説明

情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム、プログラム

【課題】電子帳票システムを利用することによるペーパーレスによる効果を示す指標を提示すること。
【解決手段】ペーパーレスによる効果を示す指標を表示可能な情報処理装置であって、帳票データを管理する管理手段と、前記管理手段により管理される帳票データに対するクライアント端末を介するユーザの操作の種別に応じて、ペーパーレスによる効果を示す指標を表示するために用いるポイントを当該ユーザに対して付与する付与手段と、所定のタイミングで、前記付与手段により付与されたポイントを用いて、所定のユーザに対してペーパーレスによる効果を示す指標を表示する表示手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子帳票システムにおいて、ペーパーレス化による効果を示す指標を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ホストコンピュータから出力される印刷データをそのまま紙で出力するのではなく、電子帳票データとして管理する電子帳票システムがある。
【0003】
電子帳票システムを導入する効果としてペーパーレスが挙げられるが、現状の電子帳票システムでは、その効果をユーザに容易に示す方法がない。
【0004】
そのため、電子帳票システムを利用することによるペーパーレスによる効果を示す指標が求められている。
【0005】
特許文献1には、リサイクル目標と環境負荷との関係を明らかにし、製品・事業総量での目標の環境負荷量を実現するために、リサイクル目標値を適切に設定することを支援する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−257673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1は、電子帳票システムを利用することによるペーパーレスによる効果を示す指標を提示するものではない。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するものであり、電子帳票システムを利用することによるペーパーレスによる効果を示す指標を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ペーパーレスによる効果を示す指標を表示可能な情報処理装置であって、帳票データを管理する管理手段と、前記管理手段により管理される帳票データに対するクライアント端末を介するユーザの操作の種別に応じて、ペーパーレスによる効果を示す指標を表示するために用いるポイントを当該ユーザに対して付与する付与手段と、所定のタイミングで、前記付与手段により付与されたポイントを用いて、所定のユーザに対してペーパーレスによる効果を示す指標を表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電子帳票システムを利用することによるペーパーレスによる効果を示す指標の提示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】システム構成の一例を示す図である。
【図2】電子帳票システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる全体の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態にかかる帳票登録処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態にかかる帳票参照処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態にかかる帳票検索処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態にかかる帳票印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態にかかる指標表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態にかかるエコ指標テーブルを示す図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかる履歴テーブルを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態にかかる印刷設定画面の表示例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態にかかる管理者画面の表示例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態にかかるユーザ画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は、システム構成の一例を示す図である。図1において、ホストコンピュータ(ホストプリンタ)101は、電子帳票システム102に登録をする帳票データ(実データ)を生成する。電子帳票システム102は、電子帳票(電子ファイルともいう。以下、単に帳票とする)の帳票ファイル(他の電子ファイルを含む)や、管理情報を記録し、ネットワーク105を介してクライアントPC103、104に対して、帳票の閲覧や検索等のサービスを提供する。本実施の形態では、電子帳票システムは、1つのサーバ(情報処理装置)により構成されているものとする。クライアントPC103、104は、帳票の閲覧及び計算結果の取得を行う者が使用するクライアント端末であり、ネットワーク105を介して、電子帳票システム102とデータの送受信が可能である。ネットワーク105は、例えばLAN(Local Area Network)やインターネット等である。尚、図1のネットワーク上に接続される各種端末の構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例がある。本実施の形態では、このシステムを情報処理システムという。
【0014】
次に、図1の電子帳票システム102のハードウェア構成について、図2を用いて説明する。
【0015】
図2は、電子帳票システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
【0016】
図1において、CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスを統括的に制御する。また、ROM203或いは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるオペレーティングシステム(OS)や、後述する各種機能を実現するためのプログラムが記憶されている。
【0017】
RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア、一時待避領域等として機能する。
【0018】
入力コントローラ205は、入力部209からの入力を制御する。この入力部209としては、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイスであってもよいし、タッチパネル、ボタン、スイッチ等であってもよい。
【0019】
表示コントローラ206は、表示部210の表示を制御する。この表示部210としては、例えば、CRTや液晶等が挙げられる。
【0020】
外部メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、プリンタドライバ等を記憶する外部メモリ211へのアクセスを制御する。外部メモリ211には、加えて、各種テーブル、パラメー等が記憶されている。この外部メモリ211としては、ハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD)、PCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア等が挙げられる。
【0021】
通信I/Fコントローラ208は、ネットワーク105を介して外部機器との通信制御処理を実行する。
【0022】
本実施形態を実現するためのプログラム212は外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。更に、本実施形態に係るプログラム212が用いる帳票ファイル213は外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明は後述する。
【0023】
クライアントPC103、104やホスト101のハードウェア構成も電子帳票システム102と同様である。しかし、各装置のプログラムは、電子帳票システム102のプログラム212とは異なる。また、帳票ファイル213は、クライアントPC103が元来保持していることはないものである点等が異なる。
【0024】
帳票ファイル213は、帳票の形式を定義するフォームデータと帳票データとから生成された、帳票の表示用データを表すものであって、単独又は複数のファイルによって構成され、単数又は複数のページを含有している。電子帳票システム102の内部においては、複数の帳票ファイル213のうち同一種類のものをグループ化して管理しており、それぞれの帳票ファイル213はそのグループの中の世代と呼ばれる。
【0025】
次に、本発明の実施の形態にかかるペーパーレス化による効果を示す指標を表示する方法を説明する。
【0026】
本発明の実施の形態で表示するペーパーレスによる効果を示す指標として「エコ指標」と称する指標を表示する方法を説明する。エコ指標とは、電子帳票システムを使用し、紙を電子化することによって削減できる紙の量から求める値である。この値をユーザが確認することで、電子帳票システム導入の効果を容易に認識できる。また、本発明の実施の形態では、削減可能な紙の枚数、木の本数、CO2の削減量などを単純な帳票登録数だけでなく、帳票参照回数や検索を加味した電子帳票システム固有の利用方法を考慮した計算方法によって値を算出している点が特徴的である。
【0027】
なお、本発明の実施の形態では、エコ指標の算出は、ユーザ単位とシステム全体単位(ユーザを集計する)とで算出している。これは、ユーザ個人が意識できる事と、管理者がシステム全体の効果を意識できるためである。また、電子帳票システムに登録した帳票ページ数全てを削減枚数としている。これは、例えば監査等に使用する倉庫への保管分と考えることができるためである。
【0028】
図3は、本発明の実施の形態にかかる全体の流れを示すフローチャートである。
【0029】
ステップ301において、帳票サーバは、ホストサーバから送信された印刷データを用いて、帳票データとして登録する処理を行う。具体的には、ホストサーバより送信された印刷データを用いて、帳票データとして登録するページ数をカウントし、カウントしたページ数を管理者のエコ指標としてエコ指標テーブルへ追加する。また、印刷データに仕分けがある場合、複数ディレクトリへの仕分けページ数をカウントする。同様に、カウントしたページ数を管理者のエコ指標としてエコ指標テーブルへ追加する。本実施の形態においては、A4サイズの用紙1ページ=1エコポイントとする。用紙のサイズは電子帳票システムに登録される際に帳票データ毎に設定されている設定の値を用いることができる。
【0030】
ここでのより詳細な処理は、図4を用いて説明する。
【0031】
図4は、本発明の実施の形態にかかる帳票登録処理の流れを示すフローチャートである。
【0032】
ステップ401において、帳票サーバは、ホストサーバから印刷データを受信する。
【0033】
ステップ402において、帳票サーバは、受信した印刷データを仕分けして登録するものかを判定する。Yesの場合、ステップ403へ進み、Noの場合、ステップ404へ進む。仕分けして登録するものであるとは、複数のフォルダにそれぞれ登録する印刷データであることをいい、電子帳票システムにおいて従来から行われている登録方法である。
【0034】
ステップ402において、帳票サーバは、帳票データとして登録する際に、エコ指標テーブルの管理者(ユーザID=System)にページ数分エコポイントを付与する。エコ指標テーブルは、図9に示されるようなテーブルである。エコ指標テーブルでは、ユーザID901とエコポイント902が管理されている。ここで、エコポイントを付与する際は、用紙のサイズを考慮してポイントを付与するものとする。本発明の実施の形態では、A4サイズの用紙1ページで1ポイントであるため、A4サイズ以外のサイズの場合は、A4サイズの用紙の大きさを基準にポイントを算出する。例えば、A3サイズは、A4サイズの倍の大きさのため2ページ分に相当することとなり、2ポイントとなる。以下、ポイントを付与する際は、同様の考えによりポイントを付与するものとする。
【0035】
ステップ403において、帳票サーバは、帳票データとして登録する際に、エコ指標テーブルに仕分け先毎のページ数分エコポイントを付与する。
【0036】
ここで、帳票データの登録時に管理者にエコポイントを付与するのは、電子帳票システムに登録しなければ印刷されたであろう用紙が、電子帳票システムに登録することでどのくらい削減がなされたかを知るためである。
【0037】
続いて、ステップ302において、帳票サーバは、一般のユーザによりなされた操作の種別により処理を切り替える。電子帳票システムを利用する一般のユーザは、登録されている帳票データに対して参照、検索、印刷を行うためそれぞれの操作に応じて処理が分かれることとなる。なお、ステップ302の前提として、一般のユーザは、既に電子帳票システムにログインをして、帳票データを操作できる状態にあるものとする。
【0038】
一般ユーザによりなされた操作の種別が、参照の場合、ステップ303へ進み、検索の場合、ステップ304へ進み、印刷の場合、ステップ305へ進む。
【0039】
続いて、ステップ303において、帳票サーバは、帳票データに対して参照操作を行ったユーザにエコポイントを付加する処理を行う。
【0040】
図5は、本発明の実施の形態にかかる帳票参照処理の流れを示すフローチャートである。
【0041】
ステップ501において、帳票サーバは、操作を行っているユーザ情報を取得する。ここでは、ログインユーザのユーザIDを取得する。
【0042】
ステップ502において、帳票サーバは、ユーザが参照した帳票データを特定する情報(帳票ID)を取得する。ここでは、ユーザにより実際に参照された帳票ID、ページ、世代を取得する。ここで、実際に参照された帳票を対象にしているのは、電子帳票システムを使って参照された帳票は、紙により印刷されずに済んだと考えることができるからである。
【0043】
ステップ503において、帳票サーバは、ユーザID、帳票ID、ページ、世代を用いて、履歴テーブルを参照する。履歴テーブルは、図10に示されるようなテーブルである。履歴テーブルでは、ユーザID1001、帳票ID1002、参照ページ1003、世代1004、前回参照日付1005が管理されている。
【0044】
ステップ504において、帳票サーバは、該当するレコードが履歴テーブルに存在するかを判定する。Yesの場合、ステップ505へ進み、Noの場合、ステップ506へ進む。
【0045】
ステップ505において、帳票サーバは、該当するレコードの前回参照日付から所定期間内であるかを判定する。Yesの場合、ステップ508へ進み、Noの場合、ステップ506へ進む。ここで、所定期間内としたのは、実際に紙に出力した場合も所定期間であれば同じ印刷物を使いまわして参照するものと考えられるため、実際の利用形態と同じ考えを採用し、所定期間内は電子帳票システムにより参照したとしてもエコポイントの付与対象外とするためである。一方、所定期間を超えた場合であれば、印刷物が既に手元になく、再度印刷する可能性が高いと考えることができるため、電子帳票システムにより参照された場合は、印刷物を削減したと考えることができるのでエコポイントの付与対象とするためである。なお、所定期間は任意に設定できるものであり、例えば、1週間、1月と設定することが可能である。また、所定の期間は、ユーザや帳票の特性を考慮して、更に、ユーザ毎や帳票毎に設定してもよい。
【0046】
ステップ506において、帳票サーバは、ユーザにエコポイントを付与する。具体的には、エコ指標テーブルの該当するユーザIDのレコードに、実際に参照されたページ数分のエコポイントを付与する。
【0047】
ステップ507において、帳票サーバは、管理者にエコポイントを付与する。具体的には、エコ指標テーブルのSystemのレコードに、実際に参照されたページ数分のエコポイントを付与する。
【0048】
ステップ508において、帳票サーバは、履歴テーブルの日付を更新する。具体的には、該当するレコードの前回参照日付を現在の日付に更新する。
【0049】
以上、帳票データに対して参照操作を行ったユーザにエコポイントを付加する処理の説明を行った。
【0050】
続いて、ステップ304において、帳票サーバは、帳票データに対して検索操作を行ったユーザにエコポイントを付加する処理を行う。
【0051】
図6は、本発明の実施の形態にかかる帳票検索処理の流れを示すフローチャートである。
【0052】
ここで、図5における処理と同じ処理については同じステップ番号を付与している。異なる処理は、ステップ601とステップ602である。検索の場合、検索範囲の指定が行われ、実際に検索がなされた帳票データについてポイントを付与する処理が必要となるためである。検索範囲すべてに対してポイントを付与するのは、電子帳票システムを利用しないとすると、帳票から所定の条件に合致する文字列を探す場合、ユーザは、すべてのページを印刷して文字列を探すと考えることができるため、電子帳票システムを利用して検索がなされた場合には、その印刷をなくしたと考えポイントを付与することができるからである。
【0053】
ステップ601において、帳票サーバは、ユーザが検索した帳票データを特定する情報を取得する。ここでは、帳票IDおよび検索範囲となるページ、世代を取得する。
【0054】
一方、ステップ602において、帳票サーバは、検索範囲すべてにポイントを付与したかを判定する。Yesの場合、終了し、Noの場合、ステップ503へ戻り、処理を続ける。
【0055】
以上、帳票データに対して検索操作を行ったユーザにエコポイントを付加する処理の説明を行った。
【0056】
続いて、ステップ305において、帳票サーバは、帳票データに対して印刷操作を行ったユーザにエコポイントを付加する処理を行う。
【0057】
図7は、本発明の実施の形態にかかる帳票印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【0058】
ここで、図5における処理と同じ処理については同じステップ番号を付与している。異なる処理は、ステップ701〜ステップ705およびステップ307である。印刷の場合、印刷範囲の指定が行われ、実施に印刷がなされるとポイントを減算する処理が必要となるためである。また、印刷前にユーザに注意を促すことでポイントの減算を少なくする処理も含まれている。
【0059】
ステップ701において、帳票サーバは、ユーザが印刷しようとしている帳票データを特定する情報を取得する。ここでは、帳票IDおよび印刷範囲となるページ、世代を取得する。
【0060】
ステップ307において、帳票サーバは、エコ指標を表示する処理を行う。ここで、エコ指標を表示する処理の詳細は、図8を用いて説明する。
【0061】
図8は、本発明の実施の形態にかかる指標表示処理の流れを示すフローチャートである。
【0062】
ここで、図5における処理と同じ処理については同じステップ番号を付与している。異なる処理は、ステップ801とステップ802である。
【0063】
ステップ801において、帳票サーバは、取得したユーザ情報を用いて、エコ指標テーブルを参照する。
【0064】
ステップ802において、帳票サーバは、該当するレコードから現在のエコポイントを抽出して表示する処理を行う。ここで、表示方法は様々な方法があり、表示処理を行う場面により異ならしめることができる。例えば、印刷を実行しようとしている場合であれば、印刷設定を行う画面に表示したり、ログイン時であれば、ログイン画面のいずれかの領域に表示したりすることができる。
【0065】
ステップ702において、帳票サーバは、印刷することにより減算されることとなるエコポイントを表示する処理を行う。最初に、ポイントは、ユーザが印刷しようとしている帳票データを特定する情報から算出することができる。また、表示は、印刷設定の画面に表示する。図11に印刷設定画面の表示例を示す。
【0066】
この印刷設定画面の例では、ユーザID1101、エコポイント1102、この印刷による減算ポイント1103が表示されている。この表により、印刷をしようとしているユーザに、現在のエコ指標の確認をさせ、減算する要否を考えさせることが可能となる。
【0067】
ステップ703において、帳票サーバは、印刷指示がなされたかを判定する。Yesの場合、ステップ704へ進み、Noの場合、処理を終了する。ここでは、実際に印刷の指示が実行されたかにより判定を行う。
【0068】
ステップ704において、帳票サーバは、ユーザからエコポイントを減算する。具体的には、エコ指標テーブルの該当するユーザIDのレコードにおいて、印刷されたページ数分のエコポイントを減算する。
【0069】
ステップ705において、帳票サーバは、管理者からエコポイントを減算する。具体的には、エコ指標テーブルのSystemのレコードにおいて、印刷されたページ数分のエコポイントを減算する。
【0070】
以上、帳票データに対して印刷操作を行ったユーザからエコポイントを減算する処理の説明を行った。
【0071】
続いて、ステップ306において、帳票サーバは、管理者またはユーザからエコ指標を表示する指示がなされたかを判定する。Yesの場合、ステップ307へ進み、Noの場合、S302へ戻る。ここでエコ指標を表示する指示は、様々な方法があり、例えば、メニュー画面から明示的に表示の指示をする方法を採用したり、ログイン時の管理者画面上やユーザ画面上にエコ指標を表示する欄を設け、ログイン時と共に表示の指示を行い、その時点のエコ指標を表示する方法を採用したりすることができる。更に、操作がされる度に表示内容を更新すべく、エコ指標を表示する指示を行うことも可能である。
【0072】
ステップ307において、帳票サーバは、エコ指標を表示する処理を行う。
【0073】
エコ指標を表示する処理は、図8を用いて説明した通りであるが、ここでは表示の例を、図12および図13に示す。
【0074】
図12は、管理者画面の例であり、図13は、ユーザ画面の例である。
【0075】
いずれもエコ指標表示用の領域(1201および1301)にエコ指標を表示している。なお、ここでは、エコ指標として、エコポイントと共に、その結果、どのくらいの木を伐採せずに済んだかを示す値も表示している。この値は、エコポイントと所定の係数から求められる値であり、本実施の形態では、例えば、12500ポイント(12500ページ)で1本分としている。また、例えば、伐採せずに済んだ木の本数を、木のイメージデータを用いることで視覚的に確認しやすく表示しても良い。
【0076】
なお、この係数は様々な値(例えば、削減されたCO2を算出する係数など)を適用可能であることはいうまでもない。
【0077】
以上、本発明の実施の形態にかかるペーパーレス化による効果を示す指標を表示する方法の説明をした。
【0078】
上述した通り、本発明によれば、電子帳票システムを利用することによるペーパーレスによる効果を示す指標の提示が可能となる。
【0079】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、
種々の変形・変更が可能である。
【0080】
また、本発明の目的は、以下のようにすることによって達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(又は記録媒体)を、システム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置の中央演算処理手段(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0081】
また、システム或いは装置の前記中央演算処理手段が読み出したプログラムコードを実行することにより、そのプログラムコードの指示に基づき、システム或いは装置上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行う。その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0082】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、前記システム或いは装置に挿入された機能拡張カードや、接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれたとする。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0083】
本発明を前記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【符号の説明】
【0084】
101 ホスト
102 電子帳票システム
103 クライアントPC
104 クライアントPC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペーパーレスによる効果を示す指標を表示可能な情報処理装置であって、
帳票データを管理する管理手段と、
前記管理手段により管理される帳票データに対するクライアント端末を介するユーザの操作の種別に応じて、ペーパーレスによる効果を示す指標を表示するために用いるポイントを当該ユーザに対して付与する付与手段と、
所定のタイミングで、前記付与手段により付与されたポイントを用いて、所定のユーザに対してペーパーレスによる効果を示す指標を表示する表示手段と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記操作の種別には、前記帳票データに対する、参照、検索、印刷の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記付与手段は、前記操作の種別が参照の場合、当該操作を行ったユーザのクライアント端末で参照された帳票データについてポイントを付与することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記付与手段は、前記操作の種別が検索の場合、当該操作を行ったユーザのクライアント端末から検索範囲に指定された帳票データについてポイントを付与することを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記付与手段は、前記操作の種別が印刷の場合、当該操作を行ったユーザのクライアント端末から印刷範囲に指定された帳票データについてポイントを減算することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示手段は、前記操作の種別が印刷の場合、当該操作を行ったユーザのクライアント端末に現在の指標と共に、当該印刷を行うことにより減算されるポイントとを表示することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記付与手段は、管理者に対して、前記管理手段で管理される帳票データについてポイントを付与するとともに、前記ユーザによる操作に応じて付与されるポイントと同じポイントを付与することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
ペーパーレスによる効果を示す指標を表示可能な情報処理装置における情報処理方法であって、
帳票データを管理する管理ステップと、
前記管理ステップにより管理される帳票データに対するクライアント端末を介するユーザの操作の種別に応じて、ペーパーレスによる効果を示す指標を表示するために用いるポイントを当該ユーザに対して付与する付与ステップと、
所定のタイミングで、前記付与ステップにより付与されたポイントを用いて、所定のユーザに対してペーパーレスによる効果を示す指標を表示する表示ステップと
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
クライアント端末とペーパーレスによる効果を示す指標を表示可能な情報処理装置とがネットワークを介して通信可能な情報処理システムであって、
帳票データを管理する管理手段と、
前記管理手段により管理される帳票データに対するクライアント端末を介するユーザの操作の種別に応じて、ペーパーレスによる効果を示す指標を表示するために用いるポイントを当該ユーザに対して付与する付与手段と、
所定のタイミングで、前記付与手段により付与されたポイントを用いて、所定のユーザに対してペーパーレスによる効果を示す指標を表示する表示手段と
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項10】
ペーパーレスによる効果を示す指標を表示可能な情報処理装置において実行可能なプログラムであって、
帳票データを管理する管理手段、
前記管理手段により管理される帳票データに対するクライアント端末を介するユーザの操作の種別に応じて、ペーパーレスによる効果を示す指標を表示するために用いるポイントを当該ユーザに対して付与する付与手段、
所定のタイミングで、前記付与手段により付与されたポイントを用いて、所定のユーザに対してペーパーレスによる効果を示す指標を表示する表示手段
として前記情報処理装置を機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−73367(P2013−73367A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211106(P2011−211106)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)