説明

打撃機構および手工具装置

【課題】2個の電磁コイルに基づいた、高い打撃力を有する打撃機構を提供する。
【解決手段】作動空間であって、その第1部分30を第1電磁石4により包囲し、またその第2部分31を第2電磁石5により包囲した該作動空間と、作動空間10内において、打撃軸線11に沿って移動可能であり、かつ、磁化可能な材料を有する打撃体2と、アンビル3であって、その打撃面17により、作動空間10の打撃方向12側を画定する、該アンビルと、を備えた打撃機構1において、作動空間内でのどの位置においても、打撃体をアンビルに向かう方向の力を加えするばね素子70を設ける。ばね素子は、機械的ばねおよび/または空気ばねとすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、打撃機構および打撃機構を備えた打撃工具装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(米国特許第2892140号)に記載されているように、20世紀初頭から既に、2個の電磁コイルを備える打撃機構が知られているが、その打撃性能はこれまで、同時代から知られている、構造が異なる他の打撃機構の打撃性能に遅れを取っている。
【0003】
打撃体を磁場により直接的に加速させる打撃機構は、打撃挙動の高度な制御が可能であり、とくに、打撃機構を即座に停止できるという利点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第2892140号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の課題は、2個の電磁コイルに基づいた、高い打撃力を有する打撃機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明打撃機構には、作動空間であって、その第1部分を第1電磁石により包囲し、その第2部分を第2電磁石により包囲した該作動空間と、作動空間内において打撃軸線に沿って移動可能であり、かつ、磁化可能な材料を有する打撃体と、アンビルであって、その打撃面が、作動空間の打撃方向を画定する、該アンビルと、を備えた構成とする。また、打撃体が作動空間内のどの位置にあっても、打撃体に対してアンビルに向かう方向の力を加えるばね素子を備えた構成とする。アンビルからの復帰移動の際に、ばね素子は相応に押圧される(緊張する)。
【発明の効果】
【0007】
打撃体は、アンビルから跳ね返り、その運動エネルギーの一部を保持する。このエネルギーは、復帰移動においてばね素子に伝えられ、蓄積される。次のアンビル方向への移動の際に、磁場により作用する力に加え、ばね素子が打撃体を加速させる。この構成により、システムが蓄積するエネルギーを効果的に利用することができる。
【0008】
好適には、ばね素子のばね力は、打撃体が打撃面を打撃する際にゼロに低下するものとする。
【0009】
一実施形態において、ばね素子を、機械的ばねおよび/または空気ばねとする。また、空気ばねは、空気圧空間により構成する。この空気圧空間は作動空間の一部分により構成し、打撃体によりアンビル側から区分されるものとする。
【0010】
ばね素子は、ばね定数が打撃方向とは反対方向に増大する累進特性曲線を有するものとする。第2電磁石が打撃体に加え得る牽引力は、打撃体から打撃面とは反対側の引返し点までの距離が狭まるにつれ、増大する。この増大する力は、打撃方向とは反対方向に増大する特性曲線において効率的に利用することができる。
【0011】
一実施形態において、アンビルは、第1電磁石内に突入し、軟磁性体で形成し、さらに、打撃体の直径とアンビルの直径との差が20%未満、好適には10%未満となるものとする。打撃体およびアンビルの打撃面の横断面が、類似した、または同等であることにより、磁力線は、ほぼ打撃体から打撃面までの経路でのみ延在し、不必要に空気中に戻ることがなくなる。これにより、打撃体の加速のための大きい力が磁場によって発生し得ることが分かる。
【0012】
一実施形態において、アンビルは、少なくともある距離にわたり第1電磁コイル内、または第1電磁石内に突入するものとし、上記距離は、打撃体との衝突する際のアンビルの移動よりも大きいものとする。この距離は、例えば、電磁コイルの長さの少なくとも1/10とすることができる。
【0013】
好適には、アンビルは、第1電磁石の磁束の少なくとも1/2が、アンビルに向かって側方に通過し、その後打撃面から流出するような深さで、第1電磁石内に突入するものとする。
【0014】
一実施形態において、電磁石は、電磁コイルおよびこの電磁コイルの外側面を包囲する磁場ガイドを備えるものとする。好適には、磁場ガイドはアンビルに隣接するものとする。
【0015】
一実施形態において、作動空間は、そのアンビルと反対側を、ストッパにより画定し、このストッパは、第2電磁コイル内に突入し、軟磁性体で形成する。
【0016】
一実施形態において、第1または第2の電磁コイルは、長さおよび巻回高さを有し、この長さ対巻回高さの比は、1.25より小さいものとする。この構成により、電磁コイルにより得られる加速動作対抵抗損失の比が最適化される。
【0017】
一実施形態において、打撃体はその表面に長溝を形成する、または打撃体を貫通する貫通孔を備えるものとする。
【0018】
本発明工具装置、特に手工具装置は、本発明打撃機構を備えるものとする。
以下、図面につき本発明の代表的な実施形態を詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明打撃機構の一実施形態における部分断面図である。
【図2】本発明打撃機構の他の実施形態における部分断面図である。
【図3】本発明打撃機構のさらに他の実施形態における部分断面図である。
【0020】
特に言及しない限り、各図中において、同一または機能的に等価の素子は、同一符号で示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1に示すのは、一実施形態における本発明打撃機構1の部分断面図である。打撃機構1は、打撃体2およびアンビル3を有する打撃グループと、電磁コイル4,5を有する主駆動部と、ばね素子6を有する緩衝器と、を備える。
【0022】
打撃体2は、作動空間10内において打撃軸線11に沿って移動可能に取付ける。作動空間10は、その打撃方向12をアンビル3により画定する。作動空間10の打撃方向12と反対側をハウジング13により画定する。
【0023】
打撃体2は、ロッド14により、作動空間10内で打撃軸線11に沿って案内する。ロッド14は打撃体2に固着し、例えばハウジング13の軸受15を通して案内する。作動空間10の側方はスリーブ16により画定し、このスリーブ16に打撃体2を案内する。
【0024】
作動空間10は、打撃軸線11に沿って、打撃体2の寸法に適合する一定の横断面を有する。打撃体2の横断面は、具合よく移動が可能な程度に、作動空間10の横断面よりも小さいものとする。作動空間10および打撃体2は、例えば、円筒状または円柱状とする。
【0025】
アンビル3は打撃面17を有する。この打撃面17は、横断面がほぼ一定の、例えば円柱状横断面を有する端部18によって構成する。端部18の横断面および打撃面17の横断面は、好適には、打撃体2の横断面と等しい大きさとする。
【0026】
特別な実施形態において、アンビルの打撃面17、および、これに対応する打撃体2の打撃面19は、互いに形状的に対応する。ある実施例においては、双方の打撃面17,19を平面とする。代案として、双方の打撃面17,19の一方を凸状に湾曲させ、打撃面19,17の他方を、これに対応するように、凹状にと湾曲させることができる。
【0027】
アンビル3は、ガイド部20に配置する。ガイド部20の、打撃方向12と反対側には、ストッパ21を設ける。戻し素子22、例えば緩衝リングや戻しばねは、打撃方向12と反対方向に、ストッパ21に向けてアンビル3を押圧する。これにより、アンビル3は、打撃体2と衝突して打撃方向12に移動した後、再びその規定された初期位置に戻る。
【0028】
作動空間10のアンビル3と反対側の面には、作動空間10を画定するストッパ25を設ける。このストッパ25は、ハウジング13により構成することができる。
【0029】
作動空間10は、少なくとも2個の電磁コイル4,5により包囲する。双方の電磁コイル4,5は、打撃軸線11に沿って、互いに間隔を明けて取付ける。第1電磁コイル4は、作動空間10の第1部分30およびアンビル3の端部18を包囲する。第2電磁コイル5は、作動空間10の第2部分31およびストッパ25を包囲する。
【0030】
双方の電磁コイル4,5は電源に接続する。制御装置により、電流は、双方の電磁コイル4,5を交互に流れる。したがって、作動空間10内において、第1部分30および第2部分31には、交互に磁場が発生する。
【0031】
打撃体2は、磁性材料で形成する、または磁性材料で形成したインサートを有する。それぞれの磁場が打撃体2に作用し、打撃体2を加速させる。
【0032】
アンビル3は、磁性材料で形成する。アンビル3は、磁極片のように作用する。第1部分30における磁場は、アンビル3から垂直方向に現出する。これに応じて、打撃体2に加わる力は、打撃体2の移動方向に平行、すなわち、打撃軸線に平行に作用する。
【0033】
好適には、アンビル3の磁性材料、例えば強磁性材料は、第1部分30に磁場がない場合には、その磁性を失うものとする。このため、アンビル3は、好適には、保磁力が1000A/mより小さい軟磁性材料で形成する。
【0034】
少なくとも部分的に、互いに形状的に補完し合う打撃面17,19に基づき、磁場は、打撃体2およびアンビル3から直接、双方の打撃面17,19間において広範囲に発生する。これにより、打撃体2のアンビル3に対する間隔よりも長い距離を流れなければならない磁束が最小限に抑えられる。これは、打撃面17,19間の間隔が小さくなる際に、磁力が増大するため、特に有益である。
【0035】
アンビル3の打撃面17は、その形状および曲率が、打撃面17からの磁場の流出を最適化するように構成する。
【0036】
アンビル3の端部18は、少なくとも距離50にわたり第1電磁コイル4内に突出する。このとき、距離50は、打撃に際してアンビル3が移動する距離よりも大きいものとする。さらに、距離50は、第1電磁コイル4の長さ51の1/10〜1/4、たとえば、少なくとも1/6または多くても1/6とする。
【0037】
ストッパ25は、やはり、磁性材料、例えば強磁性材料で形成する。ストッパ25の形状は、先に詳述した、アンビル3の形状と同様にする。ストッパ25が第2電磁コイル5内に突出する深さ52は、第2電磁コイル5の長さ53の1/10〜1/4の範囲とする。ストッパ25およびアンビル3の他の部分における形状は、実施例毎に異なるものとすることができる。
【0038】
磁場ガイド60は、電磁コイル4,5の外側を包囲する。磁場ガイド60は、軟磁性材料、例えば薄鋼板から構成する。磁場ガイド60は、双方の電磁コイル4,5間にウェブ61を設け、このウェブ61は作動空間10までに隣接する。好適には、第1電磁コイルにおける外側ウェブ62をアンビル3まで達せしめ、磁場がアンビル3内に通過できるようにする。同様に、他のウェブ63は、ストッパ25に接触させる、またはストッパ25と一体構成にする。
【0039】
ばね素子6は、例えばコイル(螺旋)ばね70または他の機械的なばねを備えるものとする。ロッド14は、コイルばね70が係合する、張り出し部または皿状部71を備える。コイルばね70のばね行程(ストローク)は、打撃体2が、作動空間10内でのどの位置においても、コイルばね70により打撃方向12に押圧されるよう設計する。コイルばね70のばね定数は、好適には、打撃体2がストッパ25に近接すると、打撃体2の移動を完全に制動するよう設計する。この構成により、打撃体2がハウジング13を機械的に打撃することを回避できる。
【0040】
好適には、ばね素子6のばね定数は、ばね素子6が圧縮されるに従って増大するものとする。ばね定数の打撃体2の位置に対する従属性は、第2電磁コイル5の牽引力の打撃体2の位置に対する従属性に対応させ、例えば、双方の関連性は互いに比例するように、選択することができる。この構成により、第2電磁コイル5が果たす役割を有効に利用することができる。代案として、ばね素子6は、線形特性、即ちばね6の圧縮に従属しないばね定数を有するものとすることもできる。
【0041】
打撃体2の表面には、溝90を設ける。この溝90により、打撃体2の移動中にストッパ25とアンビル3との間で換気することができる。溝90の代わりに、または溝90に加えて、打撃体2に孔を設けることもできる。
【0042】
他の実施形態において、作動空間10の第1部分30および第2部分31に換気口92,93を設けた換気システムを備える。換気口92,93は、配管により互いに接続する、または外部に接続することができる。
【0043】
コイルばね70の代わりに、またはコイルばね70に加えて、空気ばねを利用することができる。図2に示すのは、他の実施形態における打撃機構1であり、この打撃機構2には、作動空間10内に空気圧空間80を設ける。空気圧空間80は、打撃体2、ストッパ25、およびスリーブ16により、気密状態に保つ。打撃体2が打撃方向と反対に動くと、空気圧空間80は圧縮される。打撃体2の運動エネルギーが完全に空気圧空間80の圧縮動作に消費されると、打撃方向12への戻り運動が起こる。また、空気圧空間は、作動空間10の外部にも、ロッド14が貫通する部分を介して接続することもできる。
【0044】
電磁コイル4,5は、一般的な方法、例えば、巻回し、塗装したワイヤーで形成する。電磁コイル4,5の長さ51,53は、電磁コイル4,5の巻回高さ100よりも最大で30%大きいものとする。打撃体2の移動行程(ストローク)あたりの加速動作は、非線形力特性線に基づき、一定にではなく、アンビル3またはストッパ25に対する間隔が狭くなるにつれ増大する。このため、電磁コイル4,5を長くしても、加速動作は極僅かに大きいものとなるにすぎない。これに対し、電磁コイル4,5の抵抗損失の度合いは、その長さ51に比例する。このため、短い電磁コイル4,5を採用することが好適であると考えられる。
【0045】
打撃体2は、高い(1000A/mよりも大きい)保磁力を有する強磁性材料から形成する。こうすることで、打撃体2は、長期にわたり磁化状態を保つ。電磁コイル4,5から発生する磁場の極性は、打撃体2の分極方向に従属して決定される。さらに、打撃体2の往復移動中における電磁コイル4,5の極性は、牽引力および押出力の双方を打撃体2に作用させるために、反転できるものとする。
【0046】
図3に示すのは、さらに他の実施形態における打撃機構1である。第1電磁コイル104および第2電磁コイル105は、磁場ガイド60,162,163により包囲し、それぞれ、第1電磁石および第2電磁石を構成する。磁場ガイド162は、アンビル3に隣接する。磁場ガイド162は、打撃軸線11に沿ってある距離だけ延在させ、この距離は第1電磁コイル104の長さ51に比例する距離とする。例えば、この距離は、第1電磁コイル104の長さ51の1/3〜1/2とする。磁場ガイド162は、距離の全体にわたり打撃空間に隣接する。アンビル3は、深さ150にわたり第1電磁石、即ち磁場ガイド162内に突入する。この深さ150は、好適には、第1電磁コイル104からの磁束の少なくとも1/2がアンビル3を通過するように選択する。
【符号の説明】
【0047】
1 打撃機構
2 打撃体
3 アンビル
4 第1電磁コイル
5 第2電磁コイル
6 ばね素子
10 作動空間
11 打撃軸線
12 打撃方向
13 ハウジング
14 ロッド
15 軸受
16 スリーブ
17 打撃面
18 端部
19 打撃面
20 ガイド部
21 ストッパ
22 戻し素子
25 ストッパ
30 第1部分
31 第2部分
50 距離
51 長さ
52 深さ
53 長さ
60 磁場ガイド
61 ウェブ
62 ウェブ
63 ウェブ
70 コイルばね
71 皿状部
80 空気圧空間
90 溝
92 換気口
93 換気口
100 巻回高さ
104 第1電磁コイル
105 第2電磁コイル
150 深さ
162 磁場ガイド
163 磁場ガイド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作動空間であって、その第1部分(30)を第1電磁石(4;104,162)により包囲し、その第2部分(31)を第2電磁石(5;105,163)により包囲した該作動空間と、
前記作動空間(10)内において打撃軸線(11)に沿って移動可能であり、かつ、磁化可能な材料を有する打撃体(2)と、
アンビル(3)であって、その打撃面(17)が、前記作動空間(10)の打撃方向(12)を画定する、該アンビルと、
を備えた打撃機構(1)において、
前記打撃体が前記作動空間内のどの位置にあっても、前記打撃体に対して前記アンビルに向かう方向の力を加えるばね素子(70,80)を設けたことを特徴とする打撃機構。
【請求項2】
請求項1記載の打撃機構において、前記ばね素子(70,80)を、機械的ばね(70)および/または空気ばね(80)としたことを特徴とする打撃機構。
【請求項3】
請求項2記載の打撃機構において、前記空気ばね(80)は、空気圧空間により構成したことを特徴とする打撃機構。
【請求項4】
請求項2記載の打撃機構において、前記空気圧空間は、前記作動空間(10)の一部分により構成し、前記打撃体(2)により前記アンビル(3)側から区分されるものとしたことを特徴とする打撃機構。
【請求項5】
請求項1〜4のうちいずれか一項記載の打撃機構において、前記ばね素子(70,80)は、ばね定数が前記打撃方向(12)とは反対方向に増大する累進特性曲線を有するものとしたことを特徴とする打撃機構。
【請求項6】
請求項1〜5のうちいずれか一項記載の打撃機構において、前記第1電磁石(104,162)に、第1電磁コイル(104)およびこの第1電磁コイル(104)の外側面を包囲する第1磁場ガイド(60,162)を設け、前記磁場ガイド(162)は前記アンビル(3)に隣接し、および/または前記第2電磁石(105,163)に、第2電磁コイル(105)およびこの第2電磁コイル(105)の外側面を包囲する第2磁場ガイド(60,163)を設け、前記磁場ガイド(60,163)は前記作動空間に隣接するものとしたことを特徴とする打撃機構。
【請求項7】
請求項1〜6のうちいずれか一項記載の打撃機構において、前記アンビル(3)は、前記第1電磁コイル(4)内に突入し、軟磁性材料で形成し、さらに、前記打撃体(2)の打撃面(19)の直径と、前記アンビル(3)の打撃面(17)の直径との差が20%未満となるものとしたことを特徴とする打撃機構。
【請求項8】
請求項6または7記載の打撃機構において、前記アンビル(3)は、前記第1電磁コイル(4)内に突入するものとしたことを特徴とする打撃機構。
【請求項9】
請求項6〜8のうちいずれか一項記載の打撃機構において、前記アンビル(3)は、前記第1電磁石(4;104,162)の磁束の少なくとも1/2が、前記アンビル(3)を通過するように、前記第1電磁石(4;104,162)内に突入するものとしたことを特徴とする打撃機構。
【請求項10】
請求項1〜9のうちいずれか一項記載の打撃機構において、前記作動空間(10)は、前記アンビル(3)と反対側をストッパ(25)により画定し、このストッパ(25)は、前記第2電磁石(5;105,163)内に突入し、かつ軟磁性材料で形成したことを特徴とする打撃機構。
【請求項11】
請求項6〜10のうちいずれか一項記載の打撃機構において、前記第1電磁石(4;104,162)は、長さ(51)を有し、前記アンビル(3)は、前記第1電磁石(4;104,62)の前記長さ(51)の少なくとも1/10にわたり、前記第1電磁石(4;104,62)または第1電磁コイル(4;104)内に突入するものとしたことを特徴とする打撃機構。
【請求項12】
請求項6〜11のうちいずれか一項記載の打撃機構において、前記第1または前記の第2電磁コイル(4,5;104,105)は、長さ(51,53)および巻回高さ(100)を有し、該長さ(51,53)対該巻回高さの比は、1.25よりも小さいものとしたことを特徴とする打撃機構。
【請求項13】
請求項1〜12のうちいずれか一項記載の打撃機構において、前記打撃体(2)の表面に長溝(90)を形成する、または前記打撃体(2)を貫通する貫通孔を設けたことを特徴とする打撃機構。
【請求項14】
請求項1〜13のうちいずれか一項記載の打撃機構を設けた工具装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−167558(P2010−167558A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−9298(P2010−9298)
【出願日】平成22年1月19日(2010.1.19)
【出願人】(591010170)ヒルティ アクチエンゲゼルシャフト (339)
【Fターム(参考)】