説明

情報表示システム

【課題】質問に応じた回答を提示可能なデジタルサイネージシステム。
【解決手段】従来のデジタルサイネージでは、情報の提示が一方的であり、閲覧者が質問を抱いても解決することができなかった。しかし、本システムでは、閲覧者が質問を質問用情報入力端末3から入力すると、サイネージボード7で回答が表示され、閲覧者が所望する回答を入手できる。また、質問は個々の質問用情報入力端末3から入力されるため、サイネージボード7が質問者に占有されることもない。また、質問者が特定の端末の操作者に限られることもない。さらに、質問に対する回答の提示と各種情報発信を両立でき、街の活性化などが図られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不特定多数のユーザに向けて情報を発信するとともに、ユーザから質問を受け付け、回答を提示するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1によると、自律的に移動して広告、案内を表示するロボットは、広告情報が登録された管理サーバとアクセスするための通信手段と、ロボットの現在位置を検出する位置検出手段と、管理サーバから受信した広告情報に基づいて、広告データを広告表示データに変換して出力し、案内場所の位置と位置検出手段で検出したロボットの現在位置とから案内表示データを生成して出力する制御手段と、広告表示データおよび案内表示データにより広告および案内表示を表示する表示手段とを備える。また、表示手段の画面は、管理サーバからの広告情報に基づいた広告を表示する第1の画面と、ロボットが作成した案内表示を表示する第2の画面とで構成される。
【0003】
特許文献2によると、サーバは、加盟店側のコンピュータ、加盟店側の移動体通信端末機から、識別情報、パスワードを使用して随時アクセス可能であって、専用フォームに3行広告、広告詳細および画像のデータを入力した後にサーバへ送信するためのウェブサイトと、地域やカテゴリが登録されている加盟店側のコンピュータ、加盟店側の移動体通信端末機からアクセスされた際に、ウェブサイト上の専用フォームを利用してサーバへ送信されてくる3行広告、広告詳細および画像のデータを随時受信し、受信した3行広告、広告詳細および画像のデータを分類して集積する手段を有する。
【0004】
特許文献3によると、対話支援装置は、各種情報を表示する表示画面を有し、その画面上を押し圧することにより文字列を手書き入力し、表示する入力表示手段と、入力表示手段に入力された文字列を文字認識しテキストに変換する文字認識手段と、各言語毎に各種の定型質問文が検索可能に格納された定型質問文格納手段と、認識された入力が検索語である場合、その検索語を基に定型質問文格納手段から同一言語の対応する定型質問文を検索する検索手段と、検索された定型質問文を検索語を基に編集する質問文編集手段と、編集された質問文を入力表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えて構成される。
【0005】
特許文献4によると、操作者がサイネージ端末に対しICカードのタッチとともに操作を行うと、サイネージ端末は、ICカードから入力される操作者識別IDと操作内容を記録した操作者毎操作ログを蓄積し、サイネージ管理サーバは、複数のサイネージ端末と接続して操作者毎操作ログを取得し解析して、操作者毎コンテンツ利用歴情報を作成し、サイネージ管理サーバは、操作者毎コンテンツ利用歴情報から操作者毎操作経験情報を作成し、複数のサイネージ端末に送信し、次回以降で操作者がサイネージ端末に対してICカードのタッチを行うと、サイネージ端末はサイネージ管理サーバに当該ICカードの操作者識別IDでリクエストを行い、サイネージ管理サーバは、操作者識別IDで検索した操作者毎コンテンツ利用歴情報を反映した表示画面を作成し、サイネージ端末に表示する。
【0006】
また近年、自治体や地域のコミュニティにデジタルサイネージ(通信機能を有した表示装置)を設置することで地域を活性化する試みが行われている。例えば、非特許文献1によると、デジタルサイネージで、ゴミ収集車が近づいたという情報,地域の花火大会といった催し、買い物に行くのに一緒に車に乗せて行く人を募る情報などを表示しうるとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005-172879号公報
【特許文献2】特開2002-259794号公報
【特許文献3】特開平08-314935号公報
【特許文献4】特開2010-79770号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】松浦 龍夫、「地域WiMAXを核にサイネージや電子チラシなど展開をにらむ」、[online]、2009年11月17日、[2010年9月18日検索]、インターネット<URL:http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20091106/340154/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来のデジタルサイネージは、一方的に情報を提示するのみであり、その閲覧者が提示情報に関する疑問を解消したい場合、直接担当者などに尋ねる必要がある。しかし、言葉が通じなかったり、担当者が他の人を応対しており質問に答えることができない場合があるため、不便である。
【0010】
デジタルサイネージにタッチパネルを組込み、情報提供者と閲覧者の間で双方向の通信を行うことで質問に回答することも考えられるが、デジタルサイネージは元来不特定多数の閲覧者へ情報を提示することを想定しており、特定の閲覧者がデジタルサイネージを占有して質問に対する回答を要求する操作を行うことは好ましくない。例えば、従来のデジタルサイネージでは、タッチパネルを備えるものが存在するが、デジタルサイネージがユーザ操作を受け付ける場合は、そのタッチパネルの操作者によってデジタルサイネージが占有されてしまう。
【0011】
本発明はこのような問題点に鑑みたもので、その目的は、質問に応じた回答を提示可能なデジタルサイネージシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、所定の情報発信サイトで表示される情報を管理する管理サーバと、情報発信サイトのアカウントを有し、情報発信サイトで提示すべき情報の入力を受け付け、受け付けた情報を管理サーバに送信する1または複数の情報提供端末と、質問の入力を受け付け、受け付けた質問を回答サーバに送信する1または複数の質問情報端末と、複数の質問の各々に対応する回答を蓄積したデータベースと、質問情報端末から送信された質問に対応する回答をデータベースから抽出して、表示サーバに送信する回答サーバと、情報提供端末の各々から管理サーバに送信された情報をアカウントごとに個別にデジタルサイネージで表示させるとともに、回答サーバから送信された回答の各々を対応する質問ごとに個別にデジタルサイネージで表示させる表示サーバと、を備える情報表示システムを提供する。
【0013】
データベースに蓄積された回答は複数の異なる言語で記述されており、回答サーバは、質問の言語を識別し、識別された言語で記述された回答をデータベースから抽出して、表示サーバに送信する。
【0014】
情報は、テキストおよび/または画像を含む。
【0015】
回答は、テキストおよび/または画像を含む。
【0016】
表示サーバは、質問と質問に対応する回答の組を、質問ごとに個別に表示する。
【0017】
表示サーバは、質問と回答の組を、複数のデジタルサイネージの内の特定のデジタルサイネージに表示させる。
【0018】
特定のデジタルサイネージは、質問に埋め込まれたデジタルサイネージの識別情報に対応する。
【0019】
デジタルサイネージの導入対価をデジタルサイネージの導入主体ごとに課金するとともに、情報の表示対価をアカウントごとに課金する課金サーバを備える。
【発明の効果】
【0020】
本システムでは、閲覧者が質問を質問情報端末から入力すると、デジタルサイネージで回答が表示され、閲覧者が所望する回答を入手できる。また、質問は個々の質問情報端末から入力されるため、デジタルサイネージが質問者に占有されることもない。また、質問者が特定の端末の操作者に限られることもない。さらに、質問に対する回答の提示と各種情報発信を両立でき、街の活性化などに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】情報配信システムの概略構成図
【図2】サイネージボードの設置例(駅前)を示す図
【図3】サイネージボードの設置例(大通り)を示す図
【図4】閲覧用情報の表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は本発明の好ましい実施形態に係る情報配信システムの概略構成を示す。このシステムは、管理PC1と、1または複数の発信者用情報入力端末2と、1または複数の質問用情報入力端末3と、Q&Aデータベース4と、Q&Aサーバ5と、画像表示変換サーバ6と、1または複数のサイネージボード7と、自動PC8を備える。
【0023】
サイネージボード7は、通信機能を有した表示装置であり、インターネットなどの各種ネットワークを介して、画像表示変換サーバ6と接続されている。画像表示変換サーバ6は、対応するサイネージボード7にコンテンツを送信できる。サイネージボード7は、1つでも複数でもよい。複数の場合、画像表示変換サーバ6は、サイネージボード7の各々に付与された識別情報で、各々のサイネージボード7を識別する。
【0024】
複数の発信者用情報入力端末2は、モバイルネットワークなどの各種ネットワークを介して、画像表示変換サーバ6と接続されている。
【0025】
Q&Aサーバ5は、Q&Aデータベースを有しており、かつ、自動PC8、画像表示変換サーバ6および質問用情報入力端末3とネットワーク経由で接続されている。
【0026】
発信者用情報入力端末2および質問用情報入力端末3の装置構成は、パソコン、携帯電話、スマートフォン、タッチパッドなど、ネットワークに接続できる機器なら任意である。
【0027】
管理PC1は、画像表示変換サーバ6と接続されており、発信者用情報入力端末2から送信された閲覧用情報に基づく表示データの属性設定や、設定された属性に基づく画像表示変換サーバ6の表示データの生成を制御する。
【0028】
自動PC8は、画像表示変換サーバ6と接続されており、質問用情報入力端末3から送信された質問に基づく表示データの属性設定、Q&Aサーバ5がQ&Aデータベース4から抽出した、当該質問に対応する回答に基づく表示データの属性の設定、設定された属性に基づく画像表示変換サーバ6の表示データの生成を制御する。自動PC8自身が質問用情報の入力を受け付けることもできる。
【0029】
1または複数の発信者用情報入力端末2のユーザは、サイネージボード7に対する閲覧用情報の掲載の依頼者である。
【0030】
この依頼者は、地域のコミュニティの構成員、例えば、商店街の各商店主、地元自治体の役場、警察、消防などである。
【0031】
サイネージボード7への表示を依頼する閲覧用情報の内容も任意であり、商店で売られる商品、レストランのメニュー、地域の催し物のスケジュール、求人情報、捜し物情報、指名手配人情報、防災情報、町おこしの情報など、営利非営利を問わない。また、閲覧用情報のデータ形式も任意であり、テキスト、静止画、動画、音声あるいはそれらの全部または一部を含む電子メールで情報の表示が依頼される。
【0032】
管理PC1は、発信者用情報入力端末2から送信された閲覧用情報を受信し、受信した閲覧用情報をサイネージボード7の表示用データに構成する。例えば、閲覧用情報の表示位置、サイズ、色などの各種表示属性を全自動、半自動または手動で設定する。
【0033】
管理PC1は、閲覧用情報の掲載サイトを管理している。管理PC1は、発信者用情報入力端末2ごとのインターネットコミュニケーションサービス(「Twitter」(登録商標)やSNS(Social Networking Service)など)のアカウント、例えば「@tokyo-community****」(****はあるコミュニティのメンバーごとの通し番号)などの作成を受け付け、発信者用情報入力端末2にアカウントを通知する。
【0034】
管理PC1や自動PC8は、不明の送り主、不適切な用語を本文に含む閲覧用情報、不適切な表現を添付画像に含むものを選別し、このような閲覧用情報や質問は出力不可と判断する設定ができる。あるいは、閲覧用情報や質問が複数の場合、どれを表示するか表示しないかを自動的にあるいは手動で選択できてもよい。あるいは、スパムメールや悪戯のような不適切なメールを自動的に検出して出力不可と判断されてもよい。出力可と判断された情報をシミュレーション表示させた上、出力可否の設定を変更できてもよい。
【0035】
Q&Aデータベース4は、事前に想定される典型的な質問と、その質問に対応する回答を蓄積する。Q&Aデータベース4に蓄積される回答は多言語である。例えば、各回答は、日本語、英語、韓国語、中国語、スペイン語、フランス語などで記述されている。どの言語で回答を記述するかは任意であるが、サイネージボード7の閲覧者に外国人が含まれる場合に対応するため、それを想定した言語で回答が記述される。
【0036】
サイネージボード7は、様々な場所に設置される。駅の改札口付近など駅の周辺(図2参照)、人通りの頻繁な大通り沿い(図3参照)、商店街の入口、商業施設の中庭、ビルの入口、市役所の前、警察署の前などである。
【0037】
課金サーバ9は、サイネージボード7の利用対価を算出し、それを課金データとして管理する装置である。課金データは、サイネージボード7の初期導入費用、サイネージボード7への情報の表示の対価、機材レンタル料、ソフトウェア使用料、運営委託料などを含む。前者は、コミュニティ全体で負担し、後者は、従量制であり個々の情報を発信したコミュニティの構成員が負担する。例えば、ある自治体や商店街組合など特定のグループが前者を負担し、自治体の主要な構成員や商店街組合の構成員や後者を負担する。
【0038】
地域の小さなコミュニティの構成員が、デジタルサイネージを用いてリアルタイムに情報発信すれば、地域の活性化につながる可能性があるが、デジタルサイネージの導入や維持を個々の構成員が負担するのは難しい。また、システムの運用保守の主体であるシステム管理者は、コミュニティの構成員とは異なり、コストを回収し利益を出す必要がある。コミュニティは上記対価をシステム管理者に支払う必要があるが、システムを介して継続的に利益を生み出しシステムを利用しつづけることができる自助的なビジネスモデルを構築する必要がある。
【0039】
しかし、初期費用を共同負担とすれば、導入の障害が小さくなる。そして、個々の閲覧用情報表示の対価を情報提供者の負担とすれば、自助的なシステム運営が可能であり、かつ、情報提供を通じてコミュニティの活性化が図られる。
【0040】
閲覧用情報の表示の依頼は、発信者用情報入力端末2を通じて即時かつ簡単に行うことができる。例えば、個人経営のレストランの料理を発信者用情報入力端末2(カメラ付き携帯電話)の内蔵カメラで撮影し、撮影画像(静止画、動画いずれも可)を説明文とともに画像表示変換サーバ6に電子メールで送れば、サイネージボード7から写真入りでメニューを紹介することができる。
【0041】
また、サイネージボード7へ表示する情報の入力や更新が容易なため、定期的に情報を入力すれば、リアルタイムで最新情報を閲覧者に提供でき、訴求力も向上する。
【0042】
サイネージボード7の機能は次の通りである。
【0043】
(1)サイネージボード7は、発信者用情報入力端末2から入力された閲覧用情報をリアルタイムで表示する。表示の属性は管理PC1によって制御される。すなわち、管理PC1は、発信者用情報入力端末2の各々から画像表示変換サーバ6に送信された閲覧用情報を、アカウントごとに個別にサイネージボード7で表示させる。閲覧用情報として入力可能な情報は、テキスト、静止画、動画のうち少なくとも1つを含む。図4はそれらの表示例を示す。サイネージボード7が複数存在する場合、発信者用情報入力端末2の各々は、閲覧用情報の表示先となるサイネージボード7の識別情報を閲覧用情報に埋め込んで(対応づけて)画像表示変換サーバ6に送信する。管理PC1は、閲覧用情報に対応づけられた識別情報で示されたサイネージボード7で情報の表示を行うよう画像表示変換サーバ6を設定する。画像表示変換サーバ6は、この制御に従って、識別情報で示されたサイネージボード7のみに情報を送る。
【0044】
(2)サイネージボード7は、質問用情報入力端末3から入力された任意の質問と、その質問に対応する回答を表示する。サイネージボード7に表示される質問と回答はQ&Aサーバ5から提供される。すなわち、Q&Aサーバ5は、Q&Aデータベース4を参照し、質問用情報入力端末3から入力された質問に対応する回答を抽出する。抽出の方法は任意である。例えば、Q&Aサーバ5は、質問からキーワード(トイレ、どこ、など)を抜き出し、それらのキーワードの組に相当する用語を使用した典型的な質問(トイレの場所)をQ&Aデータベース4から特定し、さらにその典型的な質問に対応する回答(A1階の奥にあります、など)をQ&Aデータベース4から抽出する。
【0045】
(3)Q&Aサーバ5は、質問の言語と同一の言語で記述された回答をQ&Aデータベース4から抽出する。よって、質問者の使用言語に合った回答を提示できる。例えば、Q&Aサーバ5は、質問の言語を識別し、識別された言語で記述された回答を抽出する。例えば、質問からrestroom, whereなどといった英語のキーワードが抽出された場合、"It is on the A1 floor at the back."という英語の回答を抽出する。この回答に画像が添付されていてもよい。なお、Q&Aサーバ5は、質問の言語を識別不能な場合、典型的な言語、例えば英語で記述された回答を抽出する。
【0046】
Q&Aサーバ5は、質問用情報入力端末3から入力された質問とQ&Aデータベース4から抽出された回答の組を表示するよう画像表示変換サーバ6に依頼する。
【0047】
回答には、テキスト、静止画および動画のうち少なくとも1つが含まれる。例えば、トイレの場所に対する回答には、サイネージボード7の設置場所からトイレまでの道順を示した説明文、地図またはナビゲーション動画が含まれる。例えば、「今一番売れている商品は?」との質問に対しては、売れている商品の画像を回答として提示すると分かりやすい。
【0048】
(4)質問・回答の組の表示位置および表示領域は、閲覧用情報の表示位置および表示領域と異なる。よって、各閲覧者は、閲覧用情報と質問・回答を区別して認識できる。例えば、管理PC1は、サイネージボード7の全表示領域のうち、質問・回答の組の表示領域をその左半分、閲覧用情報の表示領域をその右半分に設定する。こうすれば質問・回答の組と閲覧用情報を同時に表示できる。あるいは、管理PC1は、サイネージボード7への質問・回答の表示の際、閲覧用情報を画面から一時的に消去し、質問・回答を一定時間だけ表示した後、閲覧用情報を再び画面に表示する。なお、Q&Aサーバ5は、質問に対する回答を質問用情報入力端末3に送信してもよい。
【0049】
質問・回答の組が複数存在する場合、それらの組は個別に表示される。例えば、組ごとに異なる位置や領域が割り当てられる。これは質問・回答の組ごとに個別のメッセージボックスなどを割り当てることで実現される。
【0050】
従来のデジタルサイネージでは、情報の提示が一方的であり、閲覧者が質問を抱いても解決することができなかった。しかし、本システムでは、閲覧者が質問を質問用情報入力端末3から入力すると、サイネージボード7で回答が表示され、閲覧者が所望する回答を入手できる。
【0051】
また、質問は個々の質問用情報入力端末3から入力されるため、サイネージボード7が質問者に占有されることもない。また、質問者が特定の端末の操作者に限られることもない。
【0052】
そして、質問に対する回答の提示と各種情報発信を両立でき、街の活性化が図られる。
【0053】
なお、本発明の用途は、地域コミュニティでの情報発信に限られない。例えば、結婚式など式典への祝電披露のために、式場などに設置されたサイネージボード7で、祝辞を閲覧用情報として表示する。また、Q&Aサーバ5は、式場の参加者から質問用情報入力端末3経由で各種の質問、例えば「結婚式の参加者で独身の男性or女性は?」との質問を受け付けると、それに対する回答として、Q&Aデータベース4に登録された結婚式の参加者で独身の男性または女性のリストを抽出し、サイネージボード7で表示する。このリストの登録は端末2から行われてもよい。
【0054】
あるいは、サイネージボード7をある鉄道路線の各駅に設置し、ある特定の駅の周辺でのイベント情報を、その特定の駅と、その駅の近傍の駅のサイネージボード7で表示すれば、その駅の周辺で街の情報を配信できる。これに加え、駅のトイレの場所などの質問に対する回答を表示することもできる。
【符号の説明】
【0055】
1:管理PC、2:発信者用情報入力端末、3:質問用情報入力端末、4:Q&Aデータベース、5:Q&Aサーバ、6:画像表示変換サーバ、7:サイネージボード、8:自動PC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の情報発信サイトで表示される情報を管理する管理サーバと、
前記情報発信サイトのアカウントを有し、前記情報発信サイトで提示すべき情報の入力を受け付け、受け付けた情報を前記管理サーバに送信する1または複数の情報提供端末と、
質問の入力を受け付け、受け付けた質問を回答サーバに送信する1または複数の質問情報端末と、
複数の質問の各々に対応する回答を蓄積したデータベースと、
前記質問情報端末から送信された質問に対応する回答を前記データベースから抽出して、表示サーバに送信する回答サーバと、
前記情報提供端末の各々から前記管理サーバに送信された情報を前記アカウントごとに個別にデジタルサイネージで表示させるとともに、前記回答サーバから送信された回答の各々を対応する質問ごとに個別に前記デジタルサイネージで表示させる表示サーバと、
を備える情報表示システム。
【請求項2】
前記データベースに蓄積された前記回答は複数の異なる言語で記述されており、
前記回答サーバは、前記質問の言語を識別し、識別された言語で記述された回答を前記データベースから抽出して、前記表示サーバに送信する請求項1に記載の情報表示システム。
【請求項3】
前記情報は、テキストおよび/または画像を含む請求項1または2に記載の情報表示システム。
【請求項4】
前記回答は、テキストおよび/または画像を含む請求項1〜3のいずれかに記載の情報表示システム。
【請求項5】
前記表示サーバは、前記質問と前記質問に対応する回答の組を、前記質問ごとに個別に表示する請求項1〜4のいずれかに記載の情報表示システム。
【請求項6】
前記表示サーバは、前記質問と回答の組を、複数のデジタルサイネージの内の特定のデジタルサイネージに表示させる請求項5に記載の情報表示システム。
【請求項7】
前記特定のデジタルサイネージは、前記質問に埋め込まれたデジタルサイネージの識別情報に対応する請求項6に記載の情報表示システム。
【請求項8】
前記デジタルサイネージの導入対価を前記デジタルサイネージの導入主体ごとに課金するとともに、前記情報の表示対価を前記アカウントごとに課金する課金サーバを備える請求項1〜7のいずれかに記載の情報表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−79166(P2012−79166A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224957(P2010−224957)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【出願人】(502087080)富士フイルムイメージテック株式会社 (6)
【Fターム(参考)】