情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム
【課題】 電子メールの送信先アドレスとして設定されたアドレスが適切であるかをユーザが判断する際に有益な情報をユーザに報知することで、誤送信を抑制する。
【解決手段】 新たに送信先アドレスが指定されると、当該送信先アドレスとの間で過去にやり取りされた電子メールから頻出するキーワードを抽出し、表示する。また、既に他の送信先アドレスが設定されている場合には、設定されている全ての送信先アドレスとそれぞれやり取りされた電子メールで頻出するキーワードのうち、共通するキーワードを表示する。
【解決手段】 新たに送信先アドレスが指定されると、当該送信先アドレスとの間で過去にやり取りされた電子メールから頻出するキーワードを抽出し、表示する。また、既に他の送信先アドレスが設定されている場合には、設定されている全ての送信先アドレスとそれぞれやり取りされた電子メールで頻出するキーワードのうち、共通するキーワードを表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メールの誤送信防止技術に関し、特に、過去に送受信された電子メールから抽出した情報を表示することで、ユーザによる電子メールの誤送信を防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、大多数の企業では、コミュニケーションツールとして電子メールを利用しており、電子メールを用いて重要な情報の送受信を行うことも広く行われている。その際に、アドレスの指定ミスなどの人為的なミスに起因する電子メールの誤送信により、重要な情報の外部への漏えいが起こってしまっている。
【0003】
電子メールシステムには、電子メールの送信指示を受け付けた後、直ちに電子メールの送信処理を行うのではなく、ユーザに電子メールに設定された情報を確認させた後に、実際に電子メールを送信するものもある。しかしこの場合も、ユーザが確認できる情報は送信先アドレスや件名など限られたものであり、当該電子メールを送信する送信先として設定すべきアドレスが設定されているかを確認するためには不十分であった。
【0004】
そこで、特許文献1には、電子メールの送信時に、送信しようとしている電子メール内容と、当該電子メールの送信先として設定された電子メールアドレスとの間で過去に送受信された電子メールの履歴情報から抽出される特徴キーワード群とを比較することで、送信先の正当性を判定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−123318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に開示されている発明では、送信先に複数の電子メールアドレスが設定されている場合については、何ら考慮されていない。送信先が複数設定されている場合には、電子メールの内容が、それら全てのアドレスに対して送信しても良いものなのかを適切に判定させるための情報を提供すべきである。
【0007】
そこで、本発明は、過去に送受信された電子メールの履歴情報のうち、これから送信しようとしている電子メールの送信先として設定された電子メールアドレスを含む電子メールの特徴キーワードを抽出し、ユーザに提示することで、電子メールの誤送信を抑制する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、電子メールデータの作成を行う情報処理装置であって、過去に送受信が行われた電子メールデータを記憶する記憶手段と、電子メールデータの作成指示を受け付ける第1の受付手段と、前記第1の受付手段で受け付けた作成指示に応じて作成が開始される電子メールデータの送信先となる電子メールアドレスの指定を受け付ける第2の受付手段と、前記記憶手段に記憶されている電子メールデータから、前記第2の受付手段で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスに関連する電子メールデータを抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された電子メールデータから出現頻度の高いキーワードを、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードとして取得する取得手段と、前記取得手段で取得した個別キーワードと、前記第2の受付手段で新たに電子メールアドレスの指定を受け付ける前に、既に指定を受け付けた他の電子メールアドレスに関する個別キーワードとで共通するキーワードである共通キーワードを特定する特定手段と、前記新たに指定を受け付けた電子メールアドレスの個別キーワードと前記共通キーワードとを表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
上記した目的を達成するために、本発明の情報処理方法は、過去に送受信が行われた電子メールデータを記憶する記憶手段を備え、電子メールデータの作成を行う情報処理装置によって行われる情報処理方法であって、電子メールデータの作成指示を受け付ける第1の受付工程と、前記第1の受付工程で受け付けた作成指示に応じて作成が開始される電子メールデータの送信先となる電子メールアドレスの指定を受け付ける第2の受付工程と、前記記憶手段に記憶されている電子メールデータから、前記第2の受付工程で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスに関連する電子メールデータを抽出する抽出工程と、前記工程手段で抽出された電子メールデータから出現頻度の高いキーワードを、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードとして取得する取得工程と、前記取得工程で取得した個別キーワードと、前記第2の受付工程で新たに電子メールアドレスの指定を受け付ける前に、既に指定を受け付けた他の電子メールアドレスに関する個別キーワードとで共通するキーワードである共通キーワードを特定する特定工程と、前記新たに指定を受け付けた電子メールアドレスの個別キーワードと前記共通キーワードとを表示する表示工程とを備えることを特徴とする。
【0010】
上記した目的を達成するために、本発明のコンピュータプログラムは、過去に送受信が行われた電子メールデータを記憶する記憶手段を備え、電子メールデータの作成を行う情報処理装置を、電子メールデータの作成指示を受け付ける第1の受付手段と、前記第1の受付手段で受け付けた作成指示に応じて作成が開始される電子メールデータの送信先となる電子メールアドレスの指定を受け付ける第2の受付手段と、前記記憶手段に記憶されている電子メールデータから、前記第2の受付手段で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスに関連する電子メールデータを抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された電子メールデータから出現頻度の高いキーワードを、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードとして取得する取得手段と、前記取得手段で取得した個別キーワードと、前記第2の受付手段で新たに電子メールアドレスの指定を受け付ける前に、既に指定を受け付けた他の電子メールアドレスに関する個別キーワードとで共通するキーワードである共通キーワードを特定する特定手段と、前記新たに指定を受け付けた電子メールアドレスの個別キーワードと前記共通キーワードとを表示する表示手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、電子メールの送信先として複数の電子メールアドレスが設定された場合に、電子メールの履歴情報からそれら複数の電子メールアドレスが設定された電子メールからキーワードを抽出し、それら複数の電子メールアドレスに共通性の高いキーワードをユーザに提示するので、編集中の電子メールに対する宛先として適切な電子メールアドレスを設定したかの確認をユーザに適切に行わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の情報処理装置の機能構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の情報処理装置100によって行われる電子メールデータ作成処理の概要を示す図である。
【図4】図3のステップS305のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定1件)の詳細を示すフローチャートである。
【図5】図3のステップS306のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定複数件)の詳細を示すフローチャートである。
【図6】個別キーワードの抽出処理の概要を示す図である。
【図7】図4のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定1件)において、ディスプレイ装置110に表示される電子メール作成画面の一例を示す図である。
【図8】図4のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定複数件)において、CPU101によって行われるキーワード抽出処理の概要を示す図である。
【図9】図5のメッセージ表示処理において、ディスプレイ装置110に表示される電子メール作成画面の一例を示す図である。
【図10】キーワード詳細表示画面の構成の一例を示す図である。
【図11】設定入力画面の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態の一例について説明する。図1は、本発明の情報処理装置100として適用可能なコンピュータのハードウェア構成の一例を説明するブロック図である。
【0014】
図中、CPU101は、システムバス104に接続される後述の各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM103あるいは外部メモリ111には、CPU101の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、情報処理装置100に後述する各種の処理を実行させるために必要な各種プログラムやデータ等が記憶されている。RAM102は、CPU101の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0015】
CPU101は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM102にロードして、プログラムを実行することで後述する各種処理を実現するものである。また、入力コントローラ(入力C)105は、キーボードやポインティングデバイス等で構成される入力装置109からの入力を制御する。ビデオコントローラ(VC)106は、ディスプレイ装置110等の表示装置への表示を制御する。ディスプレイ装置110は、例えばCRTディスプレイや液晶ディスプレイ等で構成される。
【0016】
メモリコントローラ(MC)107は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュメモリ等の外部メモリ111へのアクセスを制御する。
【0017】
通信I/Fコントローラ(通信I/FC)108は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0018】
なお、CPU101は、例えばRAM102内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置110上での表示を可能としている。また、CPU101は、ディスプレイ装置110上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。以上が、本発明の情報処理装置100に適用可能なコンピュータのハードウェア構成の説明であるが、後述する各種の処理を実行可能であれば、必ずしも図1に記載のハードウェア構成を有していなくとも構わないことは言うまでもない。
【0019】
次に、図2を参照して、本発明の情報処理装置の機能構成について説明する。図2は、本発明の情報処理装置100の機能構成の一例を示す図である。
【0020】
201は記憶部であって、電子メール情報テーブル201−1や除外キーワード辞書テーブル等を記憶する記憶部である。尚、電子メール情報テーブル201−1には、電子メールシステムを用いて送受信された電子メールが記憶される。また、除外キーワード辞書テーブルには、後述するキーワード抽出部202が電子メール情報テーブル201−2に記憶されている電子メールデータからキーワードを抽出する際に、除外対象とするキーワードが記憶される。除外キーワードには、例えば、文頭のあいさつに用いられるキーワード「お疲れ様(です)」、「お世話(になっております)」や、打ち合わせの設定の際に良く用いられる、「場所」、「日時」等、どの送信先に対しても用いられ、特定の送信先アドレスに送信した電子メールを特徴づけるのに適切ではないキーワードが記憶されている。
【0021】
202はキーワード抽出部であって、電子メール情報テーブル201−1に記憶されている電子メールデータからキーワードを抽出する機能部である。203はキーワード集計部であって、キーワード抽出部202で抽出されたキーワードの集計処理を行う機能部である。例えば、ある特定の電子メールアドレスとの間で送受信された電子メールに出現する頻度が高いキーワードを集計処理により特定したり、複数の送信先アドレスそれぞれとの間で送受信送信された電子メールで共通する出現する頻度が高いキーワードを集計処理により特定したり、する処理を行う。
【0022】
204は設定情報管理部であって、キーワード抽出部202によるキーワード抽出や、キーワード集計部203によるキーワード集計の際に用いられる各種の設定情報を管理する機能部である。尚、後述する設定入力画面1100(図11)を介して入力された設定情報が、設定情報管理部204で管理されることになる。
【0023】
205は電子メール作成部であって、ユーザからの操作指示に従って電子メールを作成する機能部であり、送信先アドレス指定部205−1、情報表示部205−2を備えている。
【0024】
送信先アドレス指定部205−1は、電子メールの送信先アドレスを指定する機能部であって、ユーザによる電子メールアドレスの入力を受け付け、電子メールアドレスを送信先(To、Cc、Bcc)に設定する機能部である。電子メールアドレスの入力の受け付け方法としては、電子メールアドレスの直接入力、アドレス帳からの指定等がある。この送信先アドレス指定部205−1で指定された送信先アドレス情報が、キーワード抽出部202に送られ、キーワード抽出部202によって、当該送信先アドレスに関連する電子メールからキーワード抽出が行われる。
【0025】
情報表示部205−2は、キーワード集計部203による集計結果をもとに、特徴キーワードやメッセージなどの情報を表示する機能部である。以上が、図1の情報処理装置100の機能構成の説明である。
【0026】
次に、図3を参照して、情報処理装置100のCPU101によって行われる電子メール作成処理の概要について説明する。この処理をCPU101に実行させるためのプログラムは外部メモリ111に記憶されており、本処理を実行する際にCPU101は当該プログラムをRAM102にロードし、ロードしたプログラムによる制御に従って本処理を実行する。このプログラムは、例えば電子メール送受信プログラムである。
【0027】
CPU101は、プログラム実行時に、電子メールの作成指示を受け付けると、電子メール作成画面をディスプレイ装置110に表示し、電子メールの作成処理を開始する。そして、その後、電子メールの編集指示を受け付けた場合に、後述する各種の処理を行うことになる。
【0028】
情報処理装置100のCPU101は、電子メール編集指示を受け付けたかを判定する(ステップS301)。ここでいう電子メールの編集指示とは、例えば、送信先アドレス(宛先)の入力指示、件名・本文の入力指示、電子メール送信指示、電子メール送信指示、電子メール編集の終了指示を含むものとする。
【0029】
CPU101は、ステップS302において、ステップS301で受け付けた電子メール編集指示が宛先入力指示であるかを判定する。ステップS302の判定処理で、CPU101が宛先入力指示であると判定した場合には(ステップS302でYES)、処理をステップS303に進める。
【0030】
ステップS303では、CPU101は、設定情報管理部204で管理されているキーワード表示設定情報が、それぞれの送信先アドレスに対応する特徴キーワードを参考情報として表示する設定であるかを判定する(「キーワード表示を行う?」)。CPU101はこの判定を、後述する図11の設定入力画面を介して入力された設定情報に従って行うことになる。
【0031】
ステップS303の判定処理でYES、送信先アドレスに対応する特徴キーワードの表示を行う(特徴キーワードの表示を行う送信先アドレスの入力指示を受け付けなかった)と判定した場合には、処理をステップS304に進める。一方、NOと判定した場合には、処理をステップS301に戻す。
【0032】
ステップS303の判定処理でYESと判定した後に、CPU101は、新たに入力を受け付けた送信先アドレスの件数が何件であるかを判定する(ステップS304)。この判定処理の結果、新たに入力を受け付けた送信先アドレスが1件であったと判定した場合には(ステップS304で「1件」)、処理をステップS305に進め、メッセージ表示処理(送信先アドレス指定1件)を行う。この処理の詳細は、図4を参照して後述することにする。
【0033】
一方、新たに入力を受け付けた送信アドレスが複数件であったと判定した場合には(ステップS304で「複数件」)、処理をステップS306に進め、メッセージ表示処理(送信先アドレス指定複数件)を行う。この処理の詳細は、図5を参照して後述することにする。ステップS305、ステップS306の処理が終了すると、CPU101は、処理をステップS301に戻す。
【0034】
ステップS302の判定処理で、受け付けた電子メールの編集指示が宛先入力指示ではないと判定した場合には、CPU101は、処理をステップS307に進め、ステップS301で受け付けた電子メール編集指示が件名・本文の入力指示であるかを判定する。
【0035】
ステップS307の判定処理で、件名・本文の入力指示であるとCPU101が判定した場合には(ステップS307でYES)、処理をステップS308に進め、本文・件名編集処理を行う。この処理が終了後、CPU101は処理をステップS301に戻す。
【0036】
ステップS307の判定処理で、件名・本文の入力指示ではないとCPU101が判定した場合には(ステップS307でNO)、処理をステップS309に進め、ステップS301で受け付けた電子メール編集指示が電子メール送信指示であるかを判定する。
【0037】
ステップS309の判定処理で、電子メール送信指示であるとCPU101が判定した場合には(ステップS309でYES)、処理をステップS310に進め、電子メールの送信処理を行う。その後、送信した電子メールを電子メール情報テーブル201−1に保存する(ステップS311)。その後、本処理を終了する。
【0038】
ステップS309の判定処理で、電子メール送信指示ではない(NO)とCPU101が判定した場合には、処理をステップS312に進め、ステップS301で受け付けた処理が電子メール編集の終了指示であるかを判定する。
【0039】
ステップS312の判定処理で、電子メール編集の終了指示であると判定した場合には(ステップS312でYES)、本処理を終了する。一方、電子メール編集の終了指示ではないと判定した場合には(ステップS312でNO)、ステップS313に処理を進め、入力指示された処理を実行する。そして、処理をステップS301に処理を戻す。
【0040】
以上が、図1の情報処理装置100のCPU101によって行われる電子メール作成処理の概要である。
【0041】
次に、図4を参照して、図3のステップS305のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定1件)の詳細について説明する。
【0042】
まず、CPU101は、指定された送信先アドレス(宛先)が、特徴キーワードの表示対象である送信先アドレスであるかを判定する(ステップS401)。ステップS401でNOと判定した場合には、ステップS402以降の処理を行うことなく、本処理を終了する。
【0043】
一方、ステップS401でYESとCPU101が判定した場合には、処理をステップS402に進め、図3のステップS303で取得した送信先アドレス(宛先)に紐づく電子メールを電子メール情報テーブル201−1から抽出する。ここで抽出対象となる電子メールは、メールヘッダの送信元情報(From)や送信先情報(To、Cc、Bcc、Reply−To等)に当該アドレスが記録されているメールである。
【0044】
その後、CPU101は、ステップS402の処理で、指定された送信先アドレスに紐づく電子メールが抽出されたかを判定する(「該当メールあり?」:ステップS403)。この判定処理で、CPU101が、指定された送信先アドレスに紐づく電子メールが抽出されなかったと判定した場合には(ステップS403でNO)、処理をステップS404に進め、当該送信先アドレスに対して初めて電子メールの送信を行う旨のメッセージを作成する(メッセージ作成(初回送信))。その後、処理をステップS413に進める。
【0045】
一方、ステップS403の判定処理で指定された送信先アドレスに紐づく電子メールが抽出された(YES)と判定した場合には、CPU101は処理をステップS405に進め、ステップS402で抽出した電子メールから、個別キーワード情報を取得する(CPU101が図2のキーワード抽出部202として機能)。個別キーワードとは、個々の送信先アドレスに紐づく電子メールから抽出されるキーワードを意味する。そして取得した個別キーワードはRAM102等に記憶される。このステップS405の処理の概要について、図6を参照して後述することにする。
【0046】
尚、個別キーワードを抽出する際には、ステップS402で抽出した電子メールの件名や本文データを形態素解析法等の技法により単語に分割し、その中から名詞を個別キーワードとして抽出する。尚、テキスト情報を取得できるのであれば、添付ファイル中のテキスト情報からも個別キーワードを取得しても勿論構わない。
【0047】
ここで、図6を参照して、キーワード抽出部202、キーワード集計部(CPU101がこれら機能部として機能)によって行われる個別キーワード抽出処理の概要を示す図である。キーワード抽出部202は、電子メール情報テーブル201−1から新たに指定を受け付けたアドレスに対応する電子メール群(601)を取得する。そして、その電子メール群に含まれる個々の電子メール(601−1、601−2、・・・)から、形態素解析法等により個別キーワードを抽出する。
【0048】
その後、キーワード集計部203が、キーワード抽出部202で抽出したキーワードの出現頻度を集計し、602に示すようなそれぞれの個別キーワードの出現頻度を示すデータを作成する。
【0049】
ある電子メールアドレスとの間で送受信された電子メールの内容を報知するキーワードを特定するには、それら電子メールで頻出するキーワードを用いれば良い。そこで、本発明では、キーワード集計部203が抽出された個別キーワードの出現頻度を集計し、その結果出現頻度が高い個別キーワードの情報をユーザに報知するようにしている。以上が図4のステップS405の個別キーワード抽出処理の概要の説明である。
【0050】
図4の説明に戻る。ステップS405の処理が終了後、CPU101は、編集中の電子メールに他のメールアドレスが設定されているか(指定済みアドレスがあるか)を判定する(ステップS406)。他のメールアドレスとは、ステップS405の処理を行う以前に既に送信先アドレスとして設定されている他の送信先アドレスを意味する。
【0051】
このステップS406の判定処理で他の送信先アドレスが既に設定されている(YES)と判断した場合には、処理をステップS407に進め、他の送信先アドレス(指定済みアドレス)に共通する個別キーワードであるグループキーワードを抽出する。この他の送信先アドレスの個別キーワードはそれらが新たに設定された時点で取得済みである。
【0052】
その後、新たな送信先アドレスの入力前に既に設定されていた送信先アドレスそれぞれに共通する個別キーワードであるグループキーワード(ステップS407で抽出)と、ステップS405で抽出した、新たに指定された送信先アドレスの個別キーワードを比較し(ステップS408)、重複するキーワードがあるかを判定する(ステップS409)。この判定処理でCPU101が、重複したキーワードがあると判定した場合には(ステップS409でYES)、処理をステップS410に進め、グループキーワードと個別キーワードとで重複するキーワードから共通キーワードを抽出する。この際に、CPU101は、出現頻度情報を用いて、それら送信先アドレスに送信された電子メールでの出現頻度が高いキーワードを共通キーワードとして抽出することになる。その後、ステップS411に処理を移行し、ステップS405で抽出した個別キーワードと、ステップS410で抽出した共通キーワードを表示する。このステップS407からステップS411の処理の概要を、図7、図8を参照して説明することにする。
【0053】
図7は、図4の処理を実行している間に本発明の情報処理装置100のディスプレイ装置110に表示される電子メール作成画面の一例を示している。ここでは図中の(1)のように、送信先として、TOに「高尾様」701、CCに「杉田様」702が既に設定されている状態で、新たに送信先としてCCに「佐藤様」703を設定した場合の処理を例に説明する。
【0054】
本発明では、新たに送信アドレスが設定されると、図6に示す処理を行い、個別キーワードを取得するので、すでに、送信先アドレス「高尾様<takao@zzz.co.jp>」701、「杉田様<sugita@yyy.co.jp>」702に対応する個別キーワードは取得されている。
【0055】
図8は、共通キーワード抽出処理の概要を示す模式図である。801は、図7の「高尾様<takao@zzz.co.jp>」に対応する個別キーワード、802は、図7の「杉田様<sugita@yyy.co.jp>」に対応するキーワードである。本発明では、これら既に送信先アドレスに共通して用いられているキーワードをグループキーワードとして抽出する。803は、高尾様と杉田様に共通するキーワードであるグループキーワードを示している。尚、このグループキーワードの抽出の際には、それぞれの送信先アドレスで、一定以上の出現頻度を有するキーワードをグループキーワードとして抽出する。
【0056】
804は、新たに送信先アドレスとして設定された「佐藤様<sato@yyy.co.jp>」(図7の703)に対応する個別キーワードであり、この個別キーワードと「高尾様」、「杉田様」に共通するキーワードであるグループキーワードとで共通するキーワードを共通キーワードとして抽出する。図中805は共通キーワードを示している。この共通キーワード805は、次新たに送信先アドレスが設定された場合には、既に設定済みの送信先アドレスに共通するキーワードであるグループキーワードとされることになる。
【0057】
図7の説明に戻る。新たに設定された送信先アドレスに対応する個別キーワードと、図8に示す処理により抽出された共通キーワードとを、704に示すような形で表示する。704−1が佐藤様に対応する個別キーワード、704−2が設定されている全ての送信先アドレスで共通する共通キーワードである。本発明では、新たに設定された送信先アドレスとの間でやり取りが行われた電子メールで出現頻度の高いキーワードと、設定されている全ての送信先電子メールとの間でやり取りが行われた電子メールで共通して出現頻度の高いキーワードを報知することにより、ユーザが送信先アドレスの設定ミスに気づく可能性を高めることが可能となる。
【0058】
図4の説明に戻る。ステップS409の判定処理でNOと判定した場合には、CPU101は処理をステップS412に進め、既に設定済みの送信先アドレスとの間でやり取りが行われた電子メールと、新たに設定された送信先アドレスとの間でやり取りが行われた電子メールとで共通するキーワードがない旨のメッセージを作成する。そして、ステップS413では、ステップS404またはステップS412で作成されたメッセージを表示する。以上が、図3のステップS305のメッセージ表示処理の詳細な説明である。
【0059】
次に、図5を参照して、図3のステップS306のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定複数件)の詳細について説明する。この処理は、例えば、電子メール送受信プログラムのアドレス帳機能や、複数件の送信先アドレスを一度にコピー&ペースト処理により設定する場合など、一度に複数の新たな送信先アドレスが設定された場合に実行する処理である。
【0060】
まず、CPU101は、以下に示すステップS502からステップS506の処理を、新たに指定された全ての送信先アドレスに対して行ったと判定するまで繰り返し実行する(ステップS501)。ステップS502では、新たに設定された送信先アドレスが、キーワード取得対象の送信先アドレスであるかを判定する。この判定処理でNOと判定した場合には、処理をステップS501に戻し、次の送信先アドレスに対する処理に移行する。一方、ステップS502の判定処理でYESと判定した場合には、CPU101は、処理をステップS503に進め、指定された送信先アドレスに対応する電子メールを取得する。
【0061】
その後、ステップS503で送信先アドレスに対応する電子メールデータが取得できたかを判定し(ステップS504)、取得できた(YES)と判定した場合には処理をステップS505に進め、取得した電子メールから当該送信先アドレスに対応する個別キーワードを抽出する。一方、ステップS504の判定処理で、電子メールを取得できなかった(NO)と判定した場合には、処理をステップS506に進め、当該送信先アドレスに対して初めて電子メールの送信を行う旨のメッセージを作成する(メッセージ作成(初回送信))。
【0062】
新たに設定された全ての送信先アドレスに対して、ステップS502からステップS506の処理終了後、CPU101は処理をステップS507に進め、新たな送信先アドレスの指定を受ける前に既に設定されていた送信先アドレスがあるかを判定する。この判定処理でYESと判定した場合には、処理をステップS508に進め、既に設定されていた送信先アドレスに対応する個別キーワードを取得する。この個別キーワードは、当該送信先アドレス設定時に抽出されRAM102等に記憶されているので、ここでは、再度当該送信先アドレスとの間でやり取りされた電子メールから新たに個別キーワードを取得しなくてもよい。
【0063】
ステップS507でNOと判定した場合、またはステップS508の処理終了後、ステップS505及びステップS508で取得した個別キーワードで共通のキーワードであるグループ共通キーワードを抽出する。尚、このグループ共通キーワードであるが、設定されている全ての送信先アドレスに共通で用いられている必要は必ずしもなく、設定された複数のアドレスのうち、所定の割合以上の送信先アドレスに対応し、出現頻度が一定以上の個別キーワードをグループ共通キーワードとして抽出すればよい。
【0064】
そして、ステップS509で抽出したグループ共通キーワードを個別キーワードとして有さない送信先アドレスが設定されているかを判定し、YESと判定した場合には、処理をステップS511に進め、他の送信先アドレスと関連性がないと思われる送信先アドレスが設定されている旨のメッセージを作成する。そして、グループ共通キーワード、メッセージを表示する。以上が、図3のステップS306のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定複数件)の処理の詳細な説明である。
【0065】
図9は、図5に示す処理終了後、情報処理装置100のディスプレイ装置110に表示される画面例を示している。ここでは、星野様<hoshino@zzz.co.jp>が既に送信先アドレスとして設定されている状態で、新たに「高尾様<takao@zzz.co.jp>」901−1、「杉田様<sugita@yyy.co.jp>」901−2、「佐藤様<sato@yyy.co.jp>」901−3が一度に設定された例を示している。
【0066】
902は、図5のステップS512の処理で表示されるグループ共通キーワード(902−1)、メッセージ(902−2)である。尚、メッセージ902−2は、図5のステップS510でYESと判定された場合に表示されるメッセージである。詳細表示アンカー902−3に対するクリック指示を受け付けると、個々の送信先アドレスの個別キーワードを表示させるための詳細画面(図10)を表示することになる。
【0067】
図10は、図9の詳細表示アンカー902−3に対するクリック指示を受け付けた場合に表示される詳細画面の一例を示す図である。詳細画面1000には、送信先アドレス詳細表示部1001、適用ボタン、閉じるボタンが設定されている。
【0068】
送信先アドレス詳細表示部1001には、送信先アドレス1001−1、個別キーワード1001−2が表示される。また、1001−3は、送信先アドレスの除外を行うためのチェックボタンであり、このチェックボタン1001−3にチェックされた状態で適用ボタンが押下されると、チェックされた送信先アドレスを除外する処理が行われる。これにより、複数の送信先アドレスそれぞれについての個別キーワードをメッセージとしては表示しないが、それぞれの送信先アドレスの個別キーワードを確認後、送信先アドレスの除外を行うことが可能となる。
【0069】
上述した通り、本発明では、複数の送信先アドレスが一度に設定された場合には、それぞれの送信先アドレスの個別キーワードの表示指示を受け付けて初めて表示するようにしている。これにより、複数の送信先アドレスそれぞれに対しての個別キーワードを表示することにより表示情報が多くなってしまい、適切な情報がユーザに報知できなくなってしまうという危険性を抑制することも可能となっている。
【0070】
最後に、図11を参照して、設定情報管理部204(CPU101が本機能部として機能)によって行われるキーワード表示機能の設定処理について説明する。
【0071】
この設定画面1100を介して、キーワード表示機能を使用しない指示(1101に対するチェック)、電子メール作成時に自動的に追加される送信先アドレスについては当該送信先アドレスに対応する個別キーワードを使用しない指示(1102に対するチェック)、特定の送信先アドレスについては対応する個別キーワードを使用しない指示(1103に対するチェック)を受け付けることができる。そしてこの設定情報は、外部メモリ111等に保存される。尚、電子メール作成時に自動的に追加される送信先アドレスは、電子メールの返信を行う場合に自動的に設定される送信先アドレスや、メール作成時に必ずCCやBCCに設定する指定を受け付けている送信先アドレスをいう。
【0072】
1101に対するチェックを受け付けた場合には、図3のステップS303でNOとCPU101は判定することになる。また、1102、1103に対するチェックを受け付けた場合は、該当する送信先アドレスが設定された場合に、CPU101は図4のステップS401、図5のステップS502でNOと判定することになる。
【0073】
以上のような構成をとることで、本願発明では、ユーザに新たに設定した送信先アドレスと過去にやり取りした電子メールの内容を想起させるキーワードや、設定されている全ての送信先アドレスに共通する電子メールの内容を想起させるキーワードを表示することできる。これにより、ユーザが編集し、送信しようとしている電子メールの送信先アドレスとしてふさわしい電子メールアドレスが適切に設定されているかをユーザは適切に判断することが可能となる。
【0074】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0075】
本実施形態における図3〜図5に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0076】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0077】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0078】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0079】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0080】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0081】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0082】
さらに、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0083】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0084】
100 情報処理装置
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 システムバス
105 入力コントローラ
106 ビデオコントローラ
107 メモリコントローラ
108 通信I/F(インタフェース)コントローラ
109 入力装置
110 ディスプレイ装置
111 外部メモリ
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メールの誤送信防止技術に関し、特に、過去に送受信された電子メールから抽出した情報を表示することで、ユーザによる電子メールの誤送信を防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、大多数の企業では、コミュニケーションツールとして電子メールを利用しており、電子メールを用いて重要な情報の送受信を行うことも広く行われている。その際に、アドレスの指定ミスなどの人為的なミスに起因する電子メールの誤送信により、重要な情報の外部への漏えいが起こってしまっている。
【0003】
電子メールシステムには、電子メールの送信指示を受け付けた後、直ちに電子メールの送信処理を行うのではなく、ユーザに電子メールに設定された情報を確認させた後に、実際に電子メールを送信するものもある。しかしこの場合も、ユーザが確認できる情報は送信先アドレスや件名など限られたものであり、当該電子メールを送信する送信先として設定すべきアドレスが設定されているかを確認するためには不十分であった。
【0004】
そこで、特許文献1には、電子メールの送信時に、送信しようとしている電子メール内容と、当該電子メールの送信先として設定された電子メールアドレスとの間で過去に送受信された電子メールの履歴情報から抽出される特徴キーワード群とを比較することで、送信先の正当性を判定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−123318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に開示されている発明では、送信先に複数の電子メールアドレスが設定されている場合については、何ら考慮されていない。送信先が複数設定されている場合には、電子メールの内容が、それら全てのアドレスに対して送信しても良いものなのかを適切に判定させるための情報を提供すべきである。
【0007】
そこで、本発明は、過去に送受信された電子メールの履歴情報のうち、これから送信しようとしている電子メールの送信先として設定された電子メールアドレスを含む電子メールの特徴キーワードを抽出し、ユーザに提示することで、電子メールの誤送信を抑制する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、電子メールデータの作成を行う情報処理装置であって、過去に送受信が行われた電子メールデータを記憶する記憶手段と、電子メールデータの作成指示を受け付ける第1の受付手段と、前記第1の受付手段で受け付けた作成指示に応じて作成が開始される電子メールデータの送信先となる電子メールアドレスの指定を受け付ける第2の受付手段と、前記記憶手段に記憶されている電子メールデータから、前記第2の受付手段で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスに関連する電子メールデータを抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された電子メールデータから出現頻度の高いキーワードを、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードとして取得する取得手段と、前記取得手段で取得した個別キーワードと、前記第2の受付手段で新たに電子メールアドレスの指定を受け付ける前に、既に指定を受け付けた他の電子メールアドレスに関する個別キーワードとで共通するキーワードである共通キーワードを特定する特定手段と、前記新たに指定を受け付けた電子メールアドレスの個別キーワードと前記共通キーワードとを表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
上記した目的を達成するために、本発明の情報処理方法は、過去に送受信が行われた電子メールデータを記憶する記憶手段を備え、電子メールデータの作成を行う情報処理装置によって行われる情報処理方法であって、電子メールデータの作成指示を受け付ける第1の受付工程と、前記第1の受付工程で受け付けた作成指示に応じて作成が開始される電子メールデータの送信先となる電子メールアドレスの指定を受け付ける第2の受付工程と、前記記憶手段に記憶されている電子メールデータから、前記第2の受付工程で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスに関連する電子メールデータを抽出する抽出工程と、前記工程手段で抽出された電子メールデータから出現頻度の高いキーワードを、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードとして取得する取得工程と、前記取得工程で取得した個別キーワードと、前記第2の受付工程で新たに電子メールアドレスの指定を受け付ける前に、既に指定を受け付けた他の電子メールアドレスに関する個別キーワードとで共通するキーワードである共通キーワードを特定する特定工程と、前記新たに指定を受け付けた電子メールアドレスの個別キーワードと前記共通キーワードとを表示する表示工程とを備えることを特徴とする。
【0010】
上記した目的を達成するために、本発明のコンピュータプログラムは、過去に送受信が行われた電子メールデータを記憶する記憶手段を備え、電子メールデータの作成を行う情報処理装置を、電子メールデータの作成指示を受け付ける第1の受付手段と、前記第1の受付手段で受け付けた作成指示に応じて作成が開始される電子メールデータの送信先となる電子メールアドレスの指定を受け付ける第2の受付手段と、前記記憶手段に記憶されている電子メールデータから、前記第2の受付手段で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスに関連する電子メールデータを抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された電子メールデータから出現頻度の高いキーワードを、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードとして取得する取得手段と、前記取得手段で取得した個別キーワードと、前記第2の受付手段で新たに電子メールアドレスの指定を受け付ける前に、既に指定を受け付けた他の電子メールアドレスに関する個別キーワードとで共通するキーワードである共通キーワードを特定する特定手段と、前記新たに指定を受け付けた電子メールアドレスの個別キーワードと前記共通キーワードとを表示する表示手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、電子メールの送信先として複数の電子メールアドレスが設定された場合に、電子メールの履歴情報からそれら複数の電子メールアドレスが設定された電子メールからキーワードを抽出し、それら複数の電子メールアドレスに共通性の高いキーワードをユーザに提示するので、編集中の電子メールに対する宛先として適切な電子メールアドレスを設定したかの確認をユーザに適切に行わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の情報処理装置の機能構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の情報処理装置100によって行われる電子メールデータ作成処理の概要を示す図である。
【図4】図3のステップS305のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定1件)の詳細を示すフローチャートである。
【図5】図3のステップS306のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定複数件)の詳細を示すフローチャートである。
【図6】個別キーワードの抽出処理の概要を示す図である。
【図7】図4のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定1件)において、ディスプレイ装置110に表示される電子メール作成画面の一例を示す図である。
【図8】図4のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定複数件)において、CPU101によって行われるキーワード抽出処理の概要を示す図である。
【図9】図5のメッセージ表示処理において、ディスプレイ装置110に表示される電子メール作成画面の一例を示す図である。
【図10】キーワード詳細表示画面の構成の一例を示す図である。
【図11】設定入力画面の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態の一例について説明する。図1は、本発明の情報処理装置100として適用可能なコンピュータのハードウェア構成の一例を説明するブロック図である。
【0014】
図中、CPU101は、システムバス104に接続される後述の各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM103あるいは外部メモリ111には、CPU101の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、情報処理装置100に後述する各種の処理を実行させるために必要な各種プログラムやデータ等が記憶されている。RAM102は、CPU101の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0015】
CPU101は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM102にロードして、プログラムを実行することで後述する各種処理を実現するものである。また、入力コントローラ(入力C)105は、キーボードやポインティングデバイス等で構成される入力装置109からの入力を制御する。ビデオコントローラ(VC)106は、ディスプレイ装置110等の表示装置への表示を制御する。ディスプレイ装置110は、例えばCRTディスプレイや液晶ディスプレイ等で構成される。
【0016】
メモリコントローラ(MC)107は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュメモリ等の外部メモリ111へのアクセスを制御する。
【0017】
通信I/Fコントローラ(通信I/FC)108は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0018】
なお、CPU101は、例えばRAM102内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置110上での表示を可能としている。また、CPU101は、ディスプレイ装置110上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。以上が、本発明の情報処理装置100に適用可能なコンピュータのハードウェア構成の説明であるが、後述する各種の処理を実行可能であれば、必ずしも図1に記載のハードウェア構成を有していなくとも構わないことは言うまでもない。
【0019】
次に、図2を参照して、本発明の情報処理装置の機能構成について説明する。図2は、本発明の情報処理装置100の機能構成の一例を示す図である。
【0020】
201は記憶部であって、電子メール情報テーブル201−1や除外キーワード辞書テーブル等を記憶する記憶部である。尚、電子メール情報テーブル201−1には、電子メールシステムを用いて送受信された電子メールが記憶される。また、除外キーワード辞書テーブルには、後述するキーワード抽出部202が電子メール情報テーブル201−2に記憶されている電子メールデータからキーワードを抽出する際に、除外対象とするキーワードが記憶される。除外キーワードには、例えば、文頭のあいさつに用いられるキーワード「お疲れ様(です)」、「お世話(になっております)」や、打ち合わせの設定の際に良く用いられる、「場所」、「日時」等、どの送信先に対しても用いられ、特定の送信先アドレスに送信した電子メールを特徴づけるのに適切ではないキーワードが記憶されている。
【0021】
202はキーワード抽出部であって、電子メール情報テーブル201−1に記憶されている電子メールデータからキーワードを抽出する機能部である。203はキーワード集計部であって、キーワード抽出部202で抽出されたキーワードの集計処理を行う機能部である。例えば、ある特定の電子メールアドレスとの間で送受信された電子メールに出現する頻度が高いキーワードを集計処理により特定したり、複数の送信先アドレスそれぞれとの間で送受信送信された電子メールで共通する出現する頻度が高いキーワードを集計処理により特定したり、する処理を行う。
【0022】
204は設定情報管理部であって、キーワード抽出部202によるキーワード抽出や、キーワード集計部203によるキーワード集計の際に用いられる各種の設定情報を管理する機能部である。尚、後述する設定入力画面1100(図11)を介して入力された設定情報が、設定情報管理部204で管理されることになる。
【0023】
205は電子メール作成部であって、ユーザからの操作指示に従って電子メールを作成する機能部であり、送信先アドレス指定部205−1、情報表示部205−2を備えている。
【0024】
送信先アドレス指定部205−1は、電子メールの送信先アドレスを指定する機能部であって、ユーザによる電子メールアドレスの入力を受け付け、電子メールアドレスを送信先(To、Cc、Bcc)に設定する機能部である。電子メールアドレスの入力の受け付け方法としては、電子メールアドレスの直接入力、アドレス帳からの指定等がある。この送信先アドレス指定部205−1で指定された送信先アドレス情報が、キーワード抽出部202に送られ、キーワード抽出部202によって、当該送信先アドレスに関連する電子メールからキーワード抽出が行われる。
【0025】
情報表示部205−2は、キーワード集計部203による集計結果をもとに、特徴キーワードやメッセージなどの情報を表示する機能部である。以上が、図1の情報処理装置100の機能構成の説明である。
【0026】
次に、図3を参照して、情報処理装置100のCPU101によって行われる電子メール作成処理の概要について説明する。この処理をCPU101に実行させるためのプログラムは外部メモリ111に記憶されており、本処理を実行する際にCPU101は当該プログラムをRAM102にロードし、ロードしたプログラムによる制御に従って本処理を実行する。このプログラムは、例えば電子メール送受信プログラムである。
【0027】
CPU101は、プログラム実行時に、電子メールの作成指示を受け付けると、電子メール作成画面をディスプレイ装置110に表示し、電子メールの作成処理を開始する。そして、その後、電子メールの編集指示を受け付けた場合に、後述する各種の処理を行うことになる。
【0028】
情報処理装置100のCPU101は、電子メール編集指示を受け付けたかを判定する(ステップS301)。ここでいう電子メールの編集指示とは、例えば、送信先アドレス(宛先)の入力指示、件名・本文の入力指示、電子メール送信指示、電子メール送信指示、電子メール編集の終了指示を含むものとする。
【0029】
CPU101は、ステップS302において、ステップS301で受け付けた電子メール編集指示が宛先入力指示であるかを判定する。ステップS302の判定処理で、CPU101が宛先入力指示であると判定した場合には(ステップS302でYES)、処理をステップS303に進める。
【0030】
ステップS303では、CPU101は、設定情報管理部204で管理されているキーワード表示設定情報が、それぞれの送信先アドレスに対応する特徴キーワードを参考情報として表示する設定であるかを判定する(「キーワード表示を行う?」)。CPU101はこの判定を、後述する図11の設定入力画面を介して入力された設定情報に従って行うことになる。
【0031】
ステップS303の判定処理でYES、送信先アドレスに対応する特徴キーワードの表示を行う(特徴キーワードの表示を行う送信先アドレスの入力指示を受け付けなかった)と判定した場合には、処理をステップS304に進める。一方、NOと判定した場合には、処理をステップS301に戻す。
【0032】
ステップS303の判定処理でYESと判定した後に、CPU101は、新たに入力を受け付けた送信先アドレスの件数が何件であるかを判定する(ステップS304)。この判定処理の結果、新たに入力を受け付けた送信先アドレスが1件であったと判定した場合には(ステップS304で「1件」)、処理をステップS305に進め、メッセージ表示処理(送信先アドレス指定1件)を行う。この処理の詳細は、図4を参照して後述することにする。
【0033】
一方、新たに入力を受け付けた送信アドレスが複数件であったと判定した場合には(ステップS304で「複数件」)、処理をステップS306に進め、メッセージ表示処理(送信先アドレス指定複数件)を行う。この処理の詳細は、図5を参照して後述することにする。ステップS305、ステップS306の処理が終了すると、CPU101は、処理をステップS301に戻す。
【0034】
ステップS302の判定処理で、受け付けた電子メールの編集指示が宛先入力指示ではないと判定した場合には、CPU101は、処理をステップS307に進め、ステップS301で受け付けた電子メール編集指示が件名・本文の入力指示であるかを判定する。
【0035】
ステップS307の判定処理で、件名・本文の入力指示であるとCPU101が判定した場合には(ステップS307でYES)、処理をステップS308に進め、本文・件名編集処理を行う。この処理が終了後、CPU101は処理をステップS301に戻す。
【0036】
ステップS307の判定処理で、件名・本文の入力指示ではないとCPU101が判定した場合には(ステップS307でNO)、処理をステップS309に進め、ステップS301で受け付けた電子メール編集指示が電子メール送信指示であるかを判定する。
【0037】
ステップS309の判定処理で、電子メール送信指示であるとCPU101が判定した場合には(ステップS309でYES)、処理をステップS310に進め、電子メールの送信処理を行う。その後、送信した電子メールを電子メール情報テーブル201−1に保存する(ステップS311)。その後、本処理を終了する。
【0038】
ステップS309の判定処理で、電子メール送信指示ではない(NO)とCPU101が判定した場合には、処理をステップS312に進め、ステップS301で受け付けた処理が電子メール編集の終了指示であるかを判定する。
【0039】
ステップS312の判定処理で、電子メール編集の終了指示であると判定した場合には(ステップS312でYES)、本処理を終了する。一方、電子メール編集の終了指示ではないと判定した場合には(ステップS312でNO)、ステップS313に処理を進め、入力指示された処理を実行する。そして、処理をステップS301に処理を戻す。
【0040】
以上が、図1の情報処理装置100のCPU101によって行われる電子メール作成処理の概要である。
【0041】
次に、図4を参照して、図3のステップS305のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定1件)の詳細について説明する。
【0042】
まず、CPU101は、指定された送信先アドレス(宛先)が、特徴キーワードの表示対象である送信先アドレスであるかを判定する(ステップS401)。ステップS401でNOと判定した場合には、ステップS402以降の処理を行うことなく、本処理を終了する。
【0043】
一方、ステップS401でYESとCPU101が判定した場合には、処理をステップS402に進め、図3のステップS303で取得した送信先アドレス(宛先)に紐づく電子メールを電子メール情報テーブル201−1から抽出する。ここで抽出対象となる電子メールは、メールヘッダの送信元情報(From)や送信先情報(To、Cc、Bcc、Reply−To等)に当該アドレスが記録されているメールである。
【0044】
その後、CPU101は、ステップS402の処理で、指定された送信先アドレスに紐づく電子メールが抽出されたかを判定する(「該当メールあり?」:ステップS403)。この判定処理で、CPU101が、指定された送信先アドレスに紐づく電子メールが抽出されなかったと判定した場合には(ステップS403でNO)、処理をステップS404に進め、当該送信先アドレスに対して初めて電子メールの送信を行う旨のメッセージを作成する(メッセージ作成(初回送信))。その後、処理をステップS413に進める。
【0045】
一方、ステップS403の判定処理で指定された送信先アドレスに紐づく電子メールが抽出された(YES)と判定した場合には、CPU101は処理をステップS405に進め、ステップS402で抽出した電子メールから、個別キーワード情報を取得する(CPU101が図2のキーワード抽出部202として機能)。個別キーワードとは、個々の送信先アドレスに紐づく電子メールから抽出されるキーワードを意味する。そして取得した個別キーワードはRAM102等に記憶される。このステップS405の処理の概要について、図6を参照して後述することにする。
【0046】
尚、個別キーワードを抽出する際には、ステップS402で抽出した電子メールの件名や本文データを形態素解析法等の技法により単語に分割し、その中から名詞を個別キーワードとして抽出する。尚、テキスト情報を取得できるのであれば、添付ファイル中のテキスト情報からも個別キーワードを取得しても勿論構わない。
【0047】
ここで、図6を参照して、キーワード抽出部202、キーワード集計部(CPU101がこれら機能部として機能)によって行われる個別キーワード抽出処理の概要を示す図である。キーワード抽出部202は、電子メール情報テーブル201−1から新たに指定を受け付けたアドレスに対応する電子メール群(601)を取得する。そして、その電子メール群に含まれる個々の電子メール(601−1、601−2、・・・)から、形態素解析法等により個別キーワードを抽出する。
【0048】
その後、キーワード集計部203が、キーワード抽出部202で抽出したキーワードの出現頻度を集計し、602に示すようなそれぞれの個別キーワードの出現頻度を示すデータを作成する。
【0049】
ある電子メールアドレスとの間で送受信された電子メールの内容を報知するキーワードを特定するには、それら電子メールで頻出するキーワードを用いれば良い。そこで、本発明では、キーワード集計部203が抽出された個別キーワードの出現頻度を集計し、その結果出現頻度が高い個別キーワードの情報をユーザに報知するようにしている。以上が図4のステップS405の個別キーワード抽出処理の概要の説明である。
【0050】
図4の説明に戻る。ステップS405の処理が終了後、CPU101は、編集中の電子メールに他のメールアドレスが設定されているか(指定済みアドレスがあるか)を判定する(ステップS406)。他のメールアドレスとは、ステップS405の処理を行う以前に既に送信先アドレスとして設定されている他の送信先アドレスを意味する。
【0051】
このステップS406の判定処理で他の送信先アドレスが既に設定されている(YES)と判断した場合には、処理をステップS407に進め、他の送信先アドレス(指定済みアドレス)に共通する個別キーワードであるグループキーワードを抽出する。この他の送信先アドレスの個別キーワードはそれらが新たに設定された時点で取得済みである。
【0052】
その後、新たな送信先アドレスの入力前に既に設定されていた送信先アドレスそれぞれに共通する個別キーワードであるグループキーワード(ステップS407で抽出)と、ステップS405で抽出した、新たに指定された送信先アドレスの個別キーワードを比較し(ステップS408)、重複するキーワードがあるかを判定する(ステップS409)。この判定処理でCPU101が、重複したキーワードがあると判定した場合には(ステップS409でYES)、処理をステップS410に進め、グループキーワードと個別キーワードとで重複するキーワードから共通キーワードを抽出する。この際に、CPU101は、出現頻度情報を用いて、それら送信先アドレスに送信された電子メールでの出現頻度が高いキーワードを共通キーワードとして抽出することになる。その後、ステップS411に処理を移行し、ステップS405で抽出した個別キーワードと、ステップS410で抽出した共通キーワードを表示する。このステップS407からステップS411の処理の概要を、図7、図8を参照して説明することにする。
【0053】
図7は、図4の処理を実行している間に本発明の情報処理装置100のディスプレイ装置110に表示される電子メール作成画面の一例を示している。ここでは図中の(1)のように、送信先として、TOに「高尾様」701、CCに「杉田様」702が既に設定されている状態で、新たに送信先としてCCに「佐藤様」703を設定した場合の処理を例に説明する。
【0054】
本発明では、新たに送信アドレスが設定されると、図6に示す処理を行い、個別キーワードを取得するので、すでに、送信先アドレス「高尾様<takao@zzz.co.jp>」701、「杉田様<sugita@yyy.co.jp>」702に対応する個別キーワードは取得されている。
【0055】
図8は、共通キーワード抽出処理の概要を示す模式図である。801は、図7の「高尾様<takao@zzz.co.jp>」に対応する個別キーワード、802は、図7の「杉田様<sugita@yyy.co.jp>」に対応するキーワードである。本発明では、これら既に送信先アドレスに共通して用いられているキーワードをグループキーワードとして抽出する。803は、高尾様と杉田様に共通するキーワードであるグループキーワードを示している。尚、このグループキーワードの抽出の際には、それぞれの送信先アドレスで、一定以上の出現頻度を有するキーワードをグループキーワードとして抽出する。
【0056】
804は、新たに送信先アドレスとして設定された「佐藤様<sato@yyy.co.jp>」(図7の703)に対応する個別キーワードであり、この個別キーワードと「高尾様」、「杉田様」に共通するキーワードであるグループキーワードとで共通するキーワードを共通キーワードとして抽出する。図中805は共通キーワードを示している。この共通キーワード805は、次新たに送信先アドレスが設定された場合には、既に設定済みの送信先アドレスに共通するキーワードであるグループキーワードとされることになる。
【0057】
図7の説明に戻る。新たに設定された送信先アドレスに対応する個別キーワードと、図8に示す処理により抽出された共通キーワードとを、704に示すような形で表示する。704−1が佐藤様に対応する個別キーワード、704−2が設定されている全ての送信先アドレスで共通する共通キーワードである。本発明では、新たに設定された送信先アドレスとの間でやり取りが行われた電子メールで出現頻度の高いキーワードと、設定されている全ての送信先電子メールとの間でやり取りが行われた電子メールで共通して出現頻度の高いキーワードを報知することにより、ユーザが送信先アドレスの設定ミスに気づく可能性を高めることが可能となる。
【0058】
図4の説明に戻る。ステップS409の判定処理でNOと判定した場合には、CPU101は処理をステップS412に進め、既に設定済みの送信先アドレスとの間でやり取りが行われた電子メールと、新たに設定された送信先アドレスとの間でやり取りが行われた電子メールとで共通するキーワードがない旨のメッセージを作成する。そして、ステップS413では、ステップS404またはステップS412で作成されたメッセージを表示する。以上が、図3のステップS305のメッセージ表示処理の詳細な説明である。
【0059】
次に、図5を参照して、図3のステップS306のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定複数件)の詳細について説明する。この処理は、例えば、電子メール送受信プログラムのアドレス帳機能や、複数件の送信先アドレスを一度にコピー&ペースト処理により設定する場合など、一度に複数の新たな送信先アドレスが設定された場合に実行する処理である。
【0060】
まず、CPU101は、以下に示すステップS502からステップS506の処理を、新たに指定された全ての送信先アドレスに対して行ったと判定するまで繰り返し実行する(ステップS501)。ステップS502では、新たに設定された送信先アドレスが、キーワード取得対象の送信先アドレスであるかを判定する。この判定処理でNOと判定した場合には、処理をステップS501に戻し、次の送信先アドレスに対する処理に移行する。一方、ステップS502の判定処理でYESと判定した場合には、CPU101は、処理をステップS503に進め、指定された送信先アドレスに対応する電子メールを取得する。
【0061】
その後、ステップS503で送信先アドレスに対応する電子メールデータが取得できたかを判定し(ステップS504)、取得できた(YES)と判定した場合には処理をステップS505に進め、取得した電子メールから当該送信先アドレスに対応する個別キーワードを抽出する。一方、ステップS504の判定処理で、電子メールを取得できなかった(NO)と判定した場合には、処理をステップS506に進め、当該送信先アドレスに対して初めて電子メールの送信を行う旨のメッセージを作成する(メッセージ作成(初回送信))。
【0062】
新たに設定された全ての送信先アドレスに対して、ステップS502からステップS506の処理終了後、CPU101は処理をステップS507に進め、新たな送信先アドレスの指定を受ける前に既に設定されていた送信先アドレスがあるかを判定する。この判定処理でYESと判定した場合には、処理をステップS508に進め、既に設定されていた送信先アドレスに対応する個別キーワードを取得する。この個別キーワードは、当該送信先アドレス設定時に抽出されRAM102等に記憶されているので、ここでは、再度当該送信先アドレスとの間でやり取りされた電子メールから新たに個別キーワードを取得しなくてもよい。
【0063】
ステップS507でNOと判定した場合、またはステップS508の処理終了後、ステップS505及びステップS508で取得した個別キーワードで共通のキーワードであるグループ共通キーワードを抽出する。尚、このグループ共通キーワードであるが、設定されている全ての送信先アドレスに共通で用いられている必要は必ずしもなく、設定された複数のアドレスのうち、所定の割合以上の送信先アドレスに対応し、出現頻度が一定以上の個別キーワードをグループ共通キーワードとして抽出すればよい。
【0064】
そして、ステップS509で抽出したグループ共通キーワードを個別キーワードとして有さない送信先アドレスが設定されているかを判定し、YESと判定した場合には、処理をステップS511に進め、他の送信先アドレスと関連性がないと思われる送信先アドレスが設定されている旨のメッセージを作成する。そして、グループ共通キーワード、メッセージを表示する。以上が、図3のステップS306のメッセージ表示処理(送信先アドレス指定複数件)の処理の詳細な説明である。
【0065】
図9は、図5に示す処理終了後、情報処理装置100のディスプレイ装置110に表示される画面例を示している。ここでは、星野様<hoshino@zzz.co.jp>が既に送信先アドレスとして設定されている状態で、新たに「高尾様<takao@zzz.co.jp>」901−1、「杉田様<sugita@yyy.co.jp>」901−2、「佐藤様<sato@yyy.co.jp>」901−3が一度に設定された例を示している。
【0066】
902は、図5のステップS512の処理で表示されるグループ共通キーワード(902−1)、メッセージ(902−2)である。尚、メッセージ902−2は、図5のステップS510でYESと判定された場合に表示されるメッセージである。詳細表示アンカー902−3に対するクリック指示を受け付けると、個々の送信先アドレスの個別キーワードを表示させるための詳細画面(図10)を表示することになる。
【0067】
図10は、図9の詳細表示アンカー902−3に対するクリック指示を受け付けた場合に表示される詳細画面の一例を示す図である。詳細画面1000には、送信先アドレス詳細表示部1001、適用ボタン、閉じるボタンが設定されている。
【0068】
送信先アドレス詳細表示部1001には、送信先アドレス1001−1、個別キーワード1001−2が表示される。また、1001−3は、送信先アドレスの除外を行うためのチェックボタンであり、このチェックボタン1001−3にチェックされた状態で適用ボタンが押下されると、チェックされた送信先アドレスを除外する処理が行われる。これにより、複数の送信先アドレスそれぞれについての個別キーワードをメッセージとしては表示しないが、それぞれの送信先アドレスの個別キーワードを確認後、送信先アドレスの除外を行うことが可能となる。
【0069】
上述した通り、本発明では、複数の送信先アドレスが一度に設定された場合には、それぞれの送信先アドレスの個別キーワードの表示指示を受け付けて初めて表示するようにしている。これにより、複数の送信先アドレスそれぞれに対しての個別キーワードを表示することにより表示情報が多くなってしまい、適切な情報がユーザに報知できなくなってしまうという危険性を抑制することも可能となっている。
【0070】
最後に、図11を参照して、設定情報管理部204(CPU101が本機能部として機能)によって行われるキーワード表示機能の設定処理について説明する。
【0071】
この設定画面1100を介して、キーワード表示機能を使用しない指示(1101に対するチェック)、電子メール作成時に自動的に追加される送信先アドレスについては当該送信先アドレスに対応する個別キーワードを使用しない指示(1102に対するチェック)、特定の送信先アドレスについては対応する個別キーワードを使用しない指示(1103に対するチェック)を受け付けることができる。そしてこの設定情報は、外部メモリ111等に保存される。尚、電子メール作成時に自動的に追加される送信先アドレスは、電子メールの返信を行う場合に自動的に設定される送信先アドレスや、メール作成時に必ずCCやBCCに設定する指定を受け付けている送信先アドレスをいう。
【0072】
1101に対するチェックを受け付けた場合には、図3のステップS303でNOとCPU101は判定することになる。また、1102、1103に対するチェックを受け付けた場合は、該当する送信先アドレスが設定された場合に、CPU101は図4のステップS401、図5のステップS502でNOと判定することになる。
【0073】
以上のような構成をとることで、本願発明では、ユーザに新たに設定した送信先アドレスと過去にやり取りした電子メールの内容を想起させるキーワードや、設定されている全ての送信先アドレスに共通する電子メールの内容を想起させるキーワードを表示することできる。これにより、ユーザが編集し、送信しようとしている電子メールの送信先アドレスとしてふさわしい電子メールアドレスが適切に設定されているかをユーザは適切に判断することが可能となる。
【0074】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0075】
本実施形態における図3〜図5に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0076】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0077】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0078】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0079】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0080】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0081】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0082】
さらに、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0083】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0084】
100 情報処理装置
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 システムバス
105 入力コントローラ
106 ビデオコントローラ
107 メモリコントローラ
108 通信I/F(インタフェース)コントローラ
109 入力装置
110 ディスプレイ装置
111 外部メモリ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メールデータの作成を行う情報処理装置であって、
過去に送受信が行われた電子メールデータを記憶する記憶手段と、
電子メールデータの作成指示を受け付ける第1の受付手段と、
前記第1の受付手段で受け付けた作成指示に応じて作成が開始される電子メールデータの送信先となる電子メールアドレスの指定を受け付ける第2の受付手段と、
前記記憶手段に記憶されている電子メールデータから、前記第2の受付手段で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスに関連する電子メールデータを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出された電子メールデータから出現頻度の高いキーワードを、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードとして取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した個別キーワードと、前記第2の受付手段で新たに電子メールアドレスの指定を受け付ける前に、既に指定を受け付けた他の電子メールアドレスに関する個別キーワードとで共通するキーワードである共通キーワードを特定する特定手段と、
前記新たに指定を受け付けた電子メールアドレスの個別キーワードと前記共通キーワードとを表示する表示手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得手段による前記個別キーワードの取得を行わない電子メールアドレスを設定する設定手段を更に備え、
前記第2の受付手段で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスが前記設定手段により個別キーワードの抽出を行わない電子メールアドレスではない場合に、前記取得手段は、前記電子メールアドレスに関連する電子メールデータから、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードを取得すること
を特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記設定手段は、前記第1の受け付けた電子メール作成指示が電子メールの返信であった場合に送信先の電子メールアドレスとして設定される電子メールアドレスを、前記個別キーワードの取得を行わない電子メールアドレスを設定すること
を特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記個別キーワードの表示指示を受け付ける第3の受付手段を更に備え、
前記表示手段は、前記第3の受付手段で個別キーワードの表示を表示すること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
過去に送受信が行われた電子メールデータを記憶する記憶手段を備え、電子メールデータの作成を行う情報処理装置によって行われる情報処理方法であって、
電子メールデータの作成指示を受け付ける第1の受付工程と、
前記第1の受付工程で受け付けた作成指示に応じて作成が開始される電子メールデータの送信先となる電子メールアドレスの指定を受け付ける第2の受付工程と、
前記記憶手段に記憶されている電子メールデータから、前記第2の受付工程で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスに関連する電子メールデータを抽出する抽出工程と、
前記工程手段で抽出された電子メールデータから出現頻度の高いキーワードを、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードとして取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した個別キーワードと、前記第2の受付工程で新たに電子メールアドレスの指定を受け付ける前に、既に指定を受け付けた他の電子メールアドレスに関する個別キーワードとで共通するキーワードである共通キーワードを特定する特定工程と、
前記新たに指定を受け付けた電子メールアドレスの個別キーワードと前記共通キーワードとを表示する表示工程と
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
過去に送受信が行われた電子メールデータを記憶する記憶手段を備え、電子メールデータの作成を行う情報処理装置を、
電子メールデータの作成指示を受け付ける第1の受付手段と、
前記第1の受付手段で受け付けた作成指示に応じて作成が開始される電子メールデータの送信先となる電子メールアドレスの指定を受け付ける第2の受付手段と、
前記記憶手段に記憶されている電子メールデータから、前記第2の受付手段で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスに関連する電子メールデータを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出された電子メールデータから出現頻度の高いキーワードを、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードとして取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した個別キーワードと、前記第2の受付手段で新たに電子メールアドレスの指定を受け付ける前に、既に指定を受け付けた他の電子メールアドレスに関する個別キーワードとで共通するキーワードである共通キーワードを特定する特定手段と、
前記新たに指定を受け付けた電子メールアドレスの個別キーワードと前記共通キーワードとを表示する表示手段
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項1】
電子メールデータの作成を行う情報処理装置であって、
過去に送受信が行われた電子メールデータを記憶する記憶手段と、
電子メールデータの作成指示を受け付ける第1の受付手段と、
前記第1の受付手段で受け付けた作成指示に応じて作成が開始される電子メールデータの送信先となる電子メールアドレスの指定を受け付ける第2の受付手段と、
前記記憶手段に記憶されている電子メールデータから、前記第2の受付手段で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスに関連する電子メールデータを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出された電子メールデータから出現頻度の高いキーワードを、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードとして取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した個別キーワードと、前記第2の受付手段で新たに電子メールアドレスの指定を受け付ける前に、既に指定を受け付けた他の電子メールアドレスに関する個別キーワードとで共通するキーワードである共通キーワードを特定する特定手段と、
前記新たに指定を受け付けた電子メールアドレスの個別キーワードと前記共通キーワードとを表示する表示手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得手段による前記個別キーワードの取得を行わない電子メールアドレスを設定する設定手段を更に備え、
前記第2の受付手段で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスが前記設定手段により個別キーワードの抽出を行わない電子メールアドレスではない場合に、前記取得手段は、前記電子メールアドレスに関連する電子メールデータから、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードを取得すること
を特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記設定手段は、前記第1の受け付けた電子メール作成指示が電子メールの返信であった場合に送信先の電子メールアドレスとして設定される電子メールアドレスを、前記個別キーワードの取得を行わない電子メールアドレスを設定すること
を特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記個別キーワードの表示指示を受け付ける第3の受付手段を更に備え、
前記表示手段は、前記第3の受付手段で個別キーワードの表示を表示すること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
過去に送受信が行われた電子メールデータを記憶する記憶手段を備え、電子メールデータの作成を行う情報処理装置によって行われる情報処理方法であって、
電子メールデータの作成指示を受け付ける第1の受付工程と、
前記第1の受付工程で受け付けた作成指示に応じて作成が開始される電子メールデータの送信先となる電子メールアドレスの指定を受け付ける第2の受付工程と、
前記記憶手段に記憶されている電子メールデータから、前記第2の受付工程で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスに関連する電子メールデータを抽出する抽出工程と、
前記工程手段で抽出された電子メールデータから出現頻度の高いキーワードを、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードとして取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した個別キーワードと、前記第2の受付工程で新たに電子メールアドレスの指定を受け付ける前に、既に指定を受け付けた他の電子メールアドレスに関する個別キーワードとで共通するキーワードである共通キーワードを特定する特定工程と、
前記新たに指定を受け付けた電子メールアドレスの個別キーワードと前記共通キーワードとを表示する表示工程と
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
過去に送受信が行われた電子メールデータを記憶する記憶手段を備え、電子メールデータの作成を行う情報処理装置を、
電子メールデータの作成指示を受け付ける第1の受付手段と、
前記第1の受付手段で受け付けた作成指示に応じて作成が開始される電子メールデータの送信先となる電子メールアドレスの指定を受け付ける第2の受付手段と、
前記記憶手段に記憶されている電子メールデータから、前記第2の受付手段で新たに指定を受け付けた電子メールアドレスに関連する電子メールデータを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出された電子メールデータから出現頻度の高いキーワードを、前記電子メールアドレスに関する個別キーワードとして取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した個別キーワードと、前記第2の受付手段で新たに電子メールアドレスの指定を受け付ける前に、既に指定を受け付けた他の電子メールアドレスに関する個別キーワードとで共通するキーワードである共通キーワードを特定する特定手段と、
前記新たに指定を受け付けた電子メールアドレスの個別キーワードと前記共通キーワードとを表示する表示手段
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−216105(P2012−216105A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−81401(P2011−81401)
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.コンパクトフラッシュ
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.コンパクトフラッシュ
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)
【Fターム(参考)】
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