説明

情報処理装置および情報処理方法、プログラム

【課題】 訪問者や電話相手に対して受付取次をする場合などにおいて、受付者が取り次ぎ相手の在席状況、動静を把握することが可能となる仕組みを提供すること
【解決手段】 携帯端末の位置情報を用いて、当該携帯端末を携帯する社員の居場所を特定し、当該特定された居場所に基づき、当該社員が自分の座席にいるのか席を外しているのかを判断する。社員の座席を示す座席マップ図を作成し、座席マップ図に社員が自分の座席にいるか否かを示す情報や居場所を示す情報を反映させ、社員の居場所や動静を確認可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GPSを用いた在席管理の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、社員のスケジュールや動静、居場所の把握については、各自がホワイトボードへ記入したり、移動する際に声を掛け合うなどして行っていた。
【0003】
しかし、会議や外出などで長時間、席を外す場合などは、そのような方法であっても対応できるが、席を外す時間が短時間である場合や緊急の用事の場合などには、ホワイトボードへの記入をしなかったり、声を掛けることなく席を外してしまうこともある。
【0004】
また、社員数が多くなると、上述の方法では把握しきれなくなってしまう。
【0005】
そこで、社員の在席管理を行う方法として、特許文献1には、携帯端末が充電装置と接続されているか否か関係を用いて在席管理を行うシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−26711号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載の仕組みでは、単に充電装置に接続しているか否かによって在席しているか席を外しているかを判断するものであり、各社員の居場所まで把握することはできない。
【0008】
そのため、受付相手(訪問者あるいは電話)に対して受付取り次ぎをする場合、受付者が取り次ぎ相手の在席状況を把握できないことで、取り次ぎ相手の動静を受付相手に正確に回答出来ないという問題がある。
【0009】
そこで、本発明は、訪問者や電話相手に対して受付取次をする場合などにおいて、受付者が取り次ぎ相手の在席状況、動静を把握することが可能となる仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、GPS衛星から位置情報を取得可能な携帯端末と通信可能な情報処理装置であって、前記携帯端末から当該携帯端末の位置情報と、当該携帯端末の識別情報とを取得する取得手段と、社員識別情報と当該社員が携帯する携帯端末の識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、前記取得手段により取得した前記携帯端末の位置情報および携帯端末の識別情報と、前記記憶手段に記憶された社員識別情報とから、当該社員の座席の場所を示す座席マップ図を作成する座席マップ図作成手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、GPS衛星から位置情報を取得可能な携帯端末と通信可能であり、社員識別情報と当該社員が携帯する携帯端末の識別情報とを対応付けて記憶する情報処理装置における情報処理方法であって、前記情報処理装置の取得手段が、前記携帯端末から当該携帯端末の位置情報と、当該携帯端末の識別情報とを取得する取得工程と、前記情報処理装置の座席マップ図作成手段が、前記取得工程により取得した前記携帯端末の位置情報および携帯端末の識別情報と、前記記憶された社員識別情報とから、当該社員の座席の場所を示す座席マップ図を作成する座席マップ図作成工程と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、GPS衛星から位置情報を取得可能な携帯端末と通信可能な情報処理装置において実行されるプログラムであって、前記情報処理装置を、前記携帯端末から当該携帯端末の位置情報と、当該携帯端末の識別情報とを取得する取得手段と、社員識別情報と当該社員が携帯する携帯端末の識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、前記取得手段により取得した前記携帯端末の位置情報および携帯端末の識別情報と、前記記憶手段に記憶された社員識別情報とから、当該社員の座席の場所を示す座席マップ図を作成する座席マップ図作成手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、訪問者や電話相手に対して受付取次をする場合などにおいて、受付者が取り次ぎ相手の在席状況、動静を把握することが可能となり、迅速な取り次ぎや対応をすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態におけるシステム構成の一例を示すシステム構成図である
【図2】携帯端末101、位置情報取得サーバ102、管理サーバ103、在席管理サーバ104、入退管理サーバ105、在席案内端末106に適用可能な情報処理装置のハードウエア構成の一例を示す図である
【図3】本発明の実施形態における初期登録処理を示すフローチャートである
【図4】本発明の実施形態における自動登録処理を示すフローチャートである
【図5】本発明の実施形態における日常登録処理を示すフローチャートである
【図6】位置情報マスタの一例を示すデータテーブルである
【図7】社員マスタの一例を示すデータテーブルである
【図8】社員カレンダマスタの一例を示すデータテーブルである
【図9】座席マスタの一例を示すデータテーブルである
【図10】座席マップデータの一例を示すデータテーブルである
【図11】座席マップ図の一例を示す図である
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システムは、携帯端末101、位置情報取得サーバ102、管理サーバ103、在席管理サーバ104、入退管理サーバ105、在席案内端末106がそれぞれ通信可能に接続されている。
【0018】
以下、図2を用いて、図1に示した携帯端末101、位置情報取得サーバ102、管理サーバ103、在席管理サーバ104、入退管理サーバ105、在席案内端末106に適用可能な情報処理装置のハードウエア構成の一例について説明する。
【0019】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0020】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ211からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0021】
また、205は入力コントローラで、入力装置209等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置210への表示を制御する。なお、ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイなどであっても良い。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
【0022】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0023】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、図1に示したLAN400)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0024】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0025】
ハードウエア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0026】
さらに、本発明に係わるプログラムが用いる各種データ及び各種テーブルは外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明は後述する。なお、全ての装置がこれらの構成を備えているわけではなく、必要なものを夫々備えていればよい。
【0027】
次に図3を用いて、本発明の実施形態における初期登録処理について説明する。
【0028】
なお、図3のフローチャートで示すステップS101、S102の処理については携帯端末101のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0029】
また、ステップS103〜S105の処理については、位置情報取得サーバ102のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0030】
また、ステップS106〜S111の処理については、管理サーバ103のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0031】
また、ステップS112〜S114の処理については、在席管理サーバ104のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0032】
ステップS101では、携帯端末101のCPU201は、GPS衛星から自機の現在位置を示す情報(位置情報)を取得する。なお、位置情報には、緯度、経度、高さなどのデータが含まれる(図6参照)。
【0033】
ステップS102では、携帯端末101のCPU201は、ステップS101で取得した位置情報と、自機の電話番号とを、位置情報取得サーバ102に送信する。
【0034】
ステップS103では、位置情報取得サーバ102のCPU201は、ステップS102で携帯端末101から送信された位置情報および電話番号を取得する。
【0035】
ステップS104では、位置情報取得サーバ102のCPU201は、ステップS103で取得した情報をもとに、位置情報マスタを作成する。なお、位置情報マスタの具体例として、図6に一例を示す。
【0036】
ステップS105では、位置情報取得サーバ102のCPU201は、ステップS104で作成した位置情報マスタを管理サーバ103に対して送信する。
【0037】
ステップS106では、管理サーバ103のCPU201は、ステップS105で位置情報取得サーバ102から送信された位置情報マスタを受信する。
【0038】
ステップS107では、管理サーバ103のCPU201は、位置情報マスタと社員マスタ(図7)とを照合する。
【0039】
ステップS108では、管理サーバ103のCPU201は、位置情報マスタに含まれる電話番号が社員マスタに存在するか否かを判断する。
【0040】
社員マスタに電話番号が存在する場合(ステップS108:YES)は、処理をステップS110に移行する。
【0041】
社員マスタに電話番号が存在しない場合(ステップS108:NO)は、処理をステップS109に移行する。
【0042】
ステップS109では、管理サーバ103のCPU201は、社員マスタに存在しないと判断された位置情報のリストを作成する。
【0043】
ステップS110では、管理サーバ103のCPU201は、座席マスタ(図9)を作成する。
【0044】
ステップS111では、管理サーバ103のCPU201は、ステップS110で作成した座席マスタを座席管理サーバに送信する。
【0045】
ステップS112では、在席管理サーバ104のCPU201は、ステップS111で管理サーバ103から送信された座席マスタを受信する。
【0046】
ステップS113では、在席管理サーバ104のCPU201は、ステップS112で受信した座席マスタをもとに、座席マップデータ(図10)を作成する。
【0047】
ステップS114では、在席管理サーバ104のCPU201は、ステップS113で作成した座席マップデータをもとに、座席マップ図を作成する。
【0048】
以上の処理により、社員と座席とが対応づけられ登録される。
【0049】
次に図4を用いて、本発明の実施形態における自動登録処理について説明する。
【0050】
なお、図4のフローチャートで示すステップS201、S202の処理については携帯端末101のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0051】
また、ステップS203〜S205の処理については、位置情報取得サーバ102のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0052】
また、ステップS206〜S220の処理については、管理サーバ103のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0053】
また、ステップS221〜S223の処理については、在席管理サーバ104のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0054】
ステップS201では、携帯端末101のCPU201は、GPS衛星から自機の現在位置を示す情報(位置情報)を取得する。なお、位置情報には、緯度、経度、高さなどのデータが含まれる(図6参照)
【0055】
ステップS202では、携帯端末101のCPU201は、ステップS201で取得した位置情報と、自機の電話番号とを、位置情報取得サーバ102に送信する。
【0056】
ステップS203では、位置情報取得サーバ102のCPU201は、ステップS202で携帯端末101から送信された位置情報、電話番号を受信する。
【0057】
ステップS204では、位置情報取得サーバ102のCPU201は、ステップS203で取得した情報をもとに、位置情報マスタを作成する。なお、位置情報マスタの具体例として、図6に一例を示す。
【0058】
ステップS205では、位置情報取得サーバ102のCPU201は、ステップS204で作成した位置情報マスタを管理サーバ103に対して送信する。
【0059】
ステップS206では、管理サーバ103のCPU201は、ステップS205で位置情報取得サーバ102から送信された位置情報マスタを受信する。
【0060】
ステップS207では、管理サーバ103のCPU201は、位置情報マスタと社員マスタ(図7)を照合する。
【0061】
ステップS208では、管理サーバ103のCPU201は、位置情報マスタに含まれる電話番号が社員マスタに存在するか否かを判断する。
【0062】
社員マスタに電話番号が存在する場合(ステップS208:YES)は、処理をステップS210に移行する。
【0063】
社員マスタに電話番号が存在しない場合(ステップS208:NO)は、処理をステップS209に移行する。
【0064】
ステップS209では、管理サーバ103のCPU201は、社員マスタに存在しないと判断された位置情報のリストを作成する。
【0065】
ステップS210では、管理サーバ103のCPU201は、座席マスタと位置情報マスタとを照合し、ステップS208で社員マスタに電話番号が存在すると判定された電話番号により特定される社員の在席状態を判定する。
【0066】
ステップS211では、管理サーバ103のCPU201は、当該社員がビル館内にいるか否かを判定する。
【0067】
ビル館内にいると判定された場合(ステップS211:YES)は、処理をステップS213に移行する。
【0068】
ビル館内にいないと判定された場合(ステップS211:NO)は、処理をステップS212に移行する。
【0069】
ステップS212では、管理サーバ103のCPU201は、座席マスタの当該社員のステータスを「外出中」に更新する。そして処理をステップS220に移行する。
【0070】
ステップS213では、管理サーバ103のCPU201は、当該社員が会議室内にいるか否かを判定する。
【0071】
会議室にいると判定された場合(ステップS213:YES)は、処理をステップS214に移行する。
【0072】
会議室にいないと判定された場合(ステップS213:NO)は、処理をステップS215に移行する。
【0073】
ステップS214では、管理サーバ103のCPU201は、座席マスタの当該社員のステータスを「会議中」に更新する。そして処理をステップS220に移行する。
【0074】
ステップS215では、管理サーバ103のCPU201は、当該社員が座席のあるフロアにいるか否かを判定する。
【0075】
座席のあるフロアにいると判定された場合(ステップS215:YES)は、処理をステップS217に移行する。
【0076】
座席のあるフロアにいないと判定された場合(ステップS215:NO)は、処理をステップS216に移行する。
【0077】
ステップS216では、管理サーバ103のCPU201は、座席マスタの当該社員のステータスを「離席中」に更新する。そして処理をステップS220に移行する。
【0078】
ステップS217では、管理サーバ103のCPU201は、当該社員が座席にいるか否かを判定する。
【0079】
座席にいると判定された場合(ステップS217:YES)は、処理をステップS218に移行する。
【0080】
座席にいないと判定された場合(ステップS217:NO)は、処理をステップS219に移行する。
【0081】
ステップS218では、管理サーバ103のCPU201は、座席マスタの当該社員のステータスを「在席中」に更新する。そして処理をステップS220に移行する。
【0082】
ステップS219では、管理サーバ103のCPU201は、座席マスタの当該社員のステータスを「入室中」に更新する。
【0083】
ステップS220では、管理サーバ103のCPU201は、ステップS212、S214、S216、S218、S219の処理で更新された座席マスタを在席管理サーバ104に送信する。
【0084】
ステップS221では、在席管理サーバ104のCPU201は、ステップS220で管理サーバ103から送信された座席マスタを受信する。
【0085】
ステップS222では、在席管理サーバ104のCPU201は、座席マップデータのステータスを更新する。
【0086】
ステップS223では、在席管理サーバ104のCPU201は、座席マップ図を更新する。
【0087】
以上、図4のフローチャートで示す処理を定期的に行うことで、社員が在席しているか否か、また社員の居場所を把握することが可能となる。
【0088】
次に図5を用いて、本発明の実施形態における日常登録処理について説明する。
【0089】
なお、図5のフローチャートで示すステップS301、S312〜S314、S318〜S329の処理については管理サーバ103のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0090】
また、ステップS302、S303、S307〜S311の処理については、位置情報取得サーバ102のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0091】
また、ステップS304〜S306の処理については、携帯端末101のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0092】
また、ステップS330〜S332の処理については、在席管理サーバ104のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0093】
また、ステップS315〜S317の処理については、入退管理サーバ105のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0094】
ステップS301では、管理サーバ103のCPU201は、在席確認要求として社員マスタの在席を確認したい社員の電話番号を位置情報取得サーバ102に送信する。
【0095】
ステップS302では、位置情報取得サーバ102のCPU201は、ステップS301で管理サーバ103から送信された在席確認要求を受信する。
【0096】
ステップS303では、位置情報取得サーバ102のCPU201は、ステップS301で管理サーバにより在席確認の要求がされた社員の位置情報の取得要求を当該社員の携帯端末101に対して送信する。
【0097】
ステップS304では、携帯端末101のCPU201は、ステップS303で位置情報取得サーバ102により送信された位置情報取得要求を受信する。
【0098】
ステップS305では、携帯端末101のCPU201は、GPS衛星から自機の現在位置を示す情報(位置情報)を取得する。
【0099】
ステップS306では、携帯端末101のCPU201は、ステップS305で取得した位置情報と自機の電話番号とを位置情報取得サーバ102へ送信する。
【0100】
ステップS307では、位置情報取得サーバ102のCPU201は、携帯端末101と通信が出来たか否かを判断する。
【0101】
通信出来たと判断された場合(ステップS307:YES)は、処理をステップS309に移行する。
【0102】
通信できなかったと判断された場合(ステップS307:NO)は、処理をステップS308に移行する。
【0103】
ステップS308では、位置情報取得サーバ102のCPU201は、通信エラーとなった携帯端末の位置情報マスタのステータスを「通信エラー」に更新する。そして、処理をステップS310に移行する
【0104】
ステップS309では、位置情報取得サーバ102のCPU201は、ステップS306で携帯端末101から送信された位置情報および電話番号を受信する。
【0105】
ステップS310では、位置情報取得サーバ102のCPU201は、ステップS308で受信した情報、S309の結果に基づき、位置情報マスタを更新する。
【0106】
ステップS311では、位置情報取得サーバ102のCPU201は、ステップS310で更新された位置情報マスタを管理サーバ103に対して送信する。
【0107】
ステップS312では、管理サーバ103のCPU201は、ステップS311で位置情報取得サーバ102から送信された位置情報マスタを受信する。
【0108】
ステップS313では、管理サーバ103のCPU201は、位置情報マスタのステータスが「正常」であるか「通信エラー」であるかを判断する。
【0109】
「正常」であると判断された場合(ステップS313:NO)は、処理をステップS319に移行する。
【0110】
「通信エラー」であると判断された場合(ステップS313:YES)は、処理をステップS314に移行する。
【0111】
ステップS314では、管理サーバ103のCPU201は、当該携帯電話番号で特定される社員の社員IDを入退管理サーバ105に送信する。
【0112】
ステップS315では、入退管理サーバ105のCPU201は、ステップS314で管理サーバ103から送信された社員IDを受信する。
【0113】
ステップS316では、入退管理サーバ105のCPU201は、ステップS315で受信した社員IDと入退管理データ(いずれのフロア/居室に入退室したかを示すデータ)とを照合し、当該社員IDの入退管理データを取得する。
【0114】
ステップS317では、入退管理サーバ105のCPU201は、ステップS316で取得した入退管理データを管理サーバ103に対して送信する。
【0115】
ステップS318では、管理サーバ103のCPU201は、ステップS317で入退管理サーバ105から送信された入退管理データを受信する。そして、処理をステップS320に移行する。
【0116】
ステップS319では、管理サーバ103のCPU201は、座席マスタと位置情報/電話番号とを照合し、当該電話番号で特定される社員の在席状態を判定する。
【0117】
ステップS320では、管理サーバ103のCPU201は、当該社員がビル館内にいるか否かを判定する。
【0118】
ビル館内にいると判定された場合(ステップS320:YES)は、処理をステップS322に移行する。
【0119】
ビル館内にいないと判定された場合(ステップS320:NO)は、処理をステップS321に移行する。
【0120】
ステップS321では、管理サーバ103のCPU201は、座席マスタの当該社員のステータスを「外出中」に更新する。そして処理をステップS329に移行する。
【0121】
ステップS322では、管理サーバ103のCPU201は、当該社員が会議室内にいるか否かを判定する。
【0122】
会議室にいると判定された場合(ステップS322:YES)は、処理をステップS323移行する。
【0123】
会議室にいないと判定された場合(ステップS322:NO)は、処理をステップS324に移行する。
【0124】
ステップS323では、管理サーバ103のCPU201は、座席マスタの当該社員のステータスを「会議中」に更新する。そして処理をステップS329に移行する。
【0125】
ステップS324では、管理サーバ103のCPU201は、当該社員が座席のあるフロアにいるか否かを判定する。
【0126】
座席のあるフロアにいると判定された場合(ステップS324:YES)は、処理をステップS326に移行する。
【0127】
座席のあるフロアにいないと判定された場合(ステップS324:NO)は、処理をステップS325に移行する。
【0128】
ステップS325では、管理サーバ103のCPU201は、座席マスタの当該社員のステータスを「離席中」に更新する。そして処理をステップS329に移行する。
【0129】
ステップS326では、管理サーバ103のCPU201は、当該社員が座席にいるか否かを判定する。
【0130】
座席にいると判定された場合(ステップS326:YES)は、処理をステップS327に移行する。
【0131】
座席にいないと判定された場合(ステップS326:NO)は、処理をステップ328に移行する。
【0132】
ステップS327では、管理サーバ103のCPU201は、座席マスタの当該社員のステータスを「在席中」に更新する。そして処理をステップS220に移行する。
【0133】
ステップS328では、管理サーバ103のCPU201は、座席マスタの当該社員のステータスを「入室中」に更新する。
【0134】
ステップS329では、管理サーバ103のCPU201は、ステップS321、S323、S325、S327、S328の処理で更新された座席マスタを在席管理サーバ104に送信する。
【0135】
ステップS330では、在席管理サーバ104のCPU201は、ステップS329で管理サーバ103から送信された座席マスタを受信する。
【0136】
ステップS331では、在席管理サーバ104のCPU201は、座席マップデータのステータスを更新する。
【0137】
ステップS332では、在席管理サーバ104のCPU201は、座席マップ図を更新する。
【0138】
以上の処理により、在席しているか否かの確認要求があった場合に、確認対象として指定された社員の位置情報を取得し、座席マップに反映することが可能となる。
【0139】
さらに、携帯端末との通信が不可能な場合であっても、当該社員の入退管理データ(社内においてどこの居室に入室/退室したのかを示すデータ)に基づき、社員の位置を把握することが可能となる。
【0140】
なお、在席管理サーバ104により作成される座席マップ図(一例として図11)については、図1に示す在席案内端末106(各社員が使用する情報処理装置や、携帯端末、会社の受付に置かれる受付端末など)に表示されるものである。
【0141】
図11は、在席管理サーバ104で作成され、図1に示す在席案内端末106に表示される座席マップ図の一例を示す図である。
【0142】
図11に示す例では、例えば「社員XXX1」についてはエリアA1の1に在席中であることを示す。
【0143】
また、「社員XXX3」については、座席はエリアB1の5であるが、現在は離席中であることを示している。
【0144】
同様に、「社員YYY1」は外出中であり、「社員YYY2」は会議中であり、「社員XXX5」は入室中(図11に示す居室内にはいるが、席についていない状態)であり、「社員XXX2」、「社員YYY3」、「社員YYY4」、「社員YYY5」については、各自の座席に在席中であることを示している。
【0145】
以上の構成により、訪問者や電話相手に対して受付取次をする場合などにおいて、受付者が取り次ぎ相手の在席状況、動静を把握することが可能となり、迅速な取り次ぎや対応が可能となる。
【0146】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0147】
また、本発明におけるプログラムは、図3〜図5の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムである。なお、本発明におけるプログラムは図3〜図5の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0148】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0149】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0150】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0151】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0152】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0153】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0154】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0155】
101 携帯端末
102 位置情報取得サーバ
103 管理サーバ
104 在席管理サーバ
105 入退管理サーバ
106 在席案内端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
GPS衛星から位置情報を取得可能な携帯端末と通信可能な情報処理装置であって、
前記携帯端末から当該携帯端末の位置情報と、当該携帯端末の識別情報とを取得する取得手段と、
社員識別情報と当該社員が携帯する携帯端末の識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記取得手段により取得した前記携帯端末の位置情報および携帯端末の識別情報と、前記記憶手段に記憶された社員識別情報とから、当該社員の座席の場所を示す座席マップ図を作成する座席マップ図作成手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得手段で取得した携帯端末の位置情報を用いて、当該携帯端末を携帯する社員の居場所を特定する居場所特定手段を更に備え、
前記座席マップ図作成手段は、さらに、前記居場所特定手段により特定された居場所を、前記座席マップ図に反映することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
入室および退室に関するデータを管理する入退データ管理手段をさらに備え、
前記居場所特定手段は、さらに、前記入退データ管理手段により管理されるデータを用いて社員の居場所を特定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記座席マップ図作成手段により作成された座席マップ図を、外部装置に表示させる座席マップ図表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
GPS衛星から位置情報を取得可能な携帯端末と通信可能であり、社員識別情報と当該社員が携帯する携帯端末の識別情報とを対応付けて記憶する情報処理装置における情報処理方法であって、
前記情報処理装置の取得手段が、前記携帯端末から当該携帯端末の位置情報と、当該携帯端末の識別情報とを取得する取得工程と、
前記情報処理装置の座席マップ図作成手段が、前記取得工程により取得した前記携帯端末の位置情報および携帯端末の識別情報と、前記記憶された社員識別情報とから、当該社員の座席の場所を示す座席マップ図を作成する座席マップ図作成工程と、
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
GPS衛星から位置情報を取得可能な携帯端末と通信可能な情報処理装置において実行されるプログラムであって、
前記情報処理装置を、
前記携帯端末から当該携帯端末の位置情報と、当該携帯端末の識別情報とを取得する取得手段と、
社員識別情報と当該社員が携帯する携帯端末の識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記取得手段により取得した前記携帯端末の位置情報および携帯端末の識別情報と、前記記憶手段に記憶された社員識別情報とから、当該社員の座席の場所を示す座席マップ図を作成する座席マップ図作成手段として機能させることを特徴とするプログラム。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−141699(P2012−141699A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−292837(P2010−292837)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)