説明

情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、及び記録媒体

【課題】参照リストに登録しておく必要がない取引対象を参照リストから適切に削除することを支援することにより、参照リストが肥大化することを防止する。
【解決手段】情報処理装置は、ユーザにより取引対象の選択に関する予め定められた操作がされた場合、取引対象に関する情報への参照を保持する参照リストに登録された取引対象を示す参照リスト情報を記憶する記憶手段に記憶されたユーザの参照リスト情報に基づいて、参照リストに登録された取引対象の中から操作の対象とされた取引対象に関連する取引対象を、参照リストからの削除候補として選定する選定手段と、選定手段により選定された削除候補を提示させる制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引対象に関する情報への参照を保持する参照リストからの取引対象の削除に関する処理を行う情報処理装置の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品の購入やサービスの予約等、取引対象の購入が可能な電子商取引のWebサイトが知られている。このようなWebサイトでは、取引対象ごとに、取引対象に関する情報が掲載されるWebページがある。また、このようなWebサイトでは、ユーザが任意の取引対象を参照リストに登録おく機能が提供されていることがある。参照リストとは、例えば、取引対象に関する情報のURL等、取引対象に関する情報への参照を保持するリストである。この参照リストは、例えば、お気に入り、ブックマーク等と呼ばれている。ユーザは、例えば、興味がある取引対象、購入候補とした取引対象、好きな取引対象等を参照リストに登録しておく。これにより、参照リストから、その取引対象に関する情報へ簡単にアクセスすることができる。
【0003】
参照リストに登録されていた取引対象が、例えばユーザの状況の変化等により、ユーザにとってもはや必要ではなくなる場合がある。そのため、ユーザが参照リストに取引対象を次々に登録していくと、不要となっている取引対象も含めて参照リストに多くの取引対象が登録されて参照リストが肥大化することがある。そうすると、ユーザが参照リストから所望の取引対象を探して取引対象に関する情報にアクセスするために手間を要する場合がある。参照リストの肥大化を防止するためには参照リストを整理する必要があるが、この場合、ユーザが多くの取引対象の中から不要な取引対象を探して参照リストから削除するという作業を行う必要がある。この作業には手間を要する場合がある。
【0004】
この点に関連して、特許文献1には、ブックマークに登録されているURLのうち、ユーザが所定時間アクセスしなかったURLを一括で削除する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−209602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された技術においては、所定時間アクセスがなかったURLが自動的に削除されるため、ユーザが実際には必要としているURLもブックマークから削除されてしまうおそれがある。また、取引対象においては、情報へのアクセスがなかった取引対象が、必ずしも参照リストから不要な取引対象であるとは限らない。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、参照リストに登録しておく必要がない取引対象を参照リストから適切に削除することを支援することにより、参照リストが肥大化することを防止することができる情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ユーザにより取引対象の選択に関する予め定められた操作がされた場合、取引対象に関する情報への参照を保持する参照リストに登録された取引対象を示す参照リスト情報を記憶する記憶手段に記憶された前記ユーザの前記参照リスト情報に基づいて、前記参照リストに登録された取引対象の中から前記操作の対象とされた取引対象に関連する取引対象を、前記参照リストからの削除候補として選定する選定手段と、前記選定手段により選定された前記削除候補を提示させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、予め定められた操作の対象とされた取引対象に関連する取引対象が提示されるので、参照リストに登録しておく必要がない蓋然性がある高い取引対象を削除候補として提示することができる。そのため、不要な取引対象を参照リストから削除しやすくなるため、参照リストに登録しておく必要がない取引対象を参照リストから適切に削除することを支援することができる。これにより、参照リストが肥大化することを防止することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記記憶手段には、前記参照リスト情報として、前記ユーザの要求に応じて検索された取引対象の中から前記参照リストに登録された取引対象を示す情報と、該取引対象を検索するために前記ユーザにより指定された検索条件とが対応付けて記憶されており、前記選定手段は、検索するために指定された検索条件が前記操作の対象とされた取引対象と一致する取引対象を前記削除候補として選定することを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、予め定められた操作の対象とされた取引対象が検索されたときの検索条件と同じ検索条件で検索されて参照リストに登録されている取引対象が削除候補として選定される。そのため、参照リストに登録しておく必要がない蓋然性が高い取引対象を提示することができる。つまり、このような取引対象は、予め定められた操作の対象とされた取引対象と合わせて購入候補として比較されていた取引対象である蓋然性が高い。その複数の取引対象のうち何れかの取引対象について予め定められた操作された場合は、購入候補の比較が終わっている蓋然性がある。比較が終わっている取引対象は参照リストに登録しておく必要がない。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置において、前記選定手段は、取引対象の複数の区分のうち前記操作の対象とされた取引対象と同じ区分に属する取引対象を前記削除候補として選定することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、操作対象とされた取引対象と同じ区分に属する取引対象が選定されるので、参照リストに登録しておく必要がない蓋然性が高い取引対象を提示することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置において、前記選定手段は、取引対象の属性に応じて該取引対象が利用される段階が異なるように定められた物事の過程において、前記操作の対象とされた取引対象が利用される段階よりも前の段階で利用される取引対象を前記削除候補として選定することを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、予め定められた操作の対象とされた取引対象が利用される段階よりも前の段階で利用される取引対象が選定されるので、参照リストに登録しておく必要がない蓋然性が高い取引対象を提示することができる。つまり、ある取引対象について操作された場合、その取引対象が利用される段階よりも前の段階で利用される取引対象は、既にユーザが利用を終えた取引対象であるか、または、ユーザが必要としなくなった取引対象である蓋然性がある。そのような取引対象は、参照リストに登録しておく必要がない。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置において、前記記憶手段には、前記参照リスト情報として、前記参照リストに登録された取引対象を示す情報と、該取引対象の前記参照リストへの登録時期とが対応付けて記憶されており、前記選定手段は、前記参照リストへの登録時期が前記操作の対象とされた取引対象と同時期である取引対象を前記削除候補として選定することを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、予め定められた操作の対象とされた取引対象が参照リストに登録されていた場合、その取引対象の参照リストへの登録時期と同時期に登録された取引対象が選定されるので、参照リストに登録しておく必要がない蓋然性が高い取引対象を提示することができる。つまり、同時期に複数の取引対象が参照リストに登録された場合は、購入候補として比較対象とするために登録された場合がある。その複数の取引対象のうち何れかの取引対象について予め定められた操作された場合は、購入候補の比較が終わっている蓋然性がある。比較が終わっている取引対象は参照リストに登録しておく必要がない。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理装置において、前記選定手段は、前記ユーザによる取引対象に関する取引対象情報の閲覧時期と、該取引対象情報が閲覧された取引対象を示す情報とを対応付けて履歴として記憶する履歴記憶手段に記憶された前記履歴に基づいて、前記取引対象情報の閲覧時期が前記操作の対象とされた取引対象と同時期である取引対象を前記削除候補として選定することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、予め定められた操作の対象とされた取引対象に関する情報の閲覧時期と同時期に情報が閲覧された取引対象が選定されるので、参照リストに登録しておく必要がない蓋然性が高い取引対象を提示することができる。つまり、同時期に複数の取引対象に関する情報がそれぞれ閲覧されている場合は、購入候補として比較するために閲覧された場合がある。その複数の取引対象のうち何れかの取引対象について予め定められた操作された場合は、購入候補の比較が終わっている蓋然性がある。比較が終わっている取引対象は参照リストに登録しておく必要がない。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置において、前記選定手段は、前記操作の対象とされた取引対象の利用時期であると定められた季節よりも前の季節が利用時期であると定められた取引対象を前記削除候補として選定することを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、予め定められた操作の対象とされた取引対象が利用される季節よりも前の季節に利用される取引対象が選定されるので、参照リストに登録しておく必要がない蓋然性が高い取引対象を提示することができる。つまり、そのような取引対象は、ユーザにとって必要性が低くなった蓋然性が高い。必要性が低くなった取引対象は参照リストに登録しておく必要がない。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の情報処理装置において、前記選定手段は、前記操作の対象とされた取引対象との関連性を示す取引対象の属性に応じて複数定められる属性範囲ごとに、前記参照リストに登録された取引対象のうち該属性範囲に含まれる取引対象の中から前記操作の対象とされた取引対象に関連する取引対象を前記削除対象として選定し、前記制御手段は、前記選定手段により選定された前記削除対象を前記属性範囲ごとに提示させることを特徴とする。
【0023】
提示される削除候補の数が多いと、ユーザが削除するか否かを判断を行うことが煩わしく感じる場合がある。これに対し、この発明によれば、予め定められた操作の対象とされた取引対象との関連性に応じた属性の範囲のそれぞれごとに削除候補が提示される。これにより、ユーザは複数の属性の範囲の中から、削除候補の数がユーザの都合のよい範囲を、削除候補を削除するか否かを判断する範囲として選択することができる。そのため、不要な取引対象を参照リストから削除しやすくなる。
【0024】
請求項9に記載の発明は、情報処理装置により実行される情報処理方法であって、ユーザにより取引対象の選択に関する予め定められた操作がされた場合、取引対象に関する情報への参照を保持する参照リストに登録された取引対象を示す参照リスト情報を記憶する記憶手段に記憶された前記ユーザの前記参照リスト情報に基づいて、前記参照リストに登録された取引対象の中から前記操作の対象とされた取引対象に関連する取引対象を、前記参照リストからの削除候補として選定する選定ステップと、前記選定ステップにおいて選定された前記削除候補を提示させる制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0025】
請求項10に記載の発明は、情報処理装置に含まれるコンピュータを、ユーザにより取引対象の選択に関する予め定められた操作がされた場合、取引対象に関する情報への参照を保持する参照リストに登録された取引対象を示す参照リスト情報を記憶する記憶手段に記憶された前記ユーザの前記参照リスト情報に基づいて、前記参照リストに登録された取引対象の中から前記操作の対象とされた取引対象に関連する取引対象を、前記参照リストからの削除候補として選定する選定手段、及び、前記選定手段により選定された前記削除候補を提示させる制御手段、として機能させることを特徴とする。
【0026】
請求項11に記載の発明は、情報処理装置に含まれるコンピュータを、ユーザにより取引対象の選択に関する予め定められた操作がされた場合、取引対象に関する情報への参照を保持する参照リストに登録された取引対象を示す参照リスト情報を記憶する記憶手段に記憶された前記ユーザの前記参照リスト情報に基づいて、前記参照リストに登録された取引対象の中から前記操作の対象とされた取引対象に関連する取引対象を、前記参照リストからの削除候補として選定する選定手段、及び、前記選定手段により選定された前記削除候補を提示させる制御手段、として機能させる情報処理プログラムがコンピュータ読み取り可能に記録されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、予め定められた操作の対象とされた取引対象に関連する取引対象が提示されるので、参照リストに登録しておく必要がない蓋然性がある高い取引対象を削除候補として提示することができる。そのため、不要な取引対象を参照リストから削除しやすくなるため、参照リストに登録しておく必要がない取引対象を参照リストから適切に削除することを支援することができる。これにより、参照リストが肥大化することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】一実施形態に係る電子商取引システムSの概要構成の一例を示す図である。
【図2】削除候補ページの画面表示例を示す図である。
【図3】一実施形態に係る電子商取引サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。
【図4】(a)は、会員情報DB12aに登録される内容の一例を示す図であり、(b)は、ジャンル情報DB12bに登録される内容の一例を示す図であり、(c)は、店舗情報DB12cに登録される内容の一例を示す図であり、(d)は、商品情報DB12dに登録される内容の一例を示す図であり、(e)は、閲覧履歴DB12eに登録される内容の一例を示す図であり、(f)は、購入履歴DB12fに登録される内容の一例を示す図であり、(g)は、お気に入り情報DB12gに登録される内容の一例を示す図である。
【図5】一実施形態に係る電子商取引サーバ1のシステム制御部14のお気に入り登録リクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。
【図6】操作対象の商品と検索条件が一致する商品を、操作対象の商品に関連する商品とする場合における電子商取引サーバ1のシステム制御部14の削除候補提示制御処理における処理例を示すフローチャートである。
【図7】操作対象の商品とジャンルが一致する商品を、操作対象の商品に関連する商品とする場合における電子商取引サーバ1のシステム制御部14の削除候補提示制御処理における処理例を示すフローチャートである。
【図8】操作対象の商品よりも前の段階で利用される商品を、操作対象の商品に関連する商品とする場合における電子商取引サーバ1のシステム制御部14の削除候補提示制御処理における処理例を示すフローチャートである。
【図9】操作対象の商品と同時期にお気に入りに登録された商品を、操作対象の商品に関連する商品とする場合における電子商取引サーバ1のシステム制御部14の削除候補提示制御処理における処理例を示すフローチャートである。
【図10】操作対象の商品と同時期に商品ページが閲覧された商品を、操作対象の商品に関連する商品とする場合における電子商取引サーバ1のシステム制御部14の削除候補提示制御処理における処理例を示すフローチャートである。
【図11】操作対象の商品と同時期にお気に入りに登録された商品を、操作対象の商品に関連する商品とする場合における電子商取引サーバ1のシステム制御部14の削除候補提示制御処理における処理例を示すフローチャートである。
【図12】(a)及び(b)は、変形例における削除候補ページの画面表示の第1の例を示す図である。
【図13】(a)及び(b)は、変形例における削除候補ページの画面表示の第2の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、電子商取引システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【0030】
[1.電子商取引システムの構成及び機能概要]
[1−1.電子商取引システムの構成]
先ず、本実施形態に係る電子商取引システムSの構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る電子商取引システムSの概要構成の一例を示す図である。
【0031】
図1に示すように、電子商取引システムSは、電子商取引サーバ1と、複数の店舗端末2と、複数のユーザ端末3と、を含んで構成されている。そして、電子商取引サーバ1と各店舗端末2及び各ユーザ端末3とは、ネットワークNWを介して、例えば、通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
【0032】
電子商取引サーバ1(本発明における情報処理装置の一例)は、商品の購入が可能な電子商店街やインターネットオークションに関する各種処理を実行するサーバ装置である。ユーザは、電子商店街を利用することにより、所望の店舗から所望の商品を購入することができる。また、ユーザは、オークションで商品を出品したり、出品されている商品を入札したりすることができる。電子商取引サーバ1は、店舗端末2やユーザ端末3からのリクエストに応じて、例えば、電子商店街やオークションのWebページを送信したり、商品の検索、購入、出品、入札等に関する処理を行ったりする。
【0033】
店舗端末2は、電子商店街に出店している店舗の従業員等により利用される端末装置である。店舗端末2は、例えば、販売する商品の情報を電子商店街に登録したり、商品の注文内容を確認したりするために用いられる。また、店舗端末2は、従業員等からの操作に基づいて電子商取引サーバ1にアクセスすることにより、電子商取引サーバ1からWebページを受信して表示する。店舗端末2には、ブラウザや電子メールクライアント等のソフトウェアが組み込まれている。店舗端末2としては、例えば、パーソナルコンピュータ等が用いられる。
【0034】
ユーザ端末3は、電子商店街やオークションを利用するユーザの端末装置である。ユーザ端末3は、ユーザからの操作に基づいて電子商取引サーバ1にアクセスすることにより、電子商取引サーバ1からWebページを受信して表示する。ユーザ端末3には、ブラウザや電子メールクライアント等のソフトウェアが組み込まれている。ユーザ端末3としては、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン等の携帯情報端末、携帯電話機等が用いられる。
【0035】
[1−2.お気に入りからの削除候補となる商品の提示]
電子商取引システムSにおいては、お気に入り機能が提供されている。お気に入り機能とは、電子商店街で販売されている商品をユーザのお気に入りとして登録することにより、商品ページへの参照をユーザ専用のリストに保持しておき、お気に入りの商品の商品ページをユーザが容易に閲覧することができるようにする機能である。商品ページは、1つの商品に関する詳細な情報が表示されるWebページである。また、お気に入りの商品は、単にお気に入りともいう。電子商店街においては、商品ページに、「お気に入りに追加」と表示されたハイパーリンク(以下、「リンク」という)が表示されている。ユーザがこのリンクを選択すると、商品ページに情報が表示されている商品が、ユーザのお気に入りに登録される。ユーザは、お気に入りに登録されている商品を、お気に入りページで確認することができる。お気に入りページは、お気に入りに登録されている商品の一覧が表示されるWebページであり、ユーザごとに専用のWebページである。また、お気に入りページには、お気に入りに登録された商品の商品ページへのリンクが埋め込まれている。お気に入りページにおいて、ユーザは、任意の商品のリンクを選択すると、対応する商品ページを表示させることができる。また、お気に入りページにおいて、ユーザは、お気に入りに登録されている商品の中から登録しておく必要がない商品を指定してお気に入りから削除することができる。
【0036】
一度お気に入りに登録されている商品の中には、例えば、ユーザの状況の変化等によって、もうお気に入りに登録しておく必要がない商品も存在する。そのため、上述したように、お気に入りから商品を削除して、お気に入りを整理することができるようになっている。しかしながら、例えば、お気に入りに登録されている商品の中から登録しておく必要がない商品を探すことがユーザにとって煩わしかったり、お気に入りから削除するための操作自体が煩わしかったりする場合がある。そのため、登録しておく必要がない商品がお気に入りから削除されずに蓄積して、お気に入りが肥大化することがある。お気に入りが肥大化すると、例えば、お気に入りページにおいて、ユーザが詳細な情報を確認したい商品を探しにくかったり、ユーザ自身でお気に入りを整理することが難しくなったりする。
【0037】
そこで、電子商取引サーバ1は、お気に入りに登録されている商品の中から、登録しておく必要がない商品を削除するための支援を行う。具体的に、電子商取引サーバ1は、電子商店街やオークションにおいて、ユーザにより商品について予め定められた操作が行われた場合、その予め定められた操作の対象とされた商品に関連する商品を、お気に入りからの削除候補として選定する。そして、電子商取引サーバ1は、選定した削除候補をユーザ端末3により提示させる。ここで、予め定められた操作を、「商品選択関連操作」という。商品選択関連操作の対象とされた商品を、「操作対象とされた商品」または「操作対象の商品」という。
【0038】
[1−2−1.商品選択関連操作]
商品選択関連操作とは、商品の選択に関する予め定められた操作である。具体的に、商品選択関連操作は、ユーザが操作対象とする商品を選択した上で行った操作であったり、ユーザによる商品の選択を伴う操作であったりする。商品選択関連操作には、例えば、商品をお気に入りに登録する操作、お気に入りから商品を削除する操作、商品を注文(購入)する操作、商品をオークション等に出品する操作がある。以下では、このような操作がされる場合に、操作対象の商品に関連する商品をお気に入りに登録しておく必要がない蓋然性がある理由を説明する。
【0039】
(1)お気に入りへの登録
ユーザが、例えば、購入する候補として商品をお気に入りに登録する場合がある。ここでお気に入りに登録された商品が、操作対象とされた商品である。その後、ユーザが、この商品に関連する商品をお気に入りに登録したとする。この場合、例えば、購入候補が、先に登録された商品から後に登録された商品に変わっている蓋然性がある。従って、先に登録された商品は、購入候補とはならなくなった商品である。購入候補とならなくなった商品は、お気に入りに登録しておく必要がない。なお、お気に入りへ商品を登録する操作を、「お気に入り登録操作」という。
【0040】
(2)お気に入りからの削除
ユーザが、例えば、購入する候補として比較検討するため、複数の商品をお気に入りに登録する場合がある。その後、ユーザが、これらの商品の中から何れかの商品をお気に入りから削除したとする。ここでお気に入りから削除された商品が、操作対象とされた商品である。この場合、例えば、購入候補としていた商品の中からユーザが購入する商品を決定したため、複数の商品の比較を行う必要がなくなった蓋然性がある。または、例えば、ユーザが購入そのものをやめたため、複数の商品の比較を行う必要がなくなった蓋然性がある。比較を行う必要がなくなった商品は、お気に入りに登録しておく必要がない。なお、お気に入りから商品を削除する操作を、「お気に入り削除操作」という。
【0041】
(3)注文
ユーザが、例えば、購入する候補として商品をお気に入りに登録し、その後、この商品に関連する商品の注文を行ったとする。ここで注文された商品が、操作対象とされた商品である。この場合、例えば、ユーザは実際に購入することに決めた商品は、注文した商品であるため、お気に入りに登録されている商品は購入候補から外れた蓋然性がある。購入候補とならなくなった商品も、お気に入りに登録しておく必要がない。なお、商品を注文する操作を、「注文操作」という。ユーザが注文操作を行った商品が、ユーザのお気に入りに登録されているか否かに関わらず、注文された商品に関連する商品が削除候補として提示される。
【0042】
(4)出品
ユーザが、例えば、ユーザにとって不要となった商品を販売するためにオークションなどに出品する場合がある。ここで出品された商品が、操作対象とされた商品である。例えば、ユーザが別の商品を購入したことにより不要となった商品を出品する場合がある。この場合、出品した商品に関連する商品をユーザは購入する必要がなくなっている蓋然性がある。購入する必要がない商品は、お気に入りに登録しておく必要がない。なお、商品を出品する操作を、「出品操作」という。ユーザが出品操作を行った商品が、ユーザのお気に入りに登録されているか否かに関わらず、出品された商品に関連する商品が削除候補として提示される。
【0043】
なお、電子商取引システムSの管理者は、例示した操作のうち何れの操作が行われたときにお気に入りからの削除候補の提示を行うかを任意に決定してよい。また、例示した操作のうち何れの操作が行われたときにお気に入りからの削除候補の提示を行うかを、ユーザが任意に設定することができるように、電子商取引サーバ1が構成されてもよい。また、商品選択関連操作となる操作は、上述した操作に限られるものではない。
【0044】
[1−2−2.操作対象の商品に関連する商品]
操作対象とされた商品に関連する商品としては、例えば、操作対象の商品と検索条件が一致する商品、操作対象の商品とジャンルが一致する商品、操作対象の商品よりも前の段階で利用される商品、操作対象の商品と同時期にお気に入りに登録された商品、操作対象の商品と同時期に商品ページが閲覧された商品、操作対象の商品が利用される季節よりも前の季節に利用される商品等がある。以下では、このような商品が、商品選択関連操作が行われた場合に、お気に入りに登録しておく必要がない蓋然性がある理由を説明する。
【0045】
(1)操作対象の商品と検索条件が一致する商品
ユーザは、電子商店街において購入候補となる商品を探すために、検索条件を指定することができる。検索条件としては、例えば、キーワード、商品のジャンル等を指定可能である。検索条件が指定されると、電子商取引サーバ1により検索条件を満たす商品が検索される。そして、ユーザ端末3に検索結果ページが表示される。検索結果ページは、検索された商品の一覧が表示されるWebページである。検索結果ページに表示された商品の中からユーザが何れかの商品を選択すると、選択された商品の商品ページが表示される。ここで、選択した商品をユーザが購入候補と決めると、その商品をお気に入りに登録する。こうして、ユーザは、指定した検索条件で検索された商品の中から、購入候補とする商品を必要に応じてお気に入りに登録することができる。同じ検索条件で検索される複数の商品は、同一のキーワードに合致する商品であったり、同一のジャンルに属する商品であったりするため、何らかの関連性があるものと考えられる。なお、互いに異なるタイミングで検索された複数の商品ではあるが、互いに同じ検索条件で検索された複数の商品も、互いに関連する商品である。ユーザは、購入候補とした複数の商品を比較して、購入する商品を決定する。従って、ユーザが指定した検索条件で検索されたある商品について、お気に入りへの登録、お気に入りからの削除、購入または出品が行われた場合、お気に入りに登録されている商品のうち検索されたときに指定された検索条件が、操作対象とされた商品の検索条件と一致する商品は、購入候補ではなくなった蓋然性がある。そのため、このような商品は、お気に入りに登録しておく必要がないため削除候補とする。
【0046】
なお、ユーザが検索条件を複数指定する場合がある。例えば、キーワードとジャンルとが指定されたり、複数のキーワードが指定されたりする。この場合、商品選択関連操作の対象とされた商品と、全ての検索条件が一致する商品のみが削除候補として提示されてもよいし、少なくとも1つの検索条件が一致する商品が削除候補として提示されてもよい。
【0047】
(2)操作対象の商品とジャンルが一致する商品
各商品は、それぞれ何らかの商品のジャンルに分類されている。商品のジャンル(本発明における区分の一例)は、商品を、例えば種類、性質、用途等で区分したときに、同じような種類、性質、用途等の商品が属する範囲である。
【0048】
商品のジャンルは、木構造で階層的に定義されている。具体的に、木構造の各ノードが、ジャンルに相当する。ノードの深さが、そのノードに相当するジャンルのレベル(階層)に相当する。ノードの深さは、根に位置するノード(以下、「根ノード」という)からの距離である。レベルの値が大きいほど、レベルとしての深さが深く、レベルの値が小さいほど、レベルとしての深さが浅い。根ノードが有する子ノードに相当するジャンルがレベル1のジャンルである。レベル1のジャンルが最上位のジャンルである。レベル1の各ジャンルに対しては、子ノードに相当するジャンルが、レベル2のジャンルとして定義されている。ここで、あるジャンルC1の子ノードに相当するジャンルC2を、ジャンルC1の「子ジャンル」という。子ジャンルを、サブジャンルともいう。また、このときのジャンルC1を、ジャンルC2の「親ジャンル」という。子ジャンルは、親ジャンルを更に複数に区分したときに、同じような商品が属する範囲である。従って、子ジャンルは親ジャンルに属する。また、あるジャンルに対して、子孫のノードに相当するジャンルを、「子孫ジャンル」という。例えば、ジャンルC3がジャンルC2の子ジャンルであるとする。この場合、ジャンルC2及びC3は、ジャンルC1の子孫ジャンルである。また、あるジャンルに対して、先祖のノードに相当するジャンルを、「先祖ジャンル」という。ジャンルC1及びC2は、ジャンルC3の先祖ジャンルである。
【0049】
同一のジャンルに属する複数の商品は、互いに関連する商品である。従って、ある商品について、お気に入りへの登録、お気に入りからの削除、購入または出品が行われた場合、その商品と同一のジャンルに属する商品は、お気に入りに登録しておく必要がない商品である蓋然性がある。
【0050】
各商品は、基本的には、最下位のレベルに定義されているジャンル(木構造における葉ノードに相当するジャンル)が付与されている。つまり、各商品は、最も細分化されたジャンルでジャンル分けされている。そこで、各商品が分類されている最下位のジャンル同士が同一であるか否かで関連する商品を判定すると、関連する商品の範囲が狭くなる場合がある。この場合、例えば、予め操作の対象とされた商品とともにユーザが購入候補として実際に比較の対象としていた商品が、削除候補として提示されない場合がある。例えば、レベル4のジャンルとして、「季節家電」があるとする。また、「季節家電」の子ジャンルとして、「扇風機」と「冷風機」とがあり、「扇風機」と「冷風機」とは最下位のジャンルであるとする。ユーザは、自分が涼むために扇風機または冷風機の何れかを購入しようとして、商品をお気に入りに登録していた場合、扇風機の商品と冷風機の商品とがお気に入りに登録される。ここで、扇風機の商品について商品選択関連操作がされた場合、各商品のジャンルは、「扇風機」または「冷風機」であるので、お気に入りに登録されている商品のうち、扇風機の商品は削除候補として提示されるが、冷風機の商品は提示されないことになる。
【0051】
そこで、商品が分類されている最下位のジャンルよりも1つ以上、上位のレベルにあるジャンル、すなわち先祖のジャンルで、関連する商品を判定されるようにしてもよい。例えば、上述の例では、操作対象の商品が属するレベル4のジャンルと、お気に入りに登録されている商品が属するレベル4のジャンルとで、同一のジャンルに属するか否かを判定すると、扇風機の商品も冷蔵庫の商品も「季節家電」に属することになる。従って、扇風機の商品について商品選択関連操作がされた場合、扇風機の商品も冷風機の商品も削除候補として提示される。
【0052】
同一のジャンルに属するか否かの判定をどのレベルのジャンルで行うかは、例えば、全てのジャンルで予め共通に定められてもよいし、操作対象の商品が属するジャンルに応じて決定されてもよい。例えば、電子商取引サーバ1が、電子商店街で販売されている全商品のうち、操作対象の商品が属するレベル1のジャンルから最下位のレベルのジャンルまでの各ジャンルに属する商品の数に基づいて決定してもよい。具体的に、電子商取引サーバ1は、例えば、レベル1から最下位までの各ジャンルのうち、商品の数が予め設定された数に最も近いレベルのジャンルで、同一のジャンルに属するか否かを判定してもよい。また例えば、電子商取引サーバ1が、ユーザがお気に入りに登録している全商品のうち、操作対象の商品が属するレベル1のジャンルから最下位のレベルのジャンルまでの各ジャンルに属する商品の数に基づいて決定してもよい。具体的に、電子商取引サーバ1は、例えば、レベル1から最下位までの各ジャンルのうち、お気に入りに登録されている商品の数が予め設定された数に最も近いレベルのジャンルで、同一のジャンルに属するか否かを判定してもよい。
【0053】
(3)ある過程の中において、操作対象の商品よりも前の段階で利用される商品
あるジャンルの商品群については、そのジャンルに応じて定められる物事の過程の中において、利用される段階が商品の属性に応じて異なる場合がある。この過程としては、例えば、ユーザが成長する過程(発育過程)、ユーザが商品に関連する物事に上達、習熟、進歩等する過程、話の進行過程等がある。ユーザが、ある過程においてある段階に入った場合には、その段階よりも前の段階で利用されるような商品は、ユーザがもう必要としていない商品であったり、既に利用している商品であったりすることが一般的である。ユーザが必要としていない商品は、お気に入りに登録しておく必要がない。また、ユーザが既に利用している商品は、購入する必要がない商品であるので、お気に入りに登録しておく必要がない。そこで、ある商品が操作対象とされた場合、その商品が利用される段階よりも前の段階で利用される商品を、操作対象の商品に関連する商品であるとして、削除候補とする。
【0054】
例えば、段階aで利用される商品Aと、段階bで利用される商品Bとがあるとする。ここで、段階aは、段階bよりも前の段階である。また、商品Aが、例えば購入候補としてお気に入りに登録されているとする。この状態で、ユーザが商品Bを購入候補としてお気に入りに登録した場合、ユーザは段階bで利用される商品を購入しようとしている意図があると考えられる。よって、段階aで利用される商品Aは、ユーザにとって購入する必要がない商品になっている蓋然性がある。また、ユーザが商品Bをお気に入りから削除した場合、ユーザは、段階bで利用される商品(その商品が商品Bである場合を含む)や、段階bよりも後の段階で利用される商品を購入したということが考えられる。ユーザが購入した商品は、ユーザがこれから利用する商品である。従って、ユーザが購入した商品が利用される段階よりも前の段階で利用される商品Aは、ユーザにとって購入する必要がない商品になっている蓋然性がある。また、ユーザが商品Bを購入した場合も同様である。また、ユーザが商品Bを出品した場合、ユーザが、段階bよりも後の段階に入ったため、商品Bがユーザにとって必要がなくなった商品になっている蓋然性がある。従って、商品Aがユーザにとって購入する必要がない商品になっている蓋然性がある。以下に具体例を説明する。
【0055】
ある能力を得点で測る能力検定用の参考書や問題集等の書籍では、目指す得点に応じたものが発行されている場合がある。このような書籍として、例えば、600点用、700点用、800点用、900点用の書籍があるとする。この場合、ユーザの能力が向上する過程が適用される。ここで、ユーザが800点用の書籍を利用し始めた場合、ユーザが800点を目指す段階に入ったものと考えられる。この場合、それよりも前の段階で利用されるような600点用及び700点用の書籍は、ユーザが必要とはしなくなっている蓋然性がある。
【0056】
靴には、それぞれサイズがある。このサイズは、足の長さに対応している。この場合、ユーザの成長過程が適用される。ユーザの成長過程では、ユーザの足の長さは大きくなっていくものであり、足の長さが小さくなることは一般的にはない。従って、例えば、ユーザの足の長さが20cmになった場合、ユーザの足の長さが20cm未満である段階で履くような靴、すなわち、サイズが20cm未満である靴は、ユーザが必要とはしなくなっている蓋然性がある。
【0057】
ゴルフクラブには、ゴルフの上達の程度に応じたものが販売されている場合がある。例えば、初級者用、中級者用、上級者用のゴルフクラブがあるとする。この場合、ゴルフが上達する過程が適用される。ゴルフが上達する過程においては、最初の段階では、ユーザは初級者である。そして、ゴルフが上達していけば、ユーザは中級者になったり、上級者になったりする。中級者になったユーザは、その後初級者に後戻りする蓋然性は高くはない。従って、中級者になったユーザは、初級者用のゴルフクラブを必要とはしなくなっている蓋然性がある。
【0058】
続きものの一群の書籍には、それぞれ巻号が付与されている。この場合、話の進行過程が適用される。このような書籍群は、話の進行過程上、一巻目の書籍から順に読まれることが一般的である。従って、ユーザがある巻号の書籍を読み始める場合、ユーザはその巻号よりも前の巻号の書籍を既に読んでいる蓋然性がある。従って、これらの書籍をユーザは購入する必要がないので、お気に入りに登録しておく必要がない。
【0059】
(4)操作対象の商品と同時期にお気に入りに登録された商品
ユーザが購入する商品を決定する過程において、ユーザは複数の商品を購入候補としておき、これらを比較して決定するようなことが考えられる。そのため、購入候補となる商品が同時期に複数お気に入りに登録されることがある。同時期にお気に入りに登録される複数の商品は、購入候補として比較されるという点において、互いに関連する商品である。従って、ある商品が、お気に入りから削除されたり、購入されたりした場合には、その商品と同時期にお気に入りに登録された商品は、購入候補ではなくなった蓋然性がある。そのため、このような商品は、お気に入りに登録しておく必要がない。
【0060】
(5)操作対象の商品と同時期に商品ページが閲覧された商品
ユーザが購入する商品を決定する過程において、複数の商品を比較検討する場合、それぞれの商品ページに掲載された情報に基づいて、比較を行うことが考えられる。そのため、購入候補となる複数の商品の商品ページが同時期に閲覧されることがある。同時期に商品ページが閲覧される複数の商品は、購入候補として比較されるという点において、互いに関連する商品である。従って、ある商品が、お気に入りから削除されたり、購入されたりした場合には、その商品の商品ページが閲覧された時期と同時期に商品ページが閲覧された商品は、購入候補ではなくなった蓋然性がある。そのため、このような商品は、お気に入りに登録しておく必要がない。
【0061】
(6)操作対象の商品が利用される季節よりも前の季節に利用される商品
商品の中には、季節商品と呼ばれる商品が存在する。季節商品は、特定の季節によく利用される商品である。ここでいう季節は、例えば、春、夏、秋、冬等、1年を天候の特徴で分けたものに限られない。例えば、受験シーズン、入社シーズン等、1年の中である物事が盛んに行われるような時期も含まれる。ある季節に入った場合、その季節の季節商品は盛んに利用されるようになるが、その季節の前の季節の季節商品は、あまり利用されなくなる。この点において、利用される季節が互いに異なる商品の間には、関連性があると考えられる。従って、ある商品が、お気に入りから削除されたり、購入されたりした場合には、その商品が利用される季節よりも前の季節に利用される商品は、ユーザにとって必要性が低くなった蓋然性がある。必要性が低くなった商品は、お気に入りに登録しておく必要がない。ここで、ある季節よりも前の季節とは、例えば、ある季節の直前の季節であってもよいし、ある季節から半年前までの範囲にある季節であってもよい。
【0062】
なお、電子商取引システムSの管理者は、(1)〜(6)で説明した基準のうち何れの基準で関連する商品を選定するかを任意に決定してもよい。また、管理者は、何れの商品選択関連操作が行われたときに、何れの基準で関連する商品を選定するかを任意に決定してもよい。また、管理者は、上述した(1)〜(6)の基準を組み合わせて、関連する商品を選定するように電子商取引サーバ1を構成してもよい。例えば、操作対象とされた商品と同一のジャンルの商品のうち、操作対象とされた商品と同時期にお気に入りに登録された商品を、関連する商品としてもよい。また、例えば、操作対象とされた商品と同時期にお気に入りに登録された商品のうち、操作対象とされた商品の商品ページが閲覧された時期と同時期に商品ページが閲覧された商品を、関連する商品としてもよい。また、操作対象とされた商品に関連する商品は、(1)〜(6)で説明した商品に限られるものではない。例えば、操作対象とされた商品と販売元の店舗が同じ商品を、関連する商品としてもよい。また例えば、操作対象とされた商品を主商品とした場合のオプション品や、操作対象とされた商品をオプション品等とした場合の主商品を、関連する商品としてもよい。オプション品等としては、例えば、主商品である電動歯ブラシに対して替えブラシ等の消耗品、主商品であるモバイルパソコンに対してモバイルパソコンを収納するケース等のアクセサリー等がある。主商品とオプション品等との関連を示す情報は、例えば、記憶部12に記憶されていてもよい。また、例えば、オプション品等の商品ページに、主商品の商品コードが掲載されるような場合、つまり、オプション品等の商品情報に主商品の商品コードを含むようにした場合には、商品情報から関連する商品を特定することができる。
【0063】
[1−2−3.削除候補の提示]
図2は、削除候補ページの画面表示例を示す図である。ユーザが商品選択関連操作を行うことにより、お気に入りへの商品の登録、お気に入りからの商品の削除、商品の購入または出品が行われると、ユーザ端末3の画面には、図2に示す削除候補ページが表示される。削除候補ページは、お気に入りからの削除候補として選定された商品が提示されるWebページである。また、削除候補ページは、削除候補の中からお気に入りに登録しておく必要がない商品をお気に入りから削除する支援をするためのWebページである。
【0064】
図2に示すように、削除候補ページには、削除候補領域110、削除ボタン120、非削除ボタン130等が表示される。削除候補領域110には、削除候補とされた商品の一覧が表示される。具体的に、削除候補領域110には、削除候補の商品名が表示される。この商品名は、削除候補とされた商品の商品ページへのテキストリンクになっている。ユーザは、商品名を選択することにより、削除候補とされた商品の情報を確認することができる。また、削除候補領域110には、商品名ごとに、対応する商品をお気に入りから削除するか否かを選択するためのチェックボックスが表示される。また、削除候補領域110には、全ての商品のチェックボックスを選択状態にしたり非選択状態にしたりするためのリンクが表示される。なお、削除候補領域110には、例えば、削除候補となった商品の画像、削除候補となった商品のお気に入りへの登録日等も表示されるようになっていてもよい。
【0065】
ユーザが削除候補の中から不要な商品を選択して、削除ボタン120を選択すると、選択された商品がユーザのお気に入りから削除される。一方、ユーザが非削除ボタン130を選択すると、お気に入りからの商品の削除は行われずに、ユーザが行った商品選択関連操作に応じた次のWebページが表示される。
【0066】
このように、ユーザがお気に入りに登録している商品のうち、操作対象の商品に関連する商品が削除候補として提示される。つまり、お気に入りに登録しておく必要がない蓋然性がある商品が提示される。従って、ユーザは、提示された商品の中から実際にお気に入りに登録しておく必要がない商品を容易に探し出すことができる。そして、ユーザは、お気に入りに登録しておく必要がない商品を容易に削除することができる。これにより、お気に入りに登録されている全商品に対して、お気に入りに登録しておく必要がない商品の割合が低下する。そのため、お気に入りが不要な商品で肥大化することが防止され、お気に入りが適切に整理される。
【0067】
なお、Webページの表示以外の方法で、削除候補として選定された商品がユーザに提示されるようになっていてもよい。例えば、図2に示す表示内容と同様の表示内容を含むポップアップウインドウがユーザ端末3により表示されるように、電子商取引サーバ1が構成されていてもよい。また例えば、電子商取引サーバ1が、削除候補として選定された商品の一覧を本文とする電子メールを生成し、生成した電子メールを商品選択関連操作を行ったユーザ宛てに送信してもよい。この場合、ユーザの操作に基づいてユーザ端末3が電子メールを受信して画面に表示する。電子メールの本文には、例えば、1行ごとに、削除候補となった商品の商品名等が記載されている。ユーザは、受信した電子メールに対して返信を行う。このとき、ユーザは、受信した電子メールの本文を引用するように、返信する電子メール(以下、「返信メール」という)の作成画面を表示させる。次いで、ユーザは、返信メールの本文においてお気に入りから削除する商品の商品名等が記載されている行に、削除する旨を示す文字(例えば、「削除」、「×」等)を追記する。そして、ユーザ端末3が送信操作を行うことによりユーザ端末3から電子商取引サーバ1へ返信メールが送信される。電子商取引サーバ1は、受信した返信メールの本文に基づいて、お気に入りからの商品の削除を行う。
【0068】
[2.電子商取引サーバの構成]
次に、電子商取引サーバ1の構成について、図3及び図4を用いて説明する。
【0069】
図3は、本実施形態に係る電子商取引サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、電子商取引サーバ1は、通信部11と、記憶部12と、入出力インターフェース13と、システム制御部14と、を備えている。そして、システム制御部14と入出力インターフェース13とは、システムバス15を介して接続されている。
【0070】
通信部11は、ネットワークNWに接続して、店舗端末2やユーザ端末3等との通信状態を制御するようになっている。
【0071】
記憶部12(本発明における記憶手段、履歴記憶手段の一例)は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部12には、会員情報DB(データベース)12a、ジャンル情報DB12b、店舗情報DB12c、商品情報DB12d、閲覧履歴DB12e、購入履歴DB12f、お気に入り情報DB12g等のデータベースが構築されている。
【0072】
図4(a)は、会員情報DB12aに登録される内容の一例を示す図である。会員情報DB12aには、電子商取引システムSに会員登録しているユーザに関する会員情報が登録される。具体的に、会員情報DB12aには、ユーザID、パスワード、ニックネーム、氏名、生年月日、性別、郵便番号、住所、電話番号、電子メールアドレス等のユーザの属性が、ユーザごとに対応付けて登録される。ユーザIDは、ユーザの識別情報である。
【0073】
図4(b)は、ジャンル情報DB12bに登録される内容の一例を示す図である。ジャンル情報DB12bには、商品のジャンルに関するジャンル情報が登録されている。具体的に、ジャンル情報DB12bには、ジャンルID、ジャンル名、ジャンルのレベル、親ジャンルID、子ジャンルIDリスト、利用季節情報等のジャンルの属性が、ジャンルごとに対応付けて登録される。ジャンル情報は、例えば、電子商店街の管理者等により設定される。ジャンルIDは、ジャンル情報によって定義されるジャンルの識別情報である。親ジャンルIDは、ジャンル情報によって定義されるジャンルの親ジャンルのジャンルIDである。子ジャンルIDリストは、ジャンル情報によって定義されるジャンルの子ジャンルのジャンルIDのリストである。子ジャンルIDリストは、ジャンル情報によって定義されるジャンルが子ジャンルを有する場合に設定される。利用季節情報は、ジャンル情報によって定義されるジャンルの商品が盛んに利用されると定められた季節を示す情報である。利用季節情報は、商品が季節商品である場合に設定される。例えば、ジャンル情報は、春、夏、秋、冬等の季節を示す情報であってもよいし、季節の開始日から終了日までを示す情報であってもよい。
【0074】
図4(c)は、店舗情報DB12cに登録される内容の一例を示す図である。店舗情報DB12cには、電子商店街に出店している店舗に関する店舗情報が登録される。具体的に、店舗情報DB12cには、店舗ID、店舗名、郵便番号、住所、電話番号、電子メールアドレス、取扱ジャンル情報等の店舗の属性が、店舗ごとに対応付けて登録される。店舗IDは、店舗の識別情報である。取扱ジャンル情報は、店舗が取り扱っている商品(店舗が販売している商品)のジャンルを示す情報である。具体的に、取扱ジャンル情報には、店舗が取り扱っている商品のジャンルごとにジャンルIDが設定されている。
【0075】
図4(d)は、商品情報DB12dに登録される内容の一例を示す図である。商品情報DB12dには、電子商店街で販売されている商品に関する商品情報が登録される。具体的に、商品情報DB12dには、商品ID、店舗ID、商品コード、ジャンルID、商品名、商品画像のURL(Uniform Resource Locator)、商品説明、商品価格等の商品の属性が、店舗が販売する商品ごとに対応付けて登録される。商品ID(本発明における取引対象を示す情報の一例)は、店舗等が、販売する商品を管理するための商品の識別情報である。店舗IDは、商品の販売元の店舗を示す。商品コードは、商品を識別するコード番号である。商品コードとしては、例えば、JAN(Japanese Article Number Code)コード等がある。ジャンルIDは、商品が属するジャンルのジャンルIDである。
【0076】
図4(e)は、閲覧履歴DB12eに登録される内容の一例を示す図である。閲覧履歴DB12eには、電子商店街の商品ページの閲覧履歴が登録される。具体的に、閲覧履歴DB12eには、商品ID、閲覧日時及びユーザIDが、商品ページが閲覧されるごとに対応付けて登録される。商品IDは、商品ページが閲覧された商品を示す。閲覧日時(本発明における閲覧時期の一例)は、商品ページが閲覧された日時を示す。具体的に、閲覧日時は、電子商取引サーバ1がユーザ端末3へ商品ページを送信した日時である。ユーザIDは、商品ページを閲覧したユーザを示す。
【0077】
図4(f)は、購入履歴DB12fに登録される内容の一例を示す図である。購入履歴DB12fには、ユーザによる商品の購入履歴が登録される。具体的に、購入履歴DB12fには、注文コード、購入日時、ユーザID、商品ID、店舗ID、商品コード、購入数等が、商品の購入ごとに対応付けて登録される。注文コードは、商品の注文が行われるたびに付与される注文の識別情報である。ユーザIDは、購入したユーザを示す。商品ID及び商品コードは、購入された商品を示す。店舗IDは、購入先の店舗を示す。購入数は、購入された商品の個数である。
【0078】
図4(g)は、お気に入り情報DB12gに登録される内容の一例を示す図である。お気に入り情報DB12gには、ユーザのお気に入りに関するお気に入り情報(本発明における参照リスト情報の一例)が登録される。具体的に、お気に入り情報DB12gには、ユーザID、商品ID、登録日時及び検索条件等が、お気に入りに商品が登録されるごとに対応付けて登録される。ユーザIDは、お気に入りへの登録を行ったユーザを示す。商品IDは、お気に入りに登録された商品を示す。また、商品IDは、お気に入りに登録された商品の商品ページへの参照に相当する情報である。商品ページへの実際の参照の情報はURLであるが、商品ページのURLは、商品IDから特定することが可能である。なお、商品ページのURLが、商品IDとともにまたは商品IDの代わりにお気に入り情報DB12gに登録されるようになっていてもよい。登録日時(本発明における登録時期の一例)は、お気に入りへの登録が行われた日時を示す。検索条件は、お気に入りに登録された商品を検索するためにユーザにより指定された条件である。
【0079】
なお、記憶部12には、例えば、電子商店街での注文内容が登録される注文DB、オークションに関する情報が登録されるオークションDB、商品コード別に商品に関する情報(例えば、商品の正式名称、商品のジャンルのジャンルID、商品の仕様等)が登録されるカタログDB等のデータベースも構築されている。
【0080】
次に、記憶部12に記憶されるその他の情報について説明する。記憶部12には、Webページを表示するためのHTML(HyperText Markup Language)文書、XML(Extensible Markup Language)文書、画像データ、テキストデータ、電子文書等の各種データが記憶されている。また、記憶部12には、管理者等により設定された各種の設定値が記憶されている。
【0081】
また、記憶部12には、オペレーティングシステム、WWW(World Wide Web)サーバプログラム、DBMS(Database Management System)、電子商取引管理プログラム等の各種プログラムが記憶されている。電子商取引管理プログラムは、電子商取引に関する各種の処理を実行するためのプログラムである。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしてもよいし、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
【0082】
入出力インターフェース13は、通信部11及び記憶部12とシステム制御部14との間のインターフェース処理を行うようになっている。
【0083】
システム制御部14は、CPU14a、ROM(Read Only Memory)14b、RAM(Random Access Memory)14c等により構成されている。そして、システム制御部14は、CPU14aが、各種プログラムを読み出し実行することにより、本発明における選定手段及び制御手段として機能するようになっている。
【0084】
なお、電子商取引サーバ1が、複数のサーバ装置で構成されてもよい。例えば、お気に入りに関する処理を行うサーバ装置、電子商店街において商品の検索や注文等の処理を行うサーバ装置、オークションに関する処理を行うサーバ装置、ユーザ端末3からのリクエストに応じてWebページを送信するサーバ装置、及びデータベースを管理するサーバ装置等が、互いにLAN等で接続されてもよい。
【0085】
[3.電子商取引システムの動作]
次に、電子商取引システムSの動作について、図5乃至図11を用いて説明する。
【0086】
[3−1.商品選択関連操作に関する処理]
先ず、ユーザが商品選択関連操作を行ったときに電子商取引サーバ1により実行される処理について説明する。なお、以下では、お気に入り登録操作が行われた場合についての処理を図5を用いて説明し、他の商品選択関連操作が行われた場合の処理については概要のみ説明する。
【0087】
[3−1−1.お気に入り登録操作の場合]
例えば、ユーザは、予め電子商取引システムSにログインしているとする。システム制御部14は、ユーザによるログイン時に、ユーザ端末3からユーザIDを受信し、受信したユーザIDをクッキーとしてユーザ端末3に保存させている。そのため、ユーザがログインしている場合には、ユーザ端末3から電子商取引サーバ1へ送信されるリクエストには、ユーザIDを含むクッキーが付加されている。なお、電子商取引サーバ1が受信したリクエストに付加されたクッキーに含まれるユーザIDを、「要求ユーザID」という。また、要求ユーザIDが示すユーザを、「要求ユーザ」という。
【0088】
ユーザは、電子商店街のWebページにおいて、商品を検索するための検索条件を指定する。すると、ユーザ端末3は、指定された検索条件を含む検索リクエストを電子商取引サーバ1へ送信する。システム制御部14は、受信した検索リクエストに含まれる検索条件を、要求ユーザIDに対応付けて保持する。また、システム制御部14は、受信した検索リクエストに含まれる検索条件を満たす商品の検索を行う。具体的に、システム制御部14は、検索条件としてキーワードが設定されている場合には、商品名及び商品説明の少なくとも一方にキーワードを含む商品を検索する。また、システム制御部14は、検索条件としてジャンルIDが設定されている場合には、ジャンルIDに対応するジャンルに属する商品を検索する。複数の検索条件が設定されている場合、システム制御部14は、複数の検索条件を満たす商品を検索する。
【0089】
システム制御部14は、商品を検索すると、検索した商品の一覧が表示される検索結果ページをユーザ端末3に送信する。ユーザが、ユーザ端末3により表示された検索結果ページから何れかの商品を選択すると、ユーザ端末3は、選択された商品の商品ページのリクエストを電子商取引サーバ1へ送信し、電子商取引サーバ1は、対応する商品ページをユーザ端末3へ送信する。ユーザが、ユーザ端末3により表示された商品ページにおいて、「お気に入りに追加」と表示されたリンクを選択すると、ユーザ端末3は、お気に入り登録リクエストを電子商取引サーバ1へ送信する。お気に入り登録リクエストは、商品ページに情報が表示されている商品のお気に入りへの登録の要求を示すメッセージである。お気に入り登録リクエストには、お気に入りへの登録対象とされた商品の商品IDが設定されている。この商品IDが、操作対象の商品の商品IDである。
【0090】
図5は、本実施形態に係る電子商取引サーバ1のシステム制御部14のお気に入り登録リクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。お気に入り登録リクエスト受信時処理は、電子商取引サーバ1がユーザ端末3からお気に入り登録リクエストを受信したときに開始される。
【0091】
先ず、システム制御部14は、受信したお気に入り登録リクエストから要求ユーザIDを取得する(ステップS1)。次いで、システム制御部14は、要求ユーザIDに対応付けて保持していた検索条件を取得する(ステップS2)。次いで、システム制御部14は、現在日時を登録日時として取得する。そして、システム制御部14は、要求ユーザID、お気に入り登録リクエストに設定された操作対象の商品の商品ID、登録日時及び検索条件を対応付けて、お気に入り情報DB12gに登録する(ステップS3)。次いで、システム制御部14は、削除候補提示制御処理を実行する(ステップS4)。削除候補提示制御処理では、ユーザのお気に入りの中から操作対象の商品に関連する商品が削除候補として選定され、選定された削除候補が表示される削除候補ページがユーザ端末3へ送信される。なお、削除候補提示制御処理の詳細は後述する。システム制御部14は、削除候補提示制御処理を終えると、お気に入り登録リクエスト受信時処理を終了させる。
【0092】
[3−1−2.お気に入り削除操作の場合]
お気に入りページにおいて、ユーザが、お気に入りに登録されている商品のうち何れかの商品をお気に入りから削除する商品として選択し、「削除する」と表示されたボタンを選択操作する。すると、ユーザ端末3は、選択された商品の商品IDを操作対象の商品の商品IDとして含むお気に入り削除リクエストを電子商取引サーバ1へ送信する。システム制御部14は、お気に入り削除リクエストを受信すると、削除候補提示制御処理を実行する。そして、システム制御部14は、削除候補提示制御処理を実行した後に、要求ユーザIDと操作対象の商品の商品IDとを含むお気に入り情報を、お気に入り情報DB12gから削除する。
【0093】
[3−1−3.注文操作の場合]
商品ページにおいて、ユーザが商品を注文するための操作を行うと、ユーザ端末3は、注文内容を入力したり確認したりするためのWebページを表示する。そこで、ユーザが注文を確定させる操作を行うと、注文される商品の商品IDを操作対象の商品の商品IDとして含む注文リクエストを電子商取引サーバ1へ送信する。システム制御部14は、注文リクエストを受信すると、注文に必要な処理を実行する。例えば、システム制御部14は、注文内容を注文DBに登録したり、注文内容を店舗に通知するための処理を行ったり、購入履歴DB12fへの購入履歴の登録を行ったりする。そして、システム制御部14は、削除候補提示制御処理を実行する。
【0094】
[3−1−4.出品操作の場合]
オークションのWebページにおいて、ユーザが商品を出品する操作を行う。例えば、ユーザは、出品する商品の商品名、商品の説明、商品のジャンル、その他出品に必要な情報を設定して、「出品する」と表示されたボタンを選択操作する。すると、ユーザ端末3は、設定された情報を含む出品リクエストを電子商取引サーバ1へ送信する。システム制御部14は、出品リクエストを受信すると、出品に必要な処理を実行する。例えば、システム制御部14は、オークションに関する情報をオークションDBに登録したり、オークションページを生成したりする。オークションページは、出品された商品のオークションに関する詳細な情報が表示されるWebページである。ユーザは、オークションページにおいて商品を入札する操作を行うことができる。また、システム制御部14は、出品された商品を、操作対象の商品として特定する。例えば、システム制御部14は、出品された商品の商品名やジャンルから、出品された商品の商品コードを特定する。システム制御部14は、出品に必要な処理を終えると、削除候補提示制御処理を実行する。
【0095】
[3−2.削除候補提示制御処理]
次に、削除候補提示制御処理について、図6乃至図11を用いて説明する。削除候補提示制御処理の内容は、操作対象の商品に関連する商品を選定する基準に応じて異なる部分がある。そのため、以下では、関連する商品を選定する基準ごとに説明する。また、以下に説明する削除候補提示制御処理は、操作対象の商品の商品IDを特定することができる操作(お気に入り登録操作、お気に入り削除操作、注文操作)に対応した処理である。そのため、出品操作がされた場合における処理については適宜補足する。
【0096】
[3−2−1.操作対象の商品と検索条件が一致する商品]
図6は、操作対象の商品と検索条件が一致する商品を、操作対象の商品に関連する商品とする場合における電子商取引サーバ1のシステム制御部14の削除候補提示制御処理における処理例を示すフローチャートである。
【0097】
先ず、システム制御部14は、お気に入り情報DB12gから、要求ユーザIDを含むお気に入り情報を検索する(ステップS11)。次いで、システム制御部14は、検索されたお気に入り情報の中に、要求ユーザIDと操作対象の商品の商品IDとを含むお気に入り情報(以下、「操作対象の商品のお気に入り情報」という)があるか否かを判定する(ステップS12)。つまり、システム制御部14は、要求ユーザのお気に入りに操作対象の商品が登録されているか否かを判定する。このとき、システム制御部14は、操作対象の商品のお気に入り情報がないと判定した場合には(ステップS12:NO)、削除候補提示制御処理を終了させる。この場合、削除候補ページはユーザ端末3に送信されない。
【0098】
一方、システム制御部14は、操作対象の商品のお気に入り情報があると判定した場合には(ステップS12:YES)、操作対象の商品のお気に入り情報から検索条件を取得する(ステップS13)。次いで、システム制御部14は、削除候補リストを初期化する(ステップS14)。削除候補リストは、削除候補として選定された商品の商品IDが登録されるリストである。
【0099】
次いで、システム制御部14は、ステップS11において検索されたお気に入り情報のうち1つを選択する(ステップS15)。次いで、システム制御部14は、選択されたお気に入り情報に含まれる商品IDを、削除候補の判定対象となる候補判定商品の商品IDとして取得する(ステップS16)。次いで、システム制御部14は、操作対象の商品の商品IDと候補判定商品の商品IDとが一致するか否かを判定する(ステップS17)。このとき、システム制御部14は、一致すると判定した場合には(ステップS17:YES)、ステップS23に移行する。この場合、候補判定商品は削除候補から除外される。つまり、操作対象の商品自体は、削除候補から除外される。なお、システム制御部14は、商品選択関連操作が注文操作や出品操作である場合、操作対象の商品自体も削除候補に含まれるようにしてもよい。
【0100】
一方、システム制御部14は、一致しないと判定した場合には(ステップS17:NO)、購入履歴DB12fから、要求ユーザIDと操作対象の商品の商品IDとを含む購入履歴を検索する(ステップS18)。次いで、システム制御部14は、該当する購入履歴があるか否かを判定する(ステップS19)。つまり、システム制御部14は、要求ユーザが操作対象の商品を購入したことがあるか否かを判定する。このとき、システム制御部14は、該当する購入履歴があると判定した場合には(ステップS19:YES)、ステップS23に移行する。つまり、ユーザが購入したことがある商品は、削除候補から除外される。例えば、食料品や消耗品等のジャンルの商品については、ユーザが一度購入した商品を再度購入する場合がある。何度も購入するような商品がお気に入りに登録されていると、その商品を購入するために商品ページへアクセすることが容易となり、改めて検索を行う必要がない。そのため、一度購入された商品は再度購入されることがあるため、削除候補から除外される。なお、システム制御部14は、ユーザが購入したことがある商品も削除候補に含めてもよい。また、システム制御部14は、ユーザが購入したことがある商品を削除候補から除外するか否かを、商品のジャンルに基づいて判断してもよい。
【0101】
一方、システム制御部14は、該当する購入履歴がないと判定した場合には(ステップS19:NO)、選択した候補判定商品のお気に入り情報から、検索条件を取得する(ステップS20)。次いで、システム制御部14は、操作対象の商品の検索条件と候補判定商品の検索条件とが一致するか否かを判定する(ステップS21)。このとき、システム制御部14は、一致しないと判定した場合には(ステップS21:NO)、ステップS23に移行する。つまり、システム制御部14は、候補判定商品を削除候補から除外する。一方、システム制御部14は、一致すると判定した場合には(ステップS21:YES)、候補判定商品の商品IDを削除候補リストに登録する(ステップS22)。つまり、システム制御部14は、候補判定商品を削除候補として選定する。次いで、システム制御部14は、ステップS23に移行する。なお、システム制御部14は、操作対象の商品の検索条件と候補判定商品の検索条件とが全部一致した場合に候補判定商品を削除候補としてもよいし、一部一致した場合に候補判定商品を削除候補としてもよい。
【0102】
ステップS23において、システム制御部14は、ステップS11において検索されたお気に入り情報の中にまだ選択されていないお気に入り情報があるか否かを判定する。このとき、システム制御部14は、まだ選択されていないお気に入り情報があると判定した場合には(ステップS23:YES)、まだ選択されていないお気に入り情報のうち1つを選択する(ステップS24)。次いで、システム制御部14は、ステップS16に移行する。システム制御部14は、ステップS16〜S24の処理を繰り返すことにより、選定手段として、要求ユーザのお気に入りに登録されている商品の中から削除候補を選定する。
【0103】
そして、システム制御部14は、全てのお気に入り情報を選択したと判定した場合には(ステップS23:NO)、制御手段として、削除リストに基づいて削除候補ページのHTML文書の生成及び送信を行う(ステップ25)。具体的に、システム制御部14は、削除リストに登録された商品IDに対応する商品情報から、削除候補の商品の商品名を取得する。また、システム制御部14は、削除リストに登録された商品IDに基づいて、削除候補の商品の商品ページのURLを生成する。そして、システム制御部14は、削除候補の商品の商品名、商品ページのURLが設定されたaタグ等を含むHTML文書を生成する。そして、システム制御部14は、生成したHTML文書をリクエストの送信元のユーザ端末3へ送信する。システム制御部14は、この処理を終えると、削除候補提示制御処理を終了させる。ユーザ端末3は、受信したHTML文書に基づいて、例えば図2に示すような削除候補ページを表示する。つまり、ユーザ端末3は、削除候補をユーザへ提示する。
【0104】
ユーザは、削除候補ページの削除候補領域110に表示されているチェックボックスを操作することにより、お気に入りから削除する商品を選択する。そして、ユーザが削除ボタン120を選択すると、ユーザ端末3は、選択された商品の商品IDを含むお気に入り削除リクエストを電子商取引サーバ1へ送信する。システム制御部14は、お気に入り削除リクエストを受信すると、要求ユーザIDと操作対象の商品の商品IDとを含むお気に入り情報を、お気に入り情報DB12gから削除する。このとき、システム制御部14は、削除候補提示制御処理は実行しない。
【0105】
なお、商品選択関連操作が注文操作である場合、ユーザが、お気に入りから商品ページを表示させて商品を注文購入するのではなく、検索結果ページから商品ページを表示させて商品を注文する場合がある。この場合、操作対象の商品がお気に入りに登録されていないことがある。しかしながら、この場合は、ユーザによって検索条件が指定されている。そこで、システム制御部14は、ステップS12において、操作対象の商品がお気に入りに登録されていない場合であっても、要求ユーザIDに対応付けて保持されている検索条件がある場合には、その検索条件を操作対象の商品の検索条件として用いて、削除候補の選定を行ってもよい。
【0106】
また、商品選択関連操作が出品操作である場合、操作対象の商品には商品IDが付与されていない。この場合、システム制御部14は、お気に入りに登録されている商品の中に、操作対象の商品と商品コードが一致する商品を検索する。そして、システム制御部14は、操作対象の商品と商品コードが一致する商品の商品IDを操作対象の商品の商品IDとして、削除候補提示制御処理を実行する。
【0107】
[3−2−2.操作対象の商品とジャンルが一致する商品]
図7は、操作対象の商品とジャンルが一致する商品を、操作対象の商品に関連する商品とする場合における電子商取引サーバ1のシステム制御部14の削除候補提示制御処理における処理例を示すフローチャートである。なお、図7において、図6と同様の処理については同じステップ番号を付してある。
【0108】
図7に示すように、システム制御部14は、ステップS11の処理を終えると、操作対象の商品の商品IDに対応する商品情報から、操作対象の商品のジャンルIDを取得する(ステップS31)。次いで、システム制御部14は、ステップS14に移行する。
【0109】
ステップS19において、システム制御部14は、該当する購入履歴がないと判定した場合には(ステップS19:NO)、候補判定商品の商品IDに対応する商品情報から、候補判定商品のジャンルIDを取得する(ステップS32)。次いで、システム制御部14は、操作対象の商品のジャンルIDと候補判定商品のジャンルIDが一致するか否かを判定する(ステップS33)。つまり、システム制御部14は、操作対象の商品と候補判定商品とが同一のジャンルに属する商品であるか否かを判定する。このとき、システム制御部14は、一致しないと判定した場合には(ステップS33:NO)、ステップS23に移行する。一方、システム制御部14は、一致すると判定した場合には(ステップS33:YES)、候補判定商品の商品IDを削除候補リストに登録する(ステップS22)。
【0110】
なお、システム制御部14は、商品情報に設定されているジャンルIDではなく、そのジャンルIDが示すジャンルの先祖のジャンルのジャンルIDが一致するか否かを判定してもよい。つまり、システム制御部14は、最下位のレベルのジャンルではなく、そのジャンルよりも上位のジャンルで、操作対象の商品と候補判定商品とが同一のジャンルに属する商品であるか否かを判定してもよい。ジャンル情報DB12bに登録されているジャンル情報に含まれている親ジャンルIDにより、ジャンル情報により定義されているジャンルの親ジャンルを特定することができる。そのため、親ジャンルIDを手がかりとして、ジャンル情報DB12bから先祖のジャンルのジャンルIDを取得することができる。
【0111】
また、商品選択関連操作が出品操作である場合、システム制御部14は、ステップS31において、操作対象の商品の商品コードに対応するジャンルIDを、カタログDBから取得する。
【0112】
[3−2−3.操作対象の商品よりも前の段階で利用される商品]
図8は、操作対象の商品よりも前の段階で利用される商品を、操作対象の商品に関連する商品とする場合における電子商取引サーバ1のシステム制御部14の削除候補提示制御処理における処理例を示すフローチャートである。なお、図8において、図6と同様の処理については同じステップ番号を付してある。
【0113】
図8に示すように、システム制御部14は、ステップS11の処理を終えると、操作対象の商品が利用される段階を特定可能な属性を示す情報を取得する(ステップS41)。例えば、システム制御部14は、操作対象の商品の商品IDに対応する商品情報から、操作対象の商品の商品名、商品説明、ジャンルID等を取得する。次いで、システム制御部14は、商品情報から取得した情報に基づいて、操作対象の商品に適用される過程を特定する。例えば、システム制御部14は、操作対象の商品が靴の商品である場合は、ユーザの成長過程が適用されると判定する。また例えば、システム制御部14は、操作対象の商品がゴルフクラブの商品である場合は、能力が向上する過程が適用されると判定する。なお、システム制御部14は、適用される過程を特定することができなかった場合には、削除候補の選定を行わずに、削除候補提示制御処理を終了させる。
【0114】
システム制御部14は、適用される過程を特定すると、その過程において操作対象の商品が利用される段階を特定可能な商品の属性を示す情報を取得する。例えば、システム制御部14は、操作対象の商品が、能力を得点で測る能力検定用の書籍の場合には、商品名や商品説明から、「600点」、「700点」等の得点を示す文字列を取得する。また例えば、操作対象の商品が靴の商品である場合には、靴のサイズでジャンル分けが行われている場合がある。そこで、システム制御部14は、ジャンルIDに基づいて靴のサイズを取得してもよいし、商品名や商品説明から靴のサイズを示す文字列を取得してもよい。また例えば、システム制御部14は、操作対象の商品が、ゴルフクラブのである場合には、商品名や商品説明から、「初級」、「中級」等の等級を示す文字列を取得する。また例えば、システム制御部14は、操作対象の商品が、続きものの書籍である場合には、商品名や商品説明から、「1巻」、「2巻」等の巻号を示す文字列を取得する。なお、システム制御部14は、商品の属性を示す情報を取得することができなかった場合には、削除候補の選定を行わずに、削除候補提示制御処理を終了させる。システム制御部14は、商品の属性を示す情報を取得すると、ステップS14に移行する。
【0115】
ステップS19において、システム制御部14は、該当する購入履歴がないと判定した場合には(ステップS19:NO)、候補判定商品が利用される段階を特定可能な属性を示す情報を取得する(ステップS42)。この処理は、商品IDが異なること以外は、ステップS41の処理と同様である。なお、システム制御部14は、適用される過程を特定することができなかった場合、操作対象の商品に適用される過程と候補判定商品に適用される過程とが異なる場合、または、商品の属性を示す情報を取得することができなかった場合には、候補判定商品を削除候補から除外して、ステップS23に移行する。
【0116】
次いで、システム制御部14は、商品の属性を示す情報に基づいて、候補判定商品が操作対象の商品よりも前の段階で利用されるか否かを判定する(ステップS43)。例えば、システム制御部14は、能力を得点で測る能力検定用の書籍の場合には、候補判定商品で目指す得点が、操作対象の商品で目指す得点よりも低い場合に、候補判定商品が操作対象の商品よりも前の段階で利用されると判定する。また例えば、システム制御部14は、操作対象の商品が靴である場合、候補判定商品の靴のサイズが、操作対象の商品の靴のサイズよりも小さい場合に、候補判定商品が操作対象の商品よりも前の段階で利用されると判定する。また、システム制御部14は、操作対象の商品が、ゴルフクラブである場合には、候補判定商品が対応するユーザの能力の等級が、操作対象の商品が対応するユーザの能力の等級よりも低い場合に、候補判定商品が操作対象の商品よりも前の段階で利用されると判定する。また、システム制御部14は、操作対象の商品が、続きものの書籍である場合には、候補判定商品の巻号が操作対象の商品の巻号よりも小さい場合に、候補判定商品が操作対象の商品よりも前の段階で利用されると判定する。
【0117】
システム制御部14は、候補判定商品が操作対象の商品よりも前の段階では利用されないと判定した場合には(ステップS43:NO)、ステップS23に移行する。一方、システム制御部14は、候補判定商品が操作対象の商品よりも前の段階で利用されると判定した場合には(ステップS43:YES)、候補判定商品の商品IDを削除候補リストに登録する(ステップS22)。
【0118】
なお、商品選択関連操作が出品操作である場合、システム制御部14は、ステップS41において、操作対象の商品の商品コードに対応する商品の正式名称、ジャンルID、仕様等を、カタログDBから取得する。そして、システム制御部14は、取得した情報に基づいて、操作対象の商品が利用される段階を特定可能な属性を示す情報を取得する。
【0119】
[3−2−4.操作対象の商品と同時期にお気に入りに登録された商品]
図9は、操作対象の商品と同時期にお気に入りに登録された商品を、操作対象の商品に関連する商品とする場合における電子商取引サーバ1のシステム制御部14の削除候補提示制御処理における処理例を示すフローチャートである。なお、図9において、図6と同様の処理については同じステップ番号を付してある。
【0120】
図9に示すように、システム制御部14は、ステップS12において操作対象の商品のお気に入り情報があると判定した場合には(ステップS12:YES)、操作対象の商品のお気に入り情報から登録日時を取得する(ステップS51)。次いで、システム制御部14は、ステップS14に移行する。
【0121】
ステップS19において、システム制御部14は、該当する購入履歴がないと判定した場合には(ステップS19:NO)、候補判定商品の気に入り情報から登録日時を取得する(ステップS52)。次いで、システム制御部14は、操作対象の商品の登録日時と候補判定商品の登録日時との差を計算する(ステップS53)。次いで、システム制御部14は、計算した差の絶対値が、予め設定された閾値以下であるか否かを判定する(ステップS54)。つまり、システム制御部14は、操作対象の商品がお気に入りに登録された時期と同時期に、候補判定商品がお気に入りに登録されたか否かを判定する。この場合、操作対象の商品の登録日時から前後閾値以内の範囲が、操作対象の商品の登録日時と同時期であると判定される日時である。管理者は、この閾値を任意に設定することができる(例えば、1時間、1日、1週間、1ヶ月等)。システム制御部14は、計算した差の絶対値が閾値以下ではないと判定した場合には(ステップS54:NO)、ステップS23に移行する。一方、システム制御部14は、計算した差の絶対値が閾値以下であると判定した場合には(ステップS54:YES)、候補判定商品の商品IDを削除候補リストに登録する(ステップS22)。
【0122】
[3−2−5.操作対象の商品と同時期に商品ページが閲覧された商品]
図10は、操作対象の商品と同時期に商品ページが閲覧された商品を、操作対象の商品に関連する商品とする場合における電子商取引サーバ1のシステム制御部14の削除候補提示制御処理における処理例を示すフローチャートである。なお、図10において、図6と同様の処理については同じステップ番号を付してある。
【0123】
図10に示すように、システム制御部14は、ステップS11の処理を終えると、閲覧歴DB12eから、要求ユーザIDと操作対象の商品の商品IDとを含む閲覧履歴を検索し、検索された閲覧履歴から閲覧日時を取得する(ステップS61)。次いで、システム制御部14は、ステップS14に移行する。
【0124】
ステップS19において、システム制御部14は、該当する購入履歴がないと判定した場合には(ステップS19:NO)、閲覧歴DB12eから、要求ユーザIDと候補判定商品の商品IDとを含む閲覧履歴を検索し、検索された閲覧履歴から閲覧日時を取得する(ステップS62)。次いで、システム制御部14は、操作対象の商品の閲覧日時と候補判定商品の閲覧日時との差を計算する(ステップS63)。次いで、システム制御部14は、計算した差の絶対値が、予め設定された閾値以下であるか否かを判定する(ステップS64)。つまり、システム制御部14は、操作対象の商品の商品ページが閲覧された時期と同時期に、候補判定商品の商品ページが閲覧されたか否かを判定する。この場合、操作対象の商品の商品ページの閲覧日時から前後閾値以内の範囲が、操作対象の商品の商品ページの閲覧日時と同時期であると判定される日時である。管理者は、この閾値を任意に設定することができる(例えば、1時間、1日、1週間、1ヶ月等)。システム制御部14は、計算した差の絶対値が閾値以下ではないと判定した場合には(ステップS64:NO)、ステップS23に移行する。一方、システム制御部14は、計算した差の絶対値が閾値以下であると判定した場合には(ステップS64:YES)、候補判定商品の商品IDを削除候補リストに登録する(ステップS22)。
【0125】
[3−2−6.操作対象の商品が利用される季節よりも前の季節に利用される商品]
図11は、操作対象の商品が利用される季節よりも前の季節に利用される商品を、操作対象の商品に関連する商品とする場合における電子商取引サーバ1のシステム制御部14の削除候補提示制御処理における処理例を示すフローチャートである。なお、図11において、図6と同様の処理については同じステップ番号を付してある。
【0126】
図11に示すように、システム制御部14は、ステップS11の処理を終えると、操作対象の商品が季節商品であるか否かを判定する(ステップS71)。具体的に、システム制御部14は、操作対象の商品の商品IDに対応する商品情報から、ジャンルIDを取得する。次いで、システム制御部14は、取得したジャンルIDに対応するジャンル情報に利用季節情報が設定されているか否かを判定する。このとき、システム制御部14は、ジャンル情報に利用季節情報が設定されていない場合には、操作対象の商品は季節商品ではないと判定する(ステップS71:NO)。この場合、システム制御部14は、削除候補提示制御処理を終了させる。一方、システム制御部14は、ジャンル情報に利用季節情報が設定されている場合には、操作対象の商品は季節商品であると判定する(ステップS71:YES)。この場合、システム制御部14は、ジャンル情報に設定されている利用季節情報を、操作対象の商品の利用季節情報として取得する(ステップS72)。次いで、システム制御部14は、ステップS14に移行する。
【0127】
ステップS19において、システム制御部14は、該当する購入履歴がないと判定した場合には(ステップS19:NO)、候補判定商品が季節商品であるか否かを判定する(ステップS73)。この処理は、商品IDが異なること以外は、ステップS71の処理と同様である。このとき、システム制御部14は、候補判定商品が季節商品ではないと判定した場合には(ステップS73:NO)、ステップS23に移行する。一方、システム制御部14は、候補判定商品が季節商品であると判定した場合には(ステップS73:YES)、候補判定商品のジャンルのジャンル情報に設定されている利用季節情報を、候補判定商品の利用季節情報として取得する(ステップS74)。
【0128】
次いで、システム制御部14は、取得した利用季節情報に基づいて、候補判定商品が利用される季節が、操作対象の商品が利用される季節よりも前の季節であるか否かを判定する(ステップS75)。このとき、システム制御部14は、候補判定商品が利用される季節が、操作対象の商品が利用される季節よりも前の季節ではないと判定した場合には(ステップS75:NO)、ステップS23に移行する。一方、システム制御部14は、候補判定商品が利用される季節が、操作対象の商品が利用される季節よりも前の季節であると判定した場合には(ステップS75:YES)、候補判定商品の商品IDを削除候補リストに登録する(ステップS22)。
【0129】
[4.お気に入りの利用例]
上述したように、ユーザがお気に入りに登録している商品のうち、お気に入りに登録しておく必要がない蓋然性がある商品がユーザに提示される。これにより、ユーザが実際にお気に入りに登録しておく必要がない商品をお気に入りから削除することが支援される。そのため、各ユーザのお気に入りを適切に整理することができる。
【0130】
お気に入りには、例えば、ユーザが気になった商品、購入候補とされた商品、ユーザが好きな商品等が登録されるものである。つまり、お気に入りは、商品に対するユーザの興味、需要、人気等を反映していると考えることができる。そして、お気に入りに登録しておく必要がない商品である興味がない商品等が適切に削除されるので、各ユーザのお気に入りは、商品に対するユーザの興味、需要、人気等をより的確に反映するものとなる。お気に入りが適切に整理されるということは、このことを意味する。
【0131】
以下では、適切に整理されたお気に入り情報の利用例について説明する。
【0132】
[4−1.お気に入りのランキング]
第1の利用例では、電子商取引サーバ1が、お気に入りへの登録数に基づいて、各商品に対して順位付けを行う。具体的に、電子商取引サーバ1は、お気に入り情報DB12gに登録されているお気に入り情報に基づいて、各商品について、お気に入りへの登録数を算出する。次いで、電子商取引サーバ1は、お気に入りへの登録数が最も多い順に商品に順位を付ける。次いで、電子商取引サーバ1は、お気に入りの登録数のランキングを示すWebページを生成する。ここで、電子商取引サーバ1は、例えば、全商品についてのランキングを示すWebページを生成してもよいし、ジャンルごとのランキングを示すWebページを生成してもよい。そして、電子商取引サーバ1は、ユーザ端末3からの要求に応じて、ランキングを示すWebページを送信する。
【0133】
お気に入りへの登録数に基づくランキングに対して、例えば、販売数に基づくランキングがある。販売数は、商品の価格や商品の在庫の有無等の要因に影響されるため、販売数に基づくランキングでは、ユーザの興味、需要、人気等を正確に反映していない場合がある。これに対し、お気に入りへの登録数に基づくランキングでは、このような要因に影響去るため、ユーザの興味、需要、人気等を正確に反映させることができる。
【0134】
[4−2.商品の需要予測]
第2の利用例では、電子商取引サーバ1が、お気に入りへの登録数に基づいて、商品の需要予測を行う。具体的に、電子商取引サーバ1は、お気に入り情報DB12gに登録されているお気に入り情報に基づいて、需要の予測対象の商品について、お気に入りへの登録数を算出する。次いで、電子商取引サーバ1は、お気に入りへの登録数が多いほど、商品に対する需要があるとする需要予測を行う。このとき、電子商取引サーバ1は、お気に入りへの登録1つにつき商品1個の需要があるとしてもよい。
【0135】
あるユーザのお気に入りに、需要の予測対象の商品が属するジャンルと同一のジャンルに属する商品が登録されている場合がある。この場合、商品のジャンルに応じて、需要の予測対象の商品をお気に入りに登録しているユーザからのその商品に対する需要の大きさを小さくしてもよい。例えば、冷蔵庫のようなジャンルの商品は、1人のユーザから同時期に1個のみ購入されることが一般的である。従って、冷蔵庫の商品が複数お気に入りに登録されている場合、それは、購入候補として比較するために登録されているのであり、実際に購入される商品は1個であると推測される。そこで、電子商店街サーバ1は、例えば、需要の予測対象の商品をお気に入りに登録している各ユーザについて、需要の予測対象の商品が属するジャンルの商品のお気に入りへの登録数を計算し、需要の予測対象の商品に対する需要を、計算した登録数分の1としてもよい。一方、洋服のようなジャンルの商品は、1人のユーザから同時期に複数購入される可能性がある商品である。そこで、電子商店街サーバ1は、例えば、需要の予測対象の商品が属するジャンルの商品のお気に入りへの登録数にかかわらず、需要の予測対象の商品をお気に入りに登録している各ユーザからの需要をそれぞれ1としてもよい。
【0136】
また、電子商取引サーバ1は、同一ジャンルの複数の商品の需要予測を行う場合には、お気に入りへの登録数の大小関係に応じて、複数の商品間における需要の大小関係を予測してもよい。例えば、電子商取引サーバ1は、商品Aのお気に入りへの登録数が商品Bのお気に入りへの登録数よりも多い場合には、「商品Aは商品Bよりも需要がある」といった需要予測を行う。
【0137】
電子商取引サーバ1は、需要の予測を行うと、予測結果を表示するWebページを店舗端末2へ送信する。
【0138】
従来の需要予測としては、過去の販売数に基づく需要予測がある。しかしながら、過去の販売数に基づく需要予測では、正確に需要を予測することができるとは限らない。上述したように、販売数は、商品の価格や商品の在庫の有無等の要因に影響されるからである。また、過去の販売数は、これまでの需要の消費量を示しているからである。つまり、過去の販売数が多いと、これまでの商品の販売で、本来あった需要の大部分が消費されてしまっている場合があるからである。これに対し、お気に入りには、ユーザが将来購入する可能性がある商品が登録される。そのため、お気に入りには、過去の販売実績よりも、将来の需要をより的確に反映しているといえる。
【0139】
[4−3.商品の推奨]
第3の利用例では、電子商取引サーバ1が、お気に入りへの登録数に基づいて、電子商店街等で販売されている商品をユーザへ推奨するための処理を行う。お気に入りには、ユーザの商品に対する興味が反映されているからである。お気に入りが適切に整理されことにより、お気に入り全体に対してお気に入りに登録しておく必要がない商品の割合が小さくなるので、適切な推奨を行うことができる。
【0140】
具体的に、電子商取引サーバ1は、お気に入りに登録されている商品そのものを、推奨する商品として選定したり、お気に入りに登録されている商品に関連する商品を、推奨する商品として選択したりする。この場合のお気に入りに登録されている商品に関連する商品としては、例えば、お気に入りに登録されている商品とジャンルが同一である商品、お気に入りに登録されている商品と販売元の店舗が同一である商品等がある。電子商取引サーバ1は、推奨する商品を選定すると、例えば、選定した商品を推奨する電子メールをユーザ宛に送信したり、電子商店街のWebページに、推奨する商品の広告を挿入してユーザ端末3へ送信したりする。
【0141】
以上説明したように、本実施形態によれば、電子商取引サーバ1のシステム制御部14が、ユーザにより商品選択関連操作がされた場合、お気に入り情報DB12gに登録されたお気に入り情報に基づいて、お気に入りに登録された商品の中から操作対象とされた商品に関連する商品を、お気に入りからの削除候補として選定し、選定された削除候補をユーザ端末3により提示させる。
【0142】
従って、お気に入りに登録しておく必要がない蓋然性がある高い商品を削除候補として提示することができるので、ユーザは、不要な商品をお気に入りから削除しやすくなる。このように、お気に入りに登録しておく必要がない商品をお気に入りから適切に削除することを支援することができるので、お気に入りが肥大化することを防止することができる。
【0143】
なお、上記実施形態においては、操作対象とされた商品と関連する商品であるか否かを判定するための操作対象とされた商品との関連性を示す商品の属性の範囲が1つに定められていた。そして、お気に入りに登録されている商品のうち、定められた1つの範囲内にある商品が、操作対象の商品と関連する商品として、削除候補に選定されていた。しかしながら、その商品の属性に応じて複数の属性の範囲を定め、電子商取引サーバ1が、複数の属性の範囲のそれぞれごとに、操作対象の商品と関連する商品を削除候補として選定し、選定された削除候補を属性の範囲ごとに提示させるようになっていてもよい。
【0144】
予め定められた属性の範囲に多数の商品が含まれている場合、多数の商品が削除候補としてユーザに提示されることになる。すると、ユーザは、多数の削除候補の中から不要な商品を探し出す必要があるため、お気に入りから商品を削除する作業がユーザにとって煩わしくなる場合がある。これに対し、複数の属性の範囲それぞれごとに削除候補が提示されると、ユーザは、不要な商品を探し出しやすい範囲を選択することができる。また、複数の属性の範囲の中から、操作対象とされた商品に関連するとユーザが考えている範囲をユーザが選択することができる。
【0145】
以下では、操作対象の商品とジャンルが一致する商品を、操作対象の商品に関連する商品として選定する場合を例として説明する。
【0146】
この場合、関連性を示す属性は、商品のジャンルである。上記実施形態では、操作対象の商品が属する複数のレベルのジャンルのうち1つのレベルのジャンルに属する商品の範囲を、操作対象の商品と関連する商品の範囲としていた。これに対し、操作対象の商品が属する複数のレベルのそれぞれごとに、操作対象の商品と同じジャンルに属する商品が削除候補として選定されてもよい。つまり、操作対象の商品と同じレベル1のジャンルに属する商品、操作対象の商品と同じレベル2のジャンルに属する商品、操作対象の商品と同じレベル3のジャンルに属する商品・・・というように、操作対象が選定される。なお、如何なるレベルから如何なるレベルまで削除候補の選定を行うかは任意である。
【0147】
この場合における削除候補ページの表示例を説明する。例えば、お気に入りに登録されている商品のうち、操作対象の商品が属するレベル1のジャンルに、商品1〜商品200の200個の商品が属するとする。また、操作対象の商品が属するレベル2のジャンルに商品1〜商品100が属し、操作対象の商品が属するレベル3のジャンルに商品1〜商品30が属し、操作対象の商品が属するレベル4のジャンルに商品1〜商品10が属し、操作対象の商品が属するレベル5のジャンルに商品1〜商品5が属するとする。
【0148】
図12(a)及び図12(b)は、変形例における削除候補ページの画面表示の第1の例を示す図である。図12において、図2と同様の要素については同様の符号を付してある。
【0149】
先ず、ユーザ端末3には、図12(a)に示す削除候補ページが表示される。図12(a)に示すように、削除候補ページには、削除ボタン120、非削除ボタン130等が表示される。また、削除候補ページには、削除候補の選定が行われたジャンルのレベル名(例えば、「L1」等)とジャンル名(例えば、「AAAA」等)が階層的に表示される。図2(a)では、レベル1からレベル5までのレベル名及びジャンル名が表示されている。また、レベル名の横に、抽出された削除候補の数が表示される。例えば、レベル3のジャンルにおいて、30個の削除候補が選定されている。また、各レベル名及びジャンル名に対応してプラスボタン210が表示される。
【0150】
ユーザが何れかのプラスボタン210を選択すると、図12(b)に示すように、選択されたプラスボタン210に対応するジャンル名の下に、削除候補領域220が表示される。削除候補領域220の表示内容は、基本的に図2に示す削除候補領域110の表示内容と同様である。図12(b)では、レベル2のジャンルに対応する削除候補領域220が表示されている。従って、削除候補領域220には、商品1〜商品100の商品名が表示されている。プラスボタン210の選択によって削除候補領域220が表示されると、選択されたプラスボタン210がマイナスボタン230に変化する。ユーザがマイナスボタン230を選択すると、表示されていた削除候補領域220は画面から消去される。そして、選択されたマイナスボタン230はプラスボタン210に変化する。なお、複数のレベルについて削除候補領域220を表示させることも可能である。
【0151】
ユーザは、プラスボタン210やマイナスボタン230の選択により、任意レベルのジャンルについて削除候補の一覧を表示させることができる。そして、表示された削除候補の中から任意の商品を選択してお気に入りから削除することができる。例えば、ユーザは、削除候補の数が、不要な商品を探し出しやすい数であるレベルのジャンルを選択してもよいし、操作対象とされた商品と関連する商品が属するとユーザが考えているレベルのジャンルを選択してもよい。
【0152】
図13(a)及び図13(b)は、変形例における削除候補ページの画面表示の第2の例を示す図である。図13において、図2と同様の要素については同様の符号を付してある。
【0153】
先ず、ユーザ端末3には、図13(a)に示す削除候補ページが表示される。図13(a)に示すように、削除候補ページには、削除ボタン120、非削除ボタン130、削除候補領域310a等が表示される。削除候補領域310aは、レベル1のジャンルについての削除候補として商品1〜商品200が表示される。なお、削除候補領域310の表示内容は、基本的に図2に示す削除候補領域110の表示内容と同様である。削除候補領域310の隣には、プラスボタン320が表示される。
【0154】
ユーザがプラスボタン320を選択すると、図13(b)に示すように、削除候補領域310aに加えて、削除候補領域310b〜削除候補領域310eが新たに表示される。また、プラスボタン320が画面から消去され、削除候補領域310eの隣にマイナスボタン330が表示される。削除候補領域310bには、レベル2のジャンルについての削除候補として商品1〜商品100が表示される。また、削除候補領域310cには、レベル3のジャンルについての削除候補として商品1〜商品30が表示される。また、削除候補領域310dには、レベル4のジャンルについての削除候補として商品1〜商品10が表示される。また、削除候補領域310eには、レベル5のジャンルについての削除候補として商品1〜商品5が表示される。削除候補領域310b〜310eの表示内容も、基本的に削除候補領域110の表示内容と同様である。ユーザがマイナスボタン330を選択すると、削除候補領域310b〜310eが画面から消去され、図13(a)に示す表示状態に戻る。
【0155】
なお、図13(a)に示す状態でユーザがプラスボタン320を選択した場合、削除候補領域310bのみが新たに表示され、削除候補領域310bの隣にプラスボタン320とマイナスボタン330とが表示されるようにしてもよい。そして、ユーザがプラスボタン320やマイナスボタン330を選択することにより、削除候補領域310bが画面から消去されたり、新たに削除候補領域310cが表示されたりしてもよい。
【0156】
また、各ジャンルにおいて、そのジャンルの子ジャンルのうち操作対象とされた商品が属する子ジャンルが、削除候補の選定範囲から除外されてもよい。例えば、上述の例では、商品1〜商品200のうち商品101〜商品200がレベル1のジャンルに対応する削除候補として提示される。また、商品31〜商品100がレベル2のジャンルに対応する削除候補として提示される。また、商品11〜商品30がレベル3のジャンルに対応する削除候補として提示される。また、商品6〜商品10がレベル4のジャンルに対応する削除候補として提示される。また、商品1〜商品5がレベル5のジャンルに対応する削除候補として提示される。
【0157】
電子商取引サーバ1のシステム制御部14の処理例を、図7を用いて説明する。ステップS31において、システム制御部14は、例えば、操作対象の商品が属するレベル1のジャンルのジャンルIDを取得する。また、ステップS32において、システム制御部14は、候補判定商品が属するレベル1のジャンルのジャンルIDを取得する。次いで、システム制御部14は、操作対象の商品のレベル1のジャンルのジャンルIDと候補判定商品のレベル1のジャンルのジャンルIDが一致するか否かを判定する(ステップS33)。そして、システム制御部14は、一致すると判定した場合には(ステップS33:YES)、候補判定商品の商品IDを削除候補リストに登録する(ステップS22)。
【0158】
ステップS23において、検索されたお気に入り情報のうち全てのお気に入り情報を選択したと判定されると(ステップS23:NO)、操作対象の商品と同じレベル1のジャンルに属する商品が設定される。そこで、システム制御部14は、操作対象の商品と同じレベル1のジャンルに属する商品の中から、操作対象の商品と同じレベル2のジャンルに属する商品を選定する。このようにして、システム制御部14は、例えば、上位のレベルのジャンルから下位のレベルのジャンルまで、ジャンルごとに削除対象を選定する。そして、システム制御部14は、ステップS25において、ジャンルごとに削除候補が表示されるように、削除候補ページのHTML文書を生成する。
【0159】
なお、複数の範囲のそれぞれごとに削除候補を選定することができる商品の属性は、ジャンルに限られるものではない。例えば、お気に入りへの登録時期、商品ページの閲覧時期等にも適用することができる。例えば、電子商取引サーバ1は、操作対象の商品のお気に入りへの登録日時から前後1時間、前後1日、前後1週間、前後1ヶ月等と、範囲ごとに選定を行うことができる。また、電子商取引サーバ1は、操作対象の商品の商品ページの閲覧日時から前後1時間、前後1日、前後1週間、前後1ヶ月等と、範囲ごとに選定を行うことができる。また、商品の属性に応じてその商品の利用される段階が異なる場合にも適用することができる。例えば、ゴルフクラブの例において、電子商取引サーバ1は、操作対象の商品が上級者用のゴルフクラブである場合、初級者用と中級者用、初級者用のみ、中級者用のみ等と、範囲ごとに選定を行うことができる。
【0160】
また、電子商取引サーバ1は、複数の範囲のそれぞれごとに削除候補をユーザ端末3に提示させる代わりに、選定された削除候補の数が予め設定された閾値以下であり、且つ、削除候補の数がその閾値に最も近い範囲についてのみ削除候補を提示させるようにしてもよい。例えば、上述したジャンルの例において、閾値を20に設定したとする。すると、削除候補の数が20以下であって且つ20に最も近いジャンルは、レベル4のジャンルである。そこで、削除候補ページには、商品1〜商品10が削除候補として表示される。
【0161】
また、上記実施形態においては、電子商取引システムSにおいてユーザがオークションへの商品の出品を可能とし、出品操作を、商品選択関連操作としていた。しかしながら、オークションへの出品に限らず、ユーザが商品の販売を開始する操作を商品選択関連操作として本発明を適用してもよい。例えば、電子商取引システムSにおいて、ユーザが新品や中古の商品を販売することができるようになっていてもよい。
【0162】
また、上記実施形態においては、本発明における取引対象が商品に適用されていた。しかしながら、取引対象がサービスに適用されてもよい。そして、電子商取引のシステムとして、サービスの予約が可能なシステムに本発明が適用されてもよい。サービスの予約としては、例えば、宿泊施設の宿泊予約、ゴルフ場等の競技施設の利用予約、交通機関の座席の予約等がある。この場合、サービスの予約を行う操作が、本発明における予め定められた操作に含まれる。
【符号の説明】
【0163】
1 電子商取引サーバ
2 店舗端末
3 ユーザ端末
11 通信部
12 記憶部
12a 会員情報DB
12b ジャンル情報DB
12c 店舗情報DB
12d 商品情報DB
12e 閲覧履歴DB
12f 購入履歴DB
12g お気に入り情報DB
13 入出力インターフェース
14 システム制御部
14a CPU
14b ROM
14c RAM
15 システムバス
NW ネットワーク
S 電子商取引システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにより取引対象の選択に関する予め定められた操作がされた場合、取引対象に関する情報への参照を保持する参照リストに登録された取引対象を示す参照リスト情報を記憶する記憶手段に記憶された前記ユーザの前記参照リスト情報に基づいて、前記参照リストに登録された取引対象の中から前記操作の対象とされた取引対象に関連する取引対象を、前記参照リストからの削除候補として選定する選定手段と、
前記選定手段により選定された前記削除候補を提示させる制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記記憶手段には、前記参照リスト情報として、前記ユーザの要求に応じて検索された取引対象の中から前記参照リストに登録された取引対象を示す情報と、該取引対象を検索するために前記ユーザにより指定された検索条件とが対応付けて記憶されており、
前記選定手段は、検索するために指定された検索条件が前記操作の対象とされた取引対象と一致する取引対象を前記削除候補として選定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置において、
前記選定手段は、取引対象の複数の区分のうち前記操作の対象とされた取引対象と同じ区分に属する取引対象を前記削除候補として選定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置において、
前記選定手段は、取引対象の属性に応じて該取引対象が利用される段階が異なるように定められた物事の過程において、前記操作の対象とされた取引対象が利用される段階よりも前の段階で利用される取引対象を前記削除候補として選定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置において、
前記記憶手段には、前記参照リスト情報として、前記参照リストに登録された取引対象を示す情報と、該取引対象の前記参照リストへの登録時期とが対応付けて記憶されており、
前記選定手段は、前記参照リストへの登録時期が前記操作の対象とされた取引対象と同時期である取引対象を前記削除候補として選定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理装置において、
前記選定手段は、前記ユーザによる取引対象に関する取引対象情報の閲覧時期と、該取引対象情報が閲覧された取引対象を示す情報とを対応付けて履歴として記憶する履歴記憶手段に記憶された前記履歴に基づいて、前記取引対象情報の閲覧時期が前記操作の対象とされた取引対象と同時期である取引対象を前記削除候補として選定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置において、
前記選定手段は、前記操作の対象とされた取引対象の利用時期であると定められた季節よりも前の季節が利用時期であると定められた取引対象を前記削除候補として選定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか1項に記載の情報処理装置において、
前記選定手段は、前記操作の対象とされた取引対象との関連性を示す取引対象の属性に応じて複数定められる属性範囲ごとに、前記参照リストに登録された取引対象のうち該属性範囲に含まれる取引対象の中から前記操作の対象とされた取引対象に関連する取引対象を前記削除対象として選定し、
前記制御手段は、前記選定手段により選定された前記削除対象を前記属性範囲ごとに提示させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置により実行される情報処理方法であって、
ユーザにより取引対象の選択に関する予め定められた操作がされた場合、取引対象に関する情報への参照を保持する参照リストに登録された取引対象を示す参照リスト情報を記憶する記憶手段に記憶された前記ユーザの前記参照リスト情報に基づいて、前記参照リストに登録された取引対象の中から前記操作の対象とされた取引対象に関連する取引対象を、前記参照リストからの削除候補として選定する選定ステップと、
前記選定ステップにおいて選定された前記削除候補を提示させる制御ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置に含まれるコンピュータを、
ユーザにより取引対象の選択に関する予め定められた操作がされた場合、取引対象に関する情報への参照を保持する参照リストに登録された取引対象を示す参照リスト情報を記憶する記憶手段に記憶された前記ユーザの前記参照リスト情報に基づいて、前記参照リストに登録された取引対象の中から前記操作の対象とされた取引対象に関連する取引対象を、前記参照リストからの削除候補として選定する選定手段、及び、
前記選定手段により選定された前記削除候補を提示させる制御手段、
として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項11】
情報処理装置に含まれるコンピュータを、
ユーザにより取引対象の選択に関する予め定められた操作がされた場合、取引対象に関する情報への参照を保持する参照リストに登録された取引対象を示す参照リスト情報を記憶する記憶手段に記憶された前記ユーザの前記参照リスト情報に基づいて、前記参照リストに登録された取引対象の中から前記操作の対象とされた取引対象に関連する取引対象を、前記参照リストからの削除候補として選定する選定手段、及び、
前記選定手段により選定された前記削除候補を提示させる制御手段、
として機能させる情報処理プログラムがコンピュータ読み取り可能に記録されていることを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−77107(P2013−77107A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215973(P2011−215973)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)