説明

情報処理装置

【課題】装置筐体の外面に設けられたUSB端子や,そのUSB端子に接続されるUSBメモリの保護を図ることのできる情報処理装置を提供すること。
【解決手段】当該情報処理装置では,データを記憶する記憶手段を有するUSBメモリ3を接続するためのUSB端子21が装置筐体11の外面に設けられている。そして,前記USB端子21に接続された前記USBメモリ3は,ラック41,ピニオンギア42及びモータ43を有するUSB格納機構4によって当該情報処理装置内の格納スペース22にスライド移動されて格納される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,USBメモリを接続するためのUSB端子が装置筐体の外面に設けられた情報処理装置に関し,特に,そのUSBメモリやUSB端子などの保護を図る技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に,持ち運びが容易な記憶メディアとしてUSB(Universal Serial Bus)メモリが知られている(例えば特許文献1参照)。USBメモリは,データを記憶するためのメモリと,該USBメモリを情報処理装置に接続するためのUSB端子(以下「メモリ側端子」という)とを有している。
一方,複写機,プリンタ装置,スキャナ装置,ファクシミリ装置,これらの複合機,パーソナルコンピュータなどの各種の情報処理装置には,USBメモリを接続するためのUSB端子(以下「装置側端子」という)が装置筐体の外面に設けられる。
そして,情報処理装置にUSBメモリが接続されると,該情報処理装置では,そのUSBメモリに対するデータの読み書きが可能となる。例えば,プリンタ装置では,USBメモリに記憶された画像データを読み出して印字出力することができる。
【特許文献1】特開2005―266955号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら,前記装置側端子は,情報処理装置の装置筐体の外面に設けられるため,該装置側端子にUSBメモリが接続されると,該USBメモリは,情報処理装置から突出した状態で保持されることになる。
そのため,例えばユーザが,情報処理装置から露出したUSBメモリに不意に接触し,前記装置側端子や前記メモリ側端子を破損してしまうおそれがあった。特に,プリンタ装置などの画像処理装置が多数の人々で共用される環境ではその危険性が高い。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,装置筐体の外面に設けられたUSB端子や,そのUSB端子に接続されるUSBメモリの保護を図ることのできる情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために本発明は,データを記憶する記憶手段を有するUSBメモリを接続するためのUSB端子が装置筐体の外面に設けられてなる情報処理装置に適用されるものであって,前記USB端子に接続された前記USBメモリを当該情報処理装置内に格納するUSB格納手段を備えてなることを特徴とする情報処理装置。
本発明によれば,前記USBメモリが前記情報処理装置から突出しないように,該USBメモリを前記情報処理装置内に格納することができるため,前記USB端子や前記USBメモリの保護を図ることができる。
【0005】
具体的に,前記USB格納手段は,前記USBメモリを格納するためのUSB格納部と,前記USB端子及び前記USBメモリを手動又は電動で前記USB格納部に移動させるUSB移動手段とを含む構成が考えられる。
ここで,前記USB移動手段は,前記USB端子及び前記USBメモリをスライド又は回転させることにより前記USB格納部に移動させるものであることが考えられる。
また,前記USB格納手段が電動である場合には,前記USBメモリが前記USB端子に接続されたとき,或いは接続されてから所定時間が経過したときに,自動的に前記USB格納手段による格納を実行させることも考えられる。これにより,前記USBメモリを確実に格納することができる。
【0006】
さらに,前記USB格納手段による前記USBメモリの格納の有無を選択するための選択操作手段を備える構成であってもよい。これにより,ユーザは必要に応じて前記USBメモリの格納の有無を選択することができる。
また,前記USBメモリが前記USB端子に接続され,前記USB格納手段による格納がなされていない状態である場合に,その旨を報知することが望ましい。これにより,ユーザが前記USBメモリを格納し忘れることを抑止することができる。
【0007】
ところで,前記USBメモリが前記情報処理装置に格納されると,一見して前記USBメモリが接続されていることがわかりづらくなるため,ユーザが前記USBメモリを取り外すことを忘れてしまうことも考えられる。
そこで,例えば前記USBメモリとの通信が終了したことを条件に,当該情報処理装置内に格納された前記USBメモリを強制搬出させるように前記USB格納手段を制御することが考えられる。これにより,ユーザによる前記USBメモリの取り忘れを抑止することができる。
なお,本発明に係る情報処理装置は,例えば複写機,プリンタ装置,スキャナ装置,ファクシミリ装置,これらの複合機,或いはパーソナルコンピュータであることが考えられる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば,前記USBメモリが前記情報処理装置から突出しないように,該USBメモリを前記情報処理装置内に格納することができるため,前記USB端子や前記USBメモリの保護を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係るプリンタ装置Xの外観図,図2は前記プリンタ装置XのUSB接続部2を説明するための要部模式図,図3は前記プリンタ装置Xにおいて実行されるUSB格納制御処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
まず,図1を用いて,本発明の実施の形態に係るプリンタ装置Xの概略構成について説明する。なお,前記プリンタ装置Xは,本発明に係る情報処理装置の一例に過ぎず,本発明は,複写機,スキャナ装置,ファクシミリ装置,これらの複合機,或いはパーソナルコンピュータなどの各種の情報処理装置に適用することが可能である。
図1の外観図に示すように,前記プリンタ装置Xの装置筐体11には,USBメモリ3が接続されるUSB接続部2が設けられている。前記USBメモリ3は,各種のデータを記憶するためのメモリ(記憶手段)を内蔵している。なお,前記USB接続部2は,前記プリンタ装置Xの前面,背面,側面のいずれに設けられていてもよい。前記USBメモリ3が前記プリンタ装置Xに接続されると,該プリンタ装置Xでは,前記USBメモリ3に対するデータの読み書きが可能となる。
【0010】
また,前記プリンタ装置Xには,各種の情報の表示する液晶パネルやユーザによる操作を受け付ける操作キーなどを有する操作表示部12(選択操作手段の一例)が設けられている。例えば,前記操作表示部12は,後述するUSB格納制御処理(図3のフローチャート参照)におけるUSB格納の有無の選択操作に用いられる。
さらに,前記プリンタ装置Xには,CPUやRAM,ROMなどの制御機器を有する制御部Y(不図示)が内蔵されている。前記制御部Y(不図示)は,前記プリンタ装置Xを統括的に制御するものであって,例えば後述のUSB格納制御処理(図3のフリーチャート参照)などを実行する。なお,前記プリンタ装置Xには,この他にも,一般的なプリンタ装置が有する構成要素が設けられているが,これらについては従来と異なる点がないため,説明を省略する。
【0011】
次に,図2の模式図を用いて,前記USB接続部2の概略構成について説明する。ここに,図2(a)は前記USB接続部2の側断面を示す要部模式図,図2(b)は前記USB2を正面から見た要部模式図である。
図2に示すように,前記USB接続部2は,前記装置筐体11の外面に設けられ,前記USBメモリ3が接続されるUSB端子21(以下「装置側端子21」という)を有している。また,前記装置筐体11の外面には,前記USBメモリ3が通過し得る開口11aが形成されている。通常,前記装置側端子21は,前記開口11aを塞ぐように配置されている。
一方,前記USBメモリ3には,該USBメモリ3を前記装置側端子21に接続するためのUSB端子31(以下「メモリ側端子31」という)が設けられている。
【0012】
そして,前記USBメモリ3は,前記メモリ側端子31及び前記装置側端子21の接続によって,前記プリンタ装置Xと通信可能に接続される。これにより,前記プリンタ装置Xでは,前記USBメモリ3内のデータを印字出力することが可能となる。なお,前記USBメモリ3との間で通信を行うためのUSBインターフェース回路などは従来と同様である。但し,前記装置側端子21の接続配線は,該装置側端子21の移動を許容するように,例えば伸縮可能なコイル状に形成しておく必要がある。
ところで,従来では,図2(a)に実線で示すように,前記USBメモリ3が,前記プリンタ装置Xの装置筐体11の外面から突出した状態で保持されていた。そのため,ユーザが前記USBメモリ3に接触して該USBメモリ3や前記装置側端子21などを破損するおそれがあった。
一方,本発明の実施の形態に係るプリンタ装置Xに設けられた前記USB接続部2では,図2(a)に破線で示すように,前記装置側端子21に接続された前記USBメモリ3を前記プリンタ装置X内に格納することが可能である。ここに,前記USB接続部2がUSB格納手段に相当する。以下,この点について詳説する。
【0013】
図2(a)に示すように,前記USB接続部2には,前記装置側端子21が連結されたラック41,前記ラック41に設けられたギア部41aに噛合されたピニオンギア42,及び前記ピニオンギア42を回転駆動するモータ43を有するUSB格納機構4(USB移動手段の一例)が設けられている。前記ラック41は,不図示のレールによってスライド可能に支持されている。
前記USB接続部2では,前記ピニオンギア42に連結された前記モータ43の回転力が,前記ピニオンギア42及び前記ギア部41aによって,前記ラック41を図2における左右方向にスライドさせる方向の力に変換される。以下では,前記ラック41が図2における左方向にスライドするときの前記モータ43の回転を正転,前記ラック41が図2における右方向にスライドするときの前記モータ43の回転を逆転という。なお,後述のUSB格納制御処理(図3参照)で説明するように,前記モータ43の作動は前記制御部Yによって制御される。
【0014】
そして,前記USB接続部2では,前記モータ43が正転し,前記ラック41及び前記装置側端子21が図2に示す左方向にスライドすると(図2に示す破線),該USB接続部2に,前記USBメモリ3を格納するための格納スペース22(USB格納部の一例)が形成される。
そのため,前記USBメモリ3のメモリ側端子31及び前記USB接続部2の装置側端子21が接続された状態で,前記ラック41が図2に示す左方向にスライドすると,前記装置側端子21及び前記USBメモリ3が前記格納スペース22にスライド移動して格納されることになる。これにより,前記プリンタ装置Xでは,ユーザが不意に前記USBメモリ3に接触することがなく,該USBメモリ3や前記装置側端子21などの破損を防止することができる。
【0015】
以下,図2を参照しつつ,図3のフローチャートに従って,前記プリンタ装置Xにおいて実行されるUSB格納制御処理の手順の一例について説明する。なお,図中のS1,S2,…は処理手順(ステップ)の番号を表している。
まず,ステップS1では,前記プリンタ装置Xに前記USBメモリ3が接続されたか否かが,前記制御部Yによって判断される。ここで,前記USBメモリ3が接続されたと判断された場合には(S1のYes側),処理はステップS2に移行し,前記制御部Yによる前記USBメモリ3の接続時間の計時が開始される。なお,前記USBメモリ3が接続されるまでの間は(S1のNo側),処理はステップS1の判断処理を繰り返し実行する。
そして,続くステップS3では,前記制御部Yによって,前記USBメモリ3との通信の可否の確認が行われる。ここで,前記USBメモリ3の通信が可能であると判断されると,処理はステップS4に移行する。
【0016】
次に,前記制御部Yは,前記プリンタ装置Xに設けられた前記操作表示部12に対して,前記USBメモリ3を格納するか否かを問い合わせるための内容を表示させる(ステップS4)。例えば,前記操作表示部12には,「USBメモリを格納しますか」という内容が表示される。
その後,ステップS5では,前記制御部Yによって,ユーザが前記操作表示部12に対して格納要求操作を行ったか否かが判断される。例えば,「確定」キーが押下されたか否かによって判断される。ここで,前記操作表示部12への格納要求操作がなされたと判断されると(S5のYes側),処理はステップS8に移行する。
一方,前記操作表示部12への格納要求操作がなされていないと判断されると(S5のNo側),処理はステップS6に移行する。なお,ユーザにより前記USBメモリ3を格納しないことを選択することができるように構成してもよい。この場合,ユーザによって前記USBメモリ3を格納しないことが選択されると,該USBメモリ3を格納しないで当該USB格納制御処理を終了させることが考えられる。
【0017】
続いて,ステップS6では,前記制御部Yによって,前記USBメモリ3が格納されていない旨の報知が行われる。具体的に,前記制御部Yは,前記操作表示部12に,「USBメモリが格納されていません」という内容を表示させる。ここに,かかる処理を実行するときの前記制御部Yが未格納報知手段の一例である。なお,このときの報知は,前記操作表示部12による表示に限られず,例えば音声などによるものであってもよい。
このように,前記プリンタ装置Xでは,前記USBメモリ3が前記装置側端子21に接続されているにもかかわらず,該USBメモリ3が前記プリンタ装置X内に格納されていない場合に,その旨を表示することで,ユーザによる前記USBメモリ3の格納し忘れを抑止することができる。
【0018】
次に,ステップS7では,前記ステップS2で計時が開始された前記USBメモリ3の接続時間が予め設定された所定時間に達したか否かが判断される。即ち,前記ステップS7では,前記USBメモリ3が前記プリンタ装置Xに接続され,該USB3が前記プリンタ装置Xに格納されていない状態で,所定時間が経過したか否かが判断される。
ここで,前記接続時間が所定時間に達したと判断された場合には(S7のYes側),処理はステップS8に移行する。一方,前記接続時間が所定時間に達していないと判断された場合には(S7のNo側),処理はステップS5に戻る。
【0019】
そして,ステップS8では,前記制御部Yによって前記モータ43が正転するように制御されることにより,前記ラック41が図2に示す左方向にスライドされる。これにより,前記ラック41と共に前記装置側端子21及び前記USBメモリ3がスライド移動することで,前記USB接続部2内に形成される前記格納スペース22に,前記装置側端子21及び前記USBメモリ3が格納される(図2に示す破線)。
このように,前記プリンタ装置Xでは,前記USBメモリ3が前記プリンタ装置Xから突出しないように,該USBメモリ3を前記プリンタ装置X内に格納することができるため,該USBメモリ3や装置側端子21などの破損を防止することができる。特に,当該USB格納制御処理では,前記ステップS7において所定時間が経過したと判断されると,強制的に前記USBメモリ3が格納されるため,ユーザが前記USBメモリ3を格納し忘れた場合であっても,該USBメモリ3や装置側端子21などを確実に保護することができる。
なお,本実施の形態では,ユーザによる確認操作又は所定時間の経過を条件に前記USBメモリ3を格納する処理例を説明したが,これに限られず,例えば前記USBメモリ3が装着されたときに,自動的に該USBメモリ3を格納するように処理することも考えられる。これにより,前記USBメモリが確実に格納されるため,ユーザが前記USBメモリを格納し忘れることを防止することができる。
【0020】
その後,前記プリンタ装置Xでは,前記制御部Yによって,前記USBメモリ3に対するデータの読み書きが行われる。例えば,前記制御部Yは,前記USBメモリ3の接続によって該USBメモリ3内に記憶されたデータを自動的に読み出すための処理を実行することが考えられる。また,ユーザ操作によって前記USBメモリ3に対するデータの読み書きを行うものであってもよい。
そして,続くステップS9以降では,前記USBメモリ3を装置外に搬出するための処理が実行される。
【0021】
まず,ステップS9では,前記制御部Yによって,前記USBメモリ3に対するデータの読み書きが終了されたか否か,即ち前記USBメモリ3との通信が終了されたか否かが判断される。具体的に,前記制御部Yは,データの自動読み出しが終了したか否か,或いはユーザによる前記操作表示部12への操作によって前記USBメモリ3の取り出しが要求されたか否かなどを判断する。
ここで,前記USBメモリ3との通信が終了されたと判断されると(ステップS9のYes側),処理はステップS10に移行し,前記制御部Yは,前記USBメモリ3との通信を切断する。なお,前記USBメモリ3との通信が終了されるまでの間は(ステップS9のNo側),処理はステップS9を繰り返す。
【0022】
続くステップS11では,前記制御部Yによって,前記USB格納機構4のモータ43が逆転するように制御されることにより,前記ラック41が図2に示す右方向にスライドされる。これにより,前記ラック41と共に前記装置側端子21が移動することで前記USBメモリ3が装置外に搬出される(図2に示す実線)。
即ち,前記プリンタ装置Xでは,前記USBメモリ3との通信が終了したことを条件に,該プリンタ装置X内に格納された前記USBメモリ3が前記USB格納機構4によって強制的に搬出される。ここに,かかる処理を実行するときの前記制御部Yが強制搬出手段に相当する。
従って,ユーザは,前記プリンタ装置Xの外部に搬出された前記USBメモリ3を取り外すことが可能となる。このように,前記USBメモリ3を強制的に搬出してユーザの視界に入れることで,該USBメモリ3を取り外し忘れることを抑止することができる。
このとき,前記制御部Yによって,前記USBメモリ3の露出時間の計時が開始される(ステップS12)。
【0023】
ところで,前記USBメモリ3が前記プリンタ装置Xの外部に搬出されても,そのUSBメモリ3がユーザによって取り外されない状態が継続するおそれがある。
そのため,次のステップS13で,前記制御部Yは,前記操作表示部12に対して,前記USBメモリ3の取り外しを促すための内容を表示させる。例えば,前記操作表示部12には,「USBメモリを取り外してください」という内容が表示される。これにより,ユーザによる前記USBメモリ3の取り忘れを抑止することができる。
【0024】
しかし,前記ステップS13における表示を行ってもなお,ユーザが前記USBメモリ3を取り外し忘れるおそれもある。
そこで,続くステップS14では,前記制御部Yによって,前記USBメモリ3が取り外されたか否かが判断される。ここで,前記USBメモリ3が取り外されたと判断された場合は(S14のYes側),一連の当該USB格納制御処理は終了する。一方,前記USBメモリ3が取り外されていないと判断された場合は(S14のNo側),処理はステップS15に移行する。
【0025】
ステップS15では,前記ステップS11で計時が開始された前記USBメモリ3の露出時間が予め設定された所定時間に達したか否かが,前記制御部Yによって判断される。
ここで,前記露出時間が所定時間に達したと判断された場合には(S15のYes側),処理はステップS16に移行する。一方,前記接続時間が所定時間に達していないと判断された場合には(S15のNo側),処理はステップS13に戻る。
そして,ステップS16では,前記制御部Yによって前記モータ43が正転するように制御されることによって,前記USBメモリ3は再び前記プリンタ装置X内に格納される。なお,ここで格納された前記USBメモリ3は,ユーザによる前記操作表示部12への取り出し要求によって再び装置外に搬出される。
このように,前記プリンタ装置Xでは,前記USBメモリ3が前記プリンタ装置X外に露出した状態が長時間継続しないように制御されるため,該USBメモリ3や前記装置側端子21をより確実に保護することができる。
【0026】
なお,本実施の形態では,モータ43を用いて電動で,前記USBメモリ3を前記プリンタ装置X内に格納する場合を例に挙げて説明した。しかし,前記USBメモリ3の格納を手動で行う構成も他の実施例として考えられる。例えば,前記ラック41をスライドさせるための操作アームを設けておくことが考えられる。これにより,ユーザは,その操作アームを操作することで前記USBメモリ3を前記プリンタ装置X内に格納し,前記プリンタ装置X内から搬出することができる。この場合には,前記ラック41及び前記操作アームがUSB格納手段に相当する。
また,本実施の形態で説明した前記USB格納機構4は,前記装置側端子21及び前記USBメモリ3をスライドさせて前記プリンタ装置X内に格納させるものであったが,これに限られない。例えば,前記USB格納機構4が,前記装置側端子21及び前記USBメモリ3を,所定軸を中心に回転させることによって前記プリンタ装置X内に格納させるものであることが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態に係るプリンタ装置の外観図。
【図2】本発明の実施の形態に係るプリンタ装置に設けられたUSB接続部を説明するための要部模式図。
【図3】本発明の実施の形態に係るプリンタ装置で実行されるUSB格納制御処理の手順の一例を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0028】
11…装置筐体
11a…開口
12…操作表示部
2…USB接続部(USB格納手段の一例)
21…USB端子
22…格納スペース(USB格納部の一例)
3…USBメモリ
31…USB端子
4…USB格納機構(USB移動手段の一例)
41…ラック
41a…ギア部
42…ピニオンギア
S1,S2,,,…処理手順(ステップ)番号
X…プリンタ装置(本発明に係る情報処理装置の一例)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを記憶する記憶手段を有するUSBメモリを接続するためのUSB端子が装置筐体の外面に設けられてなる情報処理装置であって,
前記USB端子に接続された前記USBメモリを当該情報処理装置内に格納するUSB格納手段を備えてなることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記USB格納手段が,前記USBメモリを格納するためのUSB格納部と,前記USB端子及び前記USBメモリを手動又は電動で前記USB格納部に移動させるUSB移動手段とを含んでなる請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記USB移動手段が,前記USB端子及び前記USBメモリをスライド又は回転させることにより前記USB格納部に移動させるものである請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記USB格納手段が,前記USBメモリが前記USB端子に接続されたとき,或いは接続されてから所定時間が経過したときに,自動的に前記USB端子及び前記USBメモリを格納するものである請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記USB格納手段による前記USBメモリの格納の有無を選択するための選択操作手段を更に備えてなる請求項1〜4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記USBメモリが前記USB端子に接続され,前記USB格納手段による格納がなされていない状態である場合に,その旨を報知する未格納報知手段を更に備えてなる請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記USBメモリとの通信が終了したことを条件に,当該情報処理装置内に格納された前記USBメモリを強制搬出させるように前記USB格納手段を制御する強制搬出手段を更に備えてなる請求項1〜6のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項8】
当該情報処理装置が,複写機,プリンタ装置,スキャナ装置,ファクシミリ装置,これらの複合機,及びパーソナルコンピュータのいずれかである請求項1〜7のいずれかに記載の情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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