情報掲示装置および情報掲示システム
【課題】表示部の省電力化・低コスト化を図れ、また、利便性を向上させた情報掲示装置およびこれを用いたシステムを提供する。
【解決手段】情報掲示装置において、表示部が、個々にユニークな識別IDが付与された複数の表示装置を有し、前記各表示装置の表示を個別に制御可能で、前記識別IDに関連付けた掲示用情報が入力されると、当該識別IDに対応する前記表示装置のみの表示内容を更新する表示制御部を備える。
【解決手段】情報掲示装置において、表示部が、個々にユニークな識別IDが付与された複数の表示装置を有し、前記各表示装置の表示を個別に制御可能で、前記識別IDに関連付けた掲示用情報が入力されると、当該識別IDに対応する前記表示装置のみの表示内容を更新する表示制御部を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ペーパー等を用いた表示部に行動予定表等の情報を表示する情報掲示装置および情報掲示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特定のメンバーに対して個々に対応させて行動予定表等の情報を表示(掲示)する共用の情報掲示装置、不特定多数の人が集まる場所に設置される大画面の表示装置に列車情報やフライト情報などの情報提供を行うようにした情報掲示装置、および情報掲示システムが実用化されている。この種の用途の場合、個々の要素(メンバー名、列車番号等)の夫々に対して、共通の情報内容(例えば、行動予定、出発時間等の情報)を対応付けて一覧表形式に表示させて、多数の人が同時に閲覧することができるようにしている。
【0003】
表示部には、近年、写真などの画像や動画像をきれいに映すことが可能な表現能力の向上したプラズマディスプレイや液晶ディスプレイなどの大画面でしかも薄くすることが可能な表示装置が使用されるようになってきている。また、省電力の観点から電子ペーパーも多く利用されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、勤怠管理端末、各従業員のパソコン、入退室管理端末からの情報により、サーバが各従業員の行動状態および行動予定を表す情報を生成し、その情報を一覧表形式で電子ペーパーに表示する行動表示システムが提案されている。
【0005】
ちなみに、上記のような情報などを表示する表示装置において、表示画面の閲覧者の要求する内容を表示させる目的で、表示装置にボタンやタッチパネルなどの入力手段を設けるようにして、この入力手段を閲覧者が操作することで、たとえばメニュー画面から所望の商品などを表示させるようにした装置も知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示のシステム等の従来のものでは一部の表示情報を更新する際にも表示部(表示領域)全体の表示を書替えるといった無駄な動作が発生する。この不都合を避けるため、表示部の部分書替えといった特殊な機能を実装し書替え動作を省略することが考えられるが、この方法は省エネ・低コスト・利便性において欠けるとの難点が残る。
【0007】
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、表示部を分割構成として個別に駆動することで、書替えを必要とする1つまたは同時に複数の表示部に対して個別に書き変え動作を実施することを可能にし、省電力化・低コスト化が図れ、また、利便性を向上させた優位性の有る情報掲示装置およびシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明の情報掲示装置は、外部または内部の記憶部から行動予定等の掲示用情報が入力される入力部と、この掲示用情報の表示部と、を含み構成される情報掲示装置において、前記表示部は、個々にユニークな識別IDが付与された複数の表示装置を有し、前記各表示装置の表示を個別に制御可能で、前記識別IDに関連付けた掲示用情報が入力されると、当該識別IDに対応する前記表示装置のみの表示内容を更新する表示制御部を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報掲示装置において、前記表示装置が、電源が切断されても表示を維持可能に構成され、前記表示装置の表示を駆動する駆動手段として唯一の駆動部を複数の表示装置に対して共通に使用し、入力された掲示用情報の前記識別IDに応じて駆動経路を切り換えることで特定の前記識別IDに応じた表示装置のみの表示内容を更新することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の情報掲示装置において、前記掲示用情報とは前記識別IDに対応させた利用者の行動予定であり、前記表示部にタッチパネルなどの手書き入力手段を設け、該手書き入力手段により入力された行動予定を前記記憶部に登録するとともに前記表示装置の表示内容を更新することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報掲示装置において、前記表示装置を情報掲示装置本体部に対して着脱可能に構成して複数取り付けたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の本発明の情報掲示システムは、請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報掲示装置と、該情報掲示装置とネットワークを介して通信可能で、前記情報掲示装置で個々の表示装置毎に表示する掲示用情報を前記識別IDと関連づけて記憶する記憶部を含み構成され、前記掲示用情報を管理するためのサーバと、該サーバとネットワークを介して通信可能なパソコンとで構成され、前記サーバは、前記パソコンが送信した掲示用情報を受信した場合に、この掲示用情報を前記ID情報と関連付けて前記情報掲示装置に、特定の前記表示装置における表示内容の表示要求として送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、行動予定表等の情報掲示装置の表示部を複数の表示装置(表示ユニット)により分割構成し、書替えを必要とする1つまたは同時に複数の表示部に対して書替え動作を実施することを可能にしたことにより、省電力化・低コスト化が図れ、また、利便性の点において優位性の有る情報掲示装置およびシステムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態である行動予定表示システムのシステム構成図である。
【図2】第1実施形態の行動予定表示装置の構成ブロック図である。
【図3】第1実施形態に係る表示装置の構成ブロック図である。
【図4】第1実施形態に係るサーバの要部を示すブロック図である。
【図5】サーバおよび行動予定表示装置夫々でのID情報管理を模式的に示す説明図である。
【図6】第1実施形態の動作例を示すフローチャートである。
【図7】送信データのフォーマットの例である。
【図8】第2実施形態の行動予定表示装置の構成ブロック図である。
【図9】第2実施形態に係る表示装置の構成ブロック図である。
【図10】第3実施形態に係る表示装置の構成ブロック図である。
【図11】第3実施形態の動作例を示すフローチャートである。
【図12】送信データのフォーマットの例である。
【図13】第4実施形態の行動予定表示装置の構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る情報掲示システムの一例としての行動予定表示システムの一実施形態を示したシステム構成図である。この第1実施形態の行動予定表示システムは、情報のインフラとなるLAN等のネットワーク:NWにより互いに接続された、利用者各員の行動予定情報を表示する情報掲示装置としての行動予定表示装置100、行動予定情報を蓄積・管理するサーバ300、行動予定情報を入力するための複数のパソコン400により構成される。
【0016】
ここで、構成周知のパソコン(パーソナルコンピュータ)400は、個々のメンバーが業務を遂行するために各メンバーに配備された作業端末装置である。各メンバーは、出社後自身のパソコン400を起動し、業務活動を開始するが、そのとき、パソコン400は起動時に当該メンバーの識別情報(例えば、パソコン400の端末番号や起動時認証用のユーザID等)及び起動時刻をネットワーク:NWに接続されたサーバ300に送信する。また、パソコン400の稼動を終了させる際にも、メンバーの識別情報及び終了時刻をサーバ300に送信する。メンバーは必要に応じて随時、行動予定情報(予定時刻情報を含む)を入力し、サーバ300に送信し登録する。この際にも前述識別情報が付加されて送出される。
【0017】
本実施形態の行動予定表示装置100(情報掲示装置)のブロック図を図2に示す。CPUおよびRAMを含み構成されていて行動予定表示装置100全体の制御を行う制御部110、行動予定情報を表示する複数の表示装置210Aにより構成された表示部200、表示する行動予定情報を記憶する記憶部101、表示部への画像表示を制御する表示制御部102、動作モードを選択するためのスイッチ103、行動予定および表示部200の情報の入出力を行うための外部I/F部104、そして電源105により構成されている。
【0018】
図3は、行動予定表示装置100における個々の表示装置210Aのブロック図である。図示のように、各表示装置210Aは、表示媒体201、表示媒体に表示するデータを駆動する駆動部202、表示装置210Aの情報の入出力するためのI/F部203、動作モード(定常表示モードおよび書替えモード)を選択するための表示部スイッチ204、表示装置210AのID情報を格納するためのID情報部205により構成されている。
【0019】
ここでいう表示媒体201は、電気泳動方式などの記憶性画像表示媒体により構成され電源が切断されても表示を維持できるようになっている。通常の表示時には、各表示装置210Aへは電源供給されておらず表示の更新が必要となる時のみ給電され表示書替え動作が可能となる。
【0020】
表示制御部102は複数の表示装置210Aのうち行動予定情報を更新する対象となる表示装置210Aに対してのみデータを転送するように、ID情報に基づく経路の切り替えを行う仕組みを有する。すなわち、表示制御部102はデータ経路を切り換えて、表示の更新対象となるIDの個人用の表示装置210AのI/F部203に対してのみ表示データを送信する。
【0021】
次に、図4は、本実施形態におけるサーバ300の要部のブロック図である。サーバ300は、CPUを主体に構成された既知のPC(パソコン)と同等の構成をしているが周知構成要素については図示を省略している。図示のように、サーバ300は、行動予定情報を格納するデータ格納部301、行動予定情報の入出力を行うための通信I/F部302、行動予定表示装置100において表示するための(掲示)データを生成する表示生成部303、各表示装置210Aの夫々のID情報を格納するためのID情報部304を含み構成されている。ID情報部304は、表示部200の複数のID情報部205に対応して識別情報を管理するID情報テーブルを保持している(図5参照)。
【0022】
図6は、本実施形態の動作例を示すフローチャートである。パソコン400より行動予定情報を入力すると(ステップS01)、特定のID(個人の表示装置210A)に対する行動予定登録要求としてサーバ300へと送出される。なお、特定のID(個人の表示装置210A)を明示的に入力するようにすれば、当該パソコンの所有者以外の行動予定も入力して送信可能であるものとする。
【0023】
図7は、この実施形態における送信データのフォーマットの例である。行動予定情報を受信すべき特定の表示装置を示すID情報、この表示情報のID情報と関連付けて記憶されている個人名、行動予定情報が有効となる時間、表示画像データ(行動予定情報そのもの)、在社/退社情報などにより構成される。
【0024】
入力された行動予定情報はネットワークを介してサーバ300に受信されそのデータ格納部301に登録される(ステップS02)。なお、行動予定は、パソコン400から新たな登録をすることで随時に追加あるいは変更等することが可能である。登録された行動予定に対応する、行動予定表示装置100側での表示の更新は行動予定情報に入力された時間に応じて、適切なタイミングでサーバ300から表示データが転送され書替えが行われる。
【0025】
すなわち、サーバ300では登録された行動予定情報に応じて、表示生成部303が表示データを生成する(ステップS03)。この表示データの生成過程では、データ格納部301に既に蓄積されている同一ID情報の行動予定と合成し、所定のレイアウト指示を付加しデータを生成する。そして、ID情報と関連付ける形で行動予定表示装置100へと適切なタイミングで表示データが送信される(ステップS04)。
【0026】
行動予定表示装置100は表示データを受信し、対象となるIDを持つ表示装置が存在するかを検証し(ステップS05)、存在する場合は(ステップS05:Yes)、一旦記憶部101に受信したデータ中のID情報および表示データを記憶する(ステップS06)。更に、記憶したID情報および表示データをもとに表示制御部102を介してID情報で指定された該当する表示装置210Aに行動予定情報を更新表示させる(ステップS07)。その際、表示制御部102はデータ経路を切り換えて、表示の更新対象となるIDの(個人)の表示装置210Aに対してのみ表示データを送信する。
【0027】
各表示装置210Aは既述したように、通常、電源供給されておらず、表示制御部102から自装置あての表示データを受信した場合(表示の更新が必要となる時)のみ給電されて表示書替え動作が可能となる。このように、書替えが必要な特定の表示装置210Aのみに対する行動予定情報の表示更新を行うことが可能となり、表示書替え動作の間のみ当該表示装置210Aで電力が消費される。
【0028】
なお、予定時刻が過ぎた行動予定は、行動予定を蓄積・管理するサーバ300が自動的に削除するようになっており、削除があった場合についても上述したと同様に表示生成部303が最新の表示データを新たに生成し、この変更された表示データを行動予定表示装置100に送信(転送)して再表示させる(掲示期限に基づく行動予定表の更新)。
【0029】
ちなみに、複数のメンバーでグループ等が構成され、当該グループにグループIDが設定されているような場合には、グループIDを明示的に指定してグループ共通の行動予定を入力可能にすることも可能で好ましい。この場合には、サーバ300側に、グループIDとこれに対応するメンバーの表示装置用識別IDとの対応テーブルを保持させてグループIDから表示すべき表示装置用識別IDの変換を行って、該当する識別IDの各表示装置210Aの行動予定を更新するよう構成すれば良い。
【0030】
以上説明した本実施形態のシステムによれば、行動予定表示装置100の表示部うち、書替えが必要な特定の表示装置210Aのみに対する行動予定情報の表示更新を行うことが可能となる。従って、行動予定システム全体として機能を損なうことなしに、行動予定表示装置の省電力化が達成できている。
【0031】
[第2実施形態]
続いて、第2の実施形態のシステムについて説明する。システムの概略構成は前実施形態(図1参照)と同様であり、行動予定表示装置100のみが異なっている。図8は、第2の実施形態の行動予定表示装置100の構成ブロック図を、図9はその表示装置210Bの構成ブロック図を示している。サーバ300等の前実施形態と同等部分については説明を省略し、以下では特徴部のみ説明する。
【0032】
前実施形態においては、駆動部202が各表示装置毎に個別に実装されていたが、本実施形態においては図8に示すように、行動予定表示装置100側に全表示部(全表示装置210B)に対する共通な駆動部202Aとして実装する構成としている。図9に示した表示装置210Bは、先の表示装置210A(図3)と略同等構成で、駆動部のみが省略された構成となっている。図8の駆動部202Aでは、明示しないが適宜スイッチ要素を備え、表示の書替えが必要な表示部にのみ駆動出力を送出するようになっている。対応して、これにより、行動予定システム全体として機能を損なうことなく省電力化、また電源の小形化によるコストダウンが可能となっている。
【0033】
[第3実施形態]
第2実施形態の構成と比べて、表示装置の構成のみが異なっている第3の実施形態のシステムについて説明する。表示装置以外は第2実施形態と同一構成とし、説明は省略する。図10は、第3実施形態に係る表示装置210Cの構成ブロック図である。第2実施形態における表示装置相当の構成に加えて、行動情報予定の入力手段となる入力部206が設けられている。入力部206には、例えば手書き機能を備えたの入力手段等を設ける。本実施形態では、表示領域と一体としたタッチパネルとして実装してある。
【0034】
システム利用者は、入力部206によって行動予定表示装置100側からも行動予定の入力が可能で、各表示部からの手書き入力情報は行動予定表示装置100の制御部110によって処理(手書き認識→電子データ化)されて行動予定情報として記憶部101に格納され、表示装置210Cへの表示へ反映させ、更にサーバ300へと送信されることで、行動予定表示装置100側からの行動予定情報入力(登録)を行うことが可能となる。あるいは、入力部としてシート状キーボード等のその他の入力手段を備えても良い。また、併設してもかまわない。
【0035】
第3実施形態においても、各パソコンからの行動予定入力と、それに対応した行動予定の表示(掲示)は可能であるが、これについては既に説明したので繰り返さない。第3実施形態において追加された入力部206を用いて行動予定表示装置100側から行動予定情報が入力された場合の動作例を図11のフローチャートに示す。
【0036】
先ず、表示部200の明示しないスイッチにより手書き入力モードに切り替えを行う(ステップS11)。表示部200において、入力手段を用い行動予定情報を手書き入力する(ステップS12)。
【0037】
手書き入力された行動予定情報は終了操作を待って、画像認識されて行動予定情報(表示用データ)に変換され(ステップS13)、ID情報とともに記憶部101に格納される(ステップS14)。この際のID情報は、タッチパネルからの出力に基づいて特定されて行動予定情報に付加される。
更に、上記ステップS14で記憶したID情報および行動予定情報(表示用データ)をもとに表示制御部102を介して表示部200に行動予定情報を更新表示させる(ステップS15)。その際、表示制御部102はデータ経路を切り換えて、表示の更新対象となるID(個人の表示装置210C)に対してのみ表示データを送出する。
【0038】
また、表示を更新するとともに、ネットワーク:NWを介してサーバ300に対してID情報とともに行動予定情報を送信し登録要求をする(ステップS16)。図12に、この時の行動予定情報送信データのフォーマットの例を示す。手書き入力された特定の表示部を示すID、行動予定情報が書替えられた時間、表示画像データ(手書きされた行動予定情報の電子化データ)、在社/退社情報などにより構成されている。行動予定情報送信データが、サーバ300側で受信されると(ステップS17)、行動予定情報はID情報と関連付ける形でデータ格納部301に登録される(ステップS18)。
【0039】
このようにして、行動予定表示装置100からの入力により行動予定を更新するとともにサーバ300に登録を行うことが可能となる。本実施形態においても前実施形態と同様の省電力および低コスト化できる効果が得られる他、更に、行動予定表示装置100からも行動予定が入力できることから使い勝手が向上する効果も得られる。
【0040】
[第4実施形態]
次に、図13は、第4の実施形態に係るの行動予定表示装置100のブロック図である。第2実施形態相当のシステム構成であるが、特に加え、行動予定表示装置100の表示部200として、表示装置210Bを個別に着脱することを可能にした着脱機構207を設けるようにしている。そして、それにより、ユーザの部署/レイアウト/人員の変更などに柔軟に対応してシステム構成を簡単に適合させることが可能となっていて利便性が増している。
【0041】
着脱機構207自体は、既に知られた機構のうち適宜なものを利用でき、装着に応じて電気信号および電源供給線等の接続を可能とする適宜のコネクタ部を設けることで容易に実現できる。もちろん、コネクタを用いず、ハーネスにより電気的接続を行うようにしても良い。
【0042】
このように、表示装置210Bを個別に着脱できる構成とすれば、部署/レイアウト/人員の変更などに対応し、行動予定表示装置100に表示するメンバーの入れ替えや表示順序の入れ替えを柔軟に実施することが可能となる。なお、このような表示部の構成は、既述した第3実施形態に対しても同様に適用することが可能である。
【0043】
なお、上述した各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。実施形態では、サーバ装置で行動予定を管理し、行動予定表示装置で表示(掲示)を行っているが、行動予定表示装置に管理機能を持たせるようにして、サーバ装置を排した構成とすることもでき、このようなシステムも本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、特定項目について一覧表形式での表示を行い複数の人に情報を掲示する用途の情報掲示装置、および情報掲示システム全般にひろく応用することが可能である。
【符号の説明】
【0045】
100 行動予定表示装置(情報掲示装置)
101 (表示情報)記憶部
102 表示制御部
103 スイッチ
104 外部I/F部
105 電源
110 制御部
200 表示部
210A、210B、210C 表示装置
201 表示媒体(電子ペーパー)
202、202A 駆動部
203 I/F部
204 表示部スイッチ
205 ID情報部
206 入力部(タッチパネル)
207 着脱機構
300 サーバ
301 データ格納部
302 通信I/F部
303 表示生成部
304 ID情報部
400 パソコン
NW ネットワーク
【先行技術文献】
【特許文献】
【0046】
【特許文献1】特開2008−090444号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ペーパー等を用いた表示部に行動予定表等の情報を表示する情報掲示装置および情報掲示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特定のメンバーに対して個々に対応させて行動予定表等の情報を表示(掲示)する共用の情報掲示装置、不特定多数の人が集まる場所に設置される大画面の表示装置に列車情報やフライト情報などの情報提供を行うようにした情報掲示装置、および情報掲示システムが実用化されている。この種の用途の場合、個々の要素(メンバー名、列車番号等)の夫々に対して、共通の情報内容(例えば、行動予定、出発時間等の情報)を対応付けて一覧表形式に表示させて、多数の人が同時に閲覧することができるようにしている。
【0003】
表示部には、近年、写真などの画像や動画像をきれいに映すことが可能な表現能力の向上したプラズマディスプレイや液晶ディスプレイなどの大画面でしかも薄くすることが可能な表示装置が使用されるようになってきている。また、省電力の観点から電子ペーパーも多く利用されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、勤怠管理端末、各従業員のパソコン、入退室管理端末からの情報により、サーバが各従業員の行動状態および行動予定を表す情報を生成し、その情報を一覧表形式で電子ペーパーに表示する行動表示システムが提案されている。
【0005】
ちなみに、上記のような情報などを表示する表示装置において、表示画面の閲覧者の要求する内容を表示させる目的で、表示装置にボタンやタッチパネルなどの入力手段を設けるようにして、この入力手段を閲覧者が操作することで、たとえばメニュー画面から所望の商品などを表示させるようにした装置も知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示のシステム等の従来のものでは一部の表示情報を更新する際にも表示部(表示領域)全体の表示を書替えるといった無駄な動作が発生する。この不都合を避けるため、表示部の部分書替えといった特殊な機能を実装し書替え動作を省略することが考えられるが、この方法は省エネ・低コスト・利便性において欠けるとの難点が残る。
【0007】
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、表示部を分割構成として個別に駆動することで、書替えを必要とする1つまたは同時に複数の表示部に対して個別に書き変え動作を実施することを可能にし、省電力化・低コスト化が図れ、また、利便性を向上させた優位性の有る情報掲示装置およびシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明の情報掲示装置は、外部または内部の記憶部から行動予定等の掲示用情報が入力される入力部と、この掲示用情報の表示部と、を含み構成される情報掲示装置において、前記表示部は、個々にユニークな識別IDが付与された複数の表示装置を有し、前記各表示装置の表示を個別に制御可能で、前記識別IDに関連付けた掲示用情報が入力されると、当該識別IDに対応する前記表示装置のみの表示内容を更新する表示制御部を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報掲示装置において、前記表示装置が、電源が切断されても表示を維持可能に構成され、前記表示装置の表示を駆動する駆動手段として唯一の駆動部を複数の表示装置に対して共通に使用し、入力された掲示用情報の前記識別IDに応じて駆動経路を切り換えることで特定の前記識別IDに応じた表示装置のみの表示内容を更新することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の情報掲示装置において、前記掲示用情報とは前記識別IDに対応させた利用者の行動予定であり、前記表示部にタッチパネルなどの手書き入力手段を設け、該手書き入力手段により入力された行動予定を前記記憶部に登録するとともに前記表示装置の表示内容を更新することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報掲示装置において、前記表示装置を情報掲示装置本体部に対して着脱可能に構成して複数取り付けたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の本発明の情報掲示システムは、請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報掲示装置と、該情報掲示装置とネットワークを介して通信可能で、前記情報掲示装置で個々の表示装置毎に表示する掲示用情報を前記識別IDと関連づけて記憶する記憶部を含み構成され、前記掲示用情報を管理するためのサーバと、該サーバとネットワークを介して通信可能なパソコンとで構成され、前記サーバは、前記パソコンが送信した掲示用情報を受信した場合に、この掲示用情報を前記ID情報と関連付けて前記情報掲示装置に、特定の前記表示装置における表示内容の表示要求として送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、行動予定表等の情報掲示装置の表示部を複数の表示装置(表示ユニット)により分割構成し、書替えを必要とする1つまたは同時に複数の表示部に対して書替え動作を実施することを可能にしたことにより、省電力化・低コスト化が図れ、また、利便性の点において優位性の有る情報掲示装置およびシステムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態である行動予定表示システムのシステム構成図である。
【図2】第1実施形態の行動予定表示装置の構成ブロック図である。
【図3】第1実施形態に係る表示装置の構成ブロック図である。
【図4】第1実施形態に係るサーバの要部を示すブロック図である。
【図5】サーバおよび行動予定表示装置夫々でのID情報管理を模式的に示す説明図である。
【図6】第1実施形態の動作例を示すフローチャートである。
【図7】送信データのフォーマットの例である。
【図8】第2実施形態の行動予定表示装置の構成ブロック図である。
【図9】第2実施形態に係る表示装置の構成ブロック図である。
【図10】第3実施形態に係る表示装置の構成ブロック図である。
【図11】第3実施形態の動作例を示すフローチャートである。
【図12】送信データのフォーマットの例である。
【図13】第4実施形態の行動予定表示装置の構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る情報掲示システムの一例としての行動予定表示システムの一実施形態を示したシステム構成図である。この第1実施形態の行動予定表示システムは、情報のインフラとなるLAN等のネットワーク:NWにより互いに接続された、利用者各員の行動予定情報を表示する情報掲示装置としての行動予定表示装置100、行動予定情報を蓄積・管理するサーバ300、行動予定情報を入力するための複数のパソコン400により構成される。
【0016】
ここで、構成周知のパソコン(パーソナルコンピュータ)400は、個々のメンバーが業務を遂行するために各メンバーに配備された作業端末装置である。各メンバーは、出社後自身のパソコン400を起動し、業務活動を開始するが、そのとき、パソコン400は起動時に当該メンバーの識別情報(例えば、パソコン400の端末番号や起動時認証用のユーザID等)及び起動時刻をネットワーク:NWに接続されたサーバ300に送信する。また、パソコン400の稼動を終了させる際にも、メンバーの識別情報及び終了時刻をサーバ300に送信する。メンバーは必要に応じて随時、行動予定情報(予定時刻情報を含む)を入力し、サーバ300に送信し登録する。この際にも前述識別情報が付加されて送出される。
【0017】
本実施形態の行動予定表示装置100(情報掲示装置)のブロック図を図2に示す。CPUおよびRAMを含み構成されていて行動予定表示装置100全体の制御を行う制御部110、行動予定情報を表示する複数の表示装置210Aにより構成された表示部200、表示する行動予定情報を記憶する記憶部101、表示部への画像表示を制御する表示制御部102、動作モードを選択するためのスイッチ103、行動予定および表示部200の情報の入出力を行うための外部I/F部104、そして電源105により構成されている。
【0018】
図3は、行動予定表示装置100における個々の表示装置210Aのブロック図である。図示のように、各表示装置210Aは、表示媒体201、表示媒体に表示するデータを駆動する駆動部202、表示装置210Aの情報の入出力するためのI/F部203、動作モード(定常表示モードおよび書替えモード)を選択するための表示部スイッチ204、表示装置210AのID情報を格納するためのID情報部205により構成されている。
【0019】
ここでいう表示媒体201は、電気泳動方式などの記憶性画像表示媒体により構成され電源が切断されても表示を維持できるようになっている。通常の表示時には、各表示装置210Aへは電源供給されておらず表示の更新が必要となる時のみ給電され表示書替え動作が可能となる。
【0020】
表示制御部102は複数の表示装置210Aのうち行動予定情報を更新する対象となる表示装置210Aに対してのみデータを転送するように、ID情報に基づく経路の切り替えを行う仕組みを有する。すなわち、表示制御部102はデータ経路を切り換えて、表示の更新対象となるIDの個人用の表示装置210AのI/F部203に対してのみ表示データを送信する。
【0021】
次に、図4は、本実施形態におけるサーバ300の要部のブロック図である。サーバ300は、CPUを主体に構成された既知のPC(パソコン)と同等の構成をしているが周知構成要素については図示を省略している。図示のように、サーバ300は、行動予定情報を格納するデータ格納部301、行動予定情報の入出力を行うための通信I/F部302、行動予定表示装置100において表示するための(掲示)データを生成する表示生成部303、各表示装置210Aの夫々のID情報を格納するためのID情報部304を含み構成されている。ID情報部304は、表示部200の複数のID情報部205に対応して識別情報を管理するID情報テーブルを保持している(図5参照)。
【0022】
図6は、本実施形態の動作例を示すフローチャートである。パソコン400より行動予定情報を入力すると(ステップS01)、特定のID(個人の表示装置210A)に対する行動予定登録要求としてサーバ300へと送出される。なお、特定のID(個人の表示装置210A)を明示的に入力するようにすれば、当該パソコンの所有者以外の行動予定も入力して送信可能であるものとする。
【0023】
図7は、この実施形態における送信データのフォーマットの例である。行動予定情報を受信すべき特定の表示装置を示すID情報、この表示情報のID情報と関連付けて記憶されている個人名、行動予定情報が有効となる時間、表示画像データ(行動予定情報そのもの)、在社/退社情報などにより構成される。
【0024】
入力された行動予定情報はネットワークを介してサーバ300に受信されそのデータ格納部301に登録される(ステップS02)。なお、行動予定は、パソコン400から新たな登録をすることで随時に追加あるいは変更等することが可能である。登録された行動予定に対応する、行動予定表示装置100側での表示の更新は行動予定情報に入力された時間に応じて、適切なタイミングでサーバ300から表示データが転送され書替えが行われる。
【0025】
すなわち、サーバ300では登録された行動予定情報に応じて、表示生成部303が表示データを生成する(ステップS03)。この表示データの生成過程では、データ格納部301に既に蓄積されている同一ID情報の行動予定と合成し、所定のレイアウト指示を付加しデータを生成する。そして、ID情報と関連付ける形で行動予定表示装置100へと適切なタイミングで表示データが送信される(ステップS04)。
【0026】
行動予定表示装置100は表示データを受信し、対象となるIDを持つ表示装置が存在するかを検証し(ステップS05)、存在する場合は(ステップS05:Yes)、一旦記憶部101に受信したデータ中のID情報および表示データを記憶する(ステップS06)。更に、記憶したID情報および表示データをもとに表示制御部102を介してID情報で指定された該当する表示装置210Aに行動予定情報を更新表示させる(ステップS07)。その際、表示制御部102はデータ経路を切り換えて、表示の更新対象となるIDの(個人)の表示装置210Aに対してのみ表示データを送信する。
【0027】
各表示装置210Aは既述したように、通常、電源供給されておらず、表示制御部102から自装置あての表示データを受信した場合(表示の更新が必要となる時)のみ給電されて表示書替え動作が可能となる。このように、書替えが必要な特定の表示装置210Aのみに対する行動予定情報の表示更新を行うことが可能となり、表示書替え動作の間のみ当該表示装置210Aで電力が消費される。
【0028】
なお、予定時刻が過ぎた行動予定は、行動予定を蓄積・管理するサーバ300が自動的に削除するようになっており、削除があった場合についても上述したと同様に表示生成部303が最新の表示データを新たに生成し、この変更された表示データを行動予定表示装置100に送信(転送)して再表示させる(掲示期限に基づく行動予定表の更新)。
【0029】
ちなみに、複数のメンバーでグループ等が構成され、当該グループにグループIDが設定されているような場合には、グループIDを明示的に指定してグループ共通の行動予定を入力可能にすることも可能で好ましい。この場合には、サーバ300側に、グループIDとこれに対応するメンバーの表示装置用識別IDとの対応テーブルを保持させてグループIDから表示すべき表示装置用識別IDの変換を行って、該当する識別IDの各表示装置210Aの行動予定を更新するよう構成すれば良い。
【0030】
以上説明した本実施形態のシステムによれば、行動予定表示装置100の表示部うち、書替えが必要な特定の表示装置210Aのみに対する行動予定情報の表示更新を行うことが可能となる。従って、行動予定システム全体として機能を損なうことなしに、行動予定表示装置の省電力化が達成できている。
【0031】
[第2実施形態]
続いて、第2の実施形態のシステムについて説明する。システムの概略構成は前実施形態(図1参照)と同様であり、行動予定表示装置100のみが異なっている。図8は、第2の実施形態の行動予定表示装置100の構成ブロック図を、図9はその表示装置210Bの構成ブロック図を示している。サーバ300等の前実施形態と同等部分については説明を省略し、以下では特徴部のみ説明する。
【0032】
前実施形態においては、駆動部202が各表示装置毎に個別に実装されていたが、本実施形態においては図8に示すように、行動予定表示装置100側に全表示部(全表示装置210B)に対する共通な駆動部202Aとして実装する構成としている。図9に示した表示装置210Bは、先の表示装置210A(図3)と略同等構成で、駆動部のみが省略された構成となっている。図8の駆動部202Aでは、明示しないが適宜スイッチ要素を備え、表示の書替えが必要な表示部にのみ駆動出力を送出するようになっている。対応して、これにより、行動予定システム全体として機能を損なうことなく省電力化、また電源の小形化によるコストダウンが可能となっている。
【0033】
[第3実施形態]
第2実施形態の構成と比べて、表示装置の構成のみが異なっている第3の実施形態のシステムについて説明する。表示装置以外は第2実施形態と同一構成とし、説明は省略する。図10は、第3実施形態に係る表示装置210Cの構成ブロック図である。第2実施形態における表示装置相当の構成に加えて、行動情報予定の入力手段となる入力部206が設けられている。入力部206には、例えば手書き機能を備えたの入力手段等を設ける。本実施形態では、表示領域と一体としたタッチパネルとして実装してある。
【0034】
システム利用者は、入力部206によって行動予定表示装置100側からも行動予定の入力が可能で、各表示部からの手書き入力情報は行動予定表示装置100の制御部110によって処理(手書き認識→電子データ化)されて行動予定情報として記憶部101に格納され、表示装置210Cへの表示へ反映させ、更にサーバ300へと送信されることで、行動予定表示装置100側からの行動予定情報入力(登録)を行うことが可能となる。あるいは、入力部としてシート状キーボード等のその他の入力手段を備えても良い。また、併設してもかまわない。
【0035】
第3実施形態においても、各パソコンからの行動予定入力と、それに対応した行動予定の表示(掲示)は可能であるが、これについては既に説明したので繰り返さない。第3実施形態において追加された入力部206を用いて行動予定表示装置100側から行動予定情報が入力された場合の動作例を図11のフローチャートに示す。
【0036】
先ず、表示部200の明示しないスイッチにより手書き入力モードに切り替えを行う(ステップS11)。表示部200において、入力手段を用い行動予定情報を手書き入力する(ステップS12)。
【0037】
手書き入力された行動予定情報は終了操作を待って、画像認識されて行動予定情報(表示用データ)に変換され(ステップS13)、ID情報とともに記憶部101に格納される(ステップS14)。この際のID情報は、タッチパネルからの出力に基づいて特定されて行動予定情報に付加される。
更に、上記ステップS14で記憶したID情報および行動予定情報(表示用データ)をもとに表示制御部102を介して表示部200に行動予定情報を更新表示させる(ステップS15)。その際、表示制御部102はデータ経路を切り換えて、表示の更新対象となるID(個人の表示装置210C)に対してのみ表示データを送出する。
【0038】
また、表示を更新するとともに、ネットワーク:NWを介してサーバ300に対してID情報とともに行動予定情報を送信し登録要求をする(ステップS16)。図12に、この時の行動予定情報送信データのフォーマットの例を示す。手書き入力された特定の表示部を示すID、行動予定情報が書替えられた時間、表示画像データ(手書きされた行動予定情報の電子化データ)、在社/退社情報などにより構成されている。行動予定情報送信データが、サーバ300側で受信されると(ステップS17)、行動予定情報はID情報と関連付ける形でデータ格納部301に登録される(ステップS18)。
【0039】
このようにして、行動予定表示装置100からの入力により行動予定を更新するとともにサーバ300に登録を行うことが可能となる。本実施形態においても前実施形態と同様の省電力および低コスト化できる効果が得られる他、更に、行動予定表示装置100からも行動予定が入力できることから使い勝手が向上する効果も得られる。
【0040】
[第4実施形態]
次に、図13は、第4の実施形態に係るの行動予定表示装置100のブロック図である。第2実施形態相当のシステム構成であるが、特に加え、行動予定表示装置100の表示部200として、表示装置210Bを個別に着脱することを可能にした着脱機構207を設けるようにしている。そして、それにより、ユーザの部署/レイアウト/人員の変更などに柔軟に対応してシステム構成を簡単に適合させることが可能となっていて利便性が増している。
【0041】
着脱機構207自体は、既に知られた機構のうち適宜なものを利用でき、装着に応じて電気信号および電源供給線等の接続を可能とする適宜のコネクタ部を設けることで容易に実現できる。もちろん、コネクタを用いず、ハーネスにより電気的接続を行うようにしても良い。
【0042】
このように、表示装置210Bを個別に着脱できる構成とすれば、部署/レイアウト/人員の変更などに対応し、行動予定表示装置100に表示するメンバーの入れ替えや表示順序の入れ替えを柔軟に実施することが可能となる。なお、このような表示部の構成は、既述した第3実施形態に対しても同様に適用することが可能である。
【0043】
なお、上述した各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。実施形態では、サーバ装置で行動予定を管理し、行動予定表示装置で表示(掲示)を行っているが、行動予定表示装置に管理機能を持たせるようにして、サーバ装置を排した構成とすることもでき、このようなシステムも本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、特定項目について一覧表形式での表示を行い複数の人に情報を掲示する用途の情報掲示装置、および情報掲示システム全般にひろく応用することが可能である。
【符号の説明】
【0045】
100 行動予定表示装置(情報掲示装置)
101 (表示情報)記憶部
102 表示制御部
103 スイッチ
104 外部I/F部
105 電源
110 制御部
200 表示部
210A、210B、210C 表示装置
201 表示媒体(電子ペーパー)
202、202A 駆動部
203 I/F部
204 表示部スイッチ
205 ID情報部
206 入力部(タッチパネル)
207 着脱機構
300 サーバ
301 データ格納部
302 通信I/F部
303 表示生成部
304 ID情報部
400 パソコン
NW ネットワーク
【先行技術文献】
【特許文献】
【0046】
【特許文献1】特開2008−090444号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部または内部の記憶部から行動予定等の掲示用情報が入力される入力部と、この掲示用情報の表示部と、を含み構成される情報掲示装置において、
前記表示部は、個々にユニークな識別IDが付与された複数の表示装置を有し、
前記各表示装置の表示を個別に制御可能で、前記識別IDに関連付けた掲示用情報が入力されると、当該識別IDに対応する前記表示装置のみの表示内容を更新する表示制御部を備えたことを特徴とする情報掲示装置。
【請求項2】
前記表示装置が、電源が切断されても表示を維持可能に構成され、
前記表示装置の表示を駆動する駆動手段として唯一の駆動部を複数の表示装置に対して共通に使用し、入力された掲示用情報の前記識別IDに応じて駆動経路を切り換えることで特定の前記識別IDに応じた表示装置のみの表示内容を更新することを特徴とする請求項1に記載の情報掲示装置。
【請求項3】
前記掲示用情報とは前記識別IDに対応させた利用者の行動予定であり、
前記表示部にタッチパネルなどの手書き入力手段を設け、
該手書き入力手段により入力された行動予定を前記記憶部に登録するとともに前記表示装置の表示内容を更新することを特徴とする請求項1または2に記載の情報掲示装置。
【請求項4】
前記表示装置を情報掲示装置本体部に対して着脱可能に構成して複数取り付けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報掲示装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報掲示装置と、
該情報掲示装置とネットワークを介して通信可能で、前記情報掲示装置で個々の表示装置毎に表示する掲示用情報を前記識別IDと関連づけて記憶する記憶部を含み構成され、前記掲示用情報を管理するためのサーバと、該サーバとネットワークを介して通信可能なパソコンとで構成され、
前記サーバは、前記パソコンが送信した掲示用情報を受信した場合に、この掲示用情報を前記ID情報と関連付けて前記情報掲示装置に、特定の前記表示装置における表示内容の表示要求として送信することを特徴とする情報掲示システム。
【請求項1】
外部または内部の記憶部から行動予定等の掲示用情報が入力される入力部と、この掲示用情報の表示部と、を含み構成される情報掲示装置において、
前記表示部は、個々にユニークな識別IDが付与された複数の表示装置を有し、
前記各表示装置の表示を個別に制御可能で、前記識別IDに関連付けた掲示用情報が入力されると、当該識別IDに対応する前記表示装置のみの表示内容を更新する表示制御部を備えたことを特徴とする情報掲示装置。
【請求項2】
前記表示装置が、電源が切断されても表示を維持可能に構成され、
前記表示装置の表示を駆動する駆動手段として唯一の駆動部を複数の表示装置に対して共通に使用し、入力された掲示用情報の前記識別IDに応じて駆動経路を切り換えることで特定の前記識別IDに応じた表示装置のみの表示内容を更新することを特徴とする請求項1に記載の情報掲示装置。
【請求項3】
前記掲示用情報とは前記識別IDに対応させた利用者の行動予定であり、
前記表示部にタッチパネルなどの手書き入力手段を設け、
該手書き入力手段により入力された行動予定を前記記憶部に登録するとともに前記表示装置の表示内容を更新することを特徴とする請求項1または2に記載の情報掲示装置。
【請求項4】
前記表示装置を情報掲示装置本体部に対して着脱可能に構成して複数取り付けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報掲示装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報掲示装置と、
該情報掲示装置とネットワークを介して通信可能で、前記情報掲示装置で個々の表示装置毎に表示する掲示用情報を前記識別IDと関連づけて記憶する記憶部を含み構成され、前記掲示用情報を管理するためのサーバと、該サーバとネットワークを介して通信可能なパソコンとで構成され、
前記サーバは、前記パソコンが送信した掲示用情報を受信した場合に、この掲示用情報を前記ID情報と関連付けて前記情報掲示装置に、特定の前記表示装置における表示内容の表示要求として送信することを特徴とする情報掲示システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−43625(P2011−43625A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−191098(P2009−191098)
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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