説明

情報提示装置

【課題】ユーザの感性や興味に最も適した情報を提示することができる情報提示装置を提供する。
【解決手段】情報提示装置100は、アイテムに対してユーザが有している興味度を記述する興味度情報を格納したユーザ興味度データベース101と、前記アイテムを座標空間上に配置したアイテムマップを作成する可視化処理部103と、前記可視化処理部103が作成したアイテムマップを出力する表示部104と、を備え、前記可視化処理部103は、前記ユーザ興味度データベース101が格納している前記興味度情報を用いて、前記アイテム間の関連度を計算し、その関連度を前記アイテムマップ上における前記アイテムの座標値に反映した上で、前記アイテムマップ上に前記アイテムを配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの嗜好に合致した情報をユーザに提示する情報提示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現代の情報文明社会において、インターネットなどの各種メディアが提供する情報量は計り知れない。そのため、ユーザは膨大な情報の中から自身にとって有用な情報を選択することが困難となっている。そこで、ユーザが所望の情報に関連するキーワードを入力することにより、膨大な情報群から所望の情報に関連する情報のみを優先的に検索する検索技術が実用化されている。また、ユーザが情報アイテム(以下、アイテムとも呼ぶ)を選択した履歴などの行動履歴からユーザのプロファイル(嗜好や興味に関する情報)を抽出し、プロファイルに適した情報を提示する推薦技術が、実用化され始めている。
【0003】
なお、ここでいうアイテムとは、例えば、商品情報、テレビ番組情報、書籍情報、観光地情報などのような、ユーザが自身の興味や嗜好にしたがって選択する種々の情報のことである。
【0004】
従来の検索技術では、ユーザは有用であることを顕在的に意識している情報に関連するキーワードを明示的に入力することにより、入力したキーワードに関連性の高い順番に整列されたアイテムを得ることができる。また、従来の推薦技術では、ユーザがアイテムを選択した履歴を利用して、ユーザが明示的に選択したアイテムに関連するアイテムをユーザにとって有用なアイテムであると推定し、関連性の高い順番に推薦する。
【0005】
しかし、ユーザにとって有用な情報は、ユーザが顕在的に認識しているものばかりではなく、潜在的に認識しているものも存在する。そのような情報は、検索結果内に偶然に出現する、全ての情報を閲覧する、などの特殊な条件で偶然的に発見するようなことがない限り、従来のような検索システムによって検索することは困難である。
【0006】
そこで、ユーザが情報群を俯瞰的に把握することによって、ユーザが潜在的に意識している情報にアクセスすることができる検索システムが求められる。このような検索システムの例として、情報群を座標空間上にプロットし、互いに関連する情報アイテムをその関連度に対応させて配置することにより、情報アイテム間の関連性を直感的に理解することができる情報提示技術(以下、アイテムマップと呼ぶ)がある。
【0007】
下記特許文献1には、入力された検索キーワードとの間の関連性が高いキーワードを関連キーワードとして抽出し、これらを用いて関連度マップを作成する技術が記載されている。同文献では、検索キーワードと関連キーワードの共起頻度に対して文書毎に主成分分析を施し、その結果導かれた第1主成分値および第2主成分値に基づいて所定平面上における各キーワードの座標を算出し、関連度マップを生成する。
【0008】
下記特許文献2には、アイテムの内容を表すキーワード(タグと呼ばれる)のうち概念的に関連するもの同士を2次元空間上の近くに配置するタグクラウドに関する技術が記載されている。同文献では、ユーザが自身の関心があるタグに近いタグを容易に選択することができるようにしている。タグ同士の関連度は、あらかじめデータベースに格納されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−250623号公報
【特許文献2】特開2010−140275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
情報間の関連性は、ユーザ個人の性質に依存する部分が大きい。例えば、「うどん」と「そば」のどちらがより「かつ丼」に関連しているのかは、個人の感性によって異なるであろう。従来技術では、そのようなユーザ個人の感性や興味、ユーザ個人にとっての情報間の関連度を反映していない。そのため、自身に最適な情報がアイテムマップ上で必ずしも適切な位置に表示されず、ユーザが自身に最適な情報を見落とす可能性がある。
【0011】
また、大量の情報をアイテムマップ上にすべて表示したとしても、ユーザがそのすべてを閲覧し評価するのは非常に困難である。そのため、ユーザが直感的にアイテムマップを把握する、すなわち、どこにどのような情報が存在しているかを容易に理解することができる情報検索手法が必要である。
【0012】
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、ユーザ個人の感性や興味に適した情報を提示することができる情報提示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る情報提示装置は、アイテムに対してユーザが有している興味度を用いてアイテム間の関連度を計算し、これをアイテムの座標値として反映したアイテムマップを生成する。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る情報提示装置によれば、ユーザが興味を有するアイテム同士を関連付けてアイテムマップ上で提示するので、アイテムマップ上のアイテム配置をユーザ個人毎の感性や興味に対応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態1に係る情報提示装置100の機能ブロック図である。
【図2】ユーザ興味度データベース101が格納している興味度情報の構成例を示す図である。
【図3】アイテムデータベース102が格納しているアイテムの属性情報の構成例を示す図である。
【図4】表示部104が画面表示するアイテムマップ表示画面の画面構成例を示す図である。
【図5】情報提示装置100の動作を示すフローチャートである。
【図6】実施形態2に係る情報提示装置100の機能ブロック図である。
【図7】アイテム座標データベース106が格納する座標データの構成例を示す図である。
【図8】クラスタ構造データベース109が格納するクラスタ構造データの構成例を示す図である。
【図9】実施形態2におけるアイテムマップの表示例を示す図である。
【図10】クラスタ生成部107が階層的クラスタリングを用いてクラスタリングを実施する場合の処理を示すフローチャートである。
【図11】クラスタ生成部107が階層的クラスタリングを用いてクラスタリングを実施する様子を示す図である。
【図12】クラスタ生成部107が事前に設定されたクラスタ数にしたがってクラスタリングを実施する場合の処理を示すフローチャートである。
【図13】クラスタ生成部107が事前に設定されたクラスタ数にしたがってクラスタリングを実施する様子を示す図である。
【図14】実施形態3に係る情報提示装置100の機能ブロック図である。
【図15】実施形態4に係る情報提示装置100の機能ブロック図である。
【図16】アイテム間関連度データベース112が格納しているデータの構成例を示す図である。
【図17】実施形態5に係る情報提示装置100の機能ブロック図である。
【図18】ユーザ行動履歴データベース114が格納している行動履歴データの構成例を示す図である。
【図19】実施形態6に係る情報提示システム1000の構成図である。
【図20】ユーザクラスタデータベース202が格納するデータの構成例を示す図である。
【図21】情報提示システム1000の動作シーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る情報提示装置100の機能ブロック図である。情報提示装置100は、アイテムに対してユーザが有する興味度を反映したアイテムマップを表示する装置であり、ユーザ興味度データベース101、アイテムデータベース102、可視化処理部103、表示部104、操作部105を備える。
【0017】
ユーザ興味度データベース101は、アイテムに対してユーザが有する興味度を記述した興味度情報を格納している。アイテムデータベース102は、アイテムの属性情報を格納している。可視化処理部103は、アイテムデータベース102に格納されているアイテム間の関連度を計算し、アイテムマップ上における各アイテムの座標を算出する。表示部104は、可視化処理部103が計算した各アイテムの座標に基づきアイテムマップを画面表示する。操作部105は、表示画面上におけるユーザ操作を受け取って画面上に反映する。ユーザ操作とは、画面上でアイテムを選択する操作、画面の拡大・縮小・平行移動操作といった一般的なGUI(Graphical User Interface)が提供する操作である。本実施形態1における「出力部」は、表示部104がこれに相当する。
【0018】
可視化処理部103は、その機能を実現する回路デバイスなどのハードウェアを用いて構成することもできるし、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置とその動作を規定するソフトウェアを用いて構成することもできる。ユーザ興味度データベース101とアイテムデータベース102は、ハードディスク装置などの記憶装置にデータを格納することによって構成することができる。
【0019】
図2は、ユーザ興味度データベース101が格納している興味度情報の構成例を示す図である。図2(a)は複数ユーザの興味度を格納する構成例、図2(b)は単一ユーザの興味度を格納する構成例である。
【0020】
図2(a)に示す構成例において、ユーザ興味度データベース101は、ユーザIDフィールド1011、キーワードIDフィールド1012、興味度フィールド1013を有する。ユーザIDフィールド1011は、ユーザを一意に識別する識別子を保持する。キーワードIDフィールド1012は、アイテムの内容や属性を表すキーワードを一意に識別する識別子を保持する。興味度フィールド1013は、各キーワードに対してユーザが有している興味度を表す値を保持する。
【0021】
ユーザ興味度データベース101が携帯端末などの個人用デバイスに組み込まれている場合などでは、個々のユーザを識別する必要はないため、ユーザIDフィールド1011を省略して図2(b)のように構成してもよい。
【0022】
興味度フィールド1013の値は、例えばユーザが情報提示装置100を使用開始するときに入力することができる。あるいは、興味度は時間とともに変化するものであるためユーザが定期的に入力するようにしてもよい。ユーザがユーザ興味度データベース101に値を入力する場合は、適当な入力インターフェースを適宜設けることができる。
【0023】
図3は、アイテムデータベース102が格納しているアイテムの属性情報の構成例を示す図である。図3(a)はアイテムとキーワードIDの対応関係を記述したテーブル、図3(b)はキーワードIDと実際のキーワードの対応関係を記述したテーブルである。
【0024】
アイテムデータベース102は、アイテム名フィールド1021、アイテムIDフィールド1022、キーワードIDフィールド1023、キーワードフィールド1024を有する。
【0025】
アイテム名フィールド1021は、アイテムIDフィールド1022の値で識別されるアイテムの名称を保持する。アイテムIDフィールド1022は、アイテムを一意に識別する識別子を保持する。キーワードIDフィールド1023は、アイテムIDフィールド1022の値で識別されるアイテムの特徴を記述するキーワードの識別子を保持する。キーワードフィールド1024は、キーワードIDフィールド1023の値で識別されるキーワードの実際の文字列を保持する。
【0026】
図4は、表示部104が画面表示するアイテムマップ表示画面の画面構成例を示す図である。アイテムマップ表示画面は、ラベル選択パネル1041、アイテムマップパネル1042、アイテム情報パネル1043を有する。
【0027】
ラベル選択パネル1041は、アイテムの分類ラベルを表示する。アイテムマップパネル1042は、アイテムマップを表示する。アイテム情報パネル1043は、アイテムの属性情報を表示する。
【0028】
アイテムの分類ラベルとは、アイテムマップパネル1042が画面表示しているアイテムを適当な基準で分類し、その分類基準をユーザに提示するための文字列である。例えばユーザがアイテムマップパネル1042上で選択したアイテムのみを強調表示したいときは、ユーザは「選択済み」ラベルを選択する。あるいは、情報提示装置100または外部の推薦システムがユーザに推奨するアイテムを強調表示したいときは、ユーザは「おすすめ」ラベルを選択する。ユーザが分類ラベルを選択すると、その分類ラベルによって分類されるアイテムのみがアイテムマップパネル1042上で強調表示される。ここでは強調表示しているアイテムを黒丸で、その他のアイテムを白丸で示した。
【0029】
アイテムの属性情報とは、アイテムの内容や特徴を記述した文字列などの情報である。例えば商品価格、書籍著者、などの情報がこれに相当する。これら属性情報は、アイテムデータベース102内に適当なフィールドを設けて格納してもよいし、外部のデータベースから取得してもよいし、キーワードを属性情報として代用してもよい。ユーザがアイテムマップパネル1042上でアイテムを選択すると、そのアイテムの属性情報がアイテム情報パネル1043上に表示される。複数のアイテムを選択しているときは、各アイテムの属性情報が表示される。
【0030】
可視化処理部103は、互いに関連度が高いアイテムを近くに配置するように、アイテムマップ上における各アイテムの座標値を算出する。これにより、関連するアイテムはアイテムマップパネル1042上で近くに配置されるので、ユーザは興味のあるアイテムの近傍でこれまで発見していなかったアイテムを発見することができる。また、アイテムを俯瞰的に眺めることにより、未知の興味領域を発見することもできる。
【0031】
図5は、情報提示装置100の動作を示すフローチャートである。以下、図5の各ステップについて説明する。
(図5:ステップS501)
可視化処理部103は、ユーザ興味度データベース101が格納している興味度情報を用いて、アイテムデータベース102が格納している各アイテム間の関連度を計算する。アイテム間の関連度とは、ユーザ個人にとって当該アイテム同士がどの程度関連しているのかを示す指標であり、例えば下記式1を用いて算出することができる。
【0032】
【数1】

【0033】
は、アイテムIDフィールド1022の値がiであるアイテムを示す。D(I,I)は、アイテムIとIの関連度である。nは、キーワードIDフィールド1023の値である。Nは、キーワードの総数である。wは、キーワードIDフィールド1023の値がiであるキーワードに対してユーザが有する興味度であり、興味度フィールド1013の値に相当する。I(n)は、キーワードIDフィールド1023の値がnであるキーワードがアイテムIに含まれているか否かを示す。例えば、キーワードが含まれていれば1、含まれていなければ0とすることができる。
【0034】
(図5:ステップS502〜S503:概要)
可視化処理部103は、ステップS501で計算したアイテム間関連度を反映して各アイテムをアイテムマップ上に配置するように、各アイテムの座標値を計算する。座標値の計算は、多次元尺度構成法、自己組織化マップ、主成分分析といった一般的に知られている手法を用いて実施することができる。本実施形態1では、多次元尺度構成法を用いる例を説明する。多次元尺度構成法を用いる場合、可視化処理部103は、アイテムマップ上におけるアイテム間距離と、S501で計算したアイテム間関連度との差ができる限り小さくなるように、各アイテムの座標値を計算する。
【0035】
(図5:ステップS502)
可視化処理部103は、アイテムマップ上における各アイテムの初期配置をランダムに生成する。
【0036】
(図5:ステップS503)
可視化処理部103は、アイテム間距離とアイテム間関連度の差異を計算し、差異が最小となる最適配置を探索する。例えば、アイテム間距離とアイテム間関連度の差異を求める関数の値を最小化するように、アイテムマップ上におけるアイテムの座標を調節する。具体的な手法としては、例えば最急降下法、オイラー法、ユークリッド法、遺伝的アルゴリズムなどを用いることができる。
(図5:ステップS503:補足その1)
アイテム間距離とアイテム間関連度の差異は、例えば下記式2を用いて計算することができる。
【0037】
【数2】

【0038】
Eは、アイテム間距離とアイテム間関連度の差異を表す関数である。Nallは、アイテムの総数である。D(I,I)は、式1を用いて計算したアイテム間関連度である。Dvis(I,I)は、アイテムマップ上におけるアイテム間距離である。
【0039】
(図5:ステップS503:補足その2)
vis(I,I)は、下記式3を用いて計算することができる。
【数3】

【0040】
x, yは、アイテムマップ上における座標値を表す。I(x)は、アイテムIのx座標である。I(y)は、アイテムIのy座標である。
【0041】
(図5:ステップS503:補足その3)
ここではアイテムマップを2次元平面として構成する例を示したが、3次元空間以上のアイテムマップを作成してもよい。また、アイテム間距離とアイテム間関連度の差異を表すものであれば、式1以外の計算式を用いてEを算出してもよい。
【0042】
(図5:ステップS504)
可視化処理部103は、ステップS503で算出したアイテムマップ上における各アイテムの座標値を用いて、アイテムマップを作成する。表示部104は、そのアイテムマップをアイテムマップ表示画面上に画面表示する。
【0043】
(図5:ステップS501〜S504:補足)
以上の処理は、ユーザから指示されたときに実施してもよいし、所定時間間隔で定期的に実施してもよいし、ユーザが情報提示装置100を操作していない間にバックグラウンドで実施してもよい。
【0044】
<実施の形態1:まとめ>
以上のように、本実施形態1に係る情報提示装置100は、アイテムに対してユーザが有している興味度を、アイテムマップ上におけるアイテム配置に反映する。これにより、ユーザ固有の嗜好や興味に応じたアイテムマップを作成することができる。
【0045】
例えば、アイテムが書籍である場合には、アイテムの属性情報には、作家、出版社、「ミステリ」「ロマンス」などのジャンル情報などが含まれる。ユーザ興味度データベース101は、これらアイテムに対してユーザが有する興味度を保持する。例えば、ユーザによっては、書籍選択時にはジャンルに関する情報よりも作家に関する情報に重きを置くことがあるであろうし、一方、作家よりもジャンルを重視して書籍を選択することがあるであろう。情報提示装置100は、個々のユーザが有している興味度に適したアイテムマップを画面表示することができる。これにより、ユーザが興味を有している分野の中で、まだ読んでいない書籍を把握することができる。また、ユーザにとって全く未知の書籍分野を発見し、新しい分野の書籍を読むように推進することができる。
【0046】
例えば、アイテムがテレビ番組である場合には、アイテムの属性情報には、放送局、出演者、「バラエティ」「ドラマ」などのジャンル情報などが含まれる。ユーザ興味度データベース101は、これらアイテムに対してユーザが有する興味度を保持する。例えば、ユーザによっては、テレビ番組視聴時にはジャンルに関する情報よりも出演者に関する情報に重きを置くことがあるであろうし、一方、出演者よりもジャンルを重視してテレビ番組を視聴することがあるであろう。本実施形態1によれば、ユーザが興味を有している分野の中で、まだ視聴していないテレビ番組を把握することができる。また、ユーザにとって全く未知のテレビ番組分野を発見し、新しい分野のテレビ番組を視聴するように推進することができる。
【0047】
すなわち、本実施形態1に係る情報提示装置100によれば、ユーザは幅広い分野から自身の感性や嗜好に適したアイテム情報を得ることができる。これにより、生活行動が豊かになるとともに、飽きの来ないサービスを利用することができる。また、ユーザ自身にとって新しい情報領域を発見することができるため、商品企画等の知的生産活動を促進することができる。
【0048】
なお、本実施形態1および以下の実施形態において、アイテムマップを画面表示する機能は、情報提示装置100の外部に設けることもできる。この場合は、可視化処理部103はアイテムマップ上における各アイテムの座標情報などのデータのみを出力する。
【0049】
<実施の形態2>
本発明の実施形態2では、アイテムマップ上でクラスタを生成することにより、アイテムマップの理解を促進する構成例について説明する。クラスタに関連する構成を除いて情報提示装置100の構成は実施形態1と同様であるため、以下ではクラスタに係る構成を中心に説明する。
【0050】
図6は、本実施形態2に係る情報提示装置100の機能ブロック図である。本実施形態2において、情報提示装置100は、アイテムマップ上の複数アイテムをクラスタ化し、そのクラスタ内に含まれるアイテムの特徴を最もよく表す語句(代表語)をクラスタと併せて表示する。また、アイテムマップを拡大・縮小して画面スケールが変化するのにともない、クラスタを構成するアイテムおよび代表語を動的に変更する。本実施形態2に係る情報提示装置100は、これらの処理を実施する際に必要となる構成を備える。
【0051】
本実施形態2において、情報提示装置100は、実施形態1で説明した構成に加え、アイテム座標データベース106、クラスタ生成部107、代表語抽出部108、クラスタ構造データベース109を備える。
【0052】
アイテム座標データベース106は、可視化処理部103が算出したアイテムマップ上における各アイテムの座標値を格納する。本実施形態2では、クラスタを生成する処理が必要となるため、処理負荷を軽減する観点から、各アイテムの座標値をあらかじめ計算してアイテム座標データベース106内に保持しておくことができるようにした。
【0053】
クラスタ生成部107は、アイテム座標データベース106が格納している各アイテムの座標値を用いて、アイテムをクラスタ化する。代表語抽出部108は、クラスタ生成部107が生成したクラスタに含まれるアイテムの特徴を最もよく表す代表語を、アイテムデータベース102が格納しているキーワードから抽出する。クラスタ構造データベース109は、クラスタ生成部107が生成したクラスタ構造を格納する。
【0054】
図7は、アイテム座標データベース106が格納する座標データの構成例を示す図である。図7(a)は、アイテムマップ上における各アイテムの座標値を格納するテーブルの構成例を示す図である。図7(b)は、アイテムマップの表示スケールを区分する基準を記述したテーブルの構成例を示す図である。表示スケールとは、一般的な地図で言うところの縮尺であり、例えば、現在画面上に表示されているアイテムマップ面積と、全アイテムを包含する最小のアイテムマップ面積との比によって計算することができる。
【0055】
図7(a)に示すテーブルは、アイテムIDフィールド1061、X座標フィールド1062、Y座標フィールド1063を有する。本テーブルは、アイテムIDフィールド1061の値で識別されるアイテムのアイテムマップ上におけるXY座標値を保持する。可視化処理部103は、各アイテムの座標値を算出し、本テーブルに格納する。
【0056】
図7(b)に示すテーブルは、レベルフィールド1064、スケール最小値フィールド1065、スケール最大値フィールド1066を有する。アイテムマップの表示スケールは、縮尺値によってレベル分けすることができる。ここではN段階にレベル分けした例を示した。図7(b)に示すデータ例によれば、アイテムマップの縮尺スケールがScale_min1〜Scale_max1の範囲にあるときは、表示スケールはレベルL1であることになる。
【0057】
表示スケールをレベル分けするのは、アイテムマップの縮尺程度によって、クラスタに含まれるアイテムが変化するからである。例えばアイテムマップが広範囲のアイテムを包含しているときは、単一のクラスタに含まれるアイテム数が多くなり、アイテムマップが狭い範囲のアイテムのみを画面表示しているときは、単一のクラスタに含まれるアイテム数が少なくなる。図7(b)のテーブルは、アイテムマップの表示スケールをレベル分けし、表示スケールに適したクラスタをレベル毎に作成するための前準備としての意義を有する。クラスタ生成部107は、クラスタを生成するときに各レベルと表示スケールの対応関係を併せて計算し、図7(b)のテーブルに格納する。
【0058】
図8は、クラスタ構造データベース109が格納するクラスタ構造データの構成例を示す図である。図8(a)は、各アイテムが所属するクラスタを、アイテムマップの表示スケール(レベル)毎に定義するテーブルの構成例を示す図である。図8(b)は、クラスタの中心座標値と代表語をアイテムマップの表示スケール(レベル)毎に定義するテーブルの構成例を示す図である。
【0059】
図8(a)に示すテーブルは、アイテムIDフィールド1091、クラスタIDフィールド1092を有する。表示スケール(レベル)毎に異なるクラスタを構成する場合は、クラスタIDフィールド1092を複数設けることもできる。本テーブルは、アイテムIDフィールド1091の値で識別されるアイテムが、図8(b)のテーブルに記述されているいずれのクラスタに属するかを定義する。
【0060】
図8(b)に示すテーブルは、レベルフィールド1093、クラスタIDフィールド1094、X座標フィールド1095、Y座標フィールド1096、代表語フィールド1097を有する。
【0061】
レベルフィールド1093は、アイテムマップの表示スケール(レベル)を示す値を保持する。本フィールドは、レベルフィールド1064に対応する。クラスタIDフィールド1094は、アイテムマップの表示スケールがレベルフィールド1093に示す値であるときに画面表示すべきクラスタの識別子を保持する。本フィールドは、クラスタIDフィールド1092に対応する。X座標フィールド1095とY座標フィールド1096は、クラスタIDフィールド1094の値で識別されるクラスタの中心座標を保持する。代表語フィールド1097は、クラスタIDフィールド1094の値で識別されるクラスタの代表語を保持する。代表語は、代表語抽出部108が抽出してもよいし、ユーザが入力してもよい。
【0062】
図9は、本実施形態2におけるアイテムマップの表示例を示す図である。アイテムがテレビ番組である場合、代表語抽出部108は、クラスタの代表語として、「スポーツ」「ドラマ」「バラエティ」「教養」「ニュース」などを抽出する。
【0063】
アイテムマップの表示スケールを拡大・縮小すると、アイテムマップ内に含まれるアイテムが増加・減少するので、クラスタ構成も変化する。図9では、代表語が「バラエティ」であるクラスタを拡大表示し、クラスタ構成を細分化した例を示した。各表示スケールにおいて画面表示すべきクラスタ構成は、クラスタ構造データベース109から得ることができる。レベル毎の各クラスタに属するアイテムについても同様である。表示スケールとレベルの対応関係は、アイテム座標データベース106から得ることができる。
【0064】
各クラスタの代表語は、ユーザが編集できるようにしてもよい。例えばアイテムマップパネル1042上で代表語を選択して新たな代表語を編集する機能を設ければよい。新たな代表語は、アイテムデータベース102に格納してもよいし、その他の適当なデータ内に格納してもよい。
【0065】
以上、本実施形態2に係る情報提示装置100の構成について説明した。次に、クラスタ生成部107と代表語抽出部108それぞれの処理について説明する。
【0066】
クラスタ生成部107は、アイテムをアイテムマップ上の座標値に基づいてクラスタリングする。代表語抽出部108は、生成されたクラスタの内容を最もよく表す代表語をアイテムデータベース102から抽出する。キーワードを基準としてクラスタリングを実施するのではなく、アイテムマップ上の座標値を基準としてクラスタリングを実施することによって、計算コストを大幅に縮減することができる。
【0067】
クラスタ生成部107は、アイテムマップ上の座標値を用いてアイテム間の距離を計算し、距離が近いアイテムを同じクラスタに割り振る。アイテム間距離は(式3)を用いて計算してもよいし、その他の計算式を用いてもよい。クラスタリング手法としては、階層的クラスタリング、クラスタ数を事前に設定しておく手法(例えばk−means)などの従来手法を用いてもよいし、クラスタ内に重複を許す形式としてもよい。以下に、上記2手法を例としてクラスタ生成部107の処理手順を説明する。
【0068】
図10は、クラスタ生成部107が階層的クラスタリングを用いてクラスタリングを実施する場合の処理を示すフローチャートである。以下、図10の各ステップについて説明する。
【0069】
(図10:ステップS1001)
クラスタ生成部107は、後述の図11で説明する手順を繰り返し実施して、アイテムデータベース102が保持しているアイテムをクラスタリングする。
【0070】
(図10:ステップS1002)
クラスタ生成部107は、ステップS1001で生成したクラスタの大きさを、クラスタに属するアイテム数やアイテムを包括する矩形または円の面積などによって計算する。クラスタ生成部107は、画面内に含まれるクラスタ数に応じて表示レベルを決定し、各表示レベルにおいて画面表示すべきクラスタを決定する。表示レベルの個数は事前にユーザが設定しておいてもよいし、各表示レベルにおいて画面表示するクラスタの最大数のみ設定しておき、その範囲内で各表示レベルにおいて画面表示するクラスタを決定してもよい。クラスタ生成部107は、ステップS1001〜S1002の結果を、クラスタ構造データベース109へ格納する。
【0071】
(図10:ステップS1003)
代表語抽出部108は、ステップS1001でクラスタ生成部107が生成した各クラスタの内容を表す代表的なキーワードを抽出する。例えば、当該クラスタに属するアイテムの内容に含まれるキーワードの中で特徴的に出現するキーワードを代表語として抽出すればよい。具体的には、TF−IDF(Term Frequency−Inverse Document Frequency)、SMARTなどの一般的に知られている特徴語抽出手法を用いることができる。
【0072】
図11は、クラスタ生成部107が階層的クラスタリングを用いてクラスタリングを実施する様子を示す図である。階層的クラスタリングでは、距離が近いアイテム同士を同一のクラスタ内に含める処理を順次繰り返し、すべてのアイテムが同一のクラスタに属するようになった時点でクラスタリングを終了する。
【0073】
図12は、クラスタ生成部107が事前に設定されたクラスタ数にしたがってクラスタリングを実施する場合の処理を示すフローチャートである。以下、図12の各ステップについて説明する。
【0074】
(図12:ステップS1201)
クラスタ生成部107は、後述の図13で説明する手順を実施して、アイテムデータベース102が保持しているアイテムをクラスタリングする。
【0075】
(図12:ステップS1202)
クラスタ生成部107は、ステップS1201で生成したクラスタの大きさを、クラスタに属するアイテム数やアイテムを包括する矩形または円の面積などによって計算する。クラスタ生成部107は、当該クラスタ内でさらにクラスタリングを実施するか否かを決定する。クラスタ生成部107は、ステップS1201〜S1202の結果を、クラスタ構造データベース109へ格納する。
(図12:ステップS1203)
本ステップは、図10のステップS1003と同様である。
【0076】
図13は、クラスタ生成部107が事前に設定されたクラスタ数にしたがってクラスタリングを実施する様子を示す図である。クラスタ生成部107は、アイテムが事前に設定された数のクラスタに分かれるように、各アイテムをグループ分けしていく。また、生成されたクラスタ内でも同様の処理を実施する。
【0077】
<実施の形態2:まとめ>
以上のように、本実施形態2に係る情報提示装置100は、アイテムマップ上でアイテムをクラスタリングし、各クラスタの代表語を併せて表示することにより、ユーザがアイテム間の関連を容易に理解できるようにすることができる。
【0078】
また、本実施形態2に係る情報提示装置100は、アイテムマップの表示スケール毎に個別にクラスタを生成し、クラスタ構造データベース109に格納する。これにより、表示スケールを変更したときに変更前のクラスタ構造がそのまま画面内に残って視認性が落ちるような状況を回避し、見易いアイテムマップを提供することができる。また、アイテムマップの表示スケールを変更する毎にクラスタを生成する必要がなくなり、処理負荷を軽減することができる。
【0079】
また、本実施形態2に係る情報提示装置100は、アイテムマップ上における各アイテムの座標値をアイテム座標データベース106に格納する。これにより、クラスタを作成する毎に可視化処理部103の処理を実施する必要がなくなり、処理負荷を軽減することができる。
【0080】
<実施の形態3>
本発明の実施形態3では、実施形態2で説明した構成の下、新たなアイテムがアイテムデータベース102に登録されたとき、そのアイテムが属するクラスタのみを更新することにより、可視化処理部103の計算を高速化する構成例を説明する。
【0081】
図14は、本実施形態3に係る情報提示装置100の機能ブロック図である。本実施形態3に係る情報提示装置100は、実施形態2で説明した構成に加え、データ更新部110を備える。
【0082】
データ更新部110は、アイテムデータベース102に新しいアイテムデータを格納する。また、先に格納されている各アイテムと新たに追加されたアイテムの間の関連度を計算し、新たに追加されたアイテムと最も関連度の高いアイテム(または関連度が所定値以上のアイテムのうちいずれか)の座標値を、新たに追加されたアイテムの座標値として仮設定する。
【0083】
可視化処理部103は、データ更新部110が仮設定した座標値を初期値として、新たに追加したアイテムについて、アイテム間距離とアイテム間関連度の差異が最も小さくなるようなアイテム配置を計算し、仮設定されている座標値を更新する。
【0084】
クラスタ生成部107は、新たに追加されたアイテムをいずれのクラスタに所属させるかを、実施形態2と同様の手法によって判定し、その結果をクラスタ構造データベース109に格納する。
【0085】
以上の処理により、可視化処理部103とクラスタ生成部107は、全てのアイテムについて座標値を再配置したりクラスタを再構成したりする必要がなくなり、処理負荷を削減するとともに、ユーザに対するレスポンスを高速化することができる。
【0086】
データ更新部110が更新処理を実施する頻度は、ユーザが事前に設定しておいてもよいし、新たに追加されたアイテム数が所定閾値を超えた時点で更新を実施するようにしてもよい。
【0087】
<実施の形態4>
本発明の実施形態4では、アイテム間の関連度を事前に計算しておくことにより、可視化処理部103の処理を高速化する構成例を説明する。情報提示装置100の構成は実施形態1〜3と概ね同様であるため、以下では差異点を中心に説明する。
【0088】
図15は、本実施形態4に係る情報提示装置100の機能ブロック図である。本実施形態4に係る情報提示装置100は、実施形態1〜3で説明した構成に加え、関連度計算部111、アイテム間関連度データベース112、キーワード選択部113を備える。ここでは実施形態1で説明した構成にこれら機能部を追加した例を示したが、その他の実施形態で説明した構成にこれら機能部を追加することもできる。
【0089】
関連度計算部111は、アイテムデータベース102が格納している各アイテムに含まれるキーワードのうち互いに相違するものを抽出する。アイテム間関連度データベース112は、関連度計算部111が抽出した、各アイテム間で互いに相違するキーワードを格納する。キーワード選択部113は、アイテム間関連度データベース112が格納しているデータに基づき、可視化処理部103が用いるキーワードをユーザ興味度データベース101から選択する。
【0090】
可視化処理部103は、ユーザ興味度データベース101が格納している全てのキーワードを用いてアイテム間の関連度を計算するのではなく、キーワード選択部113が選択したキーワードのみを用いてアイテム間の関連度を計算する点が、実施形態1〜3とは異なる。
【0091】
図16は、アイテム間関連度データベース112が格納しているデータの構成例を示す図である。アイテム間関連度データベース112は、各アイテムに含まれるキーワードのうち互いに一致しないキーワードのリストを保持する。これは、先に説明した式1を用いてアイテム間の関連度を計算する前提の下、一方のアイテムには含まれるが他方のアイテムには含まれないキーワードをあらかじめ抽出しておくことにより、式1の計算負荷を軽減するためのものである。
【0092】
キーワード選択部113は、アイテムデータベース102が格納しているキーワードのうち、アイテム間関連度データベース112が格納しているものと合致するもののみを抽出して、可視化処理部103に引き渡す。可視化処理部103は、そのキーワードのみを用いてアイテムマップ上におけるアイテム配置を計算する。
【0093】
式1は、一方のアイテムには含まれるが他方のアイテムには含まれないキーワードの個数に、各キーワードの興味度wを重み係数として乗算した上で積算することにより、アイテム間の関連度を計算するものである。本実施形態4では、これに代えて、アイテム間で一致しないキーワードの個数に基づきアイテム間関連度を計算することができるので、興味度wを用いずにアイテム間の関連度を得ることができる。すなわち、関連度計算部111は、アイテム間関連度と同義のパラメータをあらかじめ計算または抽出してアイテム間関連度データベース112に格納しておくことにより、可視化処理部103の計算負荷を軽減することができる。
【0094】
上記構成は、可視化処理部103が式1を用いてアイテム間の関連度を計算する際の計算負荷を軽減するためのものであるため、同様の効果を発揮することができれば、上記以外の構成を用いることができる。例えば、関連度計算部111は式1を用いてアイテム間の関連度を計算してその結果をアイテム間関連度データベース112にあらかじめ格納しておき、可視化処理部103はアイテム間関連度データベース112からアイテム間関連度を読み出して、アイテム配置を最適化する際にこれを用いることができる。
【0095】
<実施の形態4:まとめ>
以上のように、本実施形態4に係る情報提示装置100は、アイテム間の関連度をあらかじめ計算してアイテム間関連度データベース112に格納しておき、これを用いてアイテムマップ上にアイテムを配置する。これにより、可視化処理部103の計算負荷を軽減することができる。
【0096】
<実施の形態5>
本発明の実施形態5では、ユーザの過去の行動履歴からユーザがアイテムに対して有している興味度を学習することにより、興味度の経時変化を反映した上でアイテムマップを作製する構成例について説明する。
【0097】
図17は、本実施形態5に係る情報提示装置100の機能ブロック図である。本実施形態5に係る情報提示装置100は、実施形態1〜4で説明した構成に加え、ユーザ行動履歴データベース114、興味度計算部115を備える。ここでは実施形態1で説明した構成にこれら機能部を追加した例を示したが、その他の実施形態で説明した構成にこれら機能部を追加することもできる。
【0098】
ユーザ行動履歴データベース114は、ユーザが過去にアイテムを選択した結果などの行動履歴を格納する。興味度計算部115は、ユーザ行動履歴データベース114が格納しているユーザの行動履歴を用いて、ユーザがアイテムに対して有している興味度を学習・計算する。ユーザ興味度データベース101は、興味度計算部115が計算した興味度情報を格納する。
【0099】
図18は、ユーザ行動履歴データベース114が格納している行動履歴データの構成例を示す図である。ユーザ行動履歴データベース114は、ユーザIDフィールド1141、アイテムIDフィールド1142、日時フィールド1143を有する。
【0100】
ユーザIDフィールド1141は、ユーザを一意に識別する識別子を保持する。アイテムIDフィールド1142は、アイテムを一意に識別する識別子を保持する。日時フィールド1143は、ユーザIDフィールド1141の値によって識別されるユーザがアイテムIDフィールドの値によって識別されるアイテムに対して何らかのアクションを実施した(例えば当該アイテムを選択した)日時を保持する。
【0101】
ユーザ行動履歴データベース114が格納する行動履歴は、情報提示装置100の外部から入力してもよいし、操作部105から取得した操作履歴を行動履歴としてユーザ行動履歴データベース114に格納してもよい。
【0102】
情報提示装置100の外部から行動履歴を入力する場合は、例えばGPS(Global Positioning System)などの測位装置を用いてユーザの移動軌跡を追跡することによって、行動履歴を取得することができる。具体的には、情報提示装置100が携帯端末として構成されており、ユーザが端末上でアイテムを選択したときの端末位置を行動履歴として日時フィールド1143とともに格納することが考えられる。あるいは、ユーザが自身の行動履歴を手動入力してもよい。
【0103】
ここでいう行動とは、食事、映像視聴、などのような、ユーザの興味に関連する行動である。この場合、アイテムデータベース102が保持するアイテムは、料理メニュー、視聴したテレビ番組、DVDのような映像コンテンツ、などである。この場合のキーワードは、アイテムを説明する単語、アイテムのデータベース登録日など、アイテムを説明するものであれば任意のキーワードでよい。これらキーワードは、メタデータ作成会社が配信するものを用いてもよいし、インターネット上の情報などから自動生成してもよい。
【0104】
その他の行動の例としては、観光行動、論文や特許などの文書検索、インターネットなどを用いた情報検索、障害対応などが挙げられる。この場合にアイテムデータベース102が保持するアイテムは、観光地名、文書タイトル、URL、障害対応マニュアルなどとすればよい。
【0105】
興味度計算部115は、ユーザ興味度データベース101が格納している各キーワードに対してユーザが有している興味度を学習・計算する。例えば、ユーザ行動履歴データベース114が保持している各履歴に含まれるアイテムIDフィールド1142に関連付けられたキーワードの出現頻度などを用いて、興味度を計算することができる。さらに、日時フィールド1143を利用して、現在日時に近い行動履歴のみを対象としてもよい。
【0106】
操作部105から得られる操作履歴を用いてユーザ行動履歴データベース114を更新する場合は、ユーザがアイテムを選択した操作を行動履歴として格納すればよい。
【0107】
ユーザ行動履歴データベース114を更新する頻度は、あらかじめユーザが設定しておいてもよいし、ユーザが情報提示装置100を使用する頻度に応じて更新するようにしてもよい。更新機能は、ユーザ行動履歴データベース114の機能の一部として設けてもよいし、更新を実施する機能部を別途設けてもよい。
【0108】
<実施の形態5:まとめ>
以上のように、本実施形態5に係る情報提示装置100は、ユーザの行動履歴にしたがって、ユーザがアイテムに対して有している興味度を更新する。これにより、興味度の経時変化をアイテムマップに自動的に反映することができる。
【0109】
<実施の形態6>
情報提示装置100を新たに使用し始めたユーザについては、アイテムに対して当該ユーザが有している興味度が情報提示装置100にとって未知であるため、アイテムマップを効果的に作成することができない。そこで本発明の実施形態6では、既存のユーザのうち新規ユーザと関心事項が類似しているユーザのユーザ興味データベース101を、新規ユーザ向けに流用する構成例を説明する。
【0110】
図19は、本実施形態6に係る情報提示システム1000の構成図である。情報提示システム1000は、複数の情報提示装置100とセンタサーバ200を有する。情報提示装置100の構成は、実施形態1〜5で説明したものと同様である。ここでは実施形態2で説明した構成を例示した。
【0111】
センタサーバ200は、各情報提示装置100のユーザ興味度データベース101が保持している各ユーザの興味度情報を集約し、ユーザを興味度情報にしたがってクラスタリングする装置である。センタサーバ200は、ユーザクラスタリング部201、ユーザクラスタデータベース202、ユーザ判定部203を備える。
【0112】
ユーザクラスタリング部201は、ユーザをアイテムに対する興味度にしたがってクラスタリングする。ユーザクラスタデータベース202は、ユーザクラスタリング部201がクラスタリングした結果を格納する。ユーザ判定部203は、新規ユーザがユーザクラスタデータベース202に格納されているいずれのユーザクラスタに属するかを、新規ユーザが有している興味度にしたがって判定する。
【0113】
図20は、ユーザクラスタデータベース202が格納するデータの構成例を示す図である。図20(a)は、各ユーザクラスタに属するユーザが有している興味度の代表値を格納するテーブルである。図20(b)は、各ユーザクラスタに属する代表ユーザのユーザIDを保持するテーブルである。
【0114】
図20(a)に示すテーブルは、ユーザクラスタIDフィールド2021、キーワード興味度フィールド2022を有する。ユーザクラスタIDフィールド2021は、ユーザクラスタリング部201がユーザをクラスタリングすることによって作成したユーザクラスタの識別子を保持する。キーワード興味度フィールド2022は、アイテムに関連するキーワードに対して当該クラスタに属するユーザが有している興味度の代表値を保持する。興味度の代表値は、当該クラスタに属するユーザが有している興味度の平均値または最頻値などの統計的指標値を用いてもよいし、ユーザが設定してもよい。
【0115】
図20(b)に示すテーブルは、ユーザクラスタIDフィールド2021、ユーザIDフィールド2023を有する。ユーザIDフィールド2023は、ユーザクラスタIDフィールド2021の値で識別されるユーザクラスタに属する代表ユーザのユーザIDを保持する。
【0116】
以上、本実施形態6に係る情報提示システム1000の構成について説明した。次に情報提示システム1000の詳細動作について説明する。
【0117】
ユーザクラスタリング部201は、各情報提示装置100のユーザ興味度データベース101に格納されている興味度情報を用いて、ユーザ間の非類似度を計算する。ユーザ間の非類似度は、例えば下記式4を用いて計算することができる。
【0118】
【数4】

【0119】
は、ユーザIDがiであるユーザを示す。D(U,U)は、ユーザUとUの非類似度である。nは、キーワードIDである。Nは、キーワードの総数である。U(n)は、キーワードIDがnであるキーワードに対してユーザIDがiであるユーザが有している興味度である。各ユーザの興味度データベースに格納されている。
【0120】
ユーザクラスタリング部201は、実施形態1で説明したものと同様の手法を用いてユーザをクラスタリングすることができる。ユーザクラスタデータベース202に格納するクラスタ数は、ユーザが事前に設定してもよいし、各クラスタに属するユーザ数などに応じて最適なクラスタ数を決定してもよい。ユーザクラスタを代表するユーザは、当該クラスタに属するユーザのなかで、当該クラスタに属するユーザが有している興味度の代表値に最も近い興味度を有しているユーザとする。
【0121】
ユーザ判定部203は、ユーザクラスタデータベース202が格納している興味度を用いて、各クラスタと新規ユーザの間の非類似度を計算し、最も非類似度が小さいクラスタに新規ユーザを所属させる。
【0122】
図21は、情報提示システム1000の動作シーケンスを示す図である。以下、図21の各ステップについて説明する。
【0123】
(図21:ステップS2101)
センタサーバ200のユーザクラスタリング部201は、各情報提示装置100が備えているユーザ興味度データベース101から、各ユーザの興味度情報を取得する。
【0124】
(図21:ステップS2102〜S2103)
ユーザクラスタリング部201は、ステップS2101で取得した興味度情報と式4を用いてユーザをクラスタリングする(S2102)。ユーザクラスタリング部201は、その結果をユーザクラスタデータベース202に格納し、新規ユーザを所属させるユーザクラスタをあらかじめ作成しておく(S2103)。
【0125】
(図21:ステップS2104)
新たなユーザが情報提示装置100を使用開始すると、その情報提示装置100はセンタサーバ200のユーザ判定部203にその旨を通知する。ユーザ判定部203は、新規ユーザの興味度情報に基づき、新規ユーザをいずれのユーザクラスタに所属させるかを判定する。
【0126】
(図21:ステップS2104:補足)
新規ユーザの興味度情報は、当該新規ユーザが使用する情報提示装置100から得ることができればその値を用いてもよいし、新規ユーザがセンタサーバ200に対して通知するようにしてもよい。
【0127】
(図21:ステップS2105)
ユーザ判定部203は、新規ユーザが所属するユーザクラスタの代表ユーザの興味度情報を、新規ユーザが使用する情報提示装置100に送信する。
【0128】
<実施の形態6:まとめ>
以上のように、本実施形態6に係る情報提示システム1000は、複数のユーザをクラスタリングしてユーザクラスタを作成しておき、新規ユーザが追加されたときは、その新規ユーザが所属するユーザクラスタを代表する興味度情報を、新規ユーザの興味度情報の初期値として用いる。これにより、興味度情報が蓄積されていない新規ユーザでも、自身の興味に合ったアイテムマップを得ることができる。
【0129】
<実施の形態7>
実施形態6において、ユーザクラスタの代表ユーザの興味度情報を新規ユーザの興味度情報として用いる例を説明したが、これに代えて新規ユーザの興味度情報に最も類似する興味度情報を有するユーザを探索するようにしてもよい。
【0130】
例えば、新規ユーザが情報提示システム1000を利用開始したとき、まずユーザクラスタデータベース202に格納されているいずれかのユーザのアイテムマップを、新規ユーザのアイテムマップとして画面表示させる。その後、新規ユーザが情報定時装置100を使用した履歴に基づき新規ユーザの興味度を学習し、これに最も類似する興味度を有するユーザクラスタを探索し、そのユーザクラスタに属するいずれかのユーザのアイテムマップを画面表示する。この手法によれば、ユーザが情報提示装置100を利用した履歴が少ない場合でも、ユーザの興味度に適したアイテムマップを表示することができる。
【0131】
実施形態6において、ユーザクラスタデータベース202を更新してもよい。一定の時間間隔でユーザクラスタデータベース202を更新してもよいし、新規ユーザ数やユーザ興味度データベース101内のデータ数に応じて更新してもよい。
【0132】
以上の実施形態では、テレビ番組情報、書籍情報、観光地情報などのアイテム情報ならびに、各種推薦サービスとの組み合わせを例としたが、さまざまなドメインのアイテムを可視化・表示する機能について適用できることは言うまでもない。
【0133】
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることもできる。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることもできる。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成を追加・削除・置換することもできる。
【0134】
上記各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部や全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
【符号の説明】
【0135】
100:情報提示装置、101:ユーザ興味度データベース、102:アイテムデータベース、103:可視化処理部、104:表示部、105:操作部、106:アイテム座標データベース、107:クラスタ生成部、108:代表語抽出部、109:クラスタ構造データベース、110:データ更新部、111:関連度計算部、112:アイテム間関連度データベース、113:キーワード選択部、114:ユーザ行動履歴データベース、115:興味度計算部、200:センタサーバ、201:ユーザクラスタリング部、202:ユーザクラスタデータベース、203:ユーザ判定部、1000:情報提示システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテムに対してユーザが有している興味度を記述する興味度情報を格納したユーザ興味度データベースと、
前記アイテムを座標空間上に配置したアイテムマップを作成する可視化処理部と、
前記可視化処理部が作成したアイテムマップを出力する出力部と、
を備え、
前記可視化処理部は、
前記ユーザ興味度データベースが格納している前記興味度情報を用いて前記アイテム間の関連度を計算し、その関連度を前記アイテムマップ上における前記アイテムの座標値に反映した上で、前記アイテムマップ上に前記アイテムを配置する
ことを特徴とする情報提示装置。
【請求項2】
前記アイテムの特徴を表すキーワードを格納したアイテムデータベースと、
前記アイテムマップ上における前記アイテムの座標値を用いて前記アイテムをクラスタリングするクラスタ生成部と、
前記クラスタ生成部が生成したクラスタに属するアイテムの特徴を表すキーワードを前記アイテムデータベースから抽出する代表語抽出部と、
を備え、
前記出力部は、
前記可視化処理部が作成したアイテムマップ上に、前記クラスタ生成部が生成したクラスタと、前記代表語抽出部が抽出した各クラスタに対応するキーワードとを反映した結果を出力する
ことを特徴とする請求項1記載の情報提示装置。
【請求項3】
前記クラスタリングの結果を格納するクラスタ構造データベースを備え、
前記クラスタ生成部は、
前記アイテムマップ上に配置すべき前記クラスタを、前記アイテムマップの表示スケール毎に生成してその結果を前記クラスタ構造データベースに格納し、
前記可視化処理部は、
前記アイテムマップの表示スケールに対応する前記クラスタリングの結果を前記クラスタ構造データベースから読み出して前記クラスタを生成する
ことを特徴とする請求項2記載の情報提示装置。
【請求項4】
前記アイテムマップ上における前記アイテムの座標値を格納するアイテム座標データベースを備え、
前記可視化処理部は、
前記アイテムマップ上における前記アイテムの座標値を前記アイテム座標データベースに格納し、
前記出力部が前記アイテムマップを出力する際に、前記アイテムマップ上における前記アイテムの座標値を前記アイテム座標データベースから読み出して前記出力部に引き渡す
ことを特徴とする請求項2記載の情報提示装置。
【請求項5】
アイテムマップ上に表示される代表語を編集する代表語編集部を備えた
ことを特徴とする請求項2記載の情報提示装置。
【請求項6】
前記アイテムデータベースに新規アイテムを追加するデータ更新部を備え、
前記データ更新部は、
前記アイテムデータベースが格納しているアイテムのうち前記新規アイテムとの間の関連度が所定値以上のアイテムを求め、そのアイテムの前記アイテムマップ上における座標値を、前記新規アイテムの前記アイテムマップ上における初期座標値として仮設定し、
前記可視化処理部は、
前記初期座標値を初期値として、前記アイテムマップ上で前記新規アイテムを再配置する
ことを特徴とする請求項2記載の情報提示装置。
【請求項7】
前記クラスタリングの結果を格納するクラスタ構造データベースを備え、
前記クラスタ生成部は、
前記新規アイテムをいずれの前記クラスタに追加して所属させるかを判定し、その結果を前記クラスタ構造データベースに格納する
ことを特徴とする請求項2記載の情報提示装置。
【請求項8】
前記アイテム間の関連度を計算する関連度計算部と、
前記関連度計算部が計算したアイテム間の関連度を格納するアイテム間関連度データベースと、
を備え、
前記可視化計算部は、
前記アイテム間関連度データベースが格納しているアイテム間の関連度を前記アイテムマップ上における前記アイテムの座標値に反映した上で、前記アイテムマップ上に前記アイテムを配置する
ことを特徴とする請求項1記載の情報提示装置。
【請求項9】
前記アイテムの特徴を表すキーワードを格納したアイテムデータベースを備え、
前記関連度計算部は、
前記アイテム間で共通していない前記キーワードを前記アイテムデータベースから抽出して前記アイテム間関連度データベースに格納し、
前記可視化計算部は、
前記アイテム間関連度データベースが格納している、前記アイテム間で共通していない前記キーワードの個数を、前記アイテム間の関連度として用いる
ことを特徴とする請求項8記載の情報提示装置。
【請求項10】
ユーザが前記アイテムを選択した履歴を格納するユーザ行動履歴データベースと、
前記ユーザ行動履歴データベースに格納されている前記履歴を用いて、ユーザが前記アイテムに対して有している興味度を計算し、前記ユーザ興味度データベースに格納する興味度計算部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の情報提示装置。
【請求項11】
前記アイテムマップに対する操作入力を受け付ける操作部を備え、
前記ユーザ行動履歴データベースは、前記操作部に対する操作入力を前記履歴として格納する
ことを特徴とする請求項10記載の情報提示装置。
【請求項12】
前記ユーザ行動履歴データベースは、
前記アイテムマップ上で前記アイテムが選択された時の前記情報提示装置の地理的位置を前記履歴として格納する
ことを特徴とする請求項10記載の情報提示装置。
【請求項13】
前記ユーザ行動履歴データベースは、前記情報提示装置の利用頻度に応じて、前記履歴を更新する
ことを特徴とする請求項10記載の情報提示装置。
【請求項14】
請求項1記載の情報提示装置と、
複数のユーザをクラスタリングするセンタサーバと、
を有し、
前記センタサーバは、
前記ユーザが前記アイテムに対して有している興味度に基づき前記ユーザをクラスタリングしてユーザクラスタを作成するユーザクラスタリング部と、
新規ユーザがいずれの前記ユーザクラスタに属するかを判定するユーザ判定部と、
を備え、
前記ユーザ判定部は、
新規ユーザが前記アイテムに対して有する興味度と最も近い興味度を有する前記ユーザクラスタに前記新規ユーザが所属するものと判定し、
前記情報提示装置は、
前記新規ユーザが所属するものとして判定された前記ユーザクラスタが有する興味度を、前記新規ユーザの興味度の初期値として用いる
ことを特徴とする情報提示システム。
【請求項15】
請求項1記載の情報提示装置と、
新規ユーザが前記アイテムに対して有する興味度と最も近い興味度を有する前記ユーザを判定するセンタサーバと、
を有し、
前記情報提示装置は、
前記新規ユーザが所属するものとして判定された前記ユーザクラスタが有する興味度を、前記新規ユーザの興味度の初期値として用いる
ことを特徴とする情報提示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−256176(P2012−256176A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−128437(P2011−128437)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(000233055)株式会社日立ソリューションズ (1,610)