説明

情報提供システム

【課題】電子カタログの商品の中から、ユーザがどの商品に興味を持っているかについて迅速かつ容易に把握できるようにする。
【解決手段】各種商品を含む電子カタログを表示するブラウザ画面に対して、興味を持った商品を特定して拡大表示するブラウザ操作がユーザにより行われるたびに、操作情報受信部320が、当該ブラウザ操作の内容を示す操作情報を受信するとともに、興味情報生成部340が、各種商品に対するユーザの興味を定量化した興味情報を生成し、興味情報表示部400が、ユーザの興味が大きい商品になるほど目立つように興味情報に基づきグラフ表示をすることにより、電子カタログ提供業者が、電子カタログ内の各種商品に対してユーザがどこに興味を持っているかについて、ユーザの手をまったく煩わせることなく、かつ、リアルタイムに把握できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システムに関し、特に、ユーザが電子カタログのどの商品に興味を持っているか把握可能な情報を提供する機能を備えた情報提供システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、紙に印刷された商品カタログに代わって、コンピュータの画面上に商品を表示して選択させる電子カタログが普及している。このような電子カタログに掲載される商品を扱うメーカ側としては、どのような機能や特徴を持った商品がユーザに望まれているかを把握したいと考えている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
メーカは、ユーザが電子カタログのどの商品に興味を持っているか把握するために、例えば、Webサイト上で当該ユーザに対して行われるアンケートの回答結果を集計することを行っている。
【0004】
しかしながら、ユーザ側としては、PCを起動し、インターネットに接続、それからWebサイト上でアンケートに回答する手間を考えると、ユーザにとっての負担は大きくなってしまうという問題があった。一方、メーカ側としても、ユーザからのアンケート回答を集計する手間を考えると、メーカにとっての負担は大きくなってしまうという問題があった。
【0005】
さらに言えば、ユーザがアンケートに回答してから、メーカにより当該アンケートの集計結果が出されるまで少なくともタイムラグが発生してしまうため、メーカが、ユーザの欲する商品が何であるかについてリアルタイムに分析することは困難になってしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、電子カタログの商品の中から、ユーザがどの商品に興味を持っているかについて迅速かつ容易に把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決するために、本発明では、電子カタログ内の各種商品を表示するブラウザ画面に対して、興味を持った商品を特定して表示するブラウザ操作がユーザにより行われるたびに、当該ブラウザ操作の内容を示す操作情報を取得するとともに、各種商品に対するユーザの興味を定量化した興味情報を生成し、ユーザの興味が大きい商品になるほど目立つように興味情報をグラフ表示するようにしている。
【発明の効果】
【0008】
上記のように構成した本発明によれば、興味を持った商品を特定して表示するブラウザ操作がユーザにより行われるたびに、当該ブラウザ操作内容に基づいて、電子カタログ内の各種商品に対するユーザの興味を定量化した興味情報のグラフが生成される。これにより、電子カタログを提供するメーカは、電子カタログ内の各種商品に対してユーザがどこに興味を持っているかについて、ユーザの手をまったく煩わせることなく容易に把握することができる。さらに、特に閲覧したい商品を選択表示するブラウザ操作が行われるたびに、当該ブラウザ操作の内容を反映した最新の興味情報のグラフが生成されるため、電子カタログを提供するメーカは、ユーザがどの商品に興味を持っているかについてリアルタイム(迅速)に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による情報提供システム100の構成例を示す図である。情報提供システム100は、電子カタログ送信装置120、電子カタログ表示装置140、興味情報生成装置160、および興味情報表示装置180を備えて構成される。本実施形態において、情報提供システム100を構成する各装置間はインターネットを介して接続される。
【0010】
電子カタログ送信装置120は、電子カタログ表示装置140に対して電子カタログを送信する。本実施形態では、電子カタログ送信装置120は、電子カタログ提供業者が管理するサーバである。電子カタログ表示装置140は、電子カタログ送信装置120により送信された電子カタログを表示する。本実施形態では、電子カタログ表示装置140は、電子カタログを閲覧するユーザが使用するPC(Personal Computer)である。
【0011】
興味情報生成装置160は、電子カタログ表示装置140により表示される電子カタログの各種商品に対するユーザの興味を定量化した興味情報を生成する。本実施形態では、興味情報生成装置160は、電子カタログに対するユーザの興味分析を行う業者が管理するサーバである。興味情報表示装置180は、興味情報生成装置160により生成された興味情報をグラフ表示する。本実施形態では、興味情報表示装置180は、電子カタログ提供業者が、興味情報に基づいて電子カタログの各種商品に対するユーザの興味を分析する際に使用するPCである。
【0012】
次に、電子カタログ送信装置120の内部構成について説明する。図1に示すように、電子カタログ送信装置120は、電子カタログ記憶部200と、電子カタログ送信部220とを備えて構成されている。電子カタログ記憶部200は、電子カタログ送信装置120が電子カタログ表示装置140に対して送信対象にしている複数の電子カタログデータを記憶する。電子カタログ送信部220は、電子カタログ記憶部200に記憶されている電子カタログデータを送信対象の電子カタログ表示装置140に送信する。
【0013】
次に、電子カタログ表示装置140の内部構成について説明する。図1に示すように、電子カタログ表示装置140は、電子カタログ受信部240、電子カタログ表示部260、操作検出部280、および操作情報送信部300を備えて構成されている。電子カタログ受信部240は、電子カタログ送信部220により送信された電子カタログデータを受信する。
【0014】
電子カタログ表示部260は、電子カタログ受信部240により受信された電子カタログデータを、ユーザ操作により起動された表示デバイス(本実施形態では、ディスプレイ)のブラウザ画面に表示する。電子カタログ表示部260は、ブラウザ画面に表示された電子カタログに関する電子カタログ情報、例えば、電子カタログの幅、高さおよびページ数等の情報を興味情報生成装置160に送信する。
【0015】
図2は、ブラウザ画面に表示される電子カタログ(本実施形態では、ペット販売用の電子カタログ)の例を示す図である。本実施形態では、ユーザ(閲覧者)は、ブラウザ画面に表示される電子カタログに対して以下のブラウザ操作等を行うことができる。
(1)本と同じように、ページめくりを行う。
(2)本と同じように、付箋を貼ったりメモ書きを行う。
(3)ページ内に定義されたリンク先へ飛ぶ。
(4)キーワード検索で、瞬時に見たいページを表示する。
(5)ページ内で任意に選択した部分を拡大または縮小する。
(6)ページ内で拡大表示すべき領域を任意の位置に移動する。
【0016】
次に、上記ブラウザ操作の中で、「ページ内で任意に選択した部分を拡大する操作」、「ページ内で拡大すべき領域を任意の位置に移動する操作」について図2〜図4を参照しながら説明する。図2は拡大を何も行っていない標準サイズの電子カタログの表示例を示している。図2に示すように、任意の位置520に対してクリック操作を行った場合、図3に示すように、そのクリック位置520を中心として、現在の表示領域に対して縦横がそれぞれ1/2に設定された領域500が、ブラウザ画面全体に拡大表示(本実施形態では、2倍)される。なお、電子カタログの任意領域が拡大表示された場合、ページ全体において拡大表示すべき領域の位置を示すナビゲータ530も併せて表示される。図3に示すように、ナビゲータ530は、拡大表示すべき領域がページ全体において左上部分に位置していることを示している。
【0017】
図4には、ページ全体において左上部分を拡大した後、拡大すべき領域を左上部分(図3を参照)から右下部分に移動させた場合に表示される電子カタログを示している。本実施形態では、拡大すべき領域を任意の位置に移動する操作は、ナビゲータ530上において、移動前の拡大表示すべき領域を選択して(ドラッグ操作)、任意の位置にドラッグ操作(移動)することにより行われる。
【0018】
操作検出部280は、各種商品を含む電子カタログが表示されたブラウザ画面に対して、ユーザが興味を持った商品を特定して拡大表示するブラウザ操作を検出する。本実施形態では、操作検出部280は、上記ブラウザ操作として、図2〜図4で説明した「ページ内で任意に選択した部分を拡大する操作」、「ページ内で拡大表示すべき領域を任意の位置に移動する操作」を検出する。
【0019】
操作情報送信部300は、操作検出部280により検出されたブラウザ操作に関する情報を操作情報として興味情報生成装置160に送信する。図5は、ブラウザ画面におけるブラウザ操作と、操作情報送信部300により興味情報生成装置160に送信される操作情報に含まれる各項目との対応関係を示す図である。例えば、ユーザが、ブラウザ画面に表示される電子カタログに対し、「ページ内で任意に選択した部分を拡大する操作」、「ページ内で拡大表示すべき領域を任意の位置に移動する操作」を行った場合、まず、操作検出部280が当該操作を検出する。次に、操作情報送信部300が、当該ブラウザ操作に関する情報として、項目「アクション発生ページ番号」、項目「X座標」、項目「Y座標」、項目「クリック位置X座標」、項目「クリック位置Y座標」および項目「表示倍率」を含めた操作情報を興味情報生成装置160に送信する。
【0020】
次に、操作情報に含まれる上記各項目について説明する。項目「アクション発生ページ番号」には、ブラウザ操作が発生した時点で表示されている電子カタログのページ番号が格納される。項目「X座標」には、ページ内で任意に選択した部分を拡大するためにユーザがクリックした位置の電子カタログ上のX座標(ページの左上を基点(0)として右にいくほど値が大きくなる)、または、ページ内で拡大表示すべき位置をドラッグ(移動)させた先の電子カタログ上のX座標が格納される。項目「Y座標」には、ページ内で任意に選択した部分を拡大するためにユーザがクリックした位置の電子カタログ上のY座標(ページの左上を基点(0)として下にいくほど値が大きくなる)、または、ページ内で拡大表示すべき位置をドラッグ(移動)させた先の電子カタログ上のY座標が格納される。
【0021】
また、項目「クリック位置X座標」には、ページ内で任意に選択した部分を拡大するためにユーザがクリックした位置の電子カタログ上のX座標が格納される。項目「クリック位置Y座標」には、ページ内で任意に選択した部分を拡大するためにユーザがクリックした位置の電子カタログ上のY座標が格納される。項目「表示倍率」には、ページ内で任意に選択した部分を拡大した後における電子カタログの表示倍率、または、拡大表示すべき部分をドラッグ操作で移動させた際における電子カタログの表示倍率が格納される。
【0022】
次に、興味情報生成装置160の内部構成について説明する。図1に示すように、興味情報生成装置160は、操作情報受信部320と、興味情報生成部340と、興味情報送信部360とを備えて構成されている。操作情報受信部320は、操作情報送信部280により送信された操作情報を受信する。さらに、操作情報受信部320は、電子カタログ表示部260により送信された電子カタログ情報を受信する。興味情報生成部340は、操作情報受信部320により操作情報が受信されるたびに、当該操作情報および操作情報受信部320によりあらかじめ受信された電子カタログ情報に基づいて、電子カタログの各種商品に対するユーザの興味を定量化した興味情報を生成する。興味情報送信部360は、興味情報生成部340により生成された興味情報を興味情報表示装置180に送信する。
【0023】
本実施形態において、興味情報は2種類ある。すなわち、電子カタログのページ単位に、ブラウザ画面の電子カタログにおいて拡大表示された領域(ユーザが興味を持った商品を特定して拡大表示した領域)を特定する情報と、当該拡大表示のためにブラウザ操作が行われたクリック位置を特定する情報である。
【0024】
具体的には、1つ目の興味情報は、「ページ内で任意に選択した部分を拡大する操作」、または、「ページ内で拡大表示すべき領域を任意の位置に移動する操作」が行われた際にブラウザ画面に拡大表示されているページ内の領域を特定する情報である。より詳細には、1つ目の興味情報は、操作情報に含まれる項目「X座標」および項目「Y座標」と項目「表示倍率」とから生成されるグリッド情報である。グリッドとは、ブラウザ画面に表示される電子カタログを横方向(X方向)と縦方向(Y方向)とに分割した複数の長方形の小領域をいう。
【0025】
図6は、ブラウザ画面に表示される電子カタログ540のグリッドを示す図である。図6に示す例では、グリッドは、横方向に5分割、縦方向に10分割されているが、これは説明上の分割例であり、実際にはもっと多くのグリッドに分割されている。図6において、560はグリッドの中心位置を示し、当該中心位置の座標は、ページ内で任意の部分を拡大表示するためにユーザがクリックした位置を興味情報表示装置180にてグラフ表示するために使用される。なお、各グリッドの幅、高さは、操作情報受信部320により受信された電子カタログ情報に含められるグリッド幅、グリッド高さを用いて設定される。
【0026】
1つ目の興味情報が示すグリッド情報は、項目「X座標」および項目「Y座標」が属するグリッドと、そのグリッドを中心として項目「表示倍率」で表される倍率の領域(電子カタログ上で拡大表示すべき領域)に含まれる複数のグリッドとを特定するための情報である。グリッドを特定するための情報は、例えば、横方向に何番目のグリッドであるか、縦方向に何番目のグリッドであるかを表す位置情報である。
【0027】
また、2つ目の興味情報は、「ページ内で任意に選択した部分を拡大する操作」が行われた際に、当該部分を拡大するためにユーザがクリックした位置を特定するグリッドの中心位置情報である。より詳細には、2つ目の興味情報は、操作情報に含まれる項目「クリック位置X座標」および項目「クリック位置Y座標」が属するグリッドの中心位置を示す情報である。
【0028】
次に、興味情報表示装置180の内部構成について説明する。図1に示すように、興味情報表示装置180は、興味情報受信部380と、興味情報表示部400とを備えて構成されている。興味情報受信部380は、興味情報送信部360により送信された興味情報を受信する。興味情報表示部400は、興味情報受信部380により受信された興味情報に基づいて、ユーザが電子カタログ内のどこに興味を持っているかを視覚的に表した情報を表示デバイス(例えば、ディスプレイ)に起動されたブラウザ画面にグラフ表示する。
【0029】
図7は、興味情報に基づきブラウザ画面にグラフ表示をした例を示す図であって、電子カタログについて、ページ内のどの位置がユーザの注目を集めているかを容易に把握できるようにした図である。図7に示すグラフでは、「ページ内で任意に選択した部分を拡大する操作」、または、「ページ内で拡大表示すべき領域を任意の位置に移動する操作」が1回行われるたびに、1つ目の興味情報を用いて、ページ内で拡大表示すべき領域を色づけ表示している。色づけ表示される領域が重なると、その重なった領域の表示色が濃くなる。図7では、領域600が領域580に比べて重畳的に(濃く)色づけ表示されているように、ページ内の領域600に配置されている商品が領域580に配置されている商品に比べてユーザの注目が集まっていることがわかる。また、本実施形態では、拡大表示操作が多く行われた領域と、実際の電子カタログのページ内容との対応関係を容易に把握することができるように、当該電子カタログのページ内容をグラフの背景として透かして表示している。
【0030】
図8は、興味情報に基づきブラウザ画面にグラフ表示をした他の例を示す図であって、具体的には、図7と同様に、電子カタログについて、ページ内のどの位置がユーザの注目を集めているかを容易に把握できるようにした図である。図8に示すグラフでは、「ページ内で任意に選択した部分を拡大する操作」が1回行われるたびに、2つ目の興味情報を用いて、クリック位置座標が多く属するグリッドの中心位置(図6を参照)を×印700、800で色づけ表示するようにしている。図8では、×印700が×印800に比べて重畳的に(太く)色づけ表示されているように、ページ内の×印700に配置されている商品が×印800に配置されている商品に比べてユーザの注目が集まっていることがわかる。また、本実施形態では、ユーザが、クリック位置座標の数が多いグリッドと、実際の電子カタログのページ内容との対応関係を容易に把握することができるように、当該電子カタログのページ内容をグラフの背景として透かして表示している。なお、図8では、ページ内で拡大表示すべき領域のグラフ表示も併せて行っているが、必ずしも併せて行う必要はない。
【0031】
次に、本実施形態における情報提供システム100の動作について説明する。図9(a)は、本実施形態による電子カタログ表示装置140の動作例を示すフローチャートである。図9(a)における各処理は、各種商品を含む電子カタログを表示するブラウザ画面に対して、興味を持った商品を特定して拡大表示するブラウザ操作がユーザにより行われるときの処理内容を示している。当該処理は、ユーザの電子カタログ起動操作により、ブラウザ画面に電子カタログが表示されることで開始される。
【0032】
操作検出部280は、興味を持った商品を特定して拡大表示するブラウザ操作がユーザにより行われたか否かについて判断する(ステップS100)。もし、興味を持った商品を特定して拡大表示するブラウザ操作がユーザにより行われていないと操作検出部280にて判断した場合(ステップS100においてNO)、処理はステップS100に遷移し、操作検出部280は、当該ブラウザ操作がユーザにより行われるまでステップS100における判断処理を繰り返す。
【0033】
一方、興味を持った商品を特定して拡大表示するブラウザ操作がユーザにより行われたと操作検出部280にて判断した場合(ステップS100においてYES)、操作情報送信部300は、操作検出部280により検出されたブラウザ操作に関する操作情報を興味情報生成装置160に送信する。その後、処理はステップS100に遷移し、操作検出部280は、興味を持った商品を特定して拡大表示するブラウザ操作がユーザにより行われたか否かについて判断する。
【0034】
図9(b)は、本実施形態による興味情報生成装置160の動作例を示すフローチャートである。図9(b)における各処理は、興味情報生成装置160が電子カタログの各種商品に対するユーザの興味を定量化した興味情報を生成するときの処理内容を示している。当該処理は、ユーザ操作により興味情報生成装置160が起動されて開始する。
【0035】
まず、操作情報受信部320は、操作情報を受信したか否かを判断する(ステップS200)。もし、操作情報を受信していないと操作情報受信部320にて判断した場合(ステップS200においてNO)、処理はステップS200に遷移し、操作情報受信部320は、操作情報を受信するまでステップS200における判断処理を繰り返す。一方、操作情報を受信したと操作情報受信部320にて判断した場合(ステップS200においてYES)、興味情報生成部340は、電子カタログ表示部260により送信された電子カタログ情報と操作情報受信部320により受信された操作情報とに基づいて、興味情報を生成する(ステップS220)。
【0036】
次に、興味情報送信部360は、興味情報表示装置180の表示デバイスにおいて興味情報に基づくグラフを表示するブラウザ画面が起動されているか否かを判断する(ステップS240)。この判断は、例えば当該ブラウザ画面が起動された場合に興味情報表示装置180から興味情報生成装置160に送信されるブラウザ画面起動情報の有無を確認して行う。もし、興味情報表示装置180の表示デバイスにおいてブラウザ画面が起動されていないと興味情報送信部360にて判断した場合(ステップS240においてNO)、処理はステップS200に遷移する。
【0037】
一方、興味情報表示装置180の表示デバイスにおいてブラウザ画面が起動されていると興味情報送信部360にて判断した場合(ステップS240においてYES)、興味情報送信部360は、ステップS220で生成した興味情報を興味情報表示装置180に送信する(ステップS260)。その後、処理はステップS200に遷移し、操作情報受信部320は操作情報を受信したか否かを判断する。
【0038】
以上詳しく説明したように、本実施形態によれば、電子カタログ内で興味を持った商品を特定して拡大表示するブラウザ操作がユーザにより行われるたびに、興味情報生成部340が、当該ブラウザ操作の内容に基づいて、電子カタログ内の各種商品に対するユーザの興味を定量化した興味情報を生成し、興味情報表示部400が、ユーザの興味が大きい商品になるほど目立つように興味情報に基づきグラフ表示をする。これにより、電子カタログ提供業者は、電子カタログ内の各種商品に対してユーザがどこに興味を持っているかについて、ユーザの手をまったく煩わせることなく容易に把握することができる。
【0039】
また、本実施形態では、特に閲覧したい商品を拡大表示するブラウザ操作が行われるたびに、興味情報表示部400が、当該ブラウザ操作の内容を反映した最新の興味情報に基づいてグラフ表示をするため、電子カタログ提供業者は、ユーザがどの商品に興味を持っているかについてリアルタイム(迅速)に把握することができる。
【0040】
なお、本実施形態では、操作検出部280が、各種商品を含む電子カタログを表示するブラウザ画面に対して、ユーザが興味を持った商品を特定して拡大表示するブラウザ操作として、「ページ内で任意に選択した部分を拡大する操作」、「ページ内で拡大表示すべき部分を任意の位置に移動する操作」を検出する例について説明したがこれに限定されない。例えば、操作検出部280は、上記ブラウザ操作として、「閲覧中のページ内においてドラッグ操作を行う操作」、「閲覧中のページ内に定義されたリンクをクリック(押下)する操作」、「閲覧中のページを印刷する操作」、「ペンツールを用いて、閲覧中のページ内にラインを引く操作」、および「閲覧中のページ内に付箋を貼る操作」などを検出するようにしても良い。
【0041】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本実施形態における情報提供システムの構成例を示す図である。
【図2】本実施形態におけるブラウザ画面に表示される電子カタログの例を示す図である。
【図3】本実施形態における電子カタログの一部分が拡大表示された例を示す図である。
【図4】本実施形態における電子カタログにおいて拡大表示すべき領域を移動させた例を示す図である。
【図5】本実施形態における電子カタログ表示装置におけるブラウザ操作内容と、操作情報に含まれる各項目との対応関係を示す図である。
【図6】本実施形態におけるブラウザ画面に表示される電子カタログのグリッドを示す図である。
【図7】本実施形態における興味情報をブラウザ画面にグラフ表示した例を示す図である。
【図8】本実施形態における興味情報をブラウザ画面にグラフ表示した例を示す図である。
【図9】本実施形態における情報提供システムの全体の動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0043】
100 情報提供システム
140 電子カタログ表示装置
160 興味情報生成装置
180 興味情報表示装置
260 電子カタログ表示部
280 操作検出部
300 操作情報送信部
320 操作情報受信部
340 興味情報生成部
360 興味情報送信部
380 興味情報受信部
400 興味情報表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子カタログ内の各種商品を表示するブラウザ画面に対して、興味を持った商品を特定して表示するブラウザ操作がユーザにより行われるたびに、当該ブラウザ操作の内容を示す操作情報を取得するとともに、当該操作情報に基づいて、前記各種商品に対する前記ユーザの興味を定量化した興味情報を生成し、前記ユーザの興味が大きい商品になるほど目立つように前記興味情報をグラフ表示することを特徴とする情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−9437(P2009−9437A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−171390(P2007−171390)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【出願人】(399104844)住商情報システム株式会社 (7)