説明

手に装着して果物を摘み取るための摘み取り−刈り取り具

【課題】 特に押圧の影響を受けやすい果実の収穫用に使用される、手に固定されるタイプの刈り取り具を提供する。
【解決手段】 手と指にはさみを装着することにより、収穫者は自らの指で果実の表面や茎に触れ、はさみを茎の最も望ましいカット位置に持っていくことが可能となる。カット部は、果実の表面からはみ出ないように茎をカットするよう、スプーン形状である。カット部は支持部を有し、適切な固定手段により少なくとも一本の指に固定される。親指の動きまたは外部の動力により、適切な力の伝達手段を介してカット部に力がかけられる。この摘み取り−刈り取り具は、収穫された果実が、保存時に互いに接触して傷つくことを防ぎ、果実の腐敗を抑えるのに必要最小限の長さの茎を保持することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1から10に記載の摘み取り−刈り取り具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、リンゴは手で摘み取られており、腐敗が進まないように、すべて茎を残して収穫する必要がある。収穫されたりんごの保存時に、場合によっては、長い茎が他のりんごに刺さったり、傷つけたりすることがあるからである。特にかんきつ類の収穫に使用される摘み取りはさみは存在する。摘み取りはさみはりんごの収穫にも使用されるが、しかしながら、これらの摘み取りはさみは両手を使うか、りんごの収穫の際に茎の上でりんご支えてはさみを使うことを必要とする。しかし茎を長く残して摘み取られたりんごは、保存中に他のりんごを傷つける恐れがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、摘み取られるりんごを押圧して傷つけることなく、りんごを片手で支えながら同時に摘み取ることが可能な、収穫者の指と手に装着される摘み取り−刈り取り具を構成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、収穫者の指と手に装着される摘み取り−刈り取り具である。果実の表面と果実の茎(9)を指で触れることで、該茎(9)がカット部(1)に導かれる。そして茎は、スプ−ン状のカット部により、可能な限り低い位置でカットされる。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、茎は、他のりんごに刺さったり、押圧して傷つけることがないようにカットされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
実施し可能な手に装着される摘み取り−刈り取り具は、図面に示されている。
【0007】
図1は、人差し指と親指で機械的に操作される摘み取り−刈り取り具を示す。該装置は、支持部(3)と、接合部(5)と、伸縮自在の変更部(8)を有する。力は内向きの鋭片(7)を介してカット部(1)へと伝達される。
【0008】
図2は、茎(9)を根元近くでカットするため、スプ−ン状のカット部(1)を有する、手に装着される摘み取り−刈り取り具を示す図である。支持部(3)は、適正な留め具(4)により、少なくとも一本の指に装着される。
【0009】
図3は、カット部(1)と、対応カット部(2)と、の周囲にプロテクタ(10)が取り付けられ、指に適合するよう調整されている、手に装着される摘み取り−刈り取り具を示す図である。トリガ−ピン12はカット部に取り付けられており、トリガーピン(12)が茎に接触した際に、カット部に力をかける弾みを与える。
【0010】
手に装着された摘み取り−刈り取り具は、対応カット部あるいは板を有するスプ−ン状のカット部を含む。該カット部は、弾性あるいは剛性支持部上に配されており、その間に少なくともひとつの間接合部が設けられている。該支持部は、少なくともひとつの取り付け位置を備える。該摘み取り−刈り取り具は、留め具により親指や他の指に装着される。さらに、該指示部は指の長さに応じて、伸縮自在に実装されてよい。カット部へは、指、特に親指の動き、あるいは外部の動力源によって力がかけられる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】摘み取り−刈り取り具の概略図である。
【図2】摘み取り−刈り取り具が手に装着された状態の縦断面図である。
【図3】図3は、カット部と対応カット部の周囲にプロテクタが取り付けられ、指に適合するよう調整された状態の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押圧による影響を受けやすい果実を収穫するため、手に装着される摘み取り−刈り取り具であって、
果実が刈り取られるときに少なくとも刈り取られる果実の茎(9)の一部が残り、
対部分を有する少なくとも一つの可動のカット部(1)が実装され、
前記対部分は摘み取られる果実の茎(9)を押さえるためのカット用の対応カット部(2)又は板(2)を有し、
前記カット部(1)と、前記対応カット部(2)と、は剛性又は弾性の支持部(3)上に配置され、
前記支持部(3)は少なくとも一本の指を装着するための少なくとも一つの留め具(4)を備え、
可動の前記カット部(1)への力の移動または力の適用は、指の動きあるいは既存の動力源を介して前記カット部(1)を直接的あるいは間接的に移動させる力の伝達手段により行われることを特徴とする摘み取り−刈り取り具。
【請求項2】
前記カット部(1)およびこれと対をなす前記対応カット部(2)は、果実の窪みにあるりんごの茎(9)がカットされるよう、スプ−ン形状をなし、前記りんごの全体の高さを前記茎が超えないようにカットされることを特徴とする、請求項1に記載の摘み取り−刈り取り具。
【請求項3】
前記カット部(1)は、プロテクタ(10)に包まれ、前記対応カット部(2)あるいは前記板(2)は、指の形状に沿うように調整されることを特徴とする、請求項1または2記載の摘み取り−刈り取り具。
【請求項4】
前記支持部(3)は、少なくともひとつの間接合部(5)を有する弾性および/または剛性の前記支持部であって、伸縮自在(8)に伸張または格納可能であり、内向きの力の伝達手段が備えられており、
所定部に取り付けられる少なくともひとつの部分的な弾性あるいは可変の前記留め具(4)を有することを特徴とする、請求項1から3いずれか記載の摘み取り−刈り取り具。
【請求項5】
前記力の伝達手段は、非弾性材料(11)および/または高い引張強度の、少なくともひとつの弾性鋭片(7)で構成されることを特徴とする、請求項1から4いずれか記載の摘み取り−刈り取り具。
【請求項6】
前記カット部(1)への前記力の移動および前記力の適用は、少なくとも一本の指の動きあるいは手の圧力により、機械的に行われることを特徴とする、請求項1から5いずれか記載の摘み取り−刈り取り具。
【請求項7】
前記カット部(1)の前記力の移動および前記力の適用は、復元手段(6)のプレテンションを通して行われることを特徴とする、請求項1から5いずれか記載の摘み取り−刈り取り具。
【請求項8】
前記伝達手段(11)、(7)および前記カット部における力の伝達は、少なくとも一つの動力源から空圧的、電気的、あるいは油圧的に行われることを特徴とする、請求項1から5いずれか記載の摘み取り−刈り取り具。
【請求項9】
前記プレテンション力から前記カット部への前記力の移動及び前記力の適用または空圧的、電気的、油圧的な前記力の移動及び前記力の適用は、トリガ−ピン(12)上に止まっている前記果実の前記茎あるいは手や指の動きによって直接に弾みを与えられることを特徴とする、請求項1から5いずれか記載の摘み取り−刈り取り具。
【請求項10】
金属および可変形材料製の、前記カット部(1)あるいは前記力の伝達手段(11)、(7)は前記復元手段(6)を備えることを特徴とする、請求項1から9いずれか記載の摘み取り−刈り取り具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−506401(P2007−506401A)
【公表日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−500847(P2005−500847)
【出願日】平成15年8月25日(2003.8.25)
【国際出願番号】PCT/CH2003/000575
【国際公開番号】WO2004/112458
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(505170130)
【出願人】(505170141)
【Fターム(参考)】