止することができる。
【0137】
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、装置で読み取り実行可能なプログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0138】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0139】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0140】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0141】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0142】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0143】
100 会社A 101 情報処理装置 102 情報処理装置 103 ネットワーク(社内LAN) 104 広域ネットワーク 105 会社B 106 情報処理装置 107 ネットワーク(社内LAN) 108 情報処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メールの宛先に設定される送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加する情報処理装置であって、
前記電子メールの送信元アドレスのドメインと、前記電子メールの宛先に設定された送信先アドレスのドメインとが異なるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で、前記送信元アドレスのドメインと前記送信先アドレスのドメインとが異なると判定された場合に、前記電子メールの宛先に設定された送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加する付加手段と、
前記付加手段で、前記送信先アドレスに付された宛名に敬称が付加された電子メールを、当該送信先アドレスに送出する送出手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記判定手段で、前記送信元アドレスのドメインと前記送信先アドレスのドメインとが同じである判定された場合に、前記電子メールの宛先に設定された送信先アドレスの宛名から敬称を削除する削除手段を更に備え、
前記送出手段は、更に、前記削除手段で、前記送信先アドレスに付された宛名から敬称が削除された電子メールを、当該送信先アドレスに送出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定手段で、前記送信元アドレスのドメインと異なるドメインと判定された複数の送信先アドレスに付された宛名のうち、敬称が含まれている宛名があるか否かを判定する敬称判定手段を更に備え、
前記付加手段は、更に、前記敬称判定手段で、当該送信元アドレスのドメインと異なるドメインと判定された複数の送信先アドレスに付された宛名のうち、敬称が含まれている宛名があると判定された場合、前記判定手段で、前記送信元アドレスのドメインと異なるドメインと判定された複数の送信先アドレスに付された宛名の敬称が、前記敬称判定手段で前記宛名に含まれていると判定された敬称になるように付加することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記敬称判定手段は、更に、前記判定手段で、前記送信元アドレスのドメインと異なると判定されたドメインが同一の複数の送信先アドレスに付された宛名のうち、敬称が含まれている宛名があるか否かを判定し、
前記付加手段は、更に、前記敬称判定手段で、当該異なると判定されたドメインが同一の複数の送信先アドレスに付された宛名のうち、敬称が含まれている宛名があると判定された場合、前記判定手段で、前記送信元アドレスのドメインと異なると判定されたドメインが同一の複数の送信先アドレスに付された宛名の敬称が、前記敬称判定手段で前記宛名に含まれていると判定された敬称になるように付加することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
送信先アドレスと、該送信先アドレスに付される敬称とが対応して登録されたアドレス情報を記憶する記憶手段と、
前記判定手段で前記送信元アドレスのドメインと異なると判定された送信先アドレスに対する敬称が、前記記憶手段に記憶されているアドレス情報に登録されているかを判定するアドレス判定手段と、
を更に備え、
前記付加手段は、更に、前記アドレス判定手段で、前記判定手段で前記送信元アドレスのドメインと異なると判定された送信先アドレスに対する敬称が、前記記憶手段に記憶されているアドレス情報に登録されていると判定された場合に、前記判定手段で当該送信元アドレスのドメインと異なると判定されたドメインが同一の複数の送信先アドレスに付される宛名の敬称が、当該登録されていると判定された敬称になるように付加することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
過去に送信された電子メールの宛先に設定された送信先アドレスと、該送信先アドレスに付された敬称とが対応して登録された送信履歴情報を記憶する送信履歴記憶手段と、
前記判定手段で前記送信元アドレスのドメインと異なると判定された送信先アドレスに対する敬称が、前記送信履歴記憶手段に記憶されている送信履歴情報に登録されているかを判定する送信履歴判定手段と、
を更に備え、
前記付加手段は、更に、前記送信履歴判定手段で、前記判定手段で前記送信元アドレスのドメインと異なると判定された送信先アドレスに対する敬称が、前記送信履歴記憶手段に記憶されている送信履歴情報に登録されていると判定された場合は、前記判定手段で当該送信元アドレスのドメインと異なると判定されたドメインが同一の複数の送信先アドレスに付される宛名の敬称が、当該登録されていると判定された敬称になるように付加することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
電子メールを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した電子メールの宛先に設定されている送信先アドレスと、前記電子メールの送信元アドレスとを、前記受信手段で受信した電子メールの返信メールの宛先に送信先アドレスとして設定する設定手段と、
を更に備え、
前記判定手段は、前記返信メールの送信元アドレスのドメインと、前記設定手段で前記返信メールの宛先に設定される送信先アドレスのドメインとが異なるかを判定することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記電子メールの宛先に、宛名が付されていない送信先アドレスが設定されているか否かを判定する宛名判定手段を更に備え、
前記削除手段は、更に、前記宛名判定手段で、宛名が付されていない送信先アドレスが設定されていると判定された場合に、当該送信先アドレスと同一ドメインの、前記電子メールの宛先に設定されている全ての送信先アドレスに付されている宛名を削除することを特徴とする請求項2乃至7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
電子メールの宛先に設定される送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加する情報処理装置の制御方法であって、
前記情報処理装置の判定手段が、前記電子メールの送信元アドレスのドメインと、前記電子メールの宛先に設定された送信先アドレスのドメインとが異なるか否かを判定する判定工程と、
前記情報処理装置の付加手段が、前記判定工程で、前記送信元アドレスのドメインと前記送信先アドレスのドメインとが異なると判定された場合に、前記電子メールの宛先に設定された送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加する付加工程と、
前記情報処理装置の送出手段が、前記付加工程で、前記送信先アドレスに付された宛名に敬称が付加された電子メールを、当該送信先アドレスに送出する送出工程と、
を備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項10】
電子メールの宛先に設定される送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加する情報処理装置で実行可能なプログラムであって、
前記情報処理装置を、
前記電子メールの送信元アドレスのドメインと、前記電子メールの宛先に設定された送信先アドレスのドメインとが異なるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で、前記送信元アドレスのドメインと前記送信先アドレスのドメインとが異なると判定された場合に、前記電子メールの宛先に設定された送信先アドレスに付される宛名に敬称を付加する付加手段と、
前記付加手段で、前記送信先アドレスに付された宛名に敬称が付加された電子メールを、当該送信先アドレスに送出する送出手段として機能させることを特徴とするプログラム。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−133409(P2012−133409A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−282407(P2010−282407)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】