説明

情報表示用パネル製造時の粒子配置方法

【課題】粒子群の損傷を防止でき、凝集体の発生を防止でき、さらに、粒子群の舞い上がりを防止することができる情報表示用パネル製造時の粒子配置方法を提供する。
【解決手段】情報を表示する画面領域が透明な観察側基板と、観察側基板と対向して配置される背面側基板と、2枚の基板間の画面領域内を区画する隔壁と、2枚の基板間の画面領域に配置され、電界で移動して情報を表示する表示媒体となる粒子群と、で構成された情報表示用パネルを製造する際の粒子配置方法であって、隔壁で区画された画面領域内に対応した開口部を有するマスク11の上に置かれた粒子群3Wを、マスクを押した状態で移動させる粒子充填部材12で移動させて記マスク下にある基板の画面領域に粒子配置を行う際に、マスク上に置かれた粒子群の上に樹脂シート21を配置し、粒子充填部材を、配置した樹脂シートを介してマスクを押した状態で移動させることによって粒子群を移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも一方が透明な2枚の基板を対向配置した基板間を、隔壁で仕切って形成した各セル内に、表示媒体を構成する粒子群を配置し、粒子群を電界で移動させて情報を表示する情報表示用パネル製造時の粒子配置方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、少なくとも一方が透明な2枚の基板を対向配置した基板間を、隔壁で仕切って形成した各セル内に、表示媒体を構成する粒子群を配置し、粒子群を電界で移動させて情報を表示する情報表示用パネルが知られている。
【0003】
そして、上述した情報表示用パネルを製造する際に実行される粒子配置工程で、スクリーンおよび板状部材(粒子充填部材)を用いて粒子を配置する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、情報表示用パネルのパネル基板に形成した隔壁上にスクリーンを配置し、スクリーン上に載せた表示媒体を構成する粒子群を板状部材でスクリーン上を移動させながらスクリーンの開口部から落下させる。これにより、パネル基板上の隔壁で囲まれたセル内に粒子群を配置する技術である。このようにスクリーンおよび板状部材による粒子配置を行えば、情報表示用パネルを製造する際に、効率良くセル内に粒子を配置することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−148381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に開示された粒子群をセル内に充填配置する技術では、マスク表面と板状部材との間で粒子が強く擦られてしまうため、粒子が損傷し、連続充填していくうちに、壊れた粒子がパネル基板上のセル内に入ってしまい、コントラストなどの表示性能に低下が起こるという問題があった。また、損傷した粒子は、凝集しやすく、マスク上で凝集体となり、その凝集体近傍からスジ状のムラが発生し、作製された情報表示用パネルが表示する画像にもスジ状のムラが見られるようになってしまう問題もあった。さらに、マスク上を板状部材が移動する毎に粒子が舞い上がり、舞い上がった粒子は基板上に配置されずに、基板以外の他の部位へ拡がり原料のロスが発生する問題もあった。
【0006】
本発明の目的は上述した問題点を解消して、配置する粒子の損傷を防止でき、配置する粒子の凝集体の発生を防止でき、さらに、粒子の舞い上がりを防止して、基板上の所定の場所に、配置したい粒子群を確実に配置することができる情報表示用パネル製造時の粒子配置方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報表示用パネル製造時の粒子配置方法は、情報を表示する画面領域が透明な観察側基板と、前記観察側基板と対向して配置される背面側基板と、前記2枚の基板間の前記画面領域内を区画する隔壁と、前記2枚の基板間の前記画面領域に配置され、電界で移動して情報を表示する表示媒体となる粒子群と、で構成された情報表示用パネルを製造する際の粒子配置方法であって、前記隔壁で区画された画面領域内に対応した開口部を有するマスクの上に置かれた前記粒子群を、前記マスクを押した状態で移動させる粒子充填部材で移動させて、前記マスク下にある前記基板の前記画面領域に粒子配置を行う際に、前記マスク上に置かれた前記粒子群の上に樹脂シートを配置し、前記粒子充填部材を、配置した前記樹脂シートを介して前記マスクを押した状態で移動させることによって前記粒子群を移動させることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明の情報表示用パネル製造時の粒子配置方法の好適例としては、前記樹脂シートがフッ素樹脂シートであること、前記フッ素樹脂シートの厚さが30μm〜200μmであること、がある。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、マスク上に置かれた粒子群の上に樹脂シートを配置し、粒子充填部材を、配置した樹脂シートを介してマスクを押した状態で移動させることによって粒子群を移動させることにより、連続生産しても、粒子群が粒子充填部材で擦られることなく、粒子群は損傷せず、パネルコントラスト低下のない情報表示用パネルの製造方法を得ることができる。
【0010】
また、本発明によれば、樹脂シートを介して粒子充填部材を押し付けることで、粒子群をメタルマスクのマスク開口部より圧力でパネル基板上のセル内に充填配置することにより、スジ状のムラも発生せず、パネル表示不良も起こらないとともに、粒子群の舞い上がりを防止することができ、粒子群のロスをなくすことのできる情報表示用パネル製造時の粒子配置方法を得ることができる。
【0011】
さらに、本発明の好適例に従って、樹脂シートがフッ素樹脂シートであること、フッ素樹脂シートの厚さが30μm〜200μmであることで、上記効果をより好適に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】(a)、(b)はそれぞれ本発明の対象となる帯電性粒子を含んだ粒子群を表示媒体とする情報表示用パネルの一例を説明するための図である。
【図2】(a)、(b)はそれぞれ本発明の対象となる帯電性粒子を含んだ粒子群を表示媒体とする情報表示用パネルの他の一例を説明するための図である。
【図3】(a)、(b)はそれぞれ本発明の粒子配置方法の一例を説明するための図である。
【図4】(a)、(b)は情報表示用パネル製造時に実行する粒子配置方法の具体的な一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<本発明の対象となる情報表示用パネルについて>
まず、本発明の対象となる情報表示用パネルの一例である帯電性粒子を含んだ粒子群を表示媒体とする情報表示用パネルの基本的な構成について説明する。前記情報表示用パネルでは、対向する2枚の基板間に封入した帯電性粒子を含んだ粒子群として構成した表示媒体に対向電極対から電界が付与される。付与された電界方向にそって、表示媒体が電界による力やクーロン力などによって引き寄せられ、表示媒体が電界方向の変化によって移動方向が切り換わることにより、画像等の情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、表示情報を書き換える時あるいは表示した情報を継続して表示する時の安定性を維持できるように、情報表示用パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体を構成する粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力の他に、電極や基板との電気鏡像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
【0014】
本発明の対象となる帯電性粒子を含んだ粒子群を表示媒体とする情報表示用パネルの例を、図1(a)、(b)〜図2(a)、(b)に基づき説明する。
【0015】
図1(a)、(b)に示す例では、少なくとも光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成した少なくとも2種類の表示媒体(ここでは負帯電性白色粒子3Waを含んだ白色粒子群3Wと正帯電性黒色粒子3Baを含んだ黒色粒子群3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セル7において、背面側のパネル基板1に設けた電極5(ストライプ電極)と観察側の透明なパネル基板2に設けた透明電極6(ストライプ電極)とが対向直交交差して形成する画素電極対の間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図1(a)に示すように白色粒子群3Wを観察者に視認させて白色の表示を、あるいは、図1(b)に示すように黒色粒子群3Bを観察者に視認させて黒色の表示を白黒のドットでマトリックス表示している。なお、図1(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。また、8は接着剤である。さらに、ここではセルと画素(ドット)とが1対1に対応する例を示している。
【0016】
図2(a)、(b)に示す例では、少なくとも光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成した少なくとも2種類の表示媒体(ここでは負帯電性白色粒子3Waを含んだ白色粒子群3Wと正帯電性黒色粒子3Baを含んだ黒色粒子群3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5(TFT(薄膜トランジスタ)付き画素電極)と基板2に設けた電極6(共通電極)との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図2(a)に示すように白色粒子群3Wを観察者に視認させて白色の表示を、あるいは、図2(b)に示すように黒色粒子群3Bを観察者に視認させて黒色の表示を白黒のドットでマトリックス表示している。なお、図2(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。また、8は接着剤である。さらに、ここではセルと画素(ドット)とが1対1に対応する例を示している。
【0017】
<本発明の粒子配置方法について>
本発明の粒子配置方法の一例を、図3(a)、(b)を参照にして説明する。
【0018】
図3(a)、(b)はそれぞれ本発明の情報表示用パネルの製造方法における粒子配置方法の一例を説明するための図である。本例では、まず、図3(a)に示すように、隔壁4によりセル7を設けた基板1を導電性のステージ25上に配置する。そして、セル7の開口に対応したマスク開口部11−1およびマスク部11−2を有するマスク11を隔壁4の頂上に、マスク開口部11−1とセル7の開口とが対応するとともに隔壁4とマスク部11−2とが対応するように、配置する。そして、図3(b)に示すように、マスク11上に置かれた粒子群(ここでは白色粒子群3W)を、粒子充填部材12を用いてマスク11上を移動させる。このとき、粒子充填部材12は樹脂シート21を介してマスク面に押し当てた状態で移動させる。この粒子充填部材12の移動により、粒子充填部材12で押された白色粒子群3Wがマスク11の開口部11−1から各セル7内に落下する。これにより粒子配置工程が実施される。以上の工程は従来と同様である。
【0019】
本発明の特徴は、上述した粒子配置方法において、粒子群3W上に樹脂シート21を配置し、配置した樹脂シート21を介して粒子充填部材12をマスク11に対して押し当てるよう移動させる点にある。具体的には、まず、図3(a)に示すように、粒子群3Wの集合体の高さと同じ程度の幅をもって、マスク11上に配置した樹脂シート21を粒子充填部材12で押さえることで、樹脂シート21を介して粒子充填部材12をマスク11に接触させる。そして、図3(b)に示すように、その状態で粒子充填部材12を樹脂シート21を介してマスク11に押し当てながら移動させることで、粒子配置工程を実施している。
【0020】
本発明において、樹脂シート21としては、シリコーン樹脂シート、ポリウレタン樹脂シート、ポリエチレンテレフタレート(PET)シート、フッ素樹脂シートなどを使用することができ、その中でも、フッ素樹脂シートを使用することが好ましい。また、樹脂シート21としてフッ素樹脂シートを使用する場合は、その厚さを30μm〜200μmとすることが好ましい。フッ素樹脂シートの厚さを30μm〜200μmとすることが好ましいのは、厚さが30μm未満であるとスジムラが発生しやすくなり、作製した情報表示用パネルで発生する表示不良率が1%を超える場合があり、厚さが200μmを超えると粒子充填速度が低下する場合があるためである。
【0021】
粒子充填部材12の材質は、特に限定しないが、JIS−A硬度60度〜80度である弾性材料であることが好ましい。JIS−A硬度が60度未満であると、板状の粒子充填部材とマスク面を覆っている樹脂シートとの摩擦力が大きいためか、板状の粒子充填部材を移動させる際にスティック・スリップを発生する場合があり、80度を超えると、板状の粒子充填部材をマスク面を覆っている樹脂シートに押し当てて移動させると、樹脂シートが傷付くおそれがある。
【0022】
このようなJIS−A硬度を有する弾性高分子材料の一例としてゴム材料が挙げられ、このようなゴム材料としては、天然ゴムの他、ウレタンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ハイパロンゴム、フッ素ゴムなどの合成ゴムなどを好適に用いることができる。
【0023】
上述した本発明の粒子配置方法によれば、樹脂シートを介して粒子充填部材をマスク面に押し付けることで、マスク上にある粒子を樹脂シートを介してかかる圧力でマスクのマスク開口部より基板上のセル内に充填配置することができる。連続生産しても、粒子が粒子充填部材で擦られることがないので粒子は損傷せず、作製した情報表示用パネルの表示性能においてコントラスト低下を少なくすることができる。また、樹脂シートを介して粒子充填部材をマスク面に押し付けることで、マスク上の粒子は、樹脂シートを介してかかる圧力でマスクのマスク開口部より基板上のセル内に充填されることになり、スジ状のムラも発生せず、作製した情報表示用パネルで表示不良を起こすことを防止できるとともに、粒子配置中に起こる粒子の舞い上がりを防止することができ、配置したい粒子のロスをなくすことができる。
【0024】
<粒子配置方法の具体的な一例について>
図4(a)、(b)は本発明の粒子配置方法の具体的な一例を説明するための図である。図4(a)、(b)に示す例において、図1(a)、(b)〜図3(a)、(b)に示す例と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、図4(a)、(b)に示す例では、説明を簡単にするために、中央部分において前面を覆う樹脂シートやマスクを省略している。図4(a)、(b)に示す例では、1つのマザーパネルから4個の情報表示用パネルを作製する、いわゆる、4個取りの例における粒子配置工程を示している。本例において、樹脂シート21は、マスク11の最外周に枠状に設けたフレームの内の対向するフレーム22−1、22−2に対し、シート固定板23−1、23−2を利用して複数の固定ネジ24−1、24−2により固定している。また、製造にあたっては、情報表示用パネルの基板(この場合はマザー基板)をステージ25の上に載置して、粒子配置を実施している。
【実施例】
【0025】
<検討例1>
図4に示したマザーパネル上の各情報表示用パネルの画面領域に形成してあるセル内に、以下に示す、帯電性粒子を含んだ粒子群を表示媒体として配置する際に、本発明の粒子配置方法を適用した場合と、適用しなかった場合とを比較して効果について検討した。各セルには、黒色粒子群および白色粒子群を体積占有率が25%となるように等体積量ずつ配置するようにした。情報表示用パネルの画面領域には、300μm×300μmの開口でセルを形成するように隔壁を格子状に設けた。マスクは、各情報表示用パネルの画面領域に形成してあるセルに対応した開口部を有する、電鋳法で作製した厚さ25μmのニッケル製マスクを用いた。
【0026】
(黒色粒子群)
メチルメタクリレートモノマー(関東化学試薬)60重量部、及び、1分子中に重合反応基を複数持つ多官能性モノマーとしてエチレングリコールジメタクリレート(和光純薬試薬)40重量部(約25mol%)に、正帯電の荷電制御剤としてニグロシン化合物(ボントロンN07:オリエント化学製)3重量部、及び、黒色顔料として、カーボンブラック(スペシャルブラック:デグッサ製)5重量部をサンドミルにより分散させ、(アクリル系及びメタクリル系)樹脂−炭化水素系樹脂ブロックコポリマー(モディパーF600:日本油脂製)5重量部を溶解させた後、さらに2重量部のラウリルパーオキサイド(パーロイルL:日本油脂製)を溶解させた液を、界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(ラテムルE−118B:花王製)を0.5%添加した精製水に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業)を用いて平均粒子径9.2μmの正帯電性黒色粒子群を得た。実施例では、この黒色粒子群を黒色表示媒体として用いた。
【0027】
(白色粒子群)
ポリメチルペンテンポリマー(TPX−R18:三井化学社製)100重量部と、着色剤として二酸化チタン(タイペークCR−90:石原産業社製)100重量部と、負帯電の荷電制御剤としてフェノール系縮合物(ボントロンE89:オリエント化学製)5重量部とを2軸混練機により溶融混練し、ジェットミル(ラボジェットミルIDS−LJ型:日本ニューマチック(株)製)で細かく粉砕し、分級機(MDS−2:日本ニュ−マチック工業)を用いて分級し、溶融球状化装置(MR−10:日本ニュ−マチック工業)を用いて溶融球状化し、平均粒子径が、9.5μmの負帯電性の白色粒子群を得た。実施例では、この白色粒子群を白色表示媒体として用いた。
【0028】
フッ素樹脂シート(日東電工:ニトフロンフィルムNo.900UL)を使用して、本発明に従って粒子の充填配置を実施した実施例1〜6と、樹脂シートを使用せずに粒子の充填配置を実施した比較例1とを行って作製した情報表示用パネルを準備し、粒子の充填配置後のスジムラによる表示不良率および粒子を基板上のセル内に配置する際に要した時間を、比較例1の場合を基準の「1」として規格化して示し、充填速度の比較を行った。なお、表示不良率は、作製した全パネル数に対する粒子充填配置後に見られたスジムラによる表示不良と考えられる不良を発生していたパネル数の比として求めた。結果を以下の表1に示す。
【0029】
【表1】

【0030】
表1の結果から、フッ素樹脂シートを使用した実施例1〜6は、樹脂シートを使用しなかった比較例1と比べて、スジムラと考えられる表示不良率が1%以下と低いことがわかる。また、実施例1〜6の中でも、フッ素樹脂シートの厚さが30μm〜200μmの実施例1〜5は、フッ素樹脂シートの厚さが200μmを超える実施例6と比べて、スジムラによると考えられる表示不良率および粒子を配置する際に要する時間を示す充填速度の両者とも良好な結果を得ることができ、フッ素樹脂シートの厚さが30μm〜200μmの範囲が好ましいことがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明を用いて製造する情報表示用パネルは、ノートパソコン、電子手帳、PDA(Personal Digital Assistants)と呼ばれる携帯型情報機器、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子書籍、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板(ホワイトボード)等の掲示板、電子卓上計算機、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、情報ボード、電子POP(Point Of Presence, Point Of Purchase advertising)、電子値札、電子棚札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部のほか、POS端末、カーナビゲーション装置、時計など様々な電子機器の表示部に好適に用いられる。他に、リライタブルペーパー(本発明に係る画素サイズの電界形成用画素電極対を有する外部電界形成手段を用いて書換えできるものや、外部の表示書換え手段に接続して情報を書き換えた後、接続を解放しても情報を表示したままにすることができるもの)としても好適に用いられる。
【符号の説明】
【0032】
1、2 基板
3W 白色粒子群
3Wa 白色粒子
3B 黒色粒子群
3Ba 黒色粒子
4 隔壁
5、6 電極
7 セル
8 接着剤
11 マスク
11−1 マスクの開口部
11−2 マスク部
12 粒子充填部材
21 樹脂シート
22−1、22−2 フレーム
23−1、23−2 シート固定板
24−1、24−2 固定ネジ
25 ステージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を表示する画面領域が透明な観察側基板と、前記観察側基板と対向して配置される背面側基板と、前記2枚の基板間の前記画面領域内を区画する隔壁と、前記2枚の基板間の前記画面領域に配置され、電界で移動して情報を表示する表示媒体となる粒子群と、で構成された情報表示用パネルを製造する際の粒子配置方法であって、
前記隔壁で区画された画面領域内に対応した開口部を有するマスクの上に置かれた前記粒子群を、前記マスクを押した状態で移動させる粒子充填部材で移動させて、前記マスク下にある前記基板の前記画面領域に粒子配置を行う際に、前記マスク上に置かれた前記粒子群の上に樹脂シートを配置し、前記粒子充填部材を、配置した前記樹脂シートを介して前記マスクを押した状態で移動させることによって前記粒子群を移動させる、情報表示用パネル製造時の粒子配置方法。
【請求項2】
前記樹脂シートがフッ素樹脂シートである、請求項1に記載の情報表示用パネル製造時の粒子配置方法。
【請求項3】
前記フッ素樹脂シートの厚さが30μm〜200μmである、請求項1または2に記載の情報表示用パネル製造時の粒子配置方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−37584(P2012−37584A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−174808(P2010−174808)
【出願日】平成22年8月3日(2010.8.3)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】