説明

打撃工具

【課題】針たがねホルダの取付け/取外しを、より容易に行うことができるようにする。
【解決手段】針たがねホルダ18の摺動範囲の前端を画定するストップリング68と、ストップリングをシリンダ20から前方へ抜け出ないようにするスプリットワイヤリング74であって、その両端に前方に突出する耳部74−1を有し、該耳部を相互に近づけるように保持することによりスプリットワイヤリングの径を縮小した状態でシリンダの前端開口から上記環状溝の位置まで挿入して、該耳部を開放することにより弾性的に拡張した状態とするようにしたスプリットワイヤリングと、を有する。シリンダはその前端縁から後方に延びて環状の溝78に至る切欠き79を有し、上記スプリットワイヤリングを環状の溝に弾性的に拡張した状態で、耳部74−1が切欠き79を通り、シリンダの前端を越えて前方に延びるのを許容するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジングと、該ハウジング内に設定され、当該ハウジングの前方端部に形成された開口から前方へ延出するように設定されて、前後方向に振動される針タガネとを有する打撃工具に関する。
【背景技術】
【0002】
この種打撃工具は、作業者が該工具を手で持って針たがねの先端を対象物に当てて打撃作業を行うものであり、作業者には大きな衝撃がかかる。
【0003】
本願出願人は、作業者にかかるそのような衝撃を軽減することができるようにした打撃工具を開発し平成15年5月12日付けで特許出願(特願2003−133165:特開2004−330389)をした。
【0004】
本願は、この種打撃工具の改良に関するものである。
【0005】
すなわち、上記の如く、この種工具においては、針たがねを対象物に当接し、同対象物に打撃を与えるものであり、針たがねは消耗を受けやすく、従って、これを適宜新たなものと交換する必要がある。
【0006】
このため、ハウジング内部に設定される針たがねホルダを容易に取り出せるようにする工夫がなされてきている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特公昭46−18706
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1に開示されている打撃工具においては、前部カバー筒のハウジングへの取付け、及び、該ハウジング内部に設定される針たがねホルダをハウジング内部に保持するためのストップリングの固定を、ハウジングの外側から取り付けられるU字状をした板ばねにより行い、これを外すことにより、前部カバーをハウジングから取り外し、ストップリングをハウジングから引き出して、針たがねホルダを外すことができるようにしている。
【0008】
本発明は、ストップリングの取付け/取外しを、より簡単な構造の手段により、より容易に行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明は
針たがねを備える打撃工具であって、
当該工具の前後方向に伸張するシリンダと、
該シリンダ内に前後方向で摺動可能に収納された針たがねホルダと、
該針たがねホルダに前後動自在に収納されて、当該打撃工具の前方に延びる針たがねと、
該シリンダの先端部の内周面に嵌合され、上記針たがねホルダの摺動範囲の前端を画定するストップリングと、
上記シリンダの先端部の内周面に形成された環状の溝に弾性的に拡張した状態で設定され、上記ストップリングを上記シリンダから前方へ抜け出ないようにするスプリットワイヤリングであって、その両端に前方に突出する耳部を有し、該耳部を相互に近づけるように保持することにより当該スプリットワイヤリングの径を縮小した状態で上記シリンダの前端開口から上記環状溝の位置まで挿入して、該耳部を開放することにより上記弾性的に拡張した状態とするようにしたスプリットワイヤリングと、
を有し、
上記シリンダはその前端縁から後方に延びて上記環状の溝に至る切欠きを有し、上記スプリットワイヤリングを上記環状の溝に弾性的に拡張した状態で、該耳部が該切欠きを通り、上記シリンダの前端を越えて前方に延びるのを許容するようにしたことを特徴とする打撃工具を提供する。
【0010】
この打撃工具においては、上記の如く構成配置したスプリットワイヤリングを使用してストップリングをシリンダ内に固定するようにしたので、該ストップリングをシリンダから取り出すときには、シリンダの前端を越えて前方に延出するスプリットワイヤリングの耳部を把持して、それを相互に近づけるようにすることにより、該スプリットワイヤリングを収縮させ、環状の溝から外してシリンダ前方から引き出し、それにより、ストップリング、及び、針たがねホルダをシリンダから引き出す。また、該針たがねホルダをシリンダ内に設定するときには、上記した外すときとは逆の操作をすることにより容易に設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る打撃工具の実施形態を、添付図面に基づき説明する。
【0012】
図1は、本発明に係る打撃工具の側面図、図2は同工具の前端面図、図3は同工具のハウジングの分解斜視図、図4は同ハウジングの前方カバー部分の後端面図、図5は同前方カバー部分の側面図、図6は同前方カバー部分の底面図である。
【0013】
図示のように、本発明に係る打撃工具10は、後で詳述する針たがね16、針たがねホルダ18(図7)、及び、該ホルダを前後方向で駆動する駆動手段を収納したハウジング112を有している。
【0014】
該ハウジング112は、全体として筒状とされ、当該ハウジングの前端から後方に延びる前方カバー部分114と、該前方カバー部分の後端に連結されるハウジング本体118とを有する。
【0015】
前方カバー部分114は、ハウジング本体118の小径とされた前端縁部分118−1(図3、図7)の外周面上に重ねられて締め付けられ、同外周面に締着連結される環状の締着部分120(図3乃至図6)と、当該前方カバー部分114の前端から上記締着部分120近くまで延びる筒状部分122と、該筒状部分122と締着部分120とを連結する連結部分124(図5、図6)とを有する。図示の例では、連結部分124は、約180°の角度範囲にわたって延びており、連結部分124と同一円周上の残りの180°の角度範囲にわたってはスリット125が形成されており、締着部分120と筒状部分122との間が離間されている。
【0016】
離間されている部分において、締着部分120は、その周方向中央部分で分割されており、それにより周方向で相互に対向する一対の舌状部分120−1,120−2が形成されている。
【0017】
舌状部分120−1,120−2間には締着具126が取り付けられており(図1乃至図3)、該締着具126は、舌状部分120−1、120−2を相互に引き寄せるように作用する締着位置(図2で実線で示す位置)と、同舌状部分を上記引き寄せた状態から自由にする締着解除位置(図2で一点鎖線で示す位置)との間で可動とされている。
【0018】
締着具126は、締着部材128と、該締着部材を操作するレバー部材130とを有する。
【0019】
レバー部材130は、(図3で見て、当該前方カバー部分の周方向を基準として)左右の部分130−1,130−2と前後部分130−3、130−4とからなる全体として矩形状にされている。該レバー部材の左右部分130−1,130−2の後部分130−4から後方に突出する部分130−5,130−6に相互に対向する位置に孔130−7,130−8が設けられており、該孔に、上記舌状部分の一方120−1の先端を湾曲して形成された管状部120−3(図4)に挿通された枢軸132(図3)の両端を挿入して、同枢軸132を中心に枢動可能とされている。上記突出部分130−5,130−6が、請求項2に規定する、当該レバー部材130の枢動の中心としての「基端」をなす。
【0020】
締着部材128は、中央部128−1及び該中央部から延びる左右部分128−2,128−3とからなり全体としてコ字状とされており(図3)、左右部分128−2,128−3の先端を内側に折り曲げ、該折曲部分128−4,128−5をレバー部材130の左右部分130−1,130−2に設けた孔130−9(一方のみ示す)に通して、該孔を中心に枢動可能とされている(上記折曲部分128−3,128−4が請求項2で規定する締着部材の回動の中心となる「第1の端部」をなし、上記中央部分128−1が同請求項で規定する同締着部材の先端である「第2の端部」をなす)。
【0021】
締着具126は、上記孔130−7,130−8を中心に前述の締着位置(図2において実線で示す位置)と、締着解除位置(同二点鎖線で示す位置)との間で可動とされている。
【0022】
締着位置においては、締着部材128の第2の端部をなす中央部128−1が舌状部分120−2の先端を湾曲させて形成した湾曲係止部120−4(図4、図2)に係止された状態で、レバー部材130が舌状部分120−1に重ねあわされるようにされる。この状態においては、締着部材128に張力が加わり、かつ、同締着部材の第1の端部をなす上記折曲部分128−4,128−5が、レバー部材130の基端をなす上記突出部分130−5,130−6よりも上記湾曲係止部120−4から離れた位置となり、上記第1の端部をなす折曲部分128−3,128−4及び第2の端部をなす中央部分128−1を結ぶ線が、上記レバーの基端をなす突出部分130−5,130−6よりも、当該前方カバー部分の締着部分120における半径方向内側を通るようにされ、それにより、レバー部材130は当該締着位置に保持されて、締着部分120をハウジング本体118の前端外周上に締着固定する。
【0023】
上記締着解除位置においては、当該締着部材の第2の端部である中央部分128−1を上記舌状部分120−2の湾曲係止部120−4に係止した状態で、上記第1の端部である折曲部分128−3,128−4及び第2の端部である中央部分128−1を結ぶ線が、上記レバー部材の基端部すなわち突出部130−5、130−6よりも、当該締着部分120における半径方向外側を通る。従って、作業者がレバー部材130から手を離した状態においては、レバー部材130は締着部材128を引き付けることができず、舌状部分120−1,120−2を張力から開放する。
【0024】
尚、締着部材の中央部分128−1は、作業者がレバー部材130を図2の二点鎖線で示す位置よりも反時計方向に回動することにより、湾曲係止部120−4から外すことができる。
【0025】
次に、本発明に係る工具の内部構造につき説明する。この内部構造は、前述の特願2003−133165のものと実質的に同一のものである。
【0026】
図7に示すように、この打撃工具10は、往復動するラム12と、該ラムの前方(図7においては左方)において同ラムの打撃力を受けるアンビル14と、該アンビルを介してラム12の打撃力を受ける針たがね16を前後動自在に装着する針たがねホルダ18と、上記ラム12、アンビル14、及び針たがねホルダ18を同一軸線上に位置させて収容するシリンダ20とを備える打撃工具アセンブリ22を有している。
【0027】
打撃工具アセンブリ22は、筒状ハウジング112に摺動可能に収納されており、該ハウジングは、その下面から斜め後方に伸張し、作業者の手によって把持されるグリップ26を有している。
【0028】
シリンダ20は、その外周面に当該シリンダの軸線方向に所定長さだけ延び、前端部及び後端部を備える小径部分30を有している。
【0029】
筒状ハウジング112は、その内周面に突出部32が設けられている。小径部30における前端部と筒状ハウジング112の突出部32との間には、第1のコイルバネ36が、また、小径部30における後端部と突出部32との間には第2のコイルバネ38が設定され、打撃工具アセンブリ22を、筒状ハウジング112の軸線方向でフローティング状態に支持している。図示の例では、第1及び第2のコイルは、実質的に同じ大きさのバネ定数を有するものとされている。
【0030】
図示の例においては、シリンダ20の外周面が、その後端から前端方向に延びる小径部30と、該小径部に続き前方に延びる大径部31とを有し、同シリンダ20の後端にリアプラグ35が螺合されており、小径部30の前端部は大径部31により、また、小径部30の後端部はリアプラグ35の半径方向外側に伸びる環状フランジ35−1により画定されている。また、ハウジング112の突出部32は、当該ハウジング112の内面の所定位置に固定された環状部材37によって構成されている。該環状部材37は、第1コイルバネ36の後端部の内部に挿入され同後端部を保持する第1バネ装着部37−1と、第2コイルバネ38の前端部の内部に挿入され同前端部を保持する第2バネ装着部37−2とを有しており、第1及び第2のコイルバネの装着に当たっては、それらを予めこれら第1及び第2バネ装着部37−1,37−2に組み付けておき、それら第1及び第2のコイルバネ内に打撃工具アセンブリ22を挿入し、その後で、リアプラグ35を当該アセンブリ22のシリンダ30の後端に螺合するようになっている。ラム12は、リアプラグ35との間に、該ラムを前進駆動するための圧搾空気を導入する駆動チャンバ52を形成している。
【0031】
筒状ハウジング112の後端にはバネ保持体34が螺合されており、該バネ保持体34とリアプラグ35との間には、第3のコイルバネ40が設定され、作業のために、針たがね16の先端を被打撃物に押圧した場合、その反力の実質部分を受けるようにしている。すなわち、第3のコイルバネ40は、第1及び第2のコイルバネ36、38に比べて、はるかに大きなバネ定数を有している。また、該バネの先端はリアプラグとは当接しておらず、打撃作業を行わない場合、すなわち、針たがね16を被打撃物に押圧していない場合は、第1及び第2のコイルバネ36,38がシリンダ20を軸線方向でフローティング状態に保持するようにしている。
【0032】
グリップ26の先端(下端)部分には、打撃工具アセンブリ22のラム12を駆動するための圧搾空気の供給を受ける空気入口44、及び、同圧搾空気の排気口46が形成され、同グリップの内部には、空気入口44から供給された圧搾空気を駆動チャンバ52まで案内するための圧搾空気導入通路48、及び、ラム12を駆動するために使用された圧搾空気を排気口46に導く空気排気通路50が形成されている。空気入口42には、圧搾空気を供給するホースに接続される接続金具43、及び、レバー44によって開閉されるバルブ43−1が設けられている。
【0033】
図1に示すように、グリップ26の周囲にはエラストマーゴムなどの断熱被覆材66が設けられており、圧搾空気が断熱膨張することによりグリップが冷却されたとしても、作業者が楽に把持できるようにしている。
【0034】
針たがねホルダ18は、シリンダ20内面に摺動可能に係合している大径部18−1と、該大径部から前方に延びる小径部18−2とを有している。同シリンダの先端部の内面には、針たがねホルダの小径部18−2の外周面に摺動係合するように設定されたストップリング68が着脱可能に取り付けられ、該ストップリング68が針たがねホルダ18の大径部18−1及び小径部18−2と上記シリンダ20とともに、上記針たがねホルダ18を上記シリンダの後方に付勢するための圧搾空気を受け入れるチャンバ70を形成している。
【0035】
図7及び図8(1)、図8(2)から分かるように、ストップリング68は、シリンダ20の先端部の内面に形成された環状の溝78に弾性的に拡張するような状態で、該溝78内に設定されたスプリットワイヤリング74により、シリンダの先端に対し軸線方向で動かないように固定されている。スプリットワイヤリング74を設定するには、ストップリング68をシリンダ20内に嵌め、スプリットワイヤリング74の耳部74−1を相互に近づくように寄せることにより当該スプリットワイヤリング74の径を小さくした状態で、シリンダ20の先端開口から内部に挿入し、シリンダ20の内面に設けた溝78に対応する位置に来たときに、スプリットワイヤリングの耳部74−1を開放して相互に離れるようにすることにより当該スプリットワイヤリングの径を拡大し、シリンダ20の溝78に嵌合させる。シリンダの先端部分の(図で見て)下方部分には、先端から上記溝78まで延びる切り欠き79(図10)が設けられており、スプリットワイヤリング74を設定する際に、同リング74の耳部74−1をシリンダ先端から溝78にまで通した後、それを拡げられるようにしている。図示の例では、シリンダ20の先端部分の(図で見て)上方部分にも切り欠きが設けられている。これは当該シリンダ20をハウジング112内に挿入設定する際などに、該シリンダを工具にて保持するためのものである。
【0036】
グリップ26には、後端が当該グリップ内の圧搾空気導入通路48に開口し、前方に延び、その前端部分が、シリンダ先端部分に設けた半径方向通路20−1、及び、針たがねホルダ18に設けた軸方向通路18−3を介して、上記チャンバ70に連通されるパイプ62が、当該グリップと一体鋳造されている。図示の例では、パイプ前端は閉止されており、同前端に近接した側壁に穴が設けられ、該穴を通して上記半径方向通路20−1との連通がなされている。
【0037】
次に、上述した打撃工具の作用につき説明する。
【0038】
図9は、圧搾空気が駆動チャンバ52内に導入される位置にラム12が位置する状態(すなわち、ラム12が前進駆動されて打撃作用を始める状態)を示している。すなわち、ラム12は、その側面に圧搾空気導入口82を有しており、図9の状態では、該空気導入口82が、シリンダ20の側面に設けられ、グリップ内の圧搾空気導入通路48の上端に連通している圧搾空気孔84と連通状態にあり、駆動チャンバ52内に圧搾空気が導入され、その圧搾空気により、ラム12が前方へ急激に駆動される状態にある。図示の例では、シリンダ20に形成された圧搾空気孔84は、第1及び第2コイルバネ36,38を保持する環状部材32のほぼ中央部分を貫通する半径方向通路86を介して圧搾空気導入通路48に連通されている。
【0039】
図10は、駆動チャンバ52に導入された圧搾空気によってラム12が前方に急激に駆動され、アンビル14に衝突し、該アンビル及びそれに接している針たがねホルダ18に前方へのインパクトを与えている状態を示す。この状態においては、ラムの圧搾空気導入孔82は、シリンダ20の側面に貫通して設けた排気口90に連通された状態にあり、駆動チャンバ52内に導入された圧搾空気は、該排気通路90を介して空気排気通路50に排気されるようになっている。
【0040】
図11は、図10におけるラム12からのインパクトにより、アンビル14及び針たがねホルダ18が前進させられ、ラム12から離れている状態を示している。針たがねホルダ18の前進により、該ホルダを後方へ押し戻すための圧搾空気が導入されるチャンバ70が、縮小していることが分かる。この状態では、針たがねホルダ18に形成されている軸方向通路18−3の後端開口が、パイプ62に連通しているシリンダ先端部分の半径方向通路20−1と連通し、チャンバ70に圧搾空気が導入され、押し戻し力が針たがねホルダ18に加えられる。
【0041】
図12は、チャンバ70からの押し戻し力により、針たがねホルダ18及びアンビル14が後方へ押し戻され、ラム12がそれにより後方へ押し返された状態を示している。この状態では、シリンダ20の内周面とラム12の外周面との間に形成されている環状空間92に圧搾空気導入通路48が連通され、ラム12を後方へ駆動する力が作用しており、これにより、ラムは図9に示された位置まで戻される。尚、環状部材32の内周面には、同部材に設けられた半径方向通路86に連通した軸線方向に延びる溝86−1が形成されており、半径方向通路86は該溝86−1を介してシリンダ20の圧搾空気孔84に連通されている。このようにしたのは、打撃作業において、シリンダ20が軸方向で変位しても、該シリンダに設けた圧搾空気孔84が、これら溝86−1、半径方向通路86を介して、グリップ内の圧搾空気導入通路48との連通状態を維持できるようにするためである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】同打撃工具の側面図である。
【図2】同工具の前端面図である。
【図3】同工具のハウジング分解斜視図である。
【図4】同ハウジングの前方カバー部分の裏面図である。
【図5】同前方カバー部分の側面図である
【図6】同前方カバー部分の底面図である。
【図7】本発明に係る打撃工具の縦断面図である。
【図8(1)】ストップリングをシリンダ先端に固定するためのスプリットワイヤリングの正面図である。
【図8(2)】同スプリットワイヤリングの底面図ある。
【図9】同打撃工具において、ラムが打撃を開始する状態を示す図である。
【図10】同打撃工具において、ラムがアンビルを打撃した状態を示す図である。
【図11】同打撃工具において、アンビル及び針たがねホルダが前進した状態を示す図である。
【図12】同打撃工具において、アンビル及び針たがねホルダが押し戻され、それに伴いラムが後退を始めた状態を示す図である。
【符号の説明】
【0043】
打撃工具 10
ラム 12
アンビル 14
針たがね 16
針たがねホルダ 18
大径部 18−1
小径部 18−2
軸方向通路 18−3
シリンダ 20
半径方向通路 20−1
打撃工具アセンブリ 22
グリップ 26
小径部分 30
大径部 31
突出部 32
バネ保持体 34
リヤプラグ 35
第1のコイルバネ 36
環状フランジ 35−1
環状部材 37
第1バネ装着部 37−1
第2バネ装着部 37−2
第2のコイルバネ 38
空気入口 42
排気口 46
圧搾空気導入通路 48
空気排気通路 50
チャンバ 60
パイプ 62
断熱被覆材 66
ストップリング 68
チャンバ 70
スプリットワイヤリング 74
耳部 74−1
環状の溝 78
空気導入口 82
圧搾空気導入孔 84
半径方向通路 86
溝 86−1
排気通路 90
環状空間 92
筒状ハウジング 112
前方カバー部分 114
ハウジング本体 118
前端縁部分 118−1
締着部分 120
舌状部分 120−1、120−2
管状部 120−3
筒状部分 122
連結部分 124
スリット 125
締着具 126
締着部材 128
締着部材中央部 128−1
左右部分 128−2,128−3
折曲部分 128−4,128−5
レバー部材 130
左右部分 130−1,130−2
前後部分 130−3、130−4
突出部分 130−5、130−6
孔 130−7,130−8
孔 130−9
枢軸 132

【特許請求の範囲】
【請求項1】
針たがねを備える打撃工具であって、
当該工具の前後方向に伸張するシリンダと、
該シリンダ内に前後方向で摺動可能に収納された針たがねホルダと、
該針たがねホルダに前後動自在に収納されて、当該打撃工具の前方に延びる針たがねと、
該シリンダの先端部の内周面に嵌合され、上記針たがねホルダの摺動範囲の前端を画定するストップリングと、
上記シリンダの先端部の内周面に形成された環状の溝に弾性的に拡張した状態で設定され、上記ストップリングを上記シリンダから前方へ抜け出ないようにするスプリットワイヤリングであって、その両端に前方に突出する耳部を有し、該耳部を相互に近づけるように保持することにより当該スプリットワイヤリングの径を縮小した状態で上記シリンダの前端開口から上記環状溝の位置まで挿入して、該耳部を開放することにより上記弾性的に拡張した状態とするようにしたスプリットワイヤリングと、
を有し、
上記シリンダはその前端縁から後方に延びて上記環状の溝に至る切欠きを有し、上記スプリットワイヤリングを上記環状の溝に弾性的に拡張した状態で、該耳部が該切欠きを通り、上記シリンダの前端を越えて前方に延びるのを許容するようにしたことを特徴とする打撃工具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8(1)】
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【図8(2)】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−289607(P2006−289607A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−211540(P2006−211540)
【出願日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【分割の表示】特願2003−273257(P2003−273257)の分割
【原出願日】平成15年7月11日(2003.7.11)
【出願人】(000227386)日東工器株式会社 (158)
【Fターム(参考)】