説明

情報配信装置、方法およびプログラム

【課題】配信対象とするユーザを適切に選別して情報を配信することが可能な情報配信装置、方法およびプログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】各ユーザの情報端末へ情報を配信する情報配信装置であって、特定の情報の配信要求を受けると、配信した情報に対する前記各ユーザの反応の度合いに応じて定期的に修正される前記各ユーザの傾向に関するデータに基づいてユーザ群を抽出し、傾向の一致度が所定条件を満たすユーザ群へ、前記特定の情報を配信する処理部41を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報配信装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの傾向に応じたコンテンツを配信する技術が開発されている(例えば、特許文献1−2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−245234号公報
【特許文献2】特開2005−208943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
情報の配信対象とするユーザをコンテンツの内容に応じて選別する場合に、コンテンツの内容をフィルタ条件とし、ユーザを傾向に基づいて選別すると、ユーザの傾向に関するデータが頻繁に更新されて正確なデータになっていない限り、不要な情報がユーザへ届く場合や、必要な情報がユーザへ届かない場合がある。情報が適切に配信されないことは、情報処理装置のリソースや通信トラフィックの増大、商機の逸失等にも繋がる。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、配信対象とするユーザを適切に選別して情報を配信することが可能な情報配信装置、方法およびプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するため、配信した情報に対するユーザの反応の度合いに応じて定期的に修正される各ユーザの傾向に関するデータに基づいて、傾向が近似するユーザ群を抽出し、これらのユーザ群へ情報を配信することにした。
【0007】
詳細には、各ユーザの情報端末へ情報を配信する情報配信装置であって、特定の情報の配信要求を受けると、配信した情報に対する前記各ユーザの反応の度合いに応じて定期的に修正される前記各ユーザの傾向に関するデータに基づいてユーザ群を抽出し、傾向の一致度が所定条件を満たすユーザ群へ、前記特定の情報を配信する処理部を備える。
【0008】
ここで、配信対象のユーザを選定するにあたり、互いの傾向の一致度を参照することにしているのは、嗜好等の傾向が近似するユーザ同士であれば、興味を抱く情報の対象も近似するという思想に基づいている。上記情報配信装置では、情報を配信するにあたり、互いの傾向の一致度が所定条件を満たすユーザ群を配信先ユーザとして抽出することにより、不要な情報がユーザへ届くこと、及び必要な情報がユーザへ届かなくなることを抑制している。なお、所定条件とは、各ユーザの傾向を解析することで、嗜好等の傾向が近似しており同様の情報を欲すると客観的に推定できる傾向の一致度の条件であり、例えば、ユーザの傾向を表す様々な指標の重みを示す数値の一致度合い等を例示できる。
【0009】
ここで、ユーザの傾向に関するデータの解析結果から、傾向が近似すると推定したユーザ同士であっても、何れか一方は配信情報を閲覧し、何れか他方は同一の配信情報を閲覧しないことが考えられる。この場合の原因としては、ユーザ自身の傾向の変化や、傾向に関するデータの精度が低いことが考えられる。そこで、上記情報配信装置では、配信した
情報に対する各ユーザの反応の度合いに応じて定期的に修正される各ユーザの傾向に関するデータに基づいて、配信対象とするユーザ群を抽出している。抽出の際に用いるデータが、配信した情報に対するユーザの反応の度合いに応じて互いの傾向の一致度が変化するものであれば、不要な情報がユーザへ届くことや、必要な情報がユーザへ届かなくなることを抑制しつつも、ユーザ自身の傾向の変化に追従し、傾向に関するデータの精度の不足を補うことができる。
【0010】
なお、前記各ユーザの傾向に関するデータは、記憶手段に記憶されており、前記処理部は、配信した前記特定の情報に対する前記各ユーザの反応に関するデータを前記各ユーザの情報端末から受信すると、前記各ユーザの反応に関するデータを解析して、前記記憶手段に記憶されている前記各ユーザの傾向に関するデータを修正するものであってもよい。このように構成される情報配信装置であれば、当該情報配信装置が配信した情報に対するユーザの反応の度合いに応じて各ユーザの傾向に関するデータが修正されるため、ユーザ自身の傾向の変化に追従し、傾向に関するデータの精度の不足を補いながら、不要な情報がユーザへ届くことや、必要な情報がユーザへ届かなくなることを抑制することができる。
【0011】
また、前記処理部は、情報提供事業者から前記特定の情報の配信要求を受けると、前記各ユーザの傾向に関するデータに基づいて抽出したユーザ群であって、前記情報提供事業者が配信しようとする配信対象のユーザおよび前記配信対象のユーザと傾向の一致度が前記所定条件を満たすユーザ群へ、前記特定の情報を配信するものであってもよい。このように構成される情報配信装置であれば、情報提供事業者が配信しようとする情報を、情報を必要とするユーザへ適正に配信することができる。
【0012】
また、前記処理部は、特定のユーザから前記特定の情報の配信要求を受けると、前記各ユーザの傾向に関するデータに基づいて抽出したユーザ群であって、前記特定のユーザと傾向の一致度が前記所定条件を満たすユーザ群へ、前記特定の情報を配信するものであってもよい。特定のユーザが必要としている情報については、このユーザと傾向が近似するユーザについても興味を抱く可能性が高いと考えられる。そこで、情報配信装置をこのように構成することにより、情報を必要とするユーザへ適正に情報を配信することができる。
【0013】
また、本発明は、方法、プログラム、或いはプログラムを記録した記録媒体として捉えることもできる。例えば、本発明は、各ユーザの情報端末へ情報を配信する装置が実行する情報配信方法であって、特定の情報の配信要求を受けると、配信した情報に対する前記各ユーザの反応の度合いに応じて定期的に修正される前記各ユーザの傾向に関するデータに基づいてユーザ群を抽出し、傾向の一致度が所定条件を満たすユーザ群へ、前記特定の情報を配信するものであってもよい。
【発明の効果】
【0014】
配信対象とするユーザを適切に選別して情報を配信することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】情報配信システムの構成図である。
【図2】情報配信システムにおいて実行される処理の概要図である。
【図3】車載機のプロセッサが実行する処理のフローチャートである。
【図4】サーバのプロセッサが実行する処理のフローチャートである。
【図5】サーバのプロセッサが実行する傾向分析処理の概要図である。
【図6】車載機で収集されるデータの一例である。
【図7】データから推定できるユーザの傾向の一例である。
【図8】サーバのプロセッサが実行する配信処理(パターン1)の概要図である。
【図9】各ユーザの興味対象の範囲の一例を示した図である。
【図10】各ユーザの傾向データを比較する処理の概念図である。
【図11】配信情報の内容に応じて適切に選別されたユーザ群をツリー状に整理して示した概念図である。
【図12】サーバのプロセッサが実行する配信処理(パターン2)の概要図である。
【図13】配信情報に対するユーザの反応の内容と、ユーザの反応の強さ、情報配信に対する興味の度合いの概念を示した図である。
【図14】ユーザの反応の態様と反応の度合いとの関係を示した概念図である。
【図15】各ユーザの興味対象の範囲の変化の一例を示した図である。
【図16】ユーザの反応の態様と反応の度合いとの関係の変形例を示した概念図である。
【図17】サーバのプロセッサが実行する配信処理(パターン3)の概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本願発明を実施するための形態を例示的に説明する。以下に示す実施形態は例示であり、本願発明の技術的範囲をこれらに限定するものではない。
【0017】
<構成>
図1は、本願発明の一実施形態に係る情報配信装置(以下、サーバ4という)を含む、情報配信システム1の構成図である。情報配信システム1は、センター2に設置されるサーバ4がネットワーク8を介してコンテンツプロバイダ6と繋がっており、車両3に搭載されている車載機5へ固定局7を介して各種情報を配信する。コンテンツプロバイダ6には、情報の配信を専門とする事業者のみならず、各種の製品やサービスを提供する企業が含まれる。
【0018】
サーバ4は、プロセッサ41やメモリ42、通信インターフェース(通信I/F)43、データベース44を備えており、メモリ42にロードされたコンピュータプログラムをプロセッサ41が実行することにより、後述する解析処理や配信処理等を実行する。これら一連の処理は、プロセッサ41がメモリ42、通信I/F43、データベース44と協働することによって実現される。プロセッサ41は、通信I/F43を介してネットワーク8に繋がっており、車載機5やコンテンツプロバイダ6にアクセス可能である。
【0019】
車載機5は、プロセッサ51やメモリ52、表示装置53、送受信部54を備えており、メモリ52にロードされたコンピュータプログラムをプロセッサ51が実行することにより、各種の処理を実行する。車載機5は、経路を案内するナビゲーション装置であってもよいし、ナビゲーションを行なわない各種情報表示端末類であってもよい。固定局7としては、携帯電話のサービス事業者が設置する無線設備や、ITS(Intelligent Transport System)事業者が道路脇に設置するDSRC(Dedicated Short Range Communications)対応の無線設備を例示できるが、送受信部54は、如何なる無線設備を経由してサーバ4にアクセスしてもよい。
【0020】
また、車載機5は、車内通信ネットワークであるCAN(Controller Area Network)
を介して車両ECU(Electric Control Unit)や各種センサ類から車両の状態に関する
情報を取得するようにしてもよい。
【0021】
<システム全体で実行される処理の概要>
情報配信システム1は、コンテンツプロバイダ6から送られる各種情報を各ユーザの傾向に合わせて配信する。すなわち、サーバ4は、各車両3の車載機5から送られた情報に基づいて、各ユーザの興味や嗜好といった傾向を解析する。そして、コンテンツプロバイ
ダ6から提供される各種の情報をユーザへ配信し、配信した情報に対するユーザの反応を解析する。また、サーバ4は、コンテンツプロバイダ6から情報配信のリクエストを受けると、配信対象とするユーザを抽出して配信スケジュールに登録する。
【0022】
情報配信システム1において実行される処理の概要図を図2に示す。情報配信システム1では、各車両3の車載機5からセンター2へ目的地等の設定情報がアップロードされる(S1)。センター2のサーバ4は、各車両3の車載機5から情報がアップロードされるとこれを受信する(S2)。そして、センター2のサーバ4は、アップロードされた情報を定期的(例えば、毎日1回等)に解析して各ユーザの傾向を分析し、ユーザ情報・傾向データベースへ分析結果を傾向データとして格納する。
【0023】
また、コンテンツプロバイダ6の管理者が、例えば、即時の情報配信を希望した場合、配信する情報の内容に関するデータをサーバ4へ送信する(S4)。また、コンテンツプロバイダ6の管理者が、例えば、スケジュールに沿った情報配信を希望した場合、配信する情報の内容に関するデータをスケジュールのデータと共にサーバ4へ送信する(S5)。
【0024】
センター2のサーバ4は、即時の情報配信のリクエストを受信すると(S6)、配信する情報を配信情報データベースへ格納すると共に、配信対象のユーザをユーザ情報・傾向データベースから抽出する(S7)。また、センター2のサーバ4は、スケジュールに沿った情報配信のリクエストを受信すると(S8)、配信する情報を配信情報データベースへ格納すると共に、情報を配信するスケジュールを配信スケジュールデータベースに登録する。
【0025】
センター2のサーバ4は、コンテンツプロバイダ6から即時の情報配信のリクエストを受信して配信対象のユーザが抽出されるか(S7)、或いはサーバ4の内部クロックに基づいて定期的なトリガを発信する情報配信トリガが発生した際(S10)、スケジュールが到来しており、その配信予定日時において配信対象となるユーザの抽出がなされると(S9)、配信情報データベースにアクセスして配信すべき情報を抽出する(S11)。そして、配信情報を配信対象のユーザが使用する車載機5へ送信する(S12)。
【0026】
車載機5は、サーバ4から情報が配信されるとこれを受信する(S13)。車載機5は、配信された情報に対するユーザの閲覧の有無といったユーザの反応に関する情報をサーバ4へアップロードする(S14)。
【0027】
センター2のサーバ4は、車載機5からユーザの反応に関する情報を収集する(S15)。そして、センター2のサーバ4は、収集した情報を解析してユーザ情報・傾向データベースの情報を修正する(S16)。
【0028】
情報配信システム1全体で実行される処理の概要は以上の通りである。車載機5のプロセッサ51やサーバ4のプロセッサ41は、上記のようにデータを交換しながら協調して情報配信システム1を形成しているが、互いに常時連動して処理を行うものではない。すなわち、情報配信システム1全体で実行される上記処理概要は、各プロセッサが互いに独立してコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0029】
<車載機5のプロセッサ51が実行する処理フロー>
車載機5のプロセッサ51が実行する処理フローを、図3の処理フロー図に沿って説明する。
【0030】
(ステップS101)車載機5のプロセッサ51は、車両3の駆動源がACCオンにな
ると、ユーザの傾向に関わる各種のデータを収集する。データの収集は、例えば、次のようにして行なわれる。すなわち、プロセッサ51は、例えば、CANを介して計測系から送られる車室内カメラの画像やシートの重量センサ、集音マイク、或いはユーザ入力に基づく同乗者の有無や人数、同乗者の種別(成人男性、成人女性、子供等)に関するデータを取得し、メモリ52へ蓄積する。また、プロセッサ51は、ナビゲーション画面において設定された目的地やGPS装置によって測位された車両3の位置、時刻に関するデータを取得し、メモリ52へ蓄積する。
【0031】
(ステップS102)車載機5のプロセッサ51は、メモリ52に蓄積したデータをサーバ4へ送信するタイミングであるか否かの判定を行なう。車載機5のプロセッサ51は、例えば、ユーザによる手動のアップロードの要求があるか、或いは情報配信システム1で規定されている自動アップロードのタイミングになると、メモリ52に蓄積したデータをサーバ4へ送信する。自動アップロードのタイミングは、メモリ52の容量や車両3が使用される頻度、サーバ4が実行する傾向分析の精度等に応じて予め設定されたものであり、例えば、ACCオンになった時、一定の距離を走行した時、一定時間経過時、メモリ52に蓄積されたデータ量が規定量に達した時などを例示できる。
【0032】
(ステップS103)車載機5のプロセッサ51は、データをサーバ4へ送信するタイミングであると判定した場合、メモリ52に蓄積したデータをサーバ4へ送信する(S1)。すなわち、プロセッサ51は、ステップS102の処理で肯定判定を下した場合、メモリ52に蓄積したデータの読出しを行い、車載機5を識別する情報と共にデータを送受信部54へ送る。送受信部54では最寄りの固定局7へのアクセスが試みられる。そして、車載機5と固定局7との間で通信回線が確立されると、データが送受信部54から固定局7およびネットワーク8を介してサーバ4へ送られる。サーバ4のプロセッサ41は常時稼働しているため、車載機5から送られたデータが後述するサーバ4側の処理によってデータベース44に蓄積される(S2)。
【0033】
(ステップS104)車載機5のプロセッサ51は、上記ステップS102またはステップS103の処理を実行した後、サーバ4から情報が配信されているか否かの判定を行なう。すなわち、車載機5のプロセッサ51は、情報を配信する旨の通知がネットワーク8経由でサーバ4から送られているか否かを判定する。
【0034】
(ステップS105)車載機5のプロセッサ51は、サーバ4から情報を配信する旨の通知が送られていることを検知すると(S12)、ネットワーク8経由でサーバ4にアクセスし、配信情報のデータをダウンロードする(S13)。そして、車載機5のプロセッサ51は、ダウンロードした配信情報を表示装置53に画面表示させる。
【0035】
(ステップS106)車載機5のプロセッサ51は、サーバ4から配信された情報に対するユーザの反応が確定したか否かを判定する。すなわち、車載機5のプロセッサ51は、ステップS105の処理によって表示装置53に画面表示された配信情報をユーザが閲覧するか、或いは配信情報をユーザが閲覧しないまま規定の時間が経過した場合、サーバ4から配信された情報に対するユーザの反応が確定したものと判定する。ここで、規定の時間とは、配信された情報がユーザの興味を惹かないものであることが確定できる時間であり、例えば、配信情報と共にサーバ4から通知された規定の時間、或いは、車載機5側に予め設定された規定の時間である。例えば、当日の夕方から始まる特売のタイムセールといった配信情報であれば、当日の夕方になっても当該配信情報をユーザが閲覧しなければ、当該配信情報がユーザの興味を惹かないものであることが確定できる。
【0036】
なお、配信された情報に対する反応は、配信された情報を閲覧したか否かのみならず、例えば、配信された情報に示されていた場所へ車両3が移動したか否か等に基づいて判定
するようにしてもよい。場所を示す情報としては、例えば、観光地やテーマパークといったレジャー系の配信情報、映画やコンサート、イベントといったレジャー系の配信情報、ショッピングモールやアウトレット、デパート、ブランドショップといったショッピング系の配信情報、レストランやチェーン店といった飲食系の配信情報を例示できる。車載機5のプロセッサ51は、このような場所を示す配信情報をユーザが参照し、情報が配信されてから規定の時間内にユーザがナビゲーション画面で当該場所を目的地に設定するか、情報が配信されてから規定の時間内に車両3が当該場所(あるいは当該場所から半径数十m以内等)に到着し或いは通過した場合、配信された情報に対するユーザの反応があったものと判定することができる。
【0037】
(ステップS107)車載機5のプロセッサ51は、サーバ4から配信された情報に対するユーザの反応が確定したと判定した場合、ユーザの反応に関わる情報をサーバ4へアップロードする(S14)。すなわち、プロセッサ51は、ステップS106の処理で肯定判定を下した場合、ユーザが内容を閲覧した配信情報や、ユーザが閲覧しないまま規定の時間が経過した配信情報に関するデータを、車載機5を識別する情報と共に送受信部54へ送る。送受信部54では最寄りの固定局7へのアクセスが試みられる。そして、車載機5と固定局7との間で通信回線が確立されると、データが送受信部54から固定局7およびネットワーク8を介してサーバ4へ送られる。サーバ4のプロセッサ41は常時稼働しているため、車載機5から送られたデータが後述するサーバ4側の処理によってデータベース44に蓄積される(S15)。
【0038】
車載機5のプロセッサ51が実行する処理フローは以上の通りである。車載機5のプロセッサ51が上記一連の処理を繰り返し実行することにより、ユーザの傾向に関わる各種のデータ収集や収集データのアップロード、配信情報の表示等の処理が実行される。上記一連の処理は、車両3の駆動源がACCオンになると、車載機5の内部クロックに基づいて繰り返し実行される。
【0039】
<サーバ4のプロセッサ41が実行する処理フロー>
次に、サーバ4のプロセッサ41が実行する処理フローを、図4の処理フロー図に沿って説明する。以下に示す処理フローは、サーバ4の管理者によってサーバ4のシステム電源が確立されてコンピュータプログラムがメモリ42にロードされると、プロセッサ41が繰り返し実行する。
【0040】
(ステップS201)サーバ4のプロセッサ41は、車載機5がデータをアップロードしようとしているか否かの判定を行なう。すなわち、サーバ4のプロセッサ41は、データをアップロードする旨の通知がネットワーク8経由で車載機5から送られているか否かを判定する。
【0041】
(ステップS202)サーバ4のプロセッサ41は、車載機5からデータをアップロードする旨の通知が送られていることを検知すると(S2)、データを受信可能な状態である旨の通知を車載機5に対して行なう。これにより、車載機5のプロセッサ51によるデータのアップロードが開始される。サーバ4のプロセッサ41は、車載機5からアップロードされるデータをデータベース44へ格納する。
【0042】
(ステップS203)サーバ4のプロセッサ41は、各ユーザの傾向を分析するタイミングであるか否かの判定を行なう。すなわち、サーバ4のプロセッサ41は、例えば、情報配信システム1で規定されているタイミングになると、データベース44に蓄積されたデータに基づく各ユーザの傾向分析処理を実行する。傾向分析処理を実行するタイミングは、サーバ4の能力や配信先を決定する際の精度等に応じて予め設定されたものであり、例えば、一定時間(1日毎)経過時、サーバ4の管理者が傾向分析処理の開始を要求した
時などを例示できる。
【0043】
(ステップS204)サーバ4のプロセッサ41は、傾向分析処理を実行するタイミングであると判定した場合、以下のような傾向分析処理を実行する(S3)。サーバ4のプロセッサ41が実行する傾向分析処理の概要を図5に示す。
【0044】
サーバ4のデータベース44には、上述したステップS202の処理が実行されることにより、各車両3の車載機5を利用する各ユーザの目的地設定履歴が格納されている。そこで、サーバ4のプロセッサ41は、データベース44にアクセスして各ユーザの目的地設定履歴を解析し、各ユーザの興味や嗜好といった傾向をカテゴリ別に抽出する。すなわち、サーバ4のプロセッサ41は、ユーザが設定した目的地の設定履歴を、例えば「日時別」、「エリア別」、「同乗者の有無」、「同乗者の種別」、あるいは「同乗者の人数別」に仕分けする。
【0045】
例えば、データベース44に格納されている特定のユーザの目的地設定履歴が図6のようなものであったと仮定する。このユーザの場合、目的地の設定履歴を「日時別」に仕分けすると、20時頃に出かけることが多く、次いで7時頃に出かけることが多く、次いで10時頃に出かけることが多いことが判る。また、目的地の設定履歴を「エリア別」に仕分けすると、C地点に出かけることが最も多く、次いでB地点、次いでA地点に出かけることが多いことが判る。また、目的地の設定履歴を「同乗者の有無別」に仕分けすると、同乗者が居ないことが最も多く、次いで4名の成人男性の同乗者が居ることが多く、次いで成人男性1名と成人女性1名の同乗者が居ることが多いことが判る。
【0046】
また、サーバ4のプロセッサ41は、各カテゴリ間で共通する共通項を抽出する。すなわち、サーバ4のプロセッサ41は、ユーザが設定した目的地の設定履歴を、例えば「日時とエリア別」、「日時と同乗者の有無別」、「日時と同乗者の種別別」、「日時と同乗者の人数別」に仕分けする。
【0047】
例えば、図6の例であれば、目的地の設定履歴を「日時とエリア別」に仕分けすると、C地点に出かけるのは20時頃であり、また、B地点に出かけるのは7時頃であることが判る。また、目的地の設定履歴を「日時と同乗者の有無別」で仕分けすると、C地点に出かける際は同乗者が不在であり、A地点とB地点に出かける際は同乗者が居ることが判る。
【0048】
サーバ4のプロセッサ41は、データベース44に格納されている各ユーザの目的地設定履歴を解析することにより、図7に示すようなユーザの傾向を各ユーザについてそれぞれ抽出する。サーバ4のプロセッサ41は、解析した各ユーザの傾向のデータをデータベース44に格納する。
【0049】
(ステップS205)サーバ4のプロセッサ41は、コンテンツプロバイダ6から即時の情報配信の要求があるか否かの判定を行なう。すなわち、サーバ4のプロセッサ41は、情報配信を即時に実行する旨の要求が、ネットワーク8経由でコンテンツプロバイダ6から送られているか否かを判定する。
【0050】
(ステップS206)サーバ4のプロセッサ41は、コンテンツプロバイダ6から即時に情報を配信する旨のリクエストを受信することにより(S6)、ステップS205の処理で肯定判定を下した場合、以下のような配信処理を実行する。サーバ4のプロセッサ41が実行する配信処理(パターン1)の概要を図8に示す。
【0051】
サーバ4のプロセッサ41は、コンテンツプロバイダ6から受信した配信情報の内容に
関するデータをデータベース44に格納すると共に、配信対象となるユーザを抽出する処理を実行する(S7)。配信対象となるユーザの抽出処理は、サーバ4のプロセッサ41がデータベース44にアクセスして各ユーザの傾向のデータを参照し、そして、コンテンツプロバイダ6から指定された配信対象のユーザと同様の傾向を持つユーザを抽出する。
【0052】
すなわち、サーバ4のプロセッサ41は、配信対象となるユーザの抽出にあたり、単にコンテンツプロバイダ6から指定された配信対象のユーザをデータベース44から抽出するのみならず、コンテンツプロバイダ6から指定された配信対象のユーザと傾向が近似するユーザも抽出する。傾向が近似するユーザの抽出は、データベース44に格納されている各ユーザの傾向データを互いに比較し、傾向データの一致度が規定の閾値を満たすか否か等に基づいて行なう。
【0053】
例えば、ユーザAとユーザBとユーザCの3人のユーザについて、傾向の一致度を考える。図9は、各ユーザの興味対象の範囲を示した概念図である。ユーザAとユーザBの傾向データに一致点が多い場合、ユーザAが興味を抱く情報については、ユーザBも興味を抱く可能性が高いと考えられる。一方、ユーザAとユーザCの傾向データに一致点が少ない場合、ユーザAが興味を抱く情報について、ユーザCが興味を抱く可能性は低いと考えられる。
【0054】
各ユーザの傾向データの一致度から、各ユーザの興味対象の範囲が図9に示されるような場合において、配信対象の情報の内容が図9の符号Pに示されるような位置づけのものであった場合、コンテンツプロバイダ6から指定された配信対象の条件に該当するユーザはユーザAとユーザBになるため、両者に情報が配信されることになる。一方、配信対象の情報の内容が図9の符号Qに示されるような位置づけのものであった場合、コンテンツプロバイダ6から指定された配信対象の条件に該当するユーザはユーザAのみになるため、情報はユーザAのみに配信されることになり、ユーザBへは配信されない。しかしながら、上述したように、ユーザAとユーザBの傾向データに一致点が多い場合、ユーザAが興味を抱く情報については、ユーザBも興味を抱く可能性が高いと考えられる。傾向データの一致度は、ユーザの傾向を表す各種要素の重み係数の数値的な一致度や、キーワードの一致度等に基づいて判定する。重み係数の一致度が所定の範囲内にあるか、一致するキーワードの個数が所定の個数内にあるか否かに基づいて判定する。これらの条件判定の閾値は、システムを運用する事業者が適宜設定する。
【0055】
そこで、サーバ4のプロセッサ41は、配信対象となるユーザの抽出にあたり、単にコンテンツプロバイダ6から指定された配信対象のユーザをデータベース44から抽出するのみならず、図10に示すように各ユーザの傾向データを比較し、コンテンツプロバイダ6から指定された配信対象のユーザと傾向が近似するユーザも抽出することにより、内容が図9の符号Qに示されるような位置づけの情報の配信対象にユーザBを含める。これにより、ユーザB自身が認識していなかった新たな興味の対象に関わる情報を得ることになり、新たな興味の対象物を見つける可能性を高めることができる。
【0056】
サーバ4のプロセッサ41は、コンテンツプロバイダ6から配信情報を受信すると、配信対象となるユーザの抽出にあたり、単にコンテンツプロバイダ6から指定された配信対象のユーザをデータベース44から抽出するのみならず、コンテンツプロバイダ6から指定された配信対象のユーザと傾向が近似するユーザも抽出する。これにより、図11に示すように、配信情報の内容に応じて適切に選別されたユーザ群を抽出することができる。
【0057】
サーバ4のプロセッサ41は、配信対象となるユーザの抽出を完了した後、データベース44に格納した配信情報の内容に関するデータを抽出して配信コンテンツのデータを生成する(S11)。そして、サーバ4のプロセッサ41は、抽出したユーザが使用する各
車載機5へ情報を配信する(S12)。
【0058】
(ステップS207)サーバ4のプロセッサ41は、ステップS205またはステップS206の処理を実行した後、コンテンツプロバイダ6からスケジュールに基づく情報配信の登録要求があるか否かの判定を行なう。すなわち、サーバ4のプロセッサ41は、スケジュールに基づく情報配信の登録を実行する旨の要求が、ネットワーク8経由でコンテンツプロバイダ6から送られているか否かを判定する。
【0059】
(ステップS208)サーバ4のプロセッサ41は、スケジュールに基づく情報配信の登録を実行する旨の要求があると判定した場合、コンテンツプロバイダ6から送信される配信情報の内容に関するデータと配信スケジュールのデータをデータベース44へ格納する。
【0060】
(ステップS209)サーバ4のプロセッサ41は、ステップS208の処理によって登録された情報を配信するタイミングであるか否かの判定を行なう。すなわち、サーバ4のプロセッサ41は、データベース44に登録されている配信スケジュールを参照し、情報を配信するタイミングが到来しているスケジュールの有無の判定を行なう。
【0061】
(ステップS210)サーバ4のプロセッサ41は、情報を配信するタイミングが到来しているスケジュールがあると判定した場合、以下のような配信処理を実行する(S9−12)。サーバ4のプロセッサ41が実行する配信処理(パターン2)の概要を図12に示す。
【0062】
サーバ4のプロセッサ41は、システムマネージャが内部クロックに基づいて情報配信トリガを発生すると(S10)、コンテンツプロバイダ6から通知された配信スケジュールで指定されている配信タイミングにおいて、配信対象となるユーザを抽出する処理を実行する(S9)。配信対象となるユーザの抽出処理は、ステップS206の処理と同様、サーバ4のプロセッサ41がデータベース44にアクセスして各ユーザの傾向のデータを参照し、そして、コンテンツプロバイダ6から指定された、配信対象とするユーザの傾向と同様の傾向を持つユーザを抽出する。
【0063】
サーバ4のプロセッサ41は、配信対象となるユーザの抽出を完了した後、データベース44に格納した配信情報の内容に関するデータを抽出して配信コンテンツのデータを生成する(S11)。そして、サーバ4のプロセッサ41は、抽出したユーザが使用する各車載機5へ情報を配信する(S12)。
【0064】
(ステップS211)サーバ4のプロセッサ41は、ステップS209またはステップS210の処理を実行した後、車載機5がユーザの反応に関わる情報のデータをアップロードしようとしているか否かの判定を行なう。すなわち、サーバ4のプロセッサ41は、データをアップロードする旨の通知がネットワーク8経由で車載機5から送られているか否かを判定する。
【0065】
(ステップS212)サーバ4のプロセッサ41は、車載機5からユーザの反応に関わる情報のデータをアップロードする旨の通知が送られていることを検知すると(S15)、データを受信可能な状態である旨の通知を車載機5に対して行なう。これにより、車載機5のプロセッサ51によるデータのアップロードが開始される。サーバ4のプロセッサ41は、車載機5からアップロードされるデータをデータベース44へ格納する。
【0066】
(ステップS213)サーバ4のプロセッサ41は、各ユーザの傾向を修正するタイミングであるか否かの判定を行なう。すなわち、サーバ4のプロセッサ41は、例えば、情
報配信システム1で規定されているタイミングになると、データベース44に蓄積されたデータに基づく各ユーザの傾向修正処理を実行する。傾向修正処理を実行するタイミングは、サーバ4の能力や配信先を決定する際の精度等に応じて予め設定されたものであり、例えば、一定時間(1日毎)経過時、サーバ4の管理者が傾向分析処理の開始を要求した時などを例示できる。
【0067】
(ステップS214)サーバ4のプロセッサ41は、傾向修正処理を実行するタイミングであると判定した場合、以下のような傾向修正処理を実行する(S15)。配信情報に対するユーザの反応の内容と、ユーザの反応の強さ、情報配信に対する興味の度合いの概念を図13に示す。図13に示すように、例えば、配信された情報をただちに閲覧し、かつ、配信情報に示された場所をナビゲーション画面で目的地に設定し、実際に移動した場合、配信情報に対するユーザの関心は高いといえる。一方、例えば、配信された情報を閲覧するものの実際に移動することなく、或いは、配信された情報を閲覧しないで削除する場合、配信情報に対するユーザの関心は低いといえる。
【0068】
そこで、サーバ4のプロセッサ41は、データベース44に蓄積されているユーザの反応に関わる情報のデータを解析し、特定の配信情報に対するユーザの反応度合いから、データベース44に蓄積されている当該ユーザの傾向に関するデータを修正する。データベース44に蓄積されている当該ユーザの傾向に関するデータの修正は、例えば、ユーザの反応の態様に対して予め割り当てられた興味・嗜好の度合いに沿って、データベース44に蓄積されている当該ユーザの各傾向に関するデータの重みを増減する。例えば、図14に示されるように、ユーザの反応の態様に対して予め割り当てられた興味・嗜好の度合いを「高・中・低」の3段階に設定しておき、「高」であれば対応する傾向データの重みを加算し、「低」であれば対応する傾向データの重みを減算し、「中」であれば加算も減算も行なわないものとする。
【0069】
このような処理が繰り返し実行されると、データベース44に蓄積されている各ユーザの傾向に関するデータが徐々に修正され、例えば、図15に示すように、傾向データに一致点が多かったユーザAとユーザBの一致点が徐々に少なくなったり、或いは、傾向データに一致点が少なかったユーザAとユーザBの一致点が徐々に多くなったりすることになる。この結果、ユーザAとユーザBとの間における傾向データの一致度が規定の閾値を満たさなくなった時点で、ステップS206やステップS210においてユーザAとユーザBの両方に配信されていた符号Qに示されるような位置づけの内容の情報がユーザBへは配信されなくなる。また、ユーザAとユーザCとの間における傾向データの一致度が規定の閾値を満たすようになった時点で、ステップS206やステップS210においてユーザCに配信されていなかった符号Qに示されるような位置づけの内容の情報がユーザAとユーザCの両方へ配信されるようになる。
【0070】
なお、配信情報に対する興味の有無は、1度だけ配信した情報に対するユーザの反応の有無のみならず、例えば、図16に示すように、情報を複数回に渡って配信し、反応があるまでの配信回数に応じて判定するようにしてもよい。例えば、図16の<ケース1>に示すように情報を3回配信してもユーザの反応が無ければ興味・嗜好の度合いを「低」にし、<ケース2>に示すように2〜3回目の配信でユーザの反応があれば興味・嗜好の度合いを「中」にし、<ケース3>に示すように1回目の配信でユーザの反応があれば興味・嗜好の度合いを「高」にするようにしてもよい。
【0071】
サーバ4のプロセッサ41が実行する処理フローは以上の通りである。サーバ4のプロセッサ41が上記一連の処理を繰り返し実行することにより、ユーザの傾向の分析や各種情報の配信の処理が実行される。上記一連の処理は、サーバ4の管理者によってサーバ4のシステム電源が確立されてコンピュータプログラムがメモリ42にロードされると、サ
ーバ4の内部クロック等に基づいて定期的(例えば、1分毎など)に実行される。
【0072】
<効果>
上記情報配信システム1によれば、配信対象とするユーザを適切に選別して情報を配信することが可能になる。
【0073】
なお、上記の実施形態では、コンテンツプロバイダ6から送信される情報配信のリクエストをサーバ4が受信していたが(S6)、サーバ4に対する情報配信のリクエストはユーザが車載機5から送信してもよい。この場合にサーバ4のプロセッサ41が実行する配信処理(パターン3)の概要を図17に示す。
【0074】
サーバ4のプロセッサ41は、車載機5から配信要求のリクエストを受信すると、リクエストのあったユーザの傾向をデータベース44から抽出する。また、サーバ4のプロセッサ41は、リクエストのあった情報のデータをデータベース44から抽出する。
【0075】
次に、サーバ4のプロセッサ41は、データベース44にアクセスして各ユーザの傾向のデータを参照し、配信要求のリクエストがあったユーザと同様の傾向を持つユーザを抽出する。傾向が近似するユーザの抽出は、配信要求のリクエストがあったユーザの傾向データと、データベース44に格納されている他のユーザの傾向データとを互いに比較し、傾向データの一致度が規定の閾値を満たすか否か等に基づいて行なう。
【0076】
サーバ4のプロセッサ41は、配信対象となるユーザの抽出を完了した後、リクエストのあった情報のデータを、配信要求のリクエストを送信したユーザの車載機5と、配信要求のリクエストを送信したユーザ以外のユーザが使用する車載機5であって、配信要求のリクエストを送信したユーザと傾向データが近似するユーザが使用する各車載機5へ配信する。
【0077】
特定のユーザが必要としている情報については、このユーザと傾向が近似するユーザについても興味を抱く可能性が高いと考えられる。上記変形例であれば、情報を必要とするユーザへ適正に情報を配信することができる。
【0078】
<コンピュータが読み取り可能な記録媒体>
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
【0079】
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM(リードオンリーメモリ)等がある。
【符号の説明】
【0080】
1・・情報配信システム,2・・センター,3・・車両,4・・サーバ,5・・車載機,6・・コンテンツプロバイダ,7・・固定局,8・・ネットワーク,41・・プロセッサ,42・・メモリ,43・・通信I/F,44・・データベース,51・・プロセッサ,52・・メモリ,53・・表示装置,54・・送受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各ユーザの情報端末へ情報を配信する情報配信装置であって、
特定の情報の配信要求を受けると、配信した情報に対する前記各ユーザの反応の度合いに応じて定期的に修正される前記各ユーザの傾向に関するデータに基づいてユーザ群を抽出し、傾向の一致度が所定条件を満たすユーザ群へ、前記特定の情報を配信する処理部を備える、
情報配信装置。
【請求項2】
前記各ユーザの傾向に関するデータは、記憶手段に記憶されており、
前記処理部は、配信した前記特定の情報に対する前記各ユーザの反応に関するデータを前記各ユーザの情報端末から受信すると、前記各ユーザの反応に関するデータを解析して、前記記憶手段に記憶されている前記各ユーザの傾向に関するデータを修正する、
請求項1に記載の情報配信装置。
【請求項3】
前記処理部は、情報提供事業者から前記特定の情報の配信要求を受けると、前記各ユーザの傾向に関するデータに基づいて抽出したユーザ群であって、前記情報提供事業者が配信しようとする配信対象のユーザおよび前記配信対象のユーザと傾向の一致度が前記所定条件を満たすユーザ群へ、前記特定の情報を配信する、
請求項1または2に記載の情報配信装置。
【請求項4】
前記処理部は、特定のユーザから前記特定の情報の配信要求を受けると、前記各ユーザの傾向に関するデータに基づいて抽出したユーザ群であって、前記特定のユーザと傾向の一致度が前記所定条件を満たすユーザ群へ、前記特定の情報を配信する、
請求項1から3の何れか一項に記載の情報配信装置。
【請求項5】
各ユーザの情報端末へ情報を配信する装置が実行する情報配信方法であって、
特定の情報の配信要求を受けると、配信した情報に対する前記各ユーザの反応の度合いに応じて定期的に修正される前記各ユーザの傾向に関するデータに基づいてユーザ群を抽出し、傾向の一致度が所定条件を満たすユーザ群へ、前記特定の情報を配信する、
情報配信方法。
【請求項6】
各ユーザの情報端末へ情報を配信する装置が実行する情報配信プログラムであって、
特定の情報の配信要求を受けると、配信した情報に対する前記各ユーザの反応の度合いに応じて定期的に修正される前記各ユーザの傾向に関するデータに基づいてユーザ群を抽出し、傾向の一致度が所定条件を満たすユーザ群へ、前記特定の情報を配信する処理を前記装置に実行させる、
情報配信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−221403(P2012−221403A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−89155(P2011−89155)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】