説明

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

【課題】 検索される帳票の各ページを、閲覧が制限されているページを表示することなく、ページ送りで表示すること。
【解決手段】 電子帳票のページに対して該電子帳票のページの出力が制限される制限フラグを設定し、検索条件を入力し、該検索条件に合致する電子帳票のページを検索し、当該検索された電子帳票のページ送り指示を受け付けた場合、当該ページ送り指示に従って、当該検索された電子帳票のページのうち、制限フラグが設定されていない電子帳票のページをページ送りで表示するべく出力することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関し、特に、閲覧が制限されているページを表示することなく、ページ送りで表示するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電子帳票システムでは、電子帳票を閲覧するために、ユーザにより選択された電子帳票を表示し、入力された検索条件に従って所望の電子帳票を検索している。
【0003】
特許文献1には、ログインしたユーザが所轄している電子帳票のグループを表示し、ユーザにより選択された該グループの電子帳票名を表示し、ユーザにより選択された電子帳票名に対応する電子帳票を表示することが記載されている。
このように、従来、ユーザが所轄している電子帳票のみを表示するためには、ユーザ毎に電子帳票を仕分けて、個人用の帳票として登録する必要がある。
【0004】
近年、SOAサービスを利用したシステムが開発されてきている。このSOAサービスを利用した電子帳票システムにおいても、ユーザが所轄している電子帳票のみを表示するためには、ユーザ毎に電子帳票を仕分けて、個人用の帳票として登録する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−109456
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、SOAサービスを利用して電子帳票を閲覧するために、管理者が、ユーザ毎に閲覧する電子帳票を仕分け、登録するのは、その操作が煩雑である。
【0007】
そのため、SOAサービスを利用して、所望の電子帳票のページめくり(ページ送り)が可能となると共に、管理者が、ユーザ毎に閲覧する電子帳票を仕分け、登録する作業を軽減する仕組みが必要である。すなわち、ページめくりで表示される電子帳票の表示を制限するための機能が必要となる。
【0008】
本発明の目的は、検索される帳票の各ページを、閲覧が制限されているページを表示することなく、ページ送りで表示することにより、ユーザ毎に閲覧可能な電子帳票のページを登録する作業を軽減する仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、複数の電子帳票を記憶する帳票記憶手段と、前記記憶手段に記憶された複数の電子帳票のページに対して該電子帳票のページの出力が制限される制限フラグを設定する設定手段と、
【0010】
前記電子帳票を検索するための検索条件を入力する入力手段と、前記入力手段で入力された検索条件に合致する電子帳票のページを、前記記憶手段に記憶された複数の電子帳票の中から検索する検索手段と、前記検索手段で検索された電子帳票のページ送り指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段で受け付けたページ送り指示に従って、前記検索手段で検索された電子帳票のページのうち、前記設定手段で制限フラグが設定されていない電子帳票のページをページ送りで表示するべく出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、複数の電子帳票を記憶する帳票記憶手段を備えた情報処理装置における情報処理方法であって、前記情報処理装置の設定手段が、前記記憶手段に記憶された複数の電子帳票のページに対して該電子帳票のページの出力が制限される制限フラグを設定する設定工程と、前記情報処理装置の入力手段が、前記電子帳票を検索するための検索条件を入力する入力工程と、前記情報処理装置の検索手段が、前記入力工程で入力された検索条件に合致する電子帳票のページを、前記記憶手段に記憶された複数の電子帳票の中から検索する検索工程と、前記情報処理装置の受付手段が、前記検索工程で検索された電子帳票のページ送り指示を受け付ける受付工程と、前記情報処理装置の出力手段が、前記受付工程で受け付けたページ送り指示に従って、前記検索工程で検索された電子帳票のページのうち、前記設定工程で制限フラグが設定されていない電子帳票のページをページ送りで表示するべく出力する出力工程と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、複数の電子帳票を記憶する帳票記憶手段を備えた情報処理装置で読み取り実行可能なプログラムであって、前記情報処理装置を、前記記憶手段に記憶された複数の電子帳票のページに対して該電子帳票のページの出力が制限される制限フラグを設定する設定手段と、前記電子帳票を検索するための検索条件を入力する入力手段と、前記入力手段で入力された検索条件に合致する電子帳票のページを、前記記憶手段に記憶された複数の電子帳票の中から検索する検索手段と、前記検索手段で検索された電子帳票のページ送り指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段で受け付けたページ送り指示に従って、前記検索手段で検索された電子帳票のページのうち、前記設定手段で制限フラグが設定されていない電子帳票のページをページ送りで表示するべく出力する出力手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、検索される帳票の各ページを、閲覧が制限されているページを表示することなく、ページ送りで表示することにより、ユーザ毎に閲覧可能な電子帳票のページを登録する作業を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子帳票システムのシステム構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係る帳票サーバ100のハードウェア構成を示す図である。
【図3】クライアントPC101、102の表示部に表示されるポータル画面の一例を示す図である。
【図4】クライアントPC101、102の表示部に表示される帳票ページの一例を示す図である。
【図5】帳票サーバ100、及びクライアントPC101が実行する制御処理手順を示すフローチャートである。
【図6】ステップS512に示す通常ページ送り処理の詳細処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】ステップS513に示す検索ページ送り処理の詳細処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】ステップS506に示すリクエスト生成処理の詳細処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】固有情報テーブル900の一例を示す図である。
【図10】帳票管理テーブル1000の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好適な実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る電子帳票システムのシステム構成を概略的に示すブロック図である。
なお、図1のネットワーク上の各種端末の接続構成は飽くまでも一例であり、用途や目的に応じて様々な構成をとり得ることは言うまでもない。
【0016】
帳票サーバ100は、ネットワークを介してクライアントPC101、102と通信接続可能な送受信機能を有している。帳票サーバ100は、本発明の情報処理装置の適用例である。
【0017】
例えば、システムの一例としては、帳票サーバ100は帳票データの管理、生成機能を有するだけでなく、生成した帳票に関するデータの出力を行うためにWebサーバとしての機能を有し、クライアントPC101や102は汎用のブラウザアプリケーションを有する構成とすることが考えられる。この場合、帳票サーバ100は、帳票フォームと帳票データを合成して生成した帳票の出力用データを、HTML(Hyper Text Markup Language)やXML(eXtensible Markup Language)とスタイルシートの組み合わせ等によるマークアップランゲージを用いた表示データとして生成するための機能を有し、クライアントPC101や102の有するブラウザからの画像ページ(HTML等のファイル)に対するGet要求に応じて送信するものである。
【0018】
クライアントPC101は、帳票の閲覧するユーザが使用するクライアント端末である。クライアントPC101は、ネットワーク103を介して、帳票サーバ100とデータの送受信が可能である。
【0019】
クライアントPC102は、帳票の閲覧するユーザが使用するクライアント端末である。クライアントPC102は、ネットワーク103を介して、帳票サーバ100とデータの送受信が可能である。
【0020】
上述のように実施態様としては、クライアントPC101や102はネットワーク103上において、例えば、TCP/IPプロトコルやHTTPプロトコルを用いて汎用ブラウザから帳票サーバ100のWebサーバ機能に対して通信可能に構成することが考えられる。このように、本発明の帳票表示システムは、帳票データの表示を行うクライアント装置(クライアントPC101、102)と、該帳票データを記憶する帳票サーバ100とが通信可能な構成となっている。
【0021】
次に、図1の帳票サーバ100のハードウェア構成について、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態に係る電子帳票システムの帳票サーバ100のハードウェア構成を示す図である。
【0022】
図2において、CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスを統括的に制御する。また、ROM203或いは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるオペレーティングシステム(OS)や、各サーバあるいは各クライアントの後述する各種機能を実現するためのプログラムが記憶されている。
RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア、一時待避領域等として機能する。
【0023】
入力コントローラ205は、入力部209からの入力を制御する。この入力部209としては、特に、サーバやクライアント等の端末では、キーボード、マウス等のポインティングデバイスが挙げられる。また、印刷装置等では、タッチパネル、ボタン、スイッチ等が挙げられる。
表示コントローラ206は、表示部210の表示を制御する。この表示部210としては、例えば、CRTや液晶等が挙げられる。
【0024】
外部メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、プリンタドライバ等を記憶する外部メモリ211へのアクセスを制御する。加えて、各サーバあるいは各クライアントの各種機能を実現するための各種テーブル、パラメータが記憶されている。この外部メモリ211としては、ハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD)、PCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)(R)、スマートメディア等が挙げられる。
通信I/Fコントローラ208は、ネットワーク103を介して外部機器との通信制御処理を実行する。
【0025】
本発明を実現するためのプログラム212は外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラム212が用いる帳票ファイル213は外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明は後述する。すなわち、外部メモリ211には、複数の電子帳票を記憶している(帳票記憶手段)。
【0026】
帳票ファイル213は、帳票の表示用データであり、単独または複数のファイルによって構成され、単数または複数のページを含有している。帳票サーバ100の内部においては、複数の帳票ファイル213のうち同一種類のものをグループ化して管理しており、それぞれの帳票ファイル213はそのグループの中の世代と呼ばれる。
【0027】
なお、クライアントPC101、102も同様のハードウェア構成を備えている。ただ、クライアントPC101、102には帳票ファイル213を備えていない点が帳票サーバ100とは異なる。
【0028】
上述したように、クライアントPC101、クライアントPC102及び帳票サーバ100は、ネットワーク103を介して相互に接続されている。そして、クライアントPC101及びクライアントPC102は、帳票サーバ100から提供される各種操作画面を介して、電子帳票表示に係る各種処理を実行する。その一例について、以下に説明する。
図5は、帳票サーバ100、及びクライアントPC101が実行する制御処理手順を示すフローチャートである。
【0029】
クライアントPC101のCPU201は、WEBブラウザを起動し、帳票を表示するためのポータル画面の閲覧要求を帳票サーバ100に送信する(ステップS501)。
【0030】
帳票サーバ100のCPU201は、クライアントPC101から、ポータル画面の閲覧要求を受信すると(ステップS502)、ポータル画面を表示するための表示情報をクライアントPC101に送信する(ステップS503)。
【0031】
クライアントPC101のCPU201は、帳票サーバ100から、ポータル画面を表示するための表示情報を受信すると(ステップS504)、当該表示情報に従って、図3に示すポータル画面を表示部210に表示する(ステップS505)。
図3は、クライアントPC101の表示部に表示されるポータル画面300の一例を示す図である。
【0032】
ポータル画面300には、R01帳票の閲覧要求を行うためのR01帳票ボタン301と、R02帳票の閲覧要求を行うためのR02帳票ボタン302とが表示されている。ユーザは、これらのボタンを押下することができ、押下されたボタンの帳票の帳票IDを検索条件としてリクエスト情報に含めることができる。
【0033】
そして、クライアントPC101のCPU201は、リクエスト情報を生成し(ステップS506)、帳票サーバ100に送信する(ステップS507)。
【0034】
ステップS506でのリクエスト情報の生成処理の詳細は、図8を用いて説明する。
【0035】
図8は、ステップS506に示すリクエスト生成処理の詳細処理の手順を示すフローチャートである。
【0036】
クライアントPC101のCPU201は、付図示のログイン画面を介して、ユーザにより入力されたユーザID、パスワード(ログイン情報)を取得し(ステップS801)、帳票サーバ100に、該ユーザIDと該パスワードを送信する。そして、帳票サーバ100のCPU201は、クライアントPC101から受信した該ユーザIDと該パスワードに対応する検索条件と制限ユーザフラグを取得し、クライアントPC101に送信する。
【0037】
ここで、帳票サーバ100の外部メモリ211には、固有情報テーブル900が記憶されており、固有情報テーブル900を参照することで、該ユーザIDと該パスワードに対応する検索条件と制限ユーザフラグを特定することができる。帳票サーバ100のCPU201は、該ユーザIDと該パスワードが固有情報テーブル900に記憶されていない場合は、認証出来ないと判定し、その旨をクライアントPC101に送信する。このように、帳票サーバ100のCPU201は、クライアントPC101から受信したユーザIDとパスワードが、固有情報テーブル900のユーザID、パスワードに記憶されているかを判定することにより、ユーザの認証を行う(認証手段)。
【0038】
図9は、固有情報テーブル900の一例を示す図である。
【0039】
固有情報テーブル900には、ユーザID、パスワード、検索条件、制限ユーザフラグの項目が、それぞれ紐付いて記憶されており、該ユーザIDと該パスワードに対応する検索条件と制限ユーザフラグを特定することができる。
【0040】
検索条件とは、例えば、ユーザ名や検索したい文字列、帳票IDなど、検索したい情報である。また、制限ユーザフラグ(制限ユーザ情報)とは、帳票の閲覧を制限したいユーザを示すフラグである。すなわち、制限ユーザ情報は、電子帳票のページの出力が制限されるユーザを示している。
【0041】
図9の例では、帳票の閲覧を制限したいユーザのレコードには、制限ユーザという制限ユーザフラグが設定されている。
【0042】
図9に示す検索条件には、検索条件1や検索条件2などと示しているが、これらには、ユーザ名や検索したい文字列、帳票IDなど、検索したい情報が設定されているものとする。
【0043】
クライアントPC101のCPU201は、帳票サーバ100から、該ユーザIDと該パスワードに対応する検索条件と制限ユーザフラグを取得すると(ステップS802)、ログイン情報と検索条件と制限ユーザフラグとを含むリクエスト情報を生成する。
【0044】
次に、図5のフローチャートの説明に戻る。
【0045】
帳票サーバ100のCPU201は、クライアントPC101からリクエスト情報を受信すると(ステップS508)、リクエスト情報に検索条件があるか否かを判定する(ステップS509)。すなわち、帳票サーバ100のCPU201は、ステップS508では、電子帳票を検索するための検索条件を含むリスクエスト情報を受信することにより当該検索条件を入力する(入力手段)。そして、検索条件があると判定された場合は(ステップS509:YES)、リクエスト情報に制限ユーザフラグがあるか否かを判定する(ステップS510)。すなわち、帳票サーバ100のCPU201は、設定された制限ユーザ情報に従って、認証されたユーザが、電子帳票のページの出力が制限されるユーザであるかを判定する(ユーザ判定手段)。そして、帳票サーバ100のCPU201は、制限ユーザフラグがあると判定された場合は、検索ページ送り処理を実行する(ステップS512)。
【0046】
また、帳票サーバ100のCPU201は、ステップS509で検索条件が無いと判定された場合、及び、ステップS510で制限ユーザフラグが無いと判定された場合は、通常ページ送り処理を実行する(ステップS511)。ステップS512での検索ページ送り処理については、図7を用いて説明する。
【0047】
次に、ステップS511での通常ページ送り処の詳細処理については、図6を用いて説明する。
【0048】
図6は、ステップS512に示す通常ページ送り処理の詳細処理の手順を示すフローチャートである。
【0049】
まず、帳票サーバ100のCPU201は、リクエスト情報に検索条件が含まれるかを判定する(ステップS601)。そして、検索条件があると判定された場合は、当該検索条件に合致する帳票ファイルを、帳票ファイル213内から検索する(ステップS605)。一方、リクエスト情報に検索条件が含まれていないと判定された場合は、外部メモリに記憶されている帳票ファイル213のリストの画面(帳票一覧画面)を表示するための画面情報を生成し(ステップS602)、クライアントPC101に送信する(ステップS603)。
【0050】
クライアントPC101のCPU201は、帳票サーバ100から該画面情報を受信すると(ステップS611)、該画面情報に従って帳票一覧画面を表示し(ステップS612)、ユーザによる帳票の選択を受け付ける(ステップS613)。そして、クライアントPC101のCPU201は、ステップS613でユーザにより選択された帳票の閲覧要求を帳票サーバ100に送信する(ステップS614)。
【0051】
帳票サーバ100のCPU201は、クライアントPC101から、ユーザにより選択された帳票の閲覧要求を受信すると(ステップS604)、当該帳票を、外部メモリに記憶されている帳票ファイル213の中から検索する(ステップS605)。
【0052】
そして、帳票サーバ100のCPU201は、ステップS605で検索された帳票のページをクライアントPC101に送信する(ステップS606)。
【0053】
クライアントPC101のCPU201は、帳票サーバ100から、検索された帳票のページを受信すると(ステップS615)、当該帳票のページ(帳票ページ)を表示し(ステップS616)、ユーザによるページ送り指示を受け付ける。
【0054】
図4は、クライアントPC101に表示される帳票ページ400の一例を示す図である。
【0055】
図4に示すように、ユーザにより、図3の画面のボタン(301、302)を選択された、又は、ステップS601で選択された帳票のページを表示することができる。
【0056】
次に、クライアントPC101のCPU201は、ユーザによりログアウト等の終了指示を受け付けると(ステップS617:YES)、帳票サーバ100に終了指示を送信する(ステップS619)。
【0057】
また、クライアントPC101のCPU201は、ユーザによりログアウト等の終了指示を受け付けず、ページ送り指示を受け付けると、帳票サーバ100に対して、ページ送り指示を送信する(ステップS618)。ここで、図4に示すボタン401、402がユーザにより押下されると、ページ送り指示を帳票サーバ100に送信する。
【0058】
401は、前の検索されたページの閲覧指示を行うためのボタンであり、402は、次の検索されたページの閲覧指示を行うためのボタンである。したがって、ユーザは、検索された次のページを見たい場合は、402のボタンを押下する。すると、クライアントPC101のCPU201は、次のページを閲覧するためのページ送り指示を送信する。
【0059】
帳票サーバ100のCPU201は、クライアントPC101から、次のページを閲覧するためのページ送り指示を受信すると(ステップS607)、次の帳票ページを、外部メモリに記憶されている帳票ファイル213の中から特定し(ステップS610)、クライアントPC101に送信する(ステップS606)。ここで、ステップS610での特定の方法としては、ステップS605で検索された帳票のリストをRAMなどのメモリに記憶しておき、当該帳票のリストを参照して次の帳票を特定する。
【0060】
また、帳票サーバ100のCPU201は、ステップS619でクライアントPC101から送信された終了指示をステップS608で受信し、ステップS609で終了指示を受けたと判定された場合は(ステップS609:YES)、処理を終了する。
【0061】
次に、ステップS512での検索ページ送り処理について、図7を用いて説明する。
【0062】
図7は、ステップS513に示す検索ページ送り処理の詳細処理の手順を示すフローチャートである。
【0063】
帳票サーバ100のCPU201は、クライアントPC101から受信したリクエスト情報に含まれる検索条件に合致する帳票ファイルを、帳票ファイル213内から検索する(ステップS701)。すなわち、検索条件に合致する電子帳票のページを、帳票ファイル213の中から検索する(検索手段)。そして、ステップS701で検索された帳票ファイルのリストをRAMなどのメモリに記憶する。ここで、帳票ファイルのリストには、検索された帳票ファイルの帳票ID、世代、ページ番号が含まれる。
【0064】
次に、帳票サーバ100のCPU201は、検索された帳票ファイルの初めのページの帳票ID、世代、ページ番号に対して制限フラグが設定されているかを、帳票管理テーブル(図10)を参照し判定する(ステップS702)。
【0065】
図10は、帳票管理テーブル1000の一例を示す図である。
【0066】
帳票管理テーブル1000には、帳票ID、世代、ページ番号、制限フラグが、それぞれ紐付いて設定されている。制限フラグとは、閲覧が制限されている帳票のことである。すなわち、制限フラグは、電子帳票のページの出力が制限されていることを示している。なお、帳票管理テーブル1000は、不図示の設定画面を介して、管理者により、予め設定される(設定手段)。
【0067】
帳票サーバ100のCPU201は、ステップS702において、検索された帳票ファイルの初めのページに制限フラグが設定されていると判定された場合は(YES)、RAMなどのメモリに記憶されている次の帳票のページを特定し(ステップS704)、当該帳票のページに制限フラグが設定されているかを判定する。
【0068】
帳票サーバ100のCPU201は、ステップS702において、検索された帳票ファイルの初めのページに制限フラグが設定されていないと判定された場合(ステップS702:NO)、当該帳票のページをクライアントPC101に送信する(ステップS703)。
【0069】
次に、クライアントPC101のCPU201は、帳票サーバ100から、当該帳票のページを受信すると(ステップS705)、当該帳票を表示する(ステップS706)。
【0070】
そして、クライアントPC101のCPU201は、ユーザにより終了指示を受け付けたかを判定し(ステップS707)、終了指示を受け付けたと判定された場合は(ステップS707:YES)、帳票サーバ100に終了指示を送信する(ステップS709)。一方、終了指示を受け付けず、ページ送り指示を受け付けた場合は(ステップS707:NO)、ページ送り指示を帳票サーバ100に送信する(ステップS708)。ここで、図4に示すボタン403、404がユーザにより押下されると、ページ送り指示を帳票サーバ100に送信する。
【0071】
403は、前の検索されたページの閲覧指示を行うためのボタンであり、404は、次の検索されたページの閲覧指示を行うためのボタンである。したがって、ユーザは、検索された次のページを見たい場合は、403のボタンを押下する。すると、クライアントPC101のCPU201は、次のページを閲覧するためのページ送り指示を送信する。
【0072】
帳票サーバ100のCPU201は、クライアントPC101から、終了指示ではなく、次のページを閲覧するためのページ送り指示を受信すると(ステップS710)、処理をステップS704に移行し、RAMなどのメモリに記憶されている次の帳票のページを特定し、当該帳票のページに制限フラグが設定されているかを判定する(ステップS702)。すなわち、帳票サーバ100のCPU201は、ステップS710では、検索された電子帳票のページ送り指示を受け付ける(受付手段)。そして、ステップS703では、検索された電子帳票のページのうち、前記設定手段で制限フラグが設定されていない電子帳票のページをページ送りで表示するべく出力(送信)する(出力手段)。
【0073】
また、帳票サーバ100のCPU201は、クライアントPC101から終了指示を受け付けると(ステップS711)、ステップS712で終了指示を受け付けたと判定され、処理を終了する。
【0074】
なお、ステップS708で、ユーザにより、前の検索されたページの閲覧指示を行うためのボタンが押下された場合は、ステップS704では前の帳票ページを特定し、当該帳票のページに制限フラグが設定されているかを判定する。
【0075】
以上説明したように、本実施の形態によれば、検索される帳票の各ページを、閲覧が制限されているページを表示することなく、ページ送りで表示することにより、ユーザ毎に閲覧可能な電子帳票のページを登録する作業を軽減することができる。
【0076】
以上、本発明の一実施形態を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、装置で実行可能なプログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0077】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0078】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0079】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0080】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0081】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0082】
100 帳票サーバ 101 クライアントPC 102 クライアントPC 103 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電子帳票を記憶する帳票記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された複数の電子帳票のページに対して該電子帳票のページの出力が制限される制限フラグを設定する設定手段と、
前記電子帳票を検索するための検索条件を入力する入力手段と、
前記入力手段で入力された検索条件に合致する電子帳票のページを、前記記憶手段に記憶された複数の電子帳票の中から検索する検索手段と、
前記検索手段で検索された電子帳票のページ送り指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けたページ送り指示に従って、前記検索手段で検索された電子帳票のページのうち、前記設定手段で制限フラグが設定されていない電子帳票のページをページ送りで表示するべく出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記設定手段は、更に、前記電子帳票のページの出力が制限されるユーザを示す制限ユーザ情報を設定し、
ユーザの認証を行う認証手段と、
前記設定手段で設定された制限ユーザ情報に従って、前記認証手段で認証されたユーザが、前記電子帳票のページの出力が制限されるユーザであるかを判定するユーザ判定手段と、
前記出力手段は、前記ユーザ判定手段で前記電子帳票のページの出力が制限されるユーザであると判定された場合、前記受付手段で受け付けたページ送り指示に従って、前記検索手段で検索された電子帳票のページのうち、前記設定手段で制限フラグが設定されていない電子帳票のページをページ送りで表示するべく出力し、一方、前記ユーザ判定手段で前記電子帳票のページの出力が制限されていないユーザであると判定された場合、前記受付手段で受け付けたページ送り指示に従って、前記検索手段で検索された電子帳票のページをページ送りで表示するべく出力することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項3】
複数の電子帳票を記憶する帳票記憶手段を備えた情報処理装置における情報処理方法であって、
前記情報処理装置の設定手段が、前記記憶手段に記憶された複数の電子帳票のページに対して該電子帳票のページの出力が制限される制限フラグを設定する設定工程と、
前記情報処理装置の入力手段が、前記電子帳票を検索するための検索条件を入力する入力工程と、
前記情報処理装置の検索手段が、前記入力工程で入力された検索条件に合致する電子帳票のページを、前記記憶手段に記憶された複数の電子帳票の中から検索する検索工程と、
前記情報処理装置の受付手段が、前記検索工程で検索された電子帳票のページ送り指示を受け付ける受付工程と、
前記情報処理装置の出力手段が、前記受付工程で受け付けたページ送り指示に従って、前記検索工程で検索された電子帳票のページのうち、前記設定工程で制限フラグが設定されていない電子帳票のページをページ送りで表示するべく出力する出力工程と、
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項4】
複数の電子帳票を記憶する帳票記憶手段を備えた情報処理装置で読み取り実行可能なプログラムであって、
前記情報処理装置を、
前記記憶手段に記憶された複数の電子帳票のページに対して該電子帳票のページの出力が制限される制限フラグを設定する設定手段と、
前記電子帳票を検索するための検索条件を入力する入力手段と、
前記入力手段で入力された検索条件に合致する電子帳票のページを、前記記憶手段に記憶された複数の電子帳票の中から検索する検索手段と、
前記検索手段で検索された電子帳票のページ送り指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けたページ送り指示に従って、前記検索手段で検索された電子帳票のページのうち、前記設定手段で制限フラグが設定されていない電子帳票のページをページ送りで表示するべく出力する出力手段として機能させることを特徴とするプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−138323(P2011−138323A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298053(P2009−298053)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)