説明

情報管理システム及び情報管理プログラム

【課題】POS情報の集計結果に基づいて、店舗での翌週又は翌月等の中長期的な経営計画を立案することが容易であるとともに、店舗での翌日等の短期的な経営計画を練ることも容易な情報管理サーバ及び情報管理プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、POS情報を取得する取得手段7と、該取得したPOS情報を記憶する記憶装置8と、取得又は記憶したPOS情報の集計を行う集計手段と、該集計手段による集計結果を表示する表示手段16とを備えた情報管理システムであって、集計手段として通常集計手段13と短期集計手段14との少なくとも2つを有し、通常集計手段13は、予め定めた所定期間である通常集計期間のPOS情報の集計を行い、短期集計手段14は、通常集計期間よりも短く且つ一日よりも短くなるように予め定めた短期集計期間のPOS情報の集計を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、POS情報の集計を行って、その結果を表示する情報管理システム及び情報管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、売上情報等のPOS情報を集計するものとして、POS情報を取得する取得手段と、該取得したPOS情報を記憶する記憶装置と、取得又は記憶したPOS情報の集計を行う集計手段と、該集計手段による集計結果を表示する表示手段とを備えた情報管理システムが公知になっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−71186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献の情報管理システムは、POS情報の集計結果から、特定商品の販売状況の確認等を行うことによって、それ以降の店舗での販売計画や仕入れ計画等を精度高く練ることが可能になる。
しかし、同文献の情報管理システムは、集計手段として通常集計手段のみを有し、該通常集計手段は、店舗での1日分の営業時間(通常期間)のPOS情報を集計するものであり、翌日の店舗での販売計画や仕入れ計画等の短期的な経営計画を立案するのが、店舗を閉店した直後以降になり、翌日の開店までに時間的余裕が少ない。
【0005】
すなわち、一日分の営業期間のPOS情報を利用して、店舗での中長期的な経営計画を立案することはできるが、店舗での短期的な経営計画を立案する上では、利便性が悪い。
【0006】
本発明は、POS情報の集計結果に基づいて、店舗での翌週又は翌月等の中長期的な経営計画を立案することが容易であるとともに、店舗での翌日等の短期的な経営計画を練ることも容易な情報管理サーバ及び情報管理プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報管理システムは、POS情報を取得する取得手段と、該取得したPOS情報を記憶する記憶装置と、取得又は記憶したPOS情報の集計を行う集計手段と、該集計手段による集計結果を表示する表示手段とを備えた情報管理システムであって、集計手段として通常集計手段と短期集計手段との少なくとも2つを有し、通常集計手段は、予め定めた所定期間である通常集計期間のPOS情報の集計を行い、短期集計手段は、通常集計期間よりも短く且つ一日よりも短くなるように予め定めた短期集計期間のPOS情報の集計を行うことを特徴とする。
【0008】
上記の構成としたことにより、通常集計手段を介して通常集計期間のPOS情報の集計を行うことによって、販売店舗での中長期的な経営計画を立案することが容易であるとともに、短期集計手段を介して短期集計期間のPOS情報の集計を行うことによって、販売店舗での翌日等の短期的な経営計画を練ることも容易になる。特に、当日の店舗の営業時間中における販売状況等を、短期集計手段による集計結果に基づいて、リアルタイムに監視することによって、時間に余裕を持って、翌日の仕入れや、販売等の計画を練ることが可能になる。
【0009】
販売する商品のうちから選定された定期集計対象商品が記憶装置に予め記憶され、前記短期集計手段は、前記記憶装置に記憶された定期集計対象商品に関するPOS情報の集計を、上記短期集計期間毎に、自動的に行う構成とされてもよい。
【0010】
記憶装置に予め記憶させる定期集計対象商品の設定を行う定期集計設定手段を設けた構成とされてもよい。
【0011】
定期集計対象商品がSKU単位で選定される構成とされてもよい。
【0012】
定期集計対象商品以外の商品うちから臨時集計対象商品の選定を行うとともに、短期集計期間単位で集計対象時間を一又は複数選択して臨時集計対象期間とする臨時集計設定手段を設け、前記短期集計手段は、該選定された臨時集計対象商品に関するPOS情報の集計を、該選択された臨時集計対象期間に対して行う構成とされてもよい。
【0013】
臨時集計対象商品がSKU単位で選定される構成とされてもよい。
【0014】
上記通常期間が店舗での1日当りの営業時間に設定されるとともに、上記短期集計期間が1時間に設定された構成とされてもよい。
【0015】
また、本発明の情報プログラムは、POS情報を取得し、該取得したPOS情報を記憶装置に記憶し、取得又は記憶したPOS情報の集計を行う集計処理と、該集計手段による集計結果を表示する表示処理とを実行させる情報管理プログラムであって、記憶装置を備えたコンピュータに、集計処理として、予め定めた所定期間である通常集計期間のPOS情報の集計を行う通常集計処理と、集計処理として、通常集計期間よりも短く且つ一日よりも短くなるように予め定めた短期集計期間のPOS情報の集計を行う短期集計処理とを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、通常集計手段を介して通常集計期間のPOS情報の集計を行うことによって、販売店舗での中長期的な経営計画を立案することが容易であるとともに、短期集計手段を介して短期集計期間のPOS情報の集計を行うことによって、販売店舗での翌日等の短期的な経営計画を練ることも容易になる。特に、当日の店舗の営業時間中における販売状況等を、短期集計手段による集計結果に基づいて、リアルタイムに監視することによって、時間に余裕を持って、翌日の仕入れや、販売等の計画を練ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明を適用した情報管理システムのブロック図である。
【図2】(A)は店舗データテーブルの説明図であり、(B)はSKUデータテーブルの説明図であり、(C)はユーザデータテーブルの説明図である。
【図3】(A)は販売データテーブルの説明図であり、(B)は定期集計設定データテーブルの説明図ある。
【図4】通常集計データテーブルの説明図である。
【図5】(A)は定期集計データテーブルの説明図であり、(B)は臨時集計データテーブルの説明図である。
【図6】(A)は定期集計設定画面の説明図であり、(B)は臨時集計設定画面の説明図である。
【図7】短期集計手段が行う短期集計処理のフロー図である。
【図8】定期集計処理のサブルーチンのフロー図である。
【図9】表示手段によって表示される集計結果表示画面の説明図である。
【図10】臨時集計処理のサブルーチンのフロー図である。
【図11】通常集計手段が行う通常集計処理のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図示する例に基づき本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明を適用した情報管理システムのブロック図である。この情報管理システムは、情報管理サーバ1を備え、該情報管理サーバ1には、インターネット等のWANからなるネットワーク2,3を介して、一又は複数の店舗端末4及び一又は複数の情報端末6が接続されている。
【0019】
上記店舗端末4は、店舗毎に各別に設けられ、該店舗のレジスタ設備(図示しない)から取得される商品情報や売上情報や在庫情報等からなるPOS(Point of sale)情報を、リアルタイムで、情報管理サーバ1側に送信するように構成されている。このPOS情報には、「いつ・どの商品が・どんな価格で、いくつ売れたか」等の詳細な販売実績情報が含まれている。
【0020】
上記情報端末6は、情報管理サーバ1からの各種情報等を取得して、画面表示させるものである。なお、店舗端末4に、この情報端末3の機能を持たせてもよい他、情報管理サーバ1自身にも該情報端末6の機能が設けられている。
【0021】
上記情報管理サーバ1は、コンピュータに、本発明を適用した情報管理プログラムをインストールすることにより実現される。そして、この情報管理サーバ1は、ネットワーク2を介して、送信されてくる上述のPOS情報を取得するPOS情報取得手段(取得手段)7と、取得したPOS情報やその他の各種情報を記憶するHDD又はSSD等からなる記憶装置8と、該記憶装置8に記憶されているPOS情報の集計を行う集計部9と、該集計部9で行う集計の詳細設定を行う設定部11と、該管理サーバ1に直接アクセスしてくるユーザ又は情報端末6を介してアクセスしてくるユーザに対してロックインID及びパスワードによって認証を行うユーザ認証手段12を備えている。
【0022】
集計部9は、POS情報取得手段7によって取得されたPOS情報又は記憶装置8に記憶されたPOS情報の集計を行う集計手段として、通常集計手段13と短期集計手段14の2つの集計手段を有するとともに、該2つの集計手段13,14による集計結果を表示する表示手段16を備えている。
【0023】
通常集計手段13は予め定めた所定期間である通常集計期間のPOS情報の集計を行う一方で、短期集計手段14は、通常集計期間よりも短く且つ一日よりも短くなるように予め定めた短期集計期間のPOS情報の集計を行う。ちなみに、本例では、通常集計期間が、各店舗での一日当りの営業時間に設定されるとともに、短期集計期間が、1時間に設定されている。
【0024】
設定部11は、販売する商品のうちから、上記短期集計期間毎に定期的に集計を行う対象商品を、定期集計対象商品として選定し、これを予め記憶装置8に記憶する定期集計設定手段17を有している。この他、設定部11は、該定期集計対象商品以外の商品うちから臨時集計対象商品の選定を行うとともに、短期集計期間単位で集計対象時間を一又は複数選択して臨時集計対象期間とする臨時集計設定手段18を備えている。
【0025】
上述した短期集計手段14は、前記予め選定された各定期集計対象商品に関するPOS情報の集計を、上記短期集計期間毎に、自動的に実行する定期集計処理を行うとともに、前記臨時集計設定手段によって、臨時集計対象商品の選定及び臨時集計対象期間の選択が行われた場合に、所定条件下で、該臨時集計対象商品に関するPOS情報の集計を、該臨時集計対象期間に対して実行する臨時集計処理を行う。
【0026】
上記記憶装置8は、従来公知のリレーショナブルデータベースによって構成されており、具体的には、図2〜図5に示す通り、各店舗の情報を記憶した店舗データテーブル19と、販売する商品及び在庫として保管する商品をSKUで記憶したSKUデータテーブル21と、ユーザのログインID及びパスワードを記憶したユーザデータテーブル22と、POS情報により得られる各店舗での販売済み情報を記憶した販売データテーブル23と、定期集計設定手段17によって選定された定期集計対象商品の情報を記憶した定期集計設定データテーブル24と、通常集計手段13による集計結果の情報を記憶する通常集計データテーブル26と、短期集計手段14における定期集計対象商品の集計結果の情報を記憶する定期集計データテーブル27と、短期集計手段14における臨時集計対象商品の集計結果の情報を記憶する臨時集計データテーブル28とが設けられている。
【0027】
ちなみに、SKUとは、「Stock Keeping Unit」の略であり、在庫保管単位と呼ばれ、例えば、同一商品のTシャツについてSサイズ、Mサイズ、Lサイズ及びLLサイズの4種類のサイズが在る場合、このサイズ毎に、このTシャツの在庫状況を管理する必要があり、このため、このTシャツのSサイズ、Mサイズ、Lサイズ、LLサイズのそれぞれが1SKUとなる。
【0028】
図2(A)は店舗データテーブルの説明図であり、(B)はSKUデータテーブルの説明図であり、(C)はユーザデータテーブルの説明図である。店舗データテーブル19は、数字よりなる「店舗ID」と、店舗の名前が記憶される「店舗名」と、店舗3の住所が記憶される「住所」とを、フィールドとして有している。
【0029】
SKUデータテーブル21は、数字よりなる「SKU ID」と、商品の名前が記憶される「商品名」と、商品に用意されたサイズや色等の種類が、該商品をSKUに分ける単位として記憶される「SKU識別子」と、商品の1SKUでの価格が記憶される「価格」とを、フィールドとして有している。
【0030】
ユーザデータテーブル22は、数字よりなる「ユーザID」と、ユーザ認証手段12によるユーザ認証時のログインIDが記憶される「ログインID」と、該ユーザ認証時のパスワードが記憶される「パスワード」とを、フィールドとして有している。ちなみに、ユーザ認証手段12は、このユーザデータテーブル22に記憶したログインIDとパスワードが一致したユーザのみに、集計部9を介した集計操作や、設定部11を介した設定操作を行うことを許可(ログインを許可)する。
【0031】
図3(A)は販売データテーブルの説明図であり、(B)は定期集計設定データテーブルの説明図ある。販売データテーブル23は、数字よりなる「販売ID」と、商品がどの店舗で販売されたかを示す目的で、該店舗の店舗データテーブル19での店舗IDが記憶される「店舗ID」と、販売された商品が在庫保管単位(SKU)で具体的にどれにあたるかを示す目的で、販売された該商品のSKUデータテーブル21でのSKU IDが記憶される「SKU ID」と、該商品が販売された時刻が記憶される「販売時刻」とを、フィールドとして有している。すなわち、店舗データテーブル19から販売データテーブル23への多対一のデータのリレーションシップが行われているとともに、SKUデータテーブル21から販売データテーブル23への多対一のデータのリレーションシップが行われている。
【0032】
定期集計設定データテーブル24は、数字よりなる「定期集計設定ID」と、この定期集計設定手段17によってどの店舗の定期集計設定処理を行っているかを示す目的で、該店舗の店舗データテーブル19での店舗IDが記憶される「店舗ID」と、定期集計対象商品が在庫保管単位(SKU)で具体的にどれにあたるかを示す目的で、該商品のSKUデータテーブル21でのSKU IDが記憶される「SKU ID」と、該商品がセール品として記憶されたのか、或いは重点商品として記憶されたのかを示す種別情報が記憶される「種別」とを、フィールドとして有している。すなわち、店舗データテーブル19から定期集計設定データテーブル24への多対一のデータのリレーションシップが行われているとともに、SKUデータテーブル21から定期集計設定データテーブル24への多対一のデータのリレーションシップが行われており、店舗単位且つ在庫保管単位で、定期集計処理の設定が行われる。
【0033】
図4は、通常集計データテーブルの説明図である。通常集計データテーブル26は、数字よりなる「通常集計ID」と、通常集計手段13による通常集計処理の結果がどの店舗3に関するものであるかを示す目的で、該店舗3の店舗データテーブル19での店舗IDが記憶される「店舗ID」と、該集計結果が在庫保管単位でどの商品に関するものであるかを示す目的で、該商品3のSKUデータテーブル21でのSKU IDが記憶される「SKU ID」と、該商品のこの集計での販売数を記憶する「販売数」と、該商品のこの集計での販売額の総額を示す「販売金額」と、この集計を行った時期を通常集計期間単位(日付)で示す「集計時期」とを、フィールドとして有している。
【0034】
すなわち、店舗データテーブル19から通常集計データテーブル26への多対一のデータのリレーションシップが行われているとともに、SKUデータテーブル21から通常集計データテーブル26への多対一のデータのリレーションシップが行われており、店舗単位且つ在庫保管単位で、通常集計処理の結果が保管、管理されている。
【0035】
図5(A)は定期集計データテーブルの説明図であり、(B)は臨時集計データテーブルの説明図である。定期集計データテーブル27は、数字よりなる「定期集計ID」と、短期集計手段13による定期集計処理の結果がどの店舗に関するものであるかを示す目的で、該店舗3の店舗データテーブル19での店舗IDが記憶される「店舗ID」と、該集計結果が在庫保管単位でどの商品に関するものであるかを示す目的で、該商品のSKUデータテーブル21でのSKU IDが記憶される「SKU ID」と、該商品のこの集計での販売数を記憶する「販売数」と、該商品のこの集計での販売額の総額を示す「販売金額」と、この集計を行った時期を短期集計期間単位(1時間単位)で示す「集計時期」とを、フィールドとして有している。
【0036】
すなわち、店舗データテーブル19から定期集計データテーブル27への多対一のデータのリレーションシップが行われているとともに、SKUデータテーブル21から定期集計データテーブル27への多対一のデータのリレーションシップが行われており、店舗単位且つ在庫保管単位で、定期集計処理の結果が保管、管理されている。
【0037】
臨時集計データテーブル28は、数字よりなる「臨時集計ID」と、短期集計手段13による臨時集計処理の指示がどのユーザからのものであるかを示す目的で、該ユーザのユーザデータテーブル22でのユーザIDが記憶される「ユーザID」と、この臨時集計処理の結果がどの店舗3に関するものであるかを示す目的で、該店舗3の店舗データテーブル19での店舗IDが記憶される「店舗ID」と、該集計結果が在庫保管単位でどの商品に関するものであるかを示す目的で、該商品3のSKUデータテーブル21でのSKU IDが記憶される「SKU ID」と、該商品のこの集計での販売数を記憶する「販売数」と、該商品のこの集計での販売額の総額を示す「販売金額」と、この集計を行った時期を短期集計期間単位(1時間単位)で示す「集計時期」とを、フィールドとして有している。
【0038】
すなわち、ユーザデータベース22から臨時集計データテーブル28への多対一のデータのリレーションシップが行われ、店舗データテーブル19から臨時集計データテーブル28への多対一のデータのリレーションシップが行われ、SKUデータテーブル21から臨時集計データテーブル28への多対一のデータのリレーションシップが行われており、店舗単位且つ在庫保管単位で、臨時集計処理の結果が保管、管理されている。
【0039】
図6(A)は定期集計設定画面の説明図であり、(B)は臨時集計設定画面の説明図である。ユーザ認証手段12によってログインが許可されたユーザの情報端末6に対して、定期集計設定手段17は定期集計設定画面29を表示させる一方で、臨時集計設定手段18は臨時集計設定画面31を表示させる。
【0040】
上記定期集計設定画面29は、ホームページ画面であって、上述の定期集計設定データテーブル24の「店舗ID」に店舗を入力するために、店舗名を選択又は記載する店舗名入力欄29aと、該定期集計設定データテーブル24の「SKU ID」に商品の商品名を記載する商品名入力欄29b及び該商品が有するSKU識別子の何れかを記載するSKU識別子入力欄29cと、上記各欄29a,29b,29cに入力した情報を定期集計設定データテーブル24に追加する追加ボタン29dと、上記各欄29a,29b,29cに入力した情報を定期集計設定データテーブル24から削除する削除ボタン29eとを有している。
【0041】
追加ボタン29dがクリックされると、定期集計設定画面29は、上記各欄29a,29b,29cに入力された情報に対応した店舗IDとSKU IDのデータセットを求め、該データセットが、定期集計設定データテーブル24に未登録の場合には、該データセットを定期集計設定データテーブル24に記憶する一方で、既に登録されている場合には、その旨の報知を画面表示又は音声出力によって行う。
【0042】
削除ボタン29eがクリックされると、定期集計設定手段17は、上記各欄29a,29b,29cに入力された情報に対応した店舗IDとSKU IDのデータセットを求め、該データセットが、定期集計設定データテーブル24に登録されている場合には、該データセットを、定期集計設定データテーブル24から削除する一方で、該データセットが未登録の場合には、そのようなデータが登録されていない旨の報知を画面表示又は音声出力によって行う。
【0043】
上記臨時集計設定画面31は、ホームページ画面であって、臨時集計処理を行う店舗の定める目的で、店舗名を選択又は記載する店舗名入力欄31aと、臨時集計対象商品を、在庫保管単位で、定める目的で、該集計対象となる商品の商品名を記載する商品名入力欄31b及び該商品が有するSKU識別子の何れかを記載するSKU識別子入力欄31cと、上述の臨時集計対象期間を入力する期間入力欄31dと、上記各欄31a,31b,31c、31dに入力した情報に基づいて、臨時集計処理を実行させるための集計ボタン31eとを有している。ちなみに、期間入力欄31dには、開店時間が午前10時からとした場合に、「10時〜13時」、「12時〜16時」のようにして、臨時集計対象期間の入力を行う。
【0044】
集計ボタン31eがクリックされると、臨時集計設定手段18は、集計部9の短期集計手段14に対して、該店舗での臨時集計処理開始の指示を出す。なお、商品名入力欄31bには、複数の商品の商品名を入力できるようにしてよいし、SKU識別子入力欄31cにも、複数のSKU識別子を入力できるようにしてもよい。
【0045】
図7は、短期集計手段が行う短期集計処理のフロー図である。短期集計手段14によって、短期集計処理が開始されると、ステップS1に進む。ステップS1では、上述した定期集計処理のサブルーチンを実行し、該サブルーチンの処理が終了すると、ステップS2に進む。ステップS2では、上述した臨時集計処理のサブルーチンを実行し、該サブルーチンの処理が終了すると、ステップS1に処理を戻す。ちなみに、この短期集計処理は、店舗毎に各別に行われる。
【0046】
図8は、定期集計処理のサブルーチンのフロー図である。定期集計処理のサブルーチンの処理が開始されると、ステップS11から処理が開始される。ステップS11では、タイマーによるカウントを検知し、タイマーによるカウントが短期集計期間(1時間)を経過しているか否かのチェックを行い、経過していればステップS12に進み、経過していなければ、このサブルーチンの処理を終了させる。
【0047】
ステップS12では、定期集計設定データテーブル24から対象店舗での設定値を読み込み、ステップS13に進む。ステップS13では、該店舗において、選定された在庫保管単位の定期集計対象商品があるか否かを確認し、該店舗での定期集計対象商品があればステップS14に進む一方で、該店舗での定期集計対象商品がなければ、このサブルーチンの処理を終了させる。
【0048】
ステップS14では、現サブルーチンの実行時に、該店舗において、まだ集計していない定期集計対象商品があるか否かをチェックし、まだ集計していない定期集計対象商品が有ればステップS15に進む。ステップS15では、まだ集計していない定期集計対象商品を1つ特定し、ステップS16に進む。
【0049】
ステップS16では、該特定した定期集計対象商品について、タイマーが短期集計期間をカウントする間(現短期集計期間)における該店舗での、販売個数及び販売総額等の集計(POS情報の集計)を行い、ステップS17に進む。ステップS17では、上記販売個数を販売数、販売総額を販売金額として、ステップS16での集計結果を、定期集計データテーブル27に記憶し、ステップS14に処理を戻す。
【0050】
このステップS14において、対象店舗において、まだ集計していない定期集計対象商品が無い場合には、ステップS18に進む。ステップS18では、前記表示手段16によって、集計結果表示画面32(図9参照)を、上述したユーザの情報端末6に表示し、ステップS19に進む。ステップS19では、タイマーを0にセットして、再びカウントを開始するリスタート処理を行い、このサブルーチンの処理を終了させる。このような処理によって、短期集計期間の経過毎に、ステップS12〜ステップS19に示す処理が実行される。
【0051】
図9は、表示手段によって表示される集計結果表示画面の説明図である。集計結果表示画面32は、WEB等で可視化されたホームページ画面であって、該集計結果がどの店舗のものであるかを示す店舗名表示欄32aと、該集計結果がどの商品であるかを示す商品名表示欄32bと、該集計結果が該商品の何れかのSKU識別子に関するものであるかを示すSKU識別子表示欄32cと、期間を表示する表示期間欄32dと、期間を横軸とし且つ短期集計期間毎の販売個数を縦軸とする販売個数変化グラフを表示する販売個数変化グラフ表示欄32eと、期間を横軸とし且つ短期集計期間毎の販売総額を縦軸とする販売総額変化グラフを表示する販売総額変化グラフ表示欄32fと、戻りボタン32gと、進みボタン32hと、を有している。
【0052】
表示期間欄32dに表示される期間は、ここでは、集計結果の対象となった短期集計期間の属する日の開店時間から該短期集計期間までの期間であり、このように、集計結果表示画面32によって表示させることができる範囲は、当日の開店時間以降とし、この販売個数変化グラフ及び販売総額変化グラフの横軸の時間幅は、表示期間欄32dに表示された期間と同一とする。
【0053】
戻りボタン32g及び進みボタン32hは、クリックによって、店舗名表示欄32aに表示された店舗の切換や、商品名表示欄32bに表示された商品の切換や、SKU識別子表示欄32cに表示されたSKU識別子の切換を行う。これらの表示が切換えられると、その切換えられた内容に沿って、販売個数変化グラフ表示欄32eの表示内容及び販売総額変化グラフ表示欄32fの表示内容も切換えられる。この表示内容を見ることによって、様々な経営計画を柔軟に練ることが可能になる。
【0054】
なお、販売個数変化グラフ表示欄32eの横に、表示期間欄32dに表示された期間内(具体的には、その日の開店時間から直近の短期集計期間までの期間)の該SKUの販売個数の累計を表示する累計表示欄32iを設けてもよい。
【0055】
図10は、臨時集計処理のサブルーチンのフロー図である。臨時集計処理のサブルーチンの処理が開始されると、ステップS21から処理が開始される。ステップS21では、上述ようにして、上述の対象店舗に対して、臨時集計設定手段18から臨時集計処理開始の指示が出されているか否かをチェックし、該指示が出されている場合にはステップS22に進み、該指示が出されていない場合にはこのサブルーチンの処理を終了させる。
【0056】
ステップS22では、臨時集計設定画面31の各入力欄31a,31b,31c、31dの情報を読込みステップS23に進む。ステップS23では、臨時集計設定画面31の各入力欄31a,31b,31c、31dに入力された情報に基づいて、以前に、短期集計手段14によって、同一の集計を行ったことがあるか否かを、定期集計データテーブル27及び臨時集計データテーブル28の内容を参照して確認し、以前に同一の集計を行っていなければステップS24に進む。
【0057】
ステップS24では、今回の集計処理を行うに際して、集計対象となるSKU数が予め定めた所定値を超えているか否かを検出し、超えていなければ、一定以上の負荷が瞬間的にコンピュータにかかることはないため、ステップS25に進む。
【0058】
ステップS25では、臨時集計設定画面31の各入力欄31a,31b,31c、31dの情報に基づいて、短期集計手段14を介した集計を行い、ステップS26に進む。ステップS26では、ステップS25での集計結果を臨時集計データテーブル28に記憶し、ステップS27に進む。
【0059】
ステップS27では、ステップS25による集計結果を、表示手段16によって、集計結果表示画面32に表示し、このサブルーチンの処理を終了させる。この際、集計結果表示画面32の表示期間欄32dの表示する期間は、臨時集計対象期間としてもよいし、臨時集計対象期間の属する日の店舗での全営業時間としてもよいし、臨時集計対象期間の属する日の店舗での開店時間から現臨時集計対象期間までとしてもよい。
【0060】
ステップS23において、臨時集計設定画面31の各入力欄31a,31b,31c、31dに入力された情報に基づいて、以前に、短期集計手段14によって、同一の集計を行ったことがあることが確認された場合には、ステップS28に進む。ステップS28では、以前の行ったことがある集計結果を、臨時集計データテーブル28から読込み、ステップS27に進み、その読込んだ結果を、表示手段16によって、集計結果表示画面32に表示させる。このように、一度行った集計が同一内容で再度行われることを防止して、処理の軽減を図ることが可能になる。言換えると、以前の集計結果が再度参照可能になっている。
【0061】
ステップS24において、今回の集計処理を行うに際して、集計対象となるSKU数が、予め定めた所定値を超えている場合には、一次的にコンピュータに一定以上の負荷がかかる可能性があるため、ステップS29に進む。ステップS29では、画面表示または音声によって、その旨の報知を行い、集計を行わずに、このサブルーチンの処理を終了させる。このように、集計する際に対象となるSKU数に上限を設けることによって、一時的に負荷が上昇して、意図しない不具合が生じることを未然に防止できる。
【0062】
なお、ステップS24において、臨時集計設定画面31のSKU識別子入力欄31に入力されたSKUの数が所定値以下になっている場合や、臨時集計対象期間が所定期間以下になっている場合に、ステップS25に進み、所定値よりも大きく、或いは所定期間よりも長くなっている場合には、ステップS29に進むようにしてもよく、これによっても、一時的な負荷の上昇を抑制できる。
【0063】
図11は、通常集計手段が行う通常集計処理のフロー図である。この通常集計処理も、店舗毎に各別に行われる。短期集計手段13は、対象店舗での一日の締め処理が行われると、通常集計処理を開始し、ステップS31に進む。ステップS31では、対象店舗でのその日の営業時間を通常集計期間として、通常集計手段13による集計処理が行われ、ステップS32に進む。
【0064】
ステップS32では、該集計結果を通常集計データテーブル26に記憶し、ステップS33に進む。ステップS33では、該集計結果を、表示手段16によって、集計結果表示画面32等に表示し、処理を終了させる。この際、集計結果表示画面32の表示期間欄32dの表示する期間は、通常集計期間の属する週や月としてもよい。
【0065】
以上のように構成される本情報管理システムによれば、短期集計期間に定期的に集計を行う商品(SKU)を、定期集計対象商品(対象SKU)とし、これを限定することによって、コンピュータに余分な負荷をかけることなく、店舗での販売状況等の細かい変化を読取ることが容易になる。
【0066】
なお、この情報管理サーバに、短期集計手段14や長期集計手段13の集計結果を統計処理して、各店舗の店舗端末4に、各種指示を送る統計手段を設けてもよい。これよって、短期のビジョンと中長期的なビジョンとを、バラス良く、各店舗に自動的に示すことも容易になる。
【符号の説明】
【0067】
1 情報管理サーバ
2 ネットワーク(インターネット,WAN)
3 ネットワーク(インターネット,WAN)
4 店舗端末
6 情報端末
7 POS情報取得手段(取得手段)
8 記憶装置
9 集計部
11 設定部
12 ユーザ認証手段
13 通常集計手段(集計手段)
14 短期集計手段(集計手段)
16 表示手段
17 定期集計設定手段
18 臨時集計設定手段
19 店舗データテーブル
21 SKUデータテーブル
22 ユーザデータテーブル
23 販売データテーブル
24 定期集計設定データテーブル
26 通常集計データテーブル
27 定期集計データテーブル
28 臨時集計データテーブル
29 定期集計設定画面(ホームページ画面)
29a 店舗名入力欄
29b 商品名入力欄
29c SKU識別子入力欄
29d 追加ボタン
29e 削除ボタン
31 臨時集計設定画面(ホームページ画面)
31a 店舗名入力欄
31b 商品名入力欄
31c SKU識別子入力欄
31d 期間入力欄
31e 集計ボタン
32 集計結果表示画面(ホームページ画面)
32a 店舗名表示欄
32b 商品名表示欄
32c SKU識別子表示欄
32d 表示期間欄
32e 販売個数変化グラフ表示欄
32f 販売総額変化グラフ表示欄
32g 戻りボタン
32h 進みボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
POS情報を取得する取得手段と、該取得したPOS情報を記憶する記憶装置と、取得又は記憶したPOS情報の集計を行う集計手段と、該集計手段による集計結果を表示する表示手段とを備えた情報管理システムであって、
集計手段として通常集計手段と短期集計手段との少なくとも2つを有し、
通常集計手段は、予め定めた所定期間である通常集計期間のPOS情報の集計を行い、
短期集計手段は、通常集計期間よりも短く且つ一日よりも短くなるように予め定めた短期集計期間のPOS情報の集計を行う
ことを特徴とする情報管理システム。
【請求項2】
販売する商品のうちから選定された定期集計対象商品が記憶装置に予め記憶され、
前記短期集計手段は、前記記憶装置に記憶された定期集計対象商品に関するPOS情報の集計を、上記短期集計期間毎に、自動的に行う
請求項1記載の情報管理システム。
【請求項3】
記憶装置に予め記憶させる定期集計対象商品の設定を行う定期集計設定手段を設けた
請求項2記載の情報管理システム。
【請求項4】
定期集計対象商品がSKU単位で選定される
請求項2または請求項3記載の情報管理システム。
【請求項5】
定期集計対象商品以外の商品うちから臨時集計対象商品の選定を行うとともに、短期集計期間単位で集計対象時間を一又は複数選択して臨時集計対象期間とする臨時集計設定手段を設け、
前記短期集計手段は、該選定された臨時集計対象商品に関するPOS情報の集計を、該選択された臨時集計対象期間に対して行う
請求項2から請求項4のうちいずれかに記載の情報管理システム。
【請求項6】
臨時集計対象商品がSKU単位で選定される
請求項5記載の情報管理システム。
【請求項7】
上記通常期間が店舗での1日当りの営業時間に設定されるとともに、上記短期集計期間が1時間に設定された
請求項1から請求項6のうちいずれかに記載の情報管理システム。
【請求項8】
POS情報を取得し、該取得したPOS情報を記憶装置に記憶し、取得又は記憶したPOS情報の集計を行う集計処理と、該集計手段による集計結果を表示する表示処理とを実行させる情報管理プログラムであって、
記憶装置を備えたコンピュータに、
予め定めた所定期間である通常集計期間のPOS情報の集計を集計処理として行う通常集計処理と、
通常集計期間よりも短く且つ一日よりも短くなるように予め定めた短期集計期間のPOS情報の集計を行う集計処理として短期集計処理とを
実行させるための情報管理プログラム。
【請求項9】
販売する商品のうちから選定された定期集計対象商品が記憶装置に予め記憶され、
前記短期集計処理では、前記記憶装置に記憶された定期集計対象商品に関するPOS情報の集計を、上記短期集計期間毎に、自動的に行う処理を
実行させるための請求項8記載の情報管理プログラム。
【請求項10】
記憶装置に予め記憶させる定期集計対象商品の設定を行う定期集計設定処理を
実行させるための請求項9記載の情報管理プログラム。
【請求項11】
定期集計対象商品がSKU単位で選定される処理を
実行させるための請求項9または請求項10記載の情報管理プログラム。
【請求項12】
定期集計対象商品以外の商品うちから臨時集計対象商品の選定を行うとともに、短期集計期間単位で集計対象時間を一又は複数選択して臨時集計対象期間とする臨時集計設定処理と、
前記短期集計処理では、該選定された臨時集計対象商品に関するPOS情報の集計を、該選択された臨時集計対象期間に対して行う処理とを
実行させるための請求項9から請求項11のうちいずれかに記載の情報管理プログラム。
【請求項13】
臨時集計対象商品がSKU単位で選定される処理を
実行させるための請求項12記載の情報管理プログラム。
【請求項14】
上記通常期間が店舗での1日当りの営業時間に設定されるとともに、上記短期集計期間が1時間に設定される処理を
実行させるための請求項8から請求項13のうちいずれかに記載の情報管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−203809(P2012−203809A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−70031(P2011−70031)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(503396309)生活協同組合コープさっぽろ (144)