説明

払い出しメダル枚数推計システム

【課題】プッシャ式メダルゲーム機のプッシャフィールドからメダル払い出し口に落ちてくる払い出しメダルの枚数推計するシステムを得ることにある。
【解決手段】内部空間を有する筐体12と、前記内部空間に配され、多数のメダルが載置可能なフィールド26と、前記フィールドに外部からメダルを投入するメダル投入部材28と、前記フィールドに載置されたメダルを移動させるメダル押圧機構36と、前記フィールドに投入されたメダルがメダル押圧機構により押されて移動し、その結果すでにフィールド上に多数載置された他のメダルがフィールドから落下する落下系路と前記落下系路中に設けられ、メダルの通過を検出するメダル検出部42と、該メダル検出部に対応する所定の係数、及び該メダル検出部42で検出されたメダル数を逐次記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されたメダル検出部に対応する係数と、検出されたメダル数を基に払い出しメダル数を演算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミューズメントセンターに設置される業務用メダルゲーム機における払い出しメダルの枚数推計システムに関する。
【背景技術】
【0002】
メダルゲーム機と称される機種は、遊戯者である顧客がメダル貸出機に現金を投入してメダルに交換して、メダルゲーム機にメダルを投入して遊戯を行う。
遊戯施設の運営側ではメダル貸出機の売上金を集計することで、その施設内に設置してあるメダルゲーム機全体の売上が把握できるのであるが、個々のメダルゲーム機の売上は正確に把握することはできなかった。それは、各メダルゲーム機の構造が、投入メダル数、払出しメダル数を計数するシステムにはなっていないからであった。
【0003】
その一例として、本願出願人が先に開示したメダルプッシャゲーム装置では、縦型の筐体の周囲に透明ガラス板が取り付けられ、内部空間の上部には、多数のメダルが載置されたフィールドが設けられ、遊戯者はフィールドに載置された多数のメダル及びフィールドの縁部から迫り出したメダルの状態を見ながら、メダル投入ガイドからフィールドにフィールドにメダルを投下してフィールドからメダルが落下していく過程をみながら楽しむことができるゲーム機が提供されている。
【0004】
このゲーム機は、平面6角形筐体の各辺毎にメダルが多数載置され水平に配したフィールドを有し、各フィールド毎にプッシャが前後に往復動している。該フィールドの上段には遊戯者がフィールドへメダルを投入するメダル投入投入口が設けられている。そして、遊戯者は通常、プッシャの動きに合わせてフィールドのメダルが押し出されるようにプッシャ上にメダルが落ちるようにようにメダル投入ガイドの向きを調整してメダルを1枚ずつ投入する。すると投入されたメダルはプッシャ上に落ち、プッシャが後方に下がった際に、プッシャ上面を遮る壁面に投入されたメダルが当り、プッシャの前面に押し出され、そのメダルに押し出されたメダルがフィールド上に落ち、フィールド上に落ちたメダルが、フィールド前部に載置されている複数のメダルをフィールド手前に押し出し、フィールドから押し出され落下し、フィールドスロープを滑り落ちる。
【0005】
また、フィールド26には、サブチャッカ26a,26bが設けられており、プッシャ36は、往復動しながらサブチャッカ26a,26b上を通過してサブチャッカ26a,26bを開閉する。なお、フィールド26の左右両側には、各ブース18間を仕切るように設けられた仕切り部材112が設けられている。そのため、フィールド26上のメダルは、プッシャ36に押圧されると、フィールド26の縁部から第2のフィールドスロープ38に落下する。
【0006】
そして、メダル投入ガイド部材28から投入されたメダルがサブチャッカ26a,26bに入ると、ソレノイド86が作動して一対のメダルガイドレバー44a,44bの先端がメインチャッカ42に向けて傾斜する。これにより、第2のフィールドスロープ38を通過するメダルは、メダルガイドレバー44a,44bに導かれてメインチャッカ42に入りやすくなる(例えば特許文献1参照。)。
【0007】
そこで、個々のメダルゲーム機の売上を把握するために、各メダル遊技機の投入メダル枚数と払出しメダル枚数を把握するために各メダル遊戯機のメダル投入口、メダル払出口にセンサーを設けて、投入メダルと払出しメダルを計数しメダルの動きを無線式のLANシステムでメダル管理用コンピュータに送り、常時コンピュータ管理可能にしている遊技場のメダル管理システムがある(例えば特許文献2参照。)。
日本ユニカ製のメダルカウントシステムでは、プッシャ式のメダルゲーム機の内部にわざわメダルを計数するためのホッパーを組み込み、払い出しメダルの枚数を計数し、投入メダル、払い出しメダルを把握することでメダルゲーム機の売り上げを正確に把握することに成功している(例えば非特許文献1)。
【0008】
【特許文献1】特開2002−11239号公報(第3−6頁、図14−15)
【特許文献2】特開2000−61124号公報(第4頁、図3)
【非特許文献1】月刊「アミューズメント産業」,第334号,1999年11月号,vol.28,no.11,株式会社アミューズメント産業出版,平成11年10月26日,p.69−71
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1では、サブチャッカはフィールド上にあり、その上をプッシャが往復運動しながら通過し、遊戯者が投入したメダルがサブチャッカに入るとソレノイドが作動して一対のメダルガイドレバーの先端がメインチャッカに向けて傾斜し、メインチャッカにメダルが入りやすくなっている。このメインチャッカはメインチャッカへメダルが入りやすくするためのスイッチとしてしか使われていなかった。
このメダルゲーム機は人気があるものの、その機械あたりの売上を出すには、投入メダル数、払い出しメダル数を把握する必要があり、そのためにはコインホッパーが必要となりコストアップになるためと、フィールドから流れ落ちたメダルが直接、メダル払い出し口に払い出し口に払い出しされなくなるために、売上の把握は人図示縄ではいかなかった。
【0010】
本メダル遊戯装置のペイアウト率は投入メダル数と、払い出しメダル数から算定される。ペイアウト率は、投入メダル数÷払い出しメダル数である。
払い出しメダル数は正確に測定するには、営業前のメダル枚数と営業後のメダル枚数との差を計算することで算出される。そのためには予め営業前に一定のメダルを機械にセッティングする必要がある。さらにホッパーエンプティ等で営業中に補充したメダルの枚数も把握しておく必要がある。
そのために営業前には、一定の枚数のメダルを機械にセッティングし、投入メダル数の投入枚数を把握しておく。そして営業後には筐体内の全てのメダルを回収すると共に、投入メダル数の投入枚数を把握する。
これらから機械に投入されたメダル数(インカム)は、回収したメダル数―(営業前にセッティングしたメダル枚数+営業中に補充したメダル数)となる。
今回メダル投入数は、営業後メダル投入枚数累積値−営業前メダル投入枚累積値となる。
今回メダル払い出し数は、今回のメダル投入枚数−機械に投入されたメダル数(インカム)となる。
これらからペイアウ率は、今回メダル払い出し数÷今回メダル投入数×100(%)となる。
【0011】
簡易的な方法としては、プッシャフィールド及びホッパー内のメダル数が一定と仮定することで、ペイアウト率を測定する。
そのために営業前に、メダル投入口のメダルガイド部材のメダル投入スイッチ28aからの投入メダル数を把握する。
次に営業後にメダルボックスから回収すると共に、メダル投入口に備えたメダル投入センサからの投入枚数を把握する。
これにより、インカムは、メダルボックスからの回収メダルの合計となる。
今回メダル投入枚数は、営業後メダル投入枚数累積値―営業前メダル投入枚数累積値となる。
今回メダル払い出し枚数は、今回メダル投入枚数―インカムとなる。
これからペイアウト率は、今回メダル払い出し枚数÷今回メダル投入枚数×100(%)となる。
【0012】
上記の算定方法は、簡易方法にしても、メダルボックスからのメダルを回収する必要があり、重労働となり手間の掛かる作業となっていた。
むしろ、人気のある機種だけに管理者としては、その日の売上げ報告を望むのであったが、簡単には出来ないのであった。
【0013】
特許文献2では、メダルゲーム機のメダル投入口及びメダル払い出し口にメダル計数用のセンサが必要であり、これはプッシャ式のメダルゲーム機では、メダル投入口にはコインスイッチと同様なセンサを設けることでよいが、払い出し口に払い出しメダルを計数するセンサを設けるには、プッシャ部から滝のように流れ落ちるメダルをメダル払い出し口に払い出している構造を改造する必要がある。
【0014】
非特許文献1では、プッシャ部から滝のように流れ落ちるメダルを一度、メダルホッパーを組み込んで計数した上でメダル払い出し口に払い出しており、メダルホッパーの追加投資および改造が必要となってしまうのであった。さらに、この方式では、プッシャ部からメダルをメダル払い出し口に直接落とすというプッシャゲームの醍醐味を損なうことになるのである。
【0015】
そこで、本願は、追加投資を抑えるとともに、プッシャ部から滝のようにメダル払い出し口に直接落ちてくるというメダルゲーム機の醍醐味をそなえつつ、払い出しメダルの枚数推計するシステムを得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は上記課題を解決すために、内部空間を有する筐体と、前記内部空間に配され、多数のメダルが載置可能なフィールドと、前記フィールドに外部からメダルを投入するメダル投入部材と、前記フィールドに載置されたメダルを移動させるメダル押圧機構と、前記フィールドに投入されたメダルがメダル押圧機構により押されて移動し、その結果すでにフィールド上に多数載置された他のメダルがフィールドから落下する落下系路と前記落下系路中に設けられ、メダルの通過を検出するメダル検出部と、該メダル検出部に対応する所定の係数、及び該メダル検出部で検出されたメダル数を逐次記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されたメダル検出部に対応する係数と、検出されたメダル数を基に払い出しメダル数を演算する払い出しメダル枚数推計システムとしてある。
【0017】
さらに本発明は上記課題を解決するために、内部空間を有する筐体と、前記内部空間に配された予め多数のメダルが載置可能なフィールドと、前記フィールドに前記内部空間の外部からメダルを投入するメダル投入部材と、前記フィールドに載置されたメダルを所定のストロークで押圧して移動させるメダル押圧機構と、該メダル押圧機構の押圧動作により前記フィールドから押し出されたメダルを落下させる落下系路と、前記落下系路中に設けられ、メダルが入ると検出されるメダル検出部と、該メダル検出部に対応する所定の係数、及び該メダル検出部で検出されたメダル数を逐次記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されたメダル検出部に対応する所定の係数と検出されたメダル数を基に払い出しメダル数を演算する払い出しメダル枚数推計システムとしてある。
【0018】
上記の構成により、これらによりフィールドから移動して落下するメダルを落下系路中に設けたメダル検出部にて検出し逐次記憶し、その検出値に予め実測される所定の係数を用いて演算することで、払い出しメダルの推計を行うのである。
【0019】
さらに本発明は上記課題を解決するために、メダル検出部は複数設けられ、各メダル検出部に対応する所定の係数と、各メダル検出部からの検出信号を逐次記憶する記憶部と、前記メダル検出部毎の検出メダル数と、前記メダル検出部毎の係数を基に払い出しメダル枚数を演算する払い出しメダル枚数推計システムとしてある。
【0020】
上記構成により、メダル検出部を複数設けることで、メダルの流れが均一でない場合でも、予め実測値に基づいたメダル検出部毎の係数を用いて各メダル検出部の検出値を逐次記憶し、その検出値に前記係数を用いて演算することで、払い出しメダル枚数の推計を行うのである。
【0021】
さらに本発明は上記課題を解決するために、落下系路中に設けられたメダル検出部はメダルが押し出されるフィールドに設けられ、フィールドを押し出されるメダルの一部の通過を検出する払い出しメダル枚数推計システムとしてある。
【0022】
上記構成により、フィールドに設けたメダル検出部がフィールドを移動するメダルの一部を検出して、払い出しメダルを推計するのである。
【0023】
さらに本発明は上記課題を解決するために、メダル検出部の検出信号を制御部に送り、該制御部にて検出信号から該メダル検出部の検出メダル数を累積加算し、該累積加算値に前記メダル検出部に対応する係数を基に演算して、筐体内のメンテナンスユニットの各種操作手段の選択信号に応じて前記演算した結果を表示する払い出しメダル枚数推計システムとしてある。
【0024】
上記構成により、メダル検出部のメダル検出信号を累積加算し、前記メダル検出部に対応する係数を基に演算して、メンテナンスユニットの操作に応じて、払い出しメダルの推測値を表示する。
【0025】
さらに本発明では上記課題を解決するために、メダル検出部の検出信号を制御部に送り、該制御部にて検出信号から該メダル検出部の検出メダル数を累積加算し、該累積加算値を筐体内の遊戯者が視認可能な位置に表示すると共に、該累積加算値に前記メダル検出部に対応する係数を基に演算して、筐体内のメンテナンスユニットの各種操作手段の選択信号に応じて前記演算した結果を表示する払い出しメダル枚数推計システムとしてある。
【0026】
上記構成により、メダル検出部の検出信号を制御部にて累積加算することで、筐体内の遊戯者が視認可能な位置にメダル検出枚数を表示することで、遊戯者にメダル検出部の始動回数を示しと共に、筐体内のメンテナンスユニットの操作に応じ前記メダル検出部に対応する所定の係数を基に演算した払い出しメダルの推測値を表示するのである。
【0027】
さらに本発明は上記課題を解決するために、メダル検出部の検出信号を制御部に送り、該制御部にて検出信号から該メダル検出部の検出メダル数を累積加算し、該累積加算値に前記メダル検出部に対応する係数を基に演算して、該演算した結果を通信回線を介して外部に送信する払い出しメダル枚数推計システムとしてある。
【0028】
上記構成とすることで、メダル検出部の検出信号から検出メダル数を累積加算して、前記メダル検出部に対応する所定の係数を基に演算した払い出しメダル数を通信回線を用いて機械の外部に送信するのである。
【0029】
なおさらに本発明では上記課題を解決するために、メダル検出部の検出信号を制御部に送り、該制御部にて検出信号から該メダル検出部の検出メダル数を累積加算し、該累積加算値を筐体内の遊戯者が視認可能な位置に表示すると共に、該累積加算値に前記メダル検出部に対応する係数を基に演算して、該演算した結果を通信回線を介して外部に送信する払い出しメダル枚数推計システムとしてある。
【0030】
上記構成とすることで、メダル検出部からのメダル検出枚数を遊戯者に視認できる位置に表示し、メダル検出部の始動回数情報を遊戯者に与える、さらに払い出しメダルの推測値を機械の外部に送信するのである。
【発明の効果】
【0031】
上述の如く、本願発明のメダル払い出し枚数推計システムによれば、フィールドから流れ落ちれくるメダルの落下系路の途中に設けたメダル検出部で検出し、その検出信号をゲームに使うとともに、メダル検出部での累積値は払い出しメダル枚数と強い正の相関関係にあるので、このメダル検出部での検出数に実測の結果得られている所定の係数を掛けることで、払い出しメダル数がほぼ推測され、その推測値は十分に実用に耐え得る値となる。
【0032】
しかも、この払い出しメダルの推測にあたり、メダル落下系路に元からゲームのためのメダルチャッカの検出信号を用いているために、従前のプッシャゲーム機の何ら改造することなく、コストが安く、しかもメダルを直接メダル払い出し口にそのまま直接落とすことができ、従前のゲーム性を損なうことがないのである。
また、メダルチャッカのメダル検出枚数を遊戯者にも見える位置に表示部を設けて表示することで、遊戯者にとっては、その機械のサテライト毎にメダルチャッカの始動回数が把握できるので、遊戯をする前にサテライトを選ぶための基準とすることもでき、顧客サービスにもなる。
【0033】
さらには、メダル投入枚数及びメダルチャッカの検出数から算出されるメダル払い出し推測値を通信回線を用いて機械から店舗用のコンピュータに送信することで、現在の機械の営業状態を把握することができ、店舗側の運営管理が向上するのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明に係る払い出しメダルの枚数推計システムの実施形態を図面に示した実施例を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0035】
以下図面と共に本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態に係るメダルプッシャゲーム装置の一実施例の正面図である。また、図2は図1に示すメダルプッシャゲーム装置の右側面図である。また、図3は図1に示すメダルプッシャゲーム装置の平面図である。また、図4は図1に示すメダルプッシャゲーム装置の底面図である。尚、メダルプッシャゲーム装置の背面図は図1に示す正面図と同一であり、メダルプッシャゲーム装置の左側面図は図2に示す右側面図と同一であるので、省略する。
【0036】
図1乃至図4に示されるように、メダルプッシャゲーム装置11は、縦型の筐体12の周囲に透明ガラス板(透明板)14が取り付けられている。筐体12は、上方からみると六角形に形成されており、1面に投入口が2ずつ設けられているので12人の遊戯者がプレイできるようになっている。そして、筐体12の下面には、搬送用のキャスタ13aと、設置時に筐体12の移動を阻止するストッパ13bとが設けられている。また、透明ガラス14は、各席(「サテライト」とも呼ばれている)毎に開閉可能に設けられており、通常は閉じられた状態でキーロックされている。そして、メンテナンス時にはキーロックが解除されて透明ガラス14が開かれるようになっている。
【0037】
筐体12の内部空間16は、縦方向に延在する六角柱形状に形成されており、各席毎の透明ガラス14に対応する各ブース18(181 〜186 )が設けられている。すなわち、各ブース18(181 〜186 )は、六角柱形状の内部空間16を対角線に沿って6等分した三角形状の空間であり、各6面の透明ガラス14に対応して設けられている。そして、各ブース18(181 〜186 )間には、透明ガラス14を開閉可能に支持するフレーム19により区切られると共に、内部空間16に設けられたチューブ17内に挿入された3本の冷陰極管17a〜17cの点灯により境界位置が表示される。
【0038】
また、内部空間16の天井には、六角形の各対辺方向に延在する天井部材20(201 〜206 )が設けられ、天井部材20の下部に各ブース18(181 〜186 )の照明としてのスポットライト22が設けられ、天井部材20(201〜206 )の先端部分にはスピーカ24が取り付けられている。図5はメダルプッシャゲーム装置11の斜視図である。また、図6はメダルプッシャゲーム装置11を詳細に示す正面図である。また、図7はメダルプッシャゲーム装置11を詳細に示す平面図である。また、図8は遊戯者がプレイする様子を示す正面図である。また、図9は筐体内部の構成を示す縦断面図である。
【0039】
図5乃至図9に示されるように、メダルプッシャゲーム装置11は、各ブース18(181 〜186 )の構成は、同一であるので、以下一のブース18の構成について説明する。内部空間16の上部には、多数のメダルが載置されたフィールド26が設けられている。このフィールド26は、遊戯者(例えば身長が150〜170cmの人を基準とする)の目の高さより低い位置(例えば床面から140〜145cmの位置)に設けられている。そのため、遊戯者Aは、立っている場合(図8中一点鎖線で示す)には、フィールド26を斜め上方から見下ろす格好になり、椅子21に座っている場合(図8中実線で示す)には、フィールド26より少し上からフィールド26をみることができる。このように、遊戯者は、フィールド26に載置された多数のメダル及びフィールド26の縁部から迫り出したメダルの状態が見やすくなっている。よって、遊戯者は、フィールド26のどの場所にメダルを投下すると、フィールド26上のメダルを落下させることができるのかを判断することができる。
【0040】
透明ガラス14には、各ブース18毎に一対のメダル投入ガイド部材28が取り付けられている。一対のメダル投入ガイド部材28は、フィールド26の右側と左側に対応して設けられており、異なる2方向からプッシャ36またはフィールド26にメダルを投入できるように設けられている。また、遊戯者は、一対のメダル投入ガイド部材28が透明ガラス14に直接取り付けられているので、メダル投入ガイド部材28にメダルを投入する際、メダル投入ガイド部材28の先端がフィールド26のどの場所に位置しているのか見やすくなっている。
メダル投入ガイドには、投入メダルを計数するためにメダル投入スイッチ28aが備えられている。遊戯者がメダルをメダル投入ガイド部材に投入することで、メダル投入スイッチ28aがメダルの通過を検出して、投入メダル数を計測することができる。
【0041】
また、フィールド26の上面には、フィールド26に載置されたメダルを押圧するプッシャ36が往復動可能に設けられている。プッシャ36は、後述するメダル押圧機構39により所定ストロークで往復動しており、メダル投入ガイド部材28によりメダルが投入されると、そのメダルを押圧してフィールド26の縁部のあるメダルを押し出して落下させる。これにより、遊戯者は、フィールド26から落下したメダルを獲得することができる。
このフィールド26からから落下するメダルが運良く、フィールド前端の中央寄りの左右両側に突設したサブチャッカ26a,26bがあり、平面がロの字状で、メダル2枚分くらいの径の開口を有しおり、該開口を落下するメダルを検出する。
【0042】
さらに、内部空間16の上部には、メダルプッシャゲーム装置11の名称が記載され、内部に蛍光灯が組み込まれた六角形状のビルボード30が設けられている。このビルボード30は、通常、筐体12の天井に取り付けられることが多いが、内部空間16の上部に設けられているので、内部空間16が明るくなると共に、周囲からみたときに目立つため、遊戯者を引き付けることができる。さらにこのビルボード30にメインメダルチャッカやサブチャッカの始動回数表示部を取り付け遊戯者がそのサテライトでのメダルチャッカの始動回数を視認できるようにしてもよい。
【0043】
フィールド26より上方の内部空間16の上部には、各ブース18(181 〜186 )を移動するトロッコ(移動体)32が2列車設けられている。このトロッコ32は、後述するように先頭に連結された牽引車32aと、メダルを積載して牽引車32aに牽引される5両又は2両の貨車32bとからなる。そして、トロッコ32は、後述する抽選処理の結果に応じてフィールド26の上方を走行し、ジャックポット(当選名称)が当選した場合には貨車32bに積載されたメダルをフィールド26及びプッシャ36に向けて落下させる。
【0044】
これにより、トロッコ32が通過したブース18の遊戯者はボーナスとしてトロッコ32から落とされたメダルを獲得することができる。そのため、遊戯者は、思わぬボーナス提供により多数のメダルを獲得することができるので、得した気分になり、さらにゲームを継続しようと思う。尚、トロッコ32を走行させるトロッコ駆動機構34の構成については、後述する。
また、クレージモードと呼ばれる動作モードになると、トロッコ32が加速されたり、減速されたりして突然、BGM音楽や照明が点滅して貨車32bのメダルがランダムに落下される。これは、遊戯者にとって予期せぬプレゼントであり、ブース18によって供給されるメダル数が異なり、遊戯者の場所が明暗を分けることになる。
【0045】
フィールド26の下方には、メダル押圧機構39の押圧動作によりフィールド26から押し出されたメダルを落下させるメダル落下系路35が設けられている。このメダル落下系路35は、プッシャ36の往復動によりフィールド26の縁部から溢れたメダルの落下動作を後方向にガイドする第1のフィールドスロープ(傾斜板)37と、第1のフィールドスロープ37を通過したメダルを前方向にガイドする第2のフィールドスロープ38とが設けられている。第1のフィールドスロープ37及び第2のフィールドスロープ38は、夫々垂直方向に対して略45度の角度で傾斜している。
【0046】
従って、フィールド26の縁部から溢れたメダルは、直ぐに払出し口に落ちるのではなく、第1のフィールドスロープ37を転がりながら後方へ移動し、次に第2のフィールドスロープ38を転がりながら前方へ移動する。また、第1のフィールドスロープ37は、半透明板により形成されているので、遊戯者は第1のフィールドスロープ37の表側からメダルの落下動作を見ることができる。そのため、遊戯者は、フィールド26から溢れたメダルが時間をかけて第1のフィールドスロープ37及び第2のフィールドスロープ38に沿って落下する様子をみることにより、獲得したメダルが多数あることを視覚的に堪能することができる。
【0047】
さらに、第1のフィールドスロープ37の裏面側に対向する後壁には、3色の冷陰極管40a〜40cが設けられている。この冷陰極管40a〜40cは、抽選処理によりジャックポット(当選名称)が当選した場合、夫々異なる色を連続的に点滅させてボーナス獲得を遊戯者に報知する。また、第2のフィールドスロープ38の下部には、抽選ユニット41が設けられている。この抽選ユニット41は、抽選処理を行うためのメインチャッカ42と、メインチャッカ42へメダルを導く一対のメダルガイドレバー44a,44bと、メインチャッカ42にメダルが入ると作動するルーレット(抽選手段)46と、ルーレット46の抽選結果に応じて進行する双六(抽選手段)48とからなる。
【0048】
そして、第2のフィールドスロープ38の下方には、払出しトレイ50と、払出しトレイ50の両側に配置された中当たりトレイ52,54とが設けられている。払出しトレイ50は、左右方向の中央に配置されており、第2のフィールドスロープ38を通過して入ったメダルが遊戯者の獲得メダルとなる。また、中当たりトレイ52,54は、後述するようにルーレット46と双六48の抽選結果に応じて段階的に移動して3回当選すると払出しトレイ50へメダルを移すように動作する。
【0049】
ルーレット46は、メインチャッカ42からのメダル検出信号により環状に配置された各電球821 〜828 が順次点滅し、点灯した状態で停止した位置の数が抽選結果となる。また、双六48は、ルーレット46と同様に、環状に配置された複数の電球841 〜8412を有し、ルーレット46の抽選結果に応じて電球の点灯位置が段階的に進行する。そして、双六48の進行により電球の点灯位置がジャックポット(当選名称)であるときは、上記トロッコ32に積み込まれた多数のメダルが一気にフィールド26に向けて落下される。そのため、遊戯者は、視覚的に大当たりになった気分を満喫することができる。
【0050】
また、双六48には、「レフトトレイ」と「ライトトレイ」が表示されており、後述するように「レフトトレイ」または「ライトトレイ」の電球が点灯した状態で停止した場合、払出しトレイ50の両側に配置された中当たりトレイ52,54が払出しトレイ50側へ段階的に移動し、最終的には中当たりトレイ52,54に載置されたメダルが払出しトレイ50へ移される。
【0051】
メダルが払出しトレイ50は、底板が開閉可能に設けられており、各透明ガラス14より前方に突出する操作盤51の中央に配された払出しスイッチ53が押圧されると、底板が下方に回動するように構成されている。そして、払出しトレイ50から落下したメダルは、後述する払出し通路54を通過して払出し口56に至る。
【0052】
従って、遊戯者は、払出しトレイ50にある程度のメダルが溜まるまで、払出しスイッチ53を操作しないようにして、獲得メダルのどれほどあるのかを認識しながらゲームを続けることができる。さらに、払出しトレイ50にメダルが沢山積み上がると、周囲の人から見られるため、優越感を味わうことができる。尚、払出しスイッチ53は、操作盤51の凹部51aに取り付けられているため、誤操作されないように設けられている。
【0053】
また、第2のフィールドスロープ38を通過したメダルのうち払出しトレイ50及び中当たりトレイ52,54に入らなかったメダルは、店側の取り分となる。すなわち、払出しトレイ50及び中当たりトレイ52,54に入らなかったメダルは、回収通路58を通過して筐体12の底部に設置されたホッパ(メダル回収部)60に回収される。尚、ホッパ60は、2つのブース間に配されており、左右に配置された2つの回収通路58を通過したメダルを回収するように設けられている。
【0054】
回収トレイ60に落下したメダルは、筐体12の中央に設けられたメダル移送機構62により1枚ずつ上方に移送され、トロッコ32の貨車32bに積み込まれる。また、回収トレイ60から溢れたメダルは、回収ボックス63にこぼれ落ちるようになっている。また、筐体12の底部には、各ブース18共通の制御装置64が設けられている。この制御装置64は、後述するように各ブース18の動作機器を制御すると共に、プッシャ36の駆動やルーレット46の抽選処理やトロッコ32の速度制御や冷陰極管40a〜40cの点滅制御等を行う。
【0055】
図10は制御装置64と各機器との接続を示すブロック図である。図10に示されるように、制御装置64のCPU66は、各ブース18毎に設けられた制御部671 〜676 と接続されている。また、制御装置64のCPU(制御部)66には、トロッコ駆動機構34の駆動モータ68と、トロッコ32の貨車32bにメダルを積み込むメダル積込み機構218(後述する)のメダル積込モータ70と、プッシャ36を往復動させるプッシャ駆動モータ72と、ゲームプログラムを記憶してあるROMやゲーム中の各種状態(各サテライト毎のメダルの投入数、サブチェッカーのメダル通過数、ゲーム進行状況等)を記憶するRAMからなるメモリ80と、ビルボード照明灯96と、スポットライト22と、スピーカ28と、トロッコ32の走行位置を検出するフォトセンサ2261 〜2266 (後述する)とが接続されている。
【0056】
また、制御部671 〜676 のI/Oチップ69は、メダル投入ガイドに投入したメダルを検出するメダル投入スイッチと、サブチャッカの開口に落下するメダルを検出するサブチャッカスイッチ74と、メインチャッカへのメダルの落下を検出するメインチャッカスイッチ76と、メダル払い出しスイッチ78と、ロック解除用ソレノイド176(後述する)と、復帰用ソレノイド178(後述する)と、ルーレット用電球821 〜828 と、双六用電球841 〜8412と、メインチャッカのメダルガイドレバー44a,44bを駆動するレバー駆動用ソレノイド86と、中当りトレイ用モータ88と、払出しスイッチ53と、冷陰極管40a〜40c,17a〜17cと、メダル投下機構2201 〜2206 (後述する)のメダル投下用モータ244と接続されている。さらに筐体内の各サテライトの中の遊戯者が視認できる位置に、チャッカ始動回数表示部76aが設けられており、メインチャッカスイッチ76からメダル検出枚数の累積値が表示される。
【0057】
さらにメンテナンスユニット90が接続され、この中には各種の操作スイッチ91があり、セレクトスイッチで各種モードを選択し、決定スイッチを押すことにより、表示画面92に各サテライト毎の左右のメダル投入口からのメダルの投入枚数、左右のサブチェッカーのメダル通過枚数、メインチャッカに入ったメダル数、ルーレット抽選回数の総計等、各種のデータが表示される。このメンテナンスユニット90は、メンテナンス担当者あるいは、店舗の係員のみが操作できるように筐体の内部にある。
さらに制御部66にはネットワークコントローラ94が接続されており、各種のデータが外部に送信可能となっている。例えば店内の運営コンピュータ等に各種データが有線あるいは無線で送ることができる。
【0058】
次に上記プッシャ36を往復動させるメダル押圧機構39の構成について説明する。図11はメダル押圧機構39の平面図である。また、図12はメダル押圧機構39の正面図である。また、図13はメダル押圧機構39の側面図である。図11乃至図13に示されるように、プッシャ36は、平板状の摺動体100を有し、摺動体100の左右及び底部には円滑に移動するためのローラ102が転動可能に設けられている。また、摺動体100は、上面100aと、上面100aの前端にフィールド26上のメダルを押圧する押圧面100bが形成されている。
【0059】
メダル押圧機構39は、プッシャ駆動モータ72と、プッシャ駆動モータ72の回転を減速する減速ギヤ機構104(小径ギヤ104a、大径ギヤ104b)と、減速ギヤ機構104により回転駆動されるクランクアーム106と、一端が軸107を介してクランクアーム106に連結され他端がプッシャ36の後部側中間の軸108に連結された連結アーム109とからなる。
【0060】
減速ギヤ機構104の小径ギヤ104aは、プッシャ駆動モータ72の出力軸72aに嵌合し、プッシャ駆動モータ72の回転駆動力を大径ギヤ104bに伝達する。大径ギヤ104bは軸103に嵌合しており、軸103を介してクランクアーム106の回転駆動力を伝達する。従って、メダル押圧機構39においては、プッシャ駆動モータ72の回転駆動力が伝達されてクランクアーム106が回転駆動されると、クランクアーム106の回転運動を連結アーム109の往復運動に変換される。そのため、連結アーム109の端部に連結されたプッシャ36は、クランクアーム106の全長に応じたストロークでXa,Xb方向に往復動する。
【0061】
図14はプッシャ36の復動を示す平面図である。また、図15はプッシャ36の往動を示す平面図である。図14及び図15に示されるように、プッシャ36は、メダル押圧機構39に駆動されてフィールド26上をXa方向に移動しながら摺動体100の押圧面100bがフィールド26上に載置されたメダルをフィールド26の縁部へ押圧する。また、摺動体100の上面100aに載置されたメダルは、プッシャ36が図14に示す位置に戻るXb方向への移動過程でプッシャ36を収納する壁部110に当接してフィールド26上に落下する。
【0062】
フィールド26の先端(手前端)の中央寄りの左右両縁にはサブチャッカ26a,26bが設けられており、プッシャ36が、往復動しながらメダルをフィールド36の先端から落下させる際に運良く、サブチャッカ26a,26b上にメダルが押し出されて来て、サブチャッカ26a,26bの開口内を落下することで、サブチャッカスイッチ74がメダルの通過を検出する。
フィールド26の左右両側には、各ブース18間を仕切るように設けられた仕切り部材112が設けられている。そのため、フィールド26上のメダルは、プッシャ36に押圧されると、サブッチャッカー26a,26bを通過するメダルはそこでサブチャッカスイッチ74を開閉して第2のフィールドスロープ38に落下する。サブサッチャカーの無い場所のフィールド26の縁部からは直接、第2のフィールドスロープ38に滝から流れ落ちるように落下する。
【0063】
そして、メダル投入ガイド部材28から投入されたメダルがフィールド36上をプッシャに押し出されて、フィールドの先端から落下し、運良くサブチャッカ26a,26bに入ると、ソレノイド86が作動して一対のメダルガイドレバー44a,44bの先端がメインチャッカ42に向けて傾斜する。これにより、第2のフィールドスロープ38を通過するメダルは、メダルガイドレバー44a,44bに導かれてメインチャッカ42に入りやすくなる。さらにサブチェッカースイッチ74からの検出信号の検出数がメモリ80に記憶される。
【0064】
次にフィールド26へメダルを投入するメダル投入ガイド部材28について説明する。図16はメダル投入ガイド部材28の平面図である。また、図17はメダル投入ガイド部材28の縦断面図である。図16及び図17に示されるように、メダル投入ガイド部材28は、透明ガラス14をボルト締めにより挟持する一対のブラケット114と、一対のブラケット114により支持されるガイドレール115とを有する。ガイドレール115は、ブラケット114の水平部114aに回動可能に軸支された軸116により水平方向に揺動可能に支持されている。
【0065】
尚、ブラケット114に結合された台座118には、ガイドレール115の揺動範囲を規制するストッパピン120a,120bが起立している。このストッパピン120a,120bは、メダル投入ガイド部材28の取付位置がブース18の左側であれば左方向に揺動できないようにガイドレール115の揺動範囲を規制し、メダル投入ガイド部材28の取付位置がブース18の右側であれば右方向に揺動できないようにガイドレール115の揺動範囲を規制する。
【0066】
また、ガイドレール115は、透明ガラス14の外側に突出する端部にメダル投入口122を有する。そして、ガイドレール115は、メダル投入口122が先端部分より上方に位置するように所定角度傾斜した状態に取り付けられる。そのため、メダル投入口122から投入されたメダルは、ガイドレール115に形成された内部のメダル通路116を通過してガイドレール115の先端から透明ガラス14の内側に設けられたフィールド26またはプッシャ36に向けて落下する。
【0067】
メダル投入口122には、そのゲームセンタ側で決めた大きさのメダルより大きいメダルの投入を防止するための第1のメダル規制部材124が取り付けられている。さらに、ガイドレール115は、投入されたメダルの回転を減速するための段差126がメダル通路116の上下部分に設けられている。そのため、ガイドレール115に投入されたメダルは、メダル通路116の上下部分に設けられた段差126に当接したときの摩擦により回転が減速されてガイドレール115の先端から勢い良く飛び出すことが防止される。
【0068】
また、通路116の中間部分には、ゲームセンタ側で決めた大きさのメダルより小さいメダルの使用を阻止する第2のメダル規制部材128がガイドレール115の左側面に取り付けられている。この第2のメダル規制部材128は、メダル通路116の側方からメダルを押圧する板バネ130が設けられている。そして、板バネ130に対向するガイドレール115の右側面には、規定より小さいメダルをメダル通路116から排出する排出穴131が開口している。この排出穴131は、メダル通路116に沿って延在する長孔形状に形成されている。例えば、板バネ130の押圧力により側方に押圧されたメダルが排出穴131より小径の場合、当該メダルは排出穴131を通過してガイドレール115の右側方に排出される
【0069】
これにより、正規のメダルと異なる大きさのメダルを不正に使用した場合、第1のメダル規制部材124または第2のメダル規制部材128により規定以外のメダルが排除されて不正行為が防止される。また、排出穴131よりガイドレール115の右側方に排出されたメダルは、メダル受け部材132に当接して台座118のメダル載置部134に載置される。このメダル載置部134は、透明ガラス14の内側に設けられているので、規定より小さいメダルを使用した場合、そのメダルを取り戻すことができない。
【0070】
従って、台座118のメダル載置部134に規定以外のメダルが有る場合、透明ガラス14の外からその遊戯者が不正行為をしたことが分かるため、規定より小さいメダルが不正使用されることを抑制できる。
【0071】
メダル排出穴131の先(下流側)にはメダル通路116のやや下側または上側にメダル通路を両側から挟むようにフォトセンサ28aが設けてあり、正規のメダルの通過を検出する。フォトセンサ28aはメダル通路116の高さ幅のやや下側または上側に受発光のフォトセンサを対で設けてあり、これにより、メダルが連続してメダル通路116を流れてきても、フォトセンサ28aがメダルの円の中心から離れているために、メダル通路116を連続してきたメダルを一枚ずつ確実に検出することができ、検出信号が制御装置64に入力され、メダル投入枚数を計測することができる。
ガイドレール115の先端部分では、底部136と左右側部138,140によりメダル通路116が形成されている。左右側部138,140の先端は、底部136よりも長く突出しているおり、底部136の先端には切欠139が設けられている。
【0072】
遊戯者によってはガイドレール115に投入されたメダルが落下する瞬間にメダル投入ガイド部材28を回動させてメダルを横方向に飛ばすことがあり、そのような操作を防止するため底部136の先端が左右側部138,140よりも短くなっている。すなわち、遊戯者がメダルを投入した後、メダルが左右側部138,140の先端を通過する瞬間にメダル投入ガイド部材28を回動させようとしても、メダルが底部136を通過した時点で切欠139から落下するため、メダルを横方向に飛ばすことができないようになっている。
【0073】
次に、上記メダル投入ガイド部材28からメダルを投入してフィルード26から落下したメダルを獲得する場合の動作について説明する。図18はメダル押圧機構39及びメダル落下系路35を拡大して示す側面図である。図18に示されるように、多数のメダルが載置されたフィルード26上では、前述したメダル押圧機構39により前後方向(Xa,Xb方向)に駆動されるプッシャ36が往復運動している。遊戯者は、上記ガイドレール115の先端部分が所望の位置となるようにメダル投入ガイド部材28を左右方向に回動させた後、メダル投入口122にメダルを投入する。ガイドレール115の内部に形成された通路116は、先端側に傾斜しているので、メダル投入口122に投入されたメダルは通路116を転動しながらガイドレール115の先端よりフィルード26またはプッシャ36の上面に落下する。
【0074】
このようにして投入されたメダルは、プッシャ36の往復動に伴って徐々に押圧されるため、フィールド26の縁部にあるメダルが押し出されて落下する。
フィールド36の縁部からメダルが落下する際に運良く、サブチャッカ26a,26b上にメダルが押し出される、メダルがサブチャッカ26a,26bの開口内を落下することで、サブチャッカスイッチ74がメダルの通過を検出する。サブサッチャカーの無い場所のフィールド26の縁部からは直接、第2のフィールドスロープ38に落下する。
フィールド26の縁部から溢れたメダルは、第1のフィールドスロープ37を転がりながら後方へ移動し、第2のフィールドスロープ38に至る。この間、第1のフィールドスロープ37が半透明板により形成され、且つ裏側に配置された冷陰極管40a〜40cからの光により、遊戯者は第1のフィールドスロープ37の裏側でメダルが落下する様子を見ることができる。そして、第2のフィールドスロープ38に到着したメダルは、第2のフィールドスロープ38の傾斜方向に転がりながら前方へ移動する。
【0075】
このように、フィールド26から溢れたメダルが時間をかけて第1のフィールドスロープ37及び第2のフィールドスロープ38に沿って落下するため、遊戯者は、獲得したメダルが多数あることを視覚的に確認できるので、得した気分になってより一層楽しむことができる。また、冷陰極管40a〜40cの前には、第1のフィールドスロープ37を通過したメダルが衝突することを防止するための透明な保護板142が設けられている。そして、第1のフィールドスロープ37の傾斜角度を利用して落下するメダルは、保護板142に当接して減速された後、第2のフィールドスロープ38の傾斜角度を利用して前方へ落下する。
【0076】
このように第2のフィールドスロープ38を通過するメダルの行き先は、(1)第2のフィールドスロープ38に設けられたメインチャッカ42、(2)払出しトレイ50、(3)中当たりトレイ52,54、(4)回収トレイ60のいずれかとなる。メダルがメインチャッカ42に入った場合は、メインチャッカスイッチ76がオンになってルーレット46の抽選処理が開始される。また、メインチャッカ42に入らなかったメダルが払出しトレイ50に入った場合は、当該メダルが遊戯者の獲得メダルとなる。また、メインチャッカ42に入らなかったメダルが中当たりトレイ52,54に入った場合は、ルーレット46の抽選結果に応じた双六48の動作によりトレイ52または54が当選すると、トレイ52または54が段階的にメダルが払出しトレイ50側へ移動する。
【0077】
また、メインチャッカ42、払出しトレイ50、中当たりトレイ52,54の何れにも入らなかったメダルは、回収通路58を通過してホッパ(メダル回収部)60に落下し、メダル移送機構62により上方に移送されてトロッコ32に積み込まれる。尚、従来は、メダルを店側に回収するための回収口(「H/G(ハウスゲイン)口」とも呼ばれている)が露出していたため、遊戯者は損した気分になったが、本実施例では、メダルを回収される様子が遊戯者から見えにくくなっており、フィールド26から落下したメダルが店側に回収されないように思えるので、遊戯者は得した気分になる。
【0078】
ここで、第2のフィールドスロープ38に設けられた抽選ユニット41(メインチャッカ42、ルーレット46、双六48を有する)について説明する。図19は抽選ユニット41を拡大して示す平面図である。また、図20(A)〜(C)はメダルガイドレバー44a,44bを駆動するメダルガイドレバー駆動機構142を示す平面図、正面図、側面図である。
【0079】
図19に示されるように、抽選ユニット41は、中央にメインチャッカ42が開口しており、メインチャッカ42の左側にはルーレット46が配設され、メインチャッカ42の左側には双六48が配設されている。そして、第2のフィールドスロープ38の下面側には、ルーレット46の表示パターンに対応する電球821 〜828 と、双六48の表示パターンに対応する電球841 〜8212とが配設されている。
【0080】
メインチャッカ42は、内部にメダルが入ったことを検出するメインチャッカスイッチ76が設けられている。このメインチャッカスイッチ76からの検出信号が制御装置64に入力されると、CPU66による抽選処理が開始される。ルーレット46は、環状に配された電球821 〜828 を順次点灯させて抽選処理を開始する。すなわち、ルーレット46の電球821 〜828 が時計回りで順次点灯し、点灯位置が1ステップ→3ステップ→2ステップ→GO ROUND→1ステップ→3ステップ→2ステップ→RESTへ移動し、抽選結果がでるまでこれが繰り返される。
【0081】
そして、一定時間経過すると、電球821 〜828 のうち抽選で当たった電球のみが点灯した状態で停止する。また、ルーレット46の中央には、抽選保留のとき点灯する電球829 が設けられている。双六48は、ルーレット46の抽選結果に応じて各電球841 〜8412が時計回りで順次点灯してコマが進むようになっている。例えば、ルーレット46の抽選結果が3ステップであるときは、スタートの電球841 から3つ目の電球844 までコマが進む。この電球844 の位置は、外れであるので、何ら動作せず、電球844 が点灯するだけである。
【0082】
次にルーレット46の抽選結果が1ステップであるときは、電球845 が点灯し、「LEFT TRY」が当選する。この場合、後述するように左側の中当たりトレイ52が一段階だけ払出しトレイ50側へ移動する。また、電球848
が点灯して「RIGHT TRY 」が当選した場合、後述するように右側の中当たりトレイ54が一段階だけ払出しトレイ50側へ移動する。
【0083】
また、ルーレット46の抽選結果により「JACK POT(ジャックポット)」の電球8412が点灯した場合、大当たりとなり、トロッコ32に積み込まれた多数のメダルがフィールド26及びプッシャ36に向けて落下する。そのため、多数のメダルが一気にフィールド26から溢れて第1のフィールドスロープ37に落下し、さらに第2のフィールドスロープ38を通過して払出しトレイ50、中当たりトレイ52,54、回収トレイ60に落下する。
【0084】
そのため、遊戯者は、ジャックポットが当選した場合、多数のメダルをまとめ獲得できるので、大喜びとなって盛り上がると共に、周囲の人に対して優越感を味わうことができる。また、ルーレット46の抽選結果により「GO TO START 」の電球8410が点灯した場合、次の瞬間ジャックポットを飛び越えてスタートの電球841
が点灯してふりだしに戻る。
【0085】
メインチャッカ42の上方に設けられたメダルガイドレバー44a,44bは、フィールド26に設けられたサブチャッカ26a,26bにメダルが入ると、サブチャッカスイッチ74がオンになって傾斜状態に駆動される。図20(A)〜(C)に示されるように、メダルガイドレバー44a,44bは、台形状に形成されたパネル144上で回動可能に支持されており、メダルガイドレバー44a,44bを駆動するメダルガイドレバー駆動機構142は、台形状に形成されたパネル144の下面に設けられた支持板146に設けられている。
【0086】
また、メダルガイドレバー駆動機構142は、メダルガイドレバー44a,44bの軸148a,148bが結合された回転体150a,150bと、一端が回転体150a,150bのピン152a,152bに連結されたリンク154a,154bと、リンク154a,154bの他端がピン156を介して連結されたプランジャ158と、プランジャ158を駆動するソレノイド86とからなる。
【0087】
また、回転体150a,150bの外周には、ストッパピン160a,160bに当接する扇状の凹部162a,162bが設けられている。回転体150a,150bは、メダルガイドレバー44a,44bが下方に延在する動作前の位置あるいは所定の傾斜位置に回動すると、凹部162a,162bがストッパピン160a,160bに当接して回動位置を制限される。
【0088】
また、リンク154a,154bは、支持板146に固定された軸164a,164bにより回動可能に支持されており、プランジャ158の移動方向に応じて互いに逆方向に回動する。ここで、上記のように構成されたメダルガイドレバー駆動機構142の動作について説明する。
【0089】
図21(A)はメダルガイドレバー駆動機構142の動作前の状態を示す平面図である。図21(B)はメダルガイドレバー駆動機構142の動作後の状態を示す平面図である。図21(A)に示されるように、通常、ソレノイド86が作動していないので、プランジャ158は、図示しない付勢部材によりXb方向に移動した状態に保持されている。そのため、一対のメダルガイドレバー44a,44bは、下方に延在するように保持されており、平行となっている。
【0090】
次に、フィールド26の先端に設けられたサブチャッカ26a,26bにメダルが入ると、サブチャッカスイッチ74がオンになる。これにより、制御装置64のCPU66は、メインチャッカ42のメダルガイドレバー44a、44bのレバー駆動用ソレノイド86を励磁させてプランジャ158をXa方向に駆動させる。そのため、リンク154a,154bは、プランジャ158がXa方向に移動するのに連動して時計方向、反時計方向に回動する。
【0091】
よって、ソレノイド86の駆動力がリンク154a,154bを介して回転体150a,150bに伝達され、一対のメダルガイドレバー44a,44bは、互いに先端部分をメインチャッカ42に近接させるように回動する。これにより、第2のフィールドスロープ38を通過するメダルは、一対のメダルガイドレバー44a,44bに当接すると、一対のメダルガイドレバー44a,44bの傾斜方向に沿って落下してメインチャッカ42に入る。このように、一対のメダルガイドレバー44a,44bが駆動されて傾斜状態になることにより、メダルがメインチャッカ42に入りやすくなる。その結果、ルーレット46及び双六48の抽選動作が行われる確率が高まり、よりゲーム性が向上して楽しみが増大する。
【0092】
次に、払出しトレイ50の構成について説明する。図22(A)は払出しトレイ50の底板50aが閉じた状態を示す斜視図である。また、図22(B)は払出しトレイ50の底板50aが回動した状態を示す斜視図である。図22(A)に示されるように、払出しトレイ50は、四角形状のメダル獲得凹部50bと、メダル獲得凹部50bの底部を開閉する底板50aとを有する。通常、底板50aは、閉じた状態に保持されている。従って、払出しトレイ50のメダル獲得凹部50b内に入ったメダルMは、底板50a上に載置された状態のまま後から落下したメダルが積み重なる。
【0093】
遊戯者は、獲得されたメダルMが直ぐに払いだされるのではなく、払出しトレイ50にメダルMが溜まる様子をみながらプレイできるので、他の遊戯者のメダル獲得数と比較することができ、自分が優位かどうかを確認することができる。図22(B)に示されるように、払出しトレイ50内にある程度メダルMがたまると、遊戯者は、払出しスイッチ53を押下する。これにより、払出しスイッチ53は、オンになり、CPU66に信号が出力される。
【0094】
CPU66は、払出しスイッチ53からの信号が入力されると、後述するトレイ開閉機構170を作動させて底板50aのロックを解除する。これにより、底板50aは、メダルMの重量で下方に開動作して溜まったメダルMを払出し口56へ落下させる。ここで、トレイ開閉機構170について説明する。
【0095】
図23は払出しトレイ50及びトレイ開閉機構170を側面からみた縦断面図である。また、図24は払出しトレイ50及びトレイ開閉機構170の平面図である。また、図25は払出しトレイ50及びトレイ開閉機構170を正面からみた縦断面図である。図23乃至図25に示されるように、払出しトレイ50の底板50aは、後部側端部が軸50cにより下方へ回動可能に支持されている。また、底板50aの前側縁部には、係止される切欠50dが設けられている。
【0096】
トレイ開閉機構170は、底板50aの切欠50dを係止する係止部材172と、係止部材172に連結されたリンク174と、リンク174を介して係止部材172をロック解除位置に駆動するロック解除用ソレノイド176と、開いた底板50aを閉じ位置に復帰させる復帰用ソレノイド178とからなる。係止部材172は、払出しトレイ50の前側で左右方向に摺動可能に設けられており、ロック解除用ソレノイド176は払出しトレイ50の後側に設けられている。そして、ロック解除用ソレノイド176により駆動されるプランジャ180は、払出しトレイ50の下方で軸182に回動可能に支持されたリンク174の一端に連結され、リンク174の他端は係止部材172に連結されている。尚、リンク174は、軸175により回動可能に支持されている。
【0097】
また、係止部材172は、左右方向に延在するように形成されており、その中間位置に底板50aの切欠50dを係止する鉤状の係止部172aを有する。そして、係止部材172は、図示しない付勢部材により係止部172aが底板50aを係止する係止位置に付勢されている。復帰用ソレノイド178は、底板50aの後部側下方に設けられている。復帰用ソレノイド178のプランジャ182は、上下方向に駆動されるように設けられており、上端がリンク183を介して底板50aの底部に突出する連結部50eに連結されている。尚、連結部50eは軸50cより後方に突出している。
【0098】
次に上記トレイ開閉機構170の動作について説明する。図26は底板50aの係止解除状態を示す斜視図である。また、図27は底板50aの降下動作を示す側面図である。また、図28は底板50aを上昇させる動作を示す側面図である。また、図29は閉じた底板50aの係止動作を示す斜視図である。
【0099】
図26に示されるように、払出しスイッチ53がオンに操作されると、ロック解除用ソレノイド176が励磁されてプランジャ180をYb方向に駆動する。そのため、プランジャ180に連結されたリンク174は、時計方向に回動し、係止部材172をYa方向に摺動させる。これにより、係止部材172は、係止部172aが切欠50dの縁部から抜け出して底板50aの係止を解除する。
【0100】
図27に示されるように、底板50aは、係止部材172の係止解除動作と共に、メダルの重量により下方に回動する(図27中、破線で示す)。底板50aが後部側の軸50cを中心として前部が降下すると、底板50aに溜まったメダルは下方に落下し、通路54へ落下して払出し口56に至る。図28に示されるように、上記払出し動作が終了すると、復帰用ソレノイド178が励磁されて、プランジャ182が下方に駆動される。これにより、プランジャ182がリンク183を介して底板50aの連結部50eに連結されているので、底板50aは上方に回動して水平状態(図24中、破線で示す)になると、メダル獲得凹部50bを下方から閉じる。
【0101】
このように底板50aが動作前の閉蓋位置に復帰すると、ロック解除用ソレノイド176が励磁される。図29に示されるように、ロック解除用ソレノイド176が消磁されて係止部材172がYb方向に摺動して係止部172aが底板50aの切欠50dを係止する。続いて、復帰用ソレノイド178が消磁される。これで、底板50aの復帰動作が完了する。
【0102】
次に、中当たりトレイ52,54を駆動する中当たりトレイ駆動機構186にの構成について説明する。図30は中当たりトレイ駆動機構186の平面図である。また、図31は中当たりトレイ駆動機構186を正面からみた縦断面図である。尚、左側の中当たりトレイ52と右側の中当たりトレイ54を駆動する中当たりトレイ駆動機構186は、同一構成であるので、ここでは右側の中当たりトレイ駆動機構186の構成について説明する。
【0103】
図30及び図31に示されるように、中当たりトレイ54は、下面左側にXa,Xb方向に延在する軸194が挿通される軸受54aを有する。また、中当たりトレイ54よりXb方向に延在する軸194の端部は、払出しトレイ50の側方に設けられた一対のブラケット188,189に挿通されている。尚、ブラケット188,189においては、軸194に巻装されたトーションバネ196が設けられており、このトーションバネ196は中当たりトレイ54を水平状態に保つように付勢している。
【0104】
中当たりトレイ駆動機構186は、ブラケット188に支持された中当りトレイ用モータ88と、ブラケット188,189間に設けられた中当りトレイ用モータ88により駆動される回動アーム190と、回動アーム190の回動によりブラケット188,189間で揺動する揺動部材192とを有する。揺動部材192は、下端部に長手方向に延在する第1の長孔192aと第2の長孔192bとを有する。第1の長孔192aには、ブラケット188,189に装架された軸196が挿通されており、揺動部材192はこの軸196を支点として揺動する。そして、揺動部材192の中間部分に設けられた第2の長孔192bには、回動アーム190の先端より突出する連結ピン190aが摺動可能に嵌合されている。
【0105】
また、揺動部材192の上端部には、ブラケット188,189間に装架された軸198が挿通される軸受192cが設けられている。一対のブラケット188,189は、上端部分に中当たりトレイ54の移動方向となるYa,Yb方向に延在するガイド孔188a,189aを有する。このガイド孔188a,189aは、同一寸法に形成されており、互いに対向するように配されている。そして、ガイド孔188a,189aには、軸194及び軸198が挿通される。また、揺動部材192の軸受192cに挿通された軸198は、一対の連結部材200を介して中当たりトレイ54に挿通された軸194と連結されている。そのため、中当たりトレイ54は、揺動部材192の揺動により軸194,198がガイド孔188a,189aを摺動することにより払出しトレイ50に近接または離間する方向(Ya,Yb方向)に移動する。
【0106】
中当たりトレイ54は、後述するように3段階の動作により溜まったメダルを払出しトレイ50へ供給するように設けられており、Ya方向に移動すると払出しトレイ50の側方に設けられたストッパピン201に軸受54aの端部が当接する。これにより、中当たりトレイ54は、トーションバネ196のバネ力に抗して払出しトレイ50側(Z方向)に傾斜する。
【0107】
尚、ガイド孔188a,189aの内周部分には、軸194,198の摺動抵抗を軽減するための合成樹脂材からなる低摩擦部材202が取り付けられている。また、ブラケット188,189間には、ガイド孔188a,189a間を一定距離に保つため、ロッド204が横架されている。次に上記のように構成された中当たりトレイ駆動機構186の動作について説明する。
【0108】
図32(A)〜(D)は中当たりトレイ駆動機構186の動作工程を説明するための工程図である。図32(A)に示されるように、中当たりトレイ54は、通常、軸194がガイド孔188a,189aの右端側に位置する状態で停止している。ここで、前述したルーレット46の抽選結果に基づく双六48のコマ動作により電球848 が点灯して「RIGHT TRY 」(図19参照)が当選した場合、右側の中当たりトレイ54は1段階だけ払出しトレイ50側(Ya方向)へ移動する。
【0109】
図32(B)に示されるように、第1段階の当選の場合、揺動部材192が中当りトレイ用モータ88に駆動されて反時計方向に回動し、右側の傾斜位置から垂直状態となるガイド孔188a,189aの中間位置に至る。そのため、中当たりトレイ54は、第1段階当選により払出しトレイ50に近接動作を行う。ここで、前述したルーレット46の抽選結果に基づく双六48のコマ動作により電球848 が点灯して「RIGHT TRY 」(図19参照)が再度当選した場合、右側の中当たりトレイ54は2段階払出しトレイ50側(Ya方向)へ移動する。
【0110】
図32(C)に示されるように、第2段階の当選の場合、さらに揺動部材192が中当りトレイ用モータ88に駆動されて反時計方向に回動し、中間位置から左側の傾斜状態となるガイド孔188a,189aの左端位置手前に至る。そのため、中当たりトレイ54は、第2段階当選により払出しトレイ50により一層近接する。
【0111】
ここで、前述したルーレット46の抽選結果に基づく双六48のコマ動作により電球848 が点灯して「RIGHT TRY 」(図19参照)が3度当選した場合、右側の中当たりトレイ54は3段階払出しトレイ50側(Ya方向)へ移動する。図32(D)に示されるように、第3段階の当選の場合、さらに揺動部材192が中当りトレイ用モータ88に駆動されて反時計方向に回動すると共に、軸194が挿通される軸受54aの端部が払出しトレイ50の側方に設けられたストッパピン201に当接する。そのため、中当たりトレイ54は、払出しトレイ50側(Ya方向)に移動しながら軸受54aの端部が相対的にストッパピン201に押圧されて徐々にZ方向に傾斜する。これにより、中当たりトレイ54の溜まったメダルMは、図31中破線で示されるように払出しトレイ50に供給される。
【0112】
このように、ルーレット46及び双六48の抽選動作に基づいて中当たりトレイ54が段階的に傾斜して払出しトレイ50にメダルを供給するため、遊戯者は、抽選結果を楽しみながらプッシャゲームを続けることができると共に、中当たりトレイ54が払出しトレイ50側に移動する様子をみることにより、ギャンブルで勝ったときのように興奮することができ、楽しみが倍加する。
【0113】
次にトロッコ駆動機構34の構成について説明する。図33はトロッコ駆動機構34の構成を示す側面図である。また、図34はトロッコ駆動機構34の構成を示す平面図である。図29及び図30に示されるように、トロッコ駆動機構34は、2列車のトロッコ32と、トロッコ32が走行する一対のレール210と、レール210の内側に配設されたチェーン212と、チェーン212に噛合して装架位置をガイドするスプロケット2141 〜2146 と、スプロケット2141 ,2144 をギア216を介して回転駆動する駆動モータ68とからなる。
【0114】
トロッコ32は、牽引車32aに2両の貨車32bが連結された第1列車32Aと、牽引車32aに5両の貨車32bが連結された第2列車32Bとが略180度の位置を走行するように設けられている。一対のレール210は、略六角形状に形成されており、ベース221上に固定された支柱217により支持されている。
【0115】
レール210各角部内側には、スプロケット2141 〜2146 が配設されている。また、レール210の角部内側の2箇所には、トロッコ32の貨車32bにメダルを積み込むメダル積込み機構218が設けられている。さらに、レール210の各対辺部の内側には、ルーレット46及び双六48の抽選結果によりジャックポット(大当たり)が当選したときトロッコ32に積み込まれたメダルをフィールド26へ落下させるメダル投下機構2201 〜2206 が設けられている。尚、駆動モータ68、メダル投下機構2201 〜2206は、ベース221に配設されている。また、メダル積込み機構218は、レール210の上方に延在するように設けられている。
【0116】
牽引車32a及び貨車32bは、一対のレール210の上側を転動する車輪222と、一対のレール210の下側を転動する車輪224とを有する。そのため、牽引車32a及び貨車32bは、レール210から脱線しないように設けられている。また、牽引車32a及び貨車32bは、夫々結合部材225を介してチェーン212に結合されている。チェーン212は、スプロケット2141 〜2146に噛合してレール210の下方に装架されている。そして、駆動モータ68によりスプロケット2141 ,2144 が回転駆動されると、スプロケット2141〜2146 に巻き掛けされたチェーン212が一方向に移動すると共に第1列車32A及び第2列車32Bがレール210に沿って走行する。
【0117】
従って、第1列車32A及び第2列車32Bの速度は、駆動モータ68により回転駆動されるスプロケット2141 ,2144 の回転数によって決まる。そして、制御装置64のCPU66は、ルーレット46及び双六48の抽選結果に応じて駆動モータ68の回転制御を行う。また、CPU66は、前述したクレージモードになると、第1列車32A及び第2列車32Bの速度をランダムに変化させる。
【0118】
また、ベース221の周縁部分には、第1列車32A及び第2列車32Bが各ブース181 〜186 に対応する六角形の対辺位置を通過したことを検出するフォトセンサ2261 〜2266 が配設されている。このフォトセンサ2261 〜2266 は、牽引車32a及び貨車32bの下部より側方に突出する被検出部228を検出すると、その検出信号をCPU66に出力する。そして、CPU66は、フォトセンサ2261 〜2266 からの検出信号に基づいて貨車32bの位置を認識すると共に、メダルの積込みまたは落下動作を行うように制御する。
【0119】
第1列車32A及び第2列車32Bの貨車32bには、前述した回収トレイ60に回収されたメダルがメダル移送機構62により上方に移送されると、メダル積込み機構218により貨車32bに積み込まれる。尚、メダル移送機構62及びメダル積込み機構218の詳細な説明は、省略する。
【0120】
メダル投下機構2201
〜2206 は、ルーレット46及び双六48の抽選結果によりジャックポット(大当たり)が当選した場合、あるいはクレージモードに入った場合、CPU66からの指令により貨車32bに積み込まれたメダルをフィールド26及びプッシャ36上へ落下させる。ここで、メダル投下機構2201 〜2206 について説明する。
【0121】
貨車32bは、メダルが積み込まれる荷台228と、荷台228の側面を開閉するように軸229により回動可能に設けられた開閉部材230と、荷台228と台車232との間を連結する連結部材234と、からなる。連結部材234は、一端が荷台228及び開閉部材230に回動可能に連結され、他端が台車232に回動可能に連結されている。そして、荷台228は、側方に突出する係合部236を有する。
【0122】
また、メダル投下機構2201 〜2206 は、一端238aが荷台228の係合部236に係合するように配されたL字状レバー238と、L字状レバー238の他端238bに当接する当接ピン240を有する回転体242と、回転体242を回転駆動するメダル投下用モータ244とからなる。ここで、CPU66からの指令によりメダル投下用モータ244が駆動されると、図33において回転体242が反時計方向に回動されるため、回転体242に設けられた当接ピン240がL字状レバー238の他端238bを押圧してL字状レバー238の一端238aを上方に回動させる。
【0123】
これにより、L字状レバー238の一端238aが貨車32bの係合部236に当接し、これを上方に持ち上げる。そのため、貨車32bの荷台228が連結部材234の揺動動作に伴って一端を中心に反時計方向に回動して傾斜すると共に、開閉部材230が荷台228に設けられた軸228aを中心に時計方向に回動して傾斜する。
【0124】
上記のような荷台228の傾斜動作及び開閉部材230の開動作により荷台228の側面が開放され、荷台228に積み込まれたメダルがフィールド26及びプッシャ36に向けて投下される。従って、遊戯者は、貨車32bに積み込まれた多数のメダルがフィールド26及びプッシャ36に向けて一気に投下される様子を目の前で見ることができ、その迫力から大当たりになったことを実感できるのと同時に他のブース18の遊戯者に対して優越感を味わうことができる。
【0125】
ハウスゲインの算定は、ホッパ60に落下したメダル数であるが、ホッパ60からメダル移送機構62により移送されるメダル数は計測センサにより数えるが、ホッパ60から溢れたメダルはその場では数えることができず、回収ボックス63に収容されたのち、回収ボックス63から取り出して数えることになる。
遊戯者が投入したメダル数は、メダル投入ガイドに設けたメダル投入スイッチ28aにより正確に計測されるが、遊戯者が得る払出しメダル数は、払出しトレイ50及び中当たりトレイ52,54に入ったメダル数であり、払出し口56に払い出しされる。
この払い出しメダルは、メインチャッカ42や、サブチャッカ26a,26bのサブチャッカスイッチ74に入ったメダル数を用いて推計される。
【0126】
図35は、当該機において投入メダル数を1000枚としてそのときの払い出しメダル数を計測したデータとグラフである。
(A)は実験データである。(B)は、測定回数毎のメインチャッカに入ったメダル数と払い出しメダルの比率を表す係数kとの相関グラフである。(C)は、払い出しメダル数とメインチャッカでのメダル検出数の関係を示すグラフである。
【0127】
実験回数は10回であり、払い出しメダル数は651枚から1489枚とばらつきがある。しかし、メインチャッカに入ったメダルの枚数と、払い出しメダル数との比率はほぼ4倍(3.78〜4.26)となっている。このことからメインチャッカに入ったメダル数から払い出しメダルを推計可能となる。
この相関関係からメインチャッカに入ったメダル枚数の比率(係数kとする。)は平均値で4.04となっており、最小2乗法で誤差を計算すると、k=4.04±0.21となる。
メインチャッカに入ったメダル数と払出しメダル数との間には強い正の相関が見られ、メインチャッカに入ったメダル数から遊戯者に払い出された枚数が推測することが可能となる。
【0128】
これは、フィールドの先端の中央寄りの左右両側に突設したサブチャッカを通過したメダルについても、遊戯者に払い出されたメダル数との関係に強い正の相関が見られ、サブチャッカに入ったメダル数からも遊戯者に払い出された枚数を推測することができる。この場合フィールドの左右側での極端なメダルの流れの偏りの影響を無くすために、左右両側のサブチャッカ26a,26bのサブチャッカスイッチ74に入ったメダル数の合計値を用いた方が安定する。
サブチャッカ26a,26bは、フィールドの左右対称の位置に設けてあるので、メダルの流れは通常は均一である。
【0129】
尚、上記実施例ではメインチャッカへ入ったメダル数から遊戯者への払い出しメダル数を推計するシステムや、フィールドの先端中央寄りの左右に設けたサブッチャカーへの落下メダルの合計数を基にして遊戯者への払い出しメダルを推計するシステムを開示してある。これはメダルの流れがフィールド上を左右対称に流れ落ちるタイプのプッシャ機であるので、メダルはいずれのサブチャッカにも均等にメダルが落下するタイプに適用される。
しかしながら、メダルの流れが極端に違うタイプでは、例えば、左右にプッシャが往復動するタイプ等では、メダルの流れ落ちが均一にならない場合があり、その場合は複数のサブチャッカに入ったメダル数を合計するだけでは払い出しメダル数が正確に算定されない。この場合はそれぞれのサブチャッカに入ったメダル数に対し、そのサブチャッカ独自の係数を掛けたうえで、合計することで、フィールド上の全体のメダルの流れがより正確に把握され、その結果,払い出しメダルの推計にも正確に反映することが可能となる。
【0130】
上記実施の形態では、筐体12に6つのブース18を設けて6人の遊戯者が同時にプレイできる構成としたが、これに限らず、6人以外の複数の遊戯者が行えるように構成できるのは勿論である。また、上記実施の形態では、トロッコ32をフィールド26の上方で走行させる構成を用いて説明したが、これに限らず、例えばクレーン機構等のトロッコ32以外のメダル供給手段を設けることもできる。
また、上記実施の形態では、抽選手段としてルーレット46及び双六48を用いて説明したが、これに限らず、例えばパチスロ機のような図柄の組合せにより当選した場合、ボーナスとして多数のメダルをフィールド26に供給するようにしても良いのは勿論である。」
【0131】
さらに上記の例ではフィールドの先端からメダルが押し出され落下する形式として説明したが、本発明の適用に当たり、フィールドの途中に穴が開口してそこからメダルが落下系路に落下し、その穴にメダルチャッカが備えてあるものや、あるいはフィールドの先端から切欠部が設けてあり、その切欠部からメダルが落下するタイプや、あるいは前記切欠部がスロープ状になっており、メダルが切欠部からメダル落下系路に滑り落ちるように構成され、前記切欠部にメダルチャッカが設けてあるものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】本発明の実施の形態に係るメダルプッシャゲーム装置の一実施例の正面図である。
【図2】図1に示すメダルプッシャゲーム装置の右側面図である。
【図3】図1に示すメダルプッシャゲーム装置の平面図である。
【図4】図1に示すメダルプッシャゲーム装置の底面図である。
【図5】メダルプッシャゲーム装置11の斜視図である。
【図6】メダルプッシャゲーム装置11を詳細に示す正面図である。
【図7】メダルプッシャゲーム装置11を詳細に示す平面図である。
【図8】遊技者がプレイする様子を示す正面図である。
【図9】筐体内部の構成を示す縦断面図である。
【図10】制御装置64と各機器との接続を示すブロック図である。
【図11】メダル押圧機構39の平面図である。
【図12】メダル押圧機構39の正面図である。
【図13】メダル押圧機構39の側面図である。
【図14】プッシャ36の復動を示す平面図である。
【図15】プッシャ36の往動を示す平面図である。
【図16】メダル投入ガイド部材28の平面図である。
【図17】メダル投入ガイド部材28の縦断面図である。
【図18】メダル押圧機構39及びメダル落下系路35を拡大して示す側面図である。
【図19】抽選ユニット41を拡大して示す平面図である。
【図20】メダルガイドレバー44a,44bを駆動するメダルガイドレバー駆動機構142を示す図である。
【図21】メダルガイドレバー駆動機構142の動作状態を示す平面図である。
【図22】払出しトレイ50の底板50aが開閉動を示す斜視図である。
【図23】払出しトレイ50及びトレイ開閉機構170を側面からみた縦断面図である。
【図24】払出しトレイ50及びトレイ開閉機構170の平面図である。
【図25】払出しトレイ50及びトレイ開閉機構170を正面からみた縦断面図である。
【図26】底板50aの係止解除状態を示す斜視図である。
【図27】底板50aの降下動作を示す側面図である。
【図28】底板50aを上昇させる動作を示す側面図である。
【図29】閉じた底板50aの係止動作を示す斜視図である。
【図30】中当たりトレイ駆動機構186の平面図である。
【図31】中当たりトレイ駆動機構186を正面からみた縦断面図である。
【図32】中当たりトレイ駆動機構186の動作工程を説明するための工程図である。
【図33】トロッコ駆動機構34の構成を示す側面図である。
【図34】トロッコ駆動機構34の構成を示す平面図である。
【図35】当該機に投入メダル数を1000枚としてそのときの払い出しメダル数を計測したデータとグラフである。
【符号の説明】
【0133】
11 メダルプッシャゲーム装置
12 筐体
14 透明ガラス板
16 内部空間
18(181 〜186 ) ブース
19 フレーム
20(201 〜206 ) 天井部材
22 スポットライト
24 スピーカ
26 フィールド
28 メダル投入ガイド部材
28a、メダル投入スイッチ
30 ビルボード
32 トロッコ
34 トロッコ駆動機構
35 メダル落下系路
36 プッシャ
36a、36bサブチャッカ
37 第1のフィールドスロープ
38 第2のフィールドスロープ
39 メダル押圧機構
40a〜40c 冷陰極管
41 抽選ユニット
42 メインチャッカ
42aメインチャッカ
44a,44b メダルガイドレバー
46 ルーレット
48 双六
50 払出しトレイ
52,54 中当たりトレイ
53 払出しスイッチ
56 払出し口
58 回収通路
60 ホッパ
62 メダル移送機構
64 制御装置
66 CPU
68 トロッコ駆動モータ
72 プッシャ駆動モータ
74サブチャッカスイッチ
76メインチャッカスイッチ
76aチャッカ始動回数表示部
86 レバー駆動用ソレノイド
90メンテナンスユニット
91各種装置スイッチ
92表示画面
100 摺動体
102 ローラ
104 減速ギヤ機構
106 クランクアーム
109 連結アーム
112 仕切り部材
115 ガイドレール
116 メダル通路
122 メダル投入口
124 第1のメダル規制部材
126 段差
128 第2のメダル規制部材
131 排出穴
134 メダル載置部
136 底部
138,140 側部
139 切欠
142 メダルガイドレバー駆動機構
144 パネル
146 支持板
148a,148b 軸
150a,150b 回転体
152a,152b ピン
154a,154b リンク
158 プランジャ
170 トレイ開閉機構
172 係止部材
174 リンク
176 ロック解除用ソレノイド
178 復帰用ソレノイド
180,182 プランジャ
183 リンク
186 中当たりトレイ駆動機構
188,189 ブラケット
190 回動アーム
192 揺動部材
194 軸
196 トーションバネ
200 連結部材
210 レール
212 チェーン
2141 〜2146 スプロケット
218 メダル積込み機構
2201 〜2206 メダル投下機構
222,224 車輪
2261 〜2266 フォトセンサ
228 荷台
230 開閉部材
234 連結部材
236 係合部
238 L字状レバー
240 当接ピン
242 回転体
244 メダル投下用モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を有する筐体と、
前記内部空間に配され、多数のメダルが載置可能なフィールドと、
前記フィールドに外部からメダルを投入するメダル投入部材と、
前記フィールドに載置されたメダルを移動させるメダル押圧機構と、
前記フィールドに投入されたメダルがメダル押圧機構により押されて移動し、その結果すでにフィールド上に多数載置された他のメダルがフィールドから落下する落下系路と
前記落下系路中に設けられ、メダルの通過を検出するメダル検出部と、
該メダル検出部に対応する所定の係数、及び該メダル検出部で検出されたメダル数を逐次記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されたメダル検出部に対応する係数と、検出されたメダル数を基に払い出しメダル数を演算する、
ことを特徴とする払い出しメダル枚数推計システム。
【請求項2】
内部空間を有する筐体と、
前記内部空間に配された予め多数のメダルが載置可能なフィールドと、
前記フィールドに前記内部空間の外部からメダルを投入するメダル投入部材と、
前記フィールドに載置されたメダルを所定のストロークで押圧して移動させるメダル押圧機構と、
該メダル押圧機構の押圧動作により前記フィールドから押し出されたメダルを落下させる落下系路と、
前記落下系路中に設けられ、メダルが入ると検出されるメダル検出部と、
該メダル検出部に対応する所定の係数、及び該メダル検出部で検出されたメダル数を逐次記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されたメダル検出部に対応する所定の係数と検出されたメダル数を基に払い出しメダル数を演算する、
ことを特徴とする払い出しメダル枚数推計システム。
【請求項3】
請求項1又は2において、メダル検出部は複数設けられ、各メダル検出部に対応する所定の係数と、各メダル検出部からの検出信号を逐次記憶する記憶部と、
前記メダル検出部毎の検出メダル数と、前記メダル検出部毎の係数を基に払い出しメダル枚数を演算する、ことを特徴とする払い出しメダル枚数推計システム。
【請求項4】
請求項1または2において、落下系路中に設けられたメダル検出部はメダルが押し出されるフィールドに設けられ、フィールドを押し出されるメダルの一部の通過を検出することを特徴とする払い出しメダル枚数推計システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、メダル検出部の検出信号を制御部に送り、該制御部にて検出信号から該メダル検出部の検出メダル数を累積加算し、該累積加算値に前記メダル検出部に対応する係数を基に演算して、筐体内のメンテナンスユニットの各種操作手段の選択信号に応じて前記演算した結果を表示することを特徴とする払い出しメダル枚数推計システム。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、メダル検出部の検出信号を制御部に送り、該制御部にて検出信号から該メダル検出部の検出メダル数を累積加算し、該累積加算値を筐体内の遊戯者が視認可能な位置に表示すると共に、該累積加算値に前記メダル検出部に対応する係数を基に演算して、筐体内のメンテナンスユニットの各種操作手段の選択信号に応じて前記演算した結果を表示することを特徴とする払い出しメダル枚数推計システム。
【請求項7】
請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、メダル検出部の検出信号を制御部に送り、該制御部にて検出信号から該メダル検出部の検出メダル数を累積加算し、該累積加算値に前記メダル検出部に対応する係数を基に演算して、該演算した結果を通信回線を介して外部に送信することを特徴とする払い出しメダル枚数推計システム。
【請求項8】
請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、メダル検出部の検出信号を制御部に送り、該制御部にて検出信号から該メダル検出部の検出メダル数を累積加算し、該累積加算値を筐体内の遊戯者が視認可能な位置に表示すると共に、該累積加算値に前記メダル検出部に対応する係数を基に演算して、該演算した結果を通信回線を介して外部に送信することを特徴とする払い出しメダル枚数推計システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2006−149928(P2006−149928A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−348285(P2004−348285)
【出願日】平成16年12月1日(2004.12.1)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)