説明

情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム、プログラム、記録媒体

【課題】テストデータとして格納した電子帳票ファイルをテストデータと識別可能に電子帳票システムへ登録する。
【解決手段】帳票データを受け付け、受け付けた帳票データを示す情報を用いて、仕分けマスタから当該帳票データの保存先を特定し、受け付けた帳票データと、当該帳票データに対応付けて前記帳票マスタに定義されるフォームファイルとから電子帳票ファイルを生成し、受け付けた帳票データが、前記帳票マスタにおいてテストデータとして定義されているかを判定する判定して、テストデータとして定義されていると判定された場合、生成された電子帳票ファイルを特定する情報に当該電子帳票ファイルがテストデータであることを示す情報を含めて管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電子帳票システムにおけるテストデータの管理に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題やコンプライアンスへの関心が高まったことにより、ありとあらゆるカテゴリにおいて省エネルギー化やコストダウンが図られるようになった。ペーパーレス化もその一貫であり、例えば、日々の業務で作成される帳票を、紙媒体としてではなく、電子データとして保持して活用するケースが増えてきた。
【0003】
帳票を電子データとして保持するシステム(以下、電子帳票システム)では、メインフレーム等のホストから送信された帳票データを、あらかじめ設定しておいたルールに従って保存先の領域を振り分ける機能を有するものがある。
【0004】
例えば、帳票データの特定の位置のデータについて、そのデータの内容によって電子帳票の保存先を変更する機能が考えられている。
【0005】
このような機能を実際の運用で使用するには、設定したルールが正常であることを確認する作業が必須となる。
【0006】
従来、適切に仕分けができているかを確認するため、テスト用データをテスト用フォルダに格納し、正しく仕分けができた場合、本番用システムの設定を変更する作業を行っていた。
【0007】
ここでテスト用フォルダに格納したテストデータは、仕分けが正しく行われているかを確認するために本番用フォルダとは別のテスト用フォルダに一時的に格納されるものであるため、テストデータとして格納した帳票ファイルを本番用システムで流用することができなかった。
【0008】
ここで、特許文献1には、システムを効率的に移行するための技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2004−334325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1は、電子帳票システムの移行に関する技術ではないため、テストデータとして格納した電子帳票ファイルをテストデータと識別可能に電子帳票システムへ登録したり、テストデータとして登録した帳票ファイルを本番用電子帳票ファイルとして移行を容易としたりする技術は開示されていない。
【0011】
本発明は、上記課題を解決するものであり、テストデータとして格納した電子帳票ファイルをテストデータと識別可能に電子帳票システムへ登録する技術を提供する。
【0012】
また、更に別の目的として、テストデータとして登録した電子帳票ファイルを本番用電子帳票ファイルとして移行を容易とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、帳票データとフォームファイルとを用いて生成される電子帳票ファイルを管理する情報処理装置であって、帳票データの属性を定義する帳票マスタと、帳票データの保存先を定義する仕分けマスタとを記憶する記憶手段と、
帳票データを受け付ける第一の受付手段と、前記第一の受付手段により受け付けた帳票データを示す情報を用いて、前記仕分けマスタから当該帳票データの保存先を特定する保存先特定手段と、前記第一の受付手段により受け付けた帳票データと、当該帳票データに対応付けて前記帳票マスタに定義されるフォームファイルとから電子帳票ファイルを生成する生成手段と、前記第一の受付手段により受け付けた帳票データが、前記帳票マスタにおいてテストデータとして定義されているかを判定する判定手段と、前記判定手段による判定の結果、テストデータとして定義されていると判定された場合、前記生成手段により生成された電子帳票ファイルを特定する情報に当該電子帳票ファイルがテストデータであることを示す情報を含めて管理する管理手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、テストデータとして格納した電子帳票ファイルをテストデータと識別可能に電子帳票システムへ登録することができる。
【0015】
また、更には、テストデータとして登録した電子帳票ファイルを本番用電子帳票ファイルとして移行が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態における電子帳票システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における各種端末のハードウェア構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態における電子帳票システムにおける電子帳票サーバの構成の概要を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における帳票データの登録の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態における帳票データの解析の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態における電子帳票の閲覧の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態におけるテスト帳票の削除の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態におけるテスト帳票の本番化の処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態における帳票マスタ・仕分けマスタの登録画面を示す図である。
【図10】本発明の実施形態における、自動削除を実施するテスト帳票の詳細設定画面を示す図である。
【図11】本発明の実施形態における、自動削除を実施しないテスト帳票の詳細設定画面を示す図である。
【図12】本発明の実施形態におけるテスト帳票削除画面を示す図である。
【図13】本発明の実施形態におけるテスト帳票検索画面を示す図である。
【図14】本発明の実施形態における帳票実績テーブルのデータ形式の一例を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態における電子帳票システム(情報処理システム)の構成を示す図である。
【0019】
101は、電子帳票サーバ(情報処理装置)102に帳票データを送るホストやメインフレームなどの上位システムである。
【0020】
102は、ホストからの取得した帳票データを、電子帳票サーバに変換して管理する電子帳票サーバである。ユーザの要求に応じて、電子帳票を閲覧・検索させる。
【0021】
103は、電子帳票サーバ102の管理者が使用する、電子帳票サーバ管理用端末(クライアント端末)である。管理用端末103は、ネットワーク110を介して、電子帳票システムにおける電子帳票サーバ102やプリンタ105とデータの送受信が可能である。
【0022】
104は、電子帳票サーバ102に保存された電子帳票を閲覧する、電子帳票閲覧用端末(クライアント端末)である。
【0023】
105は、例えば電子帳票サーバ102に登録された電子帳票を、管理用端末103や電子帳票閲覧用端末104からの指示によって印刷するためのプリンタである。
【0024】
なお、図1のネットワーク110上に接続される各種端末の構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
【0025】
次に、図1のホスト101、電子帳票サーバ102、電子帳票サーバ管理端末103、電子帳票閲覧用端末104の各種端末のハードウェア構成について、図2を用いて説明する。
【0026】
図2は、本発明の実施形態における各種端末のハードウェア構成を示す図である。
【0027】
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0028】
また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0029】
CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0030】
また、入力コントローラ(入力C)205は、キーボード209や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。
【0031】
ビデオコントローラ(VC)206は、CRTディスプレイ(CRT)210等の表示器への表示を制御する。表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイでも構わない。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。本発明には直接関係があるものではない。
【0032】
メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピー(登録商標)ディスク(FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0033】
通信I/Fコントローラ(通信I/FC)208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0034】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0035】
本発明を実現するためのプログラム212は、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラム212が用いる定義ファイル213及び各種情報テーブル214は外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明は後述する。
【0036】
次に、電子帳票システムの基本的な処理について、図3と図4とを用いて説明する。
【0037】
図3は、電子帳票システムのデータの流れの概要を示す図である。
【0038】
図4は、電子帳票システムの基本的な処理の流れを示すフローチャートである。
【0039】
まず、事前に管理者が、電子帳票サーバ管理用端末103を用いて、各種設定を電子帳票サーバ102に登録する。具体的には、帳票マスタと、仕分けマスタの登録を行う。
【0040】
帳票マスタとは、ホストコンピュータから受信する帳票データの属性を管理するマスタテーブルである。この帳票マスタには、電子帳票ファイルとして登録する際に使用される帳票データを配置する位置情報や帳票の形式を定義するフォーム情報が含まれる。
【0041】
仕分けマスタとは、登録される電子帳票ファイルを仕分けるための情報(保存先を示す情報)が定義されている。これにより、オーバレイ処理により生成した電子帳票ファイルを登録する保存領域の所在が分かる。
【0042】
なお、ホストコンピュータ101から所定のタイミングで帳票データが送信されることにより登録処理がスタートする。
【0043】
401において、帳票サーバは、受信した帳票データを受信領域に一旦格納する。
【0044】
402において、帳票サーバは、定期的に受信領域の登録状況を確認して、新たな帳票データを検出した場合、検出した帳票データを抽出する。そして、抽出した帳票データの内容を解析する。解析処理は、帳票サーバの解析部分が行う。この処理の詳細は、図5を用いて後に説明する。
【0045】
403において、帳票サーバは、解析の結果特定されたフォームファイルと帳票データとを用いて、オーバレイ処理を行うことにより電子帳票ファイルを生成する。
【0046】
404において、帳票サーバは、生成した電子帳票を保存領域へ保存する。
【0047】
以上、電子帳票システムの基本的な処理について説明した。
【0048】
次に、本実施の形態におけるホストコンピュータからテスト用の帳票データ(テストデータ)を、登録するための管理者の事前の操作を説明する。
【0049】
管理者は、電子帳票サーバ管理用端末を操作して管理メニューから帳票マスタへ登録する属性情報の設定を行う。
【0050】
図9に登録画面の一例を示す。
【0051】
ここで、「帳票ID」、「帳票名」、「最大保存世代数」、「帳票種別」、「転送ファイル名」・・・「用紙向き」、「用紙サイズ」、「レコード長」、「帳票処理」など定義する。また、帳票登録先、仕分けを選択する。そして、テスト帳票として扱う場合、「テスト帳票詳細設定」ボタンを押下する。
【0052】
図10と図11に、詳細設定画面の例を示す。
【0053】
図10は、登録したテストデータを自動的に削除する場合の設定例であり、図11は、登録したテストデータを自動的に削除しない場合の設定例である。
【0054】
いずれの場合も「本番世代とは別に管理する」の項目において、最大保持世代数を入力する。
【0055】
次に、「削除方法」において「自動削除する」か「自動削除しない」かが選択される。
【0056】
まず、「自動削除する」場合の説明を行う。この場合、登録後何時間後に削除するか若しくは、特定の時間に削除するかの設定ができる。また、削除した場合に通知する通知先のメールアドレスを送信先として登録することができる。また、メールの送信タイミングの指定をすることもできる。
【0057】
次に、「自動削除しない」場合の説明を行う。この場合、テスト帳票を本番世代に含めるタイミングの設定ができる。タイミングとしては、登録後何時間後に本番化するか若しくは、特定の時間に本番化するかの設定ができる。また、本番化した場合に通知する通知先のメールアドレスを送信先として登録することができる。また、メールの送信タイミングの指定をすることもできる。
【0058】
指定した内容は、帳票マスタに登録される。
【0059】
続いて、図5を用いて、S402の解析処理の詳細を説明する。
【0060】
図5は、帳票データを解析する処理の流れを示すフローチャートである。
【0061】
501において、帳票サーバは、取得した帳票データに含まれる帳票IDから対応する帳票マスタ及び仕分けマスタを取得する。
【0062】
502において、帳票サーバは、帳票データ、帳票マスタ、及び仕分けマスタを用いることで、オーバレイするフォームファイル、仕分け先、帳票実績データの登録先を決定する。
【0063】
503において、帳票サーバは、受信データがテストデータであるかを判定する。Yesの場合、504へ進み、Noの場合、処理を終了する。この判定は、図10および図11の登録画面において登録された帳票IDの帳票データがテストデータであると判断することができる。
【0064】
504において、帳票サーバは、該当する帳票実績テーブルのテストフラグ列に「Y」を付加する。
【0065】
図14に、最終的に登録された電子帳票ファイルの世代情報の一例を示す。テストデータの場合、「テスト帳票フラグ」の項目が「Y」となり、通常の帳票データの場合「テスト帳票フラグ」の項目が「N」となる。
【0066】
従来は、テスト帳票は、通常の電子帳票と別の保存領域に保存していたが、このフラグにより、同じ保存領域へ登録することができるようになる。
【0067】
以上、電子帳票ファイルが登録されるまでの流れを説明した。
【0068】
次に、登録した電子帳票ファイルを閲覧する際の処理の流れを、図6等を用いて説明する。
【0069】
ユーザは、電子帳票閲覧用端末を用いて、帳票サーバへアクセスする。
【0070】
601において、帳票サーバは、アクセス要求があったユーザに対するログイン処理を行う。
【0071】
602において、帳票サーバは、ログインしたユーザが管理者であるかを判定する。Yesの場合、603へ進み、Noの場合、604へ進む。管理者は、テストデータの閲覧権限を持っている者である。
【0072】
603において、帳票サーバは、テスト帳票データを含めた全ての帳票データを表示する制御を行う。
【0073】
604において、帳票サーバは、テスト帳票データを除く帳票データを表示する制御を行う。
【0074】
603と604とは、図14に示す世代情報の「テスト帳票フラグ」の項目を参照してテスト帳票データの特定をすることができる。
【0075】
次に、テスト帳票データを削除する処理の流れを説明する。
【0076】
図7は、テスト帳票データを削除する処理の流れを示すフローチャートである。
【0077】
701において、帳票サーバは、ログイン処理を行う。
【0078】
702において、帳票サーバは、テスト帳票削除画面を表示する制御を行う。テスト帳票削除画面の例を図12に示す。ユーザは、この画面から様々な方法でテスト帳票の削除を行うことができる。「登録済みのテスト帳票を全て削除する」、「次の帳票IDにおけるテスト帳票を全て削除する」、「次のフォルダ内のテスト帳票を全て削除する」を選択することができる。これにより、個別削除や一括削除を行うことができる。
【0079】
なお、「テスト帳票検索画面を開く」ボタンが押下されることにより、図13に示す検索画面が表示される。管理者は、この画面から所定の検索条件を入力することで、テスト帳票の検索を行うことが可能となる。また、検索結果の中から任意のテスト帳票を選択して削除をすることもできる。
【0080】
以下、削除指定がなされたテスト帳票の削除処理を説明する。
【0081】
703において、帳票サーバは、テスト帳票削除の実行処理を開始する。
【0082】
704において、帳票サーバは、帳票実績テーブルから1レコード取得する。具体的には、帳票IDを用いて、帳票実績テーブルから取得する。
【0083】
705において、帳票サーバは、取得したレコードがテスト帳票フラグ「Y」となっているかを判定する。Yesの場合、706へ進み、Noの場合、707へ進む。
【0084】
706において、帳票サーバは、帳票実績テーブルから削除する。
【0085】
707において、帳票サーバは、帳票実績テーブルの検索が終了したかを判定する。Yesの場合、処理を終了し、Noの場合、708へ進む。
【0086】
708において、帳票サーバは、次のレコードを取得する。
【0087】
以上、テスト帳票データを削除する処理の流れを説明する。
【0088】
次に、テスト帳票データを本番化する処理の流れを説明する。
【0089】
図8は、テスト帳票データを本番化する処理の流れを示すフローチャートである。
【0090】
801において、帳票サーバは、ログイン処理を行う。
【0091】
802において、帳票サーバは、テスト帳票本番化画面を表示する制御を行う。テスト帳票本番化画面(不図示)から様々な方法でテスト帳票の本番化を行うことができる。削除処理と同様な指定ができてもよい。
【0092】
以下、本番化指定がなされたテスト帳票の本番化処理を説明する。
【0093】
803において、帳票サーバは、テスト帳票本番化の実行処理を開始する。
【0094】
804において、帳票サーバは、帳票実績テーブルから1レコード取得する。具体的には、帳票IDを用いて、帳票実績テーブルから取得する。
【0095】
805において、帳票サーバは、取得したレコードがテスト帳票フラグ「Y」となっているかを判定する。Yesの場合、806へ進み、Noの場合、807へ進む。
【0096】
806において、帳票サーバは、帳票実績テーブルのフラグを「N」に変更する。
【0097】
807において、帳票サーバは、帳票実績テーブルの検索が終了したかを判定する。Yesの場合、処理を終了し、Noの場合、808へ進む。
【0098】
808において、帳票サーバは、次のレコードを取得する。
【0099】
以上、テスト帳票データを本番化する処理の流れを説明した。

上述した通り、本発明によれば、テストデータとして格納した電子帳票ファイルをテストデータと識別可能に電子帳票システムへ登録することができる。
【0100】
また、更には、テストデータとして登録した電子帳票ファイルを本番用電子帳票ファイルとして移行が容易となる。
【0101】
そのため、電子帳票システムの運用、特に運用中のテストにおいて、作業を簡略化し、テストで使用する帳票と本番で使用する帳票を混同する等の人為的なエラーを防ぐことができるといった効果を奏する。
【0102】
なお、本実施の形態におけるテスト帳票の削除設定(または本番化設定、以下同じ)をテンプレート化することで、同じ削除設定の繰り返しを防ぐことができる。
【0103】
また、テスト帳票ファイルの自動削除では、図10に示した「登録後○○経過したら削除」「YYMMDDに削除」以外に、「帳票実績データがディスク領域の○%を占めたら削除」といった設定も考えられる。
【0104】
また、テスト帳票ファイルの削除機能では、図12に示した「テスト帳票一括削除」「帳票ID毎の一括削除」「(フォルダやバインダ、ディレクトリなどの)保存単位毎の一括削除」以外に、テスト帳票ファイルを検索し、検索結果として出力されたテスト帳票を(チェックボックスなどで)選択して削除する機能も有する(図13で図示)。
【0105】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0106】
また、本発明の目的は、以下のようにすることによって達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(又は記録媒体)を、システム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置の中央演算処理手段(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0107】
また、システム或いは装置の前記中央演算処理手段が読み出したプログラムコードを実行することにより、そのプログラムコードの指示に基づき、システム或いは装置上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行う。その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0108】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、前記システム或いは装置に挿入された機能拡張カードや、接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれたとする。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0109】
本発明を前記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【符号の説明】
【0110】
101 ホストコンピュータ
102 電子帳票サーバ
103 電子帳票サーバ管理用端末
104 電子帳票閲覧用端末
105 プリンタ
110 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帳票データとフォームファイルとを用いて生成される電子帳票ファイルを管理する情報処理装置であって、
帳票データの属性を定義する帳票マスタと、帳票データの保存先を定義する仕分けマスタとを記憶する記憶手段と、
帳票データを受け付ける第一の受付手段と、
前記第一の受付手段により受け付けた帳票データを示す情報を用いて、前記仕分けマスタから当該帳票データの保存先を特定する保存先特定手段と、
前記第一の受付手段により受け付けた帳票データと、当該帳票データに対応付けて前記帳票マスタに定義されるフォームファイルとから電子帳票ファイルを生成する生成手段と、
前記第一の受付手段により受け付けた帳票データが、前記帳票マスタにおいてテストデータとして定義されているかを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定の結果、テストデータとして定義されていると判定された場合、前記生成手段により生成された電子帳票ファイルを特定する情報に当該電子帳票ファイルがテストデータであることを示す情報を含めて管理する管理手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
電子帳票ファイルの閲覧の要求を受け付ける第二の受付手段と、
前記第二の受付手段により受け付けた閲覧の要求を行ったユーザが、テストデータを閲覧することができないユーザの場合、前記管理手段によりテストデータとして管理されている電子帳票ファイルを表示させない制御を行う表示制御手段とを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記管理手段によりテストデータとして管理されている電子帳票ファイルの削除の要求または本番化の要求を受け付ける第三の受付手段を更に備え、
前記管理手段は、前記第三の受付手段により受け付けた、削除の要求または本番化の要求に従って、当該対象となっている電子帳票ファイルがテストデータであることを示す情報を変更することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
クライアント端末と、帳票データとフォームファイルとを用いて生成される電子帳票ファイルを管理する情報処理装置とが通信可能な情報処理システムであって、
帳票データの属性を定義する帳票マスタと、帳票データの保存先を定義する仕分けマスタとを記憶する記憶手段と、
帳票データを受け付ける第一の受付手段と、
前記第一の受付手段により受け付けた帳票データを示す情報を用いて、前記仕分けマスタから当該帳票データの保存先を特定する保存先特定手段と、
前記第一の受付手段により受け付けた帳票データと、当該帳票データに対応付けて前記帳票マスタに定義されるフォームファイルとから電子帳票ファイルを生成する生成手段と、
前記第一の受付手段により受け付けた帳票データが、前記帳票マスタにおいてテストデータとして定義されているかを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定の結果、テストデータとして定義されていると判定された場合、前記生成手段により生成された電子帳票ファイルを特定する情報に当該電子帳票ファイルがテストデータであることを示す情報を含めて管理する管理手段と
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
帳票データの属性を定義する帳票マスタと、帳票データの保存先を定義する仕分けマスタとを記憶する記憶手段とを備えた、帳票データとフォームファイルとを用いて生成される電子帳票ファイルを管理する情報処理装置における情報処理方法であって、
帳票データを受け付ける第一の受付ステップと、
前記第一の受付ステップにより受け付けた帳票データを示す情報を用いて、前記仕分けマスタから当該帳票データの保存先を特定する保存先特定ステップと、
前記第一の受付ステップにより受け付けた帳票データと、当該帳票データに対応付けて前記帳票マスタに定義されるフォームファイルとから電子帳票ファイルを生成する生成ステップと、
前記第一の受付ステップにより受け付けた帳票データが、前記帳票マスタにおいてテストデータとして定義されているかを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによる判定の結果、テストデータとして定義されていると判定された場合、前記生成ステップにより生成された電子帳票ファイルを特定する情報に当該電子帳票ファイルがテストデータであることを示す情報を含めて管理する管理ステップと
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
帳票データとフォームファイルとを用いて生成される電子帳票ファイルを管理する情報処理装置において実行可能なプログラムであって、
帳票データの属性を定義する帳票マスタと、帳票データの保存先を定義する仕分けマスタとを記憶する記憶手段、
帳票データを受け付ける第一の受付手段、
前記第一の受付手段により受け付けた帳票データを示す情報を用いて、前記仕分けマスタから当該帳票データの保存先を特定する保存先特定手段、
前記第一の受付手段により受け付けた帳票データと、当該帳票データに対応付けて前記帳票マスタに定義されるフォームファイルとから電子帳票ファイルを生成する生成手段、
前記第一の受付手段により受け付けた帳票データが、前記帳票マスタにおいてテストデータとして定義されているかを判定する判定手段、
前記判定手段による判定の結果、テストデータとして定義されていると判定された場合、前記生成手段により生成された電子帳票ファイルを特定する情報に当該電子帳票ファイルがテストデータであることを示す情報を含めて管理する管理手段
として前記情報処理装置を機能させるプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能に記憶した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−129075(P2011−129075A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−289844(P2009−289844)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)