説明

情報生成サーバ及び情報生成方法

【課題】ユーザに対して適切な付加情報を提供するためのマッピング情報を提供することを可能とする情報生成サーバ及び情報生成方法を提供する。
【解決手段】情報生成サーバ30は、第1クッキーID及び属性情報を対応付ける情報を取得する第1取得部31と、第2クッキーID及び閲覧情報を対応付ける情報を取得する第2取得部32と、第2クッキーIDと対応する第1クッキーIDに対応付けられる属性情報を第1取得部31によって取得される情報から抽出し、第2クッキーIDに対応付けられる閲覧情報を第2取得部32によって取得される情報から抽出する抽出部33と、抽出された属性情報と抽出された閲覧情報との対応付けに基づいて、少なくとも、第2クッキーID、属性情報及び閲覧情報を対応付けるマッピング部34とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに対して適切な付加情報を提供するためのマッピング情報を生成する情報生成サーバ及び情報生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザ端末を用いてウェブページが閲覧される際に、バナー広告などの広告をウェブページ上に露出する技術が知られている。近年では、ウェブページの閲覧情報を入札サーバに提供して、閲覧情報に基づいて広告の入札を行うシステム(“Ad Exchange”と称される)も提案されている(例えば、非特許文献1)。なお、閲覧情報は、ユーザによって閲覧されたウェブページの履歴、ウェブページの閲覧回数、ウェブページの閲覧日時などの情報である。また、入札サーバは、広告主等(広告主や広告代理店)から提示された条件(広告のターゲットや広告の露出料金など)に基づいて、ウェブページに露出すべき広告(広告主等)を決定する。
【0003】
また、閲覧情報は、ユーザ端末に格納されているクッキーIDと対応付けられている。クッキーIDは、ユーザ端末を一意に識別する情報である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】高木誠司、“モバイルマーケティングニュース”、[online]、2010年4月7日、ライブレボリューション、[2011年5月2日検索]、インターネット〈URL:http://www.mmnews.jp/2010/04/post_1005.html〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、閲覧情報とクッキーIDとを対応付ける情報を提供する提供者(以下、クッキープロバイダ)が存在する。
【0006】
しかしながら、クッキーIDは、ユーザ端末を識別しているに過ぎず、ユーザ端末を利用するユーザを識別していない。
【0007】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ユーザに対して適切な付加情報を提供するためのマッピング情報を生成することを可能とする情報生成サーバ及び情報生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の特徴に係る情報生成サーバは、ユーザ端末を識別する第1端末識別情報、及び、前記ユーザ端末を利用するユーザの属性情報を対応付ける情報を取得する第1取得部と、前記ユーザ端末を識別する第2端末識別情報、及び、前記第2端末識別情報によって識別されるユーザが閲覧するコンテンツの閲覧情報を対応付ける情報を取得する第2取得部と、前記第2端末識別情報と対応する前記第1端末識別情報に対応付けられる前記属性情報を前記第1取得部によって取得される情報から抽出し、前記第2端末識別情報に対応付けられる前記閲覧情報を前記第2取得部によって取得される情報から抽出する抽出部と、抽出された属性情報と抽出された閲覧情報との対応付けに基づいて、少なくとも、前記第2端末識別情報、前記属性情報及び前記閲覧情報を対応付けるマッピング部とを備える。
【0009】
第1の特徴において、前記第1取得部は、前記第1端末識別情報によって識別されるユーザが閲覧するコンテンツの閲覧情報を前記属性情報と対応付ける情報を取得する。前記マッピング部は、前記第1取得部によって取得される情報に基づいて、前記属性情報と前記閲覧情報との対応付けをモデル化して、モデル化された対応付けに基づいて、前記抽出された属性情報と前記抽出された閲覧情報とを対応付ける。
【0010】
第1の特徴において、前記マッピング部は、前記第2取得部によって取得される前記第2端末識別情報に対応する前記第1端末識別情報が前記第1取得部によって取得される情報に含まれていない場合に、前記モデル化された対応付けに基づいて、前記第2取得部によって取得される前記閲覧情報に対応付ける前記属性情報を特定し、特定された属性情報を前記端末識別情報及び前記閲覧情報を対応付ける。
【0011】
第2の特徴に係る情報生成方法は、ユーザ端末を識別する第1端末識別情報、及び、前記ユーザ端末を利用するユーザの属性情報を対応付ける情報を取得するステップAと、前記ユーザ端末を識別する第2端末識別情報、及び、前記第2端末識別情報によって識別されるユーザが閲覧するコンテンツの閲覧情報を対応付ける情報を取得するステップBと、前記第2端末識別情報と対応する前記第1端末識別情報に対応付けられる前記属性情報を前記ステップAで取得される情報から抽出し、前記第2端末識別情報に対応付けられる前記閲覧情報を前記ステップBで取得される情報から抽出するステップCと、抽出された属性情報と抽出された閲覧情報との対応付けに基づいて、少なくとも、前記第2端末識別情報、前記属性情報及び前記閲覧情報を対応付けるステップDとを備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザに対して適切な付加情報を提供するためのマッピング情報を生成することを可能とする情報生成サーバ及び情報生成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、第1実施形態に係る付加情報提供システム100の構成を示す図である。
【図2】図2は、第1実施形態に係る情報生成サーバ30を示すブロック図である。
【図3】図3は、第1実施形態に係る第1取得部31によって取得される情報の一例を示す図である。
【図4】図4は、第1実施形態に係る第2取得部32によって取得される情報の一例を示す図である。
【図5】図5は、第1実施形態に係る抽出部33によって参照される情報の一例を示す図である。
【図6】図6は、第1実施形態に係るマッピング部34によって対応付けられる情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下において、本発明の実施形態に係る情報生成サーバについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
【0015】
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0016】
[実施形態の概要]
実施形態に係る情報生成サーバは、ユーザ端末を識別する第1端末識別情報、及び、前記ユーザ端末を利用するユーザの属性情報を対応付ける情報を取得する第1取得部と、前記ユーザ端末を識別する第2端末識別情報、及び、前記第2端末識別情報によって識別されるユーザが閲覧するコンテンツの閲覧情報を対応付ける情報を取得する第2取得部と、前記第2端末識別情報と対応する前記第1端末識別情報に対応付けられる前記属性情報を前記第1取得部によって取得される情報から抽出し、前記第2端末識別情報に対応付けられる前記閲覧情報を前記第2取得部によって取得される情報から抽出する抽出部と、抽出された属性情報と抽出された閲覧情報との対応付けに基づいて、少なくとも、前記第2端末識別情報、前記属性情報及び前記閲覧情報を対応付けるマッピング部とを備える。
【0017】
実施形態では、マッピング部は、抽出された属性情報と抽出された閲覧情報との対応付けに基づいて、少なくとも、第2端末識別情報、属性情報及び閲覧情報を対応付ける。このように、属性情報が少なくとも第2端末識別情報及び閲覧情報と対応付けられる情報(すなわち、マッピング情報)が生成される。
【0018】
実施形態では、第2取得部によって取得される情報量、例えば、クッキープロバイダから提供される情報量は、第1取得部によって取得される情報よりも大きい。すなわち、大きな情報量の閲覧情報に対して属性情報が対応付けられるため、マッピング情報は、ユーザに対して適切な付加情報を提供する際に有用な情報である。
【0019】
ここで、実施形態では、第1端末識別情報及び第2端末識別情報などの端末識別情報が、ユーザ端末がサーバにアクセスする際に、ユーザ端末を一意に識別するクッキーIDであるケースについて例示する。しかしながら、端末識別情報は、デジタル放送を受信するためのカード(いわゆるB−CASカード)を一意に識別する情報であってもよい。或いは、端末識別情報は、カーナビゲーション(ユーザ端末)を一意に識別する情報(例えば、製造番号や個体を識別する情報やMACアドレス)であってもよい。或いは、端末識別情報は、ユーザ端末のアドレス(IPアドレスやMACアドレス)などの情報であってもよい。このように、端末識別情報は、ユーザ端末を一意に識別する情報であれば任意の情報であってもよい。
【0020】
実施形態では、コンテンツが、ユーザによって閲覧されるウェブページであるケースについて例示する。しかしながら、コンテンツは、デジタル放送によって放送される画像(動画像又は静止画像)であってもよく、広告情報であってもよい。
【0021】
[第1実施形態]
(付加情報提供システム)
以下において、付加情報提供システムの構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る付加情報提供システム100の構成を示す図である。
【0022】
図1に示すように、付加情報提供システム100は、ユーザ端末10と、付加情報提供サーバ20と、情報生成サーバ30と、クッキープロバイダ40とを有する。
【0023】
ユーザ端末10は、パーソナルコンピュータ、携帯電話、テレビ、カーナビゲーションなどの端末である。ユーザ端末10は、ユーザがコンテンツ(第1実施形態では、ウェブページ)を閲覧する機能を有する。ウェブページは、付加情報を露出可能に構成されている。
【0024】
付加情報提供サーバ20は、現時点で閲覧されているウェブページ(以下、閲覧ウェブページ)に露出すべき付加情報を提供する機能を有する。なお、付加情報は、例えば、広告、割引クーポン、アンケートなどの情報である。
【0025】
例えば、付加情報提供サーバ20は、閲覧ウェブページに露出すべき広告の入札を行う機能を有していてもよい。また、付加情報提供サーバ20は、決定された広告を閲覧ウェブページに露出する機能を有する。
【0026】
具体的には、付加情報提供サーバ20は、広告主等から提示された条件に基づいて、閲覧ウェブページに露出すべき広告(広告主等)を決定する。なお、広告主等は、例えば、ウェブページの閲覧情報及び広告の露出料金等を条件として提示する。付加情報提供サーバ20は、情報生成サーバ30から提供される情報に該当する条件を提示した広告(広告主等)の中から、最も高い露出料金等が提示された広告(広告主等)を選択する。付加情報提供サーバ20は、選択された広告をウェブページに露出することを決定する。
【0027】
情報生成サーバ30は、ウェブページに露出すべき付加情報(広告等)の決定に用いる情報(マッピング情報)を生成する。具体的には、情報生成サーバ30は、端末識別情報、ユーザ識別情報、属性情報及び閲覧情報を対応付ける情報を生成する。なお、ユーザ識別情報は、必ずしも必須ではないことに留意すべきである。
【0028】
端末識別情報は、ユーザ端末10を識別する情報であり、例えば、ユーザ端末10がサーバにアクセスする際に、ユーザ端末を一意に識別するクッキーIDである。ユーザ識別情報は、ユーザ端末10を利用するユーザを識別する情報であり、例えば、家庭内で割り振られた家庭内IDである。なお、端末識別情報及びユーザ識別情報の組み合わせによって、ユーザを一意に特定することが可能である。
【0029】
なお、第1実施形態では、端末識別情報として、クッキーIDを例にして説明する。また、情報生成サーバ30の詳細については後述する(後述する図2を参照)。
【0030】
属性情報は、ユーザ端末10を利用するユーザの属性を示す情報である。属性情報は、例えば、性別や年齢などの情報である。
【0031】
閲覧情報は、“閲覧時刻”及び“閲覧ページ”を対応付ける情報である。“閲覧時刻”は、ウェブページを閲覧した時刻である。“閲覧ページ”は、ウェブページのURL(Uniform Resoource Locator)などのように、ウェブページを識別する情報である。なお、閲覧情報は、“閲覧ページ”を少なくとも含んでいればよい。
【0032】
クッキープロバイダ40は、クッキーIDと閲覧情報とを対応付ける情報を提供する主体である。例えば、このような情報は、情報検索サイトのウェブページを閲覧するためのブラウザ上に設けられるツールバーなどを用いて収集される。或いは、このような情報は、ツールバー、ガジェット、ウィジェット、ソフトウェアなどを用いて収集されてもよい。
【0033】
ここで、クッキープロバイダ40によって収集(提供)される情報量は非常に大きいことに留意すべきである。クッキープロバイダ40によって収集(提供)される情報は、ユーザ識別情報や属性情報を含んでいないことに留意すべきである(後述する図3を参照)。
【0034】
(情報生成サーバ)
以下において、情報生成サーバの構成について説明する。図2は、第1実施形態に係る情報生成サーバ30の構成を示す図である。
【0035】
図2に示すように、情報生成サーバ30は、第1取得部31と、第2取得部32と、抽出部33と、マッピング部34と、生成部35とを有する。
【0036】
第1取得部31は、図3に示すように、第1クッキーID、ユーザ識別情報、属性情報及び閲覧情報を対応付ける情報を取得する。第1取得部31は、例えば、予めユーザから許諾を得た上で、ユーザによって登録される情報として、これらの情報を対応付ける情報をユーザ端末10から取得してもよい。例えば、属性情報は、ウェブページ上に表示されるアンケートにユーザが答える形式で取得されてもよい。例えば、ユーザ識別情報は、ユーザ識別情報を用いてログインを行った上でウェブページをユーザが閲覧することによって、閲覧情報と対応付けられてもよい。或いは、ユーザ識別情報は、予めユーザがウェブページを閲覧する時間帯を登録しておいて、ウェブページを閲覧した時刻によって、閲覧情報と対応付けられてもよい。或いは、ユーザ識別情報は、ウェブページの閲覧履歴から推定されてもよい。
【0037】
なお、第1取得部31によって取得される情報量は、上述したクッキープロバイダ40によって収集(提供)される情報量よりも少ないことに留意すべきである。
【0038】
ここで、第1取得部31によって取得される情報は、記憶媒体に記憶されてもよい。記憶媒体は、不揮発性の記憶媒体(例えば、ハードディスク)によって構成されていてもよく、揮発性の記憶媒体(例えば、DRAMやキャッシュメモリ)によって構成されていてもよい。
【0039】
第2取得部32は、図4に示すように、第2クッキーID及び閲覧情報を対応付ける情報を取得する。詳細には、第2取得部32は、上述したクッキープロバイダ40から、これらの情報を対応付ける情報を取得する。
【0040】
ここで、第2取得部32によって取得される情報は、記憶媒体に記憶されてもよい。記憶媒体は、不揮発性の記憶媒体(例えば、ハードディスク)によって構成されていてもよく、揮発性の記憶媒体(例えば、DRAMやキャッシュメモリ)によって構成されていてもよい。
【0041】
なお、第1実施形態では、第1取得部31及び第2取得部32によって取得される情報において、必ずしも同一のID体系が用いられるとは限らないため、第1クッキーID及び第2クッキーIDが別々のIDとして記載している。しかしながら、第1取得部31及び第2取得部32によって取得される情報において、同一のID体系が用いられる場合には、第1クッキーID及び第2クッキーIDが同一のクッキーIDであることは勿論である。
【0042】
抽出部33は、第2クッキーIDと対応する第1クッキーIDに対応付けられる属性情報を第1取得部31によって取得される情報から抽出し、第2クッキーIDに対応付けられる閲覧情報を第2取得部32によって取得される情報から抽出する。なお、抽出部33は、属性情報に加えて、第1クッキーIDに対応付けられるユーザ識別情報を第1取得部31によって取得される情報から抽出してもよい。
【0043】
なお、抽出部33は、図5に示す情報、すなわち、第1クッキーID及び第2クッキーIDを対応付ける情報を参照して、第1クッキーIDと第2クッキーIDとの対応関係を取得する。なお、図5において、“A”及び“a”は、同じユーザ端末10で用いられるクッキーIDであることに留意すべきである。同様に、“B”及び“b”は、同じユーザ端末10で用いられるクッキーIDであることに留意すべきである。
【0044】
第1クッキーID及び第2クッキーIDを対応付ける情報は、予めユーザから許諾を得た上で、ユーザによって専用サーバに登録されており、抽出部33は、第1クッキーID及び第2クッキーIDを対応付ける情報を専用サーバから取得してもよい。或いは、抽出部33は、第1クッキーID及び第2クッキーIDを対応付ける情報をユーザ端末10から取得してもよい。
【0045】
マッピング部34は、図6に示すように、第1クッキーID、第2クッキーID、ユーザ識別情報、属性情報及び閲覧情報を対応付ける。但し、第1クッキーID及びユーザ識別情報は必須の情報ではないことに留意すべきである。
【0046】
第1に、マッピング部34は、第2取得部32によって取得される第2クッキーIDに対応する第1クッキーIDが第1取得部31によって取得される情報に含まれる場合には、抽出された属性情報と抽出された閲覧情報との対応付けに基づいて、クッキーID、属性情報及び閲覧情報を対応付ける。詳細には、マッピング部34は、第1取得部31によって取得される情報に基づいて、属性情報と閲覧情報との対応付けをモデル化する。マッピング部34は、モデル化された対応付けに基づいて、抽出された属性情報と抽出された閲覧情報とを対応付ける(例えば、図6に示す“a”や“b”などの第2クッキーIDに対応付けられる情報)。
【0047】
なお、第1クッキーIDと属性情報とが1対1で対応付いている場合には、モデル化された対応付けを用いなくてもよいことは勿論である。
【0048】
第2に、マッピング部34は、第2取得部32によって取得される第2クッキーIDに対応する第1クッキーIDが第1取得部31によって取得される情報に含まれない場合には、モデル化された対応付けに基づいて、第2取得部32によって取得される閲覧情報に対応付ける属性情報を特定する。マッピング部34は、特定された属性情報を第2クッキーID及び閲覧情報に対応付ける(例えば、図6に示す“c”などの第2クッキーIDに対応付けられる情報)。
【0049】
上述したように、第2取得部32によって取得される閲覧情報は、属性情報と対応付けられていない。すなわち、第2取得部32によって取得される情報では、複数のユーザがユーザ端末10を利用する場合には、ウェブページを閲覧したユーザの属性情報が不明である。
【0050】
第1実施形態では、マッピング部34は、モデル化された対応付けに基づいて、第1取得部31によって取得される属性情報と第2取得部32によって取得される閲覧情報とを対応付ける。従って、第2取得部32によって取得される閲覧情報に属性情報が対応付けられることに留意すべきである。
【0051】
なお、第2クッキーID、閲覧情報及び属性情報を対応付ける情報(マッピング情報)は、例えば、閲覧ウェブページに露出すべき付加情報(広告等)の決定に用いられる。
【0052】
(作用及び効果)
第1実施形態では、マッピング部34は、抽出された属性情報と抽出された閲覧情報との対応付けに基づいて、少なくとも、第2端末識別情報(第2クッキーID)、属性情報及び閲覧情報を対応付ける。このように、属性情報が少なくとも第2端末識別情報及び閲覧情報と対応付けられる情報(すなわち、マッピング情報)が生成される。
【0053】
第1実施形態では、第2取得部32によって取得された情報量、例えば、クッキープロバイダ40から提供される情報量は、第1取得部31によって取得される情報量よりも大きい。すなわち、大きな情報量の閲覧情報に対して属性情報が対応付けられるため、マッピング情報は、ユーザに対して適切な付加情報を提供する際に有用な情報である。
【0054】
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0055】
実施形態では、第1取得部31は、クッキーID、ユーザ識別情報、属性情報及び閲覧情報を対応付ける情報を取得する。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。ユーザ識別情報及び閲覧情報は、第1取得部31によって取得されなくてもよい。
【0056】
実施形態では、属性情報として、年齢や性別を例示した。しかしながら、属性情報は、閲覧ウェブページを閲覧するユーザが閲覧するウェブページの傾向を判別することができれば、年齢や性別などのような具体的な情報ではなくてもよい。例えば、属性情報は、“家電好き”、“アイドル好き”などの抽象的な情報であってもよい。
【0057】
実施形態では特に触れていないが、属性情報と閲覧情報との対応付けをモデル化する手法としては、様々な手法が考えられる。例えば、閲覧情報に含まれるウェブページを閲覧する数が最も多いユーザの属性情報が閲覧情報と対応付けられてもよい。或いは、他の統計的手法を用いて、属性情報と閲覧情報との対応付けをモデル化してもよい。
【0058】
実施形態では特に触れていないが、第1取得部31によって取得される情報は、全ての閲覧履歴ではなくて、既にモデル化された情報であってもよい。
【0059】
実施形態では特に触れていないが、マッピング部34によって対応付けられた情報は、広告配信ではなくて、視聴率調査に用いられていてもよい。視聴率調査は、オフィスの視聴率調査であってもよく、キャンペーンサイトの効果測定に用いる視聴率調査であってもよい。
【0060】
或いは、マッピング部34によって対応付けられた情報は、アンケートの配信先や配信時刻を決定するために用いられてもよい。例えば、閲覧情報(性別や年齢)に基づいて、アンケートの主旨に合致するユーザを特定する。また、特定されたユーザがウェブページを閲覧する時間帯を推定して、推定された時間帯にアンケートを配信する。
【0061】
実施形態では、第1取得部31は、例えば、特定ユーザ(パネル)が有するユーザ端末10から、第1クッキーID、ユーザ識別情報、属性情報及び閲覧情報を対応付ける情報を取得する。また、第2取得部32は、例えば、クッキープロバイダ40から、第2クッキーID及び閲覧情報を対応付ける情報を取得する。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、第2取得部32は、インターネットなどのネットワークを介してウェブページを閲覧する全てのユーザについて、第2クッキーID及び閲覧情報を対応付ける情報を取得してもよい。
【0062】
実施形態では、コンテンツの一例としてウェブページを例示したに過ぎない。例えば、ユーザ端末がデジタルテレビである場合には、コンテンツは、デジタル放送によって放送される番組などである。或いは、ユーザ端末がカーナビゲーションである場合には、コンテンツは、飲食店、観光スポット、ガソリンスタンドなどの情報であってもよい。
【符号の説明】
【0063】
10…ユーザ端末、20…付加情報提供サーバ、30…情報生成サーバ、31…第1取得部、32…第2取得部、33…抽出部、34…マッピング部、40…クッキープロバイダ、100…広告配信システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末を識別する第1端末識別情報、及び、前記ユーザ端末を利用するユーザの属性情報を対応付ける情報を取得する第1取得部と、
前記ユーザ端末を識別する第2端末識別情報、及び、前記第2端末識別情報によって識別されるユーザが閲覧するコンテンツの閲覧情報を対応付ける情報を取得する第2取得部と、
前記第2端末識別情報と対応する前記第1端末識別情報に対応付けられる前記属性情報を前記第1取得部によって取得される情報から抽出し、前記第2端末識別情報に対応付けられる前記閲覧情報を前記第2取得部によって取得される情報から抽出する抽出部と、
抽出された属性情報と抽出された閲覧情報との対応付けに基づいて、少なくとも、前記第2端末識別情報、前記属性情報及び前記閲覧情報を対応付けるマッピング部とを備えることを特徴とする情報生成サーバ。
【請求項2】
前記第1取得部は、前記第1端末識別情報によって識別されるユーザが閲覧するコンテンツの閲覧情報を前記属性情報と対応付ける情報を取得しており、
前記マッピング部は、前記第1取得部によって取得される情報に基づいて、前記属性情報と前記閲覧情報との対応付けをモデル化して、モデル化された対応付けに基づいて、前記抽出された属性情報と前記抽出された閲覧情報とを対応付けることを特徴とする請求項1に記載の情報生成サーバ。
【請求項3】
前記マッピング部は、
前記第2取得部によって取得される前記第2端末識別情報に対応する前記第1端末識別情報が前記第1取得部によって取得される情報に含まれていない場合に、前記モデル化された対応付けに基づいて、前記第2取得部によって取得される前記閲覧情報に対応付ける前記属性情報を特定し、特定された属性情報を前記端末識別情報及び前記閲覧情報を対応付けることを特徴とする請求項2に記載の情報生成サーバ。
【請求項4】
ユーザ端末を識別する第1端末識別情報、及び、前記ユーザ端末を利用するユーザの属性情報を対応付ける情報を取得するステップAと、
前記ユーザ端末を識別する第2端末識別情報、及び、前記第2端末識別情報によって識別されるユーザが閲覧するコンテンツの閲覧情報を対応付ける情報を取得するステップBと、
前記第2端末識別情報と対応する前記第1端末識別情報に対応付けられる前記属性情報を前記ステップAで取得される情報から抽出し、前記第2端末識別情報に対応付けられる前記閲覧情報を前記ステップBで取得される情報から抽出するステップCと、
抽出された属性情報と抽出された閲覧情報との対応付けに基づいて、少なくとも、前記第2端末識別情報、前記属性情報及び前記閲覧情報を対応付けるステップDとを備えることを特徴とする情報生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−37423(P2013−37423A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170859(P2011−170859)
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(591101434)株式会社ビデオリサーチ (52)
【Fターム(参考)】